JP3778644B2 - Photosensitive resin composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性樹脂組成物に関し、より詳しくは、成膜後に紫外線露光及びアルカリ水溶液による現像でパターン形成可能な、多層回路基板のビルドアップ用絶縁膜として有用な感光性樹脂組成物、及びそれを用いた回路基板作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子部品をコンパクトに電子機器に組み込むためにプリント基板が一般的に使用されている。このプリント基板は、積層板に張り合わせた銅箔を電子回路パターンに従ってエッチングするもので、高密度に電子部品を実装することは困難であるが、コスト面で有利である。一方、ハイブリッドIC用としては、ビルドアップ多層配線構造が古くから用いられてきた。これはセラミック基板上に導体と絶縁体の厚膜ペーストを順次印刷して積み重ね、焼成するもので、コスト面では不利であるが、高密度実装が可能となる。
【0003】
近年、電子機器に対する小型化、高性能化及び低価格化などの要求に伴い、プリント基板の電子回路の微細化、多層化、及び電子部品の高密度実装化が急速に進み、プリント基板に対してもビルドアップ多層配線構造の検討が活発化してきた。ビルドアップ用絶縁膜は、電子回路の層間に形成されるもので、上層の電子回路との接続を行うべき箇所(一般に「ビアホール」と称される部分)を除いた全面に、皮膜形成されるものである。
【0004】
ビルドアップ構造の作製プロセスの一例を図1に示す。具体的には、まず、配線パターン2と絶縁樹脂4で穴埋めしたスルーホール3を持つ両面配線板をコア基板1として用意する(図1(a))。次に、感光性樹脂をコア基板1の両面の全体にコートし、露光、現像して、ビアホール7を備えた絶縁膜8を形成する(図1(b))。次いで、無電解めっき・電解めっきで絶縁膜8の上に導体層11を形成し(図1(c))、これをエッチングして配線パターン12を形成する(図1(d))。その後、必要に応じて、絶縁膜の形成から導体パターンの形成までの工程(図1(b)〜(d)で説明した工程)を繰り返して多層配線構造を作製する。
【0005】
絶縁膜8を形成するための感光性樹脂としては、例えば、ビスフェノール型エポキシアクリレート、増感剤、エポキシ化合物、硬化剤などからなる感光性組成物(特開昭50−144431号公報及び特公昭51−40451号公報)などを用いることができる。また、これらの感光性組成物は、現像時に多量の有機溶媒を使用し、そのため環境汚染や火災の危険性などの問題があることから、最近ではそれらに代わって希薄アルカリ水溶液で現像可能な感光性組成物が用いられている。そのようなアルカリ現像型感光性樹脂組成物としては、例えば、エポキシ樹脂に不飽和モノカルボン酸を反応させ、更に多塩基酸無水物を付加させた反応生成物をベースポリマーとする感光性組成物(特公昭56−40329号公報及び特公昭57−45785号公報)を用いることができる。また、ノボラック型エポキシ樹脂を用いた耐熱性、耐薬品性の優れたアルカリ現像型感光性組成物(特開昭61−243869号公報)なども用いることができる。
【0006】
ビルドアップ法では、樹脂絶縁膜上に導体を形成する際に、樹脂絶縁膜と導体との密着性向上のため樹脂絶縁膜の表面を粗化した後、無電解めっきを施す方法が一般的に用いられる。樹脂絶縁膜の表面粗化のためには、従来より、絶縁膜の導体形成面に化学的エッチングによって微細な凹凸を設ける方法が知られている。具体的には、図2に示したように、絶縁膜8中に酸あるいは酸化剤によって可溶なフィラー成分9を添加しておき(図2(a))、エッチング処理によってフィラー9を溶解して、絶縁膜8の表面に凹凸部10を形成する(図2(b))ものである。このフィラー成分としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレーなどを用いることができる。この方法によれば、絶縁膜表面に形成した凹凸部10に導体としてめっきされる金属が入り込み、そのアンカー効果によって導体と樹脂絶縁膜間の密着力が向上する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この化学的エッチングは通常、酸あるいは酸化剤を用いて過酷な条件下で処理する(一般に、過マンガン酸を用いて高温で加熱する)ため、フィラーばかりでなく樹脂絶縁膜もエッチングされてしまい、適正な凹凸部を設けるのが困難である。すなわち、エッチング不足でもエッチング過多でも、導体の密着力は低下するため、酸あるいは酸化剤でエッチング処理する場合は密着力を都合よく高めることが困難である。更に、酸あるいは酸化剤のエッチング処理は前処理、中和処理など多くの工程を要するため、ビルドアップ構造の作製工程にこの処理を含む場合は工程数が増加する面で、またコスト面でも不利である。更に、通常用いられる、酸あるいは酸化剤によって可溶なフィラー、例えば炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレーなどはアルカリには不溶あるいは難溶であるため、露光、現像してビアホールを形成する際に現像残りとなる(形成したビアホール内にフィラーが少量の絶縁膜樹脂材料を伴って残存することになる)。すなわち、密着力を高めようとフィラーを過剰に入れると、この現像残りが増えて解像性が低下する。
【0008】
このように、絶縁膜中に含ませたフィラーを酸あるいは酸化剤でエッチング処理する従来の方法には、導体密着力、生産性、生産コスト及び露光・現像により形成するビアホールの解像性の点で問題がある。
そこで、本発明は、従来技術のこのような問題を解決して、導体密着力の向上した樹脂絶縁膜を有利に形成することができる新しいアルカリ現像型感光性樹脂組成物と、それを用いた回路基板作製方法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の感光性樹脂組成物は、(a)アルカリ可溶性である、平均粒径1〜10μmの粒子成分、(b)エポキシ化合物、(c)アルカリ可溶性エポキシ硬化剤、(d)ラジカル重合性不飽和結合を有する化合物、及び(e)光重合開始剤、を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明の回路基板作製方法は、基板の表面に感光性樹脂材料をコートし、露光及び現像して所定パターンの開口部を備えた絶縁膜を形成し、この絶縁膜表面を粗化し、粗化した絶縁膜上に導体層を形成し、そしてこの導体層をパターニングして配線層を形成することを含む回路基板の作製方法であって、感光性樹脂材料として、(a)アルカリ可溶性である、平均粒径1〜10μmの粒子成分、(b)エポキシ化合物、(c)アルカリ可溶性エポキシ硬化剤、(d)ラジカル重合性不飽和結合を有する化合物、及び(e)光重合開始剤、を含む組成物を使用し、且つ、絶縁膜表面の粗化をアルカリ処理液によるエッチングにより行うことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
端的に言えば、本発明の感光性樹脂組成物は、フィラーとしてアルカリ可溶性の微粒子を添加することにより、形成した樹脂膜表面の粗化をアルカリ処理液でのエッチングにより行うことを可能にした、アルカリ現像型感光性樹脂組成物であり、絶縁膜に対する導体密着力、生産性及び露光・現像により形成する樹脂絶縁膜の開口部(ビアホール)解像性に優れた、回路基板のビルドアップ用絶縁膜として特に有用な組成物である。
【0012】
本発明の組成物における(a)成分、すなわち粒子成分は、アルカリ可溶性で、平均粒径が1〜10μmの粒子成分である。この粒子は、形成した樹脂膜表面に露出したものが、後にアルカリエッチングで溶解して樹脂膜表面に微細な凹凸部を形成するものである。従って、この粒子成分は、当該組成物において粒子形態を保持すること、すなわち当該組成物を構成する他の成分に不溶性あるいは難溶性であることが必要とされる。
【0013】
本発明の組成物において好適な粒子成分の代表例としては、フタル酸を挙げることができる。フタル酸は、常温で固体であり、そしてアルカリ水溶液、例えば炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの希薄水溶液に容易に溶ける。しかも、フタル酸は、本発明の組成物を構成する他の成分(詳しくは後述)に不溶性あるいは難溶性であり、そのため樹脂絶縁膜のアルカリ水溶液でのエッチングによる表面粗化を行うまで粒子形態を保持することができる。また、本発明の組成物において有機溶媒を使用する場合においても、フタル酸は一般の有機溶媒、例えばエチレングリコールモノエーテル類、アセテート類、シクロヘキサノン、トルエン、キシレンなどに不溶性あるいは難溶性である。
【0014】
本発明の組成物で粒子成分として用いられるような化合物は、通常の粉砕機で粉砕した後、所望の粒径の粒子に分級される。本発明においては、平均粒径は1〜10μmが望ましく、更には3〜6μmがより望ましい。粒径が1μm未満では、アルカリ処理によるエッチングで樹脂絶縁膜表面に十分な凹凸を設けることができず、導体密着力が不十分となる。また、粒径が10μmを超えると凹凸が大きくなり過ぎ、樹脂絶縁膜の平坦性、絶縁性及び露光・現像で形成されるビアホールの解像性に問題が生じる。
【0015】
粒子成分は、本発明の組成物中に10〜50重量%存在することが好ましい。本発明の組成物が溶媒を含有している場合には、粒子成分の上記の重量割合は溶媒を除いた成分(上記の(a)〜(e)成分)の総重量を基にした重量割合に相当する。粒子成分が10重量%より少ない場合、樹脂膜表面の粗化は不十分となり、満足な導体密着力が得られなくなる。粒子成分含有量が50重量%を超えると、樹脂膜表面の凹凸部が多くなり過ぎて、形成した樹脂膜の形状が崩れてしまうので好ましくない。
【0016】
(b)成分のエポキシ化合物としては、当該技術分野でよく知られた一般的なものを使用することができる。例えば、グリシジルエーテル型(ビスフェノールA系、テトラフェニロールエタン系、フェノールノボラック系、クレゾールノボラック系等)、グリシジルエステル型(ヘキサヒドロ無水フタル酸系、ダイマー酸系等)、グリシジルアミン型(ジアミノジフェニルメタン系、イソシアヌル酸系、ヒダントイン系等)、混合型(アミノフェノール系、オキシ安息香酸系等)、脂環式型などのエポキシ化合物を、単独あるいは混合して用いることができる。特に高い耐熱性が要求される場合には、官能基数が多いエポキシ化合物を用いることが望ましい。
【0017】
(c)成分のアルカリ可溶性エポキシ硬化剤は、エポキシ硬化剤として公知のもののうちのアルカリ可溶性のものであればどのようなものでもよい。例えば、フェノール系化合物、クレゾール系化合物あるいはカルボキシル基を有した化合物が使用できる。具体例としては、ノボラック型フェノール樹脂、ノボラック型クレゾール樹脂などがあり、また、エポキシ樹脂に不飽和モノカルボン酸を反応させ、更に多塩基酸無水物を付加させた反応生成物などを挙げることができる。酸無水物、アミンなどを併用してもよく、具体例としては、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、m−フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニレンスルホン、BF3 モノメチルアミン、ジシアンジアミドなどを用いることができる。
【0018】
(d)成分のラジカル重合性不飽和結合を有する化合物は、露光により硬化する光硬化成分である。この(d)成分としては、ビニル基、アクリル基、メタクリル基などを有する化合物が使用でき、具体例としては、スチレン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、グリセリンジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートなどを、単独あるいは混合して用いることができる。
【0019】
(e)成分の光重合開始剤は、(d)成分のラジカル重合性不飽和結合を持つ化合物の光重合を開始させるための開始剤として一般に知られているものを使用することができる。例として、日経ニューマテリアル,1990年4月16日号,p.43-49 や、材料技術,第2巻第10号(1984), p. 1-17や、 O plus E, No. 133, p.105-116 (1990)や、フォトポリマハンドブック,フォトポリマー懇話会編,工業調査会発行,初版(1989), p.442-457 等に記載のある多くの開始剤を使用することができる。
【0020】
使用可能な光重合開始剤の例を挙げると、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、過酸化ベンゾイル、ジ(t−ブチルパーオキシ)フタレート、ジ(t−ブチルパーオキシ)テレフタレート、ジ(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート等の有機過酸化物である。これらの有機過酸化物を使用する場合には、増感剤として、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン、3,3′−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、2,5−ビス−(4−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン、2,6−ビス−(4−ジメチルアミノベンジリデン)シクロヘキサノンなどを使用してもよい。
【0021】
また、このほかの光重合開始剤の例として、ベンゾイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス−(m−メトキシフェニル)イミダゾリル2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル2量体等のイミダゾール類を挙げることができ、更に、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン、2−メルカプトベンゾチアゾール、5−クロロ−2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、p−アミノベンゾフェノン、p−ジエチルアミノベンゾフェノン、p,p′−ビス(エチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、1H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、4−メチル−4H−1,2,4トリアゾール−3−チオールなどの化合物のうちから選ばれたものを組合せた混合物を挙げることができる。これらを光重合開始剤として使用する場合には、増感剤として、3,3′−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、2,6−ビス−(4−ジメチルアミノベンジリデン)シクロヘキサノン、2,5−ビス−(4−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノンなどを使用することができる。
【0022】
本発明の組成物は、一般にワニス状のものとして処理基板上へ塗布される。ワニス状組成物とするのに、本発明の組成物は上記の成分(a)〜(e)以外に、適当な溶媒を含むことが出来る。溶媒の例としては、エチレングリコールモノエーテル類、アセテート類、シクロヘキサノン、トルエン、キシレンなどの有機溶剤を挙げることができる。本発明の組成物の(d)成分のなかには液状のものもあり、そのような液状成分を使用する場合には特に溶媒を使用しなくともよい場合がある。
【0023】
また、本発明の組成物には、塗布性の向上を目的として希釈剤を加えてもよい。希釈剤としては、上述の溶媒として用いられるものと同じもの、すなわちエチレングリコールモノエーテル類、アセテート類、シクロヘキサノン、トルエン、キシレンなどの有機溶剤を用いることができる。更に、エポキシ化合物の硬化促進を目的として、トリフェニルホスフィンや2−ウンデシルイミダゾールなどのエポキシ硬化促進剤を添加してもよい。また、必要に応じて種々の添加剤、例えばシリカ、アルミナ、アエロジルなどの体質顔料、フタロシアニンなどの着色顔料、シリコーン及びフッ素系化合物からなる消泡剤、レベリング剤、酸化防止剤などを添加することができる。
【0024】
本発明の感光性樹脂組成物で使用される、(a)の粒子成分を除く各成分の量は、重要ではなく、組成物についての特定の要求仕様等に基づき当業者が容易に決定することができる。
【0025】
次に、本発明の感光性樹脂組成物を用いて多層回路基板のビルドアップ用絶縁膜を形成する方法を以下に述べる。なお、以下の説明は本発明の方法を例示するものであって、限定しようとするものではない。
【0026】
まず、本発明の感光性樹脂組成物を、電子回路基板上にスクリーン印刷、カーテンコート、ロールコートあるいはスピンコートなどの方法で所望の厚さで塗布し、皮膜形成する。次いで、コンタクト露光を可能することを目的として、適当な温度、例えば50〜100℃で加熱し、皮膜を乾燥させる。次に、その後形成する上層の電子回路と接続すべき箇所(ビアホール部分)を除いた部分が透明なマスクを、皮膜に対しコンタクト状態で設置し、適当な露光量の紫外線を照射する。これにより、(d)成分のラジカル重合性不飽和結合を有する化合物が(e)成分の光重合開始剤の作用を受けて光重合し、皮膜の露光領域の感光性樹脂組成物は(a)成分の微粒子部を除き、アルカリ溶液に対し不溶性となる。
【0027】
続いて、非露光領域を希薄アルカリ水溶液で溶出除去することにより、皮膜が所望のパターンに現像され、それと同時に、露光領域の(a)成分の微粒子が溶出除去されることにより樹脂絶縁膜表面がエッチングされ、所望の凹凸を設けることができる。ここでアルカリ水溶液としては、0.1〜10重量%の炭酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液などを使用できる。
【0028】
次いで、皮膜の耐熱性向上を主な目的として、皮膜を適当な温度、例えば、100〜200℃で加熱する。これにより、露光領域に残っている皮膜の(b)成分のエポキシ化合物と(c)成分のエポキシ硬化剤が反応し、最終的な絶縁膜が形成される。次いで、無電解めっき、電解めっきを施してから、導体層を形成してこれをパターニングする。その後、感光性樹脂組成物の塗布から導体パターンの形成までを所定の回数繰り返して、多層回路基板を制作することができる。
【0029】
本発明の方法では、従来の酸あるいは酸化剤でエッチング処理する方法に比べ、より穏やかな条件でエッチング処理するため、表面に適正な凹凸を形成し易く、結果的に導体密着力が向上する。また、従来の酸あるいは酸化剤でエッチング処理する工程を省くことができ、生産性と生産コストの面で有利である。更に、通常用いられる、酸あるいは酸化剤に可溶性でアルカリには不溶性であるフィラー、例えば炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレーなどを用いる必要がないことから、アルカリ現像剤での現像により解像性が低下することもない。
【0030】
【実施例】
次に、本発明を更に具体的に説明するために実施例を挙げると共に、本発明が優れていることを示す効果を、本発明の要件を欠いた感光性樹脂組成物との対比において示す。なお、本発明がこれらの実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0031】
〔実施例〕
粒子成分として平均粒径5μmのフタル酸を使用し、これをクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成社製YDCN702)、ノボラック型フェノール樹脂(エポキシ硬化剤、群栄化学社製PSM−4300)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(ラジカル重合性化合物)、イルガキュア907(チバガイギー社製光重合開始剤)と表1に示した割合で配合し、ロールミルで混練して、感光性樹脂組成物を調製した。この組成物には、上記の各成分のほかに、エポキシ硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン、希釈剤としてエチロセロソルブアセテート、そして着色顔料としてシアニングリーンを添加した。使用した各成分の量は表1に示したとおりであった。
【0032】
調製した組成物を、銅箔上にスクリーン印刷で40μmの厚さに塗布した。次いで、80℃で1時間加熱乾燥し、波長365nmでの光強度が50mW/cm2 の紫外線を所定のビアホールパターンで30秒間露光した。次に、液温30℃の2%炭酸ナトリウム水溶液でスプレー現像(スプレー圧1kg/cm2 、60秒間)してビアホールを形成すると同時に皮膜表面を粗化し、最後に180℃で1時間加熱硬化させた。こうして得られた皮膜の現像解像性を評価した。この現像解像性は、形成したビアホールを顕微鏡で検査し、完全に現像されたもの(ビアホール内に粒子成分もその他の成分も残留していないもの)を○とし、ビアホール内に粒子成分とともに樹脂が残ったものを△とし、そしてビアホールがほとんど現像されなかったものを×として評価した。得られた結果は表2に示すとおりであった。
【0033】
次いで、無電解めっき・電解めっきを施して上記の皮膜上に形成された導体膜の密着性(導体ピール強度)を評価した。この評価は、JIS C 6481に規定されたプリント配線板用銅張積層板試験方法に準拠して行った。得られた結果を第2表に示す。
【0034】
〔比較例〕
粒子成分として実施例のフタル酸に代えて炭酸カルシウム(平均粒径5μm)を使用したことを除いて、実施例と同じ要領で感光性樹脂組成物を調製した。各成分の使用量は表1に示すとおりであった。
【0035】
続いて、やはり実施例と同じ要領で処理して、ビアホールを形成した硬化樹脂皮膜を得た。そしてこの皮膜について、実施例におけるのと同じ現像解像性の評価を行った。結果を表2に示す。
【0036】
次いで、絶縁皮膜を、前処理剤(シプレー製コンディショナー、60℃、10分)、酸化剤(シプレー製プロモーター、70℃、10分)、中和剤(シプレー製ニュートライザー、60℃、10分)に順次浸漬し、表面をエッチングして粗化した。それから、実施例と同様に、無電解めっき・電解めっきを施して皮膜上に形成された導体膜の密着性を評価した。結果を表2に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、従来のものに比べ、導体密着力、生産性及び露光パターンの現像解像性の優れた樹脂絶縁膜を提供することができ、回路基板のビルドアップ用絶縁膜の形成に大いに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビルドアップ構造の回路基板の作製プロセスを説明する図であって、(a)はコア基板を用意する工程、(b)はビアホールを形成した絶縁膜の形成工程、(c)は導体層の形成工程、そして(d)は導体パターンの形成工程を示す図である。
【図2】樹脂絶縁膜表面の粗化を説明する図であって、(a)はフィラー成分を添加した材料により形成した絶縁膜、(b)は表面を粗化した絶縁膜を示す図である。
【符号の説明】
1…コア基板
2…配線パターン
3…スルーホール
4…絶縁樹脂
7…絶縁膜
8…ビアホール
9…フィラー
10…凹凸部
11…導体層
12…配線パターン[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a photosensitive resin composition, and more specifically, a photosensitive resin composition useful as an insulating film for build-up of a multilayer circuit board, which can be patterned by ultraviolet exposure and development with an alkaline aqueous solution after film formation, and The present invention relates to a circuit board manufacturing method using the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a printed circuit board is generally used in order to incorporate an electronic component into an electronic device in a compact manner. This printed board is obtained by etching a copper foil bonded to a laminated board in accordance with an electronic circuit pattern, and it is difficult to mount electronic components at a high density, but it is advantageous in terms of cost. On the other hand, for hybrid ICs, build-up multilayer wiring structures have been used for a long time. In this method, a thick film paste of a conductor and an insulator is sequentially printed on a ceramic substrate, stacked, and fired. Although this is disadvantageous in terms of cost, high-density mounting is possible.
[0003]
In recent years, along with demands for downsizing, high performance, and low prices for electronic devices, electronic circuit miniaturization, multilayering, and high-density mounting of electronic components have rapidly progressed. However, studies on build-up multilayer wiring structures have become active. The build-up insulating film is formed between the layers of the electronic circuit, and a film is formed on the entire surface excluding the portion (generally referred to as “via hole”) to be connected to the upper layer electronic circuit. Is.
[0004]
An example of a build-up structure manufacturing process is shown in FIG. Specifically, first, a double-sided wiring board having a through
[0005]
As the photosensitive resin for forming the
[0006]
In the build-up method, when a conductor is formed on a resin insulation film, the surface of the resin insulation film is roughened to improve the adhesion between the resin insulation film and the conductor, and then electroless plating is generally used. Used. In order to roughen the surface of a resin insulating film, a method of providing fine irregularities on a conductor forming surface of an insulating film by chemical etching has been known. Specifically, as shown in FIG. 2, a soluble filler component 9 is added to the
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, this chemical etching is usually performed under harsh conditions using an acid or an oxidizing agent (generally, heating at a high temperature using permanganic acid), so that not only the filler but also the resin insulating film is etched. Therefore, it is difficult to provide an appropriate uneven portion. That is, even if the etching is insufficient or excessive, the adhesion strength of the conductor is reduced. Therefore, it is difficult to conveniently increase the adhesion strength when etching with an acid or an oxidizing agent. Furthermore, since the acid or oxidant etching process requires many steps such as pre-treatment and neutralization treatment, if this process is included in the build-up structure fabrication process, the number of processes is increased and the cost is disadvantageous. It is. Further, fillers that are soluble by acid or oxidizing agent, such as calcium carbonate, barium sulfate, talc, and clay, which are usually used, are insoluble or hardly soluble in alkali, so when forming a via hole by exposure and development. Development remains (the filler remains in the formed via hole with a small amount of the insulating film resin material). That is, if an excessive amount of filler is added in order to increase the adhesion, this development residue increases and the resolution decreases.
[0008]
As described above, the conventional method for etching the filler contained in the insulating film with an acid or an oxidant includes conductor adhesion, productivity, production cost, and resolution of via holes formed by exposure and development. There is a problem.
Therefore, the present invention solves such a problem of the prior art, and uses a new alkali development type photosensitive resin composition that can advantageously form a resin insulating film with improved conductor adhesion, and the same. An object of the present invention is to provide a circuit board manufacturing method.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The photosensitive resin composition of the present invention comprises (a) an alkali-soluble particle component having an average particle size of 1 to 10 μm, (b) an epoxy compound, (c) an alkali-soluble epoxy curing agent, and (d) a radical polymerizable non-polymerizable component. It contains a compound having a saturated bond and (e) a photopolymerization initiator.
[0010]
In the circuit board manufacturing method of the present invention, the surface of the substrate is coated with a photosensitive resin material, exposed and developed to form an insulating film having openings of a predetermined pattern, and the surface of the insulating film is roughened and roughened. Forming a conductive layer on the insulating film, and patterning the conductive layer to form a wiring layer, comprising: (a) alkali-soluble as a photosensitive resin material; A composition comprising a particle component having an average particle diameter of 1 to 10 μm, (b) an epoxy compound, (c) an alkali-soluble epoxy curing agent, (d) a compound having a radical polymerizable unsaturated bond, and (e) a photopolymerization initiator. And the surface of the insulating film is roughened by etching with an alkali treatment liquid.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In short, the photosensitive resin composition of the present invention is capable of roughening the surface of the formed resin film by etching with an alkali treatment liquid by adding alkali-soluble fine particles as a filler. Insulation for circuit board build-up, which is an alkali-developable photosensitive resin composition with excellent conductor adhesion to the insulation film, productivity, and opening (via hole) resolution of the resin insulation film formed by exposure and development It is a particularly useful composition as a membrane.
[0012]
The component (a) in the composition of the present invention, that is, the particle component, is a particle component that is alkali-soluble and has an average particle diameter of 1 to 10 μm. The particles exposed on the surface of the formed resin film are later dissolved by alkali etching to form fine uneven portions on the surface of the resin film. Therefore, this particle component is required to maintain the particle form in the composition, that is, to be insoluble or hardly soluble in other components constituting the composition.
[0013]
Representative examples of the particle component suitable for the composition of the present invention include phthalic acid. Phthalic acid is solid at room temperature and is readily soluble in dilute aqueous solutions such as alkaline aqueous solutions such as sodium carbonate and sodium hydroxide. In addition, phthalic acid is insoluble or hardly soluble in other components (details will be described later) constituting the composition of the present invention, so that the particle form remains until the surface of the resin insulating film is roughened by etching with an alkaline aqueous solution. Can be held. Even when an organic solvent is used in the composition of the present invention, phthalic acid is insoluble or hardly soluble in common organic solvents such as ethylene glycol monoethers, acetates, cyclohexanone, toluene and xylene.
[0014]
A compound used as a particle component in the composition of the present invention is pulverized by a normal pulverizer and then classified into particles having a desired particle size. In the present invention, the average particle size is desirably 1 to 10 μm, and more desirably 3 to 6 μm. When the particle size is less than 1 μm, sufficient unevenness cannot be provided on the surface of the resin insulating film by etching by alkali treatment, and the conductor adhesion is insufficient. On the other hand, when the particle size exceeds 10 μm, the unevenness becomes excessively large, and problems arise in the flatness of the resin insulating film, the insulating properties, and the resolution of via holes formed by exposure and development.
[0015]
The particle component is preferably present in the composition of the present invention in an amount of 10 to 50% by weight. When the composition of the present invention contains a solvent, the above-mentioned weight ratio of the particle component is based on the total weight of the components excluding the solvent (the above-mentioned components (a) to (e)). It corresponds to. When the particle component is less than 10% by weight, the surface of the resin film is not sufficiently roughened, and satisfactory conductor adhesion cannot be obtained. If the content of the particle component exceeds 50% by weight, the uneven portions on the surface of the resin film increase so much that the shape of the formed resin film is destroyed, which is not preferable.
[0016]
As the epoxy compound of component (b), general compounds well known in the art can be used. For example, glycidyl ether type (bisphenol A type, tetraphenylol ethane type, phenol novolac type, cresol novolak type, etc.), glycidyl ester type (hexahydrophthalic anhydride type, dimer acid type, etc.), glycidyl amine type (diaminodiphenylmethane type, Epoxy compounds such as isocyanuric acid type, hydantoin type, mixed type (aminophenol type, oxybenzoic acid type, etc.), and alicyclic type can be used alone or in combination. In particular, when high heat resistance is required, it is desirable to use an epoxy compound having a large number of functional groups.
[0017]
The alkali-soluble epoxy curing agent as the component (c) may be any alkali-soluble one among those known as epoxy curing agents. For example, a phenol compound, a cresol compound, or a compound having a carboxyl group can be used. Specific examples include novolak-type phenolic resins and novolak-type cresol resins, and reaction products obtained by reacting an epoxy resin with an unsaturated monocarboxylic acid and further adding a polybasic acid anhydride. it can. Acid anhydrides, amines, etc. may be used in combination. Specific examples include methylhexahydrophthalic anhydride, m-phenylenediamine, 4,4'-diaminodiphenylenesulfone, BF 3 monomethylamine, dicyandiamide, etc. Can do.
[0018]
The compound having a radically polymerizable unsaturated bond as the component (d) is a photocuring component that is cured by exposure. As the component (d), a compound having a vinyl group, an acrylic group, a methacryl group or the like can be used. Specific examples include styrene, methyl acrylate, ethyl acrylate, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, glycerin dimethacrylate. , Ethylene glycol dimethacrylate, neopentyl glycol dimethacrylate, neopentyl glycol diacrylate, trimethylolpropane trimethacrylate, trimethylolpropane triacrylate and the like can be used alone or in combination.
[0019]
As the photopolymerization initiator of the component (e), those generally known as initiators for initiating photopolymerization of the compound having a radical polymerizable unsaturated bond of the component (d) can be used. Examples include Nikkei New Material, April 16, 1990, p.43-49, Materials Technology, Vol. 2, No. 10 (1984), p. 1-17, O plus E, No. 133, Many initiators described in p.105-116 (1990), photopolymer handbook, photopolymer social gathering, published by Industrial Research Council, first edition (1989), p.442-457, etc. can be used. .
[0020]
Examples of usable photopolymerization initiators include 3,3 ′, 4,4′-tetra (t-butylperoxycarbonyl) benzophenone, benzoyl peroxide, di (t-butylperoxy) phthalate, di ( Organic peroxides such as t-butylperoxy) terephthalate and di (t-butylperoxy) isophthalate. When these organic peroxides are used, 4- (dicyanomethylene) -2-methyl-6- (p-dimethylaminostyryl) -4H-pyran, 3,3′-carbonylbis is used as a sensitizer. (7-diethylaminocoumarin), 2,5-bis- (4-diethylaminobenzylidene) cyclopentanone, 2,6-bis- (4-dimethylaminobenzylidene) cyclohexanone and the like may be used.
[0021]
Examples of other photopolymerization initiators include benzimidazole, 1-benzyl-2-methylimidazole, 2- (o-chlorophenyl) -4,5-diphenylimidazolyl dimer, 2- (o-fluorophenyl). ) -4,5-diphenylimidazolyl dimer, 2- (o-chlorophenyl) -4,5-bis- (m-methoxyphenyl) imidazolyl dimer, 2- (o-methoxyphenyl) -4,5- Examples include imidazoles such as diphenylimidazolyl dimer, and 7-diethylamino-4-methylcoumarin, 2-mercaptobenzothiazole, 5-chloro-2-mercaptobenzothiazole, 2-mercaptobenzoxazole, p- Aminobenzophenone, p-diethylaminobenzophenone, p, p'-bis (ethylamino) Among compounds such as benzophenone, p, p'-bis (dimethylamino) benzophenone, 1H-1,2,4-triazole-3-thiol, 4-methyl-4H-1,2,4triazole-3-thiol Mention may be made of a mixture of selected ones. When these are used as photopolymerization initiators, 3,3′-carbonylbis (7-diethylaminocoumarin), 2,6-bis- (4-dimethylaminobenzylidene) cyclohexanone, 2,5 are used as sensitizers. -Bis- (4-diethylaminobenzylidene) cyclopentanone and the like can be used.
[0022]
The composition of the present invention is generally applied onto a treated substrate as a varnish. In order to obtain a varnish-like composition, the composition of the present invention can contain an appropriate solvent in addition to the components (a) to (e). Examples of the solvent include organic solvents such as ethylene glycol monoethers, acetates, cyclohexanone, toluene, and xylene. Some of the component (d) of the composition of the present invention may be liquid, and when such a liquid component is used, a solvent may not be used.
[0023]
In addition, a diluent may be added to the composition of the present invention for the purpose of improving coatability. As the diluent, the same solvents as those described above, that is, organic solvents such as ethylene glycol monoethers, acetates, cyclohexanone, toluene, and xylene can be used. Furthermore, an epoxy curing accelerator such as triphenylphosphine or 2-undecylimidazole may be added for the purpose of accelerating the curing of the epoxy compound. In addition, various additives such as extender pigments such as silica, alumina and aerosil, coloring pigments such as phthalocyanine, antifoaming agents composed of silicone and fluorine compounds, leveling agents and antioxidants may be added as necessary. Can do.
[0024]
The amount of each component excluding the particle component (a) used in the photosensitive resin composition of the present invention is not important, and can be easily determined by those skilled in the art based on the specific requirements for the composition. Can do.
[0025]
Next, a method for forming a build-up insulating film for a multilayer circuit board using the photosensitive resin composition of the present invention will be described below. In addition, the following description illustrates the method of this invention and does not intend to limit it.
[0026]
First, the photosensitive resin composition of the present invention is applied to an electronic circuit substrate by a method such as screen printing, curtain coating, roll coating or spin coating to form a film. Next, for the purpose of enabling contact exposure, the film is dried by heating at an appropriate temperature, for example, 50 to 100 ° C. Next, a mask having a transparent portion except for a portion (via hole portion) to be connected to the upper-layer electronic circuit to be formed is placed in contact with the film and irradiated with an ultraviolet ray having an appropriate exposure amount. As a result, the compound having a radically polymerizable unsaturated bond as the component (d) undergoes photopolymerization under the action of the photopolymerization initiator as the component (e), and the photosensitive resin composition in the exposed region of the film becomes (a) Except for the fine particle portion of the component, it becomes insoluble in the alkaline solution.
[0027]
Subsequently, the film is developed into a desired pattern by elution and removal of the non-exposed area with a dilute alkaline aqueous solution, and at the same time, the resin insulating film surface is removed by elution and removal of the fine particles of the component (a) in the exposed area. Etching can provide the desired irregularities. Here, as the alkaline aqueous solution, 0.1 to 10% by weight of sodium carbonate aqueous solution, sodium hydroxide aqueous solution and the like can be used.
[0028]
Subsequently, the film is heated at an appropriate temperature, for example, 100 to 200 ° C., mainly for the purpose of improving the heat resistance of the film. As a result, the (b) component epoxy compound and the (c) component epoxy curing agent remaining in the exposed region react to form a final insulating film. Next, after applying electroless plating and electrolytic plating, a conductor layer is formed and patterned. Then, a multilayer circuit board can be produced by repeating a predetermined number of times from application of the photosensitive resin composition to formation of the conductor pattern.
[0029]
In the method of the present invention, the etching process is performed under milder conditions than in the conventional method of etching with an acid or an oxidant. Therefore, it is easy to form appropriate irregularities on the surface, and as a result, the conductor adhesion is improved. Further, it is possible to omit a conventional etching process with an acid or an oxidizing agent, which is advantageous in terms of productivity and production cost. Further, since it is not necessary to use a filler that is soluble in an acid or an oxidizer and is insoluble in an alkali, such as calcium carbonate, barium sulfate, talc, or clay, the resolution is improved by development with an alkali developer. Will not drop.
[0030]
【Example】
Next, in order to describe the present invention more specifically, examples will be given, and the effect of showing the superiority of the present invention will be shown in comparison with a photosensitive resin composition lacking the requirements of the present invention. Needless to say, the present invention is not limited to these examples.
[0031]
〔Example〕
Phthalic acid having an average particle size of 5 μm was used as a particle component, and this was used as a cresol novolak type epoxy resin (YDCN702 manufactured by Toto Kasei Co., Ltd.), novolac type phenolic resin (epoxy curing agent, PSM-4300 manufactured by Gunei Chemical Co., Ltd.), pentaerythritol. Tetraacrylate (radical polymerizable compound), Irgacure 907 (Ciba Geigy's photopolymerization initiator) were blended in the proportions shown in Table 1, and kneaded with a roll mill to prepare a photosensitive resin composition. In addition to the above components, triphenylphosphine as an epoxy curing accelerator, ethyl cellosolve acetate as a diluent, and cyanine green as a coloring pigment were added to this composition. The amount of each component used was as shown in Table 1.
[0032]
The prepared composition was applied to a thickness of 40 μm on a copper foil by screen printing. Subsequently, it was heated and dried at 80 ° C. for 1 hour, and ultraviolet rays having a light intensity of 50 mW / cm 2 at a wavelength of 365 nm were exposed for 30 seconds with a predetermined via hole pattern. Next, spray development (
[0033]
Next, the adhesion (conductor peel strength) of the conductor film formed on the above-mentioned film by electroless plating / electrolytic plating was evaluated. This evaluation was performed in accordance with a copper-clad laminate test method for printed wiring boards defined in JIS C 6481. The results obtained are shown in Table 2.
[0034]
[Comparative Example]
A photosensitive resin composition was prepared in the same manner as in Examples except that calcium carbonate (average particle size: 5 μm) was used as a particle component instead of phthalic acid in Examples. The amount of each component used was as shown in Table 1.
[0035]
Then, it processed in the same way as an Example, and obtained the cured resin film which formed the via hole. This film was evaluated for the same development resolution as in the examples. The results are shown in Table 2.
[0036]
Next, the insulating film was pretreated (Shipley conditioner, 60 ° C., 10 minutes), oxidizing agent (Shipley promoter, 70 ° C., 10 minutes), neutralizing agent (Shipley Neutizer, 60 ° C., 10 minutes) Then, the surface was etched and roughened. Then, in the same manner as in the examples, the adhesion of the conductor film formed on the film by performing electroless plating / electrolytic plating was evaluated. The results are shown in Table 2.
[0037]
[Table 1]
[0038]
[Table 2]
[0039]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, according to the present invention, it is possible to provide a resin insulating film having excellent conductor adhesion, productivity, and exposure pattern development resolution as compared with conventional ones, and a circuit board. This can greatly contribute to the formation of an insulating film for buildup.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1A and 1B are diagrams illustrating a manufacturing process of a circuit board having a build-up structure, in which FIG. 1A is a step of preparing a core substrate, FIG. 1B is a step of forming an insulating film in which via holes are formed, and FIG. (D) is a figure which shows the formation process of a conductor layer, and the formation process of a conductor pattern.
FIGS. 2A and 2B are diagrams illustrating roughening of the surface of a resin insulating film, where FIG. 2A is an insulating film formed of a material to which a filler component is added, and FIG. 2B is a diagram illustrating an insulating film having a roughened surface. is there.
[Explanation of symbols]
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