JP3773026B2 - Tape traveling device and recording / reproducing apparatus and reproducing device provided with the tape traveling device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テープ走行装置およびそのテープ走行装置を備えた記録再生装置および再生装置にかかわり、特には、映像信号や音声信号あるいはデータ信号などを記録するためのテープ(主として磁気テープ)が走行中に起こす弛みによる悪影響を緩和ないし低減するための技術、さらに詳しくは、使用するカセットがゆる巻きカセットである場合のテープ弛みの抑制技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の技術にかかわる磁気記録再生装置に搭載のテープ走行装置について図面を参照しながら説明する。
【0003】
図5は従来の技術にかかわるテープ走行装置を搭載している磁気記録再生装置の要部のメカニズム構成および電気的構成を示すブロック図である。
【0004】
図示してある第1のリール1、第2のリール2および磁気テープ3は、通常は、テープカセットに内蔵されている。そのテープカセットの具体的構成については、図示を省略している。磁気テープ3の巻回および繰り出し/巻き取りを行う第1のリール1および第2のリール2はそれぞれ第1のリール台22および第2のリール台23に対して着脱自在に嵌合されるようになっている。第1のリール台22および第2のリール台23はそれぞれ第1のリールモータ9および第2のリールモータ10によって駆動されるように構成されている。
【0005】
第1および第2のリール1,2から引き出され、ガイドポスト4,5によって回転ヘッドドラム6の近傍まで誘導された磁気テープ3は、回転ヘッドドラム6の周囲に巻回される。第1および第2のリールモータ9,10の駆動によって磁気テープ3を走行させながら、回転ヘッドドラム6を高速回転させ、回転ヘッドドラム6に装着されている磁気ヘッド(図示せず)によって磁気テープ3をヘリカルスキャンして、磁気テープ3に対する映像信号の記録または再生を行う。
【0006】
走行中の磁気テープ3に対して適当な付勢力を与える可動ポスト7が引っ掛けられており、その可動ポスト7に取り付けられた磁石8の変位量を磁気センサー13によって検出するようにしてある。磁気センサー13による変位信号はテンション制御回路14に供給され、テンション制御回路14が第1の駆動回路15を制御することにより、第1のリールモータ9のトルクを制御し、磁気テープ3のテンションがほぼ一定に保たれるようにしている。
【0007】
第1および第2の周波数信号発生器(FG:Frequency Generator)11,12によって第1および第2のリールモータ9,10の回転速度が検出され、その信号はそれぞれ第1および第2の波形整形回路17,18で波形整形されて第1および第2のFG信号g,hとして巻径検出回路19に出力される。巻径検出回路19は、第1および第2のFG信号g,hに基づいて所定の演算を行って、第2のリール2に巻回されている磁気テープの巻径を検出し、その巻径信号jを速度制御回路20に出力する。
【0008】
目標速度生成回路21は入力端子29から与えられたスピード指令eに基づいて所要の目標速度信号dを生成し、速度制御回路20に供給する。速度制御回路20は、入力した目標速度信号dと第2のリール2についての巻径信号jとに基づいて、また、第2の波形整形回路18からのFG信号hをタイミング信号として、第2の駆動回路16に対する駆動信号kを生成する。その駆動信号kは、磁気テープ3の走行速度が目標速度と一致するように第2のリール2つまりは第2のリールモータ10の回転速度を制御するための駆動信号となっている。すなわち、第2のリール2の巻径が相対的に小さいときには、第2のリールモータ10の回転速度を相対的に速くし、第2のリール2の巻径が相対的に大きいときには、第2のリールモータ10の回転速度を相対的に遅くする。これによって、巻径変化にかかわらず、磁気テープ3の走行速度を目標速度にほぼ一致させた状態を保持するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
テープカセットにおいては、環境の変化等の要因によって、カセット内部でテープのゆるみが生じることがある。例えば、記録/再生が行われる状況が比較的温度の高い状況であった場合には、膨張によってテープの厚みが大きくなる。つまり、テープ厚みの大きな状態でリールにテープが巻き取られている。そのテープの使用終了後において温度が降下してテープの厚みが減少すると、積層巻回状態のテープ層の間に空気が入り込むような状態となって、テープの積層巻回状態にゆるみが生じてしまうことがある。
【0010】
この明細書では、このようなテープ巻き取り状態の異常を「ゆる巻き状態」と呼び、また、そのゆる巻き状態を生じているテープカセットを「ゆる巻きカセット」と呼ぶこととする。
【0011】
ゆる巻きカセットにあっては、一方のリールを固定しているにもかかわらず、他方のリールは何回も回転してしまい、固定側のリールにおいてテープが一種の空回りの状態で繰り出されるという現象が発生する。
【0012】
図5で説明した従来技術のテープ走行装置においては、上記のようなゆる巻きカセットを装着して、早送りや巻き戻しを行うとき、その初期の段階で、カセット内部でテープが滑り始める。テープが滑っている状態では、テープのテンションが通常よりも小さめとなるので、第1のリールモータのトルクを増加する方向の制御が働く。テープの引き出しが進むにつれてゆる巻き状態が解消され、リールでのテープ巻き状態が通常の締まりとなる。すると、テープのテンションが通常に戻る方向となり、元に戻ると、それまでの第1のリールモータのトルクが大きくされていたことに起因して、走行経路のテープにショックを与えることになる。このとき、テープのテンションは過大となるため、リールモータのトルクを減少させる。これによって走行中のテープに弛みが発生する。すると、再びテンションが減少し、トルクを上げることになる。加えて、カセット内部でのテープの滑りは間欠的に生じ、上記の現象が繰り返される。
【0013】
このようなカセット内部でのテープ滑りに起因してのテープテンションの繰り返し変動およびリールモータトルクの繰り返し変動のために、結果として、テープが走行系から脱落してテープダメージを起こしたり、あるいはテープ弛み検出回路を有している機種ではテープ弛みを検出してオートオフになったりする。
【0014】
本発明は、このようなゆる巻きカセットの装着時に見られる不都合を解消することを目的としている。
【0015】
ところで、特開平8−77657号公報には、テープが弛んでいるときの対策として、テープ走行速度の加速・減速を行っている期間でテープ弛みを検出したときには、速度制御手段に目標速度信号を与える加減速度制御手段が、その目標速度信号の加速・減速の勾配を横倒しに寝かせるように制御を行うといった手法が提案されている。この方法は、通常のテープ弛みに対しては効果があると考えられる。
【0016】
しかしながら、ゆる巻きカセットを対象とした場合には、そのカセットの内部でテープが滑っており、このような現象に対してはテープ弛み抑制の効果は不充分であると考えられる。
【0017】
その理由は次のとおりである。すなわち、この公報の技術においては、テープ弛みを検出すると、テープ走行速度制御のための加速度を小さく設定する。これにより、そのテープ弛み状態でのテープ走行速度の加速・減速の勾配は低くなり、弛みが緩和される。そして、弛みが緩和されると、今度は、加速度を通常状態の元の大きさに戻す。これは、カセット内部にテープゆるみのない場合のカセット外部に引き出されているテープ部分での弛みに対して、その弛みを抑制するうえでは効果がある。
【0018】
しかしながら、カセット内部でテープゆるみのあるゆる巻きカセットの場合には、この公報の技術を単に転用するだけであると、加速度を元の通常の大きさに戻すと、カセット内部でのテープ滑りが再び出現し、テンション制御とともにテープ走行速度の制御が繰り返し行われることになる。すなわち、テープ滑り→テープ弛み検出→加速度低め設定→弛み緩和→加速度復元→テープ滑り→テープ弛み検出→加速度低め設定→弛み緩和→加速度復元→…の繰り返しが発生する。このような繰り返しの一因として、設定する加速度が大と小の2つしかないことも考えられる。
【0019】
いずれにしても、これでは、図5に示した従来技術と同程度にゆる巻きカセットについての課題が残っている。すなわち、前記の現象の繰り返しのために、結果として、走行系からテープが脱落したり、オートオフになってしまう。
【0020】
そこで、本発明は、ゆる巻きカセットが装着された場合においても、その加速・減速時のテープ弛みを的確に抑制することができ、その結果として、テープダメージやオートオフの発生を抑制し、正常なテープ走行状態を良好に保つことができる新しい技術を提案しようとするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
テープ走行装置についての本発明は、次のような手段を講じることにより、上記の課題を解決するものである。前提として、テープ走行速度を可変するに際して、適当な加速度を設定し、その設定された加速度においてテープ走行速度を制御することとしている。そして、走行中のテープにおいて、何らかの手法により弛み量を検出する。ここで、重要なことは、弛み量そのものによってテープ走行速度制御のための加速度を設定する、という従来技術の手法は採らないということである。本発明においては、弛み量についてピークホールドを行うようにする。そのピークホールド値に基づいて、テープ走行速度制御のための加速度を設定するようにする。ピークホールド値が大きいほど加速度をより小さく設定するようにする。
【0022】
弛み量についてのピークホールド値をとるということは、テープの弛み量の変動の傾向を見ていることに相当する。弛み量が増えることに対応して、加速度を小さめに設定すると、そのテープ走行速度の制御によって弛み量が減少する傾向となる。ただし、走行系自体でのテープ弛みの場合には、前記公報の従来技術によって対処することが可能であると考えられるが、ゆる巻きカセットの内部でのテープ弛みの場合には、そのような単純な対応では対処し切れない。弛み量が減少した結果として、加速度を元の状態に戻すと、ゆる巻きカセットの場合は、あまり時間をおかずに再び弛み量が大きく増加する傾向がある。そうなると、弛み量増加→加速度低下→弛み量減少→加速度復帰→弛み量増加→加速度低下→弛み量減少→加速度復帰→…の悪循環に陥ってしまう。
【0023】
これは、言い換えると、ゆる巻きカセットの場合には、加速度低下で弛み量が減少したといっても、単純に安心はできないということに相当する。もう少し用心深く対処する必要があるのである。ゆる巻きカセットは、その内部にテープ弛みの原因をアットランダムに多数、しかも複雑な分布の状態で内在させているのである。単純な対応では対処し切れないのである。そこで、用心深く、テープの弛み量の変動の傾向を調べるのである。そのために、テープの弛み量のピークホールド値をとることとしているのである。そのピークホールド値に基づいてテープ走行速度制御のための加速度を設定するのである。
【0024】
テープの弛み量のピークホールドをとることの意味は、次のことにある。仮に、弛み量の変化そのものに応答して加速度を制御する場合には、加速度が低下して弛み量が減少するようになったときに、直ちに加速度を元に戻すことになる。しかし、このように弛み量の減少そのものに直接に応答するとなると、ゆる巻きカセットの場合には、テープ弛みに対する適正な対応がむずかしいのである。この弛み量減少に対する直接の応答を避けるために、ピークホールドをとり、ピークホールド値に基づいて加速度を設定するようにしている。そうすることにより、加速度低下によって弛み量が減少することになっても、弛み量のピークホールド値はそのまま保持されるので、弛み量が減少したからといって、これが直ちに加速度の復帰にはつながらないのである。
【0025】
このような状況で、しばらくはテープの弛み量が果して再び増加することがないかどうかを監視するのである。そのまま減少し続ければ、先に設定した加速度においてテープ走行速度を制御すればよいが、再び増加するようになると、こんどは、ピークホールド値も増加し、その増加したピークホールド値に応じて加速度をさらに低めに設定することになる。すなわち、再び弛み量が増加するということは、当該のテープカセットがゆる巻きカセット状態となっている可能性があるということに相当する。ピークホールド値に基づいてテープ走行速度制御のための加速度を設定するということは、ゆる巻きカセット対応ということにほかならない。
【0026】
本発明は、このように、ゆる巻きカセットに特有の現象に則した制御方式を新たに取り入れたので、テープカセットがゆる巻きカセットであるがゆえの出現の仕方であるテープ弛み量のきわめて複雑かつ頻繁な変動に対しても、充分良好に対応することができ、弛み量の増加傾向を抑制しつつ、そして、弛み量を確実に減少させつつ、テープ走行速度の変化にスムーズに追従させることができるのである。そして、その副次的効果として、テープダメージやオートオフの発生を抑制し、正常なテープ走行状態を良好に保つことができることになる。
【0027】
また、本発明は上記した第1の解決手法における「走行するテープの弛み量についてピークホールドしたピークホールド値に基づいて、そのピークホールド値が大きいほど前記テープ走行速度制御のための加速度をより小さく設定する」という方式に代えて、新たな手段を講じることとしている。
【0028】
上記した第1の解決手法は、ゆる巻きカセット対応であるが、それでもそのゆる巻き状態の程度が比較的低めのものに対する対応であるといえる。ゆる巻き状態の程度がさらに高くなると、上記の第1の解決手法では間に合わなくなってしまう。
【0029】
そこで、本発明の第2の解決手法としては、テープ弛み量の増加が頻繁であるときの対応として、弛み量のピークホールド値に基づいた加速度の設定といった単純な対応を超えて、より複雑な弛み量変動に対してよりシビアに対応することとしたものである。
【0030】
すなわち、テープ走行速度制御のための加速度の設定において、2段構えの対応をする。テープの弛み量がある所定値を下回っていて相対的に対応がより容易な状況では、上記の第1の解決手法で対応することとする。つまり、テープの弛み量のピークホールド値に基づいて、そのピークホールド値が大きいほどテープ走行速度制御のための加速度をより小さく設定するという手法を踏襲する。しかし、テープの弛み量がある所定値を上回っいて相対的に対応がむずかしくなるような状況では、別の手法で対応する。つまり、ピークホールド値のいかんにかかわらず、テープ走行速度制御のための加速度を0または0に近い値に設定することとしている。
【0031】
加速度が0ということは、テープ走行速度は変化させないということである。一時的に一定速状態にするということである。加速度が0に近い値ということは、上記に準ずるものであり、テープ走行速度はほとんど変化させず、一時的にほぼ一定速状態にするということである。弛み量がある所定値を上回るときには、弛み量のピークホールド値が小さかろうが大きかろうがそのことには無関係に、加速度を0または0に近い値に設定し、その設定値に基づいてテープ走行速度を制御するのである。こうすると、第1の解決手法の場合よりも、発生しているテープ弛みを抑える機能が高くなる。
【0032】
この第2の手法の発明によれば、ゆる巻き状態の程度の大きなカセットを対象とした場合であっても、そのテープ弛み量のきわめて複雑でしかも頻繁に現れる変動に対して、発生しているテープ弛みを抑える機能を高くすることにより、充分良好に対応することができ、弛み量を確実に減少させつつ、テープ走行速度の変化にスムーズに追従させることができる。そして、その副次的効果として、テープダメージやオートオフの発生を抑制し、正常なテープ走行状態を良好に保つことができることになる。
【0033】
なお、上記において、所定値を上回る場合と下回る場合とに分けたが、その境界点である所定値に一致する場合には、所定値を上回る場合の処理を行ってもよしい、あるいは逆に所定値を下回る場合の処理を行ってもよいこととする。以下でも同様である。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を総括的に説明する。
【0035】
本願第1の発明のテープ走行装置は、設定された加速度においてテープ走行速度を制御するように構成されたテープ走行装置であって、走行するテープの弛み量についてピークホールドしたピークホールド値に基づいて、そのピークホールド値が大きいほど前記テープ走行速度制御のための加速度をより小さく設定するように構成してあることを特徴としている。
【0036】
この第1の発明による作用については、上記の〔課題を解決するための手段〕の項で説明したの第1の手法の発明と実質的に同様のものとなる。すなわち、ゆる巻きカセットに特有の現象としてのテープ弛み量の変動の仕方が複雑かつ頻繁であるということに対応して、弛み量のピークホールド値をとることで、テープ弛み量の変動の傾向を調べることとし、その弛み量のピークホールド値に基づいてテープ走行速度制御のための加速度を設定することにより、ゆる巻きカセットが原因で発生するテープ弛みに対しても良好に対応しつつ、弛み量を確実に減少させながら、テープ走行速度の変化をスムーズに実現することが可能となる。
【0037】
本願第2の発明のテープ走行装置は、テープの走行を駆動する走行駆動手段と、走行中のテープの弛みを検出するテープ弛み検出手段と、前記テープ弛み検出手段が検出した弛み量をピークホールドするピークホールド手段と、前記ピークホールド手段によるピークホールド値に基づいてそのピークホールド値が大きいほどテープ走行速度制御のための加速度をより小さく設定する加速度設定手段と、前記加速度設定手段が設定した加速度にて前記テープ走行速度が制御されるように前記走行駆動手段を制御するテープ走行速度制御手段とを備えていることを特徴としている。これは、上記第1の発明をより具体的レベルで記述したものに相当している。
【0038】
この第2の発明による作用は次のとおりである。走行中のテープに弛みが発生すると、テープ弛み検出手段はその弛み量を検出する。そして、ピークホールド手段はその弛み量をピークホールドして、そのピークホールド値を加速度設定手段に与える。加速度設定手段はピークホールド値に基づいて加速度を設定する。その設定の仕方は、ピークホールド値が大きいほど加速度をより小さく設定するという仕方である。テープ走行速度制御手段は、設定された加速度において目標速度を生成し、走行駆動手段をその目標速度に接近するように制御する。その結果として、走行中のテープに生じた弛み量は抑制される。この場合において、弛み量の抑制の基礎が、弛み量そのものに応じた加速度ではなく、弛み量のピークホールド値に応じた加速度となっているので、上記第1の発明で説明したとおり、ゆる巻きカセットが原因で発生するテープ弛みに対しても良好に対応しつつ、弛み量を確実に減少させながら、テープ走行速度の変化をスムーズに実現することが可能となる。
【0039】
本願第3の発明のテープ走行装置は、上記の第2の発明において、前記テープ走行速度制御手段は、前記走行駆動手段を直接に制御する速度制御手段と、スピード指令のもとに前記加速度設定手段による加速度に基づいて前記速度制御手段に与える目標速度を生成する目標速度生成手段とを備えたものとして構成されているというものである。これは、テープ走行速度制御手段の構成について、より具体的レベルで記述したものに相当している。別言すれば、他の発明においては、テープ走行速度制御手段としては、その構成を必ずしも速度制御手段と目標速度生成手段との組み合わせとしなくてもよいことも表現している。
【0040】
本願第4の発明のテープ走行装置は、第1および第2のリールモータと、前記各リールモータを駆動する第1および第2のモータ駆動手段と、前記各リールモータの回転速度を検出する第1および第2のモータ回転速度検出手段と、検出された第1および第2のモータ回転速度に基づいて前記第1および第2のリールにおけるテープの巻径を検出する巻径検出手段と、前記検出された第2のモータ回転速度と前記検出された第2の巻径に基づいて前記第2のモータ駆動手段を制御してテープの走行速度を与えられた目標速度に近づける速度制御手段と、前記検出された第1および第2のモータ回転速度と前記検出された第1および第2の巻径に基づいて走行中のテープの弛みを検出するテープ弛み検出手段と、前記テープ弛み検出手段が検出した弛み量をピークホールドするピークホールド手段と、前記ピークホールド手段によるピークホールド値に基づいてそのピークホールド値が大きいほどテープ走行速度制御のための加速度をより小さく設定する加速度設定手段と、スピード指令のもとに前記加速度設定手段による加速度に基づいて前記速度制御手段に与える目標速度を生成する目標速度生成手段とを備えていることを特徴としている。これは、上記第2の発明をより具体的レベルで記述したものに相当している。
【0041】
この第4の発明による作用は次のとおりである。通常動作として、目標速度生成手段は外部からのスピード指令により目標速度を生成して速度制御手段に与える。速度制御手段は第2の走行駆動手段を制御する。第2のリールモータは第2の走行駆動手段によって駆動され回転し、第2のリールにテープを巻き取ったり繰り出したりする。このようなテープの走行中において、第1および第2のモータ回転速度検出手段はそれぞれ第1および第2のリールモータの回転速度を検出する。巻径検出手段はその回転速度に基づいて各リールにおける巻径を検出する。速度制御手段は第2のモータ回転速度と第2のリールの巻径に基づいて第2のモータ駆動手段を制御してテープの走行速度を与えられた目標速度に近づける制御を行う。
【0042】
目標速度生成手段に対するスピード指令に変化があり、テープ走行速度を減少または増加するスピード指令があったときは、テープ弛み検出手段とピークホールド手段と加速度設定手段の機能が働く。テープ弛み検出手段は、検出された第1および第2のモータ回転速度と検出された第1および第2の巻径に基づいて走行中のテープの弛みを検出し、ピークホールド手段に与える。そして、弛み量のピークホールド値に基づいてテープ走行速度制御のための加速度を設定することについては、上記第2の発明の場合と同様である。
【0043】
以上の結果として、ゆる巻きカセットが原因で発生するテープ弛みに対しても良好に対応しつつ、弛み量を確実に減少させながら、テープ走行速度の変化をスムーズに実現することが可能となる。
【0044】
本願第5の発明のテープ走行装置は、設定された加速度においてテープ走行速度を制御するように構成されたテープ走行装置であって、走行するテープの弛み量が所定値を下回るときには、前記テープの弛み量についてピークホールドしたピークホールド値に基づいて、そのピークホールド値が大きいほど前記テープ走行速度制御のための加速度をより小さく設定し、前記テープの弛み量が前記所定値を上回るときには、前記テープ走行速度制御のための加速度を0または0に近い値に設定するように構成してあることを特徴としている。
【0045】
この第5の発明による作用については、上記の〔課題を解決するための手段〕の項で説明した第2の手法の発明と実質的に同様のものとなる。すなわち、ゆる巻き状態の程度の大きなカセットを対象とした場合であっても、そのテープ弛み量のきわめて複雑でしかも頻繁に現れる変動に対して、第1の解決手法の場合よりも、発生しているテープ弛みを抑える機能を高くすることにより、充分良好に対応することができ、弛み量を確実に減少させつつ、テープ走行速度の変化にスムーズに追従させることが可能となる。
【0046】
本願第6の発明のテープ走行装置は、テープの走行を駆動する走行駆動手段と、走行中のテープの弛みを検出するテープ弛み検出手段と、前記テープ弛み検出手段が検出した弛み量をピークホールドするピークホールド手段と、前記テープ弛み検出手段による弛み量と所定値との大小関係を比較判定する比較判定手段と、前記比較判定手段の判定結果が前記弛み量が前記所定値を下回るとするときには前記ピークホールド手段によるピークホールド値に基づいてそのピークホールド値が大きいほどテープ走行速度制御のための加速度をより小さく設定しまた前記判定結果が前記弛み量が前記所定値を上回るとするときには前記テープ走行速度制御のための加速度を0または0に近い値に設定する加速度設定手段と、前記加速度設定手段が設定した加速度にて前記テープ走行速度が制御されるように前記走行駆動手段を制御するテープ走行速度制御手段とを備えていることを特徴としている。これは、上記第5の発明をより具体的レベルで記述したものに相当している。
【0047】
この第6の発明による作用は次のとおりである。比較判定手段は、テープ弛み検出手段からの弛み量を所定値と比較して両者の大小関係を判定し、その判定結果を加速度設定手段に与える。加速度設定手段は、その判定結果とピークホールド手段からのピークホールド値に基づいて加速度を設定する。その設定の仕方は、弛み量が所定値を下回るときには上記第2の発明の同様にピークホールド値が大きいほど加速度をより小さく設定する。また、弛み量が所定値を上回るときには上記第2の発明とは異なり、ピークホールド値のいかんにかかわらず加速度を0または0に近い値に設定する。その結果として、上記第5の発明と同様に、ゆる巻き状態の程度の大きなカセットを対象とした場合であっても、そのテープ弛み量のきわめて複雑でしかも頻繁に現れる変動に対して、発生しているテープ弛みを抑える機能を高くすることにより、充分良好に対応することができ、弛み量を確実に減少させつつ、テープ走行速度の変化にスムーズに追従させることが可能となる。
【0048】
本願第7の発明のテープ走行装置は、上記の第6の発明において、前記テープ走行速度制御手段は、前記走行駆動手段を直接に制御する速度制御手段と、スピード指令のもとに前記加速度設定手段による加速度に基づいて前記速度制御手段に与える目標速度を生成する目標速度生成手段とを備えたものとして構成されているというものである。これは、テープ走行速度制御手段の構成について、より具体的レベルで記述したものに相当している。別言すれば、他の発明においては、テープ走行速度制御手段としては、その構成を必ずしも速度制御手段と目標速度生成手段との組み合わせとしなくてもよいことも表現している。
【0049】
本願第8の発明のテープ走行装置は、第1および第2のリールモータと、前記各リールモータを駆動する第1および第2のモータ駆動手段と、前記各リールモータの回転速度を検出する第1および第2のモータ回転速度検出手段と、検出された第1および第2のモータ回転速度に基づいて前記第1および第2のリールにおけるテープの巻径を検出する巻径検出手段と、前記検出された第2のモータ回転速度と前記検出された第2の巻径に基づいて前記第2のモータ駆動手段を制御してテープの走行速度を与えられた目標速度に近づける速度制御手段と、前記検出された第1および第2のモータ回転速度と前記検出された第1および第2の巻径に基づいて走行中のテープの弛みを検出するテープ弛み検出手段と、前記テープ弛み検出手段が検出した弛み量をピークホールドするピークホールド手段と、前記テープ弛み検出手段による弛み量と所定値との大小関係を比較判定する比較判定手段と、前記比較判定手段の判定結果が前記弛み量が前記所定値を下回るとするときには前記ピークホールド手段によるピークホールド値に基づいてそのピークホールド値が大きいほどテープ走行速度制御のための加速度をより小さく設定しまた前記判定結果が前記弛み量が前記所定値を上回るとするときには前記テープ走行速度制御のための加速度を0または0に近い値に設定する加速度設定手段と、スピード指令のもとに前記加速度設定手段による加速度に基づいて前記速度制御手段に与える目標速度を生成する目標速度生成手段とを備えていることを特徴としている。
【0050】
この第8の発明による作用は次のとおりである。基本的な動作については、上記第4の発明で説明したのと同様である。また、特有の動作としては、上記第6の発明で説明したのと同様である。結果として、上記第5の発明と同様に、ゆる巻き状態の程度の大きなカセットを対象とした場合であっても、そのテープ弛み量のきわめて複雑でしかも頻繁に現れる変動に対して、発生しているテープ弛みを抑える機能を高くすることにより、充分良好に対応することができ、弛み量を確実に減少させつつ、テープ走行速度の変化にスムーズに追従させることが可能となる。
【0051】
本願第9の発明のテープ走行装置は、上記の第6〜第8の発明において、前記加速度設定手段は、前記比較判定手段による判定結果を有効とする状態と無効とする状態とに切り換え可能に構成され、無効とされたときには、前記弛み量と前記所定値との大小関係に関係なく、前記ピークホールド手段によるピークホールド値に基づいてそのピークホールド値が大きいほどテープ走行速度制御のための加速度をより小さく設定するように構成されているというものである。
【0052】
同じゆる巻きカセットでも、そのゆる巻き状態はカセットによって相違がある。この第9の発明は、上記第1の発明の考え方と上記第5の発明の考え方の両方を取り入れたうえで、カセットのゆる巻き状態の程度に応じて、その2つのうち適当なものを選択可能となすものである。比較判定手段による判定結果を有効とする状態で加速度設定手段を機能させる場合には、上記第1の発明と同様の作用・効果が得られ、逆に、判定結果を無効とする状態で加速度設定手段を機能させる場合には、上記第5の発明と同様の作用・効果が得られる。
【0053】
本願第10の発明のテープ走行装置は、上記の第4・第8・第9の発明において、前記モータ回転速度検出手段がリールモータの回転速度に比例した周波数の信号を発生する周波数信号発生器で構成されているというものである。これは、モータ回転速度検出手段の構成について、より具体的レベルで記述したものに相当している。別言すれば、他の発明においては、モータ回転速度検出手段としては、その構成を必ずしも周波数信号発生器としなくてもよいことも表現している。
【0054】
本願第11の発明のテープ走行装置は、上記の第2〜第4の発明において、前記ピークホールド手段は、前記目標速度生成手段が目標速度として一定速を生成したときまたはその直後にリセットされるように構成されているというものである。
【0055】
本願第12の発明のテープ走行装置は、上記の第6〜第8・第9の発明において、前記ピークホールド手段は、前記目標速度生成手段がその目標速度として前記スピード指令によって与えられた最終目標速度を生成したときまたはその直後にリセットされるように構成されているというものである。
【0056】
第11と第12の発明は、ピークホールド手段のリセットをどのような条件で行うかを記述している。
【0057】
ピークホールド手段はテープの弛み量の大小変化において、そのピーク値をホールドしてピークホールド値を加速度設定手段に与えるものであるが、いつまでもピークホールドしていると、常に増加する傾向の状態に陥ってしまって、次に出現するテープ弛みに対応できなくなってしまう。ピークホールド手段は、そのピークホールドという性質上、いずれかの時点でリセットする必要がある。そのピークホールド手段をどの時点でリセットするかについては、理論的にはテープ弛みの抑制が確実になったとき以降としてよい。しかし、テープ弛みの抑制が確実になった時点を検出することは、カセットがゆる巻きカセットである以上は非常にむずかしいことである。本発明は、目標速度生成手段がスピード指令によって与えられた最終目標速度を生成する時点では、テープ弛みの抑制が確実になることを予定して加速度を設定する。したがって、最終目標速度を生成する時点の把握は容易である。
【0058】
そこで、後者の第12の発明においては、最終目標速度を生成する時点またはそれ以降においてピークホールド手段をリセットし、次に出現する可能性のあるテープ弛みに対する準備態勢に移るのである。
【0059】
ところで、第1〜第4の発明の考え方の場合であって、最終目標速度に至るまでに加速度が0または0に近い値となることはないとしてよいときには、ピークホールド手段のリセットの条件として、最終目標速度の生成と実質的に等価(同値)である加速度の0または0に近い値の判定をもってしてもよい。そこで、この第11の発明においては、加速度が0または0に近い値ことと実質的に等価な目標速度生成手段が目標速度として一定速を生成することをもって、ピークホールド手段をリセットし、次に出現する可能性のあるテープ弛みに対する準備態勢に移るのである。
【0060】
本願第13の発明は、記録再生装置にかかわるものであって、取り扱うテープがテープカセットに収納された磁気テープであり、上記の第1〜第12の発明のテープ走行装置を備えて構成されていることを特徴とするものである。これによると、記録再生装置のレベルにおいて、上記の各作用・効果を得ることが可能となる。
【0061】
本願第14の発明は、再生装置にかかわるものであって、取り扱うテープがテープカセットに収納された磁気テープであり、上記の第1〜第12の発明のテープ走行装置を備えて構成されていることを特徴とするものである。これによると、記録機能はもたない再生専用の再生装置のレベルにおいて、上記の各作用・効果を得ることが可能となる。
【0062】
(具体的な実施の形態)
以下、本発明のテープ走行装置の具体的な実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0063】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1のテープ走行装置を搭載してある磁気記録再生装置の要部のメカニズム構成および電気的構成を示すブロック図である。図1において、従来技術の図5におけるのと同じ符号は同一構成要素を指示しているので、ここでは符号名称を記載するにとどめることとし、また、従来技術において説明した事項であって本実施の形態1において改めて説明しない事項についてはそのまま本実施の形態1にも該当するものとし、詳しい説明は省略する。
【0064】
図1において、符号の1は第1のリール、2は第2のリール、3は磁気テープ、4,5はガイドポスト、6は回転ヘッドドラム、7は可動ポスト、8は磁石、9は第1のリールモータ、10は第2のリールモータ、11は第1の周波数信号発生器、12は第2の周波数信号発生器、13は磁気センサー、14はテンション制御回路、15は第1の駆動回路(第1のモータ駆動手段)、16は第2の駆動回路(第2のモータ駆動手段/走行駆動手段)、17は第1の波形整形回路、18は第2の波形整形回路、19は巻径検出回路(巻径検出手段)、20は速度制御回路(速度制御手段)、21は目標速度生成回路(目標速度生成手段)、22は第1のリール台、23は第2のリール台、29はスピード指令の入力端子である。なお、速度制御回路20と目標速度生成回路21との組み合わせが特許請求の範囲にいうテープ走行速度制御手段に相当している。また、周波数信号発生器と波形整形回路との組み合わせが特許請求の範囲にいうモータ回転速度検出手段に相当している。
【0065】
本実施の形態1における構成が従来技術と相違する点は以下のとおりである。巻径検出回路19は、第1および第2の波形整形回路17,18からのFG信号g,hに基づいて、第1のリール1に巻かれている磁気テープ3の巻径を求め、その結果の巻径信号iを出力するとともに、第2のリール2に巻かれている磁気テープの巻径を求め、その結果の巻径信号jを出力するように構成されている。また、新たな構成要素として、符号の24はテープ弛み検出回路(テープ弛み検出手段)、25はピークホールド回路(ピークホールド手段)、26は加速度設定回路(加速度設定手段)である。
【0066】
テープ弛み検出回路24は、第1および第2の波形整形回路17,18からFG信号g,hを入力するとともに巻径検出回路19から巻径信号i,jを入力し、第1のリール1でのテープ移動量と第2のリール2でのテープ移動量をそれぞれ算出し、大きい方のテープ移動量が所定値(例えば3cm)になったときに、2つのテープ移動量の差を算出することにより、テープ弛み量を求め、その結果のテープ弛み量信号aをピークホールド回路25に出力し、また、テープ弛み量の算出が終わるとテープ移動量をリセットして、再度の計測を繰り返すように構成されている。
【0067】
ピークホールド回路25は、テープ弛み検出回路24からのテープ弛み量信号aを入力して、テープ走行の加減速時においてはテープ弛み量信号aの最大値をホールドし、一定速時においては目標速度生成回路21からのローアクティブのリセット信号cによりリセットされるように構成されている。このピークホールド回路25は、リセット信号cが“H”レベルの期間においてアクティブとなり、ピークホールド信号bを加速度設定回路26に出力するようになっている。
【0068】
目標速度作成回路21では入力端子29からのスピード指令と加速度設定回路26の出力信号をもとに目標速度dを作成し、速度制御回路20に供給する。速度制御回路20では磁気テープ3の速度が目標速度dと一致するように、駆動回路16を介してリールモータ10の回転速度を制御している。
【0069】
加速度設定回路26は、加減速時においてピークホールド回路25から入力されてくるピークホールド信号bに基づいて加減速時の加速度を、ピークホールド信号bのレベルが大きいほど加速度を小さくする状態で決定し、その結果としての加速度信号Aを目標速度生成回路21に出力するように構成されている。
【0070】
目標速度生成回路21は、入力端子29からのスピード指令eと加速度設定回路26からの加速度信号Aとに基づいて目標速度信号dを生成し、速度制御回路20に供給するように構成されている。また、この目標速度生成回路21は、スピード指令eについて変化がなく、入力端子29のレベルが安定しているときに一定速状態と判別して、あるいは、入力した加速度信号Aがゼロのときに一定速状態と判別して、前記のリセット信号cをピークホールド回路25に出力するようになっている。
【0071】
速度制御回路20は、従来技術の場合と同様に、第2の波形整形回路18からFG信号hを入力し、巻径検出回路19から第2のリール2についての巻径信号jを入力するとともに、目標速度生成回路21からの調整された目標速度信号dを入力し、FG信号hによって示される現在の磁気テープ3の走行速度が目標速度信号dによって示される目標速度に収束するように第2の駆動回路16に対する速度制御信号を供給するようになっている。
【0072】
次に、上記のように構成された実施の形態1のテープ走行装置の動作を説明する。
【0073】
テープカセットを磁気記録再生装置に挿入すると、自動的なローディング動作により、テープカセットにおける第1および第2のリール1,2がそれぞれ第1および第2のリール台22,23に嵌合されるとともに、ガイドポスト4,5が動作してテープカセットから磁気テープ3を引き出し、回転ヘッドドラム6に対する巻回状態となす。また、可動ポスト7が磁気テープ3の内側に当接してテンションを与える。ユーザーが選択的に行う再生操作、記録操作、あるいは早送り操作や巻き戻し操作に応じた両リールモータ9,10の駆動制御が実行される。すなわち、スピード指令の入力端子29に対して図示しないCPUから操作に応じたスピード指令eが入力される。目標速度生成回路21は、スピード指令eに応じて目標速度信号dを生成し、速度制御回路20に与える。速度制御回路20は第2の駆動回路16に対して駆動信号kを送出し、第2の駆動回路16はその駆動信号kに基づいて第2のリールモータ10を駆動する。これにより、第2のリール台23が回転され、第2のリール2が磁気テープ3の巻き取りを行う。同時に、第1の駆動回路15が第1のリールモータ9を駆動し、第1のリール台22を回転して、第1のリール1からの磁気テープ3の繰り出しを行う。
【0074】
磁気テープ3に当接している可動ポスト7が磁気テープ3のテンション変動に応じて変位し、その変位量が磁石8と磁気センサー13とで捕捉され、テンション制御回路14を介して第1の駆動回路15にフィードバックされ、磁気テープ3のテンションが所定範囲に収まるように制御される。
【0075】
また、第1および第2の周波数信号発生器11,12はそれぞれ第1および第2のリールモータ9,10の回転速度(回転周期)に応じた第1および第2の周波数信号を発生し、それらがそれぞれ第1および第2の波形整形回路17,18によって波形整形され、それぞれFG信号g,hとなる。第1の波形整形回路17からのFG信号gは巻径検出回路19とテープ弛み検出回路24とに送出され、第2の波形整形回路18からのFG信号hは速度制御回路20と巻径検出回路19とテープ弛み検出回路24とに送出される。巻径検出回路19は、第1および第2のFG信号g,hに基づいて所定の演算を行って、第1のリール1に巻回されている磁気テープの巻径を検出し、その巻径信号iをテープ弛み検出回路24に送出するとともに、第1および第2のFG信号g,hに基づいて所定の演算を行って、第2のリール2に巻回されている磁気テープの巻径を検出し、その巻径信号jをテープ弛み検出回路24と速度制御回路20に送出する。
【0076】
いま、ここで、磁気テープ3に弛みが生じていないとする。そのときは、磁気テープ3の走行速度は一定となる。すなわち、一定速状態であるので、目標速度生成回路21はピークホールド回路25に対してローアクティブのリセット信号cを出力しており、ピークホールド回路25はインアクティブの状態となっている。その結果、加速度設定回路26から目標速度生成回路21に対する加速度信号Aの出力はなく、目標速度生成回路21はスピード指令eのみに応じて目標速度信号dを生成することになる。
【0077】
速度制御回路20は、目標速度生成回路21から入力した目標速度信号dと巻径検出回路19から入力した第2のリール2についての巻径信号jとに基づいて、また、第2の波形整形回路18からのFG信号hをタイミング信号として、第2の駆動回路16に対する駆動信号kを生成する。その駆動信号kは、磁気テープ3の走行速度が目標速度と一致するように第2のリール2つまりは第2のリールモータ10の回転速度を制御するための駆動信号となっている。すなわち、第2のリール2の巻径が相対的に小さいときには、第2のリールモータ10の回転速度を相対的に速くし、第2のリール2の巻径が相対的に大きいときには、第2のリールモータ10の回転速度を相対的に遅くする。これによって、巻径変化にかかわらず、磁気テープ3の走行速度を目標速度にほぼ一致させ、その状態を保持することとなる。
【0078】
次に、走行中の磁気テープ3に弛みが生じたときの動作を図2のタイミングチャートに基づいて説明する。ここでは、磁気記録再生装置に挿入しているテープカセットがゆる巻きカセットであるとする。
【0079】
図2は本実施の形態1のテープ走行装置において、磁気テープ3の走行速度をV1(mm/s)からV2(mm/s)に減速したときの動作を示すタイミングチャートである。図2の(a),(b),(c),(d),(e)は、それぞれ図1の同符号で示す信号の波形を示している。
【0080】
図2(a)はテープ弛み検出回路24が出力するテープ弛み量信号aの波形を示している。テープ弛み検出回路24は、第1および第2の波形整形回路17,18から入力したFG信号g,hと巻径検出回路19から入力した巻径信号i,jとに基づいて、前述の演算処理を行った結果として、テープ弛み量信号aをピークホールド回路25に出力する。
【0081】
図2(b)はピークホールド回路25が出力するピークホールド信号bの波形を示している。ピークホールド回路25は、テープ弛み検出回路24からのテープ弛み量信号aを入力して、そのテープ弛み量信号aの最大値(ピーク値)をホールドし、ピークホールド信号bを出力する。
【0082】
図2(c)は目標速度生成回路21がピークホールド回路25に与えるローアクティブのリセット信号cを示している。テープ走行速度をV1(mm/s)からV2(mm/s)に減速すべしとのスピード指令eが目標速度生成回路21に入力されると、そのスピード指令eの入力のタイミングでローアクティブのリセット信号cが立ち上がり、ピークホールド回路25をアクティブにする。
【0083】
図2(d)は目標速度生成回路21が速度制御回路20に出力する目標速度信号dの波形を示している。目標速度生成回路21は、加速度設定回路26からの加速度信号Aに基づいて目標速度信号dを生成している。加速度設定回路26は、ピークホールド回路25から入力したピークホールド信号bのレベルに応じた加速度を割り出し、その割り出した加速度信号Aを目標速度生成回路21に出力する。具体的な一例を示すと次のようになる。
【0084】
すなわち、加速度設定回路26は、ピークホールド信号bのレベルが例えば第1レベルのL1=5mm未満の範囲では通常の加速度A1(mm/s2)に設定し、5mm以上で第2レベルのL2=10mm未満の範囲ではA2(mm/s2)に、10mm以上で第3レベルL3=15mm未満の範囲ではA3(mm/s2)に、15mm以上で第4レベルL4=20mm未満の範囲ではA4(mm/s2)に、20mm以上の範囲ではA5(mm/s2)に設定する。ここで、加速度A1〜A5は絶対値で表すものであり(減速であるが、プラスで扱う)、その大小関係は、A1>A2>A3>A4>A5であり、ピークホールド信号bのレベルが増加するにつれて加速度は次第に減少するようになっている。
【0085】
図2(e)は目標速度生成回路21の入力端子29に与えられるスピード指令eの波形を示している。
【0086】
いま、磁気テープ3が早送り状態にあるとする。つまり、第1のリール1から磁気テープ3が繰り出されるとともに第2のリール2に磁気テープ3が巻き取られていく状態で早送りされているとする。そのような早送りの状態で、ユーザーの操作によって早送り動作の停止操作が行われたとする。すると、図示しないCPUは目標速度生成回路21の入力端子29に対して該当するスピード指令eを与えることになる。
【0087】
目標速度生成回路21は、図2(e)に示すようなテープ走行速度をV1からV2に減速すべきとするスピード指令eを受け取ると、その初期動作として、通常時の加速度A1に基づいて目標速度信号dを生成する(図2(d)のA1参照)。この比較的大きな加速度A1に基づいた目標速度信号dで速度制御回路20が第2の駆動回路16を制御すると、第2のリール2の回転速度低下割合が比較的に大きいために、特にテープカセットがゆる巻きカセットであると、そのゆる巻きカセット内部において磁気テープ3にゆるみが生じやすい。その結果として、図2(a)でP1で示すようにテープ弛み量信号aのレベルが増加し始める。これに伴って、ピークホールド信号bのレベルも増加し始める。ピークホールド信号bのレベルが第1レベルL1(=5mm)未満のときは、加速度設定回路26は通常時の加速度A1を保持する。
【0088】
テープ弛み量信号aのレベルがさらに増加し、それに伴ってピークホールド信号bのレベルがさらに増加して第1レベルL1以上となると、加速度設定回路26はその設定加速度を通常時の加速度A1からより小さい加速度A2へと切り換え、その加速度A2の加速度信号Aを目標速度生成回路21に送出する。その結果として、目標速度生成回路21は目標速度信号dの切り換えを行い、目標速度信号dの回転速度低下割合を小さくする(図2(d)のA2参照)。なお、それでも、テープ弛み量信号aのレベルは図2(a)のP2に示すようにさらに増えている。
【0089】
図2(a)のP3に示すようにテープ弛み量信号aのレベルが新たなピークに達し、次いで減少し始める。このとき、ピークホールド回路25は、まだリセットされていないので、テープ弛み量信号aのピークレベルをホールドする。
【0090】
テープ弛み量信号aのレベルがP2からP3にかけて増加する過程で、テープ弛み量信号aつまりはピークホールド信号bのレベルが第2レベルL2(=10mm)以上となると、加速度設定回路26はその設定加速度を加速度A2からより小さい加速度A3へと切り換え、その加速度A3の加速度信号Aを目標速度生成回路21に送出する。その結果として、目標速度生成回路21は目標速度信号dの切り換えを行い、目標速度信号dの回転速度低下割合をさらに小さくする(図2(d)のA3参照)。
【0091】
テープ弛み量信号aのレベルがP4で減少を停止し、反転して再び増加し、P5で前のピークを超えるに至り、さらにP6のように増加したとする。なお、このようなテープ弛み量信号aの波形は、状況によって様々に変動するものであり、ここでは、その一例を示しているに過ぎないのはいうまでもない。
【0092】
テープ弛み量信号aのレベルが前のピークを超えて増加すると、それに伴ってピークホールド信号bも増加する。P3からP5にかけては、ピークホールド信号bのレベルは一定であったので、設定加速度もA3を保持している。
【0093】
P5からP6にかけてテープ弛み量信号aつまりはピークホールド信号bのレベルが第3レベルL3(=15mm)以上となると、加速度設定回路26はその設定加速度を加速度A3からさらにより小さい加速度A4へと切り換え、その加速度A4の加速度信号Aを目標速度生成回路21に送出する。その結果として、目標速度生成回路21は目標速度信号dの切り換えを行い、目標速度信号dの回転速度低下割合をさらに小さくする(図2(d)のA4参照)。なお、それでも、テープ弛み量信号aのレベルは図2(a)のP6に示すようにさらに増えている。
【0094】
図2(a)のP7に示すようにテープ弛み量信号aのレベルがピークに達し、次いでP8のように減少し始める。このとき、ピークホールド回路25は、まだリセットされていないので、テープ弛み量信号aのピークレベルをホールドする。
【0095】
テープ弛み量信号aのレベルがP6からP7にかけて増加する過程で、テープ弛み量信号aつまりはピークホールド信号bのレベルが第4レベルL4(=20mm)以上となると、加速度設定回路26はその設定加速度を加速度A4からより小さい加速度A5へと切り換え、その加速度A5の加速度信号Aを目標速度生成回路21に送出する。その結果として、目標速度生成回路21は目標速度信号dの切り換えを行い、目標速度信号dの回転速度低下割合をさらに小さくする(図2(d)のA5参照)。
【0096】
テープ弛み量信号aのレベルがP8からP9にかけて示すように、さらに減少し、この間、まだリセット信号cが入力されていないので、ピークホールド信号bのレベルは一定を保ち、加速度もA5に保たれる。この加速度A5は充分にレベルの低いものとなっており、この加速度A5に基づいて目標速度生成回路21で生成される目標速度信号dの低下勾配は大きく横に寝た状態となり、目標速度信号dは時間をかけてゆっくりと最終目標のV2に近づいてゆく。
【0097】
テープ弛み量信号aのレベルは、P3で1回目のピークとなり、P7でさらに大きな2回目のピークとなったが、加速度をA1から、A2→A3→A4→A5のように、テープ弛み量信号aのレベルの変動傾向に合わせて、換言すれば、ピークホールド信号bのレベルに基づいて、次第に減少させているので、ピークが2回ありしかも増加しているテープ弛みが生じていることに対して、P9からP10にかけて示すように、テープ弛みは解消されてゼロとなる。もちろん、このゼロまでのテープ弛み解消は、最終目標の速度V2に至るまでの間に行われることになる。
【0098】
もし、図2(a)で二点鎖線で示すように、テープ弛み量信号aのレベルがピークのP3のあと、そのまま減少してゼロにまでなると、図2(d)で二点鎖線で示すように、目標速度信号dは加速度A3のままのものとなる。それは、テープ弛み量信号aのレベルがただ1回のピークをもつもので、しかもそのピークが比較的に低いというテープ弛み量信号aのレベルの変動傾向に合わせたものとなっている。
【0099】
目標速度信号dが最終目標のV2に達すると、目標速度生成回路21が速度制御回路20に出力する目標速度信号dは一定値に安定する。すなわち、一定速状態となる。その結果として、目標速度生成回路21は、ピークホールド回路25に与えていたローアクティブのリセット信号cを“L”レベルに切り換える。したがって、ピークホールド回路25はリセットされることになり、そのピークホールド信号bはゼロレベルとなる。
【0100】
上記は減速時の動作説明であったが、加速時の動作も同様に捉えることができる。加速時は、図2(d)のグラフを鏡像的に上下反転したものとして認識することができる。また、上記は早送りのときの動作説明であったが、巻き戻しのときの動作も同様に捉えることができる。また、上記ではカセットがゆる巻きカセットの場合を説明したが、通常のカセットにおいて、通常のテープ弛みに対しても、本実施の形態1の構成をもって弛み抑制を果たすことができる。
【0101】
以上のように、本実施の形態1においては、ゆる巻きカセットが装着された場合においても、その加速・減速時のテープ弛みを的確に抑制することができ、その結果として、テープダメージやオートオフの発生を抑制し、正常なテープ走行状態を良好に保つことができる。
【0102】
(実施の形態2)
実施の形態2は、テープ弛み量が所定値を超えるときには、別の手法で加速度を設定するように構成したものである。
【0103】
図3は実施の形態2のテープ走行装置を搭載してある磁気記録再生装置の要部のメカニズム構成および電気的構成を示すブロック図である。図3において、実施の形態1の図1におけるのと同じ符号は同一構成要素を指示しているので、ここでは詳しい説明を省略することとし、また、従来技術や実施の形態1において説明した事項であって本実施の形態2において改めて説明しない事項についてはそのまま本実施の形態2にも該当するものとし、詳しい説明は省略する。
【0104】
新たな構成要素として、符号の27はテープ弛み検出回路24からのテープ弛み量信号aのレベルを所定値としてのスレッショルドレベルVth(例えば4mm)と比較して、その比較の結果の判定結果信号fを加速度設定回路26に出力するものとして構成された比較判定回路(比較判定手段)である。判定結果信号fは、テープ弛み量信号aのレベルがスレッショルドレベルVthを下回っているときには“L”レベルを出力し、逆に、テープ弛み量信号aのレベルがスレッショルドレベルVthを上回っている(=Vthも含む)ときには“H”レベルを出力するように構成されている。
【0105】
加速度設定回路26は、実施の形態1とは異なる構成となっている。すなわち、比較判定回路27から入力した判定結果信号fの“L”,“H”に応じて処理を切り換えるように構成されている。すなわち、判定結果信号fが“L”レベルのときには、実施の形態1の場合と同様に、加減速時においてピークホールド回路25から入力されてくるピークホールド信号bに基づいて加減速時の加速度を、そのピークホールド信号bのレベルが大きいほど加速度を小さくする状態で決定し、その結果としての加速度信号Aを目標速度生成回路21に出力する一方、判定結果信号fが“H”レベルのときには、ピークホールド信号bのレベルのいかんにかかわらず、加速度を0(あるいは0に近い値でもよい)に設定するように構成されている。
【0106】
次に、上記のように構成された実施の形態2のテープ走行装置の動作を説明する。基本的な動作については実施の形態1の場合と同様であり、ここでは、実施の形態1とは相違する点を中心に説明する。この実施の形態2のテープ走行装置は、ゆる巻き状態の程度がより高くなっているゆる巻きカセットの場合に好適となっている。
【0107】
図4は本実施の形態2のテープ走行装置において、磁気テープ3の走行速度をV1(mm/s)からV2(mm/s)に減速したときの動作を示すタイミングチャートである。図4の(a),(b),(c),(d),(e),(f)は、それぞれ図3の同符号で示す信号の波形を示している。
【0108】
比較判定回路27において、a<Vthと判定されて、判定結果信号fが“L”レベルとして入力されてくるときには、加速度設定回路26は、ピークホールド回路25からのピークホールド信号bのレベルに応じた加速度の加速度信号Aを生成する。これは、実施の形態1の場合と同様である。しかし、比較判定回路27において、a≧Vthと判定されて、判定結果信号fが“H”レベルとして入力されてくるときには、加速度設定回路26は、ピークホールド回路25からのピークホールド信号bのレベルのいかんに関係なく、加速度を0(あるいは0に近い値)に設定して、その加速度信号Aを目標速度生成回路21に出力する。
【0109】
具体的に説明する。ここで、例えば、スレッショルドレベルVth=4mmとする。ピークホールド信号bのレベルの変化L1〜L4と設定する加速度A1〜A5との関係は実施の形態1の場合と同様とする。
【0110】
テープ弛み量信号aのレベルがスレッショルドレベルVth=4mm以上となっている期間T1,T3,T5においては、ピークホールド信号bのレベルよりもテープ弛み量信号aのレベルの方が優先する。すなわち、ピークホールド信号bのレベルのいかんにかかわらず、目標速度信号dは加速度0の水平横寝かせ状態となっている。どのレベルで水平を保つかは、その直前のレベルによる。
【0111】
テープ弛み量信号aのレベルがスレッショルドレベルVth=4mm未満となる期間T2,T4,T6においては、テープ弛み量信号aのレベルよりもピークホールド信号bのレベルの方が優先する。すなわち、ピークホールド信号bのレベルに応じて設定される加速度が得られる。期間T2でのピークホールド信号bのレベルは第1レベルL1(=5mm)以上で第2レベルL2(=10mm)未満であり、加速度A2の加速度信号Aが目標速度生成回路21に出力される。期間T4でのピークホールド信号bのレベルは第2レベルL2(=10mm)以上で第3レベルL3(=15mm)未満であり、加速度A3の加速度信号Aが目標速度生成回路21に出力される。期間T6でのピークホールド信号bのレベルも期間T4の場合と同様であるから、同じく加速度A3の加速度信号Aが目標速度生成回路21に出力される。
【0112】
以上のように、ゆる巻き状態の程度の大きなカセットの場合であって、テープ弛みの発生頻度が高く、あるいは弛み量が大きくなる場合においても、本実施の形態2によれば、目標速度信号dのレベルを減少させない加速度0の期間(T1,T3,T5)を多くもたせることにより、その頻度が高くあるいは弛み量の大きいテープ弛みを抑える機能が充分に高いものとなる。
【0113】
目標速度生成回路21がピークホールド回路25に与えるリセット信号cについてであるが、期間T1,T3,T5のように加速度が0となって一定速状態となっても、ピークホールド回路25に対するリセットはかけないようにしてある。目標速度信号dのレベルが最終目標速度のV2に達したことの確認をもってリセットする。
【0114】
なお、上記において、スレッショルドレベルVthを第1レベルL1=5mmより低い4mmとしたが、これは、Vth=L1としてもよい。また、スレッショルドレベルVthを第1レベルL1より高くしてもよい。スレッショルドレベルVthを目的に応じて自由に可変できるようにしてもよい。また、実施の形態1と実施の形態2とに共通に当てはまることだが、ピークホールド信号bのレベルに応じての加速度A2,A3,A4,A5の値を自由に可変できるようにしてもよい。加速度A1についても同様である。
【0115】
本実施の形態2によれば、ゆる巻き状態の度合いが激しいカセットが装着された場合において、そのテープ弛み量のきわめて複雑でしかも頻繁に現れる変動に対して、発生しているテープ弛みを抑える機能を高くすることにより、充分良好に対応することができ、弛み量を確実に減少させつつ、テープ走行速度の変化にスムーズに追従させることが可能となる。加速・減速時のテープ弛みを的確に抑制することができ、その結果として、テープダメージやオートオフの発生を抑制し、正常なテープ走行状態を良好に保つことができる。
【0116】
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態1の動作態様と実施の形態2の動作態様とを状況に応じて使い分けできるようにしたものである。
【0117】
実施の形態3のテープ走行装置の構成は、図3と同様となっている。ただし、加速度設定回路26に対して、図示しないCPUから判定結果有効/無効切り換え信号mを与えるようにしている。そして、加速度設定回路26は、判定結果有効/無効切り換え信号mが有効の例えば“H”レベルを示しているときには、実施の形態2と同様の処理を実行し、逆に、無効の例えば“L”レベルを示しているときには、実施の形態1と同様の処理を実行するように構成されている。なお、CPUからの判定結果有効/無効切り換え信号mは、ユーザーの選択操作によって切り換えられるものとする。ユーザーは、カセットのゆる巻き状態の程度に応じて、その選択操作を行う。
【0118】
なお、以上の各実施の形態の説明では、ハードウェア回路で構成した例で説明したが、テンション制御回路14、巻径検出回路19、速度制御回路20、目標速度生成回路21、テープ弛み検出回路24、ピークホールド回路25、加速度設定回路26、比較判定回路27などは、マイクロコンピュータを使うこととして、ソフトウェアで構成しても同様に実施可能である。
【0119】
【発明の効果】
テープ走行装置についての本発明によれば、ゆる巻きカセットに特有の現象に則した制御方式すなわち弛み量ではなく弛み量のピークホールド値に基づいてテープ走行速度制御のための加速度を設定するという方式を新たに取り入れたので、テープカセットがゆる巻きカセットであるがゆえの出現の仕方であるテープ弛み量のきわめて複雑かつ頻繁な変動に対しても、充分良好に対応することができ、弛み量の増加傾向を抑制しつつ、そして、弛み量を確実に減少させつつ、テープ走行速度の変化にスムーズに追従させることができるのである。そして、その副次的効果として、テープダメージやオートオフの発生を抑制し、正常なテープ走行状態を良好に保つことができる。
【0120】
また、テープ走行速度制御のための加速度の設定において弛み量が所定値を上回るときには加速度を0または0に近い値に設定するという2段構えの機能を持たせることにより、ゆる巻き状態の程度の大きなカセットを対象とした場合であっても、そのテープ弛み量のきわめて複雑でしかも頻繁に現れる変動に対して、発生しているテープ弛みを抑える機能を高くすることにより、充分良好に対応することができ、弛み量を確実に減少させつつ、テープ走行速度の変化にスムーズに追従させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1のテープ走行装置を搭載している磁気記録再生装置の要部のメカニズム構成および電気的構成を示すブロック図
【図2】 本発明の実施の形態1のテープ走行装置の動作を示すタイミングチャート・波形図
【図3】 本発明の実施の形態2,3のテープ走行装置を搭載している磁気記録再生装置の要部のメカニズム構成および電気的構成を示すブロック図
【図4】 本発明の実施の形態2のテープ走行装置の動作を示すタイミングチャート・波形図
【図5】 従来の技術のテープ走行装置を搭載している磁気記録再生装置の要部のメカニズム構成および電気的構成を示すブロック図
【符号の説明】
1…第1のリール
2…第2のリール
3…磁気テープ
7…テンション用の可動ポスト
9…第1のリールモータ
10…第2のリールモータ
11…第1の周波数信号発生器
12…第2の周波数信号発生器
13…磁気センサー
14…テンション制御回路
15…第1の駆動回路
16…第2の駆動回路
17…第1の波形整形回路
18…第2の波形整形回路
19…巻径検出回路
20…速度制御回路
21…目標速度生成回路
22…第1のリール台
23…第2のリール台
24…テープ弛み検出回路
25…ピークホールド回路
26…加速度設定回路
27…比較判定回路
a…テープ弛み量信号
b…ピークホールド信号
c…リセット信号
d…目標速度信号
e…スピード指令
f…判定結果信号
g…第1のFG信号
h…第2のFG信号
i…第1の巻径信号
j…第2の巻径信号
k…駆動信号
m…判定結果有効/無効切り換え信号
A…加速度信号[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a tape traveling device and a recording / reproducing device and a reproducing device provided with the tape traveling device, and in particular, a tape (mainly a magnetic tape) for recording a video signal, an audio signal, a data signal, or the like is traveling. More particularly, the present invention relates to a technique for suppressing tape slack when a cassette to be used is a loosely wound cassette.
[0002]
[Prior art]
Hereinafter, a tape traveling device mounted on a magnetic recording / reproducing apparatus according to a conventional technique will be described with reference to the drawings.
[0003]
FIG. 5 is a block diagram showing the mechanical structure and electrical structure of the main part of a magnetic recording / reproducing apparatus equipped with a tape running device according to the prior art.
[0004]
The
[0005]
The
[0006]
A
[0007]
First and second frequency generators (FG) 11 and 12 detect the rotational speeds of the first and
[0008]
The target speed generation circuit 21 generates a required target speed signal d based on the speed command e given from the
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
In a tape cassette, the tape may loosen inside the cassette due to factors such as environmental changes. For example, when the recording / reproduction is performed at a relatively high temperature, the tape becomes thick due to expansion. That is, the tape is wound around the reel with a large tape thickness. When the temperature drops after the end of use of the tape and the thickness of the tape decreases, air enters between the layers of the laminated winding state, which causes loosening of the laminated winding state of the tape. It may end up.
[0010]
In this specification, such abnormality in the tape winding state is referred to as a “loose winding state”, and a tape cassette in which the loose winding state is generated is referred to as a “loose winding cassette”.
[0011]
In a loosely-wound cassette, the other reel rotates many times even though one reel is fixed, and the tape is fed out in a kind of idle state on the fixed reel. Will occur.
[0012]
In the conventional tape running device described with reference to FIG. 5, when the above-described loosely wound cassette is mounted and fast-forwarding or rewinding is performed, the tape starts to slide inside the cassette at the initial stage. When the tape is slipping, the tension of the tape becomes smaller than usual, so that the control in the direction of increasing the torque of the first reel motor works. As the tape is drawn out, the loosely wound state is eliminated, and the tape wound state on the reel becomes the normal tightening. Then, the tension of the tape returns to the normal direction, and when it returns to the original state, a shock is given to the tape on the traveling path because the torque of the first reel motor is increased. At this time, since the tension of the tape becomes excessive, the torque of the reel motor is reduced. This causes slack in the running tape. Then, the tension decreases again and the torque is increased. In addition, the sliding of the tape inside the cassette occurs intermittently, and the above phenomenon is repeated.
[0013]
As a result of repeated tape tension fluctuations and reel motor torque fluctuations due to such tape slip inside the cassette, the tape may fall off the running system, causing tape damage or tape slack. In models with a detection circuit, tape slack is detected and auto-off occurs.
[0014]
An object of the present invention is to eliminate the inconvenience seen when such a loosely wound cassette is mounted.
[0015]
By the way, in Japanese Patent Laid-Open No. 8-77657, as a countermeasure when the tape is slack, when tape slack is detected during the tape running speed acceleration / deceleration, a target speed signal is sent to the speed control means. A method has been proposed in which the acceleration / deceleration control means to be applied performs control so that the acceleration / deceleration gradient of the target speed signal is laid sideways. This method is considered effective for normal tape slack.
[0016]
However, when a loosely wound cassette is targeted, the tape slips inside the cassette, and it is considered that the effect of suppressing tape slack is insufficient for such a phenomenon.
[0017]
The reason is as follows. That is, in the technique of this publication, when tape slack is detected, the acceleration for controlling the tape running speed is set small. Thereby, the gradient of acceleration / deceleration of the tape running speed in the tape slack state is lowered, and the slack is alleviated. When the slack is alleviated, the acceleration is returned to the original magnitude in the normal state. This is effective in suppressing the slack in the tape portion drawn outside the cassette when there is no tape slack in the cassette.
[0018]
However, in the case of a loosely wound cassette with tape loosening inside the cassette, if the technique of this publication is simply diverted, if the acceleration is returned to the original normal size, the tape slip inside the cassette will again occur. Appearing, the tape traveling speed control is repeatedly performed together with the tension control. In other words, tape slip → tape slack detection → acceleration low setting → slack relaxation → acceleration recovery → tape slip → tape slack detection → acceleration low setting → sag relaxation → acceleration recovery →... One possible cause of such repetition is that there are only two accelerations, large and small.
[0019]
In any case, there remains a problem with a loosely wound cassette as much as the prior art shown in FIG. That is, due to repetition of the above phenomenon, as a result, the tape is dropped from the traveling system or is automatically turned off.
[0020]
Therefore, the present invention can accurately suppress tape slack during acceleration / deceleration even when a loosely-wound cassette is mounted, and as a result, the occurrence of tape damage and auto-off is suppressed, and normal It is intended to propose a new technology that can maintain a good tape running state.
[0021]
[Means for Solving the Problems]
This invention about a tape running device solves the above-mentioned subject by taking the following means. As a premise, when changing the tape running speed, an appropriate acceleration is set, and the tape running speed is controlled at the set acceleration. Then, the amount of slack is detected by some method in the running tape. Here, what is important is that the conventional technique of setting the acceleration for tape running speed control based on the amount of slack itself is not taken. In the present invention, peak hold is performed for the slack amount. Based on the peak hold value, an acceleration for tape running speed control is set. The acceleration is set to be smaller as the peak hold value is larger.
[0022]
Taking the peak hold value for the slack amount corresponds to observing the tendency of fluctuation of the slack amount of the tape. If the acceleration is set to be small in response to the increase in the amount of slack, the amount of slack tends to decrease due to the control of the tape running speed. However, in the case of tape slack in the running system itself, it is thought that it can be dealt with by the prior art of the above publication, but in the case of tape slack in the loosely wound cassette, such simple It cannot be dealt with by a simple response. When the acceleration is returned to the original state as a result of the decrease in the amount of slack, in the case of the loosely wound cassette, there is a tendency that the amount of slack increases again without taking much time. Then, a vicious circle of slack amount increase → acceleration decrease → sag amount decrease → acceleration return → slack amount increase → acceleration decrease → sag amount decrease → acceleration return →.
[0023]
In other words, in the case of a loosely wound cassette, even if it is said that the amount of sag is reduced due to a decrease in acceleration, it is simply that there is no relief. We need to deal with it a little more cautiously. The loosely-wound cassette has many causes of tape slack in it at random, and in a complicated distribution state. A simple response cannot be dealt with. Therefore, be careful and examine the tendency of fluctuations in the amount of tape slack. Therefore, the peak hold value of the tape slack amount is taken. Based on the peak hold value, the acceleration for tape running speed control is set.
[0024]
The meaning of taking the peak hold of the tape slack amount is as follows. If the acceleration is controlled in response to the change in the slack amount itself, the acceleration is immediately restored when the acceleration decreases and the slack amount decreases. However, if it responds directly to the decrease in the amount of slack in this way, in the case of a loosely wound cassette, it is difficult to properly deal with tape slack. In order to avoid a direct response to the decrease in the amount of slack, peak hold is taken and acceleration is set based on the peak hold value. By doing so, even if the amount of slack is reduced due to a decrease in acceleration, the peak hold value of the amount of slack is kept as it is, so just because the amount of slack is reduced, this does not immediately lead to the return of acceleration. It is.
[0025]
In such a situation, it is monitored whether or not the amount of slack in the tape will increase again for a while. If it continues to decrease, the tape running speed can be controlled at the previously set acceleration, but when it increases again, the peak hold value also increases, and the acceleration is increased according to the increased peak hold value. It will be set even lower. That is, the increase in the slack amount again corresponds to the possibility that the tape cassette is in a loosely wound cassette state. Setting the acceleration for tape running speed control based on the peak hold value is nothing other than handling loosely wound cassettes.
[0026]
As described above, the present invention newly adopts a control method in accordance with a phenomenon peculiar to a loosely wound cassette, so that the tape slack amount, which is an appearance method because the tape cassette is a loosely wound cassette, is extremely complicated and It can cope with frequent fluctuations satisfactorily and can smoothly follow changes in the tape running speed while suppressing the increase in the amount of slack and reliably reducing the amount of slack. It can be done. As a secondary effect, the occurrence of tape damage and auto-off can be suppressed, and the normal tape running state can be kept good.
[0027]
Further, according to the first solution described above, the present invention is based on the "peak hold value peak-held with respect to the slack amount of the running tape. The larger the peak hold value, the smaller the acceleration for controlling the tape running speed. Instead of the “setting” method, a new measure is taken.
[0028]
Although the first solution described above is compatible with loosely wound cassettes, it can still be said that it corresponds to a relatively low degree of loosely wound state. If the level of the loosely wound state is further increased, the above first solution technique will not be in time.
[0029]
Therefore, as a second solution technique of the present invention, as a countermeasure when the tape slack amount is frequently increased, it is more complicated than a simple correspondence such as setting an acceleration based on the peak hold value of the slack amount. This is to cope more severely with fluctuations in the amount of slack.
[0030]
In other words, the setting of the acceleration for controlling the tape running speed is performed in two steps. In a situation where the amount of tape slack is below a predetermined value and is relatively easy to deal with, the above first solution is used. That is, based on the peak hold value of the tape slack amount, the method of setting the acceleration for tape running speed control smaller as the peak hold value increases is followed. However, in a situation where the amount of tape slack exceeds a predetermined value and the response becomes relatively difficult, another method is used. That is, regardless of the peak hold value, the acceleration for controlling the tape running speed is set to 0 or a value close to 0.
[0031]
An acceleration of 0 means that the tape running speed is not changed. It is to make it a constant speed state temporarily. The acceleration close to 0 is equivalent to the above, and means that the tape running speed is hardly changed and is temporarily set to a substantially constant speed state. When the slack amount exceeds a predetermined value, regardless of whether the peak hold value of the slack amount is small or large, the acceleration is set to 0 or a value close to 0, and the tape is set based on the set value. It controls the running speed. In this case, the function of suppressing the tape slack that occurs is higher than in the case of the first solution.
[0032]
According to the invention of the second method, even when a cassette having a large degree of loose winding is targeted, the tape slack amount occurs due to extremely complicated and frequently occurring fluctuations. By increasing the function of suppressing tape slack, it is possible to cope with it satisfactorily, and it is possible to smoothly follow changes in the tape running speed while reliably reducing the amount of slack. As a secondary effect, the occurrence of tape damage and auto-off can be suppressed, and the normal tape running state can be kept good.
[0033]
In addition, in the above, it divided into the case where it exceeds the predetermined value, and the case where it falls below, but when it coincides with the predetermined value which is the boundary point, the processing when exceeding the predetermined value may be performed, or conversely, the predetermined value. It is assumed that processing when the value is below may be performed. The same applies to the following.
[0034]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be generally described below.
[0035]
The tape traveling device according to the first aspect of the present invention is a tape traveling device configured to control the tape traveling speed at a set acceleration, and based on a peak hold value obtained by peak-holding the slack amount of the traveling tape. Further, the larger the peak hold value, the smaller the acceleration for the tape running speed control is set.
[0036]
The operation of the first invention is substantially the same as that of the first technique described in the above section [Means for Solving the Problems]. In other words, by taking the peak hold value of the slack amount in response to the fact that the fluctuation method of the tape slack amount is a complex and frequent phenomenon unique to the loosely wound cassette, By setting the acceleration for tape running speed control based on the peak hold value of the slack amount, the slack amount can be satisfactorily dealt with tape slack caused by loose winding cassette. It is possible to smoothly change the tape running speed while reliably reducing.
[0037]
A tape traveling device according to a second aspect of the present invention includes a travel driving means for driving the tape travel, a tape slack detecting means for detecting slack of the tape being traveled, and a peak hold for the slack amount detected by the tape slack detecting means. Peak holding means, acceleration setting means for setting the acceleration for tape running speed control smaller as the peak hold value is larger based on the peak hold value by the peak holding means, and the acceleration set by the acceleration setting means And a tape travel speed control means for controlling the travel drive means so that the tape travel speed is controlled. This corresponds to a more specific level description of the first invention.
[0038]
The operation of the second invention is as follows. When slack occurs in the running tape, the tape slack detection means detects the amount of slack. Then, the peak hold means peaks the slack amount and gives the peak hold value to the acceleration setting means. The acceleration setting means sets the acceleration based on the peak hold value. The method of setting is to set the acceleration smaller as the peak hold value is larger. The tape travel speed control means generates a target speed at the set acceleration, and controls the travel drive means so as to approach the target speed. As a result, the amount of slack generated on the running tape is suppressed. In this case, the basis for the suppression of the slack amount is not the acceleration according to the slack amount itself but the acceleration according to the peak hold value of the slack amount, so as described in the first invention, It is possible to smoothly change the tape running speed while reliably reducing the amount of slack, while also satisfactorily dealing with tape slack caused by the cassette.
[0039]
According to a third aspect of the present invention, there is provided the tape traveling device according to the second aspect, wherein the tape traveling speed control means includes speed control means for directly controlling the traveling drive means, and the acceleration setting based on a speed command. And a target speed generating means for generating a target speed to be given to the speed control means based on the acceleration by the means. This corresponds to what is described at a more specific level about the configuration of the tape running speed control means. In other words, in another invention, it is expressed that the configuration of the tape running speed control means is not necessarily a combination of the speed control means and the target speed generation means.
[0040]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided a tape traveling device according to the first and second reel motors, first and second motor driving means for driving the reel motors, and a first speed detector for detecting the rotational speed of the reel motors. First and second motor rotation speed detection means; and a winding diameter detection means for detecting a tape winding diameter on the first and second reels based on the detected first and second motor rotation speeds; Speed control means for controlling the second motor driving means based on the detected second motor rotation speed and the detected second winding diameter to bring the tape running speed close to a given target speed; Tape slack detection means for detecting slack of the running tape based on the detected first and second motor rotation speeds and the detected first and second winding diameters, and the tape slack detection means detection Peak hold means for peak-holding the amount of slack, acceleration setting means for setting the acceleration for tape running speed control smaller as the peak hold value is larger based on the peak hold value by the peak hold means, and a speed command And a target speed generating means for generating a target speed to be given to the speed control means based on the acceleration by the acceleration setting means. This corresponds to the above-described second invention described at a more specific level.
[0041]
The operation of the fourth invention is as follows. As a normal operation, the target speed generation means generates a target speed by an external speed command and gives it to the speed control means. The speed control means controls the second travel drive means. The second reel motor is driven and rotated by the second travel driving means, and takes up and feeds the tape to and from the second reel. During the running of the tape, the first and second motor rotation speed detecting means detect the rotation speeds of the first and second reel motors, respectively. The winding diameter detecting means detects the winding diameter of each reel based on the rotation speed. The speed control means controls the second motor driving means based on the second motor rotation speed and the winding diameter of the second reel so as to bring the tape running speed close to the given target speed.
[0042]
When there is a change in the speed command for the target speed generation means and there is a speed command for decreasing or increasing the tape running speed, the functions of the tape slack detection means, peak hold means and acceleration setting means work. The tape slack detecting means detects slack of the running tape on the basis of the detected first and second motor rotation speeds and the detected first and second winding diameters, and supplies the detected tape slack to the peak hold means. Then, setting the acceleration for controlling the tape running speed based on the peak hold value of the slack amount is the same as in the case of the second invention.
[0043]
As a result of the above, it is possible to smoothly realize the change in the tape running speed while reliably reducing the amount of slack, while also satisfactorily dealing with tape slack caused by the loose winding cassette.
[0044]
A tape traveling device according to a fifth aspect of the present invention is a tape traveling device configured to control the tape traveling speed at a set acceleration, and when the slack amount of the traveling tape falls below a predetermined value, Based on the peak hold value peak-held for the slack amount, the larger the peak hold value, the smaller the acceleration for the tape running speed control is set. When the slack amount of the tape exceeds the predetermined value, the tape It is characterized in that the acceleration for running speed control is set to 0 or a value close to 0.
[0045]
The operation of the fifth invention is substantially the same as that of the second technique described in the above section [Means for Solving the Problems]. That is, even when a cassette with a large degree of loose wrapping is targeted, a more complicated and frequently occurring fluctuation in tape slack is generated than in the case of the first solution. By increasing the function of suppressing the slack in the tape, it is possible to cope with it sufficiently satisfactorily, and it is possible to smoothly follow the change in the tape running speed while reliably reducing the slack amount.
[0046]
A tape traveling device according to a sixth aspect of the present invention includes a travel driving means for driving the tape travel, a tape slack detecting means for detecting slack of the tape being traveled, and a peak hold on the slack amount detected by the tape slack detecting means. The peak hold means, the comparison determination means for comparing the magnitude relation between the slack amount by the tape slack detection means and the predetermined value, and the determination result of the comparison judgment means that the slack amount is less than the predetermined value. Based on the peak hold value by the peak hold means, the larger the peak hold value is, the smaller the acceleration for tape running speed control is set, and when the determination result indicates that the amount of slack exceeds the predetermined value, the tape Acceleration setting means for setting the acceleration for running speed control to 0 or a value close to 0, and the acceleration setting means sets It is characterized in that it comprises a tape running speed control means for controlling the travel drive means so that the tape running speed is controlled by the acceleration. This corresponds to a more specific description of the fifth invention.
[0047]
The operation of the sixth invention is as follows. The comparison determination means compares the amount of slack from the tape slack detection means with a predetermined value, determines the magnitude relationship between the two, and gives the determination result to the acceleration setting means. The acceleration setting means sets the acceleration based on the determination result and the peak hold value from the peak hold means. As for the setting method, when the amount of slack falls below a predetermined value, the acceleration is set to be smaller as the peak hold value is larger as in the second invention. When the amount of slack exceeds a predetermined value, unlike the second invention, the acceleration is set to 0 or a value close to 0 regardless of the peak hold value. As a result, similar to the fifth aspect of the invention, even when a cassette with a large degree of loose winding is targeted, the tape slack amount is generated due to extremely complicated and frequently occurring fluctuations. By increasing the function of suppressing the slack in the tape, it is possible to cope with it sufficiently satisfactorily, and it is possible to smoothly follow the change in the tape running speed while reliably reducing the slack amount.
[0048]
According to a seventh aspect of the present invention, there is provided the tape traveling device according to the sixth aspect, wherein the tape traveling speed control means includes speed control means for directly controlling the traveling drive means, and the acceleration setting based on a speed command. And a target speed generating means for generating a target speed to be given to the speed control means based on the acceleration by the means. This corresponds to what is described at a more specific level about the configuration of the tape running speed control means. In other words, in another invention, it is expressed that the configuration of the tape running speed control means is not necessarily a combination of the speed control means and the target speed generation means.
[0049]
A tape traveling device according to an eighth aspect of the present invention is the first and second reel motors, the first and second motor driving means for driving the reel motors, and the rotation speed of each reel motor. First and second motor rotation speed detection means; and a winding diameter detection means for detecting a tape winding diameter on the first and second reels based on the detected first and second motor rotation speeds; Speed control means for controlling the second motor driving means based on the detected second motor rotation speed and the detected second winding diameter to bring the tape running speed close to a given target speed; Tape slack detection means for detecting slack of the running tape based on the detected first and second motor rotation speeds and the detected first and second winding diameters, and the tape slack detection means detection A peak hold means for peak-holding the slack amount, a comparison determination means for comparing the magnitude relation between the slack amount by the tape slack detection means and a predetermined value, and a determination result of the comparison determination means that the slack amount is the predetermined amount. When the value is lower than the value, the larger the peak hold value based on the peak hold value by the peak hold means, the smaller the acceleration for tape running speed control is set, and the determination result indicates that the slack amount is less than the predetermined value. When exceeding, an acceleration setting means for setting the acceleration for tape running speed control to 0 or a value close to 0, and a target to be given to the speed control means based on the acceleration by the acceleration setting means under a speed command And a target speed generation means for generating a speed.
[0050]
The operation of the eighth invention is as follows. The basic operation is the same as that described in the fourth invention. The specific operation is the same as that described in the sixth aspect of the invention. As a result, as in the case of the fifth invention, even when a cassette having a large degree of loose winding is targeted, the tape slack amount is generated with respect to a very complicated and frequently occurring fluctuation. By increasing the function of suppressing the slack in the tape, it is possible to cope with it sufficiently satisfactorily, and it is possible to smoothly follow the change in the tape running speed while reliably reducing the slack amount.
[0051]
In the tape traveling device of the ninth invention of the present application, in the sixth to eighth inventions, the acceleration setting means can be switched between a valid state and a invalid state of the determination result by the comparison determination means. When configured and disabled, regardless of the magnitude relationship between the amount of slack and the predetermined value, the greater the peak hold value based on the peak hold value by the peak hold means, the higher the acceleration for tape running speed control. Is set to be smaller.
[0052]
Even in the same loosely wound cassette, the loosely wound state varies depending on the cassette. The ninth invention adopts both the idea of the first invention and the idea of the fifth invention, and selects an appropriate one of the two according to the degree of the loosely wound state of the cassette. It is possible. When the acceleration setting means functions in a state in which the determination result by the comparison determination means is valid, the same operation and effect as in the first invention can be obtained, and conversely, the acceleration setting in a state in which the determination result is invalid. When the means is made to function, the same operation and effect as the fifth invention can be obtained.
[0053]
A tape running device according to a tenth aspect of the present invention is the frequency signal generator according to any of the fourth, eighth and ninth aspects, wherein the motor rotation speed detecting means generates a signal having a frequency proportional to the rotation speed of the reel motor. It is made up of. This corresponds to a more specific description of the configuration of the motor rotation speed detection means. In other words, in another invention, it is expressed that the motor rotational speed detecting means does not necessarily have to be a frequency signal generator.
[0054]
In the tape running device according to an eleventh aspect of the present invention, in the second to fourth aspects, the peak hold means is reset when the target speed generating means generates a constant speed as the target speed or immediately after that. It is configured as follows.
[0055]
In the tape running device of the twelfth invention of the present application, in the sixth to eighth and ninth inventions, the peak hold means is a final target given by the speed command as a target speed by the target speed generating means. It is configured to be reset when the velocity is generated or immediately thereafter.
[0056]
The eleventh and twelfth inventions describe under what conditions the peak hold means is reset.
[0057]
The peak hold means holds the peak value and gives the peak hold value to the acceleration setting means when the tape slack changes, but if the peak hold is held forever, the peak hold value will always increase. It becomes impossible to cope with the tape slack that appears next. The peak hold means needs to be reset at any time due to the nature of the peak hold. The point in time at which the peak hold means is reset may theoretically be after the tape slack has been reliably suppressed. However, it is very difficult to detect when the tape slack has been reliably suppressed, as long as the cassette is a loosely wound cassette. According to the present invention, when the target speed generation means generates the final target speed given by the speed command, the acceleration is set with the expectation that the tape slack can be reliably suppressed. Therefore, it is easy to grasp the time point at which the final target speed is generated.
[0058]
Therefore, in the twelfth aspect of the invention, the peak hold means is reset at the time when the final target speed is generated or after that, and the system is ready for tape slack that may appear next.
[0059]
By the way, in the case of the ideas of the first to fourth inventions, when it is acceptable that the acceleration does not become zero or a value close to zero until the final target speed is reached, as a condition for resetting the peak hold means, You may have the determination of the value of the acceleration which is substantially equivalent (equivalent) with generation | occurrence | production of the final target speed to 0 or a value close to 0. Therefore, in the eleventh aspect of the invention, when the target speed generating means substantially equivalent to the acceleration being 0 or a value close to 0 generates a constant speed as the target speed, the peak hold means is reset, and then It moves to the preparations for the tape slack that may appear.
[0060]
A thirteenth invention of the present application relates to a recording / reproducing apparatus, wherein the tape to be handled is a magnetic tape stored in a tape cassette, and is configured to include the tape running device of the first to twelfth inventions described above. It is characterized by being. According to this, it becomes possible to obtain the above actions and effects at the level of the recording / reproducing apparatus.
[0061]
A fourteenth aspect of the present invention relates to a reproducing apparatus, which is a magnetic tape in which a tape to be handled is housed in a tape cassette, and is configured to include the tape traveling apparatus according to the first to twelfth aspects of the present invention. It is characterized by this. According to this, it becomes possible to obtain the above operations and effects at the level of a playback-only playback device having no recording function.
[0062]
(Specific embodiment)
Hereinafter, specific embodiments of the tape traveling device of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0063]
(Embodiment 1)
FIG. 1 is a block diagram showing a mechanism configuration and an electrical configuration of a main part of a magnetic recording / reproducing apparatus on which the tape running device according to the first embodiment is mounted. In FIG. 1, since the same reference numerals as those in FIG. 5 of the prior art indicate the same constituent elements, only the names of the reference numerals are described here. Matters that will not be described again in
[0064]
In FIG. 1,
[0065]
The difference between the configuration of the first embodiment and the prior art is as follows. The winding diameter detection circuit 19 obtains the winding diameter of the
[0066]
The tape slack detection circuit 24 receives the FG signals g and h from the first and second
[0067]
The
[0068]
The target speed creation circuit 21 creates a target speed d based on the speed command from the
[0069]
The acceleration setting circuit 26 determines the acceleration at the time of acceleration / deceleration based on the peak hold signal b input from the
[0070]
The target speed generation circuit 21 is configured to generate a target speed signal d based on the speed command e from the
[0071]
The
[0072]
Next, the operation of the tape traveling device of the first embodiment configured as described above will be described.
[0073]
When the tape cassette is inserted into the magnetic recording / reproducing apparatus, the first and
[0074]
The
[0075]
The first and second frequency signal generators 11 and 12 generate first and second frequency signals corresponding to the rotation speeds (rotation cycles) of the first and
[0076]
Here, it is assumed that no slack occurs in the
[0077]
The
[0078]
Next, the operation when slack occurs in the traveling
[0079]
FIG. 2 is a timing chart showing the operation when the running speed of the
[0080]
FIG. 2A shows the waveform of the tape slack amount signal a output from the tape slack detection circuit 24. Based on the FG signals g and h input from the first and second
[0081]
FIG. 2B shows the waveform of the peak hold signal b output from the
[0082]
FIG. 2C shows a low-active reset signal c that the target speed generation circuit 21 gives to the
[0083]
FIG. 2D shows the waveform of the target speed signal d output from the target speed generation circuit 21 to the
[0084]
That is, the acceleration setting circuit 26 performs normal acceleration A1 (mm / s) when the level of the peak hold signal b is, for example, less than L1 = 5 mm of the first level. 2 ) And A2 (mm / s) in the range of 5 mm or more and the second level L2 = less than 10 mm 2 ) A3 (mm / s) in the range of 10 mm or more and the third level L3 = less than 15 mm. 2 ) In the range of 15 mm or more and the fourth level L4 = less than 20 mm, A4 (mm / s 2 ) A5 (mm / s) in the range of 20mm or more 2 ). Here, the accelerations A1 to A5 are expressed in absolute values (deceleration, but treated as plus), and the magnitude relationship is A1>A2>A3>A4> A5, and the level of the peak hold signal b is The acceleration gradually decreases as it increases.
[0085]
FIG. 2E shows a waveform of the speed command e given to the
[0086]
Assume that the
[0087]
When the target speed generation circuit 21 receives a speed command e indicating that the tape traveling speed should be reduced from V1 to V2 as shown in FIG. 2E, the target speed generation circuit 21 sets the target speed based on the normal acceleration A1 as the initial operation. A speed signal d is generated (see A1 in FIG. 2D). When the
[0088]
When the level of the tape slack amount signal “a” further increases and the level of the peak hold signal “b” further increases and becomes equal to or higher than the first level L1, the acceleration setting circuit 26 changes the set acceleration from the normal acceleration A1. The acceleration is switched to a smaller acceleration A2, and the acceleration signal A of the acceleration A2 is sent to the target speed generation circuit 21. As a result, the target speed generation circuit 21 switches the target speed signal d to reduce the rotation speed reduction rate of the target speed signal d (see A2 in FIG. 2D). Even so, the level of the tape slack amount signal a further increases as indicated by P2 in FIG.
[0089]
As indicated by P3 in FIG. 2A, the level of the tape slack amount signal a reaches a new peak and then starts to decrease. At this time, since the
[0090]
When the level of the tape slack amount signal a, that is, the level of the peak hold signal b becomes equal to or higher than the second level L2 (= 10 mm) in the process in which the level of the tape slack amount signal a increases from P2 to P3, the acceleration setting circuit 26 sets the setting. The acceleration is switched from the acceleration A2 to the smaller acceleration A3, and the acceleration signal A of the acceleration A3 is sent to the target speed generation circuit 21. As a result, the target speed generation circuit 21 switches the target speed signal d to further reduce the rotation speed reduction rate of the target speed signal d (see A3 in FIG. 2D).
[0091]
It is assumed that the level of the tape slack amount signal a stops decreasing at P4, reverses and increases again, reaches the previous peak at P5, and further increases as P6. Note that the waveform of the tape slack amount signal a varies in various ways depending on the situation, and it goes without saying that only one example is shown here.
[0092]
When the level of the tape slack amount signal a increases beyond the previous peak, the peak hold signal b increases accordingly. From P3 to P5, since the level of the peak hold signal b is constant, the set acceleration also holds A3.
[0093]
When the level of the tape slack amount signal a, that is, the peak hold signal b becomes equal to or higher than the third level L3 (= 15 mm) from P5 to P6, the acceleration setting circuit 26 switches the set acceleration from the acceleration A3 to a further smaller acceleration A4. The acceleration signal A of the acceleration A4 is sent to the target speed generation circuit 21. As a result, the target speed generation circuit 21 switches the target speed signal d to further reduce the rotation speed reduction rate of the target speed signal d (see A4 in FIG. 2D). Even so, the level of the tape slack amount signal a further increases as indicated by P6 in FIG.
[0094]
As shown at P7 in FIG. 2A, the level of the tape slack amount signal a reaches a peak, and then begins to decrease as at P8. At this time, since the
[0095]
In the process in which the level of the tape slack amount signal a increases from P6 to P7, when the tape slack amount signal a, that is, the level of the peak hold signal b becomes equal to or higher than the fourth level L4 (= 20 mm), the acceleration setting circuit 26 sets the level. The acceleration is switched from the acceleration A4 to the smaller acceleration A5, and the acceleration signal A of the acceleration A5 is sent to the target speed generation circuit 21. As a result, the target speed generation circuit 21 switches the target speed signal d to further reduce the rotation speed reduction rate of the target speed signal d (see A5 in FIG. 2D).
[0096]
The level of the tape slack amount signal a further decreases as shown from P8 to P9. During this time, the reset signal c is not yet input, so the level of the peak hold signal b is kept constant and the acceleration is also kept at A5. It is. The acceleration A5 has a sufficiently low level, and the decreasing gradient of the target speed signal d generated by the target speed generation circuit 21 based on the acceleration A5 is greatly laid down, and the target speed signal d Slowly approaches the final goal of V2 over time.
[0097]
The level of the tape slack amount signal a becomes the first peak at P3 and the second largest peak at P7, but the tape slack amount signal is changed from A1 to A2 → A3 → A4 → A5. In other words, in accordance with the fluctuation tendency of the level of a, in other words, since it is gradually decreased based on the level of the peak hold signal b, there is a tape slack in which the peak is twice and increased. As shown from P9 to P10, the tape slack is eliminated and becomes zero. Of course, the tape slack elimination up to zero is performed until the final target speed V2 is reached.
[0098]
If the level of the tape slack amount signal a decreases to zero after the peak P3 as shown by a two-dot chain line in FIG. 2 (a), it is indicated by a two-dot chain line in FIG. 2 (d). Thus, the target speed signal d remains as the acceleration A3. That is, the level of the tape slack amount signal a has only one peak, and is matched to the fluctuation tendency of the level of the tape slack amount signal a that the peak is relatively low.
[0099]
When the target speed signal d reaches the final target V2, the target speed signal d output from the target speed generation circuit 21 to the
[0100]
The above is an explanation of the operation during deceleration, but the operation during acceleration can be similarly understood. At the time of acceleration, it can be recognized that the graph of FIG. Further, the above is the explanation of the operation at the time of fast-forwarding, but the operation at the time of rewinding can be similarly understood. In the above description, the case where the cassette is a loosely wound cassette has been described. However, in a normal cassette, the slack can be suppressed with the configuration of the first embodiment even with respect to a normal tape slack.
[0101]
As described above, in the first embodiment, even when a loosely wound cassette is mounted, tape slack at the time of acceleration / deceleration can be accurately suppressed. As a result, tape damage and auto-off can be prevented. Can be suppressed, and the normal tape running state can be kept good.
[0102]
(Embodiment 2)
In the second embodiment, the acceleration is set by another method when the tape slack amount exceeds a predetermined value.
[0103]
FIG. 3 is a block diagram showing a mechanism configuration and an electrical configuration of a main part of a magnetic recording / reproducing apparatus on which the tape running device according to the second embodiment is mounted. In FIG. 3, since the same reference numerals as those in FIG. 1 of the first embodiment indicate the same components, detailed description will be omitted here, and the matters described in the prior art and the first embodiment will be omitted. Thus, items that will not be described again in the second embodiment also correspond to the second embodiment as they are, and detailed description thereof will be omitted.
[0104]
As a new component, reference numeral 27 denotes a level of the tape slack amount signal a from the tape slack detecting circuit 24 compared with a threshold level Vth (for example, 4 mm) as a predetermined value, and a determination result signal f as a result of the comparison. Is a comparison / determination circuit (comparison / determination means) configured to output to the acceleration setting circuit 26. The determination result signal f outputs an “L” level when the level of the tape slack amount signal a is lower than the threshold level Vth, and conversely, the level of the tape slack amount signal a is higher than the threshold level Vth (= (Including Vth), an “H” level is output.
[0105]
The acceleration setting circuit 26 has a configuration different from that of the first embodiment. That is, the processing is switched according to “L” and “H” of the determination result signal f input from the comparison determination circuit 27. That is, when the determination result signal f is at the “L” level, the acceleration at the time of acceleration / deceleration is based on the peak hold signal b input from the
[0106]
Next, the operation of the tape traveling device of the second embodiment configured as described above will be described. The basic operation is the same as in the case of the first embodiment, and here, the difference from the first embodiment will be mainly described. The tape running device according to the second embodiment is suitable for a loosely wound cassette having a higher degree of loosely wound state.
[0107]
FIG. 4 is a timing chart showing the operation when the running speed of the
[0108]
When the comparison determination circuit 27 determines that a <Vth and the determination result signal f is input as the “L” level, the acceleration setting circuit 26 responds to the level of the peak hold signal b from the
[0109]
This will be specifically described. Here, for example, the threshold level Vth = 4 mm. The relationship between the level changes L1 to L4 of the peak hold signal b and the set accelerations A1 to A5 is the same as in the first embodiment.
[0110]
In the periods T1, T3, and T5 in which the level of the tape slack amount signal a is the threshold level Vth = 4 mm or more, the level of the tape slack amount signal a has priority over the level of the peak hold signal b. In other words, regardless of the level of the peak hold signal b, the target speed signal d is in the horizontal laying state with zero acceleration. The level at which the level is maintained depends on the level immediately before.
[0111]
In the periods T2, T4, T6 in which the level of the tape slack amount signal a is less than the threshold level Vth = 4 mm, the level of the peak hold signal b has priority over the level of the tape slack amount signal a. That is, an acceleration set according to the level of the peak hold signal b is obtained. The level of the peak hold signal b in the period T2 is equal to or higher than the first level L1 (= 5 mm) and lower than the second level L2 (= 10 mm), and the acceleration signal A of the acceleration A2 is output to the target speed generation circuit 21. The level of the peak hold signal b in the period T4 is equal to or higher than the second level L2 (= 10 mm) and lower than the third level L3 (= 15 mm), and the acceleration signal A of the acceleration A3 is output to the target speed generation circuit 21. Since the level of the peak hold signal b in the period T6 is the same as that in the period T4, the acceleration signal A of the acceleration A3 is also output to the target speed generation circuit 21.
[0112]
As described above, according to the second embodiment, the target speed signal d can be obtained even in the case of a large cassette in a loosely wound state, where the occurrence frequency of tape slack is high or the amount of slack is large. By increasing the period of acceleration 0 (T1, T3, T5) that does not decrease the level of the tape, the function of suppressing tape slack with high frequency or large slack is sufficiently high.
[0113]
Regarding the reset signal c that the target speed generation circuit 21 gives to the
[0114]
In the above description, the threshold level Vth is set to 4 mm, which is lower than the first level L1 = 5 mm, but this may be Vth = L1. Further, the threshold level Vth may be higher than the first level L1. The threshold level Vth may be freely variable according to the purpose. Moreover, as is commonly applied to the first embodiment and the second embodiment, the values of the accelerations A2, A3, A4, and A5 according to the level of the peak hold signal b may be freely variable. The same applies to the acceleration A1.
[0115]
According to the second embodiment, when a cassette with a severely loosely wound state is mounted, the function of suppressing the tape slack that is generated against the extremely complicated and frequently occurring fluctuation of the tape slack amount. By making the height higher, it is possible to respond sufficiently satisfactorily, and it is possible to smoothly follow changes in the tape running speed while reliably reducing the amount of slack. Tape slack during acceleration / deceleration can be accurately suppressed. As a result, occurrence of tape damage and auto-off can be suppressed, and a normal tape running state can be maintained satisfactorily.
[0116]
(Embodiment 3)
In the third embodiment, the operation mode of the first embodiment and the operation mode of the second embodiment can be properly used according to the situation.
[0117]
The configuration of the tape traveling device of the third embodiment is the same as that shown in FIG. However, the determination result valid / invalid switching signal m is given to the acceleration setting circuit 26 from a CPU (not shown). Then, when the determination result valid / invalid switching signal m indicates an effective “H” level, the acceleration setting circuit 26 executes the same processing as in the second embodiment, and conversely, an invalid “L” When the “level” is indicated, the same processing as in the first embodiment is executed. Note that the determination result valid / invalid switching signal m from the CPU is switched by the user's selection operation. The user performs the selection operation according to the degree of loose winding of the cassette.
[0118]
In the above description of each embodiment, an example in which hardware circuits are used has been described. However, a tension control circuit 14, a winding diameter detection circuit 19, a
[0119]
【The invention's effect】
According to the present invention for a tape traveling device, a control method in accordance with a phenomenon peculiar to a loosely wound cassette, that is, a method of setting an acceleration for controlling a tape traveling speed based on a peak hold value of a slack amount instead of a slack amount. Since the tape cassette is a loose-winding cassette, it is possible to cope with extremely complicated and frequent fluctuations in the tape slack amount, which is the appearance of tape cassettes. It is possible to smoothly follow the change in the tape running speed while suppressing the increasing tendency and reliably reducing the amount of slack. As a secondary effect, the occurrence of tape damage and auto-off can be suppressed, and the normal tape running state can be kept good.
[0120]
In addition, when setting the acceleration for tape running speed control, when the amount of slack exceeds a predetermined value, a two-stage function of setting the acceleration to 0 or a value close to 0 is provided, so that the degree of loose winding is reduced. Even when dealing with large cassettes, it is possible to respond sufficiently well by increasing the function of suppressing tape slack that has occurred to the extremely complicated and frequently occurring fluctuations in tape slack. It is possible to smoothly follow the change in the tape running speed while reliably reducing the amount of slack.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a mechanism configuration and an electrical configuration of a main part of a magnetic recording / reproducing apparatus equipped with a tape running device according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a timing chart and waveform diagram showing the operation of the tape running device according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a block diagram showing a mechanism configuration and an electrical configuration of a main part of a magnetic recording / reproducing apparatus equipped with the tape running device according to the second and third embodiments of the present invention.
FIG. 4 is a timing chart and waveform diagram showing the operation of the tape running device according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a block diagram showing a mechanism configuration and an electrical configuration of a main part of a magnetic recording / reproducing apparatus equipped with a conventional tape traveling apparatus.
[Explanation of symbols]
1 ... 1st reel
2 ... Second reel
3. Magnetic tape
7 ... Movable post for tension
9: First reel motor
10 ... Second reel motor
11: First frequency signal generator
12 ... Second frequency signal generator
13 ... Magnetic sensor
14 ... Tension control circuit
15 ... 1st drive circuit
16: Second drive circuit
17: First waveform shaping circuit
18: Second waveform shaping circuit
19 ... winding diameter detection circuit
20 ... Speed control circuit
21 ... Target speed generation circuit
22 ... First reel stand
23. Second reel stand
24. Tape slack detection circuit
25. Peak hold circuit
26. Acceleration setting circuit
27. Comparison determination circuit
a ... Tape looseness signal
b ... Peak hold signal
c: Reset signal
d ... Target speed signal
e ... Speed command
f ... Judgment result signal
g ... 1st FG signal
h: Second FG signal
i: First winding diameter signal
j: Second winding diameter signal
k: Drive signal
m ... Judgment result valid / invalid switching signal
A ... Acceleration signal
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