JP3772769B2 - Polypropylene resin composition and stretch blow container - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は延伸ブロー成形性が優れ、得られた製品の透明性が優れるポリプロピレン延伸ブロー容器に好適な延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物、およびそれから得られるポリプロピレン延伸ブロー容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリプロピレン樹脂製の延伸ブロー容器は、耐熱性、表面光沢、強度および剛性に優れており、包装用素材として広く用いられている。従来延伸ブロー容器に用いられているポリプロピレン樹脂はフイルムの剛性が重要視されることから、その素材としてプロピレン単独重合体が専ら使用されている。
延伸ブロー容器を工業的に製造する方法としては、一般にはプロピレン単独重合体を溶融射出成形し、一旦プリフォームを成形後、延伸棒で縦延伸し、次いで加圧流体で横延伸する方法が採用されている。
【0003】
しかし、プロピレン単独重合体は延伸可能な温度範囲が狭いため、延伸工程において温度を厳密にコントロールする必要がある。この延伸温度範囲を広げることができれば、夏場または冬場での温度調整がより容易になる。また、延伸性に優れた原料を用いることができれば、より薄肉の容器が得られ、かつ得られた容器の厚さがより均一になり、さまざまな性能が向上する。
従って、現在使用されているプロピレン単独重合体より延伸性が優れているポリプロピレン樹脂が望まれていた。
【0004】
ポリプロピレン樹脂製延伸ブロー容器はポリエステル容器に比べてその使用量は少ない。この原因の1つにポリプロピレン樹脂製容器がポリエステル容器に比べて透明性が劣るということがあげられる。このため、ポリプロピレン樹脂容器にとってその透明性を向上させることは、重要な課題となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は上記従来の問題点を解決すようとするものである。本発明の第一の課題は、延伸性に優れた延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物を提供することである。
本発明の第二の課題は、透明性および剛性に優れた延伸ブロー容器を得ることができる延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物を提供することである。
本発明の第三の課題は、厚薄むらが少なく、透明性および剛性に優れた延伸ブロー容器を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は次のポリプロピレン樹脂組成物および延伸ブロー容器である。
(1) (A)メタロセン触媒で製造され、ASTM D−1238により230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.5〜50g/10分の範囲にあるプロピレン単独重合体5〜95重量部と、
(B)メタロセン触媒で製造され、ASTM D−1238により230℃、2.16
kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.5〜50g/10分、エチレン含有量が1〜5重量%のプロピレン・エチレンランダム共重合体95〜5重量部と
を含む(ただし、(A)と(B)との合計は100重量部である)ことを特徴とする延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物。
(2) プロピレン単独重合体(A)が30〜70重量部、およびプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)が70〜30重量部である(ただし、(A)と(B)との合計は100重量部である)上記(1)記載の延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物。
(3) プロピレン単独重合体(A)、およびプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)の合計100重量部に対して、さらに造核剤(C)を0.05〜0.5重量部含有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物。
(4) 上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物からなる延伸ブロー容器。
【0007】
延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物は、次の(i)〜(iv)の特性を有するポリプロピレン樹脂組成物である。
(i)メルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、2.16kg荷重)
が0.5〜50g/10分、好ましくは1〜45g/10分、さらに好ましくは5〜40g/10分の範囲にある。
(ii)プロピレン以外のα−オレフィンの含有量が1〜5重量%、好ましくは1〜4.5重量%、さらに好ましくは1〜4重量%の範囲にある。
(iii)ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により求められる重量平均
分子量Mwと数平均分子量Mnとの比で示される分子量分布Mw/Mnが1.5〜3.5、好ましくは1.6〜3.4、さらに好ましくは1.8〜3.3の範囲にある。
(iv)DSCにより測定される吸熱ピークの幅(融点温度範囲)が90〜170℃、好ましくは95〜165℃、さらに好ましくは100〜160℃の範囲にある。
【0008】
上記DSCにより測定される吸熱ピークの幅は次の方法で求められる値である。すなわち、示差走査型熱量計(DSC)を用い、窒素置換してなる測定容器に試料10mgを装入し、まず240℃で溶融し、次いで10℃/分の速度で試料を冷却し、さらにこの試料を10℃/分の速度で温度上昇させた際の融点付近の吸熱曲線における吸熱開始温度と吸熱終了温度とを求め、この吸熱開始温度と吸熱終了温度の幅を吸熱ピークの幅とする。なお、吸熱開始温度と吸熱終了温度が同じ温度の場合もあり、この場合の温度は温度幅のない融点に相当する。
【0009】
上記ポリプロピレン樹脂組成物はメルトフローレートが上記範囲にあるので、射出成形性、延伸ブロー成形性と、機械的強度とのバランスが優れる。またプロピレン以外のα−オレフィン含有量が上記範囲にあるので、透明性、剛性、延伸ブロー性のバランスが優れる。また分子量分布Mw/Mnが上記範囲にあるので、延伸ブロー成形性と透明性とのバランスが優れる。また融点温度範囲が上記範囲にあるので、延伸ブロー成形性が優れる。
【0010】
本発明の延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物は、
(A)メタロセン触媒で製造され、ASTM D−1238により230℃、2.16
kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.5〜50g/10分、好ましくは1〜45g/10分、さらに好ましくは5〜40g/10分の範囲にあるポリプロピレン樹脂であって、プロピレン単独重合体(以下、単にプロピレン単独重合体という場合がある)5〜95重量部、好ましくは20〜80重量部、さらに好ましくは30〜70重量部と、
(B)メタロセン触媒で製造され、ASTM D−1238により230℃、2.16
kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.5〜50g/10分、好ましくは1〜45g/10分、さらに好ましくは5〜40g/10分、エチレン含有量が1〜5重量%、好ましくは1〜4.5重量%、さらに好ましくは1〜4重量%のプロピレン・エチレンランダム共重合体95〜5重量部、好ましくは80〜20重量部、さらに好ましくは70〜30重量部と
を含む(ただし、(A)と(B)との合計は100重量部である)ポリプロピレン樹脂組成物である。
【0011】
本発明で用いるプロピレン単独重合体(A)のメルトフローレートが上記範囲内にある場合、得られるポリプロピレン樹脂組成物は延伸ブロー成形性に優れ、しかも延伸性にも優れ、安定した品質を有する延伸ブロー用に好適な延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物を得ることができる。
【0012】
前記プロピレン単独重合体(A)の分子量分布Mw/Mnは1.5〜3.5、好ましくは1.6〜3.4、さらに好ましくは1.8〜3.3の範囲にあるのが望ましい。
【0013】
前記プロピレン単独重合体(A)のDSCにより測定される融点温度範囲は120〜170℃、好ましくは125〜170℃、さらに好ましくは130〜170℃の範囲にあるのが望ましい。
【0016】
前記プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)のメルトフローレートが前記範囲内にある場合、得られるポリプロピレン樹脂組成物は延伸ブロー成形性に優れ、しかも延伸性にも優れ、安定した品質を有する延伸ブロー用に好適な延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物を得ることができる。
【0017】
本発明で用いるプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)の分子量分布Mw/Mnは1.5〜3.5、好ましくは1.6〜3.4、さらに好ましくは1.8〜3.3の範囲にあるのが望ましい。
【0018】
前記プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)のDSCにより測定される融点温度範囲は90〜150℃、好ましくは95〜150℃、さらに好ましくは100〜150℃の範囲にあるのが望ましい。融点がこの範囲にある場合、耐熱性が高く、しかも適性延伸温度範囲が広い延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物が得られる。
【0019】
本発明の延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物は、特に好ましくは
(A)メタロセン触媒で製造され、ASTM D−1238により230℃、2.16
kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.5〜50g/10分、好ましくは1〜45g/10分、さらに好ましくは5〜40g/10分、分子量分布Mw/Mnは1.5〜3.5、好ましくは1.6〜3.4、さらに好ましくは1.8〜3.3、DSCにより測定される融点温度範囲は120〜170℃、好ましくは125〜170℃、さらに好ましくは130〜170℃の範囲にあるポリプロピレン樹脂であって、プロピレン単独重合体5〜95重量部、好ましくは20〜80重量部、さらに好ましくは30〜70重量部と、
(B)メタロセン触媒で製造され、ASTM D−1238により230℃、2.16
kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.5〜50g/10分、好ましくは1〜45g/10分、さらに好ましくは5〜40g/10分、プロピレン以外のα−オレフィン含有量が1〜5重量%、好ましくは1〜4.5重量%、さらに好ましくは1〜4重量%、分子量分布Mw/Mnが1.5〜3.5、好ましくは1.6〜3.4、さらに好ましくは1.8〜3.3、DSCにより測定される融点温度範囲は90〜150℃、好ましくは95〜150℃、さらに好ましくは100〜150℃の範囲にあるプロピレン・エチレンランダム共重合体95〜5重量部、好ましくは80〜20重量部、さらに好ましくは70〜30重量部と
を含む(ただし、(A)と(B)との合計は100重量部である)ポリプロピレン樹脂組成物である。
【0020】
本発明の延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物は、延伸性、剛性等の機械的強度および透明性に優れており、従来のポリプロピレン樹脂または樹脂組成物では得られない特性を併せ持っている。例えば、剛性の指標となるASTM D790の方法に準じて測定される曲げ弾性率が1000MPa以上、好ましくは1100〜1800MPa、さらに好ましくは1200〜1700MPaであり、かつ透明性の指標となるASTM D−1003の方法に準じて測定されるヘイズが35%以下、好ましくは30%以下、さらに好ましくは25%以下の物性を有している。
【0021】
プロピレン単独重合体(A)およびプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)を含むポリプロピレン樹脂組成物は、別々に製造した(A)成分および(B)成分を混合することにより調製することもできるし、(A)成分および(B)成分を連続して重合することにより調製することもできる。
【0022】
本発明で用いるプロピレン単独重合体(A)およびプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)は、メタロセン触媒を用いて製造した重合体または共重合体である。上記メタロセン触媒は、後述するような遷移金属化合物(D)と、有機アルミニウムオキシ化合物(E−1)、および/または遷移金属化合物(D)と反応してイオン対を形成する化合物(以下、イオン化イオン性化合物という場合がある)(E−2)と、所望により有機アルミニウム化合物(F)とからなる触媒である。
【0023】
メタロセン触媒を形成する遷移金属化合物(D)は、下記式(1)で示されるメタロセン化合物である。
MLx …(1)
【0024】
式(1)中、Mは周期律表第IVa、Va、VIa族の遷移金属であり、具体的にはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステンであり、好ましくはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムであり、特に好ましくはジルコニウムである。
【0025】
式(1)中、Lは遷移金属に配位する配位子であり、これらのうち少なくとも1個の配位子Lはシクロペンタジエニル骨格を有する配位子であり、このシクロペンタジエニル骨格を有する配位子は置換基を有していてもよい。配位子Lが複数の場合、Lは同一であっても異なっていてもよい。
【0026】
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては、例えばシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル基、メチルヘキシルシクロペンタジエニル基、メチルベンジルシクロペンタジエニル基などのアルキルまたはシクロアルキル置換シクロペンタジエニル基、さらにインデニル基、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基などがあげられる。これらの基は、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基などで置換されていてもよい。
【0027】
式(1)で示されるメタロセン化合物が配位子Lとしてシクロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上有する場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有する基同士は、エチレン、プロピレンなどのアルキレン基、イソプロピリデン、ジフェニルメチレンなどの置換アルキレン基、シリレン基またはジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチルフェニルシリレン基などの置換シリレン基などを介して結合されていることが望ましい。
【0028】
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外のLとしては、炭素数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルホン酸含有基(−SO3R1)、ハロゲン原子または水素原子(ここで、R1はアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基またはハロゲン原子もしくはアルキル基で置換されたアリール基である。)などがあげられる。
【0029】
式(1)で表されるメタロセン化合物は、例えば遷移金属の原子価が4である場合、より具体的には下記式(2)で表される。
R2kR3lR4mR5nM …(2)
【0030】
式(2)中、Mは式(1)と同じ遷移金属であり、R2はシクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)であり、R3、R4およびR5は、それぞれ独立にシクロペンタジエニル骨格を有する基または式(1)中のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外のLと同じである。kは1以上の整数であり、k+l+m+n=4である。
【0031】
本発明においては、遷移金属化合物(D)として下記式(3)で表されるメタロセン化合物を用いることができる。
【化1】
【0032】
式(3)中、Mは周期律表第IVB族の遷移金属原子を示し、具体的にはチタン、ジルコニウム、ハフニウムである。
【0033】
式(3)中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基を示し、具体的には、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノルボルニル、アダマンチルなどのアルキル基、ビニル、プロぺニル、シクロヘキセニルなどのアルケニル基、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルなどのアリールアルキル基、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ビフェニル、ナフチル、メチルナフチル、アントラセニル、フェナントリルなどのアリール基等の炭素数1〜20の炭化水素基;前記炭化水素基にハロゲン原子が置換したハロゲン化炭化水素基;メチルシリル、フェニルシリルなどのモノ炭化水素置換シリル、ジメチルシリル、ジフェニルシリルなどのジ炭化水素置換シリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリプロピルシリル、トリシクロヘキシルシリル、トリフェニルシリル、ジメチルフェニルシリル、メチルジフェニルシリル、トリトリルシリル、トリナフチルシリルなどのトリ炭化水素置換シリル、トリメチルシリルエーテルなどの炭化水素置換シリルのシリルエーテル、トリメチルシリルメチルなどのケイ素置換アルキル基、トリメチルシリルフェニルなどのケイ素置換アリール基、などのケイ素含有基;ヒドロオキシ基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどのアルコキシ基、フェノキシ、メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ナフトキシなどのアリローキシ基、フェニルメトキシ、フェニルエトキシなどのアリールアルコキシ基などの酸素含有基;前記酸素含有基の酸素がイオウに置換した置換基などのイオウ含有基;アミノ基、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジシクロヘキシルアミノなどのアルキルアミノ基、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ、ジナフチルアミノ、メチルフェニルアミノなどのアリールアミノ基またはアルキルアリールアミノ基などの窒素含有基;ジメチルフォスフィノ、ジフェニルフォスフィノなどのフォスフィノ基などのリン含有基等である。
【0034】
式(3)において、R1は炭化水素基であることが好ましく、特にメチル、エチル、プロピルの炭素数1〜3の炭化水素基であることが好ましい。またR2は水素原子または炭化水素基が好ましく、特に水素原子またはメチル、エチルもしくはプロピルの炭素数1〜3の炭化水素基であることが好ましい。
【0035】
式(3)中、R3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基を示し、R3、R4、R5およびR6のうち、R3を含む2個の基がアルキル基であることが好ましく、R3とR5、またはR3とR6がアルキル基であることが好ましい。このアルキル基は、2級または3級アルキル基であることが好ましい。また、このアルキル基はハロゲン原子、ケイ素含有基等で置換されていてもよく、ハロゲン原子、ケイ素含有基としては前記R1、R2で例示した置換基等があげられる。
【0036】
式(3)において、R3、R4、R5およびR6で示される基のうち、アルキル基以外の基は水素原子であることが好ましい。炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノルボルニル、アダマンチルなどの鎖状アルキル基および環状アルキル基;ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、トリルメチルなどのアリールアルキル基などがあげられ、2重結合、3重結合を含んでいてもよい。
【0037】
また式(3)中、R3、R4、R5およびR6から選ばれる2種の基が互いに結合して芳香族環以外の単環あるいは多環を形成してもよい。
【0038】
式(3)中、X1およびX2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基またはイオウ含有基を示し、具体的には前記R1およびR2と同様のハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基等が例示できる。
【0039】
イオウ含有基としては、前記R1、R2と同様の基、およびメチルスルホネート、トリフルオロメタンスルフォネート、フェニルスルフォネート、ベンジルスルフォネート、p−トルエンスルフォネート、トリメチルベンゼンスルフォネート、トリイソブチルベンゼンスルフォネート、p−クロルベンゼンスルフォネート、ペンタフルオロベンゼンスルフォネートなどのスルフォネート基、メチルスルフィネート、フェニルスルフィネート、ベンジルスルフィネート、p−トルエンスルフィネート、トリメチルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオロベンゼンスルフィネートなどのスルフィネート基等が例示できる。
【0040】
式(3)中、Yは炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR7−、−P(R7)−、−P(O)(R7)−、−BR7−またはAlR7−[ただし、R7は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基または炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基]を示し、具体的には、メチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、ジメチル−1,2−エチレン、1,3−トリメチレン、1,4−テトラメチレン、1,2−シクロヘキシレン、1,4−ジクロヘキシレンなどのアルキレン基、ジフェニルメチレン、ジフェニル−1,2−エチレンなどのアリールアルキレン基などの炭素数1〜20の2価の炭化水素基;クロロメチレンなどの上記炭素数1〜20の2価の炭化水素基をハロゲン化したハロゲン化炭化水素基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン、メチルフェニルシリレン、ジフェニルシリレン、ジ(p−トリル)シリレン、ジ(p−クロロフェニル)シリレンなどのアルキルシリレン、アルキルアリールシリレン、アリールシリレン基、テトラメチル−1,2−ジシリレン、テトラフェニル−1,2−ジシリレンなどのアルキルジシリレン、アルキルアリールジシリレン、アリールジシリレン基などの2価のケイ素含有基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をゲルマニウムに置換した2価のゲルマニウム含有基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をスズに置換した2価のスズ含有基置換基等であり、R7は、前記R1、R2と同様のハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基等である。
【0041】
このうち2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基であることが好ましく、さらに2価のケイ素含有基であることが好ましく、このうち特にアルキルシリレン、アルキルアリールシリレン、アリールシリレンであることが好ましい。
【0042】
以下に上記式(3)で表わされるメタロセン化合物を具体的に例示する。
rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−エチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−n−プロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−i−プロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−n−ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−sec−ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−t−ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−n−ペンチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−n−ヘキシルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−シクロヘキシルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−メチルシクロヘキシルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−フェニルエチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−フェニルジクロルメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−クロロメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−トリメチルシリレンメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−トリメチルシロキシメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジエチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−i−プロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジ(i−プロピル)シリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−i−プロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジ(n−ブチル)シリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−i−プロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジ(シクロヘキシル)シリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−i−プロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−i−プロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−メチルフェニルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−t−ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−t−ブチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−i−プロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジフェニルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−エチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジ(p−トリル)シリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−i−プロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジ(p−クロロフェニル)シリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−i−プロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−4−i−プロピル−7−エチルインデニル)}ジルコニウムジブロミドrac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−i−プロピルインデニル)}ジルコニウムジメチル、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−i−プロピルインデニル)}ジルコニウムメチルクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−i−プロピルインデニル)}ジルコニウム−ビス(トリフルオロメタンスルホナト)、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2,7−ジメチル−4−i−プロピルインデニル)}ジルコニウム−ビス(p−フェニルスルフィナト)、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−フェニル−4−i−プロピル−7−メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリドなど。
【0043】
本発明で用いられるメタロセン触媒を形成する有機アルミニウムオキシ化合物(E−1)は、従来公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
【0044】
従来公知のアルミノキサンは、たとえば下記のような方法によって製造することができる。
(1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有する塩類、たとえば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物を添加して反応させる方法。
(2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水や氷や水蒸気を作用させる方法。
(3)デカン、ベンゼン、トルエンなどの媒体中でトリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシドなどの有機スズ酸化物を反応させる方法。
【0045】
なお、アルミノキサンは、少量の有機金属成分を含有してもよい。また回収された上記のアルミノキサンの溶液から溶媒あるいは未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解あるいはアルミノキサンの貧溶媒に懸濁させてもよい。
【0046】
アルミノキサンを調製する際に用いられる有機アルミニウム化合物としては、具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリn−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec−ブチルアルミニウム、トリtert−ブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウム等のトリシクロアルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニウムクロリド等のジアルキルアルミニウムハライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド、ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド等のジアルキルアルミニウムアルコキシド、ジエチルアルミニウムフェノキシド等のジアルキルアルミニウムアリーロキシドなどがあげられる。
【0047】
これらのうち、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムが好ましく、トリメチルアルミニウムが特に好ましい。また、アルミノキサンを調製する際に用いられる有機アルミニウム化合物として、イソプレニルアルミニウムを用いることもできる。
【0048】
アルミノキサンの溶液または懸濁液に用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、シメン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素、ガソリン、灯油、軽油等の石油留分あるいは上記芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素のハロゲン化物、とりわけ塩素化物、臭素化物などの炭化水素溶媒があげられる。その他、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類を用いることもできる。これらの溶媒のうち特に芳香族炭化水素または脂肪族炭化水素が好ましい。
【0049】
本発明で用いられるメタロセン触媒を形成する成分であるイオン化イオン性化合物(E−2)としては、特開平1−501950号公報、特開平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−207704号公報、US−547718号公報などに記載されたルイス酸、イオン性化合物およびカルボラン化合物をあげることができる。
【0050】
ルイス酸としては、トリフェニルボロン、トリス(4−フルオロフェニル)ボロン、トリス(p−トリル)ボロン、トリス(o−トリル)ボロン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、MgCl2、Al2O3、SiO2-Al2O3などが例示できる。
【0051】
イオン性化合物としては、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリn−ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが例示できる。
【0052】
カルボラン化合物としては、ドデカボラン、1−カルバウンデカボラン、ビスn−ブチルアンモニウム(1−カルベドデカ)ボレート、トリn−ブチルアンモニウム(7,8−ジカルバウンデカ)ボレート、トリn−ブチルアンモニウム(トリデカハイドライド−7−カルバウンデカ)ボレートなどが例示できる。
上記のようなイオン化イオン性化合物(E−2)は、2種以上混合して用いることができる。
【0053】
本発明で用いられるメタロセン触媒を形成する有機アルミニウム化合物(F)としては、具体的には以下のような化合物があげられる。トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ(2−エチルヘキシル)アルミニウム、トリデシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、イソプレニルアルミニウム等のアルケニルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミド等のジアルキルアルミニウムハライド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウムセスキハライド、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミド等のアルキルアルミニウムジハライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のアルキルアルミニウムハイドライドなど。
【0054】
本発明で用いられるメタロセン触媒は、前記遷移金属化合物(D)と、有機アルミニウムオキシ化合物(E−1)および/またはイオン化イオン性化合物(E−2)と、所望により有機アルミニウム化合物(F)とから形成される。メタロセン触媒は、これら遷移金属化合物(D)、有機アルミニウムオキシ化合物(E−1)および/またはイオン化イオン性化合物(E−2)および所望により有機アルミニウム化合物(F)を、不活性炭化水素溶媒中またはオレフィン溶媒中で混合することにより調製することができる。
【0055】
メタロセン触媒の調製に用いられる不活性炭化水素溶媒としては、具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素あるいはこれらの混合物などをあげることができる。
【0056】
メタロセン触媒を調製する際の各成分の混合順序は任意であるが、有機アルミニウムオキシ化合物(E−1)および/またはイオン化イオン性化合物(E−2)と遷移金属化合物(D)とを混合するか、有機アルミニウムオキシ化合物(E−1)および/またはイオン化イオン性化合物(E−2)と有機アルミニウム化合物(F)とを混合し、次いで遷移金属化合物(D)を混合するか、遷移金属化合物(D)と有機アルミニウムオキシ化合物(E−1)および/またはイオン化イオン性化合物(E−2)とを混合し、次いで有機アルミニウム化合物(F)を混合するか、あるいは遷移金属化合物(D)と有機アルミニウム化合物(F)とを混合し、次いで有機アルミニウムオキシ化合物(E−1)および/またはイオン化イオン性化合物(E−2)を混合することが好ましい。
【0057】
上記各成分を溶媒中で混合するに際して、遷移金属化合物(D)の濃度は、約10-8〜10-1モル/リットル、好ましくは10-7〜5×10-2モル/リットルであることが望ましい。
【0058】
有機アルミニウムオキシ化合物(E−1)が用いられるときには、有機アルミニウムオキシ化合物(E−1)中のアルミニウムが、遷移金属化合物(D)中の遷移金属との原子比(Al/遷移金属)が、通常10〜10000、好ましくは20〜5000となるように用いられる。またイオン化イオン性化合物(E−2)が用いられるときには、遷移金属化合物(D)とイオン化イオン性化合物(E−2)とのモル比(遷移金属化合物(D)/イオン化イオン性化合物(E−2))が、通常0.01〜10、好ましくは0.1〜5となるように用いられる。
【0059】
有機アルミニウム化合物(F)を用いる場合、有機アルミニウム化合物(F)中のアルミニウム原子(Al−F)と有機アルミニウムオキシ化合物(E−1)中のアルミニウム原子(Al−E)との原子比(Al−F/Al−E)が、通常0.02〜20、好ましくは0.2〜10となるように用いるのが望ましい。
【0060】
本発明で用いられるメタロセン触媒は、無機あるいは有機の顆粒状ないしは微粒子状の固体である微粒子状担体に、前記遷移金属化合物(D)、有機アルミニウムオキシ化合物(E−1)および/またはイオン化イオン性化合物(E−2)、ならびに有機アルミニウム化合物(F)のうち少なくとも一種の成分が担持された固体状触媒であってもよい。
【0061】
無機担体としては、多孔質酸化物が好ましく、たとえばSiO2、Al2O3などを例示することができる。有機化合物の顆粒状ないしは微粒子状固体としては、エチレン、プロピレン、エチレンなどのα−オレフィン、もしくはスチレンを主成分として生成される重合体または共重合体を例示することができる。
【0062】
また本発明では、上記のようなメタロセン触媒を形成する各成分に、オレフィンを予備重合して用いることもできる。予備重合に用いられるオレフィンとしては、プロピレン、エチレン、1−ブテンなどが好ましいが、これらと他のオレフィンとの混合物であってもよい。
【0063】
本発明で用いられるプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)は、上記のメタロセン触媒の存在下にプロピレンと必要に応じてエチレンとを、最終的に前記の組成比になるように共重合させることによって製造することができる。
【0064】
重合は、懸濁重合、溶液重合などの液相重合法あるいは気相重合法いずれにおいても実施できる。液相重合法では、重合溶媒として上述した触媒調製の際に用いた不活性炭化水素溶媒と同じ溶媒を用いることができるし、プロピレンを重合溶媒として用いることもできる。
【0065】
重合温度は、懸濁重合法を実施する際には、通常−50〜100℃、好ましくは0〜90℃であることが望ましく、溶液重合法を実施する際には、通常0〜250℃、好ましくは20〜200℃であることが望ましい。また、気相重合法を実施する際には、重合温度は通常0〜120℃、好ましくは20〜100℃であることが望ましい。
【0066】
また各種重合法によりプロピレン単独重合体(A)を製造した後、所定のエチレンを加えプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)を製造し、(A)成分および(B)成分が混合された組成物としてもよい。
【0067】
本発明で使用する造核剤(C)は公知の造核剤が制限なく使用できるが、有機リン酸エステル化合物、ソルビトール化合物、C4〜C12の脂肪族ジカルボン酸もしくはその金属塩、芳香族カルボン酸もしくはその金属塩、およびロジン酸塩素化合物からなる群から選ばれる造核剤が好ましく、これらの中でも有機リン酸エステル化合物が好ましい。
【0068】
造核剤(C)はポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して0.05〜0.5重量部、好ましくは0.1〜0.4重量部の範囲で配合することが望ましい。造核剤(C)を上記配合割合で配合することにより、透明性と剛性のバランスに優れたポリプロピレン樹脂組成物が得られる。
【0069】
造核剤(C)として使用する有機リン酸エステル化合物としては公知の有機リン酸エステル化合物が使用できるが、下記式(4)または(5)で表される化合物が好ましい。
【化2】
(式(4)または(5)中、R1は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、R2およびR3は水素または炭素数1〜10の炭化水素基である。R2とR3とは同じであっても異なっていてもよい。Mは1〜3価の金属原子、nは1〜3の整数である。mは1または2である。)
【0070】
前記式(4)および(5)のR1で示される2価の炭素数1〜10としては、メチレン基、エチリデン基、ブチリデン基、t−オクチルメチレン基などがあげられる。これらの中では炭素数1または2のメチレン基またはエチリデン基が好ましい。
【0071】
前記式(4)および(5)のR2およびR3は炭素数1〜10としては、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基などがあげられる。これらの中では炭素数1または2のメチル基またはエチル基が好ましい。
前記式(4)および(5)のR2およびR3は両方とも炭化水素基であるのが好ましい。
【0072】
前記式(4)および(5)のMで示される金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、アルミニウムなどがあげられる。
前記式(4)および(5)においてnは1〜3の整数、好ましくは1である。mは1または2、好ましくは1である。
【0073】
前記式(4)で表される有機リン酸エステル化合物の具体例としては、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、リチウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、リチウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4−i−プロピル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、リチウム−2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、リチウム−2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−ブチリデン−ビス(4,6−ジメチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジメチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、カルシウム−ビス−(2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト)、マグネシウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]、バリウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4−n−ブチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジメチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−エチルフェニル)フォスフェ−ト、カリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、カルシウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フオスフェ−ト]、マグネシウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]、バリウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]、アルミニウム−トリス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェル)フォスフェ−ト]およびアルミニウム−トリス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]などがあげられる。これらは1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
【0074】
前記式(5)で表されるヒドロキシアルミニウムフォスフェート化合物も使用可能な有機リン酸エステル化合物であって、特にR2およびR3が共にt−ブチル基である下記式(6)で表される化合物が好ましい。
【化3】
(式(6)中、R1およびmは前記式(5)と同じである。Buはブチル基である。)
【0075】
造核剤(C)として使用する特に好ましい有機リン酸エステル化合物は、下記式(7)で表される化合物である。
【化4】
(式(7)中、R1はメチレン基またはエチリデン基である。Buはブチル基である。)
【0076】
前記式(7)で表される有機リン酸エステル化合物は、具体的にはヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、またはヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]である。
【0077】
造核剤(C)として使用するソルビトール化合物としては、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトール、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−n−プロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−i−プロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−n−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−s−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−t−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−エトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデンソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデンソルビトール、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデンソルビトールおよび1,3,2,4−ジ(p−クロルベンジリデン)ソルビトール等を例示することができる。これらは1種単独で使用することもできるし、2種以上組み合せて使用することもできる。有機過酸化物としては1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトールまたは1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトールが好ましい。
【0078】
造核剤(C)として使用するC4〜C12の脂肪族ジカルボン酸もしくはその金属塩としては、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、スベリン酸およびセバシン酸、ならびにこれらのLi、Na、Mg、Ca、BaまたはAl塩等があげられる。
【0079】
造核剤(C)として使用する芳香族カルボン酸もしくはその金属塩としては、安息香酸、アリル置換酢酸、芳香族ジカルボン酸およびこれらの元素周期律表第I、II、III族に属する金属の塩であり、具体的には安息香酸、p−イソプロピル安息香酸、o−第3級ブチル安息香酸、p−第3級ブチル安息香酸、モノフェニル酢酸、ジフェニル酢酸、フェニルジメチル酢酸およびフタル酸、ならびにこれらのLi、Na、Mg、Ca、BaまたはAl塩等があげられる。
造核剤(C)は1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
【0080】
本発明の延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、さらに必要に応じて、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、充填剤などを配合することができる。
【0081】
酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤が使用可能である。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、イオウ系酸化防止剤、ラクトーン系酸化防止剤、有機ホスファイト化合物、有機ホスフォナイト化合物、あるいはこれらを数種類組み合わせたものが使用できる。
【0082】
滑剤の代表例としては、たとえばラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの飽和または不飽和脂肪酸のナトリウム、カルシウム、マグネシウム塩などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。またかかる滑剤の配合量は、ポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して通常0.1〜3重量部、好ましくは0.1〜2重量部程度であることが望ましい。
【0083】
スリップ剤としては、ラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、エルカ酸、ヘベニン酸などの飽和または不飽和脂肪酸のアミド、あるいはこれらの飽和または不飽和脂肪酸のビスアマイドを用いるこ0とが好ましい。これらのうちでは、エルカ酸アミドおよびエチレンビスステアロアマイドが好ましい。これらの脂肪酸アミドは本発明のポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して0.01〜5重量部の範囲で配合することが好ましい。
【0084】
アンチブロッキング剤としては、微粉末シリカ、微粉末酸化アルミニウム、微粉末クレー、粉末状、もしくは液状のシリコン樹脂、テトラフロロエチレン樹脂、微粉末架橋樹脂、例えば架橋されたアクリル、メタクリル樹脂粉末等をあげることができる。これらのうちでは、微粉末シリカおよび架橋されたアクリル、メタクリル樹脂粉末が好ましい。
【0085】
本発明の延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物において、前記した添加剤を配合するには、プロピレン単独重合体(A)およびプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)と、造核剤(C)と、添加剤等とをヘンシェルミキサー、V型ブレンダー、タンブラーブレンダー、リボンブレンダーなどを用いて混合した後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどを用いて溶融混合することによって、上記各成分および添加剤が均一に分散混合された高品質の延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物を得ることができる。
【0086】
本発明の延伸ブロー容器は前記延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物を延伸ブロー成形して得られる容器である。
【0087】
本発明の延伸ブロー容器を製造する方法としては、具体的には前記延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物を溶融し、金型内にこの樹脂組成物を射出成形することによりプリフォームを成形し、次いでこのプリフォームが溶融状態あるいは軟化状態にある状況で、あるいは一旦プリフォームを固化させた後再加熱した後、このプリフォームを延伸棒等を用いて強制的に縦延伸し、その後横方向のい縦延伸したプリフォーム内に加圧流体を圧入することにより、このプリフォームを横方向に延伸して延伸ブロー容器を成形する方法があげられる。
【0088】
ポリプロピレン樹脂組成物の溶融、射出温度は、通常230〜290℃の範囲で行われる。縦延伸温度は110〜150℃、縦延伸倍率は、1.5〜4.0倍で通常行われ、横延伸温度は130〜165℃、横延伸倍率は1.5〜4.0倍で通常行われる。
【0089】
本発明の延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物は延伸成形する際の延伸性に優れているので、広い温度範囲で延伸成形できるとともに、得られる延伸ブロー容器の厚薄むらが少ない。また本発明の延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物は透明性および剛性に優れているので、得られる延伸ブロー容器は透明性および剛性に優れている。
また本発明の延伸ブロー容器は焼却が容易であり、食品衛生性に優れている。従ってその特性を生かして食品、調味料、飲料水、化粧品等の容器に好適に用いることができる。
【0090】
【発明の実施の形態】
本発明を実施例および比較例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例および比較例により何ら限定されるものではない。なお、各例におけるパーセント(%)、ppmは特に断らない限り重量基準による。実施例、比較例による性能評価は次の方法に従って行った。
【0091】
(1)メルトフローレート(MFR)
MFRはASTM D−1238により230℃、2.16kg荷重の条件で測定した。
(2)分子量分布
GPCにより求めた。
(3)吸熱ピークの幅および吸熱温度差
示差走査型熱量計(DSC)を用い、窒素置換してなる測定容器に試料10mgを装入し、まず240℃で溶融し、次いで10℃/分の速度で試料を冷却し、さらにこの試料を10℃/分の速度で温度上昇させた際の融点付近の吸熱曲線における吸熱開始温度と吸熱終了温度とを求め、吸熱ピークの幅とした。また吸熱開始温度と吸熱終了温度との差(吸熱終了温度−吸熱開始温度)を求め、吸熱温度差とした。
(4)剛性
射出成形片を切出し、ASTM D790の方法に準じて曲げ弾性率を測定し、この曲げ弾性をもって容器の剛性を評価した。
(5)ヘイズ(透明性)
ヘイズ(HAZE)は容器からヘイズ測定用試験片を切出し、ASTM D−1003の方法に準じて行った。
【0092】
製造例1
[シリカ担持メチルアルミノキサンの調製]
充分に窒素置換した500ml容量の反応器に、シリカ20gおよびトルエン200mlを仕込み攪拌しながらメチルアルミノキサン60mlを窒素雰囲気下で滴下した。次いで、この混合物を110℃で4時間反応させた後、反応系を放冷して固体成分を沈殿させ、上澄み溶液をデカンテーションによって取り除いた。次いで、固体成分をトルエンで3回、ヘキサンで3回洗浄し、シリカ担持メチルアルミノキサンを得た。
【0093】
[メタロセン触媒の調製]
充分に窒素置換した1000ml容量の二つ口フラスコ中に上記シリカ担持メチルアルミノキサンをアルミニウム換算で20mmol入れ、ヘプタン500mlに懸濁させた。次いで、その懸濁液にジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライド70mgをトルエン溶液として加えた後、トリイソブチルアルミニウム(80mmol)を加え、30分攪拌してメタロセン触媒懸濁液とした。
【0094】
[プロピレン単独重合体(A)の製造]
充分に窒素置換した200l容量のオートクレーブに、上記メタロセン触媒懸濁液を添加し、50kgの液化プロピレン、150Nリットル、および30リットルの水素を仕込み、3.0〜3.5MPaの圧力下、60℃で60分間重合を行った。重合終了後、メタノールを加え重合を停止させ、未反応のプロピレンをパージしてプロピレン単独重合体(PP−1)を得た。これを真空下80℃で6時間乾燥した。このプロピレン単独重合体(PP−1)の物性を表1に示す。
【0095】
製造例2[プロピレン・エチレンランダム重合体(B)の製造]
製造例1において、オートクレーブに液体プロピレン300リットルの代わりに液体プロピレン300リットルとエチレン0.5kgとを圧入する以外は製造例1と同様にしてプロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−2)を製造した。得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−2)の物性を表1に示す。
【0096】
製造例3
液体プロピレン300リットルとエチレン1.5kgとを圧入する以外は製造例2と同様にして、プロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−3)を製造した。得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−3)の物性を表1に示す。
【0097】
【表1】
【0098】
実施例1
[ポリプロピレン樹脂組成物の製造]
製造例1で得られたプロピレン単独重合体(PP−1)60重量部、製造例2で得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−2)40重量部、造核剤(C)としてヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]0.2重量部、および酸化防止剤としてテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(商品名 イルガノックス 1010、日本チバガイギー社)1000ppmをヘンシェルミキサーで混合し、その後二軸押出機(65mmφ)に投入して、200℃およびスクリュー回転数200rpmで混練し、ポリプロピレン樹脂組成物のペレットを得た。このポリプロピレン樹脂組成物のMFR、Mw/Mn、融点、融点幅を表2に示す。
【0099】
[延伸ブロー容器の製造]
射出延伸ブロー成形機[(株)フロンティア社製、efb2000]にて上記ポリプロピレン樹脂組成物を用い、容量500mlの射出延伸ブロー容器の成形を行った。
具体的には、まず射出成形機でポリプロピレン樹脂組成物を樹脂温度200℃で溶融し、水循環回路により15℃に温度調節されている第1の金型に射出成形してプリフォームを成形した。次いでこのプリフォームを第2の金型に移し、この金型内でプリフォームを所定の温度に加熱後、予備ブローを行い、その後直ちに延伸棒にて縦方向に2.4倍延伸した。この時にブロー成形可能であった温度下限と上限を成形温度幅とした。
【0100】
次いで、このプリフォーム内に0.49MPa(5kgf/cm2)の加圧空気を吹き込んで500ml容量のボトル容器の形状にプリフォームを拡張した。この拡張したプリフォームを10秒間放置した後、その容器内に5℃の冷却空気を注入して容器を冷却し、型を開いてボトル容器を取り出した。
得られたボトル容器について、剛性、ヘイズの評価試験を行った。成形温度幅測定結果と物性評価結果を表2に示す。
【0101】
実施例2
実施例1において、プロピレン単独重合体(PP−1)とプロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−2)の配合量を50:50に変更する以外は実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。この樹脂組成物から実施例1と同様にして延伸ブロー容器を製造した。結果を表2に示す。
【0102】
実施例3
実施例1において、プロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−2)の代わりにプロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−3)を使用し、プロピレン単独重合体(PP−1)とプロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−3)の配合量を80:20に変更する以外は実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。この樹脂組成物から実施例1と同様にして延伸ブロー容器を製造した。結果を表2に示す。
【0103】
比較例1
実施例1において、プロピレン単独重合体(PP−1)およびプロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−2)の代わりにプロピレン単独重合体(PP−1)を単独で使用した以外は実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。この樹脂組成物から実施例1と同様にして延伸ブロー容器を製造した。結果を表2に示す。
【0104】
比較例2
実施例1において、プロピレン単独重合体(PP−1)およびプロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−2)の代わりにプロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−2)を単独で使用した以外は実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。この樹脂組成物から実施例1と同様にして延伸ブロー容器を製造した。結果を表2に示す。
【0105】
比較例3
比較例1において、プロピレン単独重合体(PP−1)代わりに、塩化マグネシウム担持チタン触媒(チーグラー・ナッタ触媒)を用いて製造された市販のプロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−4)を用いる以外は比較例1と同様にして行った。結果を表2に示す。
【0106】
【表2】
【0107】
【発明の効果】
本発明の延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物は、特定のプロピレン単独重合体とプロピレン・エチレンランダム共重合体とを含んでいるので、延伸性、透明性および剛性に優れており、このため均一に延伸でき、厚薄むらが少なく、かつ透明性および剛性に優れた延伸ブロー容器を得ることができる。
本発明の延伸ブロー容器は上記延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物からなるので、厚薄むらが少なく、透明性および剛性に優れている。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention has excellent stretch blow moldability and is suitable for a polypropylene stretch blow container having excellent transparency of the obtained product.For stretch blow containersThe present invention relates to a polypropylene resin composition and a polypropylene stretch blow container obtained therefrom.
[0002]
[Prior art]
A stretch blow container made of polypropylene resin is excellent in heat resistance, surface gloss, strength and rigidity, and is widely used as a packaging material. Conventionally, a polypropylene resin used in a stretch blow container is exclusively used as a propylene homopolymer as the material because the rigidity of the film is regarded as important.
As a method for industrially producing stretch blow containers, a method is generally adopted in which a propylene homopolymer is melt-injected and molded, once a preform is formed, longitudinally stretched with a stretching rod, and then laterally stretched with a pressurized fluid. Has been.
[0003]
However, since the propylene homopolymer has a narrow stretchable temperature range, it is necessary to strictly control the temperature in the stretching step. If the stretching temperature range can be expanded, temperature adjustment in summer or winter becomes easier. Moreover, if the raw material excellent in the drawability can be used, a thinner container will be obtained, and the thickness of the obtained container will become more uniform, and various performances will improve.
Accordingly, there has been a demand for a polypropylene resin that has better stretchability than the currently used propylene homopolymer.
[0004]
Polypropylene resin stretch blow containers are used less than polyester containers. One of the causes is that the polypropylene resin container is inferior in transparency to the polyester container. For this reason, improving the transparency of the polypropylene resin container has been an important issue.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above conventional problems. The first problem of the present invention is excellent in stretchabilityFor stretch blow containersIt is to provide a polypropylene resin composition.
The second problem of the present invention is that a stretch blow container excellent in transparency and rigidity can be obtained.For stretch blow containersIt is to provide a polypropylene resin composition.
The third object of the present invention is to provide a stretch blow container with little thickness unevenness and excellent transparency and rigidity.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is the following polypropylene resin composition and stretch blow container.
(1)(A)Propylene homopolymer produced with a metallocene catalyst and having a melt flow rate (MFR) measured by ASTM D-1238 at 230 ° C. under a load of 2.16 kg in the range of 0.5 to 50 g / 10 min. And
(B) Manufactured with metallocene catalyst, 230 ° C, 2.16 according to ASTM D-1238
95-5 parts by weight of a propylene / ethylene random copolymer having a melt flow rate (MFR) of 0.5 to 50 g / 10 minutes and an ethylene content of 1 to 5% by weight measured under a kg load
(However, the sum of (A) and (B) is 100 parts by weight)For stretch blow containersPolypropylene resin composition.
(2) The propylene homopolymer (A) is 30 to 70 parts by weight and the propylene / ethylene random copolymer (B) is 70 to 30 parts by weight (however, the sum of (A) and (B) is (100 parts by weight)For stretch blow containersPolypropylene resin composition.
(3) The nucleating agent (C) is further contained in an amount of 0.05 to 0.5 parts by weight with respect to 100 parts by weight in total of the propylene homopolymer (A) and the propylene / ethylene random copolymer (B). As described in (1) or (2) above,For stretch blow containersPolypropylene resin composition.
(4) Above (1) to(3)A stretch blow container comprising the polypropylene resin composition according to any one of the above.
[0007]
For stretch blow containersThe polypropylene resin composition is a polypropylene resin composition having the following characteristics (i) to (iv).
(I) Melt flow rate (ASTM D-1238, 230 ° C., 2.16 kg load)
Is in the range of 0.5 to 50 g / 10 min, preferably 1 to 45 g / 10 min, more preferably 5 to 40 g / 10 min.
(Ii) The content of α-olefin other than propylene is in the range of 1 to 5% by weight, preferably 1 to 4.5% by weight, more preferably 1 to 4% by weight.
(Iii) Weight average determined by gel permeation chromatograph (GPC) method
The molecular weight distribution Mw / Mn represented by the ratio between the molecular weight Mw and the number average molecular weight Mn is in the range of 1.5 to 3.5, preferably 1.6 to 3.4, more preferably 1.8 to 3.3. is there.
(Iv) The width of the endothermic peak (melting temperature range) measured by DSC is 90 to 170 ° C, preferably 95 to 165 ° C, more preferably 100 to 160 ° C.
[0008]
The width of the endothermic peak measured by the DSC is a value determined by the following method. That is, using a differential scanning calorimeter (DSC), 10 mg of a sample was charged into a measuring vessel purged with nitrogen, first melted at 240 ° C., and then cooled at a rate of 10 ° C./min. The endothermic start temperature and endothermic end temperature in the endothermic curve near the melting point when the temperature of the sample is raised at a rate of 10 ° C./min are obtained, and the width of the endothermic start temperature and endothermic end temperature is defined as the endothermic peak width. The endothermic start temperature and the endothermic end temperature may be the same temperature, and the temperature in this case corresponds to a melting point having no temperature range.
[0009]
the aboveSince the polypropylene resin composition has a melt flow rate in the above range, the balance between injection moldability, stretch blow moldability, and mechanical strength is excellent. Moreover, since content of alpha olefins other than propylene exists in the said range, the balance of transparency, rigidity, and stretch blowability is excellent. Moreover, since molecular weight distribution Mw / Mn exists in the said range, the balance of stretch blow moldability and transparency is excellent. Moreover, since the melting point temperature range is in the above range, stretch blow moldability is excellent.
[0010]
Of the present inventionFor stretch blow containersThe polypropylene resin composition is
(A) Manufactured with metallocene catalyst, 230 ° C., 2.16 according to ASTM D-1238
A polypropylene resin having a melt flow rate (MFR) measured under a kg load of 0.5 to 50 g / 10 minutes, preferably 1 to 45 g / 10 minutes, more preferably 5 to 40 g / 10 minutes. , Propylene homopolymer (hereinafter sometimes referred to simply as propylene homopolymer) 5 to 95 parts by weight, preferably 20 to 80 parts by weight, more preferably 30 to 70 parts by weight,
(B) Manufactured with metallocene catalyst, 230 ° C, 2.16 according to ASTM D-1238
Melt flow rate (MFR) measured under kg load is 0.5 to 50 g / 10 min, preferably 1 to 45 g / 10 min, more preferably 5 to 40 g / 10 min, and ethylene content is 1 to 5 wt. %, Preferably 1 to 4.5% by weight, more preferably 1 to 4% by weight of propylene / ethylene random copolymer 95 to 5 parts by weight, preferably 80 to 20 parts by weight, more preferably 70 to 30 parts by weight When
(However, the sum of (A) and (B) is 100 parts by weight).
[0011]
When the melt flow rate of the propylene homopolymer (A) used in the present invention is within the above range, the resulting polypropylene resin composition is excellent in stretch blow moldability and excellent in stretchability, and has a stable quality. Suitable for blowFor stretch blow containersA polypropylene resin composition can be obtained.
[0012]
Propylene homopolymerizationbody(The molecular weight distribution Mw / Mn of A) is 1.5 to 3.5, preferably 1.6 to 3.4, more preferably 1.8 to 3.3.
[0013]
Propylene homopolymerizationbody(The melting point temperature range measured by DSC of A) is preferably 120 to 170 ° C, preferably 125 to 170 ° C, more preferably 130 to 170 ° C.Yes.
[0016]
When the melt flow rate of the propylene / ethylene random copolymer (B) is within the above range, the obtained polypropylene resin composition is excellent in stretch blow moldability and excellent in stretchability, and has a stable quality. Suitable for blowFor stretch blow containersA polypropylene resin composition can be obtained.
[0017]
PropyleneethyleneThe molecular weight distribution Mw / Mn of the random copolymer (B) is 1.5 to 3.5, preferably 1.6 to 3.4, and more preferably 1.8 to 3.3.
[0018]
The melting point temperature range measured by DSC of the propylene / ethylene random copolymer (B) is desirably 90 to 150 ° C, preferably 95 to 150 ° C, more preferably 100 to 150 ° C. When the melting point is within this range, the heat resistance is high and the suitable stretching temperature range is wide.For stretch blow containersA polypropylene resin composition is obtained.
[0019]
Of the present inventionFor stretch blow containersThe polypropylene resin composition is particularly preferably
(A) Manufactured with metallocene catalyst, 230 ° C., 2.16 according to ASTM D-1238
The melt flow rate (MFR) measured under a kg load is 0.5 to 50 g / 10 minutes, preferably 1 to 45 g / 10 minutes, more preferably 5 to 40 g / 10 minutes, and the molecular weight distribution Mw / Mn is 1. 5-3.5, preferably 1.6-3.4, more preferably 1.8-3.3, melting point temperature range measured by DSC is 120-170 ° C, preferably 125-170 ° C, more preferably Is a polypropylene resin in the range of 130-170 ° C., 5 to 95 parts by weight of a propylene homopolymer, preferably 20 to 80 parts by weight, more preferably 30 to 70 parts by weight,
(B) Manufactured with metallocene catalyst, 230 ° C, 2.16 according to ASTM D-1238
Melt flow rate (MFR) measured under kg load is 0.5 to 50 g / 10 minutes, preferably 1 to 45 g / 10 minutes, more preferably 5 to 40 g / 10 minutes, α-olefin content other than propylene Is 1 to 5% by weight, preferably 1 to 4.5% by weight, more preferably 1 to 4% by weight, and the molecular weight distribution Mw / Mn is 1.5 to 3.5, preferably 1.6 to 3.4, More preferably 1.8-3.3, melting point temperature range measured by DSC is 90-150 ° C., preferably 95-150 ° C., more preferably 100-150 ° C. 95-5 parts by weight, preferably 80-20 parts by weight, more preferably 70-30 parts by weight
(However, the sum of (A) and (B) is 100 parts by weight).
[0020]
Of the present inventionFor stretch blow containersThe polypropylene resin composition is excellent in mechanical strength such as stretchability and rigidity, and transparency, and has characteristics that cannot be obtained by conventional polypropylene resins or resin compositions. For example, ASTM D-1003 has a flexural modulus measured in accordance with ASTM D790, which is an index of rigidity, of 1000 MPa or more, preferably 1100-1800 MPa, more preferably 1200-1700 MPa, and an index of transparency. The haze measured according to the method is 35% or less, preferably 30% or less, more preferably 25% or less.
[0021]
Propylene homopolymerizationbody(A) and propyleneethyleneThe polypropylene resin composition containing the random copolymer (B) can be prepared by mixing the separately produced component (A) and the component (B), and the component (A) and the component (B). It can also be prepared by continuous polymerizationThe
[0022]
Propylene homopolymerization used in the present inventionbody(A) and propyleneethyleneThe random copolymer (B) is a polymer or copolymer produced using a metallocene catalyst. The metallocene catalyst is a compound that forms an ion pair by reacting with a transition metal compound (D), an organoaluminum oxy compound (E-1), and / or a transition metal compound (D), which will be described later (hereinafter, ionization). It may be referred to as an ionic compound) (E-2) and, if desired, a catalyst comprising an organoaluminum compound (F).
[0023]
The transition metal compound (D) that forms the metallocene catalyst is a metallocene compound represented by the following formula (1).
MLx (1)
[0024]
In the formula (1), M is a transition metal of groups IVa, Va and VIa of the periodic table, specifically titanium, zirconium, hafnium, vanadium, niobium, tantalum, chromium, molybdenum, tungsten, preferably Titanium, zirconium and hafnium are preferable, and zirconium is particularly preferable.
[0025]
In the formula (1), L is a ligand coordinated to a transition metal, and at least one of these ligands L is a ligand having a cyclopentadienyl skeleton, and this cyclopentadienyl The ligand having a skeleton may have a substituent. When there are a plurality of ligands L, they may be the same or different.
[0026]
Examples of the ligand having a cyclopentadienyl skeleton include a cyclopentadienyl group, a methylcyclopentadienyl group, an ethylcyclopentadienyl group, a methylpropylcyclopentadienyl group, a methylbutylcyclopentadienyl group, Examples include alkyl or cycloalkyl-substituted cyclopentadienyl groups such as methylhexylcyclopentadienyl group and methylbenzylcyclopentadienyl group, indenyl group, 4,5,6,7-tetrahydroindenyl group, fluorenyl group, etc. It is done. These groups may be substituted with a halogen atom, a trialkylsilyl group or the like.
[0027]
When the metallocene compound represented by the formula (1) has two or more groups having a cyclopentadienyl skeleton as the ligand L, the groups having two cyclopentadienyl skeletons are ethylene, propylene And a substituted alkylene group such as isopropylidene and diphenylmethylene, a silylene group or a substituted silylene group such as a dimethylsilylene group, a diphenylsilylene group, and a methylphenylsilylene group.
[0028]
As L other than the ligand having a cyclopentadienyl skeleton, a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, an alkoxy group, an aryloxy group, a sulfonic acid-containing group (-SOThreeR1), Halogen atoms or hydrogen atoms (where R1Is an alkyl group, an alkyl group substituted with a halogen atom, an aryl group, or an aryl group substituted with a halogen atom or an alkyl group. ) Etc.
[0029]
When the valence of the transition metal is 4, for example, the metallocene compound represented by the formula (1) is more specifically represented by the following formula (2).
R2kRThreelRFourmRFivenM (2)
[0030]
In formula (2), M is the same transition metal as in formula (1), and R2Is a group (ligand) having a cyclopentadienyl skeleton, and RThree, RFourAnd RFiveAre the same as L except for a group having a cyclopentadienyl skeleton or a ligand having a cyclopentadienyl skeleton in formula (1). k is an integer of 1 or more, and k + l + m + n = 4.
[0031]
In the present invention, a metallocene compound represented by the following formula (3) can be used as the transition metal compound (D).
[Chemical 1]
[0032]
In formula (3), M represents a transition metal atom of Group IVB of the periodic table, specifically titanium, zirconium or hafnium.
[0033]
In formula (3), R1And R2Are each independently a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a halogenated hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a silicon-containing group, an oxygen-containing group, a sulfur-containing group, a nitrogen-containing group or a phosphorus-containing group. Specifically, halogen atoms such as fluorine, chlorine, bromine and iodine; alkyl groups such as methyl, ethyl, propyl, butyl, hexyl, cyclohexyl, octyl, nonyl, dodecyl, eicosyl, norbornyl and adamantyl, vinyl , Alkenyl groups such as propenyl, cyclohexenyl, arylalkyl groups such as benzyl, phenylethyl, phenylpropyl, phenyl, tolyl, dimethylphenyl, trimethylphenyl, ethylphenyl, propylphenyl, biphenyl, naphthyl, methylnaphthyl, anthracenyl, Phenanthril A hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms such as an aryl group of the above; a halogenated hydrocarbon group in which a halogen atom is substituted on the hydrocarbon group; a monohydrocarbon-substituted silyl such as methylsilyl, phenylsilyl, dimethylsilyl, diphenylsilyl, etc. Dihydrocarbon-substituted silyl, trimethylsilyl, triethylsilyl, tripropylsilyl, tricyclohexylsilyl, triphenylsilyl, dimethylphenylsilyl, methyldiphenylsilyl, tritolylsilyl, trinaphthylsilyl, etc. Silicon-containing groups such as silyl ethers of hydrocarbon-substituted silyl, silicon-substituted alkyl groups such as trimethylsilylmethyl, silicon-substituted aryl groups such as trimethylsilylphenyl; hydroxy groups, methoxy, ethoxy, Oxygen-containing groups such as alkoxy groups such as poxy and butoxy, aryloxy groups such as phenoxy, methylphenoxy, dimethylphenoxy and naphthoxy, and arylalkoxy groups such as phenylmethoxy and phenylethoxy; substitution in which oxygen in the oxygen-containing group is substituted with sulfur Sulfur-containing groups such as amino groups; alkylamino groups such as amino group, methylamino, dimethylamino, diethylamino, dipropylamino, dibutylamino, dicyclohexylamino, phenylamino, diphenylamino, ditolylamino, dinaphthylamino, methylphenylamino, etc. Nitrogen-containing groups such as arylamino groups or alkylarylamino groups; phosphorus-containing groups such as phosphino groups such as dimethylphosphino and diphenylphosphino.
[0034]
In formula (3), R1Is preferably a hydrocarbon group, particularly preferably a hydrocarbon group having 1 to 3 carbon atoms such as methyl, ethyl, or propyl. Also R2Is preferably a hydrogen atom or a hydrocarbon group, particularly preferably a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 3 carbon atoms such as methyl, ethyl or propyl.
[0035]
In formula (3), RThree, RFour, RFiveAnd R6Each independently represents a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, or a halogenated hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms;Three, RFour, RFiveAnd R6Of which, RThreeIt is preferable that the two groups containing are alkyl groups, and RThreeAnd RFiveOr RThreeAnd R6Is preferably an alkyl group. This alkyl group is preferably a secondary or tertiary alkyl group. Further, this alkyl group may be substituted with a halogen atom, a silicon-containing group or the like.1, R2And the like, and the like.
[0036]
In formula (3), RThree, RFour, RFiveAnd R6Of the groups represented by, the group other than the alkyl group is preferably a hydrogen atom. Examples of the hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms include methyl, ethyl, n-propyl, i-propyl, n-butyl, i-butyl, sec-butyl, tert-butyl, pentyl, hexyl, cyclohexyl, heptyl, octyl, Examples include chain alkyl groups such as nonyl, dodecyl, eicosyl, norbornyl, adamantyl and cyclic alkyl groups; arylalkyl groups such as benzyl, phenylethyl, phenylpropyl, tolylmethyl and the like, including double bonds and triple bonds. Also good.
[0037]
In formula (3), RThree, RFour, RFiveAnd R6May be combined with each other to form a monocyclic or polycyclic ring other than an aromatic ring.
[0038]
In formula (3), X1And X2Each independently represents a hydrogen atom, a halogen, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a halogenated hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, an oxygen-containing group or a sulfur-containing group.1And R2Examples thereof include the same halogen atoms, hydrocarbon groups having 1 to 20 carbon atoms, halogenated hydrocarbon groups having 1 to 20 carbon atoms, and oxygen-containing groups.
[0039]
As the sulfur-containing group, R1, R2And the same groups as methyl sulfonate, trifluoromethane sulfonate, phenyl sulfonate, benzyl sulfonate, p-toluene sulfonate, trimethyl benzene sulfonate, triisobutyl benzene sulfonate, p-chlorobenzene sulfonate Sulfonate groups such as phonate, pentafluorobenzene sulfonate, methyl sulfinate, phenyl sulfinate, benzyl sulfinate, p-toluene sulfinate, trimethylbenzene sulfinate, pentafluorobenzene sulfinate A sulfinate group etc. can be illustrated.
[0040]
In formula (3), Y is a divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a divalent halogenated hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a divalent silicon-containing group, a divalent germanium-containing group, Divalent tin-containing group, -O-, -CO-, -S-, -SO-, -SO2-, -NR7-, -P (R7)-, -P (O) (R7)-, -BR7-Or AlR7-[However, R7Represents a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms or a halogenated hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms], specifically, methylene, dimethylmethylene, 1,2-ethylene, dimethyl- Alkylene groups such as 1,2-ethylene, 1,3-trimethylene, 1,4-tetramethylene, 1,2-cyclohexylene, 1,4-dichlorohexylene, diphenylmethylene, diphenyl-1,2-ethylene, etc. A divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms such as an arylalkylene group; a halogenated hydrocarbon group obtained by halogenating the divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms such as chloromethylene; methylsilylene, dimethylsilylene , Diethylsilylene, di (n-propyl) silylene, di (i-propyl) silylene, di (cyclohexyl) silylene, methylphenyl Alkylsilylene such as rylene, diphenylsilylene, di (p-tolyl) silylene, di (p-chlorophenyl) silylene, alkylarylsilylene, arylsilylene groups, tetramethyl-1,2-disilylene, tetraphenyl-1,2-disilylene A divalent silicon-containing group such as an alkyldisilylene, alkylaryl disilylene, aryldisilylene group, etc .; a divalent germanium-containing group in which the silicon of the divalent silicon-containing group is replaced with germanium; the divalent silicon A divalent tin-containing group substituent in which silicon of the containing group is substituted with tin, R7R1, R2And a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a halogenated hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, and the like.
[0041]
Of these, a divalent silicon-containing group, a divalent germanium-containing group, and a divalent tin-containing group are preferable, and a divalent silicon-containing group is more preferable. Of these, alkylsilylene and alkylarylsilylene are particularly preferable. Arylsilylene is preferred.
[0042]
Specific examples of the metallocene compound represented by the above formula (3) are shown below.
rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-ethylindenyl)} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-n-propylindenyl) } Zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-i-propylindenyl)} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-) n-butylindenyl)} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-sec-butylindenyl)} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2, 7-dimethyl-4-tert-butylindenyl)} zirconium dichloride, rac-dimethyl. Silylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-n-pentylindenyl)} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-n-hexylindenyl)} Zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-cyclohexylindenyl)} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-methylcyclohexylindene) Nyl)} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-phenylethylindenyl)} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4) -Phenyldichloromethylindenyl)} zirconium dichloride rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-chloromethylindenyl)} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-trimethylsilylenemethylindenyl) )} Zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-trimethylsiloxymethylindenyl)} zirconium dichloride, rac-diethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4) -I-propylindenyl)} zirconium dichloride, rac-di (i-propyl) silylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-i-propylindenyl)} zirconium dichloride, rac-di (n- Butyl) silylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-i-propyli) Ndenyl)} zirconium dichloride, rac-di (cyclohexyl) silylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-i-propylindenyl)} zirconium dichloride, rac-methylphenylsilylene-bis {1- (2, 7-dimethyl-4-i-propylindenyl)} zirconium dichloride, rac-methylphenylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-tert-butylindenyl)} zirconium dichloride, rac-diphenylsilylene- Bis {1- (2,7-dimethyl-4-t-butylindenyl)} zirconium dichloride, rac-diphenylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-i-propylindenyl)} zirconium dichloride Rac-diphenylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl) 4-ethylindenyl)} zirconium dichloride, rac-di (p-tolyl) silylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-i-propylindenyl)} zirconium dichloride, rac-di (p-chlorophenyl) ) Silylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-i-propylindenyl)} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2-methyl-4-i-propyl-7-ethylindene) Nyl)} zirconium dibromide rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-i-propylindenyl)} zirconium dimethyl, rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-) 4-i-propylindenyl)} zirconium methyl chloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- 2,7-dimethyl-4-i-propylindenyl)} zirconium-bis (trifluoromethanesulfonate), rac-dimethylsilylene-bis {1- (2,7-dimethyl-4-i-propylindenyl)} Zirconium-bis (p-phenylsulfinato), rac-dimethylsilylene-bis {1- (2-phenyl-4-i-propyl-7-methylindenyl)} zirconium dichloride and the like.
[0043]
The organoaluminum oxy compound (E-1) forming the metallocene catalyst used in the present invention may be a conventionally known aluminoxane or a benzene-insoluble organic compound as exemplified in JP-A-2-78687. An aluminum oxy compound may be used.
[0044]
A conventionally well-known aluminoxane can be manufactured by the following methods, for example.
(1) Compounds containing adsorbed water or salts containing water of crystallization, such as magnesium chloride hydrate, copper sulfate hydrate, aluminum sulfate hydrate, nickel sulfate hydrate, first cerium chloride hydrate, etc. A method in which an organoaluminum compound such as trialkylaluminum is added to and reacted with a suspension of the above hydrocarbon medium.
(2) A method of allowing water, ice or water vapor to act directly on an organoaluminum compound such as trialkylaluminum in a medium such as benzene, toluene, ethyl ether or tetrahydrofuran.
(3) A method in which an organotin oxide such as dimethyltin oxide or dibutyltin oxide is reacted with an organoaluminum compound such as trialkylaluminum in a medium such as decane, benzene, or toluene.
[0045]
The aluminoxane may contain a small amount of an organometallic component. Further, after removing the solvent or unreacted organoaluminum compound from the recovered aluminoxane solution by distillation, it may be redissolved in a solvent or suspended in a poor aluminoxane solvent.
[0046]
Specific examples of organoaluminum compounds used in the preparation of aluminoxane include trimethylaluminum, triethylaluminum, tripropylaluminum, triisopropylaluminum, tri-n-butylaluminum, triisobutylaluminum, trisec-butylaluminum, trialuminum. tert-butylaluminum, tripentylaluminum, trihexylaluminum, trioctylaluminum, trialkylaluminum such as tridecylaluminum, tricycloalkylaluminum such as tricyclohexylaluminum, tricyclooctylaluminum, dimethylaluminum chloride, diethylaluminum chloride, diethyl Dia such as aluminum bromide, diisobutylaluminum chloride Kill aluminum halide, diethyl aluminum hydride, dialkylaluminum hydride such as diisobutylaluminum hydride, dimethyl aluminum methoxide, dialkylaluminum alkoxides such as diethylaluminum ethoxide and dialkylaluminum Ally Loki Sid such as diethyl aluminum phenoxide and the like.
[0047]
Of these, trialkylaluminum and tricycloalkylaluminum are preferable, and trimethylaluminum is particularly preferable. Moreover, isoprenyl aluminum can also be used as an organoaluminum compound used when preparing an aluminoxane.
[0048]
Solvents used in aluminoxane solutions or suspensions include aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene, xylene, cumene, and cymene, and aliphatic carbonization such as pentane, hexane, heptane, octane, decane, dodecane, hexadecane, and octadecane. Hydrogen, cyclopentane, cyclohexane, cyclooctane, methylcyclopentane and other alicyclic hydrocarbons, petroleum fractions such as gasoline, kerosene and light oil, or the above aromatic hydrocarbons, aliphatic hydrocarbons, halogens of alicyclic hydrocarbons And hydrocarbon solvents such as chlorinated products and brominated products. In addition, ethers such as ethyl ether and tetrahydrofuran can also be used. Of these solvents, aromatic hydrocarbons or aliphatic hydrocarbons are particularly preferable.
[0049]
Examples of the ionized ionic compound (E-2) that is a component forming the metallocene catalyst used in the present invention include JP-A-1-501950, JP-A-1-502036, JP-A-3-179005, Examples include Lewis acids, ionic compounds, and carborane compounds described in Kaihei 3-179006, JP-A-3-207703, JP-A-3-207704, US-547718, and the like.
[0050]
Examples of Lewis acids include triphenylboron, tris (4-fluorophenyl) boron, tris (p-tolyl) boron, tris (o-tolyl) boron, tris (3,5-dimethylphenyl) boron, and tris (pentafluorophenyl). ) Boron, MgCl2, Al2OThree, SiO2-Al2OThreeEtc. can be exemplified.
[0051]
Examples of ionic compounds include triphenylcarbenium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, tri-n-butylammonium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, N, N-dimethylanilinium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, ferrocenium tetra. Examples include (pentafluorophenyl) borate.
[0052]
Examples of the carborane compounds include dodecaborane, 1-carbaundecaborane, bis n-butylammonium (1-carbedodeca) borate, tri-n-butylammonium (7,8-dicarboundaca) borate, tri-n-butylammonium (trideca Examples thereof include hydride-7-carboundeca) borate.
Two or more of the above ionized ionic compounds (E-2) can be used in combination.
[0053]
Specific examples of the organoaluminum compound (F) forming the metallocene catalyst used in the present invention include the following compounds. Trimethylaluminum, triethylaluminum, triisopropylaluminum, triisobutylaluminum, trioctylaluminum, trialkylaluminum such as tri (2-ethylhexyl) aluminum, alkenylaluminum such as isoprenylaluminum, dimethylaluminum chloride, diethylaluminum chloride Dialkylaluminum halides such as diisopropylaluminum chloride, diisobutylaluminum chloride, dimethylaluminum bromide, alkylaluminums such as methylaluminum sesquichloride, ethylaluminum sesquichloride, isopropylaluminum sesquichloride, butylaluminum sesquichloride, ethylaluminum sesquibromide Sesquihalide, methyl aluminum dichloride, ethyl aluminum dichloride, isopropyl aluminum dichloride, alkyl aluminum dihalides such as ethyl aluminum dibromide, diethyl aluminum hydride, alkyl aluminum hydride and diisobutyl aluminum hydride.
[0054]
The metallocene catalyst used in the present invention comprises the transition metal compound (D), the organoaluminum oxy compound (E-1) and / or the ionized ionic compound (E-2), and optionally the organoaluminum compound (F). Formed from. The metallocene catalyst contains these transition metal compound (D), organoaluminum oxy compound (E-1) and / or ionized ionic compound (E-2) and optionally an organoaluminum compound (F) in an inert hydrocarbon solvent. Alternatively, it can be prepared by mixing in an olefin solvent.
[0055]
Specific examples of the inert hydrocarbon solvent used for preparing the metallocene catalyst include aliphatic hydrocarbons such as propane, butane, pentane, hexane, heptane, octane, decane, dodecane, kerosene, cyclopentane, cyclohexane, and methyl. Examples thereof include alicyclic hydrocarbons such as cyclopentane, aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene and xylene, halogenated hydrocarbons such as ethylene chloride, chlorobenzene and dichloromethane, and mixtures thereof.
[0056]
The order of mixing the components in preparing the metallocene catalyst is arbitrary, but the organoaluminum oxy compound (E-1) and / or the ionized ionic compound (E-2) and the transition metal compound (D) are mixed. Or an organoaluminum oxy compound (E-1) and / or an ionized ionic compound (E-2) and an organoaluminum compound (F), and then a transition metal compound (D), or a transition metal compound (D) is mixed with the organoaluminum oxy compound (E-1) and / or the ionized ionic compound (E-2), and then the organoaluminum compound (F) is mixed, or the transition metal compound (D) and An organoaluminum compound (F) and then an organoaluminum oxy compound (E-1) and / or an ionized ionic compound ( It is preferable to mix -2).
[0057]
When the above components are mixed in a solvent, the concentration of the transition metal compound (D) is about 10-8-10-1Mol / liter, preferably 10-7~ 5x10-2The mole / liter is desirable.
[0058]
When the organoaluminum oxy compound (E-1) is used, the atomic ratio of the aluminum in the organoaluminum oxy compound (E-1) to the transition metal in the transition metal compound (D) (Al / transition metal) is Usually, it is used so that it may become 10-10000, Preferably it is 20-5000. When the ionized ionic compound (E-2) is used, the molar ratio of the transition metal compound (D) to the ionized ionic compound (E-2) (transition metal compound (D) / ionized ionic compound (E-) 2)) is usually 0.01 to 10, preferably 0.1 to 5.
[0059]
When the organoaluminum compound (F) is used, the atomic ratio of the aluminum atom (Al-F) in the organoaluminum compound (F) to the aluminum atom (Al-E) in the organoaluminum oxy compound (E-1) (Al -F / Al-E) is usually used in an amount of 0.02 to 20, preferably 0.2 to 10.
[0060]
The metallocene catalyst used in the present invention is prepared by applying the transition metal compound (D), the organoaluminum oxy compound (E-1) and / or the ionized ionicity to a particulate carrier which is an inorganic or organic granular or particulate solid. A solid catalyst in which at least one component of the compound (E-2) and the organoaluminum compound (F) is supported may be used.
[0061]
As the inorganic carrier, a porous oxide is preferable, for example, SiO.2, Al2OThreeEtc. can be illustrated. Examples of the granular or fine particle solid of the organic compound include polymers or copolymers produced mainly from α-olefins such as ethylene, propylene and ethylene, or styrene.
[0062]
In the present invention, an olefin may be prepolymerized and used for each component forming the metallocene catalyst as described above. The olefin used for the prepolymerization is preferably propylene, ethylene, 1-butene or the like, but may be a mixture of these with other olefins.
[0063]
PropyleneethyleneThe random copolymer (B) is composed of propylene and, if necessary, ethylene in the presence of the metallocene catalyst.AndCan be produced by copolymerization so that the final composition ratio is obtained.
[0064]
The polymerization can be carried out by either a liquid phase polymerization method such as suspension polymerization or solution polymerization, or a gas phase polymerization method. In the liquid phase polymerization method, the same solvent as the inert hydrocarbon solvent used in the catalyst preparation described above can be used as the polymerization solvent, and propylene can also be used as the polymerization solvent.
[0065]
The polymerization temperature is usually −50 to 100 ° C., preferably 0 to 90 ° C. when carrying out the suspension polymerization method, and usually 0 to 250 ° C. when carrying out the solution polymerization method. Preferably it is 20-200 degreeC. In carrying out the gas phase polymerization method, the polymerization temperature is usually 0 to 120 ° C., preferably 20 to 100 ° C.
[0066]
Propylene homopolymerization by various polymerization methodsbody(After manufacturing A), the prescribedethylenePropyleneethyleneA random copolymer (B) may be produced, and a composition in which the component (A) and the component (B) are mixed may be used.
[0067]
As the nucleating agent (C) used in the present invention, known nucleating agents can be used without limitation, but organic phosphate ester compounds, sorbitol compounds, C4 to C12 aliphatic dicarboxylic acids or their metal salts, aromatic carboxylic acids. Alternatively, a nucleating agent selected from the group consisting of a metal salt thereof and a rosin acid chlorine compound is preferable, and among these, an organic phosphate compound is preferable.
[0068]
The nucleating agent (C) is added in an amount of 0.05 to 0.5 parts by weight, preferably 0.1 to 0.4 parts by weight, based on 100 parts by weight of the polypropylene resin composition. By blending the nucleating agent (C) at the above blending ratio, a polypropylene resin composition having an excellent balance between transparency and rigidity can be obtained.
[0069]
As the organic phosphate compound used as the nucleating agent (C), a known organic phosphate compound can be used, but a compound represented by the following formula (4) or (5) is preferable.
[Chemical formula 2]
(In the formula (4) or (5), R1Is a divalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, R2And RThreeIs hydrogen or a hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms. R2And RThreeMay be the same or different. M is a 1-3 valent metal atom, and n is an integer of 1-3. m is 1 or 2. )
[0070]
R in the above formulas (4) and (5)1Examples of the divalent carbon number of 1 to 10 represented by the formula include methylene group, ethylidene group, butylidene group, t-octylmethylene group and the like. Among these, a methylene group having 1 or 2 carbon atoms or an ethylidene group is preferable.
[0071]
R in the above formulas (4) and (5)2And RThreeExamples of C 1-10 include methyl group, ethyl group, i-propyl group, n-butyl group, t-butyl group and the like. Among these, a methyl group having 1 or 2 carbon atoms or an ethyl group is preferable.
R in the above formulas (4) and (5)2And RThreeAre preferably hydrocarbon groups.
[0072]
Examples of the metal atom represented by M in the formulas (4) and (5) include lithium, sodium, potassium, magnesium, calcium, barium, and aluminum.
In the above formulas (4) and (5), n is an integer of 1 to 3, preferably 1. m is 1 or 2, preferably 1.
[0073]
Specific examples of the organic phosphate compound represented by the formula (4) include sodium-2,2′-methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, sodium-2, 2′-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, lithium-2,2′-methylene-bis- (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, lithium -2,2'-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, sodium-2,2'-ethylidene-bis (4-i-propyl-6-t-butylphenyl) phosphate Lithium-2,2′-methylene-bis (4-methyl-6-tert-butylphenyl) phosphate, Lithium-2,2′-methylene-bis (4-ethyl-6-tert-butylphenyl) Phosphate, sodium-2,2'-butylidene-bis (4,6-dimethylphenyl) phosphate, sodium-2,2'-butylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate Sodium-2,2′-t-octylmethylene-bis (4,6-dimethylphenyl) phosphate, sodium-2,2′-t-octylmethylene-bis (4,6-di-t-butyl) Phenyl) phosphate, calcium-bis- (2,2′-methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate), magnesium-bis [2,2′-methylene-bis (4 , 6-di-t-butylphenyl) phosphate], barium-bis [2,2′-methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate], nato Um-2,2'-methylene-bis (4-methyl-6-t-butylphenyl) phosphate, sodium-2,2'-methylene-bis (4-ethyl-6-t-butylphenyl) phosphate Sodium-2,2′-ethylidene-bis (4-n-butyl-6-tert-butylphenyl) phosphate, sodium-2,2′-methylenebis (4,6-dimethylphenyl) phosphate Sodium-2,2'-methylene-bis (4,6-di-ethylphenyl) phosphate, potassium-2,2'-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate Calcium-bis [2,2′-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate], magnesium-bis [2,2′-ethylidene-bis (4 6-di-t-butylphenyl) phosphate], barium-bis [2,2′-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate], aluminum-tris [2,2 '-Methylene-bis (4,6-di-t-butylfel) phosphate] and aluminum-tris [2,2'-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate], etc. Can be given. These can be used individually by 1 type, and can also be used in combination of 2 or more type.
[0074]
The hydroxyaluminum phosphate compound represented by the formula (5) is an organophosphate compound that can also be used, particularly R2And RThreeAre preferably compounds represented by the following formula (6), wherein both are t-butyl groups.
[Chemical Formula 3]
(In formula (6), R1And m are the same as those in the formula (5). Bu is a butyl group. )
[0075]
A particularly preferable organic phosphate compound used as the nucleating agent (C) is a compound represented by the following formula (7).
[Formula 4]
(In formula (7), R1Is a methylene group or an ethylidene group. Bu is a butyl group. )
[0076]
The organophosphate compound represented by the formula (7) is specifically hydroxyaluminum-bis [2,2-methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate] or hydroxy Aluminum-bis [2,2-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate].
[0077]
Examples of the sorbitol compound used as the nucleating agent (C) include 1,3,2,4-dibenzylidene sorbitol, 1,3-benzylidene-2,4-p-methylbenzylidene sorbitol, 1,3-benzylidene-2, 4-p-ethylbenzylidene sorbitol, 1,3-p-methylbenzylidene-2,4-benzylidene sorbitol, 1,3-p-ethylbenzylidene-2,4-benzylidene sorbitol, 1,3-p-methylbenzylidene-2 , 4-p-ethylbenzylidene sorbitol, 1,3-p-ethylbenzylidene-2,4-p-methylbenzylidene sorbitol, 1,3,2,4-di (p-methylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2 , 4-Di (p-ethylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (pn-propyl) Nylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (p-i-propylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (pn-butylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4- Di (ps-butylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (pt-butylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (p-methoxybenzylidene) sorbitol, 1,3 , 2,4-di (p-ethoxybenzylidene) sorbitol, 1,3-benzylidene-2,4-p-chlorobenzylidene sorbitol, 1,3-p-chlorobenzylidene-2,4-benzylidene sorbitol, 1,3- p-chlorobenzylidene-2,4-p-methylbenzylidenesorbitol, 1,3-p-chlorobenzylidene-2,4-p-ethylbenzylidene Sorbitol, 1,3-p-methylbenzylidene-2,4-p-chlorobenzylidenesorbitol, 1,3-p-ethylbenzylidene-2,4-p-chlorobenzylidenesorbitol and 1,3,2,4-di ( p-Chlorbenzylidene) sorbitol and the like can be exemplified. These can be used individually by 1 type, and can also be used in combination of 2 or more type. As the organic peroxide, 1,3,2,4-dibenzylidene sorbitol, 1,3,2,4-di (p-methylbenzylidene) sorbitol or 1,3-p-chlorobenzylidene-2,4-p- Methylbenzylidene sorbitol is preferred.
[0078]
Examples of C4 to C12 aliphatic dicarboxylic acids or metal salts thereof used as the nucleating agent (C) include succinic acid, glutaric acid, adipic acid, suberic acid and sebacic acid, and their Li, Na, Mg, Ca, Examples thereof include Ba or Al salts.
[0079]
Examples of the aromatic carboxylic acid or metal salt thereof used as the nucleating agent (C) include benzoic acid, allyl-substituted acetic acid, aromatic dicarboxylic acid, and salts of metals belonging to Groups I, II, and III of these periodic tables Specifically, benzoic acid, p-isopropylbenzoic acid, o-tertiary butyl benzoic acid, p-tertiary butyl benzoic acid, monophenylacetic acid, diphenylacetic acid, phenyldimethylacetic acid and phthalic acid, and these Li, Na, Mg, Ca, Ba, or Al salt.
A nucleating agent (C) can also be used individually by 1 type, and can also be used in combination of 2 or more type.
[0080]
Of the present inventionFor stretch blow containersIn the polypropylene resin composition, the heat stabilizer, weather stabilizer, antistatic agent, slip agent, antiblocking agent, antifogging agent, lubricant, dye, Pigments, natural oils, synthetic oils, waxes, fillers and the like can be blended.
[0081]
A known antioxidant can be used as the antioxidant. Specifically, a hindered phenol compound, a sulfur-based antioxidant, a lactone-based antioxidant, an organic phosphite compound, an organic phosphonite compound, or a combination of these can be used.
[0082]
Representative examples of lubricants include sodium, calcium and magnesium salts of saturated or unsaturated fatty acids such as lauric acid, palmitic acid, oleic acid, stearic acid, etc., and these may be used alone or in admixture of two or more. Can be used. In addition, the blending amount of the lubricant is usually 0.1 to 3 parts by weight, preferably about 0.1 to 2 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polypropylene resin composition.
[0083]
As the slip agent, it is preferable to use amides of saturated or unsaturated fatty acids such as lauric acid, palmitic acid, oleic acid, stearic acid, erucic acid and hebenic acid, or bisamides of these saturated or unsaturated fatty acids. Of these, erucic acid amide and ethylene bisstearamide are preferred. These fatty acid amides are preferably blended in the range of 0.01 to 5 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polypropylene resin composition of the present invention.
[0084]
Examples of the anti-blocking agent include fine powder silica, fine powder aluminum oxide, fine powder clay, powdered or liquid silicon resin, tetrafluoroethylene resin, fine powder cross-linked resin such as cross-linked acrylic and methacrylic resin powder. be able to. Of these, fine powder silica and crosslinked acrylic and methacrylic resin powders are preferred.
[0085]
Of the present inventionFor stretch blow containersIn the polypropylene resin composition, the above-mentioned additives are blended by combining a propylene homopolymer (A), a propylene / ethylene random copolymer (B), a nucleating agent (C), an additive and the like with Henschel. After mixing using a mixer, V-type blender, tumbler blender, ribbon blender, etc., the above components and additives are mixed by melt mixing using a single screw extruder, multi-screw extruder, kneader, Banbury mixer, etc. High quality, uniformly dispersed and mixedFor stretch blow containersA polypropylene resin composition can be obtained.
[0086]
The stretch blow container of the present invention is the above-mentionedFor stretch blow containersIt is a container obtained by subjecting a polypropylene resin composition to stretch blow molding.
[0087]
As a method for producing the stretch blow container of the present invention, specifically, the above-mentionedFor stretch blow containersA polypropylene resin composition is melted and a preform is formed by injection molding the resin composition in a mold, and then the preform is in a molten state or a softened state, or once the preform is solidified. After reheating, the preform is forcibly longitudinally stretched using a stretching rod or the like, and then the pressurized fluid is pressed into the preform that has been stretched longitudinally in the transverse direction, whereby the preform is There is a method of forming a stretch blow container by stretching in the direction.BeardIt is done.
[0088]
The melting and injection temperature of the polypropylene resin composition is usually in the range of 230 to 290 ° C. The longitudinal stretching temperature is usually from 110 to 150 ° C., the longitudinal stretching ratio is usually from 1.5 to 4.0 times, the transverse stretching temperature is from 130 to 165 ° C., and the transverse stretching ratio is from 1.5 to 4.0 times. Done.
[0089]
Of the present inventionFor stretch blow containersSince the polypropylene resin composition is excellent in stretchability at the time of stretch molding, it can be stretch-molded in a wide temperature range, and the obtained stretch blow container has little uneven thickness. The present inventionFor stretch blow containersSince the polypropylene resin composition is excellent in transparency and rigidity, the resulting stretch blow container is excellent in transparency and rigidity.
The stretch blow container of the present invention is easy to incinerate and has excellent food hygiene. Therefore, it can be suitably used for containers of foods, seasonings, drinking water, cosmetics and the like by taking advantage of the characteristics.
[0090]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described more specifically with reference to examples and comparative examples, but the present invention is not limited to these examples and comparative examples. The percentage (%) and ppm in each example are based on weight unless otherwise specified. The performance evaluation by Examples and Comparative Examples was performed according to the following method.
[0091]
(1) Melt flow rate (MFR)
MFR was measured under the conditions of 230 ° C. and 2.16 kg load according to ASTM D-1238.
(2) Molecular weight distribution
Determined by GPC.
(3) Endothermic peak width and endothermic temperature difference
Using a differential scanning calorimeter (DSC), 10 mg of a sample is charged into a measuring vessel that is purged with nitrogen, first melted at 240 ° C., then cooled at a rate of 10 ° C./min, The endothermic start temperature and endothermic end temperature in the endothermic curve near the melting point when the temperature was increased at a rate of 10 ° C./min were determined and used as the endothermic peak width. Further, the difference between the endothermic start temperature and the endothermic end temperature (endothermic end temperature−endothermic start temperature) was determined and used as the endothermic temperature difference.
(4) Rigidity
The injection-molded piece was cut out, the bending elastic modulus was measured according to the method of ASTM D790, and the rigidity of the container was evaluated based on this bending elasticity.
(5) Haze (transparency)
The haze (HAZE) was obtained by cutting out a test piece for haze measurement from a container and following the method of ASTM D-1003.
[0092]
Production Example 1
[Preparation of silica-supported methylaluminoxane]
Into a 500 ml capacity reactor sufficiently purged with nitrogen, 20 g of silica and 200 ml of toluene were charged, and 60 ml of methylaluminoxane was added dropwise under a nitrogen atmosphere while stirring. Next, after the mixture was reacted at 110 ° C. for 4 hours, the reaction system was allowed to cool to precipitate a solid component, and the supernatant solution was removed by decantation. Next, the solid component was washed 3 times with toluene and 3 times with hexane to obtain silica-supported methylaluminoxane.
[0093]
[Preparation of metallocene catalyst]
20 mmol of the above silica-supported methylaluminoxane in terms of aluminum was placed in a two-necked flask having a capacity of 1000 ml that was sufficiently purged with nitrogen, and suspended in 500 ml of heptane. Next, 70 mg of dimethylsilylene bis (2-methyl-4-phenylindenyl) zirconium dichloride was added to the suspension as a toluene solution, triisobutylaluminum (80 mmol) was added, and the mixture was stirred for 30 minutes to suspend the metallocene catalyst. Liquid.
[0094]
[Propylene homopolymerizationbody(A) Production]
The above-mentioned metallocene catalyst suspension is added to a 200 liter autoclave sufficiently purged with nitrogen, charged with 50 kg of liquefied propylene, 150 N liters, and 30 liters of hydrogen, and at 60 ° C. under a pressure of 3.0 to 3.5 MPa. For 60 minutes. After completion of the polymerization, methanol was added to terminate the polymerization, and unreacted propylene was purged to obtain a propylene homopolymer (PP-1). This was dried under vacuum at 80 ° C. for 6 hours. Table 1 shows the physical properties of this propylene homopolymer (PP-1).
[0095]
Production Example 2 [PropyleneethyleneProduction of random polymer (B)]
In Production Example 1, a propylene / ethylene random copolymer (PP-2) is produced in the same manner as in Production Example 1 except that 300 liters of liquid propylene and 0.5 kg of ethylene are injected into the autoclave instead of 300 liters of liquid propylene. did. Table 1 shows the physical properties of the resulting propylene / ethylene random copolymer (PP-2).
[0096]
Production Example 3
A propylene / ethylene random copolymer (PP-3) was produced in the same manner as in Production Example 2, except that 300 liters of liquid propylene and 1.5 kg of ethylene were injected. Table 1 shows the physical properties of the resulting propylene / ethylene random copolymer (PP-3).
[0097]
[Table 1]
[0098]
Example 1
[Production of polypropylene resin composition]
60 parts by weight of the propylene homopolymer (PP-1) obtained in Production Example 1, 40 parts by weight of the propylene / ethylene random copolymer (PP-2) obtained in Production Example 2, and the nucleating agent (C) 0.2 parts by weight of hydroxyaluminum-bis [2,2-methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate] and tetrakis [methylene-3- (3 ′, 5 ′) as an antioxidant -Di-t-butyl-4'-hydroxyphenyl) propionate] methane (trade name: Irganox 1010, Nippon Ciba-Geigy) 1000 ppm was mixed with a Henschel mixer, then charged into a twin screw extruder (65 mmφ), and 200 ° C. And kneading at a screw speed of 200 rpm to obtain a pellet of a polypropylene resin composition. Table 2 shows the MFR, Mw / Mn, melting point, and melting point width of this polypropylene resin composition.
[0099]
[Manufacture of stretch blow container]
An injection stretch blow container having a capacity of 500 ml was molded using the polypropylene resin composition in an injection stretch blow molding machine [efb2000, manufactured by Frontier Co., Ltd.].
Specifically, first, a polypropylene resin composition was melted at a resin temperature of 200 ° C. by an injection molding machine, and injection molded into a first mold whose temperature was adjusted to 15 ° C. by a water circulation circuit to form a preform. Next, the preform was transferred to a second mold, and the preform was heated to a predetermined temperature in the mold, followed by preliminary blowing, and then immediately stretched 2.4 times in the longitudinal direction with a stretching rod. At this time, the lower and upper temperature limits at which blow molding was possible were defined as the molding temperature range.
[0100]
Next, 0.49 MPa (5 kgf / cm2The preform was expanded into the shape of a 500 ml capacity bottle container by blowing pressurized air. After this expanded preform was left for 10 seconds, 5 ° C. cooling air was injected into the container to cool the container, the mold was opened, and the bottle container was taken out.
The obtained bottle container was subjected to rigidity and haze evaluation tests. Table 2 shows the molding temperature range measurement results and physical property evaluation results.
[0101]
Example 2
In Example 1, the resin composition was changed in the same manner as in Example 1 except that the blending amount of the propylene homopolymer (PP-1) and the propylene / ethylene random copolymer (PP-2) was changed to 50:50. Pellets were obtained. A stretch blow container was produced from this resin composition in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0102]
Example 3
In Example 1, instead of propylene / ethylene random copolymer (PP-2), propylene / ethylene random copolymer (PP-3) was used, and propylene homopolymer (PP-1) and propylene / ethylene random copolymer were used. Resin composition pellets were obtained in the same manner as in Example 1 except that the amount of the copolymer (PP-3) was changed to 80:20. A stretch blow container was produced from this resin composition in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0103]
Comparative Example 1
Example 1 is the same as Example 1 except that propylene homopolymer (PP-1) is used alone instead of propylene homopolymer (PP-1) and propylene / ethylene random copolymer (PP-2). Similarly, pellets of the resin composition were obtained. A stretch blow container was produced from this resin composition in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0104]
Comparative Example 2
In Example 1, except for using propylene / ethylene random copolymer (PP-2) alone instead of propylene homopolymer (PP-1) and propylene / ethylene random copolymer (PP-2) In the same manner as in Example 1, pellets of the resin composition were obtained. A stretch blow container was produced from this resin composition in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0105]
Comparative Example 3
In Comparative Example 1, a commercially available propylene / ethylene random copolymer (PP-4) produced using a magnesium chloride-supported titanium catalyst (Ziegler-Natta catalyst) is used instead of the propylene homopolymer (PP-1). Except for this, the same procedure as in Comparative Example 1 was performed. The results are shown in Table 2.
[0106]
[Table 2]
[0107]
【The invention's effect】
Of the present inventionFor stretch blow containersSince the polypropylene resin composition contains a specific propylene homopolymer and a propylene / ethylene random copolymer, the polypropylene resin composition is excellent in stretchability, transparency, and rigidity. And the stretch blow container excellent in transparency and rigidity can be obtained.
The stretch blow container of the present inventionFor the above stretch blow containerSince it consists of a polypropylene resin composition, there is little uneven thickness and it is excellent in transparency and rigidity.
Claims (4)
(B)メタロセン触媒で製造され、ASTM D−1238により230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.5〜50g/10分、エチレン含有量が1〜5重量%のプロピレン・エチレンランダム共重合体95〜5重量部と
を含む(ただし、(A)と(B)との合計は100重量部である)ことを特徴とする延伸ブロー容器用ポリプロピレン樹脂組成物。 (A) Propylene homopolymer 5 manufactured with a metallocene catalyst and having a melt flow rate (MFR) measured in accordance with ASTM D-1238 at 230 ° C. under a load of 2.16 kg within a range of 0.5 to 50 g / 10 min. -95 parts by weight,
(B) Manufactured with a metallocene catalyst and measured by ASTM D-1238 at 230 ° C. under a load of 2.16 kg, a melt flow rate (MFR) of 0.5 to 50 g / 10 min, and an ethylene content of 1 to 5 weights % of and a propylene-ethylene random copolymer 95-5 parts by weight (however, (a) and (sum of B) is 100 parts by weight) that stretch blow molded container for a polypropylene resin composition characterized .
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