JP3769650B2 - Hydraulic power source device for transmission - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン停止時でも変速機にオイルを供給可能なように電動モータ等により駆動されるアシスト油圧源を備えた変速機用油圧源装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、特開平6−38303号公報には、変速機の主軸上に組み込まれたオイルポンプとは別に、電動モータで駆動されるオイルポンプを設け、エンジンのアイドリングストップ中にも変速機にオイルを供給できるようにしたオイルポンプ駆動装置が開示されている。
【0003】
また、例えば、特開平6−174055号公報には、1個のオイルポンプを変速機の主駆動軸とは別に設け、エンジン回転数が低くオイルポンプを所定の回転数で駆動できないときには電動モータで駆動し、エンジン回転数が高くオイルポンプが所定回転数以上で駆動されるときには電動モータを停止するオイルポンプ駆動装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平6−38303号公報に記載の従来装置にあっては、変速機の主軸上に組み込まれたオイルポンプはそのままで、これに電動モータで駆動されるオイルポンプを付加する構成となっているため、油圧源の設定スペースをセーブすることができない。
【0005】
また、特開平6−174055号公報に記載の従来装置にあっては、変速機の主軸上に組み込まれたオイルポンプを取り除いているので、その分、変速機の油圧源設置スペースをセーブすることが可能である。しかし、エンジン駆動とモータ駆動により使い分ける1個のオイルポンプによる構成であり、エンジン回転数が低いままの走行状態では、電動モータを常時必要回転数に駆動しなければならない。この結果、電動モータとして、大きな出力が可能な大型のものが必要である。
【0006】
本発明の目的は、エンジンのアイドリングストップ時等のように第1の動力源の回転駆動が停止するようなとき、変速機にオイルを供給可能なように第2の動力源にて駆動されるアシスト油圧源を設けながら、スペース効率の高い油圧源の設定と、第2の動力源の小型化との両立を達成することができる変速機用油圧源装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の変速機用油圧源装置では、変速機を有する第1の動力源の動力源主軸とは別の位置に設けられ、駆動伝達要素を介して動力源主軸の回転が伝えられる第1の駆動軸と、一端側に第2の動力源が設けられた第2の駆動軸と、前記第1の駆動軸により駆動されるメイン油圧源と、前記第2の駆動軸により駆動されるアシスト油圧源と、前記第1の駆動軸と第2の駆動軸との間に設けられ、両駆動軸を互いに繋ぐ接続と両駆動軸を切り離す切断とが切り替え可能な断続手段と、前記メイン油圧源とアシスト油圧源のうち、少なくとも一方の油圧源から吐出されるオイルを変速機に供給する変速機油圧回路と、を備えた手段とした。
【0008】
すなわち、主駆動軸とは別位置に、2つの動力源と2つの駆動軸と2つの油圧源と1つの断続手段を有する油圧源ユニットを配置した。
【0009】
ここで、変速機とは、油圧制御により無段階に変速比を変える自動変速機(ベルト式やトロイダル式など)や多段階に変速比を変える自動変速機をいう。第1の動力源とは、エンジン車の場合はエンジンをいい、電気自動車の場合は駆動モータをいい、ハイブリッド車の場合はエンジンと駆動モータの少なくとも一方をいう。
【0010】
また、動力源主軸とは、エンジン出力軸や変速機入力軸等をいう。駆動伝達要素とは、チェーンやベルトやギヤ等をいう。第2の動力源とは、電動モータや補助エンジン等をいう。メイン油圧源およびアシスト油圧源とは、ギヤポンプやベーンポンプ等による油圧発生源をいう。断続手段とは、電磁クラッチやアクチュエータにより作動するドグクラッチ等をいう。
【0011】
【発明の効果】
本発明の変速機用油圧源装置にあっては、例えば、
▲1▼断続手段を接続状態とし、メイン油圧源とアシスト油圧源とを共に第1の動力源による駆動とする油圧源パターン
▲2▼断続手段を切断状態とし、アシスト油圧源のみを第2の動力源による駆動とする油圧源パターン
▲3▼断続手段を切断状態とし、メイン油圧源を第1の動力源による駆動とし、アシスト油圧源を第2の動力源による駆動とする油圧源パターン
との3通りの油圧源パターン選択肢を有する。
【0012】
そして、大吐出流量が必要なときには、▲1▼の油圧源パターンを選択し、アイドリングストップ時には、▲2▼の油圧源パターンを選択し、大吐出流量が必要で、かつ、第1の動力源出力のフリクションを抑えたいときには、▲3▼の油圧源パターンを選択することができる。
【0013】
また、駆動伝達要素を介して動力源主軸の回転が伝えられる第1の駆動軸の設定により、変速機の主軸上のオイルポンプを取り除いた構成としているので、変速機においてスペース効率の高い油圧源の設定ができる。
【0014】
さらに、第1の駆動軸により駆動されるメイン油圧源と、第2の駆動軸により駆動されるアシスト油圧源の2個の油圧源を設定しているため、大吐出流量が必要なときには▲1▼の油圧源パターン(第1の駆動源のみ)、または、▲3▼の油圧源パターン(第1の駆動源と第2の駆動源の併用)を選択することで、第2の駆動源に対する負荷が小さく抑えられ、第2の動力源の小型化を達成できる。
【0015】
よって、エンジンのアイドリングストップ時等のように第1の動力源の回転駆動が停止するようなとき、変速機にオイルを供給可能なように第2の動力源にて駆動されるアシスト油圧源を設けながら、スペース効率の高い油圧源の設定と、第2の動力源の小型化との両立を達成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の変速機用油圧源装置を実現する実施の形態を、請求項1,2,3に係る発明に対応する第1実施例と、請求項4,5に係る発明に対応する第2実施例と、請求項6,7に係る発明に対応する第3実施例と、請求項8,9に係る発明に対応する第4実施例と、に基づいて説明する。
【0017】
また、フェール対策技術として、請求項10,11,12に係る発明に対応する第5実施例と、請求項13に係る発明に対応する第6実施例と、請求項14に係る発明に対応する第7実施例と、請求項15に係る発明に対応する第8実施例と、請求項16に係る発明に対応する第9実施例と、請求項17,18に係る発明に対応する第10実施例と、に基づいて説明する。
【0018】
さらに、燃費対策技術として、請求項19に係る発明に対応する第11実施例と、請求項20に係る発明に対応する第12実施例と、請求項21に係る発明に対応する第13実施例と、に基づいて説明する。
【0019】
(第1実施例)
まず、構成を説明する。
図1は第1実施例の変速機用油圧源装置を示す全体図である。図1において、A1は第1油圧源ユニット、1はエンジン(第1の動力源)、2は変速機、3はエンジン出力軸、4はトルクコンバータ、5は変速機入力軸(動力源主軸)、6はチェーンまたはベルト(駆動伝達要素)、7はメイン駆動軸(第1の駆動軸)、8は電動モータ(第2の動力源)、9はアシスト駆動軸(第2の駆動軸)、10はメイン油圧源、11はアシスト油圧源、12は電磁クラッチ(断続手段)、13は吸入側油路(変速機油圧回路)、14は吐出側油路(変速機油圧回路)、15はバルブボディ、16はオイルパン、17はストレーナ、18は油圧源コントローラである。
【0020】
前記第1油圧源ユニットA1は、メイン駆動軸7と、電動モータ8と、アシスト駆動軸9と、メイン油圧源10と、アシスト油圧源11と、電磁クラッチ12とを有して構成される。
【0021】
前記メイン駆動軸7は、エンジン1の回転駆動力がトルクコンバータ4を介して入力される変速機入力軸5とは別の位置に設けられ、チェーンまたはベルトを介して変速機入力軸5の回転が伝えられる。
【0022】
前記アシスト駆動軸9は、前記メイン駆動軸7とは同軸上に配置され、一端側に電動モータ8が設けられる。この電動モータ8は、油圧源コントローラ18からの指令によりON・OFF制御および回転数制御が行われる。
【0023】
前記メイン油圧源10は、ギヤポンプやベーンポンプ等のオイルポンプにより構成され、メイン駆動軸7により駆動される。
【0024】
前記アシスト油圧源11は、ギヤポンプやベーンポンプ等のオイルポンプにより構成され、アシスト駆動軸9により駆動される。
【0025】
前記電磁クラッチ12は、メイン駆動軸7とアシスト駆動軸8との間に設けられ、両駆動軸7,8を互いに繋ぐ接続と、両駆動軸7,8を切り離す切断と、を切り替えるON・OFF制御が油圧源コントローラ18からの制御指令により行われる。
【0026】
前記メイン油圧源10とアシスト油圧源11のうち、少なくとも一方の油圧源が駆動状態であるとき、オイルパン16に溜まっているオイルがストレーナ17を介して吸入側油路13により吸入され、駆動状態の油圧源から吐出されるオイルを、吐出側油路14を介して変速機2のバルブボディ15に供給する。このバルブボディ15のプレッシャーレギュレータバルブでは、油圧源から供給されたポンプ吐出圧から変速制御圧の元圧となるライン圧を作り出す。
【0027】
前記油圧源コントローラ18は、トランスミッションコントローラ等からの入力情報に基づいて判断された油圧要求に応じ、電動モータ8と電磁クラッチ12の制御を行うことにより、3つの油圧源パターンの中から最適な油圧源パターンを選択する制御を行う。
【0028】
次に、作用を説明する。
【0029】
[油圧源パターンの選択]
第1油圧源ユニットA1は、図2及び図5に示すように、▲2▼の油圧源パターンと、▲3▼の油圧源パターンと、▲5▼の油圧源パターンと、の3通りの異なる油圧源パターン選択肢を有する(第1の油圧源選択制御手段)。
【0030】
▲2▼の油圧源パターンは、図3(イ)に示すように、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン1による駆動とする。
【0031】
▲3▼の油圧源パターンは、図3(ロ)に示すように、電磁クラッチ12をフリー状態とし、アシスト油圧源11のみを電動モータ8による駆動とする。
【0032】
▲5▼の油圧源パターンは、図3(ハ)に示すように、電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10をエンジン1による駆動とし、アシスト油圧源11を電動モータ8による駆動とする。
【0033】
そして、油圧源コントローラ18において、大吐出流量が必要であると判断されたときは、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン1による駆動とする▲2▼の油圧源パターンを選択する(図4▲2▼)。
【0034】
また、油圧源コントローラ18において、アイドリングストップ時であると判断されたときには、アシスト油圧源11のみを電動モータ8による駆動とする▲3▼の油圧源パターンを選択する(図4▲3▼)。
【0035】
さらに、油圧源コントローラ18において、大吐出流量が必要で、かつ、エンジン出力のフリクションを抑えたいと判断されたときには、メイン油圧源10をエンジン1による駆動とし、アシスト油圧源11を電動モータ8による駆動とする▲5▼の油圧源パターンを選択する(図4▲5▼)。
【0036】
ここで、エンジン出力のフリクションとは、エンジン負荷の意味であり、▲2▼の油圧源パターンの場合、エンジン1によりメイン油圧源10とアシスト油圧源11と電動モータ8を回転駆動させることになり、余分である電動モータ8を回転させる分、エンジン負荷となる。
【0037】
[油圧源ユニットの設定]
第1油圧源ユニットA1は、図1に示すように、チェーンまたはベルト6を介して変速機入力軸5の回転が伝えられるメイン駆動軸7を設定することにより、変速機2の変速機入力軸5上のオイルポンプを取り除いた構成とされる。
【0038】
このため、変速機入力軸5上にオイルポンプが設定されている変速機に比べ、変速機の軸方向寸法の短縮化を図ることができる。加えて、第1油圧源ユニット1を変速機2の余裕スペース部分にレイアウトすることができるため、変速機2においてスペース効率の高い第1油圧源ユニットA1の設定ができる。
【0039】
[電動モータの小型化]
第1油圧源ユニットA1は、メイン駆動軸7により駆動されるメイン油圧源10と、アシスト駆動軸9により駆動されるアシスト油圧源11の2個の油圧源を設定している。
【0040】
そして、大吐出流量が必要なときには、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン1による駆動とする▲2▼の油圧源パターン、または、メイン油圧源10をエンジン1による駆動とし、アシスト油圧源11を電動モータ8による駆動とする▲5▼の油圧源パターンが選択される。
【0041】
さらに、車両停止により大吐出流量が必要でないアイドリングストップ時にのみ、アシスト油圧源11のみを電動モータ8による駆動とする▲3▼の油圧源パターンが選択される。
【0042】
よって、電動モータ8に要求される出力性能としては、少なくともアイドリングストップ時の必要吐出流量を出せるものであれば良く、電動モータのみにより大吐出流量を出すようにした油圧源ユニットに比べ、電動モータ8に対する負荷が小さく抑えられ、電動モータ8の小型化を達成することができる。
【0043】
次に、効果を説明する。
第1実施例の変速機用油圧源装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0044】
(1) 第1油圧源ユニットA1を、変速機入力軸5とは別の位置に設けられ、チェーンまたはベルト6を介して変速機入力軸5の回転が伝えられるメイン駆動軸7と、アシスト駆動軸9の一端部に設けられた電動モータ8と、メイン駆動軸7により駆動されるメイン油圧源10と、アシスト駆動軸9により駆動されるアシスト油圧源11と、メイン駆動軸7とアシスト駆動軸9との間に設けられた電磁クラッチ12と、を有して構成ため、エンジン1のアイドリングストップ時等のようにエンジン1の回転駆動が停止するようなとき、変速機2にオイルを供給可能なように電動モータ8にて駆動されるアシスト油圧源11を設けながら、スペース効率の高い第1油圧源ユニットA1の設定と、電動モータ8の小型化との両立を達成することができる(請求項1)。
【0045】
(2) 第1油圧源ユニットA1は、第1の動力源をエンジン1とし、第2の動力源を電動モータ8とし、メイン駆動軸7とアシスト駆動軸9を同軸上に配置すると共に、両駆動軸7,9間に設けられた断続手段を電磁クラッチ12としたため、油圧源パターンとして、3通りの異なる油圧源パターン選択肢を設定することができる(請求項2)。
【0046】
(3) 電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン駆動とする油圧源パターン▲2▼と、電磁クラッチ12をフリー状態とし、アシスト油圧源11のみをモータ駆動とする油圧源パターン▲3▼と、電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10をエンジン駆動としアシスト油圧源11をモータ駆動とする油圧源パターン▲5▼と、の選択肢を、油圧源コントローラ18の電磁クラッチ12と電動モータ8に対する制御により得る構成としたため、大吐出流量が必要時、アイドリングストップ時、大吐出流量が必要でかつエンジン出力のフリクションを抑えたい時、の各要求に応える油圧源パターンを得ることができる(請求項3)。
【0047】
(第2実施例)
第2実施例は、第1実施例の第1油圧源ユニットA1に、第1のワンウェイクラッチ19を追加した例である。
【0048】
すなわち、第2実施例の第2油圧源ユニットA2は、図6に示すように、メイン油圧源10とチェーンまたはベルト6との間のメイン駆動軸7に、エンジン正転方向にロックする第1のワンウェイクラッチ19を設けた。ここで、図6は第2のワンウェイクラッチ20も追加されている後述の第4油圧源ユニットA4を示すが、この第2実施例の第2油圧源ユニットA2は、第2のワンウェイクラッチ20は無いものとする。なお、他の構成は第1実施例と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0049】
次に、作用を説明する。
【0050】
[油圧源パターンの選択]
第2油圧源ユニットA2は、図5及び図7に示すように、▲2▼の油圧源パターンと、▲3▼の油圧源パターンと、▲4▼の油圧源パターンと、▲5▼の油圧源パターンと、の4通りの異なる油圧源パターン選択肢を有する(第2の油圧源選択制御手段)。
【0051】
▲2▼の油圧源パターンは、図9(ハ)に示すように、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン1による駆動とする。このとき、第1のワンウェイクラッチ19は、エンジン駆動によりロックとなる(図4▲2▼)。
【0052】
▲3▼の油圧源パターンは、図9(ニ)に示すように、電磁クラッチ12をフリー状態とし、アシスト油圧源11のみを電動モータ8による駆動とする。このとき、第1のワンウェイクラッチ19は、メイン油圧源10を介してのオイルの逆流を防止するべくロックとなる(図4▲3▼)。
【0053】
▲4▼の油圧源パターンは、図9(ホ)に示すように、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共に電動モータ8による駆動とする。このとき、第1のワンウェイクラッチ19は、モータ駆動によりフリーとなる(図4▲4▼)。
【0054】
▲5▼の油圧源パターンは、図9(ヘ)に示すように、電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10をエンジン1による駆動とし、アシスト油圧源11を電動モータ8による駆動とする。第1のワンウェイクラッチ19は、エンジン駆動によりロックとなる(図4▲5▼)。
【0055】
そして、油圧源コントローラ18において、大吐出流量が必要であると判断されたときは、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン1による駆動とする▲2▼の油圧源パターンを選択する(図4▲2▼)。
【0056】
また、油圧源コントローラ18において、アイドリングストップ時であると判断されたときには、アシスト油圧源11のみを電動モータ8による駆動とする▲3▼の油圧源パターンを選択する(図4▲3▼)。
【0057】
また、油圧源コントローラ18において、アイドリングストップ時で、かつ、大吐出流量が必要であると判断されたときには、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共に電動モータ8による駆動とする▲4▼の油圧源パターンを選択する(図4▲4▼)。
【0058】
さらに、油圧源コントローラ18において、大吐出流量が必要で、かつ、エンジン出力のフリクションを抑えたいと判断されたときには、メイン油圧源10をエンジン1による駆動とし、アシスト油圧源11を電動モータ8による駆動とする▲5▼の油圧源パターンを選択する(図4▲5▼)。
【0059】
次に、効果を説明する。
第2実施例の変速機用油圧源装置にあっては、下記に列挙する特有の効果を得ることができる。
【0060】
(4) 第2油圧源ユニットA2は、第1の動力源をエンジン1とし、第2の動力源を電動モータ8とし、メイン駆動軸7とアシスト駆動軸9を同軸上に配置すると共に、両駆動軸7,9間に設けられた断続手段を電磁クラッチ12とし、かつ、メイン油圧源10とチェーンまたはベルト6との間のメイン駆動軸7に、エンジン正転方向にロックする第1のワンウェイクラッチ19を設けたため、油圧源パターンとして、4通りの異なる油圧源パターン選択肢を設定することができる(請求項4)。
【0061】
(5) 電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン駆動とする油圧源パターン▲2▼と、電磁クラッチ12をフリー状態とし、アシスト油圧源11のみをモータ駆動とする油圧源パターン▲3▼と、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共に電動モータ8による駆動とする油圧源パターン▲4▼と、電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10をエンジン駆動としアシスト油圧源11をモータ駆動とする油圧源パターン▲5▼と、の選択肢を、油圧源コントローラ18の電磁クラッチ12と電動モータ8に対する制御により得る構成としたため、大吐出流量が必要時、アイドリングストップ時、アイドリングストップ時でかつ大吐出流量が必要時、大吐出流量が必要でかつエンジン出力のフリクションを抑えたい時、の各要求に応える油圧源パターンを得ることができる(請求項5)。
【0062】
(第3実施例)
第3実施例は、第1実施例の第1油圧源ユニットA1に、第2のワンウェイクラッチ20を追加した例である。
【0063】
すなわち、第3実施例の第3油圧源ユニットA3は、図6に示すように、アシスト油圧源11と電動モータ8との間のアシスト駆動軸9に、エンジン正転と逆方向にロックする第2のワンウェイクラッチ20を設けた。ここで、図6は第1のワンウェイクラッチ19も追加されている後述の第4油圧源ユニットA4を示すが、この第3実施例の第3油圧源ユニットA3は、第1のワンウェイクラッチ19は無いものとする。なお、他の構成は第1実施例と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0064】
次に、作用を説明する。
【0065】
[油圧源パターンの選択]
第3油圧源ユニットA3は、図5及び図8に示すように、▲1▼の油圧源パターンと、▲2▼の油圧源パターンと、▲3▼の油圧源パターンと、▲5▼の油圧源パターンと、の4通りの異なる油圧源パターン選択肢を有する(第3の油圧源選択制御手段)。
【0066】
▲1▼の油圧源パターンは、図9(ロ)に示すように、電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10のみをエンジン1による駆動とする。このとき、第2のワンウェイクラッチ20は、アシスト油圧源11を介してのオイルの逆流を防止するべくロックとなる(図4▲1▼)。
【0067】
▲2▼の油圧源パターンは、図9(ハ)に示すように、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン1による駆動とする。このとき、第2のワンウェイクラッチ20は、フリーとなる(図4▲2▼)。
【0068】
▲3▼の油圧源パターンは、図9(ニ)に示すように、電磁クラッチ12をフリー状態とし、アシスト油圧源11のみを電動モータ8による駆動とする。このとき、第2のワンウェイクラッチ20は、フリーとなる(図4▲3▼)。
【0069】
▲5▼の油圧源パターンは、図9(ヘ)に示すように、電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10をエンジン1による駆動とし、アシスト油圧源11を電動モータ8による駆動とする。第2のワンウェイクラッチ19は、フリーとなる(図4▲5▼)。
【0070】
そして、油圧源コントローラ18において、通常の油圧供給が必要であると判断されたときは、メイン油圧源10のみをエンジン1による駆動とする▲1▼の油圧源パターンを選択する(図4▲1▼)。
【0071】
また、油圧源コントローラ18において、大吐出流量が必要であると判断されたときは、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン1による駆動とする▲2▼の油圧源パターンを選択する(図4▲2▼)。
【0072】
また、油圧源コントローラ18において、アイドリングストップ時であると判断されたときには、アシスト油圧源11のみを電動モータ8による駆動とする▲3▼の油圧源パターンを選択する(図4▲3▼)。
【0073】
さらに、油圧源コントローラ18において、大吐出流量が必要で、かつ、エンジン出力のフリクションを抑えたいと判断されたときには、メイン油圧源10をエンジン1による駆動とし、アシスト油圧源11を電動モータ8による駆動とする▲5▼の油圧源パターンを選択する(図4▲5▼)。
【0074】
次に、効果を説明する。
第3実施例の変速機用油圧源装置にあっては、下記に列挙する特有の効果を得ることができる。
【0075】
(6) 第3油圧源ユニットA3は、第1の動力源をエンジン1とし、第2の動力源を電動モータ8とし、メイン駆動軸7とアシスト駆動軸9を同軸上に配置すると共に、両駆動軸7,9間に設けられた断続手段を電磁クラッチ12とし、かつ、アシスト油圧源11と電動モータ8との間のアシスト駆動軸9に、エンジン正転と逆方向にロックする第2のワンウェイクラッチ20を設けたため、油圧源パターンとして、4通りの異なる油圧源パターン選択肢を設定することができる(請求項6)。
【0076】
(7) 電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10のみをエンジン駆動とする油圧源パターン▲1▼と、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン駆動とする油圧源パターン▲2▼と、電磁クラッチ12をフリー状態とし、アシスト油圧源11のみをモータ駆動とする油圧源パターン▲3▼と、電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10をエンジン駆動としアシスト油圧源11をモータ駆動とする油圧源パターン▲5▼と、の選択肢を、油圧源コントローラ18の電磁クラッチ12と電動モータ8に対する制御により得る構成としたため、通常の油圧供給時、大吐出流量が必要時、アイドリングストップ時、大吐出流量が必要でかつエンジン出力のフリクションを抑えたい時、の各要求に応える油圧源パターンを得ることができる(請求項7)。
【0077】
(第4実施例)
第4実施例は、第1実施例の第1油圧源ユニットA1に、第1のワンウェイクラッチ19と第2のワンウェイクラッチ20を追加した例である。
【0078】
すなわち、第4実施例の第4油圧源ユニットA4は、図6に示すように、メイン油圧源10とチェーンまたはベルト6との間のメイン駆動軸7に、エンジン正転方向にロックする第1のワンウェイクラッチ19を設けると共に、アシスト油圧源11と電動モータ8との間のアシスト駆動軸9に、エンジン正転と逆方向にロックする第2のワンウェイクラッチ20を設けた。なお、他の構成は第1実施例と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0079】
次に、作用を説明する。
【0080】
[油圧源パターンの選択]
第4油圧源ユニットA4は、図5及び図9(イ)に示すように、▲1▼の油圧源パターンと、▲2▼の油圧源パターンと、▲3▼の油圧源パターンと、▲4▼の油圧源パターンと、▲5▼の油圧源パターンと、の5通りの異なる油圧源パターン選択肢を有する(第4の油圧源選択制御手段)。
【0081】
▲1▼の油圧源パターンは、図9(ロ)に示すように、電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10のみをエンジン1による駆動とする。このとき、第1のワンウェイクラッチ19と第2のワンウェイクラッチ20は共にロックであり、第2のワンウェイクラッチ20は、アシスト油圧源11を介してのオイルの逆流を防止する(図4▲1▼)。
【0082】
▲2▼の油圧源パターンは、図9(ハ)に示すように、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン1による駆動とする。このとき、第1のワンウェイクラッチ19はロックで、第2のワンウェイクラッチ20はフリーである(図4▲2▼)。
【0083】
▲3▼の油圧源パターンは、図9(ニ)に示すように、電磁クラッチ12をフリー状態とし、アシスト油圧源11のみを電動モータ8による駆動とする。このとき、第1のワンウェイクラッチ19はロックで、第2のワンウェイクラッチ20はフリーであり、第1のワンウェイクラッチ19は、メイン油圧源10を介してのオイルの逆流を防止する(図4▲3▼)。
【0084】
▲4▼の油圧源パターンは、図9(ホ)に示すように、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共に電動モータ8による駆動とする。このとき、第1のワンウェイクラッチ19と第2のワンウェイクラッチ20は共にフリーとなる(図4▲4▼)。
【0085】
▲5▼の油圧源パターンは、図9(ヘ)に示すように、電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10をエンジン1による駆動とし、アシスト油圧源11を電動モータ8による駆動とする。第1のワンウェイクラッチ19はロックで、第2のワンウェイクラッチ20はフリーである(図4▲5▼)。
【0086】
そして、油圧源コントローラ18において、通常の油圧供給が必要であると判断されたときは、メイン油圧源10のみをエンジン1による駆動とする▲1▼の油圧源パターンを選択する(図4▲1▼)。
【0087】
また、油圧源コントローラ18において、大吐出流量が必要であると判断されたときは、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン1による駆動とする▲2▼の油圧源パターンを選択する(図4▲2▼)。
【0088】
また、油圧源コントローラ18において、アイドリングストップ時であると判断されたときには、アシスト油圧源11のみを電動モータ8による駆動とする▲3▼の油圧源パターンを選択する(図4▲3▼)。
【0089】
また、油圧源コントローラ18において、アイドリングストップ時で、かつ、大吐出流量が必要であると判断されたときには、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共に電動モータ8による駆動とする▲4▼の油圧源パターンを選択する(図4▲4▼)。
【0090】
さらに、油圧源コントローラ18において、大吐出流量が必要で、かつ、エンジン出力のフリクションを抑えたいと判断されたときには、メイン油圧源10をエンジン1による駆動とし、アシスト油圧源11を電動モータ8による駆動とする▲5▼の油圧源パターンを選択する(図4▲5▼)。
【0091】
次に、効果を説明する。
第4実施例の変速機用油圧源装置にあっては、下記に列挙する特有の効果を得ることができる。
【0092】
(8) 第2油圧源ユニットA2は、第1の動力源をエンジン1とし、第2の動力源を電動モータ8とし、メイン駆動軸7とアシスト駆動軸9を同軸上に配置すると共に、両駆動軸7,9間に設けられた断続手段を電磁クラッチ12とし、かつ、メイン油圧源10とチェーンまたはベルト6との間のメイン駆動軸7に、エンジン正転方向にロックする第1のワンウェイクラッチ19を設けると共に、アシスト油圧源11と電動モータ8との間のアシスト駆動軸9に、エンジン正転と逆方向にロックする第2のワンウェイクラッチ20を設けたため、油圧源パターンとして、5通りの異なる油圧源パターン選択肢を設定することができる(請求項8)。
【0093】
(9) 電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10のみをエンジン1による駆動とする油圧源パターン▲1▼と、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン駆動とする油圧源パターン▲2▼と、電磁クラッチ12をフリー状態とし、アシスト油圧源11のみをモータ駆動とする油圧源パターン▲3▼と、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共に電動モータ8による駆動とする油圧源パターン▲4▼と、電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10をエンジン駆動としアシスト油圧源11をモータ駆動とする油圧源パターン▲5▼と、の選択肢を、油圧源コントローラ18の電磁クラッチ12と電動モータ8に対する制御により得る構成としたため、通常の油圧供給時、大吐出流量が必要時、アイドリングストップ時、アイドリングストップ時でかつ大吐出流量が必要時、大吐出流量が必要でかつエンジン出力のフリクションを抑えたい時、の各要求に応える油圧源パターンを得ることができる(請求項9)。
【0094】
(第5実施例)
第5実施例は、メイン油圧源10を駆動するチェーンまたはベルト6が外れたり、切れたりしてもフェールセーフを可能とする例である。
【0095】
すなわち、図10に示すように、第1図に示す第1実施例の変速機用油圧源装置をベースとし、変速機2のライン圧を検出するライン圧センサ21(ライン圧検出手段)を設け、ライン圧センサ21からのライン圧情報を油圧源コントローラ18に出力するようにしている。また、油圧源コントローラ18は、トランスミッションコントローラ22に対し通信線により接続することで情報交換している。なお、他の構成は第1実施例と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0096】
次に、作用を説明する。
【0097】
[油圧源フェールセーフ処理]
図11及び図12は油圧源コントローラ18で実行される油圧源フェールセーフ処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
【0098】
ステップS1では、エンジン駆動でメイン油圧源10を駆動しているかどうかを判断する。YESの判断時にはステップS2へ移行し、NOの判断時には再度ステップS1の判断を行う。
【0099】
ステップS2では、電動モータ8が作動しているかどうかが判断される。NOの判断時にはステップS3へ移行し、YESの判断時にはステップS7へ移行する。
【0100】
ステップS3では、電動モータ8が不作動で、かつ、ライン圧PLが、PL≒0(ライン圧がゼロMpa近辺)かどうか判断される。YESの判断時にはステップS4へ移行し、NOの判断時にはステップS3へ戻る。
【0101】
ステップS4では、ライン圧PL≒0の状態が一定時間(t秒間)連続しているかどうかが判断される。YESの判断時にはステップS5へ移行し、NOの判断時にはステップS3へ戻る。
【0102】
ステップS5では、メイン油圧源10の駆動伝達部が異常であると判断し、変速機2をフェールモード(ギヤ比固定)に変更する。
【0103】
すなわち、図13に示すように、電動モータ8のOFF時に、実ライン圧PLが設定ライン圧以上の状態から低下し、ゼロMpa近辺である状態がt秒間継続すると、フェールモードであると判断される。
【0104】
ステップS6では、油圧供給をアシストするために電動モータ8を作動させ、ステップS10へ移行する。
【0105】
ステップS7では、電動モータ8が作動中で、かつ、ライン圧PLが設定ライン圧のX%以下かどうか判断される。YESの判断時にはステップS8へ移行し、NOの判断時にはステップS7へ戻る。
【0106】
ステップS8では、ライン圧PLが設定ライン圧のX%以下の状態が一定時間(t秒間)連続しているかどうかが判断される。YESの判断時にはステップS9へ移行し、NOの判断時にはステップS7へ戻る。
【0107】
ステップS9では、メイン油圧源10の駆動伝達部が異常であると判断し、変速機2をフェールモード(ギヤ比固定)に変更する。
【0108】
すなわち、図14に示すように、電動モータ8のON時に、実ライン圧PLが設定ライン圧以上の状態から低下し、設定ライン圧のX%以下である状態がt秒間継続すると、フェールモードであると判断される。
【0109】
ステップS10では、アシスト油圧源11のみを電動モータ8により駆動する油圧源パターン▲3▼を選択し、電動モータ8の回転数をA1[rev/min]に設定する。ここで、電動モータ回転数A1は、フェールモード時の設定ライン圧を満たす回転数に決められる(図12の電動モータ回転数制御の回転数マップ参照)。
【0110】
ステップS11では、フェールモード時の設定ライン圧が出ているかどうかを判断し、NOの判断時にはステップS12へ移行し、YESの判断時にはステップS14へ移行する。
【0111】
すなわち、メイン油圧源10の駆動部分がチェーン等で絡まっているとライン圧が出るが、チェーン等が外れてフリー状態であるとメイン油圧源10が逆回転してオイルが逆流し、ライン圧が出ない。
【0112】
ステップS12では、フェールモード時であって、電動モータ8を駆動しているにもかかわらず、ライン圧が出ない時には、メイン油圧源10の逆回転を防止するため、電磁クラッチ12をロック状態(締結状態)とする。
【0113】
ステップS13では、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を電動モータ8により駆動する際の電動モータ8の回転数をA2[rev/min]に設定する。ここで、電動モータ回転数A2は、フェールモード時の設定ライン圧を満たす回転数に決められる(図12の電動モータ回転数制御の回転数マップ参照)。
【0114】
ステップS14では、車両のキーがOFFかどうかを判断し、YESの判断時にはステップS15へ移行し、NOの判断時にはステップS14へ戻る。
【0115】
ステップS15では、電動モータ8がOFFとされる。なお、ステップS2ないしステップS9は請求項10,11のフェールモード判断手段に相当し、ステップS10ないしステップS13は請求項12のフェール時油圧源選択制御手段に相当する。
【0116】
[油圧源フェールセーフ作用]
図10に示すように、変速機2と第1油圧源ユニットA1とは、チェーンまたはベルト6を介し、変速機入力軸5の回転をメイン駆動軸7に伝達するようにしている。
【0117】
このため、チェーンまたはベルト6が、切れたり、外れたり、絡まったりした場合には、エンジン駆動によるメイン油圧源10から油圧が出なくて、車両の走行に支障をきたすおそれがある。
【0118】
これに対し、電動モータ8が不作動時には、図11のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4へと進み、実ライン圧PLがゼロMpa近辺である状態がt秒間継続するとフェールモードであると判断され、ステップS5において、フェールモードが開始される。
【0119】
一方、電動モータ8が作動時には、図11のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS7→ステップS8へと進み、実ライン圧PLが設定ライン圧のX%以下である状態がt秒間継続するとフェールモードであると判断され、ステップS9において、フェールモードが開始される。
【0120】
そして、ステップS6で電動モータ8が不作動時には、電動モータ8を作動とし、ステップS10へ進んで、アシスト油圧源11のみを設定したモータ回転数にてモータ駆動する油圧源パターンにて第1段階の制御が行われる(請求項12の第1油圧源選択制御部に相当)。
【0121】
これにより、メイン油圧源10の駆動部分がチェーンまたはベルト6が絡まっているとメイン油圧源10がロック状態となり、アシスト油圧源11のみをモータ駆動する油圧源パターンにより、ライン圧を出すことができる。
【0122】
しかし、チェーンまたはベルト6が外れてフリー状態であると、アシスト油圧源11のみをモータ駆動する油圧源パターンでは、メイン油圧源10が逆回転してオイルが逆流し、ライン圧が出ないことになる。
【0123】
そこで、ステップS11でフェール時の設定ライン圧が出ていないと判断されると、ステップS12へ進んで、電磁クラッチ12をロック状態とし、さらに、ステップS13へ進んで、メイン駆動源10とアシスト油圧源11を共にモータ駆動する油圧源パターンに切り替える。
【0124】
これにより、チェーンまたはベルト6が外れてフリー状態であっても、モータ駆動によるメイン駆動源10とアシスト油圧源11とからのオイル吐出により、ライン圧を出すことができる。
【0125】
この結果、チェーンまたはベルト6が切れたり、外れたり、絡まっても、その場で車両が停止するようなことにはならず、モータ駆動によるフェールモードで安全な場所までの走行が確保される。
【0126】
次に、効果を説明する。
第5実施例の変速機用油圧源装置にあっては、下記に列挙する特有の効果を得ることができる。
【0127】
(10) ステップS2〜ステップS9において、ライン圧センサ21からのライン圧検出値に基づいて、メイン油圧源10の駆動伝達部の異常を判断し、このフェールモード判断時、ステップS10〜ステップS13において、電動モータ8でアシスト油圧源11、または、電動モータ8でメイン油圧源10+アシスト油圧源11を駆動して油圧を確保するようにしたため、メイン油圧源10の駆動伝達部の異常時にモータ駆動によるフェールモードにより安全な場所まで車両走行を行うことができる(請求項10)。
【0128】
(11) ステップS2〜ステップS9において、電動モータ8が不作動である油圧源パターンの選択時には、ライン圧PLがほぼゼロである状態が設定時間継続した場合にフェールモードであると判断し、電動モータ8が作動である油圧源パターンの選択時には、ライン圧PLが設定ライン圧に対しX%以下である状態が設定時間継続した場合にフェールモードであると判断するようにしたため、電動モータ8が作動であるか不作動であるかにかかわらず、精度良くメイン油圧源10の駆動伝達部の異常を判断することができる(請求項11)。
【0129】
(12) アシスト油圧源11のみを電動モータ8で駆動する油圧源パターンを選択しているフェールモード時、ステップS11において、アシスト油圧源11のみを電動モータ8で駆動しても設定ライン圧に達しない場合には、ステップS12において、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共に電動モータ8で駆動する油圧源パターンを選択するようにしたため、チェーンまたはベルト6が外れてフリー状態であっても確実にライン圧を出すことができる(請求項12)。
【0130】
(第6実施例)
第6実施例は、第5実施例をベースとし、これに油温センサ23を追加し、油温に応じてフェールモード時のモータ回転数を設定するようにした例である。
【0131】
すなわち、図15に示すように、図10に示す第5実施例の変速機用油圧源装置をベースとし、変速機2の油温を検出する油温センサ23(油温検出手段)を設け、油温センサ23からの油温情報を油圧源コントローラ18に出力するようにしている。なお、他の構成は第5実施例と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0132】
次に、作用を説明する。
【0133】
[油圧源フェールセーフ処理]
図16(イ)は油圧源コントローラ18で実行される油圧源フェールセーフ処理の流れを示すフローチャート(図12の対応部分)で、処理の異なるステップについてのみ説明する。
【0134】
ステップS10'では、アシスト油圧源11のみを電動モータ8により駆動する油圧源パターン▲3▼を選択し、電動モータ8の回転数を、図16(ロ)の上段に示すように、油温40℃でA1[rev/min]、油温60℃でA3[rev/min]、油温80℃でA5[rev/min]というように、油温が高いほど高い回転数に設定する。
【0135】
ステップS13'では、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を電動モータ8により駆動する際の電動モータ8の回転数を、図16(ロ)の下段に示すように、油温40℃でA2[rev/min]、油温60℃でA4[rev/min]、油温80℃でA6[rev/min]というように、油温が高いほど高い回転数に設定する。
【0136】
次に、効果を説明する。
第6実施例の変速機用油圧源装置にあっては、下記の特有の効果を得ることができる。
【0137】
(13) ステップS10'において、アシスト油圧源11のみを電動モータ8で駆動する油圧源パターンの選択時、若しくは、ステップS13'において、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共に電動モータ8で駆動する油圧源パターンの選択時、設定するモータ回転数を油温センサ23からの油温が高いほど高く設定するようにしたため、油温により油圧源ユニットの駆動トルクが変化することに対応してフェールモードでの電動モータ8の回転数を最適に設定することができる(請求項13)。
【0138】
すなわち、油温が低いと油圧源ユニットの駆動トルクが大きくなり、油温が高いと油圧源ユニットの駆動トルクは小さくなる。一方、電動モータ8は、入力電力が同一の場合、負荷トルクが小さいと回転数が高くなり、負荷トルクが大きいと回転数が低くなる。
【0139】
(第7実施例)
第7実施例は、図10に示す第5実施例のシステムをベースとし、この第1油圧源ユニットA1に第3のワンウェイクラッチ24を追加した例である。
【0140】
すなわち、第7実施例の第5油圧源ユニットA5は、図17(ロ)に示すように、メイン油圧源10とチェーンまたはベルト6との間のメイン駆動軸7に、エンジン正転と逆方向にロックする第3のワンウェイクラッチ24を設けている。なお、他の構成は、第5実施例と同様であるので対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0141】
作用を説明すると、図17(イ)に示す第1油圧源ユニットA1の場合、メイン油圧源10の駆動伝達部異常のうち、チェーンまたはベルト6が外れたような場合、電動モータ8によりアシスト油圧源11のみを駆動してもメイン油圧源10が逆転し、オイル漏れによりライン圧は出ない。
【0142】
これに対し、第7実施例のように、第3のワンウェイクラッチ24を追加した場合、メイン油圧源10に逆回転が第3のワンウェイクラッチ24のロックにより防止されるため、モータ駆動によるフェールモードの油圧源パターンとして、アシスト油圧源11のみをモータ駆動するパターンのみで、チェーンまたはベルト6が外れたような場合にも対応できる。
【0143】
言い換えると、第5実施例や第6実施例のように、駆動電磁クラッチ12をロック状態にして、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にモータ駆動する油圧源パターンにする必要がない。
【0144】
次に、効果を説明する。
第7実施例の変速機用油圧源装置にあっては、下記の特有の効果を得ることができる。
【0145】
(14) 第5油圧源ユニットA5は、メイン油圧源10とチェーンまたはベルト6との間のメイン駆動軸7に、エンジン正転と逆方向にロックする第3のワンウェイクラッチ24を設けたため、メイン油圧源10の逆回転によるオイル漏れを防止でき、メイン油圧源10の駆動伝達部異常時の油圧源パターンとして、アシスト油圧源11のみをモータ駆動する1つの油圧源パターンのみで、チェーンまたはベルト6が外れたような場合にも対応することができる(請求項14)。
【0146】
すなわち、図12のステップS12及びステップS13、図16のステップS12及びステップS13'を省略することができる。
【0147】
(第8実施例)
第8実施例は、図10に示す第5実施例のシステムをベースとし、この第1油圧源ユニットA1に逆止弁25を追加した例である。
【0148】
すなわち、第8実施例の第6油圧源ユニットA6は、図17(ハ)に示すように、メイン油圧源10の吐出ポートとアシスト油圧源11の吐出ポートを連結する油路の途中に、メイン油圧源10からアシスト油圧源11に向かうオイルの流れのみを許す逆止弁25を設けている。なお、他の構成は、第5実施例と同様であるので対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0149】
作用を説明すると、図17(イ)に示す第1油圧源ユニットA1の場合、メイン油圧源10の駆動伝達部異常のうち、チェーンまたはベルト6が外れたような場合、電動モータ8によりアシスト油圧源11のみを駆動してもメイン油圧源10が逆転し、オイル漏れによりライン圧は出ない。
【0150】
これに対し、第8実施例のように、逆止弁25を追加した場合、アシスト油圧源11からの吐出オイルがメイン油圧源10に向かう流れが逆止弁25により阻止されるため、モータ駆動によるフェールモードの油圧源パターンとして、アスト油圧源11のみをモータ駆動するパターンのみで、チェーンまたはベルト6が外れたような場合にも対応できる。
【0151】
言い換えると、第5実施例や第6実施例のように、駆動電磁クラッチ12をロック状態にして、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にモータ駆動する油圧源パターンにする必要がない。
【0152】
次に、効果を説明する。
第8実施例の変速機用油圧源装置にあっては、下記の特有の効果を得ることができる。
【0153】
(15) 第6油圧源ユニットA6は、メイン油圧源10の吐出ポートとアシスト油圧源11の吐出ポートを連結する油路の途中に、メイン油圧源10からアシスト油圧源11に向かうオイルの流れのみを許す逆止弁25を設けたため、アシスト油圧源11からメイン油圧源10へ向かうオイルの吐出を防止でき、メイン油圧源10の駆動伝達部異常時の油圧源パターンとして、アシスト油圧源11のみをモータ駆動する1つの油圧源パターンのみで、チェーンまたはベルト6が外れたような場合にも対応することができる(請求項15)。
【0154】
すなわち、第7実施例と同様に、図12のステップS12及びステップS13、図16のステップS12及びステップS13'を省略することができる。
【0155】
(第9実施例)
第9実施例は、図10に示す第5実施例のシステムをベースとし、この第1油圧源ユニットA1に第1のワンウェイクラッチ19を追加した例である。
【0156】
すなわち、第9実施例の第2油圧源ユニットA2は、図18(イ)に示すように、メイン油圧源10とチェーンまたはベルト6との間のメイン駆動軸7に、エンジン正転方向にロックする第1のワンウェイクラッチ19を設けている。なお、他の構成は、第5実施例と同様であるので対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0157】
作用を説明すると、図17(イ)に示す第1油圧源ユニットA1の場合、メイン油圧源10の駆動伝達部にチェーンまたはベルト6が絡まった場合、電動モータ8によりアシスト油圧源11のみを駆動することはできても、メイン油圧源10を駆動することはできない。
【0158】
これに対し、第9実施例のように、第1のワンウェイクラッチ19を追加した場合、メイン油圧源10の駆動伝達部にチェーンまたはベルト6が絡まっても、第1のワンウェイクラッチ19がフリーとなるため、モータ駆動によるフェールモードの油圧源パターンとして、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にモータ駆動するパターン(電磁クラッチ12がロック状態であることが条件)のみで対応することができる。
【0159】
次に、効果を説明する。
第9実施例の変速機用油圧源装置にあっては、下記の特有の効果を得ることができる。
【0160】
(16) 第2油圧源ユニットA2は、メイン油圧源10とチェーンまたはベルト6との間のメイン駆動軸7に、エンジン正転方向にロックする第1のワンウェイクラッチ19を設けたため、メイン油圧源10の駆動伝達部異常時の油圧源パターンとして、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にモータ駆動する1つの油圧源パターンのみで、チェーンまたはベルト6が外れた場合も絡んだ場合も全ての駆動伝達部異常に対応することができる(請求項16)。
【0161】
すなわち、図12のステップS10を省略し、ステップS10に代えてステップS12及びステップS13とすることができる。また、図16のステップS10'を省略し、ステップS10'に代えてステップS12及びステップS13'とすることができる。
【0162】
(第10実施例)
第10実施例は、図10に示す第5実施例のシステムをベースとし、この第1油圧源ユニットA1に第1のワンウェイクラッチ19と第3のワンウェイクラッチ24を追加した例である。
【0163】
すなわち、第10実施例の第7油圧源ユニットA7は、図18(ロ)に示すように、メイン油圧源10とチェーンまたはベルト6との間のメイン駆動軸7に、エンジン正転方向にロックする第1のワンウェイクラッチ19を設け、この第1のワンウェイクラッチ19とメイン油圧源10との間に第3のワンウェイクラッチ24を設けている。なお、他の構成は、第5実施例と同様であるので対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0164】
次に、作用を説明する。
【0165】
[油圧源フェールセーフ処理]
図19(イ)は油圧源コントローラ18で実行される油圧源フェールセーフ処理の流れを示すフローチャート(図12の対応部分)で、以下、各ステップについて説明する。
【0166】
ステップS16では、ATF油温が設定温度B℃以上かどうかを判断する。設定温度B℃以上の場合には、ステップS19へ進み、設定温度B℃未満の場合はステップS17へ進む。
【0167】
ステップS17では、低油温域であることで電磁クラッチ12をロック状態(締結状態)とする。
【0168】
ステップS18では、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を電動モータ8により駆動する油圧源パターンを選択し、その際の電動モータ8の回転数を、図19(ロ)の下段に示すように、油温40℃ではA2[rev/min]、油温60℃ではA4[rev/min]というように油温に応じて設定する。。
【0169】
ステップS19では、アシスト油圧源11のみを電動モータ8により駆動する油圧源パターンを選択し、その際の電動モータ8の回転数を、図19(ロ)の上段に示すように、油温B℃ではAB[rev/min]、油温80℃ではA5[rev/min]というように油温に応じて設定する。
【0170】
ステップS20では、車両のキーがOFFかどうかを判断し、YESの判断時にはステップS21へ移行し、NOの判断時にはステップS20へ戻る。
【0171】
ステップS21では、電動モータ8がOFFとされる。なお、ステップS16ないしステップS19は、請求項18のフェール時油圧源選択制御手段に相当する。
【0172】
[油圧源フェールセーフ作用]
この第10実施例では、メイン駆動軸7に第1のワンウェイクラッチ19と第3のワンウェイクラッチ24とを設けたため、電磁クラッチ12をフリー状態とし、アシスト油圧源11のみをモータ駆動する油圧源パターン▲3▼と、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にモータ駆動する油圧源パターン▲4▼と、の何れの油圧源パターンも選択することができる。
【0173】
よって、電動モータ8のモータ特性を考慮し、油温により油圧源パターンの選択を決定することができる。つまり、
(a)変速機2の油温が高い→駆動トルクが小さい→高回転化で対応→アシスト油圧源11のみをモータ駆動する油圧源パターン▲3▼
(b)変速機2の油温が低い→駆動トルクが大きい→固有吐出量を高めて対応→メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にモータ駆動する油圧源パターン▲4▼
を選択する。
【0174】
上記変速機2の油温に応じて、フェールモードでの油圧源パターンを選択するようにしたのが、図19(イ)のフローチャートである。すなわち、ATF油温≧B℃のときには、ステップS16→ステップS19へと進む流れとなり、油圧源パターン▲3▼が選択される。また、ATF油温<B℃のときには、ステップS16→ステップS17→ステップS18へと進む流れとなり、油圧源パターン▲4▼が選択される。
【0175】
次に、効果を説明する。
第10実施例の変速機用油圧源装置にあっては、下記の特有の効果を得ることができる。
【0176】
(17) 第7油圧源ユニットA7は、メイン油圧源10とチェーンまたはベルト6との間のメイン駆動軸7に、エンジン正転方向にロックする第1のワンウェイクラッチ19を設け、この第1のワンウェイクラッチ19とメイン油圧源10との間に第3のワンウェイクラッチ24を設けたため、メイン油圧源10の駆動伝達部異常時の油圧源パターンとして、アシスト油圧源11のみをモータ駆動する油圧源パターンと、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にモータ駆動する油圧源パターンと、を選択することができる(請求項17)。
【0177】
(18) ステップS16〜ステップS19において、フェールモード判断時、油温が設定油温B℃以上である場合には、アシスト油圧源11のみを電動モータ8で駆動する油圧源パターンを選択し、油温が設定油温B℃未満である場合には、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共に電動モータ8で駆動する油圧源パターンを選択するようにしたため、油温が高い場合には油圧源の高回転化で対応し、油温が低い場合には油圧源の固有吐出量のアップで対応するというように、モータ特性を考慮して油圧源パターンを選択することができる(請求項18)。
【0178】
(第11実施例)
第11実施例は、エンジントルクに応じた油圧源パターンの選択により燃費向上の効果を狙った例である。
【0179】
すなわち、図20に示すように、第1図に示す第1実施例の変速機用油圧源装置をベースとし、エンジン1の出力トルクを検出するトルクセンサ25(トルク検出手段)と、エンジン回転数センサ26と、スロットル開度センサ27とを設け、これらのセンサ25,26,27からの各情報を油圧源コントローラ18に出力するようにしている。また、油圧源コントローラ18は、トランスミッションコントローラ22に対し通信線により接続することで情報交換している。なお、他の構成は第1実施例と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0180】
次に、作用を説明する。
【0181】
[油圧源パターン選択処理]
図21は油圧源コントローラ18で実行される油圧源パターン選択処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(請求項19の第1の燃費対応油圧源選択制御手段に相当)。
【0182】
ステップS1では、車両のキーがONかどうかを判断する。YESの判断時にはステップS2へ移行し、NOの判断時にはENDへ移行する。
【0183】
ステップS2では、エンジン出力軸3のトルクTqが設定値Z以上かどうかが判断され、YESの判断時にはステップS3へ移行し、NOの判断時にはステップS2の判断を繰り返す。
【0184】
ここで、エンジン出力軸3のトルクTqは、トルクセンサ25により直接検出したエンジントルク値を用いても良いし、また、エンジン回転数センサ26とスロットル開度センサ27からのエンジン回転数とスロットル開度により、マップを用いて推定したエンジントルク値を用いても良い。
【0185】
また、キーONからステップS2のトルク条件を満足するまでは、電磁クラッチ12をONにし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン駆動とする油圧源パターンが選択される。
【0186】
ステップS3では、エンジン出力軸3のトルクTqが設定値Z以上の場合、電磁クラッチ12をOFFにし、メイン油圧源10をエンジン駆動とし、アシスト油圧源11をモータ駆動とする油圧源パターンによるモータアシストをスタートさせ、次のステップS4へ移行する。ここで、電動モータ8の回転数は、エンジン回転数と同等となるように制御する。
【0187】
ステップS4では、エンジン出力軸3のトルクTqが設定値Zより小さいかどうかが判断され、YESの判断時にはステップS5へ移行し、NOの判断時にはステップS4の判断を繰り返す。
【0188】
ステップS5では、エンジン出力軸3のトルクTqが設定値Zより小さい場合、電磁クラッチ12をONにし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11とを共にエンジン駆動とする油圧源パターンに戻すことでモータアシストを終了させ、次のステップS6へ移行する。
【0189】
ステップS6では、車両のキーがOFFかどうかを判断し、キーONであればステップS2へ戻り、キーOFFであれば制御を終了する。
【0190】
[燃費対応の油圧源パターン選択作用]
例えば、無段変速機(CVT)搭載車の場合、トランスミッションのレシオレンジやフリクション等を変化させたときのモード燃費への影響を検討した結果、燃費を向上させるためには、車速域が比較的高く発進停止が少ない走行ではレシオレンジの拡大が有効であり、車速域が比較的低く発進停止を繰り返す走行ではフリクション低減が有効である。
【0191】
すなわち、油圧源のフリクション(負荷)を低減すると、車速域が比較的低く発進停止を繰り返す走行では燃費向上に有効である。
【0192】
一方、燃費向上の最大効果が出せるのは、図22に示す等燃費線上でエンジントルクが減少する領域である。また、燃料消費量Fは、F=f×P(f=燃料消費率、P=出力)であらわされる。
【0193】
よって、エンジン低トルク時(低負荷時)には、燃料消費量の絶対値が小さいため、油圧源のフリクションを下げることによる燃費向上代が小さく、電動モータ8を作動させるモータ負荷による燃費の低下を考慮した場合、トータルとして燃費の向上を望めない。
【0194】
これに対し、エンジン高トルク時(負荷時)には、燃料消費量の絶対値が大きいため、油圧源のフリクションを下げることによる燃費向上代が大きく、電動モータ8を作動させるモータ負荷による燃費の低下を考慮しても、十分に燃費の向上を期待できる。
【0195】
すなわち、エンジン出力軸3のトルクTqが設定値Z以上の場合、図21のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3へと進む流れとなり、ステップS3において、電磁クラッチ12をOFFにし、メイン油圧源10をエンジン駆動とし、アシスト油圧源11をモータ駆動とする油圧源パターンを選択することにより油圧源のフリクションが下げられる。
【0196】
この場合、油圧源の駆動トルクTqは、Tq=a×P×q(a=係数、P=圧力)であらわせるので、エンジン駆動とモータ駆動との分担により固有吐出量qが小さくなると、駆動トルクも小さくなり、油圧源のフリクション(負荷)が下げられることが分かる。
【0197】
次に、効果を説明する。
第11実施例の変速機用油圧源装置にあっては、下記の特有の効果を得ることができる。
【0198】
(19) 図21に示すフローチャートにより、エンジン出力軸3のトルクTqが設定値Z未満の時には、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にエンジン駆動とする油圧源パターンを選択し、エンジン出力軸3のトルクTqが設定値Z以上になると、電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10をエンジン駆動としアシスト油圧源11をモータ駆動とする油圧源パターンを選択するようにしたため、エンジントルクが高トルクである走行域にて、モータアシストによる油圧源フリクションの低減により、高い燃費向上を達成することができる(請求項19)。
【0199】
(第12実施例)
第12実施例は、油圧源パターンの選択肢を増し、エンジン回転数を入力情報として、エンジン回転数が低回転領域と高回転領域で制御を異ならせることにより、有効な燃費向上の効果を狙った例である。
【0200】
すなわち、図23に示すように、油圧源ユニットとして、第1油圧源ユニットA1に第1のワンウェイクラッチ19と第2のワンウェイクラッチ20を追加した第4油圧源ユニットA4を採用し、ライン圧センサ21と、油温センサ23と、トルクセンサ25と、エンジン回転数センサ26(エンジン回転数検出手段)と、スロットル開度センサ27からの各情報を油圧源コントローラ18に出力するようにしている。また、油圧源コントローラ18は、トランスミッションコントローラ22に対し通信線により接続することで情報交換している。なお、他の構成は第1実施例と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0201】
次に、作用を説明する。
【0202】
[油圧源パターン選択処理]
図21は油圧源コントローラ18で実行される油圧源パターン選択処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(請求項20の第2の燃費対応油圧源選択制御手段に相当)。なお、ステップS1〜ステップS6は、図21のステップS1〜ステップS6と同様であるので説明を省略する。
【0203】
ステップS7では、エンジン回転数Nが設定値Y以上かどうかを判断し、YESの判断時にはステップS8〜ステップS12の吐出流量Q1による制御へ移行し、NOの判断時にはステップS2〜ステップS6のエンジントルクTqによる制御へ移行する。
【0204】
ステップS8では、エンジン回転数Nが設定値Y以上である場合、油温とライン圧によりメイン油圧源10の容積効率を求め、メイン油圧源10の吐出流量Q1を計算し、ステップS9へ移行する(メイン油圧源吐出流量検出手段)。
【0205】
この時点では、図25(イ)に示すように、電磁クラッチ12をONにし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にエンジン駆動とする油圧源パターンが選択されている。
【0206】
ステップS9では、メイン油圧源10の吐出流量Q1が、必要流量Qに安全率α1を掛けた値以上かどうかが判断され、YESの場合にはステップS10へ移行し、NOの場合にはステップS7へ戻る。
【0207】
ステップS10では、メイン油圧源10の吐出流量Q1が必要流量Qに安全率α1を掛けた値以上の場合には、図25の(ロ)に示すように、電磁クラッチ12をOFFにし、アシスト油圧源11が切り離され、メイン油圧源10のみをエンジン駆動とする油圧源パターンを選択する。
【0208】
ステップS11では、メイン油圧源10の吐出流量Q1が、必要流量Qに安全率α2(<α1)を掛けた値以上かどうかが判断され、YESの場合にはステップS11の判断を繰り返し、NOの場合にはステップS12へ移行する。
【0209】
ステップS12では、メイン油圧源10の吐出流量Q1が必要流量Qに安全率α2を掛けた値未満の場合、電磁クラッチ12をONにし、図25(ハ)に示すように、電磁クラッチ12をONにし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にエンジン駆動とする油圧源パターンを選択する。
【0210】
[燃費対応の油圧源パターン選択作用]
エンジン回転数が大きいと、メイン油圧源10が高速で回転し、メイン油圧源10からの吐出流量が必要流量を超えるため、流量制御弁等により吐出流量をオイルパンまたは吸入口に戻していた。つまり、メイン油圧源10からの吐出流量のうち、必要流量を超える部分を出すための駆動トルクは、燃費を低下させる原因となる。
【0211】
そこで、まず、メイン油圧源10のみをエンジン駆動する場合と、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にエンジン駆動する場合とにより、固有吐出流量を2段階に設定できる第4油圧源ユニットA4を採用する。そして、エンジン低回転域では、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にエンジン駆動する油圧源パターンを選択することで、必要流量を確保する。一方、エンジン高回転域では、メイン油圧源10のみをエンジン駆動する油圧源パターンを選択することで、油圧源からの吐出流量を、安全率を考慮して必要流量Qより少し高いレベルの流量に保つことで、無駄な吐出流量を捨てることなく、油圧源トルクを低く抑えることで、燃費の改善を図った。
【0212】
次に、効果を説明する。
第12実施例の変速機用油圧源装置にあっては、下記の特有の効果を得ることができる。
【0213】
(20) 図24に示すフローチャートにより、エンジン回転数Nが設定回転数Y未満の領域では、第11実施例と同様にエンジントルクTqの大きさに対応した油圧源パターンの選択とし、エンジン回転数Nが設定回転数Y以上の領域では、メイン油圧源10からの吐出流量Q1が設定流量未満の時に、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にエンジン駆動とする油圧源パターンを選択し、メイン油圧源10の吐出流量Q1が設定流量以上になると、電磁クラッチ12をフリー状態とし、メイン油圧源10のみをエンジン駆動とする油圧源パターンを選択するようにしたため、エンジン低回転域でのモータアシストによる油圧源フリクションの低減に加え、エンジン高回転域での吐出流量の無駄を省き、第11実施例より高い燃費向上を達成することができる(請求項20)。
【0214】
(第13実施例)
第13実施例は、油圧源パターンの選択肢を増し、変速機油温を入力情報として、エンジンアイドルストップ時の燃費向上の効果を狙った例である。
【0215】
すなわち、システム構成としては、第12実施例と同様に、図23に示す変速機用油圧源装置をそのまま採用する。
【0216】
次に、作用を説明する。
【0217】
[油圧源パターン選択処理]
図26は油圧源コントローラ18で実行される油圧源パターン選択処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(請求項21のアイドルストップ時油圧源選択制御手段に相当)。
【0218】
ステップS13では、エンジン1のアイドリングストップスタートと同時にアシスト油圧源11を駆動する電動モータ8をONにする。すなわち、電磁クラッチ12をOFFとし、アシスト油圧源11のみをモータ駆動する油圧源パターンを選択する。
【0219】
ステップS14では、変速機油温Tが設定値X以上かどうかが判断される、変速機油温Tが設定値X以上との判断時にはステップS15へ移行し、変速機油温Tが設定値X未満との判断時にはステップS16へ移行する。
【0220】
ステップS15では、変速機油温Tが設定値X以上との判断に基づいて、電磁クラッチ12をONにし、吐出量を増す高油温時のアシストをスタートする。すなわち、電磁クラッチ12をONとし、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にモータ駆動する油圧源パターンを選択する。
【0221】
ステップS16では、エンジン1が再スタートしたかどうかを判断し、YESとの判断時にはステップS17へ移行し、NOとの判断時にはステップS16の判断を繰り返す。
【0222】
ステップS17では、エンジン1が再スタートした場合には、t秒後に電動モータ8をOFFにする。
【0223】
[アイドルストップ時の油圧源パターン選択作用]
アイドルストップ時であって、低油温時には、例えば、アシスト油圧源11のみをモータ駆動しても吐出流量が確保される。しかし、高油温時には、油圧源の容積効率が低下し、例えば、アシスト油圧源11のみをモータ駆動した場合、吐出流量の不足が生じる。
【0224】
そこで、アイドルストップ時のモータ駆動による油圧源パターンとして、固有吐出量を2段階に設定できる図23に示す第4油圧源ユニットA4を採用し、高油温時には、メイン油圧源10とアシスト油圧源11を共にモータ駆動する油圧源パターンを選択することで、固有吐出量を大きくして容積効率の低下を補うようにした。なお、高油温時には、オイルの粘性抵抗も下がるため、油圧源駆動トルクも低下する。
【0225】
次に、効果を説明する。
第13実施例の変速機用油圧源装置にあっては、下記の特有の効果を得ることができる。
【0226】
(21) 図26に示すフローチャートにより、エンジンアイドリングストップがスタートすると同時に、電磁クラッチ12をフリー状態とし、アシスト油圧源11のみをモータ駆動する油圧源パターンを選択し、変速機油温Tが設定油温X以上になると、電磁クラッチ12をロック状態とし、メイン油圧源10およびアシスト油圧源11を共にモータ駆動する油圧源パターンを選択するようにしたため、アイドルストップ時、油圧源の容積効率が低下する高油温時に固有吐出量を大きくして容積効率の低下を補うことができる(請求項21)。
【0227】
以上、本発明の変速機用油圧源装置を第1実施例〜第13実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の変速機用油圧源装置を示す全体システム図である。
【図2】第1実施例装置の3通りの油圧源パターンを表形式であらわした図である。
【図3】第1実施例装置の3通りの油圧源パターンを示す概略図である。
【図4】第1実施例装置〜第4実施例装置におけるクラッチの動作パターンを表形式であらわした図である。
【図5】第1実施例装置〜第4実施例装置におけるワンウェイクラッチ有無の相関を表形式であらわした図である。
【図6】第2実施例〜第4実施例の変速機用油圧源装置を示す全体システム図である。
【図7】第2実施例装置の4通りの油圧源パターンを表形式であらわした図である。
【図8】第3実施例装置の4通りの油圧源パターンを表形式であらわした図である。
【図9】第4実施例装置の5通りの油圧源パターンを表形式であらわした図、及び、5通りの油圧源パターンを示す概略図である。従来の変速機用油圧源装置における図である。
【図10】第5実施例の変速機用油圧源装置を示す全体システム図である。
【図11】第5実施例装置の油圧源コントローラ18で実行される油圧源フェールセーフ処理の流れを示すフローチャート1である。
【図12】第5実施例装置の油圧源コントローラ18で実行される油圧源フェールセーフ処理の流れを示すフローチャート2、及び、電動モータ回転数制御の回転数マップを示す図である。
【図13】第5実施例装置における電動モータOFF時のライン圧特性図である。
【図14】第5実施例装置における電動モータON時のライン圧特性図である。
【図15】第6実施例の変速機用油圧源装置を示す全体システム図である。
【図16】第6実施例装置の油圧源コントローラ18で実行される油圧源フェールセーフ処理の流れを示すフローチャート2、及び、油温別のモータ回転数設定マップを示す図である。
【図17】基本となる第1油圧源ユニットと、第7実施例装置の第5油圧源ユニットと、第8実施例装置の第6油圧源ユニットとを示す図である。
【図18】第9実施例装置の第2油圧源ユニットと、第10実施例装置の第7油圧源ユニットとを示す図である。
【図19】第10実施例装置の油圧源コントローラ18で実行される油圧源フェールセーフ処理の流れを示すフローチャート2、及び、電動モータ回転数制御の回転数マップを示す図である。
【図20】第11実施例の変速機用油圧源装置を示す全体システム図である。
【図21】第11実施例の油圧源コントローラ18で実行される油圧源パターン選択処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】縦軸をエンジントルクとし横軸をエンジン回転数とした場合の燃費最適作動領域を示す図である。
【図23】第12実施例の変速機用油圧源装置を示す全体システム図である。
【図24】第12実施例の油圧源コントローラ18で実行される油圧源パターン選択処理の流れを示すフローチャートである。
【図25】図24のステップS8とステップS10とステップS12の各油圧源パターンを示す概略図である。
【図26】第13実施例の油圧源コントローラ18で実行される油圧源パターン選択処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン(第1の動力源)
2 変速機
3 エンジン出力軸
4 トルクコンバータ
5 変速機入力軸(動力源主軸)
6 チェーンまたはベルト(駆動伝達要素)
7 メイン駆動軸(第1の駆動軸)
8 電動モータ(第2の動力源)
9 アシスト駆動軸(第2の駆動軸)
10 メイン油圧源
11 アシスト油圧源
12 電磁クラッチ(断続手段)
13 吸入側油路(変速機油圧回路)
14 吐出側油路(変速機油圧回路)
15 バルブボディ
16 オイルパン
17 ストレーナ
18 油圧源コントローラ
19 第1のワンウェイクラッチ
20 第2のワンウェイクラッチ
21 ライン圧センサ(ライン圧検出手段)
22 トランスミッションコントローラ
23 油温センサ(油温検出手段)
24 第3のワンウェイクラッチ
25 トルクセンサ(エンジントルク検出手段)
26 エンジン回転数センサ(エンジン回転数検出手段)
27 アクセル開度センサ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention belongs to the technical field of a transmission hydraulic power source apparatus including an assist hydraulic power source driven by an electric motor or the like so that oil can be supplied to the transmission even when the engine is stopped.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, for example, in Japanese Patent Laid-Open No. 6-38303, an oil pump driven by an electric motor is provided separately from an oil pump incorporated on a main shaft of a transmission, and the transmission is also used during idling stop of an engine. An oil pump drive device that can supply oil is disclosed.
[0003]
Also, for example, in JP-A-6-174055, one oil pump is provided separately from the main drive shaft of the transmission, and when the engine speed is low and the oil pump cannot be driven at a predetermined speed, an electric motor is used. An oil pump drive device is disclosed that is driven and stops the electric motor when the engine speed is high and the oil pump is driven at a predetermined speed or higher.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional device described in Japanese Patent Laid-Open No. 6-38303, the oil pump incorporated on the main shaft of the transmission remains as it is, and an oil pump driven by an electric motor is added thereto. Therefore, the setting space of the hydraulic power source cannot be saved.
[0005]
Further, in the conventional apparatus described in Japanese Patent Laid-Open No. 6-174055, the oil pump incorporated on the main shaft of the transmission is removed, so that it is necessary to save the hydraulic pressure source installation space accordingly. Is possible. However, it is configured by one oil pump that is selectively used depending on the engine drive and the motor drive, and the electric motor must be constantly driven to the required rotation speed in a traveling state where the engine rotation speed remains low. As a result, an electric motor that is capable of producing a large output is required.
[0006]
The object of the present invention is to drive the second power source so that oil can be supplied to the transmission when the rotational drive of the first power source stops, such as when the engine is idling stopped. An object of the present invention is to provide a transmission hydraulic power source apparatus that can achieve both space-efficient hydraulic power source setting and downsizing of a second power source while providing an assist hydraulic pressure source.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, in the transmission hydraulic power source device of the present invention, the power source main shaft of the first power source having the transmission is provided at a position different from that of the first power source, and the power source main shaft is connected via a drive transmission element. A first drive shaft to which rotation is transmitted, a second drive shaft provided with a second power source on one end side, a main hydraulic power source driven by the first drive shaft, and the second drive An assist hydraulic pressure source driven by a shaft, and an intermittent means provided between the first drive shaft and the second drive shaft and capable of switching between a connection for connecting the two drive shafts to each other and a disconnection for separating the two drive shafts. And a transmission hydraulic circuit that supplies oil discharged from at least one of the main hydraulic power source and the assist hydraulic power source to the transmission.
[0008]
That is, a hydraulic power source unit having two power sources, two driving shafts, two hydraulic power sources, and one intermittent means is disposed at a position different from the main driving shaft.
[0009]
Here, the transmission refers to an automatic transmission (such as a belt type or a toroidal type) that changes the gear ratio steplessly by hydraulic control, or an automatic transmission that changes the gear ratio in multiple steps. The first power source refers to an engine in the case of an engine vehicle, a drive motor in the case of an electric vehicle, and at least one of an engine and a drive motor in the case of a hybrid vehicle.
[0010]
The power source main shaft refers to an engine output shaft, a transmission input shaft, and the like. A drive transmission element means a chain, a belt, a gear, or the like. The second power source refers to an electric motor, an auxiliary engine, or the like. The main hydraulic pressure source and the assist hydraulic pressure source are hydraulic pressure generation sources such as a gear pump and a vane pump. The intermittent means refers to a dog clutch or the like that is operated by an electromagnetic clutch or an actuator.
[0011]
【The invention's effect】
In the transmission hydraulic power source device of the present invention, for example,
(1) Hydraulic source pattern in which the intermittent means is connected and both the main hydraulic power source and the assist hydraulic power source are driven by the first power source.
(2) Hydraulic source pattern in which the intermittent means is in a disconnected state and only the assist hydraulic source is driven by the second power source
(3) Hydraulic source pattern in which the intermittent means is in the disconnected state, the main hydraulic power source is driven by the first power source, and the assist hydraulic power source is driven by the second power source
And three hydraulic power source pattern options.
[0012]
Then, when a large discharge flow rate is required, the hydraulic pressure source pattern (1) is selected, and when idling stops, the hydraulic pressure source pattern (2) is selected, a large discharge flow rate is required, and the first power source is selected. When it is desired to suppress output friction, the hydraulic source pattern (3) can be selected.
[0013]
In addition, since the oil pump on the main shaft of the transmission is removed by setting the first drive shaft that transmits the rotation of the power source main shaft via the drive transmission element, a hydraulic source with high space efficiency in the transmission is obtained. Can be set.
[0014]
Further, since two hydraulic sources, a main hydraulic source driven by the first drive shaft and an assist hydraulic source driven by the second drive shaft, are set, ▲ 1 when a large discharge flow rate is required By selecting the hydraulic pressure source pattern (1) (only the first driving source) or the hydraulic pressure source pattern (3) (combination of the first driving source and the second driving source), the second driving source is selected. The load can be kept small, and the size of the second power source can be reduced.
[0015]
Therefore, when the rotational drive of the first power source stops, such as when the engine is idling stopped, an assist hydraulic power source driven by the second power source is provided so that oil can be supplied to the transmission. While providing, it is possible to achieve both the setting of a hydraulic source with high space efficiency and the miniaturization of the second power source.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments for realizing a transmission hydraulic power source apparatus according to the present invention will be described below with reference to a first embodiment corresponding to the inventions according to
[0017]
Further, as a failure countermeasure technique, the fifth embodiment corresponding to the inventions according to
[0018]
Further, as fuel economy countermeasure technologies, an eleventh embodiment corresponding to the invention according to
[0019]
(First embodiment)
First, the configuration will be described.
FIG. 1 is an overall view showing a transmission hydraulic power source apparatus according to a first embodiment. In FIG. 1, A1 is a first hydraulic power source unit, 1 is an engine (first power source), 2 is a transmission, 3 is an engine output shaft, 4 is a torque converter, and 5 is a transmission input shaft (power source main shaft). , 6 is a chain or belt (drive transmission element), 7 is a main drive shaft (first drive shaft), 8 is an electric motor (second power source), 9 is an assist drive shaft (second drive shaft), 10 is a main hydraulic pressure source, 11 is an assist hydraulic pressure source, 12 is an electromagnetic clutch (intermittent means), 13 is a suction side oil passage (transmission hydraulic circuit), 14 is a discharge side oil passage (transmission hydraulic circuit), and 15 is a valve. A body, 16 is an oil pan, 17 is a strainer, and 18 is a hydraulic power source controller.
[0020]
The first hydraulic power source unit A1 includes a
[0021]
The
[0022]
The
[0023]
The main
[0024]
The assist
[0025]
The
[0026]
When at least one of the main
[0027]
The
[0028]
Next, the operation will be described.
[0029]
[Select hydraulic source pattern]
As shown in FIGS. 2 and 5, the first hydraulic power source unit A1 has three different types of hydraulic pressure source pattern (2), hydraulic pressure source pattern (3), and hydraulic pressure source pattern (5). There are hydraulic source pattern options (first hydraulic source selection control means).
[0030]
In the hydraulic power source pattern (2), the
[0031]
In the hydraulic power source pattern (3), as shown in FIG. 3B, the
[0032]
As shown in FIG. 3C, the hydraulic pressure source pattern (5) is such that the
[0033]
When the hydraulic
[0034]
When the hydraulic
[0035]
Further, when the
[0036]
Here, the engine output friction means the engine load. In the case of the hydraulic pressure source pattern (2), the
[0037]
[Hydraulic power supply unit setting]
As shown in FIG. 1, the first hydraulic power source unit A1 sets a
[0038]
For this reason, the axial dimension of the transmission can be shortened compared to a transmission in which an oil pump is set on the
[0039]
[Miniaturization of electric motors]
The first hydraulic power source unit A1 sets two hydraulic power sources: a main
[0040]
When a large discharge flow rate is required, the main
[0041]
Furthermore, the hydraulic pressure source pattern (3) is selected, in which only the assist
[0042]
Therefore, the output performance required for the
[0043]
Next, the effect will be described.
In the transmission hydraulic power source apparatus of the first embodiment, the following effects can be obtained.
[0044]
(1) The first hydraulic power source unit A1 is provided at a position different from the
[0045]
(2) In the first hydraulic power source unit A1, the first power source is the
[0046]
(3) A hydraulic power source pattern (2) in which the
[0047]
(Second embodiment)
The second embodiment is an example in which a first one-way clutch 19 is added to the first hydraulic power source unit A1 of the first embodiment.
[0048]
That is, as shown in FIG. 6, the second hydraulic power source unit A2 of the second embodiment is locked to the
[0049]
Next, the operation will be described.
[0050]
[Select hydraulic source pattern]
As shown in FIGS. 5 and 7, the second hydraulic power source unit A2 includes the hydraulic source pattern (2), the hydraulic source pattern (3), the hydraulic source pattern (4), and the hydraulic pressure (5). There are four different hydraulic source pattern options, ie, a source pattern (second hydraulic source selection control means).
[0051]
In the hydraulic power source pattern (2), as shown in FIG. 9C, the
[0052]
In the hydraulic pressure source pattern (3), the
[0053]
In the hydraulic pressure source pattern (4), as shown in FIG. 9E, the
[0054]
In the hydraulic pressure source pattern (5), as shown in FIG. 9F, the
[0055]
When the hydraulic
[0056]
When the hydraulic
[0057]
Further, when the
[0058]
Further, when the
[0059]
Next, the effect will be described.
In the transmission hydraulic power source apparatus of the second embodiment, the following specific effects can be obtained.
[0060]
(4) In the second hydraulic power source unit A2, the first power source is the
[0061]
(5) A hydraulic power source pattern (2) in which the
[0062]
(Third embodiment)
The third embodiment is an example in which a second one-way clutch 20 is added to the first hydraulic power source unit A1 of the first embodiment.
[0063]
That is, the third hydraulic power source unit A3 of the third embodiment locks the
[0064]
Next, the operation will be described.
[0065]
[Select hydraulic source pattern]
As shown in FIGS. 5 and 8, the third hydraulic power source unit A3 includes the hydraulic pressure source pattern (1), the hydraulic pressure source pattern (2), the hydraulic pressure source pattern (3), and the hydraulic pressure (5). There are four different hydraulic source pattern options, ie, a source pattern (third hydraulic source selection control means).
[0066]
In the hydraulic power source pattern (1), as shown in FIG. 9B, the
[0067]
In the hydraulic power source pattern (2), as shown in FIG. 9C, the
[0068]
In the hydraulic pressure source pattern (3), the
[0069]
In the hydraulic pressure source pattern (5), as shown in FIG. 9F, the
[0070]
When the hydraulic
[0071]
When the hydraulic
[0072]
When the hydraulic
[0073]
Further, when the
[0074]
Next, the effect will be described.
In the transmission hydraulic power source apparatus of the third embodiment, the following specific effects can be obtained.
[0075]
(6) In the third hydraulic power source unit A3, the first power source is the
[0076]
(7) The
[0077]
(Fourth embodiment)
The fourth embodiment is an example in which a first one-way clutch 19 and a second one-way clutch 20 are added to the first hydraulic power source unit A1 of the first embodiment.
[0078]
That is, the fourth hydraulic power source unit A4 of the fourth embodiment, as shown in FIG. 6, is locked to the
[0079]
Next, the operation will be described.
[0080]
[Select hydraulic source pattern]
As shown in FIGS. 5 and 9 (A), the fourth hydraulic power source unit A4 includes the hydraulic source pattern (1), the hydraulic source pattern (2), the hydraulic source pattern (3), and (4). There are five different hydraulic power source pattern options, namely, a hydraulic pressure source pattern (5) and a hydraulic pressure source pattern (5) (fourth hydraulic power source selection control means).
[0081]
In the hydraulic power source pattern (1), as shown in FIG. 9B, the
[0082]
In the hydraulic power source pattern (2), as shown in FIG. 9C, the
[0083]
In the hydraulic pressure source pattern (3), the
[0084]
In the hydraulic pressure source pattern (4), as shown in FIG. 9E, the
[0085]
In the hydraulic pressure source pattern (5), as shown in FIG. 9F, the
[0086]
When the hydraulic
[0087]
When the hydraulic
[0088]
When the hydraulic
[0089]
Further, when the
[0090]
Further, when the
[0091]
Next, the effect will be described.
In the transmission hydraulic pressure source device of the fourth embodiment, the following specific effects can be obtained.
[0092]
(8) In the second hydraulic power source unit A2, the first power source is the
[0093]
(9) A hydraulic power source pattern (1) in which the
[0094]
(5th Example)
The fifth embodiment is an example in which fail safe is possible even if the chain or belt 6 that drives the main
[0095]
That is, as shown in FIG. 10, a line pressure sensor 21 (line pressure detecting means) for detecting the line pressure of the
[0096]
Next, the operation will be described.
[0097]
[Hydraulic power source fail-safe treatment]
11 and 12 are flowcharts showing the flow of the hydraulic source fail-safe process executed by the
[0098]
In step S1, it is determined whether or not the main
[0099]
In step S2, it is determined whether the
[0100]
In step S3, it is determined whether the
[0101]
In step S4, it is determined whether or not the state where the line pressure PL≈0 continues for a predetermined time (t seconds). If YES is determined, the process proceeds to step S5. If NO is determined, the process returns to step S3.
[0102]
In step S5, it is determined that the drive transmission unit of the main
[0103]
In other words, as shown in FIG. 13, when the
[0104]
In step S6, the
[0105]
In step S7, it is determined whether the
[0106]
In step S8, it is determined whether or not the state where the line pressure PL is equal to or less than X% of the set line pressure is continued for a predetermined time (t seconds). If YES is determined, the process proceeds to step S9. If NO is determined, the process returns to step S7.
[0107]
In step S9, it is determined that the drive transmission unit of the main
[0108]
That is, as shown in FIG. 14, when the
[0109]
In step S10, the hydraulic pressure source pattern (3) for driving only the assist
[0110]
In step S11, it is determined whether or not the set line pressure in the fail mode is present. If NO is determined, the process proceeds to step S12. If YES is determined, the process proceeds to step S14.
[0111]
That is, when the drive portion of the main
[0112]
In step S12, when the line pressure is not generated even when the
[0113]
In step S13, the rotational speed of the
[0114]
In step S14, it is determined whether or not the vehicle key is OFF. When YES is determined, the process proceeds to step S15, and when NO is determined, the process returns to step S14.
[0115]
In step S15, the
[0116]
[Hydraulic power source fail-safe action]
As shown in FIG. 10, the
[0117]
For this reason, when the chain or the belt 6 is cut, disconnected, or entangled, the hydraulic pressure is not output from the main
[0118]
On the other hand, when the
[0119]
On the other hand, when the
[0120]
Then, when the
[0121]
As a result, when the drive portion of the main
[0122]
However, when the chain or the belt 6 is detached and in a free state, in the hydraulic power source pattern in which only the assist
[0123]
Therefore, if it is determined in step S11 that the set line pressure at the time of failure has not come out, the process proceeds to step S12 to lock the electromagnetic clutch 12, and further to step S13, the
[0124]
As a result, even when the chain or belt 6 is detached and in a free state, the line pressure can be generated by oil discharge from the
[0125]
As a result, even if the chain or belt 6 is cut, detached or entangled, the vehicle does not stop on the spot, and traveling to a safe place is ensured in the fail mode driven by the motor.
[0126]
Next, the effect will be described.
In the transmission hydraulic power source apparatus of the fifth embodiment, the following specific effects can be obtained.
[0127]
(10) In steps S2 to S9, an abnormality in the drive transmission unit of the main
[0128]
(11) In step S2 to step S9, when selecting the hydraulic pressure source pattern in which the
[0129]
(12) In the fail mode in which a hydraulic pressure source pattern in which only the assist
[0130]
(Sixth embodiment)
The sixth embodiment is an example in which an oil temperature sensor 23 is added to the fifth embodiment, and the motor speed in the fail mode is set according to the oil temperature.
[0131]
That is, as shown in FIG. 15, an oil temperature sensor 23 (oil temperature detecting means) for detecting the oil temperature of the
[0132]
Next, the operation will be described.
[0133]
[Hydraulic power source fail-safe treatment]
FIG. 16A is a flowchart (corresponding portion in FIG. 12) showing the flow of the hydraulic source fail-safe process executed by the
[0134]
In step S10 ′, the hydraulic pressure source pattern (3) for driving only the assist
[0135]
In Step S13 ′, the rotational speed of the
[0136]
Next, the effect will be described.
In the transmission hydraulic power source apparatus of the sixth embodiment, the following specific effects can be obtained.
[0137]
(13) At step S10 ′, when selecting a hydraulic pressure source pattern for driving only the assist
[0138]
That is, when the oil temperature is low, the drive torque of the hydraulic source unit increases, and when the oil temperature is high, the drive torque of the hydraulic source unit decreases. On the other hand, when the input power is the same, the
[0139]
(Seventh embodiment)
The seventh embodiment is an example in which a third one-way clutch 24 is added to the first hydraulic power source unit A1 based on the system of the fifth embodiment shown in FIG.
[0140]
That is, the fifth hydraulic power source unit A5 of the seventh embodiment has a
[0141]
In the case of the first hydraulic power source unit A1 shown in FIG. 17 (a), when the chain or belt 6 is disengaged in the drive transmission portion abnormality of the main
[0142]
On the other hand, when the third one-way clutch 24 is added as in the seventh embodiment, the reverse rotation of the main
[0143]
In other words, unlike the fifth and sixth embodiments, the drive electromagnetic clutch 12 does not need to be in a locked state and the main
[0144]
Next, the effect will be described.
In the transmission hydraulic power source apparatus of the seventh embodiment, the following specific effects can be obtained.
[0145]
(14) The fifth hydraulic power source unit A5 is provided with the third one-way clutch 24 that locks in the reverse direction to the engine forward rotation on the
[0146]
That is, step S12 and step S13 in FIG. 12, and step S12 and step S13 ′ in FIG. 16 can be omitted.
[0147]
(Eighth embodiment)
The eighth embodiment is an example in which a check valve 25 is added to the first hydraulic power source unit A1 based on the system of the fifth embodiment shown in FIG.
[0148]
That is, as shown in FIG. 17C, the sixth hydraulic power source unit A6 of the eighth embodiment is arranged in the middle of the oil passage connecting the discharge port of the main
[0149]
In the case of the first hydraulic power source unit A1 shown in FIG. 17 (a), when the chain or belt 6 is disengaged in the drive transmission portion abnormality of the main
[0150]
On the other hand, when the check valve 25 is added as in the eighth embodiment, the flow of the oil discharged from the assist
[0151]
In other words, unlike the fifth and sixth embodiments, the drive electromagnetic clutch 12 does not need to be in a locked state and the main
[0152]
Next, the effect will be described.
In the transmission hydraulic power source apparatus of the eighth embodiment, the following specific effects can be obtained.
[0153]
(15) The sixth hydraulic power source unit A6 has only an oil flow from the main
[0154]
That is, as in the seventh embodiment, steps S12 and S13 in FIG. 12 and steps S12 and S13 ′ in FIG. 16 can be omitted.
[0155]
(Ninth embodiment)
The ninth embodiment is an example in which the first one-way clutch 19 is added to the first hydraulic power source unit A1 based on the system of the fifth embodiment shown in FIG.
[0156]
That is, the second hydraulic power source unit A2 of the ninth embodiment is locked in the engine forward rotation direction on the
[0157]
In the case of the first hydraulic power source unit A1 shown in FIG. 17A, when the chain or belt 6 is entangled with the drive transmission portion of the main
[0158]
On the other hand, when the first one-way clutch 19 is added as in the ninth embodiment, the first one-way clutch 19 is free even if the chain or belt 6 is entangled with the drive transmission portion of the main
[0159]
Next, the effect will be described.
In the transmission hydraulic pressure source apparatus according to the ninth embodiment, the following specific effects can be obtained.
[0160]
(16) Since the second hydraulic power source unit A2 is provided with the first one-way clutch 19 that locks in the engine forward rotation direction on the
[0161]
That is, step S10 in FIG. 12 can be omitted, and step S12 and step S13 can be performed instead of step S10. Also, step S10 ′ in FIG. 16 can be omitted, and step S12 and step S13 ′ can be performed instead of step S10 ′.
[0162]
(Tenth embodiment)
The tenth embodiment is an example in which a first one-way clutch 19 and a third one-way clutch 24 are added to the first hydraulic power source unit A1 based on the system of the fifth embodiment shown in FIG.
[0163]
That is, the seventh hydraulic power source unit A7 of the tenth embodiment is locked in the engine forward rotation direction on the
[0164]
Next, the operation will be described.
[0165]
[Hydraulic power source fail-safe treatment]
FIG. 19A is a flowchart (corresponding portion in FIG. 12) showing the flow of the hydraulic source fail-safe process executed by the
[0166]
In step S16, it is determined whether the ATF oil temperature is equal to or higher than a set temperature B ° C. When the temperature is equal to or higher than the set temperature B ° C, the process proceeds to step S19, and when the temperature is lower than the set temperature B ° C, the process proceeds to step S17.
[0167]
In step S17, the
[0168]
In step S18, a hydraulic pressure source pattern for driving the main
[0169]
In step S19, a hydraulic pressure source pattern in which only the assist
[0170]
In step S20, it is determined whether or not the vehicle key is OFF. If YES is determined, the process proceeds to step S21, and if NO is determined, the process returns to step S20.
[0171]
In step S21, the
[0172]
[Hydraulic power source fail-safe action]
In the tenth embodiment, since the first one-way clutch 19 and the third one-way clutch 24 are provided on the
[0173]
Therefore, the selection of the hydraulic pressure source pattern can be determined by the oil temperature in consideration of the motor characteristics of the
(a) The oil temperature of the
(b) The oil temperature of the
Select.
[0174]
FIG. 19A is a flowchart in which the hydraulic pressure source pattern in the fail mode is selected according to the oil temperature of the
[0175]
Next, the effect will be described.
In the transmission hydraulic power source apparatus of the tenth embodiment, the following specific effects can be obtained.
[0176]
(17) The seventh hydraulic power source unit A7 is provided with a first one-way clutch 19 that locks in the engine forward rotation direction on the
[0177]
(18) In step S16 to step S19, if the oil temperature is equal to or higher than the set oil temperature B ° C. when the fail mode is determined, a hydraulic pressure source pattern for driving only the assist
[0178]
(Eleventh embodiment)
The eleventh embodiment is an example in which the effect of improving fuel efficiency is aimed at by selecting a hydraulic pressure source pattern corresponding to the engine torque.
[0179]
That is, as shown in FIG. 20, based on the transmission hydraulic power source apparatus of the first embodiment shown in FIG. 1, a torque sensor 25 (torque detecting means) for detecting the output torque of the
[0180]
Next, the operation will be described.
[0181]
[Hydraulic power source pattern selection processing]
FIG. 21 is a flowchart showing the flow of the hydraulic pressure source pattern selection process executed by the hydraulic
[0182]
In step S1, it is determined whether the vehicle key is ON. When YES is determined, the process proceeds to step S2, and when NO is determined, the process proceeds to END.
[0183]
In step S2, it is determined whether or not the torque Tq of the
[0184]
Here, the engine torque value directly detected by the torque sensor 25 may be used as the torque Tq of the
[0185]
From the key ON until the torque condition in step S2 is satisfied, a hydraulic pressure source pattern is selected in which the
[0186]
In step S3, when the torque Tq of the
[0187]
In step S4, it is determined whether or not the torque Tq of the
[0188]
In step S5, when the torque Tq of the
[0189]
In step S6, it is determined whether or not the vehicle key is OFF. If the key is ON, the process returns to step S2, and if the key is OFF, the control is terminated.
[0190]
[Hydraulic power source pattern selection for fuel economy]
For example, in the case of a vehicle equipped with a continuously variable transmission (CVT), as a result of examining the influence on the mode fuel efficiency when the transmission orange or friction of the transmission is changed, the vehicle speed range is relatively low. Enlargement of the reciprocal orange is effective for traveling with high start and stop and friction reduction is effective for traveling with a relatively low vehicle speed range and repeated start and stop.
[0191]
In other words, reducing the friction (load) of the hydraulic pressure source is effective for improving fuel efficiency in traveling where the vehicle speed range is relatively low and the vehicle starts and stops repeatedly.
[0192]
On the other hand, the maximum effect of improving the fuel consumption can be obtained in the region where the engine torque decreases on the iso-fuel consumption line shown in FIG. The fuel consumption amount F is expressed as F = f × P (f = fuel consumption rate, P = output).
[0193]
Therefore, since the absolute value of the fuel consumption is small at the time of engine low torque (low load), the fuel cost improvement by reducing the friction of the hydraulic power source is small, and the fuel consumption is reduced by the motor load that operates the
[0194]
On the other hand, since the absolute value of the fuel consumption is large at the time of high engine torque (loading), the fuel cost improvement by reducing the friction of the hydraulic power source is large, and the fuel consumption by the motor load that operates the
[0195]
That is, when the torque Tq of the
[0196]
In this case, since the driving torque Tq of the hydraulic source is expressed by Tq = a × P × q (a = coefficient, P = pressure), the driving is reduced when the specific discharge amount q is reduced due to the sharing of engine driving and motor driving. It turns out that torque also becomes small and the friction (load) of a hydraulic pressure source is lowered.
[0197]
Next, the effect will be described.
In the transmission hydraulic pressure source apparatus of the eleventh embodiment, the following specific effects can be obtained.
[0198]
(19) According to the flowchart shown in FIG. 21, when the torque Tq of the
[0199]
(Twelfth embodiment)
In the twelfth embodiment, the number of options of the hydraulic power source pattern is increased, the engine speed is used as input information, and the engine speed is controlled differently between the low speed range and the high speed range, thereby aiming at an effective fuel efficiency improvement effect. It is an example.
[0200]
That is, as shown in FIG. 23, as the hydraulic power source unit, a fourth hydraulic power source unit A4 in which a first one-way clutch 19 and a second one-way clutch 20 are added to the first hydraulic power source unit A1 is adopted, and a line pressure sensor is used. 21, the oil temperature sensor 23, the torque sensor 25, the engine speed sensor 26 (engine speed detection means), and the throttle opening sensor 27 are each output to the hydraulic
[0201]
Next, the operation will be described.
[0202]
[Hydraulic power source pattern selection processing]
FIG. 21 is a flowchart showing the flow of the hydraulic pressure source pattern selection process executed by the hydraulic
[0203]
In step S7, it is determined whether or not the engine speed N is greater than or equal to the set value Y. When YES is determined, the process proceeds to control by the discharge flow rate Q1 in steps S8 to S12, and when NO is determined, the engine torque of steps S2 to S6 is determined. Shift to Tq control.
[0204]
In step S8, when the engine speed N is equal to or greater than the set value Y, the volumetric efficiency of the main
[0205]
At this time, as shown in FIG. 25 (a), the hydraulic source pattern is selected in which the
[0206]
In step S9, it is determined whether or not the discharge flow rate Q1 of the main
[0207]
In step S10, when the discharge flow rate Q1 of the main
[0208]
In step S11, it is determined whether or not the discharge flow rate Q1 of the main
[0209]
In step S12, when the discharge flow rate Q1 of the main
[0210]
[Hydraulic power source pattern selection for fuel economy]
When the engine speed is large, the main
[0211]
Therefore, first, a fourth hydraulic power source unit A4 that can set the specific discharge flow rate in two stages according to the case where only the main
[0212]
Next, the effect will be described.
In the transmission hydraulic power source apparatus of the twelfth embodiment, the following specific effects can be obtained.
[0213]
(20) According to the flowchart shown in FIG. 24, in a region where the engine speed N is less than the set speed Y, the hydraulic pressure source pattern corresponding to the magnitude of the engine torque Tq is selected as in the eleventh embodiment, and the engine speed is selected. In a region where N is equal to or greater than the set rotational speed Y, when the discharge flow rate Q1 from the main
[0214]
(Thirteenth embodiment)
The thirteenth embodiment is an example in which the choice of the hydraulic power source pattern is increased, and the effect of improving the fuel consumption at the time of engine idle stop is set using the transmission oil temperature as input information.
[0215]
That is, as the system configuration, the transmission hydraulic power source apparatus shown in FIG. 23 is employed as it is, as in the twelfth embodiment.
[0216]
Next, the operation will be described.
[0217]
[Hydraulic power source pattern selection processing]
FIG. 26 is a flowchart showing the flow of a hydraulic pressure source pattern selection process executed by the hydraulic
[0218]
In step S13, the
[0219]
In step S14, it is determined whether or not the transmission oil temperature T is equal to or higher than the set value X. When it is determined that the transmission oil temperature T is equal to or higher than the set value X, the process proceeds to step S15, and the transmission oil temperature T is less than the set value X. At the time of determination, the process proceeds to step S16.
[0220]
In step S15, based on the determination that the transmission oil temperature T is equal to or higher than the set value X, the
[0221]
In step S16, it is determined whether or not the
[0222]
In step S17, when the
[0223]
[Hydraulic power source pattern selection during idle stop]
At the time of idling stop and low oil temperature, for example, even if only the assist
[0224]
Therefore, the fourth hydraulic power source unit A4 shown in FIG. 23, in which the specific discharge amount can be set in two stages, is adopted as a hydraulic power source pattern by motor driving at the time of idling stop. When the oil temperature is high, the main
[0225]
Next, the effect will be described.
In the transmission hydraulic power source apparatus of the thirteenth embodiment, the following specific effects can be obtained.
[0226]
(21) According to the flowchart shown in FIG. 26, simultaneously with the start of engine idling stop, the
[0227]
The transmission hydraulic power source apparatus of the present invention has been described based on the first to thirteenth embodiments, but the specific configuration is not limited to these embodiments, and the scope of the claims is as follows. Modifications and additions of the design are permitted without departing from the spirit of the invention according to the claims.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall system diagram showing a transmission hydraulic power source apparatus according to a first embodiment;
FIG. 2 is a diagram showing three hydraulic source patterns of the first embodiment apparatus in a tabular format.
FIG. 3 is a schematic diagram showing three hydraulic power source patterns of the first embodiment device.
FIG. 4 is a diagram showing clutch operation patterns in a table format in the first to fourth embodiment apparatuses.
FIG. 5 is a diagram showing a correlation between presence / absence of a one-way clutch in a table format in the first to fourth embodiment devices.
FIG. 6 is an overall system diagram showing a transmission hydraulic power source apparatus according to a second embodiment to a fourth embodiment.
FIG. 7 is a diagram showing four hydraulic source patterns of the second embodiment apparatus in a table format.
FIG. 8 is a diagram showing the four hydraulic pressure source patterns of the third embodiment device in a tabular form.
FIG. 9 is a diagram showing five hydraulic source patterns of the fourth embodiment device in a tabular form, and a schematic diagram showing five hydraulic source patterns. It is a figure in the conventional hydraulic power source apparatus for transmissions.
FIG. 10 is an overall system diagram showing a transmission hydraulic power source apparatus according to a fifth embodiment;
FIG. 11 is a
FIG. 12 is a
FIG. 13 is a line pressure characteristic diagram when the electric motor is OFF in the fifth embodiment.
FIG. 14 is a line pressure characteristic diagram when the electric motor is ON in the fifth embodiment.
FIG. 15 is an overall system diagram showing a transmission hydraulic power source apparatus according to a sixth embodiment;
FIG. 16 is a
FIG. 17 is a diagram showing a basic first hydraulic power source unit, a fifth hydraulic power source unit of a seventh embodiment device, and a sixth hydraulic power source unit of an eighth embodiment device.
FIG. 18 is a diagram showing a second hydraulic power source unit of the ninth embodiment device and a seventh hydraulic power source unit of the tenth embodiment device.
FIG. 19 is a
FIG. 20 is an overall system diagram showing a transmission hydraulic power source apparatus according to an eleventh embodiment.
FIG. 21 is a flowchart showing the flow of a hydraulic pressure source pattern selection process executed by the hydraulic
FIG. 22 is a diagram showing an optimum fuel efficiency operating region when the vertical axis represents engine torque and the horizontal axis represents engine speed.
FIG. 23 is an overall system diagram showing a transmission hydraulic power source apparatus according to a twelfth embodiment.
FIG. 24 is a flowchart showing the flow of a hydraulic pressure source pattern selection process executed by the hydraulic
FIG. 25 is a schematic diagram showing hydraulic pressure source patterns in step S8, step S10, and step S12 in FIG.
FIG. 26 is a flowchart showing the flow of a hydraulic pressure source pattern selection process executed by the
[Explanation of symbols]
1 engine (first power source)
2 Transmission
3 Engine output shaft
4 Torque converter
5 Transmission input shaft (power source main shaft)
6 Chain or belt (drive transmission element)
7 Main drive shaft (first drive shaft)
8 Electric motor (second power source)
9 Assist drive shaft (second drive shaft)
10 Main hydraulic pressure source
11 Assist hydraulic pressure source
12 Electromagnetic clutch (intermittent means)
13 Suction side oil passage (transmission hydraulic circuit)
14 Discharge side oil passage (transmission hydraulic circuit)
15 Valve body
16 Oil pan
17 Strainer
18 Hydraulic source controller
19 First one-way clutch
20 Second one-way clutch
21 Line pressure sensor (Line pressure detection means)
22 Transmission controller
23 Oil temperature sensor (oil temperature detection means)
24 third one-way clutch
25 Torque sensor (engine torque detection means)
26 Engine speed sensor (engine speed detection means)
27 Accelerator opening sensor
Claims (21)
一端側に第2の動力源が設けられた第2の駆動軸と、
前記第1の駆動軸により駆動されるメイン油圧源と、
前記第2の駆動軸により駆動されるアシスト油圧源と、
前記第1の駆動軸と第2の駆動軸との間に設けられ、両駆動軸を互いに繋ぐ接続と両駆動軸を切り離す切断とが切り替え可能な断続手段と、
前記メイン油圧源とアシスト油圧源のうち、少なくとも一方の油圧源から吐出されるオイルを変速機に供給する変速機油圧回路と、
を備えたことを特徴とする変速機用油圧源装置。A first drive shaft provided at a position different from the power source main shaft of the first power source having the transmission, to which the rotation of the power source main shaft is transmitted via the drive transmission element;
A second drive shaft provided with a second power source on one end side;
A main hydraulic pressure source driven by the first drive shaft;
An assist hydraulic pressure source driven by the second drive shaft;
An intermittent means provided between the first drive shaft and the second drive shaft and capable of switching between a connection for connecting the two drive shafts to each other and a disconnection for separating the two drive shafts;
A transmission hydraulic circuit for supplying oil discharged from at least one of the main hydraulic power source and the assist hydraulic power source to the transmission;
A hydraulic pressure source device for a transmission, comprising:
前記第1の動力源がエンジンであり、第2の動力源が電動モータであり、
前記第1の駆動軸と前記第2の駆動軸を同軸上に配置すると共に、両駆動軸間に設けられた前記断続手段を電磁クラッチとしたことを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to claim 1,
The first power source is an engine and the second power source is an electric motor;
A transmission hydraulic power source apparatus, wherein the first drive shaft and the second drive shaft are arranged coaxially, and the intermittent means provided between the two drive shafts is an electromagnetic clutch.
前記電磁クラッチと電動モータに、油圧要求に応じて複数の油圧源パターンの中から最適な油圧源パターンを選択する第1の油圧源選択制御手段を接続し、
前記第1の油圧源選択制御手段は、電磁クラッチをロック状態とし、メイン油圧源とアシスト油圧源とを共にエンジン駆動とする第2油圧源パターンと、電磁クラッチをフリー状態とし、アシスト油圧源のみをモータ駆動とする第3油圧源パターンと、電磁クラッチをフリー状態とし、メイン油圧源をエンジン駆動としアシスト油圧源をモータ駆動とする第5油圧源パターンと、の選択肢を有することを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to claim 2,
The electromagnetic clutch and the electric motor are connected to a first hydraulic source selection control means for selecting an optimal hydraulic source pattern from a plurality of hydraulic source patterns according to a hydraulic pressure request,
The first hydraulic power source selection control means sets the electromagnetic clutch in a locked state, sets the main hydraulic power source and the assist hydraulic power source to drive the engine, and sets the electromagnetic clutch in a free state, and only the assist hydraulic power source. And a fifth hydraulic source pattern in which the electromagnetic clutch is in a free state, the main hydraulic source is driven by the engine, and the assist hydraulic source is driven by the motor. Hydraulic power source device for transmission.
前記第1の動力源がエンジンであり、第2の動力源が電動モータであり、
前記第1の駆動軸と前記第2の駆動軸を同軸上に配置すると共に、両駆動軸間に設けられた前記断続手段を電磁クラッチとし、
前記メイン油圧源と駆動伝達要素との間の第1の駆動軸に、エンジン正転方向にロックする第1のワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to claim 1,
The first power source is an engine and the second power source is an electric motor;
The first drive shaft and the second drive shaft are arranged coaxially, and the intermittent means provided between the two drive shafts is an electromagnetic clutch,
A transmission hydraulic power source apparatus, wherein a first one-way clutch that locks in a normal rotation direction of an engine is provided on a first drive shaft between the main hydraulic power source and a drive transmission element.
前記電磁クラッチと電動モータに、油圧要求に応じて複数の油圧源パターンの中から最適な油圧源パターンを選択する第2の油圧源選択制御手段を接続し、
前記第2の油圧源選択制御手段は、電磁クラッチをロック状態とし、メイン油圧源とアシスト油圧源とを共にエンジン駆動とする第2油圧源パターンと、電磁クラッチをフリー状態とし、アシスト油圧源のみをモータ駆動とする第3油圧源パターンと、電磁クラッチをロック状態とし、メイン油圧源とアシスト油圧源とを共にモータ駆動とする第4油圧源パターンと、電磁クラッチをフリー状態とし、メイン油圧源をエンジン駆動としアシスト油圧源をモータ駆動とする第5油圧源パターンと、の選択肢を有することを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to claim 4,
A second hydraulic power source selection control means for selecting an optimal hydraulic power source pattern from a plurality of hydraulic power source patterns in accordance with a hydraulic pressure demand is connected to the electromagnetic clutch and the electric motor;
The second hydraulic power source selection control means sets the electromagnetic clutch in a locked state, makes the main hydraulic power source and the assist hydraulic power source drive the engine, and sets the electromagnetic clutch in a free state, and only the assist hydraulic power source. A third hydraulic power source pattern in which the motor is driven, a fourth hydraulic power source pattern in which the electromagnetic clutch is locked and the main hydraulic power source and the assist hydraulic power source are both driven by a motor, and the electromagnetic clutch is in a free state. And a fifth hydraulic power source pattern in which the assist hydraulic power source is driven by a motor.
前記第1の動力源がエンジンであり、第2の動力源が電動モータであり、
前記第1の駆動軸と前記第2の駆動軸を同軸上に配置すると共に、両駆動軸間に設けられた前記断続手段を電磁クラッチとし、
前記アシスト油圧源と電動モータとの間の第2の駆動軸に、エンジン正転と逆方向にロックする第2のワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to claim 1,
The first power source is an engine and the second power source is an electric motor;
The first drive shaft and the second drive shaft are arranged coaxially, and the intermittent means provided between the two drive shafts is an electromagnetic clutch,
A transmission hydraulic power source apparatus, wherein a second one-way clutch that locks in the reverse direction to engine forward rotation is provided on a second drive shaft between the assist hydraulic power source and the electric motor.
前記電磁クラッチと電動モータに、油圧要求に応じて複数の油圧源パターンの中から最適な油圧源パターンを選択する第3の油圧源選択制御手段を接続し、
前記第3の油圧源選択制御手段は、電磁クラッチをフリー状態とし、メイン油圧源のみをエンジン駆動とする第1油圧源パターンと、電磁クラッチをロック状態とし、メイン油圧源とアシスト油圧源とを共にエンジン駆動とする第2油圧源パターンと、電磁クラッチをフリー状態とし、アシスト油圧源のみをモータ駆動とする第3油圧源パターンと、電磁クラッチをフリー状態とし、メイン油圧源をエンジン駆動としアシスト油圧源をモータ駆動とする第5油圧源パターンと、の選択肢を有することを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to claim 6,
A third hydraulic power source selection control means for selecting an optimal hydraulic pressure source pattern from a plurality of hydraulic pressure source patterns according to a hydraulic pressure request is connected to the electromagnetic clutch and the electric motor;
The third hydraulic power source selection control means sets the first hydraulic power source pattern in which the electromagnetic clutch is in a free state and only the main hydraulic power source is driven to the engine, the electromagnetic clutch is in a locked state, and the main hydraulic power source and the assist hydraulic power source are Both the second hydraulic power source pattern for engine driving, the third hydraulic power source pattern for driving the electromagnetic clutch in a free state and the motor driving only the assist hydraulic pressure source, and the electromagnetic clutch in a free state for assisting the main hydraulic power source for engine driving. A transmission hydraulic power source apparatus having options of a fifth hydraulic power source pattern in which the hydraulic power source is driven by a motor.
前記第1の動力源がエンジンであり、第2の動力源が電動モータであり、
前記第1の駆動軸と前記第2の駆動軸を同軸上に配置すると共に、両駆動軸間に設けられた前記断続手段を電磁クラッチとし、
前記メイン油圧源と駆動伝達要素との間の第1の駆動軸に、エンジン正転方向にロックする第1のワンウェイクラッチを設け、
前記アシスト油圧源と電動モータとの間の第2の駆動軸に、エンジン正転と逆方向にロックする第2のワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to claim 1,
The first power source is an engine and the second power source is an electric motor;
The first drive shaft and the second drive shaft are arranged coaxially, and the intermittent means provided between the two drive shafts is an electromagnetic clutch,
A first drive shaft between the main hydraulic power source and the drive transmission element is provided with a first one-way clutch that locks in the forward rotation direction of the engine;
A transmission hydraulic power source apparatus, wherein a second one-way clutch that locks in the reverse direction to engine forward rotation is provided on a second drive shaft between the assist hydraulic power source and the electric motor.
前記電磁クラッチと電動モータに、油圧要求に応じて複数の油圧源パターンの中から最適な油圧源パターンを選択する第4の油圧源選択制御手段を接続し、
前記第4の油圧源選択制御手段は、電磁クラッチをフリー状態とし、メイン油圧源のみをエンジン駆動とする第1油圧源パターンと、電磁クラッチをロック状態とし、メイン油圧源とアシスト油圧源とを共にエンジン駆動とする第2油圧源パターンと、電磁クラッチをフリー状態とし、アシスト油圧源のみをモータ駆動とする第3油圧源パターンと、電磁クラッチをロック状態とし、メイン油圧源とアシスト油圧源とを共にモータ駆動とする第4油圧源パターンと、電磁クラッチをフリー状態とし、メイン油圧源をエンジン駆動としアシスト油圧源をモータ駆動とする第5油圧源パターンと、の選択肢を有することを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic pressure source device according to claim 8,
A fourth hydraulic power source selection control means for selecting an optimal hydraulic power source pattern from a plurality of hydraulic power source patterns according to the hydraulic pressure demand, to the electromagnetic clutch and the electric motor;
The fourth hydraulic power source selection control means sets a first hydraulic power source pattern in which the electromagnetic clutch is in a free state and only the main hydraulic power source is driven by an engine, and locks the electromagnetic clutch in a main state and an assist hydraulic pressure source. A second hydraulic power source pattern for driving the engine, a third hydraulic power source pattern for driving the electromagnetic clutch in a free state and a motor driving only the assist hydraulic pressure source, a locked state for the electromagnetic clutch, a main hydraulic pressure source and an assist hydraulic pressure source; And a fifth hydraulic power source pattern in which the electromagnetic clutch is in a free state, the main hydraulic pressure source is driven by the engine, and the assist hydraulic pressure source is driven by the motor. Hydraulic power source device for transmission.
変速機のライン圧を検出するライン圧検出手段と、
ライン圧検出値に基づいて、ライン圧が設定ライン圧に達しない油圧源異常を判断するフェールモード判断手段と、
フェールモード判断時、電動モータで油圧源を駆動して油圧を確保するフェール時油圧源選択制御手段と、
を設けたことを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to any one of claims 1 to 9,
A line pressure detecting means for detecting a line pressure of the transmission;
A fail mode determination means for determining a hydraulic pressure source abnormality in which the line pressure does not reach the set line pressure based on the line pressure detection value;
A fail-time hydraulic pressure source selection control means for securing the hydraulic pressure by driving the hydraulic pressure source with an electric motor when the fail mode is determined;
A hydraulic pressure source device for a transmission, characterized in that.
前記フェールモード判断手段は、電動モータが不作動である油圧源パターンの選択時には、ライン圧がほぼゼロである状態が設定時間継続した場合にフェールモードであると判断し、電動モータが作動である油圧源パターンの選択時には、ライン圧が設定ライン圧に対し所定率以下である状態が設定時間継続した場合にフェールモードであると判断することを特徴とする変速機用油圧源装置。In the transmission hydraulic pressure source device according to claim 10,
The fail mode determination means determines that the failure mode is in effect when the state where the line pressure is substantially zero continues for a set time when the hydraulic pressure source pattern in which the electric motor is inactive is selected, and the electric motor is in operation. A transmission hydraulic power source apparatus, wherein when selecting a hydraulic pressure source pattern, a failure mode is determined when a state in which the line pressure is equal to or lower than a predetermined rate with respect to the set line pressure continues for a set time.
前記フェール時油圧源選択制御手段は、フェールモード判断時、アシスト油圧源のみを電動モータで駆動する油圧源パターンを選択する第1油圧源選択制御部と、第1油圧源選択制御にてライン圧がフェールモード時の設定ライン圧に達しない場合には、電磁クラッチをロック状態とし、メイン油圧源とアシスト油圧源とを共に電動モータで駆動する油圧源パターンを選択する第2油圧源選択制御部と、を有することを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to any one of claims 10 and 11,
The fail time hydraulic power source selection control means includes a first hydraulic power source selection control unit that selects a hydraulic power source pattern for driving only the assist hydraulic pressure source with an electric motor when the fail mode is determined, and the line pressure by the first hydraulic power source selection control. When the set line pressure does not reach the fail mode, the electromagnetic clutch is locked, and a second hydraulic power source selection control unit that selects a hydraulic power source pattern that drives both the main hydraulic power source and the assist hydraulic power source with the electric motor. And a hydraulic pressure source device for a transmission.
変速機の油温を検出する油温検出手段を設け、
前記フェール時油圧源選択制御手段は、アシスト油圧源のみを電動モータで駆動する油圧源パターンの選択時、若しくは、メイン油圧源とアシスト油圧源を共に電動モータで駆動する油圧源パターンの選択時、設定するモータ回転数を油温が高いほど高く設定することを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic pressure source device according to claim 12,
Oil temperature detection means for detecting the oil temperature of the transmission is provided,
The failure time hydraulic power source selection control means, when selecting a hydraulic pressure source pattern that drives only the assist hydraulic pressure source with an electric motor, or when selecting a hydraulic pressure source pattern that drives both the main hydraulic pressure source and the assist hydraulic pressure source with an electric motor, A hydraulic pressure source device for a transmission, characterized in that the higher the oil temperature, the higher the motor speed to be set.
前記請求項2に記載された油圧源構成のメイン油圧源と駆動伝達要素との間の第1の駆動軸に、エンジン正転と逆方向にロックする第3のワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to any one of claims 10 to 13,
A third one-way clutch that locks in the reverse direction to the engine normal rotation is provided on the first drive shaft between the main hydraulic power source of the hydraulic power source configuration described in claim 2 and the drive transmission element. A hydraulic power source device for transmission.
前記請求項2に記載された油圧源構成の変速機油圧回路のうち、メイン油圧源の吐出ポートとアシスト油圧源の吐出ポートを連結する油路の途中に、メイン油圧源からアシスト油圧源に向かうオイルの流れのみを許す逆止弁を設けたことを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to any one of claims 10 to 13,
In the transmission hydraulic circuit having the hydraulic source configuration according to claim 2, the main hydraulic source is directed to the assist hydraulic source in the middle of an oil passage connecting the discharge port of the main hydraulic source and the discharge port of the assist hydraulic source. A hydraulic power source apparatus for a transmission, comprising a check valve that allows only an oil flow.
前記請求項2に記載された油圧源構成のメイン油圧源と駆動伝達要素との間の第1の駆動軸に、エンジン正転方向にロックする第1のワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to any one of claims 10 to 13,
A first one-way clutch that locks in the forward rotation direction of the engine is provided on the first drive shaft between the main hydraulic power source of the hydraulic power source configuration described in claim 2 and the drive transmission element. Hydraulic power source device for transmission.
前記第1のワンウェイクラッチとメイン油圧源との間の第1の駆動軸に、エンジン正転と逆方向にロックする第3のワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic pressure source device according to claim 16,
A transmission hydraulic power source apparatus characterized in that a third one-way clutch that locks in the reverse direction to the engine forward rotation is provided on a first drive shaft between the first one-way clutch and a main hydraulic power source.
前記フェール時油圧源選択制御手段は、フェールモード判断時、油温が設定油温以上である場合には、アシスト油圧源のみを電動モータで駆動する油圧源パターンを選択し、油温が設定油温未満である場合には、電磁クラッチをロック状態とし、メイン油圧源とアシスト油圧源を共に電動モータで駆動する油圧源パターンを選択することを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to claim 17,
The fail-time hydraulic pressure source selection control means selects a hydraulic pressure source pattern for driving only the assist hydraulic pressure source with an electric motor when the oil temperature is equal to or higher than the set oil temperature at the time of fail mode determination, and the oil temperature is set to the set oil temperature. When the temperature is lower than the temperature, the electromagnetic clutch is locked, and a hydraulic pressure source pattern that drives both the main hydraulic pressure source and the assist hydraulic pressure source with an electric motor is selected.
エンジントルクを検出するエンジントルク検出手段と、
エンジントルク検出値が設定トルク未満の時には、電磁クラッチをロック状態とし、メイン油圧源とアシスト油圧源を共にエンジン駆動とする油圧源パターンを選択し、エンジントルク検出値が設定トルク以上になると、電磁クラッチをフリー状態とし、メイン油圧源をエンジン駆動としアシスト油圧源をモータ駆動とする油圧源パターンを選択する第1の燃費対応油圧源選択制御手段と、
を設けたことを特徴とする変速機用油圧源装置。In the transmission hydraulic power source device according to any one of claims 2, 4, 6, and 8,
Engine torque detection means for detecting engine torque;
When the engine torque detection value is less than the set torque, the electromagnetic clutch is locked and a hydraulic pressure source pattern that drives both the main hydraulic pressure source and the assist hydraulic pressure source is selected. First fuel consumption compatible hydraulic source selection control means for selecting a hydraulic source pattern in which the clutch is in a free state, the main hydraulic source is engine driven, and the assist hydraulic source is motor driven;
A hydraulic pressure source device for a transmission, characterized in that.
エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、
エンジントルクを検出するエンジントルク検出手段と、
メイン油圧源吐出流量を検出するメイン油圧源吐出流量検出手段と、
エンジン回転数が設定回転数未満の領域では、エンジントルク検出値が設定トルク未満の時に、電磁クラッチをロック状態とし、メイン油圧源とアシスト油圧源を共にエンジン駆動とする油圧源パターンを選択し、エンジントルク検出値が設定トルク以上になると、電磁クラッチをフリー状態とし、メイン油圧源をエンジン駆動としアシスト油圧源をモータ駆動とする油圧源パターンを選択し、エンジン回転数が設定回転数以上の領域では、メイン油圧源吐出流量が設定流量未満の時に、電磁クラッチをロック状態とし、メイン油圧源とアシスト油圧源を共にエンジン駆動とする油圧源パターンを選択し、メイン油圧源吐出流量が設定流量以上になると、電磁クラッチをフリー状態とし、メイン油圧源をエンジン駆動とする油圧源パターンを選択する第2の燃費対応油圧源選択制御手段と、
を設けたことを特徴とする変速機用油圧源装置。In the transmission hydraulic power source device according to any one of claims 6 and 8,
An engine speed detecting means for detecting the engine speed;
Engine torque detection means for detecting engine torque;
Main hydraulic source discharge flow rate detecting means for detecting the main hydraulic source discharge flow rate,
In the region where the engine speed is less than the set speed, when the engine torque detection value is less than the set torque, the electromagnetic clutch is locked, and the hydraulic pressure source pattern is selected to drive the main hydraulic pressure source and the assist hydraulic pressure source together. When the engine torque detection value exceeds the set torque, the electromagnetic clutch is set in the free state, the hydraulic pressure source pattern is selected in which the main hydraulic power source is driven by the engine and the assist hydraulic pressure source is driven by the motor, and the engine speed is greater than the set speed. Then, when the main hydraulic power source discharge flow rate is less than the set flow rate, select the hydraulic power source pattern that locks the electromagnetic clutch and drives both the main hydraulic power source and the assist hydraulic power source to the engine. The hydraulic power source pattern in which the electromagnetic clutch is in the free state and the main hydraulic power source is driven by the engine. A second fuel efficiency corresponding hydraulic source selection control means for-option,
A hydraulic pressure source device for a transmission, characterized in that.
変速機の油温を検出する油温検出手段と、
エンジンアイドリングストップがスタートすると同時に、電磁クラッチをフリー状態とし、アシスト油圧源のみをモータ駆動する油圧源パターンを選択し、変速機油温が設定油温以上になると、電磁クラッチをロック状態とし、メイン油圧源およびアシスト油圧源を共にモータ駆動する油圧源パターンを選択するアイドルストップ時油圧源選択制御手段と、
を設けたことを特徴とする変速機用油圧源装置。The transmission hydraulic power source device according to any one of claims 4 and 8,
Oil temperature detecting means for detecting the oil temperature of the transmission;
At the same time as engine idling stop starts, the electromagnetic clutch is set to the free state, the hydraulic power source pattern that drives only the assist hydraulic power source is selected, and when the transmission oil temperature exceeds the set oil temperature, the electromagnetic clutch is locked and the main hydraulic pressure is set. An idle stop hydraulic power source selection control means for selecting a hydraulic power source pattern for driving both the power source and the assist hydraulic power source;
A hydraulic pressure source device for a transmission, characterized in that.
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