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JP3758874B2 -   Optical information recording medium substrate and optical information recording medium - Google Patents

  Optical information recording medium substrate and optical information recording medium Download PDF

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JP3758874B2
JP3758874B2 JP00625799A JP625799A JP3758874B2 JP 3758874 B2 JP3758874 B2 JP 3758874B2 JP 00625799 A JP00625799 A JP 00625799A JP 625799 A JP625799 A JP 625799A JP 3758874 B2 JP3758874 B2 JP 3758874B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学情報記録媒体用基板に関し、特に光ディスク等の転写型の光学情報記録媒体用の基板に好適に用いられるポリカーボネート樹脂よりなる光学情報記録媒体用基板に関する。さらに本発明は、上記光学情報記録媒体用基板を用いた光学情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
非接触で記録、再生が可能な光記録は、従来の磁気記録に比較して、傷や汚れに対して強いという特徴を有し、記憶容量の大容量化に大きく貢献している。
この方式の記録媒体は、ポリカーボネート樹脂等の透明基板上に情報記録層を形成することによって構成されている。ポリカーボネート樹脂は溶融成形時の耐熱性及び成形後の寸法変化が少ないこと及び機械的特性が優れていることから前記した情報記録媒体の基板材料として好適な材料である。近年、この分野でポリカーボネート樹脂を使用する場合、その使途上、記憶容量の増大に伴い、透明基板に転写した溝の間隔及び深さがより狭くかつ深い方向へ移行しつつある。結果としてポリカーボネート樹脂の成形温度や金型温度をより高温にして成形するのが常になってきた。ところが同樹脂の耐熱性の問題から、より高温で成形すると低分子揮発物が生成し易くなり、その結果、スタンパーやレプリカへの付着によるビットエラーが重大な問題を引き起こしたり、樹脂の劣化による焼けから最終製品でのエラー発生率が上昇したり、種々の問題がある為、より低温で成形できる材料が求められていた。一方、金型温度に関しても、溝の間隔及び深さがより狭くかつ深くなっていることから、より高温になっている訳であるが、高温になる程、成形基板の反りの問題が顕在化し、成形温度同様、より低温の金型温度が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の様な背景からポリカーボネート樹脂には、より低温の成形温度かつ金型温度でディスク基板が有する重要な特性(複屈折、転写性、反り)を損なわずに成形可能な材料への要求が強くなっていた。
この点につき、従来よりポリカーボネート樹脂の末端封鎖剤として使用されていたアルキルフェノールのアルキル鎖長をより長鎖にすることで、ポリカーボネート樹脂自体の流動性が改良されることは良く知られていた。例えば英国特許第965,457号明細書には、長鎖単官能性アルコール類を末端封鎖剤として使用することで溶融粘性を低下させることが、また米国特許第3,240,756号明細書には、停止剤としてアルキルフェノール類を使用することが記載されている。また特開昭51−34992号公報には、末端封鎖剤として炭素数8〜20のアルキル基を有するフェノール、酸クロライド、酸、又はアルコールを使用してポリカーボネート樹脂を製造して流動性を改良する例が上げられている。近年では特開昭60−203632号公報に長鎖アルキル基を末端に有するポリカーボネート樹脂を光学成形品として使用する例も上げられている。これらは何れも長鎖アルキル基がポリカーボネートの分子末端にあることで流動性の改良が可能な点を述べている。
【0004】
ところが、このような長鎖のアルキルフェノールを用いたポリカーボネートは、従来から使用されているt−ブチルフェノールを用いたポリカーボネートに比較して、得られる製品の色相が極端に黄色を帯び、光学記録媒体としては使用に耐えない程度まで着色することが判った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来技術の問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。即ち本発明の要旨は、ジフェノール、カーボネート原料及び下記一般式(I)で表されるp−置換フェノール(以下、パラ体という)からなる末端封鎖剤を含む反応原料を反応させて得られるポリカーボネート樹脂であって、使用される末端封鎖剤中の不純物であるo−置換フェノール(以下、オルト体という)の含有量が下記式(1)の関係を満足するものであるポリカーボネート樹脂からなることを特徴とする光学情報記録媒体用基板、に存する。
【0006】
【化4】

Figure 0003758874
【0007】
(一般式(I)中、Rは炭素数6〜30の有機基である)
【0008】
【数2】
Figure 0003758874
【0009】
(式(1)中、C数は置換フェノール類の置換有機基の炭素原子数を表す。)
【0013】
また本発明のさらに他の要旨は、上記光学情報記録媒体用基板を用いた光学情報記録媒体、に存する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係るポリカーボネート樹脂は、ジフェノール、カーボネート原料及び特定の末端封鎖剤を含む反応原料を反応させることによって製造される。本発明で使用されるジフェノールは、2個のフェノール性ヒドロキシル基を有する化合物であって、好ましくは、一般式:HO−Z−OHで表されるものである。ここで、Zは1個または2個以上の芳香核を含有する有機基であり、芳香核の炭素原子と結合する水素原子は、塩素原子、臭素原子、脂肪族基または脂環式基で置換することができる。複数の芳香核は、それぞれ異なった置換基を有することもできる。また、複数の芳香核は、架橋基で結合されていてもよい。この架橋基には、脂肪族基、脂環式基、ヘテロ原子またはそれらの組合せが含まれる。
【0015】
具体的には、ヒドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシジフェニル、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(ヒドロキシフェニル)ジアルキルベンゼン、及び芳香核にアルキル置換基またはハロゲン置換基をもったこれらの誘導体が挙げられる。これらのジフェノールの2種以上を併用することも可能である。
【0016】
これらのジフェノール及び他の適当なジフェノールは、例えば米国特許第4,982,014号、同第3,028,365号、同第2,999,835号、同第3,148,172号、同第3,275,601号、同第2,991,273号、同第3,271,367号、同第3,062,781号、2,970,131号、及び同第2,999,846号の各明細書、ドイツ特許公開第1,570,703号、同第2,063,050号、同第2,063,052号、及び同第2,211,956号の各明細書、並びにフランス特許第1,561,518号明細書に記載されている。
【0017】
好適なジフェノールには、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン及び1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどの2個のフェノール類残基を骨格中に含むビスフェノール類が含まれる。
本発明で使用されるカーボネート原料とは、縮合反応、交換反応等の重合体生成反応によってポリカーボネート主鎖中にカーボネート結合:
【0018】
【化6】
Figure 0003758874
【0019】
を生成し得る化合物であり、例えばホスゲン、ジフェニルカーボネート等が挙げられる。
本発明において、ポリカーボネート樹脂の製造方法に特に制限は無いが、ホスゲンを原料とする界面重縮合法が一般的である。ホスゲンとアルキルフェノールとを反応させて先ずジアルキルフェニルカーボネートを製造し、これとジフェノールとを溶融縮合条件下で反応させる方法もあげられるが、溶融条件下(〜300℃)、高真空条件(≦50mmHg)で、アルキルフェノールを蒸留しながらエステル交換により分子量を伸張させてゆく方法であり、アルキルフェノールのアルキル鎖長が長くなれば長くなる程蒸留が困難となる為、必ずしも工業的に好適な方法とは言えない。
本発明で使用される末端封鎖剤は、炭素数6〜30の有機基をパラ位に有する置換フェノールであって下記一般式(I)で表される。
【0020】
【化7】
Figure 0003758874
【0021】
(一般式(I)中、Rは炭素数6〜30の有機基である)
上記有機基Rとして、具体的には、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシル基、アルコキシアルキル基等が挙げられ、これら置換基の一部が別の原子(O、S、N等)で置換されていても良い。炭素数として広範囲が示されているのは長鎖アルキルフェノールの製造法によるところが大きい。一般にプロピレンやイソブテンの二量体及びプロピレンの三量体、四量体を酸触媒によりフェノールに付加させる反応がよく用いられるが、例えばプロピレンの四量体の中には、四量体を主体とし±四量体の分布を有したものを使用する場合が一般的であり、主成分の特定は可能であるが炭素数を限定することはできない。
上記の中でも下記一般式(II):
【0022】
【化8】
Figure 0003758874
【0023】
(一般式(II)中、R′は炭素数6〜30のアルキル基である)
で表されるp−アルキルフェノールが好適である。具体的には、t−オクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、3−ペンタデシルフェノール等のアルキルフェノール類が好適である。
【0024】
アルキル基の炭素数が小さすぎると、不純物の含有量は少なく、得られる製品のYI値は良好であるものの、溶融成形時の流動性改良効果は無く、ディスク成形における転写性改良効果も認められない。またこの炭素数が大き過ぎると、得られる製品のTgが極端に低下しすぎ、成形条件にも依存するが結果的にディスクの反りとして表され、好ましくない。従って炭素数は6〜30、好ましくは8〜24、更に好ましくは8〜15、特には12である。
【0025】
さて本発明者らは、上記p−置換フェノール(以下、パラ体という)からなる末端封鎖剤中には、その製造工程に由来する不純物として有機基の置換位置が異なるo−置換フェノール(以下、オルト体という)が含有されており、このオルト体の含有量を規制することによって製品ポリカーボネート樹脂の色相を効果的に改良し得ることを見出した。即ちパラ体及びオルト体からなる置換フェノール中のオルト体の割合を特定値以下とすることによってポリカーボネート樹脂の色相が効果的に改良されるのである。
具体的には、オルト体の含有量が、下記式(1):
【0026】
【数3】
Figure 0003758874
【0027】
(式(1)中、C数は置換フェノール類の置換有機基の炭素原子数を表す。)
の関係を満足することが好ましい。また、下記式(2):
【0028】
【数4】
Figure 0003758874
【0029】
(式(2)中、C数は置換フェノール類の置換有機基の炭素原子数を表す。)
の関係を満足することはより好ましい。さらに、下記式(3):
【0030】
【数5】
Figure 0003758874
【0031】
(式(3)中、C数は置換フェノール類の置換有機基の炭素原子数を表す。)
の関係を満足することはさらに好ましい。上記式(1)〜(3)の左辺はppmで表現した上記の置換フェノール中のオルト体の割合であって、以後これをオルト体含有率と呼ぶことにする。
【0032】
上記オルト体含有率が大き過ぎると得られるポリカーボネート樹脂製品の色相が極端に悪くなる。他方でオルト体含有率を余りに小さく規制することは、置換フェノール、例えばアルキルフェノールの製造側から見ると、歩留まりが悪くなり、好ましい条件とは言えないものとなるが、目的に応じて上記式(1)〜(3)を選択することにより過剰な規制を回避することができる。
【0033】
なお、置換フェノール、例えばアルキルフェノールの製造の観点から検討する場合、オルト体含有率を下げる手段として、一般的に蒸留分離する手段が考えられるが、パラ体とオルト体とは、基本的に分子量の等しい異性体であるため、容易な手段とは言えず、やはり反応の段階からオルト体の生成を抑制することが好ましい。例えば酸触媒によるアルキル化の工程での反応時間を長く取ったり、異性化反応(オルト体→パラ体)の時間を長く取ったりすることがオルト体含有率を低下させる良好な手段と言える。
【0034】
ポリカーボネート樹脂の製造における末端封鎖剤の使用量は、目的とするポリカーボネート樹脂の分子量によっても異なるが、例えば、界面重縮合法の場合、通常、水相中のジフェノールの量に対して、1〜9モル%、好ましくは4〜8モル%、更に好ましくは、5〜7モル%程度がディスク用途として使用される量である。
【0035】
一方、末端封鎖剤の添加位置に関しては特に制限はないが、例えばホスゲンとの共存下に末端封鎖剤を添加すると、末端封鎖剤同志の縮合物(炭酸ジフェニル類など)が多く生成し、結果的により高温で揮発し易いものを多く蓄積させることになり、好ましくない。他方、末端封鎖剤の添加を極端に遅らせた場合は分子量制御が困難となるので、好ましくない。結局、末端封鎖剤の添加は、ホスゲンの消費が終了した直後から、分子量伸長が始まる前までの間が好ましいと言える。
【0036】
上記ポリカーボネート樹脂の製造において、任意の分岐剤を加えることができる。使用される分岐剤は、3個またはそれ以上の官能基を有する種々の化合物から選ぶことができる。適当な分岐剤の例には、3個またはそれ以上のフェノール性ヒドロキシル基を有する化合物である、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノール、2,6−ビス(2′−ヒドロキシ−5′−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン及び1,4−ビス(4,4′−ジヒドロキシトリフェニルメチル)ベンゼンが含まれる。また、3個の官能基を有する化合物である、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、塩化シアヌル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロキシインドール及び3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールも含まれる。中でも、3個またはそれ以上のフェノール性ヒドロキシル基を持つものが好適である。分岐剤の使用量は、目的とする分岐度によっても異なるが、通常、水相中のジフェノールの量に対し、0.05〜2モル%の量で使用される。
【0037】
上記ポリカーボネート樹脂の製造において、生成ポリマーを溶解する有機相は、反応温度及び反応圧力において、ホスゲン及びカーボネート・オリゴマー、ポリカーボネート等の反応生成物は溶解するが、水を溶解しない(水と溶液をつくらないという意味で)任意の不活性有機溶媒を含むことが必要である。
代表的な不活性有機溶媒には、ヘキサン及びn−ヘプタンのような脂肪族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、ジクロロプロパン及び1,2−ジクロロエチレンのような塩素化脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン及びキシレンのような芳香族炭化水素、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン及びクロロトルエンのような塩素化芳香族炭化水素、その他ニトロベンゼン及びアセトフェノンのような置換芳香族炭化水素が含まれる。中でも、塩素化された炭化水素、例えば塩化メチレンまたはクロロベンゼンが好適に使用される。
これらの不活性有機溶媒は、単独であるいは他の溶媒との混合物として、使用することができる。
【0038】
上記ポリカーボネート樹脂の製造においては、ホスゲンとの接触に先立って、水相と有機相の接触の際に縮合触媒を供給し、乳濁液の形成を縮合触媒の存在下に行うこともできるし、また好ましい。もちろん、望むならば、縮合触媒の供給を、ホスゲンとの接触時に行ってもよい。縮合触媒としては、界面重縮合法に使用されている、多くの縮合触媒の中から、任意に選択することができる。中でも、トリアルキルアミン、N−エチルピロリドン、N−エチルピペリジン、N−エチルモルホリン、N−イソプロピルピペリジン及びN−イソプロピルモルホリンが特に好適であり、特にトリエチルアミン及びN−エチルピペリジンが適している。
【0039】
上記の方法において、ホスゲン化の方法に特に制限はなく、例えば、使用される原料の純度を向上させるべく使用ホスゲン中の低沸不純物であるフリー塩素を吸着除去、精製して、使用すること及び別の原料である塩化メチレン(有機相)とジフェノールのアルカリ金属塩(水相)を予め乳化し、界面積を増加させた乳濁液を、ホスゲンと接触させることによって、モノクロロホーメート体の成長種優勢で反応を進めること等、熱安定性にとって好ましい手法を取ることができる。
【0040】
その場合、乳化されるべき水相は、水、ジフェノール及びアルカリ金属水酸化物の少なくとも3成分を含むことが必要である。水相中で、ジフェノールは、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムと反応して、水溶性のアルカリ金属塩を生じる。もちろん、有機相と接触させる以前に、前記の3成分を混合して、均一な水溶液を調製し、水相を準備しておくことが好ましいが、必要に応じて、それら3成分の一部または全部を、有機相との接触に際して、混合することも可能である。水相中のジフェノールとアルカリのモル比は、1:1.8〜1:3.5が好ましく、更には1:2.0〜1:3.2が好ましい。このような水溶液を調製する際には、温度を20℃以上、好ましくは30〜40℃にすることが好ましいが、余り高いとジフェノールの酸化が起きるので、必要最低温度とし、かつ、窒素雰囲気で行うか、あるいは、ハイドロサルファイト等の還元剤を少量添加することが好ましい。
【0041】
オリゴマーを得るときの反応温度は、80℃以下、好ましくは70℃以下、さらに好ましくは10〜65℃の範囲にあることが好ましい。高すぎると、副反応の抑制ができず、ホスゲン原単位が悪化する。一方、低すぎると、反応制御上は好ましい状況ではあるが、冷凍負荷が増大して、その分コスト・アップとなり好ましくない。
【0042】
オリゴマーを得る段階での、有機相中のオリゴマーの濃度は、得られるオリゴマーが可溶な範囲であればよく、具体的には、10〜40重量%程度である。また、有機相の割合は、ジフェノールのアルカリ金属水酸化物水溶液、即ち水相に対して0.2〜1.0の容積比であることが好ましい。このような縮合条件下で得られる、オリゴマーの平均分子量(Mv)は、通常500〜10,000程度、好ましくは1,600〜4,500であるが、特に制限はされない。
【0043】
このようにして得られたオリゴマーは、常法に従い、重縮合条件下で、高分子のポリカーボネートとする。好ましい実施態様においては、このオリゴマーの溶存する有機相を水相から分離し、必要に応じ、前述の不活性有機溶媒を追加し、該オリゴマーの濃度を調整する。すなわち、重縮合によって得られる有機相中のポリカーボネートの濃度が、通常、5〜30重量%となるように、溶媒の量が調整される。しかる後、新たに水及びアルカリ金属水酸化物を含む水相を加え、さらに重縮合条件を整えるために、好ましくは前述の縮合触媒を添加して、界面重縮合法に従い、所期の重縮合を完結させる。重縮合時の有機相と水相の割合は、容積比で、有機相:水相=1:0.2〜1程度が好ましい。
【0044】
重縮合完結後は、残存するクロロホーメート基が例えば0.1μmol/g以下になるまで、NaOHのようなアルカリで洗浄処理する。その後は、電解質が無くなるまで、有機相を洗浄し、最終的には有機相から適宜不活性有機溶媒を除去し、ポリカーボネートを分離する。このようにして得られるポリカーボネートの平均分子量(Mv)は、通常10,000〜100,000程度であるが、ディスク用途として好適に使用されるMvは通常13,000〜20,000、更に好ましくは14,000〜18,000程度である。
【0045】
また光学成形品にする場合の成形温度として、使用されるスタンパーのビット間隔及び深さに依存して高温を選択せざるを得なくなる訳であるが、本発明の前記対象のように特殊な置換フェノール、特にアルキルフェノールを選択せざるを得ない状況の場合、記憶容量も相当高密度化しており、選択する成形温度として、通常、340〜400℃、好ましくは350〜390℃、更に好ましくは360〜385℃程度の温度となる。
なお、本明細書において、平均分子量(Mv)とは、オリゴマーまたはポリカーボネートの濃度(C)(0.6g/dl塩化メチレン溶液)を用いて、温度20℃で測定した比粘度(ηsp)から、下記の両式
【0046】
【数6】
ηsp/C=〔η〕(1+0.28ηsp)
〔η〕=1.23×10-5×Mv0.83
【0047】
を用いて算出した値である。
上記方法で得られるポリカーボネート樹脂には、これを反応器から分離する途中、またはこれを加工する前またはその間において、種々の添加剤、例えば安定剤、型抜き剤、燃焼遅延剤、帯電防止剤、充填剤、繊維、衝撃強度変性剤等の有効量を、加えることができる。
【0048】
これらのポリカーボネート樹脂は、射出成形、押出成形などによって種々の成形品、例えばフィルム、糸、板等に加工することもできるし、種々の技術的分野、例えば電気部品または建築産業において、また照明器具用材料及び光学的機器材料、特に灯火のハウジング、光学レンズ、光学ディスク及びオーディオディスク等に使用される。特に高温成形を余儀なくされる光学分野に好ましく使用される。
【0049】
光学式情報記録媒体では一般的に、ポリカーボネート樹脂が基板として用いられており、再生専用型光ディスク(CD,CD−ROM,DVD−ROM等)、記録再生型光ディスク(ライトワンス型:CD−R,DVD−R等)、記録、再生、消去、再書込可能型光ディスク(リライタブル型:MO,CD−RW,DVD−RAM等)が知られている。
【0050】
【実施例】
以下、実施例に従って、本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらによって限定されるものではない。
実施例中で使用する記号または略号は、次の意味を有する。
【0051】
【表1】
記号または略号 意味
BPA ビスフェノールA
BPA−Na ビスフェノールAのナトリウム塩
GPC ゲル浸透クロマトグラフィー
【0052】
実施例1〜5
ビスフェノールA 16.31kg/時、NaOH 5.93kg/時及び水101.1kg/時を、ハイドロサルファイト0.018kg/時の存在下に、35℃で溶解した後、25℃まで冷却した水相並びに5℃に冷却した塩化メチレン68.0kg/時の有機相を、各々内径6mm、外径8mmのステンレス製配管に供給し、同配管内で混合し、さらにホモミキサー(特殊機化株式会社製、製品名T.KホモミックラインフローLF−500型)を用いて、乳化し、乳濁液を調製した。
【0053】
このようにして得られた、BPA−Na水溶液(水相)と塩化メチレン(有機相)の乳濁液を、ホモミキサーから分岐する内径6mm、外径8mmの配管で取出し、これに接続する内径6mm、長さ34mのテフロン製パイプリアクターにおいて、ここに別途導入される0℃に冷却したパイプより供給された液化ホスゲン7.5kg/時と接触させた。この液化ホスゲンは直径55mm、高さ500mmの円筒型容器に活性炭(太平化学製、商品名ヤシコールS、物性下記)を充填し、−5℃、7.2kg/時、SV=3で通液処理したものを使用した。
【0054】
【表2】
使用活性炭:
粒度 :30〜60mesh
真密度 :2.1g/cc
空隙率 :40%
比表面積:1200m2 /g
細孔容積:0.86cc/g
【0055】
上記原料がホスゲンとパイプリアクター内を、1.7m/秒の線速にて20秒間流通する間に、ホスゲン化、オリゴマー化反応を行った。この時、反応温度は、それぞれ60℃になるように調整し、いずれも次のオリゴマー化槽に入る前に35℃まで外部冷却を行った。
【0056】
このようにしてパイプリアクターより得られるオリゴマー化された乳濁液を、さらに内容積50リットルの撹拌機付き反応槽に導き、N2 雰囲気下、30℃で撹拌し、オリゴマー化することで、水相中に存在する未反応のBPA−Naを完全に消費させた後、水相と有機相を静置分離し、オリゴマーの塩化メチレン溶液を得た。オリゴマー化に際し、触媒トリエチルアミン0.005kg/時及び末端封鎖剤として表−1記載の種類及び量(モル%(対ジフェノール))のアルキルフェノールを、各々、オリゴマー化槽に導入した、なお、同アルキルフェノール中のオルト体含有率(ppm)も同様に表−1に記載した。
【0057】
実施例3〜5に用いたドデシルフェノールの製造は次の様にして行なった。50℃に昇温した原料ドデセンを同様に昇温されたフェノールと混合し(4倍モル対ドデセン)、酸性イオン交換樹脂塔へ通液し、アルキル化反応を実施した。この時発熱を伴うので、その熱量分を除熱しながら通液した。この様にして得られた反応液を同様に酸性イオン交換樹脂の充填された反応塔に供給し、オルト異性体をパラ異性体へ異性化させた。
【0058】
この様にして得られたドデシルフェノールを初期フェノール分離蒸留塔でフェノールを除去し、更に別の塔で不純物である、ジアルキル体等ヘビーエンドをカットし、製品として取得した。
実施例に用いたアルキルフェノールはいずれも通常のアルキル化反応時間及び異性化反応時間を2倍以上にすることで生成してくるオルト異性体を削減したものを用いた。
【0059】
上記オリゴマーの塩化メチレン溶液のうち、23kgを、内容積70リットルのファウドラー翼付き反応槽に仕込み、これに希釈用塩化メチレン10kgを追加し、さらに25重量%NaOH水溶液2.2kg、水6kg及びトリエチルアミン2.2gを加え、N2 雰囲気下、30℃で撹拌し、60分間重縮合反応を行って、ポリカーボネートを含む反応液を得た。
【0060】
この反応液に、塩化メチレン30kg及び水7kgを加え、20分間撹拌した後、撹拌を停止し、水相と有機相を分離した。分離した有機相に、0.1規定塩酸20kgを加え15分間撹拌し、トリエチルアミン及び小量残存するアルカリ成分を抽出した後、撹拌を停止し、水相と有機相を分離した。さらに、分離した有機相に、純水20kgを加え、15分間撹拌した後、撹拌を停止し、水相と有機相を分離した。この操作を抽出排水中の塩素イオンが検出されなくなるまで(3回)繰り返した。
【0061】
得られた精製ポリカーボネート溶液を、ニーダーで粉化し、乾燥後、粒状粉末(フレーク)を得た。
このフレークを、30mm二軸押出機(池貝鉄工製)、樹脂温290℃にてN2 雰囲気下、混練後、ペレット化した(15kg/時)。このとき操作上不純物混入が懸念される点(人の手や汗及び冷却水に由来する不純物)に関し、十分の注意を払いながら処理した。
【0062】
各実施例で得られたフレークについて、平均分子量及び分子量分布を、またペレットについて、色調をそれぞれ測定した。その結果を表−1に示す。
なお、表中のポリカーボネートの物性評価は、次のようにして行った。
1)分子量分布(Mw/Mn):
GPC装置(東ソー株式会社製、製品名HLC−8020)を使用し、テトラヒドロフラン(THF)を溶離液とし、4種の高速GPC用充填剤(東ソー株式会社製、製品名TSK 5000HLX、4000HLX、3000HLX及び2000HLX)を充填した4本のカラムで分離し、屈折率差により検出して得られたチャートより、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)をポリスチレン換算で求め、Mw/Mnを算出した。
【0063】
2)色調(YI値):
<見本板の成形>
上記のようにして得られたペレットを、射出成形機(株式会社日本製鋼所、製品名JSW J75EII)を用い、360℃で可塑化後、シリンダー内で180秒滞留させ、厚さ3.2mm、60mm角の見本板を成形し、同成形で1ショット目と10ショット目のYI値(黄変指数)を測定し、その差(ΔYI)を求めた。
【0064】
<色調の測定>
これらの見本板について、色差計(ミノルタ株式会社製、製品名CM−3700D)を用いて、色調(YI値)を測定した。測定値のうち、1ショット目のYI値が小さいのは、定常成型時の色調が良好であることを示し、1ショット目と10ショット目のYI値の差(ΔYI)が小さいのは、高温における熱安定性が良好であることを示す。
【0065】
3)溶融粘度:
溶融時の流動性を比較する手法として、キャピログラフ(株式会社東洋精機製作所、製品名:キャピログラフ1B)を使用し、L(オリフィス長)/D(オリフィス径)/B(バレル径)=40/1/9.55(mm)、250℃、剪断速度(γ′)=100sec-1の条件にて溶融粘度を測定した。
4)全光線透過率(ASTM D1003):
ディスク基板にとって必要な透明性の尺度として、上記3.2mm厚の見本板につき全光線透過率を測定した。この数値が低いとポリカーボネートが本来有する透明性の点で難点があることを示しており、光学材料としての使用に耐えないと判断できる。
【0066】
5)ディスク成形時のスタンパーへの転写性比較及び基板特性評価:
住友重機械製 SD30成型機を使用し、直径120mmφ、記録領域の厚み0.6mmの基板を下記条件下に成形した。スタンパーは4.7GB DVD−R対応を使用した。
このスタンパーは、トラックピッチ0.74μm、グルーブ深さ170nmのものである。
【0067】
【表3】
シリンダー温度 :385℃、 金型温度:130℃/124℃
充填時間 :0.09秒、 冷却時間:9.0秒
圧縮力(ton):20−12−8−5
【0068】
この条件にて成形した後、ポリカーボネート基板上に転写された記録領域最外周の溝の深さを測定し、転写性の良否の比較を行った。
<複屈折>
オーク製作所製自動複屈折測定装置 ADR−130Nを使用し、面内複屈折の最大値と最小値を示した。
<機械特性>
基板の機械特性は、DVD−Rの規格(DVD Specifications for Recordable Disc/Part.1 Physical Specifications Ver.1.0 July 1997)に従って評価した。
この結果、十分マージンをもってクリアするものを○、ぎりぎりであるがクリアするものを△で表した。
【0069】
比較例1〜4
表−1記載のアルキルフェノールを末端封鎖剤として使用した以外は実施例1と同様の操作を行なった。用いたアルキルフェノールは全て、通常の反応時間と異性化時間により処理されたもので、一般的に市販されているものは、殆どこの組成である。
【0070】
比較例5
成形時のシリンダー温度を395℃とし、金型温度を132℃/126℃とした以外は比較例1と同様の操作を行った。
【0071】
【表4】
Figure 0003758874
【0072】
【表5】
Figure 0003758874
【0073】
【表6】
Figure 0003758874
【0074】
【発明の効果】
本発明に係るポリカーボネート樹脂は、通常10,000〜100,000の平均分子量を有し、その成形品は、ポリカーボネート樹脂固有の優れた物性を有するだけでなく、成形時に流動性が著しく向上して、より低い成形温度で所定の成形品が得られるメリットがあり、かつ着色の少ない成形品を得ることができるので、従来品に比べ、その用途範囲を大きく拡大できる利点を有する。更に低い成形温度でも金型やスタンパーへの転写性に優れる利点を有し、製品としてより劣化の少ない、歩留まりの良い製品を取得可能である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present inventionOptical information recording medium substrateIn particular, a polycarbonate resin suitably used for a substrate for a transfer type optical information recording medium such as an optical diskOptical information recording medium substrate comprisingAbout. Furthermore, the present invention providesLightScientific information recording mediumBoardThe present invention relates to the optical information recording medium used.
[0002]
[Prior art]
Optical recording that can be recorded and reproduced in a non-contact manner is more resistant to scratches and dirt than conventional magnetic recording, and greatly contributes to an increase in storage capacity.
This type of recording medium is configured by forming an information recording layer on a transparent substrate such as polycarbonate resin. Polycarbonate resin is a suitable material as a substrate material for the information recording medium described above because it has excellent heat resistance during melt molding, little dimensional change after molding, and excellent mechanical properties. In recent years, when a polycarbonate resin is used in this field, the interval and depth of grooves transferred to a transparent substrate are becoming narrower and deeper as the storage capacity increases. As a result, it has always been possible to mold the polycarbonate resin at a higher molding temperature or mold temperature. However, due to the heat resistance problem of the resin, low-molecular volatiles are likely to be generated when molded at higher temperatures.As a result, bit errors due to adhesion to stampers and replicas can cause serious problems, or burnout due to deterioration of the resin. Therefore, there is a need for a material that can be molded at a lower temperature because the error rate in the final product increases and there are various problems. On the other hand, the mold temperature is also higher because the groove spacing and depth are narrower and deeper, but as the temperature rises, the problem of warping of the molded substrate becomes obvious. As with the molding temperature, a lower mold temperature has been demanded.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Due to the above background, there is a strong demand for polycarbonate resins that can be molded without losing the important properties (birefringence, transferability, warpage) of disk substrates at lower molding temperatures and mold temperatures. It was.
In this regard, it has been well known that the flowability of the polycarbonate resin itself is improved by making the alkyl chain length of the alkylphenol conventionally used as a terminal blocker of the polycarbonate resin longer. For example, British Patent 965,457 discloses that long-chain monofunctional alcohols can be used as end-capping agents to reduce melt viscosity, and US Pat. No. 3,240,756 discloses that Describes the use of alkylphenols as terminators. Japanese Patent Application Laid-Open No. 51-34992 improves the flowability by producing a polycarbonate resin using phenol, acid chloride, acid, or alcohol having an alkyl group having 8 to 20 carbon atoms as a terminal blocking agent. An example is given. In recent years, JP-A-60-203632 discloses an example in which a polycarbonate resin having a long-chain alkyl group at its terminal is used as an optical molded product. These all describe that the fluidity can be improved by having a long-chain alkyl group at the molecular end of the polycarbonate.
[0004]
However, the polycarbonate using such a long-chain alkylphenol has an extremely yellow hue of the product obtained compared to the polycarbonate using t-butylphenol that has been used conventionally, and is used as an optical recording medium. It turns out that it colors to the extent that it cannot endure use.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
  The inventors of the present invention have arrived at the present invention as a result of intensive studies to solve the above problems of the prior art. That is, the gist of the present invention is a polycarbonate obtained by reacting a reaction raw material containing a terminal blocking agent composed of diphenol, a carbonate raw material and a p-substituted phenol represented by the following general formula (I) (hereinafter referred to as para-form). The content of o-substituted phenol (hereinafter referred to as ortho-form), which is an impurity in the end-capping agent used, satisfies the relationship of the following formula (1).From polycarbonate resinIt is characterized byOptical information recording medium substrate, Exist.
[0006]
[Formula 4]
Figure 0003758874
[0007]
(In general formula (I), R is an organic group having 6 to 30 carbon atoms)
[0008]
[Expression 2]
Figure 0003758874
[0009]
(In formula (1), the C number represents the number of carbon atoms of the substituted organic group of the substituted phenols.)
[0013]
  Still another gist of the present invention is as follows.LightScientific information recording mediumBoardThe optical information recording medium used.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  The present inventionPertaining toThe polycarbonate resin is produced by reacting a reaction raw material containing diphenol, a carbonate raw material, and a specific end-capping agent. The diphenol used in the present invention is a compound having two phenolic hydroxyl groups, and is preferably represented by the general formula: HO-Z-OH. Here, Z is an organic group containing one or more aromatic nuclei, and the hydrogen atom bonded to the carbon atom of the aromatic nucleus is substituted with a chlorine atom, a bromine atom, an aliphatic group or an alicyclic group. can do. The plurality of aromatic nuclei can also have different substituents. Further, the plurality of aromatic nuclei may be bonded by a crosslinking group. This bridging group includes an aliphatic group, an alicyclic group, a heteroatom, or a combination thereof.
[0015]
Specifically, hydroquinone, resorcin, dihydroxydiphenyl, bis (hydroxyphenyl) alkane, bis (hydroxyphenyl) cycloalkane, bis (hydroxyphenyl) sulfide, bis (hydroxyphenyl) ether, bis (hydroxyphenyl) ketone, bis ( Hydroxyphenyl) sulfone, bis (hydroxyphenyl) sulfoxide, bis (hydroxyphenyl) dialkylbenzene, and derivatives thereof having an alkyl or halogen substituent in the aromatic nucleus. Two or more of these diphenols can be used in combination.
[0016]
These diphenols and other suitable diphenols are described, for example, in U.S. Pat. Nos. 4,982,014, 3,028,365, 2,999,835, and 3,148,172. 3,275,601, 2,991,273, 3,271,367, 3,062,781, 2,970,131, and 2,999. 846, German Patent Publication Nos. 1,570,703, 2,063,050, 2,063,052 and 2,211,956 , As well as in French Patent No. 1,561,518.
[0017]
Suitable diphenols include 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, 2,2-bis (3,5-dimethyl-4-hydroxyphenyl) propane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) Bisphenols containing two phenol residues such as cyclohexane and 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) -3,3,5-trimethylcyclohexane in the skeleton are included.
The carbonate raw material used in the present invention is a carbonate bond in a polycarbonate main chain by a polymer formation reaction such as a condensation reaction or an exchange reaction:
[0018]
[Chemical 6]
Figure 0003758874
[0019]
Examples of such compounds include phosgene and diphenyl carbonate.
In the present invention, the polycarbonate resin production method is not particularly limited, but an interfacial polycondensation method using phosgene as a raw material is common. First, dialkylphenyl carbonate is produced by reacting phosgene with alkylphenol, and this is reacted with diphenol under melt condensation conditions. The conditions include melting conditions (up to 300 ° C.) and high vacuum conditions (≦ 50 mmHg). In this method, the molecular weight is increased by transesterification while distilling the alkylphenol, and the longer the alkyl chain length of the alkylphenol, the more difficult it is to distill. Absent.
The terminal blocking agent used in the present invention is a substituted phenol having an organic group having 6 to 30 carbon atoms in the para position, and is represented by the following general formula (I).
[0020]
[Chemical 7]
Figure 0003758874
[0021]
(In general formula (I), R is an organic group having 6 to 30 carbon atoms)
Specific examples of the organic group R include an alkyl group, an aryl group, an alkenyl group, an alkoxyl group, an alkoxyalkyl group, and the like, and a part of these substituents is another atom (O, S, N, etc.). It may be replaced. A wide range of carbon numbers is indicated by the production method of long-chain alkylphenols. Generally, a reaction in which propylene or isobutene dimer, propylene trimer or tetramer is added to phenol by an acid catalyst is often used. For example, propylene tetramer is mainly composed of tetramer. Generally, those having a tetramer distribution are used, and the main component can be specified, but the number of carbon atoms cannot be limited.
Among the above, the following general formula (II):
[0022]
[Chemical 8]
Figure 0003758874
[0023]
(In the general formula (II), R 'is an alkyl group having 6 to 30 carbon atoms)
The p-alkylphenol represented by these is suitable. Specifically, alkylphenols such as t-octylphenol, octylphenol, nonylphenol, dodecylphenol, and 3-pentadecylphenol are preferable.
[0024]
If the carbon number of the alkyl group is too small, the content of impurities is small and the resulting product has a good YI value, but there is no fluidity improvement effect during melt molding, and a transferability improvement effect in disk molding is also observed. Absent. On the other hand, if the carbon number is too large, the Tg of the resulting product is extremely lowered, and although it depends on the molding conditions, it is expressed as a warp of the disc as a result, which is not preferable. Therefore, the carbon number is 6 to 30, preferably 8 to 24, more preferably 8 to 15, and particularly 12.
[0025]
Now, in the end-blocking agent composed of the above p-substituted phenol (hereinafter referred to as para-form), the present inventors have different o-substituted phenols (hereinafter referred to as the organic group substitution position) as impurities derived from the production process. It has been found that the hue of the product polycarbonate resin can be effectively improved by regulating the content of the ortho form. That is, the hue of the polycarbonate resin is effectively improved by setting the ratio of the ortho form in the substituted phenol composed of the para form and the ortho form to a specific value or less.
Specifically, the content of the ortho form is represented by the following formula (1):
[0026]
[Equation 3]
Figure 0003758874
[0027]
(In formula (1), the C number represents the number of carbon atoms of the substituted organic group of the substituted phenols.)
It is preferable to satisfy this relationship. Moreover, following formula (2):
[0028]
[Expression 4]
Figure 0003758874
[0029]
(In formula (2), the C number represents the number of carbon atoms of the substituted organic group of the substituted phenols.)
It is more preferable to satisfy this relationship. Furthermore, the following formula (3):
[0030]
[Equation 5]
Figure 0003758874
[0031]
(In formula (3), the C number represents the number of carbon atoms of the substituted organic group of the substituted phenols.)
It is further preferable to satisfy this relationship. The left side of the above formulas (1) to (3) is the ratio of the ortho form in the substituted phenol expressed in ppm, and this is hereinafter referred to as the ortho form content.
[0032]
If the ortho-form content is too large, the hue of the polycarbonate resin product obtained becomes extremely bad. On the other hand, restricting the ortho content is too small, when viewed from the production side of a substituted phenol, for example, an alkylphenol, is a poor yield and is not a preferable condition. Excessive regulation can be avoided by selecting () to (3).
[0033]
In addition, when considering from the viewpoint of production of substituted phenols, for example, alkylphenols, as means for lowering the ortho-form content, generally means for distillation separation can be considered, but para-forms and ortho-forms basically have molecular weights. Since it is an equal isomer, it cannot be said that it is an easy means, and it is also preferable to suppress the formation of the ortho form from the reaction stage. For example, taking a long reaction time in the acid-catalyzed alkylation step or taking a long time for the isomerization reaction (ortho body → para body) can be said to be a good means for reducing the ortho body content.
[0034]
The amount of the end-blocking agent used in the production of the polycarbonate resin varies depending on the molecular weight of the target polycarbonate resin. 9 mol%, preferably 4 to 8 mol%, more preferably about 5 to 7 mol% is the amount used for disc applications.
[0035]
On the other hand, there is no particular restriction on the addition position of the end-blocking agent. For example, if the end-blocking agent is added in the coexistence with phosgene, a large amount of condensates (diphenyl carbonates, etc.) are generated with the end-blocking agent. As a result, a large amount of the material that easily volatilizes at a high temperature is accumulated, which is not preferable. On the other hand, if the addition of the endblocking agent is extremely delayed, it is difficult to control the molecular weight, which is not preferable. After all, it can be said that the addition of the end-blocking agent is preferably performed immediately after the consumption of phosgene is completed and before the molecular weight extension starts.
[0036]
In the production of the polycarbonate resin, an arbitrary branching agent can be added. The branching agent used can be selected from a variety of compounds having three or more functional groups. Examples of suitable branching agents include 2,4-bis (4-hydroxyphenylisopropyl) phenol, 2,6-bis (2'-hydroxy-), compounds having three or more phenolic hydroxyl groups. 5'-methylbenzyl) -4-methylphenol, 2- (4-hydroxyphenyl) -2- (2,4-dihydroxyphenyl) propane and 1,4-bis (4,4'-dihydroxytriphenylmethyl) benzene Is included. Also, compounds having three functional groups, 2,4-dihydroxybenzoic acid, trimesic acid, cyanuric chloride, bis (4-hydroxyphenyl) -2-oxo-2,3-dihydroxyindole and 3,3- Bis (4-hydroxy-3-methylphenyl) -2-oxo-2,3-dihydroindole is also included. Of these, those having three or more phenolic hydroxyl groups are preferred. The amount of the branching agent used varies depending on the target degree of branching, but is usually used in an amount of 0.05 to 2 mol% with respect to the amount of diphenol in the aqueous phase.
[0037]
In the production of the polycarbonate resin, the organic phase that dissolves the produced polymer dissolves reaction products such as phosgene, carbonate oligomers, and polycarbonate, but does not dissolve water at the reaction temperature and reaction pressure. It is necessary to include any inert organic solvent (in the sense of not).
Typical inert organic solvents include aliphatic hydrocarbons such as hexane and n-heptane, methylene chloride, chloroform, carbon tetrachloride, dichloroethane, trichloroethane, tetrachloroethane, dichloropropane, and 1,2-dichloroethylene. Chlorinated aliphatic hydrocarbons, aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene and xylene, chlorinated aromatic hydrocarbons such as chlorobenzene, o-dichlorobenzene and chlorotoluene, and other substituted aromatic carbons such as nitrobenzene and acetophenone Hydrogen is included. Of these, chlorinated hydrocarbons such as methylene chloride or chlorobenzene are preferably used.
These inert organic solvents can be used alone or as a mixture with other solvents.
[0038]
In the production of the polycarbonate resin, prior to the contact with phosgene, a condensation catalyst is supplied at the time of contact between the aqueous phase and the organic phase, and an emulsion can be formed in the presence of the condensation catalyst. Also preferred. Of course, if desired, the condensation catalyst may be supplied upon contact with phosgene. The condensation catalyst can be arbitrarily selected from many condensation catalysts used in the interfacial polycondensation method. Among them, trialkylamine, N-ethylpyrrolidone, N-ethylpiperidine, N-ethylmorpholine, N-isopropylpiperidine and N-isopropylmorpholine are particularly suitable, and triethylamine and N-ethylpiperidine are particularly suitable.
[0039]
In the above method, the phosgenation method is not particularly limited. For example, free chlorine, which is a low-boiling impurity in the phosgene used, is adsorbed and removed to improve the purity of the raw material used, and used. Another emulsion of methylene chloride (organic phase) and diphenol alkali metal salt (aqueous phase) is pre-emulsified and the emulsion with increased interfacial area is brought into contact with phosgene. It is possible to take a method preferable for thermal stability, such as proceeding the reaction with the growth species predominant.
[0040]
In that case, the aqueous phase to be emulsified needs to contain at least three components of water, diphenol and alkali metal hydroxide. In the aqueous phase, diphenols react with alkali metal hydroxides such as sodium hydroxide or potassium hydroxide to produce water soluble alkali metal salts. Of course, before contacting with the organic phase, it is preferable to mix the above three components to prepare a uniform aqueous solution and prepare an aqueous phase, but if necessary, a part of these three components or It is also possible to mix the whole upon contact with the organic phase. The molar ratio of diphenol to alkali in the aqueous phase is preferably 1: 1.8 to 1: 3.5, more preferably 1: 2.0 to 1: 3.2. When preparing such an aqueous solution, the temperature is preferably set to 20 ° C. or higher, preferably 30 to 40 ° C. However, if it is too high, oxidation of diphenol occurs, so the necessary minimum temperature is set and a nitrogen atmosphere is used. Or a small amount of a reducing agent such as hydrosulfite is preferably added.
[0041]
The reaction temperature for obtaining the oligomer is preferably 80 ° C. or lower, preferably 70 ° C. or lower, more preferably 10 to 65 ° C. If it is too high, side reactions cannot be suppressed, and the phosgene basic unit deteriorates. On the other hand, if it is too low, it is preferable in terms of reaction control, but the refrigeration load increases, and the cost increases accordingly, which is not preferable.
[0042]
The concentration of the oligomer in the organic phase at the stage of obtaining the oligomer may be in a range where the obtained oligomer is soluble, and specifically, it is about 10 to 40% by weight. Moreover, it is preferable that the ratio of an organic phase is 0.2-1.0 volume ratio with respect to the alkali metal hydroxide aqueous solution of diphenol, ie, an aqueous phase. The average molecular weight (Mv) of the oligomer obtained under such condensation conditions is usually about 500 to 10,000, preferably 1,600 to 4,500, but is not particularly limited.
[0043]
The oligomer thus obtained is converted into a high-molecular-weight polycarbonate under polycondensation conditions according to a conventional method. In a preferred embodiment, the organic phase in which the oligomer is dissolved is separated from the aqueous phase, and the inert organic solvent is added as necessary to adjust the concentration of the oligomer. That is, the amount of the solvent is adjusted so that the concentration of the polycarbonate in the organic phase obtained by polycondensation is usually 5 to 30% by weight. Thereafter, an aqueous phase containing water and alkali metal hydroxide is newly added, and in order to further adjust the polycondensation conditions, the above-mentioned condensation catalyst is preferably added, and the desired polycondensation is performed according to the interfacial polycondensation method. To complete. The ratio of the organic phase to the aqueous phase at the time of polycondensation is preferably about volume ratio of organic phase: aqueous phase = 1: 0.2-1.
[0044]
After completion of the polycondensation, the substrate is washed with an alkali such as NaOH until the remaining chloroformate group becomes, for example, 0.1 μmol / g or less. Thereafter, the organic phase is washed until the electrolyte is exhausted, and finally the inert organic solvent is appropriately removed from the organic phase to separate the polycarbonate. The average molecular weight (Mv) of the polycarbonate thus obtained is usually about 10,000 to 100,000, but the Mv suitably used for disk applications is usually 13,000 to 20,000, more preferably It is about 14,000-18,000.
[0045]
In addition, as a molding temperature in the case of an optical molded product, a high temperature is inevitably selected depending on the bit interval and depth of the stamper to be used. In the case where it is necessary to select phenol, particularly alkylphenol, the storage capacity is also considerably increased, and the molding temperature to be selected is usually 340 to 400 ° C, preferably 350 to 390 ° C, more preferably 360 to 360 ° C. The temperature is about 385 ° C.
In this specification, the average molecular weight (Mv) is the specific viscosity (ηsp) measured at a temperature of 20 ° C. using the oligomer or polycarbonate concentration (C) (0.6 g / dl methylene chloride solution). Both formulas below
[0046]
[Formula 6]
ηsp / C = [η] (1 + 0.28 ηsp)
[Η] = 1.23 × 10-Five× Mv0.83
[0047]
Is a value calculated using.
In the polycarbonate resin obtained by the above-mentioned method, various additives such as a stabilizer, a mold release agent, a flame retarder, an antistatic agent, in the middle of separating from the reactor, or before or during the processing thereof, Effective amounts of fillers, fibers, impact strength modifiers and the like can be added.
[0048]
These polycarbonate resins can also be processed into various molded articles such as films, yarns, plates, etc. by injection molding, extrusion molding, etc., in various technical fields such as electrical parts or the building industry, and lighting fixtures. It is used for industrial materials and optical equipment materials, especially lamp housings, optical lenses, optical disks and audio disks. In particular, it is preferably used in the optical field where high temperature molding is unavoidable.
[0049]
In optical information recording media, polycarbonate resin is generally used as a substrate, and a reproduction-only optical disc (CD, CD-ROM, DVD-ROM, etc.), a recording / reproducing optical disc (write-once type: CD-R, DVD-R etc.), recording, reproduction, erasing and rewritable optical discs (rewritable type: MO, CD-RW, DVD-RAM etc.) are known.
[0050]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described in detail according to examples, but the present invention is not limited by these unless it exceeds the gist.
The symbols or abbreviations used in the examples have the following meanings.
[0051]
[Table 1]
Symbol or abbreviation                        meaning
BPA Bisphenol A
BPA-Na Bisphenol A sodium salt
GPC gel permeation chromatography
[0052]
Examples 1-5
Bisphenol A 16.31 kg / hr, NaOH 5.93 kg / hr and water 101.1 kg / hr in the presence of hydrosulfite 0.018 kg / hr at 35 ° C. and then cooled to 25 ° C. In addition, an organic phase of 68.0 kg / h of methylene chloride cooled to 5 ° C. is supplied to a stainless steel pipe having an inner diameter of 6 mm and an outer diameter of 8 mm, mixed in the pipe, and further a homomixer (made by Tokushu Kika Co., Ltd.). Product name TK homomic line flow LF-500 type) and emulsified to prepare an emulsion.
[0053]
The thus obtained emulsion of BPA-Na aqueous solution (aqueous phase) and methylene chloride (organic phase) is taken out from the homomixer through a pipe having an inner diameter of 6 mm and an outer diameter of 8 mm, and the inner diameter connected to this. In a 6 mm Teflon pipe reactor having a length of 34 m, it was brought into contact with 7.5 kg / hour of liquefied phosgene supplied from a pipe cooled to 0 ° C. separately introduced here. This liquefied phosgene is filled in a cylindrical container having a diameter of 55 mm and a height of 500 mm with activated carbon (made by Taihei Chemical Co., Ltd., trade name “Yashikol S”, physical properties below), and passed through at −5 ° C., 7.2 kg / hour, SV = 3. We used what we did.
[0054]
[Table 2]
Activated carbon used:
Particle size: 30-60 mesh
True density: 2.1 g / cc
Porosity: 40%
Specific surface area: 1200m2/ G
Pore volume: 0.86cc / g
[0055]
The phosgenation and oligomerization reactions were carried out while the raw material circulated in the pipe reactor with phosgene for 20 seconds at a linear speed of 1.7 m / second. At this time, the reaction temperature was adjusted to 60 ° C., respectively, and each was externally cooled to 35 ° C. before entering the next oligomerization tank.
[0056]
The oligomerized emulsion thus obtained from the pipe reactor is further led to a reactor with a stirrer having an internal volume of 50 liters, and N2The mixture was stirred at 30 ° C. in an atmosphere and oligomerized to completely consume unreacted BPA-Na present in the aqueous phase, and then the aqueous phase and the organic phase were allowed to stand and be separated. A solution was obtained. In the oligomerization, 0.005 kg / hour of catalyst triethylamine and alkylphenols of the types and amounts (mol% (with respect to diphenol)) shown in Table-1 were introduced into the oligomerization tank as end-capping agents, respectively. The ortho form content (ppm) in the same is also shown in Table-1.
[0057]
Production of dodecylphenol used in Examples 3 to 5 was performed as follows. The raw material dodecene heated to 50 ° C. was mixed with the similarly heated phenol (4 times mole to dodecene) and passed through an acidic ion exchange resin tower to carry out an alkylation reaction. Since heat was generated at this time, the solution was passed through while removing the heat. The reaction solution thus obtained was similarly supplied to a reaction tower packed with an acidic ion exchange resin to isomerize the ortho isomer to the para isomer.
[0058]
The dodecylphenol thus obtained was removed as phenol by an initial phenol separation / distillation column, and a heavy end such as a dialkyl compound, which was an impurity, was cut in another column to obtain a product.
The alkylphenols used in the examples were those obtained by reducing the ortho isomers produced by doubling the usual alkylation reaction time and isomerization reaction time.
[0059]
Of the above methylene chloride solution of oligomer, 23 kg was charged into a 70 liter fouler-bladed reaction vessel, 10 kg of methylene chloride for dilution was added thereto, and further 25 kg NaOH aqueous solution 2.2 kg, water 6 kg and triethylamine Add 2.2g, N2The mixture was stirred at 30 ° C. in an atmosphere, and a polycondensation reaction was performed for 60 minutes to obtain a reaction liquid containing polycarbonate.
[0060]
To this reaction solution, 30 kg of methylene chloride and 7 kg of water were added and stirred for 20 minutes. Then, stirring was stopped and the aqueous phase and the organic phase were separated. To the separated organic phase, 20 kg of 0.1N hydrochloric acid was added and stirred for 15 minutes to extract triethylamine and a small amount of remaining alkali component, and then stirring was stopped to separate the aqueous phase and the organic phase. Further, 20 kg of pure water was added to the separated organic phase, and the mixture was stirred for 15 minutes, and then the stirring was stopped to separate the aqueous phase and the organic phase. This operation was repeated (three times) until no chlorine ions were detected in the extracted waste water.
[0061]
The obtained purified polycarbonate solution was pulverized with a kneader and dried to obtain granular powder (flakes).
This flake was N in a 30 mm twin screw extruder (Ikekai Tekko) at a resin temperature of 290 ° C.2The mixture was pelletized (15 kg / hour) after being kneaded in an atmosphere. At this time, it was processed while paying sufficient attention to the point of concern for impurities during operation (impurities derived from human hands, sweat and cooling water).
[0062]
The average molecular weight and molecular weight distribution were measured for the flakes obtained in each Example, and the color tone was measured for the pellets. The results are shown in Table-1.
In addition, the physical property evaluation of the polycarbonate in a table | surface was performed as follows.
1) Molecular weight distribution (Mw / Mn):
Using a GPC device (product name HLC-8020, manufactured by Tosoh Corporation) and using tetrahydrofuran (THF) as an eluent, four kinds of fillers for high-speed GPC (product names TSK 5000HLX, 4000HLX, 3000HLX, and The weight average molecular weight (Mw) and the number average molecular weight (Mn) are calculated in terms of polystyrene from the chart obtained by separating with 4 columns packed with 2000HLX and detecting by refractive index difference, and Mw / Mn is calculated. did.
[0063]
2) Color tone (YI value):
<Formation of sample plate>
The pellet obtained as described above was plasticized at 360 ° C. using an injection molding machine (Nippon Steel Works, product name: JSW J75EII), and was retained in a cylinder for 180 seconds, with a thickness of 3.2 mm. A 60 mm square sample plate was molded, and the YI values (yellowing index) of the first shot and the tenth shot were measured in the same molding, and the difference (ΔYI) was obtained.
[0064]
<Measurement of color tone>
About these sample boards, the color tone (YI value) was measured using the color difference meter (the product name CM-3700D by Minolta Co., Ltd.). Of the measured values, the YI value for the first shot is small, indicating that the color tone during steady molding is good, and the difference in the YI value between the first shot and the tenth shot (ΔYI) is small. It shows that the thermal stability is good.
[0065]
3) Melt viscosity:
Capilograph (Toyo Seiki Co., Ltd., product name: Capillograph 1B) is used as a method for comparing fluidity at the time of melting, and L (orifice length) / D (orifice diameter) / B (barrel diameter) = 40/1. /9.55 (mm), 250 ° C., shear rate (γ ′) = 100 sec-1The melt viscosity was measured under the following conditions.
4) Total light transmittance (ASTM D1003):
As a measure of the transparency required for the disk substrate, the total light transmittance was measured for the 3.2 mm thick sample plate. If this numerical value is low, it indicates that there is a difficulty in the transparency inherent in polycarbonate, and it can be determined that it cannot be used as an optical material.
[0066]
5) Comparison of transferability to stamper and evaluation of substrate characteristics during disk molding:
Using a SD30 molding machine manufactured by Sumitomo Heavy Industries, a substrate having a diameter of 120 mmφ and a recording area thickness of 0.6 mm was molded under the following conditions. The stamper used was 4.7 GB DVD-R compatible.
This stamper has a track pitch of 0.74 μm and a groove depth of 170 nm.
[0067]
[Table 3]
Cylinder temperature: 385 ° C, mold temperature: 130 ° C / 124 ° C
Filling time: 0.09 seconds, cooling time: 9.0 seconds
Compression force (ton): 20-12-8-5
[0068]
After molding under these conditions, the depth of the groove on the outermost periphery of the recording area transferred onto the polycarbonate substrate was measured, and the transferability was compared.
<Birefringence>
Using an automatic birefringence measuring apparatus ADR-130N manufactured by Oak Seisakusho, the maximum and minimum values of in-plane birefringence were shown.
<Mechanical properties>
The mechanical properties of the substrate were evaluated in accordance with the DVD-R standard (DVD Specifications for Recordable Disc / Part. 1 Physical Specifications Ver. 1.0 July 1997).
As a result, a mark that cleared with a sufficient margin was indicated by ◯, and a clear mark that was cleared was indicated by △.
[0069]
Comparative Examples 1-4
The same operation as Example 1 was performed except having used the alkylphenol of Table-1 as a terminal blocker. All of the alkylphenols used were processed according to the usual reaction time and isomerization time, and most commercially available products have this composition.
[0070]
Comparative Example 5
The same operation as in Comparative Example 1 was performed except that the cylinder temperature during molding was 395 ° C. and the mold temperature was 132 ° C./126° C.
[0071]
[Table 4]
Figure 0003758874
[0072]
[Table 5]
Figure 0003758874
[0073]
[Table 6]
Figure 0003758874
[0074]
【The invention's effect】
  The present inventionPertaining toPolycarbonate resin usually has an average molecular weight of 10,000 to 100,000, and the molded product not only has excellent physical properties unique to polycarbonate resin, but also has a significantly improved fluidity during molding, resulting in lower molding. There is an advantage that a predetermined molded product can be obtained at a temperature, and a molded product with less coloring can be obtained. Therefore, there is an advantage that the application range can be greatly expanded as compared with conventional products. Further, it has an advantage of excellent transferability to a mold or a stamper even at a lower molding temperature, and a product with less deterioration and good yield can be obtained as a product.

Claims (4)

ジフェノール、カーボネート原料及び下記一般式(I)で表されるp−置換フェノール(以下、パラ体という)からなる末端封鎖剤を含む反応原料を反応させて得られるポリカーボネート樹脂であって、使用される末端封鎖剤中の不純物であるo−置換フェノール(以下、オルト体という)の含有量が下記式(1)の関係を満足するものであるポリカーボネート樹脂からなることを特徴とする光学情報記録媒体用基板
Figure 0003758874
(一般式(I)中、Rは炭素数6〜30の有機基である)
Figure 0003758874
(式(1)中、C数は置換フェノール類の置換有機基の炭素原子数を表す。)
A polycarbonate resin obtained by reacting a reaction raw material containing a terminal blocking agent composed of diphenol, a carbonate raw material and a p-substituted phenol represented by the following general formula (I) (hereinafter referred to as para-form). that end is an impurity in the sequestering agent o- substituted phenols (hereinafter, referred to ortho-) optical information recording content is characterized Rukoto such a polycarbonate resin is to satisfy a relationship represented by the following formula (1) Medium substrate .
Figure 0003758874
(In general formula (I), R is an organic group having 6 to 30 carbon atoms)
Figure 0003758874
(In formula (1), the C number represents the number of carbon atoms of the substituted organic group of the substituted phenols.)
一般式(I)において、Rで表される有機基の炭素数が8〜15である請求項1に記載の光学情報記録媒体用基板The substrate for optical information recording media according to claim 1, wherein the organic group represented by R in formula (I) has 8 to 15 carbon atoms. 末端封鎖剤のp−置換フェノールが、一般式(II)で表されるp−アルキルフェノールである、請求項1又は2に記載の光学情報記録媒体用基板
Figure 0003758874
(一般式(II)中、R′は炭素数6〜30のアルキル基である)
Endblocker p- substituted phenol is represented by p- alkylphenol by formula (II), the optical information recording medium substrate according to claim 1 or 2.
Figure 0003758874
(In the general formula (II), R 'is an alkyl group having 6 to 30 carbon atoms)
請求項1〜のいずれかに記載の光学情報記録媒体用基板上に光学情報記録層を設けてなる光学情報記録媒体。The optical information recording medium formed by providing an optical information recording layer in the optical information recording medium substrate according to any one of claims 1-3.
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