JP3755618B2 - Motorcycle frame cover structure - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車においてステアリングヘッドパイプと燃料タンクの間を覆い隠すように設けられるフレームカバーの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車では、通常、中空鞍型の燃料タンク、すなわち、幅方向での断面形状が逆U字状となるように前後方向に沿って延びる底部材と、該底部材との間に密閉空間部が形成されるように該底部材を外側から覆うような表面部材とを、溶接等によりそれぞれの周縁部のフランジ同士を接合させて一体的に結合したような燃料タンクが、ステアリングヘッドパイプの後方で、メインパイプ(メインフレーム)に跨がるように配置されており、該燃料タンクの下方にエンジンが配置されているが、所謂アメリカンタイプの自動二輪車では、そのように配置された燃料タンクの前方が、ステアリングヘッドパイプの前側から車体の前部を覆うようなカウリングで覆われるようなことなく、ステアリングヘッドパイプや燃料タンクの前面側が露出された状態となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような自動二輪車に使用されている中空鞍型の燃料タンクについては、伸びの少ない材質の金属によって該タンクを製造しようとすると、表面部材および底部材を深く絞ってプレス成形することが難しいことから、表面部材と底部材のそれぞれの周縁部のフランジ同士の接合部であるフランジラインがかなり外側に広がったものとなって、燃料タンクの前面側の下部が大きく開放されたものとなってしまう。
【0004】
そのため、燃料タンクの前方が露出されているアメリカンタイプの自動二輪車に対して、そのようなフランジラインが外側に広がった燃料タンクを設置すると、燃料タンクの内側(底部)が前方から丸見えとなって、外観上体裁の悪いものとなってしまうと共に、燃料タンクの前面側の下部が大きく開放されているため、露出された前方から燃料タンクの前面側に当たる走行風が、燃料タンクの下部内側の湾曲した底部材に囲まれた空間部を通って車体の後方に流れてしまい、その下方に配置されているエンジンに向かって流れず、該エンジンの空冷効率が悪いものとなって、該エンジンの空冷のために別途にエアスクープ等の部品を追加して設けるようなことが必要となってしまう。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するために、上記の請求項1に記載したように、それぞれの周縁部のフランジ同士の接合により外側の表面部材と内側の底部材を一体的に結合した中空鞍型の燃料タンクが、その前方が露出された状態でステアリングヘッドパイプの後方に配置され、該燃料タンクの下方にエンジン本体が配置されていて、燃料タンクの底部材が前方から見えるように該タンクの前面側の下部が開放されている自動二輪車に対して、ステアリングヘッドパイプと燃料タンクの間を覆い隠すようにフレームカバーが設けられており、該フレームカバーが、車体前方から見て表面部材と底部材のフランジ同士を接合したフランジラインが略逆U字状となっている燃料タンクの前面側で、該タンクの下部内側の湾曲した底部材に囲まれた空間部を前方から覆うように、該フランジラインの内側を前方から略覆い、且つ、該フレームカバーの前面から下方に続く下面が、エンジン本体の上部に向けて滑らかに湾曲するように形成されていると共に、該フレームカバーの左右両側の下部には、更に、燃料タンクの下方両側に延びる左右一対の下側カバーがそれぞれ接続されていて、該下側カバーの下面が、フレームカバーの下面と滑らかに連続した状態で、エンジン本体の上部に向かうように形成されていることを特徴とするものである
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の自動二輪車のフレームカバー構造の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0008】
図1は、本発明のフレームカバー構造が適用されている自動二輪車について、側方から見た全体の外観を示すもので、自動二輪車1は、ヘッドライト2やスピードメーター3が配置されたステアリングの上部前面がカウリングで覆われることなく、前輪4を操作するステアリングハンドル5が上方に大きく延ばされていると共に、車体フレームに跨がるように設置された水滴型の燃料タンク6の後方に、後輪7の上方にまで延びる段付きのタンデムシート8が設置され、燃料タンク6の下方に、エンジン本体9がカウリングで覆われることなく設置されている、所謂アメリカンタイプに属する自動二輪車である。
【0009】
図2および図3は、そのような自動二輪車1の車体フレームを示すもので、車体フレーム10はセミクレードルタイプのフレームであって、フレームの各構成部材を溶接により連結して一体化したものである。
【0010】
すなわち、車体フレーム10の前部では、ステアリングを枢支するヘッドパイプ11に対して、後方に延ばされて途中で下方に屈曲した一本のメインパイプ12の前端部と、下方に延ばされた一本の大径のダウンチューブ13aの前端部とが、フレーム連結用ガセット14によって補強された状態で、それぞれ連結されていて、メインパイプ12とダウンチューブ13aとに渡ってテンションパイプ15が連結されている。
【0011】
一本の大径ダウンチューブ13aの下端には、左右に別れて後方に延びる小径のダウンチューブ13bが連結されており、メインパイプ12の下端と各ダウンチューブ13bの後端は、図4に示すように、何れも、車体の幅方向に延びるフレーム連結用のクロスパイプ16にそれぞれ連結されていて、該クロスパイプ16の両端には、斜上後方に延びる左右の各バックステー17がそれぞれ連結されている。
【0012】
メインパイプ12の途中屈曲部の前方には、左右に別れて後方に延びる各シートレール18がそれぞれ連結されており、各シートレール18の後端は、各バックステー17の途中にそれぞれ連結されていて、左右の各バックステー17のそれぞれには、その途中に、同乗者用フットレストの取付ブラケット21を溶接したチューブ19がそれぞれ連結されている。
【0013】
上記のようにフレームの各構成部材が一体的に連結された車体フレーム10には、メインパイプ12の上部に、燃料タンクの前部を係止するためのタンク係止ブラケット22が設けられており、シートレール18の前部に、燃料タンクの後端を固定すると共にシートの前端を係止するためのタンク固定ブラケット23が、左右のシートレール18に渡って設けられている。
【0014】
また、左右それぞれのシートレール18とバックステー17の連結部には、両者に渡って、板金の中空構造からなる中空ガセット24がそれぞれ溶接で一体的に付設されていると共に、該左右の中空ガセット24に渡って、前後二本のクロスチューブ25が溶接で一体的に固着され、該二本のクロスチューブ25に渡って、リヤクッションの上端を取り付けるための取付ブラケット26が設けられている。
【0015】
また、中空ガセット24の後方には、リヤフェンダーを上方から支持したり、シートの後部を載置して固定したりするリヤブラケット27が、左右のバックステー17の後端部に渡って設けられている。
【0016】
また、メインパイプ12の下端近傍には、フレーム連結用クロスパイプ16よりも上方で、リヤアーム取付用の中空管状のピボットボス28が、車体の幅方向でメインパイプ12を串刺しにした状態で一体的に固着されており、該ピボットボス28の取付けの補強を兼ねて、ピボットボス28とその下方のメインパイプ12に渡って、エンジン取付用ブラケット29が溶接されている。
【0017】
さらに、車体フレーム10には、上記のような各ブラケット以外にも、リヤアームのピボット軸固定用ブラケット31、レギュレーター取付用ブラケット32、エンジン取付用ブラケット33、サイドスタンド取付用ブラケット34、サイドカバー取付用ブラケット35,36、エアクリーナー取付用ブラケット37、メインスタンド取付用ブラケット38等の各種の部品取付用ブラケットが、車体フレーム10の適所に溶接で一体的に固着されている。
【0018】
上記のように形成された車体フレーム10に対して、図1に示すように、上方にステアリングハンドル5を備え、下方にフロントフォーク41を備えたステアリング部分が、メインパイプの上端に固設されたステアリングヘッドパイプ11によって一定の範囲で左右に回動可能に枢支されており、クッション部を有するフロントフォーク41の下端に前輪4が軸架されている。
【0019】
この前輪4に対しては、その一側には、フロントフォーク41側に取り付けられたキャリパー42aと、前輪のホイール側に取り付けられたディスク42bとからなるディスクブレーキ42が配置されており、また、前輪4の上部を上方から覆うように、フロントフェンダー43がフロントフォーク41に対して取り付けられている。
【0020】
一方、メインパイプ12の下端近傍に車体の幅方向で串刺し状態に固着されたピボットボス28には、図5に示すように、それよりも長いピボット軸30が挿通されており、このピボット軸30によって、ピボットボス28の両端外側で、リヤアーム45の左右の前端部45aが、該軸30と前端部45aの間にそれぞれグリースを塗布したブッシュとその内端側のオイルシール(何れも図示せず)を介在させた状態で、それぞれ回動自在に軸支されている。
【0021】
そして、リヤアーム前端部45aから外側に突出したピボット軸30の両端部は、左右のバックステー17に固着された各ピボット軸支持用ブラケット31によって支持されており、ピボット軸30(ボルト)は該ブラケット31に対してナット締めにより固定されていて、ピボット軸30に嵌挿された各リヤアーム前端部45aの外端側は、各ピボット軸支持用ブラケット31の内側に設けられたカバー状のシール部材31aによってそれぞれオイルシールされている。
【0022】
リヤアーム45は、複数の構成部材を溶接により一体的に連結したものであって、図6および図7に示すように、ピボット軸30に嵌挿される前端部45aを有する左右のリヤアーム本体45bに対して、両者を一体化するように、その後端部にU字状パイプ45cの両端部がそれぞれ連結され、その途中にクロス部材45dが連結されていて、U字状パイプ45cとクロス部材45dに渡って、左右にそれぞれ連結パイプ45eが連結され、更に、左右それぞれの連結パイプ45eとリヤアーム本体45bとに渡って、補強パイプ45fがそれぞれ連結されている。
【0023】
また、リヤアーム45には、クロス部材45dに対して、リヤクッションの下端を取り付けるための取付ブラケット46が溶接で一体的に固着されており、チェーンカバーを取り付けるための取付ブラケット47が適当な箇所に溶接で一体的に固着されていると共に、左右のリヤアーム本体45bの後端部には、後輪の車軸を調整可能に固定するための長孔部45gがそれぞれ開設されていて、図1に示すように、リヤアーム45の後端部に後輪7が軸架される。
【0024】
そのようなリヤアーム45のリヤクッション下端取付ブラケット46に対応して、図2および図3で既に示したように、左右の中空ガセット24に、前後二本のクロスチューブ25がそれぞれ溶接で一体的に固着され、該二本のクロスチューブ25に渡ってリヤクッション上端取付ブラケット26が設けられていて、それによって、図8に示すように、車体フレーム10とリヤアーム45との間に介装されるリヤクッション50は、車体フレーム側(クロスチューブ25)の上端取付ブラケット26とリヤアーム45側の下端取付ブラケット46とに渡って取り付けられる。
【0025】
上記のように車体フレーム10に対して前輪4と後輪7がそれぞれ設置される自動二輪車1には、図10に示すように、燃料タンク6が、メインパイプ12とシートレール18に跨がって設置されており、この燃料タンク6は、図2および図3に示すようなタンク係止ブラケット22とタンク固定ブラケット23により位置決めされている。また、図1に示すように、タンデムシート8が、燃料タンク6の後方に設置されており、図2および図3に示すような中空ガセット24の上方でタンク固定ブラケット23とリヤブラケット27により位置決めされている。
【0026】
また、後輪7の上部を上方から覆うリヤフェンダー51が、バックステー17とリヤブラケット27により固定されていると共に、リヤフェンダー51の外側には、車体の左右にそれぞれリヤステー52が、該リヤフェンダー51と共締めされるように設置されていて、左右両側のリヤステー52の後部には、両者を連結するように、タンデムシート8のバックレスト54を取り付けるためのバックレスト取付ステー53が立設されている。
【0027】
そして、リヤステー52の後部下方には、左右それぞれにウインカー55が設置されており、リヤフェンダー51には、その後部上面にテールライト56が設置され、その後部下面に、ライセンスプレートを取り付けるためのライセンスブラケット57と、ライセンスプレートを照射するためのライセンスランプ58とがそれぞれ設置されている。
【0028】
前輪4と後輪7の間で燃料タンク6の下方には、メインパイプ12とダウンチューブ13a,13bとバックステー17によって囲まれた空間に、エンジン本体9およびキャブレター60やエアクリーナ(図示せず)等の部品が設置されており、エンジン本体9の前側からは、エキゾーストパイプ61が、図1に示すように一旦下方に延ばされてから、図9に示すように車体の右側を通って後方に延ばされていて、後輪7の右側に位置するマフラー62にその後端が接続されている。
【0029】
一方、マフラー62が配置されていない車体の左側では、図1に示すように、エンジン本体9の下部後方に続くトランスミッション部分から側方に突出された出力軸のスプロケット(図示せず)と、後輪7のハブに固定されたスプロケット63とに渡って、エンジン本体9の回転駆動力を後輪7に伝達するためのチェーン64が掛け渡されている。
【0030】
なお、前輪4と後輪7の間の車体の下部には、図9に示すように、車体の両側に運転者用のフットレスト65がそれぞれ設置され、車体の左側にチェンジペダル68やサイドスタンド67が設置され、車体の右側にブレーキレバー69やキックペダル70が設置されていると共に、図1に示すように、後輪7の前方には同乗者用フットレスト66が車体の両側にそれぞれ設置され、サイドスタンド67の後方には、一つのセンタースタンド71が車体の両側に渡って設置されている。
【0031】
さらに、上記のように各部品が設置された自動二輪車1には、燃料タンク6に対して、燃料メーター73を保持したメーターカバー72がその上面に設けられていると共に、ステアリングヘッドパイプ11の後方から燃料タンク6の前側を覆うようなフレームカバー74と、燃料タンク6の下方両側を覆うような下側カバー75がそれぞれ設けられている。
【0032】
また、タンデムシート8前部の下方両側には、エアクリーナ(図示せず)の両側を覆うように、それぞれ二部材からなるサイドカバー76が設けられていると共に、該サイドカバー76の下方を覆うカバー77や、同乗者用フットレスト66の内側を覆うカバー78等が車体両側にそれぞれ設けられていて、その後方には、エンジン出力軸のスプロケット(図示せず)と後輪7のスプロケット63とに掛け渡されたチェーン64の上半部を覆うためのチェーンケース79が、車体の左側で、リヤアーム45に対して設けられている。
【0033】
ところで、上記のような構成を有する本実施形態の自動二輪車1では、既に述べたように、ヘッドパイプ11の後方に、メインパイプ12に跨がるように燃料タンク6が設置されており、燃料タンク6の下方に、エンジン本体9が設置されていると共に、ヘッドパイプ11の後方から燃料タンク6の前側を覆うようなフレームカバー74と、燃料タンク6の下方両側を覆うような下側カバー75がそれぞれ設けられている。
【0034】
すなわち、本実施形態では、燃料タンク6は、幅方向での断面形状が逆U字状となるように前後方向に沿って延びる底部材と、該底部材との間に密閉空間部が形成されるように該底部材を外側から覆うような表面部材とを、溶接等によりそれぞれの周縁部のフランジ同士を接合させて一体的に結合した、所謂中空鞍型の自動二輪車では普通に使用されている燃料タンクであるが、伸びの少ない材質の金属によって若干幅広な形状に製造されているため、図11に示すように、車体の前方から見て、表面部材6aの底側が大きく開いて底部材6bが幅広なものとなり、表面部材6aと底部材6bのそれぞれの周縁部のフランジ同士の接合部であるフランジライン6cがかなり両外側に広がったものとなっている。
【0035】
そのような燃料タンク6に対して、図10および図11に示すように、ヘッドパイプ11に対するメインパイプ12やダウンチューブ13aの連結部を覆い隠すように、燃料タンク6の前面側でメインパイプ12を跨ぐように車体の左右両側に渡って一体的に形成されたフレームカバー74が、車体前方から見て、表面部材6aと底部材6bのフランジ同士を接合したフランジライン6cが略逆U字状となっている燃料タンク6の前面側で、該フランジライン6cの内側を前方から略覆うように設けられており、このフレームカバー74の下面は、前方からの走行風がエンジン本体9の上部に向けて案内されるように、滑らかに湾曲している。
【0036】
さらに、本実施形態では、フレームカバー74の下面と協同してエンジン本体9の上部に向けて走行風をスムーズに導くために、左右一対の下側カバー75が、車体の左右に渡って一体的に形成されたフレームカバー74の左右両側に分かれた下部のそれぞれに対して、燃料タンク6の下方両側にそれぞれ延びる車体前部のサイドカバー(サイドカバー76とは別のもの)として接続されている。
【0037】
なお、図12および図13に示すようなフレームカバー74は、フレームカバー74の左右両側のそれぞれの下部に開設された各取付孔74aの部分によって、下側カバー取付用ブラケット80をボルトにより共締めした状態で、車体フレームに対して取り付けられる。
【0038】
また、図14および図15に示すような下側カバー(車体前部のサイドカバー)75は、フレームカバー74に対してその各取付孔74aを覆い隠すように配置され、該カバー75の前部の上下に開設された取付孔75aの部分によって、フレームカバー74の両側に共締めされた下側カバー取付用ブラケット80に対して取り付けられると共に、その後部の内面に形成された係止突起75bの部分によって、燃料タンク6の下縁部に形成されたカバー固定部(図示せず)に対して固定される。
【0039】
上記のような本実施形態のフレームカバー74によれば、伸びの少ない材質の金属によって若干幅広な形状に製造された燃料タンク6が、表面部材6aの底側が大きく開き、底部材6bが幅広なものとなって、フランジライン6cがかなり外側に広がったものとなっていても、フレームカバー74により、該燃料タンク6のフランジライン6cよりも内側の部分を略覆うことができるため、燃料タンク6の内側(底部材6b)が前方から丸見えとなるようなことがなく、外観を向上させることができる。
【0040】
また、燃料タンク6の前面側でフランジライン6cよりも内側がフレームカバー74によって略覆われていることにより、前方から燃料タンク6の前面側に当たる走行風が、フレームカバー74により阻止されて、そのまま燃料タンク6の下部内側の空間部を通って車体の後方に流れてしまうようなことがなく、しかも、該フレームカバー74の下面に案内されて、その下方に配置されているエンジン本体9の上部に向かって流れるため、エンジン本体9の空冷効率が向上して、該エンジン本体9の空冷のために別途にエアスクープ等の部品を追加するようなことが不必要となる。
【0041】
さらに、本実施形態では、フレームカバー74に対して、更にその両側下部に車体前部のサイドカバーとして下側カバー75が一体的に接続されており、更に、下側カバー75の下面もフレームカバー74の下面に沿って湾曲しているため、フレームカバー74および下側カバー75の下面によって走行風を幅広く受け止め、且つ、エンジン本体9の上部にスムーズに導くことができて、エンジン本体9の空冷効率の向上をより効果的に行うことができる。
【0042】
しかも、そのためにフレームカバー74と下側カバー75とからなるカバー全体が車体の左右両側に渡って大きなものとなるにもかかわらず、メインパイプ12を跨ぐように車体の左右に渡って一体的に形成されているフレームカバー74に対して、燃料タンク6の下方両側に向かってそれぞれ延びる左右一対の下側カバー75が、それぞれ別体として接続されているため、車体に対するフレームカバー全体の取り付けを、各カバー74,75毎に容易に行うことができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したような本発明の自動二輪車のフレームカバー構造によれば、車体フレームの連結部を覆うフレームカバーにより、燃料タンクの前面側を略覆って、該燃料タンクの内側が前方から丸見えとなることによる外観の悪化を防止することができると共に、前方から燃料タンクの前面側に当たる走行風を、エンジン本体の上部に案内することができて、別途にエンジン空冷用の部品を追加するようなことなく、エンジンの空冷効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフレームカバー構造が適用されている自動二輪車の外観を示す側面図。
【図2】図1に示した自動二輪車の車体フレームを示す側面図。
【図3】図2に示した車体フレームの上面図。
【図4】図2に示した車体フレームにおけるメインパイプとダウンチューブとバックステーの連結部分を示す上面図。
【図5】図1に示した自動二輪車におけるリヤアームの枢支部の一部断面上面図。
【図6】図1に示した自動二輪車におけるリヤアームを示す側面図。
【図7】図6に示したリヤアームの上面図。
【図8】図1に示した自動二輪車におけるリヤクッションの配置関係と取付状態を示す側面説明図。
【図9】図1に示した自動二輪車におけるマフラー,チェーン,サイドスタンドのような車体の下部に設置される各部品の配置関係を示す上面説明図。
【図10】本発明のフレームカバー構造の一実施形態に係るフレームカバーおよびその近傍を示す側面図。
【図11】図10に示したフレームカバーおよびその近傍の前方から見た状態を示す正面説明図。
【図12】図10に示した実施形態におけるフレームカバー自体の構造を示す側面図。
【図13】図12に示したフレームカバー自体の正面図。
【図14】図10に示した実施形態においてフレームカバーの下部に接続される下側カバー自体の構造を示す側面図。
【図15】図14に示した下側カバー自体の上面図。
【符号の説明】
1 自動二輪車
6 燃料タンク
6a (燃料タンクの)表面部材
6b (燃料タンクの)底部材
6c (燃料タンクの)フランジライン
9 エンジン本体
11 ステアリングヘッドパイプ
74 フレームカバー
75 下側カバー(車体前部のサイドカバー)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a structure of a frame cover provided so as to cover between a steering head pipe and a fuel tank in a motorcycle.
[0002]
[Prior art]
In a motorcycle, normally, a hollow saddle type fuel tank, that is, a sealed space between a bottom member extending in the front-rear direction so that the cross-sectional shape in the width direction is an inverted U shape, and the bottom member A fuel tank is formed by joining the flanges of the respective peripheral portions by welding or the like so as to integrally form the surface member that covers the bottom member from the outside so as to form the bottom of the steering head pipe. In the so-called American type motorcycle, the fuel tank is arranged so as to straddle the main pipe (main frame), and the engine is disposed below the fuel tank. The front side of the steering head pipe and fuel tank is exposed without the front part being covered with a cowling that covers the front of the vehicle body from the front side of the steering head pipe. It has become a state.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, with respect to the hollow saddle type fuel tank used in the motorcycle as described above, when the tank is manufactured with a metal having a low elongation, the surface member and the bottom member are deeply squeezed and press-molded. Since the flange line, which is the joint between the flanges of the peripheral edges of the surface member and the bottom member, has spread considerably outward, the lower part on the front side of the fuel tank has been greatly opened. turn into.
[0004]
Therefore, if an American type motorcycle with the front of the fuel tank exposed is installed with a fuel tank with such a flange line extending outward, the inside (bottom) of the fuel tank becomes visible from the front. In addition, the appearance of the fuel tank is poor, and the lower part of the front side of the fuel tank is widely open, so that the traveling wind that hits the front side of the fuel tank from the exposed front side is curved on the inner side of the lower part of the fuel tank. The air flows to the rear of the vehicle body through the space surrounded by the bottom member, and does not flow toward the engine disposed below it, resulting in poor air cooling efficiency of the engine. For this reason, it is necessary to additionally provide parts such as an air scoop.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, the present invention integrally couples the outer surface member and the inner bottom member by joining the flanges of the respective peripheral edges as described in claim 1. The hollow saddle type fuel tank is disposed behind the steering head pipe with its front exposed, and the engine body is disposed below the fuel tank so that the bottom member of the fuel tank can be seen from the front. For the motorcycle with the lower part on the front side of the tank open , a frame cover is provided so as to cover between the steering head pipe and the fuel tank , and the frame cover is viewed from the front of the vehicle body. in the front side of the fuel tank flange line joining the flanges with each other on the surface member and the bottom member has a substantially inverted U-shape, surrounds the lower inner curved bottom member of the tank So as to cover the space from the front to be, substantially covering the inside of the flange line from the front, and, formed as the lower surface followed downward from the front of the frame cover is smoothly curved toward the upper portion of the engine body In addition, a pair of left and right lower covers extending on both lower sides of the fuel tank are connected to lower portions of the left and right sides of the frame cover, respectively, and the lower surface of the lower cover is connected to the lower surface of the frame cover. In a state of being smoothly and continuously, it is formed so as to face the upper part of the engine body.
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of a frame cover structure for a motorcycle according to the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0008]
FIG. 1 shows the overall appearance of a motorcycle to which the frame cover structure of the present invention is applied as viewed from the side. The motorcycle 1 includes a steering wheel equipped with a
[0009]
2 and 3 show a body frame of such a motorcycle 1, and the
[0010]
That is, at the front portion of the
[0011]
The lower end of one large diameter down
[0012]
In front of the middle bent portion of the
[0013]
The
[0014]
In addition, a
[0015]
In addition, a
[0016]
Further, a hollow
[0017]
In addition to the brackets described above, the
[0018]
As shown in FIG. 1, a steering portion having a
[0019]
On the one side of the front wheel 4 is disposed a disc brake 42 comprising a caliper 42a attached to the
[0020]
On the other hand, as shown in FIG. 5, a
[0021]
Both end portions of the
[0022]
The
[0023]
In addition, a mounting
[0024]
Corresponding to the rear cushion lower
[0025]
In the motorcycle 1 in which the front wheels 4 and the
[0026]
A
[0027]
A
[0028]
Below the
[0029]
On the other hand, on the left side of the vehicle body on which the
[0030]
As shown in FIG. 9, a driver's
[0031]
Further, the motorcycle 1 in which the respective components are installed as described above is provided with a
[0032]
Further, on both sides below the front part of the
[0033]
By the way, in the motorcycle 1 of the present embodiment having the above-described configuration, as described above, the
[0034]
That is, in the present embodiment, the
[0035]
With respect to such a
[0036]
Further, in the present embodiment, a pair of left and right lower covers 75 are integrally formed over the left and right sides of the vehicle body in order to smoothly guide the traveling wind toward the upper part of the
[0037]
The frame cover 74 as shown in FIGS. 12 and 13 is configured such that the lower
[0038]
Further, a lower cover (a side cover at the front of the vehicle body) 75 as shown in FIGS. 14 and 15 is arranged so as to cover each mounting
[0039]
According to the
[0040]
Further, since the inner side of the front side of the
[0041]
Further, in the present embodiment, a
[0042]
In addition, for this reason, although the entire cover including the
[0043]
【The invention's effect】
According to the motorcycle frame cover structure of the present invention as described above, the front side of the fuel tank is substantially covered by the frame cover that covers the connecting portion of the vehicle body frame, and the inside of the fuel tank becomes fully visible from the front. It is possible to prevent the deterioration of the appearance due to the fact that the traveling wind that hits the front side of the fuel tank from the front can be guided to the upper part of the engine body, and separately add parts for engine air cooling In addition, the air cooling efficiency of the engine can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view showing the appearance of a motorcycle to which a frame cover structure of the present invention is applied.
2 is a side view showing a body frame of the motorcycle shown in FIG. 1. FIG.
3 is a top view of the vehicle body frame shown in FIG. 2. FIG.
4 is a top view showing a connecting portion of a main pipe, a down tube, and a back stay in the vehicle body frame shown in FIG. 2;
5 is a partial cross-sectional top view of a pivot portion of a rear arm in the motorcycle shown in FIG. 1. FIG.
6 is a side view showing a rear arm in the motorcycle shown in FIG. 1. FIG.
7 is a top view of the rear arm shown in FIG. 6. FIG.
FIG. 8 is an explanatory side view showing a rear cushion arrangement relationship and a mounting state in the motorcycle shown in FIG. 1;
FIG. 9 is a top explanatory view showing an arrangement relationship of each part installed in the lower part of the vehicle body such as a muffler, a chain, and a side stand in the motorcycle shown in FIG. 1;
FIG. 10 is a side view showing a frame cover and its vicinity according to an embodiment of the frame cover structure of the present invention.
11 is a front explanatory view showing a state of the frame cover shown in FIG. 10 and its vicinity as seen from the front.
12 is a side view showing the structure of the frame cover itself in the embodiment shown in FIG.
13 is a front view of the frame cover itself shown in FIG. 12. FIG.
14 is a side view showing the structure of the lower cover itself connected to the lower part of the frame cover in the embodiment shown in FIG.
15 is a top view of the lower cover itself shown in FIG.
[Explanation of symbols]
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