JP3750166B2 - 変速装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクタ等の走行車両の変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラクタの変速装置は、前後進変速部と主変速部と副変速部からなり、前後進変速部で前進と後進を切り替えると共に、主変速部による主変速と副変速部による副変速の組み合わせで多数段(例えば16段)の変速位置を設定している。従来のトラクタにおいて、これら各変速部をシンクロメッシュ機構で構成したものと、油圧クラッチ機構で構成したものとがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
シンクロメッシュ機構による構成は、油圧クラッチ機構による構成に比べ構造が簡単でコストが安いという利点がある反面、伝動側と被伝動側の回転を円滑に同調させるためには変速部の伝動上手側もしくは下手側で伝動を断つクラッチが必要であり、しかもクラッチを設けることにより、シフトチェンジ時の操作過程が増えるので、素早いシフトチェンジを行えないという難点がある。
【0004】
これに対し、油圧クラッチ機構による構成は、伝動側から被伝動側への伝動を瞬時にON・OFFすることができるので、別にクラッチを設けることなく、シフトチェンジを迅速かつスムースに行える。しかしながら、油圧クラッチ機構による構成は、作動油を送る油路を伝動軸内に設けなければならないので構造が複雑であり、また、各変速部を前後に並べて配置する場合、変速装置全体の前後長が長くなるという問題がある。更に、全ての変速部を油圧クラッチ機構とするとコストが高くつくというのも大きな問題である。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑み、素早い変速を可能とするためにノークラッチ化を実現し、しかも中小型のトラクタにも適するように比較的低コストかつコンパクトな変速装置を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次のように構成した。すなわち、本発明にかかる変速装置は、エンジン(10)の回転動力が主クラッチ(30)を介してシンクロメッシュ式の前後変速部(31)と、前後位置が側面視で該前後変速部と重なるように設けられたPTO正逆転装置(37)とに伝達され、前記シンクロメッシュ式の前後変速部(31)に伝達された回転動力は、その後方の1速、2速、3速、4速の4段に変速可能な油圧式クラッチで構成された主変速部(32)に伝達された後、高速、中速、低速、超低速の4段に変速可能なシンクロメッシュ式の副変速部(33)に伝達される構成とするとともに、前記主変速部と副変速部の組み合わせによる全16段の変速位置を、走行に適した変速可能領域と他の作業に適した変速可能領域とに分けて、これら領域の選択を単一の変速レバー(17)で行うように構成し、該変速レバーで選択した後の各領域内における変速起点となる主変速部のシフト位置を2速もしくは3速として、当該領域内の変速位置を変速レバーのグリップに設けた増減速ボタン(17a,17b)の操作により選択可能としたことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の変速装置を設けたトラクタの一実施例について説明する。
【0008】
図1に示すトラクタ1は、前後四輪駆動車両であって、機体の四隅部に前輪2,2と後輪3,3を備えている。前輪2,2の車軸を支持する前車軸ケース5は前フレーム7の下側に取り付けられ、後輪3,3を支持する後車軸ケース6,6は、ミッションケース8の後部側面に取り付けられている。前車軸ケース5はその左右方向中央部で前フレーム7に固定の前後方向に向く軸心回りに左右揺動自在に軸着され、地面の凹凸により前輪2,2が上下動するようになっている。
【0009】
前フレーム7の中央上側には、エンジン10が着脱自在に搭載されている。11はラジエター、12は冷却ファン、13はファンベルトであって、これらはエンジン10の前方に配設されている。14はボンネットであって、エンジン10や補器類(図示省略)の前方や側方を覆っている。
【0010】
16はハンドルであって、該ハンドルを左右回転させると、前輪2,2が左右に舵取り揺動するようになっている。また、17は変速レバーであって、これによって変速操作するようになっている。左右の後輪3,3の前方から上方にかけてフェンダー21,21が取り付けられ、この左右フェンダー21,21の間に座席22が設けられている。座席22の下部の運転者足元部は、略平板状のフロア23となっている。
【0011】
機体の後部には昇降油圧シリンダ26で上下回動させるリフトアーム27,27が設けられている。このリフトアーム27,27の先端部と作業機装着用のロワリンク27a,27aの中間部とがリフトロッド27b,27bで連結されており、リフトアーム27,27を上げ作動及び下げ作動させることにより、ロワリンク27a,27aの後端部に装着したロータリ耕耘装置等の作業機が昇降する。また、片方のリフトロッド27b(図示例では右側)は左右傾動用の油圧シリンダになっており、該油圧シリンダを伸縮させることにより、作業機の左右傾斜が調整される。なお、ロワリンク27a,27aの上方かつ左右中央部にトップリンク27cを取り付け、ロワリンク27a,27aとトップリンク27cで構成される三点リンク機構により作業機を支持する。
【0012】
図2はこのトラクタの伝動機構図、図3〜図5はその要部の構造を表す断面図である。まず、伝動機構の概要について説明する。
【0013】
エンジン10の回転動力は、ミッションケース8に入力される。ミッションケース8の入り口部には主クラッチ30が設けられ、伝動を入り切りするようになっている。主クラッチ30を経た動力は、前輪及び後輪を駆動する走行駆動力と外部動力取出のPTO駆動力の二系統に伝動分岐される。走行駆動力は、前後進変速部31、主変速部32、副変速部33からなる走行変速装置を経て後輪デフ装置34に伝動され、左右の後輪3,3を駆動する。また、走行変速装置で変速後の動力は、4WD切替装置35を経由し、ミッションケース8の前面部に取り出され、それから前輪伝動軸5aにより前車軸ケース5内の前輪デフ装置36に伝動され、左右の前輪2,2を駆動する。一方、PTO駆動力は、PTO正逆転装置37とPTO変速装置38を経由し、ミッションケース8の背面部から後方に突出するPTO軸39に取り出される。PTO軸39の突出部に、各種作業機(図示省略)への伝動軸が着脱自在に伝動連結するようになっている。
【0014】
次に、走行変速装置の各変速部の構造について説明する。
前後進変速部31は、主クラッチ軸S1の回転を前後進変速軸S3に正転または逆転方向に選択的に切り替えて伝動する変速部である。主クラッチ軸S1の後端部に取り付けたギヤG1が中継軸S2のギヤG2に噛み合い、更にそのギヤG2はニードルベアリングにより前後進変速軸S3に回転自在に嵌合する前進ギヤG3に噛み合っている。また、中継軸S2には前記ギヤG2とは別にギヤG4が取り付けられており、そのギヤG4がカウンタ軸S4のカウンタギヤG5を介して、前後進変速軸S3にニードルベアリングにより回転自在に嵌合する後進ギヤG6に噛み合っている。よって、前進ギヤG3と後進ギヤG6は互いに逆方向に回転するようになっている。
【0015】
前進ギヤG3及び後進ギヤG6は、シンクロメッシュ機構により前後進変速軸S3に伝動連結される。すなわち、前後進変速軸S3にハブ41がスプラインで嵌合し、更にそのハブ41の外周部にスリーブ42がスプラインで嵌合し、そのスリーブ42に形成された溝にキー43が嵌り込み、そのキー43の軸方向両側にリング44,44が前進ギヤG3または後進ギヤG6の円錐部45,45に対向して設けられている。ミッションケース8の外部に設けた油圧シリンダ(図示省略)で作動されるシフタ46によりスリーブ42を軸方向いずれかに動かすと、キー43に押されて片方のリング44が駆動ギヤの円錐部45に接触し、摩擦によりリング44の回転が円錐部45に伝わり、ギヤと前後進変速軸S3の回転速度が同調する。更にスリーブ42を動かすと、スリーブ42のスプライン部がギヤのスプライン部と噛み合って、前後進変速軸S3とギヤとが完全に伝動連結された状態となる。
【0016】
前後進変速軸S3と前進ギヤG3が伝動連結されると「前進」シフトとなり、前後進変速軸S3と後進ギヤG4が伝動連結されると「後進」シフトとなる。ハブ側の回転と駆動ギヤ側の回転を円滑に同調させるには伝動上手側もしくは下手側からの動力を遮断する必要があるため、主変速部32を「中立」にしてシフトチェンジする。
【0017】
なお、中継軸S2のギヤG2は正逆転変速軸S5の外周部に回転自在に嵌合する正転ギヤG7とも噛み合い、カウンタ軸S4のカウンタギヤG5は正逆転変速軸S5の外周部に回転自在に嵌合する逆転ギヤG8とも噛み合っていて、PTO駆動力をPTO正逆転装置37に伝達している。PTO正逆転装置37は、これらギヤG7,G8と正逆転変速軸S5にスプラインで嵌合するハブ48とを軸方向に摺動自在なスリーブ49で伝動連結可能に構成され、正転ギヤG7とハブ48を伝動連結すると正逆転変速軸S5が正転方向に回転し、逆転ギヤG8とハブ48を伝動連結すると正逆転変速軸S5が逆転方向に回転し、正転ギヤG7及び逆転ギヤG8のいずれともハブ48を伝動連結させないと正逆転変速軸S5が回転停止するようになっている。
【0018】
主変速部32は、前後進変速軸S3と一体回転するよう設けた主変速駆動軸S6から、これと平行に設けた主変速従動軸S7へ4段階に選択的に変速して伝動する変速部である。主変速駆動軸S6には1速駆動ギヤG9、2速駆動ギヤG10、3速駆動ギヤG11、及び4速駆動ギヤG12がそれぞれ回転自在に嵌合させて設けられ、また主変速従動軸S7には1速従動ギヤG13、2速従動ギヤG14、3速従動ギヤG15、及び4速従動ギヤG16が対となる前記駆動ギヤG9〜G12と常時噛合する状態で一体に取り付けられている。これら4対の主変速ギヤの伝動比は、4速ギヤ、3速ギヤ、3速ギヤ、1速ギヤの順に大きくなっている。
【0019】
各駆動ギヤG9〜G12は湿式多板油圧クラッチ機構の主変速クラッチC1 ,C2 ,C3 ,C4 により主変速駆動軸S6に伝動連結される。すなわち、主変速駆動軸S6に2体の駆動ドラム51,51がスプラインによって一体回転するよう組み付けられ、一方の駆動ドラムの内周部には1速駆動ギヤG9に一体成形されたクラッチボス52と2速駆動ギヤG10に一体成形されたクラッチボス52が内装され、また他方の駆動ドラムの内周部には3速駆動ギヤG11に一体成形されたクラッチボス52と4速駆動ギヤG12に一体成形されたクラッチボス52が内装されており、駆動ドラム側の摩擦板53,…とクラッチボス側の摩擦板54,…とが交互に並列状態で配設されている。駆動ドラム51,51の仕切壁51a,51aの両側には主変速クラッチ入切用ピストン55,…が配設されており、ミッションケース8内に充填されている潤滑油の一部を油圧ポンプ(図示せず)で吸引加圧し、それを主変速駆動軸S6内に設けた油路を通して仕切壁51aとピストン55の間の油室56に供給することによりピストン55を作動させ、駆動ドラム側の摩擦板53,…とクラッチボス側の摩擦板54,…を圧着させて主変速クラッチを入にするようになっている。
【0020】
1速用主変速クラッチC1 を入にすると主変速駆動軸S6の回転が1速ギヤG9,G13を介して主変速従動軸S7に伝達される「1速」シフトとなり、2速用主変速クラッチC2 を入にすると主変速駆動軸S6の回転が2速ギヤG10,G14を介して主変速従動軸S7に伝達される「2速」シフトとなり、3速用主変速クラッチC3 を入にすると主変速駆動軸S6の回転が1速ギヤG11,G15を介して主変速従動軸S7に伝達される「3速」シフトとなり、4速用主変速クラッチC4 を入にすると主変速駆動軸S6の回転が4速ギヤG12,G16を介して主変速従動軸S7に伝達される「4速」シフトとなり、またいずれの主変速クラッチも切の状態にすると以後の走行駆動系統への伝動が断たれる「中立」シフトとなる。駆動ドラム側の摩擦板とクラッチボス側の摩擦板の圧着及び離反は油圧により瞬時に行われるので、主変速部32のシフトチェンジは迅速かつ円滑になされる。
【0021】
副変速部33は、主変速従動軸S7の回転を、該主変速従動軸S7と同軸心の副変速軸S8へ4段階に選択的に変速して伝動する変速部である。主変速従動軸S7の筒状部S7aに高速ギヤG17が一体に形成され、その高速ギヤG17に内歯で噛み合うボスG17aが一体回転するように設けられている。高速ギヤG17はPTO伝動軸S9の周囲に設けた筒軸S10に回転自在に嵌合するギヤG18と噛み合い、且つ、ギヤG18と一体のギヤG19が副変速軸S8に回転自在に嵌合する中速ギヤG20と噛み合っている。更に、高速ギヤG17は中継軸S11に一体に設けたギヤG21と噛み合うと共に、中継軸S11に一体に設けたもう一つのギヤG22が副変速軸S8に回転自在に嵌合する低速ギヤG23に噛み合っている。更に、低速ギヤG23に一体に形成されたもう一つのギヤG24が筒軸S10にスプラインで嵌合するギヤG25に噛み合い、且つ、筒軸S10に一体に形成されたギヤG26が副変速軸S8に回転自在に嵌合する超低速ギヤG27に噛み合っている。よって、副変速ギヤG17,G20,G23,G27は常時一体回転し、その回転速度は高速ギヤG17、中速ギヤG20、低速ギヤG23、超低速ギヤG27の順に大きくなっている。
【0022】
また、副変速軸S8にスプラインで嵌合するギヤG28が筒軸S10にスプラインで嵌合するギヤG29に噛み合い、且つ、ギヤG29が4WD切替装置伝動軸S12のギヤG30に噛み合っている。なお、副変速軸S8の後端部には、後輪デフ装置34に伝動するドライブピニオンG31が一体形成されている。
【0023】
前後進変速部の前進ギヤG3及び後進ギヤG6と前後進変速軸S3との関係と同様に、各副高速ギヤG18,G20,G23,G27は、シンクロメッシュ機構により副変速軸S8に伝動連結される。シンクロメッシュ機構について符号のみを記すと、61はハブ、62はスリーブ、63はキー、64はリング、65は副変速ギヤの円錐部、66はシフタである。
【0024】
高速ギヤG18を副変速軸S8に伝動連結すると「高速」シフトとなり、中速ギヤG20を副変速軸S8に伝動連結すると「中速」シフトとなり、低速ギヤG23を副変速軸S8に伝動連結すると「低速」シフトとなり、超低速ギヤG27を副変速軸S8に伝動連結すると「超低速」シフトとなる。ハブの回転と駆動ギヤの回転を円滑に同調させるには伝動上手側もしくは下手側からの動力を遮断する必要があるため、主変速部32を「中立」にしてシフトチェンジする。
【0025】
4WD切替装置34は、前輪2,2と後輪3,3の平均回転速度(周速度)がほぼ等速である「前後輪等速四駆」状態と、前輪2,2の平均回転速度が後輪3,3の平均回転速度に対して周速度比でほぼ2倍である「前輪増速四駆」状態と、前輪2,2の駆動を切って後輪3,3だけを駆動する「後輪二駆」状態とに切り替える装置で、前後進変速部31や副変速部33と同様に湿式多板油圧クラッチ式の変速機構を用いた構造となっている。また、PTO変速装置37は、PTO駆動力を4段階に変速する装置で、ドッグクラッチ式の変速機構を用いた構造となっている。
【0026】
以上に説明した如く、このトラクタの走行変速装置は、前後進変速部31と主変速部32と副変速部33からなり、前後進変速部31により前進と後進を切り替えると共に、主変速部32による主変速と副変速部33による副変速の組み合わせにより全16段の変速位置を選択する。主変速と副変速の組み合わせは表1のようになっている。
【0027】
【表1】
【0028】
この走行変速装置は、油圧クラッチ機構の主変速部32の伝動上手側と下手側にシンクロメッシュ機構の前後進変速部31と副変速部33をそれぞれ配設した構成となっている。このため、シンクロメッシュ機構である前後進変速部31や副変速部33部のシフトチェンジをする際に油圧クラッチ機構である副変速部32で動力を切ることにより、クラッチを別に設けることなく、スムースなシフトチェンジが可能となっている。
【0029】
また、油圧クラッチ機構はシンクロメッシュ機構に比べて高価かつ油路構成が複雑であるが、この油圧クラッチ機構を3か所の変速部のうちの1か所にだけ取り入れているだけであるので、全体を低コストで作ることができ、しかも全体の油路構成が簡単である。
【0030】
変速位置の切り替えは前記変速レバー17で行う。図6に示すように、変速レバー17はガイド溝18に沿って前後に回動させられるようになっていて、その回動範囲の後側から前側へ順に「超低」、「ロータリ」、「代かき・プラウ」、「中立」、「走行」の各操作位置が設けられている。「超低」はクリープ作業等の超低速で作業を行う時のモード、「ロータリ」はロータリ耕耘作業時のモード、「代かき・プラウ」は代かき作業もしくはプラウ作業時のモード、「中立」は走行停止のモード、「走行」は路上走行時のモードであって、変速レバー17で作業(または路上走行)モードを選択すると、それに適した複数段(4〜6段)の変速可能領域が設定される。更に、変速レバー17のグリップには指操作する増速ボタン17a及び減速ボタン17bが設けられており、これら変速ボタン17a,17bによって前記変速可能領域内で増減速する。
【0031】
例えば、「ロータリ」の変速可能領域は第5段〜第10段であり、変速レバー17で「ロータリ」を選択すると始めに第7段の変速位置になる。そして、第7段を起点として、増速ボタン17aを1度押すごとに変速段数が1段づつ上り、減速ボタン17bを1度押すごとに変速段数が1段づつ下がる。各モードの変速可能領域と起点変速段数は図7に示す通りである。
【0032】
【発明の効果】
本発明にかかる変速装置は、油圧クラッチ機構による変速部の伝動上手側と下手側にシンクロメッシュ機構による変速部をそれぞれ配設し、油圧クラッチ機構による変速部の動力を切ってシンクロメッシュ機構による変速部をシフトチェンジする構成とすることにより、3か所の変速部のうちの1か所に油圧クラッチ機構を採用するだけでスムースなシフトチェンジが可能となると共に、高価な油圧クラッチ機構の数を最小限に抑え低コスト化が図れるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの全体側面図である。
【図2】伝動機構図である。
【図3】走行変速装置の前後進変速部及びPTO正逆転装置の断面図である。
【図4】走行変速装置の主変速部の断面図である。
【図5】走行変速装置の副変速部の断面図である。
【図6】変速レバーの斜視図である。
【図7】変速位置における主変速と副変速の組み合わせ、及び走行速度を表す図である。
【符号の説明】
1 トラクタ
2 前輪
3 後輪
8 ミッションケース
17 変速レバー
17a 増速ボタン
17b 減速ボタン
31 前後進変速部(シンクロメッシュ機構による変速部)
32 主変速部(油圧クラッチ機構による変速部)
33 副変速部(シンクロメッシュ機構による変速部)
Claims (1)
- エンジン(10)の回転動力が主クラッチ(30)を介してシンクロメッシュ式の前後変速部(31)と、前後位置が側面視で該前後変速部と重なるように設けられたPTO正逆転装置(37)とに伝達され、前記シンクロメッシュ式の前後変速部(31)に伝達された回転動力は、その後方の1速、2速、3速、4速の4段に変速可能な油圧式クラッチで構成された主変速部(32)に伝達された後、高速、中速、低速、超低速の4段に変速可能なシンクロメッシュ式の副変速部(33)に伝達される構成とするとともに、前記主変速部と副変速部の組み合わせによる全16段の変速位置を、走行に適した変速可能領域と他の作業に適した変速可能領域とに分けて、これら領域の選択を単一の変速レバー(17)で行うように構成し、該変速レバーで選択した後の各領域内における変速起点となる主変速部のシフト位置を2速もしくは3速として、当該領域内の変速位置を変速レバーのグリップに設けた増減速ボタン(17a,17b)の操作により選択可能としたことを特徴とする変速装置。
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