JP3748099B2 - 切削加工方法及びこの切削加工方法を行うためのncデータ作成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンドミルなどの切削工具を用いた金型などの加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来マシニングセンタなどの同時3軸制御の工作機械を用いて、工作物に対するボールエンドミルなどの工具の相対位置を変化させて金型などの荒加工を行う場合、前記工具の軸線と平行なZ軸方向の切り込み量を一定にして、前記Z軸と直交するX−Y平面と平行な等高線断面上の工具軌跡に沿って前記工具の位置を移動させて加工を行い、高い方から順々に一段づつ彫り下げていく等高線加工が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の加工方法では、前記工具のZ軸方向の切り込み量が一定のため、工具が工作物に接触する部分が常に一定となり、前記工具の切削部と非切削部との境界に境界摩耗が生じる。切削量が増加するに連れて前記境界摩耗は促進され、この境界摩耗により工具寿命が決まるため、工具寿命が短いという問題を有している。
【0004】
本発明は、上記問題を解決して、工具寿命を延ばすことが可能な切削加工方法を提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の切削加工方法は、エンドミルの回転軸線と平行な第1軸を制御して工作物に対して前記エンドミルを前記第1軸方向に所定量づつ切り込むと共に、前記エンドミルの各切り込み段階において当該切り込み段階における前記エンドミルの前記第1軸方向位置に応じた工具軌跡に沿って前記第1軸と直交する第2軸方向にもしくは前記第1軸と直交する平面内で前記エンドミルの移動を制御して加工を行う等高線加工において、前記エンドミルの前記第1軸方向への切り込み量を複数段づつあるいは1段づつ異ならせることにより前記エンドミルの切削部と非切削部との境界の位置を変えるものである。
【0006】
請求項1の発明によれば、エンドミルの第1軸方向への切り込み量を複数段づつあるいは1段づつ異ならせることにより、前記エンドミルの切削部と非切削部との境界の位置が変わり、前記エンドミルに対して摩耗が均等に進行するため、工具寿命が長くなる。
【0007】
請求項2記載の切削加工方法は、請求項1記載の切削加工方法において、前記エンドミルは先端部が半球に成形されたボールエンドミルであって、前記切り込み量の変化に応じて前記ボールエンドミルの回転速度を制御することにより切削速度を一定に保つものである。
【0008】
請求項2の発明によれば、エンドミルの第1軸方向への切り込み量の変化に関わらず常に最適な切削速度で加工を行うことが可能である。
【0009】
請求項3記載の切削加工方法は、請求項2記載の切削加工方法において、前記ボールエンドミルの回転速度の変化に応じて前記ボールエンドミルの送り速度を制御することにより前記ボールエンドミルの1刃当りの送り量を一定に保つものである。
【0010】
請求項3の発明によれば、エンドミルの回転速度の変化に関わらず常に最適な前記エンドミルの1刃当りの送り量で加工を行うことが可能である。
【0011】
請求項4記載の切削加工方法は、請求項1から3のいずれか1項記載の切削加工方法において、前記エンドミルの前記第1軸方向への切り込み量を段階的に小さくするものである。
【0012】
請求項4の発明によれば、エンドミルの第1軸方向への切り込み量を、最初の切り込み量が最も大きく、この切り込み量に対して順次小さくすることにより、エンドミルに対して摩耗が均等に進行すると共に、摩耗した箇所はその後の切削に関係しないため、工具寿命が長くなる。
【0013】
請求項5記載のNCデータ作成装置は、エンドミルの回転軸線と平行な第1軸を制御して工作物に対して前記エンドミルを前記第1軸方向に所定量づつ切り込むと共に、前記エンドミルの各切り込み段階において当該切り込み段階における前記エンドミルの前記第1軸方向位置に応じた工具軌跡に沿って前記第1軸と直交する第2軸方向にもしくは前記第1軸と直交する平面内で前記エンドミルの移動を制御して加工を行う等高線加工のNCデータを作成するNCデータ作成装置において、工作物及び使用するエンドミルの形状を示すデータと、段階的に異なる前記エンドミルの前記第1軸方向への複数の切り込み量及び該各切り込み量における切削許容体積とを入力する入力手段と、前記入力手段により入力された前記データに応じて、前記エンドミルの前記第1軸方向の各位置ごとの工具軌跡を演算する工具軌跡演算手段と、前記工具軌跡演算手段により演算された工具軌跡に沿った加工における工作物の切削除去体積を演算すると共に、演算された切削除去体積の前記各切り込み量ごとの累積値が前記入力手段により入力された前記切削許容体積を超えるとき、前記切り込み量を前記入力手段により入力された順次小さい切り込み量に切換える切り込み量変更手段と、前記工具軌跡演算手段により演算された工具軌跡に基づいて、前記工具軌跡に沿って加工を行うためのNCデータを作成するNCデータ作成手段とを備えたものである。
【0014】
請求項5の発明によれば、最初の切り込み量における第1軸方向の各位置ごとの工具軌跡を1段づつ作成していき、前記工具軌跡に沿って加工を行うときの切削除去体積の累積値が前記切り込み量における切削許容体積を越えたら、前記切り込み量に対して順次小さくなる次の切り込み量に変更し、該切り込み量における前記第1軸方向の各位置ごとの工具軌跡を1段づつ作成していく。これを繰り返すことにより、切り込み量を段階的に小さくして加工を行う前記エンドミルの前記第1軸方向の各位置ごとの工具軌跡を、前記第1軸方向の所定の深さまで1段づつ作成していくNCデータを自動で作成することができる。
【0015】
請求項6記載のNCデータ作成装置は、請求項5記載のNCデータ作成装置において、前記入力手段では、更に前記工作物及び使用するエンドミルに応じて選択されるこのエンドミルの周速度及び1刃当たりの送り量を入力し、前記入力手段により入力された前記周速度となるような前記エンドミルの回転速度を前記各切り込み量ごとに演算する回転速度演算手段と、前記入力手段により入力された1刃当たりの送り量となるような前記エンドミルの送り速度を前記各切り込み量ごとに演算する送り速度演算手段とを備え、前記NCデータ作成手段は、更に前記回転速度演算手段により演算された前記エンドミルの回転速度と、前記送り速度演算手段により演算された前記エンドミルの送り速度とに基づいて、前記工具軌跡に沿って加工を行うためのNCデータを作成するものである。
【0016】
請求項6の発明によれば、切り込み量の変化に応じて入力手段により入力された周速度となるようなエンドミルの回転速度を演算し、前記回転速度の変化に応じて前記入力手段により入力された1刃当たりの送り量となるような前記エンドミルの送り速度を演算することにより、前記切り込み量の変化に応じた前記エンドミルの回転速度及び送り速度で加工を行うNCデータを作成するすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は金型加工を行うマシニングセンタなどの工作機械の構成図であり、工作機械1はパーソナルコンピュータなどから構成されたNCデータ作成装置30によって作成されCNC装置2に入力されるNCデータに基づいて工作物Wの加工を行う。
【0018】
次に工作機械1本体の構成について説明する。ベッド10上には門形状のコラム11が立設されており、このコラム11はX軸方向(図2において紙面と垂直方向)に延在するX軸ガイドレール12に沿って、X軸送りモータ13により移動するサドル14が設けられている。前記サドル14にはY軸方向(図1において上下方向)に延在するY軸ガイドレール15に沿って、Y軸送りモータ16によって移動するガントリ17が設けられている。前記ガントリ17には主軸ヘッド18が搭載され、この主軸ヘッド18には先端に工具Tを装着して回転駆動する主軸19が回転可能に支承されている。また、前記ベッド10上にはZ軸方向(図2において左右方向)に延在するZ軸ガイドレール20に沿って、Z軸送りモータ21によって移動するテーブル22が設けられており、このテーブル22上に工作物Wが治具23を介して位置決め固定されるようになっている。
【0019】
工作機械1により工作物Wの加工を行うために、NCデータに基づいてCNC装置2よりサーボモータ駆動回路3、4,5に制御信号が入力される。前記サーボモータ駆動回路3,4,5のそれぞれにより駆動されるX,Y,Z軸送りモータ13,16,21によりサドル14,ガントリ17,テーブル22を制御して工具Tと工作物Wの相対位置を3次元的に変化させることにより加工を行う。
【0020】
図2はマシニングセンタを用いて、工作物に対するボールエンドミルの相対位置を変化させて金型の荒加工を行う場合の各加工段における平面切削領域を示す工作物の断面図である。
工作物Wに対してボールエンドミルTをZ軸方向(図2で上下方向)に切り込み量P1づつ切り込むと共に、前記Z軸と直交するX軸(図2で左右方向)とこのX軸と直交するY軸(図2で紙面と垂直方向)との同時2軸制御により、前記Z軸と直交する各切り込み位置に応じた等高線断面I上の工具軌跡に沿って前記ボールエンドミルTの位置を移動させて等高線加工を行い、前記切り込み量P1における前記ボールエンドミルTの切削部と非切削部との境界Bの境界摩耗が限界に達したら、前記切り込み量P1に対して順次小さくなる次の切り込み量P2に変えることにより、前記ボールエンドミルTの境界Bの位置を変えて複数段の加工を行い、前記切り込み量P2における前記境界Bの境界摩耗が限界に達したら、次の切り込み量P3に変えて複数段の加工を行う。このように前記Z軸方向の切り込み量Pnを段階的に小さくして、深さPまで1段づつ彫り下げていくものである。なお、前記境界摩耗はボールエンドミルTの軸線方向に僅かな幅を有しており、この部分が重ならないように前記切り込み量P1,P2,P3(P1>P2>P3)が決められている。
【0021】
次に、図3のフローチャートを参照して、上述した加工方法を行うためのNCデータ作成装置30によるNCデータの作成手順について説明する。
ステップ1で工作物の3次元形状を示す情報、加工形状の深さP、工具半径R、工具の刃数Z、工具周速度V、1刃当たりの送り量f、切り込み量P1,P2,・・・,PN(P1>P2>・・・>PN)、前記切り込み量P1,P2,・・・,PNにおける切削許容体積Q1,Q2,・・・,QN(Q1>Q2>・・・>QN)を入力する。この入力はNCデータ作成装置30に設けられたキーボードなどを介してオペレータにより行われる。
なお、前記工具周速度V、1刃当たりの送り量f、切り込み量P1,P2,・・・,PN、切削許容体積Q1,Q2,・・・,QNは、工作物W及び工具Tの形状や材質を基にデータベースより最適な値を選定する。
【0022】
ステップ2では、工具軌跡のNCデータを作成している等高線断面Iの段数を示すiを初期化する。
【0023】
ステップ3では、前記切り込み量Pn(n=1,2,・・・,N)及び前記切削許容体積Qn(n=1,2,・・・,N)を示すnを初期化する。
【0024】
ステップ4において、前記nに1加算することにより、ステップ1で入力された切り込み量Pn及びこの切り込み量Pnにおける切削許容体積Qnが設定される。ここでは、n=1となり、切り込み量P1及びこの切り込み量P1における切削許容体積Q1が設定される。
【0025】
判断ステップ5において、前記nとこのnの最大値である前記Nを比較する。前記nが前記N以下であれば、工具が使用可能であるため、前記判断はYesとなりステップ6の処理へ進む。
【0026】
ステップ6では、ステップ1で入力された工具周速度V、切り込み量Pn、工具半径Rを基に、切り込み量Pnにおける主軸回転速度Sを次式に基づいて演算する。
S=V/{2π√(2・Pn・R−Pn2)}
【0027】
ステップ7では、ステップ1で入力された1刃当たりの送り量f、工具の刃数Z及びステップ6で演算された主軸回転速度Sを基に、切り込み量Pnにおける工具送り速度Fを次式に基づいて演算する。
F=f・Z・S
【0028】
ステップ8では、ステップ1で入力されたデータ、ステップ6で演算された主軸回転速度S及びステップ7で演算された工具送り速度Fを基に、i段目の等高線断面Iにおける工具軌跡の演算を行う。
【0029】
ステップ9では、ステップ1で入力された切り込み量Pn、ステップ8の工具軌跡演算により求められるピックフィードPf及び切削距離Lを基に、前記i段目の等高線断面Iの工具軌跡に沿って加工を行うときの工作物Wの除去体積Qを次式に基づいて演算する。
Q=Pn・Pf・L
【0030】
ステップ10において、ステップ1で入力された切り込み量Pnにおける工具の切削許容体積Qnから、ステップ9で演算されたi段目の除去体積Qを減算することにより、切り込み量Pnにおける残りの切削許容体積を演算する。
【0031】
判断ステップ11において、ステップ10で演算された切り込み量Pnにおける残りの切削許容体積Qnとステップ9で演算されたi段目の除去体積Qとを比較する。前記残りの切削許容体積Qnが前記i段目の除去体積Q以上であれば、切り込み量Pnにおけるi段目の加工が可能であるため、前記判断はYesとなりステップ12の処理へ進む。
【0032】
ステップ12では、ステップ1で入力された工作物の加工形状の深さPから、i段目における切り込み量Pnを減算することにより、残りの加工深さを演算する。
【0033】
判断ステップ13において、ステップ12で演算された残りの加工深さPと前記i段目における切り込み量Pnとを比較する。前記残りの加工深さPが前記i段目における切り込み量Pnより大きければ、切り込み量Pnにおけるi段目の加工が可能であるため、前記判断はYesとなりステップ14の処理へ進む。
【0034】
ステップ14では、ステップ8で求められたi段目の工具軌跡に沿って加工を行うためのNCデータを作成する。
【0035】
ステップ15では、段数iに1加算して、ステップ8へ戻る。
【0036】
ステップ8〜15の処理を繰り返すことにより、切り込み量P1における工具軌跡のNCデータを1段づつ作成していき、判断ステップ11において、前記残りの切削許容体積Qnが前記i段目の除去体積Qより小さくなると、工具が摩耗して切り込み量Pnにおけるi段目の加工が不可能であるため、前記判断がNoとなりステップ4の処理に戻る。
【0037】
ステップ4において、nに1加算することによりn=2となり、ステップ1で入力された切り込み量P2及びこの切り込み量P2における切削許容体積Q2が設定され、ステップ6において、切り込み量P2における主軸回転速度Sを演算して、ステップ7において、切り込み量P2における工具送り速度Fを演算して、ステップ8〜15の処理を繰り返すことにより、切り込み量P2における工具軌跡のNCデータを、前記切り込み量P2における切削許容体積Q2を越えない範囲で1段づつ作成していく。
【0038】
ステップ4〜15の処理を繰り返すことにより、切り込み量をP1,P2,・・・,PNと順に変化させて、工具軌跡のNCデータを1段づつ作成していき、判断ステップ5において、nがこのnの最大値であるNより大きくなると、工具が摩耗して使用不可能であるため、前記判断がNoとなりステップ16の処理に進む。
【0039】
ステップ16では、工具交換を行うためのNCデータを作成して、ステップ3に戻る。
【0040】
ステップ3において、前記切り込み量Pn(n=1,2,・・・,N)及び前記切削許容体積Qn(n=1,2,・・・,N)を示すnを初期化して、再びステップ4〜15の処理を繰り返し、判断ステップ13において、前記残りの加工深さPが前記i段目における切り込み量Pn以下になれば、前記判断はNoとなりステップ17の処理へ進む。
【0041】
ステップ17において、ステップ12で演算された残りの加工深さPを切り込み量Pnとして設定する。
【0042】
ステップ18では、ステップ1で入力された工具周速度V、工具半径R及びステップ17で設定された切り込み量Pnを基に、切り込み量Pnにおける主軸回転速度Sを次式に基づいて演算する。
S=V/{2π√(2・Pn・R−Pn2)}
【0043】
ステップ19では、ステップ1で入力された1刃当たりの送り量f、工具の刃数Z及びステップ18で演算された主軸回転速度Sを基に、切り込み量Pnにおける工具送り速度Fを次式に基づいて演算する。
F=f・Z・S
【0044】
ステップ20では、ステップ1で入力されたデータ、ステップ18で演算された主軸回転速度S及びステップ19で演算された工具送り速度Fを基に、最終段の等高線断面Iにおける工具軌跡の演算を行う。
【0045】
ステップ21では、ステップ20で求められた最終段の工具軌跡に沿って加工を行うためのNCデータを作成して処理を終了する。
【0046】
なお、上述の実施の形態では、切り込み量P1,P2,・・・,PN及び前記切り込み量P1,P2,・・・,PNにおける切削許容体積Q1,Q2,・・・,QNを入力しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、基準の切り込み量のみ入力して、この切り込み量に対して60%づつの値を順次切り込み量として自動的に求め、前記複数の切り込み量における切削許容体積を工作物及び使用するエンドミルの形状を示すデータから自動的に求めるようにしてもよい。
【0047】
また、上述の実施の形態では、まず切り込み量P1で複数段加工を行い、この切り込み量P1における切削許容体積Q1に達したら、次に、切り込み量P2で複数段加工を行い、この切り込み量P2における切削許容体積Q2に達したら、次の切り込み量に変えて加工を行う。これを切り込み量PN及び切削許容体積QNまで繰り返して加工を行うものであるが、切り込み量をPN,・・・,P2,P1の順に複数段づつ加工を行ってもよいし、切り込み量をP1,P2,・・・,PN,P1,P2,・・・,PN,・・・の順に1段づつ変えて加工を行ってもよい。また、切り込み量を1段づつランダムに変えて加工を行ってもよい。
【0048】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、エンドミルの第1軸方向への切り込み量を複数段づつあるいは1段づつ異ならせることにより、前記エンドミルの切削部と非切削部との境界の位置が変わり、前記エンドミルに対して摩耗が均等に進行するため、工具寿命が長くなる。
【0049】
請求項2の発明によれば、エンドミルの第1軸方向への切り込み量の変化に関わらず常に最適な切削速度で加工を行うことが可能である。
【0050】
請求項3の発明によれば、エンドミルの回転速度の変化に関わらず常に最適な前記エンドミルの1刃当りの送り量で加工を行うことが可能である。
【0051】
請求項4の発明によれば、エンドミルの第1軸方向への切り込み量を、最初の切り込み量が最も大きく、この切り込み量に対して順次小さくすることにより、エンドミルに対して摩耗が均等に進行すると共に、摩耗した箇所はその後の切削に関係しないため、工具寿命が長くなる。
【0052】
請求項5の発明によれば、上述した請求項1又は4の効果を得ることができると共に、加工途中での切り込み量の変更を自動的に行うことが可能なNCデータを自動で作成することが可能である。
【0053】
請求項6の発明によれば、上述した請求項1又は4の効果を得ることができるNCデータを自動で作成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す工作機械の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る工作物の加工手順を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るNCデータの作成処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 工作機械
30 NCデータ作成装置
Pn 切り込み量
T エンドミル、ボールエンドミル、工具
W 工作物
Claims (6)
- エンドミルの回転軸線と平行な第1軸を制御して工作物に対して前記エンドミルを前記第1軸方向に所定量づつ切り込むと共に、前記エンドミルの各切り込み段階において当該切り込み段階における前記エンドミルの前記第1軸方向位置に応じた工具軌跡に沿って前記第1軸と直交する第2軸方向にもしくは前記第1軸と直交する平面内で前記エンドミルの移動を制御して加工を行う等高線加工において、前記エンドミルの前記第1軸方向への切り込み量を複数段づつあるいは1段づつ異ならせることにより前記エンドミルの切削部と非切削部との境界の位置を変えることを特徴とする切削加工方法。
- 請求項1記載の切削加工方法において、前記エンドミルは先端部が半球に成形されたボールエンドミルであって、前記切り込み量の変化に応じて前記ボールエンドミルの回転速度を制御することにより切削速度を一定に保つことを特徴とする切削加工方法。
- 請求項2記載の切削加工方法において、前記ボールエンドミルの回転速度の変化に応じて前記ボールエンドミルの送り速度を制御することにより前記ボールエンドミルの1刃当りの送り量を一定に保つことを特徴とする切削加工方法。
- 請求項1から3のいずれか1項記載の切削加工方法において、前記エンドミルの前記第1軸方向への切り込み量を段階的に小さくすることを特徴とする切削加工方法。
- エンドミルの回転軸線と平行な第1軸を制御して工作物に対して前記エンドミルを前記第1軸方向に所定量づつ切り込むと共に、前記エンドミルの各切り込み段階において当該切り込み段階における前記エンドミルの前記第1軸方向位置に応じた工具軌跡に沿って前記第1軸と直交する第2軸方向にもしくは前記第1軸と直交する平面内で前記エンドミルの移動を制御して加工を行う等高線加工のNCデータを作成するNCデータ作成装置において、工作物及び使用するエンドミルの形状を示すデータと、段階的に異なる前記エンドミルの前記第1軸方向への複数の切り込み量及び該各切り込み量における切削許容体積とを入力する入力手段と、前記入力手段により入力された前記データに応じて、前記エンドミルの前記第1軸方向の各位置ごとの工具軌跡を演算する工具軌跡演算手段と、前記工具軌跡演算手段により演算された工具軌跡に沿った加工における工作物の切削除去体積を演算すると共に、演算された切削除去体積の前記各切り込み量ごとの累積値が前記入力手段により入力された前記切削許容体積を超えるとき、前記切り込み量を前記入力手段により入力された順次小さい切り込み量に切換える切り込み量変更手段と、前記工具軌跡演算手段により演算された工具軌跡に基づいて、前記工具軌跡に沿って加工を行うためのNCデータを作成するNCデータ作成手段と、を備えたことを特徴とするNCデータ作成装置。
- 請求項5記載のNCデータ作成装置において、前記入力手段では、更に前記工作物及び使用するエンドミルに応じて選択されるこのエンドミルの周速度及び1刃当たりの送り量を入力し、前記入力手段により入力された前記周速度となるような前記エンドミルの回転速度を前記各切り込み量ごとに演算する回転速度演算手段と、前記入力手段により入力された1刃当たりの送り量となるような前記エンドミルの送り速度を前記各切り込み量ごとに演算する送り速度演算手段とを備え、前記NCデータ作成手段は、更に前記回転速度演算手段により演算された前記エンドミルの回転速度と、前記送り速度演算手段により演算された前記エンドミルの送り速度とに基づいて、前記工具軌跡に沿って加工を行うためのNCデータを作成することを特徴とするNCデータ作成装置。
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