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JP3744302B2 - Glass ceramics with pearl tones and method for producing the same - Google Patents

Glass ceramics with pearl tones and method for producing the same Download PDF

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JP3744302B2
JP3744302B2 JP2000045426A JP2000045426A JP3744302B2 JP 3744302 B2 JP3744302 B2 JP 3744302B2 JP 2000045426 A JP2000045426 A JP 2000045426A JP 2000045426 A JP2000045426 A JP 2000045426A JP 3744302 B2 JP3744302 B2 JP 3744302B2
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JP
Japan
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pearl
glass ceramic
tone
low expansion
layer
Prior art date
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JP2000045426A
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Inventor
哲 野崎
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鳴海製陶株式会社
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Publication date
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  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,調理器のトッププレートなどに用いられるパール調絵付ガラスセラミックスおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラスセラミックス(結晶化ガラス)は,特殊組成の原ガラスを再加熱することにより結晶化させた多結晶体である。
ガラスセラミックスは,その主結晶相として,おもにβ−石英固溶体,β−スポジューメン固溶体,β−ウォラストナイト,雲母結晶,コーディエライトの5つがある。これらのうち,β−石英固溶体,β−スポジューメン固溶体を析出するガラスセラミックスは熱膨張係数が10×10-7/℃以下であり,低膨張性ガラスセラミックスという。
【0003】
さらに,β−石英固溶体を析出する低膨張性ガラスセラミックスは,β−石英固溶体が負の膨張特性を示し,残存ガラス層の正の膨張特性と打ち消し合って膨張率がほぼゼロになる。また,β−石英固溶体の析出結晶の大きさは,0.1μm以下で,可視光の波長より小さく,結晶相と残存ガラス層の屈折率がほぼ同程度であるため光の散乱がなく,外観的には透明であり,可視光域から赤外域の光をよく透過する。このようなβ−石英固溶体を析出するガラスセラミックスを透光性低膨張ガラスセラミックスという。かかる透光性低膨張ガラスセラミックスに絵付装飾を施すにあたっては,通常のガラスに絵付装飾を施すために用いる窯業用絵具を用いても,窯業用絵具の熱膨張係数は50〜80×10-7/℃程度であり,熱膨張があわないため装飾層を形成することができない。このため,従来,透光性低膨張ガラスセラミックスへの絵付装飾方法として,種々の工夫がなされている。
【0004】
たとえば,特開昭62−27348号公報には,ガラスフラックスに顔料を添加したものを絵付けするガラスフラックス絵付法が開示されている。ガラスフラックスの原料としては,軟化温度が1300℃付近のβ−ユークリプタイトやβ−スポジューメンを析出するガラスを使用している。また,絵付層の見かけの熱膨張係数をガラスセラミックスに近づけるために,熱膨張係数の小さいチタン酸アルミニウムを多量に配合している。
【0005】
また,特開昭61−168586号公報には,ガラスフラックス及び融剤を含む皮膜用絵具を透光性低膨張デヒドロセラミックス表面に形成する方法が開示されている。
また,特開平3−65532号公報には,ラスターにより絵付を行うラスター絵付法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,パール調の装飾効果を得るには,絵付用原料のうちパール調の顔料以外の材料が焼成後に透光性となることが必要である。
しかしながら,特開昭62−27348号公報に示された技術では,絵付層に低膨張化のためのチタン酸アルミニウムを多量に含んでいる。チタン酸アルミニウムは透光性が少ないため,絵付層の中にパール調顔料を添加してもパール調効果が消滅してしまう。
【0007】
また,絵付層を透光性にするため,チタン酸アルミニウムを配合しないと絵付層の強度が低くなる。その理由は,絵付層の中のガラスフラックスがガラスセラミックスに移動し,ガラスセラミックスの表面に熱膨張の一致しない中間層ができてしまい,強度が劣化するからである。
【0008】
また,特開昭61−168586号公報に示された技術では,デヒドロセラミツク微粉末が透光性断熱セラミックスの必須要素となっている。デヒドロセラミック微粉末は,透光性低膨張ガラスセラミックスの透光性を損なわない焼成温度(850℃)では殆ど溶融しないので,焼成しても不透明で,パール調効果は発現されにくい。
【0009】
また,特開平3−65532号公報に開示された技術では,ラスターにパール調顔料を配合しても,ラスター中の樹脂成分が焼成時に炭化状態となるため,ラスターがパール調顔料とうまく接着せず,パール調絵付層が形成されない。仮に,絵付層が形成されたとしても,ラスターが有色の金属酸化物の場合には,パール調顔料の表面を金属酸化物が覆ってしまうのでパール調効果は得られない。
【0010】
その他の従来技術も,十分なパール調効果を発現しかつ強度劣化を抑制したものは見当たらない。
【0011】
本発明はかかる従来の問題点に鑑み,パール調効果を発現でき,透光性低膨張ガラスセラミックス本来の強度を有するパール調絵付ガラスセラミックス及びその製造方法を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は,無機顔料を酸化ジルコニウムまたは酸化チタンと酸化ジルコニウムとの混合物により被覆してなるパール調材料と,シリコーンレジンまたはシリカ質ゾルとからなるパール調絵具を,
透光性低膨張ガラスセラミックスに絵付焼成してなり,
かつ,上記シリコーンレジン又はシリカ質ゾルの有機官能基は焼成中離脱して,透光性低膨張ガラスセラミックスの表面のシラノール基との間でシロキサン結合を形成し,また上記パール調材料中の上記中酸化ジルコニウム被膜の表面でSi−O−Zr結合を形成しているパール調絵具層を有することを特徴とするパール調絵付ガラスセラミックスである。
【0013】
上記パール調材料を含むパール調絵具を用いて透光性低膨張ガラスセラミックスに絵付けをすることにより,透光性低膨張ガラスセラミックス本来の強度を有するパール調絵付ガラスセラミックスを得ることができる。その理由は,以下のように考えられる。
【0014】
図3に示すごとく,パール調絵具層6に含まれているシリコーンレジンまたはシリカ質ゾルの有機官能基は,焼成中離脱して,透光性低膨張ガラスセラミックス表面のシラノール基(Si−OH基)との間で,シロキサン結合10を形成する。
パール調絵具層6に含まれているパール調材料2は,無機材料3の表面に酸化ジルコニウム4を有する。酸化ジルコニウム被膜4は表面積が非常に大きいため,表面活性が高く反応性に富む。このため,シリコーンレジンまたはシリカ質ゾルの有機官能基が焼成中に離脱し,酸化ジルコニウム被膜4の表面でSi−O−Zr結合1を形成する。Si−O−Zr結合1は,ガラスフラックスが溶融接着したときに形成される結合に比べて,やや疎であるため,透光性低膨張ガラスセラミックス7とパール調材料2との熱収縮差を吸収する。このため,透光性低膨張ガラスセラミックス7とパール調絵具層6との間で熱収縮差によってクラックが発生することはない。又,従来のガラスフラックス法のような溶融過程がないため,成分移動によるガラス強度の劣化が生じることはない。
ゆえに,透光性低膨張ガラスセラミックス本来の強度を劣化させることなく,耐衝撃性および耐熱衝撃性の高いパール調絵付ガラスセラミックスを得ることができると考えられる。
【0015】
パール調材料は,酸化ジルコニウムまたは酸化ジルコニウムと酸化チタンとの混合物で無機顔料を被覆したものである。
無機顔料は,特に限定しないが,たとえば,カオリン,タルク,セリサイト,パイロフェライト,天然雲母,合成雲母,酸化アルミニウムなどがある。
無機顔料の色は何でもよく,パール調絵具層はその色にパール調を加味した色を呈する。
【0016】
酸化ジルコニウムの被覆方法は公知の技術を用いることができる。たとえば,酸化ジルコニウムを,無機顔料のマイカに被覆するにあたっては,尿素を加えてPHを2.7に調節した水溶液に酸化ジルコニウムを溶解させる。
ここに,マイカ粉体を懸濁させ,約90℃に加熱し,よく攪拌しながら約1時間半温度を保持する。その後,スラリーを濾過し,水で洗浄し,乾燥させ,700℃〜1000℃の高温で焼成する方法がある。
【0017】
請求項2の発明のように,上記パール調絵具における上記パール調材料の含有量は,被覆された状態で0.1〜10重量%であることが好ましい。このとき,シリコーンレジンまたはシリカ質ゾル5〜20重量%,溶剤70〜94.9重量%であることが好ましい。
上記パール調材料の含有量が0.1重量%未満の場合には,パール調効果が低下するおそれがある。10重量%を超える場合には,パール調顔料が多すぎて,透光性低膨張ガラスセラミックスへの接着力が弱くなるおそれがある。
【0018】
シリコーンレジンまたはシリカ質ゾルは,パール調材料と,透光性低膨張ガラスセラミックスとの間を結合する結合材として働く。
シリコーンレジンとは,シロキサン結合を主骨格とする有機珪素化合物の重合体をいい,たとえば,ストレートシリコーンワニスKR271(信越化学製),変性シリコーンワニスKR211(同社製),シリコーンアルキッドワニス(同社製),シリコーンエポキシワニスES100N(同社製)などがある。必要に応じてシリコーンレジンが溶解し得る有機溶剤を用いる。また,必要に応じてシリコーンレジンより燃焼が早く相溶性がある樹脂を増粘剤として使用することができる。
シリカ質ゾルは,たとえば,エチルシリケートなどを加水分解して得られるシリカゾル,コロイド状シリカゾルなどを用いることができる。
【0019】
パール調絵具の中における,上記シリコーンレジンまたは上記シリカ質ゾルの含有量は,90〜99.9重量%であることが好ましい。90重量%未満の場合には,パール調材料が多すぎて,透光性低膨張ガラスセラミックスへの付着力が弱くなるおそれがある。99.9重量%を超える場合には,樹脂成分が焼成中に焼失する際に,気泡が発生し,絵付層にちぢれなどの悪影響を与えたり,パール調効果が低下するおそれがある。
【0020】
上記透光性低膨張ガラスセラミックスは,透光性で膨張率が低いものであれば特に限定しないが,例えば,主結晶相にβ−石英固溶体を析出したものがある。
【0021】
β−石英固溶体を析出した透光性低膨張ガラスセラミックスの結晶化度は,たとえば,体積で約70%,結晶の大きさは0.1μm以下である。β−石英固溶体は負の膨張特性を示し,残存ガラス相の正の膨張特性と打ち消し合って熱膨張率がほぼゼロになる。屈折率(nD)は1.541であり,β−石英固溶体の析出結晶の大きさは0.1μm以下で可視光の波長より小さく,結晶相と残存ガラス相の屈折率もほぼ同程度であるため,光の散乱がなく,外観的には透明であり,可視光域から赤外域の光をよく透過する。
【0022】
パール調絵具の絵付けは,1層または2層以上を重ねてもよい。複数層を重ねた場合にも,パール調絵具の焼成は1回でよい。パール調絵具は,透光性低膨張ガラスセラミックスの全表面に塗布してもよいが,所望のパターンに印刷してもよい。
【0023】
請求項3の発明のように,上記パール調絵具層を形成した後に遮光層を積層形成してなることが好ましい。これにより,パール調絵付ガラスセラミックスを,パール調絵具層と反対側の面から見たときに,透光性低膨張ガラスセラミックスを通して,パール調絵具層のパール調が一層効果的に見える。また,遮光層の色をパール調絵付層と同系色とすることにより,上品なパール調装飾効果が得られる。
【0024】
遮光層は,遮光性材料をパール調絵具層に塗布し焼成することにより形成される。遮光性材料は,透光性低膨張ガラスセラミックスに使用可能な,焼成後に不透明となる材料を用いる。
遮光性材料としては,たとえば,チタン酸アルミニウム,低膨張ガラスフラックス及び無機顔料を有機バインダーでペースト化したものを用いることができる。無機顔料は,上記パール調材料の中の無機顔料と同様のものあるいは窯業用のものを用いることができる。
また,遮光性材料として,ラスター絵付け材料を用いることもできる。ラスターとは,有機金属化合物の希釈溶液である。
【0025】
遮光層は,パール調絵具層と同時に焼結させたものであってもよいし,パール調絵具層の焼結後に別途焼結させたものであってもよい。
【0026】
請求項4の発明は,無機顔料を酸化ジルコニウムまたは酸化チタンと酸化ジルコニウムの混合物により被覆してなるパール調材料と,シリコーンレジンまたはシリカ質ゾルとからなるパール調絵具を,
透光性低膨張ガラスセラミックスに絵付焼成し
上記シリコーンレジン又はシリカ質ゾルの有機官能基は焼成中離脱して,透光性低膨張ガラスセラミックスの表面のシラノール基との間でシロキサン結合を形成し,また上記パール調材料中の上記中酸化ジルコニウム被膜の表面でSi−O−Zr結合を形成しているパール調絵具層を設けることを特徴とするパール調絵付ガラスセラミックスの製造方法である。
【0027】
本製造方法によれば,上記のごとく,パール調が発現され,透光性低膨張ガラスセラミックス本来の強度を有するパール調絵付ガラスセラミックスを得ることができる。
【0028】
上記パール調絵付ガラスセラミックスは,たとえば,電磁調理器,電熱器などの調理器のトッププレートとして用いることができる。この場合,パール調絵具層は,トッププレートの裏面側に配置することが好ましい。調理器使用中のパール調絵具層への傷発生を防止するためである。また,電子レンジのターンテーブルとしても用いることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
本発明の実施形態のパール調絵付ガラスセラミックスについて,図1を用いて説明する。
本例のパール調絵付ガラスセラミックス8は,図1に示すごとく,透光性低膨張ガラスセラミックス7と,その裏面側に形成されたパール調絵具層6とからなる。
透光性低膨張ガラスセラミックス7としては,主結晶相がβ−石英固溶体を析出し,熱膨張係数が6.5×10-7/℃(30〜380℃)の商品名「ネオセラムN−0」(以下,「N−0」という。)を用いた。
【0030】
本例のパール調絵付ガラスセラミックスの製造方法について説明する。
尿素を加えてPHを2.7に調節した水溶液に酸化ジルコニウムを溶解させ,ここに,マイカ粉体を懸濁させ,約90℃に加熱し,よく攪拌しながら約1時間半温度を保持し,その後,スラリーを濾過し,水で洗浄し,乾燥させ,700℃〜1000℃の高温で焼成した。これにより酸化ジルコニウムをマイカに被覆してなるパール調材料を得た。
【0031】
パ−ル調材料5重量%と,シリコーンレジン(有機溶剤50重量%含有)15重量%と,有機溶剤76重量%と,増粘用樹脂4重量%とを混練して,ペースト状のパール調絵具を調製した。
次に,図1に示すごとく,パール調絵具を透光性低膨張ガラスセラミックス7(N−0)の片面にステンレス250メッシュを用いて印刷して,パール調絵具層6を形成した。これを850℃で焼成してパール調絵具層6を焼結させ,パール調絵付ガラスセラミックス8を得た。
得られたパール調絵付ガラスセラミックス8は,パール調効果を発現した。
【0032】
本例のパール調絵付ガラスセラミックス8は,電磁調理器のトッププレートとして用いることができる。この場合には,パール調絵具層6が,その裏面側82に配置するように,パール調絵付ガラスセラミックス8を電磁調理器のハウジング上に配置する。表面側81は鍋やフライパンなどの調理容器を載せる面とする。表面側81からパール調絵付ガラスセラミックスを見ると,パールアイボリー調の透明板として見えた。
【0033】
実施形態例2
本例のパール調絵具付ガラスセラミックスは,酸化チタンと酸化ジルコニウムの混合物により無機顔料を被覆してなるパール調材料を用いた。その他は,実験例1と同様である。
得られたパール調絵具付ガラスセラミックスは,パールアイボリー調であり,パール調効果を発現した。
本例のパール調絵付ガラスセラミックスは,実験例1と同様に電磁調理器のトッププレートとして用いることができる。
【0034】
実施形態例3
本例のパール調絵具付ガラスセラミックスは,図2に示すごとく,第一層目にパール調絵具層6を,第二層目に遮光層5を設け,これらを同時に焼結させた例である。
図2に示すごとく,まず,実施形態例1と同様に透光性低膨張ガラスセラミックスの片面にパール調絵具層6を形成した。
【0035】
次に,チタン酸アルミニウム45重量%と,Fe−Cr−Co黒色無機顔料10重量%と,低膨張ガラスフラックス45重量%とを,有機バインダー40重量%を用いて混練して,ペースト状の遮光性材料を調製した。これを,ステンレス250メッシュを用いて,パール調絵具層6の表面に印刷して遮光層5を形成した。
次に,パール調絵具層6及び遮光層5を形成した透光性低膨張ガラスセラミックス7を850℃にて焼成して,パール調絵具層6と遮光層5とを同時に焼結させた。以上により,パール調絵付ガラスセラミックス8を得た。
得られたパール調絵付ガラスセラミックスは,パール調シルバーグレーを呈していた。
【0036】
本例のパール調絵付ガラスセラミックス8は,電磁調理器のトッププレートとして用いることができる。この場合,パール調絵具層6及び遮光層5をパール調絵付ガラスセラミックス8の裏面側82に配置し,表面側81は鍋やフライパンなどの調理容器を載せる面とする。また,この場合,第二層として遮光層5を設けているため,表側面81からみたときに,第一層であるパール調絵具層6のパール調効果が,一層効果的に発現された。
【0037】
実施形態例4
本例は,パール調絵具層と遮光層とを別々に焼成した例である。
まず,実施形態例1と同様に透光性低膨張ガラスセラミックス(N−0)の片面にパール調絵具を印刷した。次に,これらを850℃で焼成して,パール調絵具層6を形成した。
【0038】
次に,ステンレス250メッシュを用いて,黒色のラスターペーストLU1404(商品名)を,パール調絵具層6の表面に塗布した。これらを850℃にて再度焼成して,遮光層5とした。
以上により,透光性低膨張ガラスセラミックス7の片面に,パール調絵具層6および遮光層5を設けたパール調絵付ガラスセラミックス8を得た。
得られたパール調絵付ガラスセラミックスは,パール調シルバーグレーを呈した。
【0039】
比較例1
実施形態例1と同様のN−0を準備した。
ステンレス250メッシュを用いて,市販陶磁器用パール絵具を,N−0の片面に印刷し,850℃で焼成して,パール調絵具層を形成した。
次に,実施形態例3と同様の遮光性材料を,パール調絵具層の表面に塗布し,850℃にて再度焼成して,遮光層を形成した。
以上により,パール調シルバーグレーのパール調絵付ガラスセラミックスを得た。
【0040】
(実験例)
実施形態例1〜4及び比較例1のパール調絵付ガラスセラミックスについて,衝撃試験及び熱衝撃試験を行った。
試験に供するパール調絵付ガラスセラミックスは,実施形態例1〜4及び比較例1にしたがって製造したものである。また,N−0のみからなり,パール調絵具層及び遮光層のいずれも形成していないものについても試験に供した。
【0041】
衝撃試験
衝撃試験は,調理器のトッププレートとして使用した場合に,その上に鍋などが落下したときを想定して行った。
厚み4mm,40cm×55cm角の大きさの実施形態例1〜4,比較例1およびN−0板をそれぞれ用意し,角4箇所を2cm角チップで支持し固定した。なお,パール調絵具層及び遮光層は,N−0板の片面全体にべタ塗りし,プレートの下側に配置させた。
衝撃試験方法は,プレートに500g鋼球を落下させるというものである。落下の高さは5cmから開始し,5cm毎に高くして40cmまで行った。40cmをパスすれば,実用上問題のない強度である。本試験結果を表1に示した。
【0042】
熱衝撃試験
熱衝撃試験は,調理器のトッププレートとして使用した場合,プレートが600℃近くまで加熱されることがあるため,加熱されたトッププレートに水がこぼれたときを想定して行った。
厚み4mm,10cm角に切り出した実施形態例1〜4,比較例1およびN−0板をそれぞれ用意した。パール調絵具層及び遮光層は,N−0板の片面全体にべタ塗りされた状態のものを用いた。
熱衝撃試験方法は,プレートを620℃になるよう炉で加熱し,これを20℃の水中に投下する試験を5回繰り返すというものである。本試験結果を表2に示した。
【0043】
【表1】

Figure 0003744302
【0044】
【表2】
熱衝撃試験ΔT=600℃
Figure 0003744302
【0045】
上記の表より知られるように,実施形態例1〜4及びN−0板の場合には,衝撃試験では40cmをパスし,実用上問題のない強度であることがわかった。また,熱衝撃試験では,透光性低膨張ガラスセラミックスにクラックが発生せず,パール調絵具層またはこれと遮光層が,透光性低膨張ガラスセラミックスから剥れることもなかった。よって,パール調絵具層は接着力が強いことがわかった。
【0046】
また,本発明のパール調絵付ガラスセラミックスは,パール調絵具層が形成されていないN−0板と比較しても,衝撃強度及び熱衝撃強度とも同等であることがわかった。よって,パール調絵具層を形成しても,ガラスセラミックスの強度を劣化させないことがわかる。
一方,比較例1では,衝撃試験では5cmの高さで透光性低膨張ガラスセラミックスが割れてしまった。熱衝撃試験では割れることはなかったものの,パール調絵具層が剥れてしまい,パール調絵具層の接着強度が弱いことがわかった。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば,パール調効果を発現でき,透光性低膨張ガラスセラミックス本来の強度を有するパール調絵付ガラスセラミックス及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1,2のパール調絵付ガラスセラミックスの断面図。
【図2】実施形態例3,4のパール調絵付ガラスセラミックスの断面図。
【図3】本発明の作用の説明図。
【符号の説明】
1...Si−O−Zr結合,
10...Si−O−Si結合,
2...パール調材料,
3...無機顔料,
4...酸化ジルコニウム皮膜,
5...遮光層,
6...パール調絵具層,
7...透光性低膨張ガラスセラミックス,
8...パール調絵付ガラスセラミックス,
81...表面側,
82...裏面側,[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a glass ceramic with a pearl tone used for a top plate of a cooking device and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
Glass ceramics (crystallized glass) is a polycrystalline body that is crystallized by reheating the original glass with a special composition.
Glass ceramics mainly have five main crystal phases: β-quartz solid solution, β-spodumene solid solution, β-wollastonite, mica crystal, and cordierite. Among these, glass ceramics on which β-quartz solid solution and β-spodumene solid solution are deposited have a thermal expansion coefficient of 10 × 10 −7 / ° C. or less, and are called low expansion glass ceramics.
[0003]
Furthermore, in the low expansion glass ceramics on which the β-quartz solid solution is precipitated, the β-quartz solid solution exhibits a negative expansion characteristic, which cancels out the positive expansion characteristic of the remaining glass layer and becomes substantially zero. In addition, the size of the β-quartz solid solution precipitate crystal is 0.1 μm or less, smaller than the wavelength of visible light, and the refractive index of the crystal phase and the remaining glass layer is almost the same, so there is no light scattering and the appearance It is transparent in nature and transmits light from the visible light region to the infrared region well. Glass ceramics on which such β-quartz solid solution is deposited are called translucent low expansion glass ceramics. In applying a decorative picture to such translucent low-expansion glass ceramics, even if a ceramic paint used for applying a decorative picture to ordinary glass is used, the thermal expansion coefficient of the ceramic paint is 50 to 80 × 10 −7. The decoration layer cannot be formed because the thermal expansion does not occur. For this reason, various ideas have been made as a decorative method for painting on translucent low expansion glass ceramics.
[0004]
For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 62-27348 discloses a glass flux painting method for painting a glass flux added with a pigment. As a raw material of the glass flux, glass that precipitates β-eucryptite or β-spodumene having a softening temperature of around 1300 ° C. is used. In addition, in order to make the apparent thermal expansion coefficient of the picture layer closer to that of glass ceramics, a large amount of aluminum titanate having a low thermal expansion coefficient is blended.
[0005]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 61-168586 discloses a method for forming a paint for coating containing a glass flux and a flux on the surface of a translucent low expansion dehydroceramic.
Japanese Laid-Open Patent Publication No. 3-65532 discloses a raster painting method in which painting is performed using a raster.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in order to obtain a pearly decoration effect, it is necessary that materials other than the pearly pigment among the raw materials for painting become translucent after firing.
However, in the technique disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 62-27348, the picture layer contains a large amount of aluminum titanate for low expansion. Since aluminum titanate has low translucency, the pearl effect disappears even if pearl pigment is added to the painted layer.
[0007]
In addition, in order to make the picture layer translucent, the intensity of the picture layer becomes low unless aluminum titanate is blended. The reason is that the glass flux in the painting layer moves to the glass ceramics, and an intermediate layer whose thermal expansion does not match is formed on the surface of the glass ceramics, which deteriorates the strength.
[0008]
Further, in the technique disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 61-168586, dehydroceramic fine powder is an essential element of translucent heat insulating ceramics. The dehydroceramic fine powder hardly melts at a firing temperature (850 ° C.) that does not impair the translucency of the translucent low-expansion glass ceramics.
[0009]
Further, in the technique disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 3-65532, even when a pearl pigment is blended with the raster, the resin component in the raster becomes carbonized when fired, so that the raster adheres well to the pearl pigment. No pearl-like layer is formed. Even if a picture layer is formed, if the raster is a colored metal oxide, the pearl effect is not obtained because the surface of the pearl pigment is covered with the metal oxide.
[0010]
There is no other prior art that has a sufficient pearl tone effect and suppresses strength deterioration.
[0011]
In view of such conventional problems, the present invention is intended to provide a glass ceramic with pearl tone picture having a pearl tone effect and having the original strength of translucent low expansion glass ceramics, and a method for producing the same.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The invention of claim 1 is a pearl color paint comprising a pearl color material formed by coating an inorganic pigment with zirconium oxide or a mixture of titanium oxide and zirconium oxide, and a silicone resin or siliceous sol.
Ri Na and decorating baked on a transparent low expansion glass ceramics,
In addition, the organic functional group of the silicone resin or siliceous sol is released during firing to form a siloxane bond with the silanol group on the surface of the translucent low-expansion glass ceramic, and the pearl-like material contains the siloxane bond. It is a glass ceramic with a pearl tone painting characterized by having a pearl tone paint layer forming a Si—O—Zr bond on the surface of a medium zirconium oxide coating .
[0013]
By painting a translucent low expansion glass ceramic with a pearl color paint containing the pearl tone material, it is possible to obtain a glass ceramic with a pearl tone having the original strength of the translucent low expansion glass ceramic. The reason is considered as follows.
[0014]
As shown in FIG. 3, the organic functional groups of the silicone resin or siliceous sol contained in the pearl-colored paint layer 6 are detached during firing to form silanol groups (Si—OH groups) on the surface of the translucent low expansion glass ceramic. ), A siloxane bond 10 is formed.
The pearl tone material 2 included in the pearl tone paint layer 6 has zirconium oxide 4 on the surface of the inorganic material 3. Since the zirconium oxide film 4 has a very large surface area, the surface activity is high and the reactivity is high. For this reason, the organic functional group of the silicone resin or siliceous sol is released during firing, and a Si—O—Zr bond 1 is formed on the surface of the zirconium oxide coating 4. Since the Si—O—Zr bond 1 is slightly sparser than the bond formed when the glass flux is melt-bonded, the thermal shrinkage difference between the translucent low expansion glass ceramic 7 and the pearl tone material 2 is reduced. Absorb. For this reason, a crack does not generate | occur | produce by the thermal contraction difference between the translucent low expansion glass ceramics 7 and the pearl color paint layer 6. FIG. In addition, since there is no melting process as in the conventional glass flux method, there is no deterioration in glass strength due to component movement.
Therefore, it is considered that a glass ceramic with a pearl-like picture having high impact resistance and high thermal shock resistance can be obtained without degrading the original strength of the translucent low expansion glass ceramic.
[0015]
The pearl-like material is obtained by coating an inorganic pigment with zirconium oxide or a mixture of zirconium oxide and titanium oxide.
The inorganic pigment is not particularly limited, and examples thereof include kaolin, talc, sericite, pyroferrite, natural mica, synthetic mica, and aluminum oxide.
The color of the inorganic pigment can be anything, and the pearl-colored paint layer has a pearly color in addition to that color.
[0016]
A well-known technique can be used for the coating method of zirconium oxide. For example, when zirconium oxide is coated on mica, which is an inorganic pigment, zirconium oxide is dissolved in an aqueous solution in which pH is adjusted to 2.7 by adding urea.
Here, the mica powder is suspended, heated to about 90 ° C., and kept at a temperature of about one and a half hours with good stirring. Thereafter, the slurry is filtered, washed with water, dried, and fired at a high temperature of 700 ° C to 1000 ° C.
[0017]
As in the invention of claim 2, the content of the pearl-like material in the pearl-colored paint is preferably 0.1 to 10% by weight in a coated state. At this time, it is preferable that they are 5-20 weight% of silicone resin or siliceous sol, and 70-94.9 weight% of solvent.
If the content of the pearly material is less than 0.1% by weight, the pearly effect may be reduced. When it exceeds 10% by weight, the amount of the pearl-like pigment is too much, and the adhesive force to the light-transmitting low expansion glass ceramic may be weakened.
[0018]
Silicone resin or siliceous sol acts as a binder to bond between the pearly material and the translucent low expansion glass ceramic.
Silicone resin refers to a polymer of an organosilicon compound having a siloxane bond as the main skeleton. Silicone epoxy varnish ES100N (manufactured by the same company) is available. If necessary, an organic solvent in which the silicone resin can be dissolved is used. Further, if necessary, a resin that burns faster than the silicone resin and is compatible can be used as a thickener.
As the siliceous sol, for example, a silica sol obtained by hydrolyzing ethyl silicate or the like, a colloidal silica sol, or the like can be used.
[0019]
The content of the silicone resin or the siliceous sol in the pearl color paint is preferably 90 to 99.9% by weight. If it is less than 90% by weight, the amount of the pearl-like material is too much, and the adhesive force to the translucent low expansion glass ceramic may be weakened. If the content exceeds 99.9% by weight, bubbles may be generated when the resin component is burned off during firing, which may adversely affect the painted layer and cause a reduction in the pearly effect.
[0020]
The translucent low expansion glass ceramic is not particularly limited as long as it is translucent and has a low expansion coefficient. For example, there is one in which a β-quartz solid solution is precipitated in the main crystal phase.
[0021]
The crystallinity of the translucent low expansion glass ceramics on which the β-quartz solid solution is deposited is, for example, about 70% by volume and the crystal size is 0.1 μm or less. The β-quartz solid solution exhibits negative expansion characteristics, canceling out the positive expansion characteristics of the remaining glass phase, and the coefficient of thermal expansion becomes almost zero. The refractive index (nD) is 1.541, the size of the precipitated crystal of β-quartz solid solution is 0.1 μm or less, which is smaller than the wavelength of visible light, and the refractive indexes of the crystal phase and the remaining glass phase are almost the same. Therefore, it does not scatter light, is transparent in appearance, and transmits light in the visible to infrared range well.
[0022]
For painting with pearl paint, one layer or two or more layers may be stacked. Even when a plurality of layers are stacked, the pearl-colored paint may be fired only once. The pearl color paint may be applied to the entire surface of the translucent low expansion glass ceramics, but may be printed in a desired pattern.
[0023]
According to a third aspect of the present invention, it is preferable to form a light shielding layer after forming the pearl color paint layer. As a result, when the glass ceramic with a pearl tone paint is viewed from the side opposite to the pearl tone paint layer, the pearl tone of the pearl tone paint layer can be seen more effectively through the translucent low expansion glass ceramic. In addition, an elegant pearl decoration effect can be obtained by making the color of the light shielding layer similar to that of the layer with a pearl painting.
[0024]
The light shielding layer is formed by applying a light shielding material to the pearl color paint layer and baking it. As the light-shielding material, a material that can be used for translucent low expansion glass ceramics and becomes opaque after firing is used.
As the light shielding material, for example, a material obtained by pasting aluminum titanate, a low expansion glass flux, and an inorganic pigment with an organic binder can be used. As the inorganic pigment, those similar to the inorganic pigment in the pearl-tone material or those for ceramics can be used.
A raster painting material can also be used as the light shielding material. A raster is a diluted solution of an organometallic compound.
[0025]
The light shielding layer may be sintered at the same time as the pearl tone paint layer, or may be separately sintered after the pearl tone paint layer is sintered.
[0026]
The invention of claim 4 provides a pearl color paint comprising a pearl color material formed by coating an inorganic pigment with zirconium oxide or a mixture of titanium oxide and zirconium oxide, and a silicone resin or siliceous sol,
The transparent low expansion glass ceramics, and decorative firing,
The organic functional group of the silicone resin or siliceous sol is detached during firing to form a siloxane bond with the silanol group on the surface of the translucent low expansion glass ceramic, and the intermediate oxidation in the pearly material. A method for producing a glass ceramic with a pearl tone, comprising providing a pearl tone paint layer in which a Si—O—Zr bond is formed on the surface of a zirconium coating .
[0027]
According to this production method, as described above, a pearl tone can be exhibited, and a glass ceramic with a pearl tone picture having a translucent low expansion glass ceramic original strength can be obtained.
[0028]
The glass ceramic with a pearl-like picture can be used as a top plate of a cooking device such as an electromagnetic cooker or an electric heater. In this case, the pearl color paint layer is preferably arranged on the back side of the top plate. This is to prevent scratches on the pearl-colored paint layer during use of the cooker. It can also be used as a turntable for microwave ovens.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiment 1
The pearl-tone glass ceramic with an embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
As shown in FIG. 1, the glass ceramic 8 with a pearl tone picture of this example is composed of a translucent low expansion glass ceramic 7 and a pearl color paint layer 6 formed on the back side thereof.
As the translucent low expansion glass ceramics 7, a product name “Neoceram N-0” in which the main crystal phase precipitates β-quartz solid solution and the thermal expansion coefficient is 6.5 × 10 −7 / ° C. (30 to 380 ° C.). (Hereinafter referred to as “N-0”).
[0030]
The manufacturing method of the glass ceramic with a pearl tone picture of this example will be described.
Zirconium oxide is dissolved in an aqueous solution adjusted to pH 2.7 by adding urea, and the mica powder is suspended therein, heated to about 90 ° C., and maintained at a temperature of about one and a half hours with good stirring. Then, the slurry was filtered, washed with water, dried and fired at a high temperature of 700 ° C to 1000 ° C. As a result, a pearl-like material obtained by coating mica with zirconium oxide was obtained.
[0031]
A paste-like pearl-like material is prepared by kneading 5% by weight of a par tone material, 15% by weight of a silicone resin (containing 50% by weight of an organic solvent), 76% by weight of an organic solvent, and 4% by weight of a thickening resin. A paint was prepared.
Next, as shown in FIG. 1, a pearl-colored paint layer 6 was formed by printing a pearl-colored paint on one side of translucent low-expansion glass ceramics 7 (N-0) using a stainless steel 250 mesh. This was fired at 850 ° C. to sinter the pearl paint layer 6 to obtain glass ceramics 8 with pearl paint.
The obtained glass ceramics 8 with a pearl tone picture exhibited a pearl tone effect.
[0032]
The glass ceramic 8 with a pearl tone picture of this example can be used as a top plate of an electromagnetic cooker. In this case, the glass ceramics 8 with the pearl tone picture 8 is placed on the housing of the electromagnetic cooking device so that the pearl tone paint layer 6 is placed on the back side 82 thereof. The surface side 81 is a surface on which a cooking container such as a pan or a frying pan is placed. When the glass ceramics with a pearl tone picture were seen from the surface side 81, it was seen as a transparent plate with a pearl ivory tone.
[0033]
Embodiment 2
The glass ceramics with a pearl-like paint of this example used a pearl-like material obtained by coating an inorganic pigment with a mixture of titanium oxide and zirconium oxide. Others are the same as those of Experimental Example 1.
The obtained glass ceramics with pearl-like paint were pearl ivory-like and exhibited a pearl-like effect.
The glass ceramic with a pearl tone picture of this example can be used as a top plate of an electromagnetic cooker as in Experimental Example 1.
[0034]
Embodiment 3
As shown in FIG. 2, the glass ceramic with a pearl-like paint of this example is an example in which a pearl-like paint layer 6 is provided in the first layer and a light-shielding layer 5 is provided in the second layer, and these are sintered simultaneously. .
As shown in FIG. 2, first, a pearl color paint layer 6 was formed on one side of a light-transmitting low expansion glass ceramic as in the first embodiment.
[0035]
Next, 45% by weight of aluminum titanate, 10% by weight of Fe-Cr-Co black inorganic pigment, and 45% by weight of low expansion glass flux are kneaded using 40% by weight of an organic binder to form a paste-like light shielding material. Sex material was prepared. This was printed on the surface of the pearl tone paint layer 6 using a stainless steel 250 mesh to form the light shielding layer 5.
Next, the translucent low expansion glass ceramics 7 on which the pearl color paint layer 6 and the light shielding layer 5 were formed were fired at 850 ° C., and the pearl color paint layer 6 and the light shielding layer 5 were simultaneously sintered. Thus, a glass ceramic 8 with a pearl tone picture was obtained.
The obtained glass ceramics with a pearl-like picture had a pearl-like silver gray color.
[0036]
The glass ceramic 8 with a pearl tone picture of this example can be used as a top plate of an electromagnetic cooker. In this case, the pearl color paint layer 6 and the light shielding layer 5 are arranged on the back side 82 of the glass ceramics 8 with pearl color picture, and the front side 81 is a surface on which a cooking container such as a pan or a frying pan is placed. In this case, since the light shielding layer 5 is provided as the second layer, the pearl tone effect of the pearl tone paint layer 6 that is the first layer is more effectively expressed when viewed from the front side surface 81.
[0037]
Embodiment 4
In this example, the pearl color paint layer and the light shielding layer are separately fired.
First, a pearl color paint was printed on one side of translucent low expansion glass ceramics (N-0) in the same manner as in the first embodiment. Next, these were fired at 850 ° C. to form a pearl paint layer 6.
[0038]
Next, black raster paste LU1404 (trade name) was applied to the surface of the pearl paint layer 6 using a stainless steel 250 mesh. These were fired again at 850 ° C. to obtain a light shielding layer 5.
As described above, a glass ceramic 8 with a pearl tone painting in which a pearl tone paint layer 6 and a light shielding layer 5 are provided on one surface of the translucent low expansion glass ceramic 7 was obtained.
The obtained glass ceramics with pearl-like picture exhibited pearl-like silver gray.
[0039]
Comparative Example 1
N-0 similar to that in Embodiment 1 was prepared.
Using a 250 mesh stainless steel, a commercially available pearl paint for ceramics was printed on one side of N-0 and fired at 850 ° C. to form a pearl paint layer.
Next, a light-shielding material similar to that in Embodiment 3 was applied to the surface of the pearl tone paint layer and baked again at 850 ° C. to form a light-shielding layer.
As a result, a pearly silver gray glass ceramic with a pearly picture was obtained.
[0040]
(Experimental example)
The impact test and the thermal shock test were performed on the glass ceramics with pearl-like picture of Embodiment Examples 1 to 4 and Comparative Example 1.
The glass ceramics with a pearl-like picture used for the test are manufactured according to Embodiments 1 to 4 and Comparative Example 1. In addition, a test was also conducted on a sample composed only of N-0 and in which neither a pearl-colored paint layer nor a light shielding layer was formed.
[0041]
Impact test The impact test was conducted on the assumption that a pan or the like dropped on the top plate of a cooker.
Embodiments 1 to 4 having a thickness of 4 mm and a size of 40 cm × 55 cm square, Comparative Example 1 and N-0 plate were prepared, and four corners were supported and fixed by a 2 cm square chip. Note that the pearl color paint layer and the light shielding layer were solidly coated on one side of the N-0 plate and placed below the plate.
The impact test method is to drop a 500 g steel ball onto the plate. The drop height started from 5 cm and increased every 5 cm to 40 cm. If 40 cm is passed, the strength is practically acceptable. The test results are shown in Table 1.
[0042]
Thermal shock test The thermal shock test was performed assuming that water was spilled into the heated top plate because the plate may be heated to close to 600 ° C when used as the top plate of a cooker.
Embodiments 1 to 4 cut out to a thickness of 4 mm and 10 cm square, Comparative Example 1 and an N-0 plate were prepared. The pearl tone paint layer and the light-shielding layer used were solid coated on one side of the N-0 plate.
In the thermal shock test method, the plate is heated in a furnace to reach 620 ° C., and this is dropped 5 times in 20 ° C. water, and the test is repeated five times. The test results are shown in Table 2.
[0043]
[Table 1]
Figure 0003744302
[0044]
[Table 2]
Thermal shock test ΔT = 600 ℃
Figure 0003744302
[0045]
As can be seen from the above table, in the case of the first to fourth embodiments and the N-0 plate, the impact test passed 40 cm, and it was found that the strength had no practical problem. In the thermal shock test, the translucent low expansion glass ceramic was not cracked, and the pearl-colored paint layer or the light shielding layer was not peeled off from the translucent low expansion glass ceramic. Therefore, it was found that the pearl paint layer has a strong adhesive force.
[0046]
Moreover, it turned out that the glass ceramics with a pearl tone painting of the present invention have the same impact strength and thermal impact strength as compared with the N-0 plate on which the pearl tone paint layer is not formed. Therefore, it can be seen that the strength of the glass ceramic is not deteriorated even when the pearl color paint layer is formed.
On the other hand, in Comparative Example 1, the light-transmitting low expansion glass ceramic was broken at a height of 5 cm in the impact test. Although it was not cracked in the thermal shock test, it was found that the pearl paint layer was peeled off and the adhesion strength of the pearl paint layer was weak.
[0047]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the pearl tone effect can be expressed and the glass ceramics with a pearl tone picture which has translucent low expansion glass ceramic original intensity | strength, and its manufacturing method can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of glass ceramics with a pearl-like picture of Embodiment Examples 1 and 2. FIG.
FIG. 2 is a cross-sectional view of glass ceramics with a pearl tone picture according to Embodiments 3 and 4.
FIG. 3 is an explanatory diagram of the operation of the present invention.
[Explanation of symbols]
1. . . Si-O-Zr bond,
10. . . Si-O-Si bond,
2. . . Pearl-like material,
3. . . Inorganic pigments,
4). . . Zirconium oxide film,
5. . . Light shielding layer,
6). . . Pearl paint layer,
7). . . Translucent low expansion glass ceramics,
8). . . Glass ceramics with pearl tones,
81. . . Surface side,
82. . . Back side,

Claims (4)

無機顔料を酸化ジルコニウムまたは酸化チタンと酸化ジルコニウムとの混合物により被覆してなるパール調材料と,シリコーンレジンまたはシリカ質ゾルとからなるパール調絵具を,
透光性低膨張ガラスセラミックスに絵付焼成してなり,
かつ,上記シリコーンレジン又はシリカ質ゾルの有機官能基は焼成中離脱して,透光性低膨張ガラスセラミックスの表面のシラノール基との間でシロキサン結合を形成し,また上記パール調材料中の上記中酸化ジルコニウム被膜の表面でSi−O−Zr結合を形成しているパール調絵具層を有することを特徴とするパール調絵付ガラスセラミックス。
A pearl-colored material comprising a pearl-like material formed by coating an inorganic pigment with zirconium oxide or a mixture of titanium oxide and zirconium oxide, and a silicone resin or siliceous sol,
Ri Na and decorating baked on a transparent low expansion glass ceramics,
In addition, the organic functional group of the silicone resin or siliceous sol is released during firing to form a siloxane bond with the silanol group on the surface of the light-transmitting low expansion glass ceramic, A glass ceramic with a pearl tone, characterized by having a pearl tone paint layer forming a Si-O-Zr bond on the surface of a medium zirconium oxide coating .
請求項1において,上記パール調絵具における上記パール調材料の含有量は,0.1〜10重量%であることを特徴とするパール調絵付ガラスセラミックス。2. The glass ceramic with a pearl tone picture according to claim 1, wherein the content of the pearl tone material in the pearl tone paint is 0.1 to 10% by weight. 請求項1または2において,上記パール調絵具層を形成した後に遮光層を積層形成してなることを特徴とするパール調絵付ガラスセラミックス。3. The glass ceramic with a pearl tone paint according to claim 1, wherein a light shielding layer is laminated after the pearl tone paint layer is formed. 無機顔料を酸化ジルコニウムまたは酸化チタンと酸化ジルコニウムの混合物により被覆してなるパール調材料と,シリコーンレジンまたはシリカ質ゾルとからなるパール調絵具を,
透光性低膨張ガラスセラミックスに絵付焼成し
上記シリコーンレジン又はシリカ質ゾルの有機官能基は焼成中離脱して,透光性低膨張ガラスセラミックスの表面のシラノール基との間でシロキサン結合を形成し,また上記パール調材料中の上記中酸化ジルコニウム被膜の表面でSi−O−Zr結合を形成しているパール調絵具層を設けることを特徴とするパール調絵付ガラスセラミックスの製造方法。
A pearl-colored material comprising a pearl-like material formed by coating an inorganic pigment with zirconium oxide or a mixture of titanium oxide and zirconium oxide, and a silicone resin or siliceous sol,
The transparent low expansion glass ceramics, and decorative firing,
The organic functional group of the silicone resin or siliceous sol is released during firing to form a siloxane bond with the silanol group on the surface of the translucent low expansion glass ceramic, and the intermediate oxidation in the pearly material. A method for producing a glass ceramic with a pearl tone, comprising providing a pearl tone paint layer in which a Si-O-Zr bond is formed on the surface of a zirconium coating .
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