JP3743224B2 - 船外機のクラッチ機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、船外機のクラッチ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
船外機には遠隔操作によってプロペラシャフトの回転方向を正・逆(フォワード・リバース)または中立状態(ニュートラル)に切り換えるクラッチ機構が設けられている。クラッチの切換はプロペラシャフト内に設けられたプッシュロッドを進退させてクラッチドッグをプロペラシャフトに連結させたり断続させる(シフトイン、シフトアウト)方法が一般的であり、プッシュロッドを進退させる方法としてはシフトカムが多く用いられている。
【0003】
シフトカムはそれぞれ回動軸芯からの距離が異なる三つの連続した窪み形状(フォワード、ニュートラル、リバース)からなるカムプロフィールを備え、スプリングによって常時シフトカムに向かって付勢されているプッシュロッドの端部がシフトカムのいずれか一つの窪み形状に係合することにより各シフト位置が設定されるようになっている。
【0004】
窪み形状を移動させる方法としては、シフトカムを上下に移動させる方法と、シフトカムを水平に回動させる方法とがあり、回動式のものは上下式のシフトカムより操作フィーリングがよいため、大型の船外機などに用いられている。
【0005】
一方、シフトカムをニュートラル位置で位置決めする手段として例えば上下式のシフトカム裏側の窪みに剛球をスプリングで付勢するディテント機能を備えたものがある。
【0006】
ところで、上下式のシフトカムの場合、ディテント機能をシフトカム近傍に配置することはスペース的にも容易であるが、回動式のものはスペース的にディテント機能をシフトカム近傍に配置することができない。そのため、シフトカムから遠く離れた例えばクラッチロッド上にディテント機能を配置している。
【0007】
また、回動式のシフトカムの場合、シフトカムの回り過ぎを防止するためのストッパを備えているが、ディテント機能同様スペース的にストッパをシフトカム近傍に配置することができないため、シフトカムから遠く離れた例えばクラッチロッド上にストッパを配置している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フォワードからニュートラルへ、またはニュートラルからリバースへといったシフト操作を行う際、プッシュロッドの端部は二つの窪み形状間の山部を乗り越えなければならず、その際に操作荷重が大きくなってシフト操作のフィーリングを損なっていた。
【0009】
また、ディテント機能をシフトカムから遠く離れた部位に配置すると、ディテント機能が直接シフトカムに作用しないため、タイムラグが生じたり、ディテント機能が故障してもシフトイン状態が保たれるといった不具合が生じるおそれがある。
【0010】
さらに、ディテント機能によってシフトカムのニュートラル位置が固定されていないとクラッチ機構の組付性を損ない、また、シフトイン/アウトの確認工程においてもシフト位置の判定が困難になるおそれがある。
【0011】
同様に、ストッパをシフトカムから遠く離れた部位に配置すると、ストッパが故障するとシフトイン状態が保たれるといった不具合が生じるおそれがある。
【0012】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、シフト操作フィーリングの向上を図ると共に、ディテント機能およびストッパの機能を充分に発揮可能な船外機のクラッチ機構を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る船外機のクラッチ機構は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、シフトカムを遠隔操作することによってギヤケース内のプロペラシャフトの回転方向を切り換える船外機のクラッチ機構において、上記シフトカムはクラッチロッドとシフトロッドとを介して回動操作されると共に、上記ギヤケース内に上記クラッチロッドとシフトロッドとを同軸上に連結するアシスト装置を配置する一方、このアシスト装置は上記クラッチロッドに連結される回動部材と、上記シフトロッドに連結され、上記回動部材の回動力が伝達される被回動部材とを有し、上記回動部材はその径方向に延びる一対の翼部を備え、上記被回動部材はその中央部分に上記回動部材およびその翼部が嵌合可能な凹形状が形成されると共に、上記凹形状内における上記回動部材の翼部と上記被回動部材との間に弾性体を介装したものである。
【0014】
また、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記アシスト装置はシフトハウジングを有し、その内部に上記回動部材および被回動部材を回動自在に支持すると共に、上記シフトハウジングにはディテント機構が設けられ、このディテント機構は剛球と、この剛球を上記被回動部材の外周面に押圧するスプリングと、上記被回動部材の外周面に形成された複数個の窪み形状とから構成され、上記剛球がいずれか一つの上記窪み形状に係合するように構成すると共に、上記剛球を上記被回動部材の外周面に押圧する上記スプリングを上記シフトハウジング内に側面視で斜めに配置したものである。
【0015】
さらに、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、上記被回動部材の外周面にストッパを突設し、上記被回動部材の外周を支持する上記シフトハウジングの筒部分の一部に切欠を形成すると共に、上記ストッパをこの切欠内に配置することにより上記ストッパの動きを規制して上記被回動部材の回動範囲を制御するように構成したものである。
【0016】
さらにまた、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、上記回動部材の翼部に上記弾性体嵌挿用の突起を設けたものである。
【0017】
そして、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、上記突起を上記回動部材と同芯の円弧形状としたものである。
【0018】
また、上述した課題を解決するために、請求項6に記載したように、上記突起の先端を上記被回動部材に面で当接するように構成したものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1は、この発明を適用した船外機の実施形態を示す左側面図である。図1に示すように、この船外機1はエンジンホルダ2を備え、このエンジンホルダ2の上方にエンジン3が設置される。なお、このエンジン3はその内部にクランクシャフト4を略垂直に配置したバーティカル(縦)型のエンジンである。
【0022】
エンジンホルダ2の下方にはオイルパン5が配置されると共に、例えばエンジンホルダ2にはクランプブラケット6が取付けられ、このクランプブラケット6を介して船外機1が図示しない船体のトランサムに装着される。また、この船外機1のエンジン3およびエンジンホルダ2の周囲はエンジンカバー7によって覆われる。
【0023】
オイルパン5の下部にはドライブシャフトハウジング8が設置される。エンジンホルダ2、オイルパン5およびドライブシャフトハウジング8内にはドライブシャフト9が略垂直に配置され、その上端部がクランクシャフト4の下端部に連結される。ドライブシャフト9はドライブシャフトハウジング8内を下方に向かって延び、ドライブシャフトハウジング8の下部に設けられたギヤケース10内のベベルギヤ11およびプロペラシャフト12を介して推進装置であるプロペラ13を駆動するように構成される。
【0024】
また、この船外機1には遠隔操作によってプロペラシャフト12の回転方向を正・逆(フォワード・リバース)または中立状態(ニュートラル)に切り換えるクラッチ機構14が設けられる。
【0025】
図2は、ギヤケース10の拡大断面図である。また、図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。図2および図3に示すように、クラッチ機構14は主にクラッチロッド15、シフトロッド16、アシスト装置17、シフトカム18、プッシュロッド19およびクラッチドッグ20等から構成される。クラッチロッド15は例えばエンジンカバー7内のエンジン3近傍からドライブシャフトハウジング8内をギヤケース10に向かって延び、ドライブシャフトハウジング8とギヤケース10との接合部のギヤケース10側に配置されるアシスト装置17を介してシフトロッド16に連結されるものであって、操船者が操作する例えばシフトレバー(図示せず)の動きを回転力に変換してシフトロッド16に伝達するものである。
【0026】
シフトロッド16の下端部にはシフトカム18が回動一体に設けられる。シフトカム18はその側面にそれぞれ回動軸芯からの距離が異なる三つの連続した窪み形状21からなるカムプロフィールを備える。一方、プロペラシャフト12の内部にはプッシュロッド19がプロペラシャフト12の軸方向に進退自在に内装される。プッシュロッド19はスプリング23によって常時シフトカム18に向かって付勢され、プッシュロッド19の端部がシフトカム18のいずれか一つの窪み形状21に係合することにより各シフト位置が設定される。なお、各窪み形状21はそれぞれフォワード(F)、ニュートラル(N)、リバース(R)位置に対応する。
【0027】
プロペラシャフト12の外周部にはベベルギヤ11のフォワードドリブンギヤ23とリバースドリブンギヤ24とが回動自在に軸支され、ドライブシャフト9下端のドライブギヤ25に常時作動連結する。また、プロペラシャフト12の外周部にはクラッチドッグ20が設けられる。クラッチドッグ20はフォワードドリブンギヤ23またはリバースドリブンギヤ24のいずれか一方をプロペラシャフト12に連結および断続させるものであって、上記プッシュロッド19の進退によって連結/断続操作される。なお、クラッチドッグ20はいずれのギヤ23,24もプロペラシャフト12から断続された状態(ニュートラル)でも維持可能である。
【0028】
図4は、クラッチロッド15とシフトロッド16とを連結するアシスト装置17の縦断面図であり、図5は図4のV−V線に沿う断面図である。図4および図5に示すように、アシスト装置17はシフトハウジング26を有し、その内部に回動部材27および被回動部材28を回動自在に支持する。回動部材27の上部はクラッチロッド15に連結されると共に、被回動部材28の下部にはシフトロッド16が連結される。そして、被回動部材28の上部は回動部材27の下部に外嵌する。
【0029】
図5に示すように、回動部材27はその径方向に延びる一対の翼部29を備え、これらの翼部29側面から回動部材27と同芯の円弧形状を有する突起30が設けられる。また、被回動部材28はその中央部分に回動部材27およびその翼部29、そして突起30が嵌合可能な凹形状31が形成されると共に、回動部材27の突起30の先端と、この先端に対抗する被回動部材28の部分には若干の隙間が形成される。そして、回動部材27の突起30には例えばコイルスプリング32等の弾性体が嵌挿され、翼部29を突起30とは逆の方向(図5のA方向)に付勢する。
【0030】
一方、シフトハウジング26にはディテント機構33が設けられる。ディテント機構33は剛球34と、この剛球34を被回動部材28の外周面に押圧するスプリング35と、被回動部材28の外周面に形成された三つの連続した窪み形状36とから構成され、剛球34がいずれか一つの窪み形状36に係合することにより各シフト位置の節度が保たれる。なお、各窪み形状36はそれぞれフォワード(F)、ニュートラル(N)、リバース(R)位置に対応する。そして、剛球34を被回動部材28の外周面に押圧するスプリング35は、シフトハウジング26内に側面視で窪み形状36に向かって下る斜め状態で配置される。
【0031】
また、被回動部材28の外周面にはストッパ37が突設される。このストッパ37は被回動部材28が各窪み形状36を超えた位置まで回動することを防止するもので、被回動部材28の外周を支持するシフトハウジング26の筒部分26aの一部に所定の範囲で切欠38が形成され、この切欠38内にストッパ37が位置する。
【0032】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0033】
操船者が例えばシフトレバー(図示せず)を操作することによりクラッチロッド15を介してシフトロッド16が回動操作される。シフトロッド16が回動することによりシフトロッド16下端部のシフトカム18が回動する。シフトカム18が回動すると、その側面に形成された一つの窪み形状21に係合したプッシュロッド19の端部が隣接された窪み形状21に係合する。窪み形状21はそれぞれの回動軸芯からの距離が異なるため、窪み形状21の位置に応じてプッシュロッド19がプロペラシャフト12の内部を進退し、プロペラシャフト12外周部のベベルギヤ11とプロペラシャフト12とを連結(または断続)させる。
【0034】
ところで、フォワードからニュートラルへ、またはニュートラルからリバースへといったシフト操作を行う際、プッシュロッド19の端部は二つの窪み形状21間の山部39を乗り越えなければならず、その際に操作荷重が重くなってシフト操作のフィーリングを損なうことがある。
【0035】
本発明においてはクラッチロッド15とシフトロッド16との間にアシスト装置17を配置したことによりシフト操作時の操作荷重を軽くすることが可能になる。具体的には、図5に示すように、ニュートラル状態からクラッチロッド15を回動させて回動部材27を例えばBの方向に回動させると、被回動部材28も連動してB方向に回動する。
【0036】
回動部材27の突起30の先端と、この先端に対抗する被回動部材28の部分には若干の隙間が形成され、回動部材27の突起30には弾性体であるコイルスプリング32が嵌挿されているため、回動部材27の回動し始めはこのスプリング32が縮み、その反発力が被回動部材28を回動させようとする力になる。そして、さらに回動部材27を回動させることにより回動部材27の突起30の先端が被回動部材28に面で当接し、被回動部材28をさらに回動させて通常通りの確実なシフト操作が行われる(図6参照)。
【0037】
同荷重を操作する場合、スプリング32の反発力によって初期荷重を軽減することにより、シフト操作のフィーリングが向上する。
【0038】
また、回動部材27の翼部29にスプリング32嵌挿用の突起30を設けたことにより、スプリング32が外れたり、位置がずれるといった不具合が防止される。
【0039】
さらに、突起30を回動部材27と同芯の円弧形状とし、その先端が被回動部材28に面で当接するように構成したことにより、回動部材27の回動力が効率よく被回動部材28に伝達される。
【0040】
また、被回動部材28はフォワード(F)、ニュートラル(N)、リバース(R)の各位置においてディテント機構33により各シフト位置の節度が保たれるため(図6参照)、さらにシフト操作のフィーリングが向上する。また、ディテント機構33をシフトカム18に接近したギヤケース10内に配置したので、タイムラグが生じなくなるか、例え生じても小さなタイムラグとなる。
【0041】
さらにまた、ディテント機構33によってシフトカム18のニュートラル位置が固定されるので、クラッチ機構14の組付性が向上し、また、シフトイン/アウトの確認工程においてもシフト位置の判定が容易になる。
【0042】
そして、剛球34を被回動部材28の外周面に押圧するスプリング35をシフトハウジング26内に側面視で窪み形状36に向かって下る斜め状態で配置すれば、シフトハウジング26の小径化が可能となり、アシスト装置17を小型軽量化できる。
【0043】
一方、被回動部材28の外周面にストッパ37を突設し、被回動部材28の外周を支持するシフトハウジング26の筒部分26aの一部に形成された切欠38でストッパ37の動きを規制して被回動部材28の回動範囲を制御するようにしたことにより、被回動部材28が各窪み形状36を超えた位置まで回動することが防止される(図6参照)。また、ストッパ37をシフトカム18に接近したギヤケース10内に配置したので、組立て終了後の検査工程においてシフト操作を規定量以上行ってもシフトが抜けることなく確認作業ができる。
【0044】
ところで、上述した実施形態においては、シフトカム18が水平に回動する回動式のクラッチ機構14に本発明のアシスト装置17を適用した例を示したが、シフトカムを上下に移動させる上下式のクラッチ機構に本発明のアシスト装置を適用可能であることは言うまでもない。その具体例(本発明の第二実施形態)を図7に示す。
【0045】
図7に示すように、このアシスト装置60は図示しないクラッチロッドの下端部に連結されるスライド部材61と、シフトロッド62の上端部に接続される被スライド部材63とから構成される。
【0046】
スライド部材61は、例えば円柱状のロッド部64とこのロッド部64の下端に設けられたフランジ部65とから構成される。一方、被スライド部材63の上端部にはスライド部材61のロッド部64より大径の内径を有するキャップ状のキャップ部材66が被装される。また、キャップ部材66の上面をロッド部64が貫通し、キャップ部材66の内部にフランジ部65が配置される。そして、このフランジ部65とキャップ部材66との間にスプリング67が介装され、フランジ部65を被スライド部材63の上端部に常時当接させる。さらに、スライド部材61のフランジ部65には径方向に突出する爪部68が突設されると共に、キャップ部材66にはこの爪部68が係合する切欠69が形成される。
【0047】
操船者が例えばシフトレバー(図示せず)を操作することによりクラッチロッドが押し下げられた場合、スライド部材61のフランジ部65が被スライド部材63の上端部に押圧され、シフトロッド62を押し下げる。
【0048】
一方、操船者が例えばシフトレバー(図示せず)を操作することによりクラッチロッドが引き上げられた場合、スライド部材61のフランジ部65がスプリング67を押し上げる。フランジ部65の押し始めはこのスプリング67が縮み、その反発力がキャップ部材66と共に被スライド部材63を押し上げようとする力になる。そして、さらにスライド部材61を引き上げることによりフランジ部65の爪部68が切欠69の端部に当接し、被スライド部材63をさらに押し上げて通常通りの確実なシフト操作が行われる。
【0049】
同荷重を操作する場合、スプリング67の反発力によって初期荷重を軽減することにより、シフト操作のフィーリングが向上する。
【0050】
ところで、上述した両方の実施形態においては、クラッチロッドとシフトロッドとが同軸上に配置されたクラッチ機構に本発明のアシスト装置を適用した例を示したが、クラッチロッドとシフトロッドとがオフセット配置されたクラッチ機構にアシスト装置を適用可能であることは言うまでもない。その具体例を図8および図9に示す。
【0051】
図8および図9に示すように、このアシスト装置80が適用されるクラッチロッド81とシフトロッド82とは左右に(または前後に)オフセットして配置される。クラッチロッド81の下端部には回動部材83が設けられると共に、シフトロッド82の上端部には被回動部材84が設けられる。
【0052】
回動部材83はその径方向に延びる一本の腕部85を備え、この腕部85側面から回動部材83と同芯の円弧形状を有する突起86が設けられる。また、被回動部材84はその側部に回動部材83の腕部85および突起86が係合可能な凹形状87が形成されると共に、回動部材83の突起86の先端と、この先端に対抗する被回動部材84の部分には若干の隙間が形成される。そして、回動部材83の突起86にはスプリング88が嵌挿され、腕部85を突起86とは逆の方向に付勢する。
【0053】
操船者が例えばシフトレバー(図示せず)を操作することによりクラッチロッド81が回動操作されるクラッチロッド81が回動すると回動部材83も同方向に回動し、さらに被回動部材84も連動して反対方向に回動する。
【0054】
回動部材83の突起86の先端と、この先端に対抗する被回動部材84の部分には若干の隙間が形成され、回動部材83の突起にはスプリング88が嵌挿されているため、回動部材83の回動し始めはこのスプリング88が縮み、その反発力が被回動部材84を回動させようとする力になる。そして、さらに回動部材83を回動させることにより回動部材83の突起86の先端が被回動部材84に面で当接し、被回動部材84をさらに回動させて通常通りの確実なシフト操作が行われる。
【0055】
同荷重を操作する場合、スプリング88の反発力によって初期荷重を軽減することにより、シフト操作のフィーリングが向上する。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る船外機のクラッチ機構によれば、シフトカムを遠隔操作することによってギヤケース内のプロペラシャフトの回転方向を切り換える船外機のクラッチ機構において、上記シフトカムはクラッチロッドとシフトロッドとを介して回動操作されると共に、上記ギヤケース内に上記クラッチロッドとシフトロッドとを同軸上に連結するアシスト装置を配置する一方、このアシスト装置は上記クラッチロッドに連結される回動部材と、上記シフトロッドに連結され、上記回動部材の回動力が伝達される被回動部材とを有し、上記回動部材はその径方向に延びる一対の翼部を備え、上記被回動部材はその中央部分に上記回動部材およびその翼部が嵌合可能な凹形状が形成されると共に、上記凹形状内における上記回動部材の翼部と上記被回動部材との間に弾性体を介装したため、シフト操作時の操作荷重を軽くすることが可能になり、シフト操作のフィーリングが向上する。
【0057】
また、上記アシスト装置はシフトハウジングを有し、その内部に上記回動部材および被回動部材を回動自在に支持すると共に、上記シフトハウジングにはディテント機構が設けられ、このディテント機構は剛球と、この剛球を上記被回動部材の外周面に押圧するスプリングと、上記被回動部材の外周面に形成された複数個の窪み形状とから構成され、上記剛球がいずれか一つの上記窪み形状に係合するように構成すると共に、上記剛球を上記被回動部材の外周面に押圧する上記スプリングを上記シフトハウジング内に側面視で斜めに配置したため、各シフト位置の節度が保たれてシフト操作のフィーリングが向上すると共に、タイムラグも減少し、さらにクラッチ機構の組付性も向上する。さらに、上記剛球を上記被回動部材の外周面に押圧する上記スプリングを上記シフトハウジング内に側面視で斜めに配置したため、シフトハウジングの小径化が可能となる。
【0058】
さらに、上記被回動部材の外周面にストッパを突設し、上記被回動部材の外周を支持する上記シフトハウジングの筒部分の一部に切欠を形成すると共に、上記ストッパをこの切欠内に配置することにより上記ストッパの動きを規制して上記被回動部材の回動範囲を制御するように構成したため、被回動部材が窪み形状を超えた位置まで回動することが防止される。
【0059】
さらにまた、上記回動部材の翼部に上記弾性体嵌挿用の突起を設けたため、上記弾性体の位置決めが容易になる。
【0060】
そして、上記突起を上記回動部材と同芯の円弧形状としたため、回動部材の回動力が効率よく被回動部材に伝達される。
【0061】
また、上記突起の先端を上記被回動部材に面で当接するように構成したため、回動部材の回動力が効率よく被回動部材に伝達される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る船外機のクラッチ機構の一実施形態を示す船外機の左側面図。
【図2】ギヤケースの拡大断面図。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図。
【図4】クラッチロッドとシフトロッドとを連結するアシスト装置の第一実施形態を示す縦断面図。
【図5】図4のV−V線に沿う断面図。
【図6】シフトインされた状態のアシスト装置の下面図。
【図7】クラッチロッドとシフトロッドとを連結するアシスト装置の第二実施形態を示す縦断面図。
【図8】クラッチロッドとシフトロッドとを連結するアシスト装置の第三実施形態を示す側面図。
【図9】図8のIX矢視図。
【符号の説明】
1 船外機
3 エンジン
9 ドライブシャフト
10 ギヤケース
11 ベベルギヤ
12 プロペラシャフト
14 クラッチ機構
15 クラッチロッド
16 シフトロッド
17 アシスト装置
18 シフトカム
26 シフトハウジング
26a シフトハウジングの筒部分
27 回動部材
28 被回動部材
30 弾性体嵌挿用の突起
32 スプリング(弾性体)
33 ディテント機構
34 剛球
35 スプリング
36 窪み形状
37 ストッパ
38 切欠
Claims (6)
- シフトカムを遠隔操作することによってギヤケース内のプロペラシャフトの回転方向を切り換える船外機のクラッチ機構において、上記シフトカムはクラッチロッドとシフトロッドとを介して回動操作されると共に、上記ギヤケース内に上記クラッチロッドとシフトロッドとを同軸上に連結するアシスト装置を配置する一方、このアシスト装置は上記クラッチロッドに連結される回動部材と、上記シフトロッドに連結され、上記回動部材の回動力が伝達される被回動部材とを有し、上記回動部材はその径方向に延びる一対の翼部を備え、上記被回動部材はその中央部分に上記回動部材およびその翼部が嵌合可能な凹形状が形成されると共に、上記凹形状内における上記回動部材の翼部と上記被回動部材との間に弾性体を介装したことを特徴とする船外機のクラッチ機構。
- 上記アシスト装置はシフトハウジングを有し、その内部に上記回動部材および被回動部材を回動自在に支持すると共に、上記シフトハウジングにはディテント機構が設けられ、このディテント機構は剛球と、この剛球を上記被回動部材の外周面に押圧するスプリングと、上記被回動部材の外周面に形成された複数個の窪み形状とから構成され、上記剛球がいずれか一つの上記窪み形状に係合するように構成すると共に、上記剛球を上記被回動部材の外周面に押圧する上記スプリングを上記シフトハウジング内に側面視で斜めに配置した請求項1記載の船外機のクラッチ機構。
- 上記被回動部材の外周面にストッパを突設し、上記被回動部材の外周を支持する上記シフトハウジングの筒部分の一部に切欠を形成すると共に、上記ストッパをこの切欠内に配置することにより上記ストッパの動きを規制して上記被回動部材の回動範囲を制御するように構成した請求項1または2記載の船外機のクラッチ機構。
- 上記回動部材の翼部に上記弾性体嵌挿用の突起を設けた請求項1記載の船外機のクラッチ機構。
- 上記突起を上記回動部材と同芯の円弧形状とした請求項4記載の船外機のクラッチ機構。
- 上記突起の先端を上記被回動部材に面で当接するように構成した請求項4または5記載の船外機のクラッチ機構。
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