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JP3639199B2 - 包装袋の給袋装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数枚の積層された包装袋を1枚毎、分離搬送する給袋装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の包装機には、既に作成された包装袋を積層し、それらの包装袋を1枚毎搬送する給袋装置と、その包装袋を他の位置に移動させる横持装置を備えた給袋装置がある。
この給袋装置は、図1(正面図)、図2、3(平面図)に示すように、速度を異にする下ベルト3と上ベルト19で、1枚毎、分離して搬送され、包装袋は所定位置まで搬送されると、検出器27で検出され、その信号によって、包装袋は吸着具40によって、包装機等に横持される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、下ベルト3と上ベルト19から排出される包装袋は、図5(A)に示すように、重なって排出されることがある。この場合、下の包装袋100aによって、検出器27が検出するので、上の包装袋100bは、正常とは異なる位置で吸引具40で吸引されて横持ちされる。
その結果、包装機において、収納物が所定量入らないとか、シール位置が異なる等、不良品となる課題が生ずる。
又、下ベルト3と上ベルト19から排出される包装袋が重なった状態で排出され、その状態で、吸引具40で吸引して横持ちすると、1枚の包装袋ではなく、複数枚の包装袋を横持ちする課題が生ずる。
以上にように、包装袋の給袋装置には種々の課題があり、本発明は係る課題を解消することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の給袋装置は、積層した複数枚の包装袋を異なる速度の上ベルト(19)と下ベルト(3)を介して、1枚毎、分離して、停止板(26b)まで搬送するものである。
そして、前記上ベルト(19)と下ベルト(3)から排出された包装袋の表面と接触可能な回転する回転ローラ(58)が設けてあり、その包装袋の表面の両端とベルトの接触力の均衡を保持するために、回転ローラ(58)を揺動可能に設けてある。
この包装袋の給袋装置は、包装袋を一枚毎分離して停止板(26b)まで搬送するものであるが、その搬送過程において、包装袋の表面の両端と回転ローラ(58)の接触力の均衡を保持するために、回転ローラ(58)を揺動可能に設けてあるので、例え、分離せずに、重なっても、2枚の包装袋は、図5(B)に示すように、円滑に、停止板(26b)の所定位置にセットされる。
即ち、回転ローラ(58)が包装袋の両端に揺動可能に接触しながら搬送されるので、重なった包装袋を1枚毎、片側に偏ることなく、直線状に、分離して不良品の出現を避けることができる。
又、請求項2の給袋装置は、包装袋の両端部に対応し、包装袋が1枚毎、分離する位置から前記停止板26bに向けて、L字状の前押え体(29b)と後押え体(29a)が設けてあるので、包装袋の両端部の捲り上がりを防止することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の給袋装置について、正面全体を示す図1(A)、部分拡大を示す図1(B)、他の正面を示す図1(C)、一部の部品表示が略してある平面を示す図2、図3、図3の左側面を示す図4、コンベア上における包装袋の重なり姿態を示す図5を参照して説明する。
【0006】
コンベア装置1は、駆動装置2のプーリ2aを介して回転する前ローラ5と後ローラ(図示略)に、4本の下ベルト3が掛けてあり、積層状態の包装袋(図示略)を、後述する駆動ローラ装置10を介して前ローラ5に向けて、1枚毎、搬送する。尚、この下ベルト3から後述する停止板26b、検出板26a迄には、底板4が設けてある。
【0007】
前記駆動ローラ装置10について説明すると、支持棒11はコンベア装置1の両側に立設の支持体(図示略)で支持され、コンベア装置1の側部に設置の駆動装置(図示略)によって回転する駆動軸12は、前記支持棒11に吊架されている支持板13で支持されている。
又、この駆動軸12には、揺動可能に下向き傾斜状に支持体14を介して中継軸15が取り付けてあると共に、前記駆動軸12と中継軸15には、ベルト16が掛けてあって中継軸15を回転する。
そして、この中継軸15には、前記下ベルト3とほぼ平行で、且つ揺動可能な水平支持体17が取り付けてあり、その端部には回転可能なローラ18がローラ軸20に取り付けてある。又、前記中継軸15とローラ18には、上ベルト19が掛けてあって、移動する上ベルト19は前記下ベルト3と接触可能である。
【0008】
一方、前記ローラ軸20には揺動可能に支持体22が取付けてあって、前記支持棒11に固定の長さ調整体24に結合してある。即ち、この長さ調整体24によって、前記ローラ18の位置の高さが調整され、前記下ベルト3と上ベルト19の隙間調整をする。
尚、前記下ベルト3と上ベルト19との速度は相違し、上ベルト19の方の速度を早くしてあるので、積層状態の包装袋を1枚毎、表面から分離搬送すると共に、揺動可能な水平支持体17によって上ベルト19と下ベルト3の接触状況の対応が可能になっている。
【0009】
又、前記コンベア装置1の両サイドには、搬送中の包装袋の両端部が捲り上がりを防止する為に、ガイド体38に固定の支持棒28bに揺動可能なL字状の前押え体29bが、支持棒28aに揺動可能なL字状の後押え体29aが設置してある。
又、コンベア装置1の端部には、固定の停止板26bとバネで常時付勢されている揺動可能な検出板26aが設置してあり、その検出板26aを検知可能に、中央には包装袋の到達を検出する検出器(リミットスイッチ)27が設置してある。尚、この検出器27で包装袋の到達を検出したときには、前記下ベルト3と上ベルト19は停止し、包装袋がないときには作動するように制御回路が構成してある。
【0010】
又、コンベア装置1の左端部には、種々の大きさの包装袋に対応可能に、ガイド板調整機構30が設置してある。
このガイド板調整機構30は、回転主軸31の中央に歯車32が取り付けてあり、副軸33に設置の歯車(図示略)にチェン34が掛けてある。又、回転主軸31には互いに逆向きネジが形成してある誘導ナット35a、35bが螺合してあり、この誘導ナット35a、35bにガイド体38が固定してある。
そこで、前記副軸33に取付けのハンドル36を廻すと、回転主軸31の回転によって、誘導ナット35a、35bの移動に伴って、ガイド体38が広狭して種々の包装袋の幅に対応できる。
【0011】
次に、正常時には、積層状態の包装袋が、前記下ベルト3と上ベルト19によって、1枚毎、分離搬送されて検出器27で検出されるが、図5に示す姿態で、包装袋100a、100bが重なって、検出板26a(停止板26b)まで搬送されたときの対処について説明する。
【0012】
尚、図5に示す状態、即ち、上の包装袋100aが停止板26bに到着していないにも拘らず、下の包装袋100aが先に到着して検出器27が検出すると、後述する吸着具40で吸着されて、吸着具48に引き渡し、更に、包装機(図示略)に渡すことになる。
そのため、包装機において、包装袋を挟持する位置が異なり、収納物が所定量収納できなかったり、ヒートシール位置が相違する等、不良品となる。
【0013】
そこで、重なった包装袋100a、100bの処置として、上の包装袋100bに対して、検出板26a(停止板26b)まで搬送する搬送補助機構49が設けてある。
この搬送補助機構49について説明すると、前記回転主軸31の左斜め上に、駆動体51を介して回転する補助固定軸50が設けてある。
そして、この補助固定軸50には溝53が形成してあり、ベアリング52、52を介して、バランサ55aを付設の支持体55、55が前後に揺動可能に取り付けてある。尚、このベアリング52、52は補助固定軸50に対して往復動可能であって、後述するように、前記支持体55、55の位置調整可能になっている。
【0014】
又、この補助固定軸50には回転ローラ59、59が取り付けてあり、前記溝53に嵌合し、補助固定軸50の回転に伴って回転可能である。
そして、前記支持体55、55の先端部には回転ローラ58、58を取り付けてあり、前記回転ローラ59、59との間にベルト63、63が掛けてあり、回転ローラ59、59の回転に伴い回転ローラ58、58が回転する。又、このベルト63、63は、常時、上側の包装袋100bに接触すると共に、揺動可能な支持体55、55によって接触度合の均衡を保って、包装袋100bを検出板26a(停止板26b)側に搬送する。
従って、図5(A)に示すように、重なった包装袋100b、100aは、搬送補助機構49によって、図5(B)に示すように、双方の包装袋100a、100bは、正常な位置にセットされる。
【0015】
又、前記回転ローラ59、59の外側には、ベアリング62、62が前記補助固定軸50に嵌合してあり、前記ベアリング62、62と一体になる結束板66が取り付けてあり、この結束板66、66は前記誘導ナット35a、35bに接続してある。
従って、ハンドル36を廻すと、回転主軸31の回転によって、誘導ナット35a、35bの移動に伴って、ガイド体38と前記支持体55、55(回転ローラ59、59、58、58)も移動し、種々の包装袋の幅に対応できる。
【0016】
次に、包装袋が検出器27で検出されたとき、この包装袋を包装機(図示略)に受け渡す横持装置について説明する。
コンベア装置1の上には、ボス44に挿通する調節棒45を介して位置調整可能に吸着具40が設置してあり、この吸着具40はアーム42を介して支点軸41で揺動可能になっている。尚、このアーム42は、ほぼ中央の結合部42aにおいて、図示略のリンクに結合してあり、包装袋100bを吸着した後に上昇する。
【0017】
また、前記アーム42には微震動を発生する振動装置(空気式又は電気式)60が取り付けてあり、2枚以上の包装袋の吸引を防止する。即ち、前記下ベルト3と上ベルト19とによって、2枚の積層状態(図5(A))で搬送された包装袋は、前記搬送補助機構49で2枚に積層された状態になる(図5(B))。この状態で、吸着具40で包装袋を吸着すると、2枚とも吸着することがあるので、吸着後に前記振動装置60を作動して、2枚の吸着を防止している。
尚、前記振動装置60の付設場所は、前記アーム42に限定されず、吸着具40に振動作用を起こす位置であればよい。
一方、前記吸着具40に吸着されて上昇した包装袋は、リンク機構48aによって昇降する吸着具48で吸着して引き渡され、この吸着具48を介して包装機(図示略)に引き渡す。
尚、図5は、2枚の包装袋100a、100bが重なる姿態であるが、3枚以上が重なる状態であっても、前記搬送補助機構49の作用と吸着具40のタイミングによって、1枚毎、吸引して包装機に受け渡すことができるし、本発明は前記実施例に限定されないことは言うまでもない。
【0018】
【発明の効果】
請求項1の給袋装置は、包装袋が分離せずに重なっても、回転ローラが包装袋の表面の両端に揺動可能に接触しながら搬送されるので、重なった包装袋を1枚毎、片側に偏ることなく、直線状に、分離して不良品の出現を避けることができる。
又、請求項2の給袋装置は、L字状の前押え体と後押え体を設けることによって、包装袋の両端部の捲り上がりを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は給袋装置の正面全体図、(B)は部分拡大を示す図、(C)は他の正面を示す図である。
【図2】給袋装置の一部の部品表示が略してある平面を示す図である。
【図3】給袋装置の一部の部品表示が略してある平面を示す図である。
【図4】図3の左側面を示す図である。
【図5】コンベア上における包装袋の重なり姿態を示す図である。
【符号の説明】
3 下ベルト
10 駆動ローラ装置
19 上ベルト
26a 検出板
27 検出器
30 ガイド板調整機構
38 ガイド体
40 吸着具
49 搬送補助機構
52 ベアリング
55 支持体
58 回転ローラ
59 回転ローラ
60 振動装置

Claims (2)

  1. 積層した複数枚の包装袋を異なる速度の上ベルトと下ベルトを介して1枚毎、分離して、その分離した包装袋の表面と接触可能に回転する回転ローラを介して停止板まで搬送する包装袋の給袋装置において、
    前記包装袋の表面の両端と回転ローラの接触力の均衡を保持するために、前記回転ローラを揺動可能に設けてあることを特徴とする包装袋の給袋装置。
  2. 包装袋の両端部に対応し、包装袋が1枚毎、分離する位置から前記停止板に向けて、L字状の前押え体と後押え体を設けることを特徴とする請求項1の包装袋の給袋装置。
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