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JP3636915B2 - 付加情報重畳方法、付加情報検出方法、付加情報重畳装置および付加情報検出装置 - Google Patents

付加情報重畳方法、付加情報検出方法、付加情報重畳装置および付加情報検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、複数個の付加情報を電子透かし情報として画像信号に重畳するようにし、この画像信号から、複数個の付加情報のそれぞれを検出するようにする場合の付加情報重畳方法、付加情報検出方法、付加情報重畳装置および付加情報検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネット、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)などのデジタルコンテンツの普及に伴い、このデジタルコンテンツについての違法な複製による著作権侵害が問題となっている。そこで、この問題に対処するため、デジタルコンテンツに電子透かし処理により複製制御のための付加情報(以下、複製制御情報という。)を重畳し、この複製制御情報を用いて、不正な複製を防止する複製制御方式が考えられている。
【0003】
電子透かし処理は、画像信号やオーディオ信号に存在する人間の知覚上の重要でない部分、すなわち、音楽や映像に対して冗長でない部分に、雑音として情報を埋め込む処理である。このような電子透かし処理により画像信号やオーディオ信号中に埋め込まれた情報は、その画像信号やオーディオ信号から除去されにくい。一方、画像信号やオーディオ信号についてフィルタリング処理やデータ圧縮処理をした後であっても、それらに埋め込まれた電子透かしの付加情報(電子透かし情報)を画像信号やオーディオ信号中から検出することが可能である。
【0004】
この電子透かし処理を用いる複製制御方式の場合、埋め込む付加情報により、
▲1▼「複製可能(Copy Free)」
▲2▼「1回複製可能(1世代だけ複製可能)(Copy Once)」
▲3▼「これ以上の複製禁止(No More Copy)」
▲4▼「絶対複製禁止(Never Copy)」
の4状態を表し、当該電子透かし情報が重畳された画像信号やオーディオ信号の複製世代や複製制限状態を表すようにしている。
【0005】
▲1▼「複製可能(Copy Free)」は、オーディオ信号や画像信号の自由な複製が可能であることを表す。▲2▼「1回複製可能(1世代だけ複製可能)(Copy Once)」は、1回だけオーディオ信号や画像信号の複製が可能であることを示す。▲3▼「これ以上の複製禁止(No More Copy)」は、▲2▼の1回複製可能の状態のオーディオ信号や画像信号から、当該オーディオ信号や画像信号が複製されたものであって、これ以上の複製は禁止であることを示す。▲4▼「絶対複製禁止(Never Copy)」は、複製は全く禁止であることを示す。
【0006】
このように、複製世代や複製制限状態を示す電子透かし情報を、画像信号やオーディオ信号中に埋め込んでおき、画像信号やオーディオ信号が複製するようにされた場合に、つまり、記録装置において、複製しようとしている画像信号やオーディオ信号に埋め込まれている電子透かし情報を検出する。そして、検出した電子透かし情報が示す複製世代や複製制限状態に応じて記録制御を行うことにより、画像信号やオーディオ信号などのコンテンツ情報の不正な複製を確実に防止することができるようにされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、最近、複製制御情報以外に、例えば、著作権情報などの各種の追加的な付加情報(アディショナルデータ)をも電子透かし情報としてコンテンツ情報に重畳したいとする要求が大きくなってきている。
【0008】
例えば、アディショナルデータとして、著作権者を特定することが可能な著作権情報を電子透かし情報としてコンテンツ情報に重畳しておけば、これを必要に応じて検出することにより、著作権者を特定することができる。このため、電子透かし情報として著作権情報が重畳されたコンテンツ情報が、仮に不正に複製されても、不正に複製されたコンテンツ情報から、電子透かし情報とされた著作権情報を検出することにより、正当な著作権者を特定し、不正な複製の摘発などに役立てることができる。
【0009】
このように、アディショナルデータは、複製制御情報のように複製時には常に必要となるなどの重要度の高い情報ではなく、例えば、必要に応じて検出できれば十分な比較的に重要度の低い情報である。
【0010】
そして、複製制御情報とアディショナルデータのように、重要度の異なる複数の付加情報を電子透かし情報としてコンテンツ情報に重畳した場合には、重要度の高い付加情報の電子透かし情報、例えば複製制御情報の電子透かし情報が検出しにくくなる可能性がある。この場合には、確実かつ迅速な複製制御を行うことができなくなるなどの弊害が生じてしまう。
【0011】
以上のことにかんがみ、この発明は、重要度の異なる複数個の付加情報を電子透かし情報として画像信号に重畳する場合に、重要度の高い付加情報ほど確実かつ迅速に検出することができるように付加情報を重畳する付加情報重畳方法、付加情報重畳装置、および、この付加情報重畳方法、付加情報重畳装置により画像信号に電子透かし情報として重畳された付加情報を検出する付加情報検出方法、付加情報検出装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の付加情報重畳方法は、
画像信号に重要度の異なる付加情報を電子透かし情報として重畳する付加情報重畳方法において、
前記重要度の異なる付加情報を複数個生成し、
前記複数個の付加情報のそれぞれの電子透かし情報を形成し、
前記複数個の電子透かし情報のそれぞれ毎に分離して、前記複数個の付加情報のそれぞれの重要度に応じて面積が異なり、前記面積分連続した重畳領域を設定するようにし、
前記複数個の電子透かし情報を、対応する前記重畳領域に重畳するように合成し、
合成した前記電子透かし情報を前記画像信号に重畳する際に、いずれの重畳領域においても等しい重畳レベルで重畳することを特徴とする。
【0013】
この請求項1に記載の付加情報重畳方法によれば、重要度の異なる複数個の付加情報を電子透かし情報として画像信号に重畳する場合に、例えば、重要度の高い付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域の連続する面積が、重要度の低い付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域の連続する面積よりも大きくなるように設定される。
【0014】
これにより、付加情報を電子透かし情報として画像信号に重畳する場合に、重要度の高い付加情報ほど、検出しやすいようにして画像信号に重畳することができるようにされる。また、各電子透かし情報の重畳レベルは等しいレベルとされるので、各付加情報を電子透かし情報として重畳する各重畳領域間にレベル差が生じることもないので、電子透かし情報とされた付加情報が重畳された画像信号の再生画像が劣化することがないようにされる。
【0015】
また、請求項2に記載の発明の付加情報重畳方法は、請求項1に記載の付加情報重畳方法であって、
重要度の異なる前記複数個の付加情報のそれぞれの電子透かし情報を、前記画像信号の1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面内に重畳するようにするとともに、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、1フレーム分、あるいは、1フィールド分の各画面内においてその連続する面積が大きくなるように設定することを特徴とする。
【0016】
この請求項2に記載の付加情報重畳方法によれば、画像信号の1フレーム分の画面内(1フレーム内)、あるいは、1フィールド分の画面内(1フィールド内)において、重要度の高い付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域の連続する面積が、重要度の低い付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域の連続する面積よりも大きくなるように設定される。
【0017】
これにより、画像信号の1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面内に、重要度の高い付加情報ほど検出しやすくなるようにして、重要度の異なる複数の付加情報を電子透かし情報として重畳することができるようにされる。
【0018】
また、請求項3に記載の発明の付加情報重畳方法は、請求項1に記載の付加情報重畳方法であって、
重要度の異なる前記複数個の付加情報のそれぞれの電子透かし情報を、前記画像信号の1フレーム〜複数フレーム、あるいは、1フィールド〜複数フィールドを単位重畳領域として重畳するとともに、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、重畳領域を構成する連続するフレーム数、あるいは、連続するフィールド数が多くなるように設定することにより連続する面積が大きくなるようにすることを特徴とする。
【0019】
この請求項3に記載の付加情報重畳方法によれば、画像信号に対して、重要度の高い付加情報の電子透かし情報の重畳領域ほど、重要度の低い付加情報の電子透かし情報の重畳領域よりも多くのフレーム数、あるいは、フィールド数からなるように設定される。
【0020】
これにより、重要度高い付加情報の重畳領域ほど、その重畳領域を構成するフレーム数、あるいは、フィールド数が多くなるようにされるので、重要度の高い付加情報ほど検出しやすくなるようにして、重要度の異なる複数の付加情報を電子透かし情報として画像信号に重畳することができるようにされる。
【0021】
また、請求項4に記載の発明の付加情報重畳方法は、請求項1、請求項2または請求項3に記載の付加情報重畳方法であって、
前記合成された電子透かし情報を前記画像信号に重畳する際、前記合成された電子透かし情報の重畳レベルを前記画像信号のダイナミックレンジより小さいレベルで重畳することを特徴とする。
【0022】
この請求項4に記載の付加情報重畳方法によれば、電子透かし情報として画像信号に重畳される重畳領域の占める割合、例えば、1フレーム分の画面内においての重畳領域の面積や、フレーム数などが、付加情報の重要度に応じて設定される。
【0023】
このため、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重要度の低い付加情報の電子透かし情報よりも検出しやすくするために、電子透かし情報とされた付加情報の重畳レベルを付加情報の重要度に応じて変える必要もなく、重要度の異なる複数の付加情報のそれぞれの電子透かし情報を、均一な重畳レベルであって、画像信号のダイナミックレンジよりも低いレベルで画像信号に重畳することができるようにされる。
【0024】
これにより、各付加情報を電子透かし情報として重畳する各重畳領域間にレベル差が生じることもないので、電子透かし情報とされた付加情報が重畳された画像信号の再生画像が劣化することがないようにされる。
【0025】
また、請求項5に記載の発明の付加情報検出方法は、
重要度の異なる複数個の付加情報が電子透かし情報として等しいレベルで重畳されている画像信号から、前記複数個の付加情報のそれぞれを検出する方法であって、
前記複数個の付加情報のそれぞれの電子透かし情報は、重畳領域が分離され、かつ、それぞれの重畳領域の占める連続する面積が、前記付加情報の重要度に応じて設定されており、
前記複数個の付加情報のそれぞれ毎の電子透かし情報の前記重畳領域を特定するようにし、
前記画像信号の特定した前記重畳領域のそれぞれから、重要度の異なる複数個の付加情報を検出することを特徴とする。
【0026】
この請求項5に記載の付加情報検出方法によれば、例えば、重要度の高い付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域ほど、それが占める連続する面積が大きくなるようにされている。そして、各重畳領域毎に、電子透かし情報として重畳されている付加情報が検出される。
【0027】
これにより、画像信号に電子透かし情報として重畳されている重要度の異なる複数の付加情報のそれぞれを確実に検出することができるようにされるとともに、重要度の高い付加情報ほど確実かつ迅速に検出することができるようにされる。
【0028】
また、請求項6に記載の発明の付加情報検出方法は、請求項5に記載の付加情報検出方法であって、
重要度の異なる前記複数個の付加情報のそれぞれの電子透かし情報は、前記画像信号の1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面内に重畳するようにされているとともに、前記複数個の付加情報の電子透かし情報の重畳領域のそれぞれは、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、1フレーム分、あるいは、1フィールド分の各画面においてその連続する面積が大きくなるように設定されており、
前記画像信号の1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面毎であって、前記複数個の付加情報のそれぞれの重要度に応じて設定された前記重畳領域毎に、電子透かし情報とされた付加情報を検出するようにすることを特徴とする。
【0029】
この請求項6に記載の付加情報検出方法によれば、画像信号の1フレーム分の画面内、あるいは、1フィールド分の画面内に、重要度の異なる複数の付加情報が電子透かし情報として重畳されるが、重要度の高い付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域ほど、その連続する面積が大きくなるようにされている。そして、1フレーム分の画面内の各重畳領域毎に、あるいは、1フィールド分の画面内の各重畳領域毎に、電子透かし情報として重畳されている付加情報が検出される。
【0030】
これにより、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面内での連続する面積が大きくなるようにされるので、重要度の高い付加情報ほど確実かつ迅速に検出することができるようにされる。また、画像信号の1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面内に電子透かし情報として重畳されている重要度の異なる複数の付加情報のそれぞれを確実に検出することができるようにされる。
【0031】
また、請求項7に記載の発明の付加情報検出方法は、請求項5に記載の付加情報検出方法であって、
重要度の異なる前記複数個の付加情報のそれぞれの前記電子透かし情報は、前記画像信号の1フレーム〜複数フレーム、あるいは、1フィールド〜複数フィールドを単位重畳領域として重畳されているとともに、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、その重畳領域を構成する連続するフレーム数、あるいは、連続するフィールド数が多くなるように設定することにより連続する面積が大きくなるようにされており、
前記複数個の付加情報のそれぞれの重要度に応じてフレーム数、あるいは、フィールド数が設定された前記重畳領域毎に、電子透かし情報とされた付加情報を検出するようにすることを特徴とする。
【0032】
この請求項7に記載の付加情報検出方法によれば、付加情報の重要度に応じて、重要度の高い付加情報ほど、付加情報が電子透かし情報として重畳される重畳領域を構成する連続するフレーム数、あるいは、連続するフィールド数が多くなるようにされている。そして、各重畳領域毎に、電子透かし情報として重畳されている付加情報が検出される。
【0033】
これにより、重要度の高い付加情報が電子透かし情報として重畳されている重畳領域ほど、その重畳領域を構成する連続するフレーム数、あるいは、連続するフィールド数が多くなるようにされるので、重要度の高い付加情報ほど確実かつ迅速に検出することができるようにされる。また、電子透かし情報として重畳されている重要度の異なる複数の付加情報のそれぞれを確実に検出することができるようにされる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、この発明による付加情報重畳方法、付加情報検出方法、付加情報重畳装置および付加情報検出装置の一実施の形態について、図を参照しながら説明する。
【0035】
以下に説明する実施の形態においては、この発明による付加情報重畳方法、付加情報重畳装置を、画像信号を記録したデジタルビデオディスク(以下、DVDと略称する。)を作成するいわゆるオーサリング装置に適用し、また、この発明による付加情報検出方法、付加情報検出装置を、DVDに記録された画像信号を再生し、再生した画像信号を例えばデータの書き換え可能なDVDなどの他の記録媒体に複製するダビング機能を備えた記録再生装置に適用したものとして説明する。
【0036】
ここで、オーサリング装置は、画像信号やオーディオ信号などのコンテンツ情報(情報信号)をDVDに記録して提供するコンテンツ情報の提供業者側において用いられるものであり、また、ダビング機能を備えた記録再生装置は、家庭などにおいて用いられるコンシューマ用のものである。
【0037】
また、後述もするように、オーサリング装置によりDVDに記録される画像信号には、重要度の異なる複数個の付加情報が、それぞれ電子透かし情報とされて重畳される。以下に説明する実施の形態において、電子透かし情報は、PN(Pseudorandom Noise;擬似雑音符号)系列の符号(以下、PN符号という)を用いてスペクトラム拡散することにより形成されるスペクトラム拡散信号である。
【0038】
なお、以下に説明する実施の形態において、オーサリング装置およびダビング機能を備えた記録再生装置は、画像信号の他、オーディオ信号をも処理することができるものであるが、説明を簡単にするため、オーディオ信号系についての説明は省略する。
【0039】
[第1の実施の形態]
[オーサリング装置について]
図1は、この実施の形態のオーサリング装置を説明するためのブロック図である。図1に示すように、この実施の形態のオーサリング装置は、アナログ画像信号の入力端子1、A/D変換部2、同期検出部3、タイミング制御部4、第1のPN発生部5、第1の付加情報発生部6、第2のPN発生部7、第2の付加情報発生部8、拡散部9、10、重み付け合成部11、レベル調整部12、電子透かし情報重畳部(以下、WM重畳部という。WMは、電子透かし情報の略称。)13、データ圧縮処理部14、暗号化部15、記録処理部16、コントロール部17、キー操作部18を備えている。記録媒体100は、この実施の形態においては、DVDである。
【0040】
この実施の形態のオーサリング装置において、コントロール部17は、CPU、ROM、RAMなどを備えたマイクロコンピュータである。コントロール部17は、キー操作部18を通じて入力される使用者からの指示情報に応じて、このオーサリング装置の各部を制御することができるものである。
【0041】
そして、この実施の形態のオーサリング装置は、重要度の異なる2つの付加情報、すなわち、重要度の高い第1の付加情報と、第1の付加情報に比べ重要度の低い第2の付加情報とのそれぞれをDVD100に記録する画像信号の1フレーム分の画面内(1フレーム内)に完結するように電子透かし情報として重畳するように構成されている。まず、この実施の形態において、画像信号に重畳するようにされる重要度の異なる2つの付加情報について説明する。
【0042】
図2は、図1に示したオーサリング装置により、DVD100に記録する画像信号に、電子透かし情報として重畳する重要度の異なる第1の付加情報と第2の付加情報とを説明するための図である。
【0043】
この実施の形態においては、図2Aに示すように、重要度の高い第1の付加情報は、複製制御に関する情報である。この複製制御に関する情報は、画像信号の複製制御のための情報であり、複製実行時には確実かつ迅速に複製対象の画像信号から検出することが要求されるものである。また、第1の付加情報に比べ重要度の低い第2の付加情報は、著作権情報などのいわゆるアディショナルデータと呼ばれるものである。このアディショナルデータは、必要な場合にだけ検出することができればよいものである。
【0044】
これら複製制御に関する情報と、アディショナルデータとは、この実施の形態においては、いづれも4ビットの情報であるが、複製制御に関する情報は、図2Aに示すように、主にデジタル画像信号についての複製世代制限制御を行うための複製制限情報と、アナログ画像信号についての複製を防止するためのAPS(アナログ・プロテクション・システム)情報とからなっている。
【0045】
この実施の形態において、複製制御情報は、前述もしたように、▲1▼「複製可能(Copy Free)」、▲2▼「1回複製可能(1世代だけ複製可能)(Copy Once)」、▲3▼「これ以上の複製禁止(No More Copy)」、▲4▼「絶対複製禁止(Never Copy)」の4状態のいづれかを示すものであり、この実施の形態においては、以下のように2ビットで示される。
【0046】
この実施の形態においては、
[00]…▲1▼「複製可能(Copy Free)」
[10]…▲2▼「1回複製可能(Copy Once)」
[01]…▲3▼「これ以上の複製禁止(No More Copy)」
[11]…▲4▼「絶対複製禁止(Never Copy)」
とされている。
【0047】
また、APS情報は、アナログ画像信号に対するAGC制御用の擬似同期パルスの挿入制御と、カラーストライプ用の反転バーストの制御を行うための情報であり、2ビットで表される。
【0048】
このように、複製制御情報とAPS情報とをデジタル画像信号に重畳しておくことにより、デジタル画像信号がアナログ画像信号に変換されて複製するようにされても、複製されたアナログ画像信号を再生した場合には、AGC制御用の擬似同期パルスや、カラーストライプ用の反転バーストによって、正常な再生画像を得ることができなくすることができる。つまり、複製はできても、正常な画像が再生されないために、複製したアナログ画像信号を利用することができず、画像信号の著作権者の利益が害されることがないようにすることができるようにされる。
【0049】
なお、図2Bは、複製制御情報と、APS情報との組み合わせに対応するAGC同期パルスの挿入のオン・オフ制御、ならびに、カラーストライプ用のバースト反転制御に関する対応テーブルを示す図である。このように、この実施の形態のオーサリング装置は、重要度の高い第1の付加情報として、複製制御情報とAPS情報とからなる複製制御に関する情報を電子透かし情報として画像信号に重畳することによって、画像信号の著作権者の利益をより強固に保護することができるようにしている。
【0050】
そして、後述もするように、図1に示すオーサリング装置において、第1の付加情報発生部6が、複製制御情報とAPS情報とからなる重要度の高い複製制御に関する情報を発生させる部分である。この第1の付加情報発生部6において発生するようにされた複製制御に関する情報が、第1のPN発生部5において発生するようにされた第1のPN符号を用いて、拡散部9で拡散されることにより、複製制御に関する情報の電子透かし情報(スペクトラム拡散信号)が形成される。
【0051】
また、図1に示すオーサリング装置において、第2の付加情報発生部8が、アディショナルデータを発生させる部分である。この第2の付加情報発生部8において発生するようにされたアディショナルデータが、第2のPN発生部7において発生するようにされた第2のPN符号を用いて、拡散部10で拡散されることにより、アディショナルデータの電子透かし情報(スペクトラム拡散信号)が形成される。
【0052】
ところが、画像信号の1画面中に、複製制御に関する情報とアディショナルデータとを共に電子透かし情報として重畳領域を分離するようにして重畳した場合には、重要度の高い複製制御に関する情報が検出しにくくなり、適切に複製制御を行うまでに時間ががかるなどの不都合が生じる可能性が高くなってしまうということが考えられる。
【0053】
このため、複製制御に関する情報の重畳レベル(埋め込み強度)をアディショナルデータの重畳レベルに比べて高くすることが考えられる。つまり、重要度が高い付加情報の電子透かし情報は、重要度の低い付加情報の電子透かし情報よりも重畳レベルを高くしてコンテンツ情報に重畳する。これにより、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を確実かつ迅速に検出することができるようにされる。
【0054】
しかしながら、コンテンツ情報が画像信号の場合には、付加情報の重要度に応じて重畳レベルを変えるようにすると、重要度の高い情報の電子透かし情報が重畳された画像信号部分の再生画像と、重要度の比較的に低い情報の電子透かし情報が重畳された画像信号部分の再生画像との間にレベル差が生じてしまい、その差が視聴者の目で認識できてしまうなど、再生画像の劣化を招きやすいという問題がある。
【0055】
そこで、この実施の形態のオーサリング装置においては、重要度の高い複製制御に関する情報を電子透かし情報と、アディショナルデータの電子透かし情報とを、画像信号に対してそれぞれ分離した重畳領域に重畳する。この場合に、重要度の高い複製制御に関する情報の電子透かし情報の重畳領域が占める割合を、アディショナルデータの電子透かし情報の重畳領域が占める割合よりも大きくなるように、それぞれの重畳領域を設定する。
【0056】
図3は、この実施の形態のオーサリング装置において、重要度の高い複製制御に関する情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域(第1の重畳領域AR1)と、重要度の低いアディショナルデータの電子透かし情報を重畳する重畳領域(第2の重畳領域AR2)とを説明するための図である。
【0057】
この実施の形態のオーサリング装置においては、重要度の高い複製制御に関する情報の重畳領域(第1の重畳領域AR1)の面積を、重要度の低いアディショナルデータの重畳領域(第2の重畳領域AR2)の面積よりも大きくなるように、1画面中に第1の重畳領域AR1と、第2の重畳領域AR2とを設定する用にされている。この実施の形態においては、予め、第1の重畳領域AR1の面積は、第2の重畳領域AR2の面積の2倍となるようにされている。
【0058】
そして、画像信号の1画面(1フレーム)FL毎に、図3に示した第1の重畳領域AR1には重要度の高い複製制御に関する情報を電子透かし情報として重畳し、第2の重畳領域AR2には、アディショナルデータを電子透かし情報として重畳する。
【0059】
このように、重要度の異なる複数の付加情報を電子透かし情報として画像信号に重畳する場合に、より重要度の高い付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域の面積を、重要度の低い付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域よりも大きくすることによって、画像信号に重畳された付加情報のうち、重要度の高い付加情報を確実かつ迅速に検出することができるようにしている。
【0060】
以下、図1に示したこの実施の形態のオーサリング装置について詳細に説明する。DVD100に記録しようとするアナログ画像信号は、入力端子1を通じて、A/D変換部2、同期検出部3に供給される。A/D変換部2は、これに供給されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換し、これをWM重畳部13に供給する。
【0061】
一方、同期検出部3は、これに供給されたアナログ画像信号から、垂直同期信号V、水平同期信号Hを検出し、これら垂直同期信号V、水平同期信号Hをタイミング制御部4に供給する。タイミング制御部4は、垂直同期信号Vおよび水平同期信号Hを基準信号として用いて、PN符号リセットタイミング信号RE、第1のPN発生イネーブル信号EN1、第2のPN発生イネーブル信号EN2、PNクロック信号PNCLK、合成タイミング信号SWなどの各種のタイミング信号を生成する。
【0062】
ここで、PN符号リセットタイミング信号(以下、リセット信号という。)REは、PN符号の発生開始タイミングを示すものでる。また、第1のPN発生イネーブル信号(以下、第1のイネーブル信号という。)EN1は、重要度の高い第1の付加情報としての複製制御に関する情報をスペクトラム拡散するための第1のPN符号を発生させる区間を示すものである。
【0063】
同様に、第2のPN発生イネーブル信号(以下、第2のイネーブル信号という。)EN2は、第1の付加情報に比べて重要度の低い第2の付加情報としてのアディショナルデータをスペクトラム拡散するための第2のPN符号を発生させる区間を示すものである。
【0064】
また、PNクロック信号PNCLKは、この実施の形態においては、第1および第2のPN符号の1チップを発生させるタイミングを示すものであり、例えば、1画素毎に1チップのPN符号を発生させるようにするものである。
【0065】
また、合成タイミング信号SWは、複製制御に関する情報の電子透かし情報と、アディショナルデータの電子透かし情報とを、図3に示したように、画像信号の1フレーム分の画面FL毎に設定するようにされた第1の重畳領域AR1と第2の重畳領域AR2とに分離して重畳可能なように合成するためのタイミングを示すものである。
【0066】
図4は、上述のように、このオーサリング装置の各部においての処理のタイミングを制御する各種のタイミング信号を生成するタイミング制御部4を説明するためのブロック図であり、図5は、タイミング制御部4において生成される主なタイミング信号を説明するための図である。なお、図5において、図5(B)、図5(D)は共に水平同期信号Hを示しており、図5(D)は、図5(B)に示した水平同期信号Hを拡大して示したものである。
【0067】
図4に示すように、タイミング制御部4は、PN発生タイミング信号生成部41、PLLからなるPNクロック信号生成部42、タイミング信号生成部43を備えている。
【0068】
PN発生タイミング信号生成部41は、垂直同期信号Vを基準信号として用いて、図5(A)に示すような、スペクトラム拡散に用いる拡散用のPN符号列の繰り返し周期を決めるフレーム周期のリセット信号REを生成する。この例では、リセット信号REは、垂直同期信号Vの例えば前縁で立ち下がる1フレーム周期の信号である。
【0069】
PN発生タイミング信号生成部41は、また、この例の場合には、垂直同期信号V、水平同期信号Hを用い、第1のイネーブル信号EN1および第2のイネーブル信号EN2を生成する。
【0070】
この例では、第1のイネーブル信号EN1は、図5(E)に示すように、水平同期信号H(図5(D)参照)の例えば前縁で立ち下がり、その水平ラインの前側3分の2の区間がローレベル、その後に続く3分の1の区間がハイレベルとなる1水平ライン周期の信号である。
【0071】
また、第2のイネーブル信号EN2は、図5(F)に示すように、水平同期信号H(図5(D)参照)の例えば前縁で立ち上がり、その水平ラインの前側3分の2の区間がハイレベル、その後に続く3分の1の区間がローレベルとなる1水平ライン周期の信号である。
【0072】
また、第1のイネーブル信号EN1および第2のイネーブル信号EN2を生成する場合に、ローレベルとなる区間およびハイレベルとなる区間は、水平同期信号Hを分周することにより、前述にように設定することができる。また、この実施の形態において、第1のイネーブル信号EN1および第2のイネーブル信号EN2は、いづれもローアクティブである。
【0073】
したがって、後述もするように、垂直方向の各水平ライン区間においては、前側3分の2の区間では、重要度の高い複製制御に関する情報をスペクトラム拡散し、その後に続く3分の1の区間では、アディショナルデータをスペクトラム拡散することができるようにされる。
【0074】
PNクロック生成部42は、PLLを用いて、水平同期信号Hに同期するPNクロックPNCLK(図5(C)参照)を生成する。また、タイミング信号生成部43は、垂直同期信号Vおよび水平同期信号Hに基づいて、図1のオーサリング装置において用いられる各種のタイミング信号を生成する。この実施の形態においては、重要度の高い複製制御に関する情報の電子透かし情報と、アディショナルデータの電子透かし情報と合成するタイミングを示す合成タイミング信号SW(図5(G)参照)が、タイミング信号生成部43において生成される。
【0075】
そして、タイミング制御部4において生成された信号のうち、リセット信号RE、第1のイネーブル信号EN1、PNクロック信号PNCLKは、第1のPN発生部5に供給され、また、第1のイネーブル信号EN1、PNクロック信号PNCLKは、第1の付加情報発生部6にも供給される。
【0076】
また、リセット信号RE、第2のイネーブル信号EN2、PNクロック信号PNCLKは、第2のPN発生部7に供給され、また、第2のイネーブル信号EN2、PNクロック信号PNCLKは、第2の付加情報発生部8にも供給される。さらに、合成タイミング信号SWが、重み付け合成部11に供給される。
【0077】
この実施の形態において、第1のPN発生部5、第2のPN発生部7は、図示しないが、多段のシフトレジスタを備え、このシフトレジスタの適宜のタップ出力を演算する幾つかのイクスクルーシブオア回路から構成されたものであり、タイミング制御部4からのタイミング信号に基づいて、PN符号列を発生させる。
【0078】
すなわち、第1のPN発生部5は、リセット信号REと、第1のイネーブル信号EN1と、クロック信号PNCLKとに応じて第1のPN符号列PS1を発生させる。第1のPN発生部5は、リセット信号REにより、この例では、1フレーム周期でリセットされ、予め決められた符号パターンのPN符号列PS1をその先頭から生成することができるようにされている。そして、第1のPN発生部5は、第1のイネーブル信号EN1によりPN符号発生可能状態(イネーブル状態)とされるときにのみ、クロック信号PNCLKに応じて、PN符号列PS1を発生させる。
【0079】
この例の場合には、前述もしたように、第1のPN発生部5は、第1のイネーブル信号EN1がローレベルのときに第1のPN符号列PS1が発生可能な状態にされるので、図5(E)に示したように、1フレーム分の画面毎の垂直方向の各水平ライン区間において、水平同期信号Hの前縁から1水平ラインの3分の2の区間においてPN符号発生状態となり、クロック信号PNCLKの1クロックごとに1チップの割合でPN符号を発生させる。このようにして第1のPN発生部5において発生させた第1のPN符号列PS1が拡散部9に供給される。
【0080】
一方、第1の付加情報発生部6は、タイミング制御部3からの第1のイネーブル信号EN1のタイミングで、クロックPNCLKに基づいて、入力端子1を通じて入力された画像信号にスペクトラム拡散して重畳する重要度の高い第1の付加情報として、複製制御情報とAPS情報とからなる複製制御に関する情報列FS1を発生させ、拡散部9に供給する。つまり、第1の付加情報発生部6は、第1のPN符号列PS1と同じタイミングで、複製制御に関する情報列FS1を形成して、これを拡散部9に供給する。
【0081】
同様に、第2のPN発生部7は、リセット信号REと、第2のイネーブル信号EN2と、クロック信号PNCLKとに応じて第2のPN符号列PS2を発生させる。第2のPN発生部5も、リセット信号REにより、1フレーム周期でリセットされ、予め決められた符号パターンのPN符号列PS2をその先頭から生成する。そして、第2のPN発生部7は、第2のイネーブル信号EN2によりPN符号発生可能状態(イネーブル状態)とされるときにのみ、クロック信号PNCLKに応じて、PN符号列PS2を発生させる。
【0082】
したがって、第2のPN発生部7は、第2のイネーブル信号EN2がローレベルのときに第2のPN符号列PS2が発生可能な状態にされるので、図5(F)に示したように、1画面毎の垂直方向の各水平ライン区間において、各水平ラインの後側の3分の1の区間においてPN符号発生状態となり、クロック信号PNCLKの1クロックごとに1チップの割合でPN符号を発生させる。このようにして第2のPN発生部7において発生させた第2のPN符号列PS2が拡散部10に供給される。
【0083】
また、第2の付加情報発生部8は、タイミング制御部3からの第2のイネーブル信号EN2のタイミングで、クロックPNCLKに基づいて、入力端子1を通じて入力された画像信号にスペクトラム拡散して重畳するアディショナルデータ列FS2を発生させ、拡散部10に供給する。つまり、第2の付加情報発生部8は、第2のPN符号列PS2と同じタイミングで、アディショナルデータ列FS2を形成して、これを拡散部10に供給する。
【0084】
なお、この実施の形態のオーサリング装置の場合には、第1の付加情報発生部6において発生させる複製制御に関する情報や、第2の付加情報発生部8において発生させるアディショナルデータは、キー操作部18を通じて使用者が指示することができるようにされている。
【0085】
つまり、キー操作部18を通じて使用者が、画像信号に電子透かし情報として重畳する複製制御に関する情報や、アディショナルデータを指定すると、コントロール部17は、指定された情報を発生させるように、第1の付加情報発生部6、第2の付加情報発生部8を制御することができるようにされている。
【0086】
拡散部9は、複製制御に関する情報列FS1を第1のPN符号列PS1でスペクトラム拡散し、複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1を形成し、これを重み付け合成部11に供給する。同様に、拡散部10は、アディショナルデータ列FS2を第2のPN符号列PS2でスペクトラム拡散し、アディショナルデータの電子透かし情報SS2を形成し、これを重み付け合成部11に供給する。
【0087】
重み付け合成部11は、電子透かし情報合成手段としての機能を有しており、タイミング制御部4からの合成タイミング信号SWに基づいて、複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1と、アディショナルデータの電子透かし情報SS2とを合成し、入力端子1を通じて入力された画像信号に重畳する電子透かし情報の合成信号(図5(H)参照)を形成する。
【0088】
この実施の形態において、重み付け合成部11は、垂直方向の各水平ライン区間において、図5(G)に示した合成タイミング信号SWがレーレベルの区間では、複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1を出力し、合成タイミング信号SWがハイレベルの区間ではアディショナルデータの電子透かし情報SS2を出力することにより、図5(H)に示すように、複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1と、アディショナルデータの電子透かし情報SS2とを合成した合成信号を形成する。この合成信号は、レベル調整部12に供給される。
【0089】
レベル調整部12は、電子透かし情報の合成信号を画像信号に重畳することにより、当該画像信号により再生される画像が劣化しないように、電子透かし情報の合成信号の重畳レベルを調整する。この実施の形態において、レベル調整部12は、電子透かし情報の合成信号を、画像信号のダイナミックレンジより小さいレベルで重畳するように、重畳レベルを調整する。
【0090】
この場合、電子透かし情報の合成信号は、前述したように、複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1と、アディショナルデータの電子透かし情報SS2とが合成されたものであるが、そのそれぞれの電子透かし情報SS1、SS2を重畳領域を分離し、同じ重畳レベルで画像信号に重畳することができるようにされている。レベル調整部12からのレベル調整された合成信号は、WM重畳部13に供給される。
【0091】
WM重畳部13は、レベル調整部12を通じて供給された電子透かし情報の合成信号を入力端子1から供給された画像信号に重畳する。WM重畳部13において電子透かし情報が重畳された画像信号は、データ圧縮処理部14に供給される。
【0092】
データ圧縮処理部14は、これに供給された電子透かし情報が重畳されている画像信号を、MPEG方式でデータ圧縮する。データ圧縮された画像信号は、暗号化部15に供給される。この実施の形態においては、暗号化部15は、画像信号にCSS(Contents Scramble System)方式の暗号化処理を施す。CSS方式の暗号化処理は、DVDなどのディスク媒体に画像信号などの情報信号を記録して提供する場合などにおいて、情報信号に対して施される暗号化処理方式である。
【0093】
暗号化部15において、暗号化処理が施された画像信号は、記録処理部16に供給される。記録処理部16は、供給された画像信号に対し、DVD100に記録するための調整処理などを行って、画像信号をDVD100に記録する。
【0094】
これにより、重要度の高い複製制御に関する情報(4ビット)と、複製制御に関する情報よりは重要度の低いアディショナルデータ(4ビット)とが電子透かし情報として重畳された画像信号がDVD100に記録される。
【0095】
この場合、図3を用いて前述したように、重要度の高い複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1の重畳領域の面積は、アディショナルデータの電子透かし情報SS2の重畳領域よりも大きくなるようにされる。このように、付加情報の重要度に応じて、各付加情報が電子透かし情報として重畳される重畳領域の面積が設定されるが、複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1およびアディショナルデータの電子透かし情報SS2は、いづれの電子透かし情報も、画像信号に対して同じ重畳レベルで重畳される。
【0096】
図6は、電子透かし情報として画像信号に重畳される例えば複製制御に関する情報やアディショナルデータなどの付加情報と、画像信号などの情報信号との関係をスペクトルで示したものである。複製制御に関する情報やアディショナルデータなどの付加情報は、これに含まれる情報量は少なく、低ビットレートの信号であり、図6(a)に示されるように狭帯域の信号である。これにスペクトラム拡散を施すと、図6(b)に示すような広帯域幅の信号となる。このときに、スペクトラム拡散信号レベルは帯域の拡大比に反比例して小さくなる。
【0097】
このスペクトラム拡散信号、すなわち、電子透かし情報を、WM重畳部13で画像信号に重畳させるのであるが、この場合に、図6(c)に示すように、情報信号としての画像信号のダイナミックレンジより小さいレベルで、電子透かし情報を重畳させるようにする。このように重畳することにより情報信号の劣化がほとんど生じないようにすることができる。したがって、上述したように、電子透かし情報が重畳された画像信号がモニター受像機に供給されて、画像が再生された場合に、電子透かし情報の影響はほとんどなく、良好な再生画像が得られるものである。
【0098】
一方、後述するように、電子透かし情報を検出するために、逆スペクトラム拡散を行うと、図6(d)に示すように、電子透かし情報が再び狭帯域の信号として復元される。十分な帯域拡散率を与えることにより、逆拡散後の付加情報の電力が情報信号を上回り、検出可能となる。
【0099】
この場合、画像信号に重畳された電子透かし情報は、画像信号と同一時間、同一周波数内に重畳されるため、周波数フィルタや単純な情報の置き換えでは削除および修正が不可能である。
【0100】
したがって、画像信号に重畳された電子透かし情報が取り除かれることがなく、その改ざんが困難であるので、電子透かし情報として画像信号に重畳されている複製制御に関する情報を用いることによて、不正な複製を確実に防止するなどのことができるようにされる。
【0101】
そして、前述もしたように、複数の付加情報を電子透かし情報としてその重畳レベルを変えて重畳するようにした場合には、高い重畳レベルで付加情報を重畳した画像信号部分と、低い重畳レベルで付加情報を重畳した画像信号部分とでは、その再生画像にレベル差が生じ、再生画像が劣化することがあると考えられる。しかし、この実施の形態のオーサリング装置は、重要度の異なる2つの付加情報を電子透かし情報として同じ重畳レベルで画像信号に重畳するので、電子透かし情報を画像信号に重畳することによって、その画像信号の再生画像を劣化させることがないようにすることができる。
【0102】
また、この実施の形態のオーサリング装置の場合には、重要度の高い第1の付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域は、この第1の付加情報よりも重要度が低い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域よりもその面積が大きくなるように設定される。
【0103】
このため、同じ1画面中に重畳される付加情報であっても、画像信号のより広い範囲に重畳するようにされる重要度の高い付加情報の方が、重要度の低い付加情報よりも、確実かつ迅速に検出することができる。
【0104】
また、重要度の高い付加情報よりも、その重畳範囲が狭い重要度の低い付加情報であっても、重畳領域は予め決められるので、検出時間は、多少長くなるものの、重要度の低い付加情報についても確実に検出するようにすることができるようにされる。
【0105】
このように、この実施の形態のオーサリング装置は、重要度の異なる2つの付加情報を、再生画像を劣化させることなく、かつ、重要度の高い付加情報を確実かつ迅速に検出可能なようにして画像信号に重畳することができるものである。
[ダビング機能を備えた記録再生装置について]
図7は、この実施の形態の記録再生装置を説明するためのブロック図である。この実施の形態の記録再生装置は、前述もしたように、DVDに記録されている画像信号を読み出して再生すると共に、読み出した画像信号を、データの書き換え可能な記録媒体に複製するいわゆるダビング機能を有するものである。
【0106】
図7に示すように、この実施の形態の記録再生装置は、読み出し部21、暗号解読部22、ビデオデータデコード部23、D/A変換部24、アナログ画像信号の出力端子25、電子透かし情報デコード部(以下、WMデコード部という。)26、記録制御部27、暗号化部28、記録処理部29、コントロール部30、キー操作部31を備えている。
【0107】
また、DVD100は、図1を用いて前述したオーサリング装置により複製制御に関する情報とアディショナルデータとが電子透かし情報として重畳された画像信号が記録されたものである。また、ディスク200は、データの書き換え可能なものである。
【0108】
そして、使用者により、キー操作部31を通じて、ダビング機能の実行が指示されると、読み出し部21により、DVD100に記録されているデジタル画像信号が読み出される。読み出された画像信号は、暗号解読部22に供給される。暗号解読部22は、これに供給された画像信号に施されている暗号化処理を解く暗号解読処理を行い、暗号解読した画像信号を、ビデオデータデコード部23と、WMデコード部26と、記録制御部27とに供給する。
【0109】
暗号解読された画像信号は、例えば、MPEG方式などの予め決められた方式でデータ圧縮されているので、これを例えばディスプレイモニター装置などに供給するために、ビデオデータデコード部23において、圧縮デコードされて、伸長される。このデコードされた画像信号は、D/A変換部24に供給されて、アナログ信号に変換された後、アナログ画像信号の出力端子25を通じて出力され、例えばディスプレイモニター装置や記録装置に供給される。
【0110】
一方、WMデコード部26は、暗号解読された画像信号から、これに電子透かし情報として重畳されている複製制御に関する情報およびアディショナルデータとを検出するようにする。
【0111】
図8は、この実施の形態の記録再生装置のWMデコード部26を説明するためのブロック図である。図8に示すように、WMデコード部26は、圧縮デコード部261、同期検出部262、タイミング制御部263、第1のPN発生部264、第2のPN発生部265、重み付け合成部266、逆拡散部267、電子透かし情報判定部(以下、WM判定部という。)268を備えている。
【0112】
前述もしたように、暗号解読された画像信号は、予め決められた方式でデータ圧縮されている。このため、WMデコード部26の圧縮デコード部261は、供給された画像信号を圧縮デコードし、電子透かし情報として重畳されている複製制御に関する情報などを検出することができる状態にする。この場合、圧縮デコードされた画像信号は、基準信号として用いる垂直同期信号V、水平同期信号Hの検出が可能なようにされている。そして、圧縮デコードされた画像信号は、同期検出部262、逆拡散部267に供給される。
【0113】
同期検出部262は、圧縮デコードされた画像信号から、基準信号として用いる垂直同期信号V、水平同期信号Hを検出し、これをタイミング制御部263に供給する。
【0114】
タイミング制御部263は、図1および図4を用いて前述したオーサリング装置のタイミング制御部4とほぼ同様に構成されたものである。この記録再生装置のタイミング制御部263は、画像信号に電子透かし情報を重畳するための用いた、リセット信号RE、第1のイネーブル信号EN1、第2のイネーブル信号EN2、クロック信号PNCLK、合成タイミング信号SWのそれぞれと同じタイミングを提供する各タイミング信号を生成する。
【0115】
すなわち、WMデコード部26のタイミング制御部263は、図1に示したオーサリング装置のタイミング制御部4と同様に、リセット信号RE(図5(A)参照)、第1のイネーブル信号EN1(図5(E)参照)、第2のイネーブル信号EN2(図5(F)参照)、クロック信号PNCLK(図5(C)参照)、合成タイミング信号SW(図5(G)参照)を生成するものである。
【0116】
そして、タイミング制御部263において生成されたタイミング信号のうち、リセット信号REおよびクロック信号PNCLKは、第1のPN発生部264と第2のPN発生部265に供給され、また、第1のイネーブル信号EN1は、第1のPNに発生部264に、第2のイネーブル信号EN2は、第2のPN発生部265に供給される。また、合成タイミング信号SWは、重み付け合成部266に供給される。
【0117】
第1のPN発生部264、第2のPN発生部265は、図1を用いて前述したオーサリング装置の第1のPN発生部5、第2のPN発生部7と同様に構成されたものである。
【0118】
そして、第1のPN発生部264は、リセット信号RE、第1のイネーブル信号EN1、クロック信号PNCLKに基づいて、1フレーム毎にリセットされ、第1のイネーブル信号EN1(図5(E)参照)のローレベルの区間においてのみ第1のPN符号列PS1を発生させる。つまり、画像信号に対し、複製制御に関する情報をスペクトラム拡散して重畳したときと同じタイミングで、スペクトラム拡散に用いた第1のPN符号列PS1を発生させる。この第1のPN符号列PS1は、重み付け合成部266に供給される。
【0119】
また、第2のPN発生部265は、リセット信号RE、第2のイネーブル信号EN2、クロック信号PNCLKに基づいて、1フレーム毎にリセットされ、第2のイネーブル信号EN2(図5(F)参照)のローレベルの区間においてのみ第2のPN符号列PS2を発生させる。したがって、画像信号に対し、アディショナルデータをスペクトラム拡散して重畳したときと同じタイミングで、スペクトラム拡散に用いた第2のPN符号列PS2を発生させる。この第2のPN符号列PS2も重み付け合成部266に供給される。
【0120】
重み付け合成部266は、タイミング制御部263からの合成タイミング信号(図5(G))に基づいて、この合成タイミング信号SWのローレベルの区間においては、第1のPN発生部264からの第1のPN符号列PS1を出力し、また、合成タイミング信号SWのハイレベルの区間においては、第2のPN発生部265からの第2のPN符号列PS2を出力する。
【0121】
これにより、複製制御に関する情報のスペクトラム拡散に用いた第1のPN符号列PS1と、アディショナルデータのスペクトラム拡散に用いた第2のPN符号列PS2とが、圧縮デコードされた画像信号に対して、スペクトラム拡散時と同じタイミングで逆拡散部267に供給される。
【0122】
逆拡散部267は、重み付け合成部266からの第1のPN符号列PS1と、第2のPN符号列PS2とが合成されたPN符号列を用いて、画像信号の1フレーム分の画面FL毎に、図3に示したように重畳領域が分離されて重畳されている複製制御に関する情報列FS1と、アディショナルデータ列FS2とを抽出し、これをWM判定部268に供給する。
【0123】
WM判定部268は、逆拡散部267の抽出出力から、4ビットの複製制御に関する情報はどのような情報であり、4ビットのアディショナルデータはどうのうな情報であるかを判定し、その判定結果をコントロール部30に供給する。
【0124】
この場合、図3に示したように、電子透かし情報とされた複製制御に関する情報の重畳領域AR1の方が、電子透かし情報とされたアディショナルデータの重畳領域AR2よりもその面積は大きい。このため、複製制御に関する情報の方が、アディショナルデータよりも、正確かつ迅速に検出される。もちろん、アディショナルデータについても、複製制御に関する情報よりは、多少時間がかかるものの、正確に検出することができる。
【0125】
これにより、コントロール部30は、正確かつ迅速に複製制御に関する情報を得ることができる。そして、コントロール部30は、WMデコード26からの複製制御に関する情報に基づいて、DVD100から読み出された画像信号は、複製が許可されたものか、あるいは、禁止されたものかを判別し、この判別結果に基づいて、記録制御部27を制御する。
【0126】
つまり、コントロール部30は、DVD100から読み出された画像信号に重畳されている4ビットの複製制限のための情報のうち、2ビットの複製制御情報が、複製禁止を示しているものであるときには、複製を禁止する制御信号を形成し、また、2ビットの複製制御情報が、複製自由、あるいは、1回複製可(1世代の複製可可能)であるときには、複製を許可する制御信号を形成する。このようにして形成された制御信号が、記録制御部27に供給される。
【0127】
記録制御部27は、コントロール部30からの制御信号が、記録禁止を示すものであるときには、暗号解読部22からの画像信号を暗号化部28へは供給しないようにする。逆に、コントロール部30からの制御信号が、記録を許可することを示すものであるときには、記録制御部27は、暗号解読部22からの画像信号を暗号化部28へ供給するようにする。
【0128】
暗号化部28は、複製が許可された画像信号の供給を受けて、この画像信号に対して、予め決められた方式の暗号化処理を施す。この暗号化処理部28において暗号化処理された画像信号は、記録処理部29に供給される。記録処理部29は、暗号化された画像信号をディスク200に記録するようにする処理を行う。
【0129】
このようにして、DVD100に記録されている画像信号には、複製制御に関する情報と、アディショナルデータとが電子透かし情報として重畳されているが、重要度の高い複製制御に関する情報は、アディショナルデータよりも面積の大きな第1の重畳領域AR1に重畳されているので、複製制御に関する情報を正確かつ迅速に検出し、検出した複製制御に関する情報に基づいて、複製が可能であると判別した画像信号のみをディスク200に複製し、複製が禁止された画像信号の複製は行わないようにすることができる。これにより、画像信号が不正に複製されることにより、画像信号の著作権者の利益が害されることを確実に防止することができるようにされる。
【0130】
また、アディショナルデータは、複製制御に関する情報の重畳領域よりも面積の小さな第2の重畳領域AR2に重畳されており、この第2の重畳領域AR2を対象として、アディショナルデータの検出処理を行うので、画像信号に重畳されているアディショナルデータについても確実に検出することができる。
【0131】
したがって、重要度の異なる2つの付加情報を画像信号の1フレーム分の各画面に、図3に示したように重畳領域を分離して重畳しても、重要度の高い付加情報が検出しにくくなることもなく、そのそれぞれを確実に検出することができる。
【0132】
なお、図7に示したこの実施の形態の記録再生装置は、出力端子25通じて、アナログ画像信号を出力することもでき、このアナログ出力端子を通じて出力されたアナログ画像信号が、記録装置に供給されて複製される場合もあると考えられる。
【0133】
しかし、DVD100に記録されているデジタル画像信号には、前述したように、複製制御に関する情報が電子透かし情報として重畳されており、このデジタル画像信号に重畳されている電子透かし情報は、当該デジタル画像信号がアナログ信号に変換された場合であっても欠落することはない。
【0134】
したがって、アナログ画像信号の供給を受ける記録装置において、供給されたアナログ画像信号から電子透かし情報として重畳されている複製制御に関する情報を抽出し、抽出した複製制御に関する情報に基づいて、適切の複製制御を行うようにすることができる。
【0135】
また、DVD100に記録されているデジタル画像信号をアナログ画像信号として出力する場合に、デジタル画像信号に重畳されている複製制御に関する情報、すなわち、複製制御情報とAPS情報とに基づいて、図2Bに示したように、AGC制御用の擬似同期パルスを挿入したり、カラーストライプ用の反転バーストの制御を行うようにすることもできる。
【0136】
このようにした場合には、前述もしたように、複製されたアナログ画像信号によっては、正常な再生画像を得ることができないようにすることができる。この場合には、記録装置に供給されたアナログ画像信号から、これに重畳されている複製制御に関する情報を検出するようにしなくても済む。
【0137】
また、この実施の形態の記録再生装置から出力したり、あるいは、ディスク200に複製される画像信号が、1回複製可能(1世代の複製可能)な情報信号である場合には、電子透かし情報として重畳されている複製制御に関する情報を、これ以上の複製禁止を示すように、例えば、ビデオデータデコード部23や、記録制御部27において、あるいは、その後段で、書き換えるようにされる。
【0138】
この電子透かし情報の書き換えは、例えば、既に電子透かし情報として画像信号に重畳されている複製制御に関する情報を削除した後に、新な複製制御にための情報を電子透かし情報として重畳することにより行うことができる。
【0139】
また、新な複製制御に関する情報を既に電子透かし情報として重畳されている複製制御に関する情報とは異なるPN符号列を用いてスペクトラム拡散し、これを複製制御に関する情報の重畳領域にさらに重畳するようにすることもできる。この場合には、アディショナルデータについても、既に電子透かし情報として重畳されているアディショナルデータとは異なるPN符号列を用いてスペクトラム拡散し、これをアディショナルデータの重畳領域にさらに重畳するようにする。
【0140】
このようにすることによって、画像信号には電子透かし情報が均一に重畳されるので、複製制御に関する情報の重畳領域と、アディショナルデータの重畳領域とで、電子透かし情報が重畳されることによるレベル差が生じることもないので再生画像が見づらくなることもない。
【0141】
[第2の実施の形態]
この第2の実施の形態においては、重要度の高い複製制御に関する情報の重畳領域(第1の重畳領域)AR1と、複製制御に関する情報よりも重要度の低いアディショナルデータの重畳領域(第2の重畳領域)AR2とを、画像信号の1フレーム分の画面毎に、垂直方向に重畳領域を分離するようにして設定する。
【0142】
このように、重要度の異なる付加情報の重畳領域を、画像信号の1フレーム分の画面毎に、垂直方向に重畳領域を分離して設定する場合であっても、電子透かし情報とされた重要度の異なる付加情報を重畳した画像信号を例えばDVDなどの記録媒体に記録するオーサリング装置は、図1に示したオーサリング装置と同様に構成することができる。
【0143】
このため、この第2の実施の形態のオーサリング装置は、図1に示したオーサリング装置と同様に構成されたものとして、図1をも参照しながら説明する。しかし、以下に説明するように、タイミング制御部4において生成する各タイミングが、この第2の実施の形態と、前述の第1の実施の形態とでは異なったものとなる。
【0144】
図9は、重要度の異なる2つの付加情報を、1フレーム分の画面FL毎に、垂直方向に重畳領域を分離して重畳するようにする場合の一例を説明するための図である。この第2の実施の形態においては、図9に示すように、画像信号の1フレーム分の画面(各フレーム)を垂直方向に2分割し、付加情報の重要度に応じて、重要度の高い複製制御に関する情報を1画面中の上側の3分の2の領域(第1の重畳領域)AR1に重畳し、複製制御に関する情報よりも重要度の低いアディショナルデータを1画面中の下側の3分の1の領域(第2の重畳領域)AR2に重畳する。
【0145】
つまり、この場合にも、第1の実施の形態の場合と同様に、重要度のより高い付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域の面積を、重要度の低い付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域よりも広くなるように設定する。この例の場合においても、重要度の高い複製制御に関する情報の重畳領域AR1の面積は、重要度の低いアディショナルデータの重畳領域AR2の面積の2倍となるようにされている。
【0146】
図10は、図9に示したように、付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域を画像信号の1フレーム分の画面FL中であって、垂直方向に分離する場合において、タイミング制御部4において生成する各タイミング信号を説明するための図である。
【0147】
この第2の実施の形態の場合においても、前述した第1の実施の形態の場合と同様に、重要度の高い第1の付加情報としての複製制御に関する情報と、第1の付加情報よりも重要度の低いアディショナルデータとは、画像信号の1画面中に、そのそれぞれが完結するようにして重畳される。
【0148】
このため、図10(A)に示すように、リセット信号REは、第1の実施の形態の場合のリセット信号REと同様に、1フレーム周期の信号であり、また、図10(C)に示すように、クロック信号PNCLKは、例えば、画像信号の各画素に対応するタイミングを提供する信号である。
【0149】
そして、この第2の実施の形態においては、第1のイネーブル信号EN1は、垂直同期信号V、水平同期信号Hとに基づいて形成され、図10(D)に示すように、垂直同期信号の前縁で立ち下がり、その1フレーム区間の前側の3分の2の区間でローレベルとなり、その後の3分の1の区間でハイレベルとなる1フレーム周期の信号である。
【0150】
つまり、第1のイネーブル信号EN1は、各フレームにおいて、図9に示した第1の重畳領域AR1の部分でローレベルとなり、第2の重畳領域AR2の部分でハイレベルとなるように形成される信号である。
【0151】
また、第2のイネーブル信号EN2は、垂直同期信号V、水平同期信号Hとに基づいて形成され、図10(E)に示すように、垂直同期信号の前縁で立ち上がり、その1フレーム区間の前側の3分の2の区間でハイレベルとなり、その後の3分の1の区間でローレベルとなる1フレーム周期の信号である。
【0152】
つまり、第2のイネーブル信号は、第1のイネーブル信号EN1とは逆に、各フレームにおいて、図9に示した第1の重畳領域AR1の部分でハイレベルとなり、第2の重畳領域AR2の部分でローレベルとなるように形成された信号である。
【0153】
この第1のイネーブル信号EN1および第2のイネーブル信号EN2を生成する場合に、ローレベルとなる区間およびハイレベルとなる区間は、水平同期信号Hをカウントするようにすることにより設定することができる。また、この第2の実施の形態においても、第1のイネーブル信号EN1および第2のイネーブル信号EN2は、いづれもローアクティブである。
【0154】
また、合成タイミング信号SWは、垂直同期信号V、水平同期信号Hとに基づいて、第1のイネーブル信号EN1と同じように、垂直同期信号の前縁で立ち下がり、その1フレーム区間の前側の3分の2の区間でローレベルとなり、その後の3分の1の区間でハイレベルとなる1フレーム周期の信号として形成される。
【0155】
そして、前述した第1の実施の形態の場合と同様に、リセット信号RE、第1のイネーブル信号EN1、クロック信号PNCLKを用いて、第1のPN発生部5において第1のPN符号列PS1を発生させ、また、リセット信号RE、第2のイネーブル信号EN2、クロック信号PNCLKを用いて、第2のPN発生部7において、第2のPN符号列PS2を発生させる。
【0156】
また、第1のイネーブル信号EN1のタイミングで、クロック信号PNCLKに基づいて、第1の付加情報発生部6において複製制御に関する情報列FS1を発生させ、また、第2のイネーブル信号EN2のタイミングで、クロック信号PNCLKに基づいて、第2の付加情報発生部8においてアディショナルデータ列FS2を発生させる。
【0157】
そして、拡散部9において、複製制御に関する情報列FS1が第1のPN符号列PS1によりスペクトラム拡散され、これにより形成された電子透かし情報(スペクトラム拡散信号)SS1が重み付け合成部11に供給される。同様に、拡散部10において、アディショナルデータ列FS2が第2のPN符号列PS2によりスペクトラム拡散され、これにより形成された電子透かし情報(スペクトラム拡散信号)SS2が重み付け合成部11に供給される。
【0158】
重み付け合成部11は、合成タイミング信号SWに基づいて、合成タイミング信号SWがローレベルの区間では複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1を出力し、合成タイミング信号SWがハイレベルの区間では、アディショナルデータの電子透かし情報SS2を出力することにより、複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1と、アディショナルデータの電子透かし情報SS2とを重畳領域を分離するように合成して出力する。
【0159】
この重み付け合成部11からの合成出力が、WM重畳13において、A/D変換部2においてデジタル信号に変換された画像信号に重畳される。この場合には、図9に示したように、各画面の上側3分の2の第1の重畳領域AR1には、複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1が重畳され、各画面の下側3分の1の第2の重畳領域AR2には、アディショナルデータの電子透かし情報SS2が重畳される。この場合、電子透かし情報SS1、電子透かし情報SS2のそれぞれは、同じ重畳レベルで画像信号に重畳される。
【0160】
したがって、第1の実施の形態のオーサリング装置の場合と同様に、重要度の異なる2つの付加情報を電子透かし情報として同じ重畳レベルで画像信号に重畳するので、電子透かし情報を画像信号に重畳することによって、その画像信号の再生画像を劣化させることがないようにすることができる。
【0161】
また、この第2の実施の形態のオーサリング装置においても、第1の実施の形態のオーサリング装置の場合と同様に、複製制御に関する情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域AR1は、アディショナルデータを電子透かし情報として重畳する重畳領域AR2よりもその面積が大きくなるように設定される。
【0162】
このため、同じ1画面中に重畳される付加情報であっても、画像信号のより広い範囲に重畳するようにされる重要度の高い付加情報の方が、重要度の低い付加情報よりも、確実かつ迅速に検出することができる。
【0163】
また、重要度の高い付加情報よりも、その重畳範囲が狭い重要度の低い付加情報であっても、重畳領域は予め決められるので、検出時間は、多少長くなるものの、重要度の低い付加情報についても確実に検出するようにすることができるようにされる。
【0164】
このように、この第2の実施の形態のオーサリング装置の場合においても、重要度の異なる2つの付加情報を、再生画像を劣化させることなく、かつ、重要度の高い付加情報を確実かつ迅速に検出可能なようにして画像信号に重畳することができる。
【0165】
なお、上述のように、重要度の異なる付加情報を電子透かし情報として、画像信号の1フレーム分の画面中であって、垂直方向に分離した重畳領域に重畳するようにした場合であっても、電子透かし情報をスペクトラム拡散しているPN符号列と同じPN符号列を、画像信号に対して同じタイミングで発生させて逆拡散することにより、画像信号に重畳されている付加情報を検出することができる。
【0166】
すなわち、画像信号に重畳されている電子透かし情報を検出するWMデコード部は、図8を用いて前述したWMデコード部26と同様に構成することができる。そして、この第2の実施の形態の場合には、WMデコード部26のタイミング制御部263において、図10に示したように、リセット信号RE、第1のイネーブル信号EN1、第2のイネーブル信号EN2、クロック信号PNCLKを発生させる。
【0167】
そして、タイミング制御部263において発生させた各タイミング信号を用いて、第1のPN符号列PS1、第2のPN符号列PS2を発生させて逆拡散を行うことにより、画像信号の各画面の垂直方向に分離した重畳領域に電子透かし情報として重畳されている付加情報を検出することができる。したがって、図7、図8を用いて前述した第1の実施の形態の記録再生装置は、WMデコード部26のタイミング制御部263で生成するタイミング信号を変更するようにすることにより、この第2の実施の形態においても用いることができる。
【0168】
[第3の実施の形態]
この第3の実施の形態においては、重要度の高い複製制御に関する情報と、複製制御に関する情報よりも重要度の低いアディショナルデータとを、電子透かし情報としてそれぞれ別のフレームに、各フレーム毎に完結するようにして重畳するが、付加情報の重要度に応じて、重畳領域として割り当てるフレーム数を異なるようにする。
【0169】
つまり、画像信号の1フレーム毎に、重要度の高い複製制御に関する情報の電子透かし情報、または、複製制御に関する情報よりも重要度の低いアディショナルデータの電子透かし情報を重畳するが、重要度の高い複製制御に関する情報の電子透かし情報が重畳されるフレームが、アディショナルデータの電子透かし情報が重畳されるフレームよりも多くなるように設定する。
【0170】
このようにした場合であっても、電子透かし情報とされた重要度の異なる付加情報を重畳した画像信号を例えばDVDなどの記録媒体に記録するオーサリング装置は、前述した第1、第2に実施の形態の場合と同様に、図1に示したオーサリング装置と同様に構成することができる。このため、この第3の実施の形態のオーサリング装置は、図1に示したオーサリング装置と同様に構成されたものとして、図1をも参照しながら説明する。
【0171】
しかし、以下に説明するように、タイミング制御部4において生成する各タイミングが、この第3の実施の形態と、前述の第1の実施の形態とでは異なったものとなる。
【0172】
図11は、重要度の異なる2つの付加情報のそれぞれを、異なるフレームに重畳するようにする場合の一例を説明するための図である。図11において、フレームAFは、複製制御に関する情報が電子透かし情報として重畳されるフレームを示し、フレームBFは、アディショナルデータが電子透かし情報として重畳されるフレームを示している。
【0173】
すなわち、この第3の実施の形態においては、図11に示すように、複製制御に関する情報は、1フレームおきの連続する2フレームに重畳するようにされ、アディショナルデータの電子透かし情報は、2フレームおきの1フレームに重畳するようにされる。
【0174】
図12は、図11に示したように、1フレームおきの連続する2フレームには複製制御に関する情報の電子透かし情報を重畳し、2フレームおきの1フレームにはアディショナルデータの電子透かし情報を重畳するようにする場合において、オーサリング装置のタイミング制御部4において生成する各タイミング信号を説明するための図である。
【0175】
この第3の実施の形態の場合においては、重要度の高い第1の付加情報としての複製制御に関する情報と、第1の付加情報よりも重要度の低いアディショナルデータとは、画像信号の1フレーム毎に完結するようにして重畳される。
【0176】
このため、図12(A)に示すように、リセット信号REは、第1、第2の実施の形態の場合のリセット信号REと同様に、1フレーム周期の信号であり、また、図12(C)に示すように、クロック信号PNCLKは、例えば、画像信号の各画素に対応するタイミングを提供する信号である。
【0177】
そして、この第3の実施の形態においては、第1のイネーブル信号EN1は、垂直同期信号Vに基づいて形成され、図10(D)に示すように、垂直同期信号の前縁で立ち下がり、その後の2フレーム分の区間でローレベルとなり、次の1フレーム分の区間でハイレベルとなる3フレーム周期の信号である。
【0178】
つまり、第1のイネーブル信号EN1は、図11に示したフレームAFの部分ではローレベルとなり、フレームBFの部分ではハイレベルとなるように形成される信号である。
【0179】
また、第2のイネーブル信号EN2は、垂直同期信号Vに基づいて形成され、図12(E)に示すように、垂直同期信号の前縁で立ち上がり、2フレーム分の区間でハイレベルとなり、次の1フレーム分の区間でローレベルとなる3フレーム周期の信号である。
【0180】
つまり、第2のイネーブル信号は、第1のイネーブル信号EN1とは逆に、図11に示したフレームAFの部分ではハイレベルとなり、フレームBFの部分ではローレベルとなるように形成される信号である。
【0181】
この第1のイネーブル信号EN1および第2のイネーブル信号EN2を生成する場合に、ローレベルとなる区間およびハイレベルとなる区間は、垂直同期信号Vをカウントするようにすることにより設定することができる。また、この第3の実施の形態においても、第1のイネーブル信号EN1および第2のイネーブル信号EN2は、いづれもローアクティブである。
【0182】
また、合成タイミング信号SWは、図12(F)に示すように、第1のイネーブル信号EN1と同じように、垂直同期信号Vに基づいて、垂直同期信号の前縁で立ち下がり、その後の2フレーム分の区間でローレベルとなり、次の1フレーム分の区間でハイレベルとなる3フレーム周期の信号として形成される。
【0183】
そして、前述した第1、第2の実施の形態の場合と同様に、リセット信号RE、第1のイネーブル信号EN1、クロック信号PNCLKを用いて、第1のPN発生部5において発生するようにされたPN符号列PS1が逆拡散部9に供給され、また、リセット信号RE、第2のイネーブル信号EN2、クロック信号PNCLKを用いて、第2のPN発生部7において発生するようにされた第2のPN符号列PS2が逆拡散部10に供給される。
【0184】
また、第1のイネーブル信号EN1のタイミングで、クロック信号PNCLKに基づいて、第1の付加情報発生部6において発生するようにされた複製制御に関する情報列FS1が、拡散部9に供給され、また、第2のイネーブル信号EN2のタイミングで、クロック信号PNCLKに基づいて、第2の付加情報発生部8において発生するようにされたアディショナルデータ列FS2が拡散部10に供給される。
【0185】
そして、前述もしたように、拡散部9、拡散部10において、スペクトラム拡散が行われ、拡散部9からは、複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1が重み付け合成部11に供給され、拡散部10からは、アディショナルデータの電子透かし情報SS2が重み付け合成部11に供給される。
【0186】
重み付け合成部11は、合成タイミング信号SWに基づいて、合成タイミング信号SWがローレベルの区間では複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1を出力し、合成タイミング信号SWがハイレベルの区間では、アディショナルデータの電子透かし情報SS2を出力する。
【0187】
この重み付け合成部11からの合成出力が、WM重畳13において、A/D変換部2においてデジタル信号に変換された画像信号に重畳される。この場合には、図11に示し、また、図12(G)にも示すように、1フレームおきの連続する2フレームには、複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1が1フレーム毎に完結するように重畳され、複製制御に関する情報の電子透かし情報SS1が重畳された2フレームおきの1フレームには、アディショナルデータの電子透かし情報SS2が重畳される。この場合においても、電子透かし情報SS1、電子透かし情報SS2のそれぞれは、同じ重畳レベルで画像信号に重畳される。
【0188】
したがって、第1、第2の実施の形態のオーサリング装置の場合と同様に、重要度の異なる2つの付加情報を電子透かし情報として同じ重畳レベルで画像信号に重畳するので、電子透かし情報を画像信号に重畳することによって、その画像信号の再生画像を劣化させることがないようにすることができる。
【0189】
また、この第3の実施の形態のオーサリング装置においても、第1、第2の実施の形態のオーサリング装置の場合と同様に、複製制御に関する情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域は、アディショナルデータを電子透かし情報として重畳する重畳領域よりもその占める割合が大きい。
【0190】
このため、画像信号のより広い範囲に重畳するようにされる重要度の高い付加情報の方が、重要度の低い付加情報よりも、確実かつ迅速に検出することができる。
【0191】
また、重要度の高い付加情報よりも、その重畳範囲が狭い重要度の低い付加情報であっても、重畳領域は予め決められるので、検出時間は、多少長くなるものの、重要度の低い付加情報についても確実に検出するようにすることができるようにされる。
【0192】
このように、この第3の実施の形態のオーサリング装置の場合においても、重要度の異なる2つの付加情報を、再生画像を劣化させることなく、かつ、重要度の高い付加情報を確実かつ迅速に検出可能なようにして画像信号に重畳することができる。
【0193】
なお、この第3の実施の形態にように、重要度の異なる複数の付加情報を電子透かし情報として、画像信号に重畳した場合であっても、画像信号に重畳されている電子透かし情報をスペクトラム拡散しているPN符号列と同じPN符号列を、画像信号に対して同じタイミングで発生させて逆拡散することにより、画像信号に重畳されている付加情報を検出することができる。
【0194】
すなわち、画像信号に重畳されている電子透かし情報を検出するWMデコード部は、図8を用いて前述したWMデコード部26と同様に構成することができる。そして、この第3の実施の形態の場合には、WMデコード部26のタイミング制御部263において、図12に示したように、リセット信号RE、第1のイネーブル信号EN1、第2のイネーブル信号EN2、クロック信号PNCLK、合成タイミング信号SWを発生させる。
【0195】
そして、タイミング制御部263において発生させた各タイミング信号を用いて、第1のPN符号列PS1、第2のPN符号列PS2を発生させて逆拡散を行うことにより、画像信号の各画面の垂直方向に分離した重畳領域に電子透かし情報として重畳されている付加情報を検出することができる。したがって、図7、図8を用いて前述した第1の実施の形態の記録再生装置は、WMデコード部26のタイミング制御部263で生成するタイミング信号を変更するようにすることにより、この第3の実施の形態においても用いることができる。
【0196】
なお、前述の実施の形態においては、画像信号の1フレームの画面内、すなわち、1フレームの画像に対して、電子透かし情報とされた複製制御に関する情報と、アディショナルデータとを重畳する様にしたが、これに限るものではない。例えば、画像信号の1フィールドの画面内、すなわち、1フィールドの画像に対して、電子透かし情報とされた複製制御に関する情報と、アディショナルデータとをそれぞれ重畳領域を分離して重畳するようにしてももちろんよい。
【0197】
すなわち、画像信号に重畳する付加情報は、前述したように、フレーム単位に重畳領域を分離して重畳するようにすることもできるし、フィールド単位に重畳領域を分離して重畳するようにすることももちろんできる。
【0198】
また、前述の実施の形態においては、重要度の異なる2つの付加情報(複製制御に関する情報とアディショナルデータ)を電子透かし情報として画像信号に重畳するようにしたが、重要度の異なる付加情報は2つに限るものではない。画像信号に重畳する重要度の異なる情報は、複数の付加情報を重畳することができる。また、各付加情報のデータ長の4ビットに限るものではなく、1ビットでもよいし、それ以上の多数ビットであってももちろんよい。
【0199】
例えば、重要度の異なる3つ、あるいは、4つの付加情報を電子透かし情報として画像信号に重畳する場合には、それぞれの付加情報の重要度に応じて、それぞれの付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域の占める割合を設定するようにすればよい。
【0200】
また、例えば、重要度の異なる3つの付加情報を画像信号に重畳する場合であって、そのうちの1つの付加情報の重要度が高く、他の2つの付加情報の重要度が同程度に低い場合には、重要度の高い1つの付加情報を電子透かし情報として重畳する重畳領域の占める割合を大きくし、他の2つの付加情報を重畳する重畳領域の占める割合は、同程度となるようにすることももちろんできる。
【0201】
また、例えば、1画面内に重要度の異なる2つの付加情報を重畳する場合に、例えば、最初の10水平ライン区間には、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳し、次の5水平ライン区間には、重要度の低い電子透かし情報を重畳し、次の10水平ライン区間には、また、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳するというように、重畳区間を細分化するようにしてもよい。
【0202】
要は、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域の占める割合が、重要度の低い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域の占める割合よりも大きくなるようにしておけばよい。
【0203】
また、前述の実施の形態においては、2つの付加情報の重畳領域の大きさは、予め決められているものとして説明したが、例えば、キー操作部を通じて、使用者が各付加情報の重畳領域の割合を指示するようにする。そして、コントロール部がタイミング制御部に対し、使用者からからの指示に応じたタイミング信号を生成するようにする制御信号を供給することにより、使用者の指示に応じた割合の重畳領域に付加情報を電子透かし情報として重畳するようにすることができる。
【0204】
また、前述の実施の形態において、電子透かし情報は、付加情報をPN符号を用いてスペクトラム拡散することにより形成するものとしたが、スペクトラム拡散のために用いる拡散符号は、PN符号に限るものではなく、各種の拡散符号を用いることができる。
【0205】
また、前述の実施の形態においては、電子透かし情報は、データ圧縮前の画像信号に対して重畳するようにしたが、データ圧縮後の画像信号に重畳するようにすることももちろんできる。
【0206】
また、電子透かし情報は、スペクトラム拡散により形成するものに限るものではなく、各種の電子透かし技術を用いて形成するものを用いることができる。例えば、画像信号に重畳する付加情報毎に、単位電子透かし情報(単位ウォーターマーク)とよばれる予め決められた電子透かし情報を予め用意しておき、これを重畳するようにしてもよい。
【0207】
この単位電子透かし情報を用いる場合には、複数の付加情報のそれぞれに対応する電子透かし情報を同時に発生させ、各付加情報の重要度に応じて予め決められる重畳領域毎に、重畳する単位電子透かし情報を切り換えるようにするようにしてもよい。この場合には、付加情報に応じた各単位電子透かし情報を、例えば、前述した重み付け合成部11において、タイミング制御部4からの合成タイミング信号SWのタイミングで出力を切り換えるようにすることにより対応することができる。
【0208】
また、重要度の異なる付加情報の電子透かし情報を、例えば、スペクトラム拡散を用いて形成する場合であっても、付加情報の重要度に応じて設定される重畳領域に応じた電子透かし情報を発生させて保持しておくようにし、例えば、重み付け合成部において、合成タイミング信号のタイミングで重畳領域を分離するようにして合成するようにしてももちろんよい。
【0209】
また、前述の実施の形態においては、この発明による付加情報重畳方法、付加情報重畳装置をDVDのオーサリング装置に適用し、付加情報検出方法、付加情報検出装置を記録再生装置に適用したものとして説明したが、これに限るものではない。
【0210】
この発明による付加情報重畳方法、付加情報重畳装置を、画像信号を放送するようにする放送局側で用いられる放送装置や、パーソナルコンピュータなどの画像信号などの情報信号の送受が可能な情報処理装置、あるいは、電子透かし情報の重畳機能を備えた画像信号の再生装置など、画像信号を出力するようにする各種の出力装置に適用することができる。
【0211】
また、この発明による付加情報検出方法、付加情報検出装置を、放送局からの放送信号を受信するセットトップボックスやケーブルボックスとよばれる受信装置や、各種の記録装置、記録再生装置、あるいは、パーソナルコンピュータなどの画像信号の送受が可能な情報処理装置など、画像信号の提供を受けてこれを処理する各種の装置に適用することができる。
【0212】
また、前述の実施の形態においては、画像信号に電子透かし情報を重畳する場合を例にして説明したが、オーディオ信号や、コンピュータデータなどに電子透かし情報を重畳する場合にも、この発明を適用することができる。
【0213】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明の付加情報重畳方法によれば、付加情報を電子透かし情報として画像信号に重畳する場合に、重要度の高い付加情報ほど、検出しやすいようにして画像信号に重畳することができる。また、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重要度の低い付加情報の電子透かし情報よりも検出しやすくするために、電子透かし情報とされた付加情報の重畳レベルを付加情報の重要度に応じて変える必要もなく、重要度の異なる複数の付加情報のそれぞれの電子透かし情報を、均一な重畳レベルで画像信号に重畳することができる。これにより、各付加情報を電子透かし情報として重畳する各重畳領域間にレベル差が生じることもないので、電子透かし情報とされた付加情報が重畳された画像信号の再生画像が劣化することがないようにすることができる。
【0214】
また、請求項2に記載の発明の付加情報重畳方法によれば、画像信号の1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面内に、重要度の高い付加情報ほど検出しやすくなるようにして、重要度の異なる複数の付加情報を電子透かし情報として重畳することができる。
【0215】
また、請求項3に記載の発明の付加情報重畳方法によれば、重要度高い付加情報の重畳領域ほど、その重畳領域を構成するフレーム数、あるいは、フィールド数が多くなるようにされるので、重要度の高い付加情報ほど検出しやすくなるようにして、重要度の異なる複数の付加情報を電子透かし情報として画像信号に重畳することができる。
【0216】
また、請求項4に記載の発明の付加情報検出方法によれば、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重要度の低い付加情報の電子透かし情報よりも検出しやすくするために、電子透かし情報とされた付加情報の重畳レベルを付加情報の重要度に応じて変える必要もなく、重要度の異なる複数の付加情報のそれぞれの電子透かし情報を、均一な重畳レベルであって、画像信号のダイナミックレンジよりも小さいレベルで画像信号に重畳することができる。これにより、各付加情報を電子透かし情報として重畳する各重畳領域間にレベル差が生じることもないので、電子透かし情報とされた付加情報が重畳された画像信号の再生画像が劣化することがないようにすることができる。
【0217】
また、請求項5に記載の発明の付加情報検出方法によれば、画像信号に電子透かし情報として重畳されている重要度の異なる複数の付加情報のそれぞれを確実に検出することができるようにされるとともに、重要度の高い付加情報ほど確実かつ迅速に検出することができる。
【0218】
また、請求項6に記載の発明の付加情報検出方法によれば、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面内での連続する面積が大きくなるようにされるので、重要度の高い付加情報ほど確実かつ迅速に検出することができる。また、画像信号の1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面内に電子透かし情報として重畳されている重要度の異なる複数の付加情報のそれぞれを確実に検出することができる。
【0219】
また、請求項7に記載の発明の付加情報検出方法によれば、重要度の高い付加情報が電子透かし情報として重畳されている重畳領域ほど、その重畳領域を構成するフレーム数、あるいは、フィールド数が多くなるようにされるので、重要度の高い付加情報ほど確実かつ迅速に検出することができる。また、電子透かし情報として重畳されている重要度の異なる複数の付加情報のそれぞれを確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による付加情報重畳方法、付加情報重畳装置の一実施の形態が適用されたオーサリング装置を説明するためのブロック図である。
【図2】図1に示したオーサリング装置において、画像信号に重畳される重要度の異なる2つの情報を説明するための図である。
【図3】図1に示したオーサリング装置において、重要度の異なる2つの付加情報を電子透かし情報として画像信号に重畳する場合の重畳領域を説明するための図である。
【図4】図1に示したオーサリング装置のタイミング制御部を説明するためのブロック図である。
【図5】タイミング制御部において生成されるタイミング信号について説明するための図である。
【図6】電子透かし情報(スペクトラム拡散信号)として画像信号に重畳される付加情報と、情報信号としての画像信号との関係を説明するための図である。
【図7】この発明による付加情報検出方法、付加情報検出装置の一実施の形態が適用された記録再生装置を説明するためのブロック図である。
【図8】図7に示した記録再生装置のWMデコード部を説明するためのブロック図である。
【図9】重要度の異なる2つの付加情報を電子透かし情報として画像信号に重畳する場合の重畳領域の他の例を説明するための図である。
【図10】図10に示した重畳領域に電子透かし情報とされた付加情報を重畳する場合、および、検出する場合に用いられるタイミング信号について説明するための図である。
【図11】重要度の異なる2つの付加情報を電子透かし情報として画像信号に重畳する場合の重畳領域の他の例を説明するための図である。
【図12】図11に示した重畳領域に電子透かし情報とされた付加情報を重畳する場合、および、検出する場合に用いられるタイミング信号について説明するための図である。
【符号の説明】
1…アナログ画像信号の入力端子、2…A/D変換部、3…同期検出部、4…タイミング制御部、41…PN発生タイミング信号生成部、42…PNクロック信号生成部、43…タイミング信号生成部、5…第1のPN発生部、6…第1の付加情報発生部、7…第2のPN発生部、8…第2の付加情報発生部、9、10…拡散部、11…重み付け合成部、12…レベル調整部、13…電子透かし情報重畳部(WM重畳部)、14…データ圧縮処理部、15…暗号化部、16…記録処理部、17…コントロール部、18…キー操作部、21…読み出し部、22…暗号解読部、23…ビデオデータデコード部、24…D/A変換部、25…アナログ画像信号の出力端子、26…電子透かし情報デコード部(WMデコード部)、261…圧縮デコード部、262…同期検出部、263…タイミング制御部、264…第1のPN発生部、265…第2のPN発生部、266…重み付け合成部、267…逆拡散部、268…WM判定部、27…記録制御部、28…暗号化部、29…記録処理部、30…コントロール部、31…キー操作部、100…記録媒体(DVD)、200…記録媒体(ディスク)

Claims (14)

  1. 画像信号に重要度の異なる付加情報を電子透かし情報として重畳する付加情報重畳方法において、
    前記重要度の異なる付加情報を複数個生成し、
    前記複数個の付加情報のそれぞれの電子透かし情報を形成し、
    前記複数個の電子透かし情報のそれぞれ毎に分離して、前記複数個の付加情報のそれぞれの重要度に応じて面積が異なり、前記面積分連続した重畳領域を設定するようにし、
    前記複数個の電子透かし情報を、対応する前記重畳領域に重畳するように合成し、
    合成した前記電子透かし情報を前記画像信号に重畳する際に、いずれの重畳領域においても等しい重畳レベルで重畳することを特徴とする付加情報重畳方法。
  2. 重要度の異なる前記複数個の付加情報のそれぞれの電子透かし情報を、前記画像信号の1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面内に重畳するようにするとともに、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、1フレーム分、あるいは、1フィールド分の各画面内においてその連続する面積が大きくなるように設定することを特徴とする請求項1に記載の付加情報重畳方法。
  3. 重要度の異なる前記複数個の付加情報のそれぞれの電子透かし情報を、前記画像信号の1フレーム〜複数フレーム、あるいは、1フィールド〜複数フィールドを単位重畳領域として重畳するとともに、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、重畳領域を構成する連続するフレーム数、あるいは、連続するフィールド数が多くなるように設定することにより連続する面積が大きくなるようにすることを特徴とする請求項1に記載の付加情報重畳方法。
  4. 前記合成された電子透かし情報を前記画像信号に重畳する際、前記合成された電子透かし情報の重畳レベルを前記画像信号のダイナミックレンジより小さいレベルで重畳することを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の付加情報重畳方法。
  5. 重要度の異なる複数個の付加情報が電子透かし情報として、等しいレベルで重畳されている画像信号から、前記複数個の付加情報のそれぞれを検出する方法であって、
    前記複数個の付加情報のそれぞれの電子透かし情報は、重畳領域が分離され、かつ、それぞれの重畳領域の占める連続する面積が、前記付加情報の重要度に応じて設定されており、
    前記複数個の付加情報のそれぞれ毎の電子透かし情報の前記重畳領域を特定するようにし、
    前記画像信号の特定した前記重畳領域のそれぞれから、重要度の異なる複数個の付加情報を検出することを特徴とする付加情報検出方法
  6. 重要度の異なる前記複数個の付加情報のそれぞれの電子透かし情報は、前記画像信号の1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面内に重畳するようにされているとともに、前記複数個の付加情報の電子透かし情報の重畳領域のそれぞれは、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、1フレーム分、あるいは、1フィールド分の各画面においてその連続する面積が大きくなるように設定されており、
    前記画像信号の1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面毎であって、前記複数個の付加情報のそれぞれの重要度に応じて設定された前記重畳領域毎に、電子透かし情報とされた付加情報を検出するようにすることを特徴とする請求項5に記載の付加情報検出方法。
  7. 重要度の異なる前記複数個の付加情報のそれぞれの前記電子透かし情報は、前記画像信号の1フレーム〜複数フレーム、あるいは、1フィールド〜複数フィールドを単位重畳領域として重畳されているとともに、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、その重畳領域を構成する連続するフレーム数、あるいは、連続するフィールド数が多くなるように設定することにより連続する面積が大きくなるようにされており、
    前記複数個の付加情報のそれぞれの重要度に応じてフレーム数、あるいは、フィールド数が設定された前記重畳領域毎に、電子透かし情報とされた付加情報を検出するようにすることを特徴とする請求項5に記載の付加情報検出方法。
  8. 画像信号に重要度の異なる付加情報を電子透かし情報として重畳する付加情報重畳装置において、
    前記重要度の異なる付加情報を生成する複数個の付加情報発生手段と、
    前記複数個の付加情報発生手段で発生させる前記複数個の付加情報のそれぞれの電子透かし情報を形成する電子透かし情報形成手段と、
    前記電子すかし情報形成手段からの前記複数個の電子透かし情報のそれぞれを、画像信号に対して重畳領域異なるように合成する合成手段と、
    前記合成手段での合成タイミングを制御する合成タイミング信号を形成するものであって、前記複数個の電子透かし情報のそれぞれ毎に分離して、前記複数個の付加情報のそれぞれの重要度に応じて面積が異なり、前記面積分連続した前記重畳領域に前記電子透かし情報のそれぞれを前記画像信号に重畳するようにするための合成タイミング信号発生手段と、
    合成した前記電子透かし情報を前記画像信号に重畳する際に、いずれの重畳領域においても等しい重畳レベルで重畳するようにする重畳手段と
    を備えることを特徴とする付加情報重畳装置。
  9. 前記合成タイミング信号発生手段は、前記複数個の前記電子透かし情報発生手段からの電子透かし情報を、前記画像信号の1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面内に重畳するようにするとともに、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、その連続する面積が大きくなるようにすることを特徴とする請求項8に記載の付加情報重畳装置。
  10. 前記合成タイミング信号発生手段は、前記複数個の前記電子透かし情報発生手段からの電子透かし情報を、前記画像信号の1フレーム〜複数フレーム、あるいは、1フィールド〜複数フィールドを単位重畳領域として重畳するとともに、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、重畳領域を構成する連続するフレーム数、あるいは、連続するフィールド数が多くなるようにすることにより連続する面積が大きくなるようにすることを特徴とする請求項8に記載の付加情報重畳装置。
  11. 前記重畳手段は、前記合成された電子透かし情報を前記画像信号に重畳する際、前記合成された電子透かし情報の重畳レベルを前記画像信号のダイナミックレンジより小さいレベルで重畳することを特徴とする請求項8、請求項9または請求項10に記載の付加情報重畳装置。
  12. 重要度の異なる複数個の前記付加情報が電子透かし情報として等しいレベルで重畳されている画像信号から、複数個の前記付加情報のそれぞれを検出する付加情報検出装置であって、
    複数個の前記付加情報のそれぞれの電子透かし情報は、重畳領域が分離されているとともに、かつ、それぞれの重畳領域の占める連続する面積が、前記付加情報の重要度に応じて設定されており、
    複数個の前記付加情報のそれぞれの重要度に応じて設定された前記重畳領域に応じた領域毎に、電子透かし情報とされた付加情報を検出する付加情報検出手段と、
    前記付加情報検出手段での電子透かし情報とされた前記付加情報の検出タイミングを制御する検出タイミング信号を形成するものであって、前記付加情報の重要度に応じて設定されている前記重畳領域毎に、前記付加情報を検出するようにするための検出タイミング信号発生手段と
    を備えることを特徴とする付加情報検出装置。
  13. 重要度の異なる複数個の前記付加情報のそれぞれの電子透かし情報は、前記画像信号の1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面内に重畳されているとともに、複数個の前記付加情報の電子透かし情報の重畳領域のそれぞれは、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、1フレーム分、あるいは、1フィールド分の各画面内においての連続する面積が大きくなるようにされており、
    前記検出タイミング発生手段は、前記画像信号の1フレーム分、あるいは、1フィールド分の画面毎であって、前記複数の付加情報のそれぞれの重要度に応じて設定された前記重畳領域毎に、電子透かし情報とされた前記付加情報を検出するための前記検出タイミング信号を発生させることを特徴とする請求項12に記載の付加情報検出装置。
  14. 重要度の異なる複数個の前記付加情報のそれぞれの前記電子透かし情報は、前記画像信号の1フレーム〜複数フレーム、あるいは、1フィールド〜複数フィールドを単位重畳領域として重畳されているとともに、重要度の高い付加情報の電子透かし情報を重畳する重畳領域ほど、その重畳領域を構成する連続するフレーム数、あるいは、連続するフィールド数が多くなるように設定されることにより連続する面積が大きくなるようにされており、
    前記検出タイミング発生手段は、前記複数の付加情報のそれぞれの重要度に応じて、フレーム数、あるいは、フィールド数が設定された前記重畳領域毎に、前記付加情報を検出するようにするための検出タイミング信号を発生させることを特徴とする請求項12に記載の付加情報検出装置。
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