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JP3636940B2 - Flame-retardant carborane-containing silicon-based resin composition and method for producing cured product thereof - Google Patents

Flame-retardant carborane-containing silicon-based resin composition and method for producing cured product thereof Download PDF

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JP3636940B2
JP3636940B2 JP20310899A JP20310899A JP3636940B2 JP 3636940 B2 JP3636940 B2 JP 3636940B2 JP 20310899 A JP20310899 A JP 20310899A JP 20310899 A JP20310899 A JP 20310899A JP 3636940 B2 JP3636940 B2 JP 3636940B2
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carborane
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性、難燃性に優れた材料として有用な難燃性カルボラン含有ケイ素系樹脂組成物及びその硬化体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車電装品、航空宇宙材料分野への使用を意図した非常に高い耐熱性、難燃性及び機械強度を兼ね備えたケイ素系樹脂組成物の開発が試みられている。このようなケイ素系樹脂組成物には、例えば、高分子反応により重合体を架橋させる方法を利用して分子量や機械強度の向上が図られている例がある〔Organometallics, 15, 75(1996) 〕。
【0003】
一方、カルボラン含有ケイ素系樹脂組成物については幾つか知られており、例えば、J. Macromol. Sci. -Rev. Macromol. Chem., C17(2), 173-208 (1979) には、ポリ(ドデカカルボラン−シロキサン)について報告されている。
また、特表平8−505649号公報には、有機ホウ素ポリマーが開示されており、カルボランを導入することによってシロキサンポリマーの熱安定性が向上することが報告されている。
【0004】
しかしながら、上記有機ホウ素ポリマーはアセチレン基含有ジリチオ塩と両末端クロロ基含有カルボランシロキサンとの反応から得られるものであり、モノマーであるカルボラン含有ケイ素系化合物の合成に数段階を要するため、簡便な方法ではなかった。
【0005】
また、上記従来の有機ホウ素ポリマー以外に、カルボラン含有ケイ素系樹脂組成物は殆ど知られておらず、耐熱性、難燃性及び機械強度を兼ね備えた新規なカルボラン含有ケイ素系樹脂組成物の開発が期待されている。
このようにケイ素系樹脂組成物は耐熱性、難燃性に優れているので、電気絶縁体、塗料、積層品の接着剤等として自動車電装品、航空宇宙材料、建築材料等に広く用いられている。近年、用途が広がるにつれて、さらなる難燃化への要求が高まっているが、他の樹脂組成物に比べて難燃剤の添加など難燃化に対する検討はあまり行われていない。
【0006】
上記ケイ素系重合体として、例えば、シリコーンゴムはその難燃性を示す酸素指数が25〜27であるが、用途により必ずしも十分なものではなかった(「ポリマーの難燃化」西沢仁著、大成社出版)。また、ケイ素系重合体のうち燃焼時の発煙量や発生する有毒ガスの種類も少ないものは安全上有利な材料といえるが、このようなケイ素系重合体に通常の難燃剤である有機ハロゲン化物や三酸化アンチモン等を添加すると、物性低下が大きくなり使用できなくなるという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記欠点に鑑み、高い機械強度を保持したまま、耐熱性及び難燃性に優れた難燃性カルボラン含有ケイ素系樹脂組成物及びその硬化体の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ケイ素系重合体とシリル置換カルボラン誘導体とを複合化した重合体に無機充填剤を添加することを試みた。その結果、重合体中に導入されたカルボランと無機充填剤の効果により、機械強度などの物性を保持したまま、耐熱及び難燃性のさらなる向上が期待できることが判明した。
【0009】
本発明の難燃性カルボラン含有ケイ素系樹脂組成物は、一般式(1)で表されるユニットを構造単位中に必ず持つと共に、一般式(2)又は一般式(3)で表されるユニットの少なくとも一つを構造単位中に持ち、重量平均分子量が500以上であるカルボラン含有ケイ素系重合体100重量部、並びに、無機充填剤3〜300重量部からなることを特徴とする。
【0010】
【化4】

Figure 0003636940
【0011】
【化5】
Figure 0003636940
【0012】
【化6】
Figure 0003636940
【0013】
式中、R1 、R2 は、ケイ素原子に結合した、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜30のアリール基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。R3 は、炭素数1〜20のアルキレン基又は炭素数6〜30のアリーレン基を示すがなくてもよい。なお、R3 がない場合は、ケイ素原子にビニル基が直接結合している。カルボラン導入反応の起こりやすさの点から、好ましくはR3 がなく、ケイ素原子にビニル基が直接結合している場合が挙げられる。
また、Zは水素、水酸基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。なお、二つのエチニレン基のベンゼン環に対する位置は任意である。カルボラン導入反応の起こりやすさの点から、好ましくは水酸基が挙げられる。
また、CBpHqCは、2価のかご状のホウ素化合物であるカルボランを表し、p、qは3〜16の整数を示す。
【0014】
上記R1 、R2、Zで表される炭化水素基の炭素数は、脂肪族の場合多くなると結合が切れやすくなり耐熱性が低下するため、芳香族の場合多くなると溶媒に対する溶解性が低下するため、上記範囲に限定される。
【0015】
上記R1 、R2 、 Zで表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等が挙げられる。カルボラン導入反応の起こりやすさの点から、好ましくはR1 、R2 がメチル基が挙げられる。
【0016】
上記R1 、R2 、Zで表されるアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントラセニル等が挙げられる。カルボラン導入反応の起こりやすさの点から、好ましくはR1 、R2 がフェニル基が挙げられる。
【0017】
上記R3 で表されるアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデシレン基、ノナデシレン基、エイコシレン基等が挙げられる。
【0018】
上記R3 で表されるアリーレン基としては、例えば、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ビフェニレン基、ナフタレニレン基、アントラセニレン基等が挙げられる。
【0019】
上記R1 、R2 で表されるアルキル基又はアリール基は、以後についても上記と同様であり、また、R3 で表されるアルキレン基又はアリーレン基は、以後についても上記と同様である。
【0020】
また、上記カルボランとしては、例えば、ドデカカルボラン(CB10H10C)、デカカルボラン(CB8 H8 C)、ヘプタカルボラン(CB5 H5 C)、ヘキサカルボラン(CB4 H4 C)、ペンタカルボラン(CB3 H3 C)等が挙げられる。
【0021】
本発明で用いられるカルボラン含有ケイ素系重合体の製造方法は、特に限定されないが、一般式(4)で示される炭化水素基と一般式(5)の組み合わせからなる側鎖の末端に二重結合を持つケイ素系重合体と、一般式(6)で表されるシリル置換カルボラン誘導体とを触媒を用いて反応させることにより得られる。
【0022】
【化7】
Figure 0003636940
【0023】
【化8】
Figure 0003636940
【0024】
【化9】
Figure 0003636940
【0025】
式中、R1 、R2 はケイ素原子に結合した炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基を表し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。R3 は炭素数1〜20のアルキレン基または炭素数6〜30のアリーレン基を示すがなくてもよい。なお、R3 がない場合は、ケイ素原子にビニル基が直接結合している。また、二つのエチニレン基のベンゼン環に対する位置は任意である。CBpHqCは、2価のかご状のホウ素化合物であるカルボランを表し、p、qは3〜16の整数を示す。
【0026】
上記反応に使用される触媒としては、例えば、塩化白金酸〔H2 PtCl5 ・6H2 O)、ヘキサロジウムヘキサデカカルボニル、ビス(ジビニルテトラメチルジシロキサン)白金{Pt[CH2=CHSi(CH3)2OSi(CH3)2CH=CH2]2}等が挙げられる。
【0027】
上記触媒の使用量は、少なくなると反応が十分進行せず、多くなると合成後の重合体中に残存しやすくなり、耐熱性が低下するため、ケイ素系重合体の構成単位に対して0.001〜20mol%が好ましく、より好ましくは0.01〜10mol%である。
【0028】
上記反応に使用されるケイ素系重合体とシリル置換カルボラン誘導体とのモル比は、カルボランの導入量が少なすぎると得られる重合体の耐熱性、難燃性があまり向上しないため、ケイ素系重合体:シリル置換カルボラン誘導体=1:0.01〜20が好ましく、より好ましくは1:0.1〜10である。
【0029】
上記反応に使用される溶媒は極性、無極性いずれでもよいが、好ましくはトルエン、テトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒である。
上記溶媒の使用量は、ケイ素系重合体の構成単位の濃度で0.01〜50mol/L(リットル)が好ましく、より好ましくは0.05〜5mol/Lである。
【0030】
上記反応は室温から溶媒の沸点の間の温度で行われる。また、この反応は空気中又は不活性ガス雰囲気下のいずれでも行えるが、好ましくはアルゴンガス又は窒素ガス雰囲気下である。
上記反応の反応時間は短すぎるとカルボランの導入反応が十分に進行しないため耐熱性が向上せず、逆に長くなりすぎると架橋反応が進行して溶媒に溶けなくなり、取り扱いが困難になるため、1〜72時間が好ましい。
【0031】
反応終了後、ケイ素系重合体の精製方法としては、再沈殿法又はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分取等が挙げられる。
【0032】
上記カルボラン含有ケイ素系重合体の重量平均分子量は、小さくなると十分な耐熱性が得られなくなるため500以上に限定され、逆に大きくなると溶媒に対する溶解性が低下するため500万以下が好ましい。
【0033】
本発明のカルボラン含有ケイ素系樹脂組成物は、上記カルボラン含有ケイ素系重合体及び無機充填剤からなる。
【0034】
上記無機充填剤としては、例えば、金属の炭酸塩、水酸化物、酸化物、ケイ酸塩、ホウ酸塩等の他、ガラス繊維、炭素繊維などが挙げられる。
【0035】
上記金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0036】
上記金属の水酸化物としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0037】
上記金属の酸化物としては、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0038】
上記金属のケイ酸塩としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0039】
上記金属のホウ酸塩としては、例えば、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸アルミニウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0040】
上記カルボラン含有ケイ素系樹脂組成物において、無機充填剤の量が少なくなると難燃性向上の効果が発揮されず、多くなると材料の成形性が低下するため、上記カルボラン含有ケイ素系重合体100重量部に対して、3〜300重量部に制限され、好ましくは5〜200重量部である。
【0041】
本発明者らは、ケイ素系重合体とシリル置換カルボラン誘導体とを複合化した重合体と無機充填剤とを混練し、成形体を得た後、熱処理を行うことにより強度を保持しつつ難燃性の向上が期待できることを見出した。
【0042】
本発明の請求項3記載の難燃性カルボラン含有ケイ素系硬化体の製造方法は、上記カルボラン含有ケイ素系重合体100重量部、及び無機充填剤3〜300重量部を混練し、加熱圧縮成形することにより成形体を得、200℃以上で加熱硬化処理することを特徴とする。
【0043】
本発明で用いられるカルボラン含有ケイ素系重合体及び無機充填剤については上記したものが同様に用いられる。
【0044】
加熱圧縮成形の方法としては、通常の方法が用いられ、例えばケイ素系重合体と無機充填剤とを混練し、加圧せずに予備加熱を行い、ガス抜きを行った後加圧状態で一定の時間保持して成形体を得る方法が挙げられる。
【0045】
加熱硬化処理の方法としては、通常の方法が用いられ、熱処理の温度は低すぎると、硬化反応が進行しないという点から200℃以上に限定される。なお、400℃を超えると、酸化反応が進行する。
【0046】
また、本発明者らは、上記カルボラン含有ケイ素系重合体と無機充填剤とを混練し、酸化させて硬化させることによって難燃性の向上が期待できることを見出した。
本発明の請求項4記載の難燃性カルボラン含有ケイ素系硬化体の製造方法は、上記カルボラン含有ケイ素系重合体100重量部、及び無機充填剤3〜300重量部を混練し、加熱圧縮成形することにより成形体を得、酸化させて硬化させることを特徴とする。
【0047】
酸化させて硬化させる方法としては酸素存在下での高温加熱;紫外線・放射線・電子線など活性光線の照射;コロナ処理;プラズマ処理などが挙げられる。これら酸化反応はカルボラン含有ケイ素系重合体の硬化反応を伴うので、無機充填剤を混練して成形した後で行われる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を説明する。
【0049】
(実施例1)
アルゴン置換した還流管付1L(リットル)の4つ口フラスコにポリ(m−ジエチニルベンゼン・フェニルビニルシリレン)20.5114g(80mmol)を入れ、トルエン500mlに溶解した後、反応液を50℃に昇温し、触媒〔ビス(ジビニルテトラメチルジシロキサン)白金〕のトルエン溶液をポリ(m−ジエチニルベンゼン・フェニルビニルシリレン)のビニル基に対し0.5mol%になるように加えて10分間撹拌した。次いで、1,7−ビス(フェニルメチルシリル)ドデカカルボラン20.8650gのトルエン溶液80mlを滴下後、オイルバスの温度を125℃に昇温して10時間加熱還流した。続いて、反応溶液を減圧留去した後、イソプロパノール1.7L中に投入した。
生成した沈殿を濾別して重合体(黄白色の粉末)28.5gを得た。この重合体の重量平均分子量はポリスチレン換算で26,900であった。
【0050】
得られた重合体の 1H−NMRスペクトル(ブルカー社製「DRX300」で測定)を図1に示す。図1では、0.7〜4ppmにかけてカルボランに基づくプロトンのピークがみられる。また、0.07〜0.6ppmにケイ素原子に結合したメチル基、メチレン基のプロトンのピークが、7〜8ppmにはフェニル基のプロトンのピークがそれぞれ確認された。
従って、得られた重合体は、一般式(1)で表されるユニットを構造単位中に必ず持つと共に、一般式(2)又は一般式(3)で表されるユニットの少なくとも一つを構造単位中に持つカルボラン含有ケイ素系重合体であることを確認した。
【0051】
上記の重合反応で得られたカルボラン含有ケイ素系重合体1.17 gとタルク(含水ケイ酸マグネシウム;日本タルク社製「P−4」)0.35g(カルボラン含有ケイ素系重合体を100重量部とするとタルク30重量部)とを乳鉢中ですり混ぜた。この混合物を250℃で加圧せずに4分間予熱を行い、30秒間に10回ガス抜きを行った後、加圧状態で30秒間保持した。その後、圧力を解除して加熱を停止し、50℃/時の冷却速度で冷却して、成形体を作製した。その後、赤外炉(真空理工社製「RHL−E410」)にて空気中、300℃で5時間加熱硬化処理して硬化体を得た。
【0052】
上記硬化体を試験片として曲げ試験を行ったところ(使用測定装置:島津製作所製「テンシロンUTA−500」)、曲げ弾性率は3.02GPaであった。
また、上記成形体を試験片として酸素濃度を変えて燃焼試験を行うことにより、燃焼を継続しない最大酸素濃度を求めたところ53%であった。
【0053】
(実施例2)
実施例1のカルボラン含有ケイ素系重合体1.17gと水酸化マグネシウム(協和化学社製「キスマ5」)0.35g(カルボラン含有ケイ素系重合体を100重量部とすると水酸化マグネシウム30重量部)とを乳鉢中ですり混ぜた。この混合物を実施例1と同様にして加熱硬化処理した試験片の曲げ試験を行ったところ、曲げ弾性率は2.64GPaであった。
また、上記硬化体を試験片として酸素濃度を変えて燃焼試験を行うことにより、燃焼を継続しない最大酸素濃度を求めたところ50%であった。
【0054】
(実施例3)
実施例1のカルボラン含有ケイ素系重合体1.17gとガラスファイバー(日本電気硝子社製「ECS 03 T−488H」)0.35g(カルボラン含有ケイ素系重合体を100重量部とするとガラスファイバー30重量部)とを乳鉢中ですり混ぜた。この混合物を実施例1と同様にして加熱硬化処理した試験片の曲げ試験を行ったところ、曲げ弾性率は2.88GPaであった。
また、上記硬化体を試験片として酸素濃度を変えて燃焼試験を行うことにより、燃焼を継続しない最大酸素濃度を求めたところ53%であった。
【0055】
(実施例4)
実施例1のカルボラン含有ケイ素系重合体1.17gと低融点ガラス(日本琺瑯釉薬社製「FRA−34」)0.35g(カルボラン含有ケイ素系重合体を100重量部とすると低融点ガラス30重量部)とを乳鉢中ですり混ぜた。この混合物を実施例1と同様にして加熱硬化処理した試験片の曲げ試験を行ったところ、曲げ弾性率は2.27GPaであった。
また、上記硬化体を試験片として酸素濃度を変えて燃焼試験を行うことにより、燃焼を継続しない最大酸素濃度を求めたところ53%であった。
【0056】
(比較例1)
実施例1のカルボラン含有ケイ素系重合体1.42gのみを実施例1と同様に加熱圧縮成形して成形体を作製した後、赤外炉にて空気中、300℃で5時間加熱硬化処理した。上記硬化体を試験片として曲げ試験を行ったところ(使用測定装置:島津製作所製「テンシロンUTA−500」)、曲げ弾性率は2.29GPaであった。
また、上記硬化体を試験片として酸素濃度を変えて燃焼試験を行うことにより、燃焼を継続しない最大酸素濃度を求めたところ45%であった。
【0057】
【発明の効果】
本発明の難燃性カルボラン含有ケイ素系樹脂組成物及びその硬化体は、上述の通りであり、高い機械強度を有し、かつ耐熱性、難燃性に優れているので、宇宙・航空材料、建築材料などの用途に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に用いたカルボラン含有ケイ素系重合体の 1H−NMRスペクトルである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a flame-retardant carborane-containing silicon-based resin composition useful as a material excellent in heat resistance and flame retardancy, and a method for producing a cured product thereof.
[0002]
[Prior art]
In recent years, attempts have been made to develop silicon-based resin compositions that have extremely high heat resistance, flame retardancy, and mechanical strength intended for use in the fields of automotive electrical components and aerospace materials. Such silicon-based resin compositions include, for example, examples in which molecular weight and mechanical strength are improved by using a method of crosslinking a polymer by a polymer reaction [Organometallics, 15, 75 (1996). ].
[0003]
On the other hand, some carborane-containing silicon-based resin compositions are known. For example, J. Macromol. Sci. -Rev. Macromol. Chem., C17 (2), 173-208 (1979) includes poly ( Dodecacarborane-siloxane).
JP-A-8-505649 discloses an organoboron polymer, and it is reported that the thermal stability of the siloxane polymer is improved by introducing carborane.
[0004]
However, the organoboron polymer is obtained from the reaction of an acetylene group-containing dilithio salt and a carborane siloxane containing both terminal chloro groups, and requires several steps to synthesize a carborane-containing silicon compound as a monomer. It wasn't.
[0005]
In addition to the conventional organic boron polymer, few carborane-containing silicon resin compositions are known, and the development of a new carborane-containing silicon resin composition that combines heat resistance, flame retardancy, and mechanical strength has been developed. Expected.
As described above, since the silicon-based resin composition is excellent in heat resistance and flame retardancy, it is widely used in electrical equipment, aerospace materials, building materials, etc. as an electrical insulator, paint, adhesive for laminates, etc. Yes. In recent years, as the application spreads, the demand for further flame retardancy has increased, but less studies have been made on flame retardancy such as addition of a flame retardant than other resin compositions.
[0006]
As the silicon-based polymer, for example, silicone rubber has an oxygen index indicating flame retardancy of 25 to 27, but it is not always sufficient depending on the application (“polymer flame-retardant” by Hitoshi Nishizawa, Taisei Company publication). In addition, silicon-based polymers that produce a small amount of smoke or toxic gas during combustion can be said to be a material that is advantageous in terms of safety, but organic halides that are ordinary flame retardants for such silicon-based polymers. When antimony trioxide or the like is added, there is a problem that the physical properties are deteriorated and cannot be used.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above-mentioned drawbacks, the present invention aims to provide a flame-retardant carborane-containing silicon-based resin composition excellent in heat resistance and flame retardancy while maintaining high mechanical strength, and a method for producing a cured product thereof. .
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention tried to add an inorganic filler to a polymer obtained by combining a silicon-based polymer and a silyl-substituted carborane derivative. As a result, it has been found that the heat resistance and flame retardancy can be further improved while maintaining the physical properties such as mechanical strength due to the effects of carborane and inorganic filler introduced into the polymer.
[0009]
The flame-retardant carborane-containing silicon-based resin composition of the present invention has a unit represented by the general formula (1) in the structural unit, and a unit represented by the general formula (2) or the general formula (3). It is characterized by comprising 100 parts by weight of a carborane-containing silicon polymer having at least one of the above in a structural unit and having a weight average molecular weight of 500 or more, and 3 to 300 parts by weight of an inorganic filler.
[0010]
[Formula 4]
Figure 0003636940
[0011]
[Chemical formula 5]
Figure 0003636940
[0012]
[Chemical 6]
Figure 0003636940
[0013]
In the formula, R1 and R2 each represent an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms or an aryl group having 6 to 30 carbon atoms bonded to a silicon atom, and may be the same or different. R3 may or may not represent an alkylene group having 1 to 20 carbon atoms or an arylene group having 6 to 30 carbon atoms. In the absence of R3, the vinyl group is directly bonded to the silicon atom. From the viewpoint of the carborane introduction reaction, it is preferable that R3 is absent and a vinyl group is directly bonded to a silicon atom.
Z represents hydrogen, a hydroxyl group, an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group having 6 to 30 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms. The positions of the two ethynylene groups with respect to the benzene ring are arbitrary. From the viewpoint of ease of carborane introduction reaction, a hydroxyl group is preferred.
CBpHqC represents carborane, which is a divalent cage boron compound, and p and q represent an integer of 3 to 16.
[0014]
If the number of carbon atoms of the hydrocarbon group represented by R1, R2, or Z increases in the case of an aliphatic group, the bond is easily broken and the heat resistance decreases, and if it increases in the case of an aromatic group, the solubility in a solvent decreases. , Limited to the above range.
[0015]
Examples of the alkyl group represented by R1, R2, and Z include, for example, methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, pentyl group, hexyl group, heptyl group, octyl group, nonyl group, decyl group, undecyl group, Examples include dodecyl group, tridecyl group, tetradecyl group, pentadecyl group, hexadecyl group, heptadecyl group, octadecyl group, nonadecyl group, and eicosyl group. In view of the ease of the carborane introduction reaction, R1 and R2 are preferably methyl groups.
[0016]
Examples of the aryl group represented by R1, R2, and Z include a phenyl group, a tolyl group, a xylyl group, a biphenyl group, a naphthyl group, and an anthracenyl group. From the standpoint of the carborane introduction reaction, R1 and R2 are preferably phenyl groups.
[0017]
Examples of the alkylene group represented by R3 include methylene, ethylene, propylene, butylene, pentylene, hexylene, heptylene, octylene, nonylene, decylene, undecylene, dodecylene, tridecylene. Group, tetradecylene group, pentadecylene group, hexadecylene group, heptadecylene group, octadecylene group, nonadecylene group, eicosylene group and the like.
[0018]
Examples of the arylene group represented by R3 include a phenylene group, a tolylene group, a xylylene group, a biphenylene group, a naphthalenylene group, and an anthracenylene group.
[0019]
The alkyl group or aryl group represented by R1 or R2 is the same as described above, and the alkylene group or arylene group represented by R3 is the same as described above.
[0020]
Examples of the carborane include dodecacarborane (CB10H10C), decacarborane (CB8 H8 C), heptacarborane (CB5 H5 C), hexacarborane (CB4 H4 C), pentacarborane (CB3 H3 C) and the like. .
[0021]
The method for producing the carborane-containing silicon polymer used in the present invention is not particularly limited, but a double bond is attached to the end of the side chain comprising a combination of the hydrocarbon group represented by the general formula (4) and the general formula (5). It can be obtained by reacting a silicon-based polymer having a silyl-substituted carborane derivative represented by the general formula (6) with a catalyst.
[0022]
[Chemical 7]
Figure 0003636940
[0023]
[Chemical 8]
Figure 0003636940
[0024]
[Chemical 9]
Figure 0003636940
[0025]
In the formula, R1 and R2 each represent an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms or an aryl group having 6 to 30 carbon atoms bonded to a silicon atom, and may be the same or different. R3 may or may not represent an alkylene group having 1 to 20 carbon atoms or an arylene group having 6 to 30 carbon atoms. In the absence of R3, the vinyl group is directly bonded to the silicon atom. Moreover, the position with respect to the benzene ring of two ethynylene groups is arbitrary. CBpHqC represents carborane, which is a divalent cage boron compound, and p and q represent integers of 3 to 16.
[0026]
Examples of the catalyst used in the above reaction include chloroplatinic acid [H2 PtCl5 .6H2 O), hexarhodium hexadecacarbonyl, bis (divinyltetramethyldisiloxane) platinum {Pt [CH2 = CHSi (CH3) 2OSi (CH3 ) 2CH = CH2] 2} and the like.
[0027]
When the amount of the catalyst used is small, the reaction does not proceed sufficiently, and when the amount is large, it tends to remain in the polymer after synthesis and the heat resistance is lowered. -20 mol% is preferable, More preferably, it is 0.01-10 mol%.
[0028]
The molar ratio between the silicon-based polymer used in the above reaction and the silyl-substituted carborane derivative is that the heat resistance and flame retardancy of the resulting polymer are not improved so much when the amount of carborane introduced is too small. : Silyl substituted carborane derivative = 1: 0.01-20 is preferable, More preferably, it is 1: 0.1-10.
[0029]
The solvent used in the above reaction may be either polar or nonpolar, but is preferably an aprotic solvent such as toluene or tetrahydrofuran.
The amount of the solvent used is preferably 0.01 to 50 mol / L (liter), more preferably 0.05 to 5 mol / L in terms of the concentration of the structural unit of the silicon-based polymer.
[0030]
The above reaction is carried out at a temperature between room temperature and the boiling point of the solvent. This reaction can be carried out in air or in an inert gas atmosphere, but preferably in an argon gas or nitrogen gas atmosphere.
If the reaction time of the above reaction is too short, the introduction reaction of carborane does not proceed sufficiently, so the heat resistance does not improve.On the other hand, if it is too long, the crosslinking reaction proceeds and does not dissolve in the solvent, making handling difficult. 1 to 72 hours are preferred.
[0031]
After completion of the reaction, examples of the method for purifying the silicon polymer include reprecipitation and fractionation by gel permeation chromatography (GPC).
[0032]
The weight average molecular weight of the carborane-containing silicon-based polymer is limited to 500 or more because sufficient heat resistance cannot be obtained when the carborane-containing silicon polymer is small, and conversely, the solubility in a solvent is lowered when it is large, and is preferably 5 million or less.
[0033]
The carborane-containing silicon-based resin composition of the present invention comprises the above carborane-containing silicon-based polymer and an inorganic filler.
[0034]
Examples of the inorganic filler include metal carbonates, hydroxides, oxides, silicates, borates, glass fibers, carbon fibers, and the like.
[0035]
Examples of the metal carbonate include, but are not limited to, magnesium carbonate, calcium carbonate, strontium carbonate, and barium carbonate.
[0036]
Examples of the metal hydroxide include, but are not limited to, magnesium hydroxide, calcium hydroxide, strontium hydroxide, barium hydroxide, and aluminum hydroxide.
[0037]
Examples of the metal oxide include, but are not limited to, magnesium oxide, calcium oxide, strontium oxide, and barium oxide.
[0038]
Examples of the metal silicate include, but are not limited to, sodium silicate, potassium silicate, magnesium silicate, calcium silicate, aluminum silicate, and the like.
[0039]
Examples of the metal borate include, but are not limited to, sodium borate, potassium borate, magnesium borate, calcium borate, and aluminum borate.
[0040]
In the carborane-containing silicon-based resin composition, if the amount of the inorganic filler is reduced, the effect of improving the flame retardancy is not exhibited, and if the amount is increased, the moldability of the material is lowered. Therefore, 100 parts by weight of the carborane-containing silicon-based polymer The amount is limited to 3 to 300 parts by weight, preferably 5 to 200 parts by weight.
[0041]
The inventors of the present invention kneaded a polymer in which a silicon-based polymer and a silyl-substituted carborane derivative are combined with an inorganic filler, and after obtaining a molded body, heat treatment is performed to maintain the strength while maintaining flame resistance. It was found that improvement in sex can be expected.
[0042]
In the method for producing a flame-retardant carborane-containing silicon-based cured product according to claim 3 of the present invention, 100 parts by weight of the carborane-containing silicon-based polymer and 3 to 300 parts by weight of an inorganic filler are kneaded and subjected to heat compression molding. Thus, a molded body is obtained and heat-cured at 200 ° C. or higher.
[0043]
The carborane-containing silicon polymer and inorganic filler used in the present invention are the same as those described above.
[0044]
As a method for heat compression molding, a normal method is used. For example, a silicon-based polymer and an inorganic filler are kneaded, preheated without pressure, degassed, and constant in a pressurized state. And a method of obtaining a molded article by holding for a predetermined time.
[0045]
As a method of heat curing treatment, a normal method is used, and when the temperature of the heat treatment is too low, the temperature is limited to 200 ° C. or more from the viewpoint that the curing reaction does not proceed. In addition, when it exceeds 400 degreeC, an oxidation reaction will advance.
[0046]
Further, the present inventors have kneading the above carborane-containing silicon-based polymer and an inorganic filler, improvement of flame retardancy by curing by oxidation was found that can be expected.
In the method for producing a flame-retardant carborane-containing silicon-based cured product according to claim 4 of the present invention, 100 parts by weight of the carborane-containing silicon-based polymer and 3 to 300 parts by weight of an inorganic filler are kneaded and subjected to heat compression molding. Thus, a molded body is obtained and oxidized and cured.
[0047]
Examples of the method of curing by oxidation include high-temperature heating in the presence of oxygen; irradiation with actinic rays such as ultraviolet rays, radiation, and electron beams; corona treatment; plasma treatment. Since these oxidation reactions involve a curing reaction of the carborane-containing silicon polymer, the oxidation reaction is performed after kneading and molding the inorganic filler.
[0048]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Examples of the present invention will be described below.
[0049]
(Example 1)
20.5114 g (80 mmol) of poly (m-diethynylbenzene / phenylvinylsilylene) was placed in a 1 L (liter) four-necked flask with a reflux tube purged with argon, dissolved in 500 ml of toluene, and then the reaction solution was brought to 50 ° C. The temperature was raised, a toluene solution of the catalyst [bis (divinyltetramethyldisiloxane) platinum] was added to 0.5 mol% with respect to the vinyl group of poly (m-diethynylbenzene / phenylvinylsilylene), and the mixture was stirred for 10 minutes. did. Next, 80 ml of a toluene solution of 20.8650 g of 1,7-bis (phenylmethylsilyl) dodecacarborane was dropped, and then the temperature of the oil bath was raised to 125 ° C. and heated to reflux for 10 hours. Subsequently, the reaction solution was distilled off under reduced pressure, and then poured into 1.7 L of isopropanol.
The produced precipitate was separated by filtration to obtain 28.5 g of a polymer (yellowish white powder). The weight average molecular weight of this polymer was 26,900 in terms of polystyrene.
[0050]
Of the resulting polymer 1H-NMR spectrum (measured with “DRX300” manufactured by Bruker) is shown in FIG. In FIG. 1, a proton peak based on carborane is observed from 0.7 to 4 ppm. Moreover, the peak of the proton of the methyl group couple | bonded with the silicon atom at 0.07-0.6 ppm and the proton of the methylene group was respectively confirmed at 7-8 ppm.
Therefore, the obtained polymer has a unit represented by the general formula (1) in the structural unit, and at least one unit represented by the general formula (2) or the general formula (3) has a structure. It was confirmed that it was a carborane-containing silicon polymer in the unit.
[0051]
1.17 g of carborane-containing silicon polymer obtained by the above polymerization reaction and 0.35 g of talc (hydrous magnesium silicate; “P-4” manufactured by Nippon Talc Co., Ltd.) (100 parts by weight of carborane-containing silicon polymer) And 30 parts by weight of talc) in a mortar. This mixture was preheated at 250 ° C. for 4 minutes without being pressurized, degassed 10 times in 30 seconds, and then kept under pressure for 30 seconds. Thereafter, the pressure was released, heating was stopped, and cooling was performed at a cooling rate of 50 ° C./hour to produce a molded body. Thereafter, a cured product was obtained by heat-curing treatment at 300 ° C. for 5 hours in air in an infrared furnace (“RHL-E410” manufactured by Vacuum Riko Co., Ltd.).
[0052]
When a bending test was performed using the cured body as a test piece (usage measuring device: “Tensilon UTA-500” manufactured by Shimadzu Corporation), the bending elastic modulus was 3.02 GPa.
Further, the maximum oxygen concentration at which the combustion was not continued was determined by performing a combustion test using the molded body as a test piece and changing the oxygen concentration, and found to be 53%.
[0053]
(Example 2)
1.17 g of the carborane-containing silicon polymer of Example 1 and 0.35 g of magnesium hydroxide (“Kisuma 5” manufactured by Kyowa Chemical Co., Ltd.) (30 parts by weight of magnesium hydroxide when the carborane-containing silicon polymer is 100 parts by weight) And mixed in a mortar. When a bending test was performed on a test piece obtained by heat-curing the mixture in the same manner as in Example 1, the bending elastic modulus was 2.64 GPa.
Further, the maximum oxygen concentration at which combustion did not continue was determined by performing a combustion test using the cured body as a test piece and changing the oxygen concentration, and found to be 50%.
[0054]
(Example 3)
1.17 g of the carborane-containing silicon polymer of Example 1 and 0.35 g of glass fiber ("ECS 03 T-488H" manufactured by Nippon Electric Glass Co., Ltd.) (30 weight of glass fiber when the carborane-containing silicon polymer is 100 parts by weight) Part) and mixed in a mortar. A bending test was performed on a test piece obtained by heat-curing the mixture in the same manner as in Example 1. As a result, the flexural modulus was 2.88 GPa.
Further, the maximum oxygen concentration at which the combustion was not continued was determined by performing a combustion test using the cured body as a test piece and changing the oxygen concentration, and found to be 53%.
[0055]
(Example 4)
1.17 g of carborane-containing silicon polymer of Example 1 and 0.35 g of low-melting glass (“FRA-34” manufactured by Nippon Glaze Co., Ltd.) (100 parts by weight of carborane-containing silicon polymer) Part) and mixed in a mortar. When a bending test was performed on a test piece obtained by heat-curing the mixture in the same manner as in Example 1, the bending elastic modulus was 2.27 GPa.
Further, the maximum oxygen concentration at which the combustion was not continued was determined by performing a combustion test using the cured body as a test piece and changing the oxygen concentration, and found to be 53%.
[0056]
(Comparative Example 1)
Only 1.42 g of the carborane-containing silicon-based polymer of Example 1 was heat compression molded in the same manner as in Example 1 to prepare a molded body, and then heat-cured at 300 ° C. for 5 hours in air in an infrared furnace. . When the bending test was performed using the cured body as a test piece (usage measuring device: “Tensilon UTA-500” manufactured by Shimadzu Corporation), the flexural modulus was 2.29 GPa.
Further, the maximum oxygen concentration at which combustion did not continue was determined by performing a combustion test using the cured body as a test piece and changing the oxygen concentration, and found to be 45%.
[0057]
【The invention's effect】
The flame-retardant carborane-containing silicon-based resin composition of the present invention and the cured product thereof are as described above, and have high mechanical strength and excellent heat resistance and flame retardancy. It is suitably used for applications such as building materials.
[Brief description of the drawings]
1 is a 1H-NMR spectrum of a carborane-containing silicon polymer used in Example 1. FIG.

Claims (4)

一般式(1)で表されるユニットを構造単位中に必ず持つと共に、一般式(2)又は一般式(3)で表されるユニットの少なくとも一つを構造単位中に持ち、重量平均分子量が500以上であるカルボラン含有ケイ素系重合体100重量部、並びに、無機充填剤3〜300重量部からなることを特徴とする難燃性カルボラン含有ケイ素系樹脂組成物。
Figure 0003636940
Figure 0003636940
Figure 0003636940
(式中、R1 、R2 はケイ素原子に結合した、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜30のアリール基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。R3 は、炭素数1〜20のアルキレン基又は炭素数6〜30のアリーレン基を示すがなくてもよい。なお、R3 がない場合は、ケイ素原子にビニル基が直接結合している。また、Zは水素、水酸基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。なお、二つのエチニレン基のベンゼン環に対する位置は任意である。CBpHqCは、2価のかご状のホウ素化合物であるカルボランを表し、p、qは3〜16の整数を示す)
The unit represented by the general formula (1) is necessarily contained in the structural unit, and at least one unit represented by the general formula (2) or the general formula (3) is contained in the structural unit, and the weight average molecular weight is A flame-retardant carborane-containing silicon-based resin composition comprising 100 parts by weight of a carborane-containing silicon polymer of 500 or more and 3 to 300 parts by weight of an inorganic filler.
Figure 0003636940
Figure 0003636940
Figure 0003636940
(Where R1 , R2 Represents an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms or an aryl group having 6 to 30 carbon atoms bonded to a silicon atom, and may be the same or different. R3 Represents an alkylene group having 1 to 20 carbon atoms or an arylene group having 6 to 30 carbon atoms. R3 When there is no, a vinyl group is directly bonded to the silicon atom. Z represents hydrogen, a hydroxyl group, an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group having 6 to 30 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms. The positions of the two ethynylene groups with respect to the benzene ring are arbitrary. (CBpHqC represents carborane which is a divalent cage boron compound, and p and q represent an integer of 3 to 16)
上記一般式(1)、一般式(2)又は一般式(3)におけるR1 、R2 がメチル基もしくはフェニル基であって同一であっても異なっていてもよく、R3 部分はケイ素原子にビニル基が直接結合しており、Zは水酸基であることを特徴とする請求項1記載の難燃性カルボラン含有ケイ素系樹脂組成物。R1 in the above general formula (1), general formula (2) or general formula (3) , R2 Are methyl groups or phenyl groups, which may be the same or different, and R3 2. The flame-retardant carborane-containing silicon-based resin composition according to claim 1, wherein the moiety has a vinyl group directly bonded to a silicon atom, and Z is a hydroxyl group. 請求項1又は2記載のカルボラン含有ケイ素系重合体100重量部、及び無機充填剤3〜300重量部を混練し、加熱圧縮成形することにより成形体を得、200℃以上で加熱硬化処理することを特徴とする難燃性カルボラン含有ケイ素系硬化体の製造方法。 A molded body is obtained by kneading 100 parts by weight of the carborane-containing silicon polymer according to claim 1 or 2 and 3 to 300 parts by weight of an inorganic filler, followed by heat compression molding, and heat curing treatment at 200 ° C. or higher. A method for producing a flame-retardant carborane-containing silicon-based cured product characterized by the above. 請求項1又は2記載のカルボラン含有ケイ素系重合体100重量部、及び無機充填剤3〜300重量部を混練し、加熱圧縮成形することにより成形体を得、酸化させて硬化させることを特徴とする難燃性カルボラン含有ケイ素系硬化体の製造方法。100 parts by weight of the carborane-containing silicon polymer according to claim 1 or 2 and 3 to 300 parts by weight of an inorganic filler are kneaded and heat compression molded to obtain a molded body, which is oxidized and cured. A method for producing a flame-retardant carborane-containing silicon-based cured product.
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