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JP3632488B2 - データセット選択装置 - Google Patents

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JP3632488B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、複数の記憶領域に分けられ同各記憶領域に複数組のデータセットをそれぞれ記憶させてなる記憶媒体と、操作パネル上に設けた表示器とを備えたデータセット選択装置に係り、特に前記各データセットの選択を容易にするようにしたデータセット選択装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コンピュータの分野では、複数の記憶領域(例えば、ディレクトリ)に分けた記憶媒体内のデータセット(例えば、ファィル)を選択する場合、マウス、キーボードなどを用いて一つの記憶領域を指定し、同指定した記憶領域内の複数組のデータセットを表す複数の識別情報(文字、図形など)を大型の画面に一覧表示させ、その後にマウス、キーボードなどを用いて一つの識別情報を指定して、マウスのクリック又はエンタキーの操作により、所望のデータセットを指定するようにしていた。一方、この種のデータセット選択装置を電子楽器に適用した場合、マウス及び大型の表示器がないために、表示画面をスクロールさせて記憶領域及びデータセットを指定し、所望のデータセットを指定するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記電子楽器の場合のように、マウス、大型の表示器などがない場合には、所望の記憶領域及び所望のデータセットを指定するために、カーソルキーを何回も操作する必要があり、所望のデータセットの選択が煩わしいという問題があった。
【0004】
【発明の概略】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、所望の記憶領域にある所望のデータセットを簡単に指定し選択できるようにしたデータセット選択装置を提供することにある。
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴は、複数の記憶領域に分けられ同各記憶領域に複数組のデータセットをそれぞれ記憶してなる記憶媒体と、操作パネル上に設けた表示器とを備えたデータセット選択装置において、複数の記憶領域にそれぞれ対応して操作パネル上に設けられ同各記憶領域の中から選択する記憶領域をそれぞれ指定する複数の領域選択操作子と、複数の領域選択操作子のうちのいずれかの領域選択操作子が操作されたとき同操作された領域選択操作子により指定された記憶領域に記憶されている複数組のデータセットをそれぞれ表す複数の識別情報を表示器に表示させる表示制御手段と、操作パネル上に設けられ識別情報により表されたデータセットの中から選択するデータセットを指定するデータセット選択操作子と、データセット選択操作子が操作されたことに応答してそれにより指定されたデータセットを選択するデータセット選択手段とを設けたことにある。
さらに、本発明のデータセット選択装置は、データセット選択操作子が、表示器における複数の識別情報のそれぞれに対応させて各識別情報の表示位置近傍の操作パネル上に複数設けられ、データセット選択手段が、複数のデータセット選択操作子のうちのいずれかのデータセット選択操作子が操作されたとき、その操作されたデータセット選択操作子に対応した識別情報の表すデータセットを選択することを特徴とする。
また、本発明のデータセット選択装置は、さらに、表示器に複数組の識別情報で表された複数組のデータセットのうち、先頭に表示すべきデータセットを設定する期ページ設定手段を設けてなり、表示制御手段が、その期ページ設定手段により設定されたデータセットを先頭に、複数組のデータセットをそれぞれ表す複数の識別情報を表示することを特徴とする。
また、本発明のデータセット選択装置は、さらに、複数の領域選択操作子のうちの所望の領域選択操作子に記憶領域のうちの所望の記憶領域を割り当てる記憶領域割り当て手段を設けてなることを特徴とする。
【0006】
上記のように構成した本発明においては、ユーザが複数の領域選択操作子のうちの所望の記憶領域に対応した領域選択操作子を操作すると、表示制御手段は、同操作された領域選択操作子に対応した記憶領域に記憶されている複数組のデータセットをそれぞれ表す複数の識別情報を表示器に表示させる。その結果、この発明によれば、ユーザは、所望の記憶領域を直接的に指定して同所望の記憶領域に記憶されている複数組のデータセットを簡単かつ視覚的に認識でき、またこの認識に基づいて所望のデータセットを簡単かつ短時間でに選択することも可能となる。そして、この発明を、電子楽器に適用した場合にも、同電子楽器の使い勝手が良好になるとともに、演奏性も良好となる。
また、この発明によれば、表示器に表示されたデータセット識別情報に対応して各近傍に選択用の操作子が設けられるので、直感的に理解できて操作がしやすい。また、この発明によれば、記憶領域の中の所望の領域を表示器に初期画面で優先的に表示させることができるので、頻繁にアクセスするデータセットが予め分かっている場合などにおいて、選択の操作性が向上する。また、この発明によれば、多数のディレクトリが存在する場合でも、頻繁に使用するディレクトリを選択して操作子に割り当てることができ、選択の操作性が向上する。
【0007】
【実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明すると、図1は本発明に係るデータセット選択装置の適用された電子楽器の外観を概略平面図により示しており、図2は同電子楽器に内蔵された電気回路装置をブロック図により示している。
【0008】
この電子楽器は、鍵盤10及び操作パネル20を備えている。鍵盤10は、音高をそれぞれ指定するとともに楽音信号の発生をそれぞれ指示する複数の演奏操作子としての複数の鍵からなり、これらの各鍵の押離鍵は、鍵スイッチ回路10a内に各鍵に対応して設けた鍵スイッチにより検出されるようになっている。操作パネル20には、発生される楽音信号の効果などを制御するための演奏操作子としてのホイール21と、発生される楽音信号の音色、同楽音信号に付与される効果などの楽音の態様を選択するための選択操作子群22と、液晶ディスプレで構成されて文字などを表示する表示器23と、記憶媒体の複数のディレクトリにそれぞれ対応した複数(本実施形態では5個)のディレクトリ選択操作子24と、表示器23の左右近傍に上下方向一列に配置された複数(本実施形態では計10個)のファイル選択操作子25、表示器23のカーソルを左右上下に移動させるための複数のカーソル操作子26,表示器23における表示と協働して種々のデータを入力するためのテンキー、エンタキーなどのテンキー操作子群27と、シフト操作子、デリート操作子、ロード操作子、セーブ操作子、アサイン操作子などの記憶媒体とのデータ授受に関する記憶媒体操作子群28とが設けられている。これらの各操作子22,24〜28の各操作は、操作子スイッチ回路29内に各操作子に対応して設けた操作子スイッチにより検出されるようになっている。
【0009】
これらの鍵スイッチ回路10a、表示器23及び操作子スイッチ回路29は、バス31に接続されている。バス31には、マイクロコンピュータの本体部を構成するCPU32,RAM33及びROM34が接続されているとともに、外部記憶装置40、通信インターフェース50及び音源回路60も接続されている。
【0010】
CPU32は、プログラムの実行により、鍵盤10及び操作パネル20の操作を検出したり、RAM33,ROM34及び外部記憶装置40に設けた記憶媒体内のデータの読み出し及び記憶媒体内へのデータの書き込みを制御したり、楽音信号の発生を制御したりするものである。RAM33及びROM34は、前記プログラム及び各種データを記憶するものである。
【0011】
外部記憶装置40は、各種データ及びプログラムを記録するためのコンパクトディスクCD、フレキシブルディスクFD、ハードディスクHDD、光磁気ディスクMO、CD−ROM、リムーバブルハードディスクZIP、スマートメディアなどの記録媒体と、各種データ及びプログラムを同記録媒体から読み取るとともに同記録媒体に書き込むドライブ装置とを包含するものである。通信インターフェース50は、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)を含み、他の電子楽器、コンピュータ装置などの外部機器との接続を可能として、楽音の発生及び発生楽音の音色などを制御するための演奏データ、その他のプログラム及びデータの入出力を可能とする。
【0012】
音源回路60は、バス31を介して供給される演奏データにしたがった楽音信号を形成して出力する。この音源回路60には、アンプ61を介してスピーカ62が接続されている。
【0013】
次に、上記のように構成した実施形態の動作を説明する。図示しない電源スイッチの投入後、演奏者が選択操作子群22を操作して音色、効果などを選択するとともに、鍵盤10及びホイール21を操作することによってこの電子楽器の演奏を始めると、この電子楽器は次のように動作する。CPU32は、図示しないプログラムの実行により、前記演奏者による操作を検出して、発生楽音の音色、効果などを指示するための演奏データ、楽音の発生を制御するための演奏データなどをバス31を介して音源回路60に出力する。音源回路60は、前記演奏データを入力して、同演奏データに応じた音色、効果などを有する楽音信号を鍵盤10及びホイール21の演奏操作にしたがって形成し、同形成した楽音信号をアンプ61及びスピーカ62を介して発音する。
【0014】
次に、外部記憶装置40のある記憶媒体に記憶されているデータセットを読み出したり、同データセットを消去したり、同記憶媒体にデータセットを書き込む場合について説明する。この場合、記憶媒体は、複数のディレクトリに分けられており、各ディレクトリ内には複数のファイルがそれぞれ記憶されている。なお、これらの各ファイルには、発生楽音の音色データ、波形データ、同楽音に付与される効果制御データ、自動演奏データなどが記憶されている。
【0015】
まず、演奏者が、記憶媒体操作子群28のデリート操作子、ロード操作子、セーブ操作子などを操作、すなわち記憶媒体に対するファイルの消去、読み出し、及び書き込みなどの処理を行うための操作を行うと、CPU32は、ディレクトリファイル操作プログラムの実行をステップ100にて開始する。前記プログラムの実行開始後、CPU32は、ステップ102にて、図1の左の5個のディレクトリ選択操作子24のうちのいずれかの操作を待ち、操作されたディレクトリ選択操作子24に対応したディレクトリ内の複数のファイルを記憶媒体から検出し、初期ページ設定にしたがってファイル名を表示器23にて表示する。もし、対応付けしたディレクトリ又はデバイスが検出されなかった場合は、その旨を表示器23に表示する。この場合、各ディレクトリ選択操作子24が外部記憶装置40などの各種記憶媒体内のディレクトリに既にそれぞれ割り当てられているものとして説明するが、各ディレクトリ選択操作子24に未だ各種記憶媒体のディレクトリが割当てられていない場合には、後述する図5のディレクトリ割当てプログラムの実行により、ディレクトリ選択操作子群24に対するディレクトリの割当てを行っておく。
【0016】
次に、表示器23の表示状態について具体例に基づいて説明する。前記指定されたディレクトリに例えば26個のファイルが設けられているとすると、初期ページ設定が第1ページを示していれば、表示器23の表示状態は図4(A)のようになる。すなわち、表示器23の左側に上から順に第1ページの第1番目から第5番目までのファイル名FILE00〜FILE04が表示され、表示器23の右側に上から順に第1ページの第6番目から第10番目までのファイル名FILE05〜FILE09が表示される。そして、これらの各ファイル名の表示位置近傍には、10個のファイル選択操作子25が位置している。また、中央位置には、カーソル操作子群26のうちの左移動用のカーソル操作子を操作すると前ページに戻ることを示す前ページマークbackと、カーソル操作子群26のうちの右移動用のカーソル操作子を操作すると次ページに進むことを示す次ページマークnextとが表示されるが、この場合、前ページはないので前ページマークbackは破線で囲まれ、次ページマークnextは実線で囲まれている。また、中央下位置には、現在のページ数と総ページ数が分数形式、すなわち現在のページ数が「1」で総ページ数が「3」であることを示す「1/3」が表示されている。なお、この初期ページ設定は、初期状態では第1ページの第1番目のファイル(アルファベット及び数字順)に設定されているが、後述するステップ110,112の処理により種々に変更されるものである。
【0017】
前記ステップ102の処理後、CPU32はステップ104〜114からなる循環処理を実行し続ける。この循環処理中、ステップ104〜108の処理により、カーソル操作子群26の左又は右移動用のカーソル操作子の操作に応じて表示器23におけるファイル名の表示状態を切り換える。ステップ104においては、左移動用又は右移動用のカーソル操作子の操作を検出する。ステップ106においては、前記指定されたディレクトリ内における前ぺージ又は次ページのファイルの存在を調べる。ステップ108においては、現在表示中であるファイル名より前又は後の10個のファイル名を表示器23にて表示制御する処理により、カーソル操作子群26の左又は右移動用のカーソル操作子の操作に応じて表示器23におけるファイル名の表示状態を切り換える。例えば、前述のように、第1ページの第1番目から第10番目までのファイル名FILE00〜FILE09が表示されている状態で、右移動用のカーソル操作子が操作されると、ステップ104,106にて共に「YES」と判定し、ステップ108にて第2ページ目に相当する10個のファイル名、すなわち前記表示中であるファイル名の次の第11番目から第20番目までのファイル名FILE10〜FILE19を表示器23にて表示する。この場合、現在のページの前後両方にページが存在するので、中央の前ページマークbackも次ページマークnextも実線で囲まれている。また、中央下位置には、現在のページ数が「2」で総ページ数が「3」であることを示す「2/3」が表示されている。
【0018】
また、この状態で、カーソル操作子群26の右移動用のカーソル操作子が操作されると、ステップ104〜108の処理により、第3ページ目に相当する6個のファイル名である第21番目から第26番目までのファイル名が表示器23にて表示される。この場合、前ページは存在するが、次ページは存在しないので、中央の前ページマークbackが実線で囲まれているとともに、次ページマークnextは破線で囲まれている。また、中央下位置には、現在のページ数が「3」で総ページ数が「3」であることを示す「3/3」が表示されている。
【0019】
また、前記第3ページの表示状態で、カーソル操作子群26の左移動用のカーソル操作子が操作されると、ステップ104〜108の処理により、表示器23の表示状態は前記第2ページの表示状態に変更される。また、前記第2ページの表示状態で、カーソル操作子群26の左移動用のカーソル操作子が操作されると、ステップ104〜108の処理により、表示器23の表示状態は前記第1ページの表示状態に変更される。
【0020】
一方、前記ステップ104〜114からなる循環処理中、ファイル選択操作子群25のいずれかの操作子が操作されると、ステップ114にて「YES」と判定し、プログラムをステップ116に進める。ステップ116においては、操作されたファイル選択操作子25に対応した位置に表示されているファイル名のファイルを指定し、同指定したファイルに関し、このディレクトリファイル操作プログラムの実行前の前述した記憶媒体操作子群28のデリート操作子、ロード操作子、セーブ操作子などの操作に対応したファイルの消去、読み出し、及び書き込みなどの処理を行う。前記操作されたファイル選択操作子25に対応した位置のファイル名とは、左側のファイル選択操作子群25が操作された場合には、表示器23にて左位置に表示されている5個のファイル名のうちで操作されたファイル選択操作子25の右隣に位置するファイル名である。また、右側のファイル選択操作子群25が操作された場合には、表示器23にて右位置に表示されている5個のファイル名のうちで操作されたファイル選択操作子25の左隣に位置するファイル名である。前記ステップ116の処理後、ステップ118にてこのディレクトリファイル操作プログラムの実行を終了する。
【0021】
このように、各種記憶媒体の複数のディレクトリ(記憶領域)に設けた複数のファイル(データセット)のうちで所望のファイルを選択する際に、ディレクトリ選択操作子群24(複数の領域選択操作子)によりディレクトリを指定するとともに、表示器23にて表示されるファイル名に対応して設けたファイル選択操作子群25(データセット選択操作子)により前記指定されたディレクトリ内のファイルを指定するようにしたので、ユーザは、所望のディレクトリ及び同ディレクトリ内の所望のファイルを直接的な2回の操作で指定することができるようになり、所望のファイルを簡単な操作により短時間で指定できるようになる。
【0022】
また、前記ステップ104〜114からなる循環処理中、ステップ110,112の処理により、初期ページすなわち前記のようにディレクトリ選択操作子群24の操作時に表示器23に最初に表示されるファイル名のページを変更する初期ページ設定処理について説明する。この初期ページ設定処理に入るための所定操作、例えば記憶媒体操作子群28のシフト操作子とセーブ操作子とが同時に操作されると、ステップ110にて「YES」すなわち初期ページ設定操作ありと判定して、プログラムをステップ112に進める。ステップ112においては、表示器23に表示されているファイル名のなかから初期ページ設定される一つのファイル名の指定操作を待ち、この指定操作により指定されたファイル名が、同ファイル名のファイルが属するディレクトリに対し初期ページデータとして設定される。この場合、前記ファイル名の指定は、ファイル選択操作子群25のいずれか一つの操作子の操作と、所定操作子(例えば、記憶媒体操作子群28の中のセーブ操作子)との同時操作により行われる。また、前記のように設定された初期ページデータは、外部記憶装置40内のいずれかの記憶媒体及びRAM33内にディレクトリ毎に記憶され、この電子楽器の電源オフ時にも保存される。
【0023】
このようにして、初期ページの設定が行われると、次にディレクトリ選択操作子群24のいずれかの操作子が操作されたとき、初期ページデータにより表されたファイル名を先頭に10個のファイル名が表示器23に表示されるようになり、これらの10個のファイル名のファイルの前後が10個ずつ各ページに新たに振り分けられる。例えば、表示器23の表示状態が図4(A)である場合に、左側のファイル操作子群25の中央の操作子を操作すると同時に前記所定操作子を操作することにより、初期ページの設定操作が行われると、初期ページデータとしてファイル名FILE02が設定される。そして、前記初期ページデータとしてファイル名FILE02を設定したディレクトリに対応するディレクトリ選択操作子24が新たに操作されると、図4(D)に示すように、第3番目から第12番目までのファイル名FILE02〜FILE11が表示器23にて表示されるようになる。これにより、初期ページをディレクトリ毎に種々に変更できるようになり、便利である。
【0024】
次に、外部記憶装置40に設けられているコンパクトディスクCD、フレキシブルディスクFD、ハードディスクHDD、光磁気ディスクMO、CD−ROM、リムーバブルハードディスクZIP、スマートメディアなどの各種記憶媒体のディレクトリを、ディレクトリ選択操作子群24にそれぞれ割当てる動作について説明する。
【0025】
まず、ユーザは、カーソル操作子群26、テンキー操作子群27及び記憶媒体操作子群28を用いた操作により、ディレクトリ割当てプログラムを起動させる。このディレクトリ割当てプログラムの実行は、ステップ200にて開始され、ステップ202にてディレクトリ選択操作子群24のうちでディレクトリの割当てをしたい一つのディレクトリ選択操作子の操作を待ち、同操作のあった時点で操作されたディレクトリ選択操作子24を割当て操作子として設定する。次に、ステップ204にて、記憶媒体操作子群28のうちのアサイン操作子の操作を待ち、同アサイン操作子の操作に応答して接続されている外部記憶装置を全て検出し、図6に示すように、表示器23の左欄に上下方向に並べて外部記憶装置40内のハードディスクHDD、フレキシブルディスクFD1,FD2などの各種記憶媒体のデバイス名DEVICEを表示する。
【0026】
次に、ステップ206にて記憶媒体(デバイス)を選択する。この記憶媒体の選択においては、ユーザがカーソル操作子群26の操作により表示器23上でカーソルを所望の記憶媒体を表示するデバイス名の位置まで移動し、テンキー操作子群27内のエンタキーなどの操作により記憶媒体を選択する。これにより、図6に示すように、表示器23の左欄上位置に選択されたデバイス名(図示はハードディスクHDDが選択された場合)が表示されるとともに、同デバイス名に対応した記憶媒体内に設けられているディレクトリを表すディレクトリ名(例えば、\root,Song.MIDなど)が表示器23の中央左欄に上下方向に並べて表示される。なお、「¥」が付されているディレクトリ名(例えば、\rootなど)は、同ディレクトリ内にさらにサブディレクトリが設けられていることを示しており、「¥」が付されていないディレクトリ名(例えば、Song.MIDなど)は、同ディレクトリ内にサブディレクトリがないことを示している。
【0027】
ステップ208の処理により、前記選択された記憶媒体内のディレクトリを選択する。このディレクトリの選択においても、ユーザがカーソル操作子群26の操作により表示器23上でカーソルを所望のディレクトリを表示するディレクトリ名(例えば、¥root,Song.MIDなど)の位置まで移動し、テンキー操作子群28内のエンタキーなどの操作によりディレクトリを選択する。これにより、図6に示すように、表示器23の中央左欄上位置に選択されたディレクトリ名(図示は¥rootが選択された場合)が表示されるとともに、同ディレクトリ名のディレクトリ内に設けられているファイルを表すファイル名(例えば、AAA.MID,BBB.MID,¥branchなど)が表示器23の中央右欄に上下方向に並べて表示される。なお、この場合も、「¥」が付されているファイル名(例えば、¥branchなど)は、同ファイル内にさらに複数のサブファイルが設けられていることを示しており、「¥」が付されていないファイル名(例えば、AAA.MIDなど)は、同ファイル内にサブファイルがないことを示している。
【0028】
また、前記のようにファイル(例えば、\branchなど)内にサブファイルがある場合には、前記ディレクトリの選択の場合と同様に、前記ファイル(ディレクトリに相当)をディレクトリとして選択することもできる。この場合、選択されたファイルは表示器23の中央左欄の上位置に前記選択ディレクトリに代えて表示されるとともに、同ファイル内に存在するサブファイルが表示器23の右欄(図示空欄)に上下方向に並べて表示される。
【0029】
そして、ステップ210にてテンキー操作子群27内のエンタキーの操作を待ち、同操作があると、前記ステップ202の処理により選択されたディレクトリ選択操作子24に、前記ステップ206,208の処理により選択された記憶媒体内(テバイス)のディレクトリが割り当てられる。この割当てにおいては、前記割当てを表すデータが外部記憶装置40のいずれかの記憶媒体及びRAM33に記憶され、この電子楽器の電源オフ時にも保存される。前記ステップ210の処理後、ステップ212にてこのディレクトリ割当てプログラムの実行が終了される。そして、他のディレクトリ選択操作子24に所望のディレクトリを割り当てる場合には、上述のようにしてこのディレクトリ割当てプログラムを再度起動させるようにすればよい。これにより、ユーザは電子楽器の使用状態に応じて種々の記憶媒体内に設けた所望のディレクトリを所望のディレクトリ選択操作子群24に割り当てることができ、電子楽器の使用状態が良好となる。
【0030】
なお、上記実施形態においては、5個のディレクトリ選択操作子24と10個のファイル選択操作子25とを設けることにより、最大50個のファイルをディレクトリ選択操作子群24及びファイル選択操作子群25の2回の操作で所望のファイルを選択できるようにしたが、これらのディレクトリ選択操作子群24及びファイル選択操作子群25の数を増減することにより2回の操作で選択できる最大のディレクトリ数及びファイル数を増減することもできる。また、ファイル選択操作子群25を表示器23の左側及び右側に設けるようにしたが、同表示器23の上位置及び下位置に複数のファイル名を左右方向に並べて表示するとともに、同表示器23の上側及び下側に前記表示ファイル名と上下方向に隣り合うように対応させてファイル選択操作子を設けるようにしてもよい。
【0031】
また、上記実施形態では、各ディレクトリ選択操作子24にディレクトリを一つずつ割り当てるようにしたが、複数のディレクトリ選択操作子24に同一のディレクトリを割り当てるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子楽器の外観を示す概略平面図である。
【図2】同電子楽器に内蔵された電気回路装置のブロック図である。
【図3】図2のCPUにより実行されるディレクトリファイル操作プログラムに対応したフローチャートである。
【図4】(A)〜(C)はファイル選択時の表示器の表示状態を示す図であり、(D)は初期ページ設定時の表示器の表示状態を示す図である。
【図5】図2のCPUにより実行されるディレクトリ割当てプログラムを表すフローチャートである。
【図6】ディレクトリ割当て時の表示器の表示状態を示す図である。
【符号の説明】
10…鍵盤、10a…鍵スイッチ回路、20…操作パネル、21…ホイール、22…選択操作子群、23…表示器、24…ディレクトリ選択操作子群、25…ファイル選択操作子群、26…カーソル操作子群、27…テンキー操作子群、28…記憶媒体操作子群、29…操作子スイッチ回路、31…バス、32…CPU、33…RAM、40…外部記録装置、50…通信インターフェース、60…音源回路。

Claims (4)

  1. 複数の記憶領域に分けられ同各記憶領域に複数組のデータセットをそれぞれ記憶させてなる記憶媒体と、操作パネル上に設けた表示器とを備えたデータセット選択装置において、
    前記複数の記憶領域にそれぞれ対応して前記操作パネル上に設けられ同各記憶領域の中から選択する記憶領域をそれぞれ指定する複数の領域選択操作子と、
    前記複数の領域選択操作子のうちのいずれかの領域選択操作子が操作されたとき同操作された領域選択操作子により指定された記憶領域に記憶されている複数組のデータセットをそれぞれ表す複数の識別情報を前記表示器に表示させる表示制御手段と
    前記操作パネル上に設けられ、前記識別情報により表されたデータセットの中から選択するデータセットを指定するデータセット選択操作子と、
    前記データセット選択操作子が操作されたことに応答してそれにより指定されたデータセットを選択するデータセット選択手段と
    を設けたことを特徴とするデータセット選択装置。
  2. 請求項1に記載のデータセット選択装置において、
    前記データセット選択操作子は、前記表示器における前記複数の識別情報のそれぞれに対応させて各識別情報の表示位置近傍の前記操作パネル上に複数設けられ、
    前記データセット選択手段は、前記複数のデータセット選択操作子のうちのいずれかのデータセット選択操作子が操作されたとき、その操作されたデータセット選択操作子に対応した識別情報の表すデータセットを選択する
    ことを特徴とするデータセット選択装置。
  3. 請求項1または2に記載のデータセット選択装置であって、
    さらに、前記表示器に前記複数組の識別情報で表された前記複数組のデータセットのうち、先頭に表示すべきデータセットを設定する期ページ設定手段を設けてなり、
    前記表示制御手段は、前記期ページ設定手段により設定されたデータセットを先頭に、前記複数組のデータセットをそれぞれ表す複数の識別情報を表示する
    ことを特徴とするデータセット選択装置。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載のデータセット選択装置であって、
    さらに、前記複数の領域選択操作子のうちの所望の領域選択操作子に前記記憶領域のうちの所望の記憶領域を割り当てる記憶領域割り当て手段を設けてなる
    ことを特徴とするデータセット選択装置。
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