JP3629129B2 - 液体加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば食品の揚げ物機、茹麺機等の液体加熱装置に係わり、特に燃焼ガス通路を効率的に冷却して筐体の温度上昇を防止し得る液体加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、油槽内部に貯めた油によって食品を揚げる液体加熱装置としての揚げ物機は、例えば実開昭61−45046号公報に開示されている。この揚げ物機51は、図8に示すように、筐体52内に収容配置された油槽53の略平坦な底部53aの下方に配置されたバーナ54と、このバーナ54により油槽53内の油55を加熱する燃焼室56を備えており、油槽53の底部53aから燃焼室56方向に向かった下方に、油槽53内のカス物を溜める溜め部57を突設形成し、この溜め部57の周囲に断熱部材58を設けると共に、底部53aに燃焼室57方向に向かって突出するフィン59を設けるようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この揚げ物機51にあっては、油槽53の底部53aの下方及び背部53bの後方に、燃焼室56に連通された燃焼ガス通路60が単に設けられているのみであるため、燃焼ガス通路60の外側板体60aを冷却することが困難で、筐体52の外面板が高温度になり易い。特に、液槽53の背部53bの外側に形成される燃焼ガス通路60の外側板体60aには、筐体52の後面板52aが略密着した状態で配設されているため、外側板体60aの温度が後面板52aに直接伝熱され、その温度が高くなり易い。
【0004】
その結果、このような揚げ物機51を調理場所に設置して使用する場合、筐体52の後面板52aに連結されている左右の側面板や上面板等の外面板の温度が、調理人の手が触れられない程度まで高くなる虞があると共に、特に筐体52の後面板52aの温度が高くなり易いことから、筐体52の後方側に所定間隙の空きスペースが必要となり、設置スペース効率が劣るという問題点があった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、請求項1ないし3記載の発明の目的は、燃焼ガス通路を形成する板体を効果的に冷却して筐体の外面板の温度上昇を抑制し得ると共に、設置スペース効率を向上させ得る液体加熱装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成すべく、本発明の請求項1記載の発明は、液槽の底部下方にバーナを配置し、該バーナで液槽の底面を加熱して液槽内の液体を昇温させる液体加熱装置であって、前記液槽の底面及び背面の外側に所定間隔で板体を設けることにより、前記バーナの燃焼室に連通する燃焼ガス通路を形成すると共に、前記燃焼室及び燃焼ガス通路の外側に当該燃焼室及び燃焼ガス通路に沿った冷却風通路を前記板体を介して形成し、該冷却風通路の上流側が前記燃焼室と隣接配置されつつ液槽を収容配置する筐体の底面部に設けられた開口を介して大気に開口するとともに、前記燃焼ガス通路の下流側と冷却風通路の下流側とを前記液槽の背面上部で合流させて大気に開放するように構成したことを特徴とする。
【0007】
このように構成することにより、バーナの燃焼により発生する燃焼ガスは、液槽の底面を加熱しつつ、燃焼室に連通されている燃焼ガス通路を上流側から下流側に流れる。この燃焼ガス通路を形成する外側の板体は、燃焼ガスの流れによりその温度が高められるが、この板体はその外側に形成されている冷却風通路を流れる冷却風により冷却される。
【0008】
冷却風通路内の冷却風は、冷却風通路の下流側が燃焼ガス通路の下流側と合流されて大気に開放されているため、合流点の温度差で発生するドラフト現象により冷却風通路内の冷却風が吸引される。この吸引力により、バーナの燃焼時に冷却風通路内を流れる冷却風の流量を多くすることができ、燃焼ガス通路の外側の板体が効果的に冷却され、冷却風通路の外側に配置される筐体の外面板の温度上昇が抑えられると共に、装置の設置時に、筐体の後方側に広い空きスペースを設ける必要がなくなり設置スペース効率の向上が図れる。
【0009】
また、燃焼ガス通路と冷却風通路の下流側が液槽の背面上部で合流して大気に開放しているので、筐体の後面板等の温度上昇が一層抑えられる。
【0010】
更に、冷却風通路の上流側が液槽を収容配置する筐体の底面部に設けられた開口を介して大気に開放しているので、一般的にこの種の液体加熱装置が設置される調理場所の床の温度が、水等の使用により低くなっていることから、この温度の低い床部の空気(冷気)を、底面部の開口から取り入れることができ、燃焼ガス通路の冷却効果が一層高められる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図5は、本発明に係わる液体加熱装置の一実施例を示し、図1がその平面図、図2が図1のA−A線矢視断面図、図3が図1のB−B線矢視断面図、図4がフィンの断面図、図5がその側面図である。
【0012】
図1〜図5において、液体加熱装置1は、下部に4本の脚3が設けられた略直方体形状の筐体2を有し、この筐体2内には液槽4が収容配置されると共に、この液槽4の下部にはガスバーナ5が配置されている。液槽4は、上面に開口4aを有する略直方体形状に形成されて、その底部には傾斜面6と、この傾斜面6より下方に突出した状態で設けられた低温槽7とが形成されている。
【0013】
傾斜面6は、液槽4の前後方向である長手方向イに沿って、後側から前側に向かって所定角度(例えば図3の角度α=15度〜40度、好ましくはα=30度)傾斜し、この傾斜面6の裏面6aには複数本のフィン8が突出して固着されている。このフィン8は、図4及び図5に示すように、底壁部8aと一対の側壁部8bを有する断面コ字状に形成され、底壁部8aの幅Wと側壁部8bの高さHが略同一になるように設定されている。
【0014】
また、フィン8の側壁部8bには、フィンの8の長手方向に沿って幅wで深さhのスリット9が所定間隔で多数形成されると共に、フィン8の両端部8c、8dの高さ寸法h1、h2(突出寸法)が異なるように形成されている。すなわち、フィン8は、その長手方向の略中央部分から端部8d側に向かって直線的にその高さ寸法が大きくなるように設定されている。
【0015】
なお、このフィン8の両端部8c、8dにおける高さ寸法h1、h2を異ならせる方法としては、例えば図5の二点鎖線aで示すように、フィン8の長手方向の略中央部分から曲線的に順次高さ寸法が大きくなるように設定しても良いし、図5の三点鎖線bで示すように、端部8cから端部8dに向けて直線的(もしくは曲線的)に順次高さ寸法が大きくなるように設定することもできる。このように形成されたスリット9及び両端部8c、8dの高さ寸法の差によって、後述する如く熱膨脹によるフィン8の長手方向の反り等が吸収される。
【0016】
そして、このフィン8が、液槽4の傾斜面6の裏面6aでその長手方向イ(液槽4の長手方向イと同じ方向)の略全長に亘って、底壁部8aの図4のc部分がシーム溶接等によって傾斜面6の裏面6aに一体的に固着されている。
【0017】
一方、液槽4の底部に形成される低温槽7は、傾斜面6の下縁から下方に、すなわち液槽4の長手方向イの一端側下方に設けられており、この低温槽7の底部の長手方向(液槽4の長手方向イと直交する方向)の一端側には、排液バルブ10(図3参照)が取り付けられた排液口11が形成されている。
【0018】
また、液槽4の下部に配置される上記ガスバーナ5は、ブンゼン式ガスバーナで形成され、例えば全体形状が細長い直方体形状に形成されて、内部には混合管や圧力調整器(図示せず)、多数の炎口12aを有するバーナヘッド12及びガス弁13(図3参照)等が設けられている。
【0019】
そして、このガスバーナ5は、液槽4の傾斜面6の前方側下方で低温槽7の後方側に配置され、そのバーナヘッド12の炎口12aが傾斜面6の前方側の所定領域の下方に位置する如く配置されている。なお、このガスバーナ5の傾斜面6の裏面6aとの設置間隔は、例えばバーナヘッド12の最も後側の炎口12aの炎の先端と、その上方の傾斜面6の裏面6aとの間隔が略100mm程度になるように設定されている。
【0020】
また、筐体2内のガスバーナ5より後方側の上部には、燃焼ガス通路15と冷却風通路16が形成されている。燃焼ガス通路15は、液槽4の傾斜面6及び背面17(図3参照)に沿って、これらの面6、17と対向して設けられ燃焼ガス通路15の外側の板体としての遮蔽板18との間に形成されている。この燃焼ガス通路15の傾斜した上流側15a内に上記フィン8が位置すると共に、液槽4の背面17と遮蔽板18で形成される燃焼ガス通路15の垂直な下流側15bの内部にも、液槽4の背面17に上下方向に沿って固着された長尺状のフィン19(図3参照)が位置している。
【0021】
このフィン19も、上記フィン8と同様に断面コ字状に形成されると共にその側壁部19bにスリット20が形成され、底壁部19aが液槽4の背面17にシーム溶接等によって固着されている。なお、フィン19はフィン8と連続する状態(平面視で互いの凹部が直線状となる状態)で設けられると共に、フィン19の側壁部19bの先端が遮蔽板18に当接して設けられている。また、燃焼ガス通路15の下流側15bの位置を設定する遮蔽板18の上端は、液槽4の上端面4bより若干下方に位置する如く設定されている。
【0022】
この燃焼ガス通路15の下方及び外側に形成される冷却風通路16は、遮蔽板18の下方に所定間隔で設けられた通路板21を有し、この通路板21の上端部が筐体2の後面板2aに連結されている。これにより、通路板21と遮蔽板18の下部間及び筐体2の後面板2aと遮蔽板18の上部間に空間部が形成されて、この空間部が冷却風通路16を構成し、この冷却風通路16の上流側16aの端部は、筐体2の底面板2b部に開口している。
【0023】
また、冷却風通路16の下流側16bの端部は、遮蔽板18の上端部で燃焼ガス通路15と合流させられて、液槽4の上端面4b後部に固定された排気ダクト22に連結されている。この排気ダクト22は、その先端が液槽4の上端面4bより所定寸法上方に突出する状態で配設され、上面には排気孔23が多数形成されている。この排気ダクト22により、燃焼ガス通路15と冷却風通路16の下流側15b、16bが合流されて大気に開放されている。
【0024】
なお、筐体2の前面板2cには、ガスバーナ5を作動制御するための電源ブレーカや温度設定器等が設けられた操作盤24(図1参照)が配置され、また、液槽4、フィン8、19、遮蔽板18、通路板21、筐体2の各面板2a〜2c等はステンレススチール板によって形成されている。
【0025】
次に、上記液体加熱装置1の動作を図3等に基づいて説明する。先ず液槽4内に水や油等の液体25を所定量貯め、操作盤24で設定温度等を設定すると共に、ガス弁13を開き混合管内にガスと空気を供給してガスバーナ5を燃焼させる。ガスバーナ5が燃焼するとその燃焼ガスが上方に向けて吐出し、燃焼ガス通路内15を上流側15aから下流側15bに向かって流れる。
【0026】
この燃焼ガスは、その多くが各フィン8内を図3の矢印ロ方向に流れると共に、その一部が矢印ハの如く燃焼ガス通路15内を流れる。そして、フィン8内を流れる燃焼ガスは、断面コ字状のフィン8の底壁部8a及びその両側の側壁部8b内面に接触しながら流れて、フィン8の温度が高められる。
【0027】
この時、断面コ字状のフィン8の底壁部8aが傾斜面6の裏面6aに直接固着されると共に、その側壁部8bがそれぞれ密着した状態で隣設されているため、フィン8の底壁部8a及び側壁部8bの3面が燃焼ガスの熱を直接受けて傾斜面6に伝える伝熱面を形成すると共に、各フィン8内を流れる燃焼ガスの熱が、その側壁部8bを介して隣設するフィン8の側壁部8bにも伝熱され、一つのフィン8で見掛け上5つの伝熱面が形成される。
【0028】
このフィン8内を直接流れる燃焼ガスの熱、及びフィン8外の燃焼ガス通路15内を流れる燃焼ガスの熱によってフィン8の温度が高められると、その熱が液槽4の底部の傾斜面6に伝熱されて、傾斜面6の温度が高められる。これにより、液槽4内の液体25は、図3の矢印チに示す如く対流が生成されつつ、所定の温度に昇温される。
【0029】
ところで、ガスバーナ5が所定時間燃焼し、燃焼ガス通路15の上流側15a内を流れた燃焼ガスによってフィン8が所定温度に加熱されると、フィン8自体が熱膨脹してその長手方向に反ろうとする力が作用するが、この力はフィン8の側壁部8bに設けたスリット9によって吸収され、反りによる応力がフィン8の底壁部8aが固着されている液槽4の傾斜面6に作用することがなくなる。なお、燃焼ガス通路15の下流側15bに設けられているフィン19も、その長手方向に沿ってスリット20が形成されているため、フィン19の反りによる液槽4の背面17への応力の作用も抑えられる。
【0030】
そして、燃焼ガスが燃焼ガス通路15の上流側15bから下流側15bに流れることにより、燃焼ガス通路15を形成する遮蔽板18の温度も上昇する。しかし、この遮蔽板18はその外側に設けられた冷却風通路16によって冷却される。すなわち、ガスバーナ5の燃焼により、その燃焼ガスが燃焼ガス通路15内を流れ、その下流側15bの端部から排気ダクト22内に矢印ニの如く排出されると、燃焼ガス自体が高温度であり冷却風通路16内の空気の温度がこれより低いことから、燃焼ガス通路15の出口部分でドラフト現象が発生する。
【0031】
このドラフト現象により、冷却風通路16内の空気が排気ダクト22方向に吸引され、冷却風通路16の上流側16aから下流側16bに向けて、矢印ホの如く流れる空気の流量が多くなり、この空気によって遮蔽板18が効率的に冷却されることになる。特に、冷却風通路16の上流側16aの開口が筐体2の底面板2bに設けられていることから、液体加熱装置1の水等を使用する設置場所の床上の温度の低い空気(冷気)が取り入れられ、この空気により遮蔽板18が効率的に冷却される。
【0032】
これにより、筐体2の後面板2aの温度が例えば人の手が触れられない温度以上に高くなることがなくなる。そして、燃焼ガス通路15と冷却風通路16の下流側15b、16bの排気ダクト22内で合流された排気ガスは、排気ダクト22の排気孔23から矢印ヘの如く外部に排気される。
【0033】
このように上記実施例の液体加熱装置1にあっては、液槽4の傾斜面6の下方及び背面17の後方に設けられた燃焼ガス通路15の外側に、冷却風通路16を形成しているため、この冷却風通路16を流れる空気により、燃焼ガス通路15の遮蔽板18を外側から冷却することができる。その結果、筐体2の後面板2aやこれに連結される左右の側面板、上面板等の温度上昇を抑えることができ、筐体2の外面板を例えば人の手が触れ得る程度の温度以下に維持することが可能になる。
【0034】
また、冷却風通路16の下流側16bと燃焼ガス通路15の下流側15bとが、液槽4の背面17上部で合流して排気ダクト22により大気に開放されているため、特に温度が高くなり易い筐体2の後面板2aと液槽4の背面17との間に冷却風通路15を形成することができ、後面板2aの温度上昇を確実に抑えることができると共に、冷却風通路16と燃焼ガス通路15の合流点に発生するドラフト現象を利用して、冷却風を冷却風通路16内に吸引でき、吸引ファン等を必要とせず、構成簡易にして効果的な冷却風の取り入れが可能になる。
【0035】
さらに、冷却風通路15の上流側が、筐体2の底面板2bに開口しているため、水等の使用によりその温度で低くなっている調理現場の床上の冷気を冷却風通路16内に取り入れることができて、燃焼ガス通路15の遮蔽板18のより効果的な冷却を行うことができる。
【0036】
また、液槽2の傾斜面6の裏面6aに直接固着したフィン8によって、伝熱面積を大きくすることができて熱効率が高められると共に、フィン8のスリット9及び両端部8c、8dの寸法差により、熱膨脹によるフィン8の反り等が吸収され、液槽4の傾斜面6の変形等を防止することができると共に、フィン8の底壁部8a全面を傾斜面6の裏面6aに密着した状態で固定することができ、良好な伝熱効果が得られる。
【0037】
またさらに、液槽4の底面部に傾斜面6と低温槽7が形成されているため、液槽4内に発生するカス物Kを、図3の矢印リの如く傾斜面6を介して低温槽7内に自動的に落下沈殿させることができ、液槽4の清掃が容易に行えると共に、カス物Kの低温槽7内での沈殿により、カス物Kが液槽4内で対流することがなくなり、液体25の汚れを防ぐこともできる。また、フィン8は側壁部8b間が開口しているため、フィン8内に付着した煤等を例えばブラシで簡単に除去することができて、ガスバーナ5部の清掃が容易となる等、液体加熱装置1のメンテナンスを容易に行うことが可能になる。
【0038】
図6及び図7は、冷却風通路16の上流側16aの筐体2の底面板2bへの連結構造の他の実施例を示す断面図であり、上記実施例と同一部位には同一符号を付して説明する。図6に示す連結構造は、筐体2の底面板2bの開口28部の裏面に冷却風通路16の上流側16aの端部が固定され、開口28内に冷却風通路16内への塵埃の進入を防止するフィルタ29が配設されると共に、開口28部の外側にスライド可能な開閉板30が設けられている。
【0039】
開閉板30は、例えば底面板2bの開口28と同一形状の開口30aが形成され、その端部に固定された操作部31を操作することにより、底面板2bに固定されたレール32に沿って矢印トの如くスライドし得るように構成されている。この連結構造によれば、開閉板30のスライド動作によって、冷却風通路16内に取り入れられる空気の量を調整することができ、ガスバーナ5の燃焼量や液体加熱装置1の設置場所の状況に見合った燃焼ガス通路15の冷却を行うことが可能になる。
【0040】
また、図7に示す連結構造は、筐体2の底面板2bの開口28部の外側に底面板2bの外面に沿って開口33aを有するカバー33を取り付ける。カバー33の開口33a部は、設置場所の状況に応じて適宜方向に設定され、このカバー33によって、床上の冷気の開口28からの直接的な吸引が防止されるため、例えば床上の塵等の冷却風通路16内への吸引が抑えられる。なお、この連結構造においては、フィルタ29をカバー33の開口33a部に設けることもできる。
【0041】
なお、上記実施例においては、液槽4に傾斜面6と低温槽7を設ける場合について説明したが、本発明の液槽4は、例えば液槽4の底部に低温槽7を形成することなく傾斜面6のみ形成した液槽4や、あるいは底面が平坦な液層4にも適用することができるし、傾斜面6の形状も後方側から前方側に傾斜する傾斜面に限らず、例えば液槽4を平面視円形に形成した場合は、外周側から中心部方向に向かって円錐状に傾斜する、いわゆる鍋型の液槽4に適用することができる。
【0042】
また、上記実施例においては、冷却風通路16の上流側16aを筐体2の底面板2bに開口させたが、例えば筐体2の左右の側面板下部に開口させても良いし、上記実施例における燃焼ガス通路15や冷却風通路16の大きさ、その合流点の位置等は一例であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることはいうまでもない。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、燃焼ガス通路の外側に冷却風通路を形成しているため、この冷却風通路内を流れる冷却風により、バーナの燃焼室に連通された燃焼ガス通路の板体を外側から冷却することができ、液槽が収容配置される筐体の外面板の温度上昇を抑えることができる。
【0044】
また、筐体の外面の温度が所定温度以下に維持されるため、筐体の後方側に空きスペースを形成することなく液体加熱装置を設置場所に設置することができて、設置スペース効率を向上させることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる液体加熱装置の一実施例を示す平面図
【図2】同図1のA−A線矢視断面図
【図3】同図1のB−B線矢視断面図
【図4】同フィンの断面図
【図5】同その側面図
【図6】冷却風通路の上流側の連結構造の他の例を示す断面図
【図7】冷却風通路の上流側の連結構造のさらに他の例を示す断面図
【図8】従来の液体加熱装置の概略断面図
【符号の説明】
1・・・・・・液体加熱装置
2・・・・・・筐体
2a・・・・・後面板
2b・・・・・底面板
4・・・・・・液槽
4a・・・・・開口
5・・・・・・ガスバーナ
6・・・・・・傾斜面
7・・・・・・低温槽
8・・・・・・フィン
15・・・・・燃焼ガス通路
15a・・・・上流側
15b・・・・下流側
16・・・・・冷却風通路
16a・・・・上流側
16b・・・・下流側
17・・・・・背面
18・・・・・遮蔽板
21・・・・・通路板
22・・・・・排気ダクト
23・・・・・排気孔
25・・・・・液体
28・・・・・開口
29・・・・・フィルタ
30・・・・・開閉板
30a・・・・開口
32・・・・・レール
33・・・・・カバー
Claims (1)
- 液槽の底部下方にバーナを配置し、該バーナで液槽の底面を加熱して液槽内の液体を昇温させる液体加熱装置であって、
前記液槽の底面及び背面の外側に所定間隔で板体を設けることにより、前記バーナの燃焼室に連通する燃焼ガス通路を形成すると共に、前記燃焼室及び燃焼ガス通路の外側に当該燃焼室及び燃焼ガス通路に沿った冷却風通路を前記板体を介して形成し、該冷却風通路の上流側が前記燃焼室と隣接配置されつつ液槽を収容配置する筐体の底面部に設けられた開口を介して大気に開口するとともに、前記燃焼ガス通路の下流側と冷却風通路の下流側とを前記液槽の背面上部で合流させて大気に開放するように構成したことを特徴とする液体加熱装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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