JP3625169B2 - Digital switching amplifier - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音響信号等のアナログ信号に対して好適に実施され、該アナログ信号を高効率で増幅することができるΔΣ変調を用いるディジタルスイッチングアンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ΔΣ変調信号を用いたディジタルスイッチングアンプが知られている。ΔΣ変調信号を用いたディジタルスイッチングアンプは、音響信号等のアナログ信号を高効率で増幅することができるという利点を有している。
【0003】
従来のΔΣ変調信号を用いたディジタルスイッチングアンプの構成の一例を図8に基づいて説明する。
【0004】
図8に示すように、従来例のディジタルスイッチングアンプ50は、正極性のアナログ音響信号S51Pおよび負極性のアナログ音響信号S51Mの対からなる差動信号が入力端子54Pおよび54Mから入力され、アナログ音響信号S51PおよびS51Mを増幅して出力端子58Pおよび58Mから出力するものである。なお、アナログ音響信号S51Mは、アナログ音響信号S51Pの極性のみを反転させた信号である。
【0005】
ディジタルスイッチングアンプ50は、図8に示すように、減算器55Pおよび55M、ΔΣ変調回路51、定電圧スイッチング回路52、ローパスフィルターネットワーク回路(以下、LPFネットワーク回路と記す)53、フィードバックライン57Pおよび57M等を備えている。
【0006】
減算器55Pおよび55Mは、入力端子54Pおよび54Mに入力されたアナログ音響信号S51PおよびS51Mと、フィードバックライン57Pおよび57Mによって定電圧スイッチング回路52から帰還されたフィードバック信号S54PおよびS54Mとを入力信号としている。減算器55Pおよび55Mは、アナログ音響信号S51PおよびS51Mからフィードバック信号S54PおよびS54Mをそれぞれ減算して、フィードバック信号S54PおよびS54Mが減算された後のアナログ音響信号S51PおよびS51MをΔΣ変調回路51へ出力するようになっている。
【0007】
ΔΣ変調回路51は、フィードバック信号S54PおよびS54Mが減算された後のアナログ音響信号S51PおよびS51MをそれぞれΔΣ変調することにより1ビット信号S52PおよびS52Mを生成するものである。
【0008】
ΔΣ変調回路51は、積分器・加算器群61と、量子化器62とから構成されている。積分器・加算器群61は、高次の積分器であり、減算器55Pおよび55Mで減算された後のアナログ音響信号S51PおよびS51Mを積分して、加算し、得られた信号を量子化器62へ出力する。量子化器62は、積分器・加算器群61で得られた信号の極性を判定して、2値の量子化信号である1ビット信号S52PおよびS52Mに変換する。ここで、量子化器62の量子化閾値は、想定されるサンプリング周波数に対して最適に設定されている。また、量子化器62は、クロック信号に対応して作動する。
【0009】
定電圧スイッチング回路52には、正極性の定電圧(直流)Vを出力する定電圧電源56Hと、定電圧Vと等しい大きさの負極性の定電圧(直流)−Vを出力する定電圧電源56Lとが接続されている。定電圧電源56Hおよび56Lは、ディジタルスイッチングアンプ50内部に設けてもよいが、この場合は、ディジタルスイッチングアンプ50外部に設けられ、電力線を介して接続されている。
【0010】
定電圧スイッチング回路52は、定電圧電源56Hおよび56Lから供給された定電圧Vおよび−Vのスイッチングを、1ビット信号S52PおよびS52Mに基づいて、すなわち、1ビット信号S52PおよびS52Mをスイッチング制御信号として用いて行うことにより、1ビット信号S52PおよびS52Mを電力増幅するものである。また、定電圧スイッチング回路52は、1ビット信号S52PおよびS52Mの電力増幅により得られた電力増幅1ビット信号S53PおよびS53Mを、LPFネットワーク回路53と、フィードバックライン57Pおよび57Mとに出力するようになっている。
【0011】
フィードバックライン57Pおよび57Mは、電力増幅1ビット信号S53PおよびS53MをΔΣ変調回路1の入力端へ負帰還させるものである。
【0012】
LPFネットワーク回路53は、低周波数帯に帯域制限することで増幅1ビット信号S53PおよびS53Mを補間し、これにより増幅1ビット信号S53PおよびS53Mをアナログ音響信号S55PおよびS55Mに復調するものである。また、LPFネットワーク回路53は、アナログ音響信号S55PおよびS55Mを出力端子58Pおよび58Mから出力させるようになっている。
【0013】
次に、上記従来のディジタルスイッチングアンプの動作について説明する。
【0014】
入力端子54Pおよび54Mに入力されたアナログ音響信号S51PおよびS51Mから、フィードバック信号S54PおよびS54Mがそれぞれ減算された後、得られた信号がΔΣ変調回路51によって1ビット信号S52PおよびS52Mに変換される。具体的には、積分器・加算器群61で、フィードバック信号S54PおよびS54Mがそれぞれ減算された後のアナログ音響信号S51PおよびS51Mが積分された後、加算されて、ノイズシェーピングされ、量子化器62で、加算された差分積分信号の極性が判定され“1”または“0”の1ビット信号S52PおよびS52Mに変換される。
【0015】
1ビット信号S52PおよびS52Mは、スイッチング制御信号として定電圧スイッチング回路52に入力され、外部の定電圧電源56Hおよび56Lより与えられた定電圧−Vと定電圧Vとの間の電圧幅を持つ電力増幅1ビット信号S53PおよびS53Mへと電力増幅される。
【0016】
定電圧スイッチング回路52にて得られた電力増幅1ビット信号S53PおよびS53Mは、LPFネットワーク回路53に入力され、LPFネットワーク回路53でアナログ音響信号S55PおよびS55Mに復調されて出力端子58Pおよび58Mから出力される。また、電力増幅1ビット信号S53PおよびS53Mは、フィードバック信号S54PおよびS54MとしてΔΣ変調回路51の入力端に負帰還される。
【0017】
ところが、上記従来のディジタルスイッチングアンプ50では、出力端58P・58Mから出力される出力信号(アナログ音響信号S55P・S55M)には、さまざまな理由によりオフセット電圧(出力端子58P・58Mでの2つのアナログ音響信号S55P・S55Mの間のレベル差)が生じ、その結果として低周波帯にノイズが発生する。
【0018】
オフセット電圧が生じる主な理由としては、ΔΣ変調回路21内でのオフセット電圧の発生、定電圧電源56H・56Lから定電圧スイッチング回路52に供給される定電圧Vおよび−Vのずれ、差動フィードバック信号のプラス側の信号(フィードバック信号S54P)とマイナス側の信号(フィードバック信号S54M)とのレベル差、配線パターンのばらつきによる電圧特性のずれ等がある。
【0019】
そこで、上記従来のディジタルスイッチングアンプ50では、定電圧スイッチング回路52に供給する定電圧電源56H・56Lの定電圧Vおよび−Vを調整する方法で、出力信号S55P・S55M(アナログ音響信号S55P・S55M)に生ずるオフセット電圧をキャンセルすることが行われている。
【0020】
上記従来のディジタルスイッチングアンプにおけるオフセット電圧調整方法を図9に基づいて説明する。
【0021】
この方法では、ディジタルスイッチングアンプ50を、図8に示すように直接的に定電圧電源56H・56Lへ接続するのではなく、図9に示すように電圧調整器59H・59Lを介して定電圧電源56H・56Lへ接続する。そして、ディジタルスイッチングアンプ50の製造時、あるいは製造後の検査時に、オフセット電圧を測定しながら電圧調整器59H・59Lを調整することにより、定電圧スイッチング回路52へ供給する定電圧Vおよび−Vをオフセット電圧がキャンセルされるような電圧V’および−V’に調整する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のオフセット電圧調整方法では、定電圧電源56から定電圧スイッチング回路52へ供給される定電圧Vおよび−V(電源電圧)を電圧調整器59H・59Lで調整しているので、次のような問題がある。
【0023】
まず、アンプという機器の特性上、スイッチングする定電圧Vおよび−Vは、実際には、数十Vという比較的高い電圧値になるのが一般的である。この電圧を調整するには、数十Vという比較的高い電圧に耐えうる部品、すなわち、耐電圧が数十V以上と高い部品を用いて電圧調整器59H・59Lを構成する必要がある。このような耐電圧が高い部品は、比較的大型で高価な部品になりがちである。そのため、アンプの大型化やコストの増大を招くという問題がある。
【0024】
また、スイッチングする定電圧Vおよび−Vを調整する方法では、数十Vという比較的高い電圧値を変化させる必要があり、微調整が困難である。そのため、このオフセット電圧をキャンセルするための調整作業は、上記従来のディジタルスイッチングアンプ50を使用に供するうえで大きな負担となっていた。
【0025】
また、上記従来のディジタルスイッチングアンプ50を2チャンネル分、並列に接続して、ステレオ音響信号を増幅するためのステレオアンプとして用いた場合、左右のチャンネル間で音量差が生じることがある。左右のチャンネル間で音量差が生じる原因としては、(1)増幅される信号自体のチャンネル間でのレベル差、および(2)フィードバック信号(S54P・S54M)のチャンネル間でのレベル差から生じる信号のゲインの差がある。また、上記原因(1)(2)を生じさせる要因としては、基板上の配線パターンのばらつきによる抵抗成分や容量成分のばらつき、抵抗やコンデンサ、集積回路(IC)等の素子そのものの特性のばらつき、等が挙げられる。
【0026】
現状ではディジタルスイッチングアンプは製品としてあまり存在していないが、通常のオーディオ用ステレオアンプでは、信号が外部から入力された時点で左右のバランスを調節する回路を設け、この回路で予め調節している。そのため、上記従来のディジタルスイッチングアンプをステレオ音響信号の増幅に用いる場合にも、信号が外部から入力された時点で左右のバランスを調節する回路を設け、この回路で予め調節しておく手法が採用できると考えられる。
【0027】
ところが、上記の音量バランス調整方法は、左右のバランス調節専用の回路を用いることが必要であり、アンプの構成を簡素化できない。
【0028】
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであり、その第1の目的は、オフセット電圧に起因する低周波帯のノイズの発生が容易に防止できるディジタルスイッチングアンプを提供することにある。また、本発明の第2の目的は、チャンネル間での出力音響信号のバランスを簡素な構成で調整できるディジタルスイッチングアンプを提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明のディジタルスイッチングアンプは、上記の課題を解決するために、互いに逆極性である第1の信号および第2の信号の対からなる差動信号を増幅するために、第1の信号および第2の信号をΔΣ変調することにより第1の量子化信号および第2の量子化信号を生成するΔΣ変調部と、定電圧電源から供給された定電圧を第1の量子化信号および第2の量子化信号に基づいてスイッチングすることにより第1の量子化信号および第2の量子化信号を増幅する電力増幅部と、増幅された第1の量子化信号をΔΣ変調部へ負帰還する第1の帰還路と、第2の量子化信号をΔΣ変調部へ負帰還する第2の帰還路とを備えるディジタルスイッチングアンプにおいて、信号を減衰させる減衰部が第1の帰還路および第2の帰還路の少なくとも一方に設けられているとともに、第1の帰還路の減衰率と第2の帰還路の減衰率との差が変化するように減衰部の減衰率を調整するための調整手段が設けられていることを特徴としている。
【0030】
上記構成によれば、アンプ出力にオフセット電圧が生じても、製造時あるいは製造後の検査時に、オフセット電圧を測定しながら調整手段によって第1の帰還路の減衰率と第2の帰還路の減衰率との差を調整することで、オフセット電圧をキャンセルする(打ち消す)ことができる。そして、一般に第1の帰還路および第2の帰還路の両方に何らかの信号レベル減衰手段が必須のものとして設けられるので、調整手段によって調整される第1の帰還路および第2の帰還路上の電圧は、定電圧電源の出力電圧よりも低くなる。これにより、定電圧電源の出力電圧を調整していた従来の構成と比較して、調整する電圧が低いレベルの電圧であり、扱いやすいので、容易にオフセット電圧をキャンセルすることができる。それゆえ、オフセット電圧に起因する低周波帯のノイズの発生を容易に防止できる。したがって、上記構成によれば、オフセット電圧に起因する低周波帯のノイズの発生が防止されたディジタルスイッチングアンプを容易に提供できる。
【0031】
本発明のディジタルスイッチングアンプの好ましい形態は、上記調整手段は、第1の帰還路の減衰率および第2の帰還路の減衰率の一方のみを変化させるようになっている構成である。
【0032】
上記構成によれば、調整手段が第1の帰還路の減衰率および第2の帰還路の減衰率の一方のみを変化させるようになっているので、調整手段が第1の帰還路の減衰率および第2の帰還路の減衰率の両方を変化させる場合と比較して、調整箇所を減らすことができる。これにより、オフセット電圧をキャンセルするための調整作業の簡素化を図ることができる。
【0033】
また、上記構成によれば、第1の帰還路および第2の帰還路の一方のみに減衰率が可変な減衰部(例えば半固定形可変抵抗器)を設ければよく、他方については、減衰率が固定の減衰部(例えば固定抵抗)を設けるか、あるいは減衰部を設けなくてもよい。したがって、ディジタルスイッチングアンプの構成の簡素化も図ることができる。
【0034】
また、本発明のディジタルスイッチングアンプは、上記の課題を解決するために、複数チャンネルの音響信号を増幅するために、第1チャンネルの音響信号をΔΣ変調することにより第1チャンネルの量子化信号を生成する第1ΔΣ変調部と、第2チャンネルの音響信号をΔΣ変調することにより第2チャンネルの量子化信号を生成する第2ΔΣ変調部と、定電圧電源から供給された定電圧を第1チャンネルの量子化信号に基づいてスイッチングすることにより第1チャンネルの量子化信号を増幅する第1電力増幅部と、定電圧電源から供給された定電圧を第2チャンネルの量子化信号に基づいてスイッチングすることにより第2チャンネルの量子化信号を増幅する第2電力増幅部と、増幅された第1チャンネルの量子化信号を第1ΔΣ変調部へ負帰還する第1チャンネル帰還路と、増幅された第2チャンネルの量子化信号を第2ΔΣ変調部へ負帰還する第2チャンネル帰還路とを備えるディジタルスイッチングアンプにおいて、信号を減衰させる減衰部が第1チャンネル帰還路および第2チャンネル帰還路の少なくとも一方に設けられているとともに、第1チャンネル帰還路の減衰率と第2チャンネル帰還路の減衰率との差が変化するように減衰部の減衰率を調整するためのバランス調整手段が設けられていることを特徴としている。
【0035】
上記構成によれば、第1チャンネルと第2チャンネルとの間で出力音響信号のバランス(音量バランス)の狂いが生じても、製造時あるいは製造後の検査時に、各チャンネルに既知レベルの信号を入力して各チャンネルの出力信号を測定しながら、バランス調整手段によって第1チャンネル帰還路の減衰率と第2チャンネル帰還路の減衰率との差を調整することで、第1チャンネルと第2チャンネルとの間での出力音響信号のバランス(音量バランス)を所望のバランスに調整することができる。ステレオ音響信号を出力する場合であれば、右チャンネルと左チャンネルとの間に出力音響信号のレベル差(音量差)が生じても、各チャンネルに同一レベルの信号を入力して各チャンネルの出力信号を測定しながらバランス調整手段によって右チャンネルの帰還路の減衰率と左チャンネルの帰還路の減衰率との差を調整することで、右チャンネルと左チャンネルの出力音響信号のレベル(音量)を等しくすることができる。そして、バランス調整手段としては、オフセット調節のための回路(調整手段)を利用することができる。特に、オフセット調節のための回路が必須である場合、この回路を利用することによって、チャンネル間のバランス調整のための回路を別途追加することなくバランス調整に応用できる。したがって、上記構成によれば、チャンネル間での出力音響信号のバランスが調整されたディジタルスイッチングアンプを簡素な構成で実現できる。
【0036】
なお、上述した2つの構成のディジタルスイッチングアンプは、「信号を減衰させる減衰部が2つの帰還路(第1帰還路および第2帰還路、あるいは第1チャンネル帰還路および第2チャンネル帰還路)の少なくとも一方に設けられているとともに、一方の帰還路の減衰率と他方の帰還路の減衰率との差が変化するように減衰部の減衰率を調整するための手段(調整手段またはバランス調整手段)が設けられている」という主要部(解決しようとする課題に対応した新規な構成に係る事項)が共通している。
【0037】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0038】
図1に示すように、本実施形態のディジタルスイッチングアンプ10は、正極性のアナログ音響信号(第1の信号)S1Pおよび負極性のアナログ音響信号S1M(第2の信号)の対からなる差動信号が入力端子4Pおよび4Mから入力され、アナログ音響信号S1PおよびS1Mを増幅して出力端子8Pおよび8Mから出力するものである。なお、アナログ音響信号S1Mは、アナログ音響信号S1Pの極性のみを反転させた信号である。
【0039】
ディジタルスイッチングアンプ10は、図1に示すように、減算器5Pおよび5M、ΔΣ変調回路(ΔΣ変調部)1、定電圧スイッチング回路(電力増幅部)2、LPFネットワーク回路3、フィードバックライン(第1の帰還路)7P、フィードバックライン(第2の帰還路)7M、減衰・調整部(減衰部・調整手段)9等を備えている。
【0040】
減算器5Pおよび5Mは、入力端子4Pおよび4Mに入力されたアナログ音響信号S1PおよびS1Mと、フィードバックライン7Pおよび7Mによって定電圧スイッチング回路2から減衰・調整部9を経て帰還されたフィードバック信号S4PおよびS4Mとを入力信号としている。減算器5Pおよび5Mは、アナログ音響信号S1PおよびS1Mからフィードバック信号S4PおよびS4Mをそれぞれ減算して、フィードバック信号S4PおよびS4Mが減算された後のアナログ音響信号S1PおよびS1MをΔΣ変調回路1へ出力するようになっている。
【0041】
ΔΣ変調回路1は、フィードバック信号S4PおよびS4Mが減算された後のアナログ音響信号S1PおよびS1MをそれぞれΔΣ変調することにより1ビット信号S2P(第1の量子化信号)および1ビット信号S2M(第2の量子化信号)を生成するものである。
【0042】
ΔΣ変調回路1は、積分器・加算器群11と、量子化器12とから構成されている。積分器・加算器群11は、高次の積分器であり、減算器5Pおよび5Mで減算された後のアナログ音響信号S1PおよびS1Mを積分して、加算し、得られた信号を量子化器12へ出力する。量子化器12は、積分器・加算器群11で得られた信号の極性を判定して、2値の量子化信号である1ビット信号S2PおよびS2Mに変換する。ここで、量子化器12の量子化閾値は、想定されるサンプリング周波数に対して最適に設定されている。また、量子化器12は、クロック信号に対応して作動する。
【0043】
定電圧スイッチング回路2には、正極性の定電圧(直流)Vを出力する定電圧電源6Hと、定電圧Vと等しい大きさの負極性の定電圧(直流)−Vを出力する定電圧電源6Lとが接続されている。定電圧電源6Hおよび6Lは、ディジタルスイッチングアンプ10内部に設けてもよいが、この場合は、ディジタルスイッチングアンプ10外部に設けられ、電力線を介して接続されている。
【0044】
定電圧スイッチング回路2は、定電圧電源6Hおよび6Lから供給された定電圧Vおよび−Vのスイッチングを、1ビット信号S2PおよびS2Mに基づいて、すなわち、1ビット信号S2PおよびS2Mをスイッチング制御信号として用いて行うことにより、1ビット信号S2PおよびS2Mを電力増幅するものである。また、定電圧スイッチング回路2は、1ビット信号S2PおよびS2Mの電力増幅により得られた電力増幅1ビット信号S3PおよびS3Mを、LPFネットワーク回路3と、フィードバックライン7Pおよび7Mとに出力するようになっている。
【0045】
フィードバックライン7Pおよび7Mは、電力増幅1ビット信号S3PおよびS3MをΔΣ変調回路1の入力端へ負帰還させるものである。減衰・調整部9は、フィードバックライン7Pおよび7M上に設けられ、電力増幅1ビット信号S3PおよびS3Mを減衰させるようになっている。また、減衰・調整部9は、その減衰率が独立して調整できるようになっている可変減衰器13Pおよび13Mからなり、フィードバックライン7Pの減衰率およびフィードバックライン7Mの減衰率をそれぞれ独立して調整できるようになっている。これにより、減衰・調整部9は、フィードバックライン7Pの減衰率とフィードバックライン7Mの減衰率との差を調整できるようになっている。なお、減衰・調整部9の詳細については後述する。
【0046】
LPFネットワーク回路3は、低周波数帯に帯域制限することで増幅1ビット信号S3PおよびS3Mを補間し、これにより増幅1ビット信号S3PおよびS3Mをアナログ音響信号S5PおよびS5Mに復調するものである。また、LPFネットワーク回路3は、アナログ音響信号S5PおよびS5Mを出力端子8Pおよび8Mから出力させるようになっている。
【0047】
次に、上記構成のディジタルスイッチングアンプの動作について説明する。
【0048】
入力端子4Pおよび4Mに入力されたアナログ音響信号S1PおよびS1Mから、フィードバック信号S4PおよびS4Mがそれぞれ減算された後、得られた信号がΔΣ変調回路1によって1ビット信号S2PおよびS2Mに変換される。具体的には、積分器・加算器群11で、フィードバック信号S4PおよびS4Mがそれぞれ減算された後のアナログ音響信号S1PおよびS1Mが積分された後、加算されて、ノイズシェーピングされ、量子化器12で、加算された差分積分信号の極性が判定され“1”または“0”の1ビット信号S2PおよびS2Mに変換される。
【0049】
1ビット信号S2PおよびS2Mは、スイッチング制御信号として定電圧スイッチング回路2に入力され、外部の定電圧電源6Hおよび6Lより与えられた定電圧−Vと定電圧Vとの間の電圧幅を持つ電力増幅1ビット信号S3PおよびS3Mへと電力増幅される。
【0050】
定電圧スイッチング回路2にて得られた電力増幅1ビット信号S3PおよびS3Mは、LPFネットワーク回路3に入力され、LPFネットワーク回路3でアナログ音響信号S5PおよびS5Mに復調されて出力端子8Pおよび8Mから出力される。
【0051】
また、電力増幅1ビット信号S3PおよびS3Mは、可変減衰器13Pおよび13Mからなる減衰・調整部9に入力されて減衰された後、フィードバック信号S4PおよびS4MとしてΔΣ変調回路1の入力端に負帰還される。
【0052】
次に、減衰・調整部9の構成および動作を図2に基づいて詳細に説明する。
【0053】
減衰・調整部9は、図2に示すように、可変減衰器13Pおよび13Mからなり、可変減衰器13Pおよび13Mは、それぞれ、その一端Aが接地された半固定形可変抵抗器14Pおよび14Mからなっている。また、半固定形可変抵抗器14Pおよび14Mの他端は、定電圧スイッチング回路2に接続されている。さらに、半固定形可変抵抗器14Pおよび14Mはそれぞれ、その両端AおよびBの間の一点を接点CとしてΔΣ変調回路1に接続されている。そして、半固定形可変抵抗器14Pおよび14Mは、この接点Cの位置を移動させることにより抵抗値の調節、すなわち減衰率の調整ができるようになっている。
【0054】
定電圧スイッチング回路2にて得られた電力増幅1ビット信号S3PおよびS3Mは、半固定形可変抵抗器14Pおよび14Mの端Bに入力されるようになっている。半固定形可変抵抗器14Pおよび14Mの端Aは接地されているので、これにより、半固定形可変抵抗器14Pおよび14Mの接点Cにはその両側の抵抗比(端Aと接点Cとの間の抵抗と端Bと接点Cとの間の抵抗との比)に応じた電圧値のフィードバック信号S4PおよびS4Mが生じる。したがって、半固定形可変抵抗器14Pおよび14Mの中点Cの位置を調節することによって、すなわち半固定形可変抵抗器14Pおよび14Mの中点Cの両側の抵抗比を調整することによって、フィードバック信号S4PおよびS4Mの電圧レベルを無段階で調整することが可能になっている。なお、半固定形可変抵抗器14Pおよび14Mは、抵抗値を多段階で段階的に調整することができるようなものであってもよい。
【0055】
次に、ディジタルスイッチングアンプ10におけるオフセット電圧の調整方法について説明する。
【0056】
本発明にかかるディジタルスイッチングアンプ10は、オフセット電圧が発生しない場合、減衰・調整部9にて電力増幅1ビット信号S3PおよびS3Mを両者ともに一定の減衰率で減衰させてフィードバック信号S4PおよびS4MとしてΔΣ変調回路1の入力端にフィードバックするようになっている。
【0057】
ところが、実際には、通常、ΔΣ変調回路21内でのオフセット電圧の発生、定電圧電源56H・56Lから定電圧スイッチング回路52に供給される定電圧Vおよび−Vのずれ等の要因によりアンプ出力(アナログ音響信号S5PおよびS5M)にオフセット電圧が発生する。一方、オフセット電圧は、フィードバックライン7Pの減衰率とフィードバックライン7Mの減衰率との差に起因する差動のフィードバック信号S4Pおよびフィードバック信号S4Mの間のレベル差によっても生じる。
【0058】
そのため、ディジタルスイッチングアンプ10では、オフセット電圧が発生した場合、フィードバック信号S4Pの電圧レベルとフィードバック信号S4Mの電圧レベルとをあえてずらすことで、オフセット電圧をキャンセルすることが可能である。
【0059】
具体的には、製造時あるいは製造後の検査時に、無信号状態(アナログ音響信号S1Pおよびアナログ音響信号S1Mとのレベルが0である状態)でアンプ出力におけるオフセット電圧(アナログ音響信号S5Pとアナログ音響信号S5Mとのレベル差)を電圧測定器によって測定し、オフセット電圧が検出された場合、オフセット電圧がキャンセルされる方向に減衰・調整部9の調整、すなわち、半固定形可変抵抗器14Pおよび14Mの接点Cの位置の調整を行えばよい。これにより、フィードバックライン7Pの減衰率とフィードバックライン7Mの減衰率との差が0からオフセット電圧のキャンセルされる方向にずらされ、フィードバック信号S4PおよびS4Mの差が0からオフセット電圧のキャンセルされる方向にずらされる。その結果、アンプ出力のオフセット電圧をキャンセルすることができる。
【0060】
このオフセット電圧調整方法では、そして、一般にフィードバックライン7Pおよび7Mの両方に何らかの信号レベル減衰手段が必須のものとして設けられるので、調整手段によって調整される第1の帰還路および第2の帰還路上の電圧は、定電圧電源の出力電圧よりも低くなる。これにより、定電圧電源の出力電圧を調整していた従来の構成と比較して、調整する電圧が低いレベルの電圧であり、扱いやすいので、容易にオフセット電圧をキャンセルすることができる。それゆえ、オフセット電圧に起因する低周波帯のノイズの発生を容易に防止できる。
【0061】
なお、ここで問題となっているオフセット電圧は、各素子の特性のばらつきや各回路固有の要因から生じる。したがって、オフセット電圧は、一度調節を行ったら、基本的には大きく変化することはない。よって、オフセット電圧は、製造時または製造後の検査時に手動で一度のみ調節すればよく、使用時に調節する必要はない。
【0062】
以上のように、本実施形態のディジタルスイッチングアンプ10では、アンプ出力(アナログ音響信号S5PおよびS5M)にオフセット電圧が生じても、可変減衰器によってフィードバック信号S4PおよびS4Mの電圧レベルをオフセット電圧がキャンセルされる方向に調整することにより、容易にオフセット電圧をキャンセルすることができる。
【0063】
本願発明者等は、オフセット電圧のキャンセルの効果を確認するためにオフセット電圧の有無による周波数特性の変化を調べた。ディジタルスイッチングアンプ10においてオフセット電圧が生じたときのアンプ出力信号(アナログ音響信号S5PおよびS5M)の周波数特性をFFT分析器(高速フーリエ変換(FFT;Fast Fourier Transform)を用いた周波数分析器)で分析した結果を図3のグラフに示す。また、ディジタルスイッチングアンプ10において、前述した方法でオフセット電圧をキャンセルする調整を行った後のアンプ出力信号(アナログ音響信号S5PおよびS5M)の周波数特性をFFT分析器で分析した結果を図4のグラフに示す。
【0064】
図3および図4に示す結果から、オフセット電圧が生じているときには図4に示すように200Hz以下という低い周波数帯にノイズが発生している一方、前述した方法でオフセット電圧をキャンセルする調整を行うことにより、このようなノイズが除去されていることが分かる。なお、オフセット電圧によって200Hz以下という低い周波数帯にノイズが発生するのは、オフセット電圧が直流電圧(通常は数V)であるためにFFT分析器上では0Hz付近のノイズとして現れるからである。
【0065】
なお、図1に示すディジタルスイッチングアンプ10では、フィードバックライン7Pの減衰率とフィードバックラインの7Mの減衰率との両方が調整可能な構成となっていたが、フィードバックライン7Pの減衰率とフィードバックラインの7Mの減衰率との一方のみが調整可能であり他方が固定されている構成の方がより好ましい。すなわち、図1に示す2つのフィードバックライン7Pおよび7Mのフィードバック信号S4PおよびS4Mの両方が調整可能な構成よりも、2つのフィードバックライン7Pおよび7Mのフィードバック信号S4PおよびS4Mのうち、一方の電圧レベルのみが調整可能であり他方の電圧レベルが固定されている構成の方が好ましい。
【0066】
フィードバックライン7Pの減衰率とフィードバックラインの7Mの減衰率との一方のみを調整可能とするためには、図1に示すように2本のフィードバックライン7Pおよび7Mの両方に可変減衰器13Pおよび13Mを設ける代わりに、フィードバックライン7Pおよび7Mの一方にのみ可変減衰器(13Pまたは13M)を設ければよい。これによって、オフセット電圧調整の箇所が2箇所から1箇所に削減でき、オフセット電圧調整の作業の簡素化を図ることができる。また、ディジタルスイッチングアンプを複数チャネル分、並列に接続した場合にも、オフセット電圧調整の箇所が1チャンネルあたり2箇所から1チャンネルあたり1箇所に削減でき、オフセット電圧調整の作業の簡素化を図ることができる。
【0067】
フィードバックライン7Pおよび7Mの一方にのみに可変減衰器(13Pまたは13M)を設ける場合、他方のフィードバックライン(7Pおよび7M)には、減衰器を設けなくてもよいが、一定の減衰率で信号を減衰させる固定減衰器を設けることが好ましい。また、固定減衰器は、電力増幅1ビット信号(S3PまたはS3M)を抵抗分割により減衰させてフィードバック信号(S4PまたはS4M)を生成する構成であることが好ましい。
【0068】
本発明にかかる一方のフィードバックラインにのみに可変減衰器を有するディジタルスイッチングアンプの好ましい形態を、図6に示す。
【0069】
図6に示すように、このディジタルスイッチングアンプ20は、図1に示すディジタルスイッチングアンプ10における片側のフィードバックライン7Mに可変減衰器13Mに代えて固定減衰器15を用い、可変減衰器13Pと固定減衰器15とで減衰・調整部19を構成したものであり、他の構成は、図示していないが、図1に示すディジタルスイッチングアンプ10と全く同一である。
【0070】
また、固定減衰器15は、電力増幅1ビット信号S3Mを固定抵抗15aおよび固定抵抗15bの抵抗分割により減衰させてフィードバック信号S4Mを生成するものである。固定減衰器15は、直列に接続された二つの固定抵抗15aおよび15bからなっており、フィードバックライン7M上に設けられている。固定抵抗15aは、一端が定電圧スイッチング回路2の出力端に導通しており、他端が固定抵抗15bと接続されている。上記固定抵抗15bは、固定抵抗15aと接続された一端の反対端が接地されている。そして、固定抵抗15aおよび固定抵抗15bの連結部位がフィードバックライン7Mを介して減算器5Mの入力端に導通されている。
【0071】
上記構成によれば、フィードバック信号S4Mのレベルが所定の値に固定されるので、フィードバックライン7P上の半固定形可変抵抗器13Pでフィードバック信号S4Pのレベルを調整するだけで、オフセット電圧の調整を行うことができる。したがって、オフセット電圧調整の作業の簡素化を図ることができる。
【0072】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態1において示した構成と同一の部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0073】
図6に示すように、本実施形態のディジタルスイッチングアンプ30は、Lチャンネルのアナログ音響信号(第1チャンネルの音響信号)S1LおよびRチャンネルのアナログ音響信号S1R(第2チャンネルの音響信号)の対からなるステレオ音響信号が入力端子4Lおよび4Rから入力され、アナログ音響信号S1LおよびS1Rを増幅して出力端子8Lおよび8Rから出力するものである。
【0074】
ディジタルスイッチングアンプ30は、図6に示すように、減算器5Lおよび5R、ΔΣ変調回路(第1ΔΣ変調部)1L、ΔΣ変調回路(第2ΔΣ変調部)1R、定電圧スイッチング回路(第1電力増幅部)2L、定電圧スイッチング回路(第2電力増幅部)2R、LPFネットワーク回路3Lおよび3R、フィードバックライン(第1チャンネル帰還路)7L、フィードバックライン(第2チャンネル帰還路)7R、減衰・調整部(減衰部・バランス調整手段)29等を備えている。
【0075】
減算器5Lおよび5Rは、入力端子4Lおよび4Rに入力されたアナログ音響信号S1LおよびS1Rと、フィードバックライン7Lおよび7Rによって定電圧スイッチング回路2Lおよび2Rから減衰・調整部29を経て帰還されたフィードバック信号S4LおよびS4Rとを入力信号としている。減算器5Lおよび5Rは、アナログ音響信号S1LおよびS1Rからフィードバック信号S4LおよびS4Rをそれぞれ減算して、フィードバック信号S4LおよびS4Rが減算された後のアナログ音響信号S1LおよびS1RをΔΣ変調回路1Lおよび1Rへ出力するようになっている。
【0076】
ΔΣ変調回路1Lおよび1Rは、フィードバック信号S4LおよびS4Rが減算された後のアナログ音響信号S1LおよびS1RをそれぞれΔΣ変調することによりLチャンネルの1ビット信号S2L(第1チャンネルの量子化信号)およびRチャンネルの1ビット信号S2R(第2チャンネルの量子化信号)を生成するものである。
【0077】
ΔΣ変調回路1Lは、積分器・加算器群11Lと、量子化器12Lとから構成されており、ΔΣ変調回路1Rは、積分器・加算器群11Rと、量子化器12Rとから構成されている。積分器・加算器群11Lおよび11Rは、高次の積分器であり、減算器5Lおよび5Rで減算された後のアナログ音響信号S1LおよびS1Rを積分して、加算し、得られた信号を量子化器12Lおよび12Rへ出力する。量子化器12Lおよび12Rは、積分器・加算器群11Lおよび11Rで得られた信号の極性を判定して、2値の量子化信号である1ビット信号S2LおよびS2Rに変換する。ここで、量子化器12Lおよび12Rの量子化閾値は、想定されるサンプリング周波数に対して最適に設定されている。また、量子化器12Lおよび12Rは、クロック信号に対応して作動する。
【0078】
定電圧スイッチング回路2Lおよび2Rにはそれぞれ、正極性の定電圧(直流)Vを出力する定電圧電源6Hと、定電圧Vと等しい大きさの負極性の定電圧(直流)−Vを出力する定電圧電源6Lとが接続されている。定電圧電源6Hおよび6Lは、ディジタルスイッチングアンプ30内部に設けてもよいが、この場合は、ディジタルスイッチングアンプ30外部に設けられ、電力線を介して接続されている。
【0079】
定電圧スイッチング回路2Lは、定電圧電源6Hおよび6Lから供給された定電圧Vおよび−Vのスイッチングを、1ビット信号S2Lに基づいて、すなわち、1ビット信号S2Lをスイッチング制御信号として用いて行うことにより、1ビット信号S2Lを電力増幅するものである。また、定電圧スイッチング回路2Lは、1ビット信号S2Lの電力増幅により得られた電力増幅1ビット信号S3Lを、LPFネットワーク回路3Lと、フィードバックライン7Lとに出力するようになっている。
【0080】
定電圧スイッチング回路2Rは、定電圧電源6Hおよび6Lから供給された定電圧Vおよび−Vのスイッチングを、1ビット信号S2Rに基づいて、すなわち、1ビット信号S2Rをスイッチング制御信号として用いて行うことにより、1ビット信号S2Rを電力増幅するものである。また、定電圧スイッチング回路2Rは、1ビット信号S2Rの電力増幅により得られた電力増幅1ビット信号S3Rを、LPFネットワーク回路3Rと、フィードバックライン7Rとに出力するようになっている。
【0081】
フィードバックライン7Lおよび7Rは、電力増幅1ビット信号S3LおよびS3RをΔΣ変調回路1Lおよび1Rの入力端へ負帰還させるものである。減衰・調整部29は、フィードバックライン7Lおよび7R上に設けられ、電力増幅1ビット信号S3LおよびS3Rを減衰させるようになっている。また、減衰・調整部29は、その減衰率が独立して調整できるようになっている可変減衰器13Lおよび13Rからなり、フィードバックライン7Lの減衰率およびフィードバックライン7Rの減衰率をそれぞれ独立して調整できるようになっている。これにより、減衰・調整部29は、フィードバックライン7Lの減衰率とフィードバックライン7Rの減衰率との差を調整できるようになっている。なお、減衰・調整部29の構成は、減衰・調整部9と同様である。
【0082】
LPFネットワーク回路3Lおよび3Rは、低周波数帯に帯域制限することで増幅1ビット信号S3LおよびS3Rを補間し、これにより増幅1ビット信号S3LおよびS3Rをアナログ音響信号S5LおよびS5Rに復調するものである。また、LPFネットワーク回路3は、アナログ音響信号S5LおよびS5Rを出力端子8Lおよび8Rから出力させるようになっている。
【0083】
次に、上記構成のディジタルスイッチングアンプの動作について説明する。
【0084】
入力端子4Lおよび4Rに入力されたアナログ音響信号S1LおよびS1Rから、フィードバック信号S4LおよびS4Rがそれぞれ減算された後、得られた信号がΔΣ変調回路1Lおよび1Rによって1ビット信号S2LおよびS2Rに変換される。具体的には、積分器・加算器群11Lおよび11Rで、フィードバック信号S4LおよびS4Rがそれぞれ減算された後のアナログ音響信号S1LおよびS1Rが積分された後、加算されて、ノイズシェーピングされ、量子化器12Lおよび12Rで、加算された差分積分信号の極性が判定され“1”または“0”の1ビット信号S2LおよびS2Rに変換される。
【0085】
1ビット信号S2LおよびS2Rは、スイッチング制御信号として定電圧スイッチング回路2Lおよび2Rに入力され、外部の定電圧電源6Hおよび6Lより与えられた定電圧−Vと定電圧Vとの間の電圧幅を持つ電力増幅1ビット信号S3LおよびS3Rへと電力増幅される。
【0086】
定電圧スイッチング回路2Lおよび2Rにて得られた電力増幅1ビット信号S3LおよびS3Rは、LPFネットワーク回路3Lおよび3Rに入力され、LPFネットワーク回路3Lおよび3Rでアナログ音響信号S5LおよびS5Rに復調されて出力端子8Lおよび8Rから出力される。
【0087】
また、電力増幅1ビット信号S3LおよびS3Rは、可変減衰器13Lおよび13Rからなる減衰・調整部29に入力されて減衰された後、フィードバック信号S4LおよびS4RとしてΔΣ変調回路1Lおよび1Rの入力端に負帰還される。
【0088】
次に、ディジタルスイッチングアンプ30における左右のチャンネル間の音量差の調整方法について説明する。
【0089】
左右のチャンネル間の音量差、すなわちアナログ音響信号S5Lとアナログ音響信号S5Rとの電圧レベル差は、増幅される信号自体の間のレベル差等によって生じる一方、左チャンネルのフィードバック信号S4Lと右チャンネルのフィードバック信号S4Rとの電圧レベル差によっても生じる。
【0090】
したがって、ディジタルスイッチングアンプ30では、左チャンネルのフィードバック信号S4Lと右チャンネルのフィードバック信号S4Rとの電圧レベル差とをあえてずらすことにより、左右のチャンネル間の音量差をキャンセルすることができる。
【0091】
具体的には、まず、製造時あるいは製造後の検査時に、左右のチャンネルに同じレベルのテスト信号を入力する。すなわち、左チャンネルのアナログ音響信号S1Lと右チャンネルのアナログ音響信号S1Rとを同じレベルに保つ。この状態で、左チャンネルの出力音響信号(アナログ音響信号S5L)と右チャンネルの出力音響信号(アナログ音響信号S5R)とのレベルを電圧測定器によって測定する。そして、両者の間にレベル差が検出された場合、レベル差がキャンセルされる方向に減衰・調整部29の調整、すなわち、可変減衰器13Lおよび可変減衰器13Rにおける減衰率の調整を行えばよい。これにより、フィードバックライン7Lの減衰率とフィードバックライン7Rの減衰率との差が、0から左右チャンネルの出力レベル差のキャンセルされる方向にずらされ、フィードバック信号S4LおよびS4Rの差が、0から左右チャンネルの出力レベル差のキャンセルされる方向にずらされる。その結果、左右チャンネルの出力レベル差をキャンセルし、左チャンネルの出力音響信号(アナログ音響信号S5L)のレベルと右チャンネルの出力音響信号(アナログ音響信号S5R)のレベルとを等しくすることができる。
【0092】
本実施形態の構成では、減衰・調整部29として、実施の形態1のオフセット調節のための減衰・調整部9を利用することができるので、チャンネル間のバランス調整専用の回路を設ける場合と比較して簡素な構成でバランス調整が可能である。
【0093】
なお、チャンネル間の音量バランスのずれは、前述したように、素子そのものや配線パターンのばらつきが主な原因であると考えられるため、製造時あるいは製造後に一度調節してしまえば、その後に変化するということは考えにくい。そのため、チャンネル間の音量バランスの調整は、生産もしくは検査の段階で前述した方法によって一度だけ行えばよく、何度も行う必要はない。したがって、減衰・調整部29は、使用時に調節できるようになっている必要はない。
【0094】
また、本実施形態のディジタルスイッチングアンプ30では、フィードバックライン7Lの減衰率とフィードバックラインの7Rの減衰率との両方が調整可能な構成となっていたが、前述したディジタルスイッチングアンプ20と同様に、ィードバックライン7Lの減衰率とフィードバックラインの7Rの減衰率との一方のみが調整可能であり他方が固定されている構成の方がより好ましい。したがって、例えば、片側のフィードバックライン7Lに可変減衰器13Lに代えて固定減衰器15を用いるとよい。これにより、フィードバックライン7Rの減衰率を調整するだけでオフセット電圧の調整を行うことができる。したがって、オフセット電圧調整の作業の簡素化を図ることができる。
【0095】
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、なお、説明の便宜上、実施の形態1および2において示した構成と同一の部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0096】
本実施形態のディジタルスイッチングアンプは、実施の形態1の構成と実施の形態2の構成と組み合わせることにより、電圧のキャンセルと音量バランスの調整との両方を行えるようにしたものである。
【0097】
図7に示すように、本実施形態のディジタルスイッチングアンプ40は、実施の形態2のディジタルスイッチングアンプ30をディジタルスイッチングアンプ20と同様の差動信号増幅用の構成に変更するとともに、減衰・調整部29を減衰・調整部39に変更したものである。
【0098】
すなわち、ディジタルスイッチングアンプ40では、ディジタルスイッチングアンプ30におけるLチャンネルの音響信号S1Lとして、正極性のアナログ音響信号(第1の信号)S1LPおよび負極性のアナログ音響信号S1LM(第2の信号)の対からなる差動信号が入力端子4LPおよび4LMから入力されるようになっている。ディジタルスイッチングアンプ40は、アナログ音響信号S1LPおよびS1LMを増幅し、得られたアナログ音響信号S5LPおよびS5LMを出力端子8LPおよび8LMから出力するようになっている。また、ディジタルスイッチングアンプ40では、ディジタルスイッチングアンプ30におけるRチャンネルの音響信号S1Rとして、正極性のアナログ音響信号(第1の信号)S1RPおよび負極性のアナログ音響信号S1RM(第2の信号)の対からなる差動信号が入力端子4RPおよび4RMから入力されるようになっている。ディジタルスイッチングアンプ40は、アナログ音響信号S1RPおよびS1RMを増幅し、得られたアナログ音響信号S5RPおよびS5RMを出力端子8RPおよび8RMから出力するようになっている。なお、アナログ音響信号S1LMおよびRMは、アナログ音響信号S1LPおよびRPの極性のみを反転させた信号である。
【0099】
ディジタルスイッチングアンプ40では、減算器5Lとして、入力端子4LPおよび4LMに入力されたアナログ音響信号S1LPおよびS1LMからフィードバック信号S4LPおよびS4LMを減算する減算器5LPおよび5LMが設けられている。また、減算器5Lとして、入力端子4RPおよび4RMに入力されたアナログ音響信号S1RPおよびS1RMからフィードバック信号S4RPおよびS4RMを減算する減算器5RPおよび5RMが設けられている。
【0100】
ΔΣ変調回路1Lは、アナログ音響信号S1LPおよびS1LMをΔΣ変調することにより1ビット信号(第1の量子化信号)S2LPおよび1ビット信号(第2の量子化信号)S2LMを生成するようになっており、ΔΣ変調回路1Rは、アナログ音響信号S1RPおよびS1RMをΔΣ変調することにより1ビット信号(第1の量子化信号)S2RPおよび1ビット信号(第2の量子化信号)S2RMを生成するようになっている。
【0101】
定電圧スイッチング回路2Lは、定電圧電源6Hおよび6Lから供給された定電圧Vおよび−Vを1ビット信号S2LPおよびS2LMに基づいてスイッチングすることにより1ビット信号S2LPおよびS2LMを増幅し、得られた電力増幅1ビット信号S3LPおよびS3LMを出力するようになっている。また、定電圧スイッチング回路2Rは、定電圧電源6Hおよび6Lから供給された定電圧Vおよび−Vを1ビット信号S2RPおよびS2RMに基づいてスイッチングすることにより1ビット信号S2RPおよびS2RMを増幅し、得られた電力増幅1ビット信号S3RPおよびS3RMを出力するようになっている。
【0102】
さらに、ディジタルスイッチングアンプ30におけるフィードバックライン7Lとして、電力増幅1ビット信号S3LPをフィードバック信号S4LPとしてΔΣ変調回路1Lへ負帰還するフィードバックライン(第1の帰還路)7LPと、電力増幅1ビット信号S3LMをフィードバック信号S4LMとしてΔΣ変調回路1Lへ負帰還するフィードバックライン(第2の帰還路)7LMとが設けられている。また、ディジタルスイッチングアンプ30におけるフィードバックライン7Rとして、電力増幅1ビット信号S3RPをフィードバック信号S4RPとしてΔΣ変調回路1Rへ負帰還するフィードバックライン(第1の帰還路)7RPと、電力増幅1ビット信号S3RMをフィードバック信号S4RMとしてΔΣ変調回路1Rへ負帰還するフィードバックライン(第2の帰還路)7RMとが設けられている。
【0103】
減衰・調整部39は、フィードバックライン7LP上に設けられ、電力増幅1ビット信号S3LPを一定の減衰率で減衰させる固定減衰器15と、フィードバックライン7LM上に設けられ、電力増幅1ビット信号S3LMを可変の減衰率で減衰させる可変減衰器13LMと、フィードバックライン7RP上に設けられ、電力増幅1ビット信号S3RPを可変の減衰率で減衰させる可変減衰器13RPと、フィードバックライン7RM上に設けられ、電力増幅1ビット信号S3RMを可変の減衰率で減衰させる可変減衰器13RMとを備えている。なお、減衰・調整部39において、固定減衰器15の構成は、図5に示す固定減衰器15と同様であり、可変減衰器13LM、13RP、および13RMの構成は、図2に示す可変減衰器13Mおよび13Pと同様である。
【0104】
さらに、減衰・調整部39は、Lチャンネルのフィードバックライン7LPおよび7LMの減衰率とRチャンネルのフィードバックライン7RPおよび7RMの減衰率との差を調整するためのバランス調整手段としての機能と、フィードバックライン7LPの減衰率とフィードバックライン7LMの減衰率との差を調整するための第1の調整手段としての機能と、フィードバックライン7RPの減衰率とフィードバックライン7RMの減衰率との差を調整するための第2の調整手段としての機能とを兼ね備えている。
【0105】
このように、本実施形態の構成では、オフセット調節のための減衰・調整部39が、チャンネル間のバランス調整のための調整手段としての機能を兼ね備えているので、チャンネル間のバランス調整のための回路を別途追加することなくバランス調整に応用できる。それゆえ、オフセット調節のための回路とは別にチャンネル間のバランス調整のための回路を設ける場合と比較して、簡素な構成でバランス調整が可能である。
【0106】
次に、本実施形態のディジタルスイッチングアンプ40において、製造時あるいは製造後の検査時に、オフセット電圧のキャンセルと音量バランスの調整との両方を行うための減衰・調整部39の減衰率の調整方法について説明する。
【0107】
まず、無信号状態(アナログ音響信号S1LP、S1LM、S1RP、およびS1RMのレベルが0である状態)で、左チャンネルのアンプ出力におけるオフセット電圧(アナログ音響信号S5LPおよびアナログ音響信号S5LMとのレベル差)を電圧測定器で測定する。そして、オフセット電圧が検出されると、オフセット電圧の測定を続けながら減衰・調整部39によりフィードバックライン7LPの減衰率とフィードバックライン7LMの減衰率との差をオフセット電圧がキャンセルされるように調整する。ここでは、フィードバックライン7LPに固定減衰器15が設けられているので、フィードバックライン7LPの減衰率が固定されている。そこで、フィードバックライン7LMに設けられた可変減衰器13LMの減衰率を調整することによりフィードバックライン7LMの減衰率を調整する。
【0108】
次に、無信号状態のまま、右チャンネルのアンプ出力におけるオフセット電圧(アナログ音響信号S5RPおよびアナログ音響信号S5RMとのレベル差)を電圧測定器で測定する。そして、オフセット電圧が検出されると、オフセット電圧の測定を続けながら減衰・調整部39によりフィードバックライン7RPの減衰率とフィードバックライン7RMの減衰率との差をオフセット電圧がキャンセルされるように調整する。例えば、フィードバックライン7RPに設けられた可変減衰器13RPの減衰率を固定し、フィードバックライン7RMに設けられた可変減衰器13RMの減衰率を調整することによりフィードバックライン7RMの減衰率を調整する。
【0109】
さらに、左右のチャンネルに同じレベルのテスト信号を入力した状態(左チャンネルのアナログ音響信号S1LPおよびS1LMと右チャンネルのアナログ音響信号S1RPおよびS1RMとが同じレベルである状態)で、左チャンネルの出力音響信号(アナログ音響信号S5LPおよびS5LM)と右チャンネルの出力音響信号(アナログ音響信号S5RPおよびS5RM)とのレベルを電圧測定器によって測定する。そして、両者の間にレベル差が検出された場合、オフセット電圧がキャンセルされる方向に減衰・調整部39の調整を行う。
【0110】
この際の調整は、各チャンネルのオフセット電圧をキャンセルした状態を保ちながら行う。すなわち、フィードバック信号S4LPとフィードバック信号S4LMとのレベル差、およびフィードバック信号S4RPとフィードバック信号S4RMとのレベル差を一定に保ちながら行う。具体的には、可変減衰器13LMの減衰率を一定に保つことによりフィードバックライン7LPおよび7LMの減衰率を一定に保った状態で、フィードバック信号S4RPおよびフィードバック信号S4RMが同じレベルだけ変化するように、かつ、アナログ音響信号S5LPおよびS5LMとアナログ音響信号S5RPおよびS5RMとのレベルが等しくなるように可変減衰器13RPおよび13RMの減衰率を調整する。これにより、チャンネル間の音量差をキャンセルすることができる。
【0111】
以上のように、本実施の形態の構成によれば、フィードバックライン7LPの減衰率とフィードバックライン7LMの減衰率との差を調整するための第1の調整手段としての機能と、フィードバックライン7RPの減衰率とフィードバックライン7RMの減衰率との差を調整するための第2の調整手段としての機能とを備える減衰・調整部39を設けたことにより、LチャンネルおよびRチャンネルのオフセット電圧を容易にキャンセルできる。さらに、Lチャンネルのフィードバックライン7LPおよび7LMの減衰率とRチャンネルのフィードバックライン7RPおよび7RMの減衰率との差を調整するためのバランス調整手段としての機能を備える減衰・調整部39を設けたことにより、オフセット電圧をキャンセルした状態でチャンネル間の音量差を容易にキャンセルすることができる。したがって、オフセット電圧のキャンセルと音量バランスの調整との両方を容易に行うことができる。
【0112】
なお、上記の説明では、オフセット電圧をキャンセルする調整を行った後、チャンネル間のバランス調整を行うようにしたが、調整順序は、逆にしてもよい。また、上の例では、1つのフィードバックライン7LPの減衰率を固定していたが、全てのフィードバックライン7LP・7LM・7RP・7PMの減衰率を調整するようにしてもよい。ただし、上の例のように1つのフィードバック信号7LPの減衰率を固定する方が調整作業が簡便となるので、好ましい。
【0113】
また、上記各実施形態の構成では、ディジタルスイッチングアンプ外部から入力された差動信号を増幅するようになっていたが、ディジタルスイッチングアンプ外部から入力された1つの信号から差動信号を生成し、該差動信号を増幅する構成にすることも可能である。
【0114】
さらに、上記各実施形態の構成は、増幅された1ビット信号をアナログ音響信号に復調するためのLPFネットワーク回路を備えていたが、増幅された1ビット信号をアナログ信号に復調するための復調部として、LPFネットワーク回路以外の回路を備えていてもよい。さらに、増幅された1ビット信号をアナログ音響信号に復調するための復調部を省き、増幅された1ビット信号をそのままディジタル出力する構成としてもよい。
【0115】
【発明の効果】
本発明のディジタルスイッチングアンプは、以上のように、信号を減衰させる減衰部が第1の帰還路および第2の帰還路の少なくとも一方に設けられているとともに、第1の帰還路の減衰率と第2の帰還路の減衰率との差が変化するように減衰部の減衰率を調整するための調整手段が設けられている構成である。
【0116】
これにより、アンプ出力にオフセット電圧が生じても、製造時あるいは製造後の検査時に、オフセット電圧を測定しながら調整手段によって第1の帰還路の減衰率と第2の帰還路の減衰率との差を調整することで、容易にオフセット電圧をキャンセルすることができる。それゆえ、上記構成は、オフセット電圧に起因する低周波帯のノイズの発生が容易に防止できるディジタルスイッチングアンプを提供することができるという効果を奏する。
【0117】
本発明のディジタルスイッチングアンプの好ましい形態は、上記調整手段は、第1の帰還路の減衰率および第2の帰還路の減衰率の一方のみを変化させるようになっている構成である。
【0118】
これにより、調整箇所を減らすことができる。それゆえ、上記構成は、オフセット電圧をキャンセルするための調整作業の簡素化、およびアンプの構成の簡素化を図ることができるという効果を奏する。
【0119】
また、本発明のディジタルスイッチングアンプは、以上のように、信号を減衰させる減衰部が第1チャンネル帰還路および第2チャンネル帰還路の少なくとも一方に設けられているとともに、第1チャンネル帰還路の減衰率と第2チャンネル帰還路の減衰率との差が変化するように減衰部の減衰率を調整するためのバランス調整手段が設けられている構成である。
【0120】
これにより、第1チャンネルと第2チャンネルとの間で出力音響信号のバランス(音量バランス)の狂いが生じても、各チャンネルに既知レベルの信号を入力して各チャンネルの出力信号を測定しながら、バランス調整手段によって第1チャンネル帰還路の減衰率と第2チャンネル帰還路の減衰率との差を調整することで、第1チャンネルと第2チャンネルとの間での出力音響信号のバランスを簡素な構成で所望のバランスに調整することができる。また、バランス調整手段として、オフセット調節のための回路(調整手段)を利用することができる。それゆえ、上記構成は、チャンネル間での出力音響信号のバランスを簡素な構成で調整できるディジタルスイッチングアンプを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかるディジタルスイッチングアンプの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すディジタルスイッチングアンプの減衰・調整部の構成を示す回路図である。
【図3】図1に示すディジタルスイッチングアンプにおいてオフセット電圧が生じたときのアンプ出力信号の周波数特性を示すグラフである。
【図4】図1に示すディジタルスイッチングアンプにおいてオフセット電圧をキャンセルする調整を行った後のアンプ出力信号の周波数特性を示すグラフである。
【図5】図1に示すディジタルスイッチングアンプの変形例を示すブロック図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態にかかるディジタルスイッチングアンプの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明のさらに他の実施の形態にかかるディジタルスイッチングアンプの構成を示すブロック図である。
【図8】従来のディジタルスイッチングアンプの構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示すディジタルスイッチングアンプに対して、オフセット電圧をキャンセルするための電圧調整器を外部に設けた様子を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ΔΣ変調回路(ΔΣ変調部)
1L ΔΣ変調回路(第1ΔΣ変調部)
1R ΔΣ変調回路(第2ΔΣ変調部)
2 定電圧スイッチング回路(電力増幅部)
2L 定電圧スイッチング回路(第1電力増幅部)
2R 定電圧スイッチング回路(第2電力増幅部)
6H 定電圧電源
6L 定電圧電源
7P フィードバックライン(第1帰還路)
7M フィードバックライン(第2帰還路)
7L フィードバックライン(第1チャンネル帰還路)
7R フィードバックライン(第2チャンネル帰還路)
7LP フィードバックライン(第1チャンネル帰還路、第1帰還路)
7LM フィードバックライン(第1チャンネル帰還路、第2帰還路)
7RP フィードバックライン(第2チャンネル帰還路、第1帰還路)
7RM フィードバックライン(第2チャンネル帰還路、第2帰還路)
9 減衰・調整部(減衰部、調整手段)
10 ディジタルスイッチングアンプ
19 減衰・調整部(減衰部、調整手段)
20 ディジタルスイッチングアンプ
29 減衰・調整部(減衰部、バランス調整手段)
30 ディジタルスイッチングアンプ
39 減衰・調整部(減衰部、調整手段、バランス調整手段)
40 ディジタルスイッチングアンプ
S1P アナログ音響信号(第1の信号)
S1M アナログ音響信号(第2の信号)
S1L アナログ音響信号(第1チャンネルの音響信号)
S1R アナログ音響信号(第2チャンネルの音響信号)
S1LP アナログ音響信号(第1チャンネルの音響信号、第1の信号)
S1LM アナログ音響信号(第1チャンネルの音響信号、第2の信号)
S1RP アナログ音響信号(第2チャンネルの音響信号、第1の信号)
S1RM アナログ音響信号(第2チャンネルの音響信号、第2の信号)
S2P 1ビット信号(第1の量子化信号)
S2M 1ビット信号(第2の量子化信号)
S2L 1ビット信号(第1チャンネルの量子化信号)
S2R 1ビット信号(第2チャンネルの量子化信号)
S2LP 1ビット信号(第1チャンネルの量子化信号、第1の量子化信号)
S2LM 1ビット信号(第1チャンネルの量子化信号、第2の量子化信号)
S2RP 1ビット信号(第2チャンネルの量子化信号、第1の量子化信号)
S2RM 1ビット信号(第2チャンネルの量子化信号、第2の量子化信号)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a digital switching amplifier that is suitably applied to an analog signal such as an acoustic signal and uses ΔΣ modulation that can amplify the analog signal with high efficiency.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a digital switching amplifier using a ΔΣ modulation signal is known. A digital switching amplifier using a ΔΣ modulation signal has an advantage that an analog signal such as an acoustic signal can be amplified with high efficiency.
[0003]
An example of a configuration of a digital switching amplifier using a conventional ΔΣ modulation signal will be described with reference to FIG.
[0004]
As shown in FIG. 8, in the conventional
[0005]
As shown in FIG. 8, the
[0006]
[0007]
The
[0008]
The
[0009]
The constant
[0010]
The constant
[0011]
The
[0012]
The
[0013]
Next, the operation of the conventional digital switching amplifier will be described.
[0014]
After the feedback signals S54P and S54M are respectively subtracted from the analog acoustic signals S51P and S51M input to the
[0015]
The 1-bit signals S52P and S52M are input to the constant
[0016]
The power amplified 1-bit signals S53P and S53M obtained by the constant
[0017]
However, in the conventional
[0018]
The main reasons for the occurrence of the offset voltage include the generation of the offset voltage in the
[0019]
In the conventional
[0020]
The offset voltage adjusting method in the conventional digital switching amplifier will be described with reference to FIG.
[0021]
In this method, the
[0022]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional offset voltage adjustment method, the constant voltage V and −V (power supply voltage) supplied from the constant voltage power source 56 to the constant
[0023]
First, the constant voltages V and −V to be switched are generally a relatively high voltage value of several tens of volts due to the characteristics of the amplifier device. In order to adjust this voltage, it is necessary to configure the voltage regulators 59H and 59L using components that can withstand a relatively high voltage of several tens of volts, that is, components having a high withstand voltage of several tens of volts or more. Such a component having a high withstand voltage tends to be a relatively large and expensive component. Therefore, there is a problem that the amplifier is increased in size and cost.
[0024]
In the method of adjusting the constant voltages V and -V to be switched, it is necessary to change a relatively high voltage value of several tens of volts, and fine adjustment is difficult. Therefore, the adjustment work for canceling the offset voltage is a heavy burden when the conventional
[0025]
Further, when the conventional
[0026]
At present, digital switching amplifiers do not exist as products, but ordinary audio stereo amplifiers have a circuit that adjusts the left / right balance when a signal is input from the outside, and this circuit adjusts in advance. . Therefore, even when the above-mentioned conventional digital switching amplifier is used for amplification of stereo sound signals, a circuit for adjusting the left / right balance at the time when the signal is input from the outside is provided, and a method of adjusting in advance by this circuit is adopted. It is considered possible.
[0027]
However, the above-described volume balance adjustment method requires the use of a circuit dedicated to left and right balance adjustment, and the configuration of the amplifier cannot be simplified.
[0028]
The present invention has been made in view of the above-described conventional problems, and a first object of the invention is to provide a digital switching amplifier that can easily prevent generation of low-frequency band noise caused by an offset voltage. A second object of the present invention is to provide a digital switching amplifier capable of adjusting the balance of output acoustic signals between channels with a simple configuration.
[0029]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problem, the digital switching amplifier according to the present invention amplifies a differential signal composed of a pair of a first signal and a second signal having opposite polarities to each other. A ΔΣ modulation unit that generates a first quantized signal and a second quantized signal by performing ΔΣ modulation on the
[0030]
According to the above configuration, even if an offset voltage is generated in the amplifier output, the attenuation factor of the first feedback path and the attenuation of the second feedback path are measured by the adjusting means while measuring the offset voltage at the time of manufacturing or inspection after manufacturing. The offset voltage can be canceled (cancelled) by adjusting the difference from the rate. In general, since some signal level attenuation means is provided as an essential element in both the first feedback path and the second feedback path, the voltage on the first feedback path and the second feedback path adjusted by the adjusting means. Is lower than the output voltage of the constant voltage power supply. Thereby, compared with the conventional configuration in which the output voltage of the constant voltage power supply is adjusted, the voltage to be adjusted is a low level voltage and is easy to handle, so that the offset voltage can be easily canceled. Therefore, it is possible to easily prevent the generation of noise in the low frequency band due to the offset voltage. Therefore, according to the above configuration, it is possible to easily provide a digital switching amplifier in which generation of low frequency band noise due to the offset voltage is prevented.
[0031]
In a preferred embodiment of the digital switching amplifier according to the present invention, the adjustment means changes only one of the attenuation factor of the first feedback path and the attenuation factor of the second feedback path.
[0032]
According to the above configuration, the adjusting means changes only one of the attenuation factor of the first feedback path and the attenuation factor of the second feedback path, so that the adjusting means reduces the attenuation factor of the first feedback path. As compared with the case where both the attenuation rate of the second feedback path and the second feedback path are changed, the number of adjustment points can be reduced. Thereby, simplification of the adjustment work for canceling the offset voltage can be achieved.
[0033]
Further, according to the above configuration, it is only necessary to provide an attenuation unit (for example, a semi-fixed type variable resistor) having a variable attenuation rate in only one of the first feedback path and the second feedback path, and the other is attenuated. It is possible to provide an attenuation part (for example, a fixed resistor) with a fixed rate or no attenuation part. Therefore, the configuration of the digital switching amplifier can be simplified.
[0034]
In order to solve the above-described problem, the digital switching amplifier according to the present invention performs a delta-sigma modulation on the first channel acoustic signal to amplify the plurality of channels of the acoustic signal, thereby converting the quantized signal of the first channel. A first ΔΣ modulation unit to be generated; a second ΔΣ modulation unit that generates a quantized signal of the second channel by performing ΔΣ modulation on the acoustic signal of the second channel; and a constant voltage supplied from a constant voltage power source. A first power amplifier that amplifies the first channel quantized signal by switching based on the quantized signal, and a constant voltage supplied from a constant voltage power source based on the second channel quantized signal. A second power amplifying unit for amplifying the second channel quantized signal and a negative first channel quantized signal to the first ΔΣ modulating unit. In a digital switching amplifier comprising a first channel feedback path for returning and a second channel feedback path for negatively feeding back the amplified second channel quantized signal to the second ΔΣ modulation section, the attenuation section for attenuating the signal is the first It is provided in at least one of the channel feedback path and the second channel feedback path, and the attenuation rate of the attenuation unit is changed so that the difference between the attenuation rate of the first channel feedback path and the attenuation rate of the second channel feedback path changes. A balance adjusting means for adjusting is provided.
[0035]
According to the above configuration, even if an output acoustic signal balance (volume balance) is out of balance between the first channel and the second channel, a signal of a known level is applied to each channel at the time of manufacturing or inspection after manufacturing. The first channel and the second channel are adjusted by adjusting the difference between the attenuation rate of the first channel feedback path and the attenuation rate of the second channel feedback path by the balance adjusting means while measuring the output signal of each channel. Can be adjusted to a desired balance. When outputting stereo sound signals, even if there is a level difference (volume difference) in the output sound signal between the right channel and the left channel, the same level signal is input to each channel and the output of each channel is output. By adjusting the difference between the attenuation rate of the return path of the right channel and the return channel of the left channel by measuring the balance while measuring the signal, the level (volume) of the output sound signal of the right channel and the left channel is adjusted. Can be equal. A circuit (adjustment means) for offset adjustment can be used as the balance adjustment means. In particular, when a circuit for offset adjustment is essential, by using this circuit, it can be applied to balance adjustment without adding a separate circuit for balance adjustment between channels. Therefore, according to the above configuration, a digital switching amplifier in which the balance of output acoustic signals between channels is adjusted can be realized with a simple configuration.
[0036]
Note that the digital switching amplifier having the two configurations described above is “attenuating units for attenuating a signal having two feedback paths (a first feedback path and a second feedback path, or a first channel feedback path and a second channel feedback path). Means (adjustment means or balance adjustment means) provided at least on one side and for adjusting the attenuation rate of the attenuation unit so that the difference between the attenuation rate of one feedback path and the attenuation rate of the other feedback path changes ) ”Is common (the matter related to the new configuration corresponding to the problem to be solved).
[0037]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Embodiment 1]
One embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 to 5 as follows.
[0038]
As shown in FIG. 1, the
[0039]
As shown in FIG. 1, the
[0040]
The subtractors 5P and 5M include analog acoustic signals S1P and S1M input to the input terminals 4P and 4M, and a feedback signal S4P fed back from the constant
[0041]
The
[0042]
The
[0043]
The constant
[0044]
The constant
[0045]
The feedback lines 7P and 7M are used for negative feedback of the power amplified 1-bit signals S3P and S3M to the input terminal of the
[0046]
The
[0047]
Next, the operation of the digital switching amplifier having the above configuration will be described.
[0048]
After the feedback signals S4P and S4M are respectively subtracted from the analog acoustic signals S1P and S1M input to the input terminals 4P and 4M, the obtained signals are converted into 1-bit signals S2P and S2M by the
[0049]
1-bit signals S2P and S2M are input to constant
[0050]
The power amplified 1-bit signals S3P and S3M obtained by the constant
[0051]
Further, the power amplification 1-bit signals S3P and S3M are input to the attenuation /
[0052]
Next, the configuration and operation of the attenuation /
[0053]
As shown in FIG. 2, the attenuation /
[0054]
The power amplification 1-bit signals S3P and S3M obtained by the constant
[0055]
Next, a method for adjusting the offset voltage in the
[0056]
When the offset voltage is not generated, the
[0057]
In reality, however, the amplifier output is usually caused by factors such as the generation of an offset voltage in the
[0058]
Therefore, in the
[0059]
Specifically, the offset voltage (analog acoustic signal S5P and analog acoustic signal S5P and analog acoustic signal) in the no-signal state (state where the level of the analog acoustic signal S1P and the analog acoustic signal S1M is 0) at the time of manufacturing or inspection after manufacturing. The level difference from the signal S5M) is measured by a voltage measuring device, and when the offset voltage is detected, the attenuation /
[0060]
In this offset voltage adjusting method, and in general, since some signal level attenuation means is provided as an essential element in both of the
[0061]
The offset voltage that is a problem here is caused by variations in the characteristics of each element and factors inherent to each circuit. Therefore, once the offset voltage is adjusted, basically it does not change greatly. Therefore, the offset voltage only needs to be manually adjusted once at the time of manufacture or at the time of inspection after manufacture, and need not be adjusted at the time of use.
[0062]
As described above, in the
[0063]
The inventors of the present application examined changes in frequency characteristics depending on the presence or absence of an offset voltage in order to confirm the effect of canceling the offset voltage. Analyzes the frequency characteristics of the amplifier output signals (analog acoustic signals S5P and S5M) when an offset voltage is generated in the
[0064]
From the results shown in FIGS. 3 and 4, when an offset voltage is generated, noise is generated in a low frequency band of 200 Hz or lower as shown in FIG. 4, while the offset voltage is canceled by the above-described method. Thus, it can be seen that such noise is removed. The reason why noise occurs in a low frequency band of 200 Hz or less due to the offset voltage is that the offset voltage is a DC voltage (usually several volts), and thus appears as noise near 0 Hz on the FFT analyzer.
[0065]
In the
[0066]
In order to adjust only one of the attenuation rate of the
[0067]
When the variable attenuator (13P or 13M) is provided only in one of the
[0068]
A preferred embodiment of a digital switching amplifier having a variable attenuator only on one feedback line according to the present invention is shown in FIG.
[0069]
As shown in FIG. 6, this
[0070]
The fixed
[0071]
According to the above configuration, since the level of the feedback signal S4M is fixed to a predetermined value, the offset voltage can be adjusted only by adjusting the level of the feedback signal S4P with the semi-fixed
[0072]
[Embodiment 2]
The following will describe another embodiment of the present invention with reference to FIG. For convenience of explanation, the same members as those shown in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and the description thereof is omitted.
[0073]
As shown in FIG. 6, the
[0074]
As shown in FIG. 6, the
[0075]
The subtractors 5L and 5R include analog acoustic signals S1L and S1R inputted to the input terminals 4L and 4R, and feedback signals fed back from the constant
[0076]
The ΔΣ modulation circuits 1L and 1R respectively modulate the analog acoustic signals S1L and S1R obtained by subtracting the feedback signals S4L and S4R by ΔΣ modulation, thereby causing an L channel 1-bit signal S2L (first channel quantized signal) and R A 1-bit signal S2R (second channel quantized signal) of the channel is generated.
[0077]
The ΔΣ modulation circuit 1L is configured by an integrator / adder group 11L and a quantizer 12L, and the ΔΣ modulation circuit 1R is configured by an integrator / adder group 11R and a quantizer 12R. Yes. The integrator / adder groups 11L and 11R are high-order integrators, integrate the analog acoustic signals S1L and S1R after being subtracted by the subtractors 5L and 5R, add them, and quantize the obtained signals. Output to the generators 12L and 12R. The quantizers 12L and 12R determine the polarities of the signals obtained by the integrator / adder groups 11L and 11R and convert them into 1-bit signals S2L and S2R that are binary quantized signals. Here, the quantization thresholds of the quantizers 12L and 12R are optimally set with respect to the assumed sampling frequency. The quantizers 12L and 12R operate in response to the clock signal.
[0078]
The constant
[0079]
The constant voltage switching circuit 2L performs switching of the constant voltages V and −V supplied from the constant voltage power supplies 6H and 6L based on the 1-bit signal S2L, that is, using the 1-bit signal S2L as a switching control signal. Thus, the 1-bit signal S2L is power-amplified. The constant voltage switching circuit 2L outputs the power amplified 1-bit signal S3L obtained by power amplification of the 1-bit signal S2L to the
[0080]
Constant
[0081]
The feedback lines 7L and 7R are used to negatively feed back the power amplified 1-bit signals S3L and S3R to the input terminals of the ΔΣ modulation circuits 1L and 1R. The attenuation /
[0082]
The
[0083]
Next, the operation of the digital switching amplifier having the above configuration will be described.
[0084]
After the feedback signals S4L and S4R are respectively subtracted from the analog acoustic signals S1L and S1R input to the input terminals 4L and 4R, the obtained signals are converted into 1-bit signals S2L and S2R by the ΔΣ modulation circuits 1L and 1R. The Specifically, the analog acoustic signals S1L and S1R after the feedback signals S4L and S4R are respectively subtracted by the integrator / adder groups 11L and 11R are integrated, added, noise-shaped, and quantized. In the units 12L and 12R, the polarity of the added differential integration signal is determined and converted into 1-bit signals S2L and S2R of “1” or “0”.
[0085]
1-bit signals S2L and S2R are input to constant
[0086]
The power amplified 1-bit signals S3L and S3R obtained by the constant
[0087]
Further, the power-amplified 1-bit signals S3L and S3R are input to the attenuation /
[0088]
Next, a method for adjusting the volume difference between the left and right channels in the
[0089]
The volume difference between the left and right channels, that is, the voltage level difference between the analog sound signal S5L and the analog sound signal S5R is caused by the level difference between the amplified signals themselves, while the feedback signal S4L for the left channel and the right channel This is also caused by a voltage level difference with the feedback signal S4R.
[0090]
Therefore, the
[0091]
Specifically, first, a test signal of the same level is input to the left and right channels during manufacturing or inspection after manufacturing. That is, the left channel analog audio signal S1L and the right channel analog audio signal S1R are kept at the same level. In this state, the levels of the left channel output acoustic signal (analog acoustic signal S5L) and the right channel output acoustic signal (analog acoustic signal S5R) are measured by a voltage meter. When a level difference is detected between them, the attenuation /
[0092]
In the configuration of the present embodiment, the attenuation /
[0093]
Note that, as described above, the difference in volume balance between channels is considered to be caused mainly by variations in the element itself and the wiring pattern. That's hard to think. Therefore, the adjustment of the volume balance between channels may be performed only once by the method described above at the stage of production or inspection, and it is not necessary to perform it many times. Accordingly, the attenuation /
[0094]
Further, in the
[0095]
[Embodiment 3]
The following will describe still another embodiment of the present invention with reference to FIG. For convenience of explanation, the same members as those shown in
[0096]
The digital switching amplifier of the present embodiment is configured to perform both voltage cancellation and volume balance adjustment by combining the configuration of the first embodiment and the configuration of the second embodiment.
[0097]
As shown in FIG. 7, the
[0098]
That is, in the
[0099]
In the
[0100]
The ΔΣ modulation circuit 1L generates a 1-bit signal (first quantized signal) S2LP and a 1-bit signal (second quantized signal) S2LM by performing ΔΣ modulation on the analog acoustic signals S1LP and S1LM. The ΔΣ modulation circuit 1R generates a 1-bit signal (first quantized signal) S2RP and a 1-bit signal (second quantized signal) S2RM by performing ΔΣ modulation on the analog acoustic signals S1RP and S1RM. It has become.
[0101]
The constant voltage switching circuit 2L amplifies the 1-bit signals S2LP and S2LM by switching the constant voltages V and -V supplied from the constant voltage power supplies 6H and 6L based on the 1-bit signals S2LP and S2LM, and obtained The power amplification 1-bit signals S3LP and S3LM are output. The constant
[0102]
Further, as a feedback line 7L in the
[0103]
The attenuation /
[0104]
Further, the attenuation /
[0105]
As described above, in the configuration of the present embodiment, the attenuation /
[0106]
Next, in the
[0107]
First, in the no-signal state (state where the levels of the analog acoustic signals S1LP, S1LM, S1RP, and S1RM are 0), the offset voltage at the amplifier output of the left channel (the level difference between the analog acoustic signal S5LP and the analog acoustic signal S5LM) Is measured with a voltage meter. When the offset voltage is detected, the attenuation /
[0108]
Next, the offset voltage (level difference between the analog acoustic signal S5RP and the analog acoustic signal S5RM) at the amplifier output of the right channel is measured with a voltage measuring instrument while there is no signal. When the offset voltage is detected, the attenuation /
[0109]
Furthermore, in the state where the test signals of the same level are input to the left and right channels (the left channel analog acoustic signals S1LP and S1LM and the right channel analog acoustic signals S1RP and S1RM are at the same level), the output sound of the left channel The levels of the signals (analog acoustic signals S5LP and S5LM) and the right channel output acoustic signals (analog acoustic signals S5RP and S5RM) are measured by a voltage meter. When a level difference is detected between the two, the attenuation /
[0110]
The adjustment at this time is performed while keeping the offset voltage of each channel canceled. That is, the level difference between the feedback signal S4LP and the feedback signal S4LM and the level difference between the feedback signal S4RP and the feedback signal S4RM are kept constant. Specifically, the feedback signal S4RP and the feedback signal S4RM are changed by the same level while the attenuation rate of the feedback lines 7LP and 7LM is kept constant by keeping the attenuation rate of the variable attenuator 13LM constant. In addition, the attenuation rates of the variable attenuators 13RP and 13RM are adjusted so that the levels of the analog acoustic signals S5LP and S5LM and the analog acoustic signals S5RP and S5RM are equal. Thereby, the volume difference between channels can be canceled.
[0111]
As described above, according to the configuration of the present embodiment, the function as the first adjusting means for adjusting the difference between the attenuation rate of the feedback line 7LP and the attenuation rate of the feedback line 7LM, and the feedback line 7RP By providing the attenuation /
[0112]
In the above description, the adjustment for canceling the offset voltage is performed, and then the balance adjustment between channels is performed. However, the adjustment order may be reversed. In the above example, the attenuation rate of one feedback line 7LP is fixed, but the attenuation rates of all the feedback lines 7LP, 7LM, 7RP, and 7PM may be adjusted. However, it is preferable to fix the attenuation rate of one feedback signal 7LP as in the above example because the adjustment work becomes simple.
[0113]
Further, in the configuration of each of the above embodiments, a differential signal input from the outside of the digital switching amplifier is amplified, but a differential signal is generated from one signal input from the outside of the digital switching amplifier, It is also possible to amplify the differential signal.
[0114]
Further, the configuration of each of the above embodiments includes an LPF network circuit for demodulating an amplified 1-bit signal into an analog acoustic signal, but a demodulator for demodulating the amplified 1-bit signal into an analog signal. As an alternative, a circuit other than the LPF network circuit may be provided. Further, the demodulating unit for demodulating the amplified 1-bit signal into an analog acoustic signal may be omitted, and the amplified 1-bit signal may be digitally output as it is.
[0115]
【The invention's effect】
In the digital switching amplifier of the present invention, as described above, the attenuation unit for attenuating the signal is provided in at least one of the first feedback path and the second feedback path, and the attenuation factor of the first feedback path is An adjustment means is provided for adjusting the attenuation rate of the attenuation unit so that the difference from the attenuation rate of the second feedback path changes.
[0116]
As a result, even if an offset voltage is generated in the amplifier output, the attenuation factor of the first feedback path and the attenuation factor of the second feedback path are measured by the adjusting means while measuring the offset voltage at the time of manufacturing or inspection after manufacturing. The offset voltage can be easily canceled by adjusting the difference. Therefore, the above configuration has an effect that it is possible to provide a digital switching amplifier that can easily prevent the generation of noise in the low frequency band due to the offset voltage.
[0117]
In a preferred embodiment of the digital switching amplifier according to the present invention, the adjustment means changes only one of the attenuation factor of the first feedback path and the attenuation factor of the second feedback path.
[0118]
Thereby, an adjustment location can be reduced. Therefore, the above configuration has the effect of simplifying the adjustment work for canceling the offset voltage and simplifying the configuration of the amplifier.
[0119]
In the digital switching amplifier of the present invention, as described above, the attenuation unit for attenuating the signal is provided in at least one of the first channel feedback path and the second channel feedback path, and the attenuation of the first channel feedback path. The balance adjustment means is provided for adjusting the attenuation rate of the attenuation unit so that the difference between the rate and the attenuation rate of the second channel feedback path changes.
[0120]
As a result, even if the balance (volume balance) of the output acoustic signal is incorrect between the first channel and the second channel, a signal of a known level is input to each channel and the output signal of each channel is measured. By adjusting the difference between the attenuation rate of the first channel feedback path and the attenuation rate of the second channel feedback path by the balance adjusting means, the balance of the output acoustic signal between the first channel and the second channel is simplified. The desired balance can be adjusted with a simple configuration. In addition, a circuit (adjustment unit) for offset adjustment can be used as the balance adjustment unit. Therefore, the above configuration has an effect that it is possible to provide a digital switching amplifier that can adjust the balance of output acoustic signals between channels with a simple configuration.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of a digital switching amplifier according to an embodiment of the present invention.
2 is a circuit diagram showing a configuration of an attenuation / adjustment unit of the digital switching amplifier shown in FIG. 1;
3 is a graph showing frequency characteristics of an amplifier output signal when an offset voltage is generated in the digital switching amplifier shown in FIG.
4 is a graph showing frequency characteristics of an amplifier output signal after adjustment for canceling an offset voltage in the digital switching amplifier shown in FIG. 1; FIG.
FIG. 5 is a block diagram showing a modification of the digital switching amplifier shown in FIG. 1;
FIG. 6 is a block diagram showing a configuration of a digital switching amplifier according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a block diagram showing a configuration of a digital switching amplifier according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a block diagram showing a configuration of a conventional digital switching amplifier.
9 is a block diagram showing a state in which a voltage regulator for canceling an offset voltage is provided outside the digital switching amplifier shown in FIG.
[Explanation of symbols]
1 ΔΣ modulation circuit (ΔΣ modulator)
1L ΔΣ modulation circuit (first ΔΣ modulation unit)
1R ΔΣ modulation circuit (second ΔΣ modulation unit)
2 Constant voltage switching circuit (power amplifier)
2L constant voltage switching circuit (first power amplifier)
2R constant voltage switching circuit (second power amplifier)
6H constant voltage power supply
6L constant voltage power supply
7P feedback line (first return path)
7M feedback line (second return path)
7L feedback line (first channel return path)
7R feedback line (second channel return path)
7LP feedback line (first channel feedback path, first feedback path)
7LM feedback line (first channel feedback path, second feedback path)
7RP feedback line (second channel return path, first return path)
7RM feedback line (second channel feedback path, second feedback path)
9 Attenuation / adjustment unit (attenuation unit, adjustment means)
10 Digital switching amplifier
19 Attenuation / adjustment unit (attenuation unit, adjustment means)
20 Digital switching amplifier
29 Attenuation / Adjustment Unit (Attenuation unit, balance adjustment means)
30 Digital switching amplifier
39 Attenuation / adjustment part (attenuation part, adjustment means, balance adjustment means)
40 Digital switching amplifier
S1P analog acoustic signal (first signal)
S1M analog acoustic signal (second signal)
S1L analog sound signal (1st channel sound signal)
S1R analog sound signal (second channel sound signal)
S1LP analog sound signal (first channel sound signal, first signal)
S1LM analog sound signal (first channel sound signal, second signal)
S1RP analog acoustic signal (second channel acoustic signal, first signal)
S1RM analog acoustic signal (second channel acoustic signal, second signal)
S2P 1-bit signal (first quantized signal)
S2M 1-bit signal (second quantized signal)
S2L 1-bit signal (quantized signal of the first channel)
S2R 1-bit signal (quantized signal of the second channel)
S2LP 1-bit signal (first channel quantized signal, first quantized signal)
S2LM 1-bit signal (first channel quantized signal, second quantized signal)
S2RP 1-bit signal (second channel quantized signal, first quantized signal)
S2RM 1-bit signal (second channel quantized signal, second quantized signal)
Claims (3)
信号を減衰させる減衰部が第1の帰還路および第2の帰還路の少なくとも一方に設けられているとともに、
第1の帰還路の減衰率と第2の帰還路の減衰率との差が変化するように減衰部の減衰率を調整するための調整手段が設けられていることを特徴とするディジタルスイッチングアンプ。In order to amplify a differential signal composed of a pair of a first signal and a second signal having opposite polarities, the first quantized signal and the second signal are modulated by ΔΣ modulation of the first signal and the second signal. A ΔΣ modulator that generates two quantized signals, and a first quantized signal by switching a constant voltage supplied from a constant voltage power source based on the first quantized signal and the second quantized signal, and A power amplifier that amplifies the second quantized signal, a first feedback path that negatively feeds back the amplified first quantized signal to the ΔΣ modulator, and a second quantized signal negative to the ΔΣ modulator In a digital switching amplifier comprising a second feedback path for feedback,
An attenuation unit for attenuating the signal is provided in at least one of the first feedback path and the second feedback path;
A digital switching amplifier characterized in that adjustment means is provided for adjusting the attenuation factor of the attenuation unit so that the difference between the attenuation factor of the first feedback channel and the attenuation factor of the second feedback channel changes. .
信号を減衰させる減衰部が第1チャンネル帰還路および第2チャンネル帰還路の少なくとも一方に設けられているとともに、
第1チャンネル帰還路の減衰率と第2チャンネル帰還路の減衰率との差が変化するように減衰部の減衰率を調整するためのバランス調整手段が設けられていることを特徴とするディジタルスイッチングアンプ。In order to amplify a multi-channel acoustic signal, a first ΔΣ modulation unit that generates a first channel quantized signal by ΔΣ modulation of the first channel acoustic signal, and ΔΣ modulation of the second channel acoustic signal The second ΔΣ modulation unit that generates the second channel quantized signal and the constant voltage supplied from the constant voltage power source are switched based on the first channel quantized signal to amplify the first channel quantized signal. A first power amplifying unit, a second power amplifying unit for amplifying the second channel quantized signal by switching a constant voltage supplied from a constant voltage power source based on the second channel quantized signal, and amplification A first channel feedback path for negatively feeding back the quantized signal of the first channel to the first ΔΣ modulator, and a second ΔQ of the amplified second channel quantized signal. In a digital switching amplifier comprising a second channel feedback path for negative feedback to the Σ modulator,
An attenuation section for attenuating the signal is provided in at least one of the first channel feedback path and the second channel feedback path,
Digital switching characterized in that balance adjustment means is provided for adjusting the attenuation factor of the attenuation unit so that the difference between the attenuation factor of the first channel feedback channel and the attenuation factor of the second channel feedback channel changes. Amplifier.
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