JP3617296B2 - オートカッタ装置及びこれを用いたプリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は帳票等を発行するプリンタに関し、更に詳しくはモータの駆動力を可動刃に伝達する動力伝達部にウオームを使用しているオートカッタ装置を搭載したプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のオートカッタ装置は、モータの回転を平歯車同士の組合せにより減速して可動刃に伝達されていた。しかし、近年のオートカッタ装置は小型化や動力伝達機構を簡素化するため、ウオームを使用してモータの回転数を一度に大きく減速を行うものが増えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなウオームとウオームホイールを使用したオートカッタ装置は、次のような課題があった。
【0004】
すなわち、クリップ等が可動刃の移動経路に落下する場合等のように、可動刃が異物によって移動を停止された場合、ウオームとウオームホイールとはそれぞれ回転軸中心が直交するために、ウオームは、モータ等の動力伝達機構部のイナーシャにより回転軸中心の方向へ移動されるよう押圧され、ウオームホイールは、回転軸の外周と当接するように押圧される。更には、ウオーム及びウオームホイールは、モータの回転駆動力によってイナーシャと同方向へ移動されるように押圧される。
【0005】
このため、ウオームは、ウオームを回転軸中心方向に挟持するフレームの一方の当接面に大きな力により押圧されて停止され、ロック状態となる。
【0006】
このように、ロック状態になると、モータは、異物によって一方の回転が規制され、反対方向の回転は、ウオームと当接面との間の大きな力により発生する摩擦力により規制されるので、モータによってロック状態を脱することができなかった。
【0007】
その為、従来のウオームを使用したオートカッタ装置では、ロック状態が発生すると、ウオーム軸を特開平5−337877号のように治具で回転させる若しくは付加された指で回転可能な歯車を回転させて可動刃を後退させて異物を除去していた。
【0008】
このように、従来の技術では、可動刃を手動によってホームポジションに戻すという作業が必要なものであり、操作性の悪いものであった。
【0009】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、オートカッタ装置への異物進入による可動刃のロックの解除を容易に行うことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、正逆回転可能なモータと、記録紙を切断する可動刃と、ウオーム及び該ウオームと噛合するウオームホイールとを備え、前記モータの正回転により前記可動刃を切断位置、待機位置へ移動させる伝達手段と、前記モータの回転方向を切り換えるモータ制御部とを有するオートカッタ装置において、前記伝達手段は、前記モータと前記ウオームとの伝達経路の間に、前記モータを逆回転する場合前記モータを正回転する場合よりも大きい駆動力を伝達するクラッチ手段を備えていることを特徴とする。
【0011】
可動刃が移動しない異常が発生した場合に、伝達手段で生じる摩擦負荷は駆動力が大きいと大きく発生するが、上記構成により、正常時は小さな力で可動刃を移動させて、異常時の摩擦負荷を低減させし、異常時にはモータを逆回転させると、正常時より駆動力が大きいので、摩擦負荷があっても可動刃を待機位置へ移動させることができる。
【0013】
また、クラッチ手段がトルクリミッターとして機能するので可動刃が移動しない異常が発生してもモータは停止することがなく、モータ等の回転イナーシャによる摩擦負荷への影響をなくすと同時にモータの破損を防ぐことが可能となる。
【0014】
更に、本発明は、前記クラッチ手段は、第1の鋸歯状歯を備え、前記モータに駆動される伝達駆動歯車と、前記第1の鋸歯状歯と対向する位置に第2の鋸歯状歯を備え前記ウオームへ回転駆動力を伝える伝達従動歯車とを有し、前記伝達駆動歯車もしくは前記伝達従動歯車のどちらか一方の歯車は、回転中心軸方向へ移動可能であるとともに前記鋸歯状歯が噛合する方向へ付勢されていることを特徴とする。
【0015】
上記構成により、被駆動部材がその回転を停止されたとしても、鋸歯状の歯の角度により噛合が外れるように移動されて軸方向に離れて相対回転移動が可能となる。このように、簡略な機構であるために容易に安価にすることができる。また、付勢バネ力、傾斜角度、摩擦係数によりトルクが決定されるので、バネ力や鋸歯状の角度、材質を変えて伝達トルクやその解除トルクを安定させ、且つトルク管理を所望するトルクに容易にできる等の効果がある。
【0016】
また更に、本発明は、前記クラッチ手段の前記鋸歯状歯は対向する双方の歯が一部欠損していることを特徴とする。
【0017】
上記構成より、ロック後に、モータを逆回転させると、鋸歯状歯が欠損しているので、伝達駆動歯車は回転移動してから鋸歯状歯が当接する。それにより、当接する際、モータのイナーシャや伝達駆動歯車のイナーシャが伝達従動歯車を回転する方向へ作用するので、モータの逆回転時のトルクはその分少なくて済み、モータの小型化、低消費量化が図られる。
【0018】
また更に、本発明は、前記クラッチ手段は、前記モータに回転される駆動部材と、前記ウオームと連結された被駆動部材と、前記被駆動部材の外周を圧接するコイル部と前記駆動部材と係合する腕部とを備え、前記モータが正回転の場合に前記コイル部が緩むように配置されたクラッチバネとを備えたバネクラッチであることを特徴とする。
【0019】
上記構成により、コイル部が摺動して行われる機構であるから、静かでスムーズに作動することができ、更には簡略機構なことから省スペースで実現できる等の効果がある。
【0020】
また更には、本発明は、プリンタ本体と、プリンタ本体に設けられ、記録紙に対して所望の印刷を行う印刷手段と、請求項1乃至4のいずれか1項記載のオートカッタ装置とを備えたことを特徴とするプリンタである。
【0021】
上記構成の発明によれば、可動刃がロック状態になった場合、モータを逆回転させるだけでそのロック状態を解除できるので、可動刃を手動によってホームポジションに戻すという作業のない操作性の向上したプリンタを容易に得ることが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の1例を図面を用いて詳細に説明する。
【0023】
図1は、本実施の形態のプリンタの外観を示す斜視図である。
【0024】
図1に示すように、本実施の形態のプリンタ1は、POSシステムに用いられる電子キャッシュレジスタ等に適用される活字輪選択式プリンタで、インクロール35が着脱可能なプリンタ本体32と、このプリンタ本体32の後方に設けられる記録紙の供給部とから構成される。
【0025】
プリンタ本体32には、記録紙に対して所望の印字を行うための活字輪を有する印字手段(図示せず)と、印字位置に記録紙を送るための図示しない紙送り機構と、印字された記録紙を切断するためのカッタ装置34とが設けられている。
【0026】
図1に示すように、カッタ装置34は、プリンタ本体32の上部に設けられ、以下に説明するような構成を有している。
【0027】
図2はオートカッタ装置34の概略説明図であり、1は動力源となるモータ、2はモータシャフトに挿入され回転方向に固定された平歯車のモータ歯車、3はモータ歯車2と噛合する平歯車の大歯車3aと第1の鋸歯状歯3bとが一体成形されて回転中心上で移動可能に配置され、モータ1によって回転される伝達歯車、4は伝達歯車3と回転軸中心を同一に配置され、第1の鋸歯状歯3bと噛合する第2の鋸歯状歯4aとウオーム4bを一体成形され、一端をフレーム11によってその移動を規制されているウオーム軸、5は支軸5bに回転自在に支持され、ウオーム軸4のウオーム4bと噛合して回転されるハスバ歯車、6はハスバ歯車5上に固定され後述する可動刃7と係合するカッタ刃駆動ピン、可動刃7は一端を支軸7aに回動自在であって、トラック溝7bとカッタ刃駆動ピン6とが係合して配置され、受け刃8の刃先8aと摺動する刃先7cを有する可動刃7、9は伝達歯車3とウオーム軸4との鋸歯状歯3b、4aが係合するように伝達歯車3を付勢する圧縮バネ、10は、ハスバ歯車6に設けられたカム部5aに押されるものであってハスバ歯車6の回転位置を検出する検出器である。
【0028】
図3は伝達歯車3とウオーム軸4との係合状態における力の関係を示す説明図である。
【0029】
図2、図3を用いて動作の説明を行う。
【0030】
図2においてモータ1に電圧を印加するとモータ1は矢印a方向へ回転し、モータ歯車2も同方向へ回転する。一方、モータ歯車2と噛み合う伝達歯車3は矢印b方向へ回転する。この伝達歯車3と噛合しているウオーム軸4も矢印b方向へ回転する。ハスバ歯車5は、ウオーム4bにより回転数を大きく減らされて矢印c方向へ回転される。
【0031】
回転されるハスバ歯車5に設けられたカッタ刃駆動ピン6と可動刃7のトラック溝7bとが係合していることにより、可動刃7は支軸7aを回動中心とし、受け刃8の上を摺動しながら矢印d方向に揺動し、可動刃7と受け刃8の間に存する不図示の用紙を切断する。
【0032】
この用紙は、プリンタ等で印字され不図示の紙送り機構より搬送されるものであり、所望の切断位置まで搬送されて停止された後に切断されるものである。
【0033】
用紙を切断した後、更にハスバ歯車5は同方向に回転され、図中下方向の頂点を過ぎると、可動刃7は矢印e方向へ移動される。やがてハスバ歯車5に設けられたカム部5aが検出器10の接点部を押し、検出器10は、可動刃7がホームポジションに位置したことを検出する。モータ1の駆動及びその回転方向を制御する不図示の制御部は検出器10からの信号を利用してモータ1への通電を止め、オートカッタ装置による用紙のカット動作を終了する。
【0034】
本願の実施の形態について図3を用いて可動刃のロック時の動作を説明する。伝達歯車3とウオーム軸4は、圧縮バネ9の荷重Fにより第1の鋸歯状歯3bと噛合する第2の鋸歯状歯4aが噛合している。モータ1により減速歯車3が矢印b方向へ回転すると、ウオーム軸4は、噛合している第1の鋸歯状歯3bと第2の鋸歯状歯4aの傾斜角度の小さい緩斜部の係合により回転される。
【0035】
また伝達歯車3は嵌合し合う斜面の高さの量を左右移動可能に構成されている。
【0036】
伝達歯車3とウオーム軸4が矢印b方向に回転し、紙を切断している時、可動刃7が異物によりその移動を妨げられロックすると、ウオーム軸4は、モータの回転子等のイナーシャ反力Fiを伝達歯車3より受ける。
【0037】
またモータ1の駆動トルクによる反力Fkをウオーム軸4より受ける。この時の緩斜部の角度をθ、摩擦係数をμとすると、伝達歯車3とウオーム軸4が平衡状態にある場合のFkは
Fk=F/tan(θ+Atanμ):(Atanはアークタンジェントを指す)
で表される。左項のFkが右項よりも大きくなると、伝達歯車3は図中、右方向に移動し、斜面を乗り越え回転するので、モータ1による駆動力をFk以上のモータであることから、ウオーム軸4が停止していても伝達歯車3は回転を続ける。
【0038】
次に、モータ1を逆転させた場合を説明する。
【0039】
フレーム11とウオーム軸4の当接面4cとの間の摩擦力F1は
F1=(Fi+F)×μ1
ウオーム軸4の当接面4cの半径r1とすると摩擦トルクT1は、
T1=F1×r1となる。
【0040】
この摩擦負荷トルクT1より大きいモータ1の起動トルクTmとなるようにバネ荷重F、及び急斜部の角度θ1を設定している。
【0041】
このように、第1の鋸歯状歯3bと第2の鋸歯状歯4aの一方の角度を緩斜部の角度θより大きい角度θ1の傾斜角度を有する急斜部とし、可動刃7が紙を切断する方向へ作動させる場合は緩斜部、異常があって可動刃7を待機位置へ戻す場合は急斜部によりモータ1のトルクを伝達させることにより、可動刃7がロックしたとしても、モータを逆転させるとウオーム軸4は図中f方向に回転し、図示されない可動刃7はホームポジションに復帰する。
【0042】
次に、本発明の実施の形態の他の例を図4を用いて説明する。
【0043】
前述の実施の形態に比して伝達歯車3とウオーム軸4の噛合する鋸歯状歯3b鋸歯状歯4aの歯が断続的に配置されたものであり、その他の構成は前述の実施の形態と同一でありその説明は省略する。
【0044】
この場合、可動刃7が紙を切断する方向へ作動させる場合の伝達歯車3とウオーム軸4とは、前述と同様であるが、ロック状態等の異常が発生しモータを逆転させた場合、第1の鋸歯状歯3dは矢印i方向へ移動して第2の鋸歯状歯4eに当接する。
【0045】
その結果、鋸歯状歯3dが第2の鋸歯状歯4eに当接する際、ウオーム軸4の鋸歯状歯4eには、モータの駆動力にモータの回転子等のイナーシャがプラスされて作用するので、ウオーム軸4は矢印f方向へ容易に回転される。
【0046】
このように、モータの回転子等のイナーシャがウオーム軸4を矢印f方向へ回転させるので、モータのトルクはその分少なくて済み、モータの小型化、低消費量化が図られる。
【0047】
次に図5、6、7を用いて本実施の形態の第3の実施例を説明する。
【0048】
この実施の形態は、前述までは鋸歯状歯のクラッチ機構であったのに対し、バネクラッチを用いている。
【0049】
図5は本発明の第2の他の実施例の概略外観図、図6、7は係合の状態を示すg−g断面の説明図である。図5において、ねじりコイルバネ19はウオーム軸14のアーバー部14aに巻き付けられている。このねじりコイルバネ19の内径は、アーバー部14aの軸径よりも小さく設定されており、そのしめしろ、およびねじりコイルバネ19の巻き数により伝達トルクおよび緩みトルクが決められる。
【0050】
一方ねじりコイルバネ19の片端にはフック部19bが設けられており、そのフック19bは伝達歯車13に設けられた溝部13cと係合している。伝達歯車13が図示されないモータ歯車により矢印b方向へ回転されると、ねじりコイルバネ19、ウオーム軸14も共に矢印b方向に回転を始める。不図示の可動刃がロックすると、ウオーム軸14は回転を止められる。
【0051】
一方、伝達歯車13はモータからのトルクを伝達し更に回転を続けるため、溝部13cはねじりコイルバネ19のフック部19bを図6中矢印m方向に押し、ねじりコイルバネ19はそのコイルの内径を大きくなて緩み状態となり、ねじりコイルバネ19はアーバー部14aの外周上を摺動しながら回転し続ける。
【0052】
この時のトルクを緩みトルクTrとすると、軸方向に発生する荷重Frは
Fr=(Tr/r0)×cot(α+ρ)
tan(ρ)=μ0/COS(20°)
で表される。r0はウオーム14bのピッチ円半径、αはウオーム14bのねじれ角、μ0はウオーム14bとハスバ歯車との摩擦係数である。
【0053】
Frと前述のモータ等のイナーシャによる荷重Fiによりフレーム11とウオーム軸14との間には摩擦力F2
F2=(Fi+Fr)×μ1
が発生し、この時のトルクは
T2=F2×r1
となる。
【0054】
μ1はウオーム軸14とフレーム11との摩擦係数、r1はウオーム軸14の当接面14cとフレームとの接触する部分の半径である。
【0055】
この負荷トルクT2よりもモータトルクを大きく設定している。
【0056】
可動刃をホームポジションに復帰させる場合、モータを逆回転させると伝達歯車13は図中矢印c方向に回転され、伝達歯車13の溝部13cは、ねじりコイルバネ19を矢印n方向に押す。ねじりコイルバネ19は、その内径が小さくなるのでアーバー部14aを締め付けて、ウオーム軸14を矢印f方向へ回転させるので、可動刃はウオーム14bと噛合している不図示のハスバ歯車を介してホームポジションへ復帰される。
【0057】
次に、図8のフローチャートと図2をもとにロックの検出及びロック後の制御を説明する。図8において、システムに電源が投入されると、モータ1に通電を開始する(ステップS1)。通電開始と同時に開始からの時間Tをタイマーを用いてカウントする(ステップS2)。
【0058】
続いて、ホームポジションの検出器10の信号がOnかOffかを確認する(ステップS3)。Onの場合はホームポジションにいるため、モータ1への通電をOffすると共にタイマーをリセットしオートカットの信号待ちとなる(ステップS4)。
【0059】
検出器10の信号がOffの場合はモータ通電してからの時間Tと1サイクルにかかる時間に余裕を付けた時間T0と比較を行う(ステップS5)。T>T0の場合は異常状態であるため、モータの通電を止めエラー表示をする(ステップS6)。T<T0の場合は再度、検出器10の信号を確認に行きこれを繰り返す。
【0060】
ステップ4の状態でオートカットの信号が入ると再度モータ1に通電し(ステップS7)、前述のようにモータの通電時間Tをカウントする(ステップS8)。検出器10の信号がOnかOffかを確認し(ステップS9)、Onの場合ホームポジションであるため、タイマーをリセットすると共にオートカット動作を終了し、次のオートカット信号が入力されるまで待機する。
【0061】
Offの場合はT>T0かどうかを確認し(ステップS10)、T<T0の場合は再度検出器10の信号を確認に行き、これを繰り返す。T>T0の場合は可動刃7のロックの可能性があるためモータ1への通電をOffすると共にタイマーをリセットする(ステップS12)。このようにして、可動刃7のロックを検出する。
【0062】
次にエラー検出後の制御を同じく図8のフローチャートを用いて説明する。前述モータ通電Offの後、モータ1に逆通電を行い(ステップS13)、モータ1を逆回転させる。それに伴い伝達機構部の伝達部材3、ウオーム軸4、ウオームホイール5が逆回転し、可動刃7も逆方向へ移動する。
【0063】
逆通電とともに前述の時間Tをタイマーによりカウントし(ステップS14)、検出器10の信号を確認する(ステップS15)。Onの場合はホームポジションに復帰しているため、モータ1への通電をOff(ステップS16)すると共にタイマーをリセットし、可動刃7は待機状態となる。
【0064】
Offの場合は再度、TとT0の比較を行い(ステップS17)、T<T0の場合は検出器10の信号の確認のルーチンへ戻り、T>T0の場合は他の異常であるため、エラー表示とする(ステップS18)。
【0065】
上記のようにエラーを検出した後、モータ1に逆起電力を流して通電し、可動刃7を紙を切断する時とは反対の方向へ移動させて、ホームポジションに戻すよう制御されるオートカッタ装置は、異物の除去作業が容易になり、異物を除去した後、直ちに起動することも可能であるのでイニシャライズする時間を必要としないことから装置を停止している時間の短縮も図れるという効果もある。
【0066】
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
【0067】
例えば、本実施の形態においては、クラッチ機構を伝達歯車とウオーム軸との間に設けているが、モータからウオームの間の動力伝達経路上に設ければ同様の効果が得られるものである。
【0068】
例えば、本実施の形態においては、ウオームとウオーム軸とを一体に設けた例を説明したが、ウオームと伝達従動歯車のウオーム軸とを別体に設け、ウオームは断面が異形のウオーム軸にその軸方向へは移動可能、回転方向へは一体的に回転するように取り付けられても構わないものである。更には、その場合、伝達駆動歯車の伝達歯車が移動可能として説明したが、ウオーム軸が移動であっても構わないものである。
【0069】
また更には、プリンタは活字輪選択式プリンタを用いて説明したが、ドットインパクトプリンタ、サーマルプリンタ、インクジェットプリンタ等であっても構わないものである。
【0070】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、可動刃が移動しない異常が発生した場合に、伝達手段で生じる摩擦負荷は駆動力が大きいと大きく発生するが、上記構成により、正常時は小さな力で可動刃を移動させて、異常時の摩擦負荷を低減させし、異常時にはモータを逆回転させると、正常時より駆動力が大きいので、摩擦負荷があっても可動刃を待機位置へ移動させることができる。
【0071】
また、クラッチ手段がトルクリミッターとして機能するので可動刃が移動しない異常が発生してもモータは停止することがなく、モータ等の回転イナーシャによる摩擦負荷への影響をなくすと同時にモータの破損を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリンタの実施の形態の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の オートカッタ装置の概略説明図。
【図3】本発明のクラッチの係合状態を示す説明図。
【図4】本発明の実施の形態の第2例のクラッチの係合状態を示す平面図。
【図5】本発明の実施の形態の第3例のクラッチの斜視説明図。
【図6】図5のクラッチ部の詳細説明図。
【図7】図5のクラッチ部の詳細説明図。
【図8】本発明のロック検出、ロック後制御を示す、フローチャート図。
【符号の説明】
1 モータ
2 モータ歯車
3、13 伝達歯車
4、14、24 ウオーム軸
5 ハスバ歯車
6 カッタ刃駆動ピン
7 可動刃
8 受け刃
9 圧縮バネ
10 検出器
11 フレーム
Claims (5)
- 正逆回転可能なモータと、
記録紙を切断する可動刃と、
ウオーム及び該ウオームと噛合するウオームホイールとを備え、前記モータの正回転により前記可動刃を切断位置、待機位置へ移動させる伝達手段と、
前記モータの回転方向を切り換えるモータ制御部とを有するオートカッタ装置において、
前記伝達手段は、前記モータと前記ウオームとの伝達経路の間に、前記モータを逆回転する場合前記モータを正回転する場合よりも大きい駆動力を伝達するクラッチ手段を備えていることを特徴とするオートカッタ装置。 - 前記クラッチ手段は、第1の鋸歯状歯を備え、前記モータに駆動される伝達駆動歯車と、前記第1の鋸歯状歯と対向する位置に第2の鋸歯状歯を備え前記ウオームへ回転駆動力を伝える伝達従動歯車とを有し、前記伝達駆動歯車もしくは前記伝達従動歯車のどちらか一方の歯車は、回転中心軸方向へ移動可能であるとともに前記鋸歯状歯が噛合する方向へ付勢されていることを特徴とする請求項1記載のオートカッタ装置。
- 前記クラッチ手段の前記鋸歯状歯は対向する双方の歯が一部欠損していることを特徴とする請求項2のオートカッタ装置。
- 前記クラッチ手段は、前記モータに回転される駆動部材と、前記ウオームと連結された被駆動部材と、前記被駆動部材の外周を圧接するコイル部と前記駆動部材と係合する腕部とを備え、前記モータが正回転の場合に前記コイル部が緩むように配置されたクラッチバネとを備えたバネクラッチであることを特徴とする請求項1記載のオートカッタ装置。
- プリンタ本体と、
該プリンタ本体に設けられ、記録紙に対して所望の印刷を行う印刷手段と、
請求項1乃至4のいずれか1項記載のオートカッタ装置とを備えたことを特徴とするプリンタ。
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