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JP3611734B2 - シリンダーの取付構造 - Google Patents

シリンダーの取付構造 Download PDF

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寛 山本
壮 緒方
義行 田宮
嘉郎 吉川
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日産車体株式会社
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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Landscapes

  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然ガスなどの加圧燃料が収容されるシリンダーの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、天然ガスなどの気体燃料によって走行する車両には、図6に示すように、気体燃料を収容する筒状のシリンダー101が取り付けられている(特開平9−300988号公報参照)。
【0003】
このシリンダー101は、リアシート111の後部における荷室112の床面113下部に設置されており、前記シリンダー101の配管が車室外に配設されるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記シリンダー101の取付構造にあっては、該シリンダー101が荷室112の下部に設けられているため、該荷室112の床面113は、上方へ向けて大きく膨出形成されている。これにより、荷室空間が狭くなるという問題点があった。
【0005】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、荷室空間への突出量を押さえることができるシリンダーの取付構造を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の請求項1のシリンダーの取付構造にあっては、加圧燃料を収容する円筒状のシリンダーが車体のフロアパネルの下部に配設された車両におけるシリンダーの取付構造において、前記シリンダーを、連通路を介して互いに連通された大径シリンダーと小径シリンダーとにより構成し、該小径シリンダーを、前記車両のリアシートの下部に配置するとともに、前記小径シリンダーより大径の前記大径シリンダーを、前記リアシート後部の荷室側に配置し、前記フロアパネルを前記各シリンダーに適合させて上方へ膨出し、前記小径シリンダーに適合して上方へ膨出された前記フロアパネルの前方膨出部を、前記大径シリンダーに適合して上方へ膨出された前記フロアパネルの後方膨出部より低い高さ位置に設定し、前記前方膨出部と前記後方膨出部との間に段差を形成するとともに、前記前方膨出部上に、前記リアシートのシートクッションを配置した。
【0007】
すなわち、加圧燃料が収容されるシリンダーを、大径シリンダーと小径シリンダーとに分割して構成することにより、加圧燃料の容量を減少させること無く、各シリンダーにおける径寸法を小さくすることができる。これにより、各シリンダーに適合して上方へ膨出されるフロアパネルの突出量が押さえられる。そして、前記小径シリンダーがリアシートの下部に配置されることにより、大径シリンダーがリアシートの下部に配置される場合と比較して、リアシートの高さが押さえられる。
【0009】
また、後方膨出部より低い前方膨出部上に、リアシートのシートクッションが配置されているので、前記リアシートのシートバックを前方に倒して前記シートクッション上に重ねた折り畳み時において、フロアパネルとシートバックの背面との段差が小さく押さえられる。
【0010】
さらに、請求項のシリンダーの取付構造では、前記前方膨出部に、前記後方膨出部に沿って延在する下方へ膨出した凹部を形成し、該凹部より前方側に前記小径シリンダーを配置するとともに、前記凹部の後方側に前記大径シリンダーを配置した。
【0011】
すなわち、リアシートのシートクッションが配置された前方膨出部には、凹部が形成されており、該凹部上に位置する前記シートクッションの高さを低くすることができるので、着座者の頭部位置を低くすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかるシリンダーの取付構造を備えた車両1を示す図であり、天然ガスを燃料とするエンジンを備えた車両1が示されている。
【0013】
この車両1の後部には、加圧された加圧燃料としての天然ガスを収容する小径シリンダー11と大径シリンダー12とが設けられており、両シリンダー11,12は、車体のフロアパネル13の下部に配設されるとともに、車体後部の荷室14下部に収容されたスペアタイヤ15より車体前方F側の位置に配置されている。両シリンダー11,12は、収容された天然ガスの圧力が分散されるように円筒状に形成されており、その容積は、各シリンダー11,12の径寸法に依存するように構成されている。また、前記大径シリンダー12の径寸法は、前記小径シリンダー11より大径となるように設定されており、両シリンダー11,12は、車幅方向に延在するように配置されている。
【0014】
図2は、燃料貯蔵モジュール21を示すモジュール構成図であり、前記小径シリンダー11は、逆止弁22を介して充填用ジョイント23に接続されており、該充填用ジョイント23は、フィラーベース24に設けられた充填口25に接続されている。前記大径シリンダー12も、逆止弁26を介して前記充填用ジョイント23に接続されており、前記充填口25より充填された天然ガスが両シリンダー11,12へ充填されるように構成されている。また、前記小径シリンダー11は、電磁弁27及び連通路として第1の連通パイプ28を介して供給用ジョイント29に接続されており、該供給用ジョイント29は、過流防止弁30、手動遮断弁31、及び集中配管32等を介して図外のエンジンへ接続されている。前記大径シリンダー12も、電磁弁33及び連通路としての第2の連通パイプ34を介して前記供給用ジョイント29に接続されており、両シリンダー11,12は、前記両連通パイプ28,34及び前記供給用ジョイント29を介して連通されている。そして、前記両シリンダー11,12には、安全弁35,36が設けられている。
【0015】
前記小径シリンダー11は、図1及び図3に示すように、前記車両1に設けられたリアシート41の下部に配置されており、前記大径シリンダー12は、前記リアシート41後部の荷室14側に配置されている。これにより、前記車両1のフロアパネル13は、両シリンダー11,12が配設された車体後方Rの部位が、両シリンダー11,12に適合して上方へ膨出形成されており、この膨出部分には、前記小径シリンダー11に適合して上方へ膨出された前方膨出部42と、前記大径シリンダー12に適合して上方へ膨出された後方膨出部43とが形成されている。前記前方膨出部42の高さ位置は、前記後方膨出部43の高さ位置より低い低位置に設定されており、前記両シリンダー11,12の下面が、ほぼ同じ高さになるように構成されている。また、前記前方膨出部42と前記後方膨出部43との間には、段差が形成されており、両膨出部42,43は、前下りの段状に形成されている。そして、前記前方膨出部42には、前記後方膨出部43に沿った部位に、車幅方向に延在する下方へ膨出した凹部44が形成されており、該凹部44を境とした車体前方F側に前記小径シリンダー11が、車体後方R側に前記大径シリンダー12が配置されている。
【0016】
前記前方膨出部42上には、前記リアシート41のシートクッション51が配置されており、該シートクッション51は、前記凹部44に適合した部位に下方へ向けて没入した没入部52が形成されている。該没入部52は、前記シートクッション51に傾倒可能に支持されたシートバック53側に形成されており、着座者Mの臀部が位置する部位に設定されている。
【0017】
図4は、前記両シリンダー11,12を車体に保持するシリンダーホルダー61を示す図であり、該シリンダーホルダー61は、車体前方F側にて車幅方向に延在し、図外のサイドメンバーに固定されたフロントメンバー62と、中央部にて車幅方向に延在し、図外のサイドメンバーに固定されたミッドメンバー63と、両メンバー62,63に架橋して車体前後方向へ延出した一対のサポートアッシー64,64と、両サポートアッシー64,64の後端、前記ミッドメンバー63の両端部、及び前記フロントメンバー62の両端部に連設され、当該シリンダーホルダー61の周縁部を覆うカバーサポート65とにより構成されている。前記両サポートアッシー64,64上には、前記両シリンダー11,12の下面に適合した円弧状のロアバンド66,66が設けられており、該ロアバンド66,66上には、前記両シリンダー11,12の上面に適合した円弧状のアッパーバンド67,67が設けられれている。該アッパーバンド67,67と前記ロアバンド66,66は、前端部、後端部、及び中央部において、互いにねじ止めされており、両バンド66,67によって前記各シリンダー11,12が挟持された状態で固定されるように構成されている。
【0018】
このシリンダーホルダー61は、図5に示すような点検カバー71が脱着自在に取り付けられるように構成されており、通常時には、この点検カバー71によって両シリンダー11,12が覆われる一方、点検時には、この点検カバー71が外され、傷等の点検が行えるように構成されている。また、前記シリンダーホルダー61の車体前方F側には、図3に示したように、前記フロアパネル13より延出した遮熱板72によって遮熱されたエキゾーストパイプ73が配設されており、前記遮熱板72に対向した前記シリンダーホルダー61のカバーサポート65は、前記エキゾーストパイプ73からの熱の遮断効果と、跳び石などによる損傷防止効果とを得ることができるように構成されている。
【0019】
以上の構成にかかる本実施の形態において、天然ガスが収容されるシリンダーを、小径シリンダー11と大径シリンダー12とに分割して構成することにより、天然ガスの収容量を減少させること無く、各シリンダー11,12における径寸法を小さくすることができる。これにより、各シリンダー11,12に適合して上方へ膨出されるフロアパネル13の突出量を押さえることができるので、天然ガスを収容する円筒状のシリンダーが、一つのシリンダーにより構成され、所定の容量を確保するために、その径寸法を大きくしなければならなかった従来と比較して、荷室空間を広くすることができる。
【0020】
そして、径寸法の小さな前記小径シリンダー11を、リアシート41の下部に配置することにより、リアシート41の高さを押さえることができるので、大径シリンダー12をリアシート41の下部に配置した場合と比較して、着座者Mの頭部Hから天井TまでのヘッドクリアランスCを広くすることができるとともに(図1参照)、両シリンダー11,12が荷室14の下部に配置された場合と比較して、荷室14の空間を広げることができる。
【0021】
また、前記リアシート41のシートクッション51は、前記各シリンダー11,12に応じて上方へ膨出されたフロアパネル13の膨出部分において、後方膨出部43より低位置に設定された前方膨出部42上に配置されているので、前記リアシート41のシートバック53を前方F側に倒して前記シートクッション51上に重ねた折り畳み状態において(図3参照)、フロアパネル13とシートバック53の背面との段差を小さく押さえることができるとともに、着座者Mの頭部Hから天井Tまでの前記ヘッドクリアランスCを広くすることができる(図1参照)。
【0022】
さらに、前記リアシート41のシートクッション51が配置された前記前方膨出部42には凹部44が形成されており、該凹部44上に位置する前記シートクッション51の部位には、下方へ没入した没入部52が形成されている。また、前記凹部44は、円筒状の小径シリンダー11及び大径シリンダー12間に形成されているので、両シリンダー11,12の径寸法を小さくすることなく、着座者MのヒップポイントHPを下げることができる(図1参照)。これにより、着座者Mの頭部H位置を低くして前記ヘッドクリアランスCをさらに広くすることができるので、居住性を高めることができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1のシリンダーの取付構造にあっては、加圧燃料が収容されるシリンダーを、大径シリンダーと小径シリンダーとに分割して構成することにより、収容量を減少させること無く、各シリンダーにおける径寸法を小さくすることができる。これにより、各シリンダーに適合して上方へ膨出されるフロアパネルの突出量を押さえることができるので、加圧燃焼を収容する円筒状のシリンダーが、一つのシリンダーにより構成され、所定の容量を確保するために、その径寸法を大きくしなければならなかった従来と比較して、荷室空間を広くすることができる。
【0024】
そして、径寸法の小さな小径シリンダーを、リアシートの下部に配置することにより、リアシートの高さを押さえることができるので、大径シリンダーをリアシートの下部に配置した場合と比較して、着座者の頭部から天井までのヘッドクリアランスを広くすることができるとともに、両シリンダーが荷室の下部に配置された場合と比較して、荷室空間を広げることができる。
【0025】
また、後方膨出部より低い前方膨出部上に、リアシートのシートクッションが配置されているので、前記リアシートのシートバックを前方に倒して前記シートクッション上に重ねた折り畳み時において、フロアパネルとシートバックの背面との段差を小さく押さえることができるとともに、着座者の頭部から天井までのヘッドクリアランスを広くすることができる。
【0026】
さらに、請求項のシリンダーの取付構造では、リアシートのシートクッションが配置された前方膨出部には凹部が形成されており、該凹部上に位置する前記シートクッションの高さを低くすることができる。また、前記凹部は、円筒状の小径シリンダー及び大径シリンダー間に形成されているので、両シリンダーの径寸法を小さくすることなく、着座者のヒップポイントを下げることができる。これにより、着座者の頭部位置を低くして前記ヘッドクリアランスをさらに広くすることができるので、居住性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す模式図である。
【図2】同実施の形態の燃料貯蔵モジュールを示すモジュール構成図である。
【図3】図1の要部を示す拡大図である。
【図4】同実施の形態のシリンダーホルダーを示す斜視図である。
【図5】同実施の形態のシリンダーホルダーに取り付けられる点検カバーを示す斜視図である。
【図6】従来のシリンダーの取付構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1 車両
11 小径シリンダー
12 大径シリンダー
13 フロアパネル
14 荷室
28 第1の連通パイプ(連通路)
34 第2の連通パイプ(連通路)
41 リアシート
42 前方膨出部
43 後方膨出部
44 凹部
51 シートクッション
53 シートバック

Claims (2)

  1. 加圧燃料を収容する円筒状のシリンダーが車体のフロアパネルの下部に配設された車両におけるシリンダーの取付構造において、
    前記シリンダーを、連通路を介して互いに連通された大径シリンダーと小径シリンダーとにより構成し、該小径シリンダーを、前記車両のリアシートの下部に配置するとともに、前記小径シリンダーより大径の前記大径シリンダーを、前記リアシート後部の荷室側に配置し、前記フロアパネルを前記各シリンダーに適合させて上方へ膨出し
    前記小径シリンダーに適合して上方へ膨出された前記フロアパネルの前方膨出部を、前記大径シリンダーに適合して上方へ膨出された前記フロアパネルの後方膨出部より低い高さ位置に設定し、前記前方膨出部と前記後方膨出部との間に段差を形成するとともに、前記前方膨出部上に、前記リアシートのシートクッションを配置したことを特徴とするシリンダーの取付構造。
  2. 前記前方膨出部に、前記後方膨出部に沿って延在する下方へ膨出した凹部を形成し、該凹部より前方側に前記小径シリンダーを配置するとともに、前記凹部の後方側に前記大径シリンダーを配置したことを特徴とする請求項1記載のシリンダーの取付構造。
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