JP3603063B2 - リベッター - Google Patents
リベッター Download PDFInfo
- Publication number
- JP3603063B2 JP3603063B2 JP2001310405A JP2001310405A JP3603063B2 JP 3603063 B2 JP3603063 B2 JP 3603063B2 JP 2001310405 A JP2001310405 A JP 2001310405A JP 2001310405 A JP2001310405 A JP 2001310405A JP 3603063 B2 JP3603063 B2 JP 3603063B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- contact
- jaw
- rotating body
- screw
- jaw case
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21J—FORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
- B21J15/00—Riveting
- B21J15/02—Riveting procedures
- B21J15/04—Riveting hollow rivets mechanically
- B21J15/043—Riveting hollow rivets mechanically by pulling a mandrel
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21J—FORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
- B21J15/00—Riveting
- B21J15/10—Riveting machines
- B21J15/105—Portable riveters
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21J—FORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
- B21J15/00—Riveting
- B21J15/10—Riveting machines
- B21J15/16—Drives for riveting machines; Transmission means therefor
- B21J15/26—Drives for riveting machines; Transmission means therefor operated by rotary drive, e.g. by electric motor
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の鋼板等同士を接続するためのリベット締めに用いるリベッターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から複数の鋼板等を互いに接続するために、リベットが用いられていることは周知である。
【0003】
かかるリベットは、一端部にフランジが形成された筒状のリベット本体と、一端部にリベット本体の内径より大きな大径部が形成されるとともに、該大径部近傍の外周に切断用の切り欠き部が形成され、大径部がリベット本体の他端側に位置するように、リベット本体に内挿される棒状の引抜体とからなる。
【0004】
上記構成のリベットで複数の鋼板などを接続する場合、鋼板等に穿孔された穴に上記構成のリベットを挿通し、該リベットの引抜体を引っ張ることで、大径部の移動によってリベット本体の他端部がかしめられる。このとき、所定以上の力が生じると、引抜体は、切り欠き部で切断され、大径部と棒状の部分とが分離する。通常、この切断が、リベットのカシメ作業の終了の目安とされる。したがって、複数の鋼板などは、カシメ部分とフランジとで挟まれた状態をなして接合されるのである。
【0005】
上記作業を行うには、リベッターが使用される。かかるリベッターは、図5(イ)及び図5(ロ)に示す如く、駆動部であるモーターや電源である蓄電池などを内装する仮想線で示した本体50と、該本体50の上端部に本体50と略直角をなすように延出し、内部にリベットの引抜体を引き抜くための機構が内装された動作部51とで構成されている。
【0006】
かかる図5(イ)及び図5(ロ)に示したリベッターの動作部51は、筒状のハウジング52と、該ハウジング52と同軸心上に貫通穴が穿孔され、ハウジング52の一端部に取りつけられたノズル53と、前記ハウジング52の内周面を摺接する有底筒状のジョーケース54と、該ジョーケース54に一端が連結され、外周面にネジが形成された棒状の駆動ネジ55と、前記ジョーケース54に内装されるジョー56と、本体50の電動モーターの回転軸(図示せず)に連結され、ハウジング52の他端内部にベアリング57を介して回転可能に取りつけられ、内周面に前記駆動ネジ55と螺合可能なネジが形成された筒状の駆動軸58とで構成されている。
【0007】
前記ジョーケース54の開口部近傍の内周面は、ジョーケース54の内側から開口端に向けて内径が漸減された円錐形状をなしている。
【0008】
また、ジョー56は、ジョーケース54の円錐形状の穴部分の内周面に摺接するように形状設定されている。ジョー56について詳しく説明すると、ジョー56は、二つの部材により構成されており、該部材のそれぞれは、軸心上に穴が穿孔された円錐体を軸心に沿って分割した形状をなしている。なお、ジョー56は、ジョー56の底面とジョーケース54の底部内面との間に配置されたコイルバネ59のバネ力によって付勢されている。
【0009】
また、ジョーケース54と駆動軸58との緩衝を防止すべく、駆動軸58の外周に緩衝防止用の圧縮バネ60がハウジング52と駆動軸58とで形成した空間部分に嵌め込まれている。
【0010】
従って、ノズル53を介してジョー56内にリベットの引抜体を挿入した状態で、ジョーケース54が駆動軸58側に移動するように、駆動軸58を回転させれば、駆動軸58内に駆動ネジ55がネジの螺合作用によって入っていく。これにより、ジョーケース54の開口部の形状に沿ってジョー56が閉じて引抜体を挟持し、さらにジョーケース54を駆動軸58側に移動させれば、リベット本体の他端部が引抜体の大径部によって押し広げられ、リベット締めが完了する。
【0011】
また、上記状態から駆動軸58を逆転させると、ジョーケース54がハウジング52の一端側に移動し、ジョー56がノズル53に当接するとともに、ジョーケース54の開口端部の内周面の形状に沿って開き、切断された引抜体を取り除くことができるのである。
【0012】
図5(イ)に示すリベッターの動作部51は、ジョー56がノズル53に当接した状態で、駆動ネジ55の他端部と駆動軸58のネジとが所定の螺合深さ(ネジの掛かり代が多い状態)で螺合するように設定されている。
【0013】
これにより、リベットの引抜体を引き抜くべく、駆動軸58を回転させてジョーケース54が駆動軸58側に移動を開始すると、引抜体を引き抜くために必要とされる引き抜き力が生じるが、その引き抜き力に耐えうる螺合深さを担保しているため、駆動軸58のネジ及び駆動ネジ55のネジの破損を防止することができる。
【0014】
一方、図5(ロ)のリベッターの動作部51は、ジョー56がハウジングの一端開口部近傍に当接したときに、駆動ネジ55と駆動軸58の螺合が解除されるようになっている。なお、次工程で駆動ネジ55と駆動軸58の螺合がスムーズに行えるように、ジョーケース54内に内装されたコイルバネ59のバネ力を作用させて駆動ネジ55の他端が駆動軸58のネジの端部に当接した状態をなすように設定されている。
【0015】
これにより、ジョーケース54をノズル53の方向に移動させて、ジョー56又はジョーケース54がノズル53近傍に当接した際に、駆動軸58のネジから駆動ネジ55が脱落した状態となり、ジョー53又はジョーケース54がノズル53を必要以上に押圧せず、ノズル近傍の破損を防止するように構成されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5(イ)のリベッターの動作部51の構造では、ジョー56がノズル53に当接した状態で、駆動軸58と駆動ネジ55とが十分なネジの掛かり代が担保されているため、リベット締め作業が完了し、ジョーケース54をノズル53側に移動させた際に、ジョー56がノズル53に当接しているにも関わらず、駆動軸58を回転させ続けると、ジョーケース54がノズル53近傍を押圧して、リベッター自身を破損させてしまう場合があった。
【0017】
また、図5(ロ)のリベッターの動作部51の構造では、駆動軸58のネジのネジ山と駆動ネジ55のネジのネジ山とが螺合し始めると同時にリベットに引抜体を引き抜くために、駆動ネジ55と駆動軸58との螺合深さが浅い(ネジの掛かり代が少ない)にも関われず、該螺合部分に引き抜き力が生じ、駆動軸58のネジ及び駆動ネジ55のネジを破損させてしまう場合があった。
【0018】
つまり、図5(イ)及び図5(ロ)の動作部51を備えたリベッターは、一方の問題点を解決すれば、他方の問題が生じてしまうという矛盾するものであり、ノズル53近傍のジョーケース54の押圧によるリベッターの破損の防止と、ジョーケース54を往復動させる駆動軸58及び駆動ネジ55のネジの破損の防止とを一緒に解決することが困難であった。
【0019】
そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、リベットの引抜体を引き抜き始める際であっても、該引き抜き力に耐え得る十分なネジの掛かり代を担保することができるとともに、リベットを挟持するジョーやジョーケースがハウジングの開口端部を押圧するのを防止して、ハウジングやジョーケースの破損を防止することができるリベッターを提供することを課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明にかかるリベッターは、請求項1記載の如く、回転中心と同軸の第一ネジ部4を備え、駆動部の運動により回転する回転体7と、第一ネジ部4に螺合可能な第二ネジ部6を備え、該螺合により前記回転体7に対して接離可能とされ、リベット本体に内挿された棒状の引抜体を挟持するジョー3が内装される筒状のジョーケース5と、一端開口部でジョーケース5の移動を制限し、回転体7及びジョーケース5を内装する筒状のハウジング1とを備え、ジョーケース5が回転体7に接近することにより、引抜体をリベット本体から引き抜き、リベット締めを行うリベッターにおいて、前記ハウジング1は、回転体7を当接させて位置決めを行う位置決部11を備えるとともに、前記回転体7は、前記位置決部11に対して所定距離の接離が可能とされ、しかも前記回転体7をジョーケース5側に移動させて位置決部11に当接させるべく押圧力が付勢され、回転体7が位置決部11に当接した際に、第一ネジ部4と第二ネジ部6とが所定の螺合深さで螺合するとともに、ジョーケース5の移動が開始する一方、回転体7が位置決部11から前記所定距離離れた際に、第一ネジ部4と第二ネジ部6との螺合を解除するように構成されたことを特徴とする。
【0021】
上記構成のリベッターによれば、引抜体を挟持させ、該引抜体を引き抜くべく、回転体7を回転させると、まず、回転体7に付勢された押圧力と回転体7の回転により、当該回転体7が第一ネジ部4と第二ネジ部6の螺合に従い、位置決部11まで移動し、回転体7が位置決部11に当接した状態、すなわち、第一ネジ部4と第二ネジ部6とが引抜体を引き抜く際に必要な引き抜き力に耐え得ることができるネジの掛かり代を担保した状態で、さらに回転体7を回転させればジョーケース5が回転体7に接近し、最終的に引抜体を引き抜くことができる。このように、所定の螺合深さを担保してから引抜体を引き抜くので、第一ネジ部4と第二ネジ部6とのネジの掛かりはじめの部分を破損することが防止できるのである。
【0022】
また、引抜体を抜き取り、再度未処理のリベットの引抜体をジョー3に挟持させるべく、回転体7を逆転させてジョーケース5をハウジング1の一端開口部近傍で移動が制限されるまで移動させ、さらに回転体7を位置決部11に対して所定距離離間させた際に、第一ネジ部4と第二ネジ部6との螺合を解除するように構成されているので、駆動部が運動を続けて回転体7が回転し続けても、ジョーケース5が必要以上にハウジング1の開口端部などを押圧しないのである。これにより、ジョーケース5やハウジング1の一端開口部近傍の破損を防止することができる。
【0023】
さらに、第一ネジ部4と第二ネジ部6とが螺合を解除しても、押圧力が回転体7を位置決部11に当接させるべく作用しているので、第一ネジ部4の端部と第二ネジ部6の端部とが、この押圧力によって接した状態を維持することができ、再度引抜体を引き抜くべく回転体7を回転させた時に、第一ネジ部4と第二ネジ部6の螺合をスムーズの開始することができる。
【0024】
また、請求項2記載の如く、回転体7に押圧力を付勢させる構成は、圧縮バネ10を設けるとともに、駆動部に連結され、且つ圧縮バネ10の一端を係止するバネ係止部材9を設け、該バネ係止部材9と回転体7との間に介在するように圧縮バネ10を配置してもよい。このようにすれば、簡単な構造で回転体7とバネ係止部材9との間で圧縮バネ10のバネ力が作用させることができ、回転体7を効率よく押圧することができる。
【0025】
さらに、請求項3記載の如く、互いに係合可能な係合部19a,19bが形成された一対のクラッチ部材8a,8bで構成されたクラッチ8を更に備え、一方のクラッチ部材8aは、回転体7に固定され、他方のクラッチ部材8bは、駆動部の運動を伝達可能、且つ前記バネ係止部材9に対して接離可能にバネ係止部材9に接続され、前記圧縮バネ10の他端を他方のクラッチ部材8bに係止させれば、所定負荷になる前、又は、所定負荷になった場合に一対のクラッチ部材8a,8bの間に滑りを生じさせることができ、過負荷による駆動部の破損等を防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるリベッターの一実施形態について、図面を参酌しつつ説明する。なお、本実施形態にかかるリベッターによるリベット締めに使用するリベットは、一端部にフランジが形成された筒状のリベット本体と、一端部にリベット本体の内径より大きな径の大径部が形成され、該大径部近傍の外周面に切断用の切り欠き溝が形成された棒状の引抜体とで構成され、該引抜体の大径部がリベット本体の他端と当接し、且つ引抜体の他端部がフランジから突出するように、引抜体がリベット本体に内挿されたものである。つまり、鋼板などに穿孔された穴にリベット本体を挿入し、この状態で切断用切り欠き溝で切断されるまで引抜体を引き抜くことでリベット本体の他端部が押し広げ、リベット本体で鋼板などを接合するものである。
【0027】
本実施形態にかかるリベッターは、図1に示す如く、作業者が握るハンドル部Hが形成された本体Aと、該本体Aのハンドル部Hの上端部から延出し、内部にリベットの引抜体を引き抜くための機構が内装された動作部Wとで構成され、本体Bと動作部WとでL字状をなした、いわゆるピストル型(ガンタイプ)のリベッターである。
【0028】
かかる本体Aは、ハンドル部Hの上端近傍に駆動部である電動モーター(図示せず)が内装され、ハンドル部Hの下端に電動モーターの電源である蓄電池Bがとりつけられている。
【0029】
前記ハンドル部Hの上端部には、押しボタン式のスイッチ25が取りつけられており、このスイッチ25を押すことにより、電動モーターが回転駆動するように構成されている。なお、詳細な電気結線については、後述する。
【0030】
前記動作部Wは、一端部が前記本体Aに接続された筒状のハウジング1と、該ハウジング1の他端に取りつけられたノズル2と、リベットの引抜体を挟持するジョー3と、棒状の第一ネジ部である雄ねじ4を備え、前記ジョー3を内装してハウジング内1を往復動する筒状のジョーケース5と、ジョーケース5を往復動させるべく、前記雄ねじ4と螺合可能な第二ネジ部である雌ねじ6が形成され、該ハウジング1内で雌ねじ6が回転可能、且つ雌ねじ6の軸心に沿って移動可能とされた回転体である駆動ナット7と、該駆動ナット7に電動モーターの回転を伝え、電動モーターが過負荷になる前に滑りを生じさせて電動モーターの回転を断絶するクラッチ8と、該クラッチ8と対向するように配置され、電動モーターに接続されたバネ係止部材9と、該バネ係止部材9及びクラッチ8に両端を係止させ、駆動ナット7をハウジング1の他端側に移動させるべく、クラッチ8を介して駆動ナット7に押圧力であるバネ力を付勢する圧縮バネ10とで構成されている。
【0031】
前記ハウジング1は、一端が本体Aに取り付けられる筒状の取付部1aと、該取付部1aの他端に略同軸をなして接続される筒状の先端部1bとで構成されている。なお、取付部1a及び先端部1bは、組み立て、外観のデザインなどの都合上、外径及び内径の異なる筒体となっている。また、内部に内装されるジョーケース5、駆動ナット7等との緩衝や取り付け等の兼ね合いから、筒状をなした取付部1a及び先端部1bの筒の内周面は、適宜段部が形成されている。
【0032】
前記取付部1aは、前記駆動ナット7の移動距離を規制する位置決部である当接部材11が取付部1aと同軸をなして内嵌されており、かかる当接部材11の内周面には、ジョーケース5の回転を抑制するとともに、ジョーケース5の移動を円滑にすべく、後述するガイドローラーを内装するガイド用の溝が軸心と平行をなして形成されている。つまり、当接部材11は、該当接部材11の端面に駆動ナット7を当接させ、駆動ナット7が所定位置を越えて移動できないよう、駆動ナット7の位置決めを行うとともに、ジョーケース5の移動をガイドする役目も担っているのである。
【0033】
先端部1bは、取付部1aより小さな径とされた筒体であり、この筒体の一端開口部は、ノズル2を取り付けることができるように形状設定され、他端部が取付部1aの他端部と接続できるように形状設定されている。
【0034】
前記ノズル2は、ハウジング1の同一軸心をなし、リベットの引抜体を遊嵌することが出来る径を有した貫通穴が穿孔されている。また、ジョー3の先端と当接させるべく、ハウジング1に取りつけた際に、ハウジング1内部に突出する部分が形成されている。
【0035】
前記ジョー3は、リベットの引抜体を挟持及び該挟持の解除を行うべく、開閉するように形状設定されている。詳しくは、軸心に沿って引抜体の径よりやや小さな径を有し、且つ周方向に滑り止めの溝が施された貫通穴が軸心上に穿孔された栽頭円錐形状をなしたものを軸心に沿って二分割したものである。つまり、この二分割したものが接離することで、貫通穴の内周面となる部分で引抜体を挟持するように構成されている。
【0036】
前記ジョーケース5は、上述の如く雄ねじ4を備えている。詳しくは、筒状のジョーケース5が有底筒状をなすように、ジョーケース5の一端に連結棒12の一端が接続され、この連結棒12の他端に雄ねじ4が同軸をなして連結されている。上記連結棒12には、当接部材11のガイド用の溝内を移動するガイドローラーが突設されている。前記雄ねじ4の連結棒12との接続端とは反対側の端部には、後述するクラッチ8の接続を解除するための突部(図示せず)が設けられている。
【0037】
また、前記ジョー3が内装されるジョーケース5の他端部の内周面は、ジョー3と相似した穴形状、つまり、ジョーケース5の他端部近傍の内周面は、ジョー3より大きな円錐形状なしているのである。さらに、ジョー3の外周面をジョーケース5の円錐形状をなした内周面に当接させるべく、筒状のスペーサー13及びコイルバネ26がジョーケース5内に内装されている。詳しくは、スペーサー13がジョー3の底面部を押圧するように、連結棒12との連結によって有底筒状をなしたジョーケース5の底部及びスペーサー13の一端面にコイルバネ26の両端部を当接させて、ジョー3にスペーサー13を介してバネ力が付勢するように構成されている。
【0038】
前記駆動ナット7は、ハウジング1の内周面に沿って移動し得るように嵌め込まれるベアリング14と、該ベアリング14の内輪に嵌入されたナット部材15と、後述するクラッチ8が取り付けられ、ナット部材15に回転を伝達する外嵌部材16とで構成されている。
【0039】
前記ベアリング14は、外輪がハウジング1の内周面を摺接可能な外径に設定されている。
【0040】
前記ナット部材15は、前記当接部材11に当接させる当接部17と、該当接部17に連設され、前記ベアリング14の内輪の穴に嵌入される嵌入部18とで構成されている。前記当接部17は、円板形状をなしており、当接部材11の端面に当接可能、且つ前記ベアリング14の外径より小さな外径に設定されている。前記嵌入部18は、ベアリング14の内輪の穴に嵌入可能な径を有した円柱体であり、当接部17に同軸を成して一端が接続されている。また、当接部17及び嵌入部18の軸心上には、雄ねじ6と螺合可能な雌ねじ4が形成されている。
【0041】
前記外嵌部材16は、内周面に周り止めが施された筒体であり、ナット部材15の嵌入部18の他端部に取り付けられている。
【0042】
前記クラッチ8は、外周に沿って一方の面に係合部である複数の突部19a,19bが形成された一対のクラッチ部材である円板状のクラッチ板8a,8bで構成されている。一方のクラッチ板8aは、平面視ドーナツ状をなした板材であり、上述の如く、一方の面に突部19aが形成され、他方の面が外嵌部材16の端面に固定されている。
【0043】
また、他方のクラッチ板8bは、円板状をなしており、一方の面に突部19bが形成されている。また、他方のクラッチ板8bの他方の面には、後述する圧縮バネ10を外嵌させるクラッチ板8bより小さな径を有する円柱状の第一外嵌部20がクラッチ板8bと同軸をなして連設されている。さらに、該第一外嵌部20のクラッチ板8bとは反端側の端面には、後述するバネ係止部材9の穴に挿入する棒体21が第一外嵌部20と同軸を成して延設されている。棒体21は、周り止めとして断面が六角形状をなし、バネ係止部材9の回転とともに、他方のクラッチ板8bが回転するようになっている。
【0044】
一対のクラッチ板8a,8bに形成された突部19a,19bは、軸心に沿って形成されたトルクを伝える面(伝達面)と、滑りを生じさせる面(滑り面)とを有しており、一方のクラッチ板8aの突部19aの滑り面は、伝達面の一端から雄ねじ4と雌ねじ6との螺合を行う回転方向側に先上がりに傾斜し、他方のクラッチ板8bの突部19bの滑り面は、伝達面の一端から雄ねじ4と雌ねじ6との螺合が解除される回転方向側に先上がりに傾斜している。このように構成されたクラッチ8は、圧縮バネ10のバネ力により、互いの突部19a,19bを係合させるとともに、回転力により伝達面同士を当接させることにより、電動モーターの回転を伝える一方、他方のクラッチ板8bを軸心方向に移動させて伝達面の当接を解除し、一対のクラッチ板8a,8bの滑り面間で滑りを生じさせて、電動モーターの回転を断絶するようになっている。さらに詳しく説明すると、このクラッチ8は、前記雄ねじの端部に形成した突部を他方のクラッチ板8bに当接させて該クラッチ8bを移動させることにより、まず伝達面同士の当接が解除されると略同時に滑り面同士が当接するように構成されており、この状態で滑り面の傾斜により、回転力の分力である他方のクラッチ板8bを圧縮バネ10側に移動させようとする力を圧縮バネ10のバネ力より大きくして滑り面間にすべりが生じるように設定されているのである。
【0045】
前記バネ係止部材9は、電動モーターに継手などを介して接続されており、前記他方のクラッチ板8bと略同等の径を有する円板状をなしたバネ係止部22と、他方のクラッチ板8bと同様に、バネ係止部22の電動モーター等と連結する連結面とは反対側の面に連設され、圧縮バネを外嵌する円柱状の第二外嵌部23とで構成されており、バネ係止部22及び第二外嵌部23には、軸心上に、前記他方のクラッチ板8bに形成された棒体21を挿入する六角形状の穴が穿孔されている。該穴は、前記他方のクラッチ8bがバネ係止部材9に対して接離できるように、棒体21が穴の内面を摺動できる精度で形成されているのである。
【0046】
前記圧縮バネ10は、両端部を他方のクラッチ板8b及びバネ係止部22に当接させ、且つ他方のクラッチ板8bの第一外嵌部20及びバネ係止部材9の第二外嵌部23に外嵌した状態で、駆動ナット7を当接部材11側に移動させることができるバネ力を発生させ、且つ駆動ナット7を当接部材11に当接させることができるバネ長を有したいわゆるコイルバネである。
【0047】
なお、上記構成のリベッターは、傾倒によって接続接点を切り替えるレバーを有した三接点式のリミットスイッチ24を備えており、ハウジング1の取付部1aの下部に配置されている。詳しくは、駆動ナット7が当接部材11から離間してバネ係止部材9側に移動した際に、駆動ナット7のベアリング14の外輪との当接によってレバーが押されて傾倒し、駆動ナット7が当接部材11に当接した際に、レバーの傾倒が解除されるように配置されている。
【0048】
また、接続接点の復元が可能な六接点式の押しボタン式のスイッチ25が本体Aのハンドル部Hに設けられている。ここで、復元可能な押しボタン式のスイッチとは、例えば、内部にバネが内装され、作業者がボタンを押圧することにより接続されていた接点が、作業者がボタンの押圧を解除することにより、内装したバネのバネ力で接続する接点が切り替わるタイプのスイッチである。
【0049】
図2は、上記リミットスイッチ24及びスイッチ25等を結線した電気回路図を示している。
【0050】
前記リミットスイッチ24は、リミット第一接点24aにスイッチレバーが設けられており、このスイッチレバーは、リミット第一接点24aがリミット第二接点24b又はリミット第三接点24cに接続できるように接続切替が可能となっている。そして、駆動ナット7のベアリング14との当接によってレバーが傾倒している時に、リミット第一接点24aのスイッチレバーは、リミット第一接点24aとリミット第二接点24bとを接続する一方、駆動ナット7がレバーから離間してレバーの傾倒を解除した時に、リミット第一接点24aのスイッチレバーは、リミット第一接点24aとリミット第三接点24cとを接続するように構成されている。
【0051】
前記スイッチ25は、第一接点25a及び第二接点25bのそれぞれにスイッチレバーが設けられており、第一接点25aのスイッチレバーは、第一接点25aが第三接点25c又は第四接点25dに接続できるように接続切替が可能となっており、第二接点25bのスイッチレバーは、第二接点25bが第五接点25e又は第六接点25fに接続せきるように接続切替が可能となっている。また、第一接点25aのスイッチレバー及び第二スイッチレバーは連動して接点切替するように構成されており、第一接点25aが第三接点25cと接続されている時に、第二接点25bが第五接点25eに接続するように構成され、第一接点25aが第四接点25dと接続されている時に、第二接点25bが第六接点25fに接続するように構成されている。
【0052】
また、前記スイッチ25は、第一接点25aが電気モーターの一方の端子と結線され、第二接点25bが電動モーターの他方の端子に結線されている。また、第三接点25cが蓄電池の一方の電極(プラス極)に結線され、第四接点25d及び第五接点25eが蓄電池の他方の電極(マイナス極)に結線されている。そして、第六接点25fは、リミットスイッチ24のリミット第一接点24aに結線されている。さらに、マイナス極に結線されたスイッチ25の第四接点25d及び第五接点25eは、リミットスイッチ24のリミット第二接点24bに結線されている。そして、プラス極に結線された第三接点25cは、更にリミットスイッチ24のリミット第三接点24cに接続されている。
【0053】
以下、上記構成のリベッターの使用動作について、図3及び図4に示したリベッターの概略図を参酌して説明する。
【0054】
まず、図3(イ)に示す如く、鋼板に穿孔された穴にリベット本体及び引抜体を挿通し、該引抜体をノズル2を介してジョー3に内挿する。このとき、駆動ナット7が、当接部材11から所定距離離間、すなわち、バネ係止部材9側に位置してリミットスイッチ24のレバーを傾倒させた状態をなしている。
【0055】
そして、作業者がハンドル部Hのスイッチ25を握り、図2に示したスイッチ25の第一接点25aと第三接点25cとを接続するとともに、第二接点25bと第五接点25eとを接続する。このようにすれば、蓄電池Bと電動モーターの一方の端子がプラス極と結線され、他方の端子がマイナス極と結線されて電通状態となり、図3(ロ)に示す如く、電動モーターが回転し始め、圧縮バネ10によるバネ力により駆動ナット7が雄ねじ4側に押圧され、駆動ナット7の雌ねじ6がジョーケース5に連結された雄ねじ4と螺合し始めるのである。
【0056】
つまり、連結棒12に突設したガイドローラーと当接部材11のガイド用の溝との係合により、ジョーケース5の回転が制止された状態で、圧縮バネ10が駆動ナット7を押圧するとともに、該駆動ナット7を介してジョー2及びジョーケース5をノズル2側に押圧しているので、クラッチ8を介して電動モーターの回転が伝達された駆動ナット7は、駆動ナット7の当接部17が当接部材11に当接するまで、ナット部材15を回転させながらベアリング14の外周面をハウジング1の内周面に摺接させてノズル2側に移動するのである。
【0057】
また、駆動ナット7が当接部材11に当接した際に、図2に示したリミットスイッチ24は、リミット第一接点24aとリミット第三接点24cとが接続された状態となる。つまり、作業者がスイッチ25を握り続けた場合には、スイッチ25の第一接点25aと第三接点25cとの接続、及び第二接点25bと第五接点25eとの接続を維持して電動モーターは同一方向に回転し続け、スイッチ25を放すと、第一接点25aが第四接点25dに接続されるとともに、第二接点25bが第六接点25fに接続され、電気モーターの一方の端子と蓄電池のマイナス極とが結線され、電気モーターの他方の端子と蓄電地のプラス極に結線されて、電気モーターが逆転し得る状態となるのである。
【0058】
そして、図3(ハ)に示す如く、駆動ナット7の当接部17が当接部材11に当接し、さらに駆動ナット7のナット部材15を回転させると、ジョーケース5が駆動ナット7側に移動し始め、ジョーケース5内に内装されたジョー3が、ジョーケース5の開口端部の円錐状をなした内面に沿って移動する。つまり、栽頭円錐形状が分割されて形成されたジョー2が互いに接近し、滑り止めの溝が形成された部分で鋼板に挿通された引抜体を挟持するのである。
【0059】
さらに、駆動ナット7のナット部材15を回転させると、図4(イ)に示す如く、ジョーケース5に連結された雄ねじ4が雌ねじ6との螺合により駆動ナット7内に進んで行く。したがって、ジョー3に挟持された引抜体がリベッターのハウジング1内に引き込まれて行く。このとき、引抜体の大径部がリベット本体の他端部を押し広げ、リベット本体の一端に形成されたフランジと、押し広げられて鋼板の穴より大きく変形した部分とで、鋼板が挟まれた状態となる。つまり、リベット本体で二枚の鋼板を接続した状態となるのである。
【0060】
そして、図4(ロ)に示す如く、さらにナット部材15を回転させると、引抜体がさらにハウジング1内に引き込まれ、引抜体の大径部近傍に形成された切断用の切り欠き溝で引抜体が破断し、大径部がリベット本体から脱落する。そして、さらにスイッチ25を握り続けると、雄ねじ4が雌ねじ6内に更に入り込み、雄ねじ6の端部に形成した突部が他方のクラッチ板8bを軸心方向に押圧し、伝達面同士の当接を解除し、滑り面間に滑りが生じて電動モーターの回転が断絶される。つまり、電動モーターが過負荷になる前に、電動モーターの回転が断絶されるのである。
【0061】
一方、スイッチ25を放すと、上述の如く、電動モーターが逆転し、図4(ハ)に示す如く、ナット部材15の逆転によりジョー3がノズル2に当接するまでジョーケース5がハウジング1内を移動し、さらに駆動ナット7が当接部材11から離間し、駆動ナット7が当接部材11から所定距離離間した際に、ジョーケース5の雄ねじ4と駆動ナット7の雌ねじ6との螺合が解除され、電動モーターが回転し続けても、ジョー3やジョーケース5がノズル2等を押圧しないようになる。この状態で、ジョー2が開き、引抜体の抜き取りが可能となり、一連の作業が完了する。
【0062】
以上のように、駆動ナット7に負荷がかからない状態で、雄ねじ4と雌ねじ6とを所定の螺合深さに螺合させ、十分なネジの掛かり代を担保してから負荷の生じる引抜体の引き抜きを行うようにしたので、ネジの掛かり代が少ないために生じていた雄ねじ4と雌ねじ6の破損を防止できるようになった。
【0063】
また、ジョー3がノズル2に当接し、駆動ナット7が当接部材11から所定距離離れたときに、雄ねじ4と雌ねじ6との螺合を解除させるようにしたので、ジョー3がノズル2に当接した状態で、ジョー3やジョーケース5がノズル2近傍を押圧せず、ハウジング1やノズル2などを破損させるのを防止することができる。
【0064】
また、駆動ナット7をハウジング1内で移動するようにしたので、リミットスイッチ24を設けることができ、スイッチ25の接点の切替でジョーケース5の一往復を自動的に行うことができる。つまり、従来のリベッターで採用されていたように、電動モーターの回転方向を切り替えるスイッチの切替を必要せずに、一連のリベット締めを行うことができ、作業効率が向上した。
【0065】
尚、本発明のリベッターは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0066】
本実施形態において、ジョーケース5が備えた第一ネジ部を雄ねじ4とし、回転体である駆動ナット7の第二ネジ部を雌ねじ6としたが、雄ねじ6に代えてジョーケース5に雌ねじを形成した筒体を連結し、駆動ナット7のナット部材15に代えて雄ねじを形成したものをベアリング14に取り付けてもよい。
【0067】
また、本実施形態において、駆動ナット7は、ベアリング14を備えてナット部材15の回転をスムーズにするようにしたが、このナット部材15の回転をスムーズにするものは、ベアリング14に限定されるものではなく、例えば、無給油タイプのブッシュなどであってもよい。この場合においても、ブッシュの外周面がハウジング1の内周を摺動できるように寸法設定されることは、勿論のことである。
【0068】
本実施形態において、電動モーターに接続したバネ係止部材9を設けて他方のクラッチ板8bとバネ係止部材9との間に圧縮バネ10のバネ力を生じさせたが、例えば、電動モーターに減速機を連結し、該減速機を構成する出力用の歯車に圧縮バネ10の一端を当接するようにしてもよい。つまり、減速機の出力用の歯車をバネ係止部材9としてもよい。この場合、他方のクラッチ8bの棒体21が出力用の歯車が出退できるように挿入されることは、勿論である。したがって、歯車に棒体21を挿入する穴を穿孔するために、遊星歯車型の減速機とすることが好ましい。
【0069】
また、本実施形態において、ジョーケース5は、連結棒12及び雄ねじ4に連結されて構成されたが、ジョーケース5、連結棒12及び雄ねじ4を一体的に成型したものであってもよい。この場合において、ジョーケース5内にジョー3を内装させ得る構造、例えば、内周面が円錐形状をなしたジョーケース5の開口端部近傍を取り外し可能な構造にすることは、勿論のことである。
【0070】
また、本実施形態において、ジョーケース5が回転するのを防止すべく、ジョーケース5に連結された連結棒12にガイドローラーを設けるとともに、ハウジング1に内嵌された当接部材11の内周面にガイドローラーをガイドする溝を形成したが、ジョーケース5の外形を六角形などの多角形状にするとともに、ハウジング1のジョーケース5が移動する内周部分をジョーケース5の外形に対応した形状にしてもよい。
【0071】
さらに、他方のクラッチ板8bに連設された棒体21は、必ずしも断面を六角形状にする必要はなく、例えば、断面を五角形や八角形などの多角形状にしてもよい。また、当接部材11に形成したガイド用の溝に連結棒12に設けたガイドローラーを移動可能に嵌め込んだように、他方のクラッチ板8bに連設された棒体に、ガイドローラーを取りつけ、バネ係止部材9の穴にガイドローラーをガイドする溝を形成して、他方のクラッチ板8bにバネ係止部材9の回転を伝達し、且つバネ係止部材9に対して他方のクラッチ板8bが接離できるようにしてもよい。つまり、バネ係止部材9の回転が他方のクラッチ板8bに伝わり、且つバネ係止部材9の穴23内を棒体21が移動できるも構造であればよい。
【0072】
また、本実施形態において、駆動部として電動モーターを採用したが、駆動部は、電動モーターに限定されるものではなく、例えば、エアーモーターなどであってもよい。つまり、バネ係止部材9を回転させることができる構造のものであればよいのである。
【0073】
さらに、本実施形態におけるリベッターは、過負荷による電動モーターの破損を防止すべく、クラッチ8を設けたが、電気回路上に電動モーターの過負荷を検知して電気供給を停止させるような機能を設ければ、必ずしもクラッチ8を設ける必要はなく、駆動ナット7及びバネ係止部材9に圧縮バネ10の両端を直接当接するようにして、駆動ナット7に押圧力であるバネ力を生じさせればよい。したがって、上述の如く、駆動部をエアーモーターにした場合も同様である。
【0074】
また、本実施形態において、ジョーケース5内に内装したジョー3は、栽頭円錐状のものを軸心に沿って二分割したもので構成したが、栽頭円錐状をなしたものを軸心に沿って三分割以上に分割して構成してもよい。つまり、分割されたものが互いに接離してリベットに引抜体を挟持及び該挟持の解除を行えるようにすればよい。また、ジョー3は、円錐状のものを軸心に沿って分割したものであってもよい。この場合、ジョー3が開くように、ジョー3の先端部分がノズル2に当接した際に、ジョー3の先端が破損しない程度の強度を有する材料を選択する必要がある。
【0075】
さらに、ジョー3は、ジョーケース5に内装された筒状のスペーサー13を介してコイルバネ26のバネ力が付勢されたが、コイルバネ26を直接ジョー3に当接させてバネ力を付勢するようにしてもよい。
【0076】
また、本実施形態において、電動モーターの回転方向を切り替えるために、ハウジング1の下方に三接点式のリミットスイッチ24を設けたが、この接点切り替え用のスイッチは、リミット式のスイッチに限定されるものではなく、例えば、近接スイッチなどのセンサーであってもよい。また、この接点切替用のスイッチは、ハウジング1の下方に取りつけられるものに限定されるものではなく、回転体である駆動ナット7の移動により、接点の切替が可能な位置に取りつけられればよい。
【0077】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の効果として、ジョーケースの第一ネジ部と回転体の第二ネジ部とを所定の螺合深さで螺合させてから、リベットの引抜体を引き抜くようにしたので、リベットの引抜体を引き抜き始める際に、第一ネジ部及び第二ネジ部に引き抜き力が作用しても、第一ネジ部及び第二ネジ部が破損することなく、引抜体を引き抜いてリベット締め作業が行える。つまり、リベットの引抜体を引き抜く際に作用する引き抜き力に耐え得るように、十分なネジの掛かり代を担保してから、第一ネジ部と第二ネジ部に引き抜き力が作用するようにしたので、第一ネジ部及び第二ネジ部の破損を防止することができるのである。
【0078】
また、リベットの引抜体の引き抜き工程が完了し、ジョーやジョーケースがハウジングの一端開口部近傍に当接しても、この状況で第一ネジ部と第二ネジ部との螺合が解除されるので、ジョーやジョーケースがハウジングの先端近傍をさらに押圧することがなく、ハウジングの先端部、ジョー及びジョーケースの破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるリベッターの一部断面を含む側面図。
【図2】同実施形態にかかるリベッターの電気結線図。
【図3】同実施形態にかかるリベッターの概略図による動作説明図(イ:リベットの引抜体をジョーに挿入した状態、ロ:電動モーターを回転させて、回転体を当接部材に当接させた状態、ハ:電動モーターをさらに回転させてジョーが引抜体を挟持した状態)。
【図4】同実施形態にかかるリベッターの概略図による動作説明図(イ:電動モーターを回転させてジョーケースを移動させて引抜体を引っ張り、リベット本体の他端部を変形させた状態、ロ:電動モーターを回転させて引抜体を引っ張り、引抜体の大径部近傍を切断させた状態、ハ:リベット締めの作業が完了し、ジョーケースがハウジング先端部に戻ってジョーが開いて棒状の引抜体が取り出せるようになった状態)。
【図5】従来のリベッターの断面側面図(イ:ジョーケースの雄ねじと回転体の雌ねじとが常に螺合しているリベッター、ロ:ジョーケースがハウジングの先端部近傍に位置した際に、ジョーケースの雄ねじと回転体の雌ねじとの螺合が解除するリベッター)。
【符号の説明】
1…ハウジング、2…ノズル、3…ジョー、4…第一ネジ部(雄ねじ)、5…ジョーケース、6…第二ネジ部(雌ねじ)、7…回転体(駆動ナット)、8…クラッチ(8a…一方のクラッチ板、8b…他方のクラッチ板)、9…バネ係止部材、10…圧縮バネ、11…位置決め部(当接部材)、12…連結棒、13…スペーサー、14…ベアリング、15…ナット部材、16…外嵌部材、17…当接部、18…嵌入部、19a,19b…係合部(突部)、20…第一外嵌部、21…棒体、22…バネ係止部、23…第二嵌入部、24…リミットスイッチ、25…スイッチ、26…コイルバネ、24a…リミット第一接点、24b…リミット第二接点、24c…リミット第三接点、25a…第一接点、25b…第二接点、25c…第三接点、25d…第四接点、25e…第五接点、25f…第六接点
Claims (3)
- 回転中心と同軸の第一ネジ部(4)を備え、駆動部の運動により回転する回転体(7)と、第一ネジ部(4)に螺合可能な第二ネジ部(6)を備え、該螺合により前記回転体(7)に対して接離可能とされ、リベット本体に内挿された棒状の引抜体を挟持するジョー(3)が内装される筒状のジョーケース(5)と、一端開口部でジョーケース(5)の移動を制限し、回転体(7)及びジョーケース(5)を内装する筒状のハウジング(1)とを備え、ジョーケース(5)が回転体(7)に接近することにより、引抜体をリベット本体から引き抜き、リベット締めを行うリベッターにおいて、前記ハウジング(1)は、回転体(7)を当接させて位置決めを行う位置決部(11)を備えるとともに、前記回転体(7)は、前記位置決部(11)に対して所定距離の接離が可能とされ、しかも前記回転体(7)をジョーケース(5)側に移動させて位置決部(11)に当接させるべく押圧力が付勢され、回転体(7)が位置決部(11)に当接した際に、第一ネジ部(4)と第二ネジ部(6)とが所定の螺合深さで螺合するとともに、ジョーケース(5)の移動が開始する一方、回転体(7)が位置決部(11)から前記所定距離離れた際に、第一ネジ部(4)と第二ネジ部(6)との螺合を解除するように構成されたことを特徴とするリベッター。
- 回転体(7)に押圧力を付勢させる構成は、圧縮バネ(10)を設けるとともに、駆動部に連結され、且つ圧縮バネ(10)の一端を係止するバネ係止部材(9)を設け、該バネ係止部材(9)と回転体(7)との間に介在するように圧縮バネ(10)を配置してなる請求項1記載のリベッター。
- 互いに係合可能な係合部(19a,19b)が形成された一対のクラッチ部材(8a,8b)で構成されたクラッチ(8)を更に備え、一方のクラッチ部材(8a)は、回転体(7)に固定され、他方のクラッチ部材(8b)は、駆動部の運動を伝達可能、且つ前記バネ係止部材(9)に対して接離可能にバネ係止部材(9)に接続され、前記圧縮バネ(10)の他端を他方のクラッチ部材(8b)に係止させてなる請求項2記載のリベッター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001310405A JP3603063B2 (ja) | 2001-10-05 | 2001-10-05 | リベッター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001310405A JP3603063B2 (ja) | 2001-10-05 | 2001-10-05 | リベッター |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003112230A JP2003112230A (ja) | 2003-04-15 |
JP3603063B2 true JP3603063B2 (ja) | 2004-12-15 |
Family
ID=19129382
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001310405A Expired - Fee Related JP3603063B2 (ja) | 2001-10-05 | 2001-10-05 | リベッター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3603063B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100887542B1 (ko) | 2007-11-09 | 2009-03-09 | 이수일 | 리벳팅용 전동공구 |
JP5674691B2 (ja) * | 2012-02-23 | 2015-02-25 | 株式会社ロブテックス | 電動リベッター |
CH712279A1 (de) * | 2016-03-18 | 2017-09-29 | Baltec Maschb Ag | Vorrichtung zur Beaufschlagung eines Verbindungselements mit einer Beaufschlagungskraft. |
CN108746459B (zh) * | 2018-07-21 | 2024-10-08 | 上海安字实业有限公司 | 双向柔性触动的电动铆接工具 |
CN108746456B (zh) * | 2018-08-29 | 2024-06-21 | 姚永法 | 一种快捷式拉铆枪 |
CN113618013B (zh) * | 2021-07-14 | 2023-12-19 | 沛县鑫鸿驰交通运输设备有限公司 | 一种直流电动拉铆枪 |
-
2001
- 2001-10-05 JP JP2001310405A patent/JP3603063B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003112230A (ja) | 2003-04-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2584605B2 (ja) | ブラインドリベットナット装着器 | |
US10800013B2 (en) | Electric socket ratchet wrench and method of using the same | |
US20220055120A1 (en) | Hand-held power tool | |
TWI542452B (zh) | 用於無尾螺旋線圈護套的插入工具 | |
JP6180726B2 (ja) | ドリリング装置 | |
US20060097464A1 (en) | Chuck for receiving tools operated by rotating around the axis thereof | |
JP5579841B2 (ja) | ドリリング装置 | |
TWI572425B (zh) | 盲鉚釘緊固工具及浮動件 | |
US2774133A (en) | Tool for effecting telescoping engagement between cooperating parts of an electrical connection | |
US2406952A (en) | Safety screw driver | |
JP3603063B2 (ja) | リベッター | |
JPS6044116B2 (ja) | 組合せ工具 | |
WO2002100584A1 (fr) | Mandrin | |
US5881613A (en) | Screwdriver having disengaging mechanism | |
KR100980088B1 (ko) | 리벳팅용 전동공구 | |
TW201012600A (en) | Riveter | |
US3687179A (en) | Electrically operated screw driver | |
WO2019054257A1 (ja) | 締結工具 | |
CN112203798B (zh) | 具有多模式夹爪移动的夹头 | |
US2392843A (en) | Insert securing tool | |
CN212265724U (zh) | 内外一体卡簧钳 | |
JP4996020B2 (ja) | 手持ち式電動工具用のロック装置 | |
JP2006198653A (ja) | 摩擦撹拌接合用接合ツ―ルの係脱装置 | |
EP4360807A1 (en) | Operation-free connection structure | |
KR100887542B1 (ko) | 리벳팅용 전동공구 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040601 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040707 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040910 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040927 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071001 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081001 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081001 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091001 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101001 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111001 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |