JP3602128B2 - 受信ステレオ−マルチプレクス信号中の障害ノイズを指示する信号の導出回路装置 - Google Patents
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Description
ステレオ−マルチプレクス信号の有効周波数領域上方のスペクトル成分がステレオ−マルチプレクス信号の受信の際ノイズを意味し、このノズルは通常更なる手段なしでは再生されるオーディオ信号における可聴のノイズとして認知される。例えば内燃機関の点火火花によっては広い周波数領域内の短い高周波パルスが発せられ、該高周波パルスによってはステレオ−マルチプレクス信号における上述のスペクトル成分が生ぜしめられる。従って、殊にカーラジオに対して公知になっている回路装置はその種スペクトル成分の発生に依存してオーディオ信号を適当な手法で制御し、例えばノイズの発生前に存在している振幅を短時間維持する。
本発明の目的ないし課題とするところは、ノイズを指示するマルチプレクス信号のスペクトル成分が得られる回路装置を提供することであり、ここにおいてデジタル信号処理上の重要な事項が考慮されるべきものとし、例えばできるだけわずかな所要の計算作業が考慮されるものとする。
上記課題は本発明によれば次のようにして達成される、即ち、上記の受信されたステレオ−マルチプレクス信号はLPFフィルタ(ローパスフィルタ)を介して導かれ、LPFフィルタリングされた及び受信されたステレオ−マルチプレクス信号はそれぞれ第2走査(ないしサンプリング)レートへの低減デシメーション操作処理部による処理を受け、上記第2走査レートはステレオ−マルチプレクス信号の有効周波数領域の上限の2倍より大であり更に第2の走査(ないしサンプリング)レートを有するステレオ−マルチプレクス信号が相互に差し引かれるように構成されているのである。
本発明の回路装置の利点とするところはノイズを指示する信号が実質的に上述のスペクトル成分に相応するが、比較的低い周波数領域を占有することである。それにより一方では比較的低い走査ないしサンプリング)レートを有するさらなる処理が可能である。他方では当該信号はその都度つづく回路の必要性に応じて後続処理され得る、それというのは上述のスペクトル成分の重要な特徴的特性を包含するからである。例えば、本発明の回路により導出される信号により、点火火花に基因するノイズの抑圧のため、オーディオ信号の振幅の一時的記憶のための回路が制御され得る。さらに、本発明の回路装置により導出される信号はフィルタによる適当な後続処理及び場合により他の信号との組合せの後オーディオ信号のマスキングのため及びステレオ/モノ切換のために使用し得る。
本発明の別の発展形態によればLPFフィルタは有効周波数領域内で徐々に低下する周波数特性を有するのである。その種フィルタは比較的わずかなコストを有し、ステレオ−マルチプレクス信号の引き続いての処理の際比較的わずかな品質要求を充足する。
本発明の発展形態によれば、第2走査レートを有するLPFフィルタリングされたステレオ−マルチプレクス信号はLPFフィルタの低下する周波数特性の補償のためのフィルタを通過伝送するように構成されているのである。それにより比較的簡単なフィルタの使用にも拘わらず有効周波数領域における直線的な周波数特性が可能である。
その限りにおいて本発明の回路装置は有効周波数領域におけるステレオ−マルチプレクス信号の走査レートの低減デシメーションにも適する。それにより本発明の別の発展形態によれば上記の補償のためのフィルタの出力信号がノイズ抑圧用回路を介してステレオデコーダに供給され、上記ノイズ抑制用回路はノイズを指示する信号により可能である。
本発明の回路装置は次のように構成することもできる、即ちLPFフィルタは有効周波数領域の主要部部分に亘って一定の周波数特性を有するように構成することもできる。ここで、低域デシメーションに対する高い要求に対しても補償フィルタが不要となる。
本発明の更に別の発展形態によれば第1の走査レートは456KHzであり、第2走査レートは228KHzである。
本発明の1実施例を複数図を用いて示してあり、以降の記載にて詳細説明する。
図1は第1実施例を示し、
図2は第2実施例を示し、
図3は第3実施例を示し、
図4は図1の実施例にて生じる信号のスペクトルを略示し
図5は本発明の回路装置を有する放送受信機のブロック接続図で示す。
各図中同じ部分に同じ参照符号を付してある。実施例及びその部分はブロック接続図として示してあるが、本発明の回路装置はブロックに相応するここの回路に限定されない。本発明の回路装置は寧ろ特に有利には高度集積化回路により実現可能である。ここで、例えば適当なプログラミングのもとでブロック接続図で示す処理ステップを実施する信号処理プロセッサを使用し得る。本発明の回路装置は集積化された回路網で更なる回路装置と共に放送受信器の重要な部分を形成し得る。
図1の入力側1にはデジタルステレオ−マルチプレクス信号MPX1が導かれ、上記信号の走査レートは456KHzであり、これは無線データ信号の搬送周波数(57KHz)の整数倍である。上記の高い走査周波数は毎秒当たり多数の計算走査を要する。従って、デジタル放送受信器の場合、それぞれの信号の大域幅に適合した可及的にわずかな走査レートを用いると有利である。従って信号MPXは2にて走査レート半分割処理を受け、ここで、先立ってLPFフィルタリング処理部3の処理が必要である。但し通過域の大部分に亘って直線的周波数特性を有し、上限遮断周波数の領域での急峻な下降特性を有するそれ自体公知のLPFフィルタはコストを要するので、徐々の下降特性を有するLPFフィルタ3が使用される。逆の周波数特性を有する補償フィルタ4はそれにより生じるエラーを補償する。
補償フィルタ5の出力側には信号MPX2が得られこの信号は再生さるべきオーディオ信号の形成のために後続処理され得、これについては例えば図5を用いて説明する。
有効周波数領域を上回るスペクトル成分を指示する信号の形成のためマルチプレクス信号MPX1はHPFフィルタ6を介して導かれ、7にて同様に走査(ないしサンプリング)レート半分割の処理を受ける。出力側8にはノイズを指示する所望の信号が得られ、この所望信号は下方周波数領域内にあるが上方周波数領域のスペクトル成分を含む。上記信号は本発明の実施例のさらなる説明に関連してMPX3で表す。
フィルタ3及びフィルタ4における動作遅延時間の補償のためNの走査周期だけの遅延部9が設けられている。
具体的な本発明の回路装置の実施例ではフィルタ3は次の式形態を有する
B(z)=0.159(1+z-1)6・(1+1.41z-1+z-2)[I]
一方補償フィルタ4は次の式形態を有する。
補償フィルタ4に対する明らかに比較的大きな計算コストは比較的低い周波数平面に必要とされる。その結果当該の計算コストは全コストでは大しては認められない。
図2の実施例では実際的に図1のそれに相応し、その結果勿論有効周波数領域においてもステレオ−マルチプレクス信号MPX2′は比較的高い周波数の方に向かって低下をする。更に信号MPX3′は有効信号成分を含む、それというのは7では有効信号は信号MPX1の有効信号成分から完全には差し引かれないからである。個々の場合において許容し得る場合、図2の実施例は常に利点を有し、即ち図1の実施例におけるように計算コストが殊にわずかにされるという利点を有し、ここでそのため比較的に高い周波数平面で比較的わずかな計算操作の比較的簡単なフィルタが設けられる。
図3の実施例ではデシャーション部2の前に有効周波数領域にてフラットな周波数特性を有するフィルタ3′が設けられてる。従って補償フィルタはもはや必要でない。比較的高い周波数平面上にてフィルタ3′に対する比較的高い計算コストが必要とされる。図3の回路装置の回路点は図4のダイヤグラム行(これは当該回路点にて生じる信号のスペクトルを表す)と同義である。
ダイヤグラム行Aは信号MBX1のスペクトルをしめし、ここにおいて0〜60KHzの周波数領域ステレオ−マルチプレクス信号の有効スペクトルが位置し、−−破線で示すように−−60KHz〜228KHzにノイズスペクトルが位置する。相応に鏡対称的に位置する信号成分は228KHzと、456KHzの走査周波数との間に位置する。3におけるフィルタリングによりダイヤグラム行Bに示すスペクトルが生じる。2における低減デシメーションにより、396KHzと456KHzとの間の領域(ダイヤグラム行C)が168KHzと228KHzとの間の領域にシフトされる。
6における信号MPX1の低減デシメーションによりダイヤグラム行Dにて示す信号が生じ、該信号ではOKHz〜60KHzのノイズスペクトルに重畳され、168KHz〜228KHzの有効スペクトルは0KHz〜168KHzのノイズスペクトルに重畳される。7における減算によりダイヤグラム行Eに示された信号が、有効スペクトルなしで生じる。上記信号は適当な手法で評価され得、例えば絶対値形成、積分及び/又は更なる低減デシメーションにより評価され得る。
図5は放送受信機の重要部分を示し、殊に1つの放送受信器内での本発明の回路装置の適用の説明に必要な部分を示す。アンテナ11を介して受信された信号は受信部(チューナ)12にてそれ自体公知の手法で増幅され、選択され、復調される。受信部12の出力側13からはステレオ−マルチプレクス信号MPX1は本発明の回路装置14の出力側5からはステレオ−マルチプレクス信号MPX2が取出され、自動的ノイズデコーダ14に供給される。ステレオデコーダ16にはオーディオプロセッサ17がつづいている。オーディオプロセッサの出力側はスピーカ20,21を制御するNF(低周波)18,19に接続されている。
本発明の回路装置14により導出されるノイズを指示する信号MPX3は出力側8を介して回路15の制御入力側に供給される。そこでは既述のようにノイズの場合ノイズを受けた走査値がステレオ−マルチプレクス信号内の先に受信された適正走査値により置換される。
その種回路は同出願人のドイツ連邦共和国特許出願第P43308929号明細書に示されている。
更に信号MPX3は受信品質を表す信号の導出用回路22に達する。上記回路には更に受信部12の出力側23から信号AM(これはFM中間周波のAMによって生じている)が供給される。更に、回路22はデコーダ16から信号(これは変調された幅搬送波の側帯波の対称制を表す)を受け取る。上記信号からは回路22は受信品質を表す信号を生成し、この信号は図5に示す放送受信器にてステレオ/モノ切換の制御のため及び一時的音量低減のためオーディオプロセッサ17へ供給される。回路22の詳細はドイツ連邦共和国特許出願第P43095186号明細書に示されている。
Claims (6)
- 受信されたステレオ−マルチプレクス信号におけるノイズを指示する信号の導出用回路装置であって、ここでステレオ−マルチプレクス信号は第1走査レートで生起し、該第1走査(ないしサンプリング)レートはステレオ−マルチプレクス信号の有効周波数領域の上限の2倍より著しく大である回路装置において、上記の受信されたステレオ−マルチプレクス信号はLPFフィルタ(ローパスフィルタ)(3,3′)を介して導かれ、LPFフィルタリングされた及び受信されたステレオ−マルチプレクス信号はそれぞれ第2走査(ないしサンプリング)レートへの低減デシメーション操作処理部(2,6)による処理を受け、上記第2走査レートはステレオ−マルチプレクス信号の有効周波数領域の上限の2倍より大であり、更に第2の走査(ないしサンプリング)レートを有するステレオ−マルチプレクス信号が相互に差し引かれるように構成されていることを特徴とする受信されたステレオ−マルチプレクス信号におけるノイズを指示する信号の導出用回路装置。
- LPFフィルタ(3)は有効周波数領域内で徐々に低下する周波数特性を有する請求の範囲1記載の装置。
- 第2走査レートを有するLPFフィルタリングされたステレオ−マルチプレクス信号はLPFフィルタ7(3)の低下する周波数特性の補償のためのフィルタ(4)を通過伝送するように構成されている請求の範囲2記載の装置。
- 上記の報償のためのフィルタ(14)の出力信号が、ノイズ抑圧用回路(15)を介してステレオデコーダ(16)に供給される請求の範囲3記載の装置。
- LPFフィルタ(3′)は有効周波数領域の主要部部分に亘って一定の周波数特性を有する請求の範囲1記載の装置。
- 第1の走査レートは456KHzであり、第2走査レートは228KHzである請求の範囲1から5記載の装置。
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