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JP3600764B2 - 管継手 - Google Patents

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孝彦 進藤
山田  晃
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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  • Joints With Pressure Members (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給水用,給湯用等の接続管を挿入するだけで接続することのできる管継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、給水用,給湯用等の接続管を挿入するだけで接続することができ、しかも容易に抜けないようにした差し込み式の管継手として公知のものに図5及び図6のものがある。この図5及び図6について簡単に説明すると、管継手30は接続管38の挿入を許容するスリーブ32を備えたソケット31と、スリーブ32の外周に形成した溝孔33に装着されるシール部材34と、前記ソケット31の内側でスリーブ32と向かい合う食い込み溝36を形成したリング35と、該リング35を締め付けるキャップ37とからなり、キャップ37をソケット31に螺合した後に接続管38をスリーブ32とキャップ37の間に挿入すると、接続管38の外周面にはリング35の食い込み溝36が食い込み固定されるものである。
【0003】
上記のものにあっては、接続管をスリーブとキャップの間に挿入する際に、図7に示すようにスリーブの軸方向に対し接続管を傾いた状態で差し込んだり、図8に示すように先端面が垂直に切断されていない接続管を差し込むと、接続管の先端がシール部材の外周面をめくり上げてしまったり、シール部材に傷を付けたり切断したりして、シール不良を引き起こし漏水が発生するという問題があり、作業性及び信頼性に欠けるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、給水用,給湯用等の接続管を挿入するだけで接続できる管継手において、接続管の挿入を円滑に行えるようにし、作業性及び止水性能を向上させることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は請求項1では、継手本体は外周に形成した雄ねじ部の内側に接続管を外嵌する円筒状の案内部を設け、該案内部は外周面に溝孔を形成し、該溝孔に接続管の内周面に密着するシール部材を装着し、前記雄ねじ部に螺着する袋ナットと案内部の間にリングを介在させ、樹脂製の接続管を袋ナットの開口部から挿入し、リングが接続管の外周面を押圧することで継手本体に接続可能とした管継手において、前記案内部の外周にシール部材を覆うことのできるガイド環を外嵌し、該ガイド環は接続管を袋ナットの開口部から挿入すると、接続管の内周面と案内部の外周面に挟圧された状態で、シール部材の外周面を均一に押圧しながら案内部をスライドするものである。
【0006】
請求項2では、前記ガイド環は、案内部の外周面に外嵌する円筒部と、接続管の先端と当接する鍔部からなるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
本発明の管継手Aは図1乃至図4に示すように、接続管22が外嵌される略円筒状の案内部8を設けた継手本体1と、該継手本体1に螺着する袋ナット14と、該袋ナット14と継手本体1の間に配設されたリング18及び前記案内部8に外嵌するガイド環11とを備えている。
【0008】
前記継手本体1は図1及び図2に示すように略円筒状で、内部軸方向に湯水が通過する通路2が貫通して形成されており、スパナ等の締付け工具が係止されるように、外周面を例えば六角形状にした工具係止部3の一端側外周に、他の継手に接続される連結部6が形成され、他端側外周に該連結部6よりやや大径の雄ねじ部7が形成されている。
【0009】
前記雄ねじ部7の内周には、所定の間隔をおいて前記接続管22より小径に形成した円筒状の案内部8が設けられている。該案内部8の先端は雄ねじ部7より前方に露出し、外周面の先端側には溝孔9,9が軸方向に併設して環状に形成され、該溝孔9,9には同一形状のシール部材10,10がそれぞれ装着されている。なお、溝孔及びシール部材は1つだけにしてもよいが、複数個の方が止水性能は向上する。
【0010】
前記シール部材10は接続管22の内周面に付着した異物の捕捉と水漏れを防止するためのもので、ゴム等の弾性材からなり、ガイド環11及び接続管22が案内部8に外嵌されるとシール部材10,10は変形し、接続管22の内周面に水密的に密着してシールが確実となるようにしている。
【0011】
前記ガイド環11は図4に示すように、前記案内部8の外周面に装着した一方のシール部材10を覆うことのできる長さの円筒部12と、案内部8の先端と向かい合う端縁に円筒部よりやや大径に形成した鍔部13からなり、案内部8の外周にスライド自在に外嵌されるものである。そして図2に示すように、鍔部13が接続管22の端面に当接すると、円筒部12の内周面はシール部材10の外周面に密接し、さらに接続管22を挿入すると図3に示すように鍔部13は継手本体1のストッパー4に当接して停止するものである。
【0012】
袋ナット14は内周面入口に前記継手本体1の雄ねじ部7に螺着する雌ねじ部15が形成され、該雌ねじ部15の奥には接続管22が挿入される開口部17に向かうにつれて徐々に小径にしたテーパー面16が形成されている。
【0013】
リング18は袋ナット14のテーパー面16の内側に挿入されるものであり、図4に示すように軸方向の一部にスリット19を形成することで、縮径及び拡径が可能で、内周面には接続管22を容易に挿入するためのテーパー面20、及び接続管22の外周面を押圧し食い込む凹凸状の食い込み溝21を形成している。従ってリング18は接続管22の挿入時に拡径するので管継手Aに容易に挿入させることができるが、接続管22を管継手Aから引き出そうとする力が加わるとリング18は縮径し、食い込み溝21が接続管22の外周面に深く食い込み、引き出せないようにしている。
【0014】
接続管22はポリエチレン,ポリプロピレン等の樹脂製で、継手本体1の案内部8と袋ナット14の間に形成される空間に挿入され案内部8に水密的に外嵌するものであり、継手本体1の工具係止部3には、接続管22の先端が工具係止部3内周に設けたストッパー4に当たるまで挿入されているのかを、外部のどの方向からでも目視できるように、確認孔5を周面に同一間隔で複数個(本実施例では3個)穿設している。
【0015】
本発明において接続管22を管継手Aに接続するには、まず袋ナット14を内部にガイド環11とリング18を挿入した状態で、図1に示すように継手本体1の雄ねじ部7に螺着する。この時ガイド環11は案内部8の先端に外嵌される。
【0016】
次に図1の状態から接続管22の先端を袋ナット14の開口部17から挿入し、継手本体1の案内部8に外嵌すると、図2に示すように接続管22の内周面はガイド環11の円筒部12外周面に外嵌し、円筒部12は接続管22の内周面と案内部8の外周面に挟圧された状態となり、円筒部12の内周面がシール部材10の外周面全体を均一に押圧しつつシール部材10を覆ってスライドする。なおこの時、接続管22の先端面が垂直でなく傾斜状に切断されていたり、接続管22を袋ナット14の開口部17に傾いた状態で挿入することがあっても、接続管22はシール部材10に当接しないでガイド環11に外嵌し、ガイド環11の円筒部12内周面がシール部材10の外周面全体を均一に押圧するので、接続管22の先端でシール部材10がめくり上がったり、傷が付くということはない。
【0017】
さらに接続管22を奥に挿入すると、ガイド環11は鍔部13が接続管22の端面で押圧されて接続管22と共に移動し、図3に示すようにガイド環11の鍔部13が継手本体1のストッパー4に当接したところで停止する。この時、接続管22は継手本体1の案内部8とリング18の間で挟着され、しかもリング18のテーパー面20が接続管22の外周面を押圧し、食い込み溝21が外周面に食い込み、接続管22を案内部8の外周面に押圧しているのでシール部材10のシールが確実で、袋ナット14を緩めないと引き抜くことはできない。
【0018】
また、万一接続管22の内周面に異物が付着していても、継手本体1の案内部8に装着されている先端側のシール部材10で異物を捕捉し、内側のシール部材10で接続管22とのシールを確実に行うことができる。
【0019】
さらに工具係止部3の周面に穿設した確認孔5からは、接続管22の先端が継手本体1のストッパー4に当接しているかを目視することができ、ストッパー4に当接していない場合は、確認孔5を目視しながら接続管22をもう一度奥まで挿入すればよい。
【0020】
このような管継手Aにおいて、接続管22を継手本体1から引き抜こうとしても、リング18が袋ナット14のテーパー面16に沿って開口部17に向けて移動すれば食い込み溝21がさらに深く接続管22の外周面に食い込み、しかもシール部材10が接続管22の内周面を押圧しているので、漏水したり引き抜くことはできない。
【0021】
また、接続管22を通過する水に異常に高い水圧が加わると接続管22は膨張するが、シール部材10が変形して接続管22の内周面に確実に密着し、漏水することはない。
【0022】
【発明の効果】
本発明では、継手本体は外周に形成した雄ねじ部の内側に接続管を外嵌する円筒状の案内部を設け、該案内部は外周面に溝孔を形成し、該溝孔に接続管の内周面に密着するシール部材を装着し、前記雄ねじ部に螺着する袋ナットと案内部の間にリングを介在させ、樹脂製の接続管を袋ナットの開口部から挿入し、リングが接続管の外周面を押圧することで継手本体に接続可能とした管継手において、前記案内部の外周にシール部材を覆うことのできるガイド環を外嵌し、該ガイド環は接続管を袋ナットの開口部から挿入すると、接続管の内周面と案内部の外周面に挟圧された状態で、シール部材の外周面を均一に押圧しながら案内部をスライドするので、接続管を袋ナットから継手本体に挿入する際に接続管の先端面が傾斜状に切断されていたり、接続管が傾いていても、ガイド環がシール部材の外周面を均一に押圧し、シール部材がめくれたりよじれることがなく、スムーズに挿入することができ、接続作業を迅速に行えるうえ、無理な接続に起因する漏水等の恐れを取り除くことができる。
【0023】
従来の管継手の案内部にガイド環を外嵌するだけで、作業性及び信頼性を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】管継手に接続管を接続する前の状態の縦断面図である。
【図2】管継手に接続管を接続する途中の状態の縦断面図である。
【図3】管継手に接続管を接続した状態の縦断面図である。
【図4】管継手の分解斜視図である。
【図5】従来の管継手に接続管を接続する途中の状態の縦断面図である。
【図6】従来の管継手に接続管を接続した状態の縦断面図である。
【図7】図5の接続管を傾いた状態で管継手に差し込んだ場合の説明図である。
【図8】図5の先端面が傾斜状に切断された接続管を管接手に差し込んだ場合の説明図である。
【符号の説明】
1 継手本体
7 雄ねじ部
8 案内部
9 溝孔
10 シール部材
11 ガイド環
12 円筒部
13 鍔部
14 袋ナット
17 開口部
18 リング
22 接続管
A 管継手

Claims (2)

  1. 継手本体は外周に形成した雄ねじ部の内側に接続管を外嵌する円筒状の案内部を設け、該案内部は外周面に溝孔を形成し、該溝孔に接続管の内周面に密着するシール部材を装着し、前記雄ねじ部に螺着する袋ナットと案内部の間にリングを介在させ、樹脂製の接続管を袋ナットの開口部から挿入し、リングが接続管の外周面を押圧することで継手本体に接続可能とした管継手において、前記案内部の外周にシール部材を覆うことのできるガイド環を外嵌し、該ガイド環は接続管を袋ナットの開口部から挿入すると、接続管の内周面と案内部の外周面に挟圧された状態で、シール部材の外周面を均一に押圧しながら案内部をスライドすることを特徴とする管継手。
  2. 前記ガイド環は、案内部の外周面に外嵌する円筒部と、接続管の先端と当接する鍔部からなることを特徴とする請求項1記載の管継手。
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