JP3690341B2 - Brushless DC motor driving method and apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電源装置から駆動電流を供給することによってブラシレスDCモータを駆動する方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、高効率であることに着目して、種々の分野において回転駆動源としてブラシレスDCモータを採用することが提案され、実用化されつつある。
【0003】
そして、ブラシレスDCモータの騒音の発生原因として、
(1)トルク変動に起因する振動・騒音(固定子内周における接線電磁力)、および
(2)トルクに寄与しない固定子に発生する法線電磁力による振動・騒音が知られている。
【0004】
特に、前記(2)に起因する騒音に関しては、接線電磁力に対して数倍の電磁力が発生し、大きな騒音を発生することになり、かつ、トルクとして利用することができない。したがって、法線電磁力を低減して振動・騒音を低減することが望まれている。
【0005】
また、法線方向の電磁力の高調波成分の周波数が固定子共振モードおよび周波数に一致すると、固定子が共振を起こしてさらに大きな騒音を発生することになる。
【0006】
これらを考慮して、電磁力の高調波成分を低減するためのモータ駆動方式が以下のように提案されている。
(a)固定子の円環振動の原因となる電磁力の変動情報を電磁力変動記憶装置に記憶させ、この電磁力変動情報を位置情報にしたがって読み出して補正係数発生回路に供給し、固定子の円環振動の主因たる電磁力高調波成分を打ち消すような補正係数を生成して駆動電流波形を補正する回転電機の制御装置(特開平11−341864号公報参照)、
(b)BLモータ、リラクタンスモータを運転するインバータ装置であって、通電角度を144°±3°にすることで、第5次の時間高調波成分を最小にし、低振動、低騒音を可能にするインバータ装置(特開2000−308383号公報参照)、
(c)直流電圧をインバータ回路のスイッチング素子でスイッチングしてモータに印加し、このモータの非通電相に発生する誘起電圧により位置検出信号を位置検出回路で得、この位置検出信号により回転子の位置を制御回路で検出してモータの通電を切り替え、かつ、スイッチング素子をPWM制御してモータを駆動するに当たって、予め誘起電圧に含まれている高調波成分を正トルクとするような電圧成分をモータの印加電圧に重畳してモータを運転し、この運転の最も効率のよいときの印加電圧に相当する波形パターン{電圧(PWM)パターン}を求めてROMに記憶し、制御回路により、そのROMの波形パターンを用いてスイッチング素子をPWM制御し、モータを駆動するようにしたモータの制御方法(特開2000−45783号公報)、および
(d)通電駆動区間のほぼ120°から180°の間のタイミングを検出するタイミング回路と、鋸歯状波を発生する波形発生回路と、波形発生回路の電圧波形によりソフトPWM回路のオン・デューティーを変化させて通電する通電指令発生回路と、上下トランジスタ群と、パワートランジスタ群とを儲け、上記通電駆動区間のほぼ120°から180°の間、ソフトPWM回路のオン・デューティーを徐々に変えた信号を三相モータコイル群の各相に加えて、通電末期のオン・デューティーを徐々に下げて通電するようにしたブラシレスDCモータの駆動回路(特開平10−66375号公報)。
【0007】
上記従来の方式(a)〜(d)は、騒音・振動の原因になっている電磁力振動成分、またはトルクリプルの周波数成分を直接、電流高調波成分を重畳させて除去する手法{n(nは正の整数)次の騒音・振動成分を低減すべく、n次、n±1次の高調波電流を重畳する手法}と、電磁力振動成分、またはトルクリプルの原因となっている電流高調波成分を最小にする手法とに大別される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
騒音・振動の原因になっている電磁力振動成分、またはトルクリプルの周波数成分を直接、電流高調波成分を重畳させて除去する手法を採用した場合には、注入する電流位相や回転位置のタイミングにおいて電磁力振動成分、またはトルクリプルが増大するおそれがあり、この結果、低減したい騒音・振動成分が増大することになる可能性がある。
【0009】
電磁力振動成分、またはトルクリプルの原因となっている電流高調波成分を最小にする手法を採用した場合には、該当する電流高調波成分のみを最小にすることは殆ど不可能であり、他の電流高調波成分にも影響を及ぼすことになるので、騒音・振動成分を十分に低減できる保証がない。また、電流高調波成分を重畳する場合と比較して処理が複雑化してしまう。
【0010】
【発明の目的】
この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、電磁力振動および騒音を確実に、かつ十分に低減することができるブラシレスDCモータ駆動方法およびその装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1のブラシレスDCモータ駆動方法は、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するに当たって、所定次数の高調波成分を含む駆動電流に対して異なる次数の高調波電流を注入する方法である。
【0013】
請求項2のブラシレスDCモータ駆動方法は、前記注入する高調波電流の次数を少なくとも1つの次数に設定する方法である。
【0014】
請求項3のブラシレスDCモータ駆動方法は、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するに当たって、駆動電流に対して基本波の7次の高調波電流を注入する方法である。
【0015】
請求項4のブラシレスDCモータ駆動方法は、注入される7次の高調波電流の量を基本波の0.05〜0.20倍に設定する方法である。
【0016】
請求項5のブラシレスDCモータ駆動方法は、モータ中性点信号からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給する方法である。
【0017】
請求項6のブラシレスDCモータ駆動方法は、ブラシレスDCモータの固定子印加電圧、モータ電流、およびブラシレスDCモータの機器定数からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給する方法である。
【0019】
請求項7のブラシレスDCモータ駆動装置は、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するものであって、所定次数の高調波成分を含む駆動電流に対して異なる次数の高調波電流を注入する高調波電流注入手段を含むものである。
【0020】
請求項8のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記注入する高調波電流の次数を少なくとも1つの次数に設定するものである。
【0021】
請求項9のブラシレスDCモータ駆動装置は、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するものであって、駆動電流に対して基本波の7次の高調波電流を注入する7次高調波電流注入手段を含むものである。
【0022】
請求項10のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記7次高調波電流注入手段として、注入される7次の高調波電流の量を基本波の0.05〜0.20倍に設定するものを採用するものである。
【0023】
請求項11のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記ブラシレスDCモータとして、内部に永久磁石を埋め込んでなる回転子を有するものを採用するものである。
【0024】
請求項12のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記ブラシレスDCモータとして、歯部に直接巻線を巻き回してなる集中巻型の固定子を有するものを採用するものである。
【0025】
請求項13のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記ブラシレスDCモータとして、3×N(Nは偶数)スロットの固定子および2×N極の回転子を有するものを採用し、高調波成分電流注入手段、高調波電流注入手段に代えて、N×K(Kは1以上の整数)次の高調波騒音を低減すべくN×K±1次以外の次数の高調波電流を含む電流を注入する電流注入手段を採用するものである。
【0026】
請求項14のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記ブラシレスDCモータとして、6スロットの固定子および4極の回転子を有するものを採用し、前記電流注入手段として、2K(Kは1以上の整数)次の高調波騒音を低減すべく2K±1次以外の次数の高調波電流を含む電流を注入するものを採用するものである。
【0027】
請求項15のブラシレスDCモータ駆動装置は、モータ中性点信号からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給すべく電源装置を制御する電源制御手段をさらに含むものである。
【0028】
請求項16のブラシレスDCモータ駆動装置は、ブラシレスDCモータの固定子印加電圧、モータ電流、およびブラシレスDCモータの機器定数からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給すべく電源装置を制御する電源制御手段をさらに含むものである。
【0029】
請求項17のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記ブラシレスDCモータとして、冷凍装置用圧縮機もしくは空気調和機用圧縮機を駆動するものを採用するものである。
【0031】
【作用】
請求項1のブラシレスDCモータ駆動方法であれば、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するに当たって、所定次数の高調波成分を含む駆動電流に対して異なる次数の高調波電流を注入するのであるから、電磁力振動および騒音の低減効果を高めることができる。
【0032】
請求項2のブラシレスDCモータ駆動方法であれば、前記注入する高調波電流の次数を少なくとも1つの次数に設定するのであるから、請求項1と同様の作用を達成することができる。
【0033】
請求項3のブラシレスDCモータ駆動方法であれば、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するに当たって、駆動電流に対して基本波の7次の高調波電流を注入するのであるから、14次の騒音成分を大幅に低減することができる。
【0034】
請求項4のブラシレスDCモータ駆動方法であれば、注入される7次の高調波電流の量を基本波の0.05〜0.20倍に設定するのであるから、請求項3と同様の作用を達成することができる。
【0035】
請求項5のブラシレスDCモータ駆動方法であれば、モータ中性点信号からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給するのであるから、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項1から請求項4の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0036】
請求項6のブラシレスDCモータ駆動方法であれば、ブラシレスDCモータの固定子印加電圧、モータ電流、およびブラシレスDCモータの機器定数からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給するのであるから、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項1から請求項4の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0038】
請求項7のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するに当たって、高調波電流注入手段によって、所定次数の高調波成分を含む駆動電流に対して異なる次数の高調波電流を注入するのであるから、電磁力振動および騒音の低減効果を高めることができる。
【0039】
請求項8のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記注入する高調波電流の次数を少なくとも1つの次数に設定するのであるから、請求項7と同様の作用を達成することができる。
【0040】
請求項9のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するに当たって、7次高調波電流注入手段によって、駆動電流に対して基本波の7次の高調波電流を注入するのであるから、14次の騒音成分を大幅に低減することができる。
【0041】
請求項10のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記7次高調波電流注入手段として、注入される7次の高調波電流の量を基本波の0.05〜0.20倍に設定するものを採用するのであるから、請求項9と同様の作用を達成することができる。
【0042】
請求項11のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記ブラシレスDCモータとして、内部に永久磁石を埋め込んでなる回転子を有するものを採用するのであるから、低振動・低騒音化および高トルク化を達成することができるほか、請求項7から請求項10の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0043】
請求項12のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記ブラシレスDCモータとして、歯部に直接巻線を巻き回してなる集中巻型の固定子を有するものを採用するのであるから、低振動・低騒音化および高トルク化を達成することができるほか、請求項7または請求項8と同様の作用を達成することができる。
【0044】
請求項13のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記ブラシレスDCモータとして、3×N(Nは偶数)スロットの固定子および2×N極の回転子を有するものを採用し、高調波成分電流注入手段、高調波電流注入手段に代えて、N×K(Kは1以上の整数)次の高調波騒音を低減すべくN×K±1次以外の次数の高調波電流を含む電流を注入する電流注入手段を採用するのであるから、3×Nスロットの固定子および2×N極の回転子を有するブラシレスDCモータに適用することにより、請求項12と同様の作用を達成することができる。
【0045】
請求項14のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記ブラシレスDCモータとして、6スロットの固定子および4極の回転子を有するものを採用し、前記電流注入手段として、2K(Kは1以上の整数)次の高調波騒音を低減すべく2K±1次以外の次数の高調波電流を含む電流を注入するものを採用するのであるから、6スロットの固定子および4極の回転子を有するブラシレスDCモータに適用することにより、請求項13と同様の作用を達成することができる。
【0046】
請求項15のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、モータ中性点信号からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給すべく電源装置を制御する電源制御手段をさらに含むのであるから、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項7から請求項14の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0047】
請求項16のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、ブラシレスDCモータの固定子印加電圧、モータ電流、およびブラシレスDCモータの機器定数からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給すべく電源装置を制御する電源制御手段をさらに含むのであるから、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項7から請求項14の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0048】
請求項17のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記ブラシレスDCモータとして、冷凍装置用圧縮機もしくは空気調和機用圧縮機を駆動するものを採用するのであるから、ブラシレスDCモータの電磁力に起因して圧縮機から発生する騒音を大幅に低減することができるほか、請求項7から請求項16の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、この発明のブラシレスDCモータ駆動方法およびその装置の実施の態様を詳細に説明する。
【0050】
図1はこの発明のブラシレスDCモータ駆動装置の一実施態様を示す概略図である。
【0051】
このブラシレスDCモータ駆動装置は、直流電源1aと三相インバータ回路1bとを含む電源装置1と、三相インバータ回路1bから駆動電流が供給されるブラシレスDCモータ2と、2相分の駆動電流を入力としてブラシレスDCモータ2の回転子の回転位置を検出するセンサレス位置検出回路3と、センサレス位置検出回路3から出力される位置検出信号を入力としてPWM制御演算を行い、三相インバータ回路1bをPWM動作させるべくPWM制御信号を出力するPWM発生回路4と、センサレス位置検出回路3から出力される位置検出信号を入力として高調波成分電流を注入する高調波注入回路5とを有している。
【0052】
なお、前記センサレス位置検出回路3に代えて、ロータリーエンコーダなどのセンサを用いて回転位置を検出するもの、ブラシレスDCモータ2の誘起電圧を検出し、検出電圧から回転位置を検出するもの、ブラシレスDCモータ2の駆動電流、電圧を用いた演算を行って回転位置を検出するものなどを採用することが可能である。
【0053】
前記三相インバータ回路1bは、直流電圧をスイッチング素子でスイッチングしてブラシレスDCモータ2に印加し、位置検出信号により回転子の回転位置を検出してブラシレスDCモータ2の通電を切り替える一方、スイッチング素子をPWM制御してブラシレスDCモータ2を駆動するものである。
【0054】
前記PWM発生回路4は、位置検出信号を入力として、位置検出信号を基準として三相インバータ回路1bをPWM動作させるべくPWM制御信号を出力し、三相インバータ回路1bのスイッチング素子に供給するものである。
【0055】
前記高調波注入回路5は、低減したい次数の高調波騒音成分に対して、必ずしも該当する次数の高調波成分、および該当する次数±1次の高調波成分を含まない単一、もしくは複数の次数の高調波成分のモータ電流を注入するものである。ここで、1次の成分とは、ブラシレスDCモータを駆動する基本波周波数成分である。したがって、前記高調波注入回路5においては、低減したい高調波振動成分の次数が設定されたことに応答して、上記の次数の高調波成分のモータ電流を注入することができる。
【0056】
上記の構成のブラシレスDCモータ駆動装置の作用は次のとおりである。
【0057】
ブラシレスDCモータ2の回転子の回転位置をセンサレス位置検出回路3により検出し、センサレス位置検出回路3からの位置検出信号を入力とするPWM発生回路4によりPWM制御信号を発生して三相インバータ回路1bに供給し、ブラシレスDCモータ2に供給する駆動電流を制御するに当たって、高調波注入回路5から、低減しようとする高調波騒音成分と直接には関係しない次数の高調波電流成分を注入するための信号をPWM発生回路4に供給することができ、注入した高調波電流成分によってブラシレスDCモータ2の騒音・振動を確実に、かつ十分に低減することができる。
【0058】
さらに説明する。
【0059】
ブラシレスDCモータの電磁力と騒音との関係に関しては、ブラシレスDCモータ2の電磁力の周波数成分は極数に依存せず、駆動電流(または駆動電圧)の周波数に依存して、2×n倍の高調波成分が発生し(図2参照、なお、fは駆動周波数の基本周波数である)、これにモータ形状に依存した高調波成分が重畳される。例えば、固定子のスロットが1局あたり12個ある場合は、12×K次の高調波成分が重畳される。ここで、n、Kは正の整数である。
【0060】
そして、これらの高調波成分が振動・騒音となり、ブラシレスDCモータから放射される。
【0061】
そして、例えば、正弦波PWM波形を用いて、基本波1次の成分に対して、5次高調波成分の電流を注入することにより、図3中(a)に示すように、10次の高調波騒音成分を低減することができる。ここで、5次の高調波電流成分を増加させていくと10次の高調波騒音成分を2.5dBA低下させることができる。
【0062】
なお、従来は10次の高調波騒音成分を低減するためには、10次±1次の高調波電流成分を注入すればよいと思われていた。しかし、11次の高調波電流成分のみを注入した場合には、図3中(b)に示すように、10次の高調波騒音成分が増加することが分かった。これは、11次±1次のモータ電磁力が直接に騒音に寄与し、この結果、10次の高調波騒音成分が増加するからであると思われる。
【0063】
また、正弦波PWM波形を用いて、基本波1次の成分に対して、5次、7次高調波成分の電流を注入することにより、図4中(a)に示すように、8次の高調波騒音成分を低減することができる。ここで、5次、7次の高調波電流成分を増加させていくと8次の高調波騒音成分を5dBA低下させることができる。
【0064】
なお、5次、または7次の高調波電流成分のみを注入した場合には、図4中(b)(c)に示すように、8次の高調波騒音成分は低下しないか、もしくは増加することが分かる。これは、5次の高調波電流成分が直接8次の高調波騒音成分に寄与せず、この結果、8次の高調波騒音成分は低下しないからであるとともに、7次±1次のモータ電磁力が直接に騒音に寄与し、この結果、8次の高調波騒音成分が増加するからであると思われる。
【0065】
換言すれば、低減したい次数の高調波騒音成分に対して、モータ電磁力が直接に騒音に寄与する次数の高調波電流成分を注入することは騒音を増加させることになりやすい。
【0066】
なお、図3、図4における横軸は高調波電流比率(=各高調波電流成分/基本波電流成分)であり、縦軸はそれぞれ10f音(10次の高調波騒音成分)、8f音(8次の高調波騒音成分)である。
【0067】
さらに、高調波注入回路5によって7次の高調波電流成分を注入すれば、14次の高調波騒音成分を大幅に(最大で15dBA)低減することができる。ここで、14次の高調波騒音成分は、図5に示すように、7次の高調波電流比率に応じて変化するので、7次の高調波電流比率を0.05〜0.20に設定すればよく、0.10〜0.15に設定することがより好ましい。
【0068】
このように14次の高調波騒音成分を低減するのは、圧縮機運転時の騒音スペクトルを計測した結果、14次の高調波騒音成分が特に大きいことから、14次の高調波騒音成分を低減することによって、圧縮機全体としての騒音を低減できるからである。
【0069】
前記ブラシレスDCモータ2は、回転子の表面に永久磁石を装着してなるもの(図7参照)と、回転子の内部に永久磁石を埋め込んでなるもの(図8参照)とに大別される。これらのうち、後者の構成のブラシレスDCモータを採用した場合には、電磁力が回転子表面の一部に集中し易くなるため、ブラシレスDCモータの振動・騒音が大きくなる。そのため、単一、もしくは複数の次数の高調波成分のモータ電流を注入することにより、高調波加振力成分を低減する効果がさらに大きくなる。
【0070】
また、後者の構成のブラシレスDCモータを採用した場合には、永久磁石による磁石トルクのみならず、回転子表面の鉄芯に流れる磁束を利用したリラクタンストルクも併用できる。
【0071】
したがって、低振動・低騒音、かつ高トルクでブラシレスDCモータ2を駆動することができる。換言すれば、低振動・低騒音で高負荷を駆動することができる。
【0072】
また、前記ブラシレスDCモータ2は、固定子の歯部に巻線を分布巻してなるもの(図9参照)と、集中巻してなるもの(図10参照)とに大別される。これらのうち、後者の構成のブラシレスDCモータを採用した場合には、直接歯部に巻線を巻きまわすので、分布巻を施す固定子に比べ、巻線抵抗が小さくなり、銅損が低減し高効率になる。しかし、1つの固定子歯部に巻線が集中するため電磁力も集中し、騒音・振動が増加することになる。そのため、単一、もしくは複数の次数の高調波成分のモータ電流を注入することにより、高調波加振力成分を低減する効果がさらに大きくなる。
【0073】
したがって、後者の構成のブラシレスDCモータを採用した場合には、高効率、かつ低騒音でブラシレスDCモータを駆動することができる。
【0074】
なお、上記の集中巻のブラシレスDCモータにおいて、固定子のスロット数を3×N(Nは偶数)、回転子の極数を2×Nに設定することが可能であり、この場合には、N×K(Kは1以上の整数)次の高調波騒音を低減すべく、N×K±1次以外の高調波電流成分が含まれる電流を注入することによって、高効率、かつ低騒音でブラシレスDCモータを駆動することができる。
【0075】
具体的には、固定子のスロット数を6、回転子の極数を4に設定し、2×K次の高調波騒音を低減すべく、2×K±1次以外の高調波電流成分が含まれる電流を注入することによって、高効率、かつ低騒音でブラシレスDCモータを駆動することができる。
【0076】
図11はセンサレス位置検出回路3の構成の一例を示す電気回路図である。
【0077】
このセンサレス位置検出回路3は、Y結線された固定子巻線2aと並列にY結線された抵抗2bを接続し、固定子巻線2aの中性点電圧VNと抵抗2bの中性点電圧VMとを入力とする差分増幅器3aと、差分増幅器3aからの出力信号を入力とする積分器3bと、積分器3bからの出力信号を入力とするゼロクロスコンパレータ3cとを有している(特開平7−337079号公報参照)。なお、ゼロクロスコンパレータ3cからの出力信号が位置検出信号である。
【0078】
図11において、マイコン6は、PWM発生回路4、および高調波注入回路5の作用を達成するほか、従来公知の他の作用を達成することができるものである。また、ベース駆動回路7は、マイコン6から出力されるスイッチング信号を入力として、実際にスイッチング素子をスイッチングできる信号を出力するものである。
【0079】
上記の構成のセンサレス位置検出回路3を採用した場合には、モータ中性点の電位変動に基づいて位置検出を行うので、ブラシレスDCモータに印加する通電期間には影響を受けず、原理的には180°区間全ての位置検出が可能となり、ひいては180°全ての位相を制御することができる。
【0080】
また、ブラシレスDCモータを高温高圧環境などで使用する場合に、センサが不要であるから、安価に、かつ高信頼性のモータ位置検出を行って何ら不都合なくブラシレスDCモータを駆動することができる。
【0081】
さらに、ブラシレスDCモータに供給する電流の通電期間を制限しなくてもよくなるため、正弦波通電が可能となり、ブラシレスDCモータの高効率化に寄与することができる。
【0082】
さらにまた、電流位相を自由に進める制御が可能となるので、磁石トルクとリラクタンストルクとの併用が可能となり、さらに高効率なモータ駆動が可能となり、かつ弱め磁束制御も行えるので、ブラシレスDCモータの運転範囲の拡大を達成することができる。
【0083】
図12はセンサレス位置検出回路3の構成の他の例を示すブロック図である。なお、図12には、三相インバータ回路2を制御するための部分も示している。
【0084】
このセンサレス位置検出回路3は、モータ電流を検出する電流検出部31と、モータ電圧を検出する電圧検出部32と、モータ電流およびモータ電圧を入力とし、内部に有するモータの数式モデルを用いて回転子の回転位置および回転子の回転速度を出力する位置・速度検出部33と、外部から与えられる速度指令および出力された回転速度を入力として速度制御演算を行い、電流指令を出力する速度制御部34と、外部から与えられる位相指令および電流指令を入力として位相制御演算を行う位相制御部35と、位相制御部35からの出力信号、モータ電流、回転子の回転位置を入力として電流制御演算を行い、電圧指令を出力して三相インバータ回路1bに供給する電流制御部36とを有している。
【0085】
なお、図12においては、交流電源1a1、整流回路1a2および平滑コンデンサ1a3により直流電源1aを構成している。
【0086】
上記の構成のセンサレス位置検出回路3を採用した場合には、モータの数式モデルを用い、推定位置と推定速度起電力とに基づいて演算された推定電流と実際に流れているモータ電流とにより回転子の回転位置および回転子の回転速度を同定することができる(「電流推定誤差に基づくセンサレスブラシレスDCモータ制御」、竹下他、T.IEE Japan,Vol.115−D,No.4,’95参照)。
【0087】
また、突極性を持つブラシレスDCモータの場合には、巻線インダクタンスが回転子の回転位置により変化するため、位置推定が困難になるが、モータの数式モデルを突極型モータへ拡張することで位置推定が可能となる(「速度起電力推定に基づくセンサレス突極形ブラシレスDCモータ制御」、竹下他、T.IEEJapan,Vol.117−D,No.1,’97参照)。
【0088】
このセンサレス位置検出回路は、ブラシレスDCモータに印加する通電期間には影響を受けず、原理的には180°区間全ての位置検出が可能となり、ひいては180°全ての位相を制御することができる。
【0089】
また、ブラシレスDCモータを高温高圧環境などで使用する場合に、センサが不要であるから、安価に、かつ高信頼性のモータ位置検出を行って何ら不都合なくブラシレスDCモータを駆動することができる。
【0090】
さらに、ブラシレスDCモータに供給する電流の通電期間を正弦しなくてもよくなるため、正弦波通電が可能となり、ブラシレスDCモータの高効率化に寄与することができる。
【0091】
さらにまた、電流位相を自由に進める制御が可能となるので、磁石トルクとリラクタンストルクとの併用が可能となり、さらに高効率なモータ駆動が可能となり、かつ弱め磁束制御も行えるので、ブラシレスDCモータの運転範囲の拡大を達成することができる。
【0092】
さらに、原理的にモータ運転中の瞬時の位置推定が可能であるから、正確な高調波電流を注入することができ、さらに低振動化、低騒音化を達成することができる。
【0093】
上記のようにして駆動されるブラシレスDCモータによって冷凍機用の圧縮機、または空調機用の圧縮機を駆動する場合を考える。
【0094】
冷凍機用の圧縮機、または空調機用の圧縮機は各種の部材からなっており、それらの部材の固有振動数がブラシレスDCモータの電磁力の高調波成分と共振を起こすことで大きな騒音(突出音)を発生する。しかし、上記の実施態様を用いてブラシレスDCモータを駆動することによって、ブラシレスDCモータの電磁力に起因して圧縮機から発生する騒音を大幅に低減することができる。
【0095】
具体的には、図13に示すように14次の高調波騒音成分が発生している圧縮機を駆動するに当たって、7次の高調波電流成分を注入してブラシレスDCモータを駆動することによって、図14に示すように14次の高調波騒音成分を大幅に低減することができる。
【0097】
【発明の効果】
請求項1の発明は、電磁力振動および騒音の低減効果を高めることができるという特有の効果を奏する。
【0098】
請求項2の発明は、請求項1と同様の効果を奏する。
【0099】
請求項3の発明は、14次の騒音成分を大幅に低減することができるという特有の効果を奏する。
【0100】
請求項4の発明は、請求項3と同様の効果を奏する。
【0101】
請求項5の発明は、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項1から請求項4の何れかと同様の効果を奏する。
【0102】
請求項6の発明は、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項1から請求項4の何れかと同様の効果を奏する。
【0104】
請求項7の発明は、電磁力振動および騒音の低減効果を高めることができるという特有の効果を奏する。
【0105】
請求項8の発明は、請求項7と同様の効果を奏する。
【0106】
請求項9の発明は、14次の騒音成分を大幅に低減することができるという特有の効果を奏する。
【0107】
請求項10の発明は、請求項9と同様の効果を奏する。
【0108】
請求項11の発明は、低振動・低騒音化および高トルク化を達成することができるほか、請求項7から請求項10の何れかと同様の効果を奏する。
【0109】
請求項12の発明は、低振動・低騒音化および高トルク化を達成することができるほか、請求項7または請求項8と同様の効果を奏する。
【0110】
請求項13の発明は、3×Nスロットの固定子および2×N極の回転子を有するブラシレスDCモータに適用することにより、請求項12と同様の効果を奏する。
【0111】
請求項14の発明は、6スロットの固定子および4極の回転子を有するブラシレスDCモータに適用することにより、請求項13と同様の効果を奏する。
【0112】
請求項15の発明は、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項7から請求項14の何れかと同様の効果を奏する。
【0113】
請求項16の発明は、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項7から請求項14の何れかと同様の効果を奏する。
【0114】
請求項19の発明は、ブラシレスDCモータの電磁力に起因して圧縮機から発生する騒音を大幅に低減することができるほか、請求項7から請求項16の何れかと同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のブラシレスDCモータ駆動装置の一実施態様を示す概略図である。
【図2】ブラシレスDCモータに発生する電磁力の高調波成分を説明する図である。
【図3】5次、11次高調波電流の高調波電流比率に対する10次高調波振動成分の変化を示す図である。
【図4】5次、7次高調波電流、5次および7次高調波電流の高調波電流比率に対する8次高調波振動成分の変化を示す図である。
【図5】7次高調波電流の高調波電流比率に対する14次高調波振動成分の変化を示す図である。
【図6】圧縮機運転時の騒音スペクトルの一例を示す図である。
【図7】表面磁石構造のブラシレスDCモータの構成および電磁力ベクトルを示す図である。
【図8】埋め込み磁石構造のブラシレスDCモータの構成および電磁力ベクトルを示す図である。
【図9】分布巻ブラシレスDCモータの電磁力ベクトル分布を示す図である。
【図10】集中巻ブラシレスDCモータの電磁力ベクトル分布を示す図である。
【図11】モータ中性点信号を用いるセンサレス位置検出回路を示す電気回路図である。
【図12】モータの数式モデルを用いるセンサレス位置検出回路を示すブロック図である。
【図13】7次高調波電流を注入しない場合における圧縮機の騒音スペクトルを示す図である。
【図14】7次高調波電流を注入した場合における圧縮機の騒音スペクトルを示す図である。
【符号の説明】
1b 三相インバータ回路 2 ブラシレスDCモータ
3a 差分増幅器 3b 積分器
3c ゼロクロスコンパレータ 6 マイコン
5 高調波注入回路 33 位置・速度検出部
34 速度制御部 35 位置制御部
36 電源制御部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method and an apparatus for driving a brushless DC motor by supplying a drive current from a power supply device.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, it has been proposed and put into practical use that a brushless DC motor is adopted as a rotational drive source in various fields, paying attention to high efficiency.
[0003]
And as a cause of noise generation of brushless DC motor,
(1) Vibration and noise caused by torque fluctuation (tangential electromagnetic force on the inner circumference of the stator), and
(2) Vibration and noise due to normal electromagnetic force generated in a stator that does not contribute to torque are known.
[0004]
In particular, regarding the noise caused by the above (2), an electromagnetic force several times as large as that of the tangential electromagnetic force is generated, a large noise is generated, and it cannot be used as torque. Therefore, it is desired to reduce vibration and noise by reducing normal electromagnetic force.
[0005]
Further, when the frequency of the harmonic component of the electromagnetic force in the normal direction matches the stator resonance mode and frequency, the stator will resonate and generate more noise.
[0006]
In consideration of these, a motor driving method for reducing harmonic components of electromagnetic force has been proposed as follows.
(A) The fluctuation information of the electromagnetic force causing the annular vibration of the stator is stored in the electromagnetic force fluctuation storage device, the electromagnetic force fluctuation information is read according to the position information and supplied to the correction coefficient generation circuit, and the stator A control device for a rotating electrical machine (see Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-341864), which generates a correction coefficient that cancels out the electromagnetic force harmonic component that is the main cause of the ring vibration of
(B) An inverter device for operating a BL motor and a reluctance motor, and by setting the energization angle to 144 ° ± 3 °, the fifth time harmonic component is minimized and low vibration and noise are possible. Inverter device (see JP 2000-308383 A),
(C) A DC voltage is switched by a switching element of an inverter circuit and applied to a motor, and a position detection signal is obtained by a position detection circuit by an induced voltage generated in a non-energized phase of the motor. When the position is detected by the control circuit to switch the motor energization, and when the motor is driven by PWM control of the switching element, a voltage component that makes the harmonic component included in the induced voltage in advance a positive torque is used. The motor is operated while being superimposed on the applied voltage of the motor, and a waveform pattern {voltage (PWM) pattern} corresponding to the applied voltage at the time of the most efficient operation is obtained and stored in the ROM. Motor control method in which the switching element is PWM-controlled using the waveform pattern shown in FIG. 3 JP), and
(D) A timing circuit that detects a timing between approximately 120 ° and 180 ° of the energization drive section, a waveform generation circuit that generates a sawtooth wave, and the on-duty of the soft PWM circuit by the voltage waveform of the waveform generation circuit A signal that gradually changes the on-duty of the soft PWM circuit between approximately 120 ° and 180 ° in the current-carrying drive section through the energization command generation circuit, the upper and lower transistor groups, and the power transistor group that are energized while changing. Is added to each phase of the three-phase motor coil group, and the on-duty at the end of energization is gradually lowered to energize the brushless DC motor drive circuit (Japanese Patent Laid-Open No. 10-66375).
[0007]
The conventional methods (a) to (d) described above are methods {n (n) in which the electromagnetic force vibration component causing the noise / vibration or the frequency component of torque ripple is directly superposed on the current harmonic component. Is a positive integer) A method of superimposing nth-order and n ± 1st-order harmonic currents to reduce the next noise / vibration components}, electromagnetic force vibration components, or current harmonics causing torque ripple The method is roughly divided into methods for minimizing components.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
If a method that directly removes the current harmonic component by superimposing the frequency component of the electromagnetic force vibration component or torque ripple causing noise and vibration is adopted, the current phase to be injected and the timing of the rotation position There is a possibility that the electromagnetic force vibration component or torque ripple may increase, and as a result, the noise / vibration component to be reduced may increase.
[0009]
When the method of minimizing the electromagnetic harmonic component or the current harmonic component causing torque ripple is adopted, it is almost impossible to minimize only the corresponding current harmonic component. Since current harmonic components are also affected, there is no guarantee that noise and vibration components can be sufficiently reduced. Further, the processing becomes complicated as compared with the case where the current harmonic component is superimposed.
[0010]
OBJECT OF THE INVENTION
The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide a brushless DC motor driving method and apparatus capable of reliably and sufficiently reducing electromagnetic force vibration and noise.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
Claim 1In the brushless DC motor driving method, when driving a brushless DC motor by supplying a driving current from a power supply device, a harmonic current of a different order is injected into a driving current including a harmonic component of a predetermined order. is there.
[0013]
Claim 2The brushless DC motor driving method is a method in which the order of the harmonic current to be injected is set to at least one order.
[0014]
Claim 3The brushless DC motor driving method is a method of injecting a seventh harmonic current of the fundamental wave into the driving current when driving the brushless DC motor by supplying the driving current from the power supply device.
[0015]
Claim 4The brushless DC motor driving method is a method of setting the amount of the seventh harmonic current injected to 0.05 to 0.20 times the fundamental wave.
[0016]
Claim 5The brushless DC motor driving method detects the rotational position of the rotor of the brushless DC motor from the motor neutral point signal, and supplies a driving current from the power supply device to the brushless DC motor based on the detected rotational position. .
[0017]
Claim 6The brushless DC motor driving method detects the rotational position of the brushless DC motor rotor from the applied voltage of the stator of the brushless DC motor, the motor current, and the device constants of the brushless DC motor, and supplies power based on the detected rotational position. In this method, a driving current is supplied from the apparatus to the brushless DC motor.
[0019]
Claim 7The brushless DC motor driving device drives a brushless DC motor by supplying a driving current from a power supply device, and injects harmonic currents of different orders with respect to the driving current including harmonic components of a predetermined order. Including harmonic current injection means.
[0020]
Claim 8In the brushless DC motor driving apparatus, the order of the harmonic current to be injected is set to at least one order.
[0021]
Claim 9The brushless DC motor driving apparatus drives a brushless DC motor by supplying a driving current from a power supply apparatus, and injects a seventh harmonic current of a fundamental wave into the driving current. It includes current injection means.
[0022]
Claim 10The brushless DC motor driving apparatus employs a device that sets the amount of the seventh harmonic current to be injected to 0.05 to 0.20 times the fundamental wave as the seventh harmonic current injection means. is there.
[0023]
Claim 11The brushless DC motor driving apparatus employs a brushless DC motor having a rotor having a permanent magnet embedded therein.
[0024]
Claim 12The brushless DC motor driving apparatus employs a brushless DC motor having a concentrated winding type stator in which a winding is wound directly around a tooth portion.
[0025]
Claim 13The brushless DC motor driving apparatus employs a brushless DC motor having a stator of 3 × N (N is an even number) slot and a rotor of 2 × N poles, harmonic component current injection means, harmonics Instead of the current injection means, a current injection means for injecting a current including harmonic currents of orders other than N × K ± 1st order to reduce harmonic noise of N × K (K is an integer of 1 or more) order. Adopted.
[0026]
Claim 14The brushless DC motor driving apparatus employs a brushless DC motor having a 6-slot stator and a 4-pole rotor, and the current injection means has a 2K (K is an integer of 1 or more) order harmonic. In order to reduce the wave noise, an apparatus that injects a current including harmonic currents of orders other than 2K ± 1st order is adopted.
[0027]
Claim 15The brushless DC motor driving apparatus detects a rotational position of a brushless DC motor rotor from a motor neutral point signal, and supplies a driving current from the power supply apparatus to the brushless DC motor based on the detected rotational position. It further includes power control means for controlling the power.
[0028]
Claim 16The brushless DC motor driving device detects the rotational position of the rotor of the brushless DC motor from the applied voltage of the stator of the brushless DC motor, the motor current, and the device constants of the brushless DC motor, and supplies power based on the detected rotational position. The apparatus further includes power supply control means for controlling the power supply apparatus to supply a drive current from the apparatus to the brushless DC motor.
[0029]
Claim 17The brushless DC motor driving apparatus employs a brushless DC motor that drives a compressor for a refrigeration apparatus or a compressor for an air conditioner.
[0031]
[Action]
Claim 1In the brushless DC motor driving method, when driving a brushless DC motor by supplying a driving current from a power supply device, a harmonic current of a different order is injected into a driving current including a harmonic component of a predetermined order. Therefore, the effect of reducing electromagnetic force vibration and noise can be enhanced.
[0032]
Claim 2In the brushless DC motor driving method, the order of the harmonic current to be injected is set to at least one order.Claim 1The same effect can be achieved.
[0033]
Claim 3In this brushless DC motor driving method, when the brushless DC motor is driven by supplying the driving current from the power supply device, the seventh harmonic current of the fundamental wave is injected into the driving current. The following noise components can be greatly reduced.
[0034]
Claim 4In the brushless DC motor driving method, the amount of the seventh harmonic current injected is set to 0.05 to 0.20 times the fundamental wave.Claim 3The same effect can be achieved.
[0035]
Claim 5With this brushless DC motor driving method, the rotational position of the rotor of the brushless DC motor is detected from the motor neutral point signal, and the drive current is supplied from the power supply device to the brushless DC motor based on the detected rotational position. Therefore, the present invention can be applied to applications where it is difficult to mount the position detection sensor.Claim 4The same action as any of the above can be achieved.
[0036]
Claim 6In this brushless DC motor driving method, the rotational position of the rotor of the brushless DC motor is detected from the stator applied voltage of the brushless DC motor, the motor current, and the device constants of the brushless DC motor, and based on the detected rotational position. Since the drive current is supplied from the power supply device to the brushless DC motor, it can be applied to applications where it is difficult to mount the position detection sensor.Claim 4The same action as any of the above can be achieved.
[0038]
Claim 7In the case of the brushless DC motor driving apparatus, when driving the brushless DC motor by supplying the driving current from the power supply apparatus, the harmonic current injection means causes the orders different from the driving current including a harmonic component of a predetermined order. Therefore, the electromagnetic wave vibration and noise reduction effect can be enhanced.
[0039]
Claim 8In the case of the brushless DC motor driving apparatus, the order of the harmonic current to be injected is set to at least one order.Claim 7The same effect can be achieved.
[0040]
Claim 9When driving a brushless DC motor by supplying a drive current from a power supply device, the seventh harmonic of the fundamental wave with respect to the drive current is driven by the seventh harmonic current injection means. Since the current is injected, the 14th-order noise component can be greatly reduced.
[0041]
Claim 10In the case of the brushless DC motor driving apparatus, the seventh harmonic current injection means that sets the amount of the seventh harmonic current injected to 0.05 to 0.20 times the fundamental wave is adopted. BecauseClaim 9The same effect can be achieved.
[0042]
Claim 11In the brushless DC motor driving apparatus, since a brushless DC motor having a rotor in which a permanent magnet is embedded is adopted as the brushless DC motor, low vibration, low noise, and high torque are achieved. In addition toClaims 7 to 10The same action as any of the above can be achieved.
[0043]
Claim 12In the brushless DC motor driving apparatus, a brushless DC motor having a concentrated winding type stator in which a winding is directly wound around a tooth portion is adopted. In addition to achieving high torque,Claim 7 or claim 8The same effect can be achieved.
[0044]
Claim 13If the brushless DC motor driving apparatus is used, a brushless DC motor having a 3 × N (N is an even number) slot stator and a 2 × N pole rotor is employed, and harmonic component current injection means, In place of the harmonic current injection means, N × K (K is an integer equal to or greater than 1) order harmonic noise is injected to inject current including harmonic currents of orders other than N × K ± first order. By adopting the means, by applying it to a brushless DC motor having a stator with 3 × N slots and a rotor with 2 × N poles,Claim 12The same effect can be achieved.
[0045]
Claim 14The brushless DC motor driving apparatus employs a brushless DC motor having a 6-slot stator and a 4-pole rotor, and the current injection means is 2K (K is an integer of 1 or more) In order to reduce the harmonic noise of the brushless DC motor having a 6-slot stator and a 4-pole rotor, a motor that injects a current including a harmonic current of an order other than 2K ± 1 is adopted. By applyingClaim 13The same effect can be achieved.
[0046]
Claim 15In this case, the rotational position of the rotor of the brushless DC motor is detected from the motor neutral point signal, and the drive current is supplied from the power supply device to the brushless DC motor based on the detected rotational position. Since it further includes power control means for controlling the power supply device, it can be applied to applications where it is difficult to wear a position detection sensor,Claims 7 to 14The same action as any of the above can be achieved.
[0047]
Claim 16In the case of the brushless DC motor driving apparatus, the rotational position of the brushless DC motor rotor is detected from the stator applied voltage of the brushless DC motor, the motor current, and the device constants of the brushless DC motor, and based on the detected rotational position. In addition to power supply control means for controlling the power supply device to supply drive current from the power supply device to the brushless DC motor, it can be applied to applications where it is difficult to mount the position detection sensor.Claims 7 to 14The same action as any of the above can be achieved.
[0048]
Claim 17In the case of the brushless DC motor driving apparatus, since the brushless DC motor that drives the compressor for the refrigeration apparatus or the compressor for the air conditioner is adopted, the compression is caused by the electromagnetic force of the brushless DC motor. In addition to greatly reducing the noise generated from the machine,Claims 7 to 16The same action as any of the above can be achieved.
[0049]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of a brushless DC motor driving method and apparatus according to the present invention will be described below in detail with reference to the accompanying drawings.
[0050]
FIG. 1 is a schematic view showing an embodiment of the brushless DC motor driving apparatus of the present invention.
[0051]
The brushless DC motor driving device includes a
[0052]
A sensor that detects a rotational position using a sensor such as a rotary encoder instead of the sensorless
[0053]
The three-
[0054]
The PWM generation circuit 4 receives a position detection signal, outputs a PWM control signal to cause the three-
[0055]
The harmonic injection circuit 5 has a single or a plurality of orders that do not necessarily include the harmonic component of the corresponding order and the corresponding order ± 1st order harmonic component with respect to the harmonic noise component of the order to be reduced. The motor current of the higher harmonic component is injected. Here, the primary component is a fundamental frequency component that drives the brushless DC motor. Therefore, the harmonic injection circuit 5 can inject the motor current of the harmonic component of the above order in response to the setting of the order of the harmonic vibration component to be reduced.
[0056]
The operation of the brushless DC motor driving apparatus having the above-described configuration is as follows.
[0057]
The rotational position of the rotor of the brushless DC motor 2 is detected by a sensorless
[0058]
Further explanation will be given.
[0059]
Regarding the relationship between the electromagnetic force and noise of the brushless DC motor, the frequency component of the electromagnetic force of the brushless DC motor 2 does not depend on the number of poles, and depends on the frequency of the drive current (or drive voltage) 2 × n times. (Refer to FIG. 2, where f is the fundamental frequency of the drive frequency), and a harmonic component depending on the motor shape is superimposed on this. For example, when there are 12 stator slots per station, 12 × K order harmonic components are superimposed. Here, n and K are positive integers.
[0060]
These harmonic components become vibration and noise and are radiated from the brushless DC motor.
[0061]
Then, for example, by using a sinusoidal PWM waveform and injecting a current of a fifth-order harmonic component into the first-order component of the fundamental wave, as shown in FIG. Wave noise components can be reduced. Here, if the fifth-order harmonic current component is increased, the tenth-order harmonic noise component can be reduced by 2.5 dBA.
[0062]
Conventionally, in order to reduce the 10th-order harmonic noise component, it has been thought that a 10th-order ± 1st-order harmonic current component may be injected. However, it was found that when only the 11th harmonic current component was injected, the 10th harmonic noise component increased as shown in FIG. This is presumably because the eleventh order ± first order motor electromagnetic force directly contributes to noise, and as a result, the tenth order harmonic noise component increases.
[0063]
Further, by using a sine wave PWM waveform and injecting currents of the fifth and seventh harmonic components to the fundamental component of the fundamental wave, as shown in FIG. Harmonic noise components can be reduced. Here, if the fifth and seventh harmonic current components are increased, the eighth harmonic noise component can be reduced by 5 dBA.
[0064]
When only the fifth-order or seventh-order harmonic current component is injected, the eighth-order harmonic noise component does not decrease or increases, as shown in FIGS. 4B and 4C. I understand that. This is because the fifth-order harmonic current component does not directly contribute to the eighth-order harmonic noise component, and as a result, the eighth-order harmonic noise component does not decrease. This is because the force directly contributes to the noise, and as a result, the 8th harmonic noise component increases.
[0065]
In other words, injecting the harmonic current component of the order in which the motor electromagnetic force directly contributes to the noise to the harmonic noise component of the order to be reduced tends to increase the noise.
[0066]
3 and 4, the horizontal axis represents the harmonic current ratio (= each harmonic current component / fundamental current component), and the vertical axis represents the 10f sound (10th harmonic noise component) and 8f sound ( 8th harmonic noise component).
[0067]
Furthermore, if a seventh-order harmonic current component is injected by the harmonic injection circuit 5, the 14th-order harmonic noise component can be significantly reduced (up to 15 dBA). Here, as shown in FIG. 5, the 14th harmonic noise component changes according to the 7th harmonic current ratio, so the 7th harmonic current ratio is set to 0.05 to 0.20. What is necessary is just to set to 0.10-0.15.
[0068]
The 14th harmonic noise component is reduced because the 14th harmonic noise component is particularly large as a result of measuring the noise spectrum during compressor operation. This is because the noise of the entire compressor can be reduced.
[0069]
The brushless DC motor 2 is broadly classified into one having a permanent magnet mounted on the rotor surface (see FIG. 7) and one having a permanent magnet embedded in the rotor (see FIG. 8). . Among these, when the brushless DC motor having the latter configuration is adopted, the electromagnetic force is likely to concentrate on a part of the rotor surface, so that the vibration and noise of the brushless DC motor increase. Therefore, the effect of reducing the harmonic excitation force component is further increased by injecting a single or a plurality of orders of harmonic component motor current.
[0070]
When the brushless DC motor having the latter configuration is adopted, not only the magnet torque by the permanent magnet but also the reluctance torque using the magnetic flux flowing through the iron core on the rotor surface can be used together.
[0071]
Therefore, the brushless DC motor 2 can be driven with low vibration / low noise and high torque. In other words, a high load can be driven with low vibration and low noise.
[0072]
The brushless DC motor 2 is broadly classified into one in which windings are distributed around the teeth of the stator (see FIG. 9) and one in which winding is concentrated (see FIG. 10). Among these, when the brushless DC motor having the latter configuration is adopted, the winding is directly wound around the tooth portion, so that the winding resistance is reduced and the copper loss is reduced as compared with the stator with distributed winding. High efficiency. However, since the winding is concentrated on one stator tooth portion, the electromagnetic force is also concentrated, resulting in an increase in noise and vibration. Therefore, the effect of reducing the harmonic excitation force component is further increased by injecting a single or a plurality of orders of harmonic current motor current.
[0073]
Therefore, when the brushless DC motor having the latter configuration is employed, the brushless DC motor can be driven with high efficiency and low noise.
[0074]
In the concentrated winding brushless DC motor, it is possible to set the number of stator slots to 3 × N (N is an even number) and the number of rotor poles to 2 × N. In this case, N × K (K is an integer greater than or equal to 1) order harmonic noise is reduced by injecting a current containing harmonic current components other than N × K ± 1st order, with high efficiency and low noise. A brushless DC motor can be driven.
[0075]
Specifically, the number of slots of the stator is set to 6 and the number of poles of the rotor is set to 4, so that harmonic current components other than 2 × K ± 1st order are reduced in order to reduce 2 × K order harmonic noise. By injecting the contained current, the brushless DC motor can be driven with high efficiency and low noise.
[0076]
FIG. 11 is an electric circuit diagram showing an example of the configuration of the sensorless
[0077]
This sensorless
[0078]
In FIG. 11, the microcomputer 6 can achieve the functions of the PWM generation circuit 4 and the harmonic injection circuit 5 as well as other conventionally known functions. The base drive circuit 7 receives a switching signal output from the microcomputer 6 and outputs a signal that can actually switch the switching element.
[0079]
When the sensorless
[0080]
In addition, when the brushless DC motor is used in a high temperature / high pressure environment or the like, a sensor is not necessary, and therefore the brushless DC motor can be driven without any inconvenience by detecting the motor position with high reliability at low cost.
[0081]
Furthermore, since it is not necessary to limit the energization period of the current supplied to the brushless DC motor, sine wave energization is possible, which can contribute to higher efficiency of the brushless DC motor.
[0082]
Furthermore, since the current phase can be controlled freely, it is possible to use both the magnet torque and the reluctance torque, and it is possible to drive the motor more efficiently and to control the magnetic flux weakening. Expansion of the operating range can be achieved.
[0083]
FIG. 12 is a block diagram showing another example of the configuration of the sensorless
[0084]
The sensorless
[0085]
In FIG. 12, the
[0086]
When the sensorless
[0087]
In the case of a brushless DC motor with saliency, the winding inductance changes depending on the rotational position of the rotor, making it difficult to estimate the position. However, by expanding the mathematical model of the motor to a salient pole type motor, Position estimation is possible (refer to “Sensorless salient pole type brushless DC motor control based on velocity electromotive force estimation”, Takeshita et al., T. IEEE Japan, Vol. 117-D, No. 1, '97).
[0088]
This sensorless position detection circuit is not affected by the energization period applied to the brushless DC motor, and in principle can detect the position of all 180 ° sections, and can control all phases of 180 °.
[0089]
In addition, when the brushless DC motor is used in a high temperature / high pressure environment or the like, a sensor is not necessary, and therefore the brushless DC motor can be driven without any inconvenience by detecting the motor position with high reliability at low cost.
[0090]
Furthermore, since it is not necessary to sine the energization period of the current supplied to the brushless DC motor, sine wave energization is possible, which can contribute to higher efficiency of the brushless DC motor.
[0091]
Furthermore, since the current phase can be controlled freely, it is possible to use both the magnet torque and the reluctance torque, and it is possible to drive the motor more efficiently and to control the magnetic flux weakening. Expansion of the operating range can be achieved.
[0092]
Furthermore, since it is possible in principle to estimate the position instantaneously during motor operation, it is possible to inject an accurate harmonic current, and to achieve further reduction in vibration and noise.
[0093]
Consider a case in which a compressor for a refrigerator or a compressor for an air conditioner is driven by a brushless DC motor driven as described above.
[0094]
A compressor for a refrigerator or a compressor for an air conditioner is composed of various members, and the natural frequency of those members causes resonance with the harmonic component of the electromagnetic force of the brushless DC motor, resulting in large noise ( A protruding sound) is generated. However, by driving the brushless DC motor using the above embodiment, the noise generated from the compressor due to the electromagnetic force of the brushless DC motor can be greatly reduced.
[0095]
Specifically, when driving a compressor in which a 14th-order harmonic noise component is generated as shown in FIG. 13, by injecting a 7th-order harmonic current component and driving a brushless DC motor, As shown in FIG. 14, the 14th harmonic noise component can be significantly reduced.
[0097]
【The invention's effect】
Claim 1The present invention has a unique effect that the effect of reducing electromagnetic force vibration and noise can be enhanced.
[0098]
Claim 2The invention ofClaim 1Has the same effect as.
[0099]
Claim 3The invention has a characteristic effect that the 14th-order noise component can be greatly reduced.
[0100]
Claim 4The invention ofClaim 3Has the same effect as.
[0101]
Claim 5The present invention can be applied to applications where it is difficult to mount the position detection sensor.Claim 4The same effect as any of the above.
[0102]
Claim 6The present invention can be applied to applications where it is difficult to mount the position detection sensor.Claim 4The same effect as any of the above.
[0104]
Claim 7The present invention has a unique effect that the effect of reducing electromagnetic force vibration and noise can be enhanced.
[0105]
Claim 8The invention ofClaim 7Has the same effect as.
[0106]
Claim 9The invention has a characteristic effect that the 14th-order noise component can be greatly reduced.
[0107]
Claim 10The invention ofClaim 9Has the same effect as.
[0108]
Claim 11In addition to being able to achieve low vibration, low noise and high torque,Claims 7 to 10The same effect as any of the above.
[0109]
Claim 12In addition to being able to achieve low vibration, low noise and high torque,Claim 7 or claim 8Has the same effect as.
[0110]
Claim 13By applying the invention to a brushless DC motor having a 3 × N slot stator and a 2 × N pole rotor,Claim 12Has the same effect as.
[0111]
Claim 14By applying the invention to a brushless DC motor having a 6-slot stator and a 4-pole rotor,Claim 13Has the same effect as.
[0112]
Claim 15In addition to being applicable to applications where it is difficult to wear a position detection sensor,Claims 7 to 14The same effect as any of the above.
[0113]
Claim 16In addition to being applicable to applications where it is difficult to wear a position detection sensor,Claims 7 to 14The same effect as any of the above.
[0114]
Claim 19In addition to greatly reducing noise generated from the compressor due to the electromagnetic force of the brushless DC motor,Claims 7 to 16The same effect as any of the above.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing an embodiment of a brushless DC motor driving apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram illustrating harmonic components of electromagnetic force generated in a brushless DC motor.
FIG. 3 is a diagram showing a change of a 10th harmonic vibration component with respect to a harmonic current ratio of the 5th and 11th harmonic currents.
FIG. 4 is a diagram illustrating a change in an eighth-order harmonic vibration component with respect to a harmonic current ratio of the fifth-order, seventh-order harmonic current, fifth-order, and seventh-order harmonic current;
FIG. 5 is a diagram showing a change of a 14th harmonic vibration component with respect to a harmonic current ratio of a 7th harmonic current.
FIG. 6 is a diagram illustrating an example of a noise spectrum during compressor operation.
FIG. 7 is a diagram showing a configuration and an electromagnetic force vector of a brushless DC motor having a surface magnet structure.
FIG. 8 is a diagram showing a configuration and an electromagnetic force vector of a brushless DC motor having an embedded magnet structure.
FIG. 9 is a diagram showing an electromagnetic force vector distribution of a distributed winding brushless DC motor.
FIG. 10 is a diagram showing an electromagnetic force vector distribution of a concentrated winding brushless DC motor.
FIG. 11 is an electric circuit diagram showing a sensorless position detection circuit using a motor neutral point signal.
FIG. 12 is a block diagram showing a sensorless position detection circuit using a mathematical model of a motor.
FIG. 13 is a diagram showing a noise spectrum of a compressor when no seventh harmonic current is injected.
FIG. 14 is a diagram showing a noise spectrum of a compressor when a seventh harmonic current is injected.
[Explanation of symbols]
1b Three-phase inverter circuit 2 Brushless DC motor
3a
3c Zero cross comparator 6 Microcomputer
5 Harmonic injection circuit 33 Position / speed detector
34
36 Power control unit
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