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JP3680937B2 - ファスナー打ち機における仕上げ材損傷防止用プロテクタ - Google Patents

ファスナー打ち機における仕上げ材損傷防止用プロテクタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は釘打ち込み等の作業の途中で釘打機等を仕上げ材上に置いたり、又は釘打機等を仕上げ材上で引きずったりしても仕上げ材を損傷することのないファスナー打ち機における仕上げ材損傷防止用プロテクタに関する。
【0002】
【従来技術】
一般に、釘打機、ネジ打ち込み機、エアタツカ等のファスナー打ち機による仕上げ材への打ち込み作業を行う際に、釘打機を既に施工された仕上げ材の上に置いて仕上げ材の位置合わせを行ったり、又は釘打機のボディの上端面で仕上げ材を叩いて位置合わせしたり、あるいは仕上げ材の位置合わせ作業中に釘打機を仕上げ材上で引きずったりしてしまうことがある。このような場合に、釘打機を載置したり又は仕上げ材を叩いたりする釘打機のボディ表面は金属から構成されているのに対し、仕上げ材としては、石膏ボード、フロア材、化粧板等のように表面が比較的柔らかいものが多いため、作業時に釘打機の固い金属部分が仕上げ材の表面を損傷して商品性を損なうおそれがある。
【0003】
従来から、釘打機を床面においたり又は引きずったりした場合に仕上げ材が損傷するのを防止するために、釘打機等の表面に緩衝部材からなるプロテクタを形成したものが知られている。例えば特開2000−263469号公報に示されているように、従来の釘打機のボディ上端面と前面及び両側面に等に緩衝用のプロテクタを形成し、これらのプロテクタが接触する仕上げ材の損傷を防止するものである。上記従来技術のボディの上端面に配置されていプロテクタは、ボディ上部に取り付けられるシリンダキャップの上端面に接着等によって形成されたものであり、一般的にはこのプロテクタに商品名や製品記号等のロゴを表示して商品価値を高めるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
シリンダ・ピストン等の打撃機構を収容しているボディの上端部を閉鎖するようにシリンダキャップが取り付けられており、該シリンダキャップの取り付けは外周方向にネジ座を膨出形成してボルト等でボディに取り付けるのが一般であるが、ボディ形状を小型にするためシリンダキャップを釘打機のボディの上端部に対して螺合して取り付ける構造としたものでは、シリンダキャップの上面に接着されたプロテクタに形成したロゴマークの向きが一定とならず商品価値を損ねてしまうことがあった。また、シリンダキャップの外周面が保護されておらずこの部分が仕上げ材に当たって仕上げ材を損傷してしまうことがあった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みて成立したものであって、仕上げ材自体の損傷を有効に防止することができるとともに、シリンダキャップを螺合によりボディへ取り付ける構造であっても、ロゴマークを一定の方向に向けて取り付けることが可能なファスナー打ち機の仕上げ材損傷防止用プロテクタを提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係るファスナー打ち機における仕上げ材損傷防止用プロテクタは、打撃機構を内部に収容したボディ、該ボディの上部に取り付けられたシリンダキャップ及び前記ボディに一体に形成され後端にエア取り入れ口を備えたグリップとを備え、上記エア取り入れ口から供給された圧縮空気によりボディ内の打撃機構を作動させるようにしたファスナー打ち機において、ボディ上面に取り付けられるシリンダキャップの上端面、前面及び両側面とグリップの基部面部を覆うように防護プロテクタを設置し、この防護プロテクタの後方側をシリンダキャップの後端面より後方へ膨出させてグリップを把持した手がシリンダキャップ側へ滑るのを防ぐ膨出部を形成し、該膨出部の内部に補強用のリブを形成するとともに、該プロテクタの端縁に形成した凸条片をシリンダキャップの下端縁外周部とボディ及びグリップの側面に形成した係止溝に係止させて取り付けたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の仕上げ材損傷防止用プロテクタを実施した釘打機を示す。この釘打機1は、打撃シリンダと打撃ピストン等で構成される打撃機構を収容したボディ2と、該ボディ2から後方側へ向けて一体に形成されたグリップ3と、前記ボディ2の下部に設けられたノーズ部4と、該ノーズ部4とグリップ3の後端部により支持されているマガジン5とから構成されている。前記グリップ3は中空に形成され後端にはエアホースを介してエア供給源からの圧縮空気をグリップ3内に取り入れるエア取入口6が形成されており、エア供給源から供給された圧縮空気はグリップ3の基部側下面に配置されているトリガレバー7を操作することにより前記打撃機構に供給されて、打撃機構が駆動されてマガジン5内の釘をノーズ部4から仕上げ材に打ち出す。
【0008】
図2に示すように、ボディ2内に配置された打撃機構は、シリンダ8と該シリンダ8内に摺動自在に収容されているピストン9及び該ピストン9に連結されたドライバ10により構成されており、前記シリンダ8の上部はボディ2の上端に取り付けられているシリンダキャップ11で覆われている。該シリンダキャップ11の内側に配置されたピストンストップ12が前記ピストン9を上死点位置で受け止めるようされている。前記グリップ3の内部は圧縮空気源から供給される圧縮空気を貯留するエアチャンバ13として形成されており、該グリップ3の基部には前記トリガレバー7により操作される起動バルブ機構14が形成されている。
【0009】
起動バルブ機構14は、前記シリンダ2内にエアチャンバ13内の圧縮空気を供給するメインバルブ15と、前記トリガレバー7により操作されてメインバルブ15を作動させるためのトリガバルブ16とで構成されており、前記トリガレバー7を操作することにより、トリガバルブ16が操作されてこれによりメインバルブ15が作動され、シリンダ8内にエアチヤンバ13内の圧縮空気を供給してピストン9とドライバ10を作動させ、これによってノーズ部4内に供給されているマガジン5内の釘を打ち出すものである。
【0010】
図2及び図3に示すように、前記シリンダキャップ11の外周面には、シリンダキャップ11のほぼ全周囲とグリップの基部上面を覆うようにプロテクタ17が取り付けられている。プロテクタ17はゴム等の軟質材により構成されており、プロテクタ17の端縁に沿って凸条片18がプロテクタ17の内側に向けて形成されている。前記シリンダキャップ11にはシリンダキャップ11の端縁に沿ってその外周面に係止溝19が形成されており、前記プロテクタ17の凸条片18を前記シリンダキャップ11に形成した係止溝19に係止させることによってプロテクタ17がシリンダキャップ11に装着されている。また、図4に示すようにグリップ3の基部の側面にも係止溝20が形成されており、該係止溝20にプロテクタ17の凸条片18が係止されて前記グリップ3の基部側上面に装着されている。
【0011】
図5に詳細に示すように、シリンダキャップ11の下端縁にはボディ2の上端に形成された雌ねじ部2aに螺合される雄ねじ部11bが形成されており、この雄ねじ部11bの上方にボディ2の上端面と当接させるための外径方向に膨出した環状突起11aが形成されている。前記プロテクタ17の下端縁には前記環状突起11aの外周面を覆うようにカバー部17aが一体に形成されており、このカバー部17aがシリンダキャップ11の環状突起11aの外周面を覆って環状突起11aの外表面が仕上げ材に当接して損傷させてしまうのを防止する。
【0012】
なお、図に示す実施例では、図2に示すようにシリンダキャップ11を覆っているプロテクタ17の後方側がシリンダキャップ11の後端面より後方へ膨出させた膨出部21が形成されており、該膨出部21によってグリップ3の基部側の一部を覆うようにしているが、これは、ボディ2の形状がスリムに形成されたことにより、グリップ3を把持した手の指の付け根部分がシリンダキャップ11の方向へ滑ってしまう等のグリップ3の把持バランスを改善させるために、グリップ3を把持した手に対応した部分までプロテクタ17を膨出させたものである。この場合、プロテクタ17の膨出部21の内部には補強用のリブ22が形成されており、グリップ3を把持した手によってプロテクタ17の膨出部21の形状が変形するのが防止されている。
【0013】
上記実施例では、圧縮空気で駆動される釘打機について説明したが、本発明は電力又はガス圧等によって駆動されるステープル打ち込み機又はネジねじ込み機等のファスナ打ち込み機に適用することが可能である。
【0014】
【発明の効果】
上記のように、シリンダキャップのほぼ全周囲とグリップの基部上面をプロテクタで覆うようにしているので、シリンダキャップの上端面、前面及び側面に仕上げ材が当たっても仕上げ材を損傷することが無い。また、プロテクタに商品名等のロゴマークを形成すれば、シリンダキャップをボディに対して螺合して取り付ける構造としても、ロゴマークをプロテクタに形成すれば一定の方向に向けて取り付けることができ、プロテクタが摩耗等により損傷した場合には凸条片を係止溝から離脱させることにより容易に交換することができる。更に、シリンダキャップ全体をプロテクタで覆ようにしているので、シリンダキャップの塗装等の表面処理を省略することができファスナ打ち込み機の生産コストを低減させことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロテクタを実施した釘打機の斜視図
【図2】図1と同じ釘打機のボディ上部の縦断側面図
【図3】同じ釘打機のボディ上部の縦断正面図
【図4】図2におけるA−A線での断面図
【図5】プロテクタとシリンダキャップとの係止部の拡大断面図
【符号の説明】
1 釘打機
2 ボディ
3 グリップ
4 ノーズ
5 マガジン
6 エア取入口
7 トリガレバー
8 シリンダ
9 ピストン
10 ドライバ
11 シリンダキャップ
12 ピストンストップ
13 エアチャンバ
14 起動バルブ機構
15 メインバルブ
16 トリガバルブ
17 プロテクタ
18 凸条片
19 係止溝
20 係止溝
21 膨出部
22 リブ

Claims (1)

  1. 打撃機構を内部に収容したボディ、該ボディの上部に取り付けられたシリンダキャップ及び前記ボディに一体に形成され後端にエア取り入れ口を備えたグリップとを備え、上記エア取り入れ口から供給された圧縮空気によりボディ内の打撃機構を作動させるようにしたファスナー打ち機において、ボディ上面に取り付けられるシリンダキャップの上端面、前面及び両側面とグリップの基部面部を覆うように防護プロテクタを設置し、この防護プロテクタの後方側をシリンダキャップの後端面より後方へ膨出させてグリップを把持した手がシリンダキャップ側へ滑るのを防ぐ膨出部を形成し、該膨出部の内部に補強用のリブを形成するとともに、該プロテクタの端縁に形成した凸条片をシリンダキャップの下端縁外周部とボディ及びグリップの側面に形成した係止溝に係止させて取り付けたことを特徴とする仕上げ材損傷防止用プロテクタ。
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