Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP3669083B2 - 光ファイバ増幅器 - Google Patents

光ファイバ増幅器 Download PDF

Info

Publication number
JP3669083B2
JP3669083B2 JP28029596A JP28029596A JP3669083B2 JP 3669083 B2 JP3669083 B2 JP 3669083B2 JP 28029596 A JP28029596 A JP 28029596A JP 28029596 A JP28029596 A JP 28029596A JP 3669083 B2 JP3669083 B2 JP 3669083B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
erbium
optical fiber
amplifier
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28029596A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10107352A (ja
Inventor
伸一 富田
朗 和田
史生 和田
卓也 相沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP28029596A priority Critical patent/JP3669083B2/ja
Publication of JPH10107352A publication Critical patent/JPH10107352A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3669083B2 publication Critical patent/JP3669083B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Communication System (AREA)
  • Lasers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、長距離光通信システムにおいてリピータとして用いられるのに好適な光ファイバ増幅器に関し、とくに、エルビウムドープ光ファイバの光ポンピング作用を利用した光ファイバ増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】
エルビウムドープ光ファイバを用いた光アンプを2段構成とした光ファイバ増幅器はたとえば特開平7−176817号などで知られている。これは、エルビウムドープ光ファイバ利用の光アンプを2段縦列接続し、その前後および中間に光アイソレータなどの受動光素子を挿入したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の光ファイバ増幅器は、エルビウムドープ光ファイバの物理的性質から利得波長特性が平坦でないという問題がある。また、雑音指数特性、出力光パワー、励起光パワーの有効利用などの点でも改善の余地がある。とくに長距離光通信システムにおいてリピータとして用いられる場合には、これらがすべてバランスよく高められていることが要請される。
【0004】
この発明は、上記に鑑み、十分な吟味の上、雑音指数特性、出力光パワーを両立させるとともに、さらに利得波長特性を平坦化し、励起光パワーの有効利用を図って低価格化をも推進できるように改善した、光ファイバ増幅器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1記載の発明による光ファイバ増幅器においては、
入力端に光アイソレータを介さずに接続される第1のエルビウムドープ光ファイバ、波長0.98μmの第1のポンプ光を発生する第1の光源、および、光分岐器により分岐された上記第1のポンプ光の一方の分岐光を該エルビウムドープ光ファイバに入力光と同方向に入射する、該第1のエルビウムドープ光ファイバの入力側に設けられた第1の光合波器を含んで構成される、利得が20dB以下とされた第1段光アンプと、
該第1段光アンプに縦列接続される第2のエルビウムドープ光ファイバ、上記光分岐器により分岐された第1のポンプ光の他方の分岐光を該第2のエルビウムドープ光ファイバに入力光と同方向に入射する、該第2のエルビウムドープ光ファイバの入力側に設けられた第2の光合波器、波長1.48μmの第2のポンプ光を発生する第2の光源、および、該第2のポンプ光を上記第2のエルビウムドープ光ファイバに入力光と逆方向に入射する、該第2のエルビウムドープ光ファイバの出力側に設けられた第3の光合波器を含んで構成される第2段光アンプと、
上記第1段光アンプと第2段光アンプとの間において、第1段光アンプの第1のエルビウムドープ光ファイバの出力側と第2段光アンプの第2の光合波器との間に挿入された第1の光アイソレータおよび利得波長特性補正フィルタと、
上記第2段光アンプの第3の光合波器の出力側に挿入された第2の光アイソレータと
が備えられることが特徴となっている。
【0006】
上記の目的を達成するため、請求項2記載の発明による光ファイバ増幅器においては、
入力端に光アイソレータを介さずに接続される第1のエルビウムドープ光ファイバ、波長0.98μmの第1のポンプ光を発生する第1の光源、および、光分岐器により分岐された上記第1のポンプ光の一方の分岐光を該エルビウムドープ光ファイバに入力光と逆方向に入射する、該第1のエルビウムドープ光ファイバの出力側に設けられた第1の光合波器を含んで構成される、利得が20dB以下とされた第1段光アンプと、
該第1段光アンプに縦列接続される第2のエルビウムドープ光ファイバ、上記光分岐器により分岐された第1のポンプ光の他方の分岐光を該第2のエルビウムドープ光ファイバに入力光と同方向に入射する、該第2のエルビウムドープ光ファイバの入力側に設けられた第2の光合波器、波長1.48μmの第2のポンプ光を発生する第2の光源、および、該第2のポンプ光を上記第2のエルビウムドープ光ファイバに入力光と逆方向に入射する、該第2のエルビウムドープ光ファイバの出力側に設けられた第3の光合波器を含んで構成される第2段光アンプと、
上記第1段光アンプと第2段光アンプとの間において、第1段光アンプの第1のエルビウムドープ光ファイバの出力側と第2段光アンプの第2の光合波器との間に挿入された第1の光アイソレータおよび利得波長特性補正フィルタと、
上記第2段光アンプの第3の光合波器の出力側に挿入された第2の光アイソレータと
が備えられることが特徴となっている。
【0007】
これら請求項1、2の発明において、第1段光アンプは、波長0.98μmのポンプ光(励起光)で励起され、しかもその利得は20dB以下に抑えられ、かつこれより入力側には光アイソレータを挿入しないこととしているため、雑音指数特性を向上させることができる。まず、励起光としては波長0.98μmのものと波長1.48μmのものとが考えられるが、前者の方が後者のほうよりも雑音指数を下げるという点では有利である。
【0008】
つぎに、光アイソレータが第1段光アンプの前に挿入されていないことについては、このように光アイソレータがない場合第1段光アンプのエルビウムドープ光ファイバで発生したASE光(エルビウムドープ光ファイバにポンプ光を入射したときに発生する自然放出光で、光ファイバの両方向に放出される)が、入力端に接続された外部の光ファイバ(線路)に向かって出て行き、この光ファイバでレーリ散乱等を起こし戻ってきて信号と一緒に入力される。これが光アイソレータを取り除いたときの雑音指数特性の劣化原因である。他方、光アイソレータを挿入しなければ、光アイソレータ分だけ挿入損失を減少させることができ、この点では雑音指数特性を改善することができる。そこで、光ファイバ増幅器全体の利得は第2段光アンプで主にかせぐこととして第1段光アンプの利得を20dB以下というように小さくすることにより、第1段アンプで発生するASE光を小さくし、光アイソレータがないことによるASE光の戻りによる雑音指数特性の劣化を抑えるようにしている。すなわち、光アイソレータの挿入損失がなくなった分だけの雑音指数特性改善効果が、光アイソレータがないことによるASE光の戻りによる雑音指数特性の劣化を上回るように、第1段光アンプの利得を20dB以下に抑えれば、結果として、第1段光アンプの段階で、全体として雑音指数特性を改善することができる。また、光アイソレータが不要になることから製造コストを低下させることができる。
【0009】
なお、第1段光アンプの利得を小さくするには、具体的には、たとえばエルビウムドープ光ファイバの長さを短くするか、励起光パワーを小さくするか、の両方あるいは一方を採用することで可能である。
【0010】
請求項1、2の発明において、第2段光アンプは、波長0.98μmのポンプ光で前方励起されかつ波長1.48μmのポンプ光で後方励起されたエルビウムドープ光ファイバよりなる。一般に高出力パワーを得るためには、ポンプ光は波長0.98μmよりは波長1.48μmの方が有利である。ここでは波長1.48μmのポンプ光で後方励起しているため、より大きなゲインを得ることができる。さらに出力パワーは、全体として供給されるポンプ光パワーに比例するため、このようにエルビウムドープ光ファイバの前後からポンプ光を供給することは、全体としての供給パワーを高めることになり、出力パワーをより上げることができる。またこうすることが部品コストの点でも有利である。上記のように、とくに第1段光アンプのポンプ光は小さいパワーでよいので、第1の光源からの光パワーとしては未使用分が残ることになる。その余剰分を分岐すれば第2段光アンプの前方励起用ポンプ光として使用できることに着目し、第1の光源の光の有効利用を図ることは、第2の光アンプの前方励起用として別途光源を用意する必要をなくすことを意味し、部品コストを下げることにもつながる。
【0011】
このように、雑音指数特性の優れた第1段光アンプと利得の高い第2段光アンプとからなる光ファイバ増幅器を全体として見れば、雑音指数を低くすることと、大きな光出力を得ることとの両方を得ることができる。
【0012】
そして、請求項1、2の発明において、利得波長特性補正フィルタは第1段光アンプと第2段光アンプとの間において、第1段光アンプの第1のエルビウムドープ光ファイバの出力側と第2段光アンプの第2の光合波器との間に挿入されている。そのため、雑音指数特性の劣化を招かずにフィルタによる損失を抑えて励起光パワーの有効利用を図ることができる。すなわち、エルビウムドープ光ファイバの利得波長特性が信号波長帯域で平坦でないことから、これを平坦にするための補正フィルタを用いる場合、第1段光アンプの前、第1段光アンプと第2段光アンプとの間、第2段光アンプの後、の3箇所が考えられる。このフィルタは利得の大きい波長と利得の小さい波長との間の利得の差をなくすためのものであるから、絶対パワーが小さい方がフィルタによる損失は小さくできる。そこで、第1段光アンプの前に挿入するのがこの点ではベストということになる。しかし、入力側であればあるほど、信号に対する相対的な挿入損失は大きくなるため、雑音指数特性が劣化することになる。これを考慮しこれらのバランスを考えると、補正フィルタは第1段光アンプと第2段光アンプとの間に挿入するのがよいことになる。このように、雑音指数特性の劣化を防ぎながら、挿入損失を少なくし、光ファイバ増幅器全体の利得を向上できる。このことは、換言すると、より小さな励起光パワーで大きな出力を得ることを意味し、出力の小さい光源を使用することができて製造コストを下げることができるとともに、より小さな励起光パワーで大きな出力を得ることができて効率を高めることができたことになり、消費電力を下げることにつながる。
【0013】
第1段光アンプにおいて、請求項1記載の発明のように入力側に光合波器を設けて前方励起とした場合には、エルビウムドープ光ファイバ自体の雑音指数特性は、出力側に光合波器を設けて後方励起とした場合よりも、良好なものとなる。
【0014】
これに対して、請求項2記載の発明のように、第1段光アンプにおいて、エルビウムドープ光ファイバにポンプ光を入射する光合波器の位置を出力側として後方励起としたときは、たしかに前方励起方式に比べて不利な面があることは否めないが、工夫によりその不利な点を解消することは可能である。つまり、エルビウムドープ光ファイバの全体にポンプ光がいきわたるようにエルビウムドープ光ファイバの長さを短くするとともにそれに見合う程度に励起光パワーを十分大きくすれば、後方励起方式といえども、前方励起方式に比較して、エルビウムドープ光ファイバ自体の雑音指数特性を劣化させないようにできる。また、この場合も、エルビウムドープ光ファイバの入力側に光合波器がないため、その光合波器分の挿入損失を減少させることができ、これによる雑音指数特性改善が見込めることも見逃せない。
【0015】
これらにより、請求項2の発明の場合も、第1段光アンプの段階での雑音指数特性を改善できる。なお、ここで励起光パワーを十分大きくすることは、一見、先に述べた第1段光アンプでの利得を20dB以下に抑えるために励起光パワーを小さくすることと矛盾するようにも思われるが、利得を抑えるための励起光パワーは絶対的な値であるのに対して、ここでの励起光パワーの大きさはエルビウムドープ光ファイバの長さに見合う相対的な値であり、両立可能である。
【0016】
結局、請求項2の発明の場合も、絶対的な値としては第1段光アンプにおける励起光パワーは小さなものでよいので、この第1段光アンプの光源からのポンプ光を分岐して第2段光アンプにも用いることができる。こうすると、第2段光アンプでは、エルビウムドープ光ファイバを第1段光アンプの光源から分岐してきたポンプ光と、第2段光アンプそれ自体の光源からのポンプ光との両方で励起することができて、この第2段光アンプにおける利得を高めることができる。そのため、第1段光アンプの光源の有効利用を図れたことになり、光ファイバ増幅器全体として見ても、2つの光源からの光を有効利用することができたことになる。そこで、2つの光源を合わせた全体ではより小さな励起光パワーで大きな出力を得ることができ、より出力の小さい光源を使用することができて製造コストを下げることができるとともに、消費電力を下げることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この発明にかかる光ファイバアンプは、図1に示すように、基本的には、入力光コネクタ11および出力光コネクタ12の間に、エルビウムドープ光ファイバ21、22による2段の光アンプを縦列に接続することにより構成される。さらに具体的に説明すると、第1段光アンプのエルビウムドープ光ファイバ21には、その入力側(入力光コネクタ11との間)に光合波器31が挿入されている。この光合波器31は、エルビウムドープ光ファイバ21の入力側からポンプ光を入射してこれを前方励起するためのもので、この光合波器31には、レーザダイオード51からの波長0.98μmのポンプ光が光分岐器62を介して導かれている。
【0018】
エルビウムドープ光ファイバ21による第1段光アンプと、エルビウムドープ光ファイバ22による第2段光アンプの間には、光アイソレータ41と、利得波長特性補正フィルタ61とが挿入されている。
【0019】
エルビウムドープ光ファイバ22には、その入力側に光合波器32が挿入され、かつ出力側に光合波器33が挿入されている。光合波器32はエルビウムドープ光ファイバ22の入力側にポンプ光を入射してこれを前方励起するためのものであり、光合波器33はエルビウムドープ光ファイバ22の出力側にポンプ光を入射してこれを後方励起するためのものである。光合波器32には、上記のレーザダイオード51からのポンプ光を光分岐器62で分岐した他方の光が導かれている。光合波器33には、レーザダイオード52からの波長1,48μmのポンプ光が導かれている。
【0020】
エルビウムドープ光ファイバ22の出力側では、光合波器33と出力光コネクタ12との間に、光アイソレータ42が挿入されている。
【0021】
エルビウムドープ光ファイバ21では、光合波器31を介して入射させられるポンプ光によるポンピング作用によって増幅作用が生じ、入力光コネクタ11を介して入力された光信号が増幅される。この増幅度(利得)は、20dB以下と小さいものとされる。一般にエルビウムドープ光ファイバの利得を決めるのは、エルビウムドープ光ファイバの長さと励起光パワーであるから、利得を小さくするには、たとえばエルビウムドープ光ファイバ21の長さを小さくするか励起光パワーを小さくするか、あるいはその両方を採用すればよい。いずれにしても、このエルビウムドープ光ファイバ21の励起光パワーは小さいものでよいので、レーザダイオード51の出力全部を用いる必要はない。
【0022】
そこで、レーザダイオード51の出力光を光分岐器62で分岐してその一方を用いる。分岐した他方の光は光合波器32に導いてエルビウムドープ光ファイバ22の前方励起用のポンプ光として用いる。エルビウムドープ光ファイバ22は、光合波器32を介して入射させられるポンプ光による前方励起と、光合波器33を介して入射させられるレーザダイオード52からのポンプ光による後方励起とによって、励起させられることになる。そこで、これら2つのポンプ光を合わせた励起光パワーに対応する大きな利得が得られる。
【0023】
なお、このようにレーザダイオード51の出力光を光分岐器62で分岐せずに、レーザダイオード51の光はすべて光合波器31に導いてエルビウムドープ光ファイバ21の励起に用い、光合波器32には、別途設けたもう一つのレーザダイオード(図示しない)の出力光を導くようにしてもよい。この場合は、レーザダイオードが全部で3個必要となり、製造コストの点、およびレーザダイオード51の出力光の有効利用という点で、上記の場合よりも不利である。
【0024】
さらに、一般には、エルビウムドープ光ファイバは波長1.48μmのポンプ光で励起した方が、波長0.98μmのポンプ光で励起するよりも、大きな利得を得るという点では有利である。そこで、このエルビウムドープ光ファイバ22でも、波長1.48μmのポンプ光で後方励起しているため、大きな利得を得る点では好ましい。これに対して、波長0.98μmのポンプ光で励起することは、波長1.48μmのポンプ光で励起する場合に比べて、利得では劣るものの、雑音指数特性の点では優れる。そのため、入力段のエルビウムドープ光ファイバ21を波長0.98μmのポンプ光で励起することにより、この2段光アンプよりなる光ファイバ増幅器の全体では、雑音指数を低くすることと大きな出力を得ることとを両立させることができる。
【0025】
そして、エルビウムドープ光ファイバ21の入力側には光アイソレータが挿入されていないため、その分の挿入損失がなくなっており、雑音指数特性の改善が図られている。このように入力側に光アイソレータがない場合にはエルビウムドープ光ファイバ21におけるASE光が入力側に出ていって、光コネクタ11に接続された光線路(光ファイバ)でレーリ散乱等を起こし戻ってきて信号と一緒に入力され、雑音指数特性を劣化させる。この雑音指数特性の劣化は、レーリ散乱等による反射率とASE光の大きさ(つまり励起光パワーに対応する利得)で決まる。そのため、このエルビウムドープ光ファイバ21における利得を抑えればASE光を小さくすることができるため、光アイソレータがないことによるASE光の戻りによる雑音指数特性の劣化を少なくすることができる。
【0026】
光アイソレータの挿入損失は一般に0.5dB、エルビウムドープ光ファイバ21自体の雑音指数の増加は0.3dB程度と考えられ、光線路として用いられる通常の光ファイバでは、レーリ散乱等の反射率が−30dB程度としてよいので、これらから計算すると、エルビウムドープ光ファイバ21における利得を20dB以下とすれば、光アイソレータの挿入損失がなくなった分だけの雑音指数特性改善効果が、光アイソレータがないことによるASE光の戻りによる雑音指数特性の劣化を上回ることになり、結果的に雑音指数特性を改善できる。
【0027】
これらのエルビウムドープ光ファイバ21、22は、使用波長帯域で波長利得特性が平坦とはならない性質がある。そこで、波長利得特性を平坦化するための補正フィルタ61を用いる必要があるが、図1のようにエルビウムドープ光ファイバ21とエルビウムドープ光ファイバ22との間に挿入することがベストである。すなわち、補正フィルタ61の挿入位置としては、エルビウムドープ光ファイバ21の前、エルビウムドープ光ファイバ21とエルビウムドープ光ファイバ22との間、エルビウムドープ光ファイバ22の後、の3箇所が考えられる。
【0028】
この補正フィルタ61は利得の大きい波長と利得の小さい波長との間の利得の差をなくすためのものである。つまり、利得の大きい波長での利得を下げるものである。そのため、絶対パワーが小さい方がこのフィルタ61による損失は小さくできる。そこで、エルビウムドープ光ファイバ21の前に挿入すれば損失は最も小さくできる。しかし、フィルタ61を挿入すると、その挿入損失の分だけ雑音指数特性は劣化し、入力側であればあるほど、信号に対する相対的な挿入損失は大きくなるため、雑音指数特性が劣化する。そこでこれらのバランスを考えると、補正フィルタ61を図1のようにエルビウムドープ光ファイバ21とエルビウムドープ光ファイバ22との間に挿入することによって、雑音指数の低下と大きな出力とを両立させることができる。すなわち、雑音指数特性の劣化を招かずにフィルタ61による挿入損失を抑えて励起光パワーの有効利用を図ることができる。
【0029】
図2に示す例では、入力光コネクタ11と出力光コネクタ12との間に、エルビウムドープ光ファイバ21、22が縦列接続されている。エルビウムドープ光ファイバ21の出力側にはレーザダイオード51からの0.98μmの光が光分岐器62を介して導かれている光合波器31が設けられて、このエルビウムドープ光ファイバ21が後方励起される。すなわち、図1でエルビウムドープ光ファイバ21の入力側に設けられていた光合波器31がエルビウムドープ光ファイバ21の出力側に移されており、エルビウムドープ光ファイバ21の入力側では、入力光コネクタ11との間には、なんらの受動光素子も挿入されていない状態となっている。
【0030】
また、エルビウムドープ光ファイバ22の入力側には、レーザダイオード51からの0.98μmの光が光分岐器62を介して導かれている光合波器32が設けられて、このエルビウムドープ光ファイバ22が前方励起され、その出力側にはレーザダイオード52からの1.48μmの光が導かれている光合波器33が設けられて、このエルビウムドープ光ファイバ22が後方励起される。
【0031】
エルビウムドープ光ファイバ21とエルビウムドープ光ファイバ22との間(光合波器31と32との間)には光アイソレータ41と利得波長特性補正フィルタ61が挿入され、エルビウムドープ光ファイバ22の出力側(出力光コネクタ12との間)には光アイソレータ42が挿入される。
【0032】
この図2では、上記のようにエルビウムドープ光ファイバ21の入力側になんらの受動光素子も挿入されていないため、なんらの挿入損失も生じることがない。図1と比較すると、光合波器31の分の挿入損失を減少させることができて、この点では雑音指数特性を向上させることができる。
【0033】
ただ、一般にはエルビウムドープ光ファイバ自体の雑音指数特性は前方励起の方が後方励起よりも良好である。しかし、エルビウムドープ光ファイバ21の全体に十分に励起光がいきわたるようにエルビウムドープ光ファイバ21を短くし、それに見合う程度の大きな励起光パワーを入射すれば、後方励起であっても、前方励起と遜色のない、雑音指数特性を得ることが可能である。
【0034】
これについては、一見、エルビウムドープ光ファイバ21における利得を20dB以下に抑えるために励起光パワーを小さくすることと矛盾するようにも思われるが、利得を抑えるための励起光パワーは絶対的な値であるのに対して、ここでの励起光パワーの大きさはエルビウムドープ光ファイバ21の長さに見合う相対的な値であり、両立可能である。
【0035】
そのため、この図2の光ファイバ増幅器では、図1の光ファイバ増幅器よりもさらに雑音指数特性を改善することができ、しかもこれとともに、励起光パワーの有効利用を図って、大きな出力を得ることができる。
【0036】
なお、この発明は上記の各例に限定されるものではなく、具体的な構成など種々に変更できることはもちろんである。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の光ファイバ増幅器によれば、雑音指数特性を改善することと出力光パワーを大きくすることと両立させるとともに、さらに利得波長特性を平坦化し、しかも励起光パワーの有効利用を図って低価格化・低消費電力化をも可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示すブロック図。
【図2】他の例を示すブロック図。
【符号の説明】
11 入力光コネクタ
12 出力光コネクタ
21、22 エルビウムドープ光ファイバ
31〜33 光合波器
41、42 光アイソレータ
51、52 レーザダイオード
61 利得波長特性補正フィルタ
62 光分岐器

Claims (2)

  1. 入力端に光アイソレータを介さずに接続される第1のエルビウムドープ光ファイバ、波長0.98μmの第1のポンプ光を発生する第1の光源、および、光分岐器により分岐された上記第1のポンプ光の一方の分岐光を該エルビウムドープ光ファイバに入力光と同方向に入射する、該第1のエルビウムドープ光ファイバの入力側に設けられた第1の光合波器を含んで構成される、利得が20dB以下とされた第1段光アンプと、
    該第1段光アンプに縦列接続される第2のエルビウムドープ光ファイバ、上記光分岐器により分岐された第1のポンプ光の他方の分岐光を該第2のエルビウムドープ光ファイバに入力光と同方向に入射する、該第2のエルビウムドープ光ファイバの入力側に設けられた第2の光合波器、波長1.48μmの第2のポンプ光を発生する第2の光源、および、該第2のポンプ光を上記第2のエルビウムドープ光ファイバに入力光と逆方向に入射する、該第2のエルビウムドープ光ファイバの出力側に設けられた第3の光合波器を含んで構成される第2段光アンプと、
    上記第1段光アンプと第2段光アンプとの間において、第1段光アンプの第1のエルビウムドープ光ファイバの出力側と第2段光アンプの第2の光合波器との間に挿入された第1の光アイソレータおよび利得波長特性補正フィルタと、
    上記第2段光アンプの第3の光合波器の出力側に挿入された第2の光アイソレータと
    を備えることを特徴とする光ファイバ増幅器。
  2. 入力端に光アイソレータを介さずに接続される第1のエルビウムドープ光ファイバ、波長0.98μmの第1のポンプ光を発生する第1の光源、および、光分岐器により分岐された上記第1のポンプ光の一方の分岐光を該エルビウムドープ光ファイバに入力光と逆方向に入射する、該第1のエルビウムドープ光ファイバの出力側に設けられた第1の光合波器を含んで構成される、利得が20dB以下とされた第1段光アンプと、
    該第1段光アンプに縦列接続される第2のエルビウムドープ光ファイバ、上記光分岐器により分岐された第1のポンプ光の他方の分岐光を該第2のエルビウムドープ光ファイバに入力光と同方向に入射する、該第2のエルビウムドープ光ファイバの入力側に設けられた第2の光合波器、波長1.48μmの第2のポンプ光を発生する第2の光源、および、該第2のポンプ光を上記第2のエルビウムドープ光ファイバに入力光と逆方向に入射する、該第2のエルビウムドープ光ファイバの出力側に設けられた第3の光合波器を含んで構成される第2段光アンプと、
    上記第1段光アンプと第2段光アンプとの間において、第1段光アンプの第1のエルビウムドープ光ファイバの出力側と第2段光アンプの第2の光合波器との間に挿入された第1の光アイソレータおよび利得波長特性補正フィルタと、
    上記第2段光アンプの第3の光合波器の出力側に挿入された第2の光アイソレータと
    を備えることを特徴とする光ファイバ増幅器。
JP28029596A 1996-09-30 1996-09-30 光ファイバ増幅器 Expired - Fee Related JP3669083B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28029596A JP3669083B2 (ja) 1996-09-30 1996-09-30 光ファイバ増幅器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28029596A JP3669083B2 (ja) 1996-09-30 1996-09-30 光ファイバ増幅器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10107352A JPH10107352A (ja) 1998-04-24
JP3669083B2 true JP3669083B2 (ja) 2005-07-06

Family

ID=17623004

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28029596A Expired - Fee Related JP3669083B2 (ja) 1996-09-30 1996-09-30 光ファイバ増幅器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3669083B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0911926B1 (en) 1997-02-18 2011-12-07 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Optical amplifier and transmission system using the same
KR100265788B1 (ko) * 1997-07-03 2000-09-15 윤종용 높은소신호이득을갖는광섬유증폭기
KR100277352B1 (ko) * 1997-08-25 2001-01-15 윤종용 다채널3단광섬유증폭기
JP2002344052A (ja) * 2001-05-14 2002-11-29 Neotek Research Co Ltd 光通信システムの利得固定平坦型光増幅器
JP4399496B2 (ja) 2005-02-09 2010-01-13 富士通株式会社 光増幅器,光増幅中継器および励起光供給制御方法
JP5688532B2 (ja) * 2007-03-12 2015-03-25 独立行政法人情報通信研究機構 バーストモードエルビウム添加ファイバ増幅器
JP5245854B2 (ja) * 2009-01-19 2013-07-24 富士通株式会社 波長多重光増幅器
CN109818244B (zh) * 2019-03-26 2023-10-03 无锡市德科立光电子技术股份有限公司 一种掺铒光纤放大器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10107352A (ja) 1998-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100312013B1 (ko) 효율적인펌프파워특성을갖는광섬유증폭기
US5253104A (en) Balanced optical amplifier
JP4128682B2 (ja) 分割ポンピング2段光ファイバ増幅器
JP3936533B2 (ja) 希土類ドープファイバ増幅器および多段ファイバ増幅器
US6201637B1 (en) Long-wavelength optical fiber amplifier
US20010019449A1 (en) Low-noise bidirectional optical amplifier
JPH09160085A (ja) 光ファイバ増幅装置
EP1067716A2 (en) Wide-band optical fiber amplifier and amplifying method thereof
KR100334778B1 (ko) 피드 백 루프를 이용한 장파장 대역 광섬유 증폭기
JP3669083B2 (ja) 光ファイバ増幅器
US6975450B2 (en) Wide band erbium-doped fiber amplifier with gain enhancement
US6903868B2 (en) Wideband erbium doped fiber amplifier capable of minimizing band crosstalk
US6927898B2 (en) Ultra-wide bandwidth optical amplifier
JPH11233866A (ja) 光ファイバ増幅器
US6429964B1 (en) High power, multiple-tap co-doped optical amplifier
KR20040099844A (ko) 광대역 광증폭기
US6972898B2 (en) Wide band optical fiber amplifier
JP3019828B2 (ja) 双方向光増幅器
JPH0496287A (ja) 多段光増幅器
JPH11266206A (ja) 利得等化機能を備えた光増幅装置
JP4960198B2 (ja) 光ファイバ増幅器
JP2005183999A (ja) 広帯域光源
JP3361409B2 (ja) 光ファイバ増幅器
JP3740750B2 (ja) 光増幅器
KR100345333B1 (ko) 리사이클 어븀 도핑 광섬유 증폭기

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040525

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040831

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050210

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050401

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20050406

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050406

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050404

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080422

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100422

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees