JP3668687B2 - Pulse wave velocity measuring device and ultrasonic diagnostic device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は脈波伝播速度計測装置及び超音波診断装置に関し、特に、血管壁を伝播する脈波速度の計測方式に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
脈波伝播速度(Pulse Wave Velocity)は、血管の性状、特に硬さを示す優れた指標である。したがって、動脈硬化などの循環器系の疾病を診断するために、脈波伝播速度の計測が求められている。
【0003】
脈波計による脈波伝播速度の計測は古くから行われてきているが、頸動脈と大腿動脈との間における脈波の平均速度しか計測できない。したがって、このような計測によると、局所的な血管の性状について診断できないという問題がある。
【0004】
超音波ドプラ法を用いて脈波伝搬速度の計測を行う手法も提案されている。この手法では、数cm程度離れた2点を通過するように2つの超音波ビームが血管に設定され、その2点間を流れる血流の伝播時間から脈波伝播速度が演算される。しかし、この手法は、同時に2カ所でドプラ計測を行うために二つのプローブを使用するので、装置の規模が大きくなる。また、この従来の手法でも、数cm以下の局所の部位について脈波伝播速度を計測することはできない。
【0005】
なお、特公平7−67450号公報、特許第2801450号公報、特開2000−271117号公報には、血管壁の変位を計測する技術が開示されている。また、本特許出願の出願時点で未公開の特願2000−032856号、特願2000−123615号、特願2000−203146号及び特願2000−245892号には後述するウエーブインテンシティ(WI)に関する技術が開示されている。しかし、いずれの文献にも脈波伝播速度の計測については開示されていない。
【0006】
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、血管の局所的な性状、特に脈波伝播速度を精度良く計測することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
I.原理説明
生体内における特定の血管部位に注目すると、当該特定部位における血管壁を伝播する脈波としては、心臓から末梢へ伝播する「前進波」と、末梢から反射してきた「反射波」がある。局所部位において、前進波により微小時間dt内に引き起こされる局所的な血圧及び血流速度の変化をそれぞれdPf,dUfとし、反射波により微小時間dt内に引き起こされる局所的な血圧及び血流速度の変化をそれぞれdPb,dUbとする。
【0008】
生理学等において古くから知られているwater-hammer equationによれば、次式が成り立つ。但し、ρは血液の密度であり、cは脈波伝播速度である。
【0009】
【数1】
dPf= ρcdUf ・・・(1)
dPb=−ρcdUb ・・・(2)
一方、局所部位における血圧の変化dPと血流速度の変化dUは、次式で表される。
【0010】
【数2】
dP=dPf+dPb ・・・(3)
dU=dUf+dUb ・・・(4)
もし、血管のある局所的な特定部位において、ある時刻での血流の変化及び血圧の変化が、前進波のみによって引き起こされたならば、dP及びdUは次のように表される。
【0011】
【数3】
dP=dPf ・・・(5)
dU=dUf ・・・(6)
以上の(5)式及び(6)式から(1)式は、次のように表すことができる。
【0012】
【数4】
dP=ρcdU ・・・(7)
この(7)式から、脈波伝搬速度cは次のように表される。
【0013】
【数5】
c=(dP/dU)/ρ ・・・(8)
心拍の時相に応じて、血管壁には前進波と反射波が重なり合って伝播するが、そのような中で、前進波のみが支配的になっている期間を特定できれば、その期間内において上記(8)式から脈波伝搬速度を演算することができる。
【0014】
一方、循環器系の循環動態を評価するための指標としてウエーブインテンシティ(WI:Wave Intensity)が知られている。ウエーブインテンシティWIは、血圧Pの時間微分をdP/dtと表し、血流速度Uの時間微分をdU/dtと表すと、以下のように表すことができる。
【0015】
【数6】
WI=(dP/dt)(dU/dt) ・・・(9)
このWIの演算のためのdP/dtとdU/dtを用いると、(8)式のdP/dUが次式から求められる。
【0016】
【数7】
dP/dU=(dP/dt)/(dU/dt) ・・・(10)
ウエーブインテンシティの波形を観察すると、心臓における血流の駆出過程の初期及び終期に2つの正のピーク(第1ピーク,第2ピーク)が認められる。ウエーブインテンシティが正であるということは、局所部位における血圧の変化及び血流速度の変化が主として前進波によって引き起こされていることを意味している。
【0017】
したがって、ウエーブインテンシティの波形に基づいて、前進波のみが生じているとみなせる期間を特定することができ、そのように特定された期間では上記の(10)式の値を(8)式に代入すると、脈波伝播速度cを演算することが可能となる。なお、血液密度ρは一定値をみなすことができる。
【0018】
また、ある局所的な部位において、前進波のみが生じている期間は心拍に同期して生じるので、ウエーブインテンシティ以外の心拍を表す生体情報(例えば心電信号)を基礎として、上記の(8)式を演算する期間を判定することも可能である。
【0019】
II.解決手段の説明
(1)上記目的を達成するために、本発明は、血管における特定部位について血流速度を演算する血流速度演算手段と、前記特定部位について血圧を演算する血圧演算手段と、前記特定部位についての血流速度及び血圧から、当該特定部位について脈波伝播速度を演算する脈波伝播速度演算手段と、を含むことを特徴とする。
【0020】
上記構成によれば、上述した原理に従って、特定部位について局所的な血流速度及び血圧が計測演算され、それらを利用して、脈波伝播速度が演算される。計測対象としては、人体、それ以外の動物をあげることができる。局所的な血流速度は超音波ドプラ法を用いて計測するのが望ましいが、他の計測方法を利用することもできる。局所的な血圧の計測には、血圧計及び超音波変位計測法を用いて計測するのが望ましいが、他の計測方法を利用することもできる。
【0021】
ちなみに、体外から超音波探触子を利用して超音波計測を行うようにしてもよいし、血管内にカテーテル型の超音波探触子を挿入して、局所的な血流速度や血圧を計測するようにしてもよい。また、上述した原理説明では、血流速度の時間微分及び血圧の時間微分の各演算が示されていたが、そのためのハードウエア演算及びソフトウエア演算において、血流速度及び血圧から直接的に脈波伝播速度を求めることも可能である。更に、上記した原理説明では、特定の演算期間内で脈波伝播速度の演算が行われたが、そのような演算期間外においても脈波伝播速度の演算を事実上実行するようにしてもよい。例えば、個々の時相の演算結果を表示すれば、演算期間の判定が適正か否かを評価できる。また、前進波ではなく反射波について脈波伝播速度の演算を行うことも考えられる。
【0022】
(2)望ましくは、前記血流速度の時間微分を演算する第1微分演算手段と、前記血圧の時間微分を演算する第2微分演算手段と、を含み、前記脈波伝播速度は、前記血流速度の時間微分及び前記血圧の時間微分から演算される。また、望ましくは、心拍周期に基づいて演算期間を判定する期間判定手段を含み、前記演算期間内において前記脈波伝搬速度が演算される。
【0023】
望ましくは、前記期間判定手段は、心拍周期に応じて値が変動する所定の生体情報に基づいて前記演算期間を判定する。生体情報としては、前進波が支配的となっている期間を直接的にあるいは間接的に判定可能な情報であればよい。
【0024】
例えば、ウエーブインテンシティと類似した指標として以下のようなWInをあげることができる。ここで、Dは血管直径である。
【0025】
【数8】
WIn=[(1/D)(dD/dt)](dU/dt)・・・(11)
本発明者の研究によれば、上記のWInは、ウエーブインテンシティと同等の性質をもつ指標であることが確認されており、WInを第2ウエーブインテンシティと呼ぶことができる。このような指標を基準として、前進波が支配的な期間を特定することもできる。
【0026】
(3)望ましくは、前記所定の生体情報は、循環器系の循環動態を評価する指標であるウエーブインテンシティである。すなわち、ウエーブインテンシティあるいは上記第2ウエーブインテンシティは、前進波の強さの指標としての性質を有し、そのウエーブインテンシティから直接的に前進波が支配的に生じている期間を判定可能である。
【0027】
望ましくは、前記期間判定手段は、前記ウエーブインテンシティのピークを検出するピーク検出手段と、前記ウエーブインテンシティのピークに基づいて前記演算期間を設定する設定手段と、を含む。ここで、望ましくは、前記ピーク検出手段は、前記ウエーブインテンシティの第1ピーク及び第2ピークを検出する。例えば、ピークの頂点位置の時相で脈波伝播速度を演算してもよいし、ピークレベルから一定値までの範囲を演算期間として判定してもよいし、ウエーブインテンシティが所定の閾値を越える期間を演算期間と判定するようにしてもよい。
【0028】
望ましくは、前記脈波伝播速度演算手段は、前記脈波伝播速度の前記演算期間内における平均値を演算する。平均値によれば、ノイズなどの影響を低減し精度良く脈波伝播速度を演算できる。
【0029】
(4)また、上記目的を達成するために、本発明は、血管の特定部位に対して超音波の送受波を行い、受信信号を出力する送受波器と、前記受信信号に基づいて前記特定部位における血流速度を演算する血流速度演算手段と、前記特定部位における血管壁の変位を演算する変位演算手段と、前記血管壁の変位を利用して、前記特定部位についての血圧を演算する血圧演算手段と、前記血流速度の時間微分及び前記血圧の時間微分を演算する微分演算手段と、前記血流速度の時間微分及び前記血圧の時間微分に基づいて、前記特定部位における血管壁の性状を表す指標値を演算する指標値演算手段と、を含むことを特徴とする。ここで、望ましくは、前記指標値は前記血管壁を伝播する脈波の速度である。
【0030】
望ましくは、前記血圧演算手段は、血圧計によって測定された他の部位の最大血圧及び最小血圧を参照値として、前記血管壁の変位から前記特定部位についての血圧を演算する。血圧計としては上腕に巻いて血圧を測定するカフ型の血圧計などをあげることができる。
【0031】
望ましくは、前記脈波伝播速度と共にそれを演算するために利用された1つ又は複数の情報を同時表示する表示器を含む。各情報の波形表示を行えば、各情報間の相関関係を分析評価したり、適正な演算が行われたか否かの判断をすることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0033】
図1には、本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態が示されており、図1は超音波診断装置の全体構成を示すブロック図である。この超音波診断装置は、脈波伝播速度を演算する機能を具備している。
【0034】
図1において、プローブ10は、生体12の表面上に当接されている。プローブ10は、その内部にアレイ振動子22を有している。アレイ振動子22は、複数の振動素子22aによって構成されている。
【0035】
生体12の内部には、体表面からある距離をおいて血管14が存在しており、その血管14の内部には血流20が流れている。血管14は血管壁15を有し、その血管壁は、プローブ10からみて前壁16と後壁18とに大別される。
【0036】
上記のアレイ振動子22に対する電子走査制御により、超音波ビームが所定方向に電子走査され、これにより二次元の走査面が形成される。図1においては、その走査面の一方端側の超音波ビームが符号24によって表され、他方端側の超音波ビームが符号26によって表されている。図1に示す電子走査方式は電子リニア走査であるが、電子セクタ走査などにも本発明を適用できる。
【0037】
本実施形態では、ユーザー設定によって、血管14の中心軸と直交する方向に血管壁変位計測用の超音波ビーム28が設定され、またその血管壁変位計測用の超音波ビーム28に交差するドプラ計測用の超音波ビーム30が自動的に設定される。
【0038】
ここで、血管壁変位計測用の超音波ビーム28は、血管14の中心軸を含む垂直断面内に位置決めされるのが望ましく、その超音波ビーム28上にはユーザー設定により望ましくは2つのトラッキングゲート34,36が設定される。具体的には、トラッキングゲート34は、前壁16のエッジを含む領域として設定され、トラッキングゲート36は後壁18のエッジを含む領域として設定される。後述の変位演算部48は、これらのトラッキングゲート34,36内において血管壁のエッジを自動的にトラッキングし、血管壁の変位Dを演算する。
【0039】
また、ドプラ計測用の超音波ビーム30上には、ユーザー設定によりあるいは自動設定により、サンプルボリューム32が設定される。このサンプルボリューム32を自動設定する場合には、2つのトラッキングゲート34,36の中間点を基準とした一定の範囲として当該サンプルボリューム32が設定されることになる。ドプラ計測用の超音波ビーム30は、2つのトラッキングゲート34,36の中間点を通過するように、超音波ビーム28に対して斜め方向に設定される。つまり、血流の流れと直交する方向から超音波を送受波してもドプラ情報を検出することができないため、このようにドプラ計測用ビーム30が超音波ビーム28から傾斜した角度に設定される。
【0040】
ちなみに、演算精度を高めるために、超音波ビーム28が血管14の中心軸と直交していない場合には、後述の変位演算部48によって演算される変位Dに対して角度補正を行うようにしてもよい。また血流の流れに対するドプラ計測用ビーム30の傾斜角度に従って、後述の血流速度演算部50により演算される平均速度Uに対しても角度補正を行ってもよい。
【0041】
送信部38は、アレイ振動子22を構成する各振動素子に対して送信信号を供給する回路であり、この送信部38において各送信信号に対して所定の遅延時間を付与することによって送信ビームが形成される。また、この送信部38の作用によってその送信ビームが電子走査される。
【0042】
一方、受信部40は、アレイ振動子22を構成する各振動素子から出力される受信信号に対していわゆる整相加算を実行する回路である。具体的には、各受信信号に対して所定の遅延時間を付与し、その後に加算を行うことにより電子的に受信ビームが形成される。また、この受信部40の作用により受信ビームが電子走査される。
【0043】
なお、変位計測用の送受信方位及びドプラ計測用の送受信方位が設定されると、送信部38及び受信部40は、それらの送受信方位にそれぞれ血管壁変位計測用の超音波ビーム28及びドプラ計測用の超音波ビーム30が形成されるように送受信制御を行う。その場合においては、血管壁変位計測用の超音波ビーム28とドプラ計測用の超音波ビーム30とを交互に設定してもよく、あるいは、超音波ビームの電子スキャンを行いながら、それらのビーム28,30を所定周期で設定するようにしてもよい。
【0044】
ちなみに、プローブ10は例えば人体の頸部に当接され、血管14は、例えば頸動脈である。また送受波される超音波の中心周波数は、例えば7.5MHzである。
【0045】
制御部42は、超音波診断装置の全体動作を制御しており、その制御部42には操作パネル44が接続されている。その操作パネル44はスイッチやキーボード,トラックボールなどで構成されるものであり、ユーザーはこの操作パネル44を利用して各種の設定や入力を行うことができる。制御部42はそのような設定等に基づいて送信部38、受信部40、その他の装置内における各回路の動作制御を行っている。ちなみに、図1に図示されているように、血圧計200が設けられている。
【0046】
超音波画像形成部46は、受信部40から出力される整相加算後の受信信号に基づいて、生体内の断層画像(Bモード画像)や、Mモード画像あるいはその他の超音波画像を形成する回路である。このように形成された超音波画像の画像データは表示処理部52に出力されている。
【0047】
変位演算部48は、図1に示す血管壁変位計測用の超音波ビーム28上において得られた受信信号(エコーデータ)に基づいて、血管14の直径Dを演算する回路である。具体的には、トラッキングゲート34内において前壁16のエッジをトラッキングしつつその位置を逐次検出し、これと同様に、後壁18のエッジについてもトラッキングゲート36内においてそれをトラッキングしてその位置を逐次検出し、それらの2つの壁16,18の間の距離を演算することによって各時刻における血管14の直径Dを演算している。
【0048】
ちなみに、血管壁の変位をトラッキングする場合においては、受信信号の位相に基づいてそのトラッキングを行ってもよいし、受信信号の振幅を利用してトラッキングを行うようにしてもよい。トラッキングに対しては各種の公知の手法を利用することができる。
【0049】
血流速度演算部50は、例えば、直交検波器や自己相関器などによって構成され、ドプラ計測用の超音波ビーム30上において得られた受信信号(エコーデータ)に基づいて、具体的には、サンプルボリューム32内において得られたエコーデータに基づいて、血流の平均速度Uを演算する回路である。つまり、サンプルボリューム32は一定の幅を有しており、その一定の幅内にはいろいろな血流の速度成分が存在しているが、血流速度演算部50はそれらの速度成分の平均値として平均速度Uを演算している。
【0050】
血流速度演算部50から出力される血流速度Uの情報は微分器206に入力され、その微分器において血流速度の時間微分dU/dtが演算される。その演算結果である血流速度の時間微分dU/dtは、本実施形態において、WI演算部210及び脈波伝播速度演算部212に出力されている。
【0051】
一方、局所血圧演算部204には、血圧計200から出力された血圧の情報202が入力されている。ここで、血圧計200は例えば上腕に巻かれて血圧を測定するカフ型の血圧計である。局所血圧演算部204には、血圧の情報202とともに血管直径Dの情報が入力されている。局所血圧演算部204は、血圧計200で測定された各心拍中の最大血圧及び最小血圧を判定し、血管径の最大値及び最小値を最大血圧及び最小血圧に較正して換算式を決定し、その換算式を利用して各時刻の血管径から計測対象となった局所部位の血圧Pを算出している。この処理自体は公知であるが、いずれにしても血流速度が計測された局所部位について局所血圧Pが演算される。その局所血圧Pの情報は、微分器208に入力され、その微分器208において局所血圧の時間微分dP/dtが演算される。その局所血圧の時間微分dP/dtの情報は、本実施形態において、WI演算部210及び脈波伝播速度演算部212に出力されている。
【0052】
WI演算部210は、本実施形態においては、上記の(9)式を実行して、ウエーブインテンシティWIを演算している。その演算結果であるウエーブインテンシティWIの情報は、脈波伝播速度演算部212及び表示処理部52に出力されている。
【0053】
脈波伝播速度演算部212は上記の(8)式に従って脈波伝播速度cを演算する回路である。具体的な回路構成については後に図2及び図3を用いて説明する。演算された脈波伝播速度の情報は表示処理部52へ出力されている。なお、図1に示す各構成は必要に応じてソフトウエアによって構成することもできる。
【0054】
表示処理部52は、スキャンコンバータ及び画像処理部として機能するものであり、図示されるように、超音波画像の画像データ、血管直径Dのデータ、血流速度Uのデータ、脈波伝播速度cのデータ、ウエーブインテンシティWIのデータ、心電信号(図示されていない心電計からの信号53)などが入力されている。この表示処理部52は、各信号の波形を同一の時間軸上に並べてグラフとして表示する機能を有している。表示部56には、超音波画像及び各情報がグラフとして表示される。その表示例については後に図4を用いて説明する。
【0055】
図2には、図1に示した脈波伝播速度演算部212の具体的な回路構成例がブロック図として示されている。弁別器214は演算期間設定器として機能するものであり、換言すれば、前進波が支配的である期間を推定する機能を有している。具体的には、弁別器214にはウエーブインテンシティWIの情報が入力されており、あらかじめ設定された所定の判定レベルK1よりもウエーブインテンシティWIの値が大きくなった場合に、弁別器214は演算許可信号を出力する。周知のように1心拍中において、ウエーブインテンシティの波形を見ると、2つの大きなピークが観察され、各ピークごとに弁別器214が演算期間を設定する。これについては後に図4を用いて説明する。
【0056】
演算器216には一定値とみなせる血液密度ρが入力され、弁別器214によって設定された演算期間内において、上述した(8)式にしたがって脈波伝播速度cが演算される。このように演算された脈波伝播速度cの情報は表示処理部52(図1参照)に出力される他、本実施形態においては、平均値演算器218に出力されている。この平均値演算器218は、上記の演算期間内において脈波伝播速度の平均値c’を演算する回路である。そのような平均値c’は上記の表示処理部52に出力される。
【0057】
図3には、図1に示した脈波伝播速度演算部212の他の具体的な構成例が示されている。この図3に示すブロック図において、ウエーブインテンシティWIの情報はメモリ222に一旦格納されると共にピークレベル検出器220に入力されている。ここで、ピークレベル検出器220は、上述したウエーブインテンシティの波形における第1ピークの頂点のレベル及び第2ピークの頂点のレベルを検出する回路である。このようにピークレベルが検出されると、判定レベル設定器224は、検出されたピークレベルから所定値だけ下がった値として判定レベルK2を設定する。
【0058】
演算期間設定器226には、メモリ222から読み出されるウエーブインテンシティWIの情報が入力されており、その値が判定レベルK2を上回った期間として演算期間が設定されている。その演算期間内においては演算期間設定されている。その演算期間内においては演算期間設定器226から演算器232へ演算許可信号が出力される。
【0059】
一方、メモリ228には局所血圧の時間微分dP/dtの情報が格納され、メモリ230には血流速度の時間微分dU/dtの情報が格納されている。演算器232は、上記の(8)式にしたがって各時刻の脈波伝播速度cを演算する。その場合においては、設定された演算期間内においてのみ脈波伝播速度cの演算が実行されている。
【0060】
このように演算された脈波伝播速度cの情報は図1に示した表示処理部52に出力される他、平均値演算器234に出力されており、その平均値演算器234では演算期間内における脈波伝播速度cの平均値c’を演算している。その情報は図1に示した表示処理部52に出力されている。
【0061】
図2及び図3に示した回路構成例は一例であって、これ以外にも他の回路構成を採用することができる。また、上記の各演算をソフトウエア処理によって実現するようにしてもよい。
【0062】
上記のウエーブインテンシティに基づく演算期間の設定によれば、動脈上における前進波が支配的である期間を判定し、その期間内において脈波伝播速度を精度良く演算することができるという利点がある。よって、前進波が支配的である期間を特定できる限りにおいて、ウエーブインテンシティ以外の生体情報を利用することも可能である。
【0063】
図4には、図1に示した表示部56に表示される画面の例が示されている。図4に示されるように、互いに時間軸を一致させて複数の情報が波形表示されている。具体的には、局所血圧Pの波形301、血流速度Uの波形302、脈波伝播速度cの波形303、ウエーブインテンシティWIの波形304及び心電信号の波形305が表示されている。また、これに伴って、ウエーブインテンシティの第1ピーク及び第2ピークごとに、各ピークにおける脈波伝播速度の数値と各演算期間内における脈波伝播速度の平均値が、例えばm/sの単位で数値表示されている。なお、図4において符号305Aは第1ピークを示しており、符号305Bは第2ピークを示している。
【0064】
図4において、ウエーブインテンシティ304に関しては、上述したように所定の判定レベルK(=K1又はK2)が設定され、ウエーブインテンシティの値がその判定レベルKを上回った期間310,312がそれぞれ演算期間として設定される。すなわちそれらの演算期間310,312内においてのみ脈波伝播速度cが演算されている。上述したように、例えば心電図のR波を基準として前進波のみが生じる期間314,316を推定し、当該期間314,316において脈波伝播速度の演算を実行するようにしてもよい。図4に示す表示例はもちろん一例であって、これ以外にも他の表示例を採用することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、血管における局所部位の性状についてのデータをリアルタイムで精度良く取得できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る超音波診断装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】 脈波伝播速度演算部の回路構成例を示す図である。
【図3】 脈波伝播速度演算部の他の回路構成例を示す図である。
【図4】 表示画面に表示される各種の波形を示す図である。
【符号の説明】
10 プローブ、46 超音波画像形成部、48 変位演算部、50 血流速度演算部、52 表示処理部、56 表示部、200 血圧計、204 局所血圧演算部、206 微分器、208 微分器、210 ウエーブインテンシティ(WI)演算部、212 脈波伝播速度演算部。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a pulse wave velocity measuring apparatus and an ultrasonic diagnostic apparatus, and more particularly to a pulse wave velocity measuring method propagating through a blood vessel wall.
[0002]
[Prior art and problems]
Pulse wave velocity (Pulse Wave Velocity) is an excellent indicator of blood vessel properties, especially hardness. Therefore, in order to diagnose cardiovascular diseases such as arteriosclerosis, measurement of pulse wave velocity is required.
[0003]
Although the pulse wave velocity is measured by a pulse wave meter for a long time, only the average velocity of the pulse wave between the carotid artery and the femoral artery can be measured. Therefore, according to such measurement, there is a problem that local blood vessel characteristics cannot be diagnosed.
[0004]
A method of measuring the pulse wave velocity using the ultrasonic Doppler method has also been proposed. In this method, two ultrasonic beams are set in a blood vessel so as to pass through two points separated by several centimeters, and the pulse wave propagation velocity is calculated from the propagation time of blood flow flowing between the two points. However, since this method uses two probes to perform Doppler measurement at two locations simultaneously, the scale of the apparatus increases. Further, even with this conventional method, the pulse wave velocity cannot be measured for a local site of several centimeters or less.
[0005]
Japanese Patent Publication No. 7-67450, Japanese Patent No. 2801450, and Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-271117 disclose techniques for measuring the displacement of a blood vessel wall. Further, Japanese Patent Application Nos. 2000-032856, 2000-123615, 2000-203146, and 2000-245892, which have not been disclosed at the time of filing of this patent application, relate to the wave intensity (WI) described later. Technology is disclosed. However, none of the documents discloses the measurement of the pulse wave velocity.
[0006]
The present invention has been made in view of the above-described conventional problems, and an object thereof is to accurately measure the local properties of blood vessels, particularly the pulse wave velocity.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
I. Principle explanation
When attention is paid to a specific blood vessel site in the living body, there are a “forward wave” propagating from the heart to the periphery and a “reflected wave” reflected from the periphery as pulse waves propagating through the blood vessel wall at the specific site. At the local site, the changes in local blood pressure and blood flow velocity caused by the forward wave in the minute time dt are respectively expressed as dP f , DU f And changes in local blood pressure and blood flow velocity caused by reflected waves within a minute time dt are represented by dP b , DU b And
[0008]
According to the water-hammer equation that has been known for a long time in physiology and the like, the following equation holds. Where ρ is the blood density and c is the pulse wave velocity.
[0009]
[Expression 1]
dP f = ΡcdU f ... (1)
dP b = -ΡcdU b ... (2)
On the other hand, the blood pressure change dP and the blood flow velocity change dU in the local region are expressed by the following equations.
[0010]
[Expression 2]
dP = dP f + DP b ... (3)
dU = dU f + DU b ... (4)
If a change in blood flow and a change in blood pressure at a certain time are caused by only a forward wave at a specific local site of a blood vessel, dP and dU are expressed as follows.
[0011]
[Equation 3]
dP = dP f ... (5)
dU = dU f ... (6)
The above equations (5) and (6) to (1) can be expressed as follows.
[0012]
[Expression 4]
dP = ρcdU (7)
From this equation (7), the pulse wave propagation velocity c is expressed as follows.
[0013]
[Equation 5]
c = (dP / dU) / ρ (8)
Depending on the time phase of the heartbeat, the forward wave and the reflected wave propagate in the blood vessel wall in an overlapping manner, but in such a case, if the period in which only the forward wave is dominant can be identified, the above-mentioned period is included in that period. The pulse wave velocity can be calculated from the equation (8).
[0014]
On the other hand, Wave Intensity (WI) is known as an index for evaluating the circulation dynamics of the circulatory system. The wave intensity WI can be expressed as follows when the time derivative of the blood pressure P is expressed as dP / dt and the time derivative of the blood flow velocity U is expressed as dU / dt.
[0015]
[Formula 6]
WI = (dP / dt) (dU / dt) (9)
Using dP / dt and dU / dt for this WI calculation, dP / dU in equation (8) is obtained from the following equation.
[0016]
[Expression 7]
dP / dU = (dP / dt) / (dU / dt) (10)
When the waveform of the wave intensity is observed, two positive peaks (first peak and second peak) are recognized at the initial stage and the final stage of the blood flow ejection process in the heart. A positive wave intensity means that changes in blood pressure and blood flow velocity at the local site are mainly caused by forward waves.
[0017]
Therefore, based on the waveform of the wave intensity, it is possible to specify a period in which it can be considered that only the forward wave is generated, and in the period specified as such, the value of the above expression (10) is changed to the expression (8). When substituted, the pulse wave velocity c can be calculated. The blood density ρ can be regarded as a constant value.
[0018]
In addition, since a period in which only a forward wave is generated in a certain local region occurs in synchronization with the heartbeat, the above (8) is based on biological information (for example, an electrocardiogram signal) representing a heartbeat other than the wave intensity. It is also possible to determine the period for calculating the expression.
[0019]
II. Explanation of solution
(1) In order to achieve the above object, the present invention relates to a blood flow rate calculating means for calculating a blood flow velocity for a specific part in a blood vessel, a blood pressure calculating means for calculating a blood pressure for the specific part, and the specific part. And a pulse wave velocity calculating means for calculating the pulse wave velocity for the specific part from the blood flow velocity and blood pressure.
[0020]
According to the above configuration, the local blood flow velocity and blood pressure are measured and calculated for a specific part in accordance with the principle described above, and the pulse wave propagation velocity is calculated using them. The measurement object can include a human body and other animals. The local blood flow velocity is preferably measured using an ultrasonic Doppler method, but other measurement methods can also be used. For local blood pressure measurement, it is desirable to use a sphygmomanometer and an ultrasonic displacement measurement method, but other measurement methods can also be used.
[0021]
By the way, ultrasonic measurement may be performed from outside the body using an ultrasonic probe, or a catheter-type ultrasonic probe is inserted into a blood vessel so that local blood flow velocity and blood pressure can be measured. You may make it measure. Further, in the above explanation of the principle, each calculation of blood flow velocity time differentiation and blood pressure time differentiation was shown. However, in the hardware calculation and the software calculation for that purpose, the pulse directly from the blood flow velocity and the blood pressure is shown. It is also possible to determine the wave propagation velocity. Furthermore, in the above description of the principle, the pulse wave velocity is calculated within a specific calculation period. However, the pulse wave velocity may be effectively calculated even outside such a calculation period. . For example, if the calculation results of individual time phases are displayed, it can be evaluated whether the determination of the calculation period is appropriate. It is also conceivable to calculate the pulse wave velocity for the reflected wave instead of the forward wave.
[0022]
(2) Desirably, it includes first differential calculation means for calculating a time derivative of the blood flow velocity, and second differential calculation means for calculating a time derivative of the blood pressure, It is calculated from the time derivative of the flow velocity and the time derivative of the blood pressure. Desirably, it includes period determining means for determining a calculation period based on a heartbeat cycle, and the pulse wave propagation velocity is calculated within the calculation period.
[0023]
Preferably, the period determination unit determines the calculation period based on predetermined biological information whose value varies according to a heartbeat cycle. The biological information may be information that can directly or indirectly determine the period in which the forward wave is dominant.
[0024]
For example, the following WIn can be given as an index similar to the wave intensity. Here, D is the blood vessel diameter.
[0025]
[Equation 8]
WIn = [(1 / D) (dD / dt)] (dU / dt) (11)
According to the research of the present inventor, it has been confirmed that the above WIn is an index having a property equivalent to that of the wave intensity, and the WIn can be referred to as the second wave intensity. It is also possible to specify a period in which the forward wave is dominant based on such an index.
[0026]
(3) Preferably, the predetermined biological information is a wave intensity which is an index for evaluating the circulatory dynamics of the circulatory system. In other words, the wave intensity or the second wave intensity has a property as an indicator of the strength of the forward wave, and it is possible to determine the period in which the forward wave is dominantly generated directly from the wave intensity. is there.
[0027]
Preferably, the period determination means includes peak detection means for detecting the peak of the wave intensity, and setting means for setting the calculation period based on the peak of the wave intensity. Here, preferably, the peak detecting means detects a first peak and a second peak of the wave intensity. For example, the pulse wave propagation velocity may be calculated at the time phase of the peak apex position, the range from the peak level to a certain value may be determined as the calculation period, or the wave intensity exceeds a predetermined threshold value You may make it determine a period as a calculation period.
[0028]
Desirably, the pulse wave propagation velocity calculation means calculates an average value of the pulse wave propagation velocity within the calculation period. According to the average value, the influence of noise and the like can be reduced and the pulse wave velocity can be calculated with high accuracy.
[0029]
(4) Moreover, in order to achieve the said objective, this invention carries out the said specific | specification based on the said transmitter / receiver which transmits and receives an ultrasonic wave with respect to the specific site | part of the blood vessel, and outputs a received signal, and the said received signal A blood flow velocity calculating means for calculating a blood flow velocity in the part, a displacement calculating means for calculating a displacement of the blood vessel wall in the specific part, and a blood pressure for the specific part are calculated using the displacement of the blood vessel wall. Based on the blood pressure calculating means, the time derivative of the blood flow velocity and the time derivative of the blood pressure, the time derivative of the blood flow velocity and the time derivative of the blood pressure, And an index value calculating means for calculating an index value representing the property. Here, preferably, the index value is a velocity of a pulse wave propagating through the blood vessel wall.
[0030]
Preferably, the blood pressure calculation means calculates the blood pressure for the specific part from the displacement of the blood vessel wall using the maximum blood pressure and the minimum blood pressure of the other part measured by a sphygmomanometer as reference values. Examples of the sphygmomanometer include a cuff type sphygmomanometer that is wound around the upper arm and measures blood pressure.
[0031]
Preferably, it includes a display that simultaneously displays one or more information utilized to calculate the pulse wave velocity along with the pulse wave velocity. If the waveform display of each information is performed, the correlation between the information can be analyzed and evaluated, and it can be determined whether an appropriate calculation has been performed.
[0032]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, preferred embodiments of the invention will be described with reference to the drawings.
[0033]
FIG. 1 shows a preferred embodiment of an ultrasonic diagnostic apparatus according to the present invention, and FIG. 1 is a block diagram showing the overall configuration of the ultrasonic diagnostic apparatus. This ultrasonic diagnostic apparatus has a function of calculating a pulse wave velocity.
[0034]
In FIG. 1, the
[0035]
A
[0036]
By the electronic scanning control on the
[0037]
In the present embodiment, the
[0038]
Here, the
[0039]
A
[0040]
Incidentally, in order to increase the calculation accuracy, when the
[0041]
The
[0042]
On the other hand, the receiving
[0043]
When the transmission / reception direction for displacement measurement and the transmission / reception direction for Doppler measurement are set, the
[0044]
Incidentally, the
[0045]
The
[0046]
The ultrasonic
[0047]
The
[0048]
Incidentally, when tracking the displacement of the blood vessel wall, tracking may be performed based on the phase of the received signal, or tracking may be performed using the amplitude of the received signal. Various known methods can be used for tracking.
[0049]
The blood flow
[0050]
Information on the blood flow velocity U output from the blood
[0051]
On the other hand,
[0052]
In this embodiment, the
[0053]
The pulse wave
[0054]
The
[0055]
FIG. 2 is a block diagram showing a specific circuit configuration example of the pulse wave
[0056]
The blood density ρ that can be regarded as a constant value is input to the
[0057]
FIG. 3 shows another specific configuration example of the pulse wave
[0058]
Information on the wave intensity WI read from the
[0059]
On the other hand, the
[0060]
The information of the pulse wave velocity c calculated in this way is output to the
[0061]
The circuit configuration examples shown in FIGS. 2 and 3 are examples, and other circuit configurations can be adopted in addition to this. Further, each of the above operations may be realized by software processing.
[0062]
According to the setting of the calculation period based on the wave intensity described above, there is an advantage that it is possible to determine a period in which the forward wave on the artery is dominant, and to accurately calculate the pulse wave propagation velocity within the period. . Therefore, as long as the period in which the forward wave is dominant can be specified, biological information other than the wave intensity can be used.
[0063]
FIG. 4 shows an example of a screen displayed on the
[0064]
In FIG. 4, with respect to the
[0065]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to accurately acquire data on properties of a local site in a blood vessel in real time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing an overall configuration of an ultrasonic diagnostic apparatus according to the present embodiment.
FIG. 2 is a diagram illustrating a circuit configuration example of a pulse wave propagation velocity calculation unit.
FIG. 3 is a diagram illustrating another circuit configuration example of a pulse wave propagation velocity calculation unit.
FIG. 4 is a diagram showing various waveforms displayed on the display screen.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (15)
前記特定部位について血圧を演算する血圧演算手段と、
前記血流速度の時間微分を演算する第1微分演算手段と、
前記血圧の時間微分を演算する第2微分演算手段と、
前記血流速度の時間微分と前記血圧の時間微分との比から前記特定部位についての脈波伝播速度を演算する脈波伝播速度演算手段と、
を含むことを特徴とする脈波伝播速度計測装置。Blood flow velocity calculating means for calculating a blood flow velocity for a specific part in the blood vessel;
Blood pressure calculating means for calculating blood pressure for the specific part;
First differential calculation means for calculating a time derivative of the blood flow velocity;
Second differential calculation means for calculating a time derivative of the blood pressure;
A pulse wave velocity calculating means for calculating a pulse wave velocity for the specific part from a ratio between the time derivative of the blood flow velocity and the time derivative of the blood pressure ;
A pulse wave velocity measuring device comprising:
心拍周期に基づいて演算期間を判定する期間判定手段を含み、Including period determination means for determining a calculation period based on a heartbeat cycle;
前記演算期間内において前記脈波伝播速度が演算されることを特徴とする脈波伝播速度計測装置。The pulse wave velocity measuring device, wherein the pulse wave velocity is calculated within the calculation period.
前記期間判定手段は、心拍周期に応じて値が変動する所定の生体情報に基づいて前記演算期間を判定することを特徴とする脈波伝播速度計測装置。The pulse wave velocity measuring device, wherein the period determining means determines the calculation period based on predetermined biological information whose value varies according to a heartbeat period.
前記所定の生体情報は、循環器系の循環動態を評価する指標であるウエーブインテンシティであることを特徴とする脈波伝播速度計測装置。The pulse wave velocity measuring device according to claim 1, wherein the predetermined biological information is a wave intensity that is an index for evaluating a circulatory dynamics of a circulatory system.
前記所定の生体情報は、循環器系の循環動態を評価する指標である第2ウエーブインテンシティであることを特徴とする脈波伝播速度計測装置。The pulse wave velocity measuring apparatus according to claim 1, wherein the predetermined biological information is a second wave intensity that is an index for evaluating the circulatory dynamics of the circulatory system.
前記期間判定手段は、前記ウエーブインテンシティの値が予め設定された所定の判定レベルを上回った期間として前記演算期間を設定することを特徴とする脈波伝播速度計測装置。The pulse wave propagation velocity measuring apparatus, wherein the period determination means sets the calculation period as a period in which the value of the wave intensity exceeds a predetermined determination level set in advance.
前記期間判定手段は、The period determining means includes
前記ウエーブインテンシティのピークレベルを検出するピークレベル検出部と、A peak level detector for detecting a peak level of the wave intensity;
前記ピークレベルから所定値だけ下がった値として判定レベルを設定する判定レベル設定部と、A determination level setting unit that sets a determination level as a value that is a predetermined value lower than the peak level;
前記ウエーブインテンシティの値が前記判定レベルを上回った期間として前記演算期間を設定する設定部と、A setting unit that sets the calculation period as a period in which the value of the wave intensity exceeds the determination level;
を含むことを特徴とする脈波伝播速度計測装置。A pulse wave velocity measuring device comprising:
前記ピークレベル検出部は、前記ウエーブインテンシティの第1ピークのレベル及び第2ピークのレベルを検出することを特徴とする脈波伝播速度計測装置。2. The pulse wave velocity measuring device according to claim 1, wherein the peak level detection unit detects a first peak level and a second peak level of the wave intensity.
前記脈波伝播速度演算手段は、前記脈波伝播速度の前記演算期間内における平均値を演算することを特徴とする脈波伝播速度計測装置。The pulse wave velocity calculating means calculates an average value of the pulse wave velocity within the calculation period.
前記受信信号に基づいて前記特定部位における血流速度を演算する血流速度演算手段と、Blood flow velocity calculating means for calculating a blood flow velocity at the specific part based on the received signal;
前記特定部位における血管壁の変位を演算する変位演算手段と、Displacement calculating means for calculating the displacement of the blood vessel wall at the specific site;
前記血管壁の変位を利用して、前記特定部位についての血圧を演算する血圧演算手段と、Blood pressure calculating means for calculating blood pressure for the specific site using the displacement of the blood vessel wall;
前記血流速度の時間微分及び前記血圧の時間微分を演算する微分演算手段と、Differential calculating means for calculating the time derivative of the blood flow velocity and the time derivative of the blood pressure;
前記血流速度の時間微分と前記血圧の時間微分との比に基づいて、前記特定部位における血管壁の性状を表す指標値を演算する指標値演算手段と、Based on a ratio between the time derivative of the blood flow velocity and the time derivative of the blood pressure;
を含むことを特徴とする超音波診断装置。An ultrasonic diagnostic apparatus comprising:
前記指標値は、前記血管壁を伝播する脈波の速度(脈波伝播速度)であることを特徴とする超音波診断装置。The ultrasonic diagnostic apparatus, wherein the index value is a pulse wave velocity (pulse wave propagation velocity) propagating through the blood vessel wall.
前記血圧演算手段は、血圧計によって測定された他の部位の最大血圧及び最小血圧を参照値として、前記血管壁の変位から前記特定部位についての血圧を演算することを特徴とする超音波診断装置。The ultrasonic diagnostic apparatus, wherein the blood pressure calculation means calculates the blood pressure for the specific part from the displacement of the blood vessel wall using the maximum blood pressure and the minimum blood pressure measured by a sphygmomanometer as reference values .
循環器系の循環動態を評価する指標であるウエーブインテンシティのピークレベルを検出するピークレベル検出部と、
前記ピークレベルから所定値だけ下がった値として判定レベルを設定する判定レベル設定部と、
前記ウエーブインテンシティの値が前記判定レベルを上回った期間として演算期間を設定する設定部と、
を含み、
前記演算期間内において前記脈波伝播速度が演算されることを特徴とする超音波診断装置。 The apparatus of claim 12.
A peak level detector for detecting the peak level of wave intensity, which is an index for evaluating the circulatory dynamics of the circulatory system,
A determination level setting unit that sets a determination level as a value that is a predetermined value lower than the peak level;
A setting unit that sets a calculation period as a period in which the value of the wave intensity exceeds the determination level;
Including
The ultrasonic diagnostic apparatus , wherein the pulse wave velocity is calculated within the calculation period .
前記ピークレベル検出部は、前記ウエーブインテンシティの第1ピークのレベル及び第2ピークのレベルを検出することを特徴とする超音波診断装置。The ultrasonic diagnostic apparatus, wherein the peak level detection unit detects a first peak level and a second peak level of the wave intensity.
前記脈波伝播速度と共にそれを演算するために利用された1又は複数の情報を同時表示する表示器を含むことを特徴とする超音波診断装置。An ultrasonic diagnostic apparatus comprising: a display for simultaneously displaying one or a plurality of information used for calculating the pulse wave propagation velocity together with the pulse wave velocity.
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