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JP3668525B2 - Thermal transfer recording material - Google Patents

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JP3668525B2
JP3668525B2 JP14881595A JP14881595A JP3668525B2 JP 3668525 B2 JP3668525 B2 JP 3668525B2 JP 14881595 A JP14881595 A JP 14881595A JP 14881595 A JP14881595 A JP 14881595A JP 3668525 B2 JP3668525 B2 JP 3668525B2
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勝弘 吉田
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Fujicopian Co Ltd
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Fujicopian Co Ltd
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、各種の受像体上に堅牢性の優れた印像を形成するための熱転写記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来の熱転写記録材料は一般に、基材上にワックスをビヒクルの主成分とする熱溶融性インクを塗布したものや、表面平滑性に劣る紙にも良好な品質の印像を形成するため、あるいは耐擦過性の良好な印像を形成するために、樹脂をビヒクルの主成分とする熱溶融性インクを塗布したものである。
【0003】
近年、製造工場における製造工程での部品、製品の管理、流通分野における商品管理、使用現場における物品管理などに使用されているバーコードなどを印字するのに、熱転写記録材料を使用するバーコードプリンターやラベルプリンターが用いられるようになってきている。流通分野などで使用するバーコードなどの場合、擦られる機会が多いから、特に良好な耐擦過性が要求される。
【0004】
また、バーコードに限らず、商業印刷分野では野外広告、選挙ポスター、一般ポスター、立看板、ステッカー、カタログ、パンフレット、カレンダー等、パッケージ分野では軽包装袋、食品、飲料、薬品、塗料等の容器のラベル、結束テープ等、衣料分野では品質表示ラベル、工程管理用ラベル、製品管理用ラベル等の多品種少量生産のものには熱転写プリンターが用いられるようになってきており、これらにも同じく耐擦過性が求められる。
【0005】
また受像体としても、熱転写によるバーコード用の受像体としては特殊な表面処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルムなど専用の受像体が使用されていたが、最近では一般のポリエチレンテレフタレートフィルムや塩化ビニル系樹脂フィルムなど表面処理の施されていないプラスチックフィルムなども使用されるようになり、多様化してきている。さらに最近では、カッティングプロッタも普及し始め、塩化ビニル系樹脂フィルムへ画像を熱転写で形成したものを使用するケースも増えてきている。
【0006】
しかしながら、従来の、ワックスをビヒクルの主体とする熱溶融性インクを用いる熱転写記録材料の場合は、転写性(インク層のキレ)は良好であるが、得られる印像の耐擦過性が劣るものであった。またエチレン−酢酸ビニル共重合体などの樹脂をビヒクルの主体とする熱溶融性インクを用いる熱転写記録材料の場合は、得られる印像の耐擦過性は比較的良好であるが、溶融粘度が高く転写性はワックス主体のものより劣るものであった。しかも、これら両従来例においては、印像の一般のプラスチックフィルム、とくに塩化ビニル系樹脂フィルムに対する密着性が悪く、それに起因して耐擦過性が劣るという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、前記の点に鑑みて、転写性(インク層のキレ)が良好で、かつ各種プラスチックフィルムに対する密着性が良好で、耐擦過性の優れた印像を形成しうる熱転写記録材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1)基材上に、少なくとも熱溶融性材料と着色剤とからなる熱溶融性インク層が設けられてなる熱転写記録材料において、前記熱溶融性材料中に、エポキシ樹脂を30〜90重量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を10〜70重量%含有することを特徴とする熱転写記録材料に関する。
【0009】
本発明はさらに、(2)前記エポキシ樹脂が、テトラフェノールエタンテトラグリシジルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびビスフェノールFジグリシジルエーテルよりなる群から選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする前記(1)項記載の熱転写記録材料に関する。
【0010】
【作用および実施例】
本発明の熱溶融性インク層は、少なくとも熱溶融性材料と着色剤とからなり、該熱溶融性材料中に、エポキシ樹脂を30〜90重量%、好ましくは50〜70重量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を10〜70重量%、好ましくは30〜50重量%含有するものである。
【0011】
このようにエポキシ樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂とを特定割合で併用することにより、従来の樹脂タイプのインク層に比べてインク層の転写性(キレ)を向上させると共に、各種プラスチックフィルム、特に塩化ビニル系樹脂フィルムへの密着性を向上させ、それに伴って耐擦過性などの優れた印像が得られる。すなわち、エポキシ樹脂は主にインク層のキレをよくし、転写性を向上させる。また塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂は、主にその塩化ビニル成分の存在により、塩化ビニル系樹脂フィルムへのインクの密着性を向上させ、それに伴って印像の耐擦過性を向上させると共に、その酢酸ビニル成分の存在により、塩化ビニル系樹脂フィルム以外の各種プラスチックフィルムへのインクの密着性を向上させる。
【0012】
エポキシ樹脂の割合が前記範囲より少いか、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂の割合が前記範囲より多くなると、転写性のよいエポキシ樹脂が少ないことと、インクの基材に対する密着性が過度になることにより、転写性が低下する。一方、エポキシ樹脂の割合が前記範囲より多いか、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の割合が前記範囲より少ないと、各種プラスチックフィルム、とくに塩化ビニル系樹脂フィルムに対するインクの密着性が低下し、耐擦過性が向上されない。
【0013】
本発明に用いるエポキシ樹脂としては特に限定されず、通常のエポキシ樹脂がいずれも使用可能であるが、着色剤の分散性、インクの転写性などを考慮するとき、テトラフェノールエタンテトラグリシジルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびビスフェノールFジグリシジルエーテルよりなる群から選ばれた1種または2種以上を50%(重量%、以下同様)以上、より好ましくは70%以上含有するエポキシ樹脂が好ましい。なお、本発明に用いるエポキシ樹脂は、未硬化(未架橋)状態のエポキシ樹脂をいう。
【0014】
本発明においては、エポキシ樹脂の全量を前記特定のエポキシ樹脂で構成するのが特に好ましいが、必ずしもその必要はなく、前記特定のエポキシ樹脂を50%、なかんづく70%以上含有するエポキシ樹脂であれば、所期の効果が達成される。全エポキシ樹脂中の前記特定のエポキシ樹脂の含有量が前記範囲未満になると、顔料の分散性が悪くなるため、転写性が劣る。
【0015】
前記テトラフェノールエタンテトラグリシジルエーテル(以下、TPETGEと略称する場合もある)は式(I)で示される多官能エポキシ樹脂の1種であり、92℃の範囲の軟化点を有する。
【0016】
【化1】

Figure 0003668525
【0017】
前記クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル(以下、CNPGEと略称する場合もある)は多官能エポキシ樹脂の1種であり、本発明においては式(II):
【0018】
【化2】
Figure 0003668525
【0019】
(式中、mは通常3〜7の整数である)で表わされるものが好ましいものとして挙げられる。本発明で使用するCNPGEにはmの値が異なるものの混合物も含まれる。CNPGEとしては60〜120℃の範囲の軟化点を有するものが好ましい。
【0020】
前記ビスフェノールAジグリシジルエーテル(以下、BPADGEと略称する場合がある)は2官能エポキシ樹脂の1種であり、本発明では式(III):
【0021】
【化3】
Figure 0003668525
【0022】
(式中、nは通常0〜13の整数である)で表わされるものが好ましい。本発明で使用するBPADGEには、nの値が異なるものの混合物も含まれる。BPADGEとしては60〜140℃の範囲の軟化温度を有するものが好ましい。
【0023】
前記ビスフェノールFジグリシジルエーテル(以下、BPFDGEと略称する場合もある)は2官能エポキシ樹脂の1種であり、本発明においては式(IV):
【0024】
【化4】
Figure 0003668525
【0025】
(式中、pは通常0〜33程度の整数である)で表わされるものが好ましい。本発明で用いるBPFDGEには、式(IV)においてpの値が異なる2種以上の混合物も含まれる。BPFDGEとしては60〜140℃の範囲の軟化点を有するものが好ましい。
【0026】
本発明で前記特定のエポキシ樹脂と併用できるその他のエポキシ樹脂としては、たとえば次のものが挙げられる。
【0027】
(1)グリシジルエーテル型
臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、ナフトール変性クレゾールノボラックポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
【0028】
(2)グリシジルエーテル・エステル型
p−オキシ安息香酸グリシジルエーテル・エステルなどが挙げられる。
【0029】
(3)グリシジルエステル型
フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステルなどが挙げられる。
【0030】
(4)グリシジルアミン型
グリシジルアニリン、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンなどが挙げられる。
【0031】
(5)線状脂肪族エポキシ型
エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油などが挙げられる。
【0032】
(6)脂環族エポキシ型
3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチルカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルカルボキシレートなどが挙げられる。
【0033】
前記その他のエポキシ樹脂は単独でまたは2種以上混合して使用できる。その他のエポキシ樹脂としては軟化温度が60℃以上のものが好ましいが、他のエポキシ樹脂や前記特定のエポキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂と混合することで熱溶融性材料全体の軟化温度が60℃以上になるものであれば、液状のエポキシ樹脂も使用可能である。
【0034】
本発明に用いる塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂としては通常のものがいずれも使用できる。
【0035】
特に、塩化ビニル成分の含有量が50〜95%、なかんづく60〜90%、数平均分子量が2000〜110000、なかんづく3000〜70000、ガラス転移点が40〜80℃のものが好ましく使用される。塩化ビニル成分の含有量が前記範囲未満では、塩化ビニル系樹脂フィルムに対する密着性が悪くなる場合があり、一方前記範囲を超えると転写性が悪くなる傾向がある。また数平均分子量が前記範囲未満では、充分な耐擦過性が得られず、一方前記範囲より大きいと、転写性が悪くなる傾向がある。
【0036】
本発明の熱溶融性材料には、本発明の目的を損なわない範囲内で前記以外の他の熱溶融性樹脂を配合してもよい。このような熱溶融性樹脂としては、たとえばエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体樹脂、フェノール樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。前記他の熱溶融性樹脂は熱溶融性材料全量の15%以下、なかんづく5%以下で使用するのが好ましい。
【0037】
前記熱溶融性材料全体は熱転写記録材料の保存安定性および転写性の点から軟化温度が60〜120℃の範囲が好ましい。
【0038】
前記熱溶融性材料の熱溶融性インク層中における含有量は、転写性などの点から、40〜95%程度の範囲が適当である。
【0039】
本発明に用いる顔料としては、カーボンブラックをはじめ、アゾ系顔料(不溶性アゾ、アゾレーキ、縮合アゾ顔料)、フタロシアニン系顔料、ニトロ系顔料、ニトロソ系顔料、アントラキノン系顔料、ニグロシン系顔料、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、チタンホワイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなど各種有機、無機の顔料が使用できる。顔料のインク層中における含有量は5〜60%の範囲が適当である。
【0040】
減法混色を利用して多色またはフルカラーの印像を形成する場合には、イエロー、マゼンタ、シアンの顔料、および要すればブラックの顔料が使用される。
【0041】
イエロー、マゼンタ、シアンの顔料としては透明性のものが好ましく用いられる。ブラックの顔料は通常不透明性のものが使用される。
【0042】
イエローの透明性顔料としては、たとえばナフトールエローS、ハンザエロー5G、ハンザエロー3G、ハンザエローG、ハンザエローGR、ハンザエローA、ハンザエローRN、ハンザエローR、ベンジジンエロー、ベンジジンエローG、ベンジジンエローGR、パーマネントエローNCG、キノリンエローレーキなどの有機顔料の1種または2種以上が使用できる。
【0043】
マゼンタの透明性顔料としては、たとえばパーマネントレッド4R、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーミンBS、パーマネントカーミンFB、リソールレッド、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、キナクリドンレッドなどの有機顔料の1種または2種以上が使用できる。
【0044】
シアンの透明性顔料としては、たとえばビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシニアニンブルー、フタロシニアニンブルー、フアストスカイブルーなどの有機顔料の1種または2種以上が使用できる。
【0045】
ここで、前記透明性顔料とは、透明なビヒクル中に分散させたとき、透明に着色されたインクを与える顔料をいう。
【0046】
ブラックの顔料としては、たとえば絶縁性や導電性を有するカーボンブラックなどの無機顔料、アニリンブラックなどの有機顔料の1種または2種以上が使用できる。
【0047】
各着色インク層中における顔料の含有量は通常5〜60%程度が適当である。
【0048】
本発明における熱溶融性インク層には前記成分の他に、分散剤などを適宜配合することができる。
【0049】
本発明における熱溶融性インク層は、エポキシ樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を、それらを溶解する溶剤に溶解するか、あるいは溶解しない溶剤(水を含む)に分散し、さらに顔料、その他の添加剤を溶解、分散させて塗工液を調製し、この塗工液を基材上に塗布し、乾燥することによって形成できる。
【0050】
本発明における熱溶融性インク層の塗布量(固形分換算、以下同様)は、通常0.02〜5g/m2、より好ましくは0.5〜3g/m2が適当である。
【0051】
前記基材としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンナフタレートフィルム、ポリアリレートフィルムなどのポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアミドフィルム、アラミドフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、変性ポリフェニレンエーテルフィルム、ポリアセタールフィルム、その他この種のインクリボンの基材用フィルムとして一般に使用されている各種のプラスチックフィルムが使用できる。またコンデンサーペーパーのような高密度の薄い紙も使用できる。基材の厚さは通常1〜10μm程度であり、熱拡散を小さくして解像度を高めうる点からは1〜6μmの範囲が好ましい。
【0052】
本発明の熱転写記録材料をサーマルヘッドを備えた熱転写プリンターで使用する場合は、基材の背面(サーマルヘッドに摺接する側の面)にシリコーン樹脂、フッ素樹脂、ニトロセルロース樹脂、あるいはこれらによって変性された、たとえばシリコーン変性ウレタン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂など各種の耐熱性樹脂、あるいはこれら耐熱性樹脂に滑剤を混合したものなどからなる、従来から知られているスティック防止層を設けるのが好ましい。
【0053】
本発明の熱転写記録材料には、単色の印像を形成するための熱転写記録材料と減法混色を利用して多色またはフルカラーの印像を形成するためのカラー用熱転写記録材料が含まれる。
【0054】
単色の印像を形成するための熱転写記録材料は、基材上に単色の熱溶融性インク層を設けたものである。熱溶融性インク層の色としては、黒、赤、青、緑、イエロー、マゼンタ、シアンなどが挙げられる。
【0055】
多色またはフルカラーの印像を形成するためのカラー熱転写記録材料の一つの実施態様のものは、単一の基材上に、イエローの熱溶融性インク層、マゼンタの熱溶融性インク層およびシアンの熱溶融性インク層、ならびに要すればブラックの熱溶融性インク層を並べて配置したものである。前記各色のインク層の配置方法としては種々の態様が挙げられ、プリンターの種類に応じて適宜選択される。
【0056】
図1は前記実施態様の熱転写記録材料の一実施例を示す部分平面図である。図1において、単一の基材1上にイエローの熱溶融性インク層2Y、マゼンタの熱溶融性インク層2Mおよびシアンの熱溶融性インク層2Cが並べて配置されている。インク層2Y、2Mおよび2Cはそれぞれ一定の大きさを有し、それらの一定順序の並びを1つの繰返し単位Uとして基材1の長手方向に繰返し並べて配置されている。繰返し単位Uにおける3色のインク層の並べ方の順序は各色の転写順序に従って適宜決められる。繰返し単位Uにはブラックのインク層を加えてもよい。
【0057】
多色またはフルカラーの印像を形成するためのカラー熱転写記録材料の他の実施態様のものは、1つの基材上にイエローの熱溶融性インク層を設けた第1の熱転写記録材料、他の基材上にマゼンタの熱溶融性インク層を設けた第2の熱転写記録材料、およびさらに他の基材上にシアンの熱溶融性インク層を設けた第3の熱転写記録材料、ならびに要すればさらに他の基材上にブラックの熱溶融性インク層を設けた第4の熱転写記録材料のセットからなるものである。
【0058】
前記カラー画像形成用熱転写記録材料を用いると、耐擦過性の優れた多色またはフルカラー画像が得られる。さらに本発明における各色の熱溶融性インク層は重ね合せ性が良好であるため、色再現性の良好なカラー画像が得られる。
【0059】
本発明の熱転写記録材料を用いて印像を形成するには、熱転写記録材料のインク層を被転写体と重ね合せ、インク層に像状に熱エネルギーを与える。熱エネルギーを与える熱源としてはサーマルヘッドが一般的であるが、レーザー光、赤外線フラッシュ、熱ペンなど公知のものがいずれも使用できる。
【0060】
被転写体がシート状物でない立体形状の場合、その表面が曲面である場合などにおいては、熱エネルギーの適用が容易な点から、レーザー光による熱転写が有利である。
【0061】
本発明の前記カラー画像形成用熱転写記録材料を用いる多色またはフルカラーの画像の形成は、通常熱転写プリンタで多色のカラー画像の分解色信号、すなわちイエロー信号、マゼンタ信号、シアン信号に従って、イエローインクドット、マゼンタインクドット、シアンインクドットをそれぞれ所定の順序で順次重ね転写して受像体上にイエローの分解画像、マゼンタの分解画像、シアンの分解画像を形成することによって行なうことができる。イエローインクドット、マゼンタインクドット、シアンインクドットの転写順序は任意に選択できる。通常の多色またはフルカラー画像の場合は3色の色信号に従って3色の分解画像が形成されるが、2色の色信号しかない場合は対応する2色の分解画像が形成される。
【0062】
かくして、(A)イエロー、マゼンタおよびシアンのうちの少なくとも2種の減法混色により色が発現される領域、または(B)前記(A)の領域と、イエロー、マゼンタおよびシアンのうちの少なくとも1種からなる単色の領域との組合せからなる領域を含む多色のカラー画像が得られる。ここで、イエローインクドットとマゼンタインクドットの重ね合せ部分でレッド色が、イエローインクドットとシアンインクドットの重ね合せ部分でグリーン色が、マゼンタインクドットとシアンインクドットの重ね合せ部分でブルー色が、イエローインクドットとマゼンタインクドットとシアンインクドットの重ね合せ部分でブラック色が呈せられる。
【0063】
前記においてはブラック色をイエローインクドットとマゼンタインクドットとシアンインクドットの重ね合せで得ているが、3色のインクドットを使用せずに、ブラックインクドットのみでブラック色を得るようにしてもよい。
【0064】
なおブラックインクドットをイエローインクドット、マゼンタインクドット、シアンインクドットの少なくとも1種の上にまたは少なくとも2種が重ね合わされた上に重ね合せて、ブラック色を呈するようにしてもよい。
【0065】
本発明の熱転写記録材料を用いて印像を形成する場合、目的とする被転写体に直接印像を形成してもよいが、予めシート状の被転写体(受像体)に印像を形成したのち、この受像体を目的とする被転写体に接着剤などの適宜の手段で貼付してもよい。
【0066】
前記受像体としては、一般のポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルムなどの塩化ビニル系樹脂フィルムなど各種のプラスチックフィルム(シートを含む概念である、以下同様)が使用できる。勿論、表面処理した熱転写用受像体も使用できる。
【0067】
つぎに実施例をあげて本発明を説明する。
【0068】
実施例1〜9および比較例
厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にシリコーン樹脂からなる塗布量0.25g/mのスティック防止層を形成し、その反対側に表1に示されるインク塗工液を塗布し、乾燥して、塗布量2g/mの熱溶融性インク層を形成し、熱転写記録材料を得た。
【0069】
【表1】
表 1
Figure 0003668525
*1:旭チバ(株)製CNPGE、軟化点80℃
*2:日本化薬(株)製ナフトール変性クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル、軟化点90℃
*3:油化シェルエポキシ(株)製TPETGE、軟化点92℃
*4:油化シェルエポキシ(株)製BPFDGE、軟化点109℃
*5:油化シェルエポキシ(株)製BPADGE、軟化点89℃
*6:塩化ビニルー酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル含有86%、数平均分子量20000、ガラス転移点72℃
*7:塩化ビニルー酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル含有86%、数平均分子量14000、ガラス転移点72℃
*8:塩化ビニルー酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル含有60%、数平均分子量49700、ガラス転移点53℃
*9:東洋紡績(株)製ポリエステル樹脂、軟化点163℃
*10:山陽色素(株)製C.I.No.Y−12
*11:山陽色素(株)製C.I.No.R−122
*12:山陽色素(株)製C.I.No.B−15−2
【0070】
前記各熱転写記録材料を用い、熱転写方式バーコードプリンタ((株)テック製B−30)で下記受像体上にバーコードのパターンを下記の条件下で印像し、得られた印像について、転写性、耐擦過性を評価した。結果を表2に示す。
【0071】
[印字条件]
印加エネルギー:22.6mJ/mm2
印字速度:2インチ/秒
プラテン圧:強
[受像体]
(A)厚さ70μmの軟質ポリ塩化ビニルフィルム(表面処理が施されていないもの)(以下、塩ビフィルムという)
(B)厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(表面処理が施されていないもの)(以下、PETフィルムという)
[転写性]
得られた印像についてRJS ENTERPRISES,INC製のバーコード読取機(コーダスキャンII)による読取り判定を行なった。バーコード読取機の判定基準はつぎのとおりである。
【0072】
○ 完全に読み取れる。
【0073】
△ 一部読取れる。
【0075】
[耐擦過性(耐クロッキング性)]
下記に示す条件で試験後の印像について前記と同様にバーコード読取機による読取り判定を行なった。
【0076】
Figure 0003668525
[耐擦過性(耐スミアー性)]
下記に示す条件で試験後の印像について、前記と同様にバーコード読取機による読取り判定を行なった。
【0077】
試験機:(株)安田精機製作所製ラブテスター
摩擦材:ダンボール
圧 力:250g/cm2
回 数:300回往復
【0078】
【表2】
表 2
Figure 0003668525
【0079】
【発明の効果】
本発明の熱転写記録材料は、インク層の転写性(キレ)が優れ、かつ各種プラスチックフィルムに対するインクの密着性が良好で、耐擦過性が優れた印像を与えるので、バーコードなどの形成に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写記録材料の一実施例における各色のインク層の配列の例を示す部分平面図である。
【符号の説明】
1 基材
2Y イエローインク層
2M マゼンタインク層
2C シアンインク層[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a thermal transfer recording material for forming printed images having excellent fastness on various image receivers.
[0002]
[Background Art and Problems to be Solved by the Invention]
Conventional thermal transfer recording materials are generally used to form a good-quality image on a base material coated with a hot-melt ink containing wax as a main component of a vehicle, or on paper with poor surface smoothness, or In order to form a print image having good scratch resistance, a hot-melt ink containing a resin as a main component of a vehicle is applied.
[0003]
Bar code printers that use thermal transfer recording materials to print barcodes that have been used in recent years for parts and product management in manufacturing processes, merchandise management in the distribution field, and article management at the site of use. And label printers are being used. In the case of barcodes used in the distribution field, etc., since there are many opportunities for rubbing, particularly good scratch resistance is required.
[0004]
In addition to bar codes, outdoor advertising, election posters, general posters, signboards, stickers, catalogs, brochures, calendars, etc. in the field of commercial printing, light packaging bags, food, beverages, medicines, paints, etc. in the packaging field Thermal transfer printers are increasingly used for high-mix, low-volume production such as quality labels, process control labels, and product control labels in the clothing field. Abrasion is required.
[0005]
Also, as a receiver for a barcode by thermal transfer, a special receiver such as a polyethylene terephthalate film with a special surface treatment has been used, but recently, a general polyethylene terephthalate film or a vinyl chloride resin is used. Plastic films that have not been surface-treated, such as films, are also being used and diversified. More recently, cutting plotters have begun to spread, and there are increasing cases of using an image formed by thermal transfer on a vinyl chloride resin film.
[0006]
However, in the case of a conventional thermal transfer recording material using a heat-meltable ink mainly composed of a wax, the transferability (clearness of the ink layer) is good, but the resulting printed image has poor scratch resistance. Met. In the case of a thermal transfer recording material using a heat-meltable ink mainly composed of a resin such as an ethylene-vinyl acetate copolymer, the resulting image has a relatively good scratch resistance but a high melt viscosity. Transferability was inferior to that of wax. In addition, in both of these conventional examples, there is a problem that the adhesion of a printed image to a general plastic film, particularly a vinyl chloride resin film, is poor, resulting in poor scratch resistance.
[0007]
In view of the above points, an object of the present invention is a thermal transfer recording that has good transferability (clearness of ink layer), good adhesion to various plastic films, and can form a print image with excellent scratch resistance. To provide materials.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to (1) a thermal transfer recording material in which a hot-melt ink layer comprising at least a hot-melt material and a colorant is provided on a substrate, and 30 epoxy resin is added to the hot-melt material. The present invention relates to a thermal transfer recording material characterized by containing -90% by weight and 10-70% by weight of vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin.
[0009]
In the present invention, (2) the epoxy resin is one or more selected from the group consisting of tetraphenolethane tetraglycidyl ether, cresol novolac polyglycidyl ether, bisphenol A diglycidyl ether and bisphenol F diglycidyl ether. The thermal transfer recording material according to item (1), wherein
[0010]
[Operation and Examples]
The heat-meltable ink layer of the present invention comprises at least a heat-meltable material and a colorant. In the heat-meltable material, 30 to 90% by weight of epoxy resin, preferably 50 to 70% by weight, vinyl chloride- It contains 10 to 70% by weight, preferably 30 to 50% by weight of vinyl acetate copolymer resin.
[0011]
In this way, by using an epoxy resin and a vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin in combination at a specific ratio, the transferability (crime) of the ink layer is improved as compared with the conventional resin type ink layer, and various plastics are used. The adhesion to a film, particularly a vinyl chloride resin film, is improved, and accordingly, an excellent printed image such as scratch resistance can be obtained. That is, the epoxy resin mainly improves the sharpness of the ink layer and improves transferability. In addition, the vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin mainly improves the adhesion of the ink to the vinyl chloride resin film due to the presence of the vinyl chloride component, thereby improving the scratch resistance of the printed image. The presence of the vinyl acetate component improves the adhesion of the ink to various plastic films other than the vinyl chloride resin film.
[0012]
When the proportion of the epoxy resin is less than the above range, or the proportion of the vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin is more than the above range, the epoxy resin having good transferability is small and the adhesion of the ink to the substrate is excessive. As a result, transferability is lowered. On the other hand, when the proportion of the epoxy resin is larger than the above range or the proportion of the vinyl chloride-vinyl acetate copolymer is less than the above range, the adhesion of the ink to various plastic films, particularly the vinyl chloride resin film is lowered, and the Scratch is not improved.
[0013]
The epoxy resin used in the present invention is not particularly limited, and any ordinary epoxy resin can be used. However, when considering the dispersibility of the colorant and the transferability of the ink, tetraphenolethane tetraglycidyl ether, cresol Epoxy containing one or more selected from the group consisting of novolak polyglycidyl ether, bisphenol A diglycidyl ether and bisphenol F diglycidyl ether in an amount of 50% (weight%, the same applies hereinafter), more preferably 70% or more. Resins are preferred. The epoxy resin used in the present invention refers to an epoxy resin in an uncured (uncrosslinked) state.
[0014]
In the present invention, it is particularly preferable that the total amount of the epoxy resin is composed of the specific epoxy resin. However, this is not always necessary, as long as the epoxy resin contains 50% of the specific epoxy resin, especially 70% or more. , The desired effect is achieved. If the content of the specific epoxy resin in all the epoxy resins is less than the above range, the dispersibility of the pigment is deteriorated, so that the transferability is inferior.
[0015]
The tetraphenolethane tetraglycidyl ether (hereinafter sometimes abbreviated as TPETGE) is one of the polyfunctional epoxy resins represented by the formula (I), and has a softening point in the range of 92 ° C.
[0016]
[Chemical 1]
Figure 0003668525
[0017]
The cresol novolac polyglycidyl ether (hereinafter sometimes abbreviated as CNPGE) is one kind of polyfunctional epoxy resin, and in the present invention, the formula (II):
[0018]
[Chemical formula 2]
Figure 0003668525
[0019]
(In the formula, m is usually an integer of 3 to 7). CNPGE used in the present invention includes a mixture of compounds having different values of m. CNPGE preferably has a softening point in the range of 60 to 120 ° C.
[0020]
The bisphenol A diglycidyl ether (hereinafter sometimes abbreviated as BPADGE) is one of bifunctional epoxy resins, and in the present invention, the formula (III):
[0021]
[Chemical 3]
Figure 0003668525
[0022]
(Wherein n is usually an integer of 0 to 13) is preferred. The BPADGE used in the present invention includes a mixture having different values of n. As BPADGE, those having a softening temperature in the range of 60 to 140 ° C are preferable.
[0023]
The bisphenol F diglycidyl ether (hereinafter sometimes abbreviated as BPFGDGE) is one of bifunctional epoxy resins, and in the present invention, the formula (IV):
[0024]
[Formula 4]
Figure 0003668525
[0025]
(Wherein, p is usually an integer of about 0 to 33) is preferred. The BPFGE used in the present invention also includes a mixture of two or more different p values in formula (IV). As BPFGE, one having a softening point in the range of 60 to 140 ° C is preferable.
[0026]
Examples of other epoxy resins that can be used in combination with the specific epoxy resin in the present invention include the following.
[0027]
(1) Glycidyl ether type brominated bisphenol A diglycidyl ether, brominated bisphenol F diglycidyl ether, hydrogenated bisphenol A diglycidyl ether, glycerin triglycidyl ether, pentaerythritol diglycidyl ether, naphthol modified cresol novolac polyglycidyl ether, etc. Can be mentioned.
[0028]
(2) Glycidyl ether / ester type p-oxybenzoic acid glycidyl ether / ester and the like may be mentioned.
[0029]
(3) Glycidyl ester type phthalic acid diglycidyl ester, tetrahydrophthalic acid diglycidyl ester, hexahydrophthalic acid diglycidyl ester, dimer acid diglycidyl ester and the like.
[0030]
(4) Glycidylamine type glycidyl aniline, triglycidyl isocyanurate, tetraglycidyl diaminodiphenylmethane, etc. are mentioned.
[0031]
(5) Examples include linear aliphatic epoxy type epoxidized polybutadiene and epoxidized soybean oil.
[0032]
(6) Alicyclic epoxy type 3,4-epoxy-6-methylcyclohexyl methyl carboxylate, 3,4-epoxycyclohexyl methyl carboxylate and the like.
[0033]
The other epoxy resins can be used alone or in admixture of two or more. As other epoxy resins, those having a softening temperature of 60 ° C. or higher are preferable, but the entire heat-meltable material is softened by mixing with other epoxy resins, the specific epoxy resin, or vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin. If the temperature is 60 ° C. or higher, a liquid epoxy resin can also be used.
[0034]
Any vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin used in the present invention can be used.
[0035]
In particular, those having a vinyl chloride component content of 50 to 95%, especially 60 to 90%, a number average molecular weight of 2000 to 110000, especially 3000 to 70000, and a glass transition point of 40 to 80 ° C. are preferably used. When the content of the vinyl chloride component is less than the above range, the adhesion to the vinyl chloride resin film may be deteriorated. On the other hand, when the content exceeds the above range, the transferability tends to be deteriorated. If the number average molecular weight is less than the above range, sufficient scratch resistance cannot be obtained. On the other hand, if the number average molecular weight is larger than the above range, the transferability tends to deteriorate.
[0036]
The heat-meltable material of the present invention may be blended with other heat-meltable resins other than those described above as long as the object of the present invention is not impaired. Examples of such heat-meltable resins include ethylene-vinyl acetate copolymer resins, ethylene-alkyl (meth) acrylate copolymer resins, phenol resins, styrene-acrylic copolymer resins, polyester resins, and polyamide resins. Can be mentioned. The other heat-meltable resin is preferably used at 15% or less of the total amount of the heat-meltable material, especially 5% or less.
[0037]
The entire heat-meltable material preferably has a softening temperature in the range of 60 to 120 ° C. from the viewpoint of storage stability and transferability of the thermal transfer recording material.
[0038]
The content of the heat-meltable material in the heat-meltable ink layer is suitably in the range of about 40 to 95% from the viewpoint of transferability.
[0039]
Examples of the pigment used in the present invention include carbon black, azo pigments (insoluble azo, azo lake, condensed azo pigments), phthalocyanine pigments, nitro pigments, nitroso pigments, anthraquinone pigments, nigrosine pigments, quinacridone pigments. Various organic and inorganic pigments such as perylene pigments, isoindolinone pigments, dioxazine pigments, titanium white, calcium carbonate, and barium sulfate can be used. The content of the pigment in the ink layer is suitably in the range of 5 to 60%.
[0040]
When a subtractive color mixture is used to form a multicolor or full color image, yellow, magenta, and cyan pigments, and if necessary, black pigments are used.
[0041]
As yellow, magenta and cyan pigments, transparent pigments are preferably used. Black pigments are usually opaque.
[0042]
Examples of yellow transparent pigments include naphthol yellow S, Hansa Yellow 5G, Hansa Yellow 3G, Hansa Yellow G, Hansa Yellow GR, Hansa Yellow A, Hansa Yellow RN, Hansa Yellow R, Benzidine Yellow, Benzidine Yellow G, Benzidine Yellow GR, Permanent Yellow NCG, and Quinoline. One or more organic pigments such as ero lake can be used.
[0043]
Examples of the magenta transparent pigment include Permanent Red 4R, Brilliant Fast Scarlet, Brilliant Carmine BS, Permanent Carmine FB, Risor Red, Permanent Red F5R, Brilliant Carmine 6B, Pigment Scarlet 3B, Rhodamine Lake B, Rhodamine Lake Y, Alizarin Lake One or more organic pigments such as quinacridone red can be used.
[0044]
As the cyan transparent pigment, for example, one or more organic pigments such as Victoria Blue Lake, metal-free phthalocyanine blue, phthalocyanine blue, and fast sky blue can be used.
[0045]
Here, the transparent pigment refers to a pigment that gives a transparent colored ink when dispersed in a transparent vehicle.
[0046]
As the black pigment, for example, one or more of inorganic pigments such as carbon black having insulating properties and conductivity, and organic pigments such as aniline black can be used.
[0047]
The pigment content in each colored ink layer is usually about 5 to 60%.
[0048]
In addition to the above components, a dispersant or the like can be appropriately blended in the heat-meltable ink layer in the invention.
[0049]
The heat-meltable ink layer in the present invention is prepared by dispersing an epoxy resin and a vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin in a solvent that dissolves them or in a solvent that does not dissolve them (including water), and a pigment, It can be formed by dissolving and dispersing other additives to prepare a coating solution, applying the coating solution on a substrate, and drying.
[0050]
The coating amount of the heat-meltable ink layer in the present invention (in terms of solid content, hereinafter the same) is usually 0.02 to 5 g / m 2 , more preferably 0.5 to 3 g / m 2 .
[0051]
Examples of the base material include polyethylene terephthalate film, polybutylene terephthalate film, polyethylene naphthalate film, polybutylene naphthalate film, polyester film such as polyarylate film, polycarbonate film, polyamide film, aramid film, polyethersulfone film, polysulfone film. Polyphenylene sulfide film, polyether ether ketone film, polyether imide film, modified polyphenylene ether film, polyacetal film, and other various plastic films generally used as a substrate film for this kind of ink ribbon can be used. High density thin paper such as condenser paper can also be used. The thickness of the base material is usually about 1 to 10 μm, and the range of 1 to 6 μm is preferable from the viewpoint that the thermal diffusion can be reduced to increase the resolution.
[0052]
When the thermal transfer recording material of the present invention is used in a thermal transfer printer equipped with a thermal head, it is modified with a silicone resin, a fluororesin, a nitrocellulose resin, or these on the back surface of the substrate (the surface on the side in sliding contact with the thermal head). In addition, it is preferable to provide a conventionally known stick prevention layer made of various heat-resistant resins such as silicone-modified urethane resin and silicone-modified acrylic resin, or a mixture of these heat-resistant resins with a lubricant.
[0053]
The thermal transfer recording material of the present invention includes a thermal transfer recording material for forming a single color image and a color thermal transfer recording material for forming a multicolor or full color image using subtractive color mixing.
[0054]
A thermal transfer recording material for forming a monochrome print image is obtained by providing a monochrome heat-meltable ink layer on a substrate. Examples of the color of the heat-meltable ink layer include black, red, blue, green, yellow, magenta, and cyan.
[0055]
One embodiment of a color thermal transfer recording material for forming a multicolor or full color image comprises a yellow hot melt ink layer, a magenta hot melt ink layer and cyan on a single substrate. These heat-meltable ink layers and, if necessary, black heat-meltable ink layers are arranged side by side. There are various modes for arranging the ink layers of the respective colors, and they are appropriately selected according to the type of printer.
[0056]
FIG. 1 is a partial plan view showing an example of the thermal transfer recording material of the above embodiment. In FIG. 1, a yellow hot-melt ink layer 2Y, a magenta hot-melt ink layer 2M, and a cyan hot-melt ink layer 2C are arranged side by side on a single substrate 1. Each of the ink layers 2Y, 2M, and 2C has a constant size, and is arranged repeatedly in the longitudinal direction of the substrate 1 with the arrangement in a certain order as one repeating unit U. The order of arrangement of the three color ink layers in the repeating unit U is appropriately determined according to the transfer order of each color. A black ink layer may be added to the repeating unit U.
[0057]
Another embodiment of a color thermal transfer recording material for forming a multicolor or full-color image is a first thermal transfer recording material in which a yellow heat-meltable ink layer is provided on one substrate, A second thermal transfer recording material having a magenta heat-meltable ink layer provided on a substrate, a third thermal transfer recording material having a cyan heat-meltable ink layer provided on another substrate, and if necessary Further, it comprises a fourth set of thermal transfer recording materials in which a black heat-meltable ink layer is provided on another substrate.
[0058]
When the color image forming thermal transfer recording material is used, a multicolor or full color image having excellent abrasion resistance can be obtained. Furthermore, since the heat-meltable ink layer of each color in the present invention has good overlayability, a color image with good color reproducibility can be obtained.
[0059]
In order to form a print image using the thermal transfer recording material of the present invention, the ink layer of the thermal transfer recording material is overlapped with the transfer target, and thermal energy is applied to the ink layer in an image form. A thermal head is generally used as a heat source for applying thermal energy, but any known one such as a laser beam, an infrared flash, or a thermal pen can be used.
[0060]
When the transfer target has a three-dimensional shape that is not a sheet-like material, when the surface is a curved surface, thermal transfer using laser light is advantageous because heat energy can be easily applied.
[0061]
The formation of a multicolor or full color image using the thermal transfer recording material for color image formation according to the present invention is usually performed by using a yellow ink in accordance with a separation color signal of a multicolor image, that is, a yellow signal, a magenta signal, and a cyan signal. Dots, magenta ink dots, and cyan ink dots can be sequentially transferred in a predetermined order to form a yellow separated image, a magenta separated image, and a cyan separated image on the image receptor. The transfer order of yellow ink dots, magenta ink dots, and cyan ink dots can be arbitrarily selected. In the case of a normal multi-color or full-color image, a three-color separated image is formed according to the three-color signal, but when there are only two-color signals, a corresponding two-color separated image is formed.
[0062]
Thus, (A) a region where a color is developed by subtractive color mixing of at least two of yellow, magenta and cyan, or (B) the region of (A) and at least one of yellow, magenta and cyan A multicolor image including a region formed by combination with a single-color region formed from the above is obtained. Here, the red color at the overlap of yellow ink dots and magenta ink dots, the green color at the overlap of yellow ink dots and cyan ink dots, and the blue color at the overlap of magenta ink dots and cyan ink dots A black color is exhibited at the overlapping portion of yellow ink dots, magenta ink dots, and cyan ink dots.
[0063]
In the above, the black color is obtained by superimposing the yellow ink dots, the magenta ink dots, and the cyan ink dots. However, the black color may be obtained by using only the black ink dots without using the three ink dots. Good.
[0064]
The black ink dots may be superimposed on at least one of yellow ink dots, magenta ink dots, and cyan ink dots, or may be superimposed on at least two of them.
[0065]
When forming a print image using the thermal transfer recording material of the present invention, the print image may be directly formed on the target transfer target, but the print image is previously formed on a sheet-like transfer target (image receiver). After that, the image receptor may be attached to a target transfer object by an appropriate means such as an adhesive.
[0066]
As the image receiver, various plastic films such as a general polyethylene terephthalate film and a vinyl chloride resin film such as a polyvinyl chloride film (a concept including a sheet, the same applies hereinafter) can be used. Of course, a surface-treated thermal transfer receiver can also be used.
[0067]
Next, the present invention will be described with reference to examples.
[0068]
Examples 1 to 9 and Comparative Example 1
A stick prevention layer made of a silicone resin with a coating amount of 0.25 g / m 2 is formed on one side of a 5 μm thick polyethylene terephthalate film, and the ink coating liquid shown in Table 1 is applied to the opposite side and dried. A heat-meltable ink layer having a coating amount of 2 g / m 2 was formed to obtain a thermal transfer recording material.
[0069]
[Table 1]
Table 1
Figure 0003668525
* 1: CNPGE manufactured by Asahi Ciba Co., Ltd., softening point 80 ° C
* 2: Naphthol-modified cresol novolac polyglycidyl ether manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd., softening point 90 ° C
* 3: TPETGE manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., softening point 92 ° C
* 4: BFDGE made by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., softening point 109 ° C
* 5: BPADGE manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., softening point 89 ° C
* 6: Vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin, 86% vinyl chloride content, number average molecular weight 20000, glass transition point 72 ° C
* 7: Vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin, 86% vinyl chloride content, number average molecular weight 14000, glass transition point 72 ° C
* 8: Vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin, vinyl chloride content 60%, number average molecular weight 49700, glass transition point 53 ° C
* 9: Polyester resin manufactured by Toyobo Co., Ltd., softening point 163 ° C
* 10: Sanyo Dye Co., Ltd. C.I. I. No.Y-12
* 11: Sanyo Dye Co., Ltd. C.I. I. No.R-122
* 12: Sanyo Dye Co., Ltd. C.I. I. No.B-15-2
[0070]
Using each of the above thermal transfer recording materials, a bar code pattern was printed on the following receiver with the thermal transfer bar code printer (B-30, manufactured by Tech Co.) under the following conditions. Transferability and scratch resistance were evaluated. The results are shown in Table 2.
[0071]
[Printing conditions]
Applied energy: 22.6 mJ / mm 2
Printing speed: 2 inches / second Platen pressure: Strong [Receiver]
(A) Soft polyvinyl chloride film having a thickness of 70 μm (not surface-treated) (hereinafter referred to as a vinyl chloride film)
(B) 100 μm thick polyethylene terephthalate film (not surface-treated) (hereinafter referred to as PET film)
[Transferability]
The obtained printed image was read by a bar code reader (Corder Scan II) manufactured by RJS ENTERPRISES, INC. The criteria for the bar code reader are as follows.
[0072]
○ Completely readable.
[0073]
△ Some can be read.
[0075]
[Abrasion resistance (clocking resistance)]
Under the conditions shown below, the printed image after the test was read by a bar code reader in the same manner as described above.
[0076]
Figure 0003668525
[Abrasion resistance (smear resistance)]
For the printed image after the test under the conditions shown below, reading determination by a bar code reader was performed in the same manner as described above.
[0077]
Testing machine: Love tester friction material manufactured by Yasuda Seiki Seisakusho Co., Ltd .: Cardboard pressure: 250 g / cm 2
Number of times: 300 round trips [0078]
[Table 2]
Table 2
Figure 0003668525
[0079]
【The invention's effect】
The thermal transfer recording material of the present invention is excellent in transferability (crimping) of the ink layer, has good ink adhesion to various plastic films, and gives a printed image with excellent scratch resistance. Useful.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partial plan view showing an example of the arrangement of ink layers of respective colors in one embodiment of the thermal transfer recording material of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Base material 2Y Yellow ink layer 2M Magenta ink layer 2C Cyan ink layer

Claims (2)

基材上に、少なくとも熱溶融性材料と着色剤とからなる熱溶融性インク層が設けられてなる熱転写記録材料において、前記熱溶融性材料中に、エポキシ樹脂を30〜90重量%、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を10〜70重量%含有することを特徴とする熱転写記録材料。A thermal transfer recording material in which a hot-melt ink layer comprising at least a hot-melt material and a colorant is provided on a substrate. A thermal transfer recording material comprising 10 to 70% by weight of vinyl acetate copolymer resin. 前記エポキシ樹脂が、テトラフェノールエタンテトラグリシジルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびビスフェノールFジグリシジルエーテルよりなる群から選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする請求項1記載の熱転写記録材料。The epoxy resin is one or more selected from the group consisting of tetraphenol ethane tetraglycidyl ether, cresol novolac polyglycidyl ether, bisphenol A diglycidyl ether and bisphenol F diglycidyl ether. Item 2. The thermal transfer recording material according to Item 1.
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