JP3666387B2 - Polypropylene resin composition, container and method for producing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリプロピレン樹脂組成物、この樹脂組成物からなる容器およびこの容器の製造方法に関し、特に射出延伸ブロー成形性に優れるとともに、剛性、光沢、透明性、柔軟性および耐衝撃性のバランスに優れたポリプロピレン樹脂組成物、この樹脂組成物からなるスクイズ性に優れた容器、およびびこの容器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にポリプロピレン樹脂は、耐熱性、化学的特性、物理的特性、および成形加工性に優れ、しかも安価であることから、主として射出成形品あるいはフイルムとして広範囲の用途に利用されている。
しかしながら、ポリプロピレン樹脂は中空容器の用途には余り使用されていない。その理由の一つに、ポリプロピレン樹脂は、ポリエステル樹脂やポリスチレン系樹脂に比較して透明性が必ずしも十分でないため、内容物がくすんで見えることがあげられる。
【0003】
プラスチック中空容器を成形する方法としては、溶融した樹脂からパリソンを成形しそのパリソンを金型で挟んだ後、パリソン内部に加圧気体をブローして容器を成形するダイレクトブロー成形法や、一旦射出成形または押出成形でプリフォームを成形し、そのプリフォームを延伸ブロー成形する射出延伸ブロー成形法等がある。
【0004】
ポリプロピレン樹脂はメルトテンションが低いためそのままではダイレクトブロー成形すると良好な成形容器が得られにくいため、容器の成形には多くの場合射出延伸ブロー成形法が採用されている。
しかし、ポリプロピレン樹脂は結晶化しやすい樹脂であるため、射出延伸ブロー成形法においても、プリフォームが結晶化しやすく、その結果プリフォームの均一延伸がしばしば困難となり、良好な製品が得られにくいという問題点がある。
【0005】
プラスチック容器には一般に自立性、および内容物を充填しても変形しない剛性が必要であるとともに、内容物を充填した状態で落下させても破損しない耐衝撃強度等の機械的強度が優れていることが要求される。
またプラスチック容器には、内容物を取り出す際に容器を押しつぶしても折れ目が白化しないスクイズ性が要求されるが、ポリプロピレン樹脂から得られる容器はスクイズ性が不十分であり、内容物を取り出す際に折れ目がつきその折れ目が白化するなどの問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、射出延伸ブロー成形性に優れるとともに、剛性と光沢と透明性と柔軟性と耐衝撃性とを同時にバランスよく向上させたポリプロピレン樹脂組成物であって、しかもスクイズ性に優れた容器を得ることができるポリプロピレン樹脂組成物、この樹脂組成物からなる容器、およびびこの容器の製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は次のポリプロピレン樹脂組成物、容器およびその製造方法である。
(1) (A)メルトフローレート(ASTM D 1238、230℃、2.16kg荷重)が20〜60g/10分、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーから求められる分子量分布(Mw/Mn)が2.2〜4.0、エチレン含有量が2〜4重量%のポリプロピレン樹脂100重量部に対して、
(B)造核剤0.05〜0.5重量部を含み、
該ポリプロピレン樹脂(A)が2回以上の熱減成により得られたものであるポリプロピレン樹脂組成物。
(2) ポリプロピレン樹脂(A)のプロピレンおよびエチレン以外のα−オレフィンの含有量が0〜2重量%である上記(1)記載のポリプロピレン樹脂組成物。
(3) ポリプロピレン樹脂(A)がポリプロピレン樹脂(C)を有機過酸化物の存在下で溶融混練することにより熱減成して得られたものである上記(1)または(2)記載のポリプロピレン樹脂組成物。
(4) ポリプロピレン樹脂(C)が熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)と熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)とを含むものである上記(3)記載のポリプロピレン樹脂組成物。
(5) ポリプロピレン樹脂(C)が熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)80〜98重量%と熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)2〜20重量%とを含むものである上記(3)または(4)記載のポリプロピレン樹脂組成物。
(6) 熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)がプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体である上記(4)または(5)記載のポリプロピレン樹脂組成物。
(7) 熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)がプロピレン・エチレンランダム共重合体である上記(4)または(5)記載のポリプロピレン樹脂組成物。
(8) 熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)がプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)とプロピレン単独重合体(D−2)とを含む混合物を熱減成して得られたものである上記(4)ないし(7)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物。
(9) 熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)がプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)80〜98重量%とプロピレン単独重合体(D−2)2〜20重量%とを含む混合物を熱減成して得られたものである上記(4)ないし(8)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物。
(10) プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)がプロピレン・エチレンランダム共重合体である上記(8)または(9)記載のポリプロピレン樹脂組成物。
(11) 造核剤(B)が有機リン酸エステル化合物、ソルビトール化合物、C4〜C12の脂肪族ジカルボン酸もしくはその金属塩、芳香族カルボン酸もしくはその金属塩、およびロジン酸塩素化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物。
(12) 有機リン酸エステル化合物が下記式(1)または(2)で表される化合物である上記(11)記載のポリプロピレン樹脂組成物。
【化2】
(式(1)または(2)中、R1は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、R2およびR3は水素または炭素数1〜10の炭化水素基である。R2とR3とは同じであっても異なっていてもよい。Mは1〜3価の金属原子、nは1〜3の整数である。mは1または2である。)
(13) 上記(1)ないし(12)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物からなる容器。
(14) 上記(1)ないし(12)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物を射出成形してプリフォームを成形した後、このプリフォームを延伸ブロー成形して容器を製造する容器の製造方法。
【0008】
本明細書において、「スクイズ性」とは、ポリプロピレン樹脂組成物製の容器またはシートなどを押しつぶしても折れ目が白化せず、外部から力を加えると元の形状に復元が容易な性質を意味する。
【0009】
《ポリプロピレン樹脂(A)》
本発明のポリプロピレン樹脂組成物の主成分であるポリプロピレン樹脂(A)としては、2回以上の熱減成により得られたポリプロピレン樹脂であって、メルトフローレート、分子量分布(Mw/Mn)およびエチレン含有量が、後述する特定の範囲にあるものが制限なく使用できる。例えば、後述する物性を満足する限り、1種類のポリプロピレン樹脂であってもよいし、2種以上のポリプロピレン樹脂を含むものであってもよい。また重合方法や製造方法なども制限されない。2種以上のポリプロピレン樹脂を含む場合、混合物全体としての物性が後述する物性を満足していればよい。
【0010】
本発明で使用するポリプロピレン樹脂(A)の物性は以下の通りである。
・メルトフローレート(MFR:ASTM D 1238、230℃、2.16kg荷重、以下特に断らない限り同じである)が20〜60g/10分、好ましくは25〜55g/10分、さらに好ましくは30〜50g/10分。
・ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)から求められる分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))が2.2〜4.0、好ましくは2.5〜3.8、さらに好ましくは2.7〜3.5。
・エチレン含有量が2〜4重量%、好ましくは2.3〜3.8重量%、さらに好ましくは2.6〜3.8重量%。
【0011】
ポリプロピレン樹脂(A)のMFRが前記範囲にあるので、本発明のポリプロピレン樹脂組成物は射出延伸ブロー成形性に優れており、しかもこの樹脂組成物から成形された成形品は機械的強度、透明性および光沢性のバランスが良好になり、見栄えのよい外観を持った成形品が得られる。
【0012】
またポリプロピレン樹脂(A)の分子量分布(Mw/Mn)が前記範囲にあるので、本発明のポリプロピレン樹脂組成物は射出延伸ブロー成形性に優れており、しかもこの樹脂組成物から成形された成形品は透明性および光沢に優れている。
なお、分子量分布はGPC法で、溶出溶媒としてo−ジクロロベンゼンを用い、標準物質として単分散ポリスチレンを用いて測定したポリスチレン換算値である。
【0013】
ポリプロピレン樹脂(A)を構成するポリプロピレン樹脂としては、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体、プロピレン単独重合体などがあげられる。プロピレンと共重合するα−オレフィンとしては炭素数2〜20、好ましくは2〜10のオレフィンがあげられ、例えばエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセンなどがあげられる。これらの中ではエチレンが好ましい。
【0014】
ポリプロピレン樹脂(A)のプロピレンおよびエチレン以外のα−オレフィンの含有量は、機械的強度とスクイズ性と透明性とのバランスの点で0〜2重量%、好ましくは0〜1.5重量%、さらに好ましくは0〜0.5重量%であるのが望ましい。
ポリプロピレン樹脂(A)のプロピレンの含有量は96〜98重量%、好ましくは96.2〜97.7重量%、さらに好ましくは96.2〜97.4重量%であるのが望ましい。
【0015】
ポリプロピレン樹脂(A)は公知の方法により製造することができる。例えば、チタン系またはジルコニウム系などの遷移金属化合物成分、有機アルミニウム成分、必要に応じて電子供与体、担体等を含む立体規則性オレフィン重合触媒の存在下に、プロピレン、エチレンおよび必要に応じて他のα−オレフィンを重合させることによって製造することができる。またポリプロピレン樹脂を公知の方法により熱減成することにより得ることもできる。
【0016】
ポリプロピレン樹脂(A)は、熱減成により得られたポリプロピレン樹脂であり、特に2回以上熱減成されたポリプロピレン樹脂を含むものを使用する。熱減成されたポリプロピレン樹脂は前記分子量分布を容易に満足する。
【0017】
本発明において好ましく使用されるポリプロピレン樹脂(A)としては、ポリプロピレン樹脂(C)を有機過酸化物の存在下で溶融混練して分子量を減少(熱減成)させ、分子量分布を狭めたポリプロピレン樹脂があげられる。
ポリプロピレン樹脂(A)として熱減成により得られたポリプロピレン樹脂を用いる場合、熱減成する前のポリプロピレン樹脂の物性は特に限定されず、熱減成後の物性として前記MFR、分子量分布およびエチレン含有量を満足すればよい。
【0018】
上記ポリプロピレン樹脂(C)は、熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)と、熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)とを含むものが好ましい。熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)の含有量は80〜98重量%、好ましくは80〜90重量%、熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)の含有量は2〜20重量%、好ましくは10〜20重量%であるのが望ましい。
【0019】
ポリプロピレン樹脂(C)のエチレン含有量は3〜4重量%、好ましくは3.5〜3.9重量%であるのが望ましい。
ポリプロピレン樹脂(C)のプロピレンおよびエチレン以外のα−オレフィンの含有量は0〜2重量%、好ましくは0〜1.5重量%、さらに好ましくは0〜0.5重量%であるのが望ましい。
【0020】
ポリプロピレン樹脂(C)のメルトフローレート(MFR(230℃))は8〜20g/10分、好ましくは8〜15g/10分、さらに好ましくは8〜11g/10分であるのが望ましい。
ポリプロピレン樹脂(C)のMw/Mnは3〜5、好ましくは3.2〜4.8、さらに好ましくは3.5〜4.5であるのが望ましい。
【0021】
熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)はプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体が好ましく、特にプロピレン・エチレンランダム共重合体が好ましい。プロピレン、エチレン以外のα−オレフィンとしては炭素数4〜20、好ましくは4〜10のα−オレフィン、例えば1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセンなどがあげられる。
熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)は、後述するプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)と同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
【0022】
ポリプロピレン樹脂(C−1)のエチレン含有量は2〜4重量%、好ましくは3〜4重量%、さらに好ましくは3.5〜4重量%であるのが望ましい。
ポリプロピレン樹脂(C−1)のプロピレンおよびエチレン以外のα−オレフィンの含有量は0〜2重量%、好ましくは0〜1.5重量%、さらに好ましくは0〜0.5重量%であるのが望ましい。
【0023】
熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)のメルトフローレート(MFR(230℃))は2〜20g/10分、好ましくは4〜15g/10分、さらに好ましくは8〜15g/10分であるのが望ましい。
熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)のMw/Mnは3.8〜5.5、好ましくは4.0〜5.0、さらに好ましくは4.2〜4.8であるのが望ましい。
【0024】
熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)はプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)とプロピレン単独重合体(D−2)とを含む混合物を熱減成して得られたものが好ましい。
【0025】
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)は、プロピレンと炭素数2〜20、好ましくは4〜10のα−オレフィン(ただしプロピレンを除く)との共重合体であり、プロピレン・エチレンランダム共重合体が好ましい。プロピレン以外のα−オレフィンとしては、例えばエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセンなどがあげられる。これらの中ではエチレンが好ましい。
【0026】
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)のエチレン含有量は2〜5重量%、好ましくは3〜4.5重量%、さらに好ましくは3.5〜4重量%であるのが望ましい。
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)のプロピレンおよびエチレン以外のα−オレフィンの含有量は0〜2重量%、好ましくは0〜1.5重量%、さらに好ましくは0〜0.5重量%であるのが望ましい。
【0027】
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)のメルトフローレート(MFR(230℃))は2〜20g/10分、好ましくは4〜15g/10分、さらに好ましくは8〜15g/10分であるのが望ましい。
【0028】
プロピレン単独重合体(D−2)は、メルトフローレート(MFR(230℃))が2〜20g/10分、好ましくは4〜15g/10分、さらに好ましくは8〜15g/10分であるのが望ましい。
【0029】
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)とプロピレン単独重合体(D−2)との配合割合は、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)が99〜70重量%、好ましくは95〜80重量%、さらに好ましくは90〜85重量%、プロピレン単独重合体(D−2)が1〜30重量%、好ましくは5〜20重量%、さらに好ましくは10〜15重量%であるのが望ましい。両者の混合割合が上記範囲にある場合、剛性と透明性とのバランスに優れたポリプロピレン樹脂組成物が得られる。
【0030】
熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)およびプロピレン単独重合体(D−2)は公知の方法により製造することができる。例えば、チタン系またはジルコニウム系などの遷移金属化合物成分、有機アルミニウム成分、必要に応じて電子供与体、担体等を含む立体規則性オレフィン重合触媒の存在下に、プロピレンおよび必要に応じてエチレンや他のα−オレフィンを重合させることによって製造することができる。
【0031】
本発明においてポリプロピレン樹脂の熱減成は公知の方法により行うことができる。例えば、次のような方法が例示される。まずポリプロピレン樹脂、有機過酸化物および必要に応じて添加される他の添加剤を混合する。混合はリボンブレンダー、タンブラーブレンダー、ヘンシェルブレンダー等の混合装置で行うことができる。次いで、この混合物を溶融混練することにより、熱減成されたポリプロピレン樹脂を得ることができる。溶融混練の装置としては、コニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダー、単軸押出機、2軸押出機などの混練機;2軸表面更新機、2軸多円板装置などの横型攪拌機;ダブルヘリカルリボン攪拌機などの縦型攪拌機等を採用することができる。
【0032】
溶融混練時の加熱温度は170〜250℃、好ましくは180〜220℃であるのが望ましい。この温度範囲で溶融混練するとポリプロピレン樹脂が充分に溶融し、かつ有機過酸化物が完全に分解するので、得られるポリプロピレン樹脂組成物が成形時に性状を変化させることがなく、好ましい。また溶融混練の時間は、一般に10秒間〜5分間、好ましくは30秒間〜60秒間であるのが望ましい。
【0033】
本発明においてポリプロピレン樹脂の熱減成処理に用いられる有機過酸化物としては公知の有機過酸化物が使用できる。好ましく用いられる有機過酸化物としては、例えばメチルエチルケトンペルオキシド、メチルアセトアセテートペルオキシドなどのケトンペルオキシド;1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)ブタンなどのペルオキシケタール;パーメタンヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシドなどのヒドロペルオキシド;ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−ブチルペルオキシm−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルペルオキシド;ベンゾイルペルオキシドなどのジアシルペルオキシド;t−ブチルペルオキシオクテート、t−ブチルペルオキシイソブチレート、t−ブチルペルオキシラウレート、t−ブチルペルオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルペルオキシイソフタレートなどのペルオキシエステル等をあげることができる。これらの中では2,5−ジメチルー2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシンー3が好ましい。有機過酸化物は1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
【0034】
有機過酸化物の添加量はポリプロピレン樹脂100重量部に対して0.001〜0.5重量部、好ましくは0.005〜0.2重量部であるのが望ましい。
有機過酸化物の添加量が前記の範囲にある場合、メルトテンションなどの物性の低下を招くことなく、分子量分布を狭くする改質効果を得ることができ、かつ流動性を改善することができる。
【0035】
本発明において特に好ましいポリプロピレン樹脂(A)は、次のような熱減成して得られるポリプロピレン樹脂である。
【外1】
【0036】
本発明の好ましい態様では、まずプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)とプロピレン単独重合体(D−2)とを混合して混合物を得る。この場合のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)とプロピレン単独重合体(D−2)との配合割合は、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)が99〜70重量%、好ましくは95〜80重量%、さらに好ましくは90〜85重量%、プロピレン単独重合体(D−2)が1〜30重量%、好ましくは5〜20重量%、さらに好ましくは10〜15重量%であるのが望ましい。両者の混合割合が上記範囲にある場合、剛性と透明性とのバランスに優れたポリプロピレン樹脂組成物が得られる。
【0037】
次に、上記プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)とプロピレン単独重合体(D−2)とを含む混合物を有機過酸化物の存在下で熱減成し、熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)を製造する。この場合の有機過酸化物の添加量はプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)100重量部に対して0.001〜0.5重量部、好ましくは0.005〜0.2重量部であるのが望ましい。
有機過酸化物の添加量が前記の範囲にある場合、メルトテンションなどの物性の低下を招くことなく、分子量分布を狭くする改質効果を得ることができ、かつ流動性を改善することができる。
【0038】
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)、プロピレン単独重合体(D−2)、有機過酸化物および必要に応じて添加される他の添加剤は混合後に溶融混練するのが好ましい。混合はリボンブレンダー、タンブラーブレンダー、ヘンシェルブレンダー等の混合装置で行うことができる。次いで溶融混練することにより、熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)を得ることができる。溶融混練の装置としては、コニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダー、単軸押出機、2軸押出機などの混練機;2軸表面更新機、2軸多円板装置などの横型攪拌機;ダブルヘリカルリボン攪拌機などの縦型攪拌機等を採用することができる。
【0039】
溶融混練時の加熱温度は170〜250℃、好ましくは180〜220℃であるのが望ましい。この温度範囲で溶融混練すると、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)が充分に溶融し、かつ有機過酸化物が完全に分解して、得られる組成物が成形時にさらに性状を変化させることがないため好ましい。また溶融混練の時間は、一般に10秒間〜15分間、好ましくは30秒間〜10分間であるのが望ましい。
【0040】
本発明の好ましい態様では、以上のように熱減成して得た熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)と熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)とを混合してポリプロピレン樹脂(C)を製造する。
熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)と熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)との配合比は、熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)が98〜70重量%、好ましくは95〜80重量%、さらに好ましくは93〜85重量%、熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)が2〜30重量%、好ましくは5〜20重量%、さらに好ましくは7〜15重量%であるのが望ましい。
【0041】
以上の方法で得られたポリプロピレン樹脂(C)は、次いで有機過酸化物を配合して熱減成処理を行い、ポリプロピレン樹脂組成物(A)を製造する。この熱減成処理の条件、有機過酸化物の配合量は前記熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)の製造で述べた条件と同じ条件で実施することができる。
【0042】
本発明の好ましい態様によれば、プロピレン単独重合体(D−2)がポリプロピレン樹脂組成物(A)の中に充分分散して存在することにより透明性が向上し、かつ剛性が向上する。しかも、分子量分布を特定の範囲にすることができ、かつ早期結晶化の原因となる高分子量物が存在しないポリプロピレン樹脂を得ることができる。
【0043】
《造核剤(B)》
本発明で使用する造核剤(B)は公知の造核剤が制限なく使用できるが、有機リン酸エステル化合物、ソルビトール化合物、C4〜C12の脂肪族ジカルボン酸もしくはその金属塩、芳香族カルボン酸もしくはその金属塩、およびロジン酸塩素化合物からなる群から選ばれる造核剤が好ましく、これらの中でも有機リン酸エステル化合物が好ましい。
【0044】
造核剤(B)として使用する有機リン酸エステル化合物としては公知の有機リン酸エステル化合物が使用できるが、前記式(1)または(2)で表される化合物が好ましい。
前記式(1)および(2)のR1で示される2価の炭素数1〜10としては、メチレン基、エチリデン基、ブチリデン基、t−オクチルメチレン基などがあげられる。これらの中では炭素数1または2のメチレン基またはエチリデン基が好ましい。
【0045】
前記式(1)および(2)のR2およびR3は炭素数1〜10としては、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基などがあげられる。これらの中では炭素数1または2のメチル基またはエチル基が好ましい。
前記式(1)および(2)のR2およびR3は両方とも炭化水素基であるのが好ましい。
【0046】
前記式(1)および(2)のMで示される金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、アルミニウムなどがあげられる。
前記式(1)および(2)においてnは1〜3の整数、好ましくは1である。mは1または2、好ましくは1である。
【0047】
前記式(1)で表される有機リン酸エステル化合物の具体例としては、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、リチウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、リチウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4−i−プロピル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、リチウム−2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、リチウム−2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−ブチリデン−ビス(4,6−ジメチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジメチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、カルシウム−ビス−(2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト)、マグネシウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]、バリウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4−n−ブチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジメチルフェニル)フォスフェ−ト、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−エチルフェニル)フォスフェ−ト、カリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト、カルシウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フオスフェ−ト]、マグネシウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]、バリウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]、アルミニウム−トリス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェル)フォスフェ−ト]およびアルミニウム−トリス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]などがあげられる。これらは1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
【0048】
前記式(2)で表されるヒドロキシアルミニウムフォスフェート化合物も使用可能な有機リン酸エステル化合物であって、特にR2およびR3が共にt−ブチル基である下記式(3)で表される化合物が好ましい。
【化3】
(式(3)中、R1およびmは前記式(2)と同じである。Buはブチル基である。)
【0049】
造核剤(B)として使用する特に好ましい有機リン酸エステル化合物は、下記式(4)で表される化合物である。
【化4】
(式(4)中、R1はメチレン基またはエチリデン基である。Buはブチル基である。)
【0050】
前記式(4)で表される有機リン酸エステル化合物は、具体的にはヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、またはヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]である。
【0051】
造核剤(B)として使用するソルビトール化合物としては、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトール、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−n−プロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−i−プロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−n−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−s−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−t−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−エトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデンソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデンソルビトール、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデンソルビトールおよび1,3,2,4−ジ(p−クロルベンジリデン)ソルビトール等を例示することができる。これらは1種単独で使用することもできるし、2種以上組み合せて使用することもできる。有機過酸化物としては1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトールまたは1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトールが好ましい。
【0052】
造核剤(B)として使用するC4〜C12の脂肪族ジカルボン酸もしくはその金属塩としては、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、スベリン酸およびセバシン酸、ならびにこれらのLi、Na、Mg、Ca、BaまたはAl塩等があげられる。
【0053】
造核剤(B)として使用する芳香族カルボン酸もしくはその金属塩としては、安息香酸、アリル置換酢酸、芳香族ジカルボン酸およびこれらの元素周期律表第I、II、III族に属する金属の塩であり、具体的には安息香酸、p−イソプロピル安息香酸、o−第3級ブチル安息香酸、p−第3級ブチル安息香酸、モノフェニル酢酸、ジフェニル酢酸、フェニルジメチル酢酸およびフタル酸、ならびにこれらのLi、Na、Mg、Ca、BaまたはAl塩等があげられる。
造核剤(B)は1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
【0054】
《ポリプロピレン樹脂組成物》
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、前記ポリプロピレン樹脂(A)100重量部に対して造核剤(B)を0.05〜0.5重量部、好ましくは0.2〜0.3重量部の割合で含むポリプロピレン樹脂組成物である。
【0055】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物には前記ポリプロピレン樹脂(A)および造核剤(B)の他に、必要に応じて、酸化防止剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、耐光安定剤、分散剤、着色剤、滑剤などの他の添加剤が本発明の目的を損なわない範囲で配合されていてもよい。
【0056】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物に配合することができる前記酸化防止剤としては、リン系酸化防止剤および/またはアミン系酸化防止剤をあげることができる。
リン系酸化防止剤としては特に制限はなく、公知のリン系酸化防止剤を用いることができる。なお、リン系酸化防止剤を1種類のみ使用することがブリードによる内容物汚染が少ないため好ましい。
【0057】
本発明で好ましく用いられるリン系酸化防止剤は3価の有機リン化合物であり、具体的にはトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルフォスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイトなどがあげられる。
リン系酸化防止剤は、前記ポリプロピレン樹脂(A)100重量部に対して通常0.05〜0.3重量部、好ましくは0.1〜0.3重量部、さらに好ましくは0.1〜0.2重量部の割合で用いるのが望ましい。
【0058】
前記アミン系酸化防止剤としては特に制限はなく、公知のアミン系酸化防止剤を用いることができる。本発明で好ましく用いることのできるアミン系酸化防止剤としては、ピペリジン環を持つ化合物が例示される。具体的には、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートなどがあげられる。
アミン系酸化防止剤は、前記ポリプロピレン樹脂(A)100重量部に対し通常0.01〜0.2重量部、好ましくは0.01〜0.1重量部、さらに好ましくは0.05〜0.1重量部の割合で用いるのが望ましい。
【0059】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は前記ポリプロピレン樹脂(A)および造核剤(B)、ならびに必要に応じて他の添加剤等をヘンシェルミキサー、V型ブレンダー、タンブラーブレンダー、リボンブレンダーなどを用いて混合した後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどを用いて溶融混練することによって製造することができる。また、ポリプロピレン樹脂(A)として熱減成されたポリプロピレン樹脂を使用する場合は、熱減成を行う混合物中に造核剤(B)を配合し、熱減成と樹脂組成物の製造とを同時に行うこともできる。このようにして製造することにより、各成分および添加剤が均一に分散混合された高品質のポリプロピレン樹脂組成物を得ることができる。
【0060】
本発明において特に好ましいポリプロピレン樹脂組成物の製造方法を次に例示する。
【外2】
【0061】
本発明の好ましい態様では、まずプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)とプロピレン単独重合体(D−2)と造核剤(B)とを混合して混合物を得る。この場合の造核剤(B)の配合割合は、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(D−1)およびプロピレン単独重合体(D−2)の合計100重量部に対して0.05〜0.45重量部、好ましくは0.2〜0.3重量部であるのが望ましい。
次に、上記混合物を有機過酸化物の存在下で熱減成し、造核剤(B)を含む熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)を製造する。
【0062】
次に、上記のように熱減成して得た造核剤(B)を含む熱減成されたポリプロピレン樹脂(C−2)と熱減成されていないポリプロピレン樹脂(C−1)とを混合してポリプロピレン樹脂(C)を製造する。さらにこのポリプロピレン樹脂(C)と造核剤(B)とを混合し、有機過酸化物の存在下に熱減成処理を行う。この場合の造核剤(B)の配合割合は、ポリプロピレン樹脂(C)100重量部に対して0.05〜0.45重量部、好ましくは0.2〜0.3重量部であるのが望ましい。
このようにして造核剤(B)を含むポリプロピレン樹脂組成物(A)を製造するとともに本発明のポリプロピレン樹脂組成物を製造する。
熱減成の方法、条件などは前記ポリプロピレン樹脂組成物(A)の好ましい態様と同じである。
【0063】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、射出延伸ブロー成形性に優れるとともに、剛性、光沢、透明性、柔軟性および耐衝撃性に優れ、かつこれらのバランスがとれている。また本発明のポリプロピレン樹脂組成物はスクイズ性に優れた容器を得ることができる。
【0064】
《容器》
本発明の容器は、前記本発明のポリプロピレン樹脂組成物からなる容器である。容器の形状、大きさなどは特に制限されず、任意である。製造方法も特に限定されないが、射出延伸ブロー成形法により製造するのが好ましい。
本発明の容器は剛性、光沢、透明性、柔軟性、スクイズ性および耐衝撃性に優れるとともにバランスがとれている。
本発明の容器は種々の食品、洗剤、医療品等の容器または包装;食品保存容器;医療容器などの用途として好適に使用することができる。
【0065】
《容器の製造方法》
本発明の容器の製造方法は、前記本発明のポリプロピレン樹脂組成物を射出成形してプリフォームを成形した後、このプリフォームを延伸ブロー成形して容器を製造する容器の製造方法であり、いわゆるホットパリソン法による延伸ブロー成形法である。
本発明の容器の製造方法では、まず前記本発明のポリプロピレン樹脂組成物を用いてプリフォームの射出成形を行う。次にこのプリフォームを延伸ロッドおよび圧縮空気を併用して延伸ブローを行い、容器形状を得る。延伸ブローを行う前に、プリフォームに圧縮空気を吹き込み(プリブローして)延伸させ、プリブロープリフォームを成形してもよい。
【0066】
ここで、プリブローおよび延伸ブローで延伸させる倍率とブロー圧力は最終容器形状、成形を行う機械、使用するポリプロピレン樹脂組成物などによるが、予備ブロー倍率は縦方向に1〜2.0倍、横方向に1〜2.2倍延伸するのが望ましい。延伸ブロー倍率は縦方向に1.0〜4.0倍延伸成形するのが望ましい。また、予備ブロー圧力は0.01〜0.1MPa(1〜10kgf/cm2)、延伸ブローの圧力は0.02〜0.4MPa(2〜40kgf/cm2)の圧力設定が望ましい。プリフォームの形状は試験管型が一般的であるが形状を限定するものではなく、円盤状、円錐状などプリフォーム形状にはとらわれない。
【0067】
【発明の効果】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、特定の物性を有するポリプロピレン樹脂および造核剤を特定量含有しているので、射出延伸ブロー成形性に優れるとともに、剛性と光沢と透明性と柔軟性と耐衝撃性とが同時にバランスよく向上しており、しかもスクイズ性に優れた容器を得ることができる。
本発明の容器は上記ポリプロピレン樹脂組成物から得られるものであるので、剛性と光沢と透明性と柔軟性と耐衝撃性とが同時にバランスよく向上しており、しかもスクイズ性に優れ、かつ射出延伸ブロー成形により容易に効率よく製造することができる。
本発明の容器の製造方法は、前記ポリプロピレン樹脂組成物を用いて、射出成形によりプリフォームを成形した後、このプリフォームを延伸ブロー成形するようにしているので、上記容器を容易に効率よく製造することができる。
【0068】
【発明の実施の形態】
次に実施例を通して本発明を説明するが、本発明はそれら実施例によって何ら限定されるものではない。
【0069】
実施例で使用した原料は以下の通りである。
・(PP−1)プロピレン・エチレンランダム共重合体:
MFR(230℃);11g/10分
Mw/Mn;4.2
エチレン含有量:4.0重量%
・(PP−2)プロピレン・エチレンランダム共重合体:
MFR(230℃);8g/10分
エチレン含有量:2.6重量%
・(PP−3)プロピレン単独重合体:
MFR(230℃);8g/10分
13C−NMRで測定したアイソタクチックペンタッド分率;0.963
・(PP−4)プロピレン・エチレンランダム共重合体:
MFR(230℃);40g/10分
Mw/Mn;4.4
【0070】
・(B−1)造核剤:
前記の式(4)で表されるヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]
・リン系酸化防止剤:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト
【0071】
本発明において、物性は次の方法で測定した。
・Mw/Mn:GPCから求めた。GPCの測定条件は次の通りである。
装置;Waters社製、150CV−plus(商標)
カラム;Shodex GPC AD−80M/S(昭和電工(株)製、商標)
カラムサイズ(内径×長さ);8mm×250mm
排除限界分子量(PEG);2×107
分離範囲;500〜20,000,000
充填材;スチレン・ジビニルベンゼン共重合体
移動相;o−ジクロロベンゼン
流量;1.0ml/min
試料濃度;0.2w/v%
注入量;0.2ml
検出器;示差屈折計
測定温度;135℃
【0072】
・メルトフローレート(MFR):ASTM D 1238に準拠し、荷重2.16kg、230℃の条件で測定した。
・引張り降伏強さおよび破断点伸び:ASTM D 638に準拠して曲げ試験を行いその結果から引張り降伏点強さおよび破断点伸びを測定した。
・曲げ弾性率:ASTM D 790に準拠して曲げ試験を行い、その結果から曲げ弾性率を算出した。
【0073】
・高速面衝撃試験(高速面衝撃吸収エネルギー):23℃において、3m/sの速度で先端径1/2インチのロードセル付き撃芯を2mm厚み角板の試験片に衝突させる。試験片の裏面には受け台として先端径(受け径)3インチの台を使用した。値としては、全吸収エネルギーと降伏してから破壊するまでの延性エネルギーをそれぞれ求めた。
・ヘイズ:ASTM D 1003に準拠し、2mmシートまたは容器から切り出した試験片について測定した。
【0074】
・容器のスクイズ性(柔軟性):円筒容器(200ml)の中央部を左右から押しつぶし、容器の内壁同士を接触させた。この状態で力を開放し、容器が押しつぶす前の形状に回復するかどうか、白化を生じるか否かを観察した。
◎;押しつぶす前の形状に回復せず、押しつぶした部分にも白化は全く認められない。外部から力を加えて元に戻しても曲げた所がわからない。
○;押しつぶす前の形状に回復せず、押しつぶした部分にも白化は全く認められない。外部から力を加えて元に戻すと、曲げた所が傷付く。
×;外部から力を加えなくても押しつぶす前の形状に回復する。
・容器の落下強度:円筒容器(200ml)に金属製の栓をし、内部に5℃の水を充填後、1mの高さから落下させて容器の破損の有無をみた。同じ試験を20個の容器について行った。
【0075】
実施例1
ヘンシェルミキサー中にプロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−2)87.5重量%、およびプロピレン単独重合体(PP−3)12.5重量%を含む樹脂混合物100重量部を供給し、さらに有機過酸化物として2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンを0.05重量部,造核剤としてヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]を0.2重量部、リン系酸化防止剤としてトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトを0.1重量部、ステアリン酸カルシウムを0.1重量部、エルカ酸アミドを0.1重量部、および透明種剤としてアデカスタブNA−21(旭電化社製、商標)を0.25重量部添加し、攪拌混合した。
次いで、この混合物を二軸押出機(40mmφ)を用いて樹脂温度230℃で溶融混練して熱減成した後、混練物を押出してポリプロピレン樹脂組成物(PPC−1)のペレットを得た。
【0076】
次いで、ヘンシェルミキサーに上記ポリプロピレン樹脂組成物(PPC−1)のペレット10重量部、プロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−1)90重量部、前記と同じ造核剤0.25重量部、前記と同じ有機過酸化物0.03重量部、前記と同じリン系酸化防止剤0.05重量部、およびステアリン酸カルシウム0.07重量部を添加し、撹拌混合した。
次いで、この混合物を前記と同じ二軸押出機を用いて樹脂温度230℃で溶融混練して熱減成した後、混練物を押出してポリプロピレン樹脂組成物(PPC−2)のペレットを得た。
【0077】
次いで、上記ポリプロピレン樹脂組成物(PPC−2)のペレットを用いて射出成形により180℃、金型温度40℃の条件で厚み2mmのシート状試験片、曲げ強度試験用の試験片(ASTM D 790、厚み3.2mm、長さ127mm、幅12.7mm)、引張試験用の試験片(ASTM D 638、長さ115mm、厚さ3.2mm、幅19/6mm)をそれぞれ作製した。これらの試験片を用いて前記方法によりヘイズ、曲げ弾性率などを測定した。結果を表1に示す。
【0078】
また、ホットパリソン法射出ブロー成形機(AOKI TECHNICAL LABORATORY INC製:SBIII250S-50)を用いて、上記ポリプロピレン樹脂組成物(PPC−2)を原料として次の条件で200ml容器(高さ11cm/直径8cm)を製造した。得られた容器を用いて前記方法で物性を測定した。結果を表1に示す。
射出温度:180℃
射出時間:4秒間
金型温度:13℃
冷却時間:4秒間
ブロー圧力:1.3MPa
延伸倍率:縦2倍x横2倍
【0079】
なお、プロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−2)、プロピレン単独重合体(PP−3)、プロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−1)および有機過酸化物だけを用いて、上記ポリプロピレン樹脂組成物(PPC−2)の製造方法と同じ方法で熱減成して得られたポリプロピレン樹脂の物性を測定した結果、MFRは40g/10分、Mw/Mnは2.7、エチレン含有量は3.8重量%であった。
【0080】
比較例1
実施例1において、プロピレン単独重合体(PP−3)と、プロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−2)に代えてプロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−4)とを用い、熱減成しないで、添加剤は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0081】
比較例2
実施例1において、ポリプロピレン樹脂組成物(PPC−1)とともに使用した有機過酸化物の量を0.05重量部に変更する以外は実施例1と同様にして、メルトフローレートが100g/10分のポリプロピレン樹脂組成物(ppc−1)を得た。このポリプロピレン樹脂組成物(ppc−1)を用いる以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0082】
【表1】
【0083】
表1の結果からわかるように、本発明のポリプロピレン樹脂組成物は剛性、透明性、柔軟性、耐衝撃性に優れている。またこの樹脂組成物から成形した容器は透明性およびスクイズ性に優れ、かつ柔軟で落下衝撃性も優れている。このように今までのポリプロピレン樹脂組成物にはない優れた物性を有しており、非常に有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polypropylene resin composition, a container comprising the resin composition, and a method for producing the container, and particularly excellent in injection stretch blow moldability and excellent in balance of rigidity, gloss, transparency, flexibility and impact resistance. The present invention relates to a polypropylene resin composition, a container made of this resin composition and having excellent squeeze characteristics, and a manufacturing method of this container.
[0002]
[Prior art]
In general, a polypropylene resin is excellent in heat resistance, chemical characteristics, physical characteristics, and molding processability, and is inexpensive, so that it is mainly used for a wide range of applications as an injection molded product or a film.
However, polypropylene resin has not been used much for hollow container applications. One of the reasons is that the polypropylene resin is not necessarily sufficiently transparent as compared with the polyester resin or polystyrene resin, so that the contents appear dull.
[0003]
The plastic hollow container can be molded using a direct blow molding method in which a parison is molded from a molten resin, the parison is sandwiched between molds, and then a pressurized gas is blown into the parison to mold the container. There is an injection stretch blow molding method in which a preform is molded by molding or extrusion molding, and the preform is stretch blow molded.
[0004]
Since a polypropylene resin has a low melt tension, it is difficult to obtain a good molded container by direct blow molding as it is. Therefore, in many cases, an injection stretch blow molding method is adopted for molding a container.
However, since polypropylene resin is a resin that is easily crystallized, the preform is easily crystallized even in the injection stretch blow molding method. As a result, uniform stretching of the preform is often difficult, and it is difficult to obtain a good product. There is.
[0005]
Plastic containers generally need to be self-supporting and rigid enough not to be deformed even when filled with contents, and have excellent mechanical strength such as impact strength that will not break even if dropped while filled with contents. Is required.
In addition, plastic containers are required to have squeeze characteristics that do not whiten the folds even when the containers are crushed, but containers obtained from polypropylene resin are insufficient in squeeze characteristics. There is a problem such as a crease and a whitening of the crease.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is a polypropylene resin composition which is excellent in injection stretch blow moldability, and has improved rigidity, gloss, transparency, flexibility and impact resistance at the same time in a balanced manner, and also has excellent squeeze properties. It is providing the polypropylene resin composition which can obtain a container, the container which consists of this resin composition, and the manufacturing method of this container.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
This invention is the following polypropylene resin composition, a container, and its manufacturing method.
(1) (A) Melt flow rate (ASTM D 1238, 230 ° C., 2.16 kg load) is 20 to 60 g / 10 min, and molecular weight distribution (Mw / Mn) obtained from gel permeation chromatography is 2.2 to 4.0, with respect to 100 parts by weight of polypropylene resin having an ethylene content of 2 to 4% by weight,
(B) 0.05 to 0.5 parts by weight of nucleating agentIncluding
The polypropylene resin (A) is obtained by heat degradation two or more times.Polypropylene resin composition.
(2) The polypropylene resin composition according to the above (1), wherein the content of α-olefin other than propylene and ethylene in the polypropylene resin (A) is 0 to 2% by weight..
(3) The above-mentioned (1), wherein the polypropylene resin (A) is obtained by thermally degrading the polypropylene resin (C) by melt-kneading in the presence of an organic peroxide.Or (2)The polypropylene resin composition as described.
(4) The polypropylene resin (C) includes a polypropylene resin (C-1) that is not thermally degraded and a polypropylene resin (C-2) that is thermally degraded.(3)The polypropylene resin composition as described.
(5) The above polypropylene resin (C) contains 80 to 98% by weight of polypropylene resin (C-1) not thermally degraded and 2 to 20% by weight of polypropylene resin (C-2) thermally degraded.(3)Or(4)The polypropylene resin composition as described.
(6) The polypropylene resin (C-1) not thermally degraded is a propylene / α-olefin random copolymer(4)Or(5)The polypropylene resin composition as described.
(7) The polypropylene resin (C-1) not thermally degraded is a propylene / ethylene random copolymer(4)Or(5)The polypropylene resin composition as described.
(8) A heat-degraded polypropylene resin (C-2) was obtained by thermally degrading a mixture containing a propylene / α-olefin random copolymer (D-1) and a propylene homopolymer (D-2). The above is what(4)Or(7)The polypropylene resin composition according to any one of the above.
(9) The heat-degraded polypropylene resin (C-2) contains 80 to 98% by weight of propylene / α-olefin random copolymer (D-1) and 2 to 20% by weight of propylene homopolymer (D-2). The above obtained by heat degrading the mixture(4)Or(8)The polypropylene resin composition according to any one of the above.
(10) The above propylene / α-olefin random copolymer (D-1) is a propylene / ethylene random copolymer(8)Or(9)The polypropylene resin composition as described.
(11) The nucleating agent (B) is an organophosphate compound, sorbitol compound, CFour~ C12(1) to (1) which are at least one selected from the group consisting of aliphatic dicarboxylic acids or metal salts thereof, aromatic carboxylic acids or metal salts thereof, and rosin acid chlorine compounds(10)The polypropylene resin composition according to any one of the above.
(12) The organic phosphate compound is a compound represented by the following formula (1) or (2)(11)The polypropylene resin composition as described.
[Chemical 2]
(In the formula (1) or (2), R1Is a divalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, R2And RThreeIs hydrogen or a hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms. R2And RThreeMay be the same or different. M is a 1-3 valent metal atom, and n is an integer of 1-3. m is 1 or 2. )
(13) Above (1) to(12)A container comprising the polypropylene resin composition according to any one of the above.
(14) Above (1) to(12)A method for producing a container, comprising: forming a preform by injection molding the polypropylene resin composition according to any one of the above, and then subjecting the preform to stretch blow molding to produce a container.
[0008]
In this specification, “squeeze” means a property in which a fold is not whitened even when a container or sheet made of a polypropylene resin composition is crushed, and it can be easily restored to its original shape when force is applied from the outside. To do.
[0009]
<< Polypropylene resin (A) >>
As the polypropylene resin (A) which is the main component of the polypropylene resin composition of the present invention,A polypropylene resin obtained by thermal degradation two or more times,Those having a melt flow rate, a molecular weight distribution (Mw / Mn), and an ethylene content in a specific range described later can be used without limitation. For example, as long as the physical properties described later are satisfied, one type of polypropylene resin may be used, or two or more types of polypropylene resins may be included. Also, the polymerization method and the production method are not limited. When two or more kinds of polypropylene resins are included, it is only necessary that the physical properties of the mixture as a whole satisfy the physical properties described below.
[0010]
The physical properties of the polypropylene resin (A) used in the present invention are as follows.
Melt flow rate (MFR: ASTM D 1238, 230 ° C., 2.16 kg load, hereinafter the same unless otherwise specified) is 20 to 60 g / 10 min, preferably 25 to 55 g / 10 min, more preferably 30 to 50 g / 10 minutes.
-Molecular weight distribution (weight average molecular weight (Mw) / number average molecular weight (Mn)) determined from gel permeation chromatography (GPC) is 2.2 to 4.0, preferably 2.5 to 3.8, more preferably Is 2.7 to 3.5.
The ethylene content is 2 to 4% by weight, preferably 2.3 to 3.8% by weight, more preferably 2.6 to 3.8% by weight.
[0011]
Since the MFR of the polypropylene resin (A) is in the above range, the polypropylene resin composition of the present invention is excellent in injection stretch blow molding, and the molded product molded from this resin composition has mechanical strength and transparency. In addition, the balance of glossiness is improved, and a molded article having a good appearance can be obtained.
[0012]
Further, since the molecular weight distribution (Mw / Mn) of the polypropylene resin (A) is in the above range, the polypropylene resin composition of the present invention is excellent in injection stretch blow moldability, and a molded product molded from this resin composition. Is excellent in transparency and gloss.
In addition, molecular weight distribution is a polystyrene conversion value measured by GPC method using o-dichlorobenzene as an elution solvent and using monodispersed polystyrene as a standard substance.
[0013]
Examples of the polypropylene resin constituting the polypropylene resin (A) include a propylene / α-olefin random copolymer, a propylene / α-olefin block copolymer, and a propylene homopolymer. Examples of the α-olefin copolymerized with propylene include olefins having 2 to 20 carbon atoms, preferably 2 to 10 carbon atoms, such as ethylene, 1-butene, 1-pentene, 4-methyl-1-pentene, 1-hexene, Examples include 1-heptene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 1-hexadecene and the like. Of these, ethylene is preferred.
[0014]
The content of the α-olefin other than propylene and ethylene in the polypropylene resin (A) is 0 to 2% by weight, preferably 0 to 1.5% by weight in terms of the balance of mechanical strength, squeeze property, and transparency. More preferably, it is 0 to 0.5% by weight.
The content of propylene in the polypropylene resin (A) is 96 to 98% by weight, preferably 96.2 to 97.7% by weight, and more preferably 96.2 to 97.4% by weight.
[0015]
The polypropylene resin (A) can be produced by a known method. For example, in the presence of a stereoregular olefin polymerization catalyst containing a transition metal compound component such as titanium or zirconium, an organoaluminum component, an electron donor, a carrier, etc. It can manufacture by polymerizing the alpha olefin of. It can also be obtained by thermally degrading a polypropylene resin by a known method.
[0016]
Polypropylene resin (A)IsPolypropylene resin obtained by thermal degradationYes,In particular, containing polypropylene resin heat-degraded twice or moreUse. The heat-degraded polypropylene resin easily satisfies the molecular weight distribution.
[0017]
As the polypropylene resin (A) preferably used in the present invention, the polypropylene resin (C) is melt-kneaded in the presence of an organic peroxide to reduce the molecular weight (thermal degradation), thereby narrowing the molecular weight distribution. Can be given.
When the polypropylene resin obtained by thermal degradation is used as the polypropylene resin (A), the physical properties of the polypropylene resin before thermal degradation are not particularly limited, and the physical properties after thermal degradation include the MFR, molecular weight distribution, and ethylene content Just satisfy the amount.
[0018]
The polypropylene resin (C) preferably contains a heat-degraded polypropylene resin (C-1) and a heat-degraded polypropylene resin (C-2). The content of the heat-degraded polypropylene resin (C-1) is 80 to 98% by weight, preferably 80 to 90% by weight, and the content of the heat-degraded polypropylene resin (C-2) is 2 to 20%. It is desirable that the content be 10% by weight, preferably 10 to 20% by weight.
[0019]
The ethylene content of the polypropylene resin (C) is 3 to 4% by weight, preferably 3.5 to 3.9% by weight.
The content of the α-olefin other than propylene and ethylene in the polypropylene resin (C) is 0 to 2% by weight, preferably 0 to 1.5% by weight, and more preferably 0 to 0.5% by weight.
[0020]
The melt flow rate (MFR (230 ° C.)) of the polypropylene resin (C) is 8 to 20 g / 10 minutes, preferably 8 to 15 g / 10 minutes, and more preferably 8 to 11 g / 10 minutes.
The Mw / Mn of the polypropylene resin (C) is 3 to 5, preferably 3.2 to 4.8, more preferably 3.5 to 4.5.
[0021]
The polypropylene resin (C-1) not thermally degraded is preferably a propylene / α-olefin random copolymer, and more preferably a propylene / ethylene random copolymer. Examples of α-olefins other than propylene and ethylene include α-olefins having 4 to 20 carbon atoms, preferably 4 to 10 carbon atoms, such as 1-butene, 1-pentene, 4-methyl-1-pentene, 1-hexene and 1-heptene. 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 1-hexadecene and the like.
The polypropylene resin (C-1) that has not been thermally degraded may be the same as or different from the propylene / α-olefin random copolymer (D-1) described later.
[0022]
The ethylene content of the polypropylene resin (C-1) is 2 to 4% by weight, preferably 3 to 4% by weight, and more preferably 3.5 to 4% by weight.
The content of α-olefin other than propylene and ethylene in the polypropylene resin (C-1) is 0 to 2% by weight, preferably 0 to 1.5% by weight, more preferably 0 to 0.5% by weight. desirable.
[0023]
The melt flow rate (MFR (230 ° C.)) of the polypropylene resin (C-1) not thermally degraded is 2 to 20 g / 10 minutes, preferably 4 to 15 g / 10 minutes, more preferably 8 to 15 g / 10 minutes. It is desirable that
The Mw / Mn of the polypropylene resin (C-1) not thermally degraded is 3.8 to 5.5, preferably 4.0 to 5.0, and more preferably 4.2 to 4.8. desirable.
[0024]
The heat-degraded polypropylene resin (C-2) was obtained by thermally degrading a mixture containing a propylene / α-olefin random copolymer (D-1) and a propylene homopolymer (D-2). Those are preferred.
[0025]
The propylene / α-olefin random copolymer (D-1) is a copolymer of propylene and an α-olefin having 2 to 20 carbon atoms, preferably 4 to 10 carbon atoms (excluding propylene). Random copolymers are preferred. Examples of α-olefins other than propylene include ethylene, 1-butene, 1-pentene, 4-methyl-1-pentene, 1-hexene, 1-heptene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 1- Examples include hexadecene. Of these, ethylene is preferred.
[0026]
The ethylene content of the propylene / α-olefin random copolymer (D-1) is 2 to 5% by weight, preferably 3 to 4.5% by weight, more preferably 3.5 to 4% by weight. .
The content of α-olefin other than propylene and ethylene in the propylene / α-olefin random copolymer (D-1) is 0 to 2% by weight, preferably 0 to 1.5% by weight, and more preferably 0 to 0.0. 5% by weight is desirable.
[0027]
The melt flow rate (MFR (230 ° C.)) of the propylene / α-olefin random copolymer (D-1) is 2 to 20 g / 10 minutes, preferably 4 to 15 g / 10 minutes, more preferably 8 to 15 g / 10. Desirably minutes.
[0028]
The propylene homopolymer (D-2) has a melt flow rate (MFR (230 ° C.)) of 2 to 20 g / 10 minutes, preferably 4 to 15 g / 10 minutes, more preferably 8 to 15 g / 10 minutes. Is desirable.
[0029]
The proportion of the propylene / α-olefin random copolymer (D-1) and the propylene homopolymer (D-2) is 99 to 70% by weight of the propylene / α-olefin random copolymer (D-1). , Preferably 95-80 wt%, more preferably 90-85 wt%, propylene homopolymer (D-2) 1-30 wt%, preferably 5-20 wt%, more preferably 10-15 wt% It is desirable that When the mixing ratio of both is in the above range, a polypropylene resin composition having an excellent balance between rigidity and transparency can be obtained.
[0030]
The polypropylene resin (C-1), the propylene / α-olefin random copolymer (D-1) and the propylene homopolymer (D-2) which are not thermally degraded can be produced by a known method. For example, in the presence of a stereoregular olefin polymerization catalyst containing a transition metal compound component such as titanium or zirconium, an organoaluminum component, an electron donor, a carrier, etc. It can manufacture by polymerizing the alpha olefin of.
[0031]
In the present invention, the thermal degradation of the polypropylene resin can be performed by a known method. For example, the following method is exemplified. First, a polypropylene resin, an organic peroxide, and other additives added as necessary are mixed. Mixing can be performed with a mixing apparatus such as a ribbon blender, a tumbler blender, a Henschel blender, or the like. Next, a heat-degraded polypropylene resin can be obtained by melt-kneading the mixture. Melting and kneading equipment includes kneaders, Banbury mixers, brabenders, single-screw extruders, twin-screw extruders and other kneading machines; biaxial surface renewal machines, horizontal twin-shaft machines such as two-shaft multi-disc devices; double helical ribbon stirrers A vertical stirrer or the like can be employed.
[0032]
The heating temperature at the time of melt kneading is 170 to 250 ° C, preferably 180 to 220 ° C. Melting and kneading in this temperature range is preferable because the polypropylene resin is sufficiently melted and the organic peroxide is completely decomposed, so that the resulting polypropylene resin composition does not change its properties during molding. The melt kneading time is generally 10 seconds to 5 minutes, preferably 30 seconds to 60 seconds.
[0033]
In the present invention, a known organic peroxide can be used as the organic peroxide used for the thermal degradation treatment of the polypropylene resin. Examples of the organic peroxide preferably used include ketone peroxides such as methyl ethyl ketone peroxide and methyl acetoacetate peroxide; 1,1-bis (t-butylperoxy) -3,3,5-trimethylcyclohexane, 1,1-bis ( peroxyketals such as t-butylperoxy) cyclohexane, n-butyl-4,4-bis (t-butylperoxy) valerate, 2,2-bis (t-butylperoxy) butane; permethane hydroperoxide, 1,1, Hydroperoxides such as 3,3-tetramethylbutyl hydroperoxide, diisopropylbenzene hydroperoxide, cumene hydroperoxide; dicumyl peroxide, 2,5-dimethyl-2,5-di (t-butylperoxy) hexane, α, α ′ -Screw dialkyl peroxides such as t-butylperoxy m-isopropyl) benzene, t-butylcumyl peroxide, di-t-butyl peroxide, 2,5-dimethyl-2,5-di (t-butylperoxy) hexyne-3; benzoyl Diacyl peroxides such as peroxides; t-butylperoxyoctate, t-butylperoxyisobutyrate, t-butylperoxylaurate, t-butylperoxy3,5,5-trimethylhexanoate, t-butylperoxyisopropylcarbonate, Examples include peroxyesters such as 2,5-dimethyl-2,5-di (benzoylperoxy) hexane, t-butylperoxyacetate, t-butylperoxybenzoate, and di-t-butylperoxyisophthalate. . Among these, 2,5-dimethyl-2,5-di (t-butylperoxy) hexyne-3 is preferable. An organic peroxide can also be used individually by 1 type, and can also be used in combination of 2 or more type.
[0034]
The added amount of the organic peroxide is 0.001 to 0.5 parts by weight, preferably 0.005 to 0.2 parts by weight, with respect to 100 parts by weight of the polypropylene resin.
When the amount of the organic peroxide added is in the above range, the modification effect of narrowing the molecular weight distribution can be obtained and the fluidity can be improved without causing deterioration of physical properties such as melt tension. .
[0035]
A particularly preferable polypropylene resin (A) in the present invention is a polypropylene resin obtained by thermal degradation as follows.
[Outside 1]
[0036]
In a preferred embodiment of the present invention, first, a propylene / α-olefin random copolymer (D-1) and a propylene homopolymer (D-2) are mixed to obtain a mixture. In this case, the proportion of the propylene / α-olefin random copolymer (D-1) and the propylene homopolymer (D-2) is 99 to 99 for the propylene / α-olefin random copolymer (D-1). 70 wt%, preferably 95-80 wt%, more preferably 90-85 wt%, propylene homopolymer (D-2) 1-30 wt%, preferably 5-20 wt%, more preferably 10 It is desirable to be 15% by weight. When the mixing ratio of both is in the above range, a polypropylene resin composition having an excellent balance between rigidity and transparency can be obtained.
[0037]
Next, the mixture containing the propylene / α-olefin random copolymer (D-1) and the propylene homopolymer (D-2) is subjected to thermal degradation in the presence of an organic peroxide, and is thermally degraded. A polypropylene resin (C-2) is produced. The amount of organic peroxide added in this case is 0.001 to 0.5 parts by weight, preferably 0.005 to 0.2 parts per 100 parts by weight of the propylene / α-olefin random copolymer (D-1). A part by weight is desirable.
When the amount of the organic peroxide added is in the above range, the modification effect of narrowing the molecular weight distribution can be obtained and the fluidity can be improved without causing deterioration of physical properties such as melt tension. .
[0038]
It is preferable that the propylene / α-olefin random copolymer (D-1), the propylene homopolymer (D-2), the organic peroxide and other additives added as necessary are melt-kneaded after mixing. . Mixing can be performed with a mixing apparatus such as a ribbon blender, a tumbler blender, a Henschel blender, or the like. Subsequently, heat-degraded polypropylene resin (C-2) can be obtained by melt-kneading. Melting and kneading equipment includes kneaders, Banbury mixers, brabenders, single-screw extruders, twin-screw extruders and other kneading machines; biaxial surface renewal machines, horizontal twin-shaft machines such as two-shaft multi-disc devices; double helical ribbon stirrers A vertical stirrer or the like can be employed.
[0039]
The heating temperature at the time of melt kneading is 170 to 250 ° C, preferably 180 to 220 ° C. When melt-kneaded in this temperature range, the propylene / α-olefin random copolymer (D-1) is sufficiently melted and the organic peroxide is completely decomposed, and the resulting composition has further properties during molding. This is preferable because it is not changed. The melt kneading time is generally 10 seconds to 15 minutes, preferably 30 seconds to 10 minutes.
[0040]
In a preferred embodiment of the present invention, the heat-degraded polypropylene resin (C-2) obtained by heat-degradation as described above and the polypropylene resin (C-1) not heat-degraded are mixed to produce polypropylene. Resin (C) is produced.
The blending ratio of the heat-degraded polypropylene resin (C-2) and the non-thermally-degraded polypropylene resin (C-1) is 98 to 70 weights of the non-heat-degraded polypropylene resin (C-1). %, Preferably 95-80 wt%, more preferably 93-85 wt%, heat-degraded polypropylene resin (C-2) is 2-30 wt%, preferably 5-20 wt%, more preferably 7 Desirably, it is ˜15% by weight.
[0041]
The polypropylene resin (C) obtained by the above method is then blended with an organic peroxide and subjected to thermal degradation treatment to produce a polypropylene resin composition (A). The conditions for this thermal degradation treatment and the amount of the organic peroxide can be carried out under the same conditions as those described in the production of the thermally degraded polypropylene resin (C-2).
[0042]
According to a preferred embodiment of the present invention, the propylene homopolymer (D-2) is sufficiently dispersed and present in the polypropylene resin composition (A), whereby the transparency is improved and the rigidity is improved. In addition, a polypropylene resin can be obtained in which the molecular weight distribution can be in a specific range and no high molecular weight substances that cause premature crystallization are present.
[0043]
<< Nucleating agent (B) >>
As the nucleating agent (B) used in the present invention, known nucleating agents can be used without limitation, but organic phosphate compounds, sorbitol compounds, CFour~ C12A nucleating agent selected from the group consisting of an aliphatic dicarboxylic acid or a metal salt thereof, an aromatic carboxylic acid or a metal salt thereof, and a rosin acid chlorine compound is preferable, and among these, an organic phosphate compound is preferable.
[0044]
As the organic phosphate compound used as the nucleating agent (B), a known organic phosphate compound can be used, but the compound represented by the formula (1) or (2) is preferable.
R in the above formulas (1) and (2)1Examples of the divalent carbon number of 1 to 10 represented by the formula include methylene group, ethylidene group, butylidene group, t-octylmethylene group and the like. Among these, a methylene group having 1 or 2 carbon atoms or an ethylidene group is preferable.
[0045]
R in the above formulas (1) and (2)2And RThreeExamples of C 1-10 include methyl group, ethyl group, i-propyl group, n-butyl group, t-butyl group and the like. Among these, a methyl group having 1 or 2 carbon atoms or an ethyl group is preferable.
R in the above formulas (1) and (2)2And RThreeAre preferably hydrocarbon groups.
[0046]
Examples of the metal atom represented by M in the formulas (1) and (2) include lithium, sodium, potassium, magnesium, calcium, barium, and aluminum.
In the above formulas (1) and (2), n is an integer of 1 to 3, preferably 1. m is 1 or 2, preferably 1.
[0047]
Specific examples of the organic phosphate compound represented by the formula (1) include sodium-2,2′-methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, sodium-2, 2′-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, lithium-2,2′-methylene-bis- (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, lithium -2,2'-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, sodium-2,2'-ethylidene-bis (4-i-propyl-6-t-butylphenyl) phosphate Lithium-2,2′-methylene-bis (4-methyl-6-tert-butylphenyl) phosphate, Lithium-2,2′-methylene-bis (4-ethyl-6-tert-butylphenyl) Phosphate, sodium-2,2'-butylidene-bis (4,6-dimethylphenyl) phosphate, sodium-2,2'-butylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate Sodium-2,2′-t-octylmethylene-bis (4,6-dimethylphenyl) phosphate, sodium-2,2′-t-octylmethylene-bis (4,6-di-t-butyl) Phenyl) phosphate, calcium-bis- (2,2′-methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate), magnesium-bis [2,2′-methylene-bis (4 , 6-di-t-butylphenyl) phosphate], barium-bis [2,2′-methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate], nato Um-2,2'-methylene-bis (4-methyl-6-t-butylphenyl) phosphate, sodium-2,2'-methylene-bis (4-ethyl-6-t-butylphenyl) phosphate Sodium-2,2′-ethylidene-bis (4-n-butyl-6-tert-butylphenyl) phosphate, sodium-2,2′-methylenebis (4,6-dimethylphenyl) phosphate Sodium-2,2'-methylene-bis (4,6-di-ethylphenyl) phosphate, potassium-2,2'-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate Calcium-bis [2,2′-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate], magnesium-bis [2,2′-ethylidene-bis (4 6-di-t-butylphenyl) phosphate], barium-bis [2,2′-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate], aluminum-tris [2,2 '-Methylene-bis (4,6-di-t-butylfel) phosphate] and aluminum-tris [2,2'-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate], etc. Can be given. These can be used individually by 1 type, and can also be used in combination of 2 or more type.
[0048]
The hydroxyaluminum phosphate compound represented by the formula (2) is also an organic phosphate compound that can be used, particularly R2And RThreeAre preferably compounds represented by the following formula (3), each of which is a t-butyl group.
[Chemical 3]
(In formula (3), R1And m are the same as those in the formula (2). Bu is a butyl group. )
[0049]
A particularly preferred organic phosphate compound used as the nucleating agent (B) is a compound represented by the following formula (4).
[Formula 4]
(In formula (4), R1Is a methylene group or an ethylidene group. Bu is a butyl group. )
[0050]
The organophosphate compound represented by the formula (4) is specifically hydroxyaluminum-bis [2,2-methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate] or hydroxy Aluminum-bis [2,2-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate].
[0051]
Examples of the sorbitol compound used as the nucleating agent (B) include 1,3,2,4-dibenzylidene sorbitol, 1,3-benzylidene-2,4-p-methylbenzylidene sorbitol, 1,3-benzylidene-2, 4-p-ethylbenzylidene sorbitol, 1,3-p-methylbenzylidene-2,4-benzylidene sorbitol, 1,3-p-ethylbenzylidene-2,4-benzylidene sorbitol, 1,3-p-methylbenzylidene-2 , 4-p-ethylbenzylidene sorbitol, 1,3-p-ethylbenzylidene-2,4-p-methylbenzylidene sorbitol, 1,3,2,4-di (p-methylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2 , 4-Di (p-ethylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (pn-propyl) Nylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (p-i-propylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (pn-butylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4- Di (ps-butylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (pt-butylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (p-methoxybenzylidene) sorbitol, 1,3 , 2,4-di (p-ethoxybenzylidene) sorbitol, 1,3-benzylidene-2,4-p-chlorobenzylidene sorbitol, 1,3-p-chlorobenzylidene-2,4-benzylidene sorbitol, 1,3- p-chlorobenzylidene-2,4-p-methylbenzylidenesorbitol, 1,3-p-chlorobenzylidene-2,4-p-ethylbenzylidene Sorbitol, 1,3-p-methylbenzylidene-2,4-p-chlorobenzylidenesorbitol, 1,3-p-ethylbenzylidene-2,4-p-chlorobenzylidenesorbitol and 1,3,2,4-di ( p-Chlorbenzylidene) sorbitol and the like can be exemplified. These can be used individually by 1 type, and can also be used in combination of 2 or more type. As the organic peroxide, 1,3,2,4-dibenzylidene sorbitol, 1,3,2,4-di (p-methylbenzylidene) sorbitol or 1,3-p-chlorobenzylidene-2,4-p- Methylbenzylidene sorbitol is preferred.
[0052]
C used as nucleating agent (B)Four~ C12Examples of the aliphatic dicarboxylic acid or the metal salt thereof include succinic acid, glutaric acid, adipic acid, suberic acid and sebacic acid, and their Li, Na, Mg, Ca, Ba or Al salts.
[0053]
Examples of the aromatic carboxylic acid or metal salt thereof used as the nucleating agent (B) include benzoic acid, allyl-substituted acetic acid, aromatic dicarboxylic acid, and salts of metals belonging to Groups I, II, and III of these periodic tables Specifically, benzoic acid, p-isopropylbenzoic acid, o-tertiary butyl benzoic acid, p-tertiary butyl benzoic acid, monophenylacetic acid, diphenylacetic acid, phenyldimethylacetic acid and phthalic acid, and these Li, Na, Mg, Ca, Ba, or Al salt.
A nucleating agent (B) can also be used individually by 1 type, and can also be used in combination of 2 or more type.
[0054]
<< Polypropylene resin composition >>
The polypropylene resin composition of the present invention comprises 0.05 to 0.5 parts by weight, preferably 0.2 to 0.3 parts by weight of the nucleating agent (B) with respect to 100 parts by weight of the polypropylene resin (A). It is a polypropylene resin composition contained in a proportion.
[0055]
In addition to the polypropylene resin (A) and the nucleating agent (B), the polypropylene resin composition of the present invention includes an antioxidant, a heat stabilizer, an antistatic agent, a weather stabilizer, and a light stabilizer as necessary. In addition, other additives such as a dispersant, a colorant, and a lubricant may be blended within a range that does not impair the object of the present invention.
[0056]
As said antioxidant which can be mix | blended with the polypropylene resin composition of this invention, phosphorus antioxidant and / or amine antioxidant can be mention | raise | lifted.
There is no restriction | limiting in particular as phosphorus antioxidant, A well-known phosphorus antioxidant can be used. In addition, it is preferable to use only one type of phosphorus-based antioxidant because the content contamination due to bleeding is small.
[0057]
The phosphorus-based antioxidant preferably used in the present invention is a trivalent organic phosphorus compound, specifically, tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite, 2,2-methylenebis (4,6 -Di-t-butylphenyl) octyl phosphite, bis (2,6-di-t-butyl-4-methylphenyl) pentaerythritol diphosphite, and the like.
The phosphorus-based antioxidant is usually 0.05 to 0.3 parts by weight, preferably 0.1 to 0.3 parts by weight, more preferably 0.1 to 0 parts per 100 parts by weight of the polypropylene resin (A). It is desirable to use at a ratio of 2 parts by weight.
[0058]
There is no restriction | limiting in particular as said amine antioxidant, A well-known amine antioxidant can be used. Examples of the amine-based antioxidant that can be preferably used in the present invention include compounds having a piperidine ring. Specifically, dimethyl succinate 1- (2-hydroxyethyl) -4-hydroxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine polycondensate, bis (2,2,6,6-tetramethyl- 4-piperidyl) sebacate and the like.
The amine-based antioxidant is usually 0.01 to 0.2 parts by weight, preferably 0.01 to 0.1 parts by weight, and more preferably 0.05 to 0.00 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polypropylene resin (A). It is desirable to use at a ratio of 1 part by weight.
[0059]
In the polypropylene resin composition of the present invention, the polypropylene resin (A), the nucleating agent (B), and other additives as necessary are mixed using a Henschel mixer, a V-type blender, a tumbler blender, a ribbon blender, or the like. Then, it can be produced by melt-kneading using a single screw extruder, a multi-screw extruder, a kneader, a Banbury mixer or the like. Moreover, when using the heat-degraded polypropylene resin as the polypropylene resin (A), the nucleating agent (B) is blended in the heat-degrading mixture, and the heat-degrading and production of the resin composition are performed. It can be done at the same time. By producing in this way, a high-quality polypropylene resin composition in which each component and additive are uniformly dispersed and mixed can be obtained.
[0060]
A method for producing a polypropylene resin composition particularly preferred in the present invention will be exemplified below.
[Outside 2]
[0061]
In a preferred embodiment of the present invention, a propylene / α-olefin random copolymer (D-1), a propylene homopolymer (D-2) and a nucleating agent (B) are first mixed to obtain a mixture. In this case, the blending ratio of the nucleating agent (B) is 0.05 to about 100 parts by weight in total of the propylene / α-olefin random copolymer (D-1) and the propylene homopolymer (D-2). The amount is 0.45 parts by weight, preferably 0.2 to 0.3 parts by weight.
Next, the mixture is thermally degraded in the presence of an organic peroxide to produce a thermally degraded polypropylene resin (C-2) containing a nucleating agent (B).
[0062]
Next, a heat-degraded polypropylene resin (C-2) containing the nucleating agent (B) obtained by thermal degradation as described above and a polypropylene resin (C-1) that has not been heat-degraded. A polypropylene resin (C) is produced by mixing. Further, the polypropylene resin (C) and the nucleating agent (B) are mixed and subjected to a thermal degradation treatment in the presence of an organic peroxide. The blending ratio of the nucleating agent (B) in this case is 0.05 to 0.45 parts by weight, preferably 0.2 to 0.3 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polypropylene resin (C). desirable.
Thus, the polypropylene resin composition (A) containing the nucleating agent (B) is produced and the polypropylene resin composition of the present invention is produced.
The method of heat degradation, conditions, etc. are the same as the preferable aspect of the said polypropylene resin composition (A).
[0063]
The polypropylene resin composition of the present invention is excellent in injection stretch blow moldability, is excellent in rigidity, gloss, transparency, flexibility and impact resistance, and is balanced. Moreover, the polypropylene resin composition of this invention can obtain the container excellent in squeeze property.
[0064]
"container"
The container of the present invention is a container made of the polypropylene resin composition of the present invention. The shape and size of the container are not particularly limited and are arbitrary. The production method is not particularly limited, but it is preferably produced by an injection stretch blow molding method.
The container of the present invention is excellent in rigidity, gloss, transparency, flexibility, squeeze property and impact resistance and is well balanced.
The container of the present invention can be suitably used for various foods, detergents, medical products and the like; food storage containers; medical containers and the like.
[0065]
<< Method for Manufacturing Container >>
The container manufacturing method of the present invention is a method for manufacturing a container in which a preform is formed by injection molding the polypropylene resin composition of the present invention, and then the preform is stretch blow molded to produce a container. This is a stretch blow molding method using a hot parison method.
In the method for producing a container of the present invention, first, a preform is injection-molded using the polypropylene resin composition of the present invention. Next, the preform is stretched and blown together with a stretching rod and compressed air to obtain a container shape. Prior to stretching blow, the preform may be formed by blowing (pre-blowing) compressed air into the preform and stretching.
[0066]
Here, the magnification and blow pressure for stretching by pre-blow and stretch blow depend on the final container shape, the machine for molding, the polypropylene resin composition used, etc., but the preliminary blow magnification is 1 to 2.0 times in the vertical direction and the horizontal direction. It is desirable to stretch 1 to 2.2 times. The stretch blow ratio is desirably stretch-molded in the longitudinal direction by 1.0 to 4.0 times. The preliminary blow pressure is 0.01 to 0.1 MPa (1 to 10 kgf / cm2), The pressure of stretch blow is 0.02 to 0.4 MPa (2 to 40 kgf / cm)2) Pressure setting is desirable. The shape of the preform is generally a test tube type, but the shape is not limited, and the shape of the preform is not limited to a preform shape such as a disk shape or a cone shape.
[0067]
【The invention's effect】
Since the polypropylene resin composition of the present invention contains a specific amount of a polypropylene resin having a specific physical property and a nucleating agent, it is excellent in injection stretch blow molding, and has rigidity, gloss, transparency, flexibility and impact resistance. In addition, the container is improved in a well-balanced manner, and a container excellent in squeezing property can be obtained.
Since the container of the present invention is obtained from the above polypropylene resin composition, the rigidity, gloss, transparency, flexibility, and impact resistance are improved in a balanced manner at the same time. It can be easily and efficiently produced by blow molding.
In the container manufacturing method of the present invention, the preform is stretch blow molded after the preform is formed by injection molding using the polypropylene resin composition, and thus the container is easily and efficiently manufactured. can do.
[0068]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
EXAMPLES Next, the present invention will be described through examples, but the present invention is not limited to the examples.
[0069]
The raw materials used in the examples are as follows.
(PP-1) propylene / ethylene random copolymer:
MFR (230 ° C.); 11 g / 10 minutes
Mw / Mn; 4.2
Ethylene content: 4.0% by weight
(PP-2) propylene / ethylene random copolymer:
MFR (230 ° C.); 8 g / 10 minutes
Ethylene content: 2.6% by weight
(PP-3) propylene homopolymer:
MFR (230 ° C.); 8 g / 10 minutes
13Isotactic pentad fraction measured by C-NMR; 0.963
(PP-4) propylene / ethylene random copolymer:
MFR (230 ° C.); 40 g / 10 min
Mw / Mn; 4.4
[0070]
(B-1) Nucleator:
Hydroxyaluminum-bis [2,2-methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate represented by the above formula (4)]
Phosphorus antioxidant: Tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite
[0071]
In the present invention, physical properties were measured by the following methods.
Mw / Mn: determined from GPC. GPC measurement conditions are as follows.
Apparatus: Waters, 150CV-plus (trademark)
Column; Shodex GPC AD-80M / S (trademark, manufactured by Showa Denko KK)
Column size (inner diameter x length); 8mm x 250mm
Exclusion limit molecular weight (PEG); 2 × 107
Separation range; 500-20,000,000
Filler: Styrene / divinylbenzene copolymer
Mobile phase: o-dichlorobenzene
Flow rate: 1.0 ml / min
Sample concentration: 0.2 w / v%
Injection volume: 0.2 ml
Detector: Differential refractometer
Measurement temperature: 135 ° C
[0072]
Melt flow rate (MFR): Measured under conditions of a load of 2.16 kg and 230 ° C. in accordance with ASTM D 1238.
-Tensile yield strength and elongation at break: A bending test was performed in accordance with ASTM D 638, and the tensile yield strength and elongation at break were measured from the results.
Bending elastic modulus: A bending test was performed in accordance with ASTM D 790, and the bending elastic modulus was calculated from the result.
[0073]
High-speed surface impact test (high-speed surface impact absorption energy): At 23 ° C., a striker with a load cell having a tip diameter of 1/2 inch is made to collide with a 2 mm-thick square plate test piece at a speed of 3 m / s. A base having a tip diameter (receiving diameter) of 3 inches was used as a receiving base on the back surface of the test piece. As values, the total absorbed energy and the ductile energy from yielding to breaking were obtained.
-Haze: Based on ASTM D 1003, it measured about the test piece cut out from a 2 mm sheet | seat or a container.
[0074]
-Squeeze property (flexibility) of container: The center part of the cylindrical container (200 ml) was crushed from the left and right sides, and the inner walls of the container were brought into contact with each other. In this state, the force was released, and it was observed whether the container recovered to the shape before being crushed and whether whitening occurred.
A: The shape before crushing does not recover, and no whitening is observed in the crushed portion. I do not know where it was bent even if I applied force from the outside and put it back.
○: The shape before crushing does not recover, and no whitening is observed in the crushed portion. If you apply force from the outside and restore it, the bent part will be damaged.
X: Recovers the shape before crushing without applying external force.
-Drop strength of the container: A cylindrical container (200 ml) was capped with a metal, filled with water at 5 ° C., and dropped from a height of 1 m to check whether the container was damaged. The same test was performed on 20 containers.
[0075]
Example 1
In a Henschel mixer, 100 parts by weight of a resin mixture containing 87.5% by weight of a propylene / ethylene random copolymer (PP-2) and 12.5% by weight of a propylene homopolymer (PP-3) is supplied. 0.05 parts by weight of 2,5-dimethyl-2,5-di (t-butylperoxy) hexane as a peroxide and hydroxyaluminum-bis [2,2-methylene-bis (4,6- Di-t-butylphenyl) phosphate] is 0.2 parts by weight, tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite is 0.1 parts by weight as a phosphorous antioxidant, and calcium stearate is 0. 1 part by weight, 0.1 part by weight of erucic acid amide, and 0.25 part by weight of ADK STAB NA-21 (trade name, manufactured by Asahi Denka Co., Ltd.) as a transparent seed agent were added and mixed by stirring.
Next, this mixture was melt-kneaded at a resin temperature of 230 ° C. using a twin screw extruder (40 mmφ) and thermally denatured, and then the kneaded product was extruded to obtain a pellet of a polypropylene resin composition (PPC-1).
[0076]
Next, 10 parts by weight of the above-mentioned polypropylene resin composition (PPC-1) pellets, 90 parts by weight of a propylene / ethylene random copolymer (PP-1), 0.25 parts by weight of the same nucleating agent as above, 0.03 part by weight of the same organic peroxide, 0.05 part by weight of the same phosphorus antioxidant as above, and 0.07 part by weight of calcium stearate were added and mixed with stirring.
Subsequently, this mixture was melt-kneaded at a resin temperature of 230 ° C. using the same twin-screw extruder as described above and thermally denatured, and then the kneaded product was extruded to obtain pellets of a polypropylene resin composition (PPC-2).
[0077]
Next, a sheet-shaped test piece having a thickness of 2 mm under conditions of 180 ° C. and a mold temperature of 40 ° C. by injection molding using pellets of the above-mentioned polypropylene resin composition (PPC-2), a test piece for bending strength test (ASTM D 790) , A thickness of 3.2 mm, a length of 127 mm, a width of 12.7 mm), and a test piece for tensile testing (ASTM D 638, a length of 115 mm, a thickness of 3.2 mm, a width of 19/6 mm). Using these test pieces, haze, flexural modulus and the like were measured by the above-described methods. The results are shown in Table 1.
[0078]
Further, using a hot parison injection blow molding machine (AOKI TECHNICAL LABORATORY INC: SBIII250S-50), the above polypropylene resin composition (PPC-2) was used as a raw material in a 200 ml container (height 11 cm / diameter 8 cm). ) Was manufactured. The physical properties were measured by the above method using the obtained container. The results are shown in Table 1.
Injection temperature: 180 ° C
Injection time: 4 seconds
Mold temperature: 13 ° C
Cooling time: 4 seconds
Blow pressure: 1.3 MPa
Stretch ratio: 2 times vertical x 2 times horizontal
[0079]
In addition, only the propylene / ethylene random copolymer (PP-2), the propylene homopolymer (PP-3), the propylene / ethylene random copolymer (PP-1) and the organic peroxide are used, and the polypropylene resin is used. As a result of measuring the physical properties of the polypropylene resin obtained by thermal degradation by the same method as the production method of the composition (PPC-2), the MFR was 40 g / 10 min, the Mw / Mn was 2.7, and the ethylene content was 3.8% by weight.
[0080]
Comparative Example 1
In Example 1, using propylene homopolymer (PP-3) and propylene / ethylene random copolymer (PP-4) instead of propylene / ethylene random copolymer (PP-2), thermal degradation was performed. The additive was carried out in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0081]
Comparative Example 2
In Example 1, the melt flow rate was 100 g / 10 min in the same manner as in Example 1 except that the amount of the organic peroxide used together with the polypropylene resin composition (PPC-1) was changed to 0.05 parts by weight. The polypropylene resin composition (ppc-1) was obtained. It carried out like Example 1 except using this polypropylene resin composition (ppc-1). The results are shown in Table 1.
[0082]
[Table 1]
[0083]
As can be seen from the results in Table 1, the polypropylene resin composition of the present invention is excellent in rigidity, transparency, flexibility and impact resistance. A container molded from this resin composition is excellent in transparency and squeeze properties, and is flexible and excellent in drop impact. Thus, it has the outstanding physical property which is not in the conventional polypropylene resin composition, and is very useful.
Claims (14)
(B)造核剤0.05〜0.5重量部を含み、
該ポリプロピレン樹脂(A)が2回以上の熱減成により得られたものであるポリプロピレン樹脂組成物。(A) Melt flow rate (ASTM D 1238, 230 ° C., 2.16 kg load) is 20 to 60 g / 10 min, and molecular weight distribution (Mw / Mn) determined from gel permeation chromatography is 2.2 to 4.0. , With respect to 100 parts by weight of a polypropylene resin having an ethylene content of 2 to 4% by weight,
(B) containing 0.05 to 0.5 parts by weight of a nucleating agent ,
A polypropylene resin composition obtained by subjecting the polypropylene resin (A) to thermal degradation two or more times .
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