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JP3663911B2 - 印刷装置および印刷方法並びに記録媒体 - Google Patents

印刷装置および印刷方法並びに記録媒体 Download PDF

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JP3663911B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷ヘッドを印刷媒体に対して一方向に相対的に移動する副走査を行って該印刷媒体上に印刷を行う印刷装置および印刷方法並びにそのためのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンピュータ等で処理した画像を印刷する印刷装置として、インクジェットプリンタが広く用いられている。インクジェットプリンタは、印刷ヘッドに設けられたノズルから用紙にインクを吐出してドットを形成することで印刷を行う。通常、インクジェットプリンタでは、印刷ヘッドを用紙に対して相対的に往復動する主走査と、用紙を印刷ヘッドに対して一方向に相対的に移動する副走査とを行いつつ画像を形成する。このようなインクジェットプリンタでは、印刷ヘッドに複数のノズルを副走査方向に所定のピッチで配列した形式のものが知られている。かかるプリンタは、上記複数のノズルによって、1回の主走査で複数本のドット列を同時に印刷することが可能であるため、印刷速度が速いという利点がある。
【0003】
複数のノズルを備えた印刷ヘッドを有するインクジェットプリンタの場合、個々のノズルがインクを吐出する特性のバラツキ、あるいは複数のノズル間の配列ピッチのばらつきなどが原因で、ドットの形成位置のずれが生じることがある。かかるずれが視認される程まとまって生じたものはバンディングと呼ばれる。バンディングが生じると印刷された画像の画質は低下する。
【0004】
バンディングを回避するための技術として、例えば米国特許第4、198、642号明細書、あるいは特開昭53−2040号公報などに開示されたような、インターレース印刷と呼ばれる技術が知られている。図18は、インターレース方式の一例を示す説明図である。まず、以下の説明で用いられる各種のパラメータについて説明する。図18の例では、ドットの形成に使用されるノズルの個数は3個である。図18中のノズルピッチk[ドット]は、記録画像のピッチ(ドットピッチw)を単位として、記録ヘッドにおけるノズルの中心点間隔を表した値である。図18の例ではk=2である。スキャン繰り返し回数sは、各ラスタをドットで埋め尽くすのに要する主走査の回数を意味する。図18の例では1回の主走査で各ラスタが埋めつくされているので、スキャン繰り返し回数sは1回である。スキャン繰り返し回数sが2以上の時には、各主走査においては、主走査方向に沿って間欠的にドットが形成されることになる。図18中のLは、副走査における紙送り量を意味しており、この例では3ラスタに相当する。
【0005】
図18において、2桁の数字を含む丸は、それぞれドットの記録位置を示している。丸の中の2桁の数字のうち、左側の数字はノズル番号を示しており、右側の数字は記録順番(何回目の主走査で記録されたか)を示している。
【0006】
図18に示す、インターレース方式の記録では、1回目の主走査において、2番ノズル、3番ノズルにより各ラスタのドットを形成する。1番ノズルではドットを形成しない。次に、図18に示す通り、3ラスタ分の紙送りを行った後、2回目の主走査を行いつつ、1番ノズルから3番ノズルまでを用いて各ラスタを形成する。以後、同様に3ラスタ分の紙送りと、主走査によるラスタの形成とを繰り返し実行することにより、画像を記録する。1回目の主走査において1番ノズルによりラスタを形成しなかったのは、該ラスタの下に隣接するラスタは2回目以降の主走査で形成され得ないからである。
【0007】
インターレース方式とは、このようにラスタを副走査方向に間欠的に形成しつつ、画像を記録する方式をいう。このインターレース方式には、ノズルのピッチやインク吐出特性等のばらつきを、記録画像上で分散させることができるという利点がある。従って、ノズルのピッチや吐出特性にばらつきがあっても、これらの影響を緩和して画質を向上させることができるという効果を奏する。
【0008】
図18では、特定のノズルピッチにおいて各ラスタを1回の主走査で形成する場合について説明した。一般にインターレース記録においては、ノズルピッチkとノズル個数Nnzが互いに素となる関係に選ばれる。このとき、送り量Lは、ノズル個数Nnzとスキャン繰り返し数sを用いてL=Nnz/sなる値に設定される。インターレースによる記録はかかる条件下で上記パラメータを種々設定して実現されることが多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のインターレース印刷を用いたとしても、副走査における紙送り量に誤差がある場合には、その誤差の累積などによってバンディングが発生し、画質の低下が生じることがあった。近年では、インクジェットプリンタの高解像度化が進み、高画質な印刷が要求されている。従って、かかる画質の低下は看過し得ない。かかる問題は、インクジェットプリンタのみならず、ドットを形成して画像を印刷する種々の印刷装置において同様に生じるものである。
【0010】
また、インターレースでは、ノズル個数Nnz等のパラメータが上記条件を満足するように選択されることが多い。従って、場合によっては、ヘッドに備えられたノズルの一部がインターレースモードによる印刷では使用されないこともあった。この場合、印刷に使用されないノズルにおいてインクの目詰まりが生じるおそれもあった。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明は、バンディングが生じることを抑え、高品位な印刷を行うことを可能とする技術を提供することを第1の目的とする。また、インターレースによる印刷において使用されるノズルの偏りを回避することを第2の目的とする。上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明では以下の構成を採った。
【0012】
本発明の印刷装置は、
ヘッドを駆動して印刷媒体の一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、印刷媒体を前記ヘッドに対して前記ラスタを形成するごとに該ラスタに交差する一方向に相対的に移動する副走査を行って、画像を印刷する印刷装置であって、
前記ヘッドは、前記印刷媒体上にドットを形成するドット形成要素を、前記副走査の方向に複数配列して備えるヘッドであり、
前記画像の印刷を開始した後少なくとも1回、前記複数のドット形成要素のうち少なくとも一部のドット形成要素を、ドットの形成に供する有効な要素として選択する選択手段と、
前記選択の前にドットの形成に供されていたドット形成要素と該選択後にドットの形成に供されるドット形成要素との位置関係に応じて、該選択後の副走査の送り量Qを設定する送り量設定手段と、
前記設定された送り量で前記副走査を行う副走査手段と
前記ドット形成要素のうち前記選択されたドット形成要素のみを駆動してドットを形成する印刷ヘッド駆動手段とを備えることを要旨とする。
【0013】
本発明の印刷方法は、
ヘッドを駆動して印刷媒体の一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、印刷媒体を前記ヘッドに対して前記ラスタを形成するごとに該ラスタに交差する一方向に相対的に移動する副走査を行って、画像を印刷する印刷方法のうち、
前記印刷媒体上にドットを形成する複数のドット形成要素を、前記副走査の方向に複数配列して備えるヘッドを用いて画像を印刷する印刷方法であって、
(a)前記画像の印刷を開始した後少なくとも1回、前記複数のドット形成要素のうち少なくとも一部のドット形成要素を、ドットの形成に供する有効な要素として選択する工程と、
(b)前記選択の前後にドットの形成に供されるドット形成要素に応じて、該選択後の副走査の送り量を設定する工程と、
(c)前記設定された送り量で前記副走査を行う工程と、
(d)前記ドット形成要素のうち前記選択されたドット形成要素のみを駆動してドットを形成する工程とを備えることを要旨とする。
【0014】
本発明の印刷装置および印刷方法では、画像の印刷を開始した後、ドット形成要素を、ドットの形成に供する有効な要素として選択し、該選択結果に応じて、その後の副走査の送り量を設定する。例えば、ドット形成要素が#1,#2・・・#10の順に10個備えられており、これらを用いて画像を形成する場合を考える。上記印刷装置では、画像の印刷を開始した後、例えば、#1,#2・・・#8の8個のドット形成要素を有効な要素として選択する。その後は選択された8本の要素でドットを形成し、#9,#10はドットを形成しない。また、いずれのドット形成要素が選択されたかに応じて副走査の送り量が設定される。
【0015】
ドットの形成に供する要素が変化すれば、それに伴って副走査の送り量が変化する。このように、本発明の印刷装置では、画像の印刷を開始した後に副走査の送り量が変化する。副走査において生じる送り誤差は送り量に応じて変化することが多い。送り量に応じた誤差は、送り量過大となる方向に現れる場合もあれば、過小となる方向に現れる場合もある。本発明の印刷装置は副走査の送り量を変化させることによって、上記送り量の誤差の一部が相殺し、副走査の送り誤差を全体として抑制することができる。このため、本発明の印刷装置はバンディングを抑制することができ、印刷される画像の画質を向上することができる。
【0016】
また、本発明の印刷装置では、上述の通り、印刷に用いられるドット形成要素が変化する。従って、印刷中に用いられるドット形成要素の偏りを回避することができる。この結果、ドット形成要素が例えばインクを吐出してドットを形成する要素である場合にはその目詰まり等を防ぐことができる。
【0017】
なお、上記印刷装置および印刷方法では、ドット形成要素を選択した後、該選択結果に応じて副走査の送り量を設定するものとしているが、両者を逆の順番で設定するものとしても構わない。つまり、最初に副走査の送り量を設定し、次に該設定に応じてドットの形成に供されるドット形成要素を選択するものとすることもできる。要するに、画像の印刷中にドット形成要素の選択と副走査の送り量との間に相関を持たせて両者を変更するものであればよい。
【0018】
上記印刷装置等において、「画像の印刷を開始した後少なくとも1回」前記選択を行うものとしたのは、ある所定領域の画像が印刷された後に前記選択を行うものや、ラスタを形成する度に前記選択を行うもの等を全て含むことを意味している。また、「前記複数のドット形成要素のうち少なくとも一部」としたのは、全てのドット形成要素を選択しても構わないことを意味する。また、ドット形成要素を一つおきに選択する等、副走査方向に配列されたドット形成要素の一部の要素をスキップするように選択しても構わない。但し、本明細書では「選択」とは、該選択前後でドットの形成に供されるドット形成要素または副走査の送り量に差違を持たせた選択を意味している。
【0019】
上記説明では、ドット形成要素が10個の場合を例に説明したが、上記効果はドット形成要素の数に依存しない。また、前記有効なドット形成要素の選択は、何度行うものとしてもよい。例えば、ラスタの形成を行う度に該選択を行うものとしてもよい。上述の説明では、ヘッドに備えられた10個のドット形成要素のうち、その一部を選択するものとしているが、ヘッドに備えられた全要素を選択するものとしても構わない。選択の前後でドットの形成に用いられる要素が一部でも異なっていればよい。
【0020】
上記印刷装置において、
前記選択手段が選択する有効な要素は、連続したドット形成要素であるものとすることが望ましい。
【0021】
こうすれば、副走査方向に隙間なくラスタを形成するための、副走査の送り量の設定を容易に行うことができる。
【0022】
上記印刷装置においては、
前記ドット形成要素のうち、ドットの形成に供される要素の数は、予め定めた一定の数Nであることが望ましい。
【0023】
かかる印刷装置では、ドット形成要素の選択が行われる前後で、画像の印刷に供される要素の数は常に一定である。従って、該選択後の副走査の送り量の設定を容易かつ適切に行うことができる。
【0024】
また、この場合において、
前記ヘッドに備えられる前記複数のドット形成要素は、隣接する該ドット形成要素の前記副走査の方向の間隔が所定のピッチで配列されており、
前記送り量設定手段により設定される副走査の送り量Qは、次式により前記副走査の方向のドットの記録ピッチを単位として与えられる送り量であるものとすることが望ましい。
Q=N−k(j−i)
ここで、kは前記ドット形成要素の副走査方向の間隔を該方向のドットの記録ピッチを単位として表した値であり、
iは、前記ドット形成要素の配列の一端から前記副走査方向を正順として要素番号を付した場合に、前記選択前にドットの形成に供されたドット形成要素のうち一方の端に位置する要素の要素番号であり、
jは、前記選択後にドットの形成に供されたドット形成要素のうち前記一方に対応する端に位置する要素の要素番号である。
【0025】
こうすれば、ドットの形成に用いられるドット形成要素が変更された場合でも、空白のラスタを生じることなく、適切にドットを形成することができる。
【0026】
また、上記印刷装置において、
前記ドット形成要素のうち、ドットの形成に供される要素の数が、予め定めた順序で変化するものとすることもできる。
【0027】
こうすれば、ドットの形成に供する有効な要素を選択する自由度が高まる。従って、画質の向上等の効果が更に向上するようにドットの形成要素を選択し、副走査の送り量を設定することが可能となる。
【0028】
さらに、本発明の印刷装置は、
前記印刷ヘッド駆動手段は、前記各ラスタを前記副走査をはさんで2以上の所定の回数Sに分割して形成する手段であり、
前記送り量設定手段は、選択の前後にドットの形成に供されるドット形成要素および前記各ラスタの分割の回数Sに応じて、該選択後の副走査の送り量を設定する手段であるものとすることもできる。
【0029】
かかる印刷装置によれば、各ラスタをいわゆるオーバラップ方式により形成することができる。例えば、各ラスタを2回に分けて形成するオーバラップ方式では、1回目に各ラスタの奇数番目のドットを形成し、2回目に1回目とは異なるドット形成要素を用いて偶数番目のドットを形成する。同様にして3回以上に分けて各ラスタを形成することもできる。オーバラップ方式では、各ラスタを異なるドット形成要素で記録することにより、各要素の機械的な製作誤差等に起因するドットの形成位置のずれを分散させることができ、バンディングを低減することができる。上記印刷装置はオーバラップ方式を採用することにより、更に高画質な印刷が可能となる。
【0030】
この場合において、
前記ドット形成要素のうち、ドットの形成に供される要素の数は、予め定めた一定の数Nであることが望ましい。こうすれば、該選択後の副走査の送り量の設定を容易かつ適切に行うことができる。
【0031】
また、この場合には、
前記ヘッドに備えられる前記複数のドット形成要素は、隣接する該ドット形成要素の前記副走査の方向の間隔が所定のピッチで配列されており、
前記送り量設定手段により設定される副走査の送り量Qは、次式により前記副走査の方向のドットの記録ピッチを単位として与えられる送り量であるものとすることが望ましい。
Q=(N/S)−k(j−i)
ここで、
kは、前記ドット形成要素の副走査方向の間隔を該方向のドットの記録ピッチを単位として表した値であり、
iは、前記ドット形成要素の配列の一端から前記副走査方向を正順として要素番号を付した場合に、前記選択前にドットの形成に供されたドット形成要素のうち一方の端に位置する要素の要素番号であり、
jは、前記選択後にドットの形成に供されたドット形成要素のうち前記一方に対応する端に位置する要素の要素番号である。
【0032】
こうすれば、ドットの形成に用いられるドット形成要素が変更された場合でも、空白のラスタを生じることなく、適切にドットを形成することができる。本発明においては、前記ドット形成要素は全部でA個とした場合、選択されたドット形成要素の数NはAよりも小さい(N<Aである)。また、ドット形成要素の副走査方向の間隔kと(N/S)は互いに素である。各ラスタの分割の回数SはNの因数である。
【0033】
当然、各ラスタをいわゆるオーバラップ方式により記録することができる印刷装置において、
前記ドット形成要素のうち、ドットの形成に供される要素の数が、予め定めた順序で変化するものとすることもできる。
こうすれば、ドット形成要素の選択の自由度が高くなる利点がある。
【0034】
以上で説明した印刷装置を具体的に構成すれば、
ヘッドを駆動して印刷媒体の一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、印刷媒体を前記ヘッドに対して前記ラスタを形成するごとに該ラスタに交差する一方向に相対的に移動する副走査を行って、画像を印刷する印刷装置であって、
前記ヘッドは、前記印刷媒体上にドットを形成するノズルを、前記副走査の方向に複数配列して備えるヘッドであり、
前記画像の印刷を開始した後少なくとも1回、前記複数のノズルのうち少なくとも一部のノズルを、ドットの形成に供する有効なノズルとして選択するためのデータを記憶したメモリと、
前記選択の前後にドットの形成に供されるノズルに応じて、該選択後の副走査の送り量で前記副走査を行う副走査コントローラと、
前記ノズルのうち前記メモリに記憶されたデータに基づいて選択されたノズルのみを駆動してドットを形成する印刷ヘッドコントローラとを備える印刷装置となる。
【0035】
上記印刷装置では、前述のドット形成要素としてノズルを備えている。かかるノズルとしては、インクを吐出して印刷媒体上にドットを形成するものが挙げられる。もっとも、上記説明は、本発明の印刷装置がインクを吐出するタイプの印刷装置にのみ適用可能であることを意味するものではない。また、印刷を開始した後のノズルの選択や、選択後の副走査の送り量の設定は、それぞれメモリやコントローラを用いて電気的に実現される。かかるコントローラとしては、いわゆるCPUなどの汎用の制御素子を用いてもよいし、専用の制御回路を用いてもよい。
【0036】
なお、以上で説明した本発明の全ての印刷装置は、ヘッドを印刷媒体に対して相対的に往復動する主走査を行いつつ、ラスタを形成するタイプの印刷装置のみならず、かかる主走査を行わずにラスタを形成する印刷装置としても構成可能である。また、インクを吐出するタイプの印刷装置のみならず、いわゆるインパクトドット型の印刷装置や、熱転写型の印刷装置にも適用可能である。
【0037】
以上で説明した本発明の印刷装置は、ドットを記録するためのヘッドおよび副走査の制御をコンピュータにより実現させることによっても構成することができる。従って、本発明は、かかるプログラムを記録した記録媒体としての態様を採ることもできる。
【0038】
本発明の記録媒体は、
ドットを形成する複数のドット形成要素を有するヘッドを備える印刷装置について、により印刷媒体を前記ヘッドに対して一方向に相対的に移動する副走査を制御するためのプログラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体であって、
画像の印刷を開始した後少なくとも1回、前記複数のドット形成要素のうち少なくとも一部のドット形成要素を、ドットの形成に供する有効な要素として選択する機能と、
前記選択の前後にドットの形成に供されるドット形成要素に応じて、該選択後の副走査の送り量を設定する機能とを実現するプログラムを記録した記録媒体である。
【0039】
上記記録媒体に記録されたプログラムが、前記コンピュータに実行されることにより、先に説明した本発明の印刷装置を実現することができる。なお、記憶媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。また、コンピュータに上記の印刷装置の制御機能を実現させるコンピュータプログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給装置としての態様も含む。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、実施例に基づいて説明する。
(1)装置の構成:
図1は、本発明の印刷装置の一実施例としてのカラープリンタ22を用いた画像処理装置の構成を示すブロック図である。図示するように、コンピュータ90にスキャナSCNとカラープリンタ22とが接続されている。コンピュータ90は、スキャナSCN等から取り込まれた画像を種々のアプリケ−ションプログラムにより扱うことができる。このアプリケーションプログラムから画像の印刷指令が出されると、コンピュータ90は、内部に備えられたプリンタドライバを起動して印刷イメージデータをプリンタ22で印刷可能な印刷データに変換し、プリンタ22に出力する。プリンタ22は、この印刷データを受け取って、後述する種々の制御を実行しつつ画像を印刷する。後述する通り、本実施例のプリンタ22は、種々のモードで印刷を行うことができる。コンピュータ90からプリンタ22に転送されるデータには、印刷モードを指定するためのデータも含まれている。
【0041】
なお、コンピュータ90は、フレキシブルディスクドライブ15やCD−ROMドライブ16を備えており、それぞれフレキシブルディスクFDやCD−ROMに記録されたプログラムを読みとり可能である。また、コンピュータ90は、モデム18を介して公衆電話回線PNTに接続可能となっている。コンピュータ90は、公衆電話回線PNTを通じて外部のネットワークに接続されている特定のサーバーSVに接続してプログラムをコンピュータ90内部のハードディスクにダウンロードすることも可能である。また、コンピュータ90は、プリンタ22に種々のデータを転送可能であるから、上記プログラムをプリンタ22に転送することもできる。
【0042】
図2は本実施例のソフトウェア構成を示すブロック図である。本実施例のプリンタ22は、印刷モード設定部1、印刷モードテーブル12、駆動部制御部2、主走査駆動部3、副走査駆動部4、印刷ヘッド駆動部5、ラスタデータ格納部6から構成される。
【0043】
コンピュータ90からプリンタ22に転送されるデータには、印刷イメージデータと印刷モード指定データとがある。印刷モード設定部1は、印刷モード指定データに応じて印刷モードテーブル12を参照し、ドットの形成に用いるノズルや副走査の送り量等を設定する。印刷モードテーブル12の内容については後に詳述する。印刷モード設定部1により設定された上記諸量は、駆動部制御部2に伝えられる。駆動部制御部2は、主走査駆動部3、副走査駆動部4、および印刷ヘッド駆動部5の駆動量および駆動タイミングなどを制御する。主走査駆動部3は印刷ヘッドを往復動する主走査を行い、副走査駆動部4は、用紙を主走査方向に対して交差する副走査方向に搬送する。印刷ヘッド駆動部5は、ラスタデータ格納部6に格納された印刷イメージデータに基づき、印刷ヘッドのノズルを駆動して、用紙にインクを吐出する。
【0044】
次に、図3によりプリンタ22の概略構成を説明する。図示するように、このプリンタ22は、紙送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ31に搭載された印字ヘッド28を駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、これらの紙送りモータ23,キャリッジモータ24,印字ヘッド28および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とから構成されている。以下、この順に各機構等について説明する。
【0045】
キャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0046】
なお、このキャリッジ31には、黒インク(Bk)用のカートリッジ71とシアン(C1),ライトシアン(C2)、マゼンタ(M1),ライトマゼンダ(M2)、イエロ(Y)の5色のインクを収納したカラーインク用カートリッジ72が搭載可能である。シアンおよびマゼンダの2色については、濃淡2種類のインクを備えていることになる。キャリッジ31の下部の印字ヘッド28には計6個のインク吐出用ヘッド61ないし66が形成されており、キャリッジ31の底部には、この各色用ヘッドにインクタンクからのインクを導く導入管67(図4参照)が立設されている。キャリッジ31に黒(Bk)インク用のカートリッジ71およびカラーインク用カートリッジ72を上方から装着すると、各カートリッジに設けられた接続孔に導入管67が挿入され、各インクカートリッジから吐出用ヘッド61ないし66へのインクの供給が可能となる。
【0047】
インクの吐出およびドット形成を行う機構について説明する。図4はインク吐出用ヘッド28の内部の概略構成を示す説明図である。インク用カートリッジ71,72がキャリッジ31に装着されると、図4に示すように毛細管現象を利用してインク用カートリッジ内のインクが導入管67を介して吸い出され、キャリッジ31下部に設けられた印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし66に導かれる。なお、初めてインクカートリッジが装着されたときには、専用のポンプによりインクを各色のヘッド61ないし66に吸引する動作が行われるが、本実施例では吸引のためのポンプ、吸引時に印字ヘッド28を覆うキャップ等の構成については図示および説明を省略する。
【0048】
各色のヘッド61ないし66には、後で説明する通り、各色毎に48個のノズルNzが設けられており(図6参照)、各ノズル毎に電歪素子の一つであって応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピエゾ素子PEとノズルNzとの構造を詳細に示したのが、図5である。図5上段に図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズルNzまでインクを導くインク通路68に接する位置に設置されている。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギの変換を行う素子である。本実施例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加することにより、図5下段に示すように、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路68の一側壁を変形させる。この結果、インク通路68の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノズルNzの先端から高速に吐出される。このインク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙Pに染み込むことにより、印刷が行われる。
【0049】
図6は、インク吐出用ヘッド61〜66におけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図である。これらのノズルの配置は、各色ごとにインクを吐出する6組のノズルアレイから成っており、48個のノズルNzが一定のノズルピッチkで千鳥状に配列されている。各ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致している。なお、各ノズルアレイに含まれる48個のノズルNzは、千鳥状に配列されている必要はなく、一直線上に配置されていてもよい。但し、図7に示すように千鳥状に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さく設定し易いという利点がある。
【0050】
図7にノズルアレイの拡大図および該ノズルアレイにより形成されるドットの様子を示す。図7の左側に示したのがノズルアレイの拡大図であり、右側に示したのが形成されるドットの様子である。右側に破線で示した円は、ノズルアレイを副走査することにより、形成可能なドットを意味している。つまり、本実施例ではノズルピッチ:記録ピッチ=2:1なる関係にある。なお、いわゆるドットの白抜けを防止するために、各ドットは主走査方向および副走査方向に互いに隣接するドットと一部重なる径で形成される。
【0051】
最後にプリンタ22の制御回路40の内部構成を説明するとともに、図6に示した複数のノズルNzからなるヘッド28を駆動する方法について説明する。図8は制御回路40の内部構成を示す説明図である。図8に示す通り、この制御回路40の内部には、CPU41,PROM42,RAM43の他、コンピュータ90とのデータのやりとりを行うPCインタフェース44と、紙送りモータ23、キャリッジモータ24および操作パネル32などとの信号をやりとりする周辺入出力部(PIO)45と、計時を行うタイマ46と、ヘッド61〜66にドットのオン・オフの信号を出力する駆動用バッファ47などが設けられており、これらの素子および回路はバス48で相互に接続されている。
【0052】
また、制御回路40には、所定周波数で駆動波形(図9参照)を出力する発信器51、および発信器51からの出力をヘッド61〜66に所定のタイミングで分配する分配器55も設けられている。制御回路40は、コンピュータ90で処理された印刷イメージデータを受け取り、これを一時的にRAM43に蓄え、所定のタイミングで駆動用バッファ47に出力する。また、制御回路40は、キャリッジ31の主走査の制御、各ノズルの駆動の制御、および副走査の制御等を行っている。なお、駆動用バッファ47は図2に示したラスタデータ格納部6に対応する。
【0053】
制御回路40がヘッド61〜66に対して信号を出力する形態について説明する。図9は、ヘッド61〜66の1つのノズル列を例にとって、その接続について示す説明図である。ヘッド61〜66の一つのノズル列は、駆動用バッファ47をソース側とし、分配出力器55をシンク側とする回路に介装されており、ノズル列を構成する各ピエゾ素子PEは、その電極の一方が駆動用バッファ47の各出力端子に、他方が一括して分配出力器55の出力端子に、それぞれ接続されている。分配出力器55からは図9に示す通り、発信器51の駆動波形が出力されている。CPU41から各ノズル毎にオン・オフを定め、駆動用バッファ47の各端子に信号を出力すると、駆動波形に応じて、駆動用バッファ47側からオン信号を受け取っていたピエゾ素子PEだけが駆動される。この結果、駆動用バッファ47からオン信号を受け取っていたピエゾ素子PEのノズルから一斉にインク粒子Ipが吐出される。
【0054】
図6に示す通り、ヘッド61〜66は、キャリッジ31の搬送方向に沿って配列されているから、それぞれのノズル列が用紙Pに対して同一の位置に至るタイミングはずれている。従って、CPU41は、このヘッド61〜66の各ノズルの位置のずれを勘案した上で、必要なタイミングで各ドットのオン・オフの信号を駆動用バッファ47を介して出力し、各色のドットを形成している。また、図6に示した通り、各ヘッド61〜66においてノズルが2列に形成されている点も同様に考慮してオン・オフの信号の出力が制御されている。
【0055】
以上説明したハードウェア構成を有するプリンタ22は、紙送りモータ23により給紙側のローラその他のローラを回転して用紙Pを搬送しつつ、キャリッジ31をキャリッジモータ24により往復動させ、同時に印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし66のピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を行い、ドットを形成して用紙P上に多色の画像を形成する。
【0056】
なお、本実施例では、既に述べた通りピエゾ素子PEを用いてインクを吐出するヘッドを備えたプリンタ22を用いているが、他の方法によりインクを吐出するプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、インク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡(バブル)によりインクを吐出するタイプのプリンタに適用するものとしてもよい。また、いわゆるドットインパクト型のプリンタや熱転写型のプリンタを用いるものとしてもよい。
【0057】
(2)印刷制御処理
次に、本実施例のプリンタ22における印刷制御処理について説明する。図10は印刷制御処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、プリンタ22のCPU41(図8参照)が実行する処理である。印刷制御処理が開始されると、CPU41は印刷イメージデータを読み込む(ステップS100)。この印刷イメージデータは、コンピュータ90が処理したデータであり、プリンタ22の各ヘッド61〜66のそれぞれのノズルについてのオン・オフを示すデータ列である。CPU41は、印刷イメージデータとともに印刷モード指定データも読み込み(ステップS105)、印刷モード指定データに基づいて使用ノズルブロックを設定する(ステップS110)。
【0058】
印刷モードおよび使用ノズルブロックの設定について説明する。使用ノズルブロックの設定は、図2に示した印刷モード設定部1が印刷モードテーブル12を参照して行う処理であると言い換えることもできる。図11に本実施例における印刷モードテーブル12の内容を示す。なお、先に説明した通り、本実施例のプリンタ22は、現実には各ヘッドに48個のノズルを備えているが、以下では説明の便宜上8個のノズルを備えているものと仮定して説明する。
【0059】
印刷モードテーブル12には、印刷解像度、およびこれに対応する印刷モード、使用するノズルブロックの組み合わせ(変更順序)、搬送量(副走査量)などの印刷手順が記録されている。本実施例では、印刷解像度が360dpiの場合には、印刷モードとして、通常あるいはノズルブロック選択インターレースモードが選択可能である。また、印刷データにおける印刷解像度が720dpiの場合には、印刷モードとして、通常のインターレースにおけるオーバラップ印刷とノズルブロック選択インターレースモードが選択可能である。なお、上記の360dpiの2つのモードにおけるそれぞれの印刷について、コンピュータ90から転送される印刷イメージデータは共通である。また720dpiの2つのモードにおけるそれぞれの印刷に使用される印刷イメージデータも共通である。ステップS105で読み込む印刷モード指定データは、解像度およびそれぞれの印刷モードを特定するデータである。
【0060】
解像度360DPIに対する、印刷モードテーブル12の設定内容について説明する。通常の印刷モードに対しては、スキャン繰り返し数=1、使用ノズル数=3、使用ノズルブロック=1、副走査=3という値が印刷モードテーブル12に記憶されている。スキャン繰り返し数とは各ラスタを形成するために要する主走査の回数を意味する。使用ノズル数とは、ヘッドに備えられているノズルのうち実際に印刷に用いられるノズル数を示している。図12に使用ノズルと解像度の対応を示す。図示する通り、ヘッドに備えられた8つのノズルのうち低解像度の360DPIで印刷する場合には、#1〜#4の4本のノズルが使用できる。図11に示した通り、通常の印刷モードが選択された場合には、この中の3本のノズルを使用して印刷を実行する。使用ノズルブロックに記憶された値は、ヘッドに備えられた複数のノズルのうち印刷に使用されるノズル列の先頭のノズルを特定している。通常の印刷モードでは使用ノズルブロックが値1となっている。先に説明した通り使用ノズル数は3本であるから、この場合には#1,#2,#3の3本のノズルが印刷に用いられることを意味している。副走査量は副走査の送り量をドットの記録ピッチを単位として表している。
【0061】
解像度が360DPIにおいて、ノズルブロック選択インターレースモードが選択された場合は、それぞれのパラメータが次の通り設定される。スキャン繰り返し数および使用ノズル数は通常の印刷モードの場合と同じである。つまり、各主走査においては、3つのノズルを選択してノズルブロックとした。使用ノズルブロックは値1,2,1の3通りが設定される。使用ノズルブロックは主走査とともに順次変更される。これは3通りの使用ノズルブロックを1→2→1→1→2・・のように周期的に使用することを意味している。使用ノズルブロックは変わるものの使用ノズル数は3本で一定である。使用ノズルブロックと印刷に使用されるノズルの番号との対応は、次の通りである。
使用ノズルブロック=1 → #1,#2,#3;
使用ノズルブロック=2 → #2,#3,#4;
また、副走査量も主走査とともに順次変更される。使用ノズルブロックの値1,2,1に対して、副走査量としてそれぞれ値3,1,5が設定されている。
【0062】
上述した使用ノズルブロックと副走査の送り量との関係は、次の通りである。使用ノズル数をN、ノズルアレイにおける副走査方向のノズル間隔をkドットピッチ(図6参照)、使用ノズルブロックがiからjに変わったとすると、そのときの副走査の送り量Qは次式(1)となる。
Q=N−k(j−i) …(1)
例えば、本実施例では、ノズルの間隔kが値2であり、使用ノズル数Nが値3である。使用ノズルブロックが1→2になったとすれば、副走査の送り量Qは、
Q=3−2(2−1)=1
と求められる。図11の使用ノズルブロック2に対応する副走査量には、こうして求められた値1が記憶されている。
【0063】
解像度720DPIに対する印刷モードテーブル12の内容は次の通りである。通常の印刷モードでは、スキャン繰り返し数が値2、使用ノズル数が値6、使用ノズルブロックが1、副走査量が値3に設定されている。スキャン繰り返し数が値2であるから、各ラスタは2回の主走査で形成されることになる。これは、いわゆるオーバラップ方式による印刷が行われることを意味している。解像度が高い場合には、高画質が望まれることが多いため、オーバラップ方式による印刷を採用しているのである。もとより、1回の主走査で各ラスタを形成するものとしても構わない。図12に示す通り、解像度720DPIの場合には、&1〜&8の8本のノズルを全て使用することができる。通常の印刷モードでは、このうち&1〜&6までの6本のノズルを用いることになる。
【0064】
一方、ノズルブロック選択インターレースの場合、スキャン繰り返し数および使用ノズル数は、通常の印刷モードの場合と同じである。使用ノズルブロックは主走査とともに順次変更される。使用ノズルブロックは、値1,2,3,3,2,1の6つが設定されており、印刷に用いられるノズルがこの順で周期的に変化することを意味している。使用ノズルブロックと印刷に使用されるノズルの番号との対応は、次の通りである。
使用ノズルブロック=1 → &1,&2,&3,&4,&5,&6;
使用ノズルブロック=2 → &2,&3,&4,&5,&6,&7;
使用ノズルブロック=3 → &3,&4,&5,&6,&7,&8;
また、この場合、搬送量(副走査量)も主走査とともに順次変更される。使用ノズルブロックの値1,2,3,3,2,1に対して、副走査量としてそれぞれ値3,1,1,3,5,5が設定されている。
【0065】
上述した使用ノズルブロックと副走査の送り量との関係は、次の通りである。使用ノズル数をN、ノズル間隔をkドットピッチ(図6参照)、スキャン繰り返し数をS、使用ノズルブロックがiからjに変わったとすると、そのときの副走査の送り量Qは、次式(2)となる。
Q=(N/S)−(j−i)k …(2)
例えば、本実施例では、ノズルの間隔kが値2であり、使用ノズル数Nが値6である。使用ノズルブロックが1→2になったとすれば、副走査の送り量Qは、
Q=(6/2)−2(2−1)=1;
と求められる。図11の使用ノズルブロック2に対応する副走査量には、こうして求められた値1が記憶されている。
【0066】
なお、上記において、印刷ヘッド28のノズルアレイを構成するノズル数をAとした場合、前記ノズルブロックを構成するノズル数NはAよりも小さく(N<A)、kとN/Sは互いに素であり、SはNの因数である。
【0067】
図10に戻り、印刷制御処理ルーチンの内容について引き続き、説明する。使用ノズルブロックの設定(ステップS110)では、上述した種々の値が記憶されている印刷モードテーブル12を参照して、印刷モード指定データに応じた使用ノズルブロックが選択される。
【0068】
次いで、CPU41は主走査を行いドットを形成する(ステップS115)。この処理は、図2における駆動部制御部2を介して主走査駆動部3によりなされる主走査および印刷動作と言い換えることもできる。このとき、CPU41は先に選択された使用ノズルブロックでラスタを形成するための処理を実行している。つまり、使用ノズルブロックに応じて駆動用バッファ47(図8参照)へのデータの転送先を制御しているのである。例えば、図12に示した#1〜#4までのノズルのうち、#1〜#3までのノズルが使用される場合、ステップS100で読み込んだ印刷イメージデータを駆動用バッファ47のノズル#1〜#3に対応する箇所に転送する。#4にはインクが吐出されないようにするためのマスクデータが転送される。
【0069】
こうして主走査を行ってラスタを形成した後は、印刷終了の有無が判断される(ステップS120)。これは、例えば、RAM43等に一時的に記憶されている印刷イメージデータにおける未処理の印刷イメージデータの有無やコンピュータ90からの印刷イメージデータの転送の有無により判断され、これらのデータがない場合には印刷終了と判断される。
【0070】
未処理の印刷イメージデータがある場合等には印刷継続と判断され、次に、印刷モードテーブル12が参照され、副走査量がセットされる(ステップS125)。これは、印刷モード設定部1が印刷モードテーブル12の副走査量を読み出す処理と言い換えることもできる。次いで、この副走査量に基づき、副走査が行われる(ステップS130)。副走査は、駆動部制御部2を介して副走査駆動部4により行われると言い換えることもできる。以後は、同様にして、主走査および副走査が、印刷イメージデータがなくなるまで継続される。
【0071】
なお、印刷モードとして、オーバラップ(ノズルブロック選択オーバラップモード)が選択された場合も同様の手順で主走査、および副走査が行われる。
【0072】
次に、図13〜図16により、本実施の形態のインクジェットプリンタ22の具体的な動作を説明する。図13は、解像度360DPI(以下、低解像度という)での通常モードによるドットの形成の様子を示す説明図である。図示の便宜上、図13の例では、印刷ヘッドとして、ノズル間隔が2ドットピッチである4つのノズルを有してなるノズルアレイを備えたものとして示した。この4つのノズルは、先に図12で示した#1〜#4に対応するものである。図13の左側に丸囲みの数字で示したのがノズルである。それぞれ丸の中の数字が図12の#1〜#4を意味している。図13では、1回目から6回目の主走査におけるヘッドの相対的な位置を示したている。また、それぞれの位置にヘッドがあるときに形成されるドット列の様子を図13の右側に示した。それぞれ丸囲みの数字がドット列を意味している。また、数字は各ドットを形成するノズルの番号を意味している。
【0073】
図11で示した通り、低解像度での通常印刷モードの場合には、#1〜#3までの3本を用いて印刷が行われる。従って、図13ではドットの形成に用いられない#4のノズルを破線で示した。この3本のノズルを用いて3ドット相当の一定の副走査量で副走査を行うと、図13の右側に示す通り画像を印刷することができる。なお、1回目の主走査では、#1のノズルもドットを形成しない。図13の右側に示される通り、副走査との関係で、下側に隣接するラスタが空白のラスタになってしまうからである。
【0074】
図14は、低解像度でのノズルブロック選択インターレースモードによるドットの形成の様子を示す説明図である。図中の記号の意味は図13と同じである。このモードにおけるドットの記録について図11を参照しつつ説明する。図11で使用ノズル数として値3が設定されているため、このモードでは全ての主走査で使用するノズル数は3本である。1回目の主走査では、#1〜#3のノズルが使用される。図14では、ドットの形成に使用されない#4のノズルを破線で示した。但し、図13の場合と同様の理由により、実際には#1のノズルもドットを形成しない。
【0075】
2回目の主走査では、#2〜#4のノズルが使用される。図14では、ドットの形成に使用されない#1のノズルを破線で示した。このとき、図11から分かる通り、副走査の送り量は1に設定されている。従って、2回目の主走査に移行する際には、1ドット分の副走査を実行した後、主走査を行ってドットを形成する。3回目の主走査では、再び#1〜#3のノズルが使用される。このときの副走査量は5に設定されている。従って、3回目の主走査に移行する際には、5ドット分の副走査を実行した後、主走査を行ってドットを形成する。以後、同様にして画像を形成する。
【0076】
ノズルブロック選択モードによる記録(図14)と、通常モードによる記録(図13)とを比較する。両者とも、同じ領域にドットを形成することができる。通常モードでは、#1〜#3の一定のノズルを使用して画像を印刷するため、副走査方向の送り量は一定である。これに対し、ノズルブロック選択モードで印刷した場合には、ドットの形成に用いるノズルの組み合わせを変更しているため、副走査の送り量が周期的に変更する。
【0077】
上述の通り、ノズルブロック選択インターレースモードでは、使用ノズルブロックの順序は、(#1、#2、#3)→(#2、#3、#4)→(#1、#2、#3)の繰り返しとした。さらに、各主走査における副走査量は、1ドットピッチ→5ドットピッチ→3ドットピッチの繰り返しとした。そして、これらの繰り返しのドットピッチの合計数である9ドットピッチ(1+5+3)を、各3回のパスにおいて行った。この場合、3回のパスにおける平均の搬送量は3ドットピッチである。これは通常モードにおける副走査の送り量と一致している。
【0078】
図15は、解像度720DPI(以下、高解像度という)での通常モードによるドットの形成の様子を示す。図中の記号の意味は図13と同じである。図11に示す通り、高解像度の通常モードでは、ノズル間隔が2ドットピッチである8つのノズルを有してなるノズルアレイのうちの6つのノズルを選択してノズルブロックとした。図12に示した&1〜&6の6本のノズルである。これらのノズルを使用してスキャン繰り返し数2のオーバラップ方式による印刷が行われる。図15では、ドットの形成に使用されない&7,&8のノズルを破線で示した。
【0079】
図15に示す通り、3ドットピッチの一定の送り量で副走査を行って、各ラスタを形成すると、例えば、1回目の主走査における&4のノズルと3回目の主走査における&1のノズルの副走査方向の位置が同じになる。このように各ラスタを異なる2つのノズルで形成可能となる。通常モードでは、各ラスタを構成するデータを図15の左端から奇数番目と偶数番目のグループに分ける。奇数番目のドットの形成に対応するデータでは、ドットを形成しないことを意味するマスクデータが偶数番目の画素について設定されている。逆に偶数番目のドットの形成に対応するデータでは、奇数番目の画素についてマスクデータが設定されている。データコンピュータ90からはこのように設定された印刷イメージデータが転送される。従って、プリンタ22のCPU41は、かかるデータを駆動用バッファ47の各ノズルに対応した場所に転送すれば、オーバラップ方式による印刷が実現される。なお、図15に示す通り、実際には1回目の主走査において&1〜&4のノズルはドットを形成しない。また、2回目の主走査において&1〜&3のノズルはドットを形成しない。これは、図15に示すように、これらのノズルで形成されるラスタは、隣接するラスタを完全に形成することができないからである。
【0080】
図16は、高解像度でのノズルブロック選択インターレースモードによるドットの形成の様子を示す説明図である。図中の記号の意味は図13と同じである。このモードにおけるドットの記録について図11を参照しつつ説明する。図11で使用ノズル数として値6が設定されているため、このモードでは全ての主走査で使用するノズル数は6本である。また、スキャン繰り返し数も2であり、通常モードの場合と同じく各ラスタを2回の主走査で形成するオーバラップ方式が採られる。1回目の主走査では、&1〜&6のノズルが使用される。図16では、ドットの形成に使用されない&7,&8のノズルを破線で示した。但し、図15の場合と同様の理由により、実際には&1〜&4のノズルもドットを形成しない。
【0081】
2回目の主走査では、&2〜&7のノズルが使用される。図16では、ドットの形成に使用されない&1および&8のノズルを破線で示した。このとき、図11から分かる通り、副走査の送り量は1に設定されている。従って、2回目の主走査に移行する際には、1ドット分の副走査を実行した後、主走査を行ってドットを形成する。3回目の主走査では、&3〜&8のノズルが使用される。このときの副走査量は1に設定されている。従って、3回目の主走査に移行する際には、1ドット分の副走査を実行した後、主走査を行ってドットを形成する。以後、同様にして画像を形成する。高解像度におけるノズルブロック選択インターレースモードによる印刷では、使用ノズルブロックを(&1〜&6)→(&2〜&7)→(&3〜&8)→(&3〜&8)→(&2〜&7)→(&1〜&6)の繰り返しとした。
【0082】
ノズルブロック選択モードによる記録(図16)と、通常モードによる記録(図15)とを比較する。両者とも、同じ領域にドットを形成することができる。通常モードでは、&1〜&6の一定のノズルを使用して画像を印刷するため、副走査方向の送り量は一定である。これに対し、ノズルブロック選択モードで印刷した場合には、ドットの形成に用いるノズルの組み合わせを変更しているため、副走査の送り量が周期的に変更する。具体的には、各主走査における副走査量は、使用ノズルブロックの周期的な変化に伴い、1ドットピッチ→1ドットピッチ→3ドットピッチ→5ドットピッチ→5ドットピッチ→3ドットピッチの繰り返しで変化する。これらの繰り返しのドットピッチの合計数である18ドットピッチ(1+1+3+5+5+3)を、各6回のパスにおいて行う。この場合、6回のパスにおける平均の副走査量は3ドットピッチである。これは通常モードにおける副走査量と一致する。
【0083】
以上で説明した本実施例のプリンタ22によれば、ノズルブロック選択モードによる印刷が実行されたときには、副走査量を変化させながらインターレース方式による記録を行って、画像を印刷することができる。副走査において生じる送り誤差は送り量に応じて変化することが多い。送り量に応じた誤差は、送り量過大となる方向に現れる場合もあれば、過小となる方向に現れる場合もある。従って、本実施例のプリンタ22によれば、副走査における誤差の累積に起因してドットの形成位置が副走査方向にずれることを防止できる。この結果、バンディングによる画質低下なしに、高品位な印刷が行うことができる。
【0084】
図13および図15に示した一定の送り量のインターレースを行う場合には、印刷に使用されないノズルが存在する。これに対し、上記実施例のプリンタ22によれば、上述の通り、印刷に用いられるノズルブロックが変化する。低解像度では#1〜#3のノズルブロックと#2〜#4のノズルブロックの2種類を用いている。高解像度では&1〜&6、&2〜&7、&3〜&8の3種類のノズルブロックを用いている。従って、印刷中に用いられるドット形成要素の偏りを回避することができる。この結果、一部のノズルが目詰まりすること等を防ぐことができる。
【0085】
上記説明では、図示の便宜上、8つのノズルを備える場合を例にとって説明したが、本実施例のプリンタ22は図6に示した通り各ヘッドに48個のノズルを備えている。本発明はこれらのノズル数の他、いずれのノズル数でも実現することができる。当然、上記実施例における解像度のみならずいずれの解像度でも適用できる。また、使用ノズルブロックの設定も図11に示した他、種々の設定が可能である。
【0086】
上記実施例では、ノズルブロック選択インターレースモードにおける使用ノズル数は一定としている。図11に示す通り、低解像度の場合には使用ノズル数は値3とし、高解像度の場合には値6としている。これに対し、使用ノズル数を変化させるものとしても構わない。また、上記実施例では、低解像度の場合はスキャン繰り返し数を1とし、高解像度の場合はスキャン繰り返し数を2としているが、さらに大きな値に設定しても構わないし、双方ともに値1としても構わない。
【0087】
使用ノズル数を変化させた場合のドットの形成の様子を図17に示す。図中の記号の意味は図13と同じである。図17では、副走査方向に6ドットのピッチで#1〜#4の4つのノズルを備えるヘッドを例にとって示した。スキャン繰り返し数は1である。使用するノズル数は4本→3本で周期的に変化する。4つのノズルを使用する場合には#1〜#4のノズルを用い、3つのノズルを使用する場合には#1〜#3のノズルを用いる。つまり、使用ノズルブロックを(#1〜#4)→(#1〜#3)の繰り返しとした。また、各ノズル数に対応する副走査量は、値2および5に設定した。
【0088】
図示を省略するが、この実施例の場合には、図11における印刷モードテーブル12には、以下の2組の値が記憶されていることになる。
使用ノズル数 =4;
使用ノズルブロック=1;
副走査量 =5;
および
使用ノズル数 =3;
使用ノズルブロック=1;
副走査量 =2;
【0089】
1回目の主走査では、#1〜#4のノズルが使用される。但し、上述したいくつかの実施例の場合と同様の理由により、実際には#1、#2のノズルはドットを形成しない。次に、2ドット分の副走査を実行した後、2回目の主走査を行う。2回目の主走査では、#1〜#3のノズルが使用される。図17では、ドットの形成に使用されない#4のノズルを破線で示した。さらに、5ドット分の副走査を実行した後、3回目の主走査を行う。3回目の主走査では、再び#1〜#4のノズルが使用される。以後、同様にして画像を形成する。
【0090】
このように使用するノズル数を変化させても画像を形成することができる。使用するノズル数の変化も許容することにより、ノズルブロックの選択における自由度が大きく向上する。この結果、画質の向上により効果的な送り量が実現されるようにノズルブロックを選択したり、使用するノズルの偏りがより低減されるようにノズルブロックを選択することができる。上述の例では、使用するノズル数は2種類の値を交互に使用しているが、その他種々の組み合わせが可能である。当然、上述したノズルピッチおよびノズル数からなるヘッドに限定されるものでもない。
【0091】
以上で説明した実施例においては、ヘッドに備えられたノズルのうち連続した部分をノズルブロックとして選択しているが、必ずしも連続した部分を選択する必要はない。例えば、図17に示した例において、#1〜#4のノズルのうち、#1および#3の2つのノズルをノズルブロックとして選択するものとしても構わない。
【0092】
なお、以上の実施例では、ドット形成要素としてノズルを備えたインクジェットプリンタに適用した実施の形態を説明したが、本発明はその他、同様なドット形成要素を備えた印刷装置、例えばインパクトドット形式のプリンタ、感熱式プリンタ、熱転写式などの印刷装置にも同様に適用できるものである。また、インクジェットプリンタにおいても、上述の実施例で説明したピエゾ素子を備えるタイプのプリンタの他、ノズルに備えられたヒータに通電してインクを加熱することによって生じる気泡でインク吐出するタイプのプリンタ等、種々の方式のプリンタに適用可能である。
【0093】
以上で説明した通り、本発明のプリンタ22は印刷制御処理(図10)をCPU41が制御用のソフトウェアを実行することによって実現している。従って、本発明はかかる制御処理を実現するためのプログラムを記録した記録媒体としての態様により実現することも可能である。かかる記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体が挙げられる。また、コンピュータに上記の印刷装置の制御機能を実現させるコンピュータプログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給装置としての態様も含む。これらのプログラムはコンピュータ90により実行されるものとしても構わないし、プリンタ22に備えられた制御装置40に実行されるものとしても構わない。
【0094】
以上、本発明の種々の実施例について説明してきたが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態による実施が可能である。例えば、上記実施例で説明した印刷制御処理は、その一部または全部をハードウェアにより実現してもよい。また、上記実施例では印刷制御処理をプリンタ22のCPU41が実行するものとしているが、コンピュータ90のCPUで実行するものとしても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷装置の概略構成図である。
【図2】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図3】本発明のプリンタの概略構成図である。
【図4】本発明のプリンタのドット記録ヘッドの概略構成を示す説明図である。
【図5】本発明のプリンタにおけるドット形成原理を示す説明図である。
【図6】本発明のプリンタにおけるノズル配置例を示す説明図である。
【図7】本発明のプリンタにおけるノズル配置の拡大図および形成されるドットとの関係を示す説明図である。
【図8】プリンタの制御装置の内部構成を示す説明図である。
【図9】ドットを形成するための信号がヘッドに送られる様子を示す説明図である。
【図10】印刷制御処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図11】印刷モードテーブル12の内容を示す説明図である。
【図12】解像度とノズルの対応関係を示す説明図である。
【図13】低解像度における通常モードでのドットの形成の様子を示す説明図である。
【図14】低解像度におけるノズルブロック選択インターレースモードによるドットの形成の様子を示す説明図である。
【図15】高解像度における通常モードでのドットの形成の様子を示す説明図である。
【図16】高解像度におけるノズルブロック選択インターレースモードによるドットの形成の様子を示す説明図である。
【図17】使用するノズル数を変化させた場合におけるノズルブロック選択インターレースモードによるドットの形成の様子を示す説明図である。
【図18】インターレース方式によるドットの記録の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
【符号の説明】
1…印刷モード設定部
2…駆動部制御部
3…主走査駆動部
4…副走査駆動部
5…印刷ヘッド駆動部
6…ラスタデータ格納部
12…印刷モードテーブル
15…フレキシブルドライブ
16…CD−ROMドライブ
18…モデム
22…カラープリンタ
23…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
28…印字ヘッド
31…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置検出センサ
40…制御回路
41…CPU
42…プログラマブルROM(PROM)
43…RAM
44…PCインタフェース
45…周辺入出力部(PIO)
46…タイマ
47…駆動用バッファ
48…バス
51…発信器
55…分配出力器
61、62、63、64、65、66…インク吐出用ヘッド
67…導入管
68…インク通路
71…黒インク用のカートリッジ
72…カラーインク用カートリッジ
90…パーソナルコンピュータ

Claims (12)

  1. ヘッドを駆動して印刷媒体の一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、印刷媒体を前記ヘッドに対して前記ラスタを形成するごとに該ラスタに交差する一方向に相対的に移動する副走査を行って、画像を印刷する印刷装置であって、
    前記ヘッドは、前記印刷媒体上にドットを形成するドット形成要素を、前記副走査の方向に複数配列して備えるヘッドであり、
    前記画像の印刷を開始した後少なくとも1回、前記複数のドット形成要素のうち少なくとも一部のドット形成要素を、ドットの形成に供する有効な要素として選択する選択手段と、
    前記選択の前にドットの形成に供されていたドット形成要素と該選択後にドットの形成に供されるドット形成要素との位置関係に応じて、該選択後の副走査の送り量Qを設定する送り量設定手段と、
    前記設定された送り量で前記副走査を行う副走査手段と
    前記ドット形成要素のうち前記選択されたドット形成要素のみを駆動してドットを形成する印刷ヘッド駆動手段と、
    を備え、
    前記ドット形成要素のうち、ドットの形成に供される要素が予め定めた順序で変化するのに伴って、前記副走査の送り量が予め定めた順序で変化することを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記選択手段が選択する有効な要素は、連続したドット形成要素である印刷装置。
  3. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記ドット形成要素のうち、ドットの形成に供される要素の数は、予め定めた一定の数Nである印刷装置。
  4. 請求項3記載の印刷装置であって、
    前記ヘッドに備えられる前記複数のドット形成要素は、隣接する該ドット形成要素の前記副走査の方向の間隔が所定のピッチで配列されており、
    前記送り量設定手段により設定される副走査の送り量Qは、次式により前記副走査の方向のドットの記録ピッチを単位として与えられる送り量である印刷装置。
    Q=N−k(j−i)
    ここで、kは前記ドット形成要素の副走査方向の間隔を該方向のドットの記録ピッチを単位として表した値であり、
    iは、前記ドット形成要素の配列の一端から前記副走査方向を正順として要素番号を付した場合に、前記選択前にドットの形成に供されたドット形成要素のうち一方の端に位置する要素の要素番号であり、
    jは、前記選択後にドットの形成に供されたドット形成要素のうち前記一方に対応する端に位置する要素の要素番号である。
  5. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記ドット形成要素のうち、ドットの形成に供される要素の数が、予め定めた順序で変化する印刷装置。
  6. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記印刷ヘッド駆動手段は、前記各ラスタを前記副走査をはさんで2以上の所定の回数Sに分割して形成する手段であり、
    前記送り量設定手段は、選択の前後にドットの形成に供されるドット形成要素および前記各ラスタの分割の回数Sに応じて、該選択後の副走査の送り量を設定する手段である印刷装置。
  7. 請求項6記載の印刷装置であって、
    前記ドット形成要素のうち、ドットの形成に供される要素の数は、予め定めた一定の数Nである印刷装置。
  8. 請求項7記載の印刷装置であって、
    前記ヘッドに備えられる前記複数のドット形成要素は、隣接する該ドット形成要素の前記副走査の方向の間隔が所定のピッチで配列されており、
    前記送り量設定手段により設定される副走査の送り量Qは、次式により前記副走査の方向のドットの記録ピッチを単位として与えられる送り量である印刷装置。
    Q=(N/S)−k(j−i)
    ここで、
    kは、前記ドット形成要素の副走査方向の間隔を該方向のドットの記録ピッチを単位として表した値であり、
    iは、前記ドット形成要素の配列の一端から前記副走査方向を正順として要素番号を付した場合に、前記選択前にドットの形成に供されたドット形成要素のうち一方の端に位置する要素の要素番号であり、
    jは、前記選択後にドットの形成に供されたドット形成要素のうち前記一方に対応する端に位置する要素の要素番号である。
  9. 請求項6記載の印刷装置であって、
    前記ドット形成要素のうち、ドットの形成に供される要素の数が、予め定めた順序で変化する印刷装置。
  10. ヘッドを駆動して印刷媒体の一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、印刷媒体を前記ヘッドに対して前記ラスタを形成するごとに該ラスタに交差する一方向に相対的に移動する副走査を行って、画像を印刷する印刷装置であって、
    前記ヘッドは、前記印刷媒体上にドットを形成するノズルを、前記副走査の方向に複数配列して備えるヘッドであり、
    前記画像の印刷を開始した後少なくとも1回、前記複数のノズルのうち少なくとも一部のノズルを、ドットの形成に供する有効なノズルとして選択するためのデータを記憶したメモリと、
    前記選択の前にドットの形成に供されていたノズルの組み合わせと該選択後にドットの形成に供されるノズルの組み合わせとに応じて、該選択後の副走査の送り量を設定し、設定した送り量で前記副走査を行う副走査コントローラと、
    前記ノズルのうち前記メモリに記憶されたデータに基づいて選択されたノズルのみを駆動してドットを形成する印刷ヘッドコントローラと
    を備え、
    前記ノズルのうち、ドットの形成に供されるノズルの組み合わせが予め定めた順序で変化するのに伴って、前記副走査の送り量が予め定めた順序で変化することを特徴とする印刷装置。
  11. ヘッドを駆動して印刷媒体の一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、印刷媒体を前記ヘッドに対して前記ラスタを形成するごとに該ラスタに交差する一方向に相対的に移動する副走査を行って、画像を印刷する印刷方法のうち、
    前記印刷媒体上にドットを形成する複数のドット形成要素を、前記副走査の方向に複数配列して備えるヘッドを用いて画像を印刷する印刷方法であって、
    (a)前記画像の印刷を開始した後少なくとも1回、前記複数のドット形成要素のうち少なくとも一部のドット形成要素を、ドットの形成に供する有効な要素として選択する工程と、
    (b)前記選択の前にドットの形成に供されていたドット形成要素と該選択後にドットの形成に供されるドット形成要素との位置関係に応じて、該選択後の副走査の送り量を設定する工程と、
    (c)前記設定された送り量で前記副走査を行う工程と、
    (d)前記ドット形成要素のうち前記選択されたドット形成要素のみを駆動してドットを形成する工程と
    を備え、
    前記ドット形成要素のうち、ドットの形成に供される要素が予め定めた順序で変化するのに伴って、前記副走査の送り量が予め定めた順序で変化することを特徴とする印刷方法。
  12. ドットを形成する複数のドット形成要素を有するヘッドを備える印刷装置について、印刷媒体を前記ヘッドに対して一方向に相対的に移動する副走査を制御するためのプログラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体であって、
    画像の印刷を開始した後少なくとも1回、前記複数のドット形成要素のうち少なくとも一部のドット形成要素を、ドットの形成に供する有効な要素として選択する機能と、
    前記選択の前にドットの形成に供されるドット形成要素と、該選択後にドットの形成に供されるドット形成要素との位置関係に応じて、該選択後の副走査の送り量を設定する機能と
    前記ドット形成要素のうち、ドットの形成に供される要素を予め定めた順序で変化させるとともに、それに伴い前記副走査の送り量を予め定めた順序で変化させる機能と、
    を実現するプログラムを記録した記録媒体。
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