JP3663962B2 - 車両のエンジン再始動時の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンから駆動輪への動力伝達を行う際に係合されるクラッチを備え、シフトポジションが駆動ポジションであっても所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止すると共に、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動する車両のエンジン再始動時の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、走行中において車両が停止し、所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させ、燃料の節約、排気エミッションの低減、あるいは騒音の低減等を図るように構成した車両が提案され、すでに実用化されている(例えば特開平8−14076号公報、特開平9−222035号公報)。
【0003】
具体的には、車速零、アクセルオフ、ブレーキオン、などといった所定の停止条件を満足したことが検出されたときにエンジンを自動停止するようにしている。
【0004】
この場合、前進走行ポジションの「D(ドライブ)」または、後進走行ポジションの「R(リバース)」のように、シフトレバーのポジションが駆動ポジションにある場合でも所定の条件が成立すればエンジンが自動停止を行うものと、駆動ポジションでは自動停止はされず、ドライバの意思によってシフトポジションが「N(ニュートラル)」や「P(パーキング)」等の非駆動ポジションとされたときにのみ自動停止を行うものが知れられている。
【0005】
また、エンジンを再始動させる条件が成立したとき、例えば、ドライバがアクセルペダルを踏む(アクセルオン)などの走行の意思を示した場合には、直ちにエンジンを再始動させるようにしている。又、バッテリの充電容量が不足したときなどのドライバが走行の意思を表していない場合にもエンジンを再始動させるようにしている。
【0006】
これは、バッテリ上がりを防止し、エンジン再始動が不可能な事態となることを避けるためである。
【0007】
なお、シフトポジションが駆動ポジションの状態でエンジンを再始動したときには、それと同時に自動変速機用のオイルポンプを駆動させることにより作動圧力を発生させ、エンジンから駆動輪への動力伝達を行う際に係合されるクラッチ(いわゆる前進クラッチ)を係合させることにより、すぐに発進可能な状態とする技術が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、エンジンを再始動する際の条件としては、例えばアクセルオンのように、ドライバが「発進の意思を有している」場合と、バッテリの充電量が不足したときなどのようにドライバが必ずしも「発進の意思を有していない」場合とがある。例えばバッテリの充電量が不足したときや、室内温が上昇したためエアコンのコンプレッサを作動させるときのように、ドライバに発進の意思がない場合の再始動条件が成立してエンジンが再始動された場合には必ずしも発進体勢を整える必要はない。つまりこの場合に前進クラッチを係合させると係合時のショックや振動等などの不快感をドライバに与えてしまう可能性がある。
【0009】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであって、再始動に当たってドライバに係合時のショックや振動などの不快感を与えないようにすることができる車両のエンジン再始動時の制御装置を提供することをその課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、エンジンから駆動輪へ動力伝達を行う際に係合されるクラッチと、油圧によって動作して車両を停止状態に維持するブレーキとを備え、シフトポジションが駆動ポジションであっても所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止すると共に、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動する車両のエンジン再始動時の制御装置において、前記自動停止したエンジンの再始動を、シフトポジションが駆動ポジションであっても前記クラッチを解放した状態で実施する手段と、前記自動停止に伴って前記クラッチが解放された場合に前記車両を停止状態に維持するように前記ブレーキの油圧をホールドする手段と、前記エンジンの再始動によって前記クラッチが係合させられた後に前記ブレーキの油圧のホールドを解除する手段とを有することにより、上記の課題を解決したものである。
【0011】
このようにすることによって、エンジンを再始動しても前記クラッチが係合しないため、係合時のショックや振動をドライバに与えないようにすることができる。また、クラッチが係合していない状態でブレーキが効くようにしておくことができる。
【0012】
請求項1に記載の発明では、クラッチをいつまで解放状態としておくか、という点に対しては特に限定するものではなく、設定により種々の選択が可能である。例えば、エンジンが始動してから若干の時間の経過によって、すなわちタイマ経過によってクラッチ係合を開始してもよい。又、請求項2のような構成でもよい。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、さらに、ドライバの発進意思としてアクセルオンの信号を検出する手段を備え、前記所定のクラッチの解放を該アクセルオンの信号が検出されるまで継続することにより、同様に上記課題を解決したものである。
【0014】
この発明は、請求項1の発明において前記クラッチに対していつまで解放状態を維持するかの具体的な例を示したものである。
【0015】
本発明では、ドライバの発進意思があるか否かを判断する。ドライバの発進意思の確認がとれたときに前記クラッチを速やかに係合し車両を発進できる態勢にする。ドライバの発進意思は、例えばアクセルオン、ブレーキオフ、サイドブレーキオフ等で確認できる。この構成は、発進意思が確認されるまではクラッチを係合させないため、例えばバッテリやエアコンの作動に関係して再始動した場合には、目的が達成された段階でそのまま再び自動停止に入ることができ、使用性を向上させることができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1において、前記エンジンの再始動条件を、発進意思を確認できる条件とそれ以外の条件とに分類し、前記エンジンの再始動が発進意思があると確認できる条件に基づいて実施される場合には、前記クラッチを解放した状態でエンジンの再始動を行う制御を中止することにより、同様に上記課題を解決したものである。
【0017】
この発明は、請求項1に対してクラッチを解放した状態でエンジンの再始動を行う制御の実行条件の限定について記したものである。ここでいう「ドライバに発進の意思があるとき」は、請求項2と同様に考えてよい。
【0018】
この趣旨は、エンジン自動停止中にアクセルオン等の発進の意思が確認された場合には、前述した請求項1による所定のクラッチを解放した状態にする必要はなくすぐに発進状態へ持っていけるようにするためである。
【0019】
この発明によれば、ドライバに発進の意思がないと確認できるときには、エンジンと駆動輪との動力伝達を行うクラッチを解放した状態でエンジンの再始動を行うので、車両が動き出すことを無くすことができる。一方、発進意思があると確認できたときは円滑な発進ができる。
【0020】
請求項4に記載の発明は、請求項1において、さらに、前記クラッチを係合させるための油圧を供給する際に、油圧の供給開始時にオイルを急速に供給する急速増圧制御を実行する手段を備え、前記クラッチの係合がドライバに発進意思があると推定できる状況下で実施される場合には、前記クラッチの係合を前記急速増圧制御を伴って実施することにより、同様に上記課題を解決したものである。
【0021】
このようにドライバの発進意思が確認できた状態で前記クラッチを係合させるときは、急速増圧制御を実施することによって、より早期に所定のクラッチの係合を実現でき、また、発進の応答性を十分に確保しつつスムーズに係合することができる。
さらに、請求項5に記載の発明は、請求項1において、ドライバの発進意思を確認する手段と、ドライバの発進意思が確認されたことに伴って前記エンジンを再始動する場合には前記エンジンの回転数が予め定めた所定回転数になってから前記クラッチを係合させるための油圧の供給開始時にオイルを急速に供給する急速増圧制御を実行し、またドライバの発進の意思が確認された際に前記エンジンが既に再始動されている場合には直ちに前記急速増圧制御を実行する手段とを更に備えている。したがってばらつきの小さい(安定した)オイルの供給制御を実現できるとともに、エンジンが既に再始動されていれば、クラッチを早く係合させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0023】
本実施形態では、所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させるとともに、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動させるようにしている。なお、エンジンから駆動輪への動力伝達を行うために前進クラッチが係合される。
【0024】
また、本実施形態では、シフトポジションが、駆動ポジションの「D(前進走行)」ポジション、「R(後進走行)」ポジションにあるときにも所定のエンジン自動停止条件が成立したら、エンジンを自動停止するようにしている。
【0025】
なお、本発明は、「N(ニュートラル)」、「P(パーキング)」のような非駆動ポジションにあるときと、駆動ポジションにあるときの両方でエンジンの自動停止を行うシステムにも適用できる。
【0026】
図2において、1は車両に搭載されるエンジン、2は自動変速機である。このエンジン1には該エンジン1を再始動させるためのモータ及び発電機として機能するモータジェネレータ3が、該エンジン1のクランク軸1aに、クラッチ26、チェーン27及び減速機構Rを介して連結されている。なお、エンジンスタータをモータジェネレータ3と別に設け、エンジン始動時に、スタータとモータジェネレータ3を併用したり、極低温時にはスタータを専用に使用してもよい。
【0027】
減速機構Rは、遊星歯車式で、サンギア33、キャリア34、リングギア35を含み、ブレーキ31、ワンウェイクラッチ32を介してモータジェネレータ3及びクラッチ28の間に組込まれている。
【0028】
自動変速機2用のオイルポンプ19は、エンジン1のクランク軸1aにクラッチ26、28を介して連結されている。自動変速機2内には前進走行時に係合される公知の前進クラッチC1が設けられている。
【0029】
符号4はモータジェネレータ3に電気的に接続されるインバータである。このインバータ4は、スイッチングにより電力源であるバッテリ5からモータジェネレータ3への電気エネルギの供給を可変にしてモータジェネレータ3の回転速度を可変にする。また、モータジェネレータ3からバッテリ5への電気エネルギの充電を行うように切り換える。
【0030】
符号7はクラッチ26、28の断続の制御、及びインバータ4のスイッチング制御、エアコン(等の補機)41の制御等を行うためのコントローラである。ECU80へは、自動停止走行モード(エコランモード)のスイッチ40の信号やシフトレバー44の信号が入力される。図中の矢印線は各信号線を示している。また、このコントローラ7は、エンジン及び自動変速機等をコントロールするECU(電子制御装置)80とリンクしている。
【0031】
次に、上記自動変速機2における自動変速システムの具体例を説明する。図3は、自動変速機2のスケルトン図である。
【0032】
この自動変速機2は、トルクコンバータ111、副変速部112及び主変速部113を備えている。
【0033】
前記トルクコンバータ111は、ロックアップクラッチ124を備えている。このロックアップクラッチ124は、ポンプインペラ126に一体化させてあるフロントカバー127とタービンランナ128を一体に取付けた部材(ハブ)129との間に設けられている。
【0034】
エンジン1のクランク軸1aは、フロントカバー127に連結されている。タービンランナ128に連結された入力軸130は、副変速部112を構成するオーバードライブ用遊星歯車機構131のキャリヤ132に連結されている。
【0035】
この遊星歯車機構131におけるキャリヤ132とサンギヤ133との間には、クラッチC0と一方向クラッチF0とが設けられている。この一方向クラッチF0はサンギヤ133がキャリヤ132に対して相対的に正回転(入力軸130の回転方向の回転)する場合に係合するようになっている。
【0036】
一方、サンギヤ133の回転を選択的に止めるブレーキB0が設けられている。また、この副変速部112の出力要素であるリングギヤ134が、主変速部113の入力要素である中間軸135に接続されている。
【0037】
副変速部112は、クラッチC0もしくは一方向クラッチF0が係合した状態では遊星歯車機構131の全体が一体となって回転するため、中間軸135が入力軸130と同速度で回転する。また、ブレーキB0を係合させてサンギヤ133の回転を止めた状態では、リングギヤ134が入力軸130に対して増速されて正回転する。即ち、副変速部112はハイ・ローの2段の切換えを設定することができる。
【0038】
前記主変速部113は三組の遊星歯車機構140、150、160を備えており、これらの歯車機構140、150、160が以下のように連結されている。
【0039】
即ち、第1遊星歯車機構140のサンギヤ141と第2遊星歯車機構150のサンギヤ151とが互いに一体的に連結され、第1遊星歯車機構140のリングギヤ143と第2遊星歯車機構150のキャリヤ152と第3遊星歯車機構160のキャリヤ162との三者が連結されている。また、第3遊星歯車機構160のキャリヤ162に出力軸170が連結されている。更に第2遊星歯車機構150のリングギヤ153が第3遊星歯車機構160のサンギヤ161に連結されている。
【0040】
この主変速部113の歯車列では後進1段と前進4段とを設定することができ、そのためのクラッチ及びブレーキが以下のように設けられている。
【0041】
即ち、第2遊星歯車機構150のリングギヤ153及び第3遊星歯車機構160のサンギヤ161と中間紬135との間に前進クラッチC1が設けられ、また第1遊星歯車機構140のサンギヤ141及び第2遊星歯車機構150のサンギヤ151と中間軸135との間に後進段にて係合するクラッチC2が設けられている。
【0042】
第1遊星歯車機構140及び第2遊星歯車機構150のサンギヤ141、151の回転を止めるブレーキB1が配置されている。また、これらのサンギヤ141、151とケーシング171との間には、一方向クラッチF1とブレーキB2とが直列に配列されている。一方向クラッチF1はサンギヤ141、151が逆回転(入力軸135の回転方向とは反対方向の回転)しようとする際に係合するようになっている。
【0043】
第1遊星歯車機構140のキャリヤ142とケーシング171との間にはブレーキB3が設けられている。また、第3遊星歯車機構160のリングギヤ163の回転を止める要素としてブレーキB4と、一方向クラッチF2とがケーシング171との間に並列に配置されている。なお、この一方向クラッチF2はリングギヤ163が逆回転しようとする際に係合するようになっている。
【0044】
上記の自動変速機2では、結局、後進1段と前進5段の変速を行うことができる。
【0045】
これらの変速段を設定するための各クラッチ及びブレーキ(摩擦係合装置)の係合作動表を図4に示す。図4において、○印は係合状態、◎印はエンジンブレーキを確保すべきときにのみ係合状態、△印は係合するが動力伝達に関係なし、空欄は解放状態をそれぞれ示している。
【0046】
図5はシフトレバー44で切り換えるシフトポジションの配列を示している。上(先側)から順に「P(パーキング)」、「R(リバース)」、「N(ニュートラル)」、「D(ドライブ)」が配され、「D」の右にマニュアルの「4」が配され、そこから下(手前側)に順にマニュアルの「3」、「2」、そして「L(ロー)」が並んでいる。マニュアルの「4」、「3」、「2」にシフトレバーを動かすと、自動変速機は4速段(4th)、3速段(3rd)、2速段(2nd)にそれぞれ固定される。
【0047】
通常、自動変速機のシフトポジションが「D」の状態であるときには、自動的に「1st」からスタートする。また、マニュアルの2nd、3rd、4thからの発進も(発進性は悪くなるが)可能である。
【0048】
図3に戻り、各クラッチ及びブレーキ(摩擦係合装置)の係合あるいは解放には、油圧制御装置75内のソレノイドバルブS1、S2、S3、S4、SLN、SLT、SLUが、ECU(電子制御装置)80からの指令に基づいて駆動制御されることによって実行される。
【0049】
ここで、S1、S2、S3はシフト用ソレノイドバルブ、S4はエンジンブレーキ作動用ソレノイドバルブ、SLNはアキュムレータ背圧制御用のソレノイドバルブ、SLTはライン圧制御用のソレノイドバルブ、SLUはロックアップ用ソレノイドバルブを示す。
【0050】
ECU80は、前述したモータジェネレータ3用のコントローラ7とリンクしており、各種センサ群90からの信号が入力されて、ソレノイドバルブ等を制御し、各クラッチ及びブレーキ(摩擦係合装置)の係合あるいは解放が行えるようにしている。
【0051】
次に、上記自動変速機2において前進クラッチC1を係合させる構成について説明する。図6は自動変速機の油圧制御装置において前進クラッチC1を係合させる構成の要部を示す油圧回路図である。
【0052】
プライマリレギュレータバルブ50は、ライン圧コントロールソレノイド52によって制御され、オイルポンプ19によって発生された元圧をライン圧PLに調圧する。このライン圧PLは、マニュアルバルブ54に導かれる。マニュアルバルブ54は、シフトレバー44と機械的に接続され、ここでは、前進ポジション、例えば、Dポジション、あるいはマニュアルの1st(L)、2nd等が選択されたときにライン圧PLを前進クラッチC1側に連通させる。
【0053】
マニュアルバルブ54と前進クラッチC1との間には大オリフィス56と切換弁58が介在されている。切換弁58はソレノイド60によって制御され、大オリフィス56を通過してきたオイルを選択的に前進クラッチC1に導いたり遮断したりする。
【0054】
切換弁58をバイパスするようにしてチェックボール62と小オリフィス64が並列に組み込まれており、切換弁58がソレノイド60によって遮断されたときには大オリフィス56を通過してきたオイルは更に小オリフィス64を介して前進クラッチC1に到達するようになっている。なお、チェックボール62は前進クラッチC1の油圧がドレンされるときに該ドレンが円滑に行われるように機能する。
【0055】
切換弁58と前進クラッチC1との間の油路66には、オリフィス68を介してアキュムレータ70が配置されている。このアキュムレータ70はピストン72及びスプリング74を備え、前進クラッチC1にオイルが供給されるときに、スプリング74によって決定される所定の油圧にしばらく維持されるように機能し、前進クラッチC1の係合終了付近で発生するショックを低減する。
【0056】
ここで符号55が前進クラッチC1を解放状態に維持可能とする解放バルブである。この解放バルブはシフトポジションがDポジションにあるとき、即ち、マニュアルバルブ44の下流側にライン圧が発生し得る状態にあっても、ここで選択的にドレンすることにより前進クラッチC1を解放状態に維持する。なお、この解放バルブは周知のシフトバルブで同様の機能を実現できるときは、それで兼用させてもよい。
【0057】
図7はECU80に対する信号の入出力関係を示す。
【0058】
ECU80には、図の左側に示す各種信号(エンジン回転速度NE、エンジン水温、イグニッションスイッチの状態に関する信号、バッテリの蓄電量SOC、ヘッドライトの状態に関する信号、デフォッガのON/OFF信号、エアコンのON/OFF信号、車速、AT油温、シフトポジション信号、サイドブレーキのON/OFF信号、トルクコンバータのタービン回転速度センサの信号、触媒温度、アクセル開度信号、クランク位置の信号、フットブレーキ踏力センサの信号等)が入力される。また、ECU80は、図の右側の各種信号(点火信号、噴射信号、スタータへの信号、モータジェネレータ用コントローラ7への信号、減速装置への信号、ATソレノイドへの信号、ATライン圧コントロールソレノイドへの信号、ABSアクチュエータへの信号、自動停止制御実施インジケータ81への信号、自動停止制御不実施インジケータ82への信号)を出力する。
【0059】
次にこの実施形態の作用を図2により説明する。
【0060】
エンジン始動時には電磁クラッチ26、28が接続状態とされ、モータジェネレータ3を駆動してエンジン1を始動する(スタータ併用あるいは単独の場合もあるが、ここでは説明しない)。このときブレーキ31をオンにし、ワンウェイクラッチ32をオフにすることでモータジェネレータ3の回転は減速機構Rのサンギア33側からキャリア34側に減速して伝達される。これにより、モータジェネレータ3とインバータ4の容量を小さくしてもエンジン1をクランキングするのに必要な駆動力を確保できる。エンジン1の始動後はモータジェネレータ3は発電機として機能し、例えば車両の制動時においてバッテリ5に電気エネルギを蓄える。
【0061】
エンジン始動時にはモータジェネレータ3の回転速度をコントローラ7が検出し、インバータ4に対し、モータジェネレータ3の回転がエンジン1を始動するのに必要なトルクと回転速度となるようにスイッチング信号を出力する。例えばエンジン始動時にエアコンスイッチ41の信号がオンとなっていれば、エアコンオフ時に比べてより大きなトルクが必要であるから、コントローラ7は大きなトルク及び回転速度でモータジェネレータ3が回転できるようにスイッチング信号を出力する。
【0062】
エコランモード信号がオンとなった状態で、所定のエンジン停止条件が成立すると、コントローラ7は、エンジン1に燃料の供給をカットする信号を出力し、エンジンを自動停止させる。エコランモード信号は、車室内に設けられたエコランスイッチ40をドライバが押すことによってコントローラ7に入力される。
【0063】
本実施形態では、エンジン1の停止条件が成立するとエンジン1を停止させるようにしている。
【0064】
具体的には、エンジン1の所定の停止条件は、「車速が零」、「アクセルオフ」、「ブレーキオン」、「バッテリの充電量が所定値以上」とし、シフトポジションに関して本実施形態では、駆動ポジションのときでもエコラン(自動停止)を行う。また、更にこれらの所定の停止条件が整い「所定時間Tz経過したとき」を実際の条件成立としている。
【0065】
このように、所定条件成立後すぐにエンジン1を自動停止させずに、所定時間Tzが経過してから実施するようにさせているのは、本実施形態ではシフトポジションが駆動ポジションであるときにエンジンの自動停止をするシステムを採用しているため、走行中の瞬間的な一時停止などでエンジン1の自動停止が頻繁に行われてしまうことを防止するためである。
【0066】
図8は、エンジン1停止指令後の前進クラッチC1の油圧、エンジン回転速度NE、車輪の制動のためのブレーキ圧のホールド状態の関係を示したものである。
【0067】
時刻t11でエンジンの停止指令が出されると若干の遅れT12をもって時刻t12からエンジン回転速度NEは徐々に低下する特性となる。
【0068】
一方、前進クラッチC1の方のドレン特性は、エンジン1の停止指令が時刻t11で出された後(たとえオイルポンプ19の回転速度がエンジン回転速度NEと同様の低下したとしても)油圧はより長めの期間T13でけそのまま維持され、時刻t 13 から急激に低下する特性となる。
【0069】
エンジン停止指令後は、ライン圧PLも発生しなくなるため、前進クラッチC1の油圧が解かれた状態となってしまう。又、ブレーキ油圧を発生する油圧ポンプが停止するので、何らの手当てもしないと車輪制動用のブレーキ油圧も解かれた状態となってしまう。
【0070】
そのため、本実施形態では、エンジン自動停止指令後において、ブレーキの油圧が解かれる前の時刻t12′のときに、ブレーキ圧を予めホールドして(閉じ込めて)おくようにする。このようにすることで、仮に、ブレーキを若干緩めても(完全に解放するとこの実施形態では再始動する)ブレーキが効くようにさせておくことができる。
【0071】
所定の再始動条件が成立したときに、エンジンは再始動をする(エンジンの自動復帰)。
【0072】
所定の再始動条件は、その一例として、停止条件である「車速が零」、「アクセルオフ」、「ブレーキオン」、「バッテリ充電量が所定値以上」、「エアコン作動時、室内温適正」のうちいずれかが未成立のときが採用し得る。
【0073】
この場合のバッテリ充電量の所定値とは、自動停止制御中に電気負荷(例えばエアコン、ラジオ等)を使用し、バッテリの充電量が低下してきて、そのまま継続してエンジンの自動停止を行うとバッテリ上がりを起こしてしまう可能性があるため、これを防止するべくエンジンが再始動するために余裕を持った値である。
【0074】
また、「アクセルオフ」が未成立になったときとは換言すると「アクセルオン」となったときである。
【0075】
本実施形態ではシフトポジションが駆動ポジションのときでもエンジンを再始動するシステムであるため、その状態で「アクセルオン」の信号が検出された場合には、ドライバに発進の意思があると判断できる。
【0076】
また、これらのエンジン再始動条件の他に、エンジン自動停止中にエアコンを作動させていた場合には、室内(車内)温度が上昇したため(室内温適正が非成立)エアコンのコンプレッサを作動させる場合なども含む。
【0077】
なお、非駆動ポジションでのみエンジンの自動停止制御を行うシステムであった場合には、シフトポジションを「非駆動ポジションから駆動ポジションへの移行」が検出されたときにもエンジンが再始動する条件に加えるようにする。
【0078】
エンジン始動条件にはアクセルオン信号が検出されたときのように、ドライバが「発進の意思を有している」場合と、バッテリの充電量が不足したときなどのようにドライバが必ずしも「走行の意思を有していない」場合とがある。
【0079】
ドライバが前述したアクセルオンのような発進の意思を示したことによってエンジンを再始動するときは、できるだけ速く発進体勢にもって行く必要がある。そのため、前進クラッチC1を速やかに係合させる必要がある。
【0080】
本実施形態では、前進クラッチC1にオイルを供給する際に、ドライバに例えばアクセルオン信号の検出がある場合は、なるべく早くクラッチC1を係合させるため、オイルの供給初期に一時的にオイルを急速に供給する(急速増圧制御)システムを採用している。
【0081】
エンジン1が停止すると該エンジンと連結されているオイルポンプも停止してしまうため、自動変速機の前進クラッチC1に供給されているオイルも油路から抜け、ライン圧も発生していない状態となってしまっている。そのため、エンジンが再始動されるときには、当該前進走行時に係合されるべき前進クラッチC1もその係合状態が解かれてしまった状態となっている。つまり、エンジンの自動停止後、発進時に係合すべきクラッチに対し、ライン圧系路を含めてオイルが完全に抜けきってしまっている場合には、該クラッチをできるだけ早く係合させるため、オイルを供給する際の初期に一時的に所定時間だけ急速に増圧する(オイルの供給速度を速める)急速増圧を実施する。このことを急速増圧制御という。
【0082】
エンジン再始動は、前述したようにバッテリの充電量が不足したときや、室内温度が上昇したためエアコンのコンプレッサを作動させるときのようなドライバに発進の意思のない再始動と、ドライバが自ら「アクセルオン」したときのような発進意思のある再始動の2つがある。
【0083】
どちらの場合でもエンジン1が再始動した場合には、一般に図6に示すように、オイルポンプ19が回転を開始し、プライマリレギュレータバルブ50側にオイルが供給される。プライマリレギュレータバルブ50で調圧されたライン圧は、マニュアルバルブ54を介して最終的には前進クラッチC1に供給される。
【0084】
前進クラッチC1が係合されてしまうと、そのときのブレーキ踏力が弱ければ車両が動き出してしまう。これは再始動がアクセルを踏むといったドライバに発進の意思がある場合には全く問題は生じないが、バッテリの充電量の不足や室内温度が上昇したためエアコンのコンプレッサを作動させるときのようにドライバに発進意思が無い場合にはドライバにとってときに煩わしいものとなってしまう。
【0085】
そのため、本実施形態では、基本的にエンジン再始動を前進クラッチC1を解放した状態で実施するようにする。
【0086】
これは、図6の解放バルブ55を「解放」側に維持した状態でエンジンを再始動することによって実現する。
【0087】
このようにすることで、エンジン1と駆動輪との間の動力伝達を遮断した状態でエンジンの再始動を行えるため、係合時のショックや振動等などの不快感をドライバに与えないようにすることができる。
【0088】
なお、この前進クラッチC1の解放はドライバの発進意思表示である「アクセルオン」の検出がされるまで行うことにする。
【0089】
従って、アクセルオン信号が初めから検出された場合には(再始動がアクセルオンによって実行された場合には)、直ちに前進クラッチC1を係合させてすぐに発進可能な状態にする(後に詳述)。
【0090】
なお、この制御を換言するとこの実施形態では「アクセルオン信号が検出されたとき」という条件以外の条件に基づいてエンジンの再始動が実施される場合には前進クラッチC1を解放した状態にて行うようにする、と言うことができる。
【0091】
この実施形態では、「ブレーキオフ」はドライバの発進意思とみなしていない。しかし、「ブレーキオフ」は中間的な性質を有するため、これを発進意思とみなすように扱っても構わない。
【0092】
次に、アクセルオン信号が検出された場合について説明する。
【0093】
アクセルオン信号は、エンジン再始動後に検出される場合とエンジン自動停止中に検出される場合の2通りがあるが、何れの場合も基本的には同様な作用となる。
【0094】
本実施形態ではアクセルオン信号が検出されるとドライバに発進意思があるとして、前進クラッチC1をできるだけ速く係合させるために前述した急速増圧制御を実施する。
【0095】
ここで急速増圧制御を実施した場合の作用について図6を参照しながら説明する。
【0096】
コントローラ7から急速増圧制御の指令を受けてソレノイド60が切換弁58を開に制御しているときは、マニュアルバルブ54を通過したライン圧PLは、大オリフィス56を通過した後、そのまま前進クラッチC1に供給される。なお、この急速増圧制御が実行されている段階では、スプリング74のばね荷重の設定によりアキュムレータ70は機能しない。
【0097】
やがて、コントローラ7より急速増圧制御の終了指令を受けてソレノイド60が切換弁58を遮断制御すると、大オリフィス56を通過したライン圧PLは小オリフィス64を介して比較的ゆっくりと前進クラッチC1に供給される(従来と略同等のルート)。また、この段階では、前進クラッチC1に供給される油圧はかなり高まっているため、アキュムレータ70につながっている油路66の油圧がスプリング74に抗してピストン72を図の上方に移動させる。その結果、このピストン72が移動している間、前進クラッチC1に供給される油圧の上昇速度が緩和され、前進クラッチC1は非常に円滑に係合を完了できる。
【0098】
図9に、アクセルオンによって再始動したときの前進クラッチC1の油圧の供給特性及びエンジン回転速度NE、急速増圧制御タイミング、制動用ブレーキ圧ホールド制御特性を示す。
【0099】
図9における前進クラッチC1の油圧の供給特性において、細線は急速増圧制御を実行しなかった場合、破線は実行した場合をそれぞれ示している。また、Tfastと付された部分が急速増圧制御を実行している期間(所定期間)を示している。この期間Tfastは、定性的には前進クラッチC1の図示せぬピストンが、いわゆるクラッチパックを詰める期間に対応し、また、エンジン回転速度が所定のアイドル回転速度に至る若干前までの期間に対応する。なお、この期間Tfastはタイマによって制御される。また、Tc、Tc′は前進クラッチC1のクラッチパックが詰められる期間、Tac、Tac′はアキュムレータ70が機能している期間に相当している。
【0100】
なお、図9の表示から明らかなように、(アクセルオンによって再始動したときの)急速増圧制御の開始タイミングTsは、エンジン回転速度(=オイルポンプ19の回転速度)NEが所定値NE1となったときに設定されている。このように、急速増圧制御をエンジンの再始動指令Tcomと同時に開始させないようにしたのは、エンジン1が回転速度零の状態から若干立ち上がった状態(NE1程度の値にまで立ち上がった状態)になるまでの時間T1が、始動条件によって大きくばらつく可能性があるためである。
【0101】
もし、急速増圧制御をエンジンの再始動指令Tcomと同時に開始させた場合、このばらつきの影響を受けて、前進クラッチC1は、ときに該急速増圧制御が実行されている間に係合を完了してしまい、大きな係合ショックが発生する虞がある。そこで、ばらつきの大きなエンジンの再始動直後を避け、エンジン回転数NEが若干上昇し始めた時点Tsを急速増圧制御の開始タイミングとすることにより、始動条件の違いにかかわらず、ばらつきの小さな(安定した)オイルの供給制御を実現することができる。
【0102】
なお、エンジンがすでに再始動している状態でアクセルオンが検出されて前進クラッチC1を係合するときは、この問題は生じないのでアクセルオンの検出と同時に急速増圧指令が出され、より早く係合が完了する。
【0103】
本実施形態では、図8にて説明したように、エンジン自動停止指令後、(時刻t12′で)ブレーキ圧を一時的にホールドして(閉じこめて)、車両が動かないようにしている(ブレーキ圧ホールド制御)。
【0104】
このようにドライバがアクセルを踏むなどをして発進の意思表示のある場合のエンジン再始動時には、急速増圧制御実行後にブレーキを解除する。
【0105】
なお、急速増圧制御の実施に関しては、すでにエンジン1が再始動している状態のときに行われる場合と、エンジン再始動と同時に行われる場合とがあることを前述したが、特にエンジン1がすでに再始動しているときには前進クラッチC1に供給するための油圧がマニュアルバルブ54まで発生しているので、急速増圧制御の実行態様(具体的には実効時間Tfast)は、再始動と同時に実行する場合に比べ、より軽くなるように変更される。
【0106】
最後に、上記コントローラ7によって実行される前進クラッチC1の解放制御に関する制御フローについて説明する。
【0107】
図1において、ステップ320ではエンジン1が自動停止制御中か否かを判断する。
【0108】
エンジン1が自動停止制御中でない(エンジン1が運転中)ならば、リターンする。ステップ320にて、エンジン1が自動停止制御中であるならば、ステップ330に進み、再始動条件が成立したか否かを判断する。エンジン再始動条件については前述したとおりである。
【0109】
ステップ330にてエンジンの再始動条件が成立した場合には、ステップ360へ進みそのエンジン再始動条件が「アクセルオン」に基づいたものであったか否かを判断する。
【0110】
ステップ360にて「アクセルオン」の条件に基づかない(発進の意思がない)条件であった場合には、ステップ370へ進み図6の解放バルブ55を「ドレン」状態側に、即ち、前進クラッチC1を解放する状態に維持する。そして、前進クラッチC1を解放した状態のまま自動停止したエンジンの再始動を実施する(ステップ380)。エンジン再始動後はアクセルオン信号が検出されるまでは、このルーチンではステップ390にとループさせることにより待機させるが、この間に停止条件が再び成立した場合には(前進クラッチC1を係合させることなく)そのまま自動停止に入る(ステップ385→388)。
【0111】
ステップ390にてアクセルオン信号が検出されたときには、ステップ400へ進み、図6にて説明した解放バルブ55を「係合側」に切換え、且つ、切換弁58を開けることにより急速増圧制御を実行しながら前進クラッチC1へ油圧を供給して前進クラッチC1を速やかに係合させる。
【0112】
このようにすることで、速やかに車両を発進体制に持っていくことができる。
【0113】
なお、ステップ380にてすでにエンジンが再始動をしているため前進クラッチC1へ供給する油圧はマニュアルバルブ54まで発生しているので、前進クラッチC1へ油圧を完全に供給するまではそれほど時間を要しないので係合ショックを低減させるために、急速増圧制御を(中止を含む)軽い実行態様としてもよい。クラッチC1の係合完了後はブレーキ圧ホールド制御を解除し(ステップ410)、リターンする。
【0114】
ステップ360にて、アクセルオン信号が検出された場合にはエンジンの再始動を実施し(ステップ420)、ステップ430にて前述した急速増圧制御により前進クラッチC1を係合させる。クラッチC1の係合完了後は前述同様、ブレーキ圧ホールド制御を解除し(ステップ440)、リターンする。
【0115】
なお、ステップ330にてエンジン1の再始動条件が成立していない場合には、そのままエンジンの自動停止制御を継続し(ステップ340)、ブレーキ圧のホールド制御も継続(ステップ350)したままリターンする。
【0116】
【発明の効果】
本発明によれば、自動停止したエンジンの再始動を所定のクラッチを基本的に解放した状態あるいはエンジンから駆動輪への動力の伝達を遮断した状態で実施することにより、係合時のショックや振動をドライバに与えないようにすることができる。また、エンジンの再始動を行う度に所定のクラッチを毎回係合することが無くなるため、クラッチの消耗を防ぐこともできる。さらに、クラッチが係合していない状態でブレーキが効くようにしておくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両のエンジン再始動時の実施形態の制御内容の一例を示すフローチャート
【図2】本発明が適用された車両のエンジン駆動装置のシステム構成図
【図3】同車両の自動変速機の概略を示すスケルトン図
【図4】同自動変速機における各摩擦係合装置のシフトポジションごとの係合状態を示す図
【図5】同自動変速機におけるシフトポジションのゲート配置図
【図6】実施形態の制御の中の急速増圧制御を行うための油圧制御装置の要部を示す油圧回路図
【図7】実施形態のECU(電子制御装置)に対する入出力信号の関係を示す図
【図8】同実施形態において、オイルの抜け量とエンジン回転速度及びブレーキ圧のホールド状態との関係を示した線図
【図9】同実施形態において、前進クラッチのオイルの供給特性等を時間軸に沿って示した線図
【符号の説明】
1…エンジン
2…自動変速機
3…モータジェネレータ
4…インバータ
5…バッテリ
7…コントローラ
19…オイルポンプ
40…エコランSW
44…シフトレバー
80…ECU
81…自動停止制御実施インジケータ
82…自動停止制御未実施インジケータ
MG…モータジェネレータ
R…減速機構
Claims (5)
- エンジンから駆動輪へ動力伝達を行う際に係合されるクラッチと、油圧によって動作して車両を停止状態に維持するブレーキとを備え、シフトポジションが駆動ポジションであっても所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止すると共に、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動する車両のエンジン再始動時の制御装置において、
前記自動停止したエンジンの再始動を、シフトポジションが駆動ポジションであっても前記クラッチを解放した状態で実施する手段と、
前記自動停止に伴って前記クラッチが解放された場合に前記車両を停止状態に維持するように前記ブレーキの油圧をホールドする手段と、
前記エンジンの再始動によって前記クラッチが係合させられた後に前記ブレーキの油圧のホールドを解除する手段と
を有することを特徴とする車両のエンジン再始動時の制御装置。 - 請求項1において、
さらに、ドライバの発進意思を確認する手段を備え、
前記クラッチの解放をドライバの発進意思が確認されるまで継続する
ことを特徴とする車両のエンジン再始動時の制御装置。 - 請求項1において、
前記エンジンの再始動条件を、発進意思を確認できる条件とそれ以外の条件とに分類し、前記エンジンの再始動が発進意思があると確認できる条件に基づいて実施される場合には、前記クラッチを解放した状態でエンジンの再始動を行う制御を中止する
ことを特徴とする車両のエンジン再始動時の制御装置。 - 請求項2又は3において、
さらに、前記クラッチを係合させるための油圧を供給する際に、油圧の供給開始時にオイルを急速に供給する急速増圧制御を実行する手段を備え、
前記クラッチの係合がドライバに発進意思があると推定できる状況下で実施される場合には、前記クラッチの係合を前記急速増圧制御を伴って実施する
ことを特徴とする車両のエンジン再始動時の制御装置。 - 請求項1において、
ドライバの発進意思を確認する手段と、
ドライバの発進意思が確認されたことに伴って前記エンジンを再始動する場合には前記エンジンの回転数が予め定めた所定回転数になってから前記クラッチを係合させるための油圧の供給開始時にオイルを急速に供給する急速増圧制御を実行し、またドライバの発進の意思が確認された際に前記エンジンが既に再始動されている場合には直ちに前記急速増圧制御を実行する手段と
を更に備えていることを特徴とする車両のエンジン再始動時の制御装置。
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