JP3658681B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータとを備え、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて定めた駆動電流に基づき、モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両に装備される電動パワーステアリング装置は、車両の操舵力をモータにより補助するものであり、これは舵輪が操舵軸を介して連結された舵取機構に、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、舵取機構の動作を補助するモータとを設け、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じてモータを駆動させることにより舵輪への操作力を軽減するように構成してある。
トルクセンサは、舵輪に連結された操舵軸の上部軸と下部軸とを、トーションバーにより連結し、舵輪が回動されたときに、トーションバーの捩じれにより生じる上部軸と下部軸との回転位置のズレを検出し、操舵トルク検出信号として出力する。
【0003】
図5は、従来の電動パワーステアリング装置の要部構成例を示すブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tが、その位相遅れを補償する位相補償部11に与えられ、位相補償部11が位相遅れを補償した操舵トルク検出信号Tは、関数発生部12に与えられる。
関数発生部12には、車両の走行速度を検出する車速センサ3が出力した車速検出信号Vも与えられている。
【0004】
関数発生部12では、図中で示すように、操舵トルク検出信号Tが所定の不感帯を超えると、操舵トルク検出信号Tの増加に従って目標電流Iが比例的に増加し、さらに操舵トルク検出信号Tが所定値以上になると目標電流Iが飽和するような関数が、車速検出信号V( 但しV1 <V2 <V3 …)に応じて可変的に定められている。
前記関数は車速検出信号V1 ,V2 ,V3 …が大となるに従って操舵トルク検出信号Tに対する目標電流Iの比が小となると共に、目標電流Iの飽和値が小となるようになっている。
関数発生部12が定めた目標電流Iは加算器13へ与えられる。
【0005】
一方、トルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tは、微分演算部14へも与えられる。微分演算部14へは、車速センサ3が出力した車速検出信号Vも与えられる。微分演算部14は、操舵トルク検出信号Tを微分し、微分して得た操舵トルク検出信号T′に、車速検出信号Vに応じて定められた係数を乗じて、微分電流Idとして加算器13へ与え、モータ6及び舵取機構の慣性補償を行う。
加算器13は、関数発生部12及び微分演算部14より与えられた目標電流I及び前記微分電流Idを加算し、その加算結果を減算器15へ与える。
【0006】
減算器15には、操舵補助を行うモータ6に流れる電流を検出するモータ電流検出回路7が出力したモータ電流検出信号Is も与えられている。
減算器15は、加算器13の加算結果からモータ電流検出信号Isを減算し、その減算結果を、モータ電圧演算部16に与える。モータ電圧演算部16は、与えられた減算結果に対してPID演算を行い、その演算結果に基づくPWM信号をモータ駆動回路5へ与える。モータ駆動回路5は、与えられたPWM信号によりモータ6を駆動する。
位相補償部11、関数発生部12、微分演算部14、加算器13、減算器15及びモータ電圧演算部16は、制御部1を構成している。
【0007】
以下に、このような構成の電動パワーステアリング装置の動作を説明する。
制御部1は、先ず、操舵トルク検出信号T、車速検出信号V及びモータ電流検出信号Isをそれぞれ読込む。次に、位相補償部11で操舵トルク検出信号Tの位相を進める位相補償を行う。
【0008】
制御部1は、次に、関数発生部12において、位相補償された操舵トルク検出信号Tと車速検出信号Vとに基づいて目標電流Iを決定する。
制御部1は、一方、微分演算部14において、操舵トルク検出信号Tの微分値T′を算出し、算出した微分値T′に、車速検出信号Vに応じた係数を乗じて微分電流Idを求める。
【0009】
制御部1は、次に、加算器13において、目標電流Iに微分電流Idを加算して、モータ6を駆動制御する為の最終的な目標電流を決定する。
制御部1は、次に、減算器15において、上述したように決定された最終的な目標電流から、モータ電流検出信号Isを減算し、この減算結果をモータ電圧演算部16においてPID制御することにより、モータの電圧を決定する。
モータ駆動回路5は、モータ電圧演算部16から与えられたPWM信号に応じてモータ6を駆動する。
【0010】
図6は、従来の他の電動パワーステアリング装置の要部構成例を示すブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tが、その位相遅れを補償する位相補償部11に与えられ、位相補償部11が位相遅れを補償した操舵トルク検出信号Tは、関数発生部12に与えられる。
【0011】
一方、トルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tは、操舵速度検出部18へも与えられる。操舵速度検出部18は、与えられた操舵トルク検出信号Tと、操舵補助用のモータ6の回転速度を検出する回転検出器17が出力した回転速度信号ωm とにより下記演算を行い、舵輪の操舵速度ωを演算し検出する。
ω=T′/K+ωm /n (1)
【0012】
ここで、(1)式は、下記により求めることが出来る。
T=K(θi −θo )
(但し、θi :操舵軸の上部軸の舵角、θo :操舵軸の下部軸の舵角、K:トーションバーのばね定数)
θi −θo =T/K
θi ′−θo ′=T′/K
θi ′=T′/K+θo ′ (2)
一方、θo ′=ωm /n (n:モータ回転軸と操舵軸との減速比)
∴(2)式より、θi ′=ω=T′/K+ωm /n (1)
【0013】
操舵速度検出部18が検出した舵輪の操舵速度ωは、微分演算部19へ与えられる。微分演算部19へは、車速センサ3が出力した車速検出信号Vも与えられ、微分演算部19は、舵輪の操舵速度ωを微分し、微分して得た操舵加速度ω′に、車速検出信号Vに応じて定められた係数を乗じて、微分電流Idとして加算器13へ与え、モータ6及び舵取機構の慣性補償を行う。
位相補償部11、関数発生部12、操舵速度検出部18、微分演算部19、加算器13、減算器15及びモータ電圧演算部16は、制御部2を構成している。その他の構成は、上述した図5の電動パワーステアリング装置の構成と同様であるので、同様箇所には同一符号を付して、説明を省略する。
【0014】
以下に、このような構成の電動パワーステアリング装置の動作を説明する。
制御部2は、先ず、操舵トルク検出信号T、車速検出信号V、モータ電流検出信号Is及び回転速度信号ωm をそれぞれ読込む。次に、位相補償部11で操舵トルク検出信号Tの位相を進める位相補償を行う。
【0015】
制御部2は、操舵速度検出部18において、操舵トルク検出信号T及び回転速度信号ωm から舵輪の操舵速度ωを演算する。
制御部2は、微分演算部19において、舵輪の操舵速度ωを微分して操舵加速度ω′を算出し、算出した操舵加速度ω′に、車速検出信号Vに応じた係数を乗じて微分電流Idを求める。その他の動作は、上述した図5の電動パワーステアリング装置の動作と同様であるので、説明を省略する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電動パワーステアリング装置は、上述したように、操舵トルクの微分値に関連した電流又は操舵速度の微分値に関連した電流により、モータ6及び舵取機構の慣性補償を行っているが、モータ6のコギングトルクが助長され、操舵感を悪化させていた。特に、運転者は、操舵速度が低いときに、モータ6の助長されたコギングトルクを舵輪(ハンドル)の振動及びトルクむらとして感じるという問題があった。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、操舵速度が低いときでも、運転者が、モータのコギングトルクに起因する舵輪の振動及びトルクむらを感じることがない電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータとを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、該第1の制御電流と前記操舵トルクの微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置において、前記モータの回転速度を検出する回転検出手段と、該回転検出手段が検出した回転速度が所定値より小さいか否かを判定する判定手段と、該判定手段が所定値より小さいと判定したときに、前記第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
この電動パワーステアリング装置では、トルクセンサが舵輪に加えられた操舵トルクを検出し、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、第1の制御電流と操舵トルクの微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、操舵補助用のモータを駆動制御する。回転検出手段がモータの回転速度を検出し、判定手段は、回転検出手段が検出した回転速度が所定値より小さいか否かを判定する。抑制する手段は、判定手段が所定値より小さいと判定したときに、第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する。
これにより、操舵速度が低いときでも、運転者が、モータのコギングトルクに起因する舵輪の振動及びトルクむらを感じることがない電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0019】
第2発明に係る電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータとを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、該第1の制御電流と前記操舵トルクの微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置において、前記舵輪の操舵速度を検出する操舵速度検出手段と、該操舵速度検出手段が検出した操舵速度が所定値より小さいか否かを判定する判定手段と、該判定手段が所定値より小さいと判定したときに、前記第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
この電動パワーステアリング装置では、トルクセンサが舵輪に加えられた操舵トルクを検出し、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、第1の制御電流と操舵トルクの微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、操舵補助用のモータを駆動制御する。操舵速度検出手段が舵輪の操舵速度を検出し、判定手段は、操舵速度検出手段が検出した操舵速度が所定値より小さいか否かを判定する。抑制する手段は、判定手段が所定値より小さいと判定したときに、第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する。
これにより、操舵速度が低いときでも、運転者が、モータのコギングトルクに起因する舵輪の振動及びトルクむらを感じることがない電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0021】
第3発明に係る電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータと、前記舵輪の操舵速度を検出する操舵速度検出手段とを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、該第1の制御電流と前記操舵速度検出手段が検出した操舵速度の微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置において、前記モータの回転速度を検出する回転検出手段と、該回転検出手段が検出した回転速度が所定値より小さいか否かを判定する判定手段と、該判定手段が所定値より小さいと判定したときに、前記第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
この電動パワーステアリング装置では、トルクセンサが舵輪に加えられた操舵トルクを検出し、操舵速度検出手段が舵輪の操舵速度を検出し、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、第1の制御電流と操舵速度検出手段が検出した操舵速度の微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、操舵補助用のモータを駆動制御する。回転検出手段がモータの回転速度を検出し、判定手段は、回転検出手段が検出した回転速度が所定値より小さいか否かを判定する。抑制する手段は、判定手段が所定値より小さいと判定したときに、第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する。
これにより、操舵速度が低いときでも、運転者が、モータのコギングトルクに起因する舵輪の振動及びトルクむらを感じることがない電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0023】
第4発明に係る電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータと、前記舵輪の操舵速度を検出する操舵速度検出手段とを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、該第1の制御電流と前記操舵速度検出手段が検出した操舵速度の微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置において、前記操舵速度が所定値より小さいか否かを判定する判定手段と、該判定手段が所定値より小さいと判定したときに、前記第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する手段とを備えることを特徴とする。
【0024】
この電動パワーステアリング装置では、トルクセンサが舵輪に加えられた操舵トルクを検出し、操舵速度検出手段が舵輪の操舵速度を検出し、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、第1の制御電流と操舵速度検出手段が検出した操舵速度の微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、操舵補助用のモータを駆動制御する。判定手段は、操舵速度検出手段が検出した操舵速度が所定値より小さいか否かを判定し、抑制する手段は、判定手段が所定値より小さいと判定したときに、第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する。
これにより、操舵速度が低いときでも、運転者が、モータのコギングトルクに起因する舵輪の振動及びトルクむらを感じることがない電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づき説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態1の要部構成を示すブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tが、その位相遅れを補償する位相補償部11に与えられ、位相補償部11が位相遅れを補償した操舵トルク検出信号Tは、関数発生部12に与えられる。
関数発生部12には、車両の走行速度を検出する車速センサ3が出力した車速検出信号Vも与えられている。
【0026】
関数発生部12では、図中で示すように、操舵トルク検出信号Tが所定の不感帯を超えると、操舵トルク検出信号Tの増加に従って目標電流Iが比例的に増加し、さらに操舵トルク検出信号Tが所定値以上になると目標電流Iが飽和するような関数が、車速検出信号V( 但しV1 <V2 <V3 …)に応じて可変的に定められている。
前記関数は、車速検出信号V1 ,V2 ,V3 …が大となるに従って、操舵トルク検出信号Tに対する目標電流Iの比が小となると共に、目標電流Iの飽和値が小となるようになっている。
関数発生部12が定めた目標電流Iは加算器13へ与えられる。
【0027】
一方、トルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tは、微分演算部14へも与えられる。微分演算部14へは、車速センサ3が出力した車速検出信号Vも与えられる。微分演算部14は、操舵トルク検出信号Tを微分し、微分して得た操舵トルク検出信号T′に、車速検出信号Vに応じて定められた係数を乗じて、微分電流Idとして出力する。
【0028】
微分演算部14が出力した微分電流Idは、抑制部22(抑制する手段)に与えられ、抑制部22は、与えられた微分電流Idを、回転速度判定部20(判定手段)からの指示に従って処理し、処理した結果を加算器13へ与え、操舵補助用のモータ6及び舵取機構の慣性補償を行う。
回転速度判定部20は、モータ6の回転速度を検出する回転検出器17(回転検出手段)から与えられた回転速度信号ωm が、所定値より小さいか否かを判定し、その判定結果に従って、抑制部22へ指示を与える。
【0029】
加算器13は、関数発生部12及び抑制部22より与えられた目標電流I及び前記微分電流Idを加算し、その加算結果を減算器15へ与える。
減算器15には、操舵補助を行うモータ6に流れる電流を検出するモータ電流検出回路7が出力したモータ電流検出信号Is も与えられている。
【0030】
減算器15は、加算器13の加算結果からモータ電流検出信号Isを減算し、その減算結果を、モータ電圧演算部16に与える。モータ電圧演算部16は、与えられた減算結果に対してPID演算を行い、その演算結果に基づくPWM信号をモータ駆動回路5へ与える。モータ駆動回路5は、与えられたPWM信号によりモータ6を駆動する。
位相補償部11、関数発生部12、微分演算部14、抑制部22、回転速度判定部20、加算器13、減算器15及びモータ電圧演算部16は、制御部1aを構成している。
【0031】
以下に、このような構成の電動パワーステアリング装置の動作を、それを示す図2のフローチャートを参照しながら説明する。
制御部1aは、先ず、操舵トルク検出信号T、車速検出信号V、モータ電流検出信号Is及び回転速度信号ωm をそれぞれ読込む(S2)。次いで、位相補償部11で操舵トルク検出信号Tの位相を進める位相補償を行う(S4)。
【0032】
制御部1aは、次に、関数発生部12において、位相補償された操舵トルク検出信号Tと車速検出信号Vとに基づいて目標電流Iを決定する(S6)。
制御部1aは、一方、微分演算部14において、操舵トルク検出信号Tの微分値T′を算出し(S8)、算出した微分値T′に、車速検出信号Vに応じた係数Kを乗じて微分電流Id=T′×Kを求める(S10)。
【0033】
制御部1aは、次に、回転速度判定部20において、読込んだ(S2)回転速度信号ωm が所定値より小さいか否かを判定し(S12)、所定値以上と判定したときは、抑制部22において、微分電流Idに対する処理を行わず、加算器13において、目標電流Iに微分電流Idを加算して、モータ6を駆動制御する為の最終的な目標電流を決定する(S14)。
【0034】
制御部1aは、回転速度判定部20において、読込んだ(S2)回転速度信号ωm が所定値より小さいと判定したときは(S12)、抑制部22において、微分電流Id=T′×Kに抑制係数D(<1又は=0)を乗算し(S20)、加算器13において、目標電流Iにその乗算した電流T′×K×Dを加算して、モータ6を駆動制御する為の最終的な目標電流を決定する(S22)。
【0035】
制御部1aは、次に、減算器15において、上述したように決定された最終的な目標電流からモータ電流検出信号Isを減算し、この減算結果をモータ電圧演算部16においてPID制御することにより、モータの電圧を決定する(S16)。
モータ駆動回路5は、モータ電圧演算部16から与えられたPWM信号に応じてモータ6を駆動する(S18)。
次いで、制御部1aは、リターンして他の処理を行う。
【0036】
実施の形態2.
図3は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態2の要部構成を示すブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tが、その位相遅れを補償する位相補償部11に与えられ、位相補償部11が位相遅れを補償した操舵トルク検出信号Tは、関数発生部12に与えられる。
【0037】
一方、トルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tは、操舵速度検出部18(操舵速度検出手段)へも与えられる。操舵速度検出部18は、与えられた操舵トルク検出信号Tと、操舵補助用のモータ6の回転速度を検出する回転検出器17が出力した回転速度信号ωm とにより下記演算を行い、舵輪の操舵速度ωを演算し検出する。
ω=T′/K+ωm /n (1)
【0038】
ここで、(1)式は、下記により求めることが出来る。
T=K(θi −θo )
(但し、θi :操舵軸の上部軸の舵角、θo :操舵軸の下部軸の舵角、K:トーションバーのばね定数)
θi −θo =T/K
θi ′−θo ′=T′/K
θi ′=T′/K+θo ′ (2)
一方、θo ′=ωm /n (n:モータ回転軸と操舵軸との減速比)
∴(2)式より、θi ′=ω=T′/K+ωm /n (1)
【0039】
操舵速度検出部18が検出した舵輪の操舵速度ωは、微分演算部19へ与えられる。微分演算部19へは、車速センサ3が出力した車速検出信号Vも与えられ、微分演算部19は、舵輪の操舵速度ωを微分し、微分して得た操舵加速度ω′に、車速検出信号Vに応じて定められた係数を乗じて、微分電流Idとして出力する。
【0040】
微分演算部19が出力した微分電流Idは、抑制部24(抑制する手段)に与えられ、抑制部24は、与えられた微分電流Idを、操舵速度判定部23(判定手段)からの指示に従って処理し、処理した結果を加算器13へ与え、操舵補助用のモータ6及び舵取機構の慣性補償を行う。
操舵速度判定部23は、操舵速度検出部18が検出した舵輪の操舵速度ωが、所定値より小さいか否かを判定し、その判定結果に従って、抑制部24へ指示を与える。
位相補償部11、関数発生部12、操舵速度検出部18、微分演算部19、操舵速度判定部23、抑制部24、加算器13、減算器15及びモータ電圧演算部16は、制御部2aを構成している。その他の構成は、実施の形態1において説明した電動パワーステアリング装置(図1)の構成と同様であるので、同様箇所には同一符号を付して、説明を省略する。
【0041】
以下に、このような構成の電動パワーステアリング装置の動作を、それを示す図4のフローチャートを参照しながら説明する。
制御部2aは、先ず、操舵トルク検出信号T、車速検出信号V、モータ電流検出信号Is及び回転速度信号ωm をそれぞれ読込む(S30)。次いで、位相補償部11で操舵トルク検出信号Tの位相を進める位相補償を行う(S32)。
【0042】
制御部2aは、次に、関数発生部12において、位相補償された操舵トルク検出信号Tと車速検出信号Vとに基づいて目標電流Iを決定する(S34)。
制御部2aは、一方、操舵速度検出部18において、(1)式により舵輪の操舵速度信号ωを演算して検出し(S36)、微分演算部19において、操舵速度信号ωの微分値ω′を算出し(S38)、算出した微分値ω′に、車速検出信号Vに応じた係数Kを乗じて微分電流Id=ω′×Kを求める(S40)。
【0043】
制御部2aは、次に、操舵速度判定部23において、検出した(S36)操舵速度信号ωが所定値より小さいか否かを判定し(S42)、所定値以上と判定したときは、抑制部24において、微分電流Idに対する処理を行わず、加算器13において、目標電流Iに微分電流Idを加算して、モータ6を駆動制御する為の最終的な目標電流を決定する(S44)。
【0044】
制御部2aは、操舵速度判定部23において、検出した(S36)操舵速度信号ωが所定値より小さいと判定したときは(S42)、抑制部24において、微分電流Id=ω′×Kに抑制係数D(<1又は=0)を乗算し(S48)、加算器13において、目標電流Iにその乗算した電流ω′×K×Dを加算して、モータ6を駆動制御する為の最終的な目標電流を決定する(S50)。
【0045】
制御部2aは、次に、減算器15において、上述したように決定された最終的な目標電流からモータ電流検出信号Isを減算し、この減算結果をモータ電圧演算部16においてPID制御することにより、モータの電圧を決定する(S46)。
モータ駆動回路5は、モータ電圧演算部16から与えられたPWM信号に応じてモータ6を駆動する(S47)。
次いで、制御部2aは、リターンして他の処理を行う。
【0046】
尚、実施の形態1において、回転速度判定部20に代えて、実施の形態2で説明した操舵速度検出部18及び操舵速度判定部23を備え、操舵速度判定部23から抑制部22へ指示を出すように構成しても良い。
また、実施の形態2において、微分演算部19に代えて、実施の形態1で説明した微分演算部14を備え、微分演算部14が出力した微分電流Idを抑制部24へ与えるように構成しても良い。
【0047】
【発明の効果】
本発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、操舵速度が低いときでも、運転者が、モータのコギングトルクに起因する舵輪の振動及びトルクむらを感じることがない電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態の要部構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した電動パワーステアリング装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態の要部構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した電動パワーステアリング装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】従来の電動パワーステアリング装置の要部構成例を示すブロック図である。
【図6】従来の電動パワーステアリング装置の他の要部構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1a,2a 制御部
3 車速センサ
6 モータ
12 関数発生部
13 加算器
14,19 微分演算部
15 減算器
16 モータ電圧演算部
17 回転検出器(回転検出手段)
18 操舵速度検出部(操舵速度検出手段)
20 回転速度判定部(判定手段)
21 トルクセンサ
22,24 抑制部(抑制する手段)
23 操舵速度判定部(判定手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータとを備え、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて定めた駆動電流に基づき、モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両に装備される電動パワーステアリング装置は、車両の操舵力をモータにより補助するものであり、これは舵輪が操舵軸を介して連結された舵取機構に、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、舵取機構の動作を補助するモータとを設け、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じてモータを駆動させることにより舵輪への操作力を軽減するように構成してある。
トルクセンサは、舵輪に連結された操舵軸の上部軸と下部軸とを、トーションバーにより連結し、舵輪が回動されたときに、トーションバーの捩じれにより生じる上部軸と下部軸との回転位置のズレを検出し、操舵トルク検出信号として出力する。
【0003】
図5は、従来の電動パワーステアリング装置の要部構成例を示すブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tが、その位相遅れを補償する位相補償部11に与えられ、位相補償部11が位相遅れを補償した操舵トルク検出信号Tは、関数発生部12に与えられる。
関数発生部12には、車両の走行速度を検出する車速センサ3が出力した車速検出信号Vも与えられている。
【0004】
関数発生部12では、図中で示すように、操舵トルク検出信号Tが所定の不感帯を超えると、操舵トルク検出信号Tの増加に従って目標電流Iが比例的に増加し、さらに操舵トルク検出信号Tが所定値以上になると目標電流Iが飽和するような関数が、車速検出信号V( 但しV1 <V2 <V3 …)に応じて可変的に定められている。
前記関数は車速検出信号V1 ,V2 ,V3 …が大となるに従って操舵トルク検出信号Tに対する目標電流Iの比が小となると共に、目標電流Iの飽和値が小となるようになっている。
関数発生部12が定めた目標電流Iは加算器13へ与えられる。
【0005】
一方、トルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tは、微分演算部14へも与えられる。微分演算部14へは、車速センサ3が出力した車速検出信号Vも与えられる。微分演算部14は、操舵トルク検出信号Tを微分し、微分して得た操舵トルク検出信号T′に、車速検出信号Vに応じて定められた係数を乗じて、微分電流Idとして加算器13へ与え、モータ6及び舵取機構の慣性補償を行う。
加算器13は、関数発生部12及び微分演算部14より与えられた目標電流I及び前記微分電流Idを加算し、その加算結果を減算器15へ与える。
【0006】
減算器15には、操舵補助を行うモータ6に流れる電流を検出するモータ電流検出回路7が出力したモータ電流検出信号Is も与えられている。
減算器15は、加算器13の加算結果からモータ電流検出信号Isを減算し、その減算結果を、モータ電圧演算部16に与える。モータ電圧演算部16は、与えられた減算結果に対してPID演算を行い、その演算結果に基づくPWM信号をモータ駆動回路5へ与える。モータ駆動回路5は、与えられたPWM信号によりモータ6を駆動する。
位相補償部11、関数発生部12、微分演算部14、加算器13、減算器15及びモータ電圧演算部16は、制御部1を構成している。
【0007】
以下に、このような構成の電動パワーステアリング装置の動作を説明する。
制御部1は、先ず、操舵トルク検出信号T、車速検出信号V及びモータ電流検出信号Isをそれぞれ読込む。次に、位相補償部11で操舵トルク検出信号Tの位相を進める位相補償を行う。
【0008】
制御部1は、次に、関数発生部12において、位相補償された操舵トルク検出信号Tと車速検出信号Vとに基づいて目標電流Iを決定する。
制御部1は、一方、微分演算部14において、操舵トルク検出信号Tの微分値T′を算出し、算出した微分値T′に、車速検出信号Vに応じた係数を乗じて微分電流Idを求める。
【0009】
制御部1は、次に、加算器13において、目標電流Iに微分電流Idを加算して、モータ6を駆動制御する為の最終的な目標電流を決定する。
制御部1は、次に、減算器15において、上述したように決定された最終的な目標電流から、モータ電流検出信号Isを減算し、この減算結果をモータ電圧演算部16においてPID制御することにより、モータの電圧を決定する。
モータ駆動回路5は、モータ電圧演算部16から与えられたPWM信号に応じてモータ6を駆動する。
【0010】
図6は、従来の他の電動パワーステアリング装置の要部構成例を示すブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tが、その位相遅れを補償する位相補償部11に与えられ、位相補償部11が位相遅れを補償した操舵トルク検出信号Tは、関数発生部12に与えられる。
【0011】
一方、トルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tは、操舵速度検出部18へも与えられる。操舵速度検出部18は、与えられた操舵トルク検出信号Tと、操舵補助用のモータ6の回転速度を検出する回転検出器17が出力した回転速度信号ωm とにより下記演算を行い、舵輪の操舵速度ωを演算し検出する。
ω=T′/K+ωm /n (1)
【0012】
ここで、(1)式は、下記により求めることが出来る。
T=K(θi −θo )
(但し、θi :操舵軸の上部軸の舵角、θo :操舵軸の下部軸の舵角、K:トーションバーのばね定数)
θi −θo =T/K
θi ′−θo ′=T′/K
θi ′=T′/K+θo ′ (2)
一方、θo ′=ωm /n (n:モータ回転軸と操舵軸との減速比)
∴(2)式より、θi ′=ω=T′/K+ωm /n (1)
【0013】
操舵速度検出部18が検出した舵輪の操舵速度ωは、微分演算部19へ与えられる。微分演算部19へは、車速センサ3が出力した車速検出信号Vも与えられ、微分演算部19は、舵輪の操舵速度ωを微分し、微分して得た操舵加速度ω′に、車速検出信号Vに応じて定められた係数を乗じて、微分電流Idとして加算器13へ与え、モータ6及び舵取機構の慣性補償を行う。
位相補償部11、関数発生部12、操舵速度検出部18、微分演算部19、加算器13、減算器15及びモータ電圧演算部16は、制御部2を構成している。その他の構成は、上述した図5の電動パワーステアリング装置の構成と同様であるので、同様箇所には同一符号を付して、説明を省略する。
【0014】
以下に、このような構成の電動パワーステアリング装置の動作を説明する。
制御部2は、先ず、操舵トルク検出信号T、車速検出信号V、モータ電流検出信号Is及び回転速度信号ωm をそれぞれ読込む。次に、位相補償部11で操舵トルク検出信号Tの位相を進める位相補償を行う。
【0015】
制御部2は、操舵速度検出部18において、操舵トルク検出信号T及び回転速度信号ωm から舵輪の操舵速度ωを演算する。
制御部2は、微分演算部19において、舵輪の操舵速度ωを微分して操舵加速度ω′を算出し、算出した操舵加速度ω′に、車速検出信号Vに応じた係数を乗じて微分電流Idを求める。その他の動作は、上述した図5の電動パワーステアリング装置の動作と同様であるので、説明を省略する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電動パワーステアリング装置は、上述したように、操舵トルクの微分値に関連した電流又は操舵速度の微分値に関連した電流により、モータ6及び舵取機構の慣性補償を行っているが、モータ6のコギングトルクが助長され、操舵感を悪化させていた。特に、運転者は、操舵速度が低いときに、モータ6の助長されたコギングトルクを舵輪(ハンドル)の振動及びトルクむらとして感じるという問題があった。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、操舵速度が低いときでも、運転者が、モータのコギングトルクに起因する舵輪の振動及びトルクむらを感じることがない電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータとを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、該第1の制御電流と前記操舵トルクの微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置において、前記モータの回転速度を検出する回転検出手段と、該回転検出手段が検出した回転速度が所定値より小さいか否かを判定する判定手段と、該判定手段が所定値より小さいと判定したときに、前記第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
この電動パワーステアリング装置では、トルクセンサが舵輪に加えられた操舵トルクを検出し、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、第1の制御電流と操舵トルクの微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、操舵補助用のモータを駆動制御する。回転検出手段がモータの回転速度を検出し、判定手段は、回転検出手段が検出した回転速度が所定値より小さいか否かを判定する。抑制する手段は、判定手段が所定値より小さいと判定したときに、第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する。
これにより、操舵速度が低いときでも、運転者が、モータのコギングトルクに起因する舵輪の振動及びトルクむらを感じることがない電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0019】
第2発明に係る電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータとを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、該第1の制御電流と前記操舵トルクの微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置において、前記舵輪の操舵速度を検出する操舵速度検出手段と、該操舵速度検出手段が検出した操舵速度が所定値より小さいか否かを判定する判定手段と、該判定手段が所定値より小さいと判定したときに、前記第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
この電動パワーステアリング装置では、トルクセンサが舵輪に加えられた操舵トルクを検出し、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、第1の制御電流と操舵トルクの微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、操舵補助用のモータを駆動制御する。操舵速度検出手段が舵輪の操舵速度を検出し、判定手段は、操舵速度検出手段が検出した操舵速度が所定値より小さいか否かを判定する。抑制する手段は、判定手段が所定値より小さいと判定したときに、第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する。
これにより、操舵速度が低いときでも、運転者が、モータのコギングトルクに起因する舵輪の振動及びトルクむらを感じることがない電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0021】
第3発明に係る電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータと、前記舵輪の操舵速度を検出する操舵速度検出手段とを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、該第1の制御電流と前記操舵速度検出手段が検出した操舵速度の微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置において、前記モータの回転速度を検出する回転検出手段と、該回転検出手段が検出した回転速度が所定値より小さいか否かを判定する判定手段と、該判定手段が所定値より小さいと判定したときに、前記第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
この電動パワーステアリング装置では、トルクセンサが舵輪に加えられた操舵トルクを検出し、操舵速度検出手段が舵輪の操舵速度を検出し、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、第1の制御電流と操舵速度検出手段が検出した操舵速度の微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、操舵補助用のモータを駆動制御する。回転検出手段がモータの回転速度を検出し、判定手段は、回転検出手段が検出した回転速度が所定値より小さいか否かを判定する。抑制する手段は、判定手段が所定値より小さいと判定したときに、第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する。
これにより、操舵速度が低いときでも、運転者が、モータのコギングトルクに起因する舵輪の振動及びトルクむらを感じることがない電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0023】
第4発明に係る電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータと、前記舵輪の操舵速度を検出する操舵速度検出手段とを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、該第1の制御電流と前記操舵速度検出手段が検出した操舵速度の微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置において、前記操舵速度が所定値より小さいか否かを判定する判定手段と、該判定手段が所定値より小さいと判定したときに、前記第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する手段とを備えることを特徴とする。
【0024】
この電動パワーステアリング装置では、トルクセンサが舵輪に加えられた操舵トルクを検出し、操舵速度検出手段が舵輪の操舵速度を検出し、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、第1の制御電流と操舵速度検出手段が検出した操舵速度の微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、操舵補助用のモータを駆動制御する。判定手段は、操舵速度検出手段が検出した操舵速度が所定値より小さいか否かを判定し、抑制する手段は、判定手段が所定値より小さいと判定したときに、第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する。
これにより、操舵速度が低いときでも、運転者が、モータのコギングトルクに起因する舵輪の振動及びトルクむらを感じることがない電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づき説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態1の要部構成を示すブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tが、その位相遅れを補償する位相補償部11に与えられ、位相補償部11が位相遅れを補償した操舵トルク検出信号Tは、関数発生部12に与えられる。
関数発生部12には、車両の走行速度を検出する車速センサ3が出力した車速検出信号Vも与えられている。
【0026】
関数発生部12では、図中で示すように、操舵トルク検出信号Tが所定の不感帯を超えると、操舵トルク検出信号Tの増加に従って目標電流Iが比例的に増加し、さらに操舵トルク検出信号Tが所定値以上になると目標電流Iが飽和するような関数が、車速検出信号V( 但しV1 <V2 <V3 …)に応じて可変的に定められている。
前記関数は、車速検出信号V1 ,V2 ,V3 …が大となるに従って、操舵トルク検出信号Tに対する目標電流Iの比が小となると共に、目標電流Iの飽和値が小となるようになっている。
関数発生部12が定めた目標電流Iは加算器13へ与えられる。
【0027】
一方、トルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tは、微分演算部14へも与えられる。微分演算部14へは、車速センサ3が出力した車速検出信号Vも与えられる。微分演算部14は、操舵トルク検出信号Tを微分し、微分して得た操舵トルク検出信号T′に、車速検出信号Vに応じて定められた係数を乗じて、微分電流Idとして出力する。
【0028】
微分演算部14が出力した微分電流Idは、抑制部22(抑制する手段)に与えられ、抑制部22は、与えられた微分電流Idを、回転速度判定部20(判定手段)からの指示に従って処理し、処理した結果を加算器13へ与え、操舵補助用のモータ6及び舵取機構の慣性補償を行う。
回転速度判定部20は、モータ6の回転速度を検出する回転検出器17(回転検出手段)から与えられた回転速度信号ωm が、所定値より小さいか否かを判定し、その判定結果に従って、抑制部22へ指示を与える。
【0029】
加算器13は、関数発生部12及び抑制部22より与えられた目標電流I及び前記微分電流Idを加算し、その加算結果を減算器15へ与える。
減算器15には、操舵補助を行うモータ6に流れる電流を検出するモータ電流検出回路7が出力したモータ電流検出信号Is も与えられている。
【0030】
減算器15は、加算器13の加算結果からモータ電流検出信号Isを減算し、その減算結果を、モータ電圧演算部16に与える。モータ電圧演算部16は、与えられた減算結果に対してPID演算を行い、その演算結果に基づくPWM信号をモータ駆動回路5へ与える。モータ駆動回路5は、与えられたPWM信号によりモータ6を駆動する。
位相補償部11、関数発生部12、微分演算部14、抑制部22、回転速度判定部20、加算器13、減算器15及びモータ電圧演算部16は、制御部1aを構成している。
【0031】
以下に、このような構成の電動パワーステアリング装置の動作を、それを示す図2のフローチャートを参照しながら説明する。
制御部1aは、先ず、操舵トルク検出信号T、車速検出信号V、モータ電流検出信号Is及び回転速度信号ωm をそれぞれ読込む(S2)。次いで、位相補償部11で操舵トルク検出信号Tの位相を進める位相補償を行う(S4)。
【0032】
制御部1aは、次に、関数発生部12において、位相補償された操舵トルク検出信号Tと車速検出信号Vとに基づいて目標電流Iを決定する(S6)。
制御部1aは、一方、微分演算部14において、操舵トルク検出信号Tの微分値T′を算出し(S8)、算出した微分値T′に、車速検出信号Vに応じた係数Kを乗じて微分電流Id=T′×Kを求める(S10)。
【0033】
制御部1aは、次に、回転速度判定部20において、読込んだ(S2)回転速度信号ωm が所定値より小さいか否かを判定し(S12)、所定値以上と判定したときは、抑制部22において、微分電流Idに対する処理を行わず、加算器13において、目標電流Iに微分電流Idを加算して、モータ6を駆動制御する為の最終的な目標電流を決定する(S14)。
【0034】
制御部1aは、回転速度判定部20において、読込んだ(S2)回転速度信号ωm が所定値より小さいと判定したときは(S12)、抑制部22において、微分電流Id=T′×Kに抑制係数D(<1又は=0)を乗算し(S20)、加算器13において、目標電流Iにその乗算した電流T′×K×Dを加算して、モータ6を駆動制御する為の最終的な目標電流を決定する(S22)。
【0035】
制御部1aは、次に、減算器15において、上述したように決定された最終的な目標電流からモータ電流検出信号Isを減算し、この減算結果をモータ電圧演算部16においてPID制御することにより、モータの電圧を決定する(S16)。
モータ駆動回路5は、モータ電圧演算部16から与えられたPWM信号に応じてモータ6を駆動する(S18)。
次いで、制御部1aは、リターンして他の処理を行う。
【0036】
実施の形態2.
図3は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態2の要部構成を示すブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tが、その位相遅れを補償する位相補償部11に与えられ、位相補償部11が位相遅れを補償した操舵トルク検出信号Tは、関数発生部12に与えられる。
【0037】
一方、トルクセンサ21が出力した操舵トルク検出信号Tは、操舵速度検出部18(操舵速度検出手段)へも与えられる。操舵速度検出部18は、与えられた操舵トルク検出信号Tと、操舵補助用のモータ6の回転速度を検出する回転検出器17が出力した回転速度信号ωm とにより下記演算を行い、舵輪の操舵速度ωを演算し検出する。
ω=T′/K+ωm /n (1)
【0038】
ここで、(1)式は、下記により求めることが出来る。
T=K(θi −θo )
(但し、θi :操舵軸の上部軸の舵角、θo :操舵軸の下部軸の舵角、K:トーションバーのばね定数)
θi −θo =T/K
θi ′−θo ′=T′/K
θi ′=T′/K+θo ′ (2)
一方、θo ′=ωm /n (n:モータ回転軸と操舵軸との減速比)
∴(2)式より、θi ′=ω=T′/K+ωm /n (1)
【0039】
操舵速度検出部18が検出した舵輪の操舵速度ωは、微分演算部19へ与えられる。微分演算部19へは、車速センサ3が出力した車速検出信号Vも与えられ、微分演算部19は、舵輪の操舵速度ωを微分し、微分して得た操舵加速度ω′に、車速検出信号Vに応じて定められた係数を乗じて、微分電流Idとして出力する。
【0040】
微分演算部19が出力した微分電流Idは、抑制部24(抑制する手段)に与えられ、抑制部24は、与えられた微分電流Idを、操舵速度判定部23(判定手段)からの指示に従って処理し、処理した結果を加算器13へ与え、操舵補助用のモータ6及び舵取機構の慣性補償を行う。
操舵速度判定部23は、操舵速度検出部18が検出した舵輪の操舵速度ωが、所定値より小さいか否かを判定し、その判定結果に従って、抑制部24へ指示を与える。
位相補償部11、関数発生部12、操舵速度検出部18、微分演算部19、操舵速度判定部23、抑制部24、加算器13、減算器15及びモータ電圧演算部16は、制御部2aを構成している。その他の構成は、実施の形態1において説明した電動パワーステアリング装置(図1)の構成と同様であるので、同様箇所には同一符号を付して、説明を省略する。
【0041】
以下に、このような構成の電動パワーステアリング装置の動作を、それを示す図4のフローチャートを参照しながら説明する。
制御部2aは、先ず、操舵トルク検出信号T、車速検出信号V、モータ電流検出信号Is及び回転速度信号ωm をそれぞれ読込む(S30)。次いで、位相補償部11で操舵トルク検出信号Tの位相を進める位相補償を行う(S32)。
【0042】
制御部2aは、次に、関数発生部12において、位相補償された操舵トルク検出信号Tと車速検出信号Vとに基づいて目標電流Iを決定する(S34)。
制御部2aは、一方、操舵速度検出部18において、(1)式により舵輪の操舵速度信号ωを演算して検出し(S36)、微分演算部19において、操舵速度信号ωの微分値ω′を算出し(S38)、算出した微分値ω′に、車速検出信号Vに応じた係数Kを乗じて微分電流Id=ω′×Kを求める(S40)。
【0043】
制御部2aは、次に、操舵速度判定部23において、検出した(S36)操舵速度信号ωが所定値より小さいか否かを判定し(S42)、所定値以上と判定したときは、抑制部24において、微分電流Idに対する処理を行わず、加算器13において、目標電流Iに微分電流Idを加算して、モータ6を駆動制御する為の最終的な目標電流を決定する(S44)。
【0044】
制御部2aは、操舵速度判定部23において、検出した(S36)操舵速度信号ωが所定値より小さいと判定したときは(S42)、抑制部24において、微分電流Id=ω′×Kに抑制係数D(<1又は=0)を乗算し(S48)、加算器13において、目標電流Iにその乗算した電流ω′×K×Dを加算して、モータ6を駆動制御する為の最終的な目標電流を決定する(S50)。
【0045】
制御部2aは、次に、減算器15において、上述したように決定された最終的な目標電流からモータ電流検出信号Isを減算し、この減算結果をモータ電圧演算部16においてPID制御することにより、モータの電圧を決定する(S46)。
モータ駆動回路5は、モータ電圧演算部16から与えられたPWM信号に応じてモータ6を駆動する(S47)。
次いで、制御部2aは、リターンして他の処理を行う。
【0046】
尚、実施の形態1において、回転速度判定部20に代えて、実施の形態2で説明した操舵速度検出部18及び操舵速度判定部23を備え、操舵速度判定部23から抑制部22へ指示を出すように構成しても良い。
また、実施の形態2において、微分演算部19に代えて、実施の形態1で説明した微分演算部14を備え、微分演算部14が出力した微分電流Idを抑制部24へ与えるように構成しても良い。
【0047】
【発明の効果】
本発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、操舵速度が低いときでも、運転者が、モータのコギングトルクに起因する舵輪の振動及びトルクむらを感じることがない電動パワーステアリング装置を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態の要部構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した電動パワーステアリング装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態の要部構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した電動パワーステアリング装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】従来の電動パワーステアリング装置の要部構成例を示すブロック図である。
【図6】従来の電動パワーステアリング装置の他の要部構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1a,2a 制御部
3 車速センサ
6 モータ
12 関数発生部
13 加算器
14,19 微分演算部
15 減算器
16 モータ電圧演算部
17 回転検出器(回転検出手段)
18 操舵速度検出部(操舵速度検出手段)
20 回転速度判定部(判定手段)
21 トルクセンサ
22,24 抑制部(抑制する手段)
23 操舵速度判定部(判定手段)
Claims (4)
- 舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータとを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、該第1の制御電流と前記操舵トルクの微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置において、
前記モータの回転速度を検出する回転検出手段と、該回転検出手段が検出した回転速度が所定値より小さいか否かを判定する判定手段と、該判定手段が所定値より小さいと判定したときに、前記第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する手段とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータとを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、該第1の制御電流と前記操舵トルクの微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置において、
前記舵輪の操舵速度を検出する操舵速度検出手段と、該操舵速度検出手段が検出した操舵速度が所定値より小さいか否かを判定する判定手段と、該判定手段が所定値より小さいと判定したときに、前記第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する手段とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータと、前記舵輪の操舵速度を検出する操舵速度検出手段とを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、該第1の制御電流と前記操舵速度検出手段が検出した操舵速度の微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置において、
前記モータの回転速度を検出する回転検出手段と、該回転検出手段が検出した回転速度が所定値より小さいか否かを判定する判定手段と、該判定手段が所定値より小さいと判定したときに、前記第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する手段とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 舵輪に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータと、前記舵輪の操舵速度を検出する操舵速度検出手段とを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルクに応じて第1の制御電流を定め、該第1の制御電流と前記操舵速度検出手段が検出した操舵速度の微分値に応じて定めた第2の制御電流とを加算した目標電流に基づき、前記モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置において、
前記操舵速度が所定値より小さいか否かを判定する判定手段と、該判定手段が所定値より小さいと判定したときに、前記第2の制御電流をより小さい値又は0に抑制する手段とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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