JP3653861B2 - Spindle device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば磁気ディスクや磁気ヘッドなどの検査用機器に好適なスピンドル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のスピンドル装置は、円筒状のハウジングに回転軸であるスピンドルが静圧気体軸受を介して支持されている。回転軸は円筒状をなしており、一方の端部開口が真空吸着部とされている。該真空吸着部を利用して例えば磁気ディスク等を吸着保持して所定の検査を行う。なお、ハウジング、静圧気体軸受及び回転軸は全て導電性材料で形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、磁気ディスク等の検査に際しては、ハウジング側と回転軸側とで別々に電圧を印加することがある。この場合、ハウジングと回転軸との間を電気的に絶縁する必要が生じるが、従来のスピンドル装置においては、静圧気体軸受と回転軸との間の軸受すき間によって電気的絶縁を行っている。
【0004】
しかしながら、このように軸受すき間でハウジングと回転軸との電気的絶縁を行うと、該軸受すき間に極僅かな塵等の存在も許されないため、その洗浄及び組み立て作業に長時間を要し、生産効率が低下するという不都合がある。
【0005】
また、洗浄及び組み立て作業に長時間を要したにもかかわらず、時間の経過に伴い軸受すき間に塵等が侵入して絶縁環境がいつ破壊されてもおかしくない状況にある。
【0006】
本発明はかかる不都合を解消するためになされたものであり、ハウジングと回転軸との間の電気的絶縁を確実に行うことができ、しかも生産性の向上を図ることができるスピンドル装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明に係るスピンドル装置は、多孔質グラファイト材からなる二つの静圧気体軸受と、該静圧気体軸受の外径面と嵌合する大径孔部を軸方向の両端部に有するハウジングと、このハウジングに前記静圧気体軸受を介して支持された回転軸とを備えたスピンドル装置において、前記静圧気体軸受の外径面と前記大径孔部の内周面および前記静圧気体軸受の内端面と前記大径孔部の底面部との間に絶縁材を配置したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の一例であるスピンドル装置を説明するための説明的断面図である。
【0009】
このスピンドル装置は、ハウジング1と該ハウジング1の内周面に取り付けられた静圧気体軸受2とを有する固定体3、及びハウジング1に静圧気体軸受2を介して支持される回転軸4を備える。なお、この実施の形態では、ハウジング1、静圧気体軸受2及び回転軸4は全て導電性材料で形成されている。
【0010】
ハウジング1は円筒形状をなしており、軸方向の両端部内周面は円環状に切り欠かれて軸方向外方に開口する二個の大径孔部5が形成されている。各大径孔部5には、それぞれ静圧空気軸受2を構成する円筒状の多孔質部材が接着或いはしまりばめ等の手段ではめ込まれている。多孔質部材2は多孔質グラファイト材などからなり、内径面をラジアル軸受面6、外端面をスラスト軸受面7として用いるように、切削或いは研削加工で仕上げ加工がなされている。
【0011】
多孔質部材2と大径孔部5とが対面する部分、すなわち、多孔質部材2の外径面と大径孔部5の内周面との間、及び多孔質部材2の内端面と大径孔部5の底面との間には、絶縁材8としての表面処理膜が介在されており、これによりハウジング1と多孔質部材2との間、ひいてはハウジング1と回転軸4との間が電気的に絶縁され、ハウジング1と回転軸4とに別々に電圧が印加できるようになっている。表面処理膜は、ポリアミドイミドやふっ素化合物などで形成されている。ここで、この実施の形態では、多孔質部材2の外径面と内端面とに表面処理膜8をコーティングしているが、これに代えて、大径孔部5の内周面と底面とに表面処理膜8をコーティングしてもよい。
【0012】
多孔質部材2には、回転軸4が軸受すき間S1 を存して内挿されている。回転軸4はその軸線方向の長さがハウジング1と略同一とされ、内部には軸心に沿って貫通する貫通孔4aが形成されている。回転軸4の外周面は、多孔質部材2のラジアル軸受面6に軸受すき間S1 を存して対向するラジアル受面12とされており、該ラジアル受面12とラジアル軸受面6とによってラジアル軸受が構成される。
【0013】
また、回転軸4の両端部にはそれぞれフランジ部9がボルト10を介して着脱自在に固定されている。フランジ部9はハウジング1の端面に対向しており、中央部には回転軸4の貫通孔4aに連通する吸引孔9aが形成されている。一方のフランジ部9の外端面が磁気ディスクなどの吸着保持に利用できるワーク吸着部11をなしている。フランジ部9の内端面は多孔質部材2のスラスト軸受面7に軸受すき間S2 を存して対向するスラスト受面13とされており、該スラスト受面13とスラスト軸受面7とによってスラスト軸受が構成される。
【0014】
各多孔質部材2の間に位置するハウジング1の内周面には、周方向に連続する3個の周溝15,16,17が軸方向に所定の間隔を存して形成されている。これらの周溝15,16,17のうち多孔質部材2に隣接する位置にある周溝15,17には、ハウジング1の壁部に形成された図示しない排気孔の一端が連通しており、該排気孔の他端はハウジング1の外面に開口している。
【0015】
中間位置の周溝16には、ハウジング1の壁部内に形成された吸気孔18の一端が連通しており、該吸気孔18の他端はハウジング1の端面に開口してその開口端に図示しない真空ポンプなどの配管が接続される。また、周溝16には、回転軸4の壁部に径方向に延在して形成された吸気孔19の一端が連通しており、該吸気孔19の他端は貫通孔4aに連通している。吸気孔19は周方向に所定の間隔を存して複数形成されている。
【0016】
ハウジング1の端面には、給気孔14の一端が開口しており、該給気孔14の他端はハウジング1の壁部内で2つに分岐してそれぞれ各多孔質部材2の外径面に達している。給気孔14に図示しない加圧空気供給源から圧縮空気を送り込むことにより、該圧縮空気が絞りとして機能する多孔質部材2を介してラジアル軸受の軸受すき間S1 及びスラスト軸受の軸受すき間S2 に噴出し、これにより、流体膜を形成して回転軸4を固定体3に対し非接触で浮上支持するようになっている。
【0017】
なお、スラスト軸受面7から噴出した圧縮空気は、軸受すき間S2 から外部に排出され、また、ラジアル軸受面6から噴出した圧縮空気は一部が軸受すき間S2 から外部に排出されると共に、残部が多孔質部材2に隣接する周溝15,17から排気孔を経て外部に排出される。
【0018】
かかる構成のスピンドル装置においては、回転軸4の端部に設けられたフランジ部9のワーク吸着部11に図示しない磁気ディスクを装着して真空発生源を作動させ、貫通孔4a内の空気を吸気孔19、周溝16、吸気孔18を経て真空吸引することにより、磁気ディスクを吸着保持し、次いで、図示しない駆動手段により回転軸4と共に磁気ディスクを一定回転速度で回転させる。そして、回転軸4に固定体3から導電性の板バネで支持されたブラシを接触させ、ハウジング1と回転軸4とを同電位の導通状態にするか、あるいは固定体3と導電性板バネ締結部を塩化ビニールなどの絶縁材で絶縁させ、ハウジング1と回転軸4との間を絶縁状態にして磁気ディスクの検査を行う。ハウジング1と回転軸4との間を絶縁状態にして磁気ディスクの検査を行う際には、ハウジング1と回転軸4の間は、上述したように、多孔質部材2とハウジング1の大径孔部5との対面部分に介在された表面処理膜8により電気的に絶縁されているので、従来のように、静圧空気軸受2の軸受すき間に存在する僅かな塵等を無視することができ、この結果、時間の経過に関係なくハウジング1と回転軸4との間を確実に絶縁することができる。
【0019】
また、静圧空気軸受2の軸受すき間に存在する僅かな塵等を無視することができることから、従来に比べて、洗浄及び組み立て作業に要する時間を大幅に短縮することができ、この結果、生産性の向上を図ることができる。
【0020】
なお、上記実施の形態では、ハウジング1、静圧気体軸受2及び回転軸4を全て導電性材料で形成し、静圧空気軸受2とハウジング1の大径孔部5との対面部分に表面処理膜8を介在させることにより、ハウジング1と回転軸4との間を電気的に絶縁するようにしているが、これに代えて、回転軸4、静圧空気軸受2及びハウジング1の少なくとも一個をセラミックなどの絶縁材料で形成してハウジング1と回転軸4との間を電気的に絶縁するようにしてもよい。
【0021】
また、上記実施の形態では、静圧空気軸受2として多孔質部材を用いた場合を例に採ったが、これに代えて、例えばオリフィス絞りや自成絞りを備えた多数孔形の静圧空気軸受とか、表面絞り形の静圧空気軸受を使用してもよい。
【0022】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、固定体及び該固定体に回転可能に支持される回転軸の内の少なくとも一方に絶縁材を配置して、ハウジングと回転軸との間を電気的に絶縁しているので、従来のように、静圧空気軸受の軸受すき間に存在する僅かな塵等を無視することができ、この結果、時間の経過に関係なくハウジングと回転軸との間を確実に絶縁することができるという効果が得られる。
【0023】
また、静圧空気軸受の軸受すき間に存在する僅かな塵等を無視することができることから、従来に比べて、洗浄及び組み立て作業に要する時間を大幅に短縮することができ、この結果、生産性の向上を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例であるスピンドル装置を説明するための説明的断面図である。
【符号の説明】
1…ハウジング
2…静圧気体軸受
3…固定体
4…回転軸
8…絶縁材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a spindle device suitable for inspection equipment such as a magnetic disk and a magnetic head.
[0002]
[Prior art]
In this type of spindle device, a spindle as a rotating shaft is supported by a cylindrical housing via a static pressure gas bearing. The rotating shaft has a cylindrical shape, and one end opening is a vacuum suction portion. For example, a magnetic disk or the like is attracted and held by using the vacuum attracting unit to perform a predetermined inspection. The housing, the static pressure gas bearing, and the rotating shaft are all made of a conductive material.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, when inspecting a magnetic disk or the like, a voltage may be applied separately on the housing side and the rotating shaft side. In this case, it is necessary to electrically insulate between the housing and the rotating shaft. However, in the conventional spindle apparatus, electrical insulation is performed by a bearing gap between the static pressure gas bearing and the rotating shaft.
[0004]
However, if the housing and the rotary shaft are electrically insulated in this way between the bearing gaps, the presence of very little dust etc. is not allowed between the bearing gaps. There is a disadvantage that the efficiency is lowered.
[0005]
In addition, despite the long time required for cleaning and assembling work, it is not surprising that dust or the like enters the bearing gap as time passes and the insulation environment is destroyed.
[0006]
The present invention has been made in order to eliminate such inconvenience, and provides a spindle device capable of reliably performing electrical insulation between a housing and a rotating shaft and improving productivity. For the purpose.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, a spindle apparatus according to the present invention includes two static pressure gas bearings made of porous graphite material and a large-diameter hole portion that fits the outer diameter surface of the static pressure gas bearing in the axial direction. A spindle device comprising: a housing having both ends of the housing; and a rotary shaft supported by the housing via the hydrostatic gas bearing , wherein an outer diameter surface of the hydrostatic gas bearing and an inner circumference of the large-diameter hole portion An insulating material is disposed between the surface and the inner end surface of the static pressure gas bearing and the bottom surface portion of the large-diameter hole portion .
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 1 is an explanatory sectional view for explaining a spindle apparatus which is an example of an embodiment of the present invention.
[0009]
This spindle device includes a stationary body 3 having a housing 1 and a static pressure gas bearing 2 attached to the inner peripheral surface of the housing 1, and a rotating
[0010]
The housing 1 has a cylindrical shape, and two large-diameter holes 5 are formed in the inner peripheral surfaces of both end portions in the axial direction so as to be cut out in an annular shape and open outward in the axial direction. Each large-diameter hole 5 is fitted with a cylindrical porous member constituting the hydrostatic air bearing 2 by means such as adhesion or interference fit. The porous member 2 is made of a porous graphite material or the like, and is finished by cutting or grinding so that the inner diameter surface is used as the radial bearing surface 6 and the outer end surface is used as the
[0011]
The portion where the porous member 2 and the large-diameter hole portion 5 face each other, that is, between the outer diameter surface of the porous member 2 and the inner peripheral surface of the large-diameter hole portion 5 and the inner end surface of the porous member 2 is large. A surface treatment film as an insulating material 8 is interposed between the bottom surface of the diameter hole portion 5, and thereby, the space between the housing 1 and the porous member 2, and the space between the housing 1 and the rotating
[0012]
The porous member 2, the
[0013]
Further, flanges 9 are detachably fixed to both ends of the rotating
[0014]
Three
[0015]
One end of an
[0016]
One end of the air supply hole 14 is opened on the end surface of the housing 1, and the other end of the air supply hole 14 branches into two in the wall portion of the housing 1 to reach the outer diameter surface of each porous member 2. ing. By feeding compressed air from a pressurized air supply source (not shown) into the air supply hole 14, the compressed air enters the bearing clearance S 1 of the radial bearing and the bearing clearance S 2 of the thrust bearing through the porous member 2 that functions as a throttle. As a result, a fluid film is formed, and the
[0017]
The compressed air ejected from the
[0018]
In the spindle device having such a configuration, a magnetic disk (not shown) is mounted on the work attracting portion 11 of the flange portion 9 provided at the end of the
[0019]
Further, since the slight dust existing in the bearing gap of the hydrostatic air bearing 2 can be ignored, the time required for cleaning and assembling work can be greatly shortened compared to the conventional case. It is possible to improve the performance.
[0020]
In the above embodiment, the housing 1, the static pressure gas bearing 2 and the
[0021]
Further, in the above embodiment, the case where a porous member is used as the static pressure air bearing 2 is taken as an example, but instead of this, for example, a multi-hole type static pressure air provided with an orifice throttle or a self-contained throttle A bearing or a surface-restricted hydrostatic air bearing may be used.
[0022]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, an insulating material is disposed on at least one of the fixed body and the rotary shaft rotatably supported by the fixed body to electrically insulate between the housing and the rotary shaft. Therefore, as in the past, slight dust and the like existing in the clearance of the hydrostatic air bearing can be ignored, and as a result, the housing and the rotating shaft are reliably insulated regardless of the passage of time. The effect that it can do is acquired.
[0023]
In addition, since it is possible to ignore a small amount of dust and the like existing in the bearing gap of the hydrostatic air bearing, the time required for cleaning and assembly work can be greatly shortened compared to the conventional method. The effect that improvement of can be aimed at is acquired.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory cross-sectional view for explaining a spindle apparatus which is an example of an embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Housing 2 ... Static pressure gas bearing 3 ...
Claims (1)
前記静圧気体軸受の外径面と前記大径孔部の内周面および前記静圧気体軸受の内端面と前記大径孔部の底面部との間に絶縁材を配置したことを特徴とするスピンドル装置。 Two hydrostatic gas bearings made of porous graphite material, a housing having large-diameter hole portions fitted in the outer diameter surface of the hydrostatic gas bearing at both axial ends, and the hydrostatic gas bearing in the housing A spindle device with a rotating shaft supported via
An insulating material is disposed between the outer diameter surface of the static pressure gas bearing, the inner peripheral surface of the large diameter hole portion, and the inner end surface of the static pressure gas bearing and the bottom surface portion of the large diameter hole portion. Spindle device to do.
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JPH09303397A JPH09303397A (en) | 1997-11-25 |
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JP12368096A Expired - Fee Related JP3653861B2 (en) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | Spindle device |
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