JP3651640B2 - Orthodontic support - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯列矯正治療における変位・移動の必要な歯(以下、矯正対象歯ということがある)に対して、変位・移動の支点となり得る歯列矯正用支持体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の歯科治療分野においては、歯並びの悪い患者の為の歯列矯正治療が広く行われるようになってきている。
歯列矯正治療の主たる方法は、各歯の表面にブラケットを接着剤等で固定し、該ブラケットにアーチワイヤーを通し、該アーチワイヤーの弾性に基づく復元力を利用して、個々の歯に押圧・引戻し・捩り等の外力(本明細書において、矯正力と称することがある)を加えることによって夫々の歯を相対的に移動させ、全体として歯列を正しい位置及び向きに変位させて矯正していくというものである(以下、この方法を相対移動型矯正と称することがある)。尚、上記矯正力を加える部材としては上記アーチワイヤーの他に、ゴム製リング,樹脂製チェーン,金属製コイルスプリング,若しくは補助ワイヤー等が用いられており、これらゴム製リング等を、上記ブラケットや歯に接着したリンガルボタン等に係止して矯正力を加える。
【0003】
上記相対移動型矯正においては、上述の如く、各歯は他の歯との関係において相対的に移動するものであり、例えば隙間の開いた2本の歯に対して互いに引っ張り合う方向に力を加えたときは、上記2本の歯が向き合う方向に夫々移動することになる。このとき上記2本の歯の大きさに大小差があるときには、大きな歯はあまり移動せず、小さな歯が大きく移動する。
【0004】
この様に大きな歯は移動量が大きくないことから、歯列矯正の際の支持歯(固定源)として利用することが多く、一般的には臼歯、特に第1大臼歯(6番大臼歯)を支持歯として用いている。
【0005】
一方、臼歯を有しない患者に対して歯列矯正を行うに当たっては、無歯部分に人工歯根(インプラント)を植え込んで臼歯の代わりとし、該人工歯根のアバットメントに設けられたアーチワイヤー挿通路にアーチワイヤーを通して矯正するという方法が提案されている(アメリカ特許第4988292 号)。
【0006】
前述の様に、歯列矯正治療は主に相対移動型矯正により行われているが、歯の移動の支点となるものが歯(例えば第1大臼歯)であるから、支点である歯自身が移動し、元々正しい位置にあった支持歯がその正しい位置からずれてしまう恐れがある。従って、移動した支持歯を更に矯正移動したり、また上記支持歯が動かないように予め他の歯と連結する、といった治療法が採られており、この様に複雑な矯正移動,矯正手法を必要とする場合がある。そのため治療期間が長期に亘り、患者への負担が大きいものとなる問題がある。
【0007】
そこで金属ピンを支持歯の歯茎下の顎骨に打ち込んでおき、支持歯に接着した支え棒が上記金属ピンに当接することによって、上記支持歯がそれ以上移動しないようにする方法が提案されているが、まだまだ不十分である。
【0008】
他方、歯列矯正治療に際し、上顎の歯列弓が小さい患者に対しては、急速拡大装置を用いて上顎の正中口蓋縫合を急速に押し広げ、歯列弓を大きくする治療が行われる。
【0009】
図34は、急速拡大装置を用いて治療を行っている上顎を表す図であり、歯に取付けた帯環42に急速拡大装置40を接続し、該急速拡大装置40の拡大ネジを回すことによって正中口蓋縫合41を矢印G方向に押し広げている。
【0010】
しかし、上記急速拡大装置を用いて上顎を押し広げる治療においても問題がある。即ち押し広げる力が作用する部位が歯であることから、力の加えられている歯が頬側に傾斜し、歯列を乱すのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
矯正対象歯の移動の支点として歯を利用しない治療方法として、小型のインプラントを歯茎下の顎骨に植え込んで、このインプラントを支点として矯正対象歯に引戻し等の矯正力を与えるという方法が考えられる。この方法における矯正力の与え方は、歯に固定されたブラケット(或いはリンガルボタン)と上記インプラントとを樹脂製チェーンやバネ等で接続して行う。この方法では、歯を移動の支点として用いていないから、正しい位置にある歯に悪影響を与えずに治療を行うことができ有利である。
しかしながら下記に述べるように、症例によっては未だ複雑な矯正手法,矯正移動を行わなければならない場合がある。
【0012】
図32は上顎の前歯に対して圧下治療を行っている例を表す正面図であり、上顎の歯茎下の顎骨にインプラント50が植立され、前歯1に固定されたブラケット34と上記インプラント50が樹脂製チェーン52によって連結されている。前歯1を圧下させる矯正力は、インプラント50を支点とし、ブラケット34を樹脂製チェーン52によって引っぱることによって与えられ、この矯正力によって前歯1が圧下移動していく。
【0013】
この症例において、矯正力を与える最も好ましい方向は、前歯1の真上、即ち図32に示す矢印K方向であり、前歯1の真上にインプラント50を植立し、引戻力を与えるのが最も好ましい。しかし、矢印K方向の位置には歯神経が通っており、また歯根があるため、当該位置にインプラント50を植立すると歯神経等を傷つけてしまう問題がある。また矢印K方向の位置は前歯移動(圧下)方向にあたる為、前歯の移動の邪魔になるという問題がある。
【0014】
そこで実際の治療においては、図32に示す様に、前歯1と前歯2の間の歯茎下の顎骨に植立せざるをえず、この場合は、矢印L方向に向かって矯正力が与えられることになり、すると前歯1は斜めに圧下され、傾斜してしまう。そこで、この傾斜を矯正するために他の歯と連結するといった手法が必要となり、つまりこの様に複雑な矯正治療を行わなければならないという問題がある。
【0015】
尚、圧下に抵抗する歯の力は大きいものであるから、本症例において前記相対移動型矯正を行った場合は、支持歯を移動させてしまう力が大きく、従って支持歯が正しい位置から容易にずれることになる。
【0016】
図33は上顎に存在する主な神経の様子を表す図であり、図に示す様に上顎には大口蓋神経55aや鼻口蓋神経55b等が通っている。
図33に示す神経の他にも、上顎や下顎には種々の神経が通っており、インプラントを植立するにはこれら神経を避ける必要があるため、インプラントの植立位置が非常に制限されることになる。従って前述の様に、複雑な矯正治療を行う必要のある症例が多々ある。
【0017】
そこで本発明においては、正しい位置にある歯に悪影響を与えることなく、矯正対象歯に対して最も好適な支点から矯正力を与えることができ、その結果複雑な矯正治療を行わずに矯正できる歯列矯正用支持体を提供することを目的とする。また歯に負担をかけずに正中口蓋縫合を拡大することができる歯列矯正用支持体を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る歯列矯正用支持体は、顎骨の任意の位置に埋め込まれる埋込み部と、口腔内に露出する露出部からなる歯列矯正用支持体であって、前記埋込み部はその横断面の最大径が2mm以下であり、前記露出部は口腔内に延設されるアーム部を有すると共に、該アーム部はフック部を有することを要旨とする。
【0019】
治療に際しては、神経の走っている部位等を避けつつ前記歯列矯正用支持体を顎骨に植立し、前記アーム部に設けられた前記フック部が所望の支点位置にくるようにする。そして歯に固定したブラケット等と前記フック部を樹脂製チェーン或いは金属製コイルスプリング等で連結して、押圧,引戻し等の矯正力を与える。この矯正力により矯正対象歯は前記フック部を支点として移動し矯正される。
【0020】
つまり本発明に係る歯列矯正用支持体は、アーム部によって、矯正力の支点となるフック部の位置が、顎骨への植立位置とは離れた位置となるから、神経等を避けた位置に上記支持体を植立しても、矯正力を与えるのに最も好ましい位置にフック部をもってくることができる。しかも植立位置とフック部との距離や方向は、アーム部の方向や長さを適宜設定することによって自由に決めることができ、広い自由度をもっている。
【0021】
その結果、従来では複雑な矯正過程を経なければならない様な症例であっても、本発明に係る上記歯列矯正用支持体を用いれば、歯を正しい位置,方向に直接移動させることができて矯正過程が簡略化し、ひいては治療期間が短縮する。
【0022】
また、顎骨に支持体を埋め込む際において、本発明に係る支持体はその埋込み部の横断面の最大径が2mm以下と細いから、神経等を避けて埋め込むことが容易である。例えば、神経と神経の間が3mm程の間隔しか空いていない場所であっても、細い埋込み部であるから植立することが可能である。加えて埋込み部が細いことから、生体への為害作用が少ない。
【0023】
好ましくは、埋込み部の太さ、即ち横断面の最大径が1.5mm以下であり、より一層好ましくは1mm以下である。前述の如く、細い方が神経等を避け易く、また生体為害作用が少ないからである。一方細すぎると、矯正力に抵抗できずに埋込み部が顎骨から抜け出てしまう恐れがあるから、0.5mm以上が好ましい。
【0024】
尚、歯列矯正用支持体としては矯正力に対応できる強度があれば十分であって、この矯正力は通常100〜300g であり、大きくてもせいぜい1kg以内の力であるから、前記の様に埋込み部の太さが横断面最大径2mm以下、更には1mm以下という様に細いものであっても、十分に歯列矯正治療に用いることができる。上記埋込み部の形状としては棒状のものが挙げられ、その横断面(軸心に直交する平面)の形状としては円形,楕円形,多角形等が挙げられる。
【0025】
また、前記埋込み部の長さとしては、埋め込み箇所の骨の厚さを確認して、適切な長さのものを用いると良い。尚該埋込み部のうち顎骨を貫通させないタイプの長さとしては、例えば5〜15mmが推奨される。短過ぎると矯正力に対応できなくなる恐れがあり、一方長すぎると顎骨に悪影響を及ぼす恐れがあるからである。
歯列矯正用支持体の材質としてはチタンまたはチタン合金を用いることが好ましい。チタンやチタン合金は生体親和性に優れているからである。
【0026】
また埋込み部の外表面にアパタイトや生体内分解性ポリマー(ポリグリコール酸,ポリ乳酸等)等をコーティングしても良く、これにより生体親和性が向上する。
またアーム部に設けられたフック部は1つに限らず、2以上設けても良い。
【0027】
更に本発明に係る歯列矯正用支持体は、前記露出部と前記埋込み部が互いに別体で構成され、使用時に結合一体化されるものであることが好ましい。尚この露出部は前述の様に本質的には口腔内に露出するものであるが、該露出部を構成する部材の一部が歯肉内に埋入されている場合であっても本発明に包含される。また上記埋込み部は前述の様に本質的には顎骨内に埋め込まれるものであるが、該埋込み部を構成する部材の一部が顎骨外に出ている場合であっても本発明に包含される。
【0028】
上記の様に支持体が別体で構成されて着脱可能であると、埋込み部を顎骨に植立した後に、例えば治療途中においてフック部の位置(支点)を変更したい場合が生じても、所望の位置にフック部がくる様な露出部に付け換えることができる。また例えば埋込み部が顎骨に癒着・固定されるまでの間、この支持体を用いての歯列矯正を行わないのであれば、その間露出部を外して頬唇や舌に対する違和感を少しでも軽減することができる。
【0029】
加えて本発明においては、前記結合一体化がネジ接合により行われるものであることがより好ましい。該ネジ接合により露出部と埋込み部を強固に取り付けることができる。
また本発明に係る歯列矯正用支持体は、前記結合一体化がソケット型嵌合により行われることが好ましい。
【0030】
更に本発明においては、前記ソケット型嵌合を前記露出部と前記埋込み部の夫々の多角形同士のソケットで構成することにより、前記埋込み部の軸心と直交する面内(以下、水平面と称することがある)でのアーム部の取付方位(以下、水平方向と称することがある)を選択可能に構成されたものであることが好ましい。
【0031】
或いは本発明においては、放射状に形成された凹凸同士の菊座型嵌合により、前記埋込み部の軸心と直交する面内(水平面)でのアーム部の取付方位(水平方向)を選択可能に構成されたものであることが好ましい。
この様に上記ソケット型嵌合や上記菊座型嵌合の方向を変えて取付けることによって、アーム部を所望の水平方向に容易に向けることができる。
【0032】
また本発明においては、前記露出部と前記埋込み部の嵌合面が嵌合方向にテーパを形成したものであることが好ましい。この様に嵌合部分をテーパとすることによって、露出部と埋込み部を隙間なく固定することができる。
【0033】
更に本発明に係る歯列矯正用支持体は、前記アーム部の軸心と前記埋込み部の軸心とのなす角度(以下、上向き角度と称することがある)が、90゜〜180゜であることが好ましい。より好ましくは、該上向き角度が90゜〜160゜である。
【0034】
この様に顎骨に植立される埋込み部からアーム部を上向きに向けることで、アーム部に備えられたフック部を歯茎等から離すことができ、これによってフック部とブラケット等を繋ぐ樹脂製チェーン等を歯茎に触れないようにすることができる。樹脂製チェーン等が歯茎に接触すると、炎症を起こす場合があるが、この様に樹脂製チェーン等を離すことができることは有利である。尚、歯茎から離し過ぎると頬唇や舌に違和感を与えるから、上記上向き角度を適宜選択し、最も違和感の少ないものを使用すると良い。
【0035】
上記の様にアーム部の長さ、またアーム部の水平方向や上向き角度を、適宜選択して組合わせることにより、矯正力の支点として最も好ましい位置にフック部をもってくることができる。
【0036】
また本発明においては、前記アーム部の長さが調節可能に構成されたものであることが好ましい。この場合は埋込み部を顎骨に植立し、該埋込み部に露出部を取り付けた後(埋込み部と露出部が一体成形されたものにあっては、埋込み部を顎骨に植立した後)においても、上記アーム部の長さを変更して、好適な位置にフック部をもってくることができる。
【0037】
更に本発明に係る歯列矯正用支持体は、前記アーム部が複数であっても良い。この様にアーム部を複数とすることにより、1つの埋め込み位置から2以上の支点(フック部)を異なる方向に設けることができる。
【0038】
また本発明に係る歯列矯正用支持体は、前記アーム部が板バネであっても良く、この場合はこのアーム部の復元力(弾性力)によって歯の矯正移動を行うことができる。
【0039】
【発明の実施の形態及び実施例】
<実施例1>
図1,2は、本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例1を示す図であり、図1の(a) は正面図、図1の(b) は上面図、図1の(c) は右側面図で、図2の(a) は図1(b) のIIa−IIa線断面図、図2の(b) は図1(a) のIIb−IIb線断面図である。
【0040】
本実施例1の歯列矯正用支持体10は、埋込み部11と、口腔内に露出するアバットメント(露出部)12、及びこれら埋込み部11とアバットメント12を固定する雄ネジ13からなっている。本実施例1の埋込み部11は概ね円柱状をしており、その横断面直径Cは1mmであり、埋め込まれる部分の長さDは5mmである。
【0041】
上記アバットメント12には口腔内に延設されるアーム部14が設けられ、該アーム部14の先端にはフック部15が設けられている。本実施例1では、図1(a) に示す様にアーム部14は埋込み部11の軸心に対して90゜の角度に張出しており(上向き角度90゜)、アーム部14の長さLは約4mmとなっている。
【0042】
埋込み部11の上部には結合部11bが設けられており、該結合部11bは上端に向かって断面直径が小さくなるテーパとなっている。一方アバットメント12に設けられた結合部16は、上記結合部11bに嵌合する逆テーパとなっている。また結合部11bの内部には雄ネジ13に螺合する雌ネジ穴11cが設けられている。上記結合部16,11bにおいてアバットメント12と埋込み部11が結合できる様になっており、ネジ13によって強固に結合される。
【0043】
この様にアバットメント12の結合部16と埋込み部11の結合部11bがテーパ嵌合となっているから、雄ネジ13で締めこんでいく際に、これらテーパがぴったりと合った時点で締め込みが止まって固定されることになり、隙間なくアバットメント12と埋込み部11が結合される。
【0044】
仮に、雄ネジ13の先端が雌ネジ穴の底部に当たることによって止まる構造とした場合は、雄ネジ13の長さを雌ネジ穴の長さに丁度合わせておく必要があり、高度な加工技術が要求されるが、上述の様にテーパ嵌合の場合は、雌ネジ穴11cの深さを雄ネジ13の長さに合わせる必要がなく、技術的に製造が容易である。尚、上記テーパ嵌合の場合は、雄ネジ13の長さよりも雌ネジ穴11cを深くしておく必要がある。
また、埋込み部11とアバットメント12の結合部11b,16は、図2(b) に示す様に夫々正6角形となって、嵌合できる様になっている。
【0045】
この様に6角形の嵌合の場合は、アーム部14の張出す水平方向を60゜ずつ変更することができ、この様にして埋込み部11に対するアバットメント12の取付角度を水平方向に適宜選択することによって、アーム部14を水平面における所望の方向に向けることができ、その結果、矯正移動の支点となるフック部15を所望の位置にすることができる。
【0046】
<実施例2>
図3,4は、本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例2を示す図であり、図3の(a) は正面図、図3の(b) は上面図、図3の(c) は右側面図で、図4の(a) は図3(b) のIVa−IVa線断面図、図4の(b) は図3(a) のIVb−IVb線断面図である。
【0047】
本実施例2は、上記実施例1のアーム部14とは異なって、上向き角度が135゜となっており(図3の(a) 参照)、また口腔内に露出するアバットメント12のうちアーム部14を除いた部分の高さが、やや短いものとなっている。他は実施例1と同様であり、アーム部24の先端にフック部25が設けられている。尚、図1,2と同様の構成部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。
【0048】
この様に、アーム部24が斜め上方に向いているものは、フック部25が歯茎に接触せず、またフック部25に連結する樹脂製チェーン等を歯茎に接触しないようにすることができる。加えて、歯茎と離れているから、フック部25への樹脂チェーン等の取付操作が容易である。
【0049】
<実施例3〜6>
図5〜7は本発明に係る歯列矯正用支持体10の実施例3〜5を示す斜視図であり、図5は実施例3、図6は実施例4、図7は実施例5を表す。また、図8は本発明に係る歯列矯正用支持体10の実施例6を示す上面図である。
【0050】
実施例3〜5の埋込み部61の太さ(横断面直径)は1.5mmであり、上記実施例1,2に比べ太いものとなっている。また実施例1〜4ではフック部25の孔が上向きに開いているのに対し、実施例5においてはフック部27の孔は横向きに開いている(図7)。また実施例6においては、アバットメント62のアーム部64先端に設けられているフック部65が、カギ型となっており(図8)、樹脂製チェーン等を引っかけ易くなっている。尚、図1〜4と同じ構成部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。
【0051】
<実施例7>
図9は本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例7を示す図であり、(a) はその正面図で、(b) は上面図である。
本実施例7においては、アバットメント72のアーム部74が、複数のリングの連なった形状となっている。該アーム部74はリング毎に適宜切断することができ、これによりアーム部74の長さを短くすることができる。そしてこのアーム部74の先端のリングが、フック部75となる。従って本実施例7ではアバットメント72を埋込み部11に装着した後においても、アーム部の長さを調節することができ、即ち矯正移動の支点となるフック部の位置を長さ方向に調節することができる。
尚アーム部の長さ調節手法としては、本実施例7に限るものではなく、例えば長さ方向に伸縮自在に構成されたアーム部を用いても良い。
【0052】
更に本実施例7においては、アーム部74先端のリングのみをフックとして用いるだけでなく、アーム部74の途中のリングをフック部として用いることもでき、ひとつの歯列矯正用支持体から2カ所以上の矯正移動の支点(フック部)を採ることもできる。
【0053】
<実施例8,9>
図10,11は本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例8,9を示す上面図であり、図10が実施例8,図11が実施例9を示す。
本実施例8,9ではアーム部84a,84b,94a,94bが2つ設けられ、その先端に夫々フック部85a,85b,95a,95bが備えられている。実施例8ではこの2つのアーム部84a,84bが180゜に開いた位置関係となっており、実施例9では2つのアーム部94a,94bが90゜に開いた位置関係となっている。
【0054】
この様に本実施例8,9では、ひとつの歯列矯正用支持体から異なった方向に2つの矯正移動の支点(フック部)を採ることができる。
尚2つのアーム部の位置関係は上記実施例8,9の様に90゜や180゜に限るものではなく、様々な配置とすることができる。
またアーム部を3つ以上設けても良く、この場合は1つの支持体で3つ以上の支点を採ることができることとなる。
【0055】
<実施例10>
図12は本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例10を示す斜視図である。
この歯列矯正用支持体100では、埋込み部11に取り付けられるアバットメント(露出部)102のアーム部104が板バネとなっている。そして該アーム部104の先端にフック部105が設けられている。
【0056】
この様にアーム部104が板バネであるから、このバネの復元力により歯を矯正移動させることができる。例えば図12に点線で表す様にアーム部104を湾曲させた状態でフック部105を歯に取り付けると、矢印N方向に復元力が働いて、歯を移動させることになる。
【0057】
<実施例11>
図13は本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例11を示す図であり、(a) がその正面図、(b) が上面図である。
この歯列矯正用支持体110のアバットメント(露出部)112は、両翼に伸びた板バネのアーム部114a,114bを有しており、該アーム部114a,114bの先端には夫々フック部115a,115bが設けられている。そしてネジ113によって上記アバットメント112が埋込み部11に取り付けられている。
【0058】
本実施例11においても上記実施例10と同様に、アーム部114a,114b(板バネ)の復元力によって歯を矯正移動することができるものであり、例えば図13の(a) に点線で表す様にアーム部114a,114bを湾曲させた状態でフック部115a,115bを歯に取り付けると、矢印M方向に復元力が働いて、歯を移動させることになる。
【0059】
<実施例12>
図14は本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例12を示す図であり、(a) は該支持体の斜視図、(b) はこの支持体の埋込み部151の軸線方向の断面図であり、埋め込まれるところの一部分を表している。
【0060】
埋込み部151の外表面にはネジが形成されており、他は前記実施例4と同じ構成となっている。この様に埋込み部151を雄ネジとすることによって、顎骨と埋込み部151が強固に固定されることになる。
【0061】
また本実施例12における上記埋込み部151のネジは、ネジ山の角度が小さく、ネジのピッチに比べてネジ溝151bの幅が広くなっている。この様なネジ形状の場合は、埋込み部151を顎骨へねじ込む際に、ネジ山で顎骨を切る様にしてねじ込むことになるから、抵抗が小さく、従ってねじ込み操作が楽であり、またねじ込み時にネジの頭部が破損するといった心配が少ない。
【0062】
<実施例13>
図15は、本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例13を表し、該支持体の埋込み部161の埋め込まれるところの一部分を表す軸線方向の断面図である。
本実施例13では、埋込み部161のネジ山161aの高さが高低異なって形成されている。この様なネジ形状の場合は、低い方のネジ山161aが顎骨に接触せずにねじ込まれることとなり、つまり低い方のネジ山161aにおいては接触抵抗を受けないことになる。従って全体としてねじ込みの抵抗が低減され、ねじ込み操作が一層楽となり、またねじ込み時にネジの頭部が破損するといった心配がより少なくなる。
【0063】
<実施例14>
図16の(a) は、本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例14を表す斜視図であり、図17はこの支持体170の縦断面を表す図である。また図16の(b) はこの支持体170の各パーツを取り外した様子を表す斜視図である。
【0064】
本実施例14の支持体170は、埋込み部171と、口腔内に露出するアバットメント(露出部)172、及び固定用のネジ173からなり、更に上記アバットメント172は上部材177と下部材176からなっている。該上部材177には先端にフック部15を備えたアーム部14が設けられている。
【0065】
上部材177と下部材176の夫々の接合部分177b,176bは、放射状に凹凸が形成された菊座となっており、上部材177と下部材176が水平方向に角度変更可能に菊座嵌合される様になっている。従って上記アーム部14を水平方向の所望角度に向けることができ、しかもこの角度は上記凹凸のピッチ毎の微調整が可能である。
【0066】
上記上部材177には孔部177cが設けられており、該孔部177cに上記ネジ173を挿通して下部材176の雌ネジ部176aに締め付けることによって、上部材177と下部材176がしっかりと固定される。また上記埋込み部171は、その上部に設けられた雄ネジ部171aを上記下部材176の雌ネジ部176aに螺合させることによって、アバットメント172に固定(結合一体化)される。
【0067】
<実施例15>
図18は本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例15を示す図であり、(a) が上面図で、(b) が(a) のB−B線断面図である。
この歯列矯正用支持体140のアバットメント(露出部)142は、4つのアーム部144を有する上部材142bと、埋込み部141に接続される下部材142aからなり、これら上部材142bと下部材142aはネジ143によって結合される様になっている。この様にアバットメントを2部材で構成するようにしたり、またアーム部を4つ設けるようにしても良い。
【0068】
<実施例16>
図19は本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例16を示す斜視図である。
本実施例16の歯列矯正用支持体120は、埋込み部121の両端に夫々アバットメント(露出部)122a,122bがネジ13によって取り付けられている。上記アバットメント122a,122bはアーム部124a,124bを有し、その先端にはフック部125a,125bが設けられている。
【0069】
上記支持体120は顎骨を貫通して植立されるものであり、2つのアバットメント122a,122bに備えられた各フック部125a,125bを支点として、樹脂製チェーン等により矯正対象歯に矯正力を与えることができる。
【0070】
<参考例>
図20は上記実施例16の歯列矯正用支持体を変形したものを示す斜視図である。
本参考例の支持体130も顎骨を貫通させて用いるものであり、埋込み部131の両端に夫々アバットメント(露出部)132a,132bが取り付けられている。そしてアバットメント132a,132bには夫々フック部135a,135bが設けられているが、この支持体130はアーム部を有さず、埋込み部131の植立位置が支点となる。尚、露出位置(埋め込み位置)を支点として用いることのできる症例の場合に、この参考例のような歯列矯正用支持体を用いることができる。
【0071】
尚上記実施例16では両方のアバットメント122a,122bにアーム部124a,124bを有する支持体120を示し、上記参考例では両方のアバットメント132a,132bともアーム部を有さない支持体130を示したが、本発明においては、一方のアバットメントのみにアーム部を有する歯列矯正用支持体とし、他方のアバットメントをアーム部を有さないものとしても良い。
【0072】
前述と同様に、アーム部を有する側は神経等によって埋込み部の植立位置に制限を受けたとしても、アーム部を所望方向に延設することによって、支点となるフック部を所望の位置にもってくることができる。
【0073】
尚、本発明に係る歯列矯正用支持体を上述の様に実施例を示す図面を参照しつつ具体的に説明したが、本発明はもとより図示例に限定される訳ではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0074】
例えば本発明に係る支持体は、上記実施例の他、埋込み部の太さや長さ、アーム部の長さ、また埋込み部の軸心に対するアーム部の角度(上向き角度)等を種々変形変更することが可能であり、これらを適宜選択し、症例に合わせて好適な支持体を用いると良い。尚、上記実施例1〜9,12,14,16の様にアーム部がバネでないタイプの支持体においては、アーム部の長さとして1.5〜5mmが推奨される。
【0075】
また上記実施例では例えば図2(b) ,図4(b) に示す様に、埋込み部の軸線と直交する平面における断面形状が円形のものを示したが、これに限るものではなく、楕円形や多角形等であっても良い。尚例えば、埋込み部の断面(軸線と直交する平面)を三角形としてその外表面にネジを形成したものにあっては、該三角形の頂点部分のネジ山に比べて、三角形の辺中央部分のネジ山の方が、ネジの軸心からの距離が短くなる、即ち低くなるから、辺中央部分のネジ山が顎骨に接触しないことになり、上記実施例13と同様にねじ込み時の抵抗が低減される。
【0076】
露出部(アバットメント)の口腔内に露出する高さとしては、特に限定されるものではないが、操作性の観点からある程度の高さを必要とし、一方舌や頬粘膜に対する違和感をやわらげるという観点や、支持体の埋め込まれている部分にかかる力を小さくするという観点からは、できるだけ低いものが好ましい。アーム部が上方や斜め上方に向いているものはアバットメントの露出高さが高くなるが、このアーム部分以外のアバットメントの部分、即ち土台部分の高さとしては、例えば1.5〜3mmが推奨される。
【0077】
フック部の形状についても、上記実施例の様な丸型やカギ型形状に限らず種々の形状とすることができ、樹脂製チェーンや金属製コイルスプリング或いはブラケット,リンガルボタン等を連結できる形状であれば良い。また、例えばアーム部を長円形とし、その先端に樹脂製チェーン等を取付ける様にしても良く、この場合は上記長円形アーム部の上記先端がフック部となる。尚、舌や頬粘膜に刺激の少ない形状が望ましい。
【0078】
更に上記実施例1,2では結合部11b,16が6角形で嵌合するものとなっているが、これに限るものではなく、例えば8角形であっても良く、この8角形の場合はアーム部を水平方向に45゜ずつ変えることができる。この様に、様々の多角形が適用でき、所望の水平方向に向けることができる。
【0079】
また上記実施例ではアバットメント(露出部)と埋込み部を別体で構成したものを示したが、アバットメントと埋込み部が一体成形された歯列矯正用支持体であっても良い。尚、アバットメントと埋込み部が別体の支持体は、アーム部の長さや上向き角度等の異なる形状のアバットメントに、種々付け換えることが可能であり、従って埋込み部を顎骨に埋め込んだ後においても、所望形状のアバットメントを適宜選択して上記埋込み部に結合させることにより、症例に合わせてフック部が所望の位置にくる様に変更することができる。
【0080】
また上記実施例においては、埋込み部を1つの部材で構成したが、これに限るものではなく、例えば、アバットメントとの結合部と、顎骨に埋入する部分との2部材から構成し、これらを結合一体化する構造としても良い。
【0081】
[顎骨への埋め込み工程の説明]
次に、本発明の歯列矯正用支持体を顎骨に埋め込む工程について、図21,22を用いて説明する。尚ここでは上記実施例3に示した歯列矯正用支持体を例にとって説明を行っている。
【0082】
予め仮蓋17によって埋込み部61の結合部(アバットメント12への結合部)に蓋をしておき、歯茎の粘膜31を切開し、顎骨30にドリル等で穴を開け、上記埋込み部61を埋め込む。そして、粘膜31の開口部31aを縫合し、傷口が治癒し、埋込み部61と顎骨30が強固に固定されるのを待つ(図21)。この様に一旦治癒するのを待つことで、傷口が細菌等に汚染されるのを防ぐことができる。
【0083】
その後、埋込み部61上方の粘膜31を取り除き、仮蓋17を取り外してアバットメント12を埋込み部61に装着し、これらをネジ13で固定する(図22)。
【0084】
尚、上記埋め込み工程の説明では、顎骨にドリル等で穴を開ける様にしたが、本発明の歯列矯正用支持体の埋込み部は細いから、予め穴を開けることなく、直接、歯列矯正用支持体を顎骨に打ち込む様にしても良い。
【0085】
また、傷口の治癒を待たずに、埋込み部61を埋め込んだ後すぐにアバットメント12を取付け、矯正治療を開始しても良い。特に、支持体を用いての矯正治療期間が短い場合は、傷口の汚染を過度に心配する必要がない。
【0086】
また傷口からの感染の心配のない場合(例えば傷口に抗生物質を塗る、または大変細い支持体を用いる等)には、埋込み部とアバットメントが一体成形された支持体を用い、これを顎骨に植立して、粘膜の縫合を行わずに、上記アバットメントを粘膜上に露出させた状態のままで、埋込み部が顎骨に強固に固定されるのを待つ様にしても良い。
【0087】
[治療方法の説明]
次に、歯列矯正用支持体を用いて行う矯正治療の方法について具体的に説明する。
【0088】
<治療例1>
図23は、臼歯を圧下させる場合の矯正手法を示す図であり、例えば上記実施例1〜7,12,14の様なアーム部が1つのタイプの歯列矯正用支持体を用いた場合を示している。
【0089】
臼歯36に取付けられたバンド33にはブラケット34やリンガルボタン35が接着されており、一方、顎骨30には支持体10が植立されている。該支持体10のフック部25には樹脂チェーン37の一方が取付けられ、他方がブラケット34やリンガルボタン35に取付けられている。そしてこの樹脂チェーン37の張力によって臼歯36が下方(歯槽骨側)へ引っ張られて、圧下(矯正移動)する。
【0090】
支持体10の植立位置は、神経の通っている場所等によって多少の制限を受けることがあり、矯正の為の最も好ましい支点の位置から外れる場合もあるが、所望の長さのアーム部を有する歯列矯正用支持体10を用い、該アーム部を所望の方向に向けて固定することで、支点となるフック部を最も好適な位置にもってくることができる。従って、所望の支点に向かって矯正力を作用させ、歯を直接移動させることができる。
【0091】
<治療例2>
図24は、犬歯を遠心移動させる場合の治療手法を示す図であり、上顎左側の歯列を表した図である。本例においても上記実施例1〜7,12.14の様なアーム部が1つのタイプの歯列矯正用支持体を用いた場合を示している。
【0092】
この症例は歯3(犬歯)を歯5(5番小臼歯)の方へ引き寄せる矯正を行うものであり、歯5近傍の頬側及び舌側に支持体10a,10bが植立されている。歯3に取付けられたブラケット34と上記支持体10aは樹脂チェーン37aによって連結され、一方歯3に取付けられたリンガルボタン35と上記支持体10bが樹脂チェーン37bによって連結されている。そして上記支持体10aを支点として樹脂チェーン37aによりブラケット34を引っ張ると共に、上記支持体10bを支点として樹脂チェーン37bによりリンガルボタン35を引っ張っており、この様に平均的に矯正力を与えることにより、歯3を捻転させることなく、所望の位置に矯正移動することができる。
【0093】
また、支持体10a,10bの植立位置は神経等によって多少制限を受けるが、前述と同様に、アーム部によってフック部を最適位置にもってくることができるから、歯を所望の位置に向けて直接移動させることができる。更に、樹脂製チェーン37a,37bが歯茎に触れないように、アーム部によってフック部を所望の位置にもってくることもできる。
【0094】
<治療例3>
図25は、前述の図32に示す症例と同様に、前歯1を圧下させる場合の治療方法を説明するための正面図である。尚本図示例においては上記実施例6の歯列矯正用支持体10を用いている。
【0095】
歯列矯正用支持体10の植立位置が、神経等の存在によって前歯1と前歯2の間(図32に示すインプラント50の位置と同じ)となっても、アーム部64によってフック部65を矢印K方向の位置にもってくることができ、該フック部65とブラケット34を樹脂製チェーン37で連結して引戻力を与えることによって、歯を所望の位置に直接圧下移動させることができる。
【0096】
この様に本発明の支持体を用いると、最も好ましい支点(方向)から矯正力を与えることができるから、他の歯と連結するといった複雑な手法を採らずに矯正治療が行え、治療期間も短いものにできる。
【0097】
<治療例4>
図26は上記治療例2と同様に犬歯を遠心移動させる場合の治療手法を示す図であり、上顎右側の歯列を表した図である。本治療例4では上記実施例10の様なアーム部が板バネタイプの歯列矯正用支持体を用いた場合を示している(図12参照)。
【0098】
上顎骨には支持体100が植立されており、一方歯3の舌側にはリンガルボタン35が接着されている。図26や図12(点線参照)に示す様に、支持体100のアーム部104をたわませて、該アーム部先端のフック部105を上記リンガルボタン35に取付け、上記アーム部104の復元力によって歯3を遠心側に移動させる(矢印N参照)。
【0099】
<治療例5>
図27は、2つの歯を圧下させる場合における治療方法を説明するための図であり、上顎の断面を表している。本治療例5では、上記実施例11の様な板バネのアーム部を2つ有しているタイプの歯列矯正用支持体110を用いた場合を示している(図13参照)。
【0100】
上顎骨には支持体110が植立されており、一方2つの歯6の舌側には夫々リンガルボタン35a,35bが接着されている。図27や図13(a) (点線参照)に示す様に、支持体110のアーム部114a,114bをたわませて、該アーム部先端のフック部115a,115bを夫々上記リンガルボタン35a,35bに取付ける。上記アーム部114a,114bの復元力によって2つの歯6が圧下移動する(矢印M参照)。
【0101】
<治療例6>
図28は、2つの歯列矯正用支持体を用いて4つの歯を矯正移動させる場合の治療方法を説明するための図であり、上顎の歯列を表した図である。本治療例6では上記実施例15の様な4つのアーム部を有するタイプの歯列矯正用支持体140を用いている(図18参照)。
【0102】
上顎骨には支持体140が2つ植立されており、これら2つの支持体140は共同して4つのアーム部144を有している。該各アーム部144は板バネとなっており、アーム部144先端には夫々フック部が設けられている。歯5R ,7R ,5L ,7L の舌側には夫々リンガルボタン35が接着されており、該リンガルボタン35に上記フック部が夫々取付けられ、上記アーム部144の復元力によって歯5R ,7R ,5L ,7L が矯正移動する。
【0103】
尚上記治療例6では歯列矯正用支持体を2つ用いた(即ち埋め込まれる部分が2カ所ある)が、1つの歯列矯正用支持体で上記の様に4つの歯を矯正移動させる治療を行っても良い。なお上記治療例6のように複数の歯列矯正用支持体を用いる、即ち2カ所で植立することによって、強い矯正力に対しても支持体が耐え得る様になる。
【0104】
<治療例7>
図29は、上記治療例1と同様に臼歯を圧下する矯正方法の場合を説明するための図であり、(a) は側面図(歯肉や顎骨部分は断面で表している)、(b) は上面図である。本治療例7では上記実施例16の様な埋込み部を貫通させるタイプの歯列矯正用支持体120を用いた場合を示している(図19参照)。
【0105】
上記治療例1と同様に臼歯36に取付けられたバンド33にはブラケット34やリンガルボタン35が接着されている。一方顎骨30には支持体120が貫通して植立されている。尚支持体120は、神経を避けて、また歯36や歯根膜を傷つけない様にして、歯36と隣接する歯7と間に植立されている。
【0106】
支持体120のアバットメント122a,122bは頬側と舌側に露出しており、この支持体120のフック部125a,125bとブラケット34,リンガルボタン35は夫々樹脂チェーン37で連結され、該樹脂チェーン37の張力によって下方(歯槽骨側)へ引っ張り、歯を圧下移動させる。
【0107】
この際、支持体120のアーム部124a,124bの長さや角度を適宜選択することによって、アーム部124a,124b先端のフック部125a,125bを矯正の支点とするための最も好適な位置にもってくることができる。またブラケット34,リンガルボタン35を平均して引っ張ることによって、歯36を傾斜させることなく圧下移動できる。
【0108】
尚、骨は破骨・造骨を繰り返しているから、上記治療例1では支持体10に加わる力によって、該支持体10の埋込み部が次第に傾いてくるといった懸念もあるが、本治療例7で用いる実施例16の支持体120では、埋込み部121に平均して力が加わることになるから、埋込み部121が傾く心配がない。
【0109】
<参考治療例>
図30は、上記参考例の支持体130(図20参照)を用いて、4番小臼歯を遠心移動させる場合の治療手法を説明するための図であり、上顎右側の歯列を表している。
【0110】
歯6と歯7の間の顎骨に支持体130が貫通して植立されており、一方歯4(4番小臼歯)にはその頬側にブラケット34が接着され、また舌側にリンガルボタン35が接着されている。
【0111】
支持体130のアバットメント132aは頬側に露出しており、また支持体130のアバットメント132bは舌側に露出しており、このアバットメント132aのフック部135aと上記ブラケット34がコイルバネ38aによって連結され、またアバットメント132bのフック部135bと上記リンガルボタン35がコイルバネ38bによって連結されている。
【0112】
上記フック部135a,135bを支点として上記コイルバネ38a,38bによってブラケット34及びリンガルボタン35を引っ張ることにより(図30に示す矢印参照)、歯4を捻転させることなく、所望の位置に矯正移動することができる。
【0113】
尚本参考治療例において、アーム部を有しない歯列矯正用支持体130を用いた場合を示したが、本症例において上記実施例16に示す様なアーム部を備えた歯列矯正用支持体120を用いても良く、該実施例16のような支持体120を用いれば、アーム部によって支点となるフック部を所望の位置にもってくることができ、加えてコイルバネ等が歯茎に触れない様にすることもできる。
【0114】
<治療例8>
図31は、急速拡大装置を用いて上顎の正中口蓋縫合を広げる治療方法を説明するための図であり、上顎を表している。
この様に正中口蓋縫合を広げる治療法においても本発明の歯列矯正用支持体を利用することができ、この場合は上記実施例1等の様な貫通させないタイプの支持体を用いる。
【0115】
上顎に植立した支持体10を夫々急速拡大装置40に接続し、急速拡大装置40の押し広げる力を上記支持体10に伝え、該支持体10によって上顎を左右に押し広げる。
【0116】
前述の如く従来では上顎を押し広げる力を歯に作用させていたが、本発明に係る支持体を用いれば、押し広げる力を支持体を通じて上顎骨に対し直接作用させることができるから、歯に全く負担をかけることなく、正中口蓋縫合41を拡大できる。
尚、本発明に係る歯列矯正用支持体を用いた歯列矯正方法を、上記治療例を挙げて具体的に説明したが、上記例に限定される訳ではない。
【0117】
例えば上記治療例では樹脂製チェーンやコイルバネによって引戻しの外力を与えたが、コイルバネ等を用いて押圧力を与える治療を行っても良く、いずれも本発明の支持体を用いて矯正移動することができる。また歯に固定されている部材としてブラケットやリンガルボタンを例示したが、その他、歯列矯正治療において歯に接着して用いられる通常の部材で良く、この部材と上記支持体を線状の弾性体等でかけ渡して用いる。
【0118】
尚治療終了後は、前記歯列矯正用支持体を顎骨から引き抜いて取り除くと良い。或いは、本発明の歯列矯正用支持体は細いものであるから、そのまま顎骨に埋入させた状態にしておいても、生体に対して不都合はない。
【0119】
【発明の効果】
以上の様に本発明に係る歯列矯正用支持体は、神経等を避けて顎骨に植立しながらも、歯の矯正移動の支点となるのフック部を、所望の位置にもってくることができる。また埋込み部が細いから植立位置の自由度が高い。
【0120】
そしてこの様にして、矯正力を与えるのに最も好適な位置(支点)に、フック部をもってくれば、上記支点に対して直線的に矯正力を与えて歯を移動させることができ、従って従来の様に複雑な矯正過程を経ることなく矯正できる。その結果、矯正治療の期間が短くなり、患者への負担が低減する。
また、本発明に係る歯列矯正用支持体を利用すれば、歯に負担をかけずに正中口蓋縫合を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例1を示す図。
【図2】 (a) は図1(b) に示すIIa−IIa線断面図、(b) は図1(a) に示すIIb−IIb線断面図。
【図3】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例2を示す図。
【図4】 (a) は図3(b) に示すIVa−IVa線断面図、(b) は図3(a) に示すIVb−IVb線断面図。
【図5】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例3を示す斜視図。
【図6】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例4を示す斜視図。
【図7】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例5を示す斜視図。
【図8】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例6を示す上面図。
【図9】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例7を示す図。
【図10】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例8を示す上面図。
【図11】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例9を示す上面図。
【図12】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例10を示す斜視図。
【図13】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例11を示す図。
【図14】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例12を示す図。
【図15】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例13を示す断面図。
【図16】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例14を示す斜視図。
【図17】実施例14の歯列矯正用支持体の縦断面図。
【図18】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例15を示す図。
【図19】本発明に係る歯列矯正用支持体の実施例16を示す斜視図。
【図20】歯列矯正用支持体の参考例を示す斜視図。
【図21】本発明に係る歯列矯正用支持体を顎骨に埋め込む工程を説明する為の一部断面図。
【図22】本発明に係る歯列矯正用支持体を顎骨に埋め込む工程を説明する為の一部断面図。
【図23】本発明に係る歯列矯正用支持体を用いた矯正治療例1を説明するための図。
【図24】本発明に係る歯列矯正用支持体を用いた矯正治療例2を説明するための図。
【図25】本発明に係る歯列矯正用支持体を用いた矯正治療例3を説明するための図。
【図26】本発明に係る歯列矯正用支持体を用いた矯正治療例4を説明するための図。
【図27】本発明に係る歯列矯正用支持体を用いた矯正治療例5を説明するための図。
【図28】本発明に係る歯列矯正用支持体を用いた矯正治療例6を説明するための図。
【図29】本発明に係る歯列矯正用支持体を用いた矯正治療例7を説明するための図。
【図30】矯正治療参考例を説明するための図。
【図31】本発明に係る歯列矯正用支持体を用いた矯正治療例8を説明するための図。
【図32】上顎の前歯に対して圧下治療を行っている例を表す正面図。
【図33】上顎に通る主な神経の様子を表す図。
【図34】急速拡大装置を用いた従来の治療例を示す図。
【符号の説明】
1,2 前歯
3,5,6,36 歯
10,100,110,120,140,170 歯列矯正用支持体
11,61,121,141,151,161,171 埋込み部
11b,16 結合部
12,62,72,102,122a,122b,142,172 アバットメント
13,113,143,173 ネジ
14,24,64,74,84a,84b,94a,94b,104,114a,114b,124a,124b,144 アーム部
15,25,27,65,75,85a,85b,95a,95b,105,115a,115b,125a,125b フック部
17 仮蓋
30 顎骨
31 粘膜
34 ブラケット
35 リンガルボタン
37 樹脂チェーン
176 下部材
177 上部材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an orthodontic support that can be a fulcrum of displacement / movement for a tooth that needs to be displaced / moved in orthodontic treatment (hereinafter also referred to as an orthodontic tooth).
[0002]
[Prior art]
In the recent dental treatment field, orthodontic treatment for patients with poor tooth alignment has been widely performed.
The main method of orthodontic treatment is to fix a bracket to the surface of each tooth with an adhesive, pass an archwire through the bracket, and press the individual teeth using the restoring force based on the elasticity of the archwire.・ By applying external force (sometimes referred to as correction force in this specification) such as pulling back and twisting, each tooth is moved relatively, and the entire dentition is displaced to the correct position and orientation for correction. (Hereafter, this method may be referred to as relative movement type correction). In addition to the arch wire, a rubber ring, a resin chain, a metal coil spring, an auxiliary wire, or the like is used as a member for applying the correction force. Lock the teeth on a lingual button that is attached to the teeth and apply corrective force.
[0003]
In the relative movement type correction, as described above, each tooth moves relatively in relation to the other teeth, and for example, force is applied in the direction of pulling the two teeth with a gap therebetween. When added, each of the two teeth moves in the facing direction. At this time, when there is a difference in size between the two teeth, the large teeth do not move much and the small teeth move greatly.
[0004]
Since such a large tooth does not move much, it is often used as a support tooth (fixing source) during orthodontic treatment, and is generally a molar, especially the first molar (No. 6 molar). Are used as support teeth.
[0005]
On the other hand, when orthodontic treatment is performed for patients who do not have molars, artificial roots (implants) are implanted in the edentulous portion to replace the molars, and the archwire insertion path provided in the abutment of the artificial roots A method of correcting through an archwire has been proposed (US Pat. No. 4988292).
[0006]
As described above, orthodontic treatment is mainly performed by relative movement type correction, but since the tooth (for example, the first molar) is the fulcrum of tooth movement, the tooth itself that is the fulcrum is There is a risk that the supporting teeth that have moved and are originally in the correct position will be displaced from the correct position. Therefore, treatment methods have been adopted in which the moved support teeth are further corrected and moved, and the support teeth are connected to other teeth in advance so that the support teeth do not move. You may need it. Therefore, there is a problem that the treatment period is long and the burden on the patient becomes large.
[0007]
Therefore, a method has been proposed in which a metal pin is driven into the jawbone under the gum of the support tooth, and a support bar adhered to the support tooth comes into contact with the metal pin so that the support tooth does not move any more. However, it is still insufficient.
[0008]
On the other hand, during orthodontic treatment, for patients with a small maxillary arch, a rapid enlargement device is used to rapidly spread the midline palatal suture to enlarge the dental arch.
[0009]
FIG. 34 is a diagram showing the upper jaw being treated using the rapid enlargement device. By connecting the
[0010]
However, there is also a problem in the treatment of expanding the upper jaw using the rapid enlargement device. That is, since the part where the force to spread is applied is a tooth, the tooth to which the force is applied is inclined to the cheek side, and the dentition is disturbed.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
As a treatment method that does not use a tooth as a fulcrum for the movement of the correction target tooth, a method of implanting a small implant in the jawbone under the gums and applying a correction force such as pulling back to the correction target tooth using the implant as a fulcrum is conceivable. In this method, the correction force is applied by connecting a bracket (or lingual button) fixed to the tooth and the implant with a resin chain, a spring, or the like. In this method, since the tooth is not used as a fulcrum for movement, the treatment can be performed without adversely affecting the tooth in the correct position.
However, as described below, some cases still require complex correction techniques and correction movements.
[0012]
FIG. 32 is a front view showing an example in which the anterior teeth of the upper jaw are subjected to a reduction treatment. The
[0013]
In this case, the most preferable direction for applying the correction force is directly above the
[0014]
Therefore, in actual treatment, as shown in FIG. 32, it is necessary to plant the jawbone under the gums between the
[0015]
In addition, since the force of the tooth that resists the reduction is large, when the relative movement type correction is performed in this case, the force that moves the support tooth is large, and therefore the support tooth can be easily moved from the correct position. It will shift.
[0016]
FIG. 33 is a diagram showing a state of main nerves existing in the upper jaw. As shown in the figure, the upper palate has a large
In addition to the nerve shown in FIG. 33, various nerves pass through the maxilla and mandible, and it is necessary to avoid these nerves in order to implant the implant. Therefore, the implantation position of the implant is very limited. It will be. Therefore, as described above, there are many cases that require complicated correction treatment.
[0017]
Therefore, in the present invention, the corrective force can be applied to the correction target tooth from the most suitable fulcrum without adversely affecting the tooth in the correct position, and as a result, the tooth that can be corrected without performing complicated correction treatment. An object of the present invention is to provide an orthodontic support. It is another object of the present invention to provide an orthodontic support body capable of enlarging the midline palatal suture without imposing a burden on the teeth.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
An orthodontic support according to the present invention is an orthodontic support composed of an embedded portion that is embedded in an arbitrary position of a jawbone and an exposed portion that is exposed in the oral cavity. The maximum diameter is 2 mm or less, and the exposed portion has an arm portion extending into the oral cavity, and the arm portion has a hook portion.
[0019]
In the treatment, the orthodontic support is implanted in the jawbone while avoiding a portion where the nerve is running, and the hook portion provided on the arm portion is positioned at a desired fulcrum position. Then, the bracket fixed to the teeth and the hook portion are connected by a resin chain or a metal coil spring to give a correction force such as pressing and pulling back. With this correction force, the correction target tooth moves and is corrected using the hook portion as a fulcrum.
[0020]
That is, in the orthodontic support according to the present invention, the position of the hook portion serving as the fulcrum of the correction force is separated from the planting position on the jawbone by the arm portion. Even if the support is planted, the hook portion can be brought to the most preferable position for applying the correction force. Moreover, the distance and direction between the planting position and the hook portion can be freely determined by appropriately setting the direction and length of the arm portion, and have a wide degree of freedom.
[0021]
As a result, even in cases where a complicated correction process has conventionally been required, using the orthodontic support according to the present invention, the teeth can be moved directly to the correct position and direction. This simplifies the correction process and thus shortens the treatment period.
[0022]
Further, when the support body is embedded in the jawbone, the support body according to the present invention is thin with a maximum cross-sectional diameter of 2 mm or less of the embedded portion, so that it can be easily embedded avoiding nerves and the like. For example, even in a place where the distance between the nerves is only about 3 mm, it can be planted because it is a thin embedded part. In addition, since the embedded part is thin, there is little harmful effect on the living body.
[0023]
Preferably, the thickness of the embedded portion, that is, the maximum diameter of the cross section is 1.5 mm or less, and more preferably 1 mm or less. As described above, the narrower one is easier to avoid nerves and the like, and has less harmful effect on living body. On the other hand, if it is too thin, the embedding part may come out of the jawbone without resisting the correction force, so 0.5 mm or more is preferable.
[0024]
In addition, it is sufficient for the orthodontic support to have a strength that can cope with the orthodontic force, and this orthodontic force is usually 100 to 300 g, and it is a force within 1 kg at most. Even if the thickness of the embedded portion is as narrow as 2 mm or less, and further 1 mm or less, the maximum diameter can be used for orthodontic treatment. Examples of the shape of the embedded portion include a rod-like shape, and examples of the shape of the cross section (plane orthogonal to the axis) include a circle, an ellipse, and a polygon.
[0025]
In addition, as the length of the embedded portion, it is preferable to check the thickness of the bone at the embedded portion and use an appropriate length. For example, 5 to 15 mm is recommended as the length of the embedded portion that does not penetrate the jawbone. If the length is too short, the corrective force may not be supported, while if too long, the jawbone may be adversely affected.
As a material for the orthodontic support, titanium or a titanium alloy is preferably used. This is because titanium and titanium alloys are excellent in biocompatibility.
[0026]
Moreover, apatite, biodegradable polymer (polyglycolic acid, polylactic acid, etc.), etc. may be coated on the outer surface of the embedded part, thereby improving biocompatibility.
Further, the number of hook portions provided on the arm portion is not limited to one, and two or more hook portions may be provided.
[0027]
Furthermore, in the orthodontic support according to the present invention, it is preferable that the exposed portion and the embedded portion are formed separately from each other and are combined and integrated at the time of use. Although the exposed portion is essentially exposed in the oral cavity as described above, even if a part of the member constituting the exposed portion is embedded in the gingiva, Is included. Further, as described above, the embedded portion is essentially embedded in the jawbone. However, even if a part of the member constituting the embedded portion protrudes outside the jawbone, it is included in the present invention. The
[0028]
As described above, if the support is configured as a separate body and is detachable, it may be desirable even if it is desired to change the position (fulcrum) of the hook part during the treatment, for example, after the implant part has been implanted in the jawbone. It can be replaced with an exposed part where the hook part comes to the position. Also, for example, if orthodontic treatment using this support is not performed until the implant is attached to and fixed to the jawbone, the exposed part is removed during that time to reduce any discomfort to the buccal lip and tongue. be able to.
[0029]
In addition, in the present invention, it is more preferable that the coupling and integration is performed by screw bonding. The exposed portion and the embedded portion can be firmly attached by the screw joint.
In the orthodontic support according to the present invention, it is preferable that the coupling and integration be performed by socket type fitting.
[0030]
Furthermore, in the present invention, the socket-type fitting is configured by a polygonal socket of each of the exposed portion and the embedded portion, so that it is in a plane perpendicular to the axis of the embedded portion (hereinafter referred to as a horizontal plane). It is preferable that the mounting direction of the arm portion (hereinafter sometimes referred to as the horizontal direction) is selectable.
[0031]
Alternatively, in the present invention, the mounting orientation (horizontal direction) of the arm portion in a plane (horizontal plane) perpendicular to the axis of the embedded portion can be selected by the star-shaped fitting between the unevenness formed radially. It is preferable that it is comprised.
Thus, by changing the direction of the socket-type fitting or the star-shaped fitting, the arm portion can be easily oriented in a desired horizontal direction.
[0032]
Moreover, in this invention, it is preferable that the fitting surface of the said exposed part and the said embedding part forms the taper in the fitting direction. Thus, by making the fitting portion tapered, the exposed portion and the embedded portion can be fixed without a gap.
[0033]
Further, in the orthodontic support according to the present invention, an angle formed by the axis of the arm portion and the axis of the embedded portion (hereinafter, sometimes referred to as an upward angle) is 90 ° to 180 °. It is preferable. More preferably, the upward angle is 90 ° to 160 °.
[0034]
In this way, by turning the arm part upward from the embedded part implanted in the jawbone, the hook part provided in the arm part can be separated from the gums, etc., and thereby the resin chain connecting the hook part and the bracket etc. Etc. can be prevented from touching the gums. When the resin chain or the like comes into contact with the gums, it may cause inflammation, but it is advantageous to be able to separate the resin chain or the like in this way. In addition, since it will give an uncomfortable feeling to the cheek lips and tongue if it is too far away from the gums, it is preferable to select the upward angle as appropriate and use the one with the least uncomfortable feeling.
[0035]
By appropriately selecting and combining the length of the arm portion and the horizontal direction and upward angle of the arm portion as described above, the hook portion can be brought to the most preferable position as a fulcrum for correction force.
[0036]
Moreover, in this invention, it is preferable that the length of the said arm part is comprised so that adjustment is possible. In this case, after implanting the implant part in the jawbone and attaching the exposed part to the implant part (if the implant part and the exposed part are integrally molded, after implanting the implant part in the jawbone) Alternatively, the length of the arm portion can be changed to bring the hook portion to a suitable position.
[0037]
Furthermore, the orthodontic support according to the present invention may include a plurality of the arm portions. Thus, by using a plurality of arm portions, two or more fulcrums (hook portions) can be provided in different directions from one embedding position.
[0038]
In the orthodontic support according to the present invention, the arm portion may be a leaf spring. In this case, the orthodontic movement can be performed by the restoring force (elastic force) of the arm portion.
[0039]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
<Example 1>
1 and 2 are views showing Example 1 of an orthodontic support according to the present invention. FIG. 1A is a front view, FIG. 1B is a top view, and FIG. FIG. 2 (a) is a cross-sectional view taken along the line IIa-IIa in FIG. 1 (b), and FIG. 2 (b) is a cross-sectional view taken along the line IIb-IIb in FIG. 1 (a).
[0040]
The
[0041]
The
[0042]
A
[0043]
As described above, since the
[0044]
If the structure is such that the tip of the
Further, the connecting
[0045]
In this way, in the case of hexagonal fitting, the horizontal direction in which the
[0046]
<Example 2>
3 and 4 are diagrams showing Example 2 of the orthodontic support according to the present invention, in which FIG. 3A is a front view, FIG. 3B is a top view, and FIG. 4A is a right side view, FIG. 4A is a sectional view taken along line IVa-IVa in FIG. 3B, and FIG. 4B is a sectional view taken along line IVb-IVb in FIG.
[0047]
Unlike the
[0048]
In this way, when the
[0049]
<Examples 3 to 6>
5 to 7 are perspective views showing Examples 3 to 5 of the
[0050]
The thickness (transverse section diameter) of the embedded
[0051]
<Example 7>
FIG. 9 is a view showing Example 7 of the orthodontic support according to the present invention, wherein (a) is a front view thereof and (b) is a top view thereof.
In the seventh embodiment, the
Note that the method for adjusting the length of the arm portion is not limited to the seventh embodiment. For example, an arm portion configured to be extendable in the length direction may be used.
[0052]
Further, in the seventh embodiment, not only the ring at the tip of the
[0053]
<Examples 8 and 9>
10 and 11 are top views showing Examples 8 and 9 of the orthodontic support according to the present invention. FIG. 10 shows Example 8 and FIG. 11 shows Example 9. FIG.
In the eighth and ninth embodiments, two
[0054]
In this way, in Examples 8 and 9, two orthodontic movement fulcrums (hook portions) can be taken in different directions from one orthodontic support.
The positional relationship between the two arm portions is not limited to 90 ° or 180 ° as in the eighth and ninth embodiments, and can be variously arranged.
Three or more arm portions may be provided, and in this case, three or more fulcrums can be taken by one support.
[0055]
<Example 10>
FIG. 12 is a perspective view showing Example 10 of the orthodontic support according to the present invention.
In the
[0056]
Thus, since the
[0057]
<Example 11>
FIG. 13 is a view showing Example 11 of the orthodontic support according to the present invention, in which (a) is a front view thereof and (b) is a top view thereof.
The abutment (exposed portion) 112 of the
[0058]
In Example 11 as well, as in Example 10, the teeth can be corrected and moved by the restoring force of the
[0059]
<Example 12>
14A and 14B are diagrams showing Example 12 of an orthodontic support according to the present invention, in which FIG. 14A is a perspective view of the support, and FIG. 14B is an axial cross-section of an embedded
[0060]
Screws are formed on the outer surface of the embedded
[0061]
Further, the screw of the embedded
[0062]
<Example 13>
FIG. 15 shows an orthodontic support according to a thirteenth embodiment of the present invention, and is a cross-sectional view in the axial direction showing a portion where the embedded
In the thirteenth embodiment, the height of the
[0063]
<Example 14>
16 (a) is a perspective view showing Example 14 of the orthodontic support according to the present invention, and FIG. 17 is a view showing a longitudinal section of the
[0064]
The
[0065]
The
[0066]
The
[0067]
<Example 15>
FIG. 18 is a view showing Example 15 of an orthodontic support according to the present invention, in which (a) is a top view and (b) is a cross-sectional view taken along line BB of (a).
An abutment (exposed portion) 142 of the
[0068]
<Example 16>
FIG. 19 is a perspective view showing Example 16 of the orthodontic support according to the present invention.
In the
[0069]
The
[0070]
<Reference example>
FIG. 20 is a perspective view showing a modification of the orthodontic support of Example 16 described above.
The
[0071]
In the sixteenth embodiment, both
[0072]
As described above, even if the side having the arm part is restricted by the nerve or the like in the implantation position of the embedded part, the hook part serving as a fulcrum is moved to the desired position by extending the arm part in the desired direction. You can bring it.
[0073]
Although the orthodontic support according to the present invention has been specifically described with reference to the drawings showing the embodiments as described above, the present invention is not limited to the illustrated examples. The present invention can be implemented with appropriate modifications within a range that can be adapted to the gist of the present invention, and all of them are included in the technical scope of the present invention.
[0074]
For example, the support according to the present invention can be variously modified and changed in addition to the above embodiments, such as the thickness and length of the embedded portion, the length of the arm portion, and the angle (upward angle) of the arm portion with respect to the axis of the embedded portion It is possible to select these appropriately and use a suitable support in accordance with the case. In addition, in the support body in which the arm portion is not a spring as in Examples 1 to 9, 12, 14, and 16, the length of the arm portion is recommended to be 1.5 to 5 mm.
[0075]
In the above embodiment, for example, as shown in FIGS. 2 (b) and 4 (b), the cross-sectional shape in a plane orthogonal to the axis of the embedded portion is circular, but the present invention is not limited to this. It may be a shape or polygon. For example, in the case where the section of the embedded portion (plane perpendicular to the axis) is a triangle and the outer surface is threaded, the thread at the center of the triangle is smaller than the thread at the apex of the triangle. Since the distance from the axis of the screw is shorter, that is, the mountain is lower, the screw thread at the center of the side does not contact the jawbone, and the resistance at the time of screwing is reduced in the same manner as in the thirteenth embodiment. The
[0076]
The height of the exposed part (abutment) exposed to the oral cavity is not particularly limited, but it requires a certain height from the viewpoint of operability, while reducing the sense of discomfort with the tongue and buccal mucosa. From the viewpoint of reducing the force applied to the portion in which the support is embedded, the lowest possible one is preferable. When the arm part is facing upward or diagonally upward, the exposed height of the abutment is high. However, the height of the abutment part other than the arm part, that is, the base part is, for example, 1.5 to 3 mm. Recommended.
[0077]
The shape of the hook portion is not limited to the round shape or the key shape as in the above embodiment, and can be various shapes, such as a resin chain, a metal coil spring, a bracket, a lingual button, or the like. I need it. Further, for example, the arm portion may be oval and a resin chain or the like may be attached to the tip thereof. In this case, the tip of the oval arm portion becomes the hook portion. In addition, a shape with less irritation on the tongue and buccal mucosa is desirable.
[0078]
Further, in the first and second embodiments, the
[0079]
In the above embodiment, the abutment (exposed portion) and the embedded portion are separately configured. However, an orthodontic support body in which the abutment and the embedded portion are integrally formed may be used. It should be noted that the support with a separate abutment and embedded portion can be variously replaced with an abutment having a different shape, such as the length of the arm portion or the upward angle, so that after the embedded portion is embedded in the jawbone In addition, by appropriately selecting an abutment having a desired shape and coupling the abutment to the embedded portion, the hook portion can be changed to a desired position according to the case.
[0080]
Moreover, in the said Example, although the embedding part was comprised by one member, it is not restricted to this, For example, it comprises two members, the coupling | bond part with an abutment, and the part embedded in a jawbone, These It is good also as a structure which unites and integrates.
[0081]
[Explanation of the embedding process in the jawbone]
Next, the process of embedding the orthodontic support of the present invention in the jawbone will be described with reference to FIGS. Here, the orthodontic support shown in Example 3 is described as an example.
[0082]
The joint portion (joint portion to the abutment 12) of the embedded
[0083]
Thereafter, the
[0084]
In the description of the embedding process, the jaw bone is drilled with a drill or the like. However, since the embedding portion of the orthodontic support of the present invention is thin, the orthodontic orthodontic directly without opening a hole in advance. The support may be driven into the jawbone.
[0085]
Further, the
[0086]
If there is no concern about infection from the wound (for example, applying antibiotics to the wound or using a very thin support), use a support with an integral part of the implant and abutment, and attach this to the jawbone. It is possible to plant and wait for the implant to be firmly fixed to the jawbone while the abutment is exposed on the mucous membrane without suturing the mucous membrane.
[0087]
[Description of treatment method]
Next, a method of orthodontic treatment performed using the orthodontic support will be specifically described.
[0088]
<Treatment example 1>
FIG. 23 is a diagram showing an orthodontic technique in the case of lowering the molar tooth. For example, the arm portion as in Examples 1 to 7, 12, and 14 uses one type of orthodontic support. Show.
[0089]
A
[0090]
The planting position of the
[0091]
<Treatment example 2>
FIG. 24 is a view showing a treatment method when the canine is moved in a centrifugal manner, and is a view showing a dentition on the left side of the upper jaw. Also in this example, the case where the arm portions as in Examples 1 to 7 and 12.14 described above use one type of orthodontic support is shown.
[0092]
In this case, correction is performed by drawing the tooth 3 (canine) toward the tooth 5 (5th premolar), and supports 10a and 10b are implanted on the buccal side and the lingual side in the vicinity of the
[0093]
Further, although the planting positions of the
[0094]
<Treatment Example 3>
FIG. 25 is a front view for explaining a treatment method in the case where the
[0095]
Even if the planting position of the
[0096]
In this way, when the support of the present invention is used, the correction force can be applied from the most preferable fulcrum (direction), so that the correction treatment can be performed without taking a complicated method of connecting with other teeth, and the treatment period is also long. Can be short.
[0097]
<Treatment example 4>
FIG. 26 is a view showing a treatment method when canine teeth are centrifugally moved in the same manner as in the above treatment example 2, and is a view showing a dentition on the right side of the upper jaw. This treatment example 4 shows a case where the arm portion as in Example 10 uses a plate spring type orthodontic support (see FIG. 12).
[0098]
A
[0099]
<Treatment example 5>
FIG. 27 is a view for explaining a treatment method in the case of reducing two teeth, and represents a cross section of the upper jaw. In Treatment Example 5, an
[0100]
A
[0101]
<Treatment Example 6>
FIG. 28 is a diagram for explaining a treatment method in the case of four orthodontic movements using two orthodontic supports, and is a diagram showing a maxillary dentition. In Treatment Example 6, an
[0102]
Two
[0103]
In the above treatment example 6, two orthodontic supports are used (that is, there are two portions to be embedded), but the four orthodontic movements are moved as described above with one orthodontic support. May be performed. In addition, by using a plurality of orthodontic supports as in Treatment Example 6 described above, that is, by planting in two places, the support can withstand strong orthodontic forces.
[0104]
<Treatment Example 7>
FIG. 29 is a diagram for explaining the case of the orthodontic correction method for reducing the molar teeth as in the first treatment example, wherein (a) is a side view (the gingiva and jawbone are shown in cross section), and (b). Is a top view. The present treatment example 7 shows a case where the
[0105]
A
[0106]
The
[0107]
At this time, by appropriately selecting the lengths and angles of the
[0108]
In addition, since the bone repeats osteoclast / osteoplasty, there is a concern that the embedded portion of the
[0109]
<Reference treatment example>
FIG. 30 is a diagram for explaining a treatment method in the case where the fourth premolar is centrifugally moved using the support 130 (see FIG. 20) of the reference example, and represents a dentition on the right upper jaw. .
[0110]
A
[0111]
The
[0112]
By pulling the
[0113]
In this reference treatment example, the case where the
[0114]
<Therapeutic example 8>
FIG. 31 is a view for explaining a treatment method for expanding the midline palatal suture of the upper jaw using the rapid enlargement device, and represents the upper jaw.
Thus, the orthodontic support of the present invention can also be used in a treatment method for expanding the medial palatal suture. In this case, a non-penetrating support such as the above-described Example 1 is used.
[0115]
The
[0116]
As described above, conventionally, the force that pushes the upper jaw is applied to the teeth. However, if the support according to the present invention is used, the force that pushes can be directly applied to the maxilla through the support. The medial
In addition, although the orthodontic method using the orthodontic support according to the present invention has been specifically described with reference to the above treatment examples, the orthodontic support method is not limited to the above examples.
[0117]
For example, in the above treatment examples, a pullback external force is applied by a resin chain or a coil spring. However, a treatment for applying a pressing force using a coil spring or the like may be performed, and any of them can be corrected and moved using the support of the present invention. it can. In addition, brackets and lingual buttons are exemplified as members fixed to the teeth, but other ordinary members may be used that are bonded to the teeth in orthodontic treatment, and the members and the support are linear elastic bodies. It is used by passing over.
[0118]
After the treatment is completed, the orthodontic support may be pulled out from the jawbone and removed. Alternatively, since the orthodontic support of the present invention is thin, there is no inconvenience to the living body even if it is left in the jawbone as it is.
[0119]
【The invention's effect】
As described above, the orthodontic support according to the present invention can bring the hook portion serving as a fulcrum of the orthodontic movement to a desired position while being planted on the jawbone while avoiding nerves and the like. it can. In addition, since the embedded part is thin, the planting position is highly flexible.
[0120]
In this way, if the hook portion is brought to the most suitable position (fulcrum) for applying the correction force, the correction force can be linearly applied to the fulcrum and the teeth can be moved. It can be corrected without going through complicated correction process. As a result, the period of corrective treatment is shortened and the burden on the patient is reduced.
Moreover, if the orthodontic support according to the present invention is used, the midline palatal suture can be expanded without placing a burden on the teeth.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing Example 1 of an orthodontic support according to the present invention.
2A is a cross-sectional view taken along the line IIa-IIa shown in FIG. 1B, and FIG. 2B is a cross-sectional view taken along the line IIb-IIb shown in FIG.
FIG. 3 is a diagram showing Example 2 of an orthodontic support according to the present invention.
4A is a cross-sectional view taken along the line IVa-IVa shown in FIG. 3B, and FIG. 4B is a cross-sectional view taken along the line IVb-IVb shown in FIG.
FIG. 5 is a perspective view showing Example 3 of an orthodontic support according to the present invention.
FIG. 6 is a perspective view showing Example 4 of an orthodontic support according to the present invention.
FIG. 7 is a perspective view showing Example 5 of an orthodontic support according to the present invention.
FIG. 8 is a top view showing Example 6 of an orthodontic support according to the present invention.
FIG. 9 is a view showing Example 7 of an orthodontic support according to the present invention.
FIG. 10 is a top view showing Example 8 of an orthodontic support according to the present invention.
FIG. 11 is a top view showing Example 9 of the orthodontic support according to the present invention.
FIG. 12 is a perspective view showing Example 10 of an orthodontic support according to the present invention.
FIG. 13 is a view showing Example 11 of an orthodontic support according to the present invention.
FIG. 14 is a diagram showing Example 12 of the orthodontic support according to the present invention.
FIG. 15 is a sectional view showing Example 13 of an orthodontic support according to the present invention.
FIG. 16 is a perspective view showing Example 14 of the orthodontic support according to the present invention.
17 is a longitudinal sectional view of an orthodontic support of Example 14. FIG.
FIG. 18 is a diagram showing Example 15 of the orthodontic support according to the present invention.
FIG. 19 is a perspective view showing Example 16 of the orthodontic support according to the present invention.
FIG. 20 is a perspective view showing a reference example of an orthodontic support.
FIG. 21 is a partial cross-sectional view for explaining a process of embedding an orthodontic support according to the present invention in a jawbone.
FIG. 22 is a partial cross-sectional view for explaining a process of embedding an orthodontic support according to the present invention in a jawbone.
FIG. 23 is a view for explaining an orthodontic treatment example 1 using the orthodontic support according to the present invention.
FIG. 24 is a view for explaining an orthodontic treatment example 2 using the orthodontic support according to the present invention.
FIG. 25 is a view for explaining an orthodontic treatment example 3 using the orthodontic support according to the present invention.
FIG. 26 is a view for explaining an orthodontic treatment example 4 using the orthodontic support according to the present invention.
FIG. 27 is a view for explaining an orthodontic treatment example 5 using the orthodontic support according to the present invention.
FIG. 28 is a view for explaining an orthodontic treatment example 6 using the orthodontic support according to the present invention.
FIG. 29 is a view for explaining an orthodontic treatment example 7 using the orthodontic support according to the present invention.
FIG. 30 is a diagram for explaining a reference example of orthodontic treatment.
FIG. 31 is a view for explaining an orthodontic treatment example 8 using the orthodontic support according to the present invention.
FIG. 32 is a front view showing an example in which a reduction treatment is performed on the front teeth of the upper jaw.
FIG. 33 is a diagram showing a state of main nerves passing through the upper jaw.
FIG. 34 is a diagram showing a conventional treatment example using a rapid enlargement apparatus.
[Explanation of symbols]
1, 2 front teeth
3,5,6,36 teeth
10, 100, 110, 120, 140, 170 Orthodontic support
11, 61, 121, 141, 151, 161, 171 Embedded portion
11b, 16 joint
12, 62, 72, 102, 122a, 122b, 142, 172 Abutment
13,113,143,173 screw
14, 24, 64, 74, 84a, 84b, 94a, 94b, 104, 114a, 114b, 124a, 124b, 144 Arm part
15, 25, 27, 65, 75, 85a, 85b, 95a, 95b, 105, 115a, 115b, 125a, 125b hook part
17 Temporary lid
30 jawbone
31 mucosa
34 Bracket
35 Lingual buttons
37 Resin Chain
176 Lower member
177 Upper member
Claims (11)
前記埋込み部はその横断面の最大径が2mm以下であり、
前記露出部は口腔内に延設されるアーム部を有すると共に、該アーム部はフック部を有することを特徴とする歯列矯正用支持体。An orthodontic support comprising an embedded portion that is embedded in an arbitrary position of the jawbone and an exposed portion that is exposed in the oral cavity,
The embedded portion has a maximum cross-sectional diameter of 2 mm or less,
The orthodontic support body, wherein the exposed portion has an arm portion extending into the oral cavity, and the arm portion has a hook portion.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21505797A JP3651640B2 (en) | 1996-08-08 | 1997-08-08 | Orthodontic support |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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