JP3538967B2 - 連続鋳造方法 - Google Patents
連続鋳造方法Info
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Description
おいて、介在物や気泡などに起因したスラブ欠陥を効果
的に低減することのできる連続鋳造方法に関するもので
ある。
下に捕捉される気泡は浸漬ノズルの詰まり防止のために
溶鋼中に吹き込んだ不活性ガス(Arガス) が主原因であ
り、介在物は溶鋼の脱酸等によって生成し、鋼中に残留
したアルミナ(Al2O3)や鋳型内湯面の連鋳パウダー、お
よび取鍋やタンディッシュのスラグの混入物が主原因で
ある。
後工程でコイルに圧延するとヘゲやスリバーといった表
面キズ、またはフクレ状欠陥のような重大な製品欠陥と
なる。特に、連鋳パウダーが凝固殻前面に捕捉されるこ
とによって生じるパウダー性の介在物欠陥は、図2に示
すように、浸漬ノズル2からの溶鋼吐出流(白抜き矢
印)が短辺面凝固殻7に衝突して生じた分岐上昇流によ
る連鋳パウダー8の削り取りAおよび渦生成による連鋳
パウダー8の巻き込みBに起因する。なお、実線矢印は
溶鋼流の方向を、点線矢印は弱い溶鋼流の方向を示して
いる。
著しい場合にはパウダー溶融層が局部的に枯渇した状態
となるので、鋳型内メニスカスへのパウダー溶融層の局
部的流入不足をもたらし、鋳型内潤滑不足を招く。また
メニスカス部での抜熱の不均一やコーナー部の冷却不良
を生じ、 スラブ表面割れやコーナー部の割れを招く。
なお、図2において1は溶鋼、4は鋳型短辺壁、6は短
辺面支持ロールである。
によって生じる鋳型内流動はスラブの欠陥生成に大きな
影響を及ぼす。
報、特開昭59−101263号公報、特開昭59−104258号公報
には、鋼スラブの連続鋳造において鋳型内溶鋼を鋳造方
向と同方向または反対方向に電磁攪拌する垂直方向攪拌
装置が一対の相対する長辺壁に配設されている。しかし
ながら、電磁攪拌装置をこのように配設した場合、鋳型
短辺面付近での湯面の盛り上がりの防止には充分な効果
が得られない。
ける溶鋼流動の異常(片流れ)を的確に検知し抑制する
ための連続鋳造用鋳型内溶湯流動制御方法が開示されて
いる。一対の相対する長辺壁に電磁攪拌装置を配設し、
浸漬ノズルからの吐出流方向と同方向または反対方向に
片流れの程度に応じて電磁攪拌する方法である。この方
法では、吐出流と長辺壁に配設した電磁攪拌との強度バ
ランスの設定が難しい。すなわち、過大に吐出流を抑制
すると鋳型内湯面温度が低くなり、著しい場合には湯面
に凝固鋼(デッケル)が生成する。また、過大に吐出流
を助長すると、前述のように短辺面付近の湯面盛り上が
りが増す。
の両側に配設された電磁攪拌装置の強度の微妙な調整が
必要とされる。特開平1−228645号公報には、鋳型内で
少なくともメニスカス直下から 200mmの領域で凝固殻の
内周面に沿って溶鋼を水平方向に流動させて凝固殻表面
の縦割れを防止する方法が開示されている。しかしこの
方法は、メニスカス部の抜熱の均一化には優れている
が、図3に示すように、鋳型長辺面に平行な水平方向の
溶鋼流が短辺面凝固殻と衝突するコーナー付近に介在
物、気泡の集積部Dが生じるという欠点を有する。な
お、図3において、(a)は連続鋳造装置の概略平面
図、(b)はその概略断面図であり、3は鋳型長辺壁、
5は電磁攪拌装置である。
連続鋳造における介在物や気泡などに起因したスラブ欠
陥を効果的に低減できる連続鋳造方法を提供することで
ある。
続鋳造方法において、一対の短辺壁と一対の長辺壁より
なるスラブの連続鋳造用鋳型の一対の短辺壁に一対の電
磁攪拌装置を配設し、前記電磁攪拌装置の攪拌の強さ
を、前記電磁攪拌装置の鋳込方向中心位置の短辺凝固殻
前方で 0.4 m/sにするように、電流値と周波数を調整
することによって、鋳型内または鋳型直下の溶鋼に、短
辺面に沿って鋳込方向と同じ方向に流動を与えるように
浸漬ノズルからの溶鋼吐出流による流動を制御すること
を特徴とする連続鋳造方法である。
それによって生じる鋳型内流動に起因する前述の問題点
を解決するために実機大の水モデル実験を行った。この
実験によって、以下のような知見を得た。すなわち、鋳
型内の流動が浸漬ノズルの左右両側で不均衡となる現象
は、浸漬ノズル吐出流の流速差、流量差がない場合にも
生じ、 1) 図4(a)、(b)に示すようなメニスカス循環
流Eが形成される場合のみに発生する。 2) 周期性があり、左右逆位相である。 3) 周期は15秒〜1分程度であり、スループット{単
位時間当たりの溶鋼注入量(t/min )}、鋳型幅、浸
漬ノズル形状(吐出口径、吐出口角度)、溶鋼中に吹き
込む不活性ガスの有無により異なる。 4) 高スループット、狭幅の場合にメニスカス循環流
が形成され易く、鋳型内での偏流が激しい。したがって
メニスカス表面の最大流速と流速変動量が大きくなり、
パウダー巻き込みを起こし易い。
はメニスカス循環流(渦)の周期的移動であり、この循
環流の周期的移動は浸漬ノズルと鋳型長辺壁との隙間を
長辺壁に沿って水平方向に流れる浸漬ノズル側面通過流
と鋳型下方部以降に形成される左右流れの相互作用によ
って増幅されていることが判明した。本発明は、この知
見に基づいて構成されたものである。
すように一対の鋳型短辺壁4内に電磁攪拌装置5を配設
し、鋳型内または鋳型直下の溶鋼に、短辺面に沿って鋳
込方向と同じ方向に流動を与える。その結果、浸漬ノズ
ル2からの溶鋼吐出流が短辺面上の短辺面凝固殻7に衝
突して生じる分岐上昇流が全く生じないか著しく弱めら
れるのでメニスカス循環流Eが生じなくなる。また、短
辺面付近の湯面の盛り上がりも問題にならなくなる。
動の不適切に起因するスラブの欠陥を未然に防止でき
る。
ブ溶鋼連続鋳造装置を用いて、厚さ 260mm、幅2400mmの
スラブを1.00m/min で鋳造した。この際の溶鋼成分は
重量%で、C:0.12%、Si:0.30%、Mn:1.45%、P:
0.008%、S: 0.010%、Al: 0.028%を含み、鋳造量
は 140tであった。
磁攪拌装置のない状態で鋳造し、得られた鋳片の表面な
らびに内部性状を比較した。なお、電磁攪拌装置の攪拌
の強さは、予め同じ鋼種で得られたデータをもとに装置
の鋳込方向中心位置の短辺凝固殻前方で 0.4m/sにな
るように、電流値と周波数を設定した。スラブ表面のコ
ーナー部の割れの発生頻度と、厚さ3mm× 200mm× 260
mmのスライス試料をスラブ短辺面より50mmまで10枚採取
し、X線透過法で調べたパウダー性欠陥の発生状況(10
枚の平均値)とを電磁攪拌の適用の有無で比較したとこ
ろ、表1に示すように本発明により著しい改善効果が見
られた。
は、スラブのコーナーカギ割れ個数を数え、単位長さ当
たりに換算した値(個/m)を電磁攪拌なしの場合を
1.0として指数化したものであり、またパウダー性介在
物指数は、鋳込中期相当部のスラブの両短辺面付近から
採取したスライス試料20枚に認められた50μ以上のパウ
ダー性介在物を全て数え、電磁攪拌なしの場合を 1.0と
して指数化したものである。
辺面側に電磁攪拌装置を配設し、鋳込方向と同じ方向に
強制的な溶鋼流動を与えてメニスカス部のフローパター
ンを変化させることにより、湯面パウダーのスラブ内へ
の捕捉に起因する欠陥を防止することを主目的とする
が、次のような場合にも本発明の方法を用いることがで
きる。 1) 浸漬ノズル吐出口にアルミナ介在物などが付着し
て吐出口での流量変化が生じて鋳型内溶鋼流に偏流が生
じた場合には、両短辺面の電磁攪拌装置の攪拌力をそれ
ぞれ独立して変えることにより、偏流を実用上被害のな
いように緩和することが可能である。なお、偏流の検知
は鋳型鋼板内に埋め込んだ熱電計や熱流計を用いて行う
ことができる。 2) 鋳型内メニスカス部の温度が低くなり、湯面にデ
ッケルが生じるような場合には、湯面に熱を供給する目
的で鋳込方向と逆方向に適当な溶鋼流動を与える。 3) 浸漬ノズルからの吐出口流の短辺面凝固殻への衝
突をやわらげるために、鋳込方向と同じ方向および逆方
向の強制流動を数秒〜数10秒の周期で交互に与える。
おける溶鋼吐出流の流動が制御され、鋳型下向きの流れ
が主となり、連鋳パウダーや気泡などの巻き込みに起因
したスラブ欠陥を激減することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼スラブの連続鋳造方法において、一対
の短辺壁と一対の長辺壁よりなるスラブの連続鋳造用鋳
型の一対の短辺壁に一対の電磁攪拌装置を配設し、前記
電磁攪拌装置の攪拌の強さを、前記電磁攪拌装置の鋳込
方向中心位置の短辺凝固殻前方で 0.4 m/sにするよう
に、電流値と周波数を調整することによって、鋳型内ま
たは鋳型直下の溶鋼に、短辺面に沿って鋳込方向と同じ
方向に流動を与えるように浸漬ノズルからの溶鋼吐出流
による流動を制御することを特徴とする連続鋳造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13897795A JP3538967B2 (ja) | 1995-06-06 | 1995-06-06 | 連続鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP13897795A JP3538967B2 (ja) | 1995-06-06 | 1995-06-06 | 連続鋳造方法 |
Publications (2)
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JPH08332553A JPH08332553A (ja) | 1996-12-17 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP13897795A Expired - Fee Related JP3538967B2 (ja) | 1995-06-06 | 1995-06-06 | 連続鋳造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3538967B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115194113B (zh) * | 2022-06-21 | 2023-10-13 | 首钢集团有限公司 | 一种板坯结晶器的调整方法 |
-
1995
- 1995-06-06 JP JP13897795A patent/JP3538967B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH08332553A (ja) | 1996-12-17 |
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