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JP3512205B2 - 塩素の製造方法 - Google Patents

塩素の製造方法

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JP3512205B2
JP3512205B2 JP32969792A JP32969792A JP3512205B2 JP 3512205 B2 JP3512205 B2 JP 3512205B2 JP 32969792 A JP32969792 A JP 32969792A JP 32969792 A JP32969792 A JP 32969792A JP 3512205 B2 JP3512205 B2 JP 3512205B2
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JP
Japan
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gas
catalyst
chlorine
sulfuric acid
hydrogen chloride
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慎司 竹中
亨 檜原
照夫 平山
国博 山田
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B7/00Halogens; Halogen acids
    • C01B7/01Chlorine; Hydrogen chloride
    • C01B7/03Preparation from chlorides
    • C01B7/04Preparation of chlorine from hydrogen chloride

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は酸化クロム存在下で塩化
水素を含酸素ガスで酸化し塩素を製造する方法に関する
ものである。 【0002】塩素は食塩の電解により大規模に製造され
ており、その需要は年々増加している。しかしながら、
食塩電解の際には同時にカセイソーダも生成し、その需
要は塩素よりも少ないため、夫々のバランスをうまく調
製するのは困難になってきている。 【0003】一方、塩化水素は有機化合物の塩素化反応
またはホスゲンとの反応の際に多量に副生しているが、
その副生量は需要量より大幅に多いため、大量の塩化水
素がかなりの処理コストをかけて無駄に廃棄されてい
る。従って、塩化水素から塩素を効率良く回収できれ
ば、カセイソーダとの不均衡を生じることなく、塩素の
需要を満たすことができる。 【0004】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】塩化水
素の酸化による塩素の製造法は古くからDeacon反
応として知られている。1868年、Deaconの発
明による銅系の触媒が、従来最も優れた活性を示すとさ
れ、塩化銅と塩化カリウムに第3成分としての種々の化
合物を添加した触媒が多数提案されている。しかしなが
ら、これらの触媒を用いて工業的に十分な反応速度で塩
化水素を酸化するためには反応温度を450℃以上にす
る必要があり、触媒成分の飛散に伴う触媒寿命の低下等
が問題となる。以上の観点から、酸化クロムを塩化水素
の酸化触媒として用いる方法も例えば英国特許5847
90号、676667号などに提案されている。しか
し、これらの従来公知の方法でも比較的反応温度を高く
する必要があり、従って触媒ロスによる活性低下も著し
く空間速度も低いために工業的に満足できる状態にはな
かった。 【0005】これに対し、クロム塩の水溶液とアンモニ
アとを反応させて得られる化合物を800℃以下の温度
で焼成することにより得られる酸化クロム触媒が塩化水
素の酸化反応に高活性を示すことが見いだされ(特開昭
61−275104)、また当該触媒を用いることによ
り、従来既知の触媒より低温かつ高い収率で塩素を工業
的に製造することができることも見いだされている(特
開昭62−275001)。しかし、この工業的製造方
法の場合には硫酸脱水洗浄後の塩素回収残ガスを原料酸
素ガスの一部として使用しているため、極微量の硫酸ミ
ストがこのガス中に含まれる。従って、上記酸化クロム
触媒を長期間反応に使用した場合には触媒表面に触媒毒
となる硫黄分が蓄積し、これにより触媒の活性低下が生
じ、長期安定活性を維持することが困難であることがわ
かった。 【0006】 【課題を解決しようとする手段】本発明者らは上記課題
を解決するため種々検討を行い、酸化反応に供する塩素
回収残ガス中の硫酸ミストを極力低減する必要があるこ
とを見いだした。即ち、本発明は触媒の存在下に塩化水
素を酸化して塩素を製造する方法として、触媒にクロム
化合物と珪素の化合物とから調整される触媒(特開昭6
1−275104)を用い、さらに塩素製造時に生成ガ
スを急冷、水洗、硫酸洗浄後、生成ガスを圧縮、冷却、
液化して塩素を分離回収し、塩素回収残ガスを原料の一
部として酸化工程に戻す工業的製造法(特開昭62−2
75001)に、新たに塩素回収残ガス中に含まれる硫
酸ミストを除去する工程を付加した改良塩素製造プロセ
スである。 【0007】硫酸ミストを低減させるための方法として
は、硫酸ミスト除去材として特に限定はないが、グラス
ウール、金属塩、粒状または繊維状の活性炭が有効であ
る。例えば金属塩としてはCaCl2などが挙げられ
る。活性炭としては果実系、木材系、石炭系、石油系な
どが使用できる。これらの除去材に対しては硫酸ミスト
はほぼ完全に除去され、これら除去材を充填した除去塔
の出口側ではほとんど硫酸ミストは検出されない。 【0008】このような方法で得られた硫酸ミスト除去
ガスを使用した触媒のライフテストによれば、除去前に
比べて活性低下が小さく、しかも長期安定した活性を示
すことがわかった。 【0009】 【実施例】以下、実施例にて本発明を詳しく説明する。
尚、実施例及び比較例中の触媒は特開昭61−2751
04に準じクロム塩とアンモニアとを反応させて得られ
るクロム化合物と珪素の化合物とから調整されたものを
用いた。 【0010】実施例1 特開昭61−275104に準じ調整した触媒の存在
下、塩化水素と塩素回収残ガスを含む含酸素ガスを原料
ガスに用いて塩化水素の酸化反応を行い、生成ガスを硫
酸洗浄後、生成ガス中の塩素を圧縮冷却して分離回収
し、塩素分離後の酸素を主成分とする塩素回収残ガスを
原料の一部として再利用する塩素の製造工程において、
硫酸ミスト15ppbを含有する塩素回収残ガスをグラ
スウールを充填した除去塔に流通し硫酸ミストを除去し
た後原料ガスの一部として用い、反応温度410℃にて
酸化反応させた。反応開始1日目の塩化水素転化率は7
0.0%であった。反応開始7日目では転化率68.8
%を示し、14日目では転化率67.3%であった。1
4日後の触媒の硫黄分を分析したところ、硫黄分は検出
されなかった。 【0011】実施例2 特開昭61−275104に準じ調整した触媒40gを
内径1インチのガラス製触媒流動床反応管に装入した。
塩化水素ガスを334.3Nml/min、酸素ガス1
66.7Nml/minを98%硫酸中に流通すること
により15ppbの硫酸ミストを含有するガスを得た。
このガスをグラスウール39gを充填した内径1インチ
のカラムに流通し硫酸ミストを除去した後、触媒床に導
入し触媒を流動させながら、反応管外部を電気炉で加熱
し反応温度410℃にて酸化反応させた。反応開始1日
目の塩化水素転化率は70.0%であった。反応開始7
日目では転化率68.8%を示し、14日目では転化率
67.3%であった。14日後の触媒の硫黄分を分析し
たところ、硫黄分は検出されなかった。 【0012】参考例1 特開昭61−275104に準じ調整した触媒40gを
内径1インチのガラス製触媒流動床反応管に装入した。
塩化水素ガス334.3Nml/min、酸素ガス16
6.7Nml/minを98%硫酸中に流通することに
より15ppbの硫酸ミストを含有するガスを得た。次
にこの硫酸ミスト含有ガスをCaCl39gを充填し
たカラムに流通し硫酸ミストを除去した後、触媒床に導
入し触媒を流動させながら、反応管外部を電気炉で加熱
し反応温度410℃にて酸化反応させた。反応開始1日
目の塩化水素転化率は71.4%であった。反応開始7
日目では転化率67.0%を示し、14日目では転化率
64.7%であった。14日後の触媒の硫黄分を分析し
たところ、6ppmの硫黄分が検出された。 【0013】参考例2 特開昭61−275104に準じ調整した触媒40gを
内径1インチのガラス製触媒流動床反応管に装入した。
塩化水素ガス334.3Nml/min、酸素ガス16
6.7Nml/minを98%硫酸中に流通することに
より15ppbの硫酸ミストを含有するガスを得た。次
にこの硫酸ミスト含有ガスを繊維状活性炭39gを充填
したカラムに流通し硫酸ミストを除去した後、触媒床に
導入し触媒を流動させながら、反応管外部を電気炉で加
熱し反応温度410℃にて酸化反応させた。反応開始1
日目の塩化水素転化率は70.0%であった。反応開始
7日目では転化率68.4%を示し、14日目では転化
率67.1%であった。14日後の触媒の硫黄分を分析
したところ、硫黄分は検出されなかった。 【0014】比較例1 特開昭61−275104に準じ調整した触媒40gを
内径1インチのガラス製触媒流動床反応管に装入した。
塩化水素ガスを334.3Nml/min、酸素ガス1
66.7Nml/minを98%硫酸中に流通すること
により15ppbの硫酸ミストを含有するガスを得た。
この硫酸ミスト含有ガスを触媒床に導入し触媒を流動さ
せながら、反応管外部を電気炉で加熱し反応温度410
℃にて酸化反応させた。反応開始1日目の塩化水素転化
率は71.3%であった。反応開始7日目では転化率6
3.8%を示し、14日目では転化率55.3%であっ
た。14日後の触媒の硫黄分を分析したところ、210
0ppmの硫黄分が検出された。 【0015】 【発明の効果】本発明の方法によれば、酸化クロム触媒
を用いて塩化水素を含酸素ガスで酸化し塩素を製造する
方法において、原料ガスの一部として再利用する含酸素
ガスである塩素回収残ガス中に含有される硫酸ミストを
グラスウール、金属塩、粒状または繊維状の活性炭を用
いて除去することにより、触媒毒であり活性低下の原因
となる硫黄の触媒への蓄積を防ぎ、触媒活性を長期間安
定させることができる。即ち、硫酸ミスト除去前に比べ
て触媒の活性低下を防止し、活性が長期間安定する結
果、塩素製造に占める触媒コストを低減できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−275001(JP,A) 特開 昭63−45102(JP,A) 特開 昭47−29290(JP,A) 特開 昭50−5269(JP,A) 特開 昭47−29291(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 7/00 - 11/24 B01D 53/34 B01J 23/26 B01D 46/30

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 酸化クロム触媒の存在下、塩化水素と
    含酸素ガスを原料ガスに用いて塩化水素の酸化反応を行
    い、生成ガスを硫酸で洗浄脱水し、生成ガス中の塩素を
    圧縮冷却して分離回収し、塩素分離後の酸素を主成分と
    する塩素回収残ガスを原料の一部として再利用する塩素
    の製造方法において、塩素回収残ガス中に含まれる硫酸
    ミストをグラスウールを用いて除去することを特徴とす
    る塩素の製造方法。
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