JP3597034B2 - How to build a house - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋根部を先行して完成させ、建築用ジャッキ装置で屋根部もしくは家屋上部を持ち上げた後、2階外装もしくは1階外装を完了させる家屋の建築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プレハブ住宅などの建築方法として、例えば、トラッククレーンで建築資材を吊り上げながら1階から屋根部に向かって順に家屋を組み立てる工法が知られている。
【0003】
このようなクレーン車を利用して建築作業を行うためには、建築現場にクレーン車を搬入させることができ、しかも、クレーン車が作業することのできる空間を必要とする。したがって、住宅密集地や進入道路が狭い場合には、クレーン車を搬入することができない他、クレーン車を搬入できたとしても、敷地面積が狭小な場合には、その使用ができないものである。また、1階から屋根部に向かって順に積み上げる作業であることから、高所作業が不可欠となり、安全ネットや高所作業用足場などの仮設設備が必要となり、仮設設備を構築することのできる敷地面積を確保しなければならない他、その構築費用が必要となる。
【0004】
このため、クレーン車などの作業機械を使用することなく、また、作業者の高所作業を必要とすることなく、狭小地であっても家屋を建築することのできる建築方法が出願人から提案されている(例えば、特開平6−185211号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前述した建築方法は、まず、地上で屋根部を先行して完成させ、その後、建築用ジャッキ装置を伸縮させるとともに、複数本のストラットを接続して屋根部もしくは家屋上部を設定高さ位置に持ち上げ、持ち上げた屋根部もしくは家屋上部の下方空間にそれぞれ壁軸組や外壁材などを組み付けるものである。この場合、建築用ジャッキ装置は、垂直荷重を支持するものであり、屋根部もしくは家屋上部を持ち上げている際に横荷重が作用した場合、例えば、横風が作用した場合や、地震が発生した場合、横荷重を支持することができず、横荷重の大きさによっては持ち上げた屋根部もしくは家屋上部が倒壊するおそれがある。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、建築用ジャッキ装置によって屋根部もしくは家屋上部を持ち上げている際に横荷重が作用した場合であっても、持ち上げた屋根部もしくは家屋上部を倒壊させることなく安全に家屋を建築することのできる家屋の建築方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数個の建築用ジャッキ装置のベースを設定位置に設置する一方、外周基礎の上面に複数個のパンタフレームの下端を固定するとともに、外周基礎の上面に複数個の架台を設置した後、架台の上に2階の床梁を形成する一方、該床梁の下面にパンタフレームの上端を固定し、また、床梁の上面に複数個のパンタフレームの下端を固定するとともに、床梁の上面に複数個の架台を設置した後、架台の上に小屋梁を形成する一方、該小屋梁の下面にパンタフレームの上端を固定し、その後、ベースに一対の油圧シリンダを倒置状に連結するとともに、ベースに第2ソケットを嵌合して床梁を支持し、また、第2ソケットの直上位置において床梁に第1ソケットを設置して小屋梁を支持し、さらに、一対の油圧シリンダの上部にクロスビームを取り付けるとともに、クロスビームと第1ソケットとを連結した後、小屋梁の上に屋根部を組み立てて完成させ、次いで、油圧シリンダを伸長させて屋根部および小屋梁を第1ソケットを介して持ち上げ、第1ソケットと床梁との間に第1ストラットを接続する一方、クロスビームと第1ソケットとの連結を解除し、油圧シリンダを縮小させて屋根部および小屋梁を第1ソケット、第1ストラットおよび床梁を介して支持した後、架台を除去し、次いで、クロスビームと第1ストラットとを連結した後、再び油圧シリンダを伸長させて屋根部および小屋梁を第1ソケットおよび第1ストラットを介して持ち上げ、第1ストラットと床梁との間に第2ストラットを接続し、以上の設定本数のストラットの接続、クロスビームとストラットとの連結とその解除および油圧シリンダの伸縮を繰り返して屋根部および小屋梁を設定高さ位置まで上昇させた後、小屋梁と床梁との間に壁軸組を組み付ける一方、小屋梁と床梁間に配設されたパンタフレームを除去し、次いで、小屋梁と床梁との間に外壁材などを組み付けて2階外装を完了させた後、家屋上部を支持していた第1ソケットおよび全てのストラットを取り外すとともに、クロスビームを油圧シリンダの上部から取り外して床梁の下側となるその略中央部に取り付け、クロスビームと第2ソケットとを連結した後、油圧シリンダを伸長させて家屋上部および床梁を第2ソケットを介して持ち上げ、第2ソケットとベースとの間に第1ストラットを接続する一方、クロスビームと第2ソケットとの連結を解除し、油圧シリンダを縮小させて家屋上部および床梁を第2ソケット、第1ストラットおよびベースを介して支持した後、架台を除去し、次いで、クロスビームと第1ストラットとを連結した後、再び油圧シリンダを伸長させて家屋上部および床梁を第2ソケットおよび第1ストラットを介して持ち上げ、第1ストラットとベースとの間に第2ストラットを接続し、以上の設定本数のストラットの接続、クロスビームとストラットとの連結とその解除および油圧シリンダの伸縮を繰り返して家屋上部および床梁を設定高さ位置まで上昇させた後、床梁と外周基礎との間に壁軸組を組み付ける一方、床梁と外周基礎間に配設されたパンタフレームを除去し、次いで、床梁と外周基礎との間に外壁材などを組み付けて1階外装を完了させた後、家屋上部および床梁を支持していた第2ソケットおよび全てのストラットを取り外す家屋の建築方法であって、方形に枠組みされるとともに、ターンバックルを有するブレースで補強された下部フレームと上部フレームとがヒンジで連結され、ヒンジを支点として下部フレームと上部フレームとを折り畳むことができるようになされ、下部フレームの下端部および上部フレームの上端に、それぞれヒンジブラケットが回動自在に軸支されてなるパンタフレームのこれらヒンジブラケットを、パンタフレームを設置する位置の外周基礎に予め固定された座板と床梁との間および床梁と小屋梁との間にそれぞれ配設して、外周基礎の桁側および妻側それぞれの略中央に対向するように少なくとも2個ずつのパンタフレームを設けることを特徴とするものである。また、前記油圧シリンダの伸長時、ストラットの接続作業に先立って小屋梁と床梁との間もしくは床梁と外周基礎との間にそれらの間隔に対応する長さの複数本の安全ポストを配設することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施例の形態】
以下、本発明の実施例の形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
図1に示すように、外周基礎1に間隔をおいて設置された架台4の上に2階の床梁3が組み立てられ、さらに、床梁3の上に間隔をおいて設置された架台4の上に小屋梁2が組み立てられている。そして、小屋梁2および床梁3は、後述する建築用ジャッキ装置5に取り付けられた第1ソケット11および第2ソケット12によってそれぞれ支持されている他、小屋梁2と床梁3との間および床梁3と外周基礎1との間には、後述するパンタフレーム6がそれぞれ配設されている。
【0010】
ここで、小屋梁2および床梁3、さらには、架台4は、高さが100〜200mmのH形鋼で形成され、図1に示した状態では、小屋梁2は、地上約1000mmの高さに位置するように設定されている。
【0011】
また、小屋梁2および床梁3は、図2に示すように、それぞれ妻梁21,31および桁梁22,32が連結されて方形の枠組みとなる全周が形成されるとともに、桁梁22,32間に間隔をおいて梁23,33が連結されて構成されている。
【0012】
一方、建築用ジャッキ装置5は、図2に示すように、外周基礎1の隅部を含む内側に間隔をおいて設置され、小屋梁2、床梁3の梁23,33をそれぞれ支持している。このため、外周基礎1の外側に設置する場合に比較して、敷地面積が少なくてよい他、建築用ジャッキ装置に曲げモーメントが作用することがなく、その分小さく製造することができるとともに、小屋梁2あるいは床梁3の撓みを小さくする利点がある。
【0013】
なお、建築用ジャッキ装置5は、家屋の妻面もしくは桁面にセットバックがある場合、葺き下ろしがある場合、ピロティを形成する場合など、必要に応じて追加され、その際、追加された建築用ジャッキ装置5が小屋梁2や床梁3を支持できない場合は、新たな梁を配設すればよいものである。
【0014】
さらに、パンタフレーム6は、図2に示すように、通常外周基礎1の桁側および妻側それぞれの略中央に対向するように2個ずつ配設されているが、家屋の形状や大きさによっては、間仕切り基礎を利用して桁側あるいは妻側にさらに1個以上追加して配設してもよい。
【0015】
ところで、建築用ジャッキ装置5は、図3に詳細を示すように、4本のジャッキ71を備えたベース7と、該ベース7に倒置状に並列して連結可能な2本の油圧シリンダ8と、この油圧シリンダ8の上部および略中央部に選択的に取り付け可能なクロスビーム9とから構成され、現場において分解組み立てすることができるものである。
【0016】
クロスビーム9は、二つ割りで構成され、油圧シリンダ8のシリンダチューブ81の上部および略中央部に形成されたフランジ81a,81bに前後方向から挟み込んで締結することができる。そして、クロスビーム9は、通常シリンダチューブ81の上部に形成されたフランジ81aに取り付けられ、2本の油圧シリンダ8のシリンダチューブ81を一体に連結している。また、クロスビーム9の中央には、後述する第1ソケット11、第2ソケット12およびストラット13を挿通することのできる通孔9a(図4参照)が形成されている。
【0017】
さらに、クロスビーム9には、図4に示すように、通孔9aに臨んでストッパー91がスプリング(図示せず)を介して内方に突出するように付勢されており、このストッパー91は図示しないハンドルを操作することで作動するラチット機構により、その先端を通孔9aの内部に突出させ、あるいは、通孔9aから退避させることができる。
【0018】
一方、ベース7には、油圧シリンダ8の間に位置して柱部材72が一体に固定されており、この柱部材72の上端には、図5に示すように、上方に向かって徐々に外径を縮小させたテーパ部721が形成されている。そして、柱部材72のテーパ部721の外周面には、180度の間隔をおいて半径方向に突出するボス721aが形成されており、後述するように、第2ソケット12もしくはストラット13を位置決めしつつ嵌合することができる。
【0019】
また、第1ソケット11および第2ソケット12は、本体部111,121と、この本体部111、121に螺合された先端部112,122とから構成されており、ナット111a,121aを回転させることにより、小屋梁2および床梁3をそれぞれ支持するように、先端部112,122を本体部111,121に対して伸縮させることができる。そして、第1ソケット11および第2ソケット12の本体部111,121の外周面の所定位置には、前述したクロスビーム9のストッパー91が係合可能な係合孔11a,12aがそれぞれ形成されている他、第1ソケット11および第2ソケット12の本体部111,121の各下端には、上方に向かって徐々に内径を縮小させたソケット部113,123が形成され、このソケット部113,123には、それぞれ180度の間隔をおいて切欠113a,123aが形成されている。
【0020】
このうち、第2ソケット12のソケット部123は、前述した柱部材72のテーパ部721に嵌合させることができ、その際、ソケット部123の切欠123aがテーパ部721のボス721aと係合し、係合孔12aをストッパー91aと対向するように位置決めするものである(図5参照)。
【0021】
なお、第1ソケット11の先端部111の上端および第2ソケット12の先端部121の上端には、それぞれ小屋梁2および床梁3を安定して支持するため、受け部材114,124(図3および図7参照)が設けられている。
【0022】
一方、ストラット13は、第1ソケット11および第2ソケット12の本体部111,121と同径のパイプ状部材であって、油圧シリンダ8のストローク量より若干短く設定されている他、その外周面の所定位置には、前述したクロスビーム9のストッパー91が係合可能な係合孔13aが形成されている。そして、ストラット13の上端には、図6に示すように、上方に向かって外径を徐々に縮小させたテーパ部131が形成され、その下端には、上方に向かって内径を徐々に縮小させたソケット部132が形成されており、これらのテーパ部131およびソケット部132は嵌合可能となっている。また、テーパ部131の外周面には、180度の間隔をおいて半径方向に突出するボス131aが形成され、一方、ソケット部132には、180度の間隔をおいて切欠132aが形成されている。ここで、一のストラット13のテーパ部131に他のストラット13のソケット部132を嵌合して順次接続することができ、その際、ボス131aを切欠132aに係合させて係合孔13aをストッパー91と対向するように位置決めすることができる。また、ストラット13のテーパ部131は、第1ソケット11のソケット部113および第2ソケット12のソケット部123にも嵌合させることができ、その際、ボス131aと切欠113a,123aを係合させてそれらの係合孔11a,12a,13aをストッパー91と対向するように位置決めすることができる。さらに、ストラット13のソケット部132は、前述した柱部材72のテーパ部721に嵌合させることができ、その際、ボス721aと切欠132aを係合させて係合孔13aをストッパー91と対向するように位置決めすることができる。
【0023】
また、建築用ジャッキ装置5の設置位置に合わせて、すなわち、ベース7の柱部材72の直上位置に対応する床梁3の上面には、上方に向かって外径を徐々に縮小させたテーパ部141を形成したテーパ部材14が着脱自在に取り付けられており、このテーパ部材14のテーパ部141の外周面には、180度の間隔をおいて半径方向に突出するボス141aが形成されている(図7(b)参照)。そして、テーパ部材14のテーパ部141に、第1ソケット11のソケット部113もしくはストラット13のソケット部132を嵌合することができ、その際、ボス141aと切欠113a,132aを係合させて係合孔11a,13aをストッパー91と対向するように位置決めすることができる。
【0024】
また、パンタフレーム6は、図8に示すように、角パイプを方形に枠組みするとともに、ターンバックルを有するブレース6aで補強した下部フレーム61と、同様に、角パイプを方形に枠組みするとともに、ターンバックルを有するブレース6aで補強した上部フレーム62とをヒンジ63で連結して構成され、ヒンジ63を支点として下部フレーム61と上部フレーム62とを折り畳むことができるものである。そして、下部フレーム61の下端部および上部フレーム62の上端には、それぞれヒンジブラケット64が回動自在に軸支されている。これらのヒンジブラケット64は、パンタフレーム6を設置する位置の外周基礎1に予め固定された座板(図示せず)と床梁3との間および床梁3と小屋梁2との間にそれぞれ配設されるものである。
【0025】
なお、パンタフレーム6の下端を外周基礎1および床梁3に固定する際、図9に示すように、受け柱65を利用して支持している。
【0026】
また、前述したパンタフレーム6の下部フレーム61のヒンジブラケット64には、ピン64aが上方に突出されており、これらのピン64aには、安全ポスト15(図10参照)を嵌合させて立設することができる。
【0027】
ところで、クロスビーム9には、ストッパー91の近傍に位置して近接スイッチ92(図4参照)が設けられており、この近接スイッチ92は、制御装置16(図11参照)に接続されている。
【0028】
また、ベース7には、図3に示すように、ロータリーエンコーダ161が設置されており、このロータリーエンコーダ161とクロスビーム9との間には、ワイヤー162が張設されている。このロータリーエンコーダ161もまた制御装置16に接続されている。
【0029】
したがって、近接スイッチ92によって第1ソケット11、第2ソケット12、ストラット13の各係合孔11a,12a,13aとストッパー91との係合状態を検出することができるとともに、油圧シリンダ8が伸縮することにより、一端がクロスビーム9に連結されたワイヤー162が繰り出されると、その繰り出し量がロータリーエンコーダ161によって電気信号に変換されて油圧シリンダ8の伸縮量を検出することができるものである。
【0030】
このように、制御装置16には、各建築用ジャッキ装置5に設けられた近接スイッチ92およびロータリーエンコーダ161の検出信号が入力され、これらの入力信号に基づいて油圧ポンプPの駆動用電動モータに出力信号を供給して油圧ポンプPからの吐出量を制御し、油圧シリンダ8が同調して伸縮するように制御している。
【0031】
具体的には、油圧シリンダ8が伸長すると、油圧シリンダ8の伸長と同期して作動するロータリーエンコーダ161がその伸長量を検出する。この際、設定されたピッチ毎に各油圧シリンダ8の伸長量が一致するように、最初に設定ピッチの検出信号を発生した油圧シリンダ8への圧油の供給を停止し、他の油圧シリンダ8が全て設定ピッチの検出信号を発生した後に再び圧油を供給して油圧シリンダ8の伸長を再開させるものである。この結果、設定ピッチ毎に全ての油圧シリンダ8が同一伸長量となり、このような制御を設定高さ位置に達するまで繰り返すことにより、油圧シリンダ8を同調して伸長させるものである。
【0032】
したがって、建築用ジャッキ装置5によって屋根部A1などをジャッキアップする際、各建築用ジャッキ装置5に加わる荷重が一定でない場合であっても、油圧シリンダ8の伸長量を設定ピッチ毎に同一に制御することが可能となり、各油圧シリンダ8の上昇速度を均一に保持し、屋根部などに傾きや歪みを生じることなく全体を平衡させてジャッキアップすることができる。
【0033】
なお、油圧シリンダ8の同調制御は他の制御手段を用いてもよい。
次に、このような建築用ジャッキ装置5やパンタフレーム6などを用いて家屋を建築する場合について説明する。
【0034】
まず、外周基礎1および間仕切り基礎などのコンクリート基礎を形成した後、外周基礎1の隅部を含む内側に複数個の建築用ジャッキ装置5のベース7を間隔をおいて設置する一方、外周基礎1の桁側および妻側それぞれに少なくとも2個ずつパンタフレーム6の下部ヒンジブラケット64を固定するとともに、外周基礎1の上面に複数個の架台4を間隔をおいて設置する(図12参照)。次いで、架台4の上に桁梁31、妻梁32および梁33を載置し、2階の床梁3を組み立てる(図13参照)。この際、桁梁31および妻梁32によって方形の枠組みとなる外周を形成するとともに、桁梁31間に梁33を掛け渡して桁梁31および妻梁32を補強し、強固な床梁3を形成する。その後、パンタフレーム6の上部ヒンジブラケット64を床梁3の下面に固定する。
【0035】
この際、詳細には図示しないが、梁33の、第2ソケット12が支持する部分のウェブは、その両面に補強プレートが配設されて補強されている他、中央にジョイント部分がある場合においても、その上下フランジに補強プレートが配設されて補強されている。
【0036】
次いで、同様に、床梁2の桁側および妻側それぞれに少なくとも2個ずつパンタフレーム6の下部ヒンジブラケット64を固定するとともに、床梁3の上面に複数個の架台4を間隔をおいて設置した後、架台4の上に桁梁21、妻梁22および梁23を載置し、桁梁21および妻梁22によって方形の枠組みとなる外周を形成するとともに、桁梁21間に梁23を掛け渡して強固な床梁2を形成し、さらに、パンタフレーム6の上部ヒンジブラケット64を小屋梁2の下面に固定する(図14参照)。
【0037】
床梁3および小屋梁2の組み立てが終了したならば、油圧シリンダ8を運び込み、ベース7に倒置状に連結した後(図15参照)、ベース7の柱部材72に第2ソケット12を嵌合し、そのナット121aを回転させて先端部122を伸長させ、その受け部材124を床梁3の下面に当接させて床梁3の梁33を支持する。さらに、ベース7の柱部材72の直上位置において、床梁3の上面にテーパ部材14を設置した後、該テーパ部材14に第1ソケット11を嵌合し、そのナット111aを回転させて先端部112を伸長させ、その受け部材114を小屋梁2の下面に当接させて小屋梁2の梁23を支持する(図7(a)参照)。
【0038】
次いで、クロスビーム9を搬入し、油圧シリンダ8のシリンダチューブ81の上部に形成されたフランジ81aに前後から挟み込んで取り付ける。この状態では、第1ソケット11の係合孔11aにクロスビーム9のストッパー91が対向している。その後、ベース7にロータリエンコーダ161を設置するとともに、クロスビーム9とベース7との間にワイヤー162を張設する一方、油圧ホースを油圧シリンダ8と油圧ポンプP間に配管し、また、電気配線を制御装置16とロータリエンコーダ161間などに配線する。
【0039】
その後、小屋梁2の上に小屋組を組み立て、屋根下地を施工して仕上げ、屋根部A1を完成させる(図16参照)。この際、小屋梁2は、地上約1000mmの高さに載置されているため、屋根部A1の勾配を一定以下に設定することにより、屋根部A1を高い所でも約2000mm程度の高さ位置で組み立てることが可能となり、安全に作業を行うことができるとともに、高所作業用足場を構築する必要がないものである。
【0040】
次いで、完成した屋根部A1を設定高さ位置まで上昇させる。すなわち、まず、クロスビーム9のストッパー91が第1ソケット11の係合孔11aに係合され、クロスビーム9と第1ソケット11が連結されていることを制御装置16により確認する。その後、各油圧シリンダ8に圧油を供給し、同調して伸長させる。油圧シリンダ8が伸長するのに伴って第1ソケット11は押し上げられ、第1ソケット11に支持されている小屋梁2が屋根部A1 とともに持ち上げられる(図17参照)。
【0041】
こうして油圧シリンダ8がいっぱいに伸長したら、小屋梁2と床梁3との間に複数本の安全ポスト15を配設した後、上昇した第1ソケット11と床梁3上に設置されたテーパ部材14との間に第1ストラット13を接続する(図23参照)。この場合、ストラット13は、油圧シリンダ8の全ストローク量より若干短いので、先端のテーパ部131を第1ソケット11のソケット部113に嵌合させるとともに、下端のソケット部133を床梁3上のテーパ部材14に嵌合させることを容易に行うことができる。そして、第1ストラット13の切欠部132aをテーパ部材14のボス141aに係合させることにより、ストラット13の係合孔13aをクロスビーム9のストッパー91と係合する位置に対向させることができる。
【0042】
この状態において、横荷重が作用したとしても、パンタフレーム6が横荷重を支持することから、屋根部A1および小屋梁2が倒壊することはない。また、万が一第1ソケット11が小屋梁2から外れた場合であっても、屋根部A1および小屋梁2を安全ポスト15で支えることができ、屋根部A1の下方で作業する作業者の安全を確保することができる。
【0043】
次に、クロスビーム9のストッパー91を第1ソケット11の係合孔11aから引き抜いた後に、各油圧シリンダ8をいっせいに縮小させる。これに伴って、油圧シリンダ8で支持されていた屋根部A1は、第1ソケット11および第1ストラット13を介して床梁3に支持され、また、床梁3は、ベース7と一体の柱部材72および第2ソケット12を介して支持されている。
【0044】
油圧シリンダ8が縮小し、クロスビーム9のストッパー91が第1ストラット13の係合孔13aと対向する位置に到達すれば、ストッパー91をその係合孔13aに係合させ、クロスビーム9と第1ストラット13とを連結する(図24参照)。この状態で、床梁3に設置された架台4を除去する。
【0045】
次いで、制御装置16によりストッパー91と係合孔13aとの係合状態を確認した後、再び油圧シリンダ8を伸長させて屋根部A1および小屋梁2を持ち上げることにより、屋根部A1および小屋梁2は油圧シリンダ8のストローク相当分だけさらに上昇する。そして、上昇した第1ストラット13と床梁3上に設置したテーパ部材14との間に第2ストラット13を接続する(図25参照)。この場合においても、第2ストラット13の接続に先立って小屋梁2と床梁3との間にそれらの間隔に対応する長さの安全ポスト15を配設する。
【0046】
この後、油圧シリンダ8を縮小させ、クロスビーム9のストッパー91が第2ストラット13の係合孔13aと対向する位置に到達すれば、ストッパー91をその係合孔13aに係合させ、クロスビーム9と第2ストラット13とを連結する(図26参照)。
【0047】
このようにして設定本数のストラット13の接続作業を繰り返すことにより、屋根部A1および小屋梁2が設定高さ位置に持ち上げられると、小屋梁2と床梁3との間に家屋上部A2(2階部分)の壁軸組101を組み付けた後(図18および図27参照)、小屋梁2と床梁3間に配設されていたパンタフレーム6を取り外し、その後、外壁材102や窓枠サッシ103、さらには、バルコニー(図示せず)などを組み付けて2階の外装工事を完成させる(図19参照)。
【0048】
なお、安全ポスト15は、外装工事に際して壁軸組101を取り付けた場合、その近傍から順次除去される。
【0049】
家屋上部A2の施工が終了すると、ジャッキアップ時とは逆に、油圧シリンダ8で上方のストラット13を支持した状態でその下段のストラット13を取り外す作業を繰り返すことにより、家屋上部A2および小屋梁2を支持していた全てのストラット13および第1ソケット11を取り外す。すなわち、油圧シリンダ8を縮小させることにより、最下段のストラット13を床梁3のテーパ部材14に嵌合させた後、最下段のストラット13の係合孔13aからストッパー91を引き抜く。次いで、油圧シリンダ8を伸長させ、ストッパー91をその上のストラット13の係合孔13aに係合させる。そして、油圧シリンダ8を伸長させて最下段のストラット13への荷重を取り除いてから最下段のストラット13を取り外す。次に、油圧シリンダ8を縮小させて下から2段目のストラット13を床梁3上に設置されたテーパ部材14に嵌合させ、以下、同様に、ストッパー91を下段のストラット13の係合孔13aから引き抜き、油圧シリンダ8の伸長および上段のストラット13の係合孔13aへのストッパー91の係合とを繰り返して順次ストラット13を取り除く。
【0050】
この場合、各ストラット13は、そのテーパ部131が上段のストラット13のソケット部132もしくは第1ソケット11のソケット部113に嵌合しているのみであるため、下段のストラット13に対する荷重が取り除かれれば、その下段のストラット13はその上段のストラット13もしくは第1ソケット11から簡単に離脱させることができる。このようなストラット13の取り除きに際しても、ストッパー91と係合孔13aとの係合状態および非係合状態は、近接スイッチ92によって検出され、その検出結果が制御装置16で確認される。
【0051】
次に、家屋上部A2および床梁3を所定の高さ位置まで持ち上げる。すなわち、床梁3を持ち上げるには、半割りのクロスビーム9の締結を解除し、シリンダチューブ81の上側のフランジ81aから取り外した後、床梁3の下側となるシリンダチューブ81の略中央部に設けられた下側のフランジ81bにクロスビーム9を取り付ける(図28参照)。この際、クロスビーム9が床梁3の下方に移動することに伴って、床梁3を支持する第2ソケット12がクロスビーム9の通孔9aに挿通される。
【0052】
次いで、クロスビーム9のストッパー91を第2ソケット12の係合孔12aに係合させた後、先に説明した屋根部A1および小屋梁2を持ち上げた場合と同様に、油圧シリンダ8を伸長させて第2ソケット12を上昇させる。上昇させた第2ソケット12とベース7の柱部材72のテーパ部721との間に第1ストラット13を挿入し、油圧シリンダ8を縮小させて第2ソケット12に接続した第1ストラット13の係合孔13aにストッパー91を係合させ、再び油圧シリンダ8を伸長させる工程を繰り返して家屋上部A2および床梁3を設定高さ位置まで持ち上げる(図20および図29参照)。この間、外周基礎1に設置された架台4を除去するとともに、ストラット13の接続に先立って油圧シリンダ8の伸長によって持ち上げられた床梁3と外周基礎1との間にそれらの間隔に相当する長さの安全ポスト15を配設する点は、屋根部A1を持ち上げる場合と同じである(図30参照)。
【0053】
したがって、油圧シリンダ8を伸縮させて家屋上部A2をジャッキアップさせている際に横荷重が作用したとしても、床梁3と外周基礎1間に配設されたパンタフレーム6が横荷重を支持し、家屋上部A2および床梁3の倒壊を防止することができるとともに、万が一第2ソケット12もしくはストラット13が床梁3や外周基礎1から外れたとしても、家屋上部A2および床梁3を安全ポスト15で支えることができ、家屋上部A2の下方で作業する作業者の安全を確保することができる。
【0054】
この家屋上部A2を設定高さ位置まで持ち上げるとき、バルコニー部分など、新たな荷重増加に対しては、建築用ジャッキ装置5を補充すればよい。
【0055】
家屋上部A2を設定高さ位置まで持ち上げたならば、床梁3と外周基礎1との間に家屋下部A3(1階部分)の壁軸組104を組み付け(図21および図31参照)、外周基礎1と床梁3からパンタフレーム6を除去した後、外壁材105、窓枠サッシ106、玄関ドア(図示せず)などを組み付け、1階の外装工事を完成させる(図22参照)。
【0056】
家屋A4の外装施工が終了すれば、前述したように、油圧シリンダ8で上方のストラット13を支持した状態でその下段のストラット13を取り外す作業を繰り返すことにより、家屋上部A2および小屋梁2を支持していた全てのストラット13および第1ソケット11を取り外す。そして、建築用ジャッキ装置5を、クロスビーム9および油圧シリンダ8の順に取り外して分解した後、ベース7とともに搬出すればよい。
【0057】
このように、外周基礎1上で屋根部A1を先行して完成させた後、小屋梁2と床梁3との間にパンタフレーム6を配設した状態で建築用ジャッキ装置5の油圧シリンダ8を伸縮させるとともに、複数本のストラット13を接続して屋根部A1を設定高さ位置まで持ち上げ、持ち上げた屋根部A1の下方空間に家屋上部A2の壁軸組101を組み付けた後、パンタフレーム6を除去するとともに、外壁材102などを組み付けて2階の外装を完了させ、次いで、クロスビーム9の取着位置を変更し、床梁3と外周基礎1との間にパンタフレーム6を配設した状態で建築用ジャッキ装置5の油圧シリンダ8を伸縮させるとともに、複数本のストラット13を接続して家屋上部A2を設定高さ位置まで持ち上げ、持ち上げた家屋上部A2の下方空間に家屋下部A3の壁軸組104を組み付けてパンタフレーム6を除去するとともに、外壁材105などを組み付けて1階の外装を完了させることにより、クレーン車などの作業機械を使用する必要がなく、また、高所作業用足場などの仮設設備が不要となり、狭小地であっても2階建ての家屋を建築することができる他、ほとんど地上およびその近傍での作業となることから、作業者は高所作業を行うことなく作業することができる。
【0058】
また、屋根部A1を先行して完成させるため、風雨などによって資材が濡れて品質の低下を招くことがなく、天候に左右されずに施工することが可能となり、工期を短縮することができる。
【0059】
しかも、建築用ジャッキ装置5によって屋根部A1もしくは家屋上部A2をジャッキアップしている際に横荷重が作用した場合であっても、パンタフレーム6によって横荷重を支持することから、屋根部A1もしくは家屋上部A2の倒壊を確実に防止して家屋を建築することができる。
【0060】
また、万が一建築用ジャッキ装置5による屋根部A1もしくは家屋上部A2のジャッキアップ時に第1ソケット11が小屋梁2から外れ、あるいは、第2ソケット12が床梁3から外れた場合であっても、安全ポスト15が屋根部A1や家屋上部A2の荷重を支えることから、屋根部A1や家屋上部A2の下方空間で作業する作業者の安全を確保することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、建築用ジャッキ装置によって屋根部もしくは家屋上部をジャッキアップしている際に横荷重が作用した場合であっても、パンタフレームによって横荷重を支持することから、屋根部もしくは家屋上部の倒壊を確実に防止して家屋を建築することができる。
また、万が一建築用ジャッキ装置による屋根部もしくは家屋上部のジャッキアップ時に第1ソケットが小屋梁から外れ、あるいは、第2ソケットが床梁から外れた場合であっても、安全ポストが屋根部や家屋上部の荷重を支えることから、屋根部や家屋上部の下方空間で作業する作業者の安全を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の家屋の建築方法において屋根部を持ち上げる最初の工程を一部省略して示す説明図である。
【図2】小屋梁(床梁)とともに小屋梁(床梁)に対する建築用ジャッキ装置およびパンタフレームの設置状況を説明する平面図である。
【図3】建築用ジャッキ装置を示す正面図である。
【図4】建築用ジャッキ装置のクロスビームと第1ソケット(第2ソケット)およびストラットとの関係を一部省略して示す部分断面図である。
【図5】建築用ジャッキ装置のベース、第2ソケットおよび床梁の関係を示す正面図である。
【図6】ストラットの半断面図である。
【図7】第1ソケットを小屋梁と床梁との間に配設する際の説明図およびテーパ部材の斜視図である。
【図8】パンタフレームを示す斜視図である。
【図9】パンタフレームを外周基礎に固定する場合の側面図である。
【図10】外周基礎と床梁との間に安全ポストを立設する場合の説明図である。
【図11】建築用ジャッキ装置と制御装置の関係を示す概略図である。
【図12】設定位置に建築用ジャッキ装置のベース、パンタフレームおよび架台を設置した状態を示す斜視図である。
【図13】外周基礎に設置された架台の上で組み立てられた床梁を示す斜視図である。
【図14】床梁に架台を設置し、設置された架台の上で組み立てられた小屋梁を示す斜視図である。
【図15】建築用ジャッキ装置の油圧シリンダをベースに連結する際の説明図である。
【図16】外周基礎の上で完成させた屋根部を示す斜視図である。
【図17】完成させた屋根部を設定高さ位置まで持ち上げた状態を示す斜視図である。
【図18】床梁と小屋梁との間に2階の壁軸組を組み付けた状態を示す斜視図である。
【図19】2階の外装を完成させた状態を示す斜視図である。
【図20】家屋上部を設定高さ位置まで持ち上げた状態を示す斜視図である。
【図21】床梁と外周基礎との間に1階の壁軸組を組み付けた状態を示す斜視図である。
【図22】1階の外装を完成させた家屋を示す斜視図である。
【図23】屋根部を建築用ジャッキ装置で持ち上げ、第1ソケットに第1ストラットを接続する工程を示す説明図である。
【図24】第1ストラットとクロスビームとを連結した状態を示す説明図である。
【図25】屋根部を建築用ジャッキ装置で持ち上げ、第1ストラットに第2ストラットを接続する工程を示す説明図である。
【図26】第2ストラットとクロスビームとを連結した状態を示す説明図である。
【図27】設定高さ位置に持ち上げられた小屋梁と床梁との間に壁軸組を組み付けた状態を示す説明図である。
【図28】2階の外装を完了させ、クロスビームをシリンダチューブの中央部に取り付けて第2ソケットと連結した状態を示す説明図である。
【図29】家屋上部を設定高さ位置に持ち上げ、第2ソケットに接続した第1ストラットに第2ストラットを接続する工程を示す説明図である。
【図30】家屋上部および床梁を設定高さ位置まで持ち上げた際、床梁と外周基礎との間に配設されたパンタフレームおよび安全ポストを示す斜視図である。
【図31】設定高さ位置に持ち上げられた床梁と外周基礎との間に壁軸組を組み付けた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 外周基礎
2 小屋梁
3 床梁
4 架台
5 建築用ジャッキ装置
6 パンタフレーム
7 ベース
72 柱部材
8 油圧シリンダ
82 シリンダチューブ
82a,82b フランジ
9 クロスビーム
91 ストッパー
11 第1ソケット
12 第2ソケット
13 ストラット
11a,12a,13a 係合孔
113,123,132 ソケット部
131,721 テーパ部
15 安全ポスト
16 制御装置
A1 屋根部
A2 家屋上部
A3 家屋下部
A4 家屋[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for building a house in which a roof is completed in advance, and the roof or the top of the house is lifted by a building jack device, and then the second-floor exterior or the first-floor exterior is completed.
[0002]
[Prior art]
As a method of building a prefabricated house or the like, for example, a construction method of assembling houses in order from the first floor to the roof while lifting building materials with a truck crane is known.
[0003]
In order to perform construction work using such a crane truck, a space that allows the crane truck to be carried into a construction site and that allows the crane truck to work is required. Therefore, in a densely populated area or a narrow approach road, a crane truck cannot be carried in, and even if a crane truck can be carried in, if the site area is small, it cannot be used. In addition, since the work is to be piled up in order from the first floor to the roof, work at high places is indispensable, and temporary facilities such as safety nets and scaffolds for work at high places are required. In addition to having to secure an area, the construction cost is required.
[0004]
For this reason, the applicant proposes a construction method that can build a house even in a small land without using a working machine such as a crane truck and without requiring workers to work at heights. (See, for example, JP-A-6-185221).
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above-mentioned building method first completes the roof on the ground first, then expands and contracts the building jack device, connects multiple struts, and sets the roof or the top of the house to the set height position Then, a wall frame, an outer wall material, and the like are assembled into the lifted roof portion or the space below the house. In this case, the building jack device supports vertical loads, and when a lateral load acts while lifting the roof or the top of the house, for example, when a cross wind acts or when an earthquake occurs However, the lateral load cannot be supported, and depending on the magnitude of the lateral load, the lifted roof or the upper part of the house may collapse.
[0006]
The present invention has been made in view of such a problem, and even when a lateral load is applied when a roof or an upper part of a house is being lifted by a building jack device, the lifted roof or the upper part of the house is desired. It is intended to provide a method of building a house that can safely build a house without causing the house to collapse.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention installs the bases of a plurality of architectural jack devices at set positions, fixes the lower ends of the plurality of panta frames on the upper surface of the outer peripheral foundation, and installs a plurality of gantry on the upper surface of the outer peripheral foundation. Then, while forming the second floor floor beam on the gantry, the upper end of the panta frame is fixed to the lower surface of the floor beam, and the lower ends of the plurality of panta frames are fixed to the upper surface of the floor beam. After installing a plurality of gantry on the upper surface of the beam, the hut beam is formed on the gantry, while the upper end of the panta frame is fixed to the lower surface of the hut beam, and then a pair of hydraulic cylinders are inverted on the base. In addition to the connection, the second socket is fitted to the base to support the floor beam, and the first socket is installed on the floor beam at a position directly above the second socket to support the hut beam. Cross-by on top of cylinder After attaching the beam and connecting the cross beam and the first socket, the roof part is assembled and completed on the shed beam, and then the hydraulic cylinder is extended to connect the roof part and the shed beam via the first socket. Lift and connect the first strut between the first socket and the floor beam, release the connection between the cross beam and the first socket, reduce the hydraulic cylinder, and move the roof and shed beam to the first socket, After being supported via one strut and a floor beam, the gantry is removed, and then, after connecting the cross beam and the first strut, the hydraulic cylinder is extended again to connect the roof and the shed beam to the first socket and the first strut. Lift through the struts, connect the second strut between the first strut and the floor beam, connect the above set number of struts, cross beam and strut After the roof and hut beam are raised to the set height position by repeating the connection and release of the hydraulic cylinder and the expansion and contraction of the hydraulic cylinder, the wall frame is assembled between the hut beam and the floor beam, and After removing the panta frame disposed in the hut, and then assembling the outer wall material between the hut beam and the floor beam to complete the second floor exterior, the first socket and all the Along with removing the strut, removing the cross beam from the upper part of the hydraulic cylinder and attaching it to the substantially central part below the floor beam, connecting the cross beam and the second socket, extending the hydraulic cylinder, and The floor beam is lifted through the second socket, and the first strut is connected between the second socket and the base, while the connection between the cross beam and the second socket is released, and the hydraulic cylinder is compressed. After lowering and supporting the top of the house and the floor beam via the second socket, the first strut and the base, the gantry is removed, and then, after connecting the cross beam and the first strut, the hydraulic cylinder is extended again. The upper part of the house and the floor beam are lifted through the second socket and the first strut, and the second strut is connected between the first strut and the base. After repeating the connection and release and the expansion and contraction of the hydraulic cylinder to raise the upper part of the house and the floor beam to the set height position, assemble the wall frame between the floor beam and the outer foundation, After removing the panta frame arranged in the area, and then attaching the outer wall material etc. between the floor beam and the outer peripheral foundation to complete the first floor exterior, support the upper part of the house and the floor beam Remove the second socket and all of the struts hadA method of building a house, in which a lower frame and an upper frame reinforced by a brace having a turnbuckle are connected by a hinge while being framed in a rectangular shape, and the lower frame and the upper frame are folded with the hinge as a fulcrum. The hinge brackets are pivotally supported on the lower end of the lower frame and the upper end of the upper frame, respectively, and these hinge brackets are previously fixed to the outer peripheral foundation at the position where the panta frame is to be installed. At least two panta frames are disposed between the seat plate and the floor beam and between the floor beam and the hut beam, respectively, so as to face substantially the center of each of the girder side and the wife side of the outer peripheral foundation. ProvideIt is characterized by the following.Further, when the hydraulic cylinder is extended, a plurality of safety posts having a length corresponding to the distance between the shed beam and the floor beam or between the floor beam and the outer peripheral foundation are arranged prior to the connecting work of the strut. It is characterized by being provided.
[0008]
Embodiment of the Invention
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0009]
As shown in FIG. 1, a
[0010]
Here, the
[0011]
As shown in FIG. 2, the
[0012]
On the other hand, as shown in FIG. 2, the
[0013]
In addition, the
[0014]
Further, as shown in FIG. 2, two
[0015]
Incidentally, as shown in detail in FIG. 3, the
[0016]
The
[0017]
Further, as shown in FIG. 4, a
[0018]
On the other hand, a
[0019]
The
[0020]
Of these, the
[0021]
In order to stably support the
[0022]
On the other hand, the
[0023]
In addition, a tapered portion whose outer diameter is gradually reduced upward is formed on the upper surface of the
[0024]
As shown in FIG. 8, the
[0025]
In addition, when fixing the lower end of the
[0026]
The
[0027]
By the way, the
[0028]
As shown in FIG. 3, a
[0029]
Therefore, the
[0030]
As described above, the detection signals of the
[0031]
Specifically, when the
[0032]
Therefore, when the roof A1 or the like is jacked up by the
[0033]
Note that the tuning control of the
Next, a case in which a house is constructed using such a
[0034]
First, after forming the concrete foundation such as the outer
[0035]
At this time, although not shown in detail, the web of the portion of the
[0036]
Next, similarly, at least two
[0037]
When the assembling of the
[0038]
Next, the
[0039]
Thereafter, a hut group is assembled on the
[0040]
Next, the completed roof part A1 is raised to the set height position. That is, first, the
[0041]
When the
[0042]
In this state, even if a lateral load is applied, the roof part A1 and the
[0043]
Next, after pulling out the
[0044]
When the
[0045]
Next, after confirming the engagement state of the
[0046]
Thereafter, the
[0047]
By repeating the connection operation of the set number of
[0048]
In addition, when the
[0049]
When the construction of the upper part of the house A2 is completed, the work of removing the
[0050]
In this case, since each
[0051]
Next, the upper part A2 of the house and the
[0052]
Next, after engaging the
[0053]
Therefore, even if a lateral load is applied when the
[0054]
When the house upper part A2 is lifted to the set height position, the
[0055]
When the upper part A2 of the house is raised to the set height position, the wall shaft set 104 of the lower part A3 of the house (first floor portion) is assembled between the
[0056]
When the exterior construction of the house A4 is completed, as described above, the work of removing the
[0057]
After the roof part A1 is completed on the outer
[0058]
Further, since the roof part A1 is completed in advance, the material does not get wet due to the weather and the like, and the quality is not deteriorated. Therefore, the construction can be performed without being affected by the weather, and the construction period can be shortened.
[0059]
Moreover, even when a lateral load is applied when the roof A1 or the upper part A2 of the house is jacked up by the
[0060]
Also, even if the
[0061]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, even when a lateral load is applied when the roof or the top of the house is jacked up by the building jack device, the lateral load is supported by the panta frame, The house can be built by reliably preventing the roof or the top of the house from collapsing.
In addition, even if the first socket is detached from the hut beam or the second socket is detached from the floor beam when the roof or the upper part of the house is jacked up by the construction jack device, the safety post may be attached to the roof or the house. Since the load on the upper part is supported, the safety of the worker working in the roof or the space below the upper part of the house can be ensured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory view showing a first step of lifting a roof part in a method of building a house according to the present invention with a part thereof omitted.
FIG. 2 is a plan view illustrating a hut beam (floor beam) and an installation state of a building jack device and a panta frame for the hut beam (floor beam).
FIG. 3 is a front view showing the construction jack device.
FIG. 4 is a partial cross-sectional view showing a relation between a cross beam, a first socket (second socket), and a strut of the jack device for construction partially omitted;
FIG. 5 is a front view showing a relationship among a base, a second socket, and a floor beam of the building jack device.
FIG. 6 is a half sectional view of a strut.
FIG. 7 is an explanatory view when the first socket is disposed between the hut beam and the floor beam, and a perspective view of the tapered member.
FIG. 8 is a perspective view showing a panta frame.
FIG. 9 is a side view of the case where the panta frame is fixed to the outer peripheral foundation.
FIG. 10 is an explanatory diagram of a case where a safety post is erected between an outer peripheral foundation and a floor beam.
FIG. 11 is a schematic diagram showing a relationship between a building jack device and a control device.
FIG. 12 is a perspective view showing a state in which a base, a panta frame, and a gantry of the architectural jack device are installed at set positions.
FIG. 13 is a perspective view showing a floor beam assembled on a gantry installed on an outer peripheral foundation.
FIG. 14 is a perspective view showing a hut beam assembled on a gantry with the gantry installed on the floor beam.
FIG. 15 is an explanatory view when a hydraulic cylinder of a building jack device is connected to a base.
FIG. 16 is a perspective view showing a roof portion completed on the outer peripheral foundation.
FIG. 17 is a perspective view showing a state in which the completed roof is lifted to a set height position.
FIG. 18 is a perspective view showing a state in which a second floor wall shaft assembly is assembled between a floor beam and a hut beam.
FIG. 19 is a perspective view showing a state where the exterior on the second floor is completed.
FIG. 20 is a perspective view showing a state where the upper part of the house is lifted to a set height position.
FIG. 21 is a perspective view showing a state where a wall shaft assembly on the first floor is assembled between a floor beam and an outer peripheral foundation.
FIG. 22 is a perspective view showing a house in which the exterior of the first floor is completed.
FIG. 23 is an explanatory view showing a step of lifting a roof with a building jack device and connecting a first strut to a first socket.
FIG. 24 is an explanatory diagram showing a state where the first strut and the cross beam are connected.
FIG. 25 is an explanatory view showing a step of lifting a roof with a building jack device and connecting a second strut to a first strut.
FIG. 26 is an explanatory view showing a state where the second strut and the cross beam are connected.
FIG. 27 is an explanatory diagram showing a state in which a wall shaft assembly is assembled between a hut beam and a floor beam raised to a set height position.
FIG. 28 is an explanatory view showing a state where the exterior on the second floor is completed, and a cross beam is attached to the center of the cylinder tube and connected to the second socket.
FIG. 29 is an explanatory view showing a step of lifting the upper part of the house to a set height position and connecting the second strut to the first strut connected to the second socket.
FIG. 30 is a perspective view showing a panta frame and a safety post disposed between the floor beam and the outer peripheral foundation when the upper part of the house and the floor beam are raised to a set height position.
FIG. 31 is an explanatory view showing a state in which a wall frame is assembled between a floor beam lifted to a set height position and an outer peripheral foundation.
[Explanation of symbols]
1 Perimeter foundation
2 hut beam
3 floor beams
4 stand
5 Jack device for construction
6 Panta frames
7 Base
72 pillar member
8 Hydraulic cylinder
82 cylinder tube
82a, 82b flange
9 Cross beam
91 Stopper
11 1st socket
12 Second socket
13 struts
11a, 12a, 13a Engagement hole
113, 123, 132 Socket section
131,721 taper part
15 Safety Post
16 Control device
A1 roof
A2 Upper house
A3 Lower house
A4 house
Claims (2)
方形に枠組みされるとともに、ターンバックルを有するブレースで補強された下部フレームと上部フレームとがヒンジで連結され、ヒンジを支点として下部フレームと上部フレームとを折り畳むことができるようになされ、下部フレームの下端部および上部フレームの上端に、それぞれヒンジブラケットが回動自在に軸支されてなるパンタフレームのこれらヒンジブラケットを、パンタフレームを設置する位置の外周基礎に予め固定された座板と床梁との間および床梁と小屋梁との間にそれぞれ配設して、外周基礎の桁側および妻側それぞれの略中央に対向するように少なくとも2個ずつのパンタフレームを設けることを特徴とする家屋の建築方法。While installing the bases of the plurality of building jack devices at the set position, fixing the lower ends of the plurality of panta frames on the upper surface of the outer foundation, and installing the plurality of stands on the upper surface of the outer foundation, While forming a floor beam of the second floor on the upper side, the upper end of the panta frame is fixed to the lower surface of the floor beam, and the lower ends of a plurality of panta frames are fixed to the upper surface of the floor beam. After installing a plurality of gantry, while forming a hut beam on the gantry, while fixing the upper end of the panta frame on the lower surface of the hut beam, and then connecting a pair of hydraulic cylinders to the base in an inverted manner, The second socket is fitted on the base to support the floor beam, and the first socket is installed on the floor beam at a position directly above the second socket to support the hut beam. Take the cross beam After connecting the cross beam and the first socket, the roof part is assembled and completed on the shed beam, and then the hydraulic cylinder is extended to lift the roof part and the shed beam through the first socket, The first strut is connected between the first socket and the floor beam, while the connection between the cross beam and the first socket is released, the hydraulic cylinder is reduced, and the roof and the shed beam are connected to the first socket and the first strut. After supporting through the floor beam and the floor, the gantry is removed, and then the cross beam and the first strut are connected. Then, the hydraulic cylinder is extended again to connect the roof portion and the shed beam to the first socket and the first strut. Lifting, and connecting the second strut between the first strut and the floor beam, connecting the above set number of struts, connecting the cross beam and the strut The roof section and the hut beam are raised to the set height position by repeatedly releasing the hydraulic cylinder and expanding and contracting the hydraulic cylinder, and then the wall axle is assembled between the hut beam and the floor beam, and placed between the hut beam and the floor beam The removed panta frame is removed, then the outer wall material and the like are assembled between the hut beam and the floor beam to complete the second floor exterior, and then the first socket and all struts supporting the upper part of the house are removed. At the same time, remove the cross beam from the upper part of the hydraulic cylinder, attach it to the approximate center of the lower part of the floor beam, connect the cross beam and the second socket, and then extend the hydraulic cylinder to remove the upper part of the house and the floor beam. Lifting through the second socket, connecting the first strut between the second socket and the base, disconnecting the cross beam from the second socket, and reducing the hydraulic cylinder to make the house After supporting the roof and the floor beam through the second socket, the first strut and the base, the gantry is removed, and then the cross beam and the first strut are connected. And lifting the floor beam through the second socket and the first strut, connecting the second strut between the first strut and the base, connecting the above set number of struts, connecting the cross beam and the strut, and After repeatedly releasing and expanding and contracting the hydraulic cylinder to raise the top of the house and the floor beam to the set height position, assemble the wall frame between the floor beam and the outer foundation, and place it between the floor beam and the outer foundation. The removed panta frame is removed, and then the outer wall material and the like are assembled between the floor beam and the outer peripheral foundation to complete the first-floor exterior. A socket and construction method of the house to remove all of the strut,
The lower frame and the upper frame, which are framed in a rectangular shape and reinforced with braces having turnbuckles, are connected by hinges, and the lower frame and the upper frame can be folded with the hinge as a fulcrum. At the lower end and the upper end of the upper frame, these hinge brackets of the panta frame, each of which has a hinge bracket rotatably supported, are fixed to the outer peripheral foundation at the position where the panta frame is installed. And at least two punter frames are provided so as to face substantially the center of each of the girder side and the wife side of the outer peripheral foundation, respectively, and between the floor beam and the shed beam. Building method.
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