JP3594098B2 - Sanitary napkin - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液吸収面の両側に液抵抗性のサイドバリヤを有する生理用ナプキンに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から用いられている生理用ナプキンの最大の欠点は横漏れを起こすことにある。即ち、経血は一定量ずつ連続的に排泄されるのではなく、間欠的に排泄されるものであり、一時的に多量の経血が排泄された場合に吸収層で吸収できずに該吸収層の表面を覆う液透過性の表面シート上で漏れる現象を示す。そして、この溢れ出た経血は吸収層上面の両側から漏れて、横漏れを生じ、着衣を汚染するという欠点である。
このため上記欠点を解消すべく種々の提案がなされており、例えば、実開平3−88511号公報には、裏面シートとは別の液不透過性シートを吸収体製品の両側部の全長にわたって貼着して形成したサイドバリヤを有する生理用ナプキンが提案されている。
しかし、上記生理用ナプキンでは、上記サイドバリヤを取り付ける際、液不透過性の裏面シートとは別に用意された帯状の液不透過性シートを表面シートに貼着しなければならないため、製造工程が複雑化し材料の無駄も多くなり、コストも上昇するといった欠点がある。
また、上記裏面シートやサイドバリヤに用いられる上記液不透過性シートは、透湿性を有していないため、装着中にムレが生じて使用感に劣るという問題もある。
【0003】
従来、透湿性を有する液不透過性シートとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に40重量部以上の無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが知られている。また、上記微多孔性シートとしては、特公平5−38011号公報において、特定の結晶性ポリマー(ポリプロピレン等)と特定の化合物(鉱物油等)とを溶融混練し、シート成形(冷却)過程で相分離を起こさせたシートを延伸して得られる微多孔性シートも提案されている。
上記微多孔性シートは、通気性及び透湿性に優れ、結露現象を生じないため壁紙や包装用シート等に好適に用いられているが、使い捨てオムツ、生理用ナプキン等の吸収性物品の裏面シートやサイドバリヤとして使用するには、更に柔軟性を付与する必要がある。
【0004】
上記微多孔性シートに柔軟性を付与するには、一般にオレフィン樹脂として線状低密度ポリエチレンを用いることが提案されている。しかしながら、単に上記低密度ポリエチレンに無機充填剤を多量に混合し、シート状に成形した後、一軸または二軸に延伸して得られる微多孔性シートは、シート強度に問題があり、特に吸収性物品の裏面シートやサイドバリヤとして用いた場合には、要求される引き裂き強度、耐モミ強度を満足し得ないという問題があった。
【0005】
上記問題を解決するために、上述の微多孔性シートに不織布をホットメルト接着剤等を用いて接着して強度を向上させる方法が提案されているが、該方法では、引き裂き強度は向上するものの、耐モミ強度が不十分で、着用中の人体の動きによって微孔が起点になって亀裂が伝播拡大し、液防漏性が無くなってしまうという問題がある。
【0006】
また、特開平6−134000号公報では特定のポリウレタンシートと伸縮性不織布とを積層してなる無孔の伸縮性透湿性シートが提案されている。
【0007】
しかし、上記ポリウレタンシートは、使用するイソシアネートによって下記する如き種々の問題が生じる。
即ち、上記イソシアネートとして芳香族イソシアネートを用いた場合、該イソシアネートと反応してポリウレタンをなすポリオール等との反応性が高いため、ポリウレタンシート中における未反応イソシアネート残存量は少ないものの、該ポリウレタンシートが自然条件で保存しても激しく黄変するため、例えば吸収性物品等に用いた場合に商品価値を著しく損なうという問題がある。
【0008】
また、上記イソシアネートとして、非芳香族イソシアネートを用いた場合、得られるポリウレタンシートは黄変し難いものの、非芳香族イソシアネートの反応性が劣るため、未反応イソシアネートが残存し、例えば吸収性物品等に用いた場合に、該未反応イソシアネートが皮膚を激しく刺激するという問題がある。
【0009】
また、芳香族イソシアネート及び非芳香族イソシアネートのいずれを用いた場合においても、これらのイソシアネートは、空気中の水分によっても反応してウレア結合を造るが、高分子化反応後期における水との反応はウレア結合に至らずアミンとして残存するため、該アミンが皮膚を激しく刺激しカブれる等の問題がある。また、ポリウレタンシートが分解するとアミンを生成し、吸収性物品等に用いた場合に皮膚刺激の基となる(特に、無孔で透湿性を発現する上記ポリウレタンシートは、吸収性物品に用いた場合の吸水により通常のポリウレタンより分解され易いものである。)。また、ウレタン化反応に使用されるアミン触媒も同様に皮膚刺激の基となる。
要するに、上記ポリウレタンシートは、吸収性物品等人体に直接接触する用途には好ましくないものである。
【0010】
上述の如く、従来の微多孔性シートでは、人体に対する安全性、並びに柔軟性、強度特に耐モミ強度、透湿性及び耐水圧等の所望の物性を全て満足するに至っていないのが現状である。
【0011】
また、特開平1−141669号公報には、透湿性のコポリエーテルエステルからなるシートを使用した吸収性物品が開示されている。
しかし、上記シートを吸収性物品の裏面シートやサイドバリヤとして用いた場合には、要求される性能を実用上満足させるものではなかった。
即ち、吸収性物品の裏面シートやサイドバリヤとしては、例えば、生理用ナプキンにおいては、ショーツから引き剥がす際にシート剛性が必要とされ、また、サイドフラップを有する生理用ナプキンにおいては、剛性、ボリューム、及び肌触りの良さ等が要求されるが、上記公報において提案されている上記シートではこれらの要求を満足していなかった。
【0012】
従って、本発明の目的は、排泄された体液を横漏れさせることなく吸収することができ、且つムレること無く、快適な装着感を与える生理用ナプキンを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、シート強度、特に耐モミ強度に優れ、且つ透湿性及び耐水圧性を有し、更には、人体への安全性及び安定性が高く変質しない透湿性シートを用いた生理用ナプキンを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、特定のブロック共重合ポリエステルからなる無孔の透湿性樹脂シートを用いて裏面シート及びサイドバリヤを形成した生理用ナプキンが上記目的を達成し得ることを知見した。
【0014】
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート4及びこれら両シート間に介在させた吸収材3からなる中央吸収体部10と、該中央吸収体部10の左右両側部に配された横漏れ防止用のサイドバリヤ20とを具備する生理用ナプキン1において、上記サイドバリヤ20と上記裏面シート4とは、ハード成分とソフト成分とのブロック共重合ポリエステル樹脂により形成された無孔の透湿性樹脂シートで一体的に形成されており、上記ブロック共重合ポリエステル樹脂は、そのメルトフローインデックスが1〜25であり且つ平衡水分率が0.30%〜1.40%であり、また、上記ハード成分のガラス転移点温度(Tg)が50℃以上、上記ソフト成分のガラス転移点温度(Tg)が20℃以下であることを特徴とする生理用ナプキンを提供するものである。
【0015】
本発明の生理用ナプキンは、裏面シートとサイドバリヤとが、特定の透湿性樹脂シートで一体的に形成されているので、不規則的な経血の排泄に対しても横漏れを防ぎ、かつ、水蒸気を通すためムレることなく、柔軟でフィット性に富み、人体の動きによる亀裂発生がなく、また、防漏性に優れ快適な装着感を与える。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の生理用ナプキンについて詳細に説明する。
【0017】
先ず、図1を参照して本発明の生理用ナプキンについて詳細に説明する。
ここで、図1は、本発明の生理用ナプキンをその長手方向中央部で切断した状態を示す斜視図である。
【0018】
図1に示す本発明の生理用ナプキン1は、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート4及びこれら両シート間に介在させた吸収材3からなる中央吸収体部10と、該中央吸収体部10の左右両側部に配された横漏れ防止用のサイドバリヤ20とを具備する。そして、上記サイドバリヤ20と上記裏面シート4とは、ハード成分及びソフト成分のブロック共重合ポリエステル樹脂により形成された無孔の透湿性樹脂シートで一体的に形成されている。
【0019】
更に詳細に説明すると、上記生理用ナプキン1において、上記中央吸収体部10は、上記吸収材3の両側面及び表面に上記表面シート2を接着剤等により接着し、更に該吸収材3の裏面側に上記透湿性樹脂シートからなる裏面シート4を配して形成されている。また、上記サイドバリヤ20は、上記中央吸収体部10の側面部に接着された固定部22と未接着の自由端21とからなり、上記透湿性樹脂シートを上記中央吸収体部10の左右両側部に沿って、裏面側から表面側に折り曲げた後、内側に折り返して形成されている。そして、上記自由端21には、その長手方向全部に渡って紐状の弾性部材5が配されている。
左右両側に設けられた各サイドバリヤ20間の間隔W1 は、30mm以上、更には45〜90mmであるのが好ましく、上記サイドバリヤ20の上記自由端の幅W2 は、20mm以下、更には5〜10mmであるのが好ましい。
【0020】
上述のように、サイドバリヤ20に紐状の弾性部材5を組み込んだ構成にすることにより、身体への適合性を増加せしめ、横漏れ防止の効果を増加させることができる。
【0021】
上記表面シート2としては、不織布や開口フィルム、メッシュ等いずれのものでも用いることができる。例えば、不織布を用いる場合は、通常、吸収性物品に用いられている不織布を特に制限されることなく用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等熱可塑性樹脂の単独樹脂から成形されるフィラメント、芯/鞘構造、半月抱合せ構造等複合フィラメントでもよく、製法としては通常の溶融紡糸によるフィラメントを必要に応じて延伸、クリンピング処理され、切断した短繊維を熱、接着剤等で点接着または水流、針等で交絡させた不織布、即ち、湿式法、乾式法、スパーンレース、スパンボンド法等いずれも用いられる。上記不織布は、柔軟性、風合い、生産性から、坪量が5〜200g/cm2 、厚さが50μm〜5mmであるのが好ましい。特に好ましい坪量は8〜50g/cm2 、特に好ましい厚さは100μm〜2mmである。
【0022】
また、上記表面シートとして開孔フィルムを用いる場合、該開孔フィルムの開孔面積は液体透過性と液戻り防止性とから制限を受け、小さい場合には実質的に液透過性が劣り、一方大きくなるに従ってシート形成性が低下するため、液体透過性と液戻り防止性との両者を満たす範囲とする必要がある。また、単位面積当たりの開孔数は、好ましくは10〜100個/cm2 、更に好ましくは30〜60個/cm2 の範囲である。また、柔軟性、風合いから、坪量は5〜90g/cm2 、厚さは10μm〜5mmが好ましい。特に好ましい坪量は10〜50g/cm2 、特に好ましい厚さは100μm〜2mmである。
【0023】
また、上記吸収体3としては、解繊パルプを主体とし、高分子吸収ポリマーを併用したものが好ましく、そのほか、熱可塑性樹脂、セルロース繊維、高吸収性ポリマーの混合物に熱処理したものなどが好ましい。高分子吸収ポリマーは、自重の20倍以上の液体を吸収し保持し得る性能を有し、ゲル化する性質を有する粒子状のものが好ましく、このような高分子吸収ポリマーとしては、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、アクリル酸(塩)共重合体などが好ましい。
【0024】
また、上記サイドバリヤシートは、表面をエンボス処理することによって凹凸を形成させても良い。該エンボス処理により、ミクロエンボスによる艶消し処理、直線、亀甲、織り目、ピンポイント等、種々のパターンを形成することが可能である。例えば、ピンポイントパターンにより形成される上記凹凸の形態は、高さ0.05から1mm、密度10から100個/cm2 であるのが好ましいが、艶消し処理だけであっても問題はない。
あるいは、通常当業界で用いられている各種充填剤を添加する方法によっても凹凸を形成することができる。例えば、「ポリマーコンパウンド事業の展開」93.5.31.(株)シーエムシー発行のP169〜「充填剤による高機能化」の項に記載されている充填剤及びその使用法、「増補プラスチックおよびゴム用添加剤実用便覧」89.7.20.(株)化学工業社発行のP489〜P787「充填剤」「補強剤」の項に記載されている充填剤、補強材及びその使用法等が利用される。中でも、溶融混練成形性からは粒状の無機物または成形温度で軟化し難い有機物が好ましい。補強性からは繊維状物が好ましい。成形性と補強性から、平均サイズ0.5μm〜1000μm、アスペクト比が2〜20が好ましい。好ましい充填材の例として、合成または天然パルプ粉、シリカ、タルク、酸化チタン、超高分子ポリエチレンパウダー等が挙げられる。充填剤の量は、上記ブロック共重合ポリエステル樹脂100重量部に対して0.1〜80重量部とするのが好ましく、1〜60重量部とするのが更に好ましい。
【0025】
而して、本発明の生理用ナプキンにおいて、上記裏面シート及び上記サイドバリヤを一体的に形成する上記透湿性樹脂シートは、特定のブロック共重合ポリエステル樹脂により形成されてなる無孔の透湿性樹脂シートである。
【0026】
上記透湿性樹脂シートは、その膜厚が好ましくは5〜100μmであり、透湿度が好ましくは0.5g/100cm2 ・Hr以上、更に好ましくは1.0〜2.5g/100cm2 ・Hrであり、耐水圧が好ましくは2m以上であり、耐モミ強度が好ましくは30分以上、更に好ましくは60分以上、最も好ましくは120分以上である。
【0027】
上記透湿性樹脂シートを形成する上記の特定のブロック共重合ポリエステル樹脂は、ハード成分とソフト成分とからなるブロック共重合体である。
【0028】
上記ハード成分としては、ジカルボン酸成分とジオール成分とを反応させて得られるポリエステル等が好ましく挙げられる。
上記ジカルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、1,2−ビス(p−カルボキシフェノキシ)エタン,テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸等が挙げられ、上記ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール、パラキシリレングリコール、シクロヘキサンジオール、ビスフェノールAのエチレノキサイド2モル付加物等の芳香族ジオール等が挙げられ、それぞれ使用に際しては、単独若しくは混合物として用いることができる。
【0029】
また、上記ジカルボン酸成分と上記ジオール成分とは、少なくともいずれか一方に芳香族環を有するものを用いて組み合わせるのが好ましい。また、該ハード成分全体の分子量は、好ましくは200〜5000、更に好ましくは500〜300であり、且つまた繰り返し単位の平均分子量は、上記芳香族環に連結した1エステル基当り、180以下、好ましくは160以下となるように上記ジカルボン酸成分と上記ジオール成分とを選択して組合せるのが好ましい。
【0030】
また、上記ソフト成分としては、ポリエーテル及び/又は脂肪族ポリエステルが用いられる。
上記ポリエーテルとしては、分子量が好ましくは500〜5000、更に好ましくは800〜3000である、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール等が用いられる。
また、上記脂肪族ポリエステルとしては、例えば、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、セバチン酸等の脂肪族飽和または不飽和二塩基酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール等の二価アルコールとからなるポリエステル、又はポリカプロラクトン等のポリラクトンが挙げられ、その分子量は好ましくは500〜5000、更に好ましくは800〜3000である。
また、上記ソフト成分としては、ポリエステルエーテルを用いることもでき、具体的には例えば、前記ポリエーテル、脂肪族二塩基酸及び二価アルコールからなるコポリマー、又は前記脂肪族ポリエステルにアルキレノキサイドを付加したコポリマー等が挙げられ、その分子量は、好ましくは500〜5000、更に好ましくは800〜3000である。
【0031】
また、上記ブロック共重合ポリエステル樹脂は、上記ハード成分が、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとのポリエステル又は脂肪族ジカルボン酸と芳香族ジオールとのポリエステルであり、上記ソフト成分が、ポリエーテル及び/又は脂肪族ポリエステルであるのが好ましい。
具体的には、上記ハード成分は、テレフタル酸とエチレングリコール若しくはブタンジオールとから得られる結晶性ポリエステル、又はテレフタル酸、フタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸、好ましくはフタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール及びブタンジオール、好ましくはエチレングリコール、プロピレングリコール及びテトラメチレングリコールからなる群から選択される一種以上とのポリエステルが、特に好ましく用いられる。
また、上記ソフト成分は、ポリエーテル、ポリラクトン、ポリエステルエーテル、具体的には、ポリテトラメチレングリコールが特に好ましく用いられる。
【0032】
また、上記ハード成分のガラス転移点温度(Tg)が50℃以上、上記ソフト成分のガラス転移点温度(Tg)が20℃以下であるものが、被膜強度、非ブロッキング性、透湿性、成形加工性の点から用いられる。
上記ハード成分のTgが50℃未満であると、吸収性物品の裏面シート等に用いた場合に、使用/保存温度において形状保持性が劣り、上記ソフト成分のTgが20℃を超えると、使用温度における透湿度が低下するので、上記範囲とする。
ここで、上記ガラス転移点温度(Tg)は、DSCで測定することにより得られる値である。
【0033】
また、上記ブロック共重合ポリエステル樹脂の分子量、並びに上記ハード成分及び上記ソフト成分の組成比は、ハード成分として用いるジカルボン酸成分及びジオール成分の種類及び分子量、また、ソフト成分として用いるポリエーテル及び/又はポリエステルの種類及び分子量、更にはハード成分とソフト成分との繰り返し数によって異なるが、上記ブロック共重合ポリエステル樹脂全体として、メルトフローインデックス(MFI)が1〜25、好ましくは5〜18、平衡水分率が0.30〜1.40%、好ましくは0.50〜0.90%となるように、上記分子量及び上記組成比を調節したものが、被膜強度、非ブロッキング性、透湿性及び成形加工性等の点から用いられる。
【0034】
上記MFIが1未満であると、溶融成形等成形加工性が劣り、20を超えると、常温でも粘着性が強くブロッキングが生じたり、膜形状保持性が劣るので、上記範囲内とするのが好ましい。
また、上記平衡水分率が0.30%未満であると、透湿度が低くなり、1.40%を超えると、弾性率が低下して形状保持性が劣り、また粘着性が強くブロッキングが生じるので上記範囲内とするのが好ましい。
ここで、上記MFIは、ASTMD1238に準拠して測定した200℃における値である。
また、上記ブロック共重合体ポリエステル樹脂のうち結晶融点が180℃を超えるものについての上記MFIは、ASTMD1238に準拠して測定した230℃における値であり、該値が上述の範囲であるのが好ましい。
また、上記平衡水分率は、23℃/0%RHに48時間保存した時の重量をW0 、23℃/65%RHに48時間保存した時の重量をW1 とした時、〔(W1 −W0 )×100〕/W0 で示される値である。
【0035】
上記ブロック共重合ポリエステル樹脂は、公知の方法で製造することができ、例えば、テレフタル酸とブタンジオールとからなるオリゴポリエステル等のハード成分を予め造っておき、該ハード成分にポリテトラメチレングリコール等のソフト成分を混合し、溶融反応を行う等して製造することができる。
【0036】
本発明において用いられる上記ブロック共重合ポリエステル樹脂は、これ自身は勿論のこと、該ブロック共重合ポリエステル樹脂の分解生成物も皮膚刺激を与えることのない安全なものであり、経時着色が全く無く、変質も起こり難い樹脂であり、吸収性物品等の衛生品用の材料等として優れた素材である。
【0037】
上記ブロック共重合ポリエステル樹脂により上記透湿性樹脂シートを形成するには、公知の方法により容易に形成することができる。
【0038】
また、本発明の透湿シートにおいては、必要に応じて、通常、用いられる安定剤、着色剤を適宜添加することができる。
【0039】
尚、本発明の生理用ナプキンは、上述の例に限定されるものではなく、例えば、上記弾性部材5は、サイドバリヤの一部に設けることもできる。
【0040】
【実施例】
以下、本発明の生理用ナプキンについて、実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0041】
〔実施例1〕
ブロック共重合ポリエステル樹脂〔東洋紡(株)製、商品名「ペルプレンP−30B」(ハード成分がテレフタル酸とブタンジオールとからなるTg57℃のポリエステルであり、ソフト成分がポリテトラメチレングリコールからなるTg7℃のポリエーテルジオールであるブロック共重合ポリエステル樹脂で、MFR=14、平衡水分量=0.58%)〕を通常の溶融ラミネーターにより220℃でTダイより吐出し、引き取り速度20m/minで引取って、膜厚13μmの透湿性樹脂シートを得た。
【0042】
得られた透湿性樹脂シートについて、透湿度及び耐水圧を評価した。その結果を下記〔表1〕に示す。尚、透湿度及び耐水圧は下記測定法により測定した。
〔測定法〕
(1)透湿度;JIS Z0208に準拠して測定
(2)耐水圧;JIS L1092B法に準拠して測定
【0043】
得られた透湿性樹脂シートを裏面シート及びサイドバリヤとして用い、図1に示す生理用ナプキンを製造した。この際、表面シートとしては、ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維からなる坪量20g/m2 の不織布を用い、吸収材としては、坪量260g/m2 の線状パルプを用いた。得られた生理用ナプキンの長さは170mm、幅は70mmであった。
得られた生理用ナプキンについて、動的最大吸収量、耐モミ強度及びムレ度を下記評価基準に従って評価した。その結果を〔表1〕に示す。
【0044】
(3)動的最大吸収量;
得られた生理用ナプキン80を、図2に示す可動式女性腰部モデル90に図3に示すように装着させ、装着後、50m/minに相当する速度で歩行運動をさせながら、滴下用チューブ91により馬血を注入し、横モレを生じるまでに吸収した馬血量を測定した。
【0045】
(4)耐モミ強度;
サンプルに馬血6gを吸収させた後、成人サイズのゴムと鉄性疑骨からなる人体モデル(両脚及び股間無が人体と同じ働きとする)にショーツで装着し、120歩/minで両脚を動かし、馬血が裏面から漏洩してくる時間を測定。
両脚を動かした時、ナプキンの長さ方向のほぼ中央部が表面材を上(人体モデル側)にして凸形になっていて、幅方向の両端が脚の動きに追随してモミが働く。ナプキン両端が前後に動く距離は約10mmである。
【0046】
(5)ムレ度;
評価(3)と同サンプルを10人のモニターに装着してもらい、以下の基準でムレ度を評価した。
・ムレ感がなくさわやかな感じ・・・・・○
・ややムレ感がある・・・・・・・・・・△
・非常にムレる・・・・・・・・・・・・×
【0047】
(6)使用後の印象性
上記の(5)の評価終了後、同じモニターにサンプル表面を見てもらい、印象性について評価した。
・広がりやにじみがあって見た目が悪い・・・・・・・×
・広がりやにじみがややあって見た目がやや悪い・・・△
・にじみがなく見た目が良好・・・・・・・・・・・・○
【0048】
〔比較例1〕
線状低密度ポリエチレン〔「ウルトゼックス2520F」、商品名、三井石油化学工業(株)製〕100重量部、表面処理炭酸カルシウム(1.1ミクロン)150重量部、及びポリエステル(トリメチロールプロパン/アジピン酸/ステアリン酸=2モル/1モル/4モルからなり、SV=240、AV=1、OHV=8のもの)5重量部からなる混合物を、溶融混練してインフレーション成形機にて膜厚50μmのシートに成形し、通常のロール延伸機を使用して50℃で2.3倍に延伸し、80℃でアニーリングして全面白化した45μmのシートを得た。得られたシートについて実施例1と同様の評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
また、上記シートを、上記透湿性樹脂シートに代えて用いた以外は、実施例1と実施例1と同様にして、生理用ナプキンを作成した。得られた生理用ナプキンについて実施例1と同様の評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0049】
〔比較例2〕
実施例1で用いたブロック共重合ポリエステル樹脂に代えて、低密度ポリエチレン〔「ショウレックスL137」、昭和電工(株)〕を用いた以外は、実施例1と同様にして、樹脂膜厚13μmのシートを得た。得られたシートについて、実施例1と同様の測定を行った。その結果を〔表1〕に示す。
また、上記シートを、上記透湿性樹脂シートに代えて用いた以外は、実施例1と実施例1と同様にして、生理用ナプキンを作成した。得られた生理用ナプキンについて実施例1と同様の評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0050】
〔比較例3〕
実施例2のポリエステル樹脂の代わりに不織布(2デニール、長さ55mmのポリプロピレン/ポリエチレンの芯鞘構造フィラメントをクリンピングし、ヒートボンド法で坪量20g/m2 、厚さ135μmに成形した)を用いて実施例1と同様にナプキンを作成した。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】
本発明の生理用ナプキンは、排泄された体液を横漏れさせることなく吸収することができ、且つムレること無く、快適な装着感を与えるものである。
また、本発明の生理用ナプキンは、シート強度、特に耐モミ強度に優れ、且つ透湿性及び耐水圧性を有し、更には、人体への安全性及び安定性が高く変質しない透湿性シートを用いたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の生理用ナプキンをその長手方向中央部で切断した状態を示す斜視図である。
【図2】図2は、動的最大吸収量を測定に用いる可動式女性腰部モデルを示す概略図である。
【図3】図3は、図2に示す可動式女性腰部モデルに生理用ナプキンを装着した状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 生理用ナプキン
2 表面材
3 吸収体
4 裏面材
10 中央吸収体部
20 サイドバリヤ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a sanitary napkin having a liquid-resistant side barrier on both sides of a liquid absorbing surface.
[0002]
Problems to be solved by the prior art and the invention
The biggest disadvantage of the conventionally used sanitary napkins is that they cause side leakage. In other words, menstrual blood is not continuously excreted by a fixed amount, but is intermittently excreted. If a large amount of menstrual blood is temporarily excreted, the menstrual blood cannot be absorbed by the absorbent layer. The phenomenon of leakage on the liquid-permeable topsheet covering the surface of the layer is shown. Then, the overflowed menstrual blood leaks from both sides of the upper surface of the absorbent layer, causing a side leak and contaminating clothes.
For this reason, various proposals have been made to solve the above-mentioned drawbacks. For example, Japanese Utility Model Laid-Open No. 3-88511 discloses that a liquid-impermeable sheet separate from the back sheet is applied over the entire length of both sides of the absorbent product. Sanitary napkins having a side barrier formed by wearing are proposed.
However, in the case of the sanitary napkin, when attaching the side barrier, a band-shaped liquid-impermeable sheet prepared separately from the liquid-impermeable back sheet must be attached to the top sheet. There are drawbacks such as increased complexity, increased waste of materials, and increased costs.
Further, since the liquid impermeable sheet used for the back sheet or the side barrier does not have moisture permeability, there is also a problem that the liquid is impermeable during mounting and the usability is poor.
[0003]
Conventionally, as a liquid-impermeable sheet having moisture permeability, a sheet is formed by melt-kneading 40 parts by weight or more of an inorganic filler in an olefin resin such as polyethylene or polypropylene, and then stretched in a uniaxial or biaxial direction. A microporous sheet obtained by this is known. Further, as the above microporous sheet, Japanese Patent Publication No. 5-38011 discloses a method in which a specific crystalline polymer (such as polypropylene) and a specific compound (such as mineral oil) are melt-kneaded and formed in a sheet forming (cooling) process. A microporous sheet obtained by stretching a sheet that has undergone phase separation has also been proposed.
The microporous sheet is excellent in air permeability and moisture permeability, and is suitably used as a wallpaper or packaging sheet because it does not cause dew condensation. However, a back sheet of an absorbent article such as a disposable diaper or a sanitary napkin. When used as a side barrier or a side barrier, it is necessary to impart more flexibility.
[0004]
In order to impart flexibility to the microporous sheet, it has been generally proposed to use linear low-density polyethylene as the olefin resin. However, the microporous sheet obtained by simply mixing a large amount of the inorganic filler with the low-density polyethylene, forming the sheet into a sheet, and then stretching the sheet uniaxially or biaxially has a problem in sheet strength, and particularly has an absorbent property. When used as a back sheet or a side barrier of an article, there is a problem that required tear strength and fir resistance cannot be satisfied.
[0005]
In order to solve the above problem, a method of improving the strength by bonding a nonwoven fabric to the above microporous sheet using a hot melt adhesive or the like has been proposed.In this method, although the tear strength is improved, In addition, there is a problem that the fir resistance is insufficient, and the movement of the human body during wearing causes the micropores as starting points to propagate and expand the cracks, thereby losing the liquid leakage prevention.
[0006]
Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 6-134000 proposes a non-porous stretchable moisture-permeable sheet obtained by laminating a specific polyurethane sheet and a stretchable nonwoven fabric.
[0007]
However, the polyurethane sheet has various problems as described below depending on the isocyanate used.
That is, when an aromatic isocyanate is used as the isocyanate, since the reactivity with the polyol or the like that forms a polyurethane by reacting with the isocyanate is high, the amount of the unreacted isocyanate remaining in the polyurethane sheet is small, but the polyurethane sheet is naturally Even if it is stored under the conditions, since it yellows violently, there is a problem that when it is used for an absorbent article or the like, the commercial value is significantly impaired.
[0008]
In addition, when a non-aromatic isocyanate is used as the isocyanate, the resulting polyurethane sheet is less likely to yellow, but the reactivity of the non-aromatic isocyanate is poor, so that unreacted isocyanate remains, for example, in an absorbent article or the like. When used, there is a problem that the unreacted isocyanate severely irritates the skin.
[0009]
In addition, in the case of using either an aromatic isocyanate or a non-aromatic isocyanate, these isocyanates react with water in the air to form a urea bond. Since it remains as an amine without reaching a urea bond, there is a problem that the amine violently irritates the skin and fogs. In addition, when the polyurethane sheet is decomposed, amines are generated, and when used in absorbent articles, etc., form a basis for skin irritation. (Especially, the above-mentioned polyurethane sheet, which is non-porous and exhibits moisture permeability, is used in absorbent articles. Is more easily decomposed than ordinary polyurethane by water absorption.) In addition, the amine catalyst used in the urethanization reaction is also a skin irritant.
In short, the polyurethane sheet is not preferable for use in direct contact with a human body such as an absorbent article.
[0010]
As described above, at present, conventional microporous sheets have not yet satisfied all the desired physical properties such as safety to the human body and flexibility, strength, especially fir resistance, moisture permeability and water pressure resistance.
[0011]
Also, Japanese Patent Application Laid-Open No. 1-141669 discloses an absorbent article using a sheet made of a moisture-permeable copolyetherester.
However, when the above-mentioned sheet was used as a back sheet or a side barrier of an absorbent article, the required performance was not practically satisfied.
That is, as the back sheet or the side barrier of the absorbent article, for example, in a sanitary napkin, sheet rigidity is required when peeled from shorts, and in a sanitary napkin having side flaps, rigidity, volume, etc. , And good touch are required, but the sheet proposed in the above publication does not satisfy these requirements.
[0012]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a sanitary napkin that can absorb excreted bodily fluids without causing lateral leakage and that provides a comfortable fit without stuffiness.
Further, another object of the present invention is to use a moisture-permeable sheet which is excellent in sheet strength, particularly excellent in fir resistance, has moisture permeability and water pressure resistance, and has high safety and stability to the human body and does not deteriorate. To provide a sanitary napkin.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to solve the above problems, and as a result, a sanitary napkin formed with a back sheet and a side barrier using a nonporous moisture-permeable resin sheet made of a specific block copolymerized polyester has been developed. It has been found that the above object can be achieved.
[0014]
The present invention has been made based on the above findings, and includes a central
[0015]
In the sanitary napkin of the present invention, the back sheet and the side barrier are integrally formed with a specific moisture-permeable resin sheet, so that side leakage is prevented even for irregular menstrual discharge, and In addition, it is flexible and rich in fitting properties without water vapor to pass through water vapor, has no cracks due to movement of the human body, and has excellent leakproofness and gives a comfortable wearing feeling.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the sanitary napkin of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0017]
First, the sanitary napkin of the present invention will be described in detail with reference to FIG.
Here, FIG. 1 is a perspective view showing a state in which the sanitary napkin of the present invention is cut at a central portion in the longitudinal direction.
[0018]
The
[0019]
More specifically, in the
Lateral distance W 1 between each of the
[0020]
As described above, by adopting a configuration in which the string-shaped
[0021]
As the surface sheet 2, any material such as a nonwoven fabric, an apertured film, or a mesh can be used. For example, when a non-woven fabric is used, the non-woven fabric usually used for an absorbent article can be used without any particular limitation. For example, it is molded from a single resin of a thermoplastic resin such as polyethylene, polypropylene, polyethylene terephthalate, and polyamide. The filament may be a composite filament such as a filament, a core / sheath structure, a half-moon tying structure, or the like. The manufacturing method is to draw and crimp the usual melt-spun filament as necessary, and cut the cut short fiber with heat, an adhesive or the like. A nonwoven fabric bonded or entangled with a water stream, a needle, or the like, that is, any of a wet method, a dry method, a spunlace, a spunbond method, and the like can be used. The nonwoven fabric preferably has a basis weight of 5 to 200 g / cm 2 and a thickness of 50 μm to 5 mm from the viewpoint of flexibility, texture, and productivity. A particularly preferred basis weight is 8 to 50 g / cm 2 , and a particularly preferred thickness is 100 μm to 2 mm.
[0022]
Further, when an aperture film is used as the top sheet, the aperture area of the aperture film is limited by the liquid permeability and the property of preventing liquid return, and when it is small, the liquid permeability is substantially inferior. As the sheet becomes larger, the sheet formability decreases. Therefore, it is necessary to set the range to satisfy both the liquid permeability and the liquid return preventing property. The number of openings per unit area is preferably in the range of 10 to 100 / cm 2 , and more preferably in the range of 30 to 60 / cm 2 . Further, from the viewpoint of flexibility and texture, the basis weight is preferably 5 to 90 g / cm 2 , and the thickness is preferably 10 μm to 5 mm. A particularly preferred basis weight is 10 to 50 g / cm 2 , and a particularly preferred thickness is 100 μm to 2 mm.
[0023]
The absorbent 3 is preferably composed mainly of defibrated pulp and used in combination with a polymer-absorbing polymer. In addition, a material obtained by heat-treating a mixture of a thermoplastic resin, a cellulose fiber, and a highly absorbent polymer is preferred. The polymer-absorbing polymer has a performance capable of absorbing and retaining a liquid 20 times or more its own weight, and is preferably in the form of particles having a gelling property. As such a polymer-absorbing polymer, starch-acrylic Preferred are an acid (salt) graft copolymer, a saponified starch-acrylonitrile copolymer, a crosslinked sodium carboxymethyl cellulose, and an acrylic acid (salt) copolymer.
[0024]
Further, the side barrier sheet may be formed with irregularities by embossing the surface. By the embossing treatment, it is possible to form various patterns such as a matting treatment by micro-embossing, a straight line, a turtle shell, a texture, a pin point, and the like. For example, the shape of the irregularities formed by the pinpoint pattern preferably has a height of 0.05 to 1 mm and a density of 10 to 100 / cm 2 , but there is no problem even if only the matting treatment is performed.
Alternatively, the unevenness can be formed by a method of adding various fillers generally used in the art. For example, “Development of the polymer compound business” 93.5.31. Fillers and their methods of use, described in P169 to "High Functionality with Fillers", published by CMC Co., Ltd., "Handbook of Additives for Augmented Plastics and Rubber", 89.7.20. Fillers, reinforcing materials, and methods of use thereof described in “Fillers” and “Reinforcing Agents”, pages P489 to P787, issued by Chemical Industry Co., Ltd. are used. Above all, from the viewpoint of melt-kneading moldability, a granular inorganic substance or an organic substance which is hardly softened at a molding temperature is preferable. A fibrous material is preferred from the viewpoint of reinforcement. From the viewpoint of moldability and reinforcement, the average size is preferably 0.5 μm to 1000 μm, and the aspect ratio is preferably 2 to 20. Examples of preferred fillers include synthetic or natural pulp powder, silica, talc, titanium oxide, ultra high molecular weight polyethylene powder and the like. The amount of the filler is preferably 0.1 to 80 parts by weight, more preferably 1 to 60 parts by weight, based on 100 parts by weight of the block copolymer polyester resin.
[0025]
Thus, in the sanitary napkin according to the present invention, the back sheet and the side barrier are integrally formed, and the moisture permeable resin sheet is a nonporous moisture permeable resin formed of a specific block copolymer polyester resin. It is a sheet.
[0026]
The moisture permeable resin sheet has a thickness of preferably 5 to 100 μm, and a moisture permeability of preferably 0.5 g / 100 cm 2 · Hr or more, more preferably 1.0 to 2.5 g / 100 cm 2 · Hr. The water pressure resistance is preferably 2 m or more, and the fir resistance strength is preferably 30 minutes or more, more preferably 60 minutes or more, and most preferably 120 minutes or more.
[0027]
The specific block copolymer polyester resin forming the moisture permeable resin sheet is a block copolymer including a hard component and a soft component.
[0028]
Preferred examples of the hard component include polyesters obtained by reacting a dicarboxylic acid component with a diol component.
Examples of the dicarboxylic acid component include aromatic dicarboxylic acids such as phthalic acid, isophthalic acid, 1,2-bis (p-carboxyphenoxy) ethane, terephthalic acid, and naphthalenedicarboxylic acid; and fats such as succinic acid, adipic acid, and sebacic acid. Aliphatic diols such as ethylene glycol, propylene glycol, butanediol, hexamethylene glycol, neopentyl glycol; cyclohexanedimethanol, paraxylylene glycol, cyclohexanediol, and bisphenol A. Aromatic diols such as a 2-mol adduct of ethylenoxide, and the like can be used. Each of them can be used alone or as a mixture.
[0029]
In addition, it is preferable that the dicarboxylic acid component and the diol component are combined using at least one having an aromatic ring. Further, the molecular weight of the entire hard component is preferably 200 to 5,000, more preferably 500 to 300, and the average molecular weight of the repeating unit is preferably 180 or less, per ester group connected to the aromatic ring, and more preferably 180 or less. It is preferable to select and combine the above dicarboxylic acid component and the above diol component such that the value is 160 or less.
[0030]
As the soft component, polyether and / or aliphatic polyester is used.
As the polyether, the molecular weight of preferably 500 to 5,000, more preferably from 800 to 3,000, polyethylene glycol, Po polytetramethylene glycol, polyhexamethylene glycol or the like is used.
Examples of the aliphatic polyester include, for example, aliphatic saturated or unsaturated dibasic acids such as glutaric acid, adipic acid, fumaric acid, maleic acid, sebacic acid, and ethylene glycol, propylene glycol, tetramethylene glycol, neopentyl. Examples thereof include polyesters composed of dihydric alcohols such as glycol and hexamethylene glycol, and polylactones such as polycaprolactone, and the molecular weight thereof is preferably 500 to 5,000, and more preferably 800 to 3,000.
As the soft component, a polyester ether can also be used.Specifically, for example, the polyether, a copolymer composed of an aliphatic dibasic acid and a dihydric alcohol, or alkylene oxide in the aliphatic polyester An added copolymer and the like are mentioned, and the molecular weight thereof is preferably 500 to 5,000, and more preferably 800 to 3,000.
[0031]
In the block copolymer polyester resin, the hard component is a polyester of an aromatic dicarboxylic acid and an aliphatic diol or a polyester of an aliphatic dicarboxylic acid and an aromatic diol, and the soft component is a polyether and / or Or it is preferably an aliphatic polyester.
Specifically, the hard component is a crystalline polyester obtained from terephthalic acid and ethylene glycol or butanediol, or terephthalic acid, phthalic acid and / or naphthalenedicarboxylic acid, preferably phthalic acid and / or naphthalenedicarboxylic acid. Particularly preferred is a polyester with one or more selected from the group consisting of ethylene glycol, propylene glycol and butanediol, preferably ethylene glycol, propylene glycol and tetramethylene glycol.
Moreover, the soft component is a polyether, polylactone, polyester ether, specifically, port polytetramethylene glycol is particularly preferably used.
[0032]
Moreover, the hard component glass transition temperature (Tg) of 50 ° C. or more, the even glass transition temperature of the soft component (Tg) of is 20 ° C. or less, film strength, nonblocking, moisture permeability, molding Used from the viewpoint of workability.
When the Tg of the hard component is less than 50 ° C., when used for a back sheet of an absorbent article, the shape retention at use / storage temperature is inferior. When the Tg of the soft component exceeds 20 ° C., since the moisture permeability is lowered in the temperature shall be the above-mentioned range.
Here, the glass transition point temperature (Tg) is a value obtained by measuring with DSC.
[0033]
The molecular weight of the block copolymerized polyester resin, and the composition ratio of the hard component and the soft component are determined by the types and molecular weights of the dicarboxylic acid component and the diol component used as the hard component, and the polyether and / or the soft component used as the soft component. the type and molecular weight of the polyester, but still depends number of repetitions of the hard component and the soft component, as a whole the block copolymer polyester resin, melt flow index (MFI) to 253, the good Mashiku 5-18, equilibrium The water content is 0 . 30 to 1.40%, good Mashiku is such that from 0.50 to 0.90%, which was adjusted the molecular weight and the composition ratio, film strength, nonblocking, moisture permeability and formability, etc. Used from the point of.
[0034]
When the MFI is less than 1, the moldability such as melt molding is inferior, and when the MFI is more than 20, adhesiveness is strong even at room temperature and blocking occurs or film shape retention is poor. .
When the equilibrium moisture content is less than 0.30%, the moisture permeability is low, and when it exceeds 1.40%, the elasticity is low, the shape retention is poor, and the adhesion is strong, and blocking occurs. Therefore, it is preferable to be within the above range.
Here, the MFI is a value at 200 ° C. measured according to ASTM D1238.
The MFI of the block copolymer polyester resin having a crystal melting point exceeding 180 ° C. is a value at 230 ° C. measured in accordance with ASTM D1238, and the value is preferably in the above range. .
The above equilibrium moisture content is defined as W 0 when the weight of the sample stored at 23 ° C./0% RH for 48 hours is W 0 , and the weight of the sample stored at 23 ° C./65% RH for 48 hours is W 1 , [(W 1− W 0 ) × 100] / W 0 .
[0035]
The block copolymer polyester resin can be produced by a known method.For example, a hard component such as an oligopolyester composed of terephthalic acid and butanediol is prepared in advance, and the hard component such as polytetramethylene glycol is used. It can be produced by mixing soft components and performing a melting reaction.
[0036]
The block copolymer polyester resin used in the present invention is, of course, itself, a safe product that does not give any skin irritation to decomposition products of the block copolymer polyester resin, and there is no coloring with time, It is a resin that hardly deteriorates, and is an excellent material as a material for sanitary goods such as absorbent articles.
[0037]
In order to form the moisture-permeable resin sheet from the block copolymerized polyester resin, it can be easily formed by a known method.
[0038]
Further, in the moisture-permeable sheet of the present invention, a stabilizer and a coloring agent that are usually used can be appropriately added as needed.
[0039]
Note that the sanitary napkin of the present invention is not limited to the above-described example. For example, the
[0040]
【Example】
Hereinafter, the sanitary napkin of the present invention will be specifically described with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited thereto.
[0041]
[Example 1]
Block copolymerized polyester resin [manufactured by Toyobo Co., Ltd., trade name “Perprene P-30B” (Tg 57 ° C. polyester whose hard component is terephthalic acid and butanediol, Tg 7 ° C. whose soft component is polytetramethylene glycol) (MFR = 14, equilibrium water content = 0.58%)] is discharged from a T-die at 220 ° C. by a usual melting laminator, and is taken up at a take-up speed of 20 m / min. Thus, a moisture-permeable resin sheet having a thickness of 13 μm was obtained.
[0042]
About the obtained moisture-permeable resin sheet, the moisture permeability and the water pressure resistance were evaluated. The results are shown in Table 1 below. In addition, the water vapor transmission rate and the water pressure resistance were measured by the following measuring methods.
(Measurement method)
(1) Moisture permeability; measured according to JIS Z0208 (2) Water resistant pressure; measured according to JIS L1092B method
The sanitary napkin shown in FIG. 1 was manufactured using the obtained moisture-permeable resin sheet as a back sheet and a side barrier. At this time, a nonwoven fabric having a basis weight of 20 g / m 2 made of polyethylene-polypropylene composite fiber was used as the surface sheet, and a linear pulp having a basis weight of 260 g / m 2 was used as the absorbent. The length of the obtained sanitary napkin was 170 mm and the width was 70 mm.
About the obtained sanitary napkin, the dynamic maximum absorption amount, the fir resistance, and the degree of stuffiness were evaluated according to the following evaluation criteria. The results are shown in [Table 1].
[0044]
(3) dynamic maximum absorption;
The obtained
[0045]
(4) fir resistance;
After absorbing 6 g of horse blood to the sample, the sample was attached to a human body model (adult legs and crotch is assumed to work the same as the human body) using adult-sized rubber and iron susceptible bones with shorts. Move and measure the time for horse blood to leak from the back.
When both legs are moved, the center of the napkin in the length direction is convex with the surface material facing upward (on the side of the human body model), and both ends in the width direction follow the movement of the legs and fir works. The distance that both ends of the napkin move back and forth is about 10 mm.
[0046]
(5) degree of stuffiness;
The same sample as in the evaluation (3) was attached to 10 monitors, and the degree of stuffiness was evaluated according to the following criteria.
・ Refreshing feeling without stuffiness ... ○
・ There is slight stuffiness ...
・ Very stuffy ... ×
[0047]
(6) Impression after use After the evaluation in (5) above, the same monitor was used to view the sample surface, and the impression was evaluated.
・ It looks bad due to spreading and bleeding ...
-Spreading and bleeding are a little, and the appearance is slightly bad ...
・ Good appearance without bleeding ・ ・ ・ ・ ○
[0048]
[Comparative Example 1]
100 parts by weight of linear low-density polyethylene (“Ultzex 2520F”, trade name, manufactured by Mitsui Petrochemical Industries, Ltd.), 150 parts by weight of surface-treated calcium carbonate (1.1 μm), and polyester (trimethylolpropane / adipin) (Acid / stearic acid = 2 mol / 1 mol / 4 mol, SV = 240, AV = 1, OHV = 8) A mixture consisting of 5 parts by weight is melt-kneaded, and a film thickness of 50 μm is produced by an inflation molding machine. Was stretched 2.3 times at 50 ° C. using an ordinary roll stretching machine, and annealed at 80 ° C. to obtain a 45 μm sheet which was entirely whitened. The same evaluation as in Example 1 was performed on the obtained sheet. The results are shown in [Table 1].
Further, a sanitary napkin was prepared in the same manner as in Example 1 and Example 1 except that the above-mentioned sheet was used in place of the above-mentioned moisture-permeable resin sheet. The same evaluation as in Example 1 was performed on the obtained sanitary napkin. The results are shown in [Table 1].
[0049]
[Comparative Example 2]
A resin film having a thickness of 13 μm was prepared in the same manner as in Example 1 except that the block copolymerized polyester resin used in Example 1 was replaced with low-density polyethylene (“SHOLEX L137”, Showa Denko KK). I got a sheet. The same measurement as in Example 1 was performed on the obtained sheet. The results are shown in [Table 1].
Further, a sanitary napkin was prepared in the same manner as in Example 1 and Example 1, except that the above-mentioned sheet was used in place of the above-mentioned moisture-permeable resin sheet. The same evaluation as in Example 1 was performed on the obtained sanitary napkin. The results are shown in [Table 1].
[0050]
[Comparative Example 3]
In place of the polyester resin of Example 2, a nonwoven fabric (2 denier, 55 mm long polypropylene / polyethylene core-sheath structured filament was crimped and formed into a basis weight of 20 g / m 2 and a thickness of 135 μm by a heat bonding method) was used. In the same manner as in Example 1, a napkin was prepared.
[0051]
[Table 1]
[0052]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION The sanitary napkin of this invention can absorb the excreted bodily fluid without making it leak laterally, and gives a comfortable feeling of wearing without stuffiness.
Further, the sanitary napkin of the present invention is excellent in sheet strength, particularly excellent in fir resistance, and has moisture permeability and water pressure resistance, and furthermore, uses a moisture permeable sheet which is highly safe and stable to the human body and does not deteriorate. It was what was.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a state in which a sanitary napkin of the present invention is cut at a longitudinally central portion thereof.
FIG. 2 is a schematic diagram showing a movable female waist model used for measuring a dynamic maximum absorption amount.
FIG. 3 is a schematic diagram showing a state in which a sanitary napkin is attached to the movable female waist model shown in FIG. 2;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (4)
上記サイドバリヤ20と上記裏面シート4とは、ハード成分とソフト成分とのブロック共重合ポリエステル樹脂により形成された無孔の透湿性樹脂シートで一体的に形成されており、
上記ブロック共重合ポリエステル樹脂は、そのメルトフローインデックスが1〜25であり且つ平衡水分率が0.30%〜1.40%であり、また、上記ハード成分のガラス転移点温度(Tg)が50℃以上、上記ソフト成分のガラス転移点温度(Tg)が20℃以下であることを特徴とする生理用ナプキン。A central absorbent body 10 composed of a liquid-permeable top sheet 2, a liquid-impermeable backsheet 4, and an absorbent 3 interposed between these sheets, and is disposed on both left and right sides of the central absorbent body 10. Sanitary napkin 1 having a side barrier 20 for preventing side leakage,
The side barrier 20 and the back sheet 4 are integrally formed of a non-porous moisture-permeable resin sheet formed of a block copolymer polyester resin of a hard component and a soft component ,
The block copolymer polyester resin has a melt flow index of 1 to 25, an equilibrium moisture content of 0.30% to 1.40%, and a glass transition temperature (Tg) of the hard component of 50. A sanitary napkin , wherein the soft component has a glass transition temperature (Tg) of 20 ° C or lower .
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