JP3587275B2 - 家具用抽斗ロック装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家具用抽斗ロック装置に関し、更に詳しくは、施錠キーにより全ての抽斗をキーロックできると共に、1つの抽斗が引き出されたときに他の抽斗を収納位置にロックすることのできる安全ロックの機能を兼ね備えたロック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、事務書類等を整理、保管することに利用される、ファイルキャビネット等の家具は、矩形状に形成されたキャビネット本体の前面が開口され、左右内側面に上下に間隔を開けて複数条のレール体が設けられ、各レール体に抽斗を出し入れ自在に支持されている。この種の家具は、一般的に施錠装置が設けられており、その具体的な構造は、各抽斗の外側面にストッパが突設され、一方、キャビネット本体の内側には鍵棒が回動可能に縦設され、各ストッパに対応して鍵棒には複数のラッチが設けられ、キャビネット本体に設けられた施錠装置により鍵棒を回動させることで、各ラッチを対応するストッパに係脱するように構成されている。したがって、キーにより施錠を行う場合には、施錠装置のキーシリンダ部をキャビネット本体側に押し込むことにより、作動板が後退し、鍵棒のアームを後方に回動して、ラッチをストッパに係合することにより抽斗をロックする。そして、キーを回して施錠することにより、キーシリンダはキャビネット本体に没した状態で固定され、施錠された状態となる。この状態においては、キーによる解錠をしなければ抽斗を引き出すことはできない。
【0003】
また、キーにより解錠する場合には、キーシリンダ部にキーを差し込み回すことで、キーシリンダは引張ばねの復元力を受けて、前方に突出され、一体に設けられた作動板が前進する。このとき、鍵棒のアームは作動板と共に前方に回動操作され、ラッチのストッパへの係合を解除することにより、解錠状態となり、抽斗をキャビネット本体から引き出すことができるように構成されている。
【0004】
さらに、本出願人による特開平7−197719号公報には、1つの抽斗が引き出されたときにラッチを備えた鍵棒をロック方向に回動させることにより、他の抽斗を収納位置にロックするロック機構が開示されている。該ロック機構は、施錠装置に設けられた作動板に、中央部に狭いくびれ部を有する係合孔を形成し、この係合孔に鍵棒の先端部に屈曲形成されたアームを挿入し、施錠装置の進退移動や1つの抽斗を引き出した場合にアームを回動操作して、抽斗のロックおよびロック解除を行うように構成され、所定以上の力が作用した場合のみに、上記アームが係合孔のくびれ部を通過し得るように構成されている。
【0005】
この構成によれば、1つの抽斗を引き出したときに、他の抽斗を収納位置にロックできるので、不用意に複数の抽斗が引き出されて家具が前方に転倒する虞れを防止し、安全性の高いファイルキャビネット等の家具を提供することができるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した家具の施錠装置においては、作動板部の係合孔のくびれ部で作動板部の弾性による摩擦抵抗によりアームの通過を阻止しようとするものであるため、作動板部や鍵棒のアームに上下の振動が加わったり、施鍵装置の解錠時に強いショックを与えたりすると、作動板部の前進中に鍵棒のアームが相対的にくびれ部を通過して、施錠位置から動かず、抽斗がロック状態のままになる虞れがある。
【0007】
したがって、本発明の目的は、1つの抽斗を引き出したときの他の抽斗の安全ロックと、キーによる施錠および解錠とを確実に行なうことのできる家具用抽斗ロック装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明に係る家具用抽斗ロック装置は、家具本体に出し入れ自在に収容された複数の抽斗のそれぞれの外側面にストッパと操作片を突設し、前記家具本体の内側に回動可能に縦設した鍵棒に前記ストッパに係合可能なラッチおよび操作片によって操作可能なカム部とを設け、何れか1つの抽斗を引き出した場合に、引き出された抽斗の操作片が鍵棒に設けられたカム部を回動操作して、他の抽斗のストッパにラッチを係合する如く構成し、一方、前記家具本体の上部に進退自在に設けられ、家具前面に露出するキーシリンダ部とその後方に延長された作動板とを一体に備えて、解錠時に家具前面に突出し施錠時に没入される施錠装置を設け、前記作動板の後端には略中央部が上下何れかに屈曲した前後に長い係合孔を穿設し、該係合孔には前記鍵棒の先端に設けたアームを挿入し、前記作動板が上下に遊動可能な場合にのみアームが係合孔の屈曲部を通過し得る如く構成し、家具本体の内側に、前記作動板が施錠位置から解錠位置の近傍までの区間内にあるときに前記作動板の上下の遊動を規制する規制片を設けたことを特徴としている。
【0009】
請求項1記載の構成によれば、施鍵装置のキーシリンダが家具本体の前面より突出した解錠状態においては、規制片が作動板の上下遊動を規制しないので、1つの抽斗を引き出す場合には、解錠位置にある作動板が上下に遊動して鍵棒のアームがロック解除位置から作動板の係合孔の屈曲部を通過してロック位置へと移動するので、他の抽斗を安全にロックすることができる。また、抽斗を収納位置に戻したときは鍵棒のアームがロック位置から作動板の係合孔の屈曲部を通過してその前方のロック解除位置へと移動するので、抽斗の安全ロックが解除される。一方、施錠状態においては、鍵棒のアームは後方の施錠位置へと移動した作動板によりロック位置に規制されるので、抽斗をロック状態に保つことができる。さらに、施鍵装置を施錠状態から解錠操作する場合、規制片は作動板が施錠位置から解錠位置に近づくまで作動板の上下遊動を規制するので、鍵棒のアームは係合孔の屈曲部を相対的に通過することができず、確実に作動板とともにロック解除位置へと移動される。したがって、解錠操作時に抽斗を確実にロック状態からロック解錠状態に切り替えることができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1の家具用抽斗ロック装置において、前記作動板は前記家具本体の内側に固設されたガイドブロックにより前後方向に移動可能に案内支持され、前記作動板の係合孔の屈曲部は下向きに屈曲され、前記規制片は前記ガイドブロックに一体に形成されて前記作動板の上縁部に対峙する如く配置され、前記作動板の上縁部には、前記作動板が施錠位置から解錠位置近傍までの区間内にあるときに前記規制片に当接して該作動板の上方への遊動を規制するための凸部が設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の構成によれば、作動板を前後に案内支持するガイドブロックに設けられた規制片に作動板に設けられた凸部を当接させるという簡素な構成により、作動板が施錠位置から解錠位置に近づくまで作動板の上方への遊動を確実に阻止することができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の家具用抽斗ロック装置において、前記家具本体の前面部の内側に、前記作動板を遊嵌状態で挿通する挿通孔を形成した前補強板が設けられ、前記ガイドブロックは前記作動板を前記挿通孔の一側縁に軽く押し付ける如く前記前補強板に取り付けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の構成によれば、家具本体の前面部の内側に設けた前補強板に、作動板を遊嵌状態で挿通する挿通孔を形成しているので、施鍵装置の作動板の挿入作業や作動板の係合孔に鍵棒のアームを挿入する作業を楽に行うことができる。また、ガイドブロックは作動板を挿通孔の一側縁に軽く押し付ける如く前補強板に取り付けられるので、ガイドブロックの組付け後は作動板の横ぶれを防止して係合孔からのアームの離脱を確実に防止することができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項2または3に記載の家具用抽斗ロック装置において、前記作動板の後端部には該作動板を前方に向けて付勢する引張ばねの後端が係着され、前記引張りばねの前端は前記ガイドブロックに係着されていることを特徴とする。
【0015】
請求項4記載の構成によれば、引張りばねの前端を前補強板に取り付けられるガイドブロックに係着するので、引張りばねの一部が前補強板から家具本体の抽斗収納空間内に突出して抽斗内の収納物に干渉する虞れを確実に防止することができる。
【0016】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例につき説明する。
【0017】
図1から図9までは本発明をファイルキャビネットに適用した場合の第1実施例を示したものであり、図1はキャビネットの全体斜視図、図2は抽斗とレール手段とロック機構の構成を示す要部斜視図、図3は施錠装置の要部を示す分解斜視図、図4はガイドブロックの取り付け状態を示す正面図、図5は抽斗とレール手段とロック機構の構成を示す正断面図、図6は抽斗のロック機構を示す平断面図、図7は施錠状態にあるロック機構を示す平断面図、図8は1つの抽斗を引き出したときのロック機構の状態を示す平断面図、図9はガイドブロックと施錠装置との位置関係を各作動状態について並列して示す概略的側面図である。
【0018】
はじめに図1を参照すると、前面が開口したキャビネット本体1には上下3段の抽斗2が出し入れ自在に収納されている。図2に示すように、各抽斗2を支持するレール手段は、キャビネット本体1の左右内側面(片側内側面のみ図示)に固定した断面略コ字形の本体固定レール3と、この本体固定レール3内に挿入されて支持される断面略コ字形の中間移動レール4と、抽斗2の外側面に固定された抽斗固定レール7とを有している。中間移動レール4の後端には本体固定レール3の上面部3aの下面に当接するローラ5が軸支されており、また、中間移動レール4の前端近傍及び後端近傍にはそれぞれ本体固定レール3の底面部3bの上面に当接するローラ6が軸支されている。一方抽斗2の抽斗固定レール7はローラ6の上面で支持されるようになっている。
【0019】
上述したレール手段によれば、、中間移動レール4を介して抽斗2をキャビネット本体1の前方に大きく引き出すことができるが、中間移動レール4を省略したいわゆるシングルサスペンション形態のレール手段を用いてもよい。
【0020】
キャビネット本体1の片側の内側には、鍵棒8が軸回りに回動可能に縦設されており、各抽斗2の外側面に突設したストッパ9に対応する鍵棒8にはロック部材10が設けられている。ロック部材10は鍵棒8の周壁をプレス加工されることによって形成された係合片に上下動及び回動が不能に一体的に嵌着された合成樹脂製のラッチ10aと、これに一体的に形成されたカム部10bとを備えている。なお、ロック部材10は、例えばPP,ABSまたはポリカーボネート等の比較的強度の高い合成樹脂成形品から成り鍵棒8の中途部に固着されている。
【0021】
上記ラッチ10aには抽斗2のストッパ9が対峙され、且つ、カム部10bの僅か後方に位置する抽斗2の側壁面には、金属板をプレス成形して形成された操作片としての操作ブロック12が溶接によって固着されている。
【0022】
以上の如く形成されたロック部材10は、1つの抽斗2を引き出すと、移動した抽斗2に設けられた操作ブロック12がカム部10bを押し動かし、鍵棒8を閉鎖方向に回動する。これにより全てのラッチ10aが閉鎖状態に回動し、他の全ての抽斗2のストッパ9に係合して、他の抽斗2を収納状態でロックするように構成されている。なお、上記ロック部材10はラッチ10aとカム部10bとが鍵棒8を挟んで略直線的に配置されているので、梃子の原理が理想的に働き、局部的な応力の集中を招くことなく、円滑な作動によりラッチ10aをストッパ9に係合させることができる。
【0023】
図1〜図3に示されるように、キャビネット本体1には施錠装置11が設けられている。この施錠装置11はキャビネット本体1の天板1aの前面部と天板1aの内側に左右に掛け渡し状態に固設された前補強板21とに支持されて前後に進退移動可能となっている。該前補強板21は前後に間隔を隔てた縦壁部を有し、両縦壁部にそれぞれ施鍵装置11のキーシリンダ11aおよび作動板13のための挿通孔21a,21bが穿設されている。作動板13の側部には前後に間隔を隔てて2つの係止部13a,13bが突設されている。これら2つの係止部13a,13bが前補強板21に当接することにより、作動板13の前後方向の移動ストロークが規定される。
【0024】
作動板13の後端部近傍の側面部には、水平方向に貫通されて鍵棒8のアーム8aが挿通される係合孔15が形成されている。該係合孔15はその略中央部に下側に向けて屈曲された屈曲部15aを有しており、アーム8aの係合位置を前後に分離し、作動板13が僅かに上下することにより、屈曲部15aを通過してアーム8aが前後に移動し得るように構成されている。
【0025】
作動板13の上側縁部には凸部13cが形成されており、また、上記係合孔15に近接する作動板13の上側縁部には引張ばね16の一端(後端)が係着される係着部13dが形成されている。以上のような構成を有する作動板13は、特に限定はされないが、好ましくは金属板のプレス成形等により作られる。
【0026】
前補強板21の鍵棒8の後述するアームと作動板13の後述する係合孔との係合作業性をよくするために、前補強板21の後側の挿通孔21bは作動板13が遊嵌しまた作動板13が上下に遊動するように大きめに形成されている。
【0027】
前補強板21の後側の縦壁部に形成されている挿通孔21bは縦方向においてもまた横方向においても作動板13を十分遊嵌させ得る大きさを有しており、これにより、作動板13を挿通孔21に挿通させる際に、作動板13の側面部に突設されている係止部13bや作動板13の上縁部に突設されている凸部13cを支障なく挿通孔21に通すことができるとともに、作動板13の組付け後にその後端部側を上下に遊動させることができる。
【0028】
図3において、22は作動板13を前後方向に移動可能に案内支持するガイドブロックである。このガイドブロック22には頭部と首部を有する係着部22aが突設されており、前補強板21の後側縦壁部には係着部22aの頭部と係合する挿入孔21cと、係着部22aの首部と係合する係着孔21dとが連続して形成されており、係着孔21dは挿入孔21cから挿通孔21bに向かって延びている。ガイドブロック22は、係着部22aの頭部を挿入孔21cに挿入した後、係着部22aの首部を係着孔21dに係合して挿通孔21b側にスライド移動することにより前補強板21に装着されている。また、ガイドブロック22は上記スライド移動により作動板13を押圧して該作動板13を挿通孔21bの一側縁に当接させる役割を果たし、これにより作動板13の左右のガタツキが防止される。そして、ガイドブロック22には、該ガイドブロック22が作動板13のガタツキを防止する位置にあるときに前補強板21の挿入孔21cに係合してガイドブロック22のスライド移動を規制する係合突起22bが突設されている。
【0029】
さらに、ガイドブロック22には、引張ばね16の他端(前端)を係合するための係合孔22cが形成されている。ガイドブロック22に引張ばね16を係合する構造としたことにより、引張ばね16は前補強板21の底壁部の上側に位置することができ、これにより、引張りばね16の一部がキャビネット本体の抽斗収納空間に突出することを防止できる。
【0030】
さらに、ガイドブロック22には作動板13の上縁部と対峙して前後方向に延びる規制片22dが突設されており、規制片22dの下面はその略中央部に形成された傾斜段差部を介して前側が高く且つ後側が低くなるように高低差をもたせたカム形状となっている。そして作動板13の上縁部には作動板13がキーシリンダ11とともに解錠位置にあるときに規制片22dの前端部と対峙する凸部13cが突設されている。
【0031】
以下に、ガイドブロック22の規制片22dと作動板13の凸部13cとの関係を、施錠装置11の各作動状態毎に説明することとする。
【0032】
まず、図6および図9(a)は、施錠装置11がキャビネット本体1の前方に突出した解錠状態を示している。この状態では、作動板13は解錠位置にあり、鍵棒8のアーム8aはロック解除位置にあって作動板13の係合孔15の前端に当接している。このとき、ラッチ10aはストッパ9に係合せず、全ての抽斗2が引き出し可能な状態になっている。
【0033】
図7および図9(b)はこの施錠装置11がキャビネット本体1に没した施錠状態を示している。この状態では、作動板13は施錠位置にあり、鍵棒8のアーム8aは作動板13の係合孔15の前端に当接した状態でロック位置に保持されている。したがって、ラッチ10aがストッパ9に係合し、全ての抽斗2が引き出し不可能な状態になっている。
【0034】
図8および図9(c)はこの施錠装置11がキャビネット本体1から突出した解錠状態において、1つの抽斗2を引き出した状態を示すものである。このとき作動板13は解錠位置にあるが、鍵棒8のアーム8aはロック位置にあって作動板13の係合孔15の後端に当接している。したがって、ラッチ10aはキャビネット本体1内に収納されている他の抽斗2のストッパ9に係合している。したがって、キャビネット本体1から1つの抽斗が引き出されたとき、他の抽斗2は収納位置に安全にロックされる。
【0035】
図9(a),(c)に示すように、施鍵装置11の作動板13が解錠位置にあるとき、作動板13の凸部13cは規制片22dの前端部の下方にあって、凸部13cと規制片22d都の間には隙間が確保されているので、作動板13は上方に遊動可能となっている。したがって、抽斗2を出し入れするとき、鍵棒8のアーム8aは作動板13を上下に遊動させながら屈曲部15aを通過して図9(a)に示すロック解除位置と図9(c)に示すロック位置との間を容易に移動することができる。
【0036】
一方、図9(b)に示すように、施鍵装置11が施錠状態のとき、作動板13の凸部13cは規制片22dの後端部下面に当接しているので、作動板13は上下に遊動することができない。そして、施錠装置11が施錠状態から解錠状態に切り替えられるとき、作動板13は図9(b)に示す施錠位置から図9(a)に示す解錠位置へと移動するが、作動板13の凸部13cは作動板13が解錠位置に近づくまで、規制片22dとの当接状態を保つので、作動板13は解錠位置に近づくまで、上下の遊動を規制された状態に保たれる。したがって、作動板13が施錠位置から解錠位置へと移動する間に、鍵棒8のアーム8aが係合孔15の屈曲部15aを通過することは不可能であるため、アーム8aは係合孔15の前端に当接したままロック位置からロック解除位置へと移動されることとなる。したがって、解錠操作時にアーム8aがロック位置に残されたまま作動板13のみが解錠位置へと移動して全ての抽斗2がロック状態となってしまう虞れを確実に防止できるのである。
【0037】
以上、図示実施例につき説明したが、本発明は上記実施例のみに限定されるものではなく、例えば、作動板13の係合孔15の屈曲部15aを上向きの屈曲部としたときは、規制片22dを作動板13の下側に配置して作動板13の下縁部に設けた凸部をこの規制片に当接させるようにすることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、施鍵装置の作動板の後端に設けた係合孔に鍵棒の先端に設けたアームを挿入し、作動板が上下に遊動可能な場合にのみアームが係合孔の屈曲部を通過し得る如く構成し、家具本体の内側には、作動板が施錠位置から解錠位置近傍までの区間内にあるときに作動板の上下の遊動を規制する規制片を設けたので、1つの抽斗を引き出したときの他の抽斗の安全ロックと、キーによる施錠および解錠とを確実に行なうことのできる家具用抽斗ロック装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をファイルキャビネットに適用した場合の第1実施例を示すキャビネットの全体斜視図である。
【図2】図1のキャビネットの抽斗とレール手段とロック機構の構成を示す要部斜視図である。
【図3】施錠装置とガイドブロックの構成を示す分解斜視図である。
【図4】ガイドブロックの取り付け状態を示す正面図である。
【図5】抽斗とレール手段とロック機構の構成を示す要部正断面図である。
【図6】解錠され抽斗を自由に引き出される状態を示す要部の平断面図である。
【図7】施錠され抽斗がロックされた状態を示す要部の平断面図である。
【図8】1つの抽斗を引き出し他の抽斗がロックされた状態を示す要部の平断面図である。
【図9】(a),(b),(c)はそれぞれ解錠状態、施錠状態および抽斗を引き出した場合の状態を示す状態比較図である。
【符号の説明】
1 キャビネット本体(家具本体)
1a 天板
2 抽斗
8 鍵棒
9 ストッパ
10 ロック部材
10a ラッチ
10b カム部
11 施錠装置
11a キーシリンダ部
12 操作ブロック(操作片)
13 作動板
13c 凸部
15 係合孔
15a 屈曲部
16 引張ばね
21 前補強板
21c 挿入孔
21d 係着孔
22 ガイドブロック
22a 係着部
22d 規制片
Claims (4)
- 家具本体に出し入れ自在に収容された複数の抽斗のそれぞれの外側面にストッパと操作片を突設し、前記家具本体の内側に回動可能に縦設した鍵棒に前記ストッパに係合可能なラッチおよび操作片によって操作可能なカム部とを設け、何れか1つの抽斗を引き出した場合に、引き出された抽斗の操作片が鍵棒に設けられたカム部を回動操作して、他の抽斗のストッパにラッチを係合する如く構成し、一方、前記家具本体の上部に進退自在に設けられ、家具前面に露出するキーシリンダ部とその後方に延長された作動板とを一体に備えて、解錠時に家具前面に突出し施錠時に没入される施錠装置を設け、前記作動板の後端には略中央部が上下何れかに屈曲した前後に長い係合孔を穿設し、該係合孔には前記鍵棒の先端に設けたアームを挿入し、前記作動板が上下に遊動可能な場合にのみアームが係合孔の屈曲部を通過し得る如く構成し、家具本体の内側に、前記作動板が施錠位置から解錠位置近傍までの区間内にあるときに前記作動板の上下の遊動を規制する規制片を設けたことを特徴とする家具用抽斗ロック装置。
- 前記作動板は前記家具本体の内側に固設されたガイドブロックにより前後方向に移動可能に案内支持され、前記作動板の係合孔の屈曲部は下向きに屈曲され、前記規制片は前記ガイドブロックに一体に形成されて前記作動板の上縁部に対峙する如く配置され、前記作動板の上縁部には、前記作動板が施錠位置から解錠位置近傍までの区間内にあるときに前記規制片に当接して該作動板の上方への遊動を規制するための凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の家具用抽斗ロック装置。
- 前記家具本体の前面部の内側に、前記作動板を遊嵌状態で挿通する挿通孔を形成した前補強板が設けられ、前記ガイドブロックは前記作動板を前記挿通孔の一側縁に軽く押し付ける如く前記前補強板に取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の家具用抽斗ロック装置。
- 前記作動板の後端部には該作動板を前方に向けて付勢する引張ばねの後端が係着され、前記引張りばねの前端は前記ガイドブロックに係着されていることを特徴とする請求項2または3の何れか1つに記載の家具用抽斗ロック装置。
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