JP3586394B2 - 回折面を用いた走査光学系 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザープリンター等の走査光学装置の光学系として利用される走査光学系に関し、特に、屈折レンズの特性による収差を回折面を用いて補正した走査光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の走査光学系は、例えば特開平10−197820号公報、あるいは特開平10−68903号公報に記載されている。これらの公報に開示された走査光学系は、レーザー光源、このレーザー光源から発したレーザー光を偏向するポリゴンミラー、偏向された光束を感光体ドラム等の描画面上にスポットとして収束させるfθレンズを備えている。fθレンズの一面には、回折レンズ構造が形成されている。
【0003】
特開平10−197820号公報の光学系は、fθレンズの屈折レンズとしての分散に起因する主走査方向の倍率色収差を補正するため、回転対称な輪帯状のパターンの一部として形成された回折レンズ構造を備えている。特開平10−68903号公報の光学系は、プラスチックレンズの温度変化による倍率変化やピント位置の変化を補正するため、同様の回折レンズ構造を備えている。以下の説明において、「主走査方向」は、ポリゴンミラーの回転に伴う描画面上でのスポットの移動方向に相当する方向、「副走査方向」は描画面上でのスポットの移動方向に直交する方向に相当する方向をいう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の回折面を用いた走査光学系は、回折レンズ構造の前側焦点と後側焦点とを結ぶ軸がfθレンズの屈折レンズとしての光軸にほぼ一致しているため、回折面で不要次数の回折光が発生した場合、不要次数の回折光が必要次数の回折光に対して主走査方向に角度をもって分布し、不要次数の回折光により形成されるスポットが必要次数の回折光によるスポットと同一の走査線上に形成され、描画品質を劣化させるという問題がある。
【0005】
例えば、1次の回折光を描画光として利用するよう回折面を設計し、2次回折光、0次回折光(非回折光)が不要次数の回折光として存在する場合、1次回折光によるスポットに対して主走査方向に離れた位置に、2次回折光、0次回折光によるスポットが形成される。これらの不要次数の回折光によるスポットは、主走査方向に関してはピントがずれるが、副走査方向に関しては描画面にピントが合うため、描画面の単位面積あたりに与えるエネルギーは小さくない。また、光源のオンオフは1次回折光の位置を基準に制御され、かつ、光源のオンオフに伴って0次、2次の回折光も1次回折光と同時にオンオフされるため、0次、または2次回折光が非露光範囲にあるときに1次回折光が露光範囲にあると、0次、または2次回折光により非露光範囲が露光され、例えばプリントアウトされた用紙上では本来白地であるべき範囲に黒いドットが形成される。
また、従来の構成では、必要次数の回折光と不要次数の回折光とは時間的にはずれるものの、空間的にはほぼ同一の光路を通って描画面に達するため、必要次数の回折光のみを透過させ、不要次数の回折光のみを遮光するのは困難である。
【0006】
この発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、走査レンズの屈折レンズとしての特性に起因する主走査方向の収差を回折面を用いて補正する構成を前提としつつ、不要次数の回折光を空間的に分離して容易に遮光できる走査光学系を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる回折面を用いた走査光学系は、上記の目的を達成させるため、回折レンズ構造の前側焦点と後側焦点とを結ぶ軸を、走査レンズの屈折レンズとしての光軸に対して副走査方向に偏心させると共に、この回折レンズ構造とは別に、回折レンズ構造の波長依存性により発生する副走査方向の走査線のズレを補正するプリズム効果を有するプリズム状回折レンズ構造を設けたことを特徴とする。これにより、不要次数の回折光を必要次数の回折光に対して副走査方向に空間的に分離することができ、遮光板等を設けることにより、不要次数の回折光が描画面に達するのを防ぐことができる。また、副走査方向の走査線のズレを補正することができる。
【0008】
すなわち、この発明の走査光学系は、光束を発する光源と、光源からの光束を偏向する偏向器と、偏向器により偏向された光束を描画面上に収束させる走査レンズとを備え、走査レンズは、屈折レンズとして正のパワーを有すると共に、少なくとも一面に回折レンズ構造を有し、回折レンズ構造は、走査レンズの屈折レンズとしての特性により発生する主走査方向の収差を補正する作用を有し、回折レンズ構造の前側焦点と後側焦点とを結ぶ軸が、走査レンズの光軸に対して副走査方向に偏心しており、前記回折レンズ構造とは別に、該回折レンズ構造の波長依存性により発生する副走査方向の走査線のズレを補正するプリズム効果を有するプリズム状回折レンズ構造を備えることを特徴とする。
【0009】
回折レンズ構造は、回転対称な輪帯状のパターンの一部として形成することができる。また、回折レンズ構造は、加工の容易さからは、走査レンズの平面状の屈折面上に形成することが望ましい。空間的に分離された不要次数の回折光を遮光するためには、回折レンズ構造が設けられたレンズ面と描画面との間に遮光板を設ければよい。
【0010】
上記のプリズム状回折レンズ構造は、光源と偏向器との間に配置してもよいし、偏向器と描画面との間に配置してもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる回折面を用いた走査光学系の実施形態を説明する。
【第1の実施形態】
図1〜図5は、第1の実施形態にかかる走査光学系を示し、図1は主走査方向の説明図、図2は副走査方向の説明図、図3は回折レンズ構造が形成されたレンズを模式的に示す斜視図、図4は回折レンズ構造が形成されたレンズ面を光軸方向から見た様子を模式的に示す説明図、図5は各回折次数の回折光の光路を示す副走査方向の説明図である。
【0012】
半導体レーザー等の光源1から発してコリメートレンズ2により平行光束とされたレーザー光は、副走査方向にのみパワーを持つシリンドリカルレンズ3を介して回転軸4a回りに回転駆動されるポリゴンミラー(偏向器)4に入射し、ポリゴンミラー4で走査、偏向されて走査レンズである3枚構成のfθレンズ20を介して描画面5上に収束されて主走査方向に走査するスポットを形成する。
【0013】
シリンドリカルレンズ3は、光源1から発する光束をポリゴンミラー4のミラー面の近傍で線状に結像させるために副走査方向に正のパワーを有する。fθレンズ20は、副走査方向においてミラー面近傍で線状に結像された光束を像面上にほぼ円形のスポットとして再結像させる。このようにミラー面と像面とを副走査方向においてほぼ共役とすることにより、ポリゴンミラー4の面倒れ誤差による走査線ズレを低減させることができる。
【0014】
fθレンズ20は、ポリゴンミラー4側から描画面5側に向けて順に、主走査、副走査の両方向に正のパワーを持つ両凸の第1レンズ21と、主走査、副走査の両方向に正のパワーを持つ平凸の第2レンズ22と、ほぼ副走査方向にのみ正のパワーを有する長尺の第3レンズ23とが配列して構成される。第1レンズ21と第2レンズ22とは、比較的ポリゴンミラー4の近くに配置され、第3レンズ23は、比較的描画面5の近くに配置されている。
【0015】
第1レンズ21のポリゴンミラー4側のレンズ面21aは回転対称な非球面、描画面側のレンズ面21bは球面である。第2レンズ22のポリゴンミラー4側のレンズ面22aは、回折レンズ面であり、図3に示すようにベースカーブとなる平面上に屈折レンズ部分での倍率色収差を補正する作用を有するフレネルレンズ状の回折レンズ構造が形成されている。第2レンズ22の描画面側のレンズ面22bは凸の球面である。第3レンズ23は、ポリゴンミラー側のレンズ面23aが、トーリック面であり、描画面側の面23bが凸の球面である。
【0016】
第2レンズ22のレンズ面22aに形成された回折レンズ構造は、fθレンズ20の屈折レンズとしての特性により発生する主走査方向の収差、この例では倍率色収差を補正する作用を有する。回折レンズ構造を付加するレンズ面は、できるだけポリゴンミラー4に近く、かつ、回転対称な面であることが望ましい。ポリゴンミラー4に近いレンズ面では透過する光束径が比較的大きいため、光束がフレネル状の段差部分を通過する際にも段差部分の影響を受けにくい。また、各レンズをモールド成型する場合、金型加工の容易さからは、回転対称なベースカーブ上に回折レンズ構造を付加することが有利である。特に、ベースカーブが平面であれば、金型加工は容易である。
【0017】
回折レンズ構造は、図4に示されるように、回転対称な輪帯状のパターンの一部として形成され、回折レンズ構造の前側焦点と後側焦点とを結ぶ軸Ax1が、fθレンズ20の屈折レンズ部分の光軸Ax2に対して副走査方向Zに偏心している。これにより、各回折光が図5に示すように副走査方向に異なる角度で射出し、不要次数の回折光(0次回折光、2次回折光)を必要次数の回折光(1次回折光)に対して副走査方向に空間的に分離することができる。
【0018】
第3レンズ23のポリゴンミラー側には、回折レンズ構造により空間的に分離された不要次数の回折光を遮光するため、主走査方向に延びる遮光板30が図2に示すように設けられている。1次回折光は、図5に示すように遮光板30が設けられていない領域を通過し、0次回折光は遮光板30の図中下側の部分により遮光され、2次回折光は遮光板30の図中上側の部分により遮光される。
【0019】
以下の表1は、第1の実施形態の走査光学系のシリンドリカルレンズ3より描画面5側の構成を示す。表中の記号Kは走査係数、ryは主走査方向の曲率半径、rzは副走査方向の曲率半径(回転対称面の場合には省略)、dは面間の光軸上の距離、n770、n780、n790はそれぞれ波長770nm,780nm,790nmでの屈折率である。
【0020】
表中、第1、第2面がシリンドリカルレンズ3、第3面がポリゴンミラー4のミラー面、第4面、第5面がfθレンズ20の第1レンズ21、第6面、第7面が第2レンズ22、第8面、第9面が第3レンズ23を示す。
【0021】
【表1】
【0022】
光軸回りに回転対称な非球面である第1レンズ21の第1面21aは、光軸からの高さがYとなる非球面上の座標点の非球面の光軸上での接平面からの距離(サグ量)をX、非球面の光軸上での曲率(1/r)をC、円錐係数をκ、4次、6次、8次の非球面係数をA4,A6,A8として、以下の式で表される。なお、表1における非球面の曲率半径は、光軸上の曲率半径であり、円錐係数、非球面係数は表2に示される。
X=CY2/(1+√(1−(1+κ)C2Y2))+A4Y4+A6Y6+A8Y8
【0023】
【表2】
【0024】
回折レンズの分散は、屈折レンズのアッベ数に相当する値が−3.453となることが知られている。負の値は屈折レンズのアッベ数とは符号が逆であることを意味し、絶対値が小さいことは大きな分散を有していることを意味している。したがって、パワーの小さい回折レンズを正の屈折レンズと組み合わせることにより、色収差を補正することができる。第1の実施形態の回折レンズ構造は、波長780nmにおいて6089.75mmの焦点距離を持つように定められる。また、回折レンズ構造の軸のfθレンズの光軸からの偏心量は、400mmである。
【0025】
図6(A)は、第1の実施形態の構成において回折レンズ構造が設けられていない場合の倍率色収差(780nmの光束による主走査方向の走査位置を基準とした770nm,790nmの光束による主走査方向の走査位置のズレ)を示し、図6(B)は、回折レンズ構造が設けられている場合の倍率色収差を示す。回折レンズ構造を設けることにより、倍率色収差が補正されることがわかる。したがって、使用される光源の発光波長にバラツキがある場合にも、描画性能の変化を抑えることができる。
【0026】
なお、第1の実施形態のように回転対称な輪帯状の回折レンズ構造をfθレンズ20の光軸に対して偏心させて配置すると、描画面に形成される走査線の副走査方向の位置も、波長の変化によってシフトすることとなる。そこで、このような走査線の副走査方向のシフトを補正するため、プリズム効果を有するプリズム状回折レンズ構造を設ける。このプリズム状回折レンズ構造は、主走査方向と平行に直線状に延びるパターンを備えており、第1の実施形態では光源1とポリゴンミラー4との間に配置されたシリンドリカルレンズ3のポリゴンミラー側のレンズ面上に形成されている。図7は、プリズム状回折レンズ構造が形成された凸平のシリンドリカルレンズ3の斜視図である。第1の実施形態では、プリズム状回折レンズ構造は、パターンのピッチが0.01976mmとなるよう設計される。これにより、第2レンズ22のレンズ面22aに設けられた倍率色収差補正用の回折レンズ構造により発生する副走査方向の走査線のズレを補正することができる。
【0027】
【第2の実施形態】
図8〜図10は、第2の実施形態にかかる走査光学系を示し、図8は主走査方向の説明図、図9は副走査方向の説明図、図10は各回折次数の回折光の光路を示す副走査方向の説明図である。光源1からポリゴンミラー4までの構成は第1の実施形態と同様である。
【0028】
第2の実施形態のfθレンズ40は、ポリゴンミラー4側から描画面5側に向けて順に、主走査、副走査の両方向に正のパワーを持つメニスカスの第1レンズ41と、主走査、副走査の両方向に正のパワーを持つ平凸の第2レンズ42と、ほぼ副走査方向にのみ正のパワーを有する長尺の第3レンズ43とが配列して構成される。
【0029】
第1レンズ41のポリゴンミラー4側のレンズ面41aは回転対称な非球面、描画面側のレンズ面41bは球面である。第2レンズ42のポリゴンミラー4側のレンズ面42aは、回折レンズ面であり、ベースカーブとなる平面上に屈折レンズ部分での倍率色収差を補正する作用を有するフレネルレンズ状の回折レンズ構造が形成されている。第2レンズ42の描画面側のレンズ面42bは凸の球面である。第3レンズ43は、ポリゴンミラー側のレンズ面43aがトーリック面であり、描画面側の面43bが凸の球面である。
【0030】
回折レンズ構造は、第1の実施形態と同様に回転対称な輪帯状のパターンの一部として形成され、回折レンズ構造の前側焦点と後側焦点とを結ぶ軸が、fθレンズ40の屈折レンズ部分の光軸に対して副走査方向に偏心している。これにより、各回折光が図10に示すように副走査方向に異なる角度で射出し、不要次数の回折光(0次回折光、2次回折光)を必要次数の回折光(1次回折光)に対して副走査方向に空間的に分離することができる。
【0031】
以下の表3は、第2の実施形態の走査光学系のシリンドリカルレンズ3より描画面5側の構成を示す。表中の記号、面番号の意味は第1の実施形態と同一である。光軸回りに回転対称な非球面である第1レンズ41の第1面41aの円錐係数、非球面係数は表4に示される。
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
第2の実施形態の回折レンズ構造は、波長780nmにおいて3012.825mmの焦点距離を持つように定められる。また、回折レンズ構造の軸のfθレンズの光軸からの偏心量は、150mmである。
【0035】
図11(A)は、第2の実施形態の構成において回折レンズ構造が設けられていない場合の倍率色収差を示し、図11(B)は、回折レンズ構造が設けられている場合の倍率色収差を示す。回折レンズ構造を設けることにより、倍率色収差が補正されることがわかる。
【0036】
第2の実施形態では、走査線の副走査方向のシフトを補正するプリズム状回折レンズ構造が、ポリゴンミラー4と描画面5との間に配置されたfθレンズ40の第3レンズ43の描画面側のレンズ面43bに形成されている。図12は、プリズム状回折レンズ構造が形成された第3レンズ43の斜視図である。第2の実施形態では、プリズム状回折レンズ構造は、パターンのピッチが0.03183mmとなるよう設計される。これにより、第2レンズ42のレンズ面42aに設けられた倍率色収差補正用の回折レンズ構造により発生する副走査方向の走査線のズレを補正することができる。
【0037】
なお、上記の実施形態では、回折レンズ構造に倍率色収差補正の機能を持たせているが、これのみでなく、温度変化による屈折率の変化に基づく収差を光源1である半導体レーザーの波長変動を利用して補正する機能を持たせてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、回折レンズ構造の軸を走査レンズの光軸に対して副走査方向に偏心させることにより、不要次数の回折光が、必要次数の回折光に対して副走査方向に異なる角度をもって空間的に分離されるため、遮光板等を用いて不要次数の回折光が描画面に達するのを容易に防ぐことができる。また、プリズム状回折レンズ構造を設けたことにより、回折レンズ構造の波長依存性により発生する副走査方向の走査線のズレを補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態にかかる走査光学系を示す主走査方向の説明図。
【図2】図1の走査光学系を示す副走査方向の説明図。
【図3】図1の走査光学系の回折レンズ構造が形成されたレンズを模式的に示す斜視図。
【図4】図1の走査光学系の回折レンズ構造が形成されたレンズ面を光軸方向から見た様子を模式的に示す説明図。
【図5】図1の走査光学系における各回折次数の回折光の光路を示す副走査方向の説明図。
【図6】図1の走査光学系において、(A)回折レンズ構造が設けられていない場合の倍率色収差、(B)回折レンズ構造が設けられている場合の倍率色収差をそれぞれ示すグラフ。
【図7】プリズム状回折レンズ構造が形成されたシリンドリカルレンズの斜視図。
【図8】第2の実施形態にかかる走査光学系を示す主走査方向の説明図。
【図9】図8の走査光学系を示す副走査方向の説明図。
【図10】図8の走査光学系における各回折次数の回折光の光路を示す副走査方向の説明図。
【図11】図8の走査光学系において、(A)回折レンズ構造が設けられていない場合の倍率色収差、(B)回折レンズ構造が設けられている場合の倍率色収差をそれぞれ示すグラフ。
【図12】プリズム状回折レンズ構造が形成されたfθレンズの第3レンズの斜視図。
【符号の説明】
1 光源
3 シリンドリカルレンズ
4 ポリゴンミラー
5 描画面
20,40 fθレンズ
22a,42a 回折レンズ面
Claims (6)
- 光束を発する光源と、該光源からの光束を偏向する偏向器と、該偏向器により偏向された光束を描画面上に収束させる走査レンズとを備え、前記走査レンズは、屈折レンズとして正のパワーを有すると共に、少なくとも一面に回折レンズ構造を有し、該回折レンズ構造は、前記走査レンズの屈折レンズとしての特性により発生する主走査方向の収差を補正する作用を有し、前記回折レンズ構造の前側焦点と後側焦点とを結ぶ軸が、前記走査レンズ中の屈折レンズの光軸に対して副走査方向に偏心しており、前記回折レンズ構造とは別に、該回折レンズ構造の波長依存性により発生する副走査方向の走査線のズレを補正するプリズム効果を有するプリズム状回折レンズ構造を備えることを特徴とする回折面を用いた走査光学系。
- 前記回折レンズ構造は、回転対称な輪帯状のパターンの一部として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回折面を用いた走査光学系。
- 前記回折レンズ構造は、前記走査レンズの平面状の屈折面上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回折面を用いた走査光学系。
- 前記回折レンズ構造が設けられたレンズ面と前記描画面との間に、不要次数の回折光を遮光する遮光板が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回折面を用いた走査光学系。
- 前記プリズム状回折レンズ構造は、前記光源と前記偏向器との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回折面を用いた走査光学系。
- 前記プリズム状回折レンズ構造は、前記偏向器と前記描画面との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回折面を用いた走査光学系。
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