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JP3577349B2 - 光変調型センサおよびこのセンサを用いたプロセス計測装置 - Google Patents

光変調型センサおよびこのセンサを用いたプロセス計測装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は工場や発電所などのプラント内における温度や圧力などのプロセス計測に適用される光変調型センサおよびこのセンサを用いたプロセス計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、工場や発電所などのプラント内における温度や圧力などのプロセス計測には、熱電対や圧電素子などのセンサが用いられており、これらのセンサ出力の多くは、4〜20mAの電流信号に規格化され、それぞれメタルケーブルにより信号処理装置に1対1に伝送されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにセンサ出力が信号処理装置に1対1に伝送されているため、センサの数が増加するに伴ってケーブル数も増え、ケーブルの敷設や維持が困難となり、信号ケーブルへのノイズの影響も問題となってくる。一方、信号の高速伝送が可能で、ノイズに対しても強い光ファイバがプラント内においても情報伝送媒体として使用されるようになってきた。
【0004】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、光ファイバによる多重伝送に適した光変調型センサを提供するとともに、接続ケーブル数の削減と対ノイズ性を向上させたプロセス計測装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1の光変調型センサは、光源からの光を集光する入力集光用レンズと、この集光用レンズからの光を直線偏光とする偏光子と、この偏光子からの直線偏光を円偏光とする波長板と、この波長板からの円偏光が入射し且つ発振回路を備え備えて測定対象の状態に応じて振動周波数が変化する透光性の圧電振動子と、この圧電振動子からの光を直線偏光とする検光子と、この検光子からの直線偏光を収束する出力集光用レンズとを備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項2の光変調型センサは、請求項1記載の波長板と検光子との間に、振動周波数の異なる複数の圧電振動子を並べて配置したことを特徴とする。
【0007】
請求項3の光変調型センサは、光源からの光を集光する入力集光用レンズと、この集光用レンズからの光を直線偏光とする偏光子と、この偏光子からの直線偏光を円偏光とする波長板と、この波長板からの円偏光が入射し、一方の面を透過面とし且つ他方の面を反射面とした発振回路備えて測定対象の状態に応じて振動周波数が変化する圧電振動子と、この圧電振動子からの光を直線偏光とする検光子と、この検光子からの直線偏光を収束する出力集光用レンズとを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項4の光変調型センサは、請求項3記載の圧電振動子の入射光側に振動周波数の異なる複数の透光性圧電振動子を並べて配置したことを特徴とする。
【0009】
請求項5の光変調型センサは、請求項1または3記載の光源が直線偏光レーザー光を発生するレーザー光源であり、この直線偏光を保存する偏波面保存ファイバで圧電振動子にレーザー光を伝送することを特徴とする。
【0010】
請求項6のプロセス計測装置は、請求項1または3記載の光変調型センサと、このセンサに光源からの光を伝送する光ファイバと、上記センサの圧電振動子の振動周波数で強度変調された透過光を電気信号に変換する光電変換器と、この光電変換器の出力信号の周波数に基づいて温度および圧力の少なくともいずれか一方のプロセス量を得る信号処理装置とを備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項7のプロセス計測装置は、請求項6記載のプロセス計測装置において、光ファイバを分岐する光ファイバ・カプラと、振動周波数が異なる複数の光変調型センサとを有し、これらのセンサを並列に接続するとともに、複数の光変調型センサ出力を重ね合わせたことを特徴とする。
【0012】
請求項8のプロセス計測装置は、請求項6記載のプロセス計測装置において、振動周波数が異なる複数の光変調型センサを有し、これらのセンサを直列に接続したことを特徴とする。
【0013】
【作用】
請求項1の光変調型センサにおいては、光源からの光が入力集光用レンズにより平行光線となった後、偏光子により直線偏光となり、次いで波長板で円偏光となり圧電振動子に入射する。この圧電振動子は電圧が印加されることにより振動し、その際の歪みや電界により出射光は楕円偏光となる。この楕円偏光を検光子で直線偏光として取り出すことにより、圧電振動子の振動周波数に応じた光強度変調が得られる。
【0014】
請求項2の光変調型センサにおいては、請求項1記載の波長板と検光子との間に、振動周波数の異なる複数の圧電振動子を並べて配置したことにより、温度と圧力などの異なるプロセス量を同時に検出することができる。
【0015】
請求項3の光変調型センサにおいては、発振回路付きの圧電振動子の一方の面を透過面とし且つ他方の面を反射面としたことにより、入射光は透過面から入り、反対側の反射面で反射され、圧電振動子中を往復して透過面から再び出射される。その結果、光は単に透過する場合の2倍の距離を圧電振動子中を進むことになり、2倍の強度変調を受けることになるので、信号処理の際に周波数成分の検出が容易になる。
【0016】
請求項4の光変調型センサにおいては、請求項3記載の圧電振動子の入射光側に振動周波数の異なる複数の透光性圧電振動子を並べて配置したことにより、複数のプロセス量を検出可能な複合センサを構成することができる。
【0017】
請求項5の光変調型センサにおいては、請求項1または3記載の光源が直線偏光レーザー光を発生するレーザー光源であり、この直線偏光を保存する偏波面保存ファイバで圧電振動子にレーザー光を伝送することにより、偏光子で得ていた直線偏光を上記レーザー光源から直接導くことで、偏光子が不要になる。
【0018】
請求項6のプロセス計測装置においては、光源から得られる光を光ファイバにより請求項1または3記載の光変調型センサに伝送する。このセンサの圧電振動子の振動周波数で強度変調された透過光を光電変換器により電気信号に変換した後、この光電変換器の出力信号の周波数に基づいて信号処理装置により温度や圧力のプロセス量を得るようにしたので、センサから信号処理装置まで各センサ毎に敷設していたケーブルを削減し、対ノイズ性を向上させることができる。
【0019】
請求項7のプロセス計測装置においては、請求項6記載のプロセス計測装置において、光ファイバを分岐する光ファイバ・カプラと、振動周波数が異なる複数の光変調型センサとを有し、これらのセンサを並列に接続するとともに、複数の光変調型センサ出力を重ね合わせたことにより、周波数多重型の多点測定システムを構成することができる。
【0020】
請求項8のプロセス計測装置においては、請求項6記載のプロセス計測装置において、振動周波数が異なる複数の光変調型センサを有し、これらのセンサを直列に接続したことにより、光ファイバ・カプラが不要になり、光ファイバの長さを短くすることができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1は本発明に係る光変調型センサの第1実施例を示す構成図である。図1に示すように、光変調型センサ1は圧電振動子2を有し、この圧電振動子2には水晶やリチウムナイオベート(LiNb o)などが用いられ、固有振動数が温度や圧力により変化することを利用して、その振動周波数を測定することにより温度や圧力を測定するもので、精度および再現性に優れている。上記水晶は、光弾性素子でもあり、圧力をかけた際の応力ひずみにより屈折率が変化する光弾性効果を利用して透過光の位相あるいは強度変調を行うことができる。上記リチウムナイオベートは光弾性効果に加え、印加された電界により屈折率が変化するポッケルス効果を有し、同様に透過光の位相あるいは強度変調を行うことができる。
【0023】
また、圧電振動子2の表面には、光学的に研磨され光が透過できるように透明電極が蒸着されている。圧電振動子2には電池3により作動する発振回路4が取り付けられている。
【0024】
さらに、圧電振動子2の入射光側には、光ファイバ5aからの光を集光して平行光線とする入力集光用のレンズ6と、このレンズ6からの平行光線を直線偏光とする偏光子7と、この偏光子7による直線偏光を円偏光とする1/4波長板8が順に配置されている。他方、圧電振動子2の出射光側には、圧電振動子2からの光を直線偏光とする検光子9と、この検光子9からの直線偏光を収束させる出力集光用のレンズ10が順に配置され、このレンズ10により収束された光が光ファイバ5bを通して図示しない信号処理装置に伝送される。
【0025】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0026】
光ファイバ5aからの出射光は、レンズ6により平行光線となった後、偏光子7により直線偏光となり、次いで1/4波長板8で円偏光となり圧電振動子2に入射する。この圧電振動子2は電圧が印加されることにより振動し、その際の歪みや電界により出射光は楕円偏光となる。この楕円偏光を検光子9で直線偏光として取り出すことにより、圧電振動子2の振動周波数に応じた光強度変調が得られる。この光はレンズ10により収束されて光ファイバ5bにより信号処理装置に伝送される。
【0027】
図2は光変調型センサ1への入射光の光量の時間変化を、図3は光変調型センサ1からの出射光の光量の時間変化をそれぞれ示している。図2および図3に示すように、光量一定の入射光に対し、出射光は圧電振動子2の振動周波数fで強度変調されている。測定対象である温度や圧力などの変化により、振動周波数fも変化することになる。信号処理装置ではこの光から振動周波数fを検出し、温度や圧力などの値に変換する。ここで、光変調型センサ1には、温度や圧力などの測定対象に応じてそれらを効果的に圧電振動子2に伝達する機構が設けられている。
【0028】
このように本実施例によれば、光変調型センサ1を用いることにより、光ファイバ内に伝送される光を直接強度変調することができる。
【0029】
なお、上記実施例において、1/4波長板8と検光子9との間に、全動作範囲において振動周波数の異なる圧電振動子2を複数個並べて配置すれば、温度と圧力などの異なるプロセス量を同時に検出することができる。また、このように構成すれば、複数の圧電振動子2の周波数差を用いるなどして直線性の補正手段としての機能も得られる。ここで、振動周波数が異なる圧電振動子2により変調された光は、それぞれの周波数が重なり合って伝送されるものの、信号処理により各周波数は分離可能であって、周波数多重型の複合センサを構成することができる。
【0030】
図4は本発明に係る光変調型センサの第2実施例を示す構成図である。なお、前記第1実施例と同一または対応する部分には図1と同一の符号を付して説明する。図4に示すように、本実施例の光変調型センサ1aにおける圧電振動子2は、光学的に研磨して一方の面に透明電極を蒸着して透過面とし、他方の面に銀などを蒸着して反射面としている。圧電振動子2と1/4波長板8との間には、ハーフミラー11が配置されている。
【0031】
上記の構成において、レンズ6、偏光子7、1/4波長板8およびハーフミラー11を通過した入射光は、圧電振動子2により反射され、この反射光はハーフミラー11により入射光に対して90度の方向に分離され、検光子9に導かれる。
【0032】
このように本実施例によれば、圧電振動子2は一方の面に透明電極を蒸着して透過面とし、他方の面に銀などを蒸着して反射面としているため、入射光は透過面から入り、反対側の反射面で反射され、圧電振動子2中を往復して透過面から再び出射される。その結果、光は単に透過する場合の2倍の距離を圧電振動子2中を進むことになり、2倍の強度変調を受けることになるので、信号処理の際に周波数成分の検出が容易になる。
【0033】
なお、本実施例において、反射光は、入射光の入射角を反射面に対して斜めにすることにより、入射光と異なる角度に取り出すようにしてもよい。また、本実施例において、圧電振動子2とハーフミラー11との間、つまり圧電振動子2の入射光側に、それぞれ振動周波数が異なり両面が透過面となっている圧電振動子を複数並べて配置すれば、複数のプロセス量を検出可能な複合センサを構成することができるとともに、その透過光はすべての圧電振動子中を往復することにより、それぞれ2倍の光変調を受けることができる。
【0034】
ところで、上記第1実施例および第2実施例において、レーザー光源として直線偏光レーザー光を発生するレーザー光源を用い、この直線偏光を保存する偏波面保存ファイバで圧電振動子2までレーザー光を伝送することにより、偏光子7で得ていた直線偏光を上記レーザー光源から直接導くことで、偏光子7が不要になる。
【0035】
また、上記第1実施例および第2実施例において、光ファイバ5aからの入射光の一部を太陽電池などの光電変換素子に照射し、この光電変換素子から発振回路4に電圧を印加すれば、電池3が不要になる。そして、発振回路4をCMOS回路素子により構成すれば、消費電力を低減させることができる。
【0036】
図5は本発明に係るプロセス計測装置の第1実施例を示すブロック図である。図5において、光変調型センサ1は温度測定用または圧力測定用の水晶振動子を用いて図1に示す構造となっている。一定量の光を発生する光源としての発光ダイオード20には複数の光ファイバ・カプラ21が直列に接続され、これらの光ファイバ・カプラ21にはそれぞれマルチモード光ファイバ22を通して複数の光変調型センサ1の一端が並列(または梯子状)に接続されている。
【0037】
複数の光変調型センサ1の他端には、マルチモード光ファイバ22がそれぞれ接続され、これらが光ファイバ・カプラ21で重ね合わされ、発光ダイオード23と、光変調型センサ1の圧電振動子の振動周波数で強度変調された透過光を電気信号に変換する光電変換器としての光電変換素子24に分岐して接続されている。発光ダイオード23には電流周波数変換器25および従来型のプロセスセンサ26が接続されている一方、光電変換素子24には信号処理装置27が接続されている。
【0038】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0039】
発光ダイオード20から出射した光は、光ファイバ・カプラ21により分岐されながらマルチモード光ファイバ22を通して複数の光変調型センサ1へ供給される。この光変調型センサ1はそれぞれ振動周波数が異なる水晶振動子を用いて構成されており、周波数が重なり合うことがない。また、それぞれの光変調型センサ1では温度や圧力のプロセス量に応じた周波数で光の強度変調が行われ、一定光量であった入射光は水晶振動子の振動数に応じた脈流となる。
【0040】
さらに、複数の光変調型センサ1からの出力光は、再び光ファイバ・カプラ21で重ね合わされてマルチモード光ファイバ22により光電変換素子24に導かれる。この出力光伝送用のマルチモード光ファイバ22にはプロセスセンサ26の電流出力を電流周波数変換器25により周波数信号に変換した後、この電流周波数変換器25の出力信号によって駆動される発光ダイオード23の出力光が入射する。
【0041】
一方、光電変換素子24の出力信号は、信号処理装置27で各周波数毎に分離・復調され、予め校正しておいた周波数とプロセス量との関係から温度や圧力などのプロセス量を算出する。ここで、光変調型センサ1の発振回路4は電池3により駆動されるため、電源ケーブルを必要とせず、電気的に外部と完全に分離されている。
【0042】
このように本実施例によれば、従来のようにセンサから信号処理装置まで各センサ毎に敷設していたケーブルは、光入出力用の2本の光ファイバで済み、ケーブル数を削減することができるとともに、対ノイズ性を向上させることができる。また、複数の光変調型センサ1の出力を重ね合わせたことにより、周波数多重型の多点測定システムを構成することができる。
【0043】
図6は本発明に係るプロセス計測装置の第2実施例を示すブロック図である。なお、前記プロセス計測装置の第1実施例と同一の部分には同一の符号を付して説明する。本実施例のプロセス計測装置は、光ファイバ・カプラを用いることなく、図6に示すようにそれぞれ振動周波数が異なる4つの光変調型センサ1が入出力用のマルチモード光ファイバ22により直列に接続されている。また、最終段の光変調型センサ1には、マルチモード光ファイバ22を介して光電変換器としての光電変換素子24が接続され、この光電変換素子24に信号処理装置27が接続されている。
【0044】
そして、光変調型センサ1からの出力光は直線偏光となっているものの、マルチモード光ファイバ22により伝送される間に偏波面はランダムとなり、次段の光変調型センサ1の入力光となる。したがって、本実施例によれば、複数の光変調型センサ1が入出力用のマルチモード光ファイバ22により直列に接続されているので、光ファイバ・カプラを必要としない上、前記プロセス計測装置の第1実施例と比較してマルチモード光ファイバ22を短い長さとすることができる。なお、その他の構成および作用は第1実施例と同様であるので、その説明を省略する。
【0045】
なお、本実施例において、光変調型センサ1が直線偏光レーザー光を発生するレーザー光源と、直線偏光を保存する偏波面保存ファイバとを有するものであれば、光変調型センサ1の出力光も検光子により直線偏光となっていることから、この直線偏光を上記偏波面保存ファイバで保存して次に接続される光変調型センサの入力光とすることで、全ての光変調型センサから偏光子を不要にすることができる。
【0046】
また、前記プロセス計測装置の第1実施例および第2実施例において、既存の4〜20mAの電流出力のプロセスセンサから出力される電圧や電流信号を周波数信号に変換し、この周波数信号により駆動される発光ダイオードの出力光を伝送用の光ファイバに重畳したり、あるいは上記周波数信号により駆動されるポッケルス素子などの光変調素子で伝送用の光ファイバで伝送される光の強度変調を行うことにより、圧電振動子を用いた光変調型センサに限らず、既存のプロセスセンサと組み合わせ、用途に応じた種々のセンサを用いたプロセス計測装置を提供することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の光変調型センサによれば、光源からの光を集光する入力集光用レンズと、この集光用レンズからの光を直線偏光とする偏光子と、この偏光子からの直線偏光を円偏光とする波長板と、この波長板からの円偏光が入射し且つ発振回路を備えた透光性の圧電振動子と、この圧電振動子からの光を直線偏光とする検光子と、この検光子からの直線偏光を収束する出力集光用レンズとを備えたことにより、光ファイバ内に伝送される光を直接強度変調することができる。
【0048】
請求項2の光変調型センサによれば、請求項1記載の波長板と検光子との間に、振動周波数の異なる複数の圧電振動子を並べて配置したことにより、温度と圧力などの異なるプロセス量を同時に検出することができる。
【0049】
請求項3の光変調型センサによれば、圧電振動子の一方の面を透過面とし且つ他方の面を反射面としたことにより、入射光は透過面から入り、反対側の反射面で反射され、圧電振動子中を往復して透過面から再び出射される。その結果、光は単に透過する場合の2倍の距離を圧電振動子中を進むことになり、2倍の強度変調を受けることになるので、信号処理の際に周波数成分の検出が容易になる。
【0050】
請求項4の光変調型センサによれば、請求項3記載の圧電振動子の入射光側に振動周波数の異なる複数の透光性圧電振動子を並べて配置したことにより、複数のプロセス量を検出可能な複合センサを構成することができる。
【0051】
請求項5の光変調型センサによれば、請求項1または3記載の光源が直線偏光レーザー光を発生するレーザー光源であり、この直線偏光を保存する偏波面保存ファイバで圧電振動子にレーザー光を伝送することにより、偏光子で得ていた直線偏光を上記レーザー光源から直接導くことで、偏光子が不要になる。
【0052】
請求項6のプロセス計測装置によれば、光源から得られる光を光ファイバにより請求項1または3記載の光変調型センサに伝送する。このセンサの圧電振動子の振動周波数で強度変調された透過光を光電変換器により電気信号に変換した後、この光電変換器の出力信号の周波数に基づいて信号処理装置により温度や圧力のプロセス量を得るようにしたので、センサから信号処理装置まで各センサ毎に敷設していたケーブルを削減し、対ノイズ性を向上させることができ、信頼性を高めることができる。
【0053】
請求項7のプロセス計測装置によれば、請求項6記載のプロセス計測装置において、光ファイバを分岐する光ファイバ・カプラと、振動周波数が異なる複数の光変調型センサとを有し、これらのセンサを並列に接続するとともに、複数の光変調型センサ出力を重ね合わせたことにより、周波数多重型の多点測定システムを構成することができる。
【0054】
請求項8のプロセス計測装置によれば、請求項6記載のプロセス計測装置において、振動周波数が異なる複数の光変調型センサを有し、これらのセンサを直列に接続したことにより、光ファイバ・カプラが不要になり、光ファイバの長さを短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光変調型センサの第1実施例を示す構成図。
【図2】第1実施例において光変調型センサへの入射光の光量の時間変化を示す図。
【図3】第1実施例において光変調型センサからの出射光の光量の時間変化を示す図。
【図4】本発明に係る光変調型センサの第2実施例を示す構成図。
【図5】本発明に係るプロセス計測装置の第1実施例を示すブロック図。
【図6】本発明に係るプロセス計測装置の第2実施例を示すブロック図。
【符号の説明】
1 光変調型センサ
1a 光変調型センサ
2 圧電振動子
3 電池
4 発振回路
5a 光ファイバ
5b 光ファイバ
6 レンズ(入力集光用レンズ)
7 偏光子
8 1/4波長板
9 検光子
10 レンズ(出力集光用レンズ)
11 ハーフミラー11
20 発光ダイオード
21 光ファイバ・カプラ
22 マルチモード光ファイバ
23 発光ダイオード
24 光電変換素子(光電変換器)
25 電流周波数変換器
26 プロセスセンサ
27 信号処理装置

Claims (8)

  1. 光源からの光を集光する入力集光用レンズと、この集光用レンズからの光を直線偏光とする偏光子と、この偏光子からの直線偏光を円偏光とする波長板と、この波長板からの円偏光が入射し且つ発振回路を備えて測定対象の状態に応じて振動周波数が変化する透光性の圧電振動子と、この圧電振動子からの光を直線偏光とする検光子と、この検光子からの直線偏光を収束する出力集光用レンズとを備えたことを特徴とする光変調型センサ。
  2. 波長板と検光子との間には、振動周波数の異なる複数の圧電振動子を並べて配置したことを特徴とする請求項1記載の光変調型センサ。
  3. 光源からの光を集光する入力集光用レンズと、この集光用レンズからの光を直線偏光とする偏光子と、この偏光子からの直線偏光を円偏光とする波長板と、この波長板からの円偏光が入射し、一方の面を透過面とし且つ他方の面を反射面とした発振回路を備えて測定対象の状態に応じて振動周波数が変化する圧電振動子と、この圧電振動子からの光を直線偏光とする検光子と、この検光子からの直線偏光を収束する出力集光用レンズとを備えたことを特徴とする光変調型センサ。
  4. 圧電振動子の入射光側には、振動周波数の異なる複数の透光性圧電振動子を並べて配置したことを特徴とする請求項3記載の光変調型センサ。
  5. 光源は、直線偏光レーザー光を発生するレーザー光源であり、この直線偏光を保存する偏波面保存ファイバで圧電振動子にレーザー光を伝送することを特徴とする請求項1または3記載の光変調型センサ。
  6. 請求項1または3記載の光変調型センサと、このセンサに光源からの光を伝送する光ファイバと、上記センサの圧電振動子の振動周波数で強度変調された透過光を電気信号に変換する光電変換器と、この光電変換器の出力信号の周波数に基づいて温度および圧力の少なくともいずれか一方のプロセス量を得る信号処理装置とを備えたことを特徴とするプロセス計測装置。
  7. 請求項6記載のプロセス計測装置において、光ファイバを分岐する光ファイバ・カプラと、振動周波数が異なる複数の光変調型センサとを有し、これらのセンサを並列に接続するとともに、複数の光変調型センサ出力を重ね合わせたことを特徴とするプロセス計測装置。
  8. 請求項6記載のプロセス計測装置において、振動周波数が異なる複数の光変調型センサを有し、これらのセンサを直列に接続したことを特徴とするプロセス計測装置。
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