JP3574329B2 - 自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車のドア周縁に設けられたサッシュに取り付けられた自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7乃至図10に示すように、例えばサッシュ付ドア車では、ドア1の周縁に設けられたサッシュ2に、シールリップ部3と取付基部4とが一体成形されたウェザーストリップ5が取り付けられている。ウェザーストリップ5はサブシールとして機能し、ドア閉時にはそのシールリップ部3とともにメインシールの中空シール部7がそれぞれボディに弾接することにより車室内外をシールするようになっている。
サッシュ2は、断面略C字状のC形部位2Aが形成されたフレームモールサッシュであり、車室外側にC形部位2Aから連続するモール2Bが形成されている。そして、そのC形部位2Aで構成される溝部Mに、ウェザーストリップ5の取付基部4が挿入されることでウェザーストリップ5は取り付けられている。
【0003】
ウェザーストリップ5は、押出成形部5Aの端末部に型成形された部分5Bが接続されることによって構成され、型成形部5Bには、サッシュ2の終端部より外側に位置し終端部に当接してウェザーストリップ5のずれ防止及び位置決めをする部位5Cが形成されている。
【0004】
このウェザーストリップ5の端末部の型成形部5Bをドア1のパネル上に固定するには、図10及び図11に示すように、型成形部5Bの下面に両面テープ8を貼着して固定したり、または図12に示すように、型成形部5Bの下部を延設して孔9を形成し、その孔9にクリップ10を挿入して固定する方法が知られていた。
特に図7に示すように、フロントドアの前側やあるいはリヤドアの後側のサッシュ2が下降する部位では、図7及び図10に示すように、ベルトラインモール11があるため、ウェザーストリップ5を保持するサッシュ2を延長しようとしても車室外側に形成されたモール2Bがベルトラインモール11に当接して延長することができなかったので、ベルトラインモール11の位置までサッシュ2の終端部を位置させ、それより外側の型成形部5Bに上述した両面テープ8を使用したり、クリップ10で固定することが行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、両面テープ8による自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造では、テープの耐久性に難があり経時的にハガレの懸念がある。
また、クリップ10の場合には、クリップ10挿入用の孔9を形成する必要があるためサッシュ2に対してウェザーストリップ5の端末部が長くなり見栄えが悪いという問題がある。
【0006】
そこで本発明の目的は、安定して固定し、しかも見栄えのよい自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造は、断面略C字状のC形部位(2A)を有するサッシュ(2)の溝部(M)に挿入され取り付けられたウェザーストリップ(5)の端末部に、サッシュ(2)の終端部より外側に位置し当接してウェザーストリップ(5)のずれ防止及び位置決めをする型成形部(5B)が形成された自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造であって、ウェザーストリップ(5)が係止されるC形部位(2A)の一方の鈎状部(2Aa)を含む側面部を終端部から他方の側面部に対して所定距離(L)程延長するとともに、他方の側面部に、他方の側面部の終端部から外側に露出したウェザーストリップ(5)の取付基部(4)及び型成形部(5B)を所定距離(L)よりも長い距離(T)にわたり係止する固定部材(20)を取り付けて、端末部を固定することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、一方の側面部と他方の側面部とを連設するサッシュ(2)の基底部を終端部より内側に向けて段状(S)に切り欠いて形成したことを特徴とする請求項1に記載の自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造である。
【0009】
更に、請求項3に記載の発明は、型成形部(5B)の下面に両面テープ(8)を貼着したことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造である。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、サッシュ(2)はドア(1)周縁に設けられたものであり、かつウェザーストリップ(5)はドア(1)閉時にボディに弾接して車室内外をシールするものであり、しかも他方の側面部はベルトラインモール(11)側に位置し、固定部材(20)は型成形部(5B)をベルトラインモール(11)より下部の位置で固定するように係止することを特徴とする請求項1乃至3に記載の自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造である。
【0011】
なお、上記の課題を解決するための手段に記載された括弧内の記号は図面及び後述する発明の実施の形態に記載された記号に対応するものである。
【0012】
請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、端末部に型成形部が形成された自動車用ウェザーストリップが挿入され取り付けられるサッシュのC形部位の一方の鈎状部を含む側面部を他方の側面部に対して所定距離程延長するので、挿入されるウェザーストリップの型成形端末部も同じ所定距離程延長する。そして、延長されていない他方の側面部には、終端部から外側に露出したウェザーストリップの取付基部及び型成形部を所定距離よりも長い距離にわたり係止する固定部材が取り付けられているので、型成形端末部をサッシュの終端部から外側に向けて一層延長しても安定して固定することができる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明のように、型成形端末部に両面テープを貼着すれば、固定する力は大きくなるので耐久性が向上する。
【0014】
更に、請求項4に記載の発明によれば、ドア周縁に取り付けられたサッシュの一方の側面部の延長と、他方の側面部と連結された固定部材を設けることによりウェザーストリップの型成形端末部をベルトラインモールより下部の位置でしっかり安定して固定することができるので耐久性が向上し、クリップで固定する場合と比較しても外観上見栄えがよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に実施形態に係る自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造をドアに適用した例を図面を参照して説明する。なお、従来例と同一部分には同一符号を付した。図1は、本発明の実施の形態が適用されたドアを示す側面図である。
【0016】
本発明の実施の形態に係るウェザーストリップ5は、ドア閉時にボディに弾接して車室内外をシールするシールリップ部3と取付基部4とが一体成形されたものであり、取付基部4がドア1の周縁に設けられたサッシュ2の断面略C字状のC形部位2Aで構成される溝部Mに挿入されることで押出成形部5Aが取り付けられている。
その押出成形部5Aの端末部にはサッシュ2の終端部より外側に位置し当接してウェザーストリップ5のずれ防止及び位置決めをする部位5Cを有する型成形部5Bが形成されている。その部位5Cの断面形状はサッシュ2の終端部の断面形状よりも大きくされストッパの役割を果たしている。
【0017】
本発明の実施の形態に係るウェザーストリップ5の端末部を固定する構造は、図2に示すように、サッシュ2の終端部を加工したものに別体の固定部材20を加えて固定するものである。
より具体的に説明するとサッシュ2の終端部は、ウェザーストリップ5の取付基部4が係止されるC形部位2Aの一方の鈎状部2Aaを含む側面部を終端部から他方の鈎状部2Abを含む側面部に対して所定距離L程延長したものであり、一方の側面部と他方の側面部とを連設するサッシュ2の基底部を終端部より内側に向けて段状Sに切り欠くことにより形成されている。
固定部材20は、断面L字状の係止部20Aと断面矩形状の挿入部20Bからなり、係止部20Aの長さTは上述した所定距離Lよりも長くしてある。
【0018】
そして、ウェザーストリップ5の端末部を固定するには、図3乃至図6に示すように、一方の側面部が延長されたサッシュ2の終端部にあわせてウェザーストリップ5の端末部である型成形部5Bを延長して、ベルトラインモール11より下部の位置で固定するようにしている。
このとき、ウェザーストリップ5のずれ防止及び位置決めをする部位5Cは、延長された一方の側面部に当接している。
【0019】
次に、サッシュ2の車室外側にC形部位2Aから連続形成されたモール2B内側とサッシュ2の基底部との隙間に、固定部材20の挿入部20Bを挿入することで他方の側面部に固定部材20を取り付ける。このとき、係止部20Aの長さTは所定距離Lよりも長いので、固定部材20の係止部20Aが、他方の側面部の終端部から外側に露出した押出成形部5Aの取付基部4及び取付基部4から連続するように形成された型成形部5Bの部位5Baを係止するようにされている。また、型成形部5Bの下面には両面テープ8が貼着され型成形部5Bのドア1のパネルに対する固定を補助している。なお、両面テープ8を貼着しなくても型成形部5Bの固定は十分であるが、両面テープ8を併用することにより耐久性がより向上する。
【0020】
これによれば、ウェザーストリップ5の型成された端末部がベルトラインモール11よりも下部位置で両面テープ8だけでなく、サッシュ2と連結された固定部材20によって取付基部4から連続する底部がしっかり安定して固定されるので耐久性が向上する。
【0021】
なお、本実施形態例では自動車のドアに取り付けられたウェザーストリップ端末部の固定構造について説明したが、これに限られず、サッシュの溝部に取り付けられるウェザーストリップ端末部であれば適用できる。
【0022】
【発明の効果】
以上のとおり請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、端末部に型成形部が形成された自動車用ウェザーストリップが挿入され取り付けられるサッシュの一方の側面部を他方の側面部に対して延長し、延長されていない他方の側面部には、終端部から外側に露出したウェザーストリップの取付基部及び型成形部を所定距離よりも長い距離にわたり係止する固定部材が取り付けられているので、型成形端末部をサッシュの終端部から外側に向けて一層延長しても安定して固定することができる。
【0023】
また、請求項3に記載の発明のように、型成形端末部に両面テープを貼着すれば、固定する力は大きくなるので耐久性が向上する。
【0024】
更に、請求項4に記載の発明によれば、ドア周縁に取り付けられたサッシュの一方の側面部の延長と、他方の側面部と連結された固定部材を設けることによりウェザーストリップの型成形端末部をベルトラインモールより下部の位置でしっかり安定して固定することができるので耐久性が向上し、クリップで固定する場合と比較しても外観上見栄えがよい。これによれば、従来のようにベルトラインモールがあるため、モールが車室外側に形成されたサッシュを延長することができなかった場合でも、型成形端末部を確実に延長してベルトラインモールの下部に位置させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自動車用ウェザーストリップ端末部とベルトラインとの位置関係を示す側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る自動車用ウェザーストリップが取り付けられるサッシュ終端部及び固定部材を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る自動車用ウェザーストリップが図2に示すサッシュに固定部材を介して取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造を示す斜視図である。
【図5】図4のB−B線断面図である。
【図6】図4のC−C線断面図である。
【図7】従来例に係る自動車用ウェザーストリップ端末部とベルトラインとの位置関係を示す側面図である。
【図8】従来例に係る自動車用ウェザーストリップが取り付けられるサッシュ終端部を示す斜視図である。
【図9】従来例に係る自動車用ウェザーストリップが図8に示すサッシュに取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図10】従来例に係る自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造を示す斜視図である。
【図11】図10のA−A線断面図である。
【図12】もう一つ別の従来例に係る自動車用ウェザーストリップが図8に示すサッシュに取り付けられた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ドア
2 サッシュ
2A C形部位
2Aa,2Ab 鈎状部
2B モール
3 シールリップ部
4 取付基部
5 ウェザーストリップ
5A 押出成形部
5B 型成形部
5Ba 取付基部4から連続する型成形部5Bの部位
5C ずれ防止及び位置決めをする部位
7 中空シール部
8 両面テープ
9 孔
10 クリップ
11 ベルトラインモール
20 固定部材
20A 係止部
20B 挿入部
L 所定距離
M 溝
S 段状
T 係止部20Aの長さT
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車のドア周縁に設けられたサッシュに取り付けられた自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7乃至図10に示すように、例えばサッシュ付ドア車では、ドア1の周縁に設けられたサッシュ2に、シールリップ部3と取付基部4とが一体成形されたウェザーストリップ5が取り付けられている。ウェザーストリップ5はサブシールとして機能し、ドア閉時にはそのシールリップ部3とともにメインシールの中空シール部7がそれぞれボディに弾接することにより車室内外をシールするようになっている。
サッシュ2は、断面略C字状のC形部位2Aが形成されたフレームモールサッシュであり、車室外側にC形部位2Aから連続するモール2Bが形成されている。そして、そのC形部位2Aで構成される溝部Mに、ウェザーストリップ5の取付基部4が挿入されることでウェザーストリップ5は取り付けられている。
【0003】
ウェザーストリップ5は、押出成形部5Aの端末部に型成形された部分5Bが接続されることによって構成され、型成形部5Bには、サッシュ2の終端部より外側に位置し終端部に当接してウェザーストリップ5のずれ防止及び位置決めをする部位5Cが形成されている。
【0004】
このウェザーストリップ5の端末部の型成形部5Bをドア1のパネル上に固定するには、図10及び図11に示すように、型成形部5Bの下面に両面テープ8を貼着して固定したり、または図12に示すように、型成形部5Bの下部を延設して孔9を形成し、その孔9にクリップ10を挿入して固定する方法が知られていた。
特に図7に示すように、フロントドアの前側やあるいはリヤドアの後側のサッシュ2が下降する部位では、図7及び図10に示すように、ベルトラインモール11があるため、ウェザーストリップ5を保持するサッシュ2を延長しようとしても車室外側に形成されたモール2Bがベルトラインモール11に当接して延長することができなかったので、ベルトラインモール11の位置までサッシュ2の終端部を位置させ、それより外側の型成形部5Bに上述した両面テープ8を使用したり、クリップ10で固定することが行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、両面テープ8による自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造では、テープの耐久性に難があり経時的にハガレの懸念がある。
また、クリップ10の場合には、クリップ10挿入用の孔9を形成する必要があるためサッシュ2に対してウェザーストリップ5の端末部が長くなり見栄えが悪いという問題がある。
【0006】
そこで本発明の目的は、安定して固定し、しかも見栄えのよい自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造は、断面略C字状のC形部位(2A)を有するサッシュ(2)の溝部(M)に挿入され取り付けられたウェザーストリップ(5)の端末部に、サッシュ(2)の終端部より外側に位置し当接してウェザーストリップ(5)のずれ防止及び位置決めをする型成形部(5B)が形成された自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造であって、ウェザーストリップ(5)が係止されるC形部位(2A)の一方の鈎状部(2Aa)を含む側面部を終端部から他方の側面部に対して所定距離(L)程延長するとともに、他方の側面部に、他方の側面部の終端部から外側に露出したウェザーストリップ(5)の取付基部(4)及び型成形部(5B)を所定距離(L)よりも長い距離(T)にわたり係止する固定部材(20)を取り付けて、端末部を固定することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、一方の側面部と他方の側面部とを連設するサッシュ(2)の基底部を終端部より内側に向けて段状(S)に切り欠いて形成したことを特徴とする請求項1に記載の自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造である。
【0009】
更に、請求項3に記載の発明は、型成形部(5B)の下面に両面テープ(8)を貼着したことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造である。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、サッシュ(2)はドア(1)周縁に設けられたものであり、かつウェザーストリップ(5)はドア(1)閉時にボディに弾接して車室内外をシールするものであり、しかも他方の側面部はベルトラインモール(11)側に位置し、固定部材(20)は型成形部(5B)をベルトラインモール(11)より下部の位置で固定するように係止することを特徴とする請求項1乃至3に記載の自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造である。
【0011】
なお、上記の課題を解決するための手段に記載された括弧内の記号は図面及び後述する発明の実施の形態に記載された記号に対応するものである。
【0012】
請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、端末部に型成形部が形成された自動車用ウェザーストリップが挿入され取り付けられるサッシュのC形部位の一方の鈎状部を含む側面部を他方の側面部に対して所定距離程延長するので、挿入されるウェザーストリップの型成形端末部も同じ所定距離程延長する。そして、延長されていない他方の側面部には、終端部から外側に露出したウェザーストリップの取付基部及び型成形部を所定距離よりも長い距離にわたり係止する固定部材が取り付けられているので、型成形端末部をサッシュの終端部から外側に向けて一層延長しても安定して固定することができる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明のように、型成形端末部に両面テープを貼着すれば、固定する力は大きくなるので耐久性が向上する。
【0014】
更に、請求項4に記載の発明によれば、ドア周縁に取り付けられたサッシュの一方の側面部の延長と、他方の側面部と連結された固定部材を設けることによりウェザーストリップの型成形端末部をベルトラインモールより下部の位置でしっかり安定して固定することができるので耐久性が向上し、クリップで固定する場合と比較しても外観上見栄えがよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に実施形態に係る自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造をドアに適用した例を図面を参照して説明する。なお、従来例と同一部分には同一符号を付した。図1は、本発明の実施の形態が適用されたドアを示す側面図である。
【0016】
本発明の実施の形態に係るウェザーストリップ5は、ドア閉時にボディに弾接して車室内外をシールするシールリップ部3と取付基部4とが一体成形されたものであり、取付基部4がドア1の周縁に設けられたサッシュ2の断面略C字状のC形部位2Aで構成される溝部Mに挿入されることで押出成形部5Aが取り付けられている。
その押出成形部5Aの端末部にはサッシュ2の終端部より外側に位置し当接してウェザーストリップ5のずれ防止及び位置決めをする部位5Cを有する型成形部5Bが形成されている。その部位5Cの断面形状はサッシュ2の終端部の断面形状よりも大きくされストッパの役割を果たしている。
【0017】
本発明の実施の形態に係るウェザーストリップ5の端末部を固定する構造は、図2に示すように、サッシュ2の終端部を加工したものに別体の固定部材20を加えて固定するものである。
より具体的に説明するとサッシュ2の終端部は、ウェザーストリップ5の取付基部4が係止されるC形部位2Aの一方の鈎状部2Aaを含む側面部を終端部から他方の鈎状部2Abを含む側面部に対して所定距離L程延長したものであり、一方の側面部と他方の側面部とを連設するサッシュ2の基底部を終端部より内側に向けて段状Sに切り欠くことにより形成されている。
固定部材20は、断面L字状の係止部20Aと断面矩形状の挿入部20Bからなり、係止部20Aの長さTは上述した所定距離Lよりも長くしてある。
【0018】
そして、ウェザーストリップ5の端末部を固定するには、図3乃至図6に示すように、一方の側面部が延長されたサッシュ2の終端部にあわせてウェザーストリップ5の端末部である型成形部5Bを延長して、ベルトラインモール11より下部の位置で固定するようにしている。
このとき、ウェザーストリップ5のずれ防止及び位置決めをする部位5Cは、延長された一方の側面部に当接している。
【0019】
次に、サッシュ2の車室外側にC形部位2Aから連続形成されたモール2B内側とサッシュ2の基底部との隙間に、固定部材20の挿入部20Bを挿入することで他方の側面部に固定部材20を取り付ける。このとき、係止部20Aの長さTは所定距離Lよりも長いので、固定部材20の係止部20Aが、他方の側面部の終端部から外側に露出した押出成形部5Aの取付基部4及び取付基部4から連続するように形成された型成形部5Bの部位5Baを係止するようにされている。また、型成形部5Bの下面には両面テープ8が貼着され型成形部5Bのドア1のパネルに対する固定を補助している。なお、両面テープ8を貼着しなくても型成形部5Bの固定は十分であるが、両面テープ8を併用することにより耐久性がより向上する。
【0020】
これによれば、ウェザーストリップ5の型成された端末部がベルトラインモール11よりも下部位置で両面テープ8だけでなく、サッシュ2と連結された固定部材20によって取付基部4から連続する底部がしっかり安定して固定されるので耐久性が向上する。
【0021】
なお、本実施形態例では自動車のドアに取り付けられたウェザーストリップ端末部の固定構造について説明したが、これに限られず、サッシュの溝部に取り付けられるウェザーストリップ端末部であれば適用できる。
【0022】
【発明の効果】
以上のとおり請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、端末部に型成形部が形成された自動車用ウェザーストリップが挿入され取り付けられるサッシュの一方の側面部を他方の側面部に対して延長し、延長されていない他方の側面部には、終端部から外側に露出したウェザーストリップの取付基部及び型成形部を所定距離よりも長い距離にわたり係止する固定部材が取り付けられているので、型成形端末部をサッシュの終端部から外側に向けて一層延長しても安定して固定することができる。
【0023】
また、請求項3に記載の発明のように、型成形端末部に両面テープを貼着すれば、固定する力は大きくなるので耐久性が向上する。
【0024】
更に、請求項4に記載の発明によれば、ドア周縁に取り付けられたサッシュの一方の側面部の延長と、他方の側面部と連結された固定部材を設けることによりウェザーストリップの型成形端末部をベルトラインモールより下部の位置でしっかり安定して固定することができるので耐久性が向上し、クリップで固定する場合と比較しても外観上見栄えがよい。これによれば、従来のようにベルトラインモールがあるため、モールが車室外側に形成されたサッシュを延長することができなかった場合でも、型成形端末部を確実に延長してベルトラインモールの下部に位置させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自動車用ウェザーストリップ端末部とベルトラインとの位置関係を示す側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る自動車用ウェザーストリップが取り付けられるサッシュ終端部及び固定部材を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る自動車用ウェザーストリップが図2に示すサッシュに固定部材を介して取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造を示す斜視図である。
【図5】図4のB−B線断面図である。
【図6】図4のC−C線断面図である。
【図7】従来例に係る自動車用ウェザーストリップ端末部とベルトラインとの位置関係を示す側面図である。
【図8】従来例に係る自動車用ウェザーストリップが取り付けられるサッシュ終端部を示す斜視図である。
【図9】従来例に係る自動車用ウェザーストリップが図8に示すサッシュに取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図10】従来例に係る自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造を示す斜視図である。
【図11】図10のA−A線断面図である。
【図12】もう一つ別の従来例に係る自動車用ウェザーストリップが図8に示すサッシュに取り付けられた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ドア
2 サッシュ
2A C形部位
2Aa,2Ab 鈎状部
2B モール
3 シールリップ部
4 取付基部
5 ウェザーストリップ
5A 押出成形部
5B 型成形部
5Ba 取付基部4から連続する型成形部5Bの部位
5C ずれ防止及び位置決めをする部位
7 中空シール部
8 両面テープ
9 孔
10 クリップ
11 ベルトラインモール
20 固定部材
20A 係止部
20B 挿入部
L 所定距離
M 溝
S 段状
T 係止部20Aの長さT
Claims (4)
- 断面略C字状のC形部位を有するサッシュの溝部に挿入され取り付けられたウェザーストリップの端末部に、サッシュの終端部より外側に位置し当接してウェザーストリップのずれ防止及び位置決めをする型成形部が形成された自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造であって、
ウェザーストリップが係止される前記C形部位の一方の鈎状部を含む側面部を終端部から他方の側面部に対して所定距離程延長するとともに、他方の側面部に、他方の側面部の終端部から外側に露出したウェザーストリップの取付基部及び前記型成形部を前記所定距離よりも長い距離にわたり係止する固定部材を取り付けて、端末部を固定することを特徴とする自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造。 - 前記一方の側面部と他方の側面部とを連設するサッシュの基底部を終端部より内側に向けて段状に切り欠いて形成したことを特徴とする請求項1に記載の自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造。
- 前記型成形部の下面に両面テープを貼着したことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造。
- 前記サッシュはドア周縁に設けられたものであり、かつ前記ウェザーストリップはドア閉時にボディに弾接して車室内外をシールするものであり、しかも前記他方の側面部はベルトラインモール側に位置し、前記固定部材は前記型成形部をベルトラインモールより下部の位置で固定するように係止することを特徴とする請求項1乃至3に記載の自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13772798A JP3574329B2 (ja) | 1998-05-02 | 1998-05-02 | 自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13772798A JP3574329B2 (ja) | 1998-05-02 | 1998-05-02 | 自動車用ウェザーストリップ端末部の固定構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11314530A JPH11314530A (ja) | 1999-11-16 |
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