JP3571316B2 - 自動二輪車 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動二輪車のタンデムシート及び背もたれ用シーシーバーの取り付け機構に関するものであり、車体フレームのブラケットを後方に延長することなしに、タンデムシート及び背もたれ用シーシーバーを前記ブラケットに安定的に支持させることができるものである。
【0002】
【従来の技術】
タンデムシートを備えた自動二輪車は従来周知であるが、従来のこの種の自動二輪車においては、車体フレームのブラケットをリヤフェンダの領域まで延長させて、これにタンデムシート及び背もたれ用のシーシーバーを取り付けている。このために、車体フレームの全長が長くなっている。他方、全長が長いほど車体フレームの加工、自動二輪車の組み立て作業における車体フレームの取扱い性が悪いという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、車体フレームのブラケットを後方に延長することなしに、タンデムシート及び背もたれ用シーシーバーを前記ブラケットに安定的に取り付けられるように、これらの取り付け、支持機構を工夫することをその課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題解決のために講じた手段は、車両のフレームの後部のシートレールから、当該シートレールとダウンチューブを接続するブラケットにかけて、それらの上部にライダーシートを設け、さらに、当該ライダーシートの後方にタンデムシートと背もたれ用のシーシーバーを設けた自動二輪車を前提として、次の(イ)〜(ホ)によって構成されるものである。
(イ)前記フレーム後部のブラケットに、その後端部とそれより前方部の2箇所にて、リアフェンダと当該リアフェンダの内側に設けた前記背もたれ用シーシーバーの本体付近まで後端が延びる補強用ブラケットとをボルトにより取り付けたこと、
(ロ)前記背もたれ用シーシーバーの本体の下方に、前記リアフェンダをまたがるように左右に分岐し、各々が車両の前後方向に伸びる脚部を一体に設けたこと、
(ハ)前記シーシーバーの前部を前記ブラケットの後端部に取り付けたこと、
(ニ)前記タンデムシートを前記リアフェンダの上部に配置したこと、
(ホ)前記シーシーバーの本体を前記リアフェンダを介して前記補強用ブラケットにより支承させたこと。
【0005】
【作用】
車体フレーム後部のブラケットの後端部とその前方部分との2箇所で、リアフェンダと当該リアフェンダの内側に設けた前記背もたれ用シーシーバーの本体付近まで後端が延びる補強用ブラケットとをボルトにより取り付けたことで、補強用ブラケットが前記ブラケットから後方に延長して設けられた状態になる。そして、ライダーシートの後方に配置したタンデムシートは前記リアフェンダの上部に配置されており、リアフェンダの内側に前記補強用ブラケットが設けられているので、上記タンデムシートはリアフェンダ上で安定的に支持されている。
また、前記背もたれ用シーシーバーの本体の下方に、前記リアフェンダをまたがるように左右に分岐し、各々が車両の前後方向に伸びる脚部を一体に設け、前記シーシーバーの前部を前記ブラケットの後端部に取り付け、前記シーシーバーの本体を前記リアフェンダを介して前記補強用ブラケットにより支承させたことにより、前記シーシーバーがリアフェンダを介して前記補強用ブラケットに安定的に取り付けられる。
それゆえ、タンデムシート及び背もたれが車体フレーム後部のブラケットに安定的に支持される。
【0006】
【実施例】
図中1は自動二輪車本体を示しており、その車体フレーム2のヘッドパイプ3にはフロントフォーク4が旋回可能に支持されている。フロントフォーク4の下部には前輪5が、上部にはハンドル6が各々支持されている。車体フレーム2はヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から車体後方に向かって伸びるメインフレ−ム7とダウンチューブ8とから構成され、前記メインフレーム7の後部にはシートレール9が一体的に形成されている。このシートレール9とダウンチューブ8の後部はブラケット10で接続され、メインフレーム7とダウンチューブ8との間には支持ステー11が設けられている。
これらのメインフレーム7、ダウンチューブ8及び支持ステー11とで形成される空間にはエンジン12が3個のブラケット13を介して搭載され、エンジン12には、その上方に配置された燃料タンク14からキャブレター15を介して燃料が供給されている。
ダウンチューブ8と支持ステー11との接続部にはリアアーム16が回動自在に軸支され、このリアアーム16には後輪17が支持されている。またこのリアアーム16の後端部はサスペンション18を介してブラケット10に支持されている。
ブラケット10の後部にはリアフェンダ19及び本発明の支持部材にかかるシーシーバー22が支持されており、シートレール9からブラケット10にかけてシート(ライダーシート)20が、リアフェンダ19の上部にはタンデムシート21が各々配置されている。
【0007】
リアフェンダ19は板金のプレス部材等を後輪17の上部に沿うような形状に成型して構成されており、その内側には背もたれ用シーシーバー22の本体22b付近まで後端が延びる補強用ブラケット23が設けられている(図2参照)。
また、シーシーバー22は背もたれ用のクッション22aを備えた本体22bの下方にリアフェンダ19にまたがるように左右に分岐し、各々が車両の前後方向に伸びる脚部22cを一体に設けて構成され、リアフェンダ19にまたがる部分の適当な位置で図示していないボルト等の固定部材で脚部材22cがリアフェンダ19及び補強用ブラケット23と共締めされ、その脚部22cも適当な位置でリアフェンダ19等に固定されている。このシーシーバー22は背もたれに使用される関係上大きな負荷がかかるため、比較的剛性の高い素材で作られている。
ブラケット10はその中央付近と後端部とに取付部24、25が設けられており、中央付近の取付部24には取付用ボス24aが設けられている。取付用ボス24aは、一方側にリアフェンダ19及び補強用ブラケット23がボルト26で共締めされ、他方側にはリアサスペンション18がボルト26aで止められている(図3参照、本図は図2におけるA−A断面図である。)。また、図4(図2におけるB−B断面図)に示すようにブラケット10の後端の取付部25にはリアフェンダ19、補強用ブラケット23、シーシーバ一22の脚部22c及びカラー25a、25bがボルト27で共締めされており、リアフェンダ19、補強用ブラケット23は以上説明した2箇所の取付部24、25でブラケット10に固定されている。
【0008】
リアフェンダ19の後方下部にはブラケット31を介してリアフラッシャ30が設けられている。図5(図2におけるC−C断面図)に示すように、前記ブラケット31はリアフェンダ19にボルト32及びナット32aでリジットに固定されており、リアフラッシャ30はこのブラケット31に固定されている。図中34はリアフラッシャ30につながる配線であり、また、35、36は、この配線34をブラケット31及びリアフェンダ19の適当な箇所に取り付けたクランプ位置である。
ブラケット31とシーシーバー22の脚部22cとの間にはゴム製の砲弾型弾性部材33が介装され、ブラケット31、即ちリアフェンダ19の下部が自動二輪車本体1の左右方向に振動するのを抑えている。前記砲弾型弾性部材33は円錐形をしているので、それにかかる荷重が高くなるにつれて、先端部(即ち、先細になっている部分)が変形して総合的な硬度が上がり、たわみにくくなり、反対に荷重が低くなると総合的な硬度が下がり、たわみ易くなるという特性を有する。従って、図5におけるブラケット31とシーシーバー22の脚部22cとの距離を変えるだけで弾性部材を変更することなく、ブラケット31に対するばね常数を変えることができる。
【0009】
リアフェンダ19は上述のように板金のプレス部材で成型され、リアフラッシャ30のブラケット31が取り付けられている位置は補強用ブラケット23から外れているので車体フレーム2から伝わるエンジン12の振動を受けて振動し易く、特に、リアフェンダ19の固有振動周波数とエンジン12の振動周波数とが合ってリアフェンダが共振現象を起こすと、その下部が車両の左右方向に大きく振動するのであるが、本実施例の振動防止構造によれば、背もたれ等として使用されるために比較的剛性が高く、前記リアフェンダ19とは固有振動周波数が異なる、シーシーバー22と、リアフェンダ19にリジットに固定されたリアフラッシャ30用のブラケット31との問に弾性部材33を設け、当該シーシーバー22でリアフラッシャ30用のブラケット31を直接抑えているので、リアフェンダ19の固有振動周波数とエンジン12の振動周波数とが合った場合でも、リアフェンダ19の下部、即ち、リアフラッシャ30のブラケット31の取付部分が共振現象によって車両の左右方向に大きく振動することがない。
【0010】
本実施例においては支持部材に背もたれとして使用されるシーシーバー22を例えば、荷物を積むキャリアやタンデムライダが掴むためのグラブバーに変更することもできる。
【0011】
また、本実施例の振動防止構造は、リアフェンダ19に固定されたリアフラッシャ30のブラケット31とシーシーバー22との問に弾性部材33を介装してリアフラッシャ30の振動を防止しているが、本発明に係るリアフラッシャの取付部分は本実施例に限定されることなく、リアフラッシャが取り付けられている周辺で、弾性体を介することによってリァフラッシャに伝わる振動を吸収しうる範囲であれば任意の位置でよく、例えば、リアフェンダとシーシーバーとの間に弾性部材を介装して直接リアフェンダの振動を防止することによってリアフラッシャの振動を防止するような構造にしてもよいことはもちろんである。
【0012】
【発明の効果】
補強用ブラケット23によりリアフェンダ19の剛性を高めると同時に、タンデムシート21の支持のためにフレームから特別な支持部を後方に突設すること、すなわち、フレームを後方に延長させる必要はない。
また、ブラケット10に補強用ブラケット23が固定され、シーシーバー22の左右一体の脚部22cが補強用ブラケット23に支持される。すなわち、補強用ブラケットがブラケット10から延長されたようなものとなり、リアフェンダの上部にタンデムシート21を取り付けて安定的に保持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリアフラッシャの振動防止構造を採用した自動二輪車の概略側面図である。
【図2】図1の自動二輪車の後部の詳細を示す概略部分拡大図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2のB−B断面図である。
【図5】図2のC−C断面図である。
【図6】(a)、(b)は共に従来のリアフラッシャの振動防止構造を示すリアフラッシャの概略図である。
【符号の説明】
1・・・自動二輪車本体
2・・・車体フレーム
3・・・ヘツドパイプ
4・・・フロントフォーク
5・・・前輪
6・・・ハンドル
7・・・メインフレーム
8・・・ダウンチューブ
9・・・シートレール
10・・・ブラケット
11・・・支持ステー
12・・・エンジン
13・・・ブラケット
14・・・燃料タンク
15・・・キャブレター
16・・・リアアーム
17・・・後輪
18・・・サスペンション
19・・・リアフェンダ
20・・・シート(ライダーシート)
21・・・タンデムシート
22・・・シーシーバー
23・・・補強用ブラケット
24・・・取付部
24a・・・取付用ボス
25・・・取付部( 後端)
26・・・ボルト
26a・・・ボルト
27・・・ボルト
30・・・リアフラッシャ
31・・・ブラケット
32・・・ボルト
32a・・・ナット
33・・・弾性部材
34・・・配線
35・・・クランプ位置
36・・・クランプ位置
60・・・リアフラッシャ
61・・・ステー
62・・・弾性体
63・・・リアフラッシャ
64・・・グロメット
65・・・リアフェンダ
【産業上の利用分野】
本発明は、自動二輪車のタンデムシート及び背もたれ用シーシーバーの取り付け機構に関するものであり、車体フレームのブラケットを後方に延長することなしに、タンデムシート及び背もたれ用シーシーバーを前記ブラケットに安定的に支持させることができるものである。
【0002】
【従来の技術】
タンデムシートを備えた自動二輪車は従来周知であるが、従来のこの種の自動二輪車においては、車体フレームのブラケットをリヤフェンダの領域まで延長させて、これにタンデムシート及び背もたれ用のシーシーバーを取り付けている。このために、車体フレームの全長が長くなっている。他方、全長が長いほど車体フレームの加工、自動二輪車の組み立て作業における車体フレームの取扱い性が悪いという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、車体フレームのブラケットを後方に延長することなしに、タンデムシート及び背もたれ用シーシーバーを前記ブラケットに安定的に取り付けられるように、これらの取り付け、支持機構を工夫することをその課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題解決のために講じた手段は、車両のフレームの後部のシートレールから、当該シートレールとダウンチューブを接続するブラケットにかけて、それらの上部にライダーシートを設け、さらに、当該ライダーシートの後方にタンデムシートと背もたれ用のシーシーバーを設けた自動二輪車を前提として、次の(イ)〜(ホ)によって構成されるものである。
(イ)前記フレーム後部のブラケットに、その後端部とそれより前方部の2箇所にて、リアフェンダと当該リアフェンダの内側に設けた前記背もたれ用シーシーバーの本体付近まで後端が延びる補強用ブラケットとをボルトにより取り付けたこと、
(ロ)前記背もたれ用シーシーバーの本体の下方に、前記リアフェンダをまたがるように左右に分岐し、各々が車両の前後方向に伸びる脚部を一体に設けたこと、
(ハ)前記シーシーバーの前部を前記ブラケットの後端部に取り付けたこと、
(ニ)前記タンデムシートを前記リアフェンダの上部に配置したこと、
(ホ)前記シーシーバーの本体を前記リアフェンダを介して前記補強用ブラケットにより支承させたこと。
【0005】
【作用】
車体フレーム後部のブラケットの後端部とその前方部分との2箇所で、リアフェンダと当該リアフェンダの内側に設けた前記背もたれ用シーシーバーの本体付近まで後端が延びる補強用ブラケットとをボルトにより取り付けたことで、補強用ブラケットが前記ブラケットから後方に延長して設けられた状態になる。そして、ライダーシートの後方に配置したタンデムシートは前記リアフェンダの上部に配置されており、リアフェンダの内側に前記補強用ブラケットが設けられているので、上記タンデムシートはリアフェンダ上で安定的に支持されている。
また、前記背もたれ用シーシーバーの本体の下方に、前記リアフェンダをまたがるように左右に分岐し、各々が車両の前後方向に伸びる脚部を一体に設け、前記シーシーバーの前部を前記ブラケットの後端部に取り付け、前記シーシーバーの本体を前記リアフェンダを介して前記補強用ブラケットにより支承させたことにより、前記シーシーバーがリアフェンダを介して前記補強用ブラケットに安定的に取り付けられる。
それゆえ、タンデムシート及び背もたれが車体フレーム後部のブラケットに安定的に支持される。
【0006】
【実施例】
図中1は自動二輪車本体を示しており、その車体フレーム2のヘッドパイプ3にはフロントフォーク4が旋回可能に支持されている。フロントフォーク4の下部には前輪5が、上部にはハンドル6が各々支持されている。車体フレーム2はヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から車体後方に向かって伸びるメインフレ−ム7とダウンチューブ8とから構成され、前記メインフレーム7の後部にはシートレール9が一体的に形成されている。このシートレール9とダウンチューブ8の後部はブラケット10で接続され、メインフレーム7とダウンチューブ8との間には支持ステー11が設けられている。
これらのメインフレーム7、ダウンチューブ8及び支持ステー11とで形成される空間にはエンジン12が3個のブラケット13を介して搭載され、エンジン12には、その上方に配置された燃料タンク14からキャブレター15を介して燃料が供給されている。
ダウンチューブ8と支持ステー11との接続部にはリアアーム16が回動自在に軸支され、このリアアーム16には後輪17が支持されている。またこのリアアーム16の後端部はサスペンション18を介してブラケット10に支持されている。
ブラケット10の後部にはリアフェンダ19及び本発明の支持部材にかかるシーシーバー22が支持されており、シートレール9からブラケット10にかけてシート(ライダーシート)20が、リアフェンダ19の上部にはタンデムシート21が各々配置されている。
【0007】
リアフェンダ19は板金のプレス部材等を後輪17の上部に沿うような形状に成型して構成されており、その内側には背もたれ用シーシーバー22の本体22b付近まで後端が延びる補強用ブラケット23が設けられている(図2参照)。
また、シーシーバー22は背もたれ用のクッション22aを備えた本体22bの下方にリアフェンダ19にまたがるように左右に分岐し、各々が車両の前後方向に伸びる脚部22cを一体に設けて構成され、リアフェンダ19にまたがる部分の適当な位置で図示していないボルト等の固定部材で脚部材22cがリアフェンダ19及び補強用ブラケット23と共締めされ、その脚部22cも適当な位置でリアフェンダ19等に固定されている。このシーシーバー22は背もたれに使用される関係上大きな負荷がかかるため、比較的剛性の高い素材で作られている。
ブラケット10はその中央付近と後端部とに取付部24、25が設けられており、中央付近の取付部24には取付用ボス24aが設けられている。取付用ボス24aは、一方側にリアフェンダ19及び補強用ブラケット23がボルト26で共締めされ、他方側にはリアサスペンション18がボルト26aで止められている(図3参照、本図は図2におけるA−A断面図である。)。また、図4(図2におけるB−B断面図)に示すようにブラケット10の後端の取付部25にはリアフェンダ19、補強用ブラケット23、シーシーバ一22の脚部22c及びカラー25a、25bがボルト27で共締めされており、リアフェンダ19、補強用ブラケット23は以上説明した2箇所の取付部24、25でブラケット10に固定されている。
【0008】
リアフェンダ19の後方下部にはブラケット31を介してリアフラッシャ30が設けられている。図5(図2におけるC−C断面図)に示すように、前記ブラケット31はリアフェンダ19にボルト32及びナット32aでリジットに固定されており、リアフラッシャ30はこのブラケット31に固定されている。図中34はリアフラッシャ30につながる配線であり、また、35、36は、この配線34をブラケット31及びリアフェンダ19の適当な箇所に取り付けたクランプ位置である。
ブラケット31とシーシーバー22の脚部22cとの間にはゴム製の砲弾型弾性部材33が介装され、ブラケット31、即ちリアフェンダ19の下部が自動二輪車本体1の左右方向に振動するのを抑えている。前記砲弾型弾性部材33は円錐形をしているので、それにかかる荷重が高くなるにつれて、先端部(即ち、先細になっている部分)が変形して総合的な硬度が上がり、たわみにくくなり、反対に荷重が低くなると総合的な硬度が下がり、たわみ易くなるという特性を有する。従って、図5におけるブラケット31とシーシーバー22の脚部22cとの距離を変えるだけで弾性部材を変更することなく、ブラケット31に対するばね常数を変えることができる。
【0009】
リアフェンダ19は上述のように板金のプレス部材で成型され、リアフラッシャ30のブラケット31が取り付けられている位置は補強用ブラケット23から外れているので車体フレーム2から伝わるエンジン12の振動を受けて振動し易く、特に、リアフェンダ19の固有振動周波数とエンジン12の振動周波数とが合ってリアフェンダが共振現象を起こすと、その下部が車両の左右方向に大きく振動するのであるが、本実施例の振動防止構造によれば、背もたれ等として使用されるために比較的剛性が高く、前記リアフェンダ19とは固有振動周波数が異なる、シーシーバー22と、リアフェンダ19にリジットに固定されたリアフラッシャ30用のブラケット31との問に弾性部材33を設け、当該シーシーバー22でリアフラッシャ30用のブラケット31を直接抑えているので、リアフェンダ19の固有振動周波数とエンジン12の振動周波数とが合った場合でも、リアフェンダ19の下部、即ち、リアフラッシャ30のブラケット31の取付部分が共振現象によって車両の左右方向に大きく振動することがない。
【0010】
本実施例においては支持部材に背もたれとして使用されるシーシーバー22を例えば、荷物を積むキャリアやタンデムライダが掴むためのグラブバーに変更することもできる。
【0011】
また、本実施例の振動防止構造は、リアフェンダ19に固定されたリアフラッシャ30のブラケット31とシーシーバー22との問に弾性部材33を介装してリアフラッシャ30の振動を防止しているが、本発明に係るリアフラッシャの取付部分は本実施例に限定されることなく、リアフラッシャが取り付けられている周辺で、弾性体を介することによってリァフラッシャに伝わる振動を吸収しうる範囲であれば任意の位置でよく、例えば、リアフェンダとシーシーバーとの間に弾性部材を介装して直接リアフェンダの振動を防止することによってリアフラッシャの振動を防止するような構造にしてもよいことはもちろんである。
【0012】
【発明の効果】
補強用ブラケット23によりリアフェンダ19の剛性を高めると同時に、タンデムシート21の支持のためにフレームから特別な支持部を後方に突設すること、すなわち、フレームを後方に延長させる必要はない。
また、ブラケット10に補強用ブラケット23が固定され、シーシーバー22の左右一体の脚部22cが補強用ブラケット23に支持される。すなわち、補強用ブラケットがブラケット10から延長されたようなものとなり、リアフェンダの上部にタンデムシート21を取り付けて安定的に保持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリアフラッシャの振動防止構造を採用した自動二輪車の概略側面図である。
【図2】図1の自動二輪車の後部の詳細を示す概略部分拡大図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2のB−B断面図である。
【図5】図2のC−C断面図である。
【図6】(a)、(b)は共に従来のリアフラッシャの振動防止構造を示すリアフラッシャの概略図である。
【符号の説明】
1・・・自動二輪車本体
2・・・車体フレーム
3・・・ヘツドパイプ
4・・・フロントフォーク
5・・・前輪
6・・・ハンドル
7・・・メインフレーム
8・・・ダウンチューブ
9・・・シートレール
10・・・ブラケット
11・・・支持ステー
12・・・エンジン
13・・・ブラケット
14・・・燃料タンク
15・・・キャブレター
16・・・リアアーム
17・・・後輪
18・・・サスペンション
19・・・リアフェンダ
20・・・シート(ライダーシート)
21・・・タンデムシート
22・・・シーシーバー
23・・・補強用ブラケット
24・・・取付部
24a・・・取付用ボス
25・・・取付部( 後端)
26・・・ボルト
26a・・・ボルト
27・・・ボルト
30・・・リアフラッシャ
31・・・ブラケット
32・・・ボルト
32a・・・ナット
33・・・弾性部材
34・・・配線
35・・・クランプ位置
36・・・クランプ位置
60・・・リアフラッシャ
61・・・ステー
62・・・弾性体
63・・・リアフラッシャ
64・・・グロメット
65・・・リアフェンダ
Claims (1)
- 車両のフレームの後部のシートレールから、当該シートレールとダウンチューブを接続するブラケットにかけて、それらの上部にライダーシートを設け、さらに、当該ライダーシートの後方にタンデムシートと背もたれ用のシーシーバーを設けた自動二輪車において、
前記フレーム後部のブラケットに、その後端部とそれより前方部の2箇所にて、リアフェンダと当該リアフェンダの内側に設けた前記背もたれ用シーシーバーの本体付近まで後端が延びる補強用ブラケットとをボルトにより取り付け、
前記背もたれ用シーシーバーの本体の下方に、前記リアフェンダをまたがるように左右に分岐し、各々が車両の前後方向に伸びる脚部を一体に設け、
前記シーシーバーの前部を前記ブラケットの後端部に取り付け、
前記タンデムシートが前記リアフェンダの上部に配置されており、
前記シーシーバーの本体が前記リアフェンダを介して前記補強用ブラケットにより支承されていることを特徴とする自動二輪車。
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JP2001305145A JP3571316B2 (ja) | 2001-10-01 | 2001-10-01 | 自動二輪車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001305145A JP3571316B2 (ja) | 2001-10-01 | 2001-10-01 | 自動二輪車 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP3571316B2 true JP3571316B2 (ja) | 2004-09-29 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005088842A (ja) * | 2003-09-19 | 2005-04-07 | Yamaha Motor Co Ltd | 自動二輪車の後輪用泥除け装置 |
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2001
- 2001-10-01 JP JP2001305145A patent/JP3571316B2/ja not_active Expired - Fee Related
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