JP3562030B2 - 酸素センサの異常診断装置 - Google Patents
酸素センサの異常診断装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3562030B2 JP3562030B2 JP13824495A JP13824495A JP3562030B2 JP 3562030 B2 JP3562030 B2 JP 3562030B2 JP 13824495 A JP13824495 A JP 13824495A JP 13824495 A JP13824495 A JP 13824495A JP 3562030 B2 JP3562030 B2 JP 3562030B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- current
- voltage
- oxygen sensor
- sensor
- oxygen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
この発明は、限界電流方式の酸素センサに適用される異常診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば自動車用エンジンにおいては、排気ガス中の酸素濃度に応じて空燃比をリニアに検出する限界電流方式の酸素センサが採用されている。この限界電流方式の酸素センサは、電圧印加時に酸素濃度に対応したほぼ一定の限界電流を出力する電圧−電流特性を有し、前記自動車用エンジンの空燃比制御システムでは、その時の限界電流値に応じて空燃比が求められる。
【0003】
また、上記限界電流方式の酸素センサでは、そのセンサ異常を精度良く検出する技術が要望されており、この種の技術として例えば特開平1−262460号公報では、酸素センサの電圧−電流特性における平坦領域(限界電流域)で印加電圧を徐々に変化させ、その際の限界電流の低下の程度に応じて酸素センサの劣化状況を診断するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報では、例えば断線時等、センサ出力が変化しないような異常発生時にその異常を検出することができない。つまり、上記公報の診断方法では、断線異常時のセンサ出力が「0mA」のまま変化しない場合に、正常であると誤判定してしまうおそれがあった。
【0005】
また、センサ出力(限界電流)が「0mA」であれば、断線異常であると判定することも考えられるが、酸素センサが正常であっても理想空燃比(ストイキ)でセンサ出力(限界電流)が「0mA」となるため、単にセンサ出力を判定するだけでは確実な異常判定を行うことができなかった。
【0006】
この発明は、上記問題に着目してなされたものであって、その目的とするところは、限界電流式酸素センサの異常を容易に且つ正確に検出することができる酸素センサの異常診断装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、電圧印加時に酸素濃度に対応したほぼ一定の限界電流を出力する電圧−電流特性を有する酸素センサに適用される異常診断装置であって、前記酸素センサの電圧−電流特性上、酸素濃度に関係なく正の電流又は負の電流が流れる電圧領域の診断用電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段により診断用電圧を印加した際に、前記酸素センサにより検出される電流値が少なくとも「0」を含む所定の電流範囲内にあれば、当該酸素センサが異常である旨を診断する異常診断手段とを備えることを要旨としている。
【0008】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記異常診断手段は、前記酸素センサにより検出される電流値が「0」の時に断線、素子割れ、導通不良、酸欠のいずれかの異常であるとする。
【0009】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の発明において、自動車用エンジンの排気管に設けられ、カップ状に形成された酸素濃度検出素子の内側に酸素濃度既知のガスを導くと共に、その外側に排気ガスを導く酸素センサに適用され、前記異常診断手段は、前記電圧印加手段による電圧印加から所定時間が経過した後に前記酸素センサにより検出される電流値が少なくとも「0」を含む所定の電流範囲内にあれば、当該酸素センサが異常である旨を診断する。
【0010】
【作用】
請求項1に記載の発明によれば、電圧印加手段は、酸素センサの電圧−電流特性上、酸素濃度に関係なく正の電流又は負の電流が流れる電圧領域の診断用電圧を印加する。異常診断手段は、電圧印加手段により診断用電圧を印加した際に、酸素センサにより検出される電流値が少なくとも「0」を含む所定の電流範囲内にあれば、当該酸素センサが異常である旨を診断する。
【0011】
要するに、酸素センサは、電圧印加時に酸素濃度に対応したほぼ一定の限界電流を出力する電圧−電流特性を有している。この場合、同電圧−電流特性においては、自動車の空燃比制御における理想空燃比であれば限界電流が「0」になる。また、酸素過多域(リーン領域)では限界電流が正の電流に、酸素過小域(リッチ領域)では限界電流が負の電流になる。一方、酸素センサが正常であれば、酸素濃度に関係なく正の電流又は負の電流が流れる電圧領域が存在し、同電圧領域では理想空燃比であっても正又は負の電流が流れる。
【0012】
従って、上記電圧領域で診断用電圧を設定し、その電圧印加に伴うセンサ電流により異常診断を実施することにより、容易に且つ正確に異常診断が実施できる。このとき、センサ電流が「0」を含む所定範囲内にあれば、その時の酸素濃度に関係なく異常の旨が断定できるため、他のソフトウエア処理等を必要とすることなく、簡単な処理で異常診断が実現される。つまり、センサ電流がほぼ「0」の場合には、それが酸素濃度状態によるものか、異常によるものかを判別する処理が必要になるが、上記構成ではこれを必要としない。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、異常診断手段は、酸素センサにより検出される電流値が「0」の時に断線、素子割れ、導通不良、酸欠のいずれかの異常であるとする。つまり、上述の電圧領域ではセンサ電流が流れるはずであるため、センサ電流=0であれば、異常であると特定できる。
【0014】
なお、センサ電流=0となる異常としては、素子割れも考えられる。即ち、この種の限界電流式酸素センサは、濃淡電池形で構成されているため、素子(固体電解質からなる酸素濃度検出素子)が割れてしまうと、素子内外が連通し、ガスの濃度差がなくなる。よって、センサ電流が「0」になる。そこで、本明細書では、断線異常とは、センサ電流が「0」になる異常のことを広義に意味し、素子割れ異常をも含むものとする。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、異常診断手段は、電圧印加手段による電圧印加から所定時間が経過した後に、酸素センサにより検出される電流値が少なくとも「0」を含む所定の電流範囲内にあれば、当該酸素センサが異常である旨を診断する。つまり、酸素濃度検出素子(例えば、ジルコニア等の固体電解質)をカップ状に形成し、その内側に酸素濃度既知のガス(例えば、大気)を導くと共に、その外側に排気ガス中に導くようにした酸素センサでは、酸素濃度検出素子の内外の酸素イオン伝導性を利用して限界電流を検出する。ところが、酸素濃度検出素子の内側(大気室)に通じる通路が塞がると、同室内の酸素が欠乏し、正常な酸素濃度の検出動作が確保できなくなる。この場合、酸素過小域(リッチ領域)でのセンサ電流が流れなくなるが、酸素濃度検出素子の内側(大気室)に残留する酸素により瞬間的にはセンサ電流が流れる。従って、電圧印加後、所定時間経ってから異常診断を行うことで、上記如く時差的に異常の症状が現れる場合にも対処でき、正確な異常診断が可能となる。
【0016】
【実施例】
(第1実施例)
以下、この発明を自動車用内燃機関の空燃比制御装置にて具体化した第1実施例を図面に従って説明する。
【0017】
図1は、本実施例における内燃機関の空燃比制御装置の概要を示す構成図である。図1において、4気筒火花点火式ガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)1には吸気管2と排気管3とが接続されている。吸気管2の途中にはサージタンク4が設けられ、同サージタンク4の上流側には、図示しないアクセルペダルの踏み込み操作に連動するスロットルバルブ5が配設されている。また、エンジン1における各気筒毎の吸気管(吸気ポート)2には、各気筒の燃焼室7に燃料(ガソリン)を噴射供給するためのインジェクタ6が配設されている。
【0018】
各気筒の燃焼室7には点火プラグ8が配設されている。イグナイタ10ではバッテリ11の電圧から高電圧が生成され、その高電圧がディストリビュータ12により各点火プラグ8に分配される。ディストリビュータ12には、エンジン1のクランク軸の回転に伴い所定のクランク角毎(例えば、30°CA毎)にクランク角信号を発生するクランク角センサ21が配設されている。また、サージタンク4には吸気管内圧力センサ22が設けられ、同センサ22により吸気管内圧力(吸気負圧)が検出される。エンジン1のシリンダブロックにはエンジン冷却水の温度を検出するための水温センサ23が設けられている。
【0019】
また、エンジン1の排気管3には限界電流式の酸素センサ26が設けられており、この酸素センサ26は排気ガス中の酸素濃度に比例してリニアな検出信号を出力する。なお、酸素センサ26の下流には図示しない触媒コンバータが配設されており、同コンバータにて排気ガスが浄化されるようになっている。
【0020】
上記各センサの検出信号は電子制御装置(以下、ECUという)40に入力される。ECU40は、バッテリ11を電源として動作し、イグニションスイッチ28のオン信号によりエンジン1を始動させると共に、エンジン運転中は酸素センサ26の出力信号に基づいて空燃比補正係数を増減補正することで空燃比を目標空燃比(例えば、理論空燃比)近傍にフィードバック制御する。また、ECU40は後述するセンサ異常診断処理を実行して酸素センサ26の異常の有無を診断し、異常時には警告灯29を点灯して運転者に異常発生の旨を警告する。
【0021】
図3は、酸素センサ26の概略断面、及び酸素センサ26の電圧−電流特性を示す図である。図3(a)において、酸素センサ26は排気管3の内部に向けて突設されており、同センサ26はカバー31、センサ本体32及びヒータ33に大別される。カバー31は断面コ字状をなし、その周壁にはカバー内外を連通する多数の小孔31aが形成されている。センサ本体32は空燃比リーン領域における酸素濃度、若しくは空燃比リッチ領域における一酸化炭素(CO)等の可燃ガス濃度に対応する限界電流を発生する。
【0022】
センサ本体32の構成について詳述する。センサ本体32において、断面カップ状に形成された固体電解質34の外表面には、排気ガス側電極層36が固着され、内表面には大気側電極層37が固着されている。また、排気ガス側電極層36の外側には、プラズマ溶射法等により拡散抵抗層35が形成されている。固体電解質34は、ZrO2 、HfO2 、ThO2 、Bi2 O3 等にCaO、MgO、Y2 O3 、Yb2 O3 等を安定剤として固溶させた酸素イオン伝導性酸化物焼結体からなり、拡散抵抗層35は、アルミナ、マグネシャ、ケイ石質、スピネル、ムライト等の耐熱性無機物質からなる。排気ガス側電極層36及び大気側電極層37は共に、白金等の触媒活性の高い貴金属からなり、固体電解質34の表面に多孔質の化学メッキ等にて形成されている。なお、排気ガス側電極層36の面積及び厚さは、10〜100mm2 及び0.5〜2.0μm程度となっており、一方、大気側電極層37の面積及び厚さは、10mm2 以上及び0.5〜2.0μm程度となっている。固体電解質34は、酸素濃度検出素子に相当する。
【0023】
ヒータ33は大気側電極層37内の大気室38に収容されており、その発熱エネルギーによりセンサ本体32(大気側電極層37、固体電解質34、排気ガス側電極層36及び拡散抵抗層35)を加熱する。ヒータ33は、センサ本体32を活性化するに十分な発熱容量を有している。
【0024】
また、酸素センサ26の一部は排気管3外部に露出しており、その露出部にはキャップ39が取り付けられている。キャップ39には、大気室38に大気を導入するための大気導入孔39aが形成されている。
【0025】
上記構成の酸素センサ26において、センサ本体32は理論空燃比点にて濃淡起電力を発生し、理論空燃比点よりリーン領域の酸素濃度(固体電解質34内の酸素イオンの流れ)に応じた限界電流を発生する。この場合、酸素濃度に対応する限界電流は、排気ガス側電極層36の面積、拡散抵抗層35の厚さ、気孔率及び平均孔径により決定される。また、センサ本体32は酸素濃度を直線的特性にて検出し得るものであるが、このセンサ本体32を活性化するのに約650℃以上の高温が必要とされると共に、同センサ本体32の活性温度範囲が狭いため、エンジン1の排気ガスのみによる加熱では活性領域を制御できない。そのため、ヒータ33の加熱制御によりセンサ本体32の温度制御が実施される。なお、理論空燃比よりもリッチ側の領域では、未燃ガスである一酸化炭素(CO)の濃度が空燃比に対してほぼリニアに変化し、センサ本体32はCO濃度に応じた限界電流を発生する。
【0026】
また、図3(b)に示すように、酸素センサ26の電圧−電流特性は、当該酸素センサ26の検出酸素濃度(空燃比)に比例するセンサ本体32の固体電解質34への流入電流と、同固体電解質34への印加電圧との関係が直線的であることを示す。そして、センサ本体32が活性状態にあるとき、図示の特性線L1でもって安定した状態を示す。かかる場合、特性線L1の電圧軸Vに平行な直線部分がセンサ本体32の限界電流を特定する。この限界電流の増減は空燃比の増減(即ち、リーン・リッチ)に対応しており、空燃比がリーン側になるほど限界電流は増大し、空燃比がリッチ側になるほど限界電流は減少する。
【0027】
また、この電圧−電流特性において電圧軸Vに平行な直線部分よりも小さい電圧域は抵抗支配域となっており、その抵抗支配域における特性線L1の傾きは、センサ本体32における固体電解質34の内部抵抗により特定される。この内部抵抗は温度変化に伴い変化するため、センサ本体32の温度が低下すると内部抵抗の増大により上記傾きが小さくなる。なお、同図において、空燃比が理想空燃比(ストイキ)である場合には、センサ電流(限界電流)が「0」となる。抵抗支配域における特性線L1は、酸素センサ26の起電力により僅かに正電圧側にずれている。
【0028】
そして、特性線L1において、センサ本体32の固体電解質34に印加電圧Vaを印加すれば、その時の空燃比に対応した限界電流値Iaが検出されることになる。この場合、エンジン1が空燃比のリーン領域のみを使用する、いわゆる”リーンバーンエンジン”であれば、限界電流は常に正の電流値となる。また、上記リーンバーンエンジンでは、センサ本体32の固体電解質34に負の印加電圧Vnを印加することにより、センサ本体32に流れる電流が酸素濃度に依存せず温度のみに比例する負のセンサ電流Inが検出される。但し、リッチ領域の空燃比を検出する場合には、負側(又は正側)の印加電圧を印加することにより、そのリッチ空燃比に応じた負の限界電流が検出されることになる。
【0029】
一方、図3(b)において、電圧V1は理想空燃比(ほぼ14.7)における限界電流域(V軸に一致した平坦域)の下限よりも小さな電圧であり、その電圧V1以下の電圧領域(図のA1で示す領域)は、いかなる空燃比であってもセンサ電流が負の電流値となる領域に相当する。また、電圧V2は理想空燃比における限界電流域の上限よりも大きな電圧であり、その電圧V2以上の電圧領域(図のA2で示す領域)は、いかなる空燃比であってもセンサ電流が正の電流値となる領域に相当する。
【0030】
図2は、ECU40の電気的構成を示す図である(但し、酸素センサ26のキャップ39を省略して示す)。図2において、センサ本体32の排気ガス側電極層36には、バイアス制御回路41が接続され、同バイアス制御回路41にはセンサ電流検出回路45を介してセンサ本体32の大気側電極層37が接続されている。バイアス制御回路41は正バイアス用直流電源42、負バイアス用直流電源43及び切り換えスイッチ回路44によって構成されている。正バイアス用直流電源42の負側電極及び負バイアス用直流電源43の正側電極は共に排気ガス側電極層36に接続されている。
【0031】
切り換えスイッチ回路44は、第1切り換え状態にて正バイアス用直流電源42の正側電極のみをセンサ電流検出回路45に接続すると共に、第2切り換え状態にて負バイアス用直流電源43の負側電極のみをセンサ電流検出回路45に接続する。つまり、切り換えスイッチ回路44が第1切り換え状態にある場合、正バイアス用直流電源42がセンサ本体32の固体電解質34を正バイアスし、同固体電解質34には正方向の電流が流れる。一方、切り換えスイッチ回路44が第2切り換え状態にある場合、負バイアス用直流電源43が固体電解質34を負バイアスし、同固体電解質34には負方向の電流が流れる。
【0032】
センサ電流検出回路45は、センサ本体32の大気側電極層37から切り換えスイッチ回路44へ流れる電流又はその逆方向へ流れる電流、つまり、固体電解質34を流れる電流を検出する。また、ヒータ制御回路46は、酸素センサ26の素子温やヒータ温度に応じてバッテリ電源VBからヒータ33に供給される電力をデューティ制御し、ヒータ33の加熱制御を行う。ヒータ33に流れる電流は電流検出抵抗50により検出される。
【0033】
A/D変換器47は、センサ電流、ヒータ電流、及びヒータ33の印加電圧をデジタル信号に変換してマイクロコンピュータ48に出力する。マイクロコンピュータ48は、各種演算処理を実行するCPU48aやROM,RAMからなるメモリ48b等により構成され、所定のコンピュータプログラムに従いバイアス制御回路41及びヒータ制御回路46を制御する。エンジン制御部49は、エンジン情報としての前記各種センサ信号を入力し、吸気温、吸気負圧、冷却水温、エンジン回転数、車速等を検知する。そして、これらのエンジン情報に基づきインジェクタ6による燃料噴射を制御する。また、マイクロコンピュータ48からの異常判定信号に従い警告灯を点灯表示させる。なお、本実施例では、マイクロコンピュータ48内のCPU48aにより電圧印加手段及び異常診断手段が構成されている。
【0034】
次に、本実施例における空燃比検出処理及び異常診断処理の内容につい説明する。なお、図4は、酸素センサ26の各種の異常形態を示す図である。図5は、ECU40内のCPU48aにより実行され、空燃比検出及び酸素センサ26の異常診断を行う空燃比検出ルーチンを示すフローチャートである。
【0035】
先ず、図4(a)〜(c)を用いて酸素センサ26の異常形態を説明する。なお、図4の特性線L2は異常時の電圧−電流特性を示す。つまり、図4(a)は、センサ電流が全く流れない異常(i=0)を示す。具体的には、酸素センサ26の素子割れやワイヤハーネス等の断線時には上記異常が発生する。
【0036】
また、図4(b)は、僅かにセンサ電流が流れるものの、その電流値が微小である異常を示す。具体的には、酸素センサ26を電気的に接続するコネクタの導通不良が発生した時に上記異常が発生する。即ち、例えばコネクタが外れかかったり、コネクタの導通部に錆が発生したりした場合には、コネクタの導通抵抗が約100〜200kΩに増大し(通常は1Ω程度)、上記事態を招く。
【0037】
さらに、図4(c)は、負の電圧印加時にのみ電流が微小になる異常を示す。具体的には、例えば酸素センサ26に取り付けられたキャップ39の大気導入孔39a(図3参照)がゴミや油等で塞がってしまった場合、同センサ26の大気室38へ大気が導入できなくなり、同大気室38内の酸素が欠乏する(酸欠状態となる)。この場合、酸素センサ26の固体電解質34での酸素イオン伝導が妨げられ、負の電流が減少して上記異常を招く。
【0038】
次いで、図5の空燃比検出ルーチンを説明する。さて、イグニションスイッチ28のオン操作に伴うECU40への電源投入に伴い図5のルーチンが開始され、CPU48aは、先ずステップ101で前回の異常診断から所定時間(例えば、1〜数秒程度)が経過したか否かを判別する。このとき、ステップ101が否定判別されれば、CPU48aはステップ102に進み、それ以降の空燃比検出処理(ステップ102〜104)を実施する。また、ステップ101が肯定判別されれば、CPU48aはステップ105に進み、それ以降の異常診断処理(ステップ105〜110)を実施する。
【0039】
詳しくは、ステップ101が否定判別された場合、CPU48aはステップ102で空燃比を検出するための印加電圧Va(図3参照)を設定し、その電圧Vaを酸素センサ26に印加する。この場合、印加電圧Vaは固定値であっても可変値であってもよい。印加電圧Vaを可変値とする場合、例えば図6に示す印加電圧設定線L3を用い、その設定線L3上でその時の限界電流値Ia(空燃比)に応じた印加電圧Vaを設定する(Va=Z・Ia+Ve)。但し、設定線L3の傾きZは素子の内部抵抗にほぼ一致し、V軸との切片Veは理想空燃比(Ia=0mA)での限界電流域のほぼ中間点に相当する。
【0040】
そして、Va印加後、CPU48aは、ステップ103で図2のセンサ電流検出回路45により検出された限界電流値Iaを検知し、続くステップ104で図7の限界電流−空燃比マップを用いてその時の限界電流値Iaに対応する空燃比を求める。この空燃比の検出結果は、マイクロコンピュータ48からエンジン制御部49に送られ、エンジン制御部49はその時の空燃比に応じた空燃比フィードバック制御を実行する。以後、ステップ101が肯定判別されるまで、CPU48aはステップ101〜104を繰り返し実行する。
【0041】
一方、ステップ101が肯定判別されると、CPU48aはステップ105に進み、診断用電圧としての負の印加電圧Vnを印加する。ここで「Vn」は、図3に示す電圧−電流特性上、必ず負のセンサ電流Inが流れるような電圧値(Vn<V1)であり、本実施例ではVn=−0.2〔ボルト〕に設定されている。
【0042】
そして、Vn印加後、CPU48aは、ステップ106で図2のセンサ電流検出回路45により検出された負のセンサ電流Inを検知し、続くステップ107で当該負のセンサ電流Inが所定の異常判定値Inc(本実施例では、−5mA)よりも小さい値であるか否かを判別する。このとき、例えば前述の図4(a),(b)に示す形態の異常(断線異常等)が発生していればIn≒0〔mA〕となり、ステップ107が否定判別される(In≧Inc)。即ち、負のセンサ電流Inは少なくとも「0」を含む所定範囲内の電流値となる。かかる場合、CPU48aはステップ110に進み、異常判定信号をエンジン制御部49に対して出力する。このとき、In=0〔mA〕であるなら、断線又は素子割れがあるものとしてそれを特定する情報を出力してもよい。エンジン制御部49は、CPU48aからの異常判定信号を受けて警告灯29を点灯表示させると共に、空燃比フィードバック制御を中断する。
【0043】
また、ステップ107が肯定判別された場合(In<Inc)、CPU48aはステップ108に進み、所定時間Ta(本実施例では、100ms)だけ待機する。そして、所定時間Taの待機後、CPU48aはステップ109で再びその時の負のセンサ電流Inが所定の異常判定値Inc(−5mA)よりも小さい値であるか否かを判別する。この場合、酸素センサ26が正常であれば負のセンサ電流は異常判定値Incよりも小さく(In<Inc)、CPU48aはステップ109を肯定判別してステップ101に戻る。その後、CPU48aは、再びステップ102〜104で空燃比検出を実施する。
【0044】
また、ステップ109において酸素センサ26が異常であればIn≧Incとなり、CPU48aはステップ109を否定判別してステップ110に進む。つまり、例えば前述の図4(c)に示す形態の異常(酸欠異常)が発生した場合には、図8に示すように、負の印加電圧Vnが印加された直後に大気室38内に残留している酸素により瞬間的に負の電流が流れるものの、所定時間Taの待機中にその酸素がなくなると、酸素センサ26の固体電解質34での酸素イオン伝導が妨げられ、負のセンサ電流が殆ど流れなくなる。なお、図8の実線は正常時の動作を示す。そのため、上記の酸欠異常時には、ステップ107で正常判定された後、ステップ109で異常判定される。
【0045】
以上詳述したように本実施例によれば、酸素センサ26の電圧−電流特性上、必ず負の電流が流れる電圧領域で診断用電圧(Vn)を設定し、その電圧印加に伴うセンサ電流Inにより異常診断を実施したため、容易に且つ正確な異常診断が実現できる。
【0046】
このとき、限界電流式酸素センサに関する従来の開示技術は、主に限界電流域(電圧−電流特性の平坦領域)に着目したものであったため、酸素センサの断線異常を特定することが困難であったが、本実施例では限界電流域から外れた領域(実際には、限界電流域の下限,上限±0.1V程度)に着目することで断線異常を特定することができる。このとき、コネクタの導通不良等、微小電流しか流れない異常も検出できる。
【0047】
また、負のセンサ電流Inが「0」を含む所定範囲内にあれば、その時の空燃比に関係なく異常の旨が断定できるため、CPU48aによる他の確認処理を必要とすることない。つまり、異常診断時の印加電圧を特定せずにセンサ電流で異常診断する場合、仮にセンサ電流=0〔mA〕となると、それが実際に理想空燃比であることによるものか、断線異常によるものかを判別する処理が必要になるが、上記構成では上記処理を行わなくとも断線異常であると特定できる。その結果、CPU48a(又はエンジン制御部49)による演算負荷増大を招くことなく正確な異常診断を行うことができる。
【0048】
また、本実施例の特徴として、診断用電圧(Vn)の印加直後に負のセンサ電流Inによる異常診断を行うと共に、所定時間Taの待機後に再度負のセンサ電流Inによる異常診断を行うようにしたため、酸素センサ26の酸欠異常等、時差的に異常の症状が現れる場合にも対処できる。
【0049】
(第2実施例)
以下、第2実施例について第1実施例との相違点のみを説明する。図9は第2実施例における空燃比検出ルーチンを示すフローチャートである。
【0050】
図9において、ステップ201〜204は、図5のステップ101〜104の処理と同じであり、通常時はステップ201が否定判別されて空燃比検出処理が実施される。また、所定の診断周期(1〜数秒)で異常診断処理(ステップ205〜208)が実施される。このとき、CPU48aは、ステップ205で診断用電圧としての正の印加電圧Vpを印加する。ここで「Vp」は、図10に示す電圧−電流特性上、いかなる空燃比であっても必ず正のセンサ電流Ipが流れるような電圧値(Vp>V2)であり(図10のA2領域の電圧値)、本実施例ではVp=1.0〔ボルト〕に設定されている。
【0051】
そして、Vp印加後、CPU48aは、ステップ206で正のセンサ電流Ipを検出し、続くステップ207で当該正のセンサ電流Ipが所定の異常判定値Ipc(本実施例では、1mA)よりも大きい値であるか否かを判別する。このとき、酸素センサ26が正常であれば正のセンサ電流Ipが異常判定値Ipcよりも大きな値となり(Ip>Ipc)、CPU48aはステップ207を肯定判別してステップ201に戻る。
【0052】
また、例えば前述の図4(a),(b)に示す形態の異常(断線異常等)が発生していればIp≒0〔mA〕となり、ステップ207が否定判別される(Ip≦Ipc)。かかる場合、CPU48aはステップ208に進み、異常判定信号をエンジン制御部49に対して出力する。エンジン制御部49は、CPU48aからの異常判定信号を受けて警告灯29を点灯表示させると共に、空燃比制御を中断する。
【0053】
以上第2実施例では、診断用電圧として正の印加電圧Vpを用いて異常診断を行ったが、電圧−電流特性上、いかなる空燃比でもセンサ電流が正の電流値となるような診断用電圧を用いることにより、上記第1実施例と同様に、容易且つ正確に異常診断を行うことができる。
【0054】
なお、本発明は上記実施例の他に、次の様態にて具体化することができる。
上記第1実施例では、図5のフローで診断用電圧としての負の印加電圧Vnを「−0.2ボルト」としたが、勿論これを変更してもよい。この場合、変更しうる範囲は、図3(b)のA1領域内の電圧であればよい。
【0055】
また、上記第2実施例では、図9のフローで診断用電圧としての正の印加電圧Vnを「1.0ボルト」としたが、勿論これを変更してもよい。この場合、変更しうる範囲は、図3(b)のA2領域内の電圧であればよい。
【0056】
また、上述した図3(b)の酸素センサ26の電圧−電流特性においては、抵抗支配域における特性線L1の傾きが素子の内部抵抗値に相当する。従って、この内部抵抗値から抵抗支配域の直線のV軸との切片(V1)を求め、この「V1」を求めた上で、特性上、必ず負のセンサ電流Inが流れる負の印加電圧Vnを設定するようにしてもよい(Vn<V1)。
【0057】
さらに、上記実施例では、異常診断時において、負の電流を判定する際には負のセンサ電流Inが−5mAよりも上か否かを判別し、正の電流を判定する際には正のセンサ電流Ipが1mAよりも下か否かを判別したが、いずれも場合にも単にセンサ電流が「0」か否かを判別するように変更してもよい。
【0058】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、限界電流式酸素センサの異常を容易に且つ正確に検出することができるという優れた効果を発揮する。
【0059】
請求項2に記載の発明によれば、酸素センサの異常を特定することができる。請求項3に記載の発明によれば、診断用電圧を印加したタイミングに対して時差的にその症状が現れる異常をも検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における空燃比制御装置の概略を示す全体構成図。
【図2】ECU内の電気的構成を示す図。
【図3】酸素センサの断面構成、及び同センサの電圧−電流特性を示す図。
【図4】酸素センサの異常形態を示す図。
【図5】空燃比検出ルーチンを示すフローチャート。
【図6】電圧−電流特性に印加電圧設定線を付記した図。
【図7】限界電流−空燃比の関係を示すマップ。
【図8】印加電圧とセンサ電流の波形を示すタイムチャート。
【図9】第2実施例における空燃比検出ルーチンを示すフローチャート。
【図10】電圧−電流特性を示す図。
【符号の説明】
1…エンジン、3…排気管、26…酸素センサ、34…酸素濃度検出素子としての固体電解質、48a…電圧印加手段,異常診断手段としてのCPU。
Claims (3)
- 電圧印加時に酸素濃度に対応したほぼ一定の限界電流を出力する電圧−電流特性を有する酸素センサに適用される異常診断装置であって、
前記酸素センサの電圧−電流特性上、酸素濃度に関係なく正の電流又は負の電流が流れる電圧領域の診断用電圧を印加する電圧印加手段と、
前記電圧印加手段により診断用電圧を印加した際に、前記酸素センサにより検出される電流値が少なくとも「0」を含む所定の電流範囲内にあれば、当該酸素センサが異常である旨を診断する異常診断手段と
を備えることを特徴とする酸素センサの異常診断装置。 - 前記異常診断手段は、前記酸素センサにより検出される電流値が「0」の時に断線、素子割れ、導通不良、酸欠のいずれかの異常であるとする請求項1に記載の酸素センサの異常診断装置。
- 自動車用エンジンの排気管に設けられ、カップ状に形成された酸素濃度検出素子の内側に酸素濃度既知のガスを導くと共に、その外側に排気ガスを導く酸素センサに適用され、
前記異常診断手段は、前記電圧印加手段による電圧印加から所定時間が経過した後に前記酸素センサにより検出される電流値が少なくとも「0」を含む所定の電流範囲内にあれば、当該酸素センサが異常である旨を診断する請求項1又は2に記載の酸素センサの異常診断装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13824495A JP3562030B2 (ja) | 1995-06-05 | 1995-06-05 | 酸素センサの異常診断装置 |
GB9611656A GB2301901B (en) | 1995-06-05 | 1996-06-04 | Apparatus and method for diagnosing degradation or malfunction of oxygen sensor |
US08/655,097 US5781878A (en) | 1995-06-05 | 1996-06-04 | Apparatus and method for diagnosing degradation or malfunction of oxygen sensor |
DE19622625.2A DE19622625B4 (de) | 1995-06-05 | 1996-06-05 | Vorrichtung und Verfahren zum Diagnostizieren einer Verschlechterung oder einer Funktionsstörung eines Sauerstoffsensors |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13824495A JP3562030B2 (ja) | 1995-06-05 | 1995-06-05 | 酸素センサの異常診断装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08327586A JPH08327586A (ja) | 1996-12-13 |
JP3562030B2 true JP3562030B2 (ja) | 2004-09-08 |
Family
ID=15217447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13824495A Expired - Lifetime JP3562030B2 (ja) | 1995-06-05 | 1995-06-05 | 酸素センサの異常診断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3562030B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008004462A1 (fr) | 2006-07-03 | 2008-01-10 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Appareil de diagnostic de panne de détecteur de gaz d'échappement |
JP2008051700A (ja) * | 2006-08-25 | 2008-03-06 | Toyota Motor Corp | 空燃比センサの制御装置 |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4048489B2 (ja) | 2003-03-24 | 2008-02-20 | トヨタ自動車株式会社 | 酸素センサの異常検出装置および異常検出方法 |
JP4483715B2 (ja) | 2005-06-10 | 2010-06-16 | トヨタ自動車株式会社 | 排気ガスセンサの故障検出装置 |
JP4595718B2 (ja) * | 2005-07-05 | 2010-12-08 | トヨタ自動車株式会社 | 空燃比センサの異常検出装置並びに同異常検出装置を備える内燃機関 |
JP4577160B2 (ja) * | 2005-09-01 | 2010-11-10 | トヨタ自動車株式会社 | 排気ガスセンサの故障検出装置 |
JP2007247412A (ja) * | 2006-03-13 | 2007-09-27 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の空燃比制御装置 |
JP2007247413A (ja) * | 2006-03-13 | 2007-09-27 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の制御装置 |
DE102009027378A1 (de) * | 2009-07-01 | 2011-01-05 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren und Diagnosevorrichtung zur Diagnose einer beheizbaren Abgassonde einer Brennkraftmaschine |
JP5212420B2 (ja) * | 2010-04-27 | 2013-06-19 | トヨタ自動車株式会社 | 空燃比センサの結線検査方法 |
JP6123498B2 (ja) * | 2013-06-04 | 2017-05-10 | 株式会社デンソー | ガスセンサ制御装置 |
JP6214975B2 (ja) | 2013-09-10 | 2017-10-18 | 日本特殊陶業株式会社 | 負荷駆動装置及びセンサ制御装置 |
JP6065888B2 (ja) * | 2014-07-29 | 2017-01-25 | トヨタ自動車株式会社 | 空燃比センサの異常診断装置 |
JP6311578B2 (ja) * | 2014-11-11 | 2018-04-18 | トヨタ自動車株式会社 | 空燃比センサの異常診断装置 |
JPWO2023181582A1 (ja) * | 2022-03-25 | 2023-09-28 |
-
1995
- 1995-06-05 JP JP13824495A patent/JP3562030B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008004462A1 (fr) | 2006-07-03 | 2008-01-10 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Appareil de diagnostic de panne de détecteur de gaz d'échappement |
JP2008051700A (ja) * | 2006-08-25 | 2008-03-06 | Toyota Motor Corp | 空燃比センサの制御装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08327586A (ja) | 1996-12-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3711582B2 (ja) | 酸素濃度検出装置 | |
JP3562030B2 (ja) | 酸素センサの異常診断装置 | |
JP3891234B2 (ja) | 内燃機関の空燃比センサ系異常診断装置 | |
US10365183B2 (en) | Abnormality diagnosis system of air-fuel ratio sensor | |
US8260576B2 (en) | Exhaust gas sensor abnormality diagnostic device | |
US7614392B2 (en) | Diagnostic method and control apparatus for gas sensor | |
US10151262B2 (en) | Abnormality diagnosis system of air-fuel ratio sensors | |
GB2301901A (en) | Diagnosing degradation of a limiting current oxygen sensor. | |
US9903292B2 (en) | Abnormality diagnosis system of air-fuel ratio sensor | |
US6055972A (en) | Air fuel ratio control apparatus having air-fuel ratio control point switching function | |
US20200141892A1 (en) | Failure detection apparatus for gas sensor and failure detection method for gas sensor | |
JP6119434B2 (ja) | ガスセンサ制御装置 | |
JP3420932B2 (ja) | ガス濃度センサの素子抵抗検出方法 | |
US11078858B2 (en) | Control apparatus for an internal combustion engine | |
US6957563B2 (en) | Abnormality detection device for air-fuel ratio sensor | |
JPH1019827A (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置 | |
JP4033228B2 (ja) | 酸素濃度検出装置 | |
JP4069887B2 (ja) | 酸素濃度検出装置 | |
JP3446400B2 (ja) | 内燃機関の空燃比制御システム異常診断装置 | |
JP2015075082A (ja) | 空燃比センサの制御装置 | |
JP2010159720A (ja) | 空燃比センサの診断装置 | |
EP1637719A2 (en) | Exhaust gas sensor activation judgement and air fuel ratio control system and method | |
CN113389625A (zh) | 用于排气传感器的控制装置 | |
JP2022085177A (ja) | 空燃比センサの故障検出装置 | |
JP2016211429A (ja) | 下流側空燃比センサの異常診断装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040511 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040524 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100611 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110611 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110611 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120611 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120611 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140611 Year of fee payment: 10 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |