JP3557908B2 - 放電加工装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、加工液中に設けられた電極と被加工物間に加工電力を供給し、被加工物を加工する放電加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来の放電加工装置の電源回路を示したものであり、図において、1は電極、2は被加工物、3は電圧を可変とした電圧電源、4は抵抗を可変とした電流制限用抵抗、5はパルス電圧を供給するためのスイッチング素子、6はスイッチング素子5のスイッチング制御を行うスイッチング制御回路、7は静電容量を可変としたコンデンサ、8は電極1と被加工物2で形成される加工間隙の極間浮遊静電容量、9は極間における放電発生を電圧の立ち下がりにより検出する放電検出回路である。
【0003】
次に、従来の放電加工装置の動作について説明する。図9において、スイッチング制御回路6によりスイッチング素子5をオンすることにより、電圧を可変とした電圧電源3によって決定される電圧が、電極1と被加工物2の間に形成される極間に供給される。放電検出回路9は、極間において放電が発生し電極1と被加工物2の間の印加電圧が所定の電圧レベルより小さくなった場合に放電を検出し、その結果をスイッチング制御回路6に送る。スイッチング制御回路6は放電の発生から所定の時間だけスイッチング素子5をオンにした後、所定の時間だけスイッチング素子5をオフにする。図10は極間の電圧波形及び電流波形を示したものであり、パルス幅として設定された所定のオン時間Tonだけパルス電流が供給され、その後所定のオフ時間Toffが休止時間となる。また、Tdは無負荷電圧印加時間である。以上の電源制御を行うことにより放電加工が進行する。
【0004】
このような電源回路においては、通常の放電状態では、図10に示すような矩形波電流が極間に供給されるが、極間と回路定数の状態により、電流が所定のオン時間Tonの間維持できず、図11のようにオン時間Ton中にパルス電流が遮断する場合がある。こうした現象はパルス切れとして知られ、電極消耗の増加、加工速度の低下などの原因となる。一般に、(1)パルス電流の波高値が小さいほど、すなわち電流制限用抵抗が大きいほど、(2)回路がキャパシティブであるほど、すなわちコンデンサ7の静電容量及び極間浮遊静電容量8が大きく、回路のインダクタンスが小さいほど、パルス電流は遮断しやすく、通常はパルス切れが発生しないような回路定数の組合せを選択して加工を行う。しかしながら、加工面積が大きくなった場合には、極間浮遊静電容量8が増大してパルス切れの頻度が増大し、その結果、電極消耗の増大、加工速度の低下を招く。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の放電加工装置は、上記のように構成されており、加工面積が大きい場合、あるいは加工中に加工面積が増大した場合に、極間浮遊静電容量8が増大しパルス切れの頻度が高くなり、結果として電極消耗が著しく増大するなど、加工精度の劣化を招いていた。また、パルス切れの発生によって加工効率が低下し、加工速度が著しく増大するなど、放電加工の基本特性が極度に損なわれるという問題点があった。
また、パルス切れ頻度や割合を検出し、パルス切れを防止する方法として、特開平4−322910号公報、特開平7−256514号公報などが開示されている。これらの方法は、パルス切れの頻度・割合を検出し、パルス切れが増大した場合にパルス切れを発生しにくくしたもの、すなわち、コンデンサ放電後の電流アークを持続させることにより、電極消耗特性、加工速度を改善したものである。こうした方法は、ある程度の大きさの面積についての加工においては効果があるものの、(1)電極面積がさらに大きくなっていくと、パルス切れを防止することは困難となる、(2)パルス切れを防止するためには直流パルスのエネルギーを増大させることになり、結果として加工面あらさが劣化してしまう、という問題点があった。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、大面積の加工においてパルス切れが多発する場合に、電極消耗を低減するとともに、加工速度の低下を防止し、加工速度、加工精度等の基本性能を著しく改善できる放電加工装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る放電加工装置は、パルス電圧による放電電流のアークの遮断を検出するパルス切れ検出手段と、全放電パルスに対する上記パルス切れを起こしたパルスの比率を演算する演算手段と、上記演算手段による演算結果に基づき印加電圧を減少させるよう制御する制御手段を備えたものである。
【0008】
また、この発明に係る放電加工装置は、パルス電圧による放電電流のアークの遮断を検出するパルス切れ検出手段と、全放電パルスに対する上記パルス切れを起こしたパルスの比率を演算する演算手段と、上記演算手段による演算結果に基づき放電パルス電流の波高値を減少させるよう制御する制御手段を備えたものである。
【0009】
さらに、この発明に係る放電加工装置は、パルス電圧による放電電流のアークの遮断を検出するパルス切れ検出手段と、全放電パルスに対する上記パルス切れを起こしたパルスの比率を演算する演算手段と、上記演算手段による演算結果に基づき上記コンデンサの静電容量を増大させるよう制御する制御手段を備えたものである。
【0010】
さらにまた、この発明に係る放電加工装置は、パルス電圧による放電電流のアークの遮断を検出するパルス切れ検出手段と、全放電パルスに対する上記パルス切れを起こしたパルスの比率を演算する演算手段と、上記演算手段による演算結果に基づき、電極1と被加工物2で形成される加工間隙を制御するサーボ系(以下、極間サーボという。)の基準電圧を減少させるよう制御する制御手段を備えたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1を示す構成図であり、従来の技術で説明した図9と同一の符号である1〜9については説明を省略する。図1において、10はオン時間Ton中に放電検出後の電圧の立ち上がりを検出することによりパルス切れの発生を検出するパルス切れ検出回路、11は全パルス数Nonに対するパルス切れを起こしたパルスの数Nsの比率を求めるパルス切れ比率演算器、12はパルス切れ比率が増大した際に、電圧電源3の電圧を減少させるよう制御する電源電圧制御器である。
【0012】
次に、動作について説明する。従来の技術同様、スイッチング制御回路6によりスイッチング素子5をオンすることにより、電圧を可変とした電圧電源3により決定される電圧が、電極1と被加工物2の間に形成される極間に供給される。放電検出回路9は、極間において放電が発生し、電極1と被加工物2の間の印加電圧が所定の電圧レベルより小さくなった場合に放電を検出し、その結果をスイッチング制御回路6に送る。スイッチング制御回路6は放電の発生から所定の時間だけスイッチング素子5をオンにした後、所定の時間だけスイッチング素子5をオフにする。
【0013】
従来の技術で説明したとおり、加工面積が小さく、極間における静電容量が小さい場合、図10に示したように、パルス幅として設定された所定のオン時間Tonだけパルス電流が供給され、その後、所定のオフ時間Toffが休止時間となる。このような電源制御を行うことにより放電加工が進行する。
【0014】
加工面積が大きい場合、あるいは加工中に加工面積が増大した場合、極間における静電容量が著しく増大するため、パルス電流のパルス切れが発生するようになる。ある程度の電極面積までは回路定数を変更するなどによりパルス切れを抑制することは可能であるが、電極面積がさらに多くなり、10,000mm2 程度以上の面積にて5μmRmax以下の面あらさの仕上加工の場合、パルス切れの防止は困難となる場合が多い。
【0015】
一方、通常の極性と逆の極性、すなわち電極極性がマイナス(−)の場合は、電極極性がプラス(+)の場合と異なり、逆にパルス幅が短い波形の方が消耗が少ないことが知られている。例えば10,000mm2程度以上の面積について、電極極性がプラス(+)でパルス切れの頻発する状態で加工を行うより、電極極性をマイナス(−)として適当な0.01〜0.1μF程度のコンデンサを付加し、0.1〜0.5μs程度とパルス幅の短いコンデンサ電流波形にて加工をした方が電極消耗も少なく、加工速度も速い。
【0016】
パルス切れ検出回路10は図11に示したようなパルス切れの発生を、オン時間Ton中に放電検出の後の電圧の立ち上がりがあるかを検出することにより検出し、パルス切れを起こしたパルスの数Nsを出力する。パルス切れ比率演算器11は、全放電パルスの数Nonとパルス切れ検出回路10の出力Nsの比率を計算し、その結果を電源電圧制御器12に送る。電源電圧制御器12は、パルス切れ比率演算器11の出力結果に基づき、パルス切れの比率が増大した場合に、電極極性をマイナス(−)とし、電源電圧を低くするよう電圧電源を制御する。
【0017】
図2はこの場合の極間の電圧波形及び電流波形を示したものである。上記動作により、極間に印加される電圧が低くなり、極間間隙が減少することから、極間における静電容量が増大する。極間における静電容量の増大により、コンデンサ放電後のパルスが確実に遮断され、コンデンサ放電のみの均一な電流波形による加工が行われる。このように、従来とは逆にコンデンサ放電後の直流パルスを意図的に遮断し、コンデンサ放電電流のみの波形で加工を行うことにより、電極消耗が低減するとともに加工速度が増大する。
【0018】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2を示す構成図であり、実施の形態1の図1と同一の符号である1〜11については説明を省略する。図3において、13はパルス切れ比率が増大した際に、放電パルス電流の波高値を減少させるよう制御する電流制限用抵抗制御器である。
【0019】
次に動作について説明する。基本的な動作は実施の形態1と同様であり、パルス切れ比率演算器11は、全放電パルスの数Nonとパルス切れ検出回路10の出力Nsの比率を計算し、その結果を電流制限用抵抗制御器13に送る。電流制限用抵抗制御器13は、パルス切れ比率演算器11の出力結果に基づき、パルス切れの比率が増大した場合に、電極極性をマイナス(−)とし、放電パルス電流の波高値を減少させるよう、電流制限用抵抗4の値を制御する。
【0020】
図4はこの場合の極間の電圧波形及び電流波形を示したものである。上記動作により、極間に供給される放電パルス電流の波高値が減少し、パルス切れ頻度を低減させるため、コンデンサ放電後のパルスが確実に遮断され、コンデンサ放電のみの均一な電流波形による加工が行われる。このように、従来とは逆にコンデンサ放電後の直流パルスを意図的に遮断し、コンデンサ放電電流のみの波形で加工を行うことにより、電極消耗が低減するとともに加工速度が増大する。
【0021】
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3を示す構成図であり、実施の形態1の図1と同一の符号である1〜11については説明を省略する。図5において、14はパルス切れ比率が増大した際に、コンデンサ7の容量を増大するよう制御するコンデンサ容量切換制御器である。静電容量を可変としたコンデンサ7及びコンデンサの静電容量切換制御器14の構成としては、例えば、複数のコンデンサを並列配置し、切換接続可能とすればよい。あるいは、コンデンサのロータとステータの対向面積を変化させて、静電容量を連続的に変化させるように制御可能としてもよい。
【0022】
次に、動作について説明する。基本的な動作は実施の形態1と同様であり、パルス切れ比率演算器11は、全放電パルスの数Nonとパルス切れ検出回路10の出力Nsの比率を計算し、その結果をコンデンサ容量切換制御器14に送る。コンデンサ容量切換制御器14は、パルス切れ比率演算器11の出力結果に基づき、パルス切れの比率が増大した場合に、電極極性をマイナス(−)とし、コンデンサ7の容量を大きくする。
【0023】
図6はこの場合の極間の電圧波形及び電流波形を示したものである。上記動作により、回路の静電容量が大きくなり、コンデンサ放電後のパルスが確実に遮断され、コンデンサ放電のみの均一な電流波形による加工が行われる。このように、従来とは逆にコンデンサ放電後の直流パルスを意図的に遮断し、コンデンサ放電電流のみの波形で加工を行うことにより、電極消耗が低減するとともに加工速度が増大する。
【0024】
実施の形態4.
図7は、この発明の実施の形態4を示す構成図であり、実施の形態1の図1と同一の符号である1〜11については説明を省略する。図7において、15はパルス切れ比率が増大した際に、極間サーボの基準電圧を減少させるよう制御する極間基準電圧制御器、16は極間の平均加工電圧を検出する極間電圧検出器、17は設定された極間サーボの基準電圧に極間電圧検出器16により検出された加工電圧を近づけるよう、電極1と被加工物2で形成される加工間隙を制御する駆動制御器である。
【0025】
次に、動作について説明する。基本的な動作は実施の形態1と同様であり、パルス切れ比率演算器11は、全放電パルスの数Nonとパルス切れ検出回路10の出力Nsの比率を計算し、その結果を極間基準電圧制御器15に送る。極間基準電圧制御器15は、パルス切れ比率演算器11の出力結果に基づき、パルス切れの比率が増大した場合に、電極極性をマイナス(−)とし、極間基準電圧を減少させるよう制御する。
【0026】
図8はこの場合の極間の電圧波形及び電流波形を示したものである。上記動作により、極間基準電圧が小さくなるため、極間間隙は減少し、極間の静電容量は増大する。よってコンデンサ放電後のパルスが確実に遮断され、コンデンサ放電のみの均一な電流波形による加工が行われる。このように、従来とは逆にコンデンサ放電後の直流パルスを意図的に遮断し、コンデンサ放電電流のみの波形で加工を行うことにより、電極消耗が低減するとともに加工速度が増大する。
【0027】
なお、実施の形態1〜4の説明におけるパルス切れ検出回路10はパルス切れの発生を、オン時間Ton中に放電検出後の電圧の立ち上がりを検出することにより検出したが、パルス切れによってオン時間Ton中の放電検出の頻度が増大することから、放電による電圧低下により検出し、電圧の低下、すなわち電圧立ち上がりの回数をNsとしてパルス切れ比率演算器11に送るようにしても良い。
【0028】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、パルス切れの抑制が困難な大面積の加工において、コンデンサ放電電流以外のパルスを確実に遮断した均一なコンデンサ放電電流での加工を行うことができ、電極消耗が低減されるとともに、加工速度の低下が防止できる。さらに、加工中に加工面積が変化し、パルス切れの発生頻度が増加していくような加工の場合にも、均一なコンデンサ放電電流が得られるよう自動的に調整することができ、ひいては加工速度、加工精度等の基本性能を著しく改善した放電加工装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1における極間の電圧波形及び電流波形の説明図である。
【図3】この発明の実施の形態2を示す構成図である。
【図4】この発明の実施の形態2における極間の電圧波形及び電流波形の説明図である。
【図5】この発明の実施の形態3を示す構成図である。
【図6】この発明の実施の形態3における極間の電圧波形及び電流波形の説明図である。
【図7】この発明の実施の形態4を示す構成図である。
【図8】この発明の実施の形態4における極間の電圧波形及び電流波形の説明図である。
【図9】従来の放電加工装置の電源回路の構成図である。
【図10】安定加工時における極間の電圧波形及び電流波形の説明図である。
【図11】パルス切れ発生時における極間の電圧波形及び電流波形の説明図である。
【符号の説明】
1 電極 2 被加工物
3 電圧電源 4 電流制限用抵抗
5 スイッチング素子 6 スイッチング制御回路
7 コンデンサ 8 極間浮遊静電容量
9 放電検出回路 10 パルス切れ検出回路
11 パルス切れ比率演算器 12 電源電圧制御器
13 電流制限用抵抗制御器 14 コンデンサ容量切換制御器
15 極間基準電圧制御器 16 極間電圧検出器
17 駆動制御器
【発明の属する技術分野】
この発明は、加工液中に設けられた電極と被加工物間に加工電力を供給し、被加工物を加工する放電加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来の放電加工装置の電源回路を示したものであり、図において、1は電極、2は被加工物、3は電圧を可変とした電圧電源、4は抵抗を可変とした電流制限用抵抗、5はパルス電圧を供給するためのスイッチング素子、6はスイッチング素子5のスイッチング制御を行うスイッチング制御回路、7は静電容量を可変としたコンデンサ、8は電極1と被加工物2で形成される加工間隙の極間浮遊静電容量、9は極間における放電発生を電圧の立ち下がりにより検出する放電検出回路である。
【0003】
次に、従来の放電加工装置の動作について説明する。図9において、スイッチング制御回路6によりスイッチング素子5をオンすることにより、電圧を可変とした電圧電源3によって決定される電圧が、電極1と被加工物2の間に形成される極間に供給される。放電検出回路9は、極間において放電が発生し電極1と被加工物2の間の印加電圧が所定の電圧レベルより小さくなった場合に放電を検出し、その結果をスイッチング制御回路6に送る。スイッチング制御回路6は放電の発生から所定の時間だけスイッチング素子5をオンにした後、所定の時間だけスイッチング素子5をオフにする。図10は極間の電圧波形及び電流波形を示したものであり、パルス幅として設定された所定のオン時間Tonだけパルス電流が供給され、その後所定のオフ時間Toffが休止時間となる。また、Tdは無負荷電圧印加時間である。以上の電源制御を行うことにより放電加工が進行する。
【0004】
このような電源回路においては、通常の放電状態では、図10に示すような矩形波電流が極間に供給されるが、極間と回路定数の状態により、電流が所定のオン時間Tonの間維持できず、図11のようにオン時間Ton中にパルス電流が遮断する場合がある。こうした現象はパルス切れとして知られ、電極消耗の増加、加工速度の低下などの原因となる。一般に、(1)パルス電流の波高値が小さいほど、すなわち電流制限用抵抗が大きいほど、(2)回路がキャパシティブであるほど、すなわちコンデンサ7の静電容量及び極間浮遊静電容量8が大きく、回路のインダクタンスが小さいほど、パルス電流は遮断しやすく、通常はパルス切れが発生しないような回路定数の組合せを選択して加工を行う。しかしながら、加工面積が大きくなった場合には、極間浮遊静電容量8が増大してパルス切れの頻度が増大し、その結果、電極消耗の増大、加工速度の低下を招く。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の放電加工装置は、上記のように構成されており、加工面積が大きい場合、あるいは加工中に加工面積が増大した場合に、極間浮遊静電容量8が増大しパルス切れの頻度が高くなり、結果として電極消耗が著しく増大するなど、加工精度の劣化を招いていた。また、パルス切れの発生によって加工効率が低下し、加工速度が著しく増大するなど、放電加工の基本特性が極度に損なわれるという問題点があった。
また、パルス切れ頻度や割合を検出し、パルス切れを防止する方法として、特開平4−322910号公報、特開平7−256514号公報などが開示されている。これらの方法は、パルス切れの頻度・割合を検出し、パルス切れが増大した場合にパルス切れを発生しにくくしたもの、すなわち、コンデンサ放電後の電流アークを持続させることにより、電極消耗特性、加工速度を改善したものである。こうした方法は、ある程度の大きさの面積についての加工においては効果があるものの、(1)電極面積がさらに大きくなっていくと、パルス切れを防止することは困難となる、(2)パルス切れを防止するためには直流パルスのエネルギーを増大させることになり、結果として加工面あらさが劣化してしまう、という問題点があった。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、大面積の加工においてパルス切れが多発する場合に、電極消耗を低減するとともに、加工速度の低下を防止し、加工速度、加工精度等の基本性能を著しく改善できる放電加工装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る放電加工装置は、パルス電圧による放電電流のアークの遮断を検出するパルス切れ検出手段と、全放電パルスに対する上記パルス切れを起こしたパルスの比率を演算する演算手段と、上記演算手段による演算結果に基づき印加電圧を減少させるよう制御する制御手段を備えたものである。
【0008】
また、この発明に係る放電加工装置は、パルス電圧による放電電流のアークの遮断を検出するパルス切れ検出手段と、全放電パルスに対する上記パルス切れを起こしたパルスの比率を演算する演算手段と、上記演算手段による演算結果に基づき放電パルス電流の波高値を減少させるよう制御する制御手段を備えたものである。
【0009】
さらに、この発明に係る放電加工装置は、パルス電圧による放電電流のアークの遮断を検出するパルス切れ検出手段と、全放電パルスに対する上記パルス切れを起こしたパルスの比率を演算する演算手段と、上記演算手段による演算結果に基づき上記コンデンサの静電容量を増大させるよう制御する制御手段を備えたものである。
【0010】
さらにまた、この発明に係る放電加工装置は、パルス電圧による放電電流のアークの遮断を検出するパルス切れ検出手段と、全放電パルスに対する上記パルス切れを起こしたパルスの比率を演算する演算手段と、上記演算手段による演算結果に基づき、電極1と被加工物2で形成される加工間隙を制御するサーボ系(以下、極間サーボという。)の基準電圧を減少させるよう制御する制御手段を備えたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1を示す構成図であり、従来の技術で説明した図9と同一の符号である1〜9については説明を省略する。図1において、10はオン時間Ton中に放電検出後の電圧の立ち上がりを検出することによりパルス切れの発生を検出するパルス切れ検出回路、11は全パルス数Nonに対するパルス切れを起こしたパルスの数Nsの比率を求めるパルス切れ比率演算器、12はパルス切れ比率が増大した際に、電圧電源3の電圧を減少させるよう制御する電源電圧制御器である。
【0012】
次に、動作について説明する。従来の技術同様、スイッチング制御回路6によりスイッチング素子5をオンすることにより、電圧を可変とした電圧電源3により決定される電圧が、電極1と被加工物2の間に形成される極間に供給される。放電検出回路9は、極間において放電が発生し、電極1と被加工物2の間の印加電圧が所定の電圧レベルより小さくなった場合に放電を検出し、その結果をスイッチング制御回路6に送る。スイッチング制御回路6は放電の発生から所定の時間だけスイッチング素子5をオンにした後、所定の時間だけスイッチング素子5をオフにする。
【0013】
従来の技術で説明したとおり、加工面積が小さく、極間における静電容量が小さい場合、図10に示したように、パルス幅として設定された所定のオン時間Tonだけパルス電流が供給され、その後、所定のオフ時間Toffが休止時間となる。このような電源制御を行うことにより放電加工が進行する。
【0014】
加工面積が大きい場合、あるいは加工中に加工面積が増大した場合、極間における静電容量が著しく増大するため、パルス電流のパルス切れが発生するようになる。ある程度の電極面積までは回路定数を変更するなどによりパルス切れを抑制することは可能であるが、電極面積がさらに多くなり、10,000mm2 程度以上の面積にて5μmRmax以下の面あらさの仕上加工の場合、パルス切れの防止は困難となる場合が多い。
【0015】
一方、通常の極性と逆の極性、すなわち電極極性がマイナス(−)の場合は、電極極性がプラス(+)の場合と異なり、逆にパルス幅が短い波形の方が消耗が少ないことが知られている。例えば10,000mm2程度以上の面積について、電極極性がプラス(+)でパルス切れの頻発する状態で加工を行うより、電極極性をマイナス(−)として適当な0.01〜0.1μF程度のコンデンサを付加し、0.1〜0.5μs程度とパルス幅の短いコンデンサ電流波形にて加工をした方が電極消耗も少なく、加工速度も速い。
【0016】
パルス切れ検出回路10は図11に示したようなパルス切れの発生を、オン時間Ton中に放電検出の後の電圧の立ち上がりがあるかを検出することにより検出し、パルス切れを起こしたパルスの数Nsを出力する。パルス切れ比率演算器11は、全放電パルスの数Nonとパルス切れ検出回路10の出力Nsの比率を計算し、その結果を電源電圧制御器12に送る。電源電圧制御器12は、パルス切れ比率演算器11の出力結果に基づき、パルス切れの比率が増大した場合に、電極極性をマイナス(−)とし、電源電圧を低くするよう電圧電源を制御する。
【0017】
図2はこの場合の極間の電圧波形及び電流波形を示したものである。上記動作により、極間に印加される電圧が低くなり、極間間隙が減少することから、極間における静電容量が増大する。極間における静電容量の増大により、コンデンサ放電後のパルスが確実に遮断され、コンデンサ放電のみの均一な電流波形による加工が行われる。このように、従来とは逆にコンデンサ放電後の直流パルスを意図的に遮断し、コンデンサ放電電流のみの波形で加工を行うことにより、電極消耗が低減するとともに加工速度が増大する。
【0018】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2を示す構成図であり、実施の形態1の図1と同一の符号である1〜11については説明を省略する。図3において、13はパルス切れ比率が増大した際に、放電パルス電流の波高値を減少させるよう制御する電流制限用抵抗制御器である。
【0019】
次に動作について説明する。基本的な動作は実施の形態1と同様であり、パルス切れ比率演算器11は、全放電パルスの数Nonとパルス切れ検出回路10の出力Nsの比率を計算し、その結果を電流制限用抵抗制御器13に送る。電流制限用抵抗制御器13は、パルス切れ比率演算器11の出力結果に基づき、パルス切れの比率が増大した場合に、電極極性をマイナス(−)とし、放電パルス電流の波高値を減少させるよう、電流制限用抵抗4の値を制御する。
【0020】
図4はこの場合の極間の電圧波形及び電流波形を示したものである。上記動作により、極間に供給される放電パルス電流の波高値が減少し、パルス切れ頻度を低減させるため、コンデンサ放電後のパルスが確実に遮断され、コンデンサ放電のみの均一な電流波形による加工が行われる。このように、従来とは逆にコンデンサ放電後の直流パルスを意図的に遮断し、コンデンサ放電電流のみの波形で加工を行うことにより、電極消耗が低減するとともに加工速度が増大する。
【0021】
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3を示す構成図であり、実施の形態1の図1と同一の符号である1〜11については説明を省略する。図5において、14はパルス切れ比率が増大した際に、コンデンサ7の容量を増大するよう制御するコンデンサ容量切換制御器である。静電容量を可変としたコンデンサ7及びコンデンサの静電容量切換制御器14の構成としては、例えば、複数のコンデンサを並列配置し、切換接続可能とすればよい。あるいは、コンデンサのロータとステータの対向面積を変化させて、静電容量を連続的に変化させるように制御可能としてもよい。
【0022】
次に、動作について説明する。基本的な動作は実施の形態1と同様であり、パルス切れ比率演算器11は、全放電パルスの数Nonとパルス切れ検出回路10の出力Nsの比率を計算し、その結果をコンデンサ容量切換制御器14に送る。コンデンサ容量切換制御器14は、パルス切れ比率演算器11の出力結果に基づき、パルス切れの比率が増大した場合に、電極極性をマイナス(−)とし、コンデンサ7の容量を大きくする。
【0023】
図6はこの場合の極間の電圧波形及び電流波形を示したものである。上記動作により、回路の静電容量が大きくなり、コンデンサ放電後のパルスが確実に遮断され、コンデンサ放電のみの均一な電流波形による加工が行われる。このように、従来とは逆にコンデンサ放電後の直流パルスを意図的に遮断し、コンデンサ放電電流のみの波形で加工を行うことにより、電極消耗が低減するとともに加工速度が増大する。
【0024】
実施の形態4.
図7は、この発明の実施の形態4を示す構成図であり、実施の形態1の図1と同一の符号である1〜11については説明を省略する。図7において、15はパルス切れ比率が増大した際に、極間サーボの基準電圧を減少させるよう制御する極間基準電圧制御器、16は極間の平均加工電圧を検出する極間電圧検出器、17は設定された極間サーボの基準電圧に極間電圧検出器16により検出された加工電圧を近づけるよう、電極1と被加工物2で形成される加工間隙を制御する駆動制御器である。
【0025】
次に、動作について説明する。基本的な動作は実施の形態1と同様であり、パルス切れ比率演算器11は、全放電パルスの数Nonとパルス切れ検出回路10の出力Nsの比率を計算し、その結果を極間基準電圧制御器15に送る。極間基準電圧制御器15は、パルス切れ比率演算器11の出力結果に基づき、パルス切れの比率が増大した場合に、電極極性をマイナス(−)とし、極間基準電圧を減少させるよう制御する。
【0026】
図8はこの場合の極間の電圧波形及び電流波形を示したものである。上記動作により、極間基準電圧が小さくなるため、極間間隙は減少し、極間の静電容量は増大する。よってコンデンサ放電後のパルスが確実に遮断され、コンデンサ放電のみの均一な電流波形による加工が行われる。このように、従来とは逆にコンデンサ放電後の直流パルスを意図的に遮断し、コンデンサ放電電流のみの波形で加工を行うことにより、電極消耗が低減するとともに加工速度が増大する。
【0027】
なお、実施の形態1〜4の説明におけるパルス切れ検出回路10はパルス切れの発生を、オン時間Ton中に放電検出後の電圧の立ち上がりを検出することにより検出したが、パルス切れによってオン時間Ton中の放電検出の頻度が増大することから、放電による電圧低下により検出し、電圧の低下、すなわち電圧立ち上がりの回数をNsとしてパルス切れ比率演算器11に送るようにしても良い。
【0028】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、パルス切れの抑制が困難な大面積の加工において、コンデンサ放電電流以外のパルスを確実に遮断した均一なコンデンサ放電電流での加工を行うことができ、電極消耗が低減されるとともに、加工速度の低下が防止できる。さらに、加工中に加工面積が変化し、パルス切れの発生頻度が増加していくような加工の場合にも、均一なコンデンサ放電電流が得られるよう自動的に調整することができ、ひいては加工速度、加工精度等の基本性能を著しく改善した放電加工装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1における極間の電圧波形及び電流波形の説明図である。
【図3】この発明の実施の形態2を示す構成図である。
【図4】この発明の実施の形態2における極間の電圧波形及び電流波形の説明図である。
【図5】この発明の実施の形態3を示す構成図である。
【図6】この発明の実施の形態3における極間の電圧波形及び電流波形の説明図である。
【図7】この発明の実施の形態4を示す構成図である。
【図8】この発明の実施の形態4における極間の電圧波形及び電流波形の説明図である。
【図9】従来の放電加工装置の電源回路の構成図である。
【図10】安定加工時における極間の電圧波形及び電流波形の説明図である。
【図11】パルス切れ発生時における極間の電圧波形及び電流波形の説明図である。
【符号の説明】
1 電極 2 被加工物
3 電圧電源 4 電流制限用抵抗
5 スイッチング素子 6 スイッチング制御回路
7 コンデンサ 8 極間浮遊静電容量
9 放電検出回路 10 パルス切れ検出回路
11 パルス切れ比率演算器 12 電源電圧制御器
13 電流制限用抵抗制御器 14 コンデンサ容量切換制御器
15 極間基準電圧制御器 16 極間電圧検出器
17 駆動制御器
Claims (4)
- 対向する電極と被加工物との間にパルス電圧を印加することにより被加工物の加工を行う放電加工装置において、
上記パルス電圧による放電電流のアークの遮断を検出するパルス切れ検出手段と、
全放電パルスに対する上記パルス切れを起こしたパルスの比率を演算する演算手段と、
上記演算手段による演算結果に基づきパルス切れの比率が増大した場合に、上記電極の極性を陰極に、上記被加工物の極性を陽極とし、印加電圧を減少させるよう制御する制御手段を設け、コンデンサ放電後のパルスを遮断した電流にて加工を行うことを特徴とする放電加工装置。 - 対向する電極と被加工物との間にパルス電圧を印加することにより被加工物の加工を行う放電加工装置において、
上記パルス電圧による放電電流のアークの遮断を検出するパルス切れ検出手段と、
全放電パルスに対する上記パルス切れを起こしたパルスの比率を演算する演算手段と、
上記演算手段による演算結果に基づきパルス切れの比率が増大した場合に、上記電極の極性を陰極に、上記被加工物の極性を陽極とし、放電パルス電流の波高値を減少させるよう制御する制御手段を設け、コンデンサ放電後のパルスを遮断した電流にて加工を行うことを特徴とする放電加工装置。 - 対向する電極と被加工物との間にパルス電圧を印加することにより被加工物の加工を行う放電加工装置において、
上記パルス電圧による放電電流のアークの遮断を検出するパルス切れ検出手段と、
全放電パルスに対する上記パルス切れを起こしたパルスの比率を演算する演算手段と、
上記演算手段による演算結果に基づきパルス切れの比率が増大した場合に、コンデンサの静電容量を増大させるように制御する制御手段を設け、コンデンサ放電後のパルスを遮断した電流にて加工を行うことを特徴とする放電加工装置。 - 対向する電極と被加工物との間にパルス電圧を印加することにより被加工物の加工を行う放電加工装置において、
上記パルス電圧による放電電流のアークの遮断を検出するパルス切れ検出手段と、
全放電パルスに対する上記パルス切れを起こしたパルスの比率を演算する演算手段と、
上記演算手段による演算結果に基づきパルス切れの比率が増大した場合に、上記電極の極性を陰極に、上記被加工物の極性を陽極とし、極間サーボの基準電圧を減少させるように制御する制御手段を設け、コンデンサ放電後のパルスを遮断した電流にて加工を行うことを特徴とする放電加工装置。
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