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JP3557048B2 - ビデオコーディング装置 - Google Patents

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JP3557048B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、郵便物上にあらかじめ設定される利用者コード指定記載領域内に記載されている、少くとも郵便番号と住所表示番号とからなる複数桁の利用者コードを読取り、この読取った利用者コードに対応したバーコード情報を郵便物上に印刷し、そのバーコード情報に基づき郵便物を区分処理する郵便物処理装置において、利用者コードを読取れなかった郵便物について、表示されたその郵便物上の全体画像を目視しながら、オペレータが利用者コードを入力し、それを対応するバーコード情報に変換して郵便物上に印刷することにより、そのバーコード情報によって郵便物を区分処理するためのビデオコーディング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、ビデオコーディング装置を併用する郵便物処理装置が開発されている。この種の郵便物処理装置は、たとえば、郵便物上に記載された宛名住所を示す利用者コード(たとえば、郵便番号と住所表示番号とからなる)を光学的文字読取装置によって読取り、それを対応するバーコード情報に変換して郵便物上に印刷することにより、そのバーコード情報によって郵便物を配達区域ごとに区分処理するものである。
【0003】
利用者コードを読取ることのできなかった郵便物については、その全体画像をビデオコーディング装置の表示部に表示し、オペレータがその表示画面を目視しながら利用者コードを入力し、それを対応するバーコード情報に変換して郵便物上に印刷することにより、そのバーコード情報によって郵便物を区分処理するものである。これにより、光学的文字読取装置による機械区分の限界を補うことができる。
【0004】
ところが、従来のビデオコーディング装置にあっては、利用者コードを読取れなくてリジェクトされた郵便物の利用者コードを、オペレータがそのイメージ情報(ビデオイメージ)を読取って、そのまま最後まで入力してコード化していたため、ビデオコーディング装置の配備されていない局宛の郵便物の場合は、郵便番号のみの入力でよいのにもかかわらず、必要のない住所表示番号までも入力していた。したがって、余分なコードを打鍵することになり、効率が悪く、長時間の作業で疲労が重なり、ミスが生じていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のビデオコーディング装置にあっては、全てのリジェクト郵便物の利用者コードを、オペレータがそのイメージ情報を読取って、そのまま利用者コードを最後まで入力してコード化していた。このため、ビデオコーディング装置の配備されていない局宛の郵便物の場合は、必要のない住所表示番号までも入力していた。したがって、余分なコードを打鍵することになるので、効率が悪く、長時間の作業で疲労が重なり、ミスが生じていた。
【0006】
また、ビデオコーディング装置の配備されていない局宛の郵便物の場合でも、入力した利用者コードを全てバーコード情報化して印刷してしまうことになり、効率も悪く、コストも高くなる。
【0007】
そこで、本発明は、オペレータが効率よく短時間で疲労が少い操作で利用者コードを入力でき、正確性や省力化が向上し、迅速な処理が実現できるビデオコーディング装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のビデオコーディング装置は、少なくとも郵便番号と宛名住所情報が記載されている郵便物上の全体画像を取込み、この取込んだ画像を認識手段に入力することにより、その画像に基づき郵便番号と宛名住所情報の一部である住所表示番号とを有する複数桁の利用者コードを認識し、この認識した利用者コードに対応した所定のコード情報を郵便物上に印刷することにより、そのコード情報によって郵便物を処理する郵便物処理装置に使用され、前記認識手段で認識することができなかった郵便物の全体画像、および、その郵便物に対して前記認識手段が認識した利用者コードの候補文字をそれぞれ入力する第1の入力手段と、この第1の入力手段で入力された郵便物の全体画像、利用者コードの候補文字および該利用者コードを入力する利用者コード入力領域をそれぞれ表示する表示手段と、この表示手段に表示された郵便物の全体画像により、同じ画面に表示される利用者コード入力領域に利用者コードを入力する第2の入力手段と、各郵便局に対して利用者コードが何桁まで必要かを示す処理深度情報を含む前記各郵便局に特有な郵便物の処理内容を決定する局情報を記憶している記憶手段と、前記第2の入力手段での利用者コードの入力時、何桁まで入力されたかを検出する検出手段と、この検出手段によりあらかじめ定められた所定の桁数入力されたことが検出されたとき前記第2の入力手段で入力された利用者コードと前記記憶手段に記憶されている局情報とに基づき、前記各郵便局に必要な桁数までの利用者コードを判定する判定手段と、この判定手段の判定結果を前記郵便物処理装置に対して送信する判定結果送信手段とを具備している。
【0009】
また、本発明のビデオコーディング装置は、少なくとも郵便番号と宛名住所情報が記載されている郵便物上の全体画像を取込み、この取込んだ画像を認識手段に入力することにより、その画像に基づき郵便番号と宛名住所情報の一部である住所表示番号とを有する複数桁の利用者コードを認識し、この認識した利用者コードに対応した所定のコード情報を郵便物上に印刷することにより、そのコード情報によって郵便物を処理する郵便物処理装置に使用され、前記認識手段で認識することができなかった郵便物の全体画像、および、その郵便物に対して前記認識手段が認識した利用者コードの候補文字をそれぞれ入力する第1の入力手段と、この第1の入力手段で入力された郵便物の全体画像、利用者コードの候補文字および該利用者コードを入力する利用者コード入力領域をそれぞれ表示する表示手段と、この表示手段に表示された郵便物の全体画像により、同じ画面に表示される利用者コード入力領域に利用者コードを入力する第2の入力手段と、各郵便局に特有な郵便物の処理内容を決定する情報と、前記各郵便局に対して利用者コードが何桁まで必要かを示す処理深度情報とを具備する局情報を記憶している記憶手段と、前記第2の入力手段での利用者コードの入力時、何桁まで入力されたかを検出する検出手段と、この検出手段によりあらかじめ定められた所定の桁数入力されたことが検出されたとき、前記第2の入力手段で入力された利用者コードと前記記憶手段に記憶されている局情報とに基づき、前記各郵便局に必要な桁数までの利用者コードを判定し、前記郵便物処理装置において対応する郵便物に対してコード情報を印刷するか否かを判定する判定手段と、この判定手段の判定結果を前記郵便物処理装置に対して送信する判定結果送信手段とを具備している。
【0010】
本発明によれば、利用者コードが何桁まで入力されたかの情報と局情報とから、入力された利用者コードを郵便物処理装置に対して送信するか否かを制御したり、郵便物処理装置において対応する郵便物に対してコード情報を印刷するか否かを制御することができるので、必要な利用者コードのみを処理可能になり、効率のよいシステムが実現できる。したがって、オペレータが効率よく短時間で疲労が少い操作で利用者コードを入力でき、正確性や省力化が向上し、迅速な処理が実現できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1、図2は、本実施の形態に係る郵便物を示すものである。図1は、手書き郵便物(はがき)Pの一例を示しており、従来の郵便番号や宛名情報に代わる利用者コード(市区町村+丁目番号までを区分したもの)は、新郵便番号(市区町村までの区分、赤色枠内に記載)と、住所表示番号(丁目番号、棟室番号までの区分、宛名情報領内に記載)とから構成されている。すなわち、郵便物Pの表面の切手貼付位置(料額印面)に隣接して、たとえば、上位3桁と下位4桁の合計7桁の数字からなる新郵便番号(市区町村までの区分、赤色枠内に記載)が記載される新郵便番号コード指定記載領域61があらかじめ設定されている。また、62は宛名情報領域であり、ここには住所表示番号(丁目番号、棟室番号までの区分)を含む宛名情報が手書きされている。
【0012】
図2は、印刷活字郵便物(はがき)Pの一例を示しており、その表面には、手書き郵便物と同様に、新郵便番号コード指定記載領域61があらかじめ設定されている。しかし、この場合、新郵便番号は、住所表示番号と同様に、新郵便番号コード指定記載領域61には記載されずに、図示のように宛名情報領域62内に宛名情報とともに印刷活字で記載されることが多い。
【0013】
図3は、本実施の形態に係るビデオコーディング装置が適用される郵便物処理装置の構成を概略的に示すものである。すなわち、前記したように構成された郵便物Pは、多数枚一括して供給部1にセットされる。供給部1は、セットされた郵便物Pを一通ずつ読取部2に供給する。
【0014】
読取部2は、供給される郵便物P上の全体画像を取込むことにより、その画像に基づき郵便物P上に記載された利用者コードを読取る(認識する)。利用者コードが読取れた場合、その利用者コードをバーコード印刷部3へ出力する。このとき、読取部2は、読取りの可否にかかわらず、各郵便物Pと対応したシリアル番号(以後、ID番号と略称する)をバーコード印刷部3へ出力する。
【0015】
読取部2において利用者コードが読取れた郵便物Pについては、長い搬送路によって形成された、郵便物Pの後段への搬送を遅延せしめる遅延パス4を介してバーコード印刷部3へ搬送される。バーコード印刷部3は、読取部2からの利用者コードを対応するバーコード情報に変換して、ID番号によって対応付けられた郵便物Pを確認しつつ、その郵便物P上に印刷する。
【0016】
バーコード印刷部3でバーコード情報が印刷された郵便物Pは、バーコード読取部5に送られる。バーコード読取部5は、郵便物P上に印刷されたバーコード情報を読取って解読し、その読取結果(利用者コード)を郵便物Pとともに区分部6に送る。区分部6は、バーコード読取部5からの読取結果に基づき郵便物Pを配達区域ごとに区分するようになっている。
【0017】
読取部2において利用者コードが読取れない郵便物Pについては、読取部2から対応する郵便物Pの全体画像、ID番号、属性情報(はがき/はがき以外の分類、手書き郵便物/印刷活字郵便物の分類、文字行方向判定結果など)、利用者コードの認識結果、および、利用者コード記載領域の候補領域情報などがビデオコーディング装置7に送られるとともに、バーコード印刷部3に対してリジェクト信号が送られる。
【0018】
ビデオコーディング装置7では、詳細は後述するが、読取部2からの郵便物Pの全体画像が表示部に表示される。オペレータは、その表示画像を目視しながら、キーボードやマウスなどの入力操作によって利用者コードを入力(あるいは、訂正入力)することにより、その利用者コードは正否をチェックされた後、バーコード印刷部3に送られる。
【0019】
一方、利用者コードが読取れなかった郵便物Pは、遅延パス4を介してバーコード印刷部3へ搬送される。バーコード印刷部3は、このとき読取部2から出力される利用者コードが読取れない郵便物Pに対するリジェクト信号に基づき、ビデオコーディング装置7からの利用者コードをバーコード情報に変換し、ID番号によって対応付けられた郵便物P上に印刷する。
【0020】
これ以降は、前述した利用者コードが読取れた郵便物Pの場合と同様であるので、説明は省略する。
図4は、前記読取部2の構成を示すものである。すなわち、光電変換部11は、供給部1から供給される郵便物P上に対して光源から光を照射し、その反射光をCCD形ラインセンサなどによって電気信号に変換した後、デジタル化することにより、郵便物Pの全体画像を取込む。
【0021】
光電変換部11で取込まれた郵便物Pの全体画像は、画像メモリ12に一時格納されるとともに、領域検出部13に送られる。領域検出部13は、入力される郵便物Pの画像から、郵便物P上の新郵便番号コード指定記載領域61と宛名情報領域62とを検出するとともに、後述する利用者コード認識部18から再読取命令信号が入力されると、再度、入力された郵便物Pの画像から、新郵便番号コード指定記載領域61以外の利用者コード記載領域を検出する。
【0022】
領域検出部13の出力は、文字行検出部14に送られる。文字行検出部14は、検出された領域内の画像から、たとえば、水平方向への射影パターンを求めることにより文字行を検出する。
【0023】
文字行検出部14の出力は、文字検出部15に送られる。文字検出部15は、検出された文字行から、たとえば、垂直方向への射影パターンを求めることにより、文字を1文字ごとに検出する。
【0024】
文字検出部15の出力は、文字認識部16に送られる。文字認識部16は、検出された文字について、文字辞書17を参照することにより認識処理を行なう。文字認識部16の認識結果は、認識手段としての利用者コード認識部18に送られる。利用者コード認識部18は、文字認識部16の認識結果に基づき、利用者コード辞書19を用いて知識処理を行なうことにより、利用者コードの認識処理を行なう。この認識処理において、利用者コードを認識できた場合、その利用者コードをバーコード印刷部3に対して出力する。
【0025】
上記認識処理において、利用者コードを認識できなかった場合、再読取命令信号を領域検出部13に送ることにより、再度、利用者コードの認識処理を行なう。この認識処理においても、利用者コードを認識できなかった場合、ここで最終的に認識不可とし、郵便物Pと対応をとるためのID番号と、利用者コードが認識されなかったことを示すリジェクト信号をビデオコーディング装置7に出力する。
【0026】
また、利用者コード認識部18は、利用者コードを認識できなかった場合、このときの認識結果情報として、利用者コードの候補文字情報、郵便物Pの属性情報(はがき/はがき以外の分類、手書き郵便物/印刷活字郵便物の分類、文字行方向判定結果など)、領域検出部13で検出された新郵便番号コード指定記載領域61の座標情報や、新郵便番号コード指定記載領域61以外の利用者コード記載領域の座標情報(つまり、利用者コード記載候補領域情報)などをビデオコーディング装置7に出力する。
【0027】
ここで、上記手書き郵便物/印刷活字郵便物の分類は、たとえば、新郵便番号コード指定記載領域61内に新郵便番号が記載されている場合は手書き郵便物と判定し、新郵便番号が記載されていない場合は印刷活字郵便物と判定することによって分類される。
【0028】
また、利用者コード認識部18は、利用者コード認識の可否にかかわらず、バーコード印刷部3に対して郵便物Pに対応してID番号を出力する。さらに、利用者コード認識部18で利用者コードが認識できなかった場合、画像メモリ12内の対応する郵便物Pの全体画像がビデオコーディング装置7に対して出力される。
【0029】
次に、ビデオコーディング装置7について詳細に説明する。
図5は、ビデオコーディング装置7の構成を概略的に示すものである。すなわち、本装置全体の制御を司る制御手段としてのCPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)21には、CPU21の制御プログラムなどの固定情報を記憶しているROM(リード・オンリ・メモリ)22、ワーキングメモリなどとして用いられるRAM(ランダム・アクセス・メモリ)23、記憶手段としての第1の記憶部24、記憶手段としての第2の記憶部25、入力手段としての入力インタフェイス26、キーボード制御部27、表示制御部28、および、印字制御部29がそれぞれ接続されている。
【0030】
入力インタフェイス26には前記読取部2が、キーボード制御部27には入力手段としてのキーボード30が、表示制御部28には表示手段としてのCRTディスプレイなどの表示部31が、印字制御部29にはプリンタ32が、それぞれ接続されている。
【0031】
第1の記憶部24は、画像データを一時記憶したり、後述する図6に示す特定領域が確保されており、たとえば、RAMやEEPROMなどの半導体メモリが用いられる。
【0032】
第2の記憶部25は、たとえば、大容量のハードディスク装置によって構成されており、キーボード30によって利用者コードを入力する際、その入力操作を支援するための入力された郵便物Pの全体画像、読取部2の認識結果、入力された利用者コード、入力された利用者コードをチェックするための住所データベースなどが記憶される。
【0033】
入力インタフェイス26は、たとえば、いわゆるSCSIと称されるインタフェイスによって構成されており、前記読取部2で利用者コードが判定できなかった郵便物Pの全体画像、前記読取部2の認識結果として、属性情報(はがき/はがき以外の分類、手書き郵便物/印刷活字郵便物の分類、文字行方向判定結果など)、利用者コードの候補文字情報(新郵便番号、住所表示番号)、新郵便番号コード指定記載領域61の座標情報、および、利用者コード記載候補領域情報などを入力する。
【0034】
キーボード30は、表示部31によって表示された郵便物Pの全体画像と利用者コード入力領域において、オペレータが読取部2の認識結果を参照しながら訂正箇所だけを訂正入力する。もし、読取部2の認識結果が間違っている場合は、全桁を訂正入力できるようになっている。
【0035】
表示部31は、入力インタフェイス26によって入力された郵便物Pの全体画像、前記読取部2の認識結果である利用者コード(新郵便番号+住所表示番号)の候補文字を表示して該利用者コードを入力する利用者コード入力領域、新郵便番号コード指定記載領域61内の画像などをそれぞれ表示する。
【0036】
プリンタ32は、本装置の処理内容やその評価表などを印字出力する。
図6は、第1の記憶部24内に確保された特定領域のメモリマップを示すものである。図6において、入力モード情報領域40は、本装置で入力するための入力モードの設定情報を書込むことが可能で、たとえば、本装置のカスタマイズ機能になる入力者レベル設定、画像レイアウト変更などがある。
【0037】
郵便物属性情報領域41は、リジェクト画像に対しての読取部2の認識結果である郵便物Pの属性情報が書込まれる。この属性情報としては、たとえば、はがき/はがき以外の分類、手書き郵便物/印刷活字郵便物の分類、文字行方向判定結果などがある。全体画像領域42は、読取部2で取込まれたリジェクト画像が書込まれる。
【0038】
利用者コード記載候補領域情報領域43は、リジェクト画像に対して、読取部2が新郵便番号コード指定記載領域61以外において、利用者コードが記載されている領域だと最も高い認識率で認識した領域の座標情報(つまり、利用者コード記載候補領域情報)が書込まれる。
【0039】
新郵便番号コード指定記載領域情報領域44は、郵便物Pの新郵便番号コード指定記載領域61の座標情報が書込まれる。新郵便番号コード結果領域45は、読取部2が郵便物Pの新郵便番号コード指定記載領域61内の画像から新郵便番号を認識した結果が書込まれる。住所表示番号コード結果領域46は、読取部2が郵便物Pの画像から住所表示番号を認識した結果が書込まれる。
【0040】
イメージワーク領域47は、オペレータが表示部31の全体画像を目視して、郵便物Pによって回転、縮小・拡大、スクロールなどの画像操作を行なう際、画像処理を迅速に行なうために用いられる画像処理用の領域である。
【0041】
利用者コード入力結果領域48は、オペレータが表示部31の全体画像表示領域、もしくは、新郵便番号コード指定記載領域の画像表示領域を目視して利用者コードを認識し、その利用者コードをキーボード30で打鍵入力した結果が書込まれる。
【0042】
検索結果領域49は、オペレータが打鍵入力した利用者コードを第2の記憶部25内の住所データベースと照合し、その照合結果を書込む領域である。
局情報領域50は、たとえば、図7に示すように、各郵便局に特有な区分処理を決定する局情報が各局ごとに格納されている。この局情報は、たとえば、2バイトで構成されていて、その上位1バイトのビットB〜8には、図7(a)に示すように、各郵便局に対して自局が受持つ担当地域の局か自局が受持つ担当地域以外の局かを示す地域情報が格納されており、たとえば、「0001」のときは自局、「0010」のときは自地域、「0000」のときは他地域を示しているものとする。
【0043】
また、局情報の下位1バイトは、図7(b)に示すように、ビット0には町域単位の局情報が存在するか否にかを示す町域単位情報が、ビット2〜1には各郵便局に対して郵便物処理装置の有無を示す属性情報が、ビット3には各郵便局に対して利用者コードが何桁まで必要かを示す処理深度情報が、ビット7〜4には各郵便局に対して郵便物処理装置において利用者コードの何桁までバーコード情報を印刷するかを示すバーコード深度情報が、それぞれ格納されている。
【0044】
ここで、町域単位情報は、たとえば、「1」のときは町域単位情報あり、「0」のときは町域単位情報なしを示しているものとする。属性情報は、たとえば、「01」のときは機械配備局を、「00」のときは機械未配備局を示しているものとする。処理深度情報は、たとえば、「1」のときは郵便番号(7桁)まで、「0」のときは利用者コード全桁までを示しているものとする。バーコード深度情報は、たとえば、「1000」のときは利用者コード全桁まで、「0000」のときは郵便番号(7桁)までを示しているものとする。
【0045】
このように構成された各局ごとの2バイトの局情報が、たとえば、図8(a)に示すように、局番をアドレスとして局情報領域50に格納されている。図8(b)は、町域単位の局情報の格納例を示しており、この場合、町域に対する郵便番号の下4桁をアドレスとして局情報領域50に格納されている。
【0046】
図9は、表示部31に表示される操作画面例を示しており、郵便物Pの全体画像を表示する全体画像表示領域71、および、新郵便番号コード入力領域72と住所表示番号コード入力領域73とからなり、利用者コードを入力する利用者コード入力領域74によって構成される。
【0047】
利用者コード入力領域74は、新郵便番号コード入力領域72と住所表示番号コード入力領域73との2つに分割され、それぞれ異なる色表示で区分することにより、オペレータが迅速に認識し易くしている。
【0048】
新郵便番号コード入力領域72は、新郵便番号に対しての読取部2の認識結果の不読桁(読取部2が認識できなかった桁)パターンからオペレータに告知する候補文字の表示を行なう。
【0049】
住所表示番号コード入力領域73は、住所表示番号に対しての読取部2の認識結果である候補文字が表示される。
次に、上記のような構成において、リジェクト郵便物が生じた場合の動作を図10〜図12に示すフローチャートを参照して説明する。
【0050】
まず、ステップS1において、読取部2でリジェクトされた郵便物P、すなわち、読取部2から入力インタフェイス26を介して送られる利用者コードが認識できなかった郵便物Pの全体画像、読取部2の認識結果である郵便物Pの各種属性情報、利用者コードの候補文字情報(新郵便番号、住所表示番号)、利用者コード記載候補領域情報、および、新郵便番号コード指定記載領域61の座標情報を、第1の記憶部24の郵便物属性情報領域41、全体画像領域42、利用者コード記載候補領域情報領域43、新郵便番号コード指定記載領域情報領域44、新郵便番号コード結果領域45、住所表示番号コード結果領域46にそれぞれ書込む。
【0051】
次に、ステップS2において、第1の記憶部24内の全体画像領域42から郵便物Pの全体画像を読出すことにより、たとえば、図13に示すように、読出した郵便物Pの全体画像を表示部31の全体画像表示領域71に表示する。
【0052】
さらに、第1の記憶部24内の新郵便番号コード結果領域45、および、住所表示番号コード結果領域46の認識結果を読出すことにより、図13に示すように、表示部31の利用者コード入力領域74(新郵便番号コード入力領域72と住所表示番号コード入力領域73)に、読取部2の認識結果である候補文字が表示される。
【0053】
次に、ステップS3において、オペレータは、表示部31に表示された郵便物Pの全体画像を目視しながら、キーボード30により、表示部31の利用者コード入力領域74において利用者コードを順次入力する。
【0054】
ステップS4では、ステップS3で入力される利用者コードの桁数を検出し、たとえば、新郵便番号の上位3桁の入力が検出されると、ステップS5に進む。ステップS5では、入力された新郵便番号の上位3桁の値に基づき、第1の記憶部24の局情報領域50内の局情報(図8参照)を検索し、対応する局情報が存在するか否かを判定する(S6)。
【0055】
ステップS6の判定において、局情報が存在しなかった場合、ステップS7,S8に進み、利用者コードが例えば5桁(新郵便番号の上位5桁)入力されるのを待機する。ここで、5桁入力されたことを検出すると、ステップS5,S6の処理を再び繰り返す。
【0056】
ステップS6の判定において、局情報が存在した場合、第1の記憶部24の局情報領域50からその局情報を読出して、RAM23に保持する。そして、ステップS10,S11に進み、オペレータがキーボード30において特定のキー操作、たとえば、リターンキーを押下するのを待機する。
【0057】
ここで、リターンキーが押下されると、ステップS12に進み、RAM23に保持した局情報の地域情報(ビットB〜8)を参照することにより、地域情報の値をチェックする。
【0058】
ステップS12のチェックにおいて、地域情報が「0001」(つまり、自局)の場合、ステップS13に進み、RAM23に保持した局情報の処理深度情報(ビット3)を参照することにより、処理深度情報の値をチェックする。
【0059】
ステップS13のチェックにおいて、処理深度情報が「0」(つまり、利用者コード全桁)の場合、ステップS14に進み、RAM23に保持した局情報のバーコード深度情報(ビット7〜4)を参照することにより、バーコード深度情報の値をチェックする。
【0060】
ステップS14のチェックにおいて、バーコード深度情報が「1000」(つまり、利用者コード全桁)の場合、ステップS15に進む。ステップS15では、オペレータによって入力された利用者コードの全桁を、郵便物処理装置のバーコード印刷部3へ送信する。また、この場合、バーコード情報印刷有りの信号もバーコード印刷部3へ送信する。
【0061】
ステップS14のチェックにおいて、バーコード深度情報が「0000」(つまり、郵便番号(7桁))の場合、ステップS16に進む。ステップS16では、オペレータによって入力された利用者コードの新郵便番号(7桁)のみを、バーコード印刷部3へ送信する。また、この場合、バーコード情報印刷有りの信号もバーコード印刷部3へ送信する。
【0062】
ステップS13のチェックにおいて、処理深度情報が「1」(つまり、郵便番号(7桁))の場合、ステップS17に進み、バーコード深度情報を参照することにより、バーコード深度情報の値をチェックする。
【0063】
ステップS17のチェックにおいて、バーコード深度情報が「1000」(つまり、利用者コード全桁)の場合、ステップS18に進む。ステップS18では、入力エラーとし、バーコード印刷部3への送信は何も行なわない。この場合、たとえば、対象郵便物は再度分配処理される(再度、本装置を含むビデオコーディング装置のどれかに分配されてコード入力される)。
【0064】
ステップS17のチェックにおいて、バーコード深度情報が「0000」(つまり、郵便番号(7桁))の場合、ステップS19に進む。ステップS19では、オペレータによって入力された利用者コードの新郵便番号(7桁)のみを、バーコード印刷部3へ送信する。また、この場合、バーコード情報印刷有りの信号もバーコード印刷部3へ送信する。
【0065】
ステップS12のチェックにおいて、地域情報が「0010」または「0000」(つまり、自局以外)の場合、ステップS20に進み、RAM23に保持した局情報の処理深度情報(ビット3)を参照することにより、処理深度情報の値をチェックする。
【0066】
ステップS20のチェックにおいて、処理深度情報が「0」(つまり、利用者コード全桁)の場合、ステップS21に進む。ステップS21では、オペレータによって入力された利用者コードの全桁をバーコード印刷部3へ送信する。また、この場合、バーコード情報印刷有りの信号もバーコード印刷部3へ送信する。
【0067】
ステップS20のチェックにおいて、処理深度情報が「1」(つまり、郵便番号(7桁))の場合、ステップS22に進み、RAM23に保持した局情報の属性情報を参照することにより、属性情報の値をチェックする。
【0068】
ステップS22のチェックにおいて、属性情報が「00」(つまり、機械未配備局)の場合、ステップS23に進む。ステップS23では、オペレータによって入力された利用者コードの新郵便番号(7桁)のみを、バーコード印刷部3へ送信する。また、この場合、バーコード情報印刷無しの信号もバーコード印刷部3へ送信する。
【0069】
ステップS22のチェックにおいて、属性情報が「01」(つまり、機械配備局)の場合、ステップS24に進む。ステップS24では、オペレータによって入力された利用者コードの新郵便番号(7桁)のみを、バーコード印刷部3へ送信する。また、この場合、バーコード情報印刷有りの信号もバーコード印刷部3へ送信する。
【0070】
このように、入力深度情報(利用者コードが何桁まで入力されたかの情報)と局情報とから、郵便物処理装置のバーコード印刷部3に対して、入力された利用者コードを送信するか否かを制御したり、バーコード印刷部3においてバーコード情報を印刷するか否かを制御することができる。
【0071】
ここで、具体例を用いて要部を説明する。図13に示されている郵便物Pの利用者コードは、たとえば、「2100067,1−2−3」である。オペレータは、上記郵便物Pの表示画面を目視して、7桁の新郵便番号から順次入力していく。入力された新郵便番号「210」から、対応する局情報を検索(局番がアドレスに対応している)することにより、検索した局情報から、本例の場合、地域情報が自局であり、処理深度情報が利用者コード全桁である。また、バーコード深度情報も、本例の場合、利用者コード全桁になっている。
【0072】
したがって、オペレータが、利用者コードを「2100067,1−2−3」と入力すれば、その入力された利用者コードは、バーコード情報印刷有りの信号とともにバーコード印刷部3へ送信され、バーコード印刷部3においてバーコード情報に変換されて郵便物P上に印刷される。
【0073】
しかし、オペレータが、利用者コードの「2100067」のみを入力した場合、その入力された利用者コードはバーコード印刷部3へ送信されずに、対象郵便物は再分配され、住所表示番号まで入力される。
【0074】
一方、たとえば、「35011」局の場合、図8(a)に示すように、対応する局情報の町域単位情報(ビット1)が「1」であるため、図8(b)に示す町域単位の局情報を更に検索することにより、対応する局情報に応じて上記同様な制御を行なう。
【0075】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明のビデオコーディング装置によれば、利用者コードが何桁まで入力されたかの情報と局情報とから、入力された利用者コードを郵便物処理装置に対して送信するか否かを制御したり、郵便物処理装置において対応する郵便物に対してコード情報を印刷するか否かを制御することができるので、必要な利用者コードのみを処理可能になり、効率のよいシステムが実現できる。したがって、オペレータが効率よく短時間で疲労が少い操作で利用者コードを入力でき、正確性や省力化が向上し、迅速な処理が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】手書き郵便物の一例を示す平面図。
【図2】印刷活字郵便物の一例を示す平面図。
【図3】本発明の実施の形態に係るビデオコーディング装置が適用される郵便物処理装置の構成を概略的に示すブロック図。
【図4】読取部の構成を示すブロック図。
【図5】本発明の実施の形態に係るビデオコーディング装置の構成を概略的に示すブロック図。
【図6】第1の記憶部内に確保された特定領域のメモリマップを示す図。
【図7】局情報の構成例を示す図。
【図8】第1の記憶部の局情報領域に対する局情報の格納例を示す図。
【図9】表示部における表示画面例を示す図。
【図10】ビデオコーディング装置の動作を説明するためのフローチャート。
【図11】ビデオコーディング装置の動作を説明するためのフローチャート。
【図12】ビデオコーディング装置の動作を説明するためのフローチャート。
【図13】表示部におけるリジェクト郵便物に対する具体的な表示画面例を示す図。
【符号の説明】
P……郵便物、1……供給部、2……読取部、3……バーコード印刷部、4……遅延パス、5……バーコード読取部、6……区分部、7……ビデオコーディング装置、11……光電変換部、16……文字認識部、18……利用者コード認識部、21……CPU、24……第1の記憶部、25……第2の記憶部、26……入力インタフェイス、27……キーボード制御部、28……表示制御部、30……キーボード、31……表示部、50……局情報領域、61……新郵便番号コード指定記載領域、62……宛名情報領域、71……全体画像表示領域、72……新郵便番号コード入力領域、73……住所表示番号コード入力領域、74……利用者コード入力領域。

Claims (6)

  1. 少なくとも郵便番号と宛名住所情報が記載されている郵便物上の全体画像を取込み、この取込んだ画像を認識手段に入力することにより、その画像に基づき郵便番号と宛名住所情報の一部である住所表示番号とを有する複数桁の利用者コードを認識し、この認識した利用者コードに対応した所定のコード情報を郵便物上に印刷することにより、そのコード情報によって郵便物を処理する郵便物処理装置に使用され
    前記認識手段で認識することができなかった郵便物の全体画像、および、その郵便物に対して前記認識手段が認識した利用者コードの候補文字をそれぞれ入力する第1の入力手段と、
    この第1の入力手段で入力された郵便物の全体画像、利用者コードの候補文字および該利用者コードを入力する利用者コード入力領域をそれぞれ表示する表示手段と、
    この表示手段に表示された郵便物の全体画像により、同じ画面に表示される利用者コード入力領域に利用者コードを入力する第2の入力手段と、
    各郵便局に対して利用者コードが何桁まで必要かを示す処理深度情報を含む前記各郵便局に特有な郵便物の処理内容を決定する局情報を記憶している記憶手段と、
    前記第2の入力手段での利用者コードの入力時、何桁まで入力されたかを検出する検出手段と、
    この検出手段によりあらかじめ定められた所定の桁数入力されたことが検出されたとき前記第2の入力手段で入力された利用者コードと前記記憶手段に記憶されている局情報とに基づき、前記各郵便局に必要な桁数までの利用者コードを判定する判定手段と、
    この判定手段の判定結果を前記郵便物処理装置に対して送信する判定結果送信手段と、
    を具備したことを特徴とするビデオコーディング装置。
  2. 前記局情報は、各郵便局に対して前記郵便物処理装置の有無などを示す情報を持つことを特徴とする請求項1記載のビデオコーディング装置。
  3. 前記局情報は、各郵便局に対して自局が受持つ担当地域の局か自局が受持つ担当地域以外の局かを示す地域情報を持つことを特徴とする請求項1記載のビデオコーディング装置。
  4. 前記局情報は、町域単位に設けられていることを特徴とする請求項1記載のビデオコーディング装置。
  5. 少なくとも郵便番号と宛名住所情報が記載されている郵便物上の全体画像を取込み、この取込んだ画像を認識手段に入力することにより、その画像に基づき郵便番号と宛名住所情報の一部である住所表示番号とを有する複数桁の利用者コードを認識し、この認識した利用者コードに対応した所定のコード情報を郵便物上に印刷することにより、そのコード情報によって郵便物を処理する郵便物処理装置に使用され
    前記認識手段で認識することができなかった郵便物の全体画像、および、その郵便物に対して前記認識手段が認識した利用者コードの候補文字をそれぞれ入力する第1の入力手段と、
    この第1の入力手段で入力された郵便物の全体画像、利用者コードの候補文字および該利用者コードを入力する利用者コード入力領域をそれぞれ表示する表示手段と、
    この表示手段に表示された郵便物の全体画像により、同じ画面に表示される利用者コード入力領域に利用者コードを入力する第2の入力手段と、
    各郵便局に特有な郵便物の処理内容を決定する情報と、前記各郵便局に対して利用者コードが何桁まで必要かを示す処理深度情報とを具備する局情報を記憶している記憶手段と、
    前記第2の入力手段での利用者コードの入力時、何桁まで入力されたかを検出する検出手段と、
    この検出手段によりあらかじめ定められた所定の桁数入力されたことが検出されたとき、前記第2の入力手段で入力された利用者コードと前記記憶手段に記憶されている局情報とに基づき、前記各郵便局に必要な桁数までの利用者コードを判定し、前記郵便物処理装置において対応する郵便物に対してコード情報を印刷するか否かを判定する判定手段と、
    この判定手段の判定結果を前記郵便物処理装置に対して送信する判定結果送信手段と、
    を具備したことを特徴とするビデオコーディング装置。
  6. 前記局情報は、町域単位に設けられていることを特徴とする請求項記載のビデオコーディング装置。
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