JP3554318B2 - 光源装置及び光照射ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LEDを備え光を供給する光源装置、及び光源装置と、導入された光を照射対象部位に照射する光照射装置とを光ファイバ束により接続する光照射ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば光源装置として用いられるハロゲンランプは、製品検査における能率や精度を考えた場合、光度安定性、寿命、速応性等について十分なものであるとは言い難かったため、これらの点を改善し得る新たな光源装置としてLEDを用いたものが開発されてきている。例えば、基板上に多数のLEDを配設し、これら多数のLEDそれぞれの前面に光ファイバの一端を接着し各光ファイバの他端を束ねてから、装置本体の外部まで引き出し、それら光ファイバを介してLEDからの光を取り出すことができるようにしたものがある。(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−21206号公報(第2、3頁、第1図、第3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで近時、検査すべきワークとして半導体チップやその半導体チップのプリント基板への半田付け部分など、極めて小さな部位に明るい照明を行って精密な検査を必要とする需要が増えてきており、そのために光をより集光させて、より明るい光をより効率的に照射対象部位に照射する必要が生じてきている。
【0005】
しかしながらその観点からみると、前記特許文献1記載の光源装置では、LEDから出た光を効率よく光ファイバに導入することに限界がある。また、そのことをカバーすべく光源装置においてその光度を無理に上げたりすると、発生する熱の問題が大きくなるなど好ましいものではない。また、LEDの発熱に対する放熱作用を考慮したものはそれほど考えられていない。
【0006】
そこで本発明は、LEDの発熱に対する放熱作用を効率よく行うとともに、LEDからの光を極めて効率的に光ファイバに導入でき、かつ照明に適した光とすることのできる光源装置を提供することをその主たる所期の課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明に係る光源装置は、熱伝導性を有する金属製の外壁を備えたケーシングと、当該ケーシングの外壁に重合させた基板上に配設される単一のパワーLEDと、当該パワーLEDから照射される照射光を所定の集光部に集光するレンズ機構とを具備してなり、前記集光部に集光した光を外部に供給するものであって、前記レンズ機構が、前記パワーLEDから照射される照射光を略平行な光にする光源用第1レンズと、前記光源用第1レンズからの光を前記集光部に集光する光源用第2レンズとを備えたものであり、前記光源用第 1 レンズの光導入端側に前記パワーLEDの照射部の外周が嵌り込む凹部を形成するとともに、この光源用第 1 レンズの外周を固定部材を介して前記ケーシングの内周に保持させることによって、この光源用第1レンズと、前記ケーシングの内周に嵌装された前記光源用第2レンズと、前記パワーLEDとを光軸が一致するように位置決めしていることを特徴とする。
【0008】
このようなものであれば、前記基板の熱をケーシングの外部に放出させることができ、パワーLEDの発熱に対する放熱作用を効率よく行うことができる。又、持ち運びに便利な小型(ハンディ型)にすることも容易であるため、光照射装置の移動等の取扱性の向上を図ることができるだけでなく、ニーズに合った大きさの光源装置を安価に製造することができ、使用面及びコスト面の両方において有利になる。しかも、長い光ファイバー束(ライトガイド)を引き回してワークに対して光を照射する場合において、光ファイバー束の折れ等の損傷を阻止することができる利点があり、耐久性において有利になる。
【0009】
また、レンズ機構が、前記パワーLEDから照射される照射光を略平行な光にする光源用第1レンズと、前記光源用第1レンズからの光を前記集光部に集光する光源用第2レンズとを備えたものであるため、従来のように光導入端へ取り込むことができなかった光をも集光させて取り込み、極めて効率よくLEDからの光を外部に供給できる。
【0010】
また、複数の光ファイバを束ねてなる光ファイバ束やガラスロッド等の光案内部材を介して光を供給するためのものであって、前記集光部に前記光案内部材の光導入端を位置させているものであれば、光ファイバ束等の案内部材、ひいては前記光照射装置に効率よく光を供給することができる。
【0011】
LEDから発せられる光の取り込み効率を可及的に向上させるとともに、最終的に光照射装置を経て集光させたときの集光面積を可及的に小さくするためには、前記光源用第1レンズの光導入端側に前記パワーLEDの照射部が入り込む凹部を形成し、光源用第1レンズの内部に設けた屈折平行化部によって前記パワーLEDから射出される光のうち所定角度内のものを屈折させレンズ光軸と略平行にするとともに、前記光源用第1レンズの内 側面に設けた反射平行化部によって前記パワーLEDから射出される光のうち前記所定角度よりも外側に拡がる光を反射させレンズ光軸と略平行にするよように構成すればよい。
また、前記ケーシングに、前記パワーLEDの発熱に対する放熱作用を営む冷却手段を備えていれば、LEDの温度を下げ、光量の安定化や寿命増大等をより促進することができる。
具体的には、前記冷却手段が、前記ケーシングの一部又は全部に設けたフィンであるものが挙げられる。このようにすれば、ケーシング自体に前LEDから発せられる熱を放熱する機能を具備させることができる。加えて、光源装置自体のコンパクト化を有効に図ることができる。
また、好適な具体的な実施態様としては、前記レンズ機構が、前記ケーシングと前記パワーLEDとの間に挟まれた状態で保持されているものが挙げられる。
【0012】
上述した光源装置と、導入された光を照射対象部位に照射する光照射装置とは光ファイバ束により接続することができるが、用途によっては、筐体を共通化しこれら光照射装置と光源装置とを一体的にユニット化した光照射ユニットが使い勝手の点で好ましい場合もある。
【0013】
しかして、かかる光源装置には、他にも種々のものが考えられる。特に冷却手段を具備させることによって、LEDの温度を下げ、光量の安定化や寿命増大等をより促進することができる。そのような光源装置の実施態様を以下に挙げる。
【0014】
すなわち、基板上に発光体を敷き詰め、前記各発光体から照射される照射光を略平行な光にするための光源用第1レンズを該発光体の照射面側に配置し、前記光源用第1レンズからの略平行な光を集光させて光案内部材の光導入端に導入するための光源用第2レンズを該光源用第1レンズの前方に配置し、前記基板の裏面を冷却するための冷却手段を設けたものを挙げることができる。
【0015】
このようなものであれば、上記のように各発光体から照射される照射光を光源用第1レンズにより略平行な光に変換し、変換された略平行な光を光源用第2レンズにて集光させる構成にすることによって、従来のように光導入端へ取り込むことができなかった光をも集光させて取り込むことができる。又、従来のように発光体の取り付け位置等が規制されることがないから、隣り合う発光体同士を密の状態で配置することが可能になる。又、基板の表裏両面のうちの発光体が取り付けられていない広い面積を有する裏面を冷却手段により冷却することによって、発光体の温度上昇による光度低下を効率よく抑制することができるだけでなく、レンズや基板の変形等のトラブル発生を防止することができる。
【0016】
前記発光体が発光ダイオードでなり、前記基板の外周縁に、前記発光ダイオードに接続される抵抗を配置しているものであれば、発光ダイオードが存在しない基板の外周縁を利用し、その箇所に抵抗を配置することによって、抵抗から発する熱が発光ダイオードへ伝わり難くすることができる。
【0017】
前記光源用第1レンズを、前記各発光体に対応させて配置したレンズアレイから構成すれば、各発光体からの照射光を確実に略平行な光に変換することができる。
【0018】
前記光源用第2レンズとして、フレネルレンズを用いるようにすれば、通常の凸レンズに比べて小型軽量化を図ることができるだけでなく、加工し易いので容易に四角形にしたり、穴開け加工を施せる。しかも、薄いレンズであることから、発光体側へフレネルレンズに近づけることができ、光案内部材の光導入端への光の取り込み効率を高めることができる。
【0019】
前記冷却手段を、前記基板の裏面側に配置されたペルチェ素子と、前記ペルチェ素子の基板側とは反対側に配置された放熱フィンと、放熱フィンに向けて冷却風を供給する放熱ファンとから構成すれば、ペルチェ素子に発生する熱を放出させて、基板を効率よく冷却することができる。前記ペルチェ素子を用いることによって、発光ダイオードの実装密度を大きくしたり、発光ダイオードの個数の増加により大電流が流れて発熱量が増大しても、これらを確実に冷却することができ、発光ダイオードの高寿命化等を実現することができる。
【0020】
前記基板の温度を検出する温度検出手段を備え、前記温度検出手段からの検出温度を設定温度にするために前記ペルチェ素子に供給する電流を制御するための温度制御手段を備え、一定温度に保つようにしたものとすれば、例えば3原色の発光ダイオードを用いて白色光を発する場合において、ホワイトバランスの向上を実現することができる。なお、前記3原色の発光ダイオードのうち、青色発光ダイオードは、温度上昇に伴い輝度が明るくなり、赤色発光ダイオード及び緑色発光ダイオードは温度上昇に伴い輝度が暗くなり、ホワイトバランスが低下する(崩れる)ことになる。
【0021】
前記発光ダイオードが、チップ型の発光ダイオードからなり、該チップ型の発光ダイオードの照射面側にリフレクターを配置するようにしたものであれば、砲弾型(ディスクリート型とも言う)の発光ダイオードに比べて実装密度を大きくできながらも、取り込むことができない光をもリフレクターにて取り込むことができる。前記チップ型の発光ダイオードとは、例えばベースの表裏にスルーホール(無いものでもよい)を介して一対の電極(カソードとアノード)を備えさせた表面実装型(Surface Mount Device)のものの他、基板上に発光ダイオードのベアチップを直接実装していくものも含むものとする。
【0022】
前記発光ダイオードをパルス制御信号により点灯制御するようにすれば、連続駆動に比べて発光ダイオードの耐久性を向上させることができる。
【0023】
前記発光ダイオードからの光を検査対象物に照射して反射した反射光又は該検査対象物を透過した透過光を撮像するためのカメラを設け、前記カメラのシャッターが開いた時点又は開く前に前記発光ダイオードを点灯させ、かつ、該シャッターが閉じてから所定時間経過後に該発光ダイオードを消灯するために該発光ダイオードを点灯制御するようにすれば、シャッターが開いているときに大電流を流して、発光ダイオードの点灯時の輝度を大きくすることができ、又、シャッターが閉じているときに発光ダイオードを点灯させないため、発生する熱を最小限に抑えることができる。
【0024】
【0025】
単数の発光体を敷き詰めた基板と、前記発光体から照射される照射光を略平行な光にするための光源用第1レンズと、前記光源用第1レンズからの略平行な光を集光させて光案内部材の光導入端に導入するための光源用第2レンズとを、ケーシング内に設け、前記発光体への電力供給を行うための電源コードを備えさせ、前記基板の裏面を冷却するための冷却手段を備えさせて、持ち運びに便利な小型(ハンディ型)の光照射装置を構成してもよい。
【0026】
このようなものであれば、発光体から照射される照射光を光源用第1レンズにより略平行な光に変換し、変換された略平行な光を光源用第2レンズにて集光させる構成にすることによって、従来のように光導入端へ取り込むことができなかった光をも集光させて取り込むことができる。又、基板の表裏両面のうちの発光体が取り付けられていない広い面積を有する裏面を冷却手段により冷却することによって、発光体の温度上昇による光度低下を効率よく抑制することができるだけでなく、レンズや基板の変形等のトラブル発生を防止することができる。又、持ち運びに便利な小型(ハンディ型)にすることによって、光照射装置の移動等の取扱性の向上を図ることができるだけでなく、ニーズに合った大きさの光照射装置を安価に製造することができる。
【0027】
前記ケーシングの光射出側端部に前記光案内部材を挿入保持するための筒状の保持部を備えさせ、前記保持部内にそれの先端とほぼ同一の先端を有する寸法に設定された前記光ファイバー束を挿入保持させるようにすれば、高価な光ファイバーを安価に済ませることが可能になるだけでなく、長くしたものに比べて取扱性の向上を図ることができる。
【0028】
前記冷却手段を、前記基板の熱をケーシングの外部に放出させるために前記ケーシングの一部又は全部に形成した放熱フィンから構成すれば、ケーシングと放熱フィンとを別々に作製して組み付ける場合に比べて、部品点数の削減化を図ることができる。
【0029】
前記発光体が単数であり、光源用第1レンズが光射出端側ほど外拡がり形状となるほぼコーン型(ほぼラッパ型)で透明な集光部材からなり、前記発光体の照射部が入り込む凹部を前記光源用第1レンズの光導入端側に形成してなるものであれば、発光体の照射部から照射される光のうちの通常のレンズでは取り込むことができなかった光を、集光部材の外周面に備えた光反射層にて反射させることで光源用第2レンズへの光量を増大させることができる。
【0030】
基板を備えた発光体の多数を設け、前記各発光体から照射される照射光をそれぞれ略平行な光にするための光源用第1レンズを該各発光体の照射面側にそれぞれ配置し、前記光源用第1レンズからの光を集光させて単数又は複数の束からなる光案内部材の光導入端に導入するための光源用第2レンズを該各光源用第1レンズの前方に配置し、前記発光体と同数の光案内部材の光射出端を束ねて集合部を構成し、前記基板の裏面を冷却するための冷却手段を設けているものであれば、発光体から照射される照射光を光源用第1レンズにより略平行な光に変換し、変換された光を光源用第2レンズにて集光させる構成にすることによって、従来のように光導入端へ取り込むことができなかった光をも集光させて取り込むことができる。又、単数(一本)の光ファイバー又は単数のものよりも直径の小さな複数の光ファイバーが束ねられた光ファイバー束等の光案内部材の光導入端へ発光体からの光を効率よく、しかも確実に導入することができる。前記光ファイバー束を用いることによって、単数の光ファイバーから構成したものに比べて、柔軟性を高めることができると共に、光を照射する照射部に対して均一に照射することができる。又、基板の表裏両面のうちの発光体が取り付けられていない広い面積を有する裏面を冷却手段により冷却することによって、発光体の温度上昇による光度低下を効率よく抑制することができるだけでなく、発光体の寿命が長くなることやレンズ及び基板の変形等のトラブル発生を防止することができる。
【0031】
又、前記集合部の光射出端に、それからの光を任意の位置に案内するための第2の光案内部材の光導入端を配置するようにすれば、第2の光案内部材の光射出端を移動させるだけで所望の照射位置に光を照射させることができる。尚、前記第2の光案内部材を光ファイバー等の可撓性を有するものから構成することが好ましい。前記光源用第1レンズと光源用第2レンズの2つのレンズを設けて実施する他、それら2つのレンズを一体化した単一のレンズを用いる場合でもよい。
【0032】
一方、例えば搬送装置上に正確に位置決めされずに配置され次々と送られてくるもののように、常に一定位置にないワークを照明する場合には、各ワークの位置に応じて光照射装置を頻繁に移動させ得る機能が光照射装置に要求される。そして光照射装置の頻繁な移動によって当然に光ファイバも連れ動くところ、従来は、光ファイバがフレキシブル性を有することから、このように移動するという用途にも光ファイバの可撓性で十分に対応できると考えられていた。
【0033】
しかしながら、実際には光ファイバは電線等と比べ嵩張って重く、特に光ファイバを長く(例えば2〜3m以上)した場合に、その光ファイバを引き回しつつ光照射装置を移動させるために、駆動機構が大きくなったり、光照射装置の移動や位置制御が難しくなったりする。また、光ファイバは電線に比してフレキシビリティに劣り、頻繁な曲げや動きによって比較的短期間で破損するため、装置の信頼性や寿命等の点において問題が発生することもある。かといって、近時ハロゲンランプに代わるものとして注目を浴びつつあるLEDを光源とし、光ファイバを用いずに光照射装置に直接LEDを多数装着した場合には、光照射装置の小型化や集光が難しいといった問題が発生する。例えば、プリント基板の搭載部品のように極めて小さい部材を照明する場合、直接LEDを搭載した光照射装置のように最小集光径が大きいと、無駄な部位まで照明することとなり、効率的な照明ができない。
【0034】
そこで、従来のように光ファイバの柔軟性や延長自在性を利用して光照射装置を移動させるという発想を完全に捨て、LED光源装置が有する軽量性やコンパクト性等に係る利点を損なわないようにして、上述した不具合を一挙に解決するには、照射対象部位に照射する光の照射口を有し、移動可能な可動支持体に支持させた光照射装置と、前記可動支持体とは別に設けた電源から電気ケーブルを介して電力供給され発光するものであって、前記可動支持体に取り付けてなるLED光源装置と、前記LED光源装置から外部を通って前記ヘッドの照射口に光を導くフレキシブルな1又は複数の光ファイバとを具備する照明検査システムが好ましい。
【0035】
このようなものであれば、LED光源装置の軽量化やコンパクト化が容易に可能なことから、可動支持体にLED光源装置を取り付けているとはいえ、可動支持体ひいては光照射装置の駆動にほとんど影響を与えないようにすることができる。
【0036】
また、光照射装置を可動支持体に固定支持させ、LED光源装置と光照射装置との相対位置関係を変えないようにすれば、光ファイバに対する負荷を軽減することができ、信頼性や寿命等への影響を排除し得る。もちろん、光照射装置を、光ファイバの信頼性や寿命等に問題の無い範囲で、可動支持体に対し微動又はゆっくり移動するように構成しても構わない。
【0037】
さらに、光照射装置が光ファイバに接続され、LED光源装置とは別体であるため、光照射装置の超小型化や小面積への集光が可能である。また光源と照射対象部位あるいはこの照射対象部位を撮影するための撮像装置とをある程度離間させることができるため、光源から発する熱の、照射対象部位や撮像装置に対する悪影響を防止することもできる。
【0038】
一方、LED光源装置には、その装置内又は装置に付随させた電池から電力を供給してもよいし、前記可動支持体とは別に設けた電源から電気ケーブルを介して前記LED光源装置に電力供給するようにしてもよい。前者の構成であると、ケーブルレス化が可能となる。また後者の構成であると、電気ケーブルが必要となるものの、電気ケーブルは光ファイバよりも可撓性や耐久性、価格等において遙かに優れるため、従来のように光ファイバを連れ動かすことによる負荷に比べ、非常に小さな負荷で、かつ高い信頼性可動支持体や光照射装置を駆動することができるようになる。電力供給にはその他に撮像装置から行う構成も考えられる。
【0039】
また、前記光源装置を前記照射口の近傍に配設することにより光ファイバを短くし(例えば1m以下)軽量化できる。そしてそのように構成した場合には、可動支持体に光照射装置を移動可能に支持させても、光照射装置の駆動を無理なく行うことができる。このとき、光照射装置は、光ファイバの信頼性や寿命等に問題の無い範囲で、可動支持体に対し微動又はゆっくり移動するように構成しておくことが好ましい。
【0040】
集光性を向上させるには、光ファイバの光照射装置側先端にレンズを取り付けているものが好ましい。
【0041】
電気ケーブルの望ましい態様としては、ロボットケーブルを挙げることできる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
この第1実施形態では、本発明に係る光源装置について、図1に示すような製品検査システムの構成要素として用いられる場合を例にとり説明する。
【0043】
この製品検査システムは、水平2軸方向、すなわちX軸方向及びY軸方向に水平移動可能な可動支持体たるXYステージX1を利用するもので、このXYステージX1に支持された光導通管X2と、その光導通管X2を介して被検査体たるワークXWを撮影するための撮像装置X8と、前記XYステージX1とは別の場所に設置した電源X3と、その電源X3からロボットケーブルX4を介して電力供給されるLED光源装置X5A、X5Bと、被照明物たるワークXWに照射するための光の照射口X6Aa、X6Baを備え前記光導通管X2に取り付けられた光照射装置X6A、X6Bと、前記LED光源装置X5A、X5Bから前記光照射装置X6A、X6Bに光を導くライトガイドたる光ファイバ束X7A、X7Bとを具備する。そして、図示しない搬送装置によって搬送されてくる前記ワークXWの照射対象部位(検査部位)に前記照射口X6Aa、X6Baから射出された照射光をあて、撮像装置X8によってその外観状態を観察し検査するものである。
【0044】
各部を説明する。
【0045】
XYステージX1は、図1に示すように、例えば前記搬送装置や床等に設置された固定体XKによってX軸方向に水平スライド可能に支持されたXステージX11と、このXステージX11によってY軸方向に水平スライド可能に支持されたYステージX12とを備え、このYステージX12を水平2次元方向に自在に位置設定できるように構成したものである。各ステージX11、X12は、例えば図示しないステッピングモータ等の駆動機構を利用して、遠隔操作又は自動にて位置設定可能に駆動するようにしてある。
【0046】
光導通管X2は、同図に示すように、前記XYステージX1、具体的には前記YステージX12にブラケットXBを介して固定され鉛直に起立する円筒状をなすものである。この光導通管X2の内部には、図示しないハーフミラーやレンズなどの光学部品を収容してある。そして、前記光導通管X2の中心軸線がワークWの照射対象部位に向くように、XYステージX1を駆動してこの光導通管X2を移動させるように構成している。
【0047】
撮像装置X8は、例えばCCDカメラであり、前記光導通管X2の上端部に、その撮像面が下方を向くように固定してある。
【0048】
電源X3は、LED光源装置X5A、X5Bに電力供給するための直流タイプのもので、XYステージX1から離間した所定場所に配置してある。この電源X3から延出するロボットケーブルX4は、蛇腹上のケーブルベアX41を挿通して、LED光源装置X5A、X5Bに導かれる。このケーブルベアX41は、図1では、XステージX11に一端を取り付けられ、他端をYステージX12に取り付けられたもので、XステージX11に対するYステージX12の動きにより、ケーブルX4が捩れたり縺れたりするのを防止する役割を果たす。もちろん、固定体XKとXステージX11と間にさらにもう一つケーブルベアを設けても構わない。
【0049】
LED光源装置X5A、X5Bは、本実施形態では例えば2種類を設けている。そのうちの一方X5Aは、本発明に係る光源装置であり、1つのパワーLEDX52をケーシングX53内に内蔵してなるものであり、他方は、色の異なる複数(R、G、Bの3つ)のパワーLEDX52をケーシングX53内に内蔵してなるものである。
【0050】
より具体的に説明すると、一方のLED光源装置X5Aは、図2に示すように、基板X51上に配設したLEDX52及びこのLEDX52から発される光を所定の集光部X54aに集光するレンズ機構X54を内蔵してなるケーシングX53と、光ファイバ束X7Aの光導入端部に取り付けられた光入力コネクタX71を接続されるとともに、前記集光部X54aにその光ファイバ束X7Aの光導入端面を位置させる光出力コネクタX55とを具備するものである。
【0051】
ケーシングX53は、外壁を有する金属性内部中空のもので、前記外壁にはフィンXFinが一体に設けられてLEDX52の発熱に対する放熱作用を営むように構成している。
【0052】
LEDX52は表面発光タイプのベアチップであり、このLEDX52を支持する基板X51には電気ケーブルX4が接続されてケーシングX53の側板X531から延出させてある。なお、この側板X531は基板X51及びLEDX52ごと取り外して交換可能に構成してある。
【0053】
レンズ機構X54は対をなすレンズX541、X542を直列に配置してなるもので、LEDX52と光出力コネクタX55との間に介在させてある。そして、LEDX52側に配置した光源用第1レンズX541によりLEDX52から出た光を略平行にし、光源用第2レンズX542でその光を集光する。本実施形態において第1のレンズX541は、光の進む方向に向かって外拡がり形状となるほぼコーン型円錐状のものであり、光導入端側にLEDX52の照射部が円錐面よりも内方に入り込む凹部X541aを形成してなる。そしてLEDX52から射出される光のうち所定角度内のものについては、その内部に設けた屈折平行化部X541bによってこれを屈折させレンズ光軸と略平行にするとともに、前記所定角度よりも外側に拡がる光については、内側面に設けた反射平行化部X541cでレンズ光軸と略平行にし、LEDX52から射出される光をほとんど漏れなく前記レンズ光軸方向に進む略平行な光とするようにしている。光源用第2レンズX542は、前記光源用第1レンズX541とレンズ光軸を一致させて対向配置した凸レンズであり、光源用第1レンズX541を通過した略平行な光を前記集光部X54aに集光するように構成している。
【0054】
光出力コネクタX55は、ケーシングX53の反LED側に取り付けたもので、光ファイバ束X7Aの端部に取り付けた光入力コネクタX71を嵌合させて保持するコネクタ孔X551を有するものである。この光出力コネクタX55に接続された光入力コネクタX71は、前記集光部X54aに光ファイバ束X7Aの光導入端を位置させる。なおこの光ファイバ束X7Aの光導入端面は、当該光ファイバ束X7Aを構成する各光ファイバX7aの端部を熱溶融により一体化し鏡面状をなすようにしたもので、前記光源用第2レンズ542により集光された光の径は、前記光導入端面と略一致して各光ファイバX7aに略均等に光が導入されるように構成してある。
【0055】
他方のLED光源装置X5Bは、図3、図4に示すように、前記LEDX52を3つ並列に配設してなるものであり、それに応じて基板X51、レンズ機構X54も3つ有している。各LEDX52の色は同一でもよいが、本実施形態ではR、G、B等の異なる色に設定している。光出力コネクタX55は、前記一方の光源装置X5Aのものと共通する形状をなし、1つのみが設けられている。各レンズ機構X54の集光部X54aには、内部光ファイバ束X56の一端部が密に束ねられてそれぞれ取り付けられており、それら内部光ファイバ束X56の他端部は一体にかつランダムに密に束ねて、この光出力コネクタX55に取り付けてある。しかして、特にこの光源装置X5Bの光出力コネクタX55においては、内部に光接続機構XCNを設け、この光接続機構XCNにおいて、内部光ファイバ束X56から射出された光を均一に混合し、外部光ファイバ束X7Bを構成する各光ファイバに効率的に無駄なく色むらのない均一な光を導入できるように構成している。
【0056】
具体的にこの光接続機構XCNは、円柱状のガラス部材XGLの端面を除く外周に鏡面コーティングを施し、コネクタ孔X54aに嵌め込んでなるものである。ガラス部材は、各光ファイバ束X56、X7Bと略同径をなし、その軸心を当該光ファイバ束X56、X7Bと一致させるとともに、その各端面を各光ファイバ束X56、X7Bの端面と密接するように配置してある。そしてこのことにより、ガラス部材XGLが光を導通するとともに混合する光導通路としての役割を担い、その外周の鏡面コーティング部XCTが前記ガラス部材XGLを進む光を内方へ反射して逃がさない反射屈折部としての役割を担うようにしてある。このように3つに限られず複数のLEDを有して、なおかつ各LEDに色の違いがあるような光源装置X5Bにおいて光を均一に混合する際に特に有効なものとなる。もちろん、光接続機構XCNはその他に、例えばコネクタ孔の内周面を鏡面処理し、光ファイバ束X56の他端と光入力コネクタの入力端との間に前記鏡面によって完全に囲まれるような空間が存在するようにしてもよいし、コアとクラッドの2層からなるクラッドロッド型ガラス部材を用いても同様の作用効果を奏し得る。なお、このLED光源装置X5Bにおいても、各基板X51及びLEDX52ごと単独で引き抜いて取り外し、交換可能に構成してある。また、前記図3においては、一体化された一のケーシングX53内に前記LEDX52を並列に配設した光源装置X5Bを示しているが、前記図2に示すように、一のケーシング内に一のLEDと、それに応じて基板X51と、レンズ機構X54とを配設した光源装置を複数並列させたものであってもよい。すなわち、各LEDがそれぞれ別々のケーシング内に配設された光源装置を採用してもよい。このようなものであれば、光源装置がユニット化され、用途に応じて簡単に交換することができ、実用的である。
【0057】
これら各LED光源装置X5A、X5Bからは、外装チューブで覆われたフレキシブルなライトガイドたる光ファイバ束X7A、X7Bが延出し、外部を通って光導通管X2に装着した光照射装置X6A、X6Bに接続してある。この光ファイバ束X7A、X7Bは30cm〜40cm程度の極めて短いもので、その基端には、前記光出力コネクタX55に嵌合する光入力コネクタX71が取り付けてある一方、先端には前記光照射装置X6A、X6Bがそれぞれ取り付けてある。なお、図9は光ファイバX7aを密に束ねてなる光ファイバ束X7A(7B)の一例を示している。同図中(a)よりも(b)の方が線径が小さい。
【0058】
光照射装置X6Aは、前記LED光源装置X5Aから光ファイバ束X7Aを介して光を供給され、その光を前記照射対象部位に周囲から当てて照明するためのもので、その外径が10mm〜30mm程度の超小型のものである。この光照射装置X6Aは、前記光導通管X2の照射対象部位側端部、すなわち下端部に装着してあって、図6〜図8に示すように、前記照射対象部位XWを観察するための観察孔X6Hを有してなる円筒状の筐体X6A1と、光ファイバ束X7Aの一端を保持するファイバ束保持部X6A2と、前記筐体X6A1を外側方からカバーするカバー体X6A3とを備えてなる。
【0059】
詳述すると、筐体X6A1は、円筒状をなしその内周を前記観察孔X6Hとしている筐体本体X6A11と、この筐体本体X6A11に外嵌して前記観察孔X6Hの開口周縁部、すなわち照射対象部位側の端部から外側方に鍔状に突出するリング状のヘッド部X6A12とを備えたものである。
【0060】
このヘッド部X6A12の鍔状部分には、中心軸線XLが前記照射対象部位XWの中心点を通るように、前記観察孔X6Hの軸線とは所定の角度をなして設定された複数の貫通孔XHLが円周方向に沿って等間隔で複数設けてある。
【0061】
前記貫通孔XHLは、図8に拡大して示すように、その内径がレンズたるボールレンズX9の外径と同一又は略同一のものであり、照射部位W側の一端部のみが若干小径に構成してあって、ボールレンズX9を他端側から隙間なく嵌め入れて前記一端側に抜けないように保持する前記レンズ保持孔としての役割を担う。なお、各貫通孔XHLの照射対象部位側開口が光の照射口X6Aaである。しかしてこの貫通孔XHLの他端部には、その内径と同径又は略同径をなす円柱部材XBが、ボールレンズX9の上方への抜け止めも兼ねて圧入等により嵌め入れてある。この円柱部材XBは例えばポリアセタール等の樹脂成形品であり、その中心軸に沿ってファイバ保持孔XB1を貫通させ、そのファイバ保持孔XB1に光ファイバX7aを挿通させて保持させている。
【0062】
かかるファイバ保持孔XB1は、その照射部位XW側の一端から例えば円錐状に座繰り形成してなる大径部XB11と、内径を光ファイバX7aの外径と同一又は略同一に設定してなる小径部XB12とからなるもので、他端部から一端部に向かって挿通させた光ファイバX7aの光照射端部をホットプレート等を用いて溶融させ、その溶融部X7a1を前記大径部XB11に隙間なく嵌合させてある。本実施形態においては溶融部X7a1の先端面を円柱部材XBにおける照射部位XW側の一端面と面一になるようにするとともに、溶融部X7a1の先端面が前記ボールレンズX9と接するように構成している。
【0063】
すなわちこのような構成により、各光ファイバX7aの光射出端それぞれにボールレンズX9を一つ一つ密接させるとともに、各光ファイバX7aの光射出端部における軸線XL及びボールレンズX9の光軸が一致して前記照射対象部位XWを向くように設定することにより、照射対象部位XWを周囲から照明するようにしている。
【0064】
ファイバ束保持部X6A2は、筐体X6A1の外側方に突出させて取り付けられたもので、前述したように、光ファイバ束X7Aの一端部を保持する。しかして各光ファイバX7aは、このファイバ束保持部X6A2までは束としての形態を保ち、ここからは1本1本にばらけて、前記各ファイバ保持部XB1にそれぞれの光射出端部を保持される。なお、光ファイバ束X7Aの他端部にはコネクタX71が取り付けてあって、前記LED光源装置X5Aから発せられた照射光を導入できるように構成してある。
【0065】
カバー体X6A3は、円筒状をなすもので、前記筐体X6A1の下端部外周面との間に空間XSを形成するようにして当該筐体X6A1に取り付けられている。そしてその空間XS内に前記各光ファイバX7aを収容し保護する。
【0066】
一方、他方の光照射装置X6Bは、図5に示すように、他方のLED光源装置X5Bから延びる光ファイバ束X7Bの先端を密に束ねて保持する細長い円筒状をなすもので、その密に集合させた先端面から、この光照射装置X6Bの先端に形成した円形状の照射口X6Baを介して、光が射出されるようにしてある。この光照射装置X6Bは、図1に示すように、その照射口X6Baを前記光導通管X21の軸方向に直交する方向に向けた姿勢で、当該光導通管X21の上端部に取着してある。そして、照射口X6Baから出た光は、光導通管X21内部に設けたハーフミラー等の光学部材を介して反射、屈折し、光導通管X21の軸方向に沿って下方に進み、筐体X6A1の下端開口から射出されて照射対象部位XWを上方から照明するように構成されている。
【0067】
このように構成した本システムは以下のように動作する。
【0068】
まず搬送装置により、プリント基板等のワークが搬送されてくると、例えばワークのアラインメントマークを撮像装置X8から取り込んで、図示しない画像認識部で認識させ、そのアラインメントマークの位置情報を算出する。そして、その位置情報からワークの照射対象部位Wの直上に光導通管X21を位置させるべく、XYステージX1を自動制御する。この結果、前記光照射装置X6A、X6Bから照射された光により、照射対象部位Wが周囲及び直上から照明され、撮像装置X8により照射対象部位Wの画像が得られる。なお、このようにしてXYステージX1の位置制御を行うことにより、逆にワークの位置情報が得られる。この位置情報をその後の工程に利用してよく、本装置は、ワークの位置測定装置として利用することもできる。またその他にバーコード読み取り等にも利用できる。
【0069】
したがって本実施形態に係る本実施形態に係るLED光源装置X5Aによれば、熱伝導性を有する金属製の外壁を備えたケーシングX53と、ケーシングX53の外壁に重合させた基板X51上に配設される単一のパワーLEDX52と、パワーLEDX52から照射される照射光を所定の集光部X54aに集光するレンズ機構X54とを具備しているため、基板X51の熱をケーシングX53の外部に放出させることができ、パワーLEDX52の発熱に対する放熱作用を効率よく行うことができる。また、一対の光源用レンズX541、X542を設け、特にLEDX52側のレンズX541において、LEDX52の照射面を収容する凹部X541aを設けたうえで、前記屈折平行化部X541b及び反射平行化部X541cによってLEDX52から射出される光のほとんどを一旦略平行な光としているため、最終的な集光の際に、その集光面積を可及的に小さくすることができる。一方、光ファイバ束X7A、X7Bにおいてその光導入端に入射した光は、その入射角度と等しい角度で光射出端から射出されるところ、かかる光源装置X5A、X5Bであれば光源用第2レンズX542を適宣設定するだけで、各光ファイバX7aへの光の入射角を一挙に調整できる。したがって特に本実施形態のように各光ファイバ7aにボールレンズ9をそれぞれ対応させている光照射装置X6Aにおいて、1つ1つのボールレンズ9の調整を行うことなく、集光に好ましい出射角や集光面積となるように調整することが容易にできる。
【0070】
また、本実施形態における光照射装置X6Aによれば、光ファイバX7aの1本1本から射出される光が、各光ファイバX7aに対応してそれぞれ1つずつ設けられたボールレンズX9により指向性が強くなるように屈折されることとなるため、照射対象部位XWにおける集光面積をより小さくすることが容易に可能となる。また、光ファイバX7aの光射出端にボールレンズX9を密接させて配置しているため、各光ファイバX7aから射出された光はほとんど漏れなく屈折されて、極めて高効率で照射対象部位XWに照射することができる。
【0071】
そしてこのような光源装置X5A、X5B及び光照射装置X6A、X6Bを組み合わせて用いることにより、それらの特徴が重畳されて、半導体チップやその半導体チップのプリント基板への半田付け部分など、極めて小さな部位であって精密な検査を必要とする需要に無理なく対応するシステムを構築することができる。
【0072】
一方、システム全体としてみた場合、前記LED光源装置X5A、X5Bの軽量化やコンパクト化が容易に可能なことから、XYステージX1にLED光源装置X5A、X5Bを取り付けているとはいえ、XYステージX1ひいては光照射装置X6A、X6Bの駆動にほとんど影響を与えないようにすることができる。
【0073】
また、光照射装置X6A、X6Bが各ワークの位置に対応すべく頻繁に移動しても、電気ケーブルX4のみが動き、LED光源装置X5A、X5Bと光照射装置X6A、X6Bとの相対位置関係は原則的に変わらないため、光ファイバ束X7A、7Bが変形することがない。そして電気ケーブルX4は光ファイバ7aよりも可撓性や耐久性、価格等において遙かに優れるため、従来のように光ファイバを連れ動かすことによる負荷に比べ、非常に小さな負荷でXYステージX1や光照射装置X6A、X6Bを駆動することができ、しかも耐久性や信頼性にも優れたものとなる。もちろん、光ファイバ束X7A、7Bの動きによる破壊を防止でき、装置の信頼性や寿命等への悪影響をも排除し得る。
【0074】
なお、上記実施形態に限られず種々の変形が可能である。以下に主として光照射装置の変形例を説明するが、その文中又は図中において前記実施形態と対応する部材には同様の符号を付することとする。
【0075】
図10、図11は、照射口X6aが凹球面上に形成されるようにした光照射装置6を示している。照射口X6aは凹球面上に密に配設され、各照射口X6aにはボールレンズX9を介して光ファイバX7aの先端が臨ませてある。この光照射装置X6は、光入力コネクタX71を複数(3つ)有し、それに対応して光ファイバ束X7も複数(3つ)有している。そして前記実施形態とは異なり、それぞれのファイバ束X7を構成する光ファイバX7aが、下段、中段、上段に対応して接続され、カラーハイライト照明のような用い方ができる。中央には前記実施形態同様、上下に貫通する貫通孔が設けてあって、この貫通孔を介してワークXWを検査する。なお、光照射装置X6内で各光ファイバ束X7をランダムに集合させてもよい。
【0076】
図12は、密に束ねた状態での光ファイバ束X7の先端とボールレンズX9との距離を可変にし得る光照射装置X6を示している。これら光照射装置X6は焦点距離を変えうるもので、スポット照明に好適に用いられる。具体的には、円筒状をなす二つのヘッド要素X6c、X6dを互いに嵌合させてなり、その嵌合深さをねじ送り構造等を利用して変えることにより、光ファイバ束X7の先端とボールレンズX9との距離を可変にする構造のものである。なお前記実施形態のように光ファイバの1つ1つにボールレンズが設けられているのではなく、ボールレンズX9は唯一が設けられている。またかかる光照射装置X6は1つの光入力コネクタX71から分離して複数設けてなる。
【0077】
図13〜図15に示す光照射装置X6は、ライン検査用のものであり、各光ファイバX7aは、その先端を1列あるいは複数列に並べた状態で保持されている。図中では、集光のためにリニアフレネルレンズを2段にしてなるレンズアレイを用いているが、リニアフレネルレンズの代わりにシリンドリカルタイプのものでも構わない。
【0078】
図16は、前記実施形態と同様、リングタイプの光照射装置X6を示している。このものは、光照射装置X6の厚みが薄く、例えば顕微鏡等、ワークXWと照射口X6aとの距離が短いものに用いて好適なものである。
【0079】
図17は、レンズX9の光軸と光ファイバX7aの光射出端部における軸線とがずれるように設定することにより、レンズX9を介して照射光の光軸を曲げ、当該光軸が照射対象部位XWを向くようにした光照射装置X6の部分断面図である。このようにすれば光ファイバX7aの光射出端部における軸線を、必ずしも前記照射対象部位XWを向くように設定しなくともよい。具体的には、例えば柱状部材XBの中心軸から偏位した部位にファイバ保持孔XHLを形成すればよい。
【0080】
また、図18に示すように、各レンズX9からの光をさらに集光させるために、中央に開口部X75Aが形成された単一の集光用第2レンズ(図中はフレネルレンズであるが凸レンズ等、どのようなレンズであってもよい)X75を配置して実施することもできる。この場合、前記ボールレンズX9はこの第2レンズX75での集光を考慮すれば、光ファイバーX7aからの光をそれぞれ略平行な光に変換するものが好ましい。
【0081】
さらに、用途によっては、前述した光照射装置の筐体に光源装置を一体的に設けてユニット化しても構わない。その場合光照射装置と光源装置とは光ファイバで接続し、この光ファイバを筐体内に収容しておくことが望ましい。
【0082】
もちろん、光照射装置以外にも変形は考えられる。なお、光源装置の種々の変形例に関しては主に第2実施形態で述べることとする。
【0083】
例えば、前記LED光源装置を前記照射口の近傍に配設することにより光ファイバを短くし軽量化できることから、XYステージに光照射装置を移動可能に支持させても、光照射装置の駆動を無理なく行うことが可能である。このとき、光照射装置は、光ファイバの信頼性や寿命等に問題の無い範囲で、XYステージに対し微動又はゆっくり移動するように構成しておくと良い。
【0084】
また、光ファイバ束に限らず、1本の光ファイバでも構成可能である。LED光源装置に電池を内蔵または付帯させて電源としても良い。このようにすればケーブルレス化が図れる。また、撮像装置やXYステージの駆動機構等、本光照射装置を構成する他の機構から電力をLED光源装置に供給するようにしても良い。
【0085】
さらに、可動支持体はXYステージに限らず、3次元に位置設定可能なものなど、種々のものを用いることができる。
【0086】
複数色(3色)のLEDを用いてフルカラー照明を行う場合、光照射装置6A、6B側で、各色に発光する光ファイバが偏り無く配設されていることが好ましい。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る光源装置は、図28に示すようなものである。そこで、図28に示す本発明に係る光源装置を説明するために、先ず、この光源装置に関連する部分から図19〜図27を参照しながら順を追って説明する。なお以下の説明における符号は前記第1実施形態と全く関係がないものとする。
【0087】
図19及び図20に光源装置が示されている。この光源装置は、ほぼ矩形状(円形でもよい)の基板K上に照射面が前方に向いた状態で取り付けた発光体としてのチップ型の発光ダイオードを構成するベアチップ2の多数、前記各発光ダイオードから照射される照射光を略平行な光にするために発光ダイオードの照射面側に配置された光源用第1レンズとしてのレンズアレイ3、前記レンズアレイ3からの光を集光させて光案内部材としての複数の光ファイバーを束ねた光ファイバー束(ライトガイトとも言う)4の光導入端4Aに導入するための光源用第2レンズとしてのフレネルレンズ5、前記基板Kの裏面を冷却するための冷却手段6を備え、それらがケーシング7内に設けられている。
【0088】
前記基板Kは、ガラエポ基板等で構成され、下側に位置するベース基板1と、これの上方に一体化されたすり鉢状の孔17aが形成された上側基板17の2層から構成されているが、上側基板17の無いベース基板1のみで基板Kを構成してもよい。前記上側基板17のうちのすり鉢状の孔17aを備えた部分をリフレクターと称する。前記リフレクター17aを設けることによって、前記ベアチップ2からの光のうちの左右に拡がる光をリフレクター17aにて反射させて前方側へ案内することができる利点があるが、無くてもよい。
【0089】
前記光源装置は、主として工場や検査室等において製品の検査等の目的で用いられるものに適しているが、他の目的で用いてもよい。又、前記光ファイバー束4を構成する光ファイバーの本数は、複数であれば何本でもよい。又、前記レンズアレイ3は、前記各発光ダイオードのベアチップ2に対応させて配置した同数のレンズ部3Aからなっているが、発光ダイオードのベアチップ2からの光を略平行な光に変換できるものであれば、どのような構成のものであってもよい。図19に示す4Bは、光射出端であり、この光射出端4Bから照射される光を検査対象物に当てて検査を行うことになり、例えば検査対象物を反射した反射光又は検査対象物を透過した透過光を撮像するためのカメラ(図示せず)を設け、前記カメラのシャッターが開いた時点又は開く前に前記発光ダイオードを点灯させ、かつ、該シャッターが閉じてから所定時間経過後に該発光ダイオードを消灯するために該発光ダイオードを点灯制御する点灯制御手段(図示せず)を設けて実施することもできる。図19に示す24は、調光つまみであり、25は、電源にON−OFFするための電源用スイッチである。
【0090】
前記発光ダイオードのベアチップ2は、図20及び図23に示すように、基板Kの上側基板17の外周縁を除いた箇所、つまり多数のすり鉢状の孔17aに対応するベース基板1に所定の順序、つまり上から赤色発光ダイオードのベアチップ2A、緑色発光ダイオードのベアチップ2B、青色発光ダイオードのベアチップ2Cの順序にて横方向にそれぞれ18個を同一ピッチにて直接実装してから、透明性を有する材料(エポキシやシリコーン等のプラスチック、エラストマー、あるいはガラス等)19でベアチップ2を密封保護するのである。ここでは、基板Kを構成する上側基板17の多数のすり鉢状の孔17aに対応するベース基板1にベアチップを実装して発光ダイオードを構成したが、1つの孔を備えたリフレクター付きの発光ダイオードの多数を連結したものであってもよいし、リフレクターのないものであってもよい。又、前記上側基板17の表面をメッキ仕上げしたり、表面に反射層をコーティングする等の処理を行うことによって、反射効率を上げるようにしてもよい。又、チップ型の発光ダイオードを、例えば樹脂やガラエポ等の絶縁物からなるベースの表裏にスルーホール(無いものでもよい)を介して一対の電極(カソードとアノード)を備えさせた表面実装型(Surface Mount Device)のものから構成してもよいし、他の構成のチップ型の発光ダイオードであってもよい。チップ型の発光ダイオードを用いることによって、実装密度を大きくすることができる利点があるが、場合によっては砲弾型の発光ダイオードを用いてもよい。図21に示す26は、ベアチップと電極(図示せず)とを接続するためのワイヤである。
【0091】
前記基板Kを構成する上側基板17の外周縁には、前記発光ダイオードのベアチップ2A,2B,2Cに接続される電流制限用の抵抗18R,18G,18Bが取り付けられている。尚、ここでは、ベース基板1と上側基板17とを一体にして基板Kを構成しているため、基板Kの上側基板17の外周縁に抵抗18R,18G,18Bを取り付けたが、前記上側基板17の無い場合やベース基板1よりも小さな寸法に構成された別体形成のリフレクターを設定した場合、つまりベアチップ2A,2B,2Cを取り付けることができる程度の大きさに別体形成されたリフレクターを設ける場合には、前記ベース基板1の外周縁に直接取り付けることになる。又、前記抵抗18R,18G,18Bの配置は、図に示す配置以外であってもよい。又、図に示すようにベアチップの所定個数(図では4個であるが、何個でもよい)に対して1個の抵抗を設けることによって、小型化及び組み付け面において有利になるが、1個のベアチップに対して1個の抵抗を接続する場合であってもよい。
【0092】
図19及び図20に示すように、前記光ファイバー束4の導入端4A側部分を挿入可能な円筒状部材20をケーシング7の前面に取り付け、前記円筒状部材20に光ファイバー束4の導入端4A部分を挿入した状態で固定するためのねじ23を該円筒状部材20に備えさせている。
【0093】
又、前記円筒状部材20は、図24(a)に示すものの他、図24(b),(c)に示すように内径の異なるものから構成し、それら3種類の円筒状部材20,21,22を付け替えることによって、異なる外径寸法を有する前記光ファイバー束4を装着することができるようにしている。図24(a),(b),(c)では、3種類の円筒状部材20,21,22を備えさせることにより、3つの異なる外径寸法を有する光ファイバー束4をケーシング7に装着可能とする装着手段を構成したが、内径が変更可能に構成された1種類の円筒状部材から装着手段を構成してもよいし、他の構成であってもよい。又、外径寸法が異なる光ファイバー束4の2つ又は4つ以上を装着可能として実施することもできる。
【0094】
図25に示すように、前記光ファイバー束4の導入端4A側部分を挿入可能で、かつ、前記ケーシング7に対してビスにより着脱自在なアダプタを設けて実施することによって、内径の大きさが異なる複数種類のアダプタを用意しておくだけで、外径寸法が異なる光ファイバー束4に対応して付け替えることができる。具体的には、前記光ファイバー束4の導入端4A側部分を挿入する円筒部27と、この円筒部27の中間部に前記ケーシング7の螺子孔(図示せず)にねじ込んだり緩めることにより円筒部27をケーシング7に固定及び固定解除するための4つのねじ(ビス)挿通孔を備えた矩形状のフランジ部28とからアダプタを構成している。又、図25に示すように、光ファイバー束4の導入端4Aには、長手方向ほぼ中央箇所に周溝29Aが形成され、かつ、前記円筒部27に内挿される円筒状の内挿部29と、ライトガイド保持部30とが端部側から順に外嵌固定されており、前記アダプタを構成する円筒部27内に内方側にコイルスプリングにて突出付勢された状態で配置した1つのボール(図示せず)に前記周溝29Aがそれぞれ係合することにより円筒部27に対して内挿部29を位置決めすることができるようにしている。図に示す27Aは、前記ねじ23が螺合する螺子孔であり、このねじ23を螺合させることによって、前記内挿部29を円筒部27に確実に固定することができるようにしている。
【0095】
前記冷却手段6は、図19及び図20に示すように、前記基板Kの表裏両面のうちの発光ダイオードのベアチップ2が取り付けられた側とは反対側の裏面に放熱性絶縁ゴムシート(放熱グリース等でもよい)8を介して配置された冷却プレート(無くてもよい)9と、性質の異なる2つの半導体素子に電流を流すことにより熱が移動して温度差が生じるというペルチェ効果を利用して基板Kを冷やすためのペルチェ素子10と、前記ペルチェ素子10に発生した熱を伝達して放出するための放熱フィン11と、前記放熱フィン11に冷却風を当てて熱放出を促進させるための放熱ファン12とから構成している。従って、放熱性絶縁ゴムシート8、冷却プレート9を介して伝達される熱をペルチェ素子10にて冷やし、ペルチェ素子10の冷却プレート9とは反対側に発生する熱を、放熱フィン11に伝達して放出させると共に放熱ファン12にて放熱フィン11の熱の放出を促進させるようにしている。
【0096】
前記冷却手段6を、前記のようにペルチェ素子10、放熱フィン11、放熱ファン12から構成することによって、効率よく冷却することができる利点があるが、発光ダイオード2の個数等によってはペルチェ素子10のみ設けて実施してもよいし、放熱フィン11と放熱ファン12のみ設けて実施することもできる。
【0097】
図22に示すように、前記基板Kの温度を検出する温度センサからなる温度検出手段13と、前記基板Kの温度を所望の目標温度として設定するための温度設定手段14と、前記温度設定手段14により設定された目標温度に基板Kの検出温度が一致する又はほぼ一致するようにペルチェ素子10の電流を制御するペルチェ素子電流制御部15を駆動制御するための制御装置としての温度制御手段16とを設けて、基板Kの温度を常に設定された目標温度になるようにしている。
【0098】
前記フレネルレンズ5は、前記基板K(図19参照)と同一形状で、かつ、ほぼ同一の大きさを有する外形がほぼ正方形に切断処理されたものであるが、円形のままのフレネルレンズを用いてもよい。又、前記フレネルレンズ5を用いることによって、小型軽量化は勿論のこと、通常の凸レンズ(複合レンズも含む)を用いた場合に比べて、発光ダイオード2をフレネルレンズ5に近づけることができ、その分光ファイバー束4の光導入端4Aへの光の取り込み効率を高めることができるが、通常の凸レンズを用いてもよい。尚、図21では、フレネルレンズ5とレンズアレイ3との間にある程度の隙間を空けた状態を示しているが、隙間がほとんどない接近させた状態であってもよいし、場合によっては接触する状態であってもよい。前記隙間が大きいほど発光ダイオード2からの熱が伝達され難く、変形等の問題に対して有効である。
【0099】
図23に示すように、前記基板Kに対して、上から赤色発光ダイオードのベアチップ2A、緑色発光ダイオードのベアチップ2B、青色発光ダイオードのベアチップ2Cの順に横方向にそれぞれ18個を同一ピッチにて基板Kに取り付けることによって、バランスのよい白色光を得ることができる利点があるが、他の配列であってもよい。又、前記3種類以外の複数種類の発光ダイオードのベアチップから構成する他、同一色の単色の発光ダイオードのベアチップから構成してもよい。
【0100】
前記発光ダイオードのベアチップのON時間(パルス幅)を制御することにより出力(電圧、電流、電力等)を安定化するためのPWM制御回路を設けて実施することによって、全部の発光ダイオード2からの光量を一定にすることができる等の光量制御を行うことができる。
【0101】
前述のように、発光ダイオード2の照射側に前記基板Kを兼用構成する上側基板17にすり鉢状の孔17aを設けることによって、取り込むことのできなかった光をも取り込んで光量を増大させることができる利点がある。
【0102】
前記光源装置を、図26〜図27に示すように持ち運びに便利な小型(ハンディ型)の光源装置であってもよい。図26(a),(b)について説明すれば、先端(前端)に光ファイバー束31を挿入してねじ32により固定保持可能な円筒状の保持部33の後端を内嵌支持するための円筒状の先端部34と、この先端部34の後端から後方に向けて後端側ほど外拡がり形状となる前側円錐部35と、この前側円錐部35の後端から後方にかけて延出された後側円筒部36からなるケーシング本体37と、このケーシング本体37の後端開口を閉塞するための蓋体38とからケーシング39を構成している。そして、前記ケーシング39を構成する蓋体38を金属製の放熱フィンから構成し、その放熱フィン38の内面に熱伝導性の材40を固定し、その材40の表面に多数の砲弾型の3原色の発光ダイオード、つまり4個の赤色発光ダイオード41、4個の緑色発光ダイオード42、4個の青色発光ダイオード43が取り付けられた基板44を接触した状態で固定している。前記材40としては、熱伝導性を向上させる為の適当な充填材(例えば熱伝導性のよいセラミック粒子等)を充填したシリコーンエラストマーシート等の固形物の他、ゲル状に構成された半固形のものやグリス等の液状のものを用いることができる。
【0103】
又、前記発光ダイオード41,42,43の前方にそれら各発光ダイオードに対応させて配置した同数のレンズ部45Aからなるレンズアレイ(発光ダイオードからの光を略平行な光にするための光源用第1レンズ)45を配置すると共に、前記レンズアレイ45の前方に、レンズアレイ45からの光を集光させて前記光ファイバー束31の光導入端31Aに導入するための光源用第2レンズとしてのフレネルレンズ46を配置している。そして、前記発光ダイオード41,42,43へ電力を供給する電源コード47の一端を基板44の電極(図示せず)に接続し、かつ、他端を前記放熱フィン38に形成の孔38Aを通して外部に出し、外部の電源に接続可能に構成している。
【0104】
このように構成された光源装置は、電源を備えていないことから、光源装置全体を小型で軽量なものに構成することができ、しかも前述した長い光ファイバー束(ライトガイド)4が不要になり、長い光ファイバー束4を引き回してワークに対して光を照射する場合において、光ファイバー束4の折れ等の損傷を阻止することができる利点がある。図26(a)では、前記光ファイバー束31の先端を前記保持部33の先端と同一に設定しているが、保持部33の先端よりも少し長く設定したり、少し短く設定して実施することもできる。又、ねじ32により光ファイバー束31を固定及び固定解除自在に構成していることから、長さの異なる光ファイバー束31に付け替えて使用することもできる。又、前記保持部33の長さは、図に示されるものに限定されるものではない。又、前記4個の赤色発光ダイオード41、4個の緑色発光ダイオード42、4個の青色発光ダイオード43の合計12個の発光ダイオード41,42,43を2つの同心円S1,S2上に配置すると共に、各同心円S1又はS2上の円上において円周方向で隣り合う発光ダイオードが異なる色の発光ダイオードとなるように配置することによって、一箇所に同一色の発光ダイオードが配置されることがなく、分散させることができるようにしている。ここでは、直径の小さい側の一方の同心円S1に4個の発光ダイオードを配置し、直径の大きな側の他方の同心円S2に8個の発光ダイオードを配置しているが、これら個数に限定されるものではない。尚、図において、発光ダイオード41,42,43の配置を一目で分かり易くするために発光ダイオードの表面にR,G,Bの頭文字を付している。
【0105】
図27(a),(b)では、図26(a),(b)で示した小型の光源装置の発光ダイオード41,42,43の数(12個)を24個に増大させたものを示しており、基本的構成は、図27(a),(b)のものと同一であるため、同一の符号を付すと共に説明を省略する。尚、図において発光ダイオード41,42,43の配置を4つの同心円S1,S2,S3,S4上に各円上において円周方向で隣り合う発光ダイオードが異なる色の発光ダイオードになるように配置している。具体的には、直径の最も小さな同心円S1に4個の発光ダイオードを配置し、次に大きな直径を有する同心円S2に8個の発光ダイオードを配置し、次に大きな直径を有する同心円S3に4個の発光ダイオードを配置し、次に大きな直径を有する同心円S4に8個の発光ダイオードを配置しているが、同色の発光ダイオードが一箇所に集中することなく、分散して配置することができるものであれば、図の配置に限定されるものではない。
【0106】
しかして、前記小型(ハンディ型)の光源装置を、図28(a),(b)に示すように構成してもよい。これは、前記光ファイバー束31を保持する保持部48、この保持部48の後端から外面が後端側ほど外方側に広がる階段状に形成された円筒状部49からなる前側ケース部50と、この前側ケース部50に対して外嵌固定される前方開放型の底部51Aを有し、かつ、放熱フィン(無くてもよい)を側面に有する筒状の後側ケース部51とからケーシング52を構成している。前記後側ケース部51の底部51Aの内面に単一(1個)の発光ダイオード53が取り付けられた基板54をボルト55により固定している。前記発光ダイオード53の前方には、発光ダイオード53からの光を略平行な光にするための光源用第1レンズとしての外形がほぼコーン型(ほぼラッパ型)で透明な集光部材56が配置され、この集光部材56の後端面には、前記発光ダイオード53の照射部53Aが入り込む凹部56Aが形成されている。そして、前記集光部材56の前端が前記後側ケース部51の内部に固定された位置決め用の固定部材57と前記照射部53Aの間に挟まれた状態で保持されている。又、前記集光部材56の前方には、集光部材56からの光を集光させて前記光ファイバー束31の光導入端31Aに導入するための光源用第2レンズとしての凸レンズ(フレネルレンズでもよい)58が配置されている。従って、発光ダイオード53からの光のうち、発光ダイオード53の光軸に対して大きな角度にて発する光を集光部材56の外周面に備えた反射平行化部たる光反射層56Bにて反射させて凸レンズ58へ入射させるようにしている。図に示す59は、電源コードであり、それの端部に電源に接続及び接続解除自在なソケット59Aを備えさせている。
【0107】
図26〜図28に示した光源装置内に、図示していない排出ファンを設けることにより、内部の熱気を外部に排出して冷却効率を高めるようにしてもよい。又、図26〜図28では、光案内部材として光ファイバー束31を用いたが、クリスタルガラス等でなる円柱状の単一のものから構成してもよい。この場合、光射出端(先端)側ほど先細り形状にして光を集光させることにより強い光を照射できるようにしてもよい。
【0108】
図28(a),(b)で示した本発明に係る小型の光源装置を、図29(a),(b)に示すように構成して実施することもできる。図28(a),(b)で示した光源装置の保持部48を差し込むことにより光の受け渡しが可能な状態に接続可能な光ファイバー束31Bをそれの上端部分がバンド等により束ねられた状態でカバー部材60内に収納すると共に、前記光ファイバー束31Bの先端をカバー部材60の下端に円形状(リング状)に隣り合う該光ファイバー束同士が隙間のない密接した状態で1列(2列以上でもよい)で配置している。従って、例えば前述した長い光ファイバー束(ライトガイド)4の先端に前記カバー部材60を装着し、前述のように長い光ファイバー束4を引き回してワークに対して光を照射する場合において、光ファイバー束4の折れ等の損傷が発生してしまう等のトラブルがなく、長期間に渡って良好に使用することができる利点がある。図に示すカバー部材60には、貫通孔60Aが形成されており、この貫通孔60Aに撮像手段であるカメラのレンズ等を挿入し、延出部31Aからワークに照射して反射した光をカメラ等により撮像し、それを画像処理するようにしてもよいし、貫通孔60Aから目視により反射光を確認することもできる。図29(a)に示す60Bは、前記カバー部材60の上端に前記保持部48を内嵌支持するためのボス部であり、そのボス部60Bには、内嵌された(差し込まれた)保持部48を固定するためのねじ61を備えている。又、前記光ファイバー束31Aの先端を円形状に配置する他、矩形状又は楕円状あるいは多角形に配置して、光ファイバー束31Aの先端から照射される環状の光の形状をどのような形状に構成してもよい。尚、図に示す他説明しなかった構成は、前述した構成と同一であり、同一符号を付している。
【0109】
前記光ファイバー束4又は31を、多数の光ファイバーを捻って撚り線のように構成することによって、特に3種類の光(赤色、緑色、青色)を光ファイバー束4又は31を通して照射した場合に、バランスのよい(均一な)白色にすることが可能になり、白色光を使用する場合に有利になる。
【0110】
又、図29で示した光源装置を、図30に示すように前記カバー部材60内に収納できる形態で実施することによって、光源装置の小型化を図ることができる。尚、図30に示す光ファイバー束31Bは、光源装置の光ファイバー束31を延出したものである。又、図30に示すカバー部材60は、実際には上下分割型又は水平分割型あるいは光源装置をカバー部材60の内部に挿入できるように一側の壁のみ取り外し自在に構成して実施することになる。又、前記ケーシング52を省略し、光源装置を構成する構成部材のみ、つまり、レンズ58、集光部材56、発光ダイオード53、光ファイバー束31のみを前記カバー部材60に収納して構成することによって、更に光源装置の小型化を図ることができる。
【0111】
<第3実施形態>
第3実施形態に係る光源装置として、図31及び図32に準じたものが挙げられる。
図31及び図32では、図28で示した基板54に一体化された発光ダイオード53の多数(図では9個であるが、2個以上であれば何個であってもよい)を設けている。同図においては、9つの基板69に9つの発光ダイオード53をそれぞれ取り付けた場合を示 している。又、図31及び図32に示す68は、前記9つの基板69を冷却するために、基板69の裏面に接触させて配置した放熱フィンであり、又、図32に示す12は、図19でも示した前記放熱ファンであり、詳細については後述する。なお、図31では1個の放熱フィンを示しているが、この放熱フィンを発光ダイオードに対応させて9分割したものが本発明に係る光源装置に相当するものである。それら各発光ダイオード53から照射される照射光を略平行な光にするためのほぼコーン型(ほぼラッパ型)で透明な前記光源用第1レンズである集光部材56を各発光ダイオード53の照射面側に配置し、この集光部材56からの光を集光させて複数本(一本でもよい)の光ファイバーが束ねられた光ファイバー束(光案内部材)62の光導入端62Aに導入するための前記光源用第2レンズ58である凸レンズ(フレネルレンズでもよい)58を各光源用第1レンズ56の前方に配置している。図31に示す67は、ケーシングであり、前記各種部品を収容する角筒状のケーシング本体67Bと、このケーシング本体67Bの前方の開口を閉じる9つの角板状の前側蓋部67Aとからなっている。言い換えれば、それぞれの外壁を一体に備えたケーシング67に、発光ダイオード53と、各発光ダイオードに対応するように前記光源用第1レンズ及び前記光源用第2レンズとを配設している。前記9つの光ファイバー束62の光射出側端部(先端部)を束ねて集合部(発光ダイオードの明るさのバラツキによって光の偏りが発生しないように光ファイバー束をランダムに束ねることからランダム部とも言う)62Sを構成している。図では、前記凸レンズ58からの光を前記光ファイバー束62に更に集光させるための集光部63を備えさせているが、省略して実施することもできる。又、前記集合部62Sの光射出端(先端)を、第2の光案内部材である光ファイバー束4(図19に示しているものを使用する)を内嵌保持している円筒状部材20のケーシング7側端部に備えた円筒部20Aに差し込むことにより、円筒状部材20に内嵌保持された光ファイバー束4の光導入端4Aに集合部62Sからの光を受け渡し可能になっている。従って、図19にも示しているように可撓性を有する光ファイバー束4の光射出端4Bを任意の位置に移動させることによって、検査対象物を所定位置に位置した状態であらゆる方向から光を照射することができるようになっている。又、ここでは、2つのレンズ、つまり光源用第1レンズ56及び光源用第2レンズ58を用いているが、それら2つのレンズを一体化したものを用いてもよい。又、前記光源用第1レンズ56及び光源用第2レンズ58のそれぞれを、一枚の透明体に9つのレンズ部を備えさせた単一のレンズアレイあるいは単一のフレネルレンズから構成して実施することもできる。又、図31に示すものに図21で示したリフレクター17aを用いて実施することもできる。一方、図31において、円筒状部材20の円筒部20Aに、円柱状のガラス部材(図示せず)を内嵌し、光ファイバ集合部62Sの先端と光ファイバ束4の光導入端4A(図19参照)との間にこの円柱状のガラス部材を介在させる構成とすることにより、光ファイバ集合部62Sの先端から出射した光を前記ガラス部材の全反射により、効率的に無駄なくかつ色むらのない均一な光とし、光ファイバ束4の光挿入端4Aに導くことができる。
【0112】
このような構成は、2色以上の異なった色の発光ダイオードからの光を均一に混ぜるのに有効である。
【0113】
図31では、9つの発光ダイオードからの光を光ファイバ集光部62Sに集める構成が示されているが、3つあるいは6つといった任意の個数の発光ダイオードからの光を光ファイバ集合部62Sに集める構成であってもよい。
【0114】
前記円柱状のガラス部材に代えて内側が中空の円筒状ガラス部材又は金属部材の内面を鏡面処理したものや、コアとクラッドの2層からなるクラッドロッド型ガラス部材であってもよい。
【0115】
前記集光部63について詳述すれば、例えば図33で示すように多段階(図では4段階)に屈折率が異なるように4つの層64A,64B,64C,64Dからなるマルチステップ構造の光ファイバー64の多数本を一体化した状態で熱を加えながら伸ばすことにより、図31で示すように先端側(光射出側)ほど小径となるほぼ円錐型(ほぼ逆ラッパ型又はテーパー型)に構成されたものであり、光の軌跡を内側に変更することで外側に漏れ出そうとする光を可及的になくす効果があるが、一本のガラスロッドから構成してもよいし、又、図34に示すように、先端側ほど小径となるテーパー部分65Aとこのテーパー部分65Aの先端から同径となるストレート部分65Bとからなる屈折率が徐々に連続的に変更されるような光ファイバーであるGI(グレーテッドインデックス)型の光ファイバー65であってもよい(前記ストレート部分65Bが無く前記テーパー部分65Aのみで構成した光ファイバーであってもよい)。又、前記4つの層64A,64B,64C,64Dからなるマルチステップ構造の光ファイバー64のように段階的(断続的)に屈折率が異なるものを用いてもよい。又、前記光ファイバー65は、高屈折率領域であるコア66Aと、コア66Aを取り囲む低屈折率のクラッド66Bからなる二重構造を持っているものであるが、他の構成であってもよい。又、前記集光部63の先端と前記光ファイバー62の基端とは接着剤または熱溶着等により連結しているが、他の方法で連結してもよい。又、前記9つのケーシング本体67Bの後方には、それら全ての開口を閉じると共に前記9つの基板69をビスにより固定するための固定部材を兼用構成する単一の放熱フィン68が配置されているが、他の構成であってもよい。又、図32に示すように、前記放熱フィン68の後側に、それに冷却風を当てて熱放出を促進させるための放熱ファン12を設けて、熱による発光ダイオード53の発光効率の低下を回避することや寿命を延ばすことができる等の利点がある。前記放熱フィン68と前記発光ダイオード53取付用の各基板69との間に熱伝導性を向上させる為の適当な充填材(例えば熱伝導性のよいセラミック粒子等)を充填したシリコーンエラストマーシート等の固形物の他、ゲル状に構成された半固形のものやグリス等の液状のものを設けて実施してもよい。図31及び図32で示す他の部材は、図19で示したものと同一であるため、同一の符号を付すと共に説明を省略する。
【0116】
なお、図29(a),(b)で示した光源装置を、図35(a),(b)に示すように構成してもよい。つまり、図28(a),(b)で示した光ファイバー束(一本のガラスロッドで構成してもよい)31を省略し、図29(a)に示すガイド部材60に備えさせた光ファイバー71に凸レンズ58からの光を直接入射するように構成している。詳述すれば、前記ケーシング52を図35(a)では、後側ケース部51と円筒状部49の2つの部材から構成することによって、凸レンズ58からの光を直接、光ファイバー71の入射端面71Aに入射させることができるので、その分光の減衰を回避することができる利点がある。図に示す72は、前記光ファイバー71の光入射側端部をガイド部材60に保持させるための保持部材であり、又、73は、撮像手段としてのカメラのレンズ74をガイド部材60の貫通孔に差し込んだ状態で固定するためのビス73(図では2個あるが何個でもよい)である。前記光ファイバー71の射出端を単数のまま又は複数本束ねた状態で所定間隔を置いて円形(楕円又は三角形あるいは多角形等、どのような形状態でもよい)で環状(リング状)に配置しているが、図29(b)で示したように隙間の無い状態で配置することもできる。
【0117】
図35で示した光源装置の光射出端に、図36に示すように円周上に適当間隔を置いて配置された前記多数の光ファイバー71からの光をそれぞれ略平行な光に変換するための凸レンズ(略平行な光に変換できるものであればフレネルレンズ等であってもよい)70の多数(光ファイバー71と同数)を配置し、これらレンズ71からの光を集光させるために中央に開口部75Aが形成された集光レンズ(フレネルレンズあるいは凸レンズ等、どのようなレンズであってもよい)75を配置して実施することもできる。このように凸レンズ70を配置することによって、凸レンズ58により集光させた光のうち、光ファイバー71の光射出端から拡がろうとする光を、略平行な光にすることで確実に取り込むことができ、その分照射面における単位面積当たりの光量を増大させることができる利点がある。又、前記凸レンズ58を屈折率の異なるレンズに変更することにより、図35において光ファイバー71の射出端から出る射出角度を変更したり、図36において集光レンズ75から照射される光の照射範囲を変更することができる。又、前記集光レンズ75に付け替え自在に構成しておけば、各種の検査に合わせて他の集光レンズに付け替えるだけで、集光距離(光の射出端面から対象ワークまでの距離)Lを変更することができる。図35及び図36で示す他の部材は、図28及び図29で示したものと同一であるため、同一の符号を付すと共に説明を省略する。
【0118】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明によれば、基板の熱をケーシングの外部に放出させることができ、パワーLEDの発熱に対する放熱作用を効率よく行うことができる。また、従来では光導入端へ取り込むことができなかった光をも集光させて取り込むことができ、極めて効率よくLEDからの光を光ファイバ束ひいては光照射装置に供給できる。又、持ち運びに便利な小型(ハンディ型)にすることも容易であるため、光照射装置の移動等の取扱性の向上を図ることができるだけでなく、ニーズに合った大きさの光源装置を安価に製造することができ、使用面及びコスト面の両方において有利になる。その結果、光ファイバを介在させて光源装置と光源照射装置とを分離したシステムの特徴を活かしつつ、半導体チップやその半導体チップのプリント基板への半田付け部分など、極めて小さな部位であって精密な検査を必要とする需要に無理なく対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における光照射装置の全体斜視図。
【図2】同実施形態における一方のLED光源装置の縦断面図及び背面図。
【図3】同実施形態における他方のLED光源装置の一部破断させた正面図。
【図4】同実施形態における他方のLED光源装置の一部破断させた側面図。
【図5】同実施形態における他方の光照射装置の全体図。
【図6】同実施形態における一方の光照射装置の縦断面図。
【図7】同実施形態における一方の光照射装置の底面図。
【図8】同実施形態における一方の光照射装置の部分断面図。
【図9】同実施形態における光ファイバの密に束ねた状態を示す端面図。
【図10】同実施形態の変形例における光照射装置の縦断面図。
【図11】同変形例における光照射装置の底面図。
【図12】同実施形態のさらに他の変形例における光照射装置の縦断面図。
【図13】同実施形態のさらに他の変形例における光照射装置の縦断面図。
【図14】同変形例における光照射装置の横断面図。
【図15】同変形例における光照射装置の底面図。
【図16】同実施形態のさらに他の変形例における光照射装置の縦断面図。
【図17】同実施形態のさらに他の変形例における光照射装置の部分縦断面図。
【図18】同実施形態のさらに他の変形例における光照射装置の部分縦断面図。
【図19】本発明の第2実施形態における光源装置を説明するための図であり、当該光源装置の概略斜視図。
【図20】同実施形態における光源装置を説明するための図であり、当該光源装置の内部を示す概略平面図。
【図21】同実施形態における光源装置を説明するための図であり、当該光源装置の内部の要部を示す断面図。
【図22】同実施形態における光源装置を説明するための図であり、当該光源装置の制御ブロック図。
【図23】同実施形態における光源装置を説明するための図であり、当該光源装置の発光ダイオードが取り付けられた基板の正面図。
【図24】同実施形態における光源装置を説明するための図であり、当該光源装置の3種類の円筒状部材((a),(b),(c))の正面図。
【図25】同実施形態における光源装置を説明するための図であり、当該光源装置のアダプタの斜視図。
【図26】同実施形態における光源装置を説明するための図であり、小型の光源装置を示し、(a)は内部構造を示す断面図、(b)は(a)におけるI−I線断面図。
【図27】図26の光源装置を少し大きくした小型の光源装置を示し、(a)は内部構造を示す断面図、(b)は(a)におけるII−II線断面図。
【図28】同実施形態に係る光源装置を示し、(a)は内部構造を示す断面図、(b)はそれの背面図。
【図29】図28の小型の光源装置の先端にカバー部材を装着したものを示し、(a)はそれの側面図、(b)はそれの要部の底面図。
【図30】図29で示した光源装置をカバー部材に内装した状態の別の小型の光源装置を示す断面図。
【図31】本発明の第3実施形態における光源装置を説明するための図であり、当該光源装置の内部の要部の構造を示す断面図。
【図32】図31で示した光源装置の概略斜視図。
【図33】同実施形態の変形例における集光部の具体的構成を示す正面図。
【図34】同実施形態のさらに他の変形例における集光部の具体的構成を示す側面図。
【図35】図29で示した光源装置に備える光ファイバー束を省略した別の小型の光源装置を示し、(a)はそれの縦断側面図、(b)はそれの底面図。
【図36】図29で示した光源装置にレンズを装着した状態の別の小型の光源装置を示す縦断側面図。
【符号の説明】
X7a、X7b・・・光ファイバ
X7A、X7B、X7・・・光ファイバ束
X52、53・・・LED
X541、56・・・光源用第1レンズ
X542、58・・・光源用第2レンズ
X53、52、67・・・ケーシング
X541a、56A・・・凹部
X5A・・・LED光源装置
X54a、56・・・集光部
X54・・・レンズ機構
X541b・・・屈折平行化部
X541c、56B・・・反射平行化部
XFin、68・・・フィン
Claims (7)
- 熱伝導性を有する金属製の外壁を備えたケーシングと、当該ケーシングの外壁に重合させた基板上に配設される単一のパワーLEDと、当該パワーLEDから照射される照射光を所定の集光部に集光するレンズ機構とを具備してなり、前記集光部に集光した光を外部に供給する光源装置であって、
前記レンズ機構が、前記パワーLEDから照射される照射光を略平行な光にする光源用第1レンズと、前記光源用第1レンズからの光を前記集光部に集光する光源用第2レンズとを備えたものであり、
前記光源用第 1 レンズの光導入端側に前記パワーLEDの照射部の外周が嵌り込む凹部を形成するとともに、この光源用第 1 レンズの外周を固定部材を介して前記ケーシングの内周に保持させることによって、この光源用第1レンズと、前記ケーシングの内周に嵌装された前記光源用第2レンズと、前記パワーLEDとを光軸が一致するように位置決めしていることを特徴とする光源装置。 - 複数の光ファイバを束ねてなる光ファイバ束やガラスロッド等の光案内部材を介して光を供給するためのものであって、前記集光部に前記光案内部材の光導入端を位置させている請求項1記載の光源装置。
- 前記光源用第1レンズの光導入端側に前記パワーLEDの照射部が入り込む凹部を形成し、光源用第1レンズの内部に設けた屈折平行化部によって前記パワーLEDから射出される光のうち所定角度内のものを屈折させレンズ光軸と略平行にするとともに、前記光源用第1レンズの内側面に設けた反射平行化部によって前記パワーLEDから射出される光のうち前記所定角度よりも外側に拡がる光を反射させレンズ光軸と略平行にする請求項1又は2記載の光源装置。
- 前記ケーシングに、前記パワーLEDの発熱に対する放熱作用を営む冷却手段を備えている請求項1、2又は3記載の光源装置。
- 前記冷却手段が、前記ケーシングの一部又は全部に設けたフィンである請求項4記載の光源装置。
- 前記レンズ機構が、前記ケーシングと前記パワーLEDとの間に挟まれた状態で保持されている請求項1、2、3、4又は5記載の光源装置。
- 請求項1乃至6いずれかに記載の光源装置と、導入された光を照射対象部位に照射する光照射装置とを複数の光ファイバを束ねてなる光ファイバ束により接続するとともに、前記光源装置を前記光照射装置の筐体に一体的に保持させている光照射ユニット。
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