JP3554269B2 - リニアモータ駆動装置、媒体、および情報集合体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、シリンダ内のピストンをリニアモータにより往復運動させ、シリンダとピストンにより形成される圧縮室において圧縮ガスを生成するリニアコンプレッサの駆動装置、媒体、および情報集合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、圧縮ガスを生成するための、機械的な弾性部材又は圧縮ガスの弾性を利用したリニアコンプレッサは知られている。
【0003】
そこで、従来のリニアコンプレッサの構成図である図7を参照しながら、弾性部材としてバネを用いた従来のリニアコンプレッサの構成および動作について説明する。
【0004】
シリンダ60には、ピストン61がその軸線方向に沿って摺動自在に支持される。ピストン61には、マグネット62が固持される。また、マグネット62と相対向する位置には、アウターヨーク63に埋設されるステータコイル64が配設される。
【0005】
シリンダ60とピストン61とで形成される圧縮室65には、吸入管66および吐出管67が連結され、吸入管66には吸入バルブ68が、吐出管67には吐出バルブ69がそれぞれ設けられている。また、ピストン61は、共振バネ70により弾性支持される。
【0006】
アウターヨーク63、ステータコイル64、マグネット62からなるリニアモータ71に、モータドライバ(図示省略)を介して断続的に通電を行うことにより、ピストン61がその軸線方向に往復動し、圧縮室65内において冷媒の吸入、圧縮が行われる。
【0007】
リニアコンプレッサを高効率駆動するためには、そのリニアコンプレッサの共振周波数で駆動する必要がある。そして、リニアコンプレッサの共振周波数は、(1)弾性部材を備えたものでは、機械的に備え付けられた弾性部材と圧縮ガスとにより生じる弾性によって、(2)圧縮ガスの弾性のみを利用するものでは、その弾性のみによって決定されている。
【0008】
しかし、何れにしても、圧縮ガスによって生じる弾性は負荷変動に伴い大きく変化するため、このリニアコンプレッサの共振周波数を一意に決めることはできない。そこで、入力電流とピストン速度との位相が等しいとき共振状態であるという現象を利用し、変動する共振周波数を算出しようとする方法などがとられてきた(特開平10−26083号公報参照)。
【0009】
そこで、このような方法の一例を、従来の位置センサ付きリニアコンプレッサの共振追従動作を説明するためのフローチャートである図8を参照しながら、簡単に説明する。
【0010】
共振周波数検知制御が開始されると、ステップS20において、駆動周波数fからリニアコンプレッサに入力される正弦波電流指令値Irefが作成される。そして、ステップS21において、リニアコンプレッサに備え付けられている位置センサからのピストンの位置情報より、ピストンの現在の速度Vnowを求める。
【0011】
ステップS22では、先ほど求めたIrefとVnowの位相差を求め、Irefが進んでいたならばステップS23に、位相が等しければステップS24に、Irefが遅れていたならばステップS25に進む。
【0012】
ステップS22では、現在の駆動周波数が共振周波数より低いということなので、駆動周波数fを増加させてステップS20に戻る。ステップS23では、現在の駆動周波数が共振周波数に等しいということなので、駆動周波数fを変化させずにステップS20に戻る。ステップS24では、現在の駆動周波数が共振周波数より高いということなので、駆動周波数fを減少させてステップS20に戻る。
【0013】
このように位置センサにより得られたピストンの位置情報を用いて、駆動周波数を共振周波数になるように制御していた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような手法をとるためには、前述されたようにシリンダ内のピストンの変位を測定する必要があるため、リニアコンプレッサ内に変位測定装置を組み込まなければならなかった。そのため、リニアコンプレッサの容積が変位測定装置の体積だけ大きくなってしまうのみならず、変位測定装置自体をリニアコンプレッサのシェル内に封入しなければならないことから、温度、圧力などに関して過酷な動作条件下において変位測定装置の動作信頼性を保証しなければならないという課題があった。
【0015】
本発明は、上記従来のこのような課題を考慮し、ピストンの変位を用いずにリニアコンプレッサを高効率で駆動するリニアコンプレッサ駆動装置、媒体、および情報集合体を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
第一の本発明(請求項1に対応)は、ピストンをシリンダ内でリニアモータにより駆動させ、圧縮ガスを生成させるリニアコンプレッサのリニアモータ駆動装置であって、
前記リニアモータに供給する交流電流を出力するインバータと、
前記インバータの出力電流を検出する電流検出手段と、
前記インバータの出力電圧を検出する電圧検出手段と、
前記出力電流の電流振幅値を決定する電流振幅値決定手段と、
前記検出された出力電流および前記検出された出力電圧に基づいて、前記インバータの出力電力を算出する出力電力算出手段と、
前記電流振幅値を一定に保ちながら前記出力電力が最大になるように、前記出力電流の周波数を決定するための周波数決定手段と、
前記決定された電流振幅値および前記決定された周波数に基づいて、前記インバータを制御するインバータ制御手段とを備えたことを特徴とするリニアモータ駆動装置である。
【0017】
第二の本発明(請求項2に対応)は、前記電圧検出手段は、前記インバータに入力される直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、前記インバータ制御手段から前記インバータに送られる制御信号および前記検出された直流電圧に基づいて、前記インバータの出力電圧を算出する出力電圧算出手段とを有することを特徴とする第一の本発明のリニアモータ駆動装置である。
【0018】
第三の本発明(請求項3に対応)は、前記周波数決定手段は、周波数制御周期および周波数変化量の二変数を有し、前記周波数制御周期ごとに、前々回決定した周波数での運転により得られた前記出力電力と前回決定した周波数での運転により得られた前記出力電力とを比較し、(1)前記出力電力が増加している場合には、前記前回と同じ方向に前記周波数変化量だけ前記周波数を変化させ、(2)前記出力電力が減少している場合には、前記前回と異なる方向に前記周波数変化量だけ前記周波数を変化させることにより、今回の周波数を決定することを特徴とする第一または第二の本発明のリニアモータ駆動装置である。
【0019】
第四の本発明(請求項4に対応)は、前記周波数決定手段は、所定の回数以上続けて前記同じ方向に前記周波数を変化させ、かつ前記出力電力が所定量以上変化している場合には、前記前回決定した周波数を保持することを特徴とする第三の本発明のリニアモータ駆動装置である。
【0020】
第五の本発明(請求項5に対応)は、前記周波数決定手段は、前記出力電力の変化量に基づいて、前記周波数制御周期を変更することを特徴とする第三の本発明のリニアモータ駆動装置である。
【0021】
第六の本発明(請求項6に対応)は、前記周波数決定手段は、前記出力電力の変化量に基づいて、前記周波数変化量を変更することを特徴とする第三の本発明のリニアモータ駆動装置である。
【0022】
第七の本発明(請求項7に対応)は、前記周波数決定手段は、前記決定された電流振幅値が変化した場合には、前回決定した周波数を保持することを特徴とする第一の本発明のリニアモータ駆動装置である。
【0023】
第八の本発明(請求項8に対応)は、前記電流振幅値決定手段は、前記出力電力が所定量以上変化した場合には、前記決定した電流振幅値を保持することを特徴とする第一の本発明のリニアモータ駆動装置である。
【0024】
第九の本発明(請求項9に対応)は、前記リニアコンプレッサは、冷凍サイクル装置の一部として使用され、
前記電流振幅値決定手段は、前記冷凍サイクル装置の周囲温度およびそれに対応した設定温度に基づいて、前記電流振幅値を決定することを特徴とする第一の本発明のリニアモータ駆動装置である。
【0025】
第十の本発明(請求項10に対応)は、前記電流振幅値決定手段は、前記周囲温度と前記設定温度との温度差を減少させるように、前記電流振幅値を決定することを特徴とする第九の本発明のリニアモータ駆動装置である。
【0026】
第十一の本発明(請求項11に対応)は、前記電流振幅値決定手段は、前記算出された出力電力が、前記周囲温度および前記設定温度に基づいて設定される前記リニアコンプレッサに入力すべき設定電力となるように、前記電流振幅値を決定することを特徴とする第九の本発明のリニアモータ駆動装置である。
【0027】
第十二の本発明(請求項12に対応)は、前記電流振幅値決定手段は、前記リニアコンプレッサの起動時には、前記電流振幅値を徐々に増加させることを特徴とする第一の本発明のリニアモータ駆動装置である。
【0028】
第十三の本発明(請求項13に対応)は、前記電流振幅値決定手段は、前記リニアコンプレッサの停止時には、前記電流振幅値を徐々に減少させることを特徴とする第一の本発明のリニアモータ駆動装置である。
【0029】
第十四の本発明(請求項14に対応)は、ピストンをシリンダ内でリニアモータにより駆動させ、圧縮ガスを生成させるリニアコンプレッサのリニアモータ駆動装置であって、
前記リニアモータに供給する交流電流を出力するインバータと、
前記インバータの入力電流を検出する入力電流検出手段と、
前記インバータの出力電流の電流振幅値を決定する電流振幅値決定手段と、
(1)前記検出された入力電流、および(2)あらかじめ分かっている、または検出された前記インバータの入力電圧に基づいて、前記インバータの入力電力を算出する入力電力算出手段と、
前記入力電力が最大になるように、前記インバータの出力電流の周波数を決定するための周波数決定手段と、
前記決定された電流振幅値および前記決定された周波数に基づいて、前記インバータを制御するインバータ制御手段とを備えたことを特徴とするリニアモータ駆動装置である。
【0030】
第十五の本発明(請求項15に対応)は、第一、第二、第七、第八、第九、第十二、第十三、第十四の何れかの本発明の全部または一部の手段の全部または一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを担持した媒体であって、コンピュータにより処理可能なことを特徴とする媒体である。
【0031】
第十六の本発明(請求項16に対応)は、第一、第二、第七、第八、第九、第十二、第十三、第十四の何れかの本発明の全部または一部の手段の全部または一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータであることを特徴とする情報集合体である。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明にかかる実施の形態について、図面を参照しつつ説明を行う。なお、本願発明の特徴は、リニアモータに入力する電流の振幅を一定として、リニアモータ入力が最大となるように入力電流の周波数を調整し、リニアモータを駆動することにより、リニアコンプレッサを高効率で駆動できることを見いだした点にある。この理論的な説明は、本実施の形態1の後半部で述べる。
【0033】
(実施の形態1)
はじめに、本実施の形態1のリニアコンプレッサ駆動装置の構成について、本実施の形態のリニアコンプレッサ駆動装置のブロック図である図1を参照しながら説明する。
【0034】
リニアコンプレッサ駆動装置は、直流電源5、電流検出手段8、電圧検出手段10、出力電力算出手段11、インバータ制御手段9、インバータ6、電流振幅値決定手段2、駆動周波数決定手段4、および入力電流波形指令手段3から構成される。なお、インバータ制御手段9および入力電流波形指令手段3を含む手段は、本発明のインバータ制御手段に対応する。
【0035】
つぎに、本実施の形態におけるリニアコンプレッサ駆動装置の構成について、さらに詳しく説明する。
【0036】
直流電源5は、インバータ6に直流電圧を供給する。一般的には、交流電源とその交流を整流するダイオードブリッジ、平滑用コンデンサから構成される。
【0037】
電流検出手段8は、電流センサ7からリニアコンプレッサ1を駆動するリニアモータ(図示省略)に供給する電流を検出する。
【0038】
電圧検出手段10は、インバータ6からリニアコンプレッサ1を駆動するリニアモータに供給する電圧を検出する。ただし、インバータ6の出力はPWM(パルス幅変調)波形なので、直接測定することは困難である。そこで、トランスやコンデンサと抵抗によって作製されたローパスフィルタなどを用いて、PWM波形を整形し測定する。
【0039】
出力電力算出手段11は、インバータ6の、電流検出手段8によって検出された出力電流と電圧検出手段10によって検出された出力電圧とから、インバータ6のインバータ出力電力(以下では単に出力電力ともいう)Pを算出する。具体的には、測定された瞬時電圧と瞬時電流との積から瞬時電力を算出し、駆動周波数の1周期またはその整数倍の期間加算することによって、インバータ出力電力Pを算出する。なお、出力電力Pの算出は、瞬時電力をローパスフィルタにかけることによっても実現できる。たとえば、前回算出した瞬時電力に所定の重み(例えば0.9999)をかけ、今回算出した瞬時電力に先ほどかけた重みと足すと1になる重み(先ほどの例では0.0001)をかけ、加算していけばよい。
【0040】
インバータ制御手段9は、指令電流波形と検出電流との偏差を減少させるように、インバータ6の出力PWM幅を制御する。なお、具体的な制御方法としては、指令電流波形と検出電流との偏差に対して、適切なゲインを備えたP(比例)制御もしくはPI(比例積分)制御をかけ、インバータ6の出力PWM幅を決定する方法がある。
【0041】
インバータ6は、インバータ制御手段9によって決定されたPWM幅で駆動される。なお、ここで使用されているインバータ6は、単相フルブリッジインバータでも、単相ハーフブリッジインバータでもよい。
【0042】
電流振幅値決定手段2は、リニアコンプレッサ1の状態、もしくはリニアコンプレッサ1が組み込まれているシステムの状態から、リニアコンプレッサ1を駆動するためにリニアモータに入力する電流の振幅値Iを決定する。
【0043】
駆動周波数決定手段4は、リニアモータに入力する電流の振幅を一定の状態としたときに、出力電力算出手段11によって計測されたリニアモータへの入力電力が最大となるように、周波数を調整し決定する。
【0044】
入力電流波形指令手段3は、決定された振幅値Iと周波数ωとを有する電流波形を作成し、同様な波形を出力するようにインバータ制御手段9に指令する。
【0045】
つぎに、本実施の形態のリニアコンプレッサ駆動装置の動作について、本実施の形態のリニアコンプレッサ駆動装置の制御動作を示すフローチャートである図2も参照しながら説明する。
【0046】
リニアコンプレッサ1が起動され、定常状態に落ち着き、本発明の制御方法の起動が指示されると、ステップS1において、電流振幅値決定手段2によってリニアコンプレッサ1の状態、もしくはリニアコンプレッサ1が組み込まれているシステムの状態から、リニアコンプレッサ1を駆動するリニアモータ(図示省略)に入力する電流の振幅値Iを決定する。
【0047】
ステップS2において、入力電流波形指令手段3によって、電流振幅値決定手段2により決定されたIと駆動周波数決定手段4により決定されたωから、指令電流波形I×sinωtを生成する。
【0048】
ステップS3において、電流検出手段8によって検出された電流および指令電流波形I×sinωtに基づき、インバータ制御手段9およびインバータ6が、リニアコンプレッサ1に電流を供給する。
【0049】
ステップS4において、出力電力算出手段11が、リニアコンプレッサ1に供給する電力Pを測定する。
【0050】
ステップS5において、駆動周波数決定手段4によってリニアコンプレッサ1に供給する電流振幅Iが一定である条件下で、供給電力Pが最大となるように入力する電流の周波数ωを調整する。
【0051】
供給電力Pが最大となるまでは、ステップS2〜S5を繰り返す。そして、供給電力Pが最大となれば、ステップS1に戻る。
【0052】
つぎに、駆動周波数決定手段4の動作について、駆動周波数決定手段4の制御動作を示すフローチャートである図3も参照しながら、より詳しく説明する。
【0053】
以下では、2つの変数(すなわち、駆動周波数変化周期および駆動周波数変化量)、および1つのフラグ(すなわち、駆動周波数変化方向フラグ)を利用する。なお、駆動周波数変化周期は、駆動周波数決定手段4が動作を行う制御周期であり、駆動周波数変化量は、駆動周波数決定手段4が1回の動作で変化させる駆動周波数変化量である。また、駆動周波数変化方向フラグは、駆動周波数決定手段4が決定した駆動周波数の変化方向に基づいており、1の場合は周波数増加であり、−1の場合は周波数減少を示している。
【0054】
駆動周波数決定手段4が呼び出されると、前回駆動周波数決定手段4が呼び出されたときに取得したリニアコンプレッサ1に入力されている電力と、今回取得した電力とを、ステップS10において比較する。具体的には、前回の電力から今回の電力を引き、それらの電力差を算出する。
【0055】
この電力差が負であれば、前回決定した駆動周波数が、リニアコンプレッサ1の最大電力駆動周波数をはずす方向に変更されたということで、ステップS11において駆動周波数変化方向フラグを正負反転する。また、電力差が正もしくは0であれば、前回決定した駆動周波数が、リニアコンプレッサ1の最大電力駆動周波数を追従する方向に変更されたということで、ステップS12において駆動周波数変化方向フラグをそのまま保持する。
【0056】
駆動周波数変化方向フラグが正ならば、ステップS13において、駆動周波数を駆動周波数変化量だけ増加させて決定する。逆に、駆動周波数変化方向フラグが負ならば、ステップS14において、駆動周波数を駆動周波数変化量だけ減少させて決定する。
【0057】
そして、ステップS15で駆動周波数変化周期だけ待機し、ステップS10に戻る。
【0058】
このようにして、駆動周波数決定手段4は、駆動周波数変化周期ごとに、駆動周波数を駆動周波数変化量づつ変化させることにより、リニアコンプレッサ1に入力される電力を最大にするように、駆動周波数を変化させる。
【0059】
つぎに、前述した通り、本願発明のリニアコンプレッサ駆動装置の特徴について、理論的な裏付けとして(数1)〜(数3)を参照しながら説明する。
【0060】
リニアコンプレッサを駆動するリニアモータでの入出力エネルギーの関係は、
【0061】
【数1】
と表すことができる。ここに、(数1)において、Poはリニアモータの平均出力エネルギー、Piはリニアモータの平均入力エネルギー、Rはリニアモータ内に存在する等価抵抗、Iはリニアモータに入力する正弦波電流の振幅である。なお、リニアモータの平均入力エネルギーPiは、上述したインバータ6の出力電力に対応する。
【0062】
(数1)からわかるように、リニアモータでの損失は、リニアモータ内に存在する等価抵抗によるジュール熱であり、等価抵抗が不変とすると、電流の周波数にかかわらず電流の振幅値によってのみ決定される。
【0063】
また、リニアコンプレッサ出力Pc(以下ではリニアモータ出力ともいう)とリニアモータの平均出力エネルギーPoとの比(以下ではコンプレッサメカ効率ともいう)は、
【0064】
【数2】
を満足する。ここに、(数2)において、Pcはリニアコンプレッサ出力、ηmはコンプレッサメカ効率である。
【0065】
よって、リニアコンプレッサ出力Pcとリニアモータの平均入力エネルギーPiとの比(以下では総合効率ともいう)は、
【0066】
【数3】
と表される。ここに、(数3)において、ηは総合効率である。
【0067】
リニアコンプレッサのある動作状態の近傍ではコンプレッサメカ効率ηmが一定であると考えてもよい。したがって、リニアモータに入力する正弦波電流の振幅Iを一定としてリニアコンプレッサを駆動するとき、総合効率ηを最大にするには、(数3)よりリニアモータの平均出力エネルギーPoが最大になるように制御すればよいことがわかる。また、リニアモータに入力する正弦波電流の振幅Iを一定として駆動しているのであるから、リニアモータの平均出力エネルギーPoが最大であるということは、(数1)より、リニアモータの平均入力エネルギーPiが最大であることを意味する。
【0068】
以上のことから、リニアモータに入力する正弦波電流の振幅Iを一定として、リニアモータの平均入力エネルギー(つまり、電源出力)が最大となるように入力電流の周波数を調整することにより、リニアコンプレッサを高効率で駆動できることが、理論的に証明された。
【0069】
つぎに、本実施の形態の実験結果のグラフを図5に示し、本実験結果を用いて本発明の構成の正当性をさらに説明する。なお、図5は、本実施の形態のリニアコンプレッサに入力する電流振幅値を一定に保ちながら駆動周波数を変化させたときの、入力電力、ピストンの速度と電流の位相差、効率の三つの物理量の測定結果を示す。ここに、効率としては、ある値を基準としてその相対値を採用している。
【0070】
図5より、本実施の形態のリニアコンプレッサに入力する電流の振幅値を一定とした条件下で、その入力電力を最大になるように駆動周波数を決定する(図中ではf0と示されている)ことにより、リニアコンプレッサを最高の効率で駆動できることが、実験的にも裏付けられた。また、その最高の効率でリニアコンプレッサを駆動しているとき、ピストンの速度と電流の位相が同位相になっていることから、リニアコンプレッサが共振状態にあることもわかる。
【0071】
(実施の形態2)
つぎに、本実施の形態2のリニアコンプレッサ駆動装置の構成および動作について、本実施の形態のリニアコンプレッサ駆動装置のブロック図である図6を参照しながら説明する。
本実施の形態のリニアコンプレッサ駆動装置は、前述された本実施の形態1のリニアコンプレッサ駆動装置とほぼ同様の構成を有しているが、電圧検出を行うための手段が、直流電圧検出手段12、および出力電圧算出部13から構成されている。
【0072】
前述した本実施の形態1では、インバータの出力電圧を直接検出しようとしていた。しかしながら、インバータの制御装置のグランドは、入力の直流電圧のグランドと同電位である。そのため、インバータの出力電圧を検出するためには、絶縁を行うトランスやフォトカップラといった回路部品が必要である。本実施の形態2では、インバータの出力電圧を間接的に算出することによって、上述の回路部品を不要にし、制御回路の部品点数の減少およびサイズの縮小を可能とするものである。
【0073】
直流電圧検出手段12は、直流電源5からインバータ6に供給する直流電圧を検出する。具体的には、抵抗分圧によって直流電圧を検出するのである。
【0074】
出力電圧算出手段13は、インバータ6に入力される直流電圧とインバータ制御手段9からインバータ6に送られるPWM幅とから、インバータ6の出力電圧を算出する。前述の実施の形態1において説明されたように、トランスやローパスフィルタなどを用いずに、インバータ6の出力電圧を算出するのである。
【0075】
ここに、インバータ6の出力電圧は、0と入力電圧のVdcの2値である。ただし、Vdcの電圧を出力する期間は、インバータ制御手段9によって決定されたPWM幅である。このようにすることによって0とVdcの間の電圧値を表現でき、入力電圧のVdcとPWM幅との割合から、出力しようとしている電圧を算出することができるわけである。
【0076】
ただし、実際にインバータ制御手段9がインバータ6に指令するPWM幅と、実際にインバータ6が出力するPWM幅との間には差異があることを、考慮しておかなければならない。このような現象の発生する原因としては、インバータ6を駆動するドライブ回路での遅延、インバータ6の短絡保護を回避するために設けられているデッドタイム、インバータ6を構成する電力用半導体素子自体が持つ遅延などが考えられる。
【0077】
なお、本実施の形態のリニアコンプレッサ駆動装置は、その他に関しては、前述された本実施の形態1のリニアコンプレッサ駆動装置とほぼ同様の動作を行う。
【0078】
以上述べたところから明らかなように、本発明は、たとえば、リニアコンプレッサ内のシリンダの変位からではなく、リニアコンプレッサを駆動するリニアモータへの入力電力より共振周波数を算出し、リニアコンプレッサを高効率で駆動するリニアコンプレッサの駆動装置である。
【0079】
また、本発明は、たとえば、ピストンと、それを囲むシリンダ、前記ピストンがリニアモータにより駆動され、機械的な弾性部材もしくは圧縮ガスの弾性を利用し、シリンダとピストンにより形成される圧縮室で圧縮ガスを作成するリニアコンプレッサの駆動装置において、直流電源、インバータ、電流振幅値決定手段、入力電流波形指令手段、電流検出手段、電圧検出手段、出力電力算出手段、インバータ制御手段、駆動周波数決定手段、を備えることとしたものである。直流電源はインバータに直流電圧を供給する。インバータはインバータ制御手段によって決定されたPWM幅で駆動される。電流振幅値決定手段は、リニアコンプレッサが必要とする強制力より、リニアコンプレッサを駆動するインバータが出力する正弦波電流の振幅値を決定する。入力電流波形指令手段は、電流振幅値決定手段によって決定された振幅値と、駆動周波数決定手段によって決定された周波数より、リニアモータに入力する電流をインバータ制御手段に指令する。電流検出手段はインバータからリニアコンプレッサを駆動するリニアモータに供給する電流を検出する。電圧検出手段はインバータからリニアコンプレッサを駆動するリニアモータに供給する電圧を検出する。出力電力算出手段はインバータの出力電流と出力電圧からインバータの出力電力を算出する。インバータ制御手段は指令電流波形と検出電流の偏差を減少させるようにインバータの出力PWM幅を制御する。駆動周波数決定手段は、インバータが出力する電流の振幅値を一定とした条件下で、出力電力算出手段により検出された電力を最大とするように駆動周波数を調整し決定することを特徴とするリニアコンプレッサの駆動装置である。
【0080】
また、本発明は、たとえば、電圧検出手段が、直流電圧検出手段と出力電圧算出手段からなり、直流電圧検出手段は直流電源からインバータに供給する直流電圧を検出する。出力電圧算出手段はインバータに入力される直流電圧とインバータ制御手段からインバータに送られるPWM幅からインバータの出力電圧を算出することを特徴とする上記本発明である。
【0081】
また、本発明は、たとえば、駆動周波数決定手段が、駆動周波数制御周期と駆動周波数変化量の変数を持ち、駆動周波数制御周期ごとに、前々回決定された駆動周波数での運転により得られた電力と、前回決定された駆動周波数での運転により得られた電力を比較し、電力が増加していれば前回と同方向に駆動周波数変化量を加え、電力が減少していれば逆方向に駆動周波数変化量を加えることにより今回駆動する周波数を決定することを特徴とする上記本発明である。
【0082】
また、本発明は、たとえば、駆動周波数決定手段が、少なくとも2回以上同一駆動周波数を決定し、電力が一定以上変化していれば前回決定された駆動周波数を保持することを特徴とする上記本発明である。
【0083】
また、本発明は、たとえば、駆動周波数決定手段が、電力の変化量に応じ、前記駆動周波数制御周期を変更することを特徴とする上記本発明である。
【0084】
また、本発明は、たとえば、駆動周波数決定手段が、電力の変化量に応じ、駆動周波数変化量を変更することを特徴とする上記本発明である。
【0085】
また、本発明は、たとえば、駆動周波数決定手段が、電流振幅値決定手段により電流振幅値が変化したときその動作を停止させ、前回決定された駆動周波数を保持することを特徴とする上記本発明である。
【0086】
また、本発明は、たとえば、電流振幅値決定手段は駆動周波数決定手段によって得られる電力変化量が一定以上ならばその動作を停止し、前回決定された電流振幅値を保持することを特徴とする上記本発明である。
【0087】
また、本発明は、たとえば、前記リニアコンプレッサを少なくとも凝縮器、絞り装置、および蒸発器を備えた冷凍サイクル装置の一部として使用する場合において、請求項1に係る発明の電流振幅値決定手段は少なくとも1個所の前記冷凍サイクル装置の周囲温度とそれに対応した設定温度から、前記リニアコンプレッサに入力する電流振幅値を決定することを特徴とする上記本発明である。
【0088】
また、本発明は、たとえば、電流振幅値決定手段は、前記周囲温度と前記設定温度からその温度差を減少させるように、前記リニアコンプレッサに入力する電流振幅値を決定することを特徴とする上記本発明である。
【0089】
また、本発明は、たとえば、前記電流振幅値決定手段は、前記周囲温度と前記設定温度から前記リニアコンプレッサに入力すべき設定電力を算出し、前記出力電力算出手段から得られた出力電力を設定電力とするように、前記リニアコンプレッサに入力する電流振幅値を決定することを特徴とする上記本発明である。
【0090】
また、本発明は、たとえば、電流振幅値決定手段は前記リニアコンプレッサの起動時に、前記リニアコンプレッサに入力する電流振幅値を徐々に増加させるように決定することを特徴とする上記本発明である。
【0091】
また、本発明は、たとえば、電流振幅値決定手段は前記リニアコンプレッサの停止時に、前記リニアコンプレッサに入力する電流振幅値を徐々に減少させるように決定することを特徴とする上記本発明である。
【0092】
なお、リニアコンプレッサの負荷が不安定なときには、駆動周波数を変化させなくても入力される電力は変化するため、駆動周波数決定手段4が、リニアコンプレッサ1の最大電力駆動周波数をはずす方向に、駆動周波数を決定してしまう恐れがある。そこで、駆動周波数決定手段4が、少なくとも2回以上同一方向に駆動周波数を変化させ、電力が所定値以上変化していれば、前回決定された駆動周波数を保持するように設定し、負荷が安定するまで駆動周波数を変化させないようにすることもできる。このようにすることにより、負荷が不安定な状態においても、駆動周波数決定手段4が、最大電力駆動周波数をはずす方向に駆動周波数を決定することが少なくなり、安定な動作を行わせることができる。もちろん、上述されたような所定値は、ある一定の所定値でもよいし、所定の時点における電力量に基づく所定値(たとえば、駆動周波数を決定しようとする時点における電力量の10%の値など)でもよい。
【0093】
また、電力の変化量が大きいときには、最大電力駆動周波数から大きく離れていると考えられるので、駆動周波数変化周期を短くすればよく、電力の変化量が小さいときには、最大電力駆動周波数の近くで駆動されていると考えられるので、駆動周波数変化周期を長くすればよい。このようにすることにより、より高速で安定な最大電力駆動周波数追従が可能である。
【0094】
また、以上で説明されたような方法では、駆動周波数決定手段4は、常に駆動周波数を変化させ、最大電力となる駆動周波数を監視しているため、駆動周波数は、駆動周波数変化周期で、最大電力となる駆動周波数を中心として上下に駆動周波数変化量だけの幅をもって変動している。そのため、最大電力を得られる駆動周波数から離れて駆動している部分が、無視できなくなることがある。そこで、電力の変化量が大きいときには、最大電力駆動周波数から大きく離れていると考えられるので、駆動周波数変化量を大きくすればよく、電力の変化量が小さいときには、最大電力駆動周波数の近くで駆動されていると考えられるので、駆動周波数変化量を小さくすればよい。このようにすることにより、より高速で正確な最大電力駆動周波数追従が可能である。
【0095】
また、リニアコンプレッサ1を効率よく制御するためには、電流振幅値を変化させることが必要不可欠であるが、駆動周波数決定手段4は、電流振幅値一定の条件以外での動作は補償されていないため、電流振幅値変化時に、リニアコンプレッサ1の最大電力駆動周波数を大きくはずして駆動周波数を決定してしまう恐れがある。そこで、電流振幅値が変化している最中には、駆動周波数決定手段4の動作を停止させることにより、電流振幅値を変化させつつ、安定な動作を行わせることができる。
【0096】
また、電流振幅値を変化させるとき、駆動周波数決定手段4の決定した駆動周波数がリニアコンプレッサ1の最大電力駆動周波数から離れているため、必要以上に電流振幅値を変化させてしまう恐れがある。そこで、駆動周波数決定手段4において、電力の変化量が一定以上大きければ、駆動周波数がリニアコンプレッサ1の最大電力駆動周波数から離れている考えられるので、電流振幅値の変化を抑えればよい。このようにすることにより、必要以上に電流振幅値を上昇させることなく、安定な動作を行わせることができる。
【0097】
また、本実施の形態のリニアコンプレッサ駆動装置を利用した冷凍サイクル装置のブロック図である図4に示すように、凝縮器40、絞り装置41、および蒸発器42を備えた冷凍サイクル装置43の一部として、リニアコンプレッサ駆動装置を使用する場合、電流振幅値決定手段2は、冷凍サイクル装置43の少なくとも1つの部分の周囲温度、およびその周囲温度に対応した設定温度に基づいて、リニアコンプレッサ1に入力する電流振幅値を決定する。具体的には、(1)周囲温度と設定温度との温度差を減少させるように、比例積分制御などを用いて電流振幅値を決定したり、(2)そのような温度差に関する、あらかじめ作成しておいたテーブル値などを参照し、電流振幅値を決定したりする。このような場合にも、リニアコンプレッサ駆動装置は、使用者が望む温度となるように、リニアコンプレッサ1を制御することができる。なお、周囲温度と設定温度との温度差に基づいて、リニアコンプレッサ1に入力すべき電力を算出し、その電力が得られるように電流振幅値を決定することもできる。
【0098】
また、リニアコンプレッサ1の起動時には、中に充填されたガスの状態が安定していないため、電流振幅値を急激に増加させると、ピストンの先端部とシリンダのヘッドとが衝突する恐れがある。そこで、電流振幅値決定手段2は、起動時においては徐々に電流振幅値を増加させる。なお、逆に、リニアコンプレッサ1の停止時には、吸入圧と吐出圧に圧力差がついているため、電流振幅値を急激に減少させると、ピストンの先端部とシリンダのヘッドとが衝突したり、共振に使用しているバネが塑性変形したりする恐れがある。そこで、電流振幅値決定手段2は、停止時においては徐々に電流振幅値を減少させる。
【0099】
また、本発明のインバータの制御は、上述された本実施の形態では、インバータの出力電力を算出することによって行われたが、それに限らず、インバータの入力電力を算出することによって行われてもよい。なぜならば、インバータの出力電力は、その入力電力にほぼ等しいからである。
【0100】
そのような場合、本発明のリニアコンプレッサ駆動装置は、たとえば、図9に示されているように、ピストンをシリンダ内でリニアモータにより駆動させ、圧縮ガスを生成させるリニアコンプレッサ1のリニアコンプレッサ駆動装置であって、リニアモータに供給する交流電流を出力するインバータ6と、インバータ6の入力電流を検出する入力電流検出手段8’と、インバータ6の出力電流を検出する出力電流検出手段8’’と、インバータ6の出力電流の電流振幅値を決定する電流振幅値決定手段2と、(1)検出された入力電流、および(2)電圧検出手段10’によって検出されたインバータ6の入力電圧に基づいて、インバータ6の入力電力を算出する入力電力算出手段11’と、入力電力が最大になるように、インバータ6の出力電流の周波数を決定するための駆動周波数決定手段4と、出力電流検出手段8’’の検出結果を利用し、決定された電流振幅値および決定された周波数に基づいてインバータ6を制御するインバータ制御手段9とを備えたことを特徴とするリニアコンプレッサ駆動装置である。
【0101】
なお、インバータの入力電圧は、上述したように電圧検出手段によって検出される必要はなく、あらかじめ分かっている値を利用してもよい。
【0102】
具体的には、たとえば直流電源として高力率コンバータを利用する場合、その高力率コンバータへの入力電流を検出し、(1)その検出された入力電流の振幅値、および(2)あらかじめ分かっている高力率コンバータへの入力電圧の振幅値に基づいて、高力率コンバータの入力電力として、インバータの入力電力を算出してもよい。
【0103】
また、本発明のインバータの出力電流は、上述したように、出力電流検出手段によって検出される必要は必ずしもない。たとえば、本発明のインバータの制御を、フィードバック制御によって行うのではなく、オープン・ループ制御によって行う場合には、出力電流検出手段は不要である。
【0104】
また、本発明は、上述した本発明の全部または一部の手段の全部または一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを担持した媒体であり、コンピュータにより読み取り可能、かつ読み取られた前記プログラムおよび/またはデータが前記コンピュータと協動して前記機能を実行する媒体である。
【0105】
また、本発明は、上述した本発明の全部または一部のステップの全部または一部の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを担持した媒体であり、コンピュータにより読み取り可能、かつ読み取られた前記プログラムおよび/またはデータが前記コンピュータと協動して前記機能を実行する媒体である。
【0106】
また、本発明は、上述した本発明の全部または一部の手段の全部または一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを担持した情報集合体であり、コンピュータにより読み取り可能、かつ読み取られた前記プログラムおよび/またはデータが前記コンピュータと協動して前記機能を実行する情報集合体である。
【0107】
また、本発明は、上述した本発明の全部または一部のステップの全部または一部の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを担持した情報集合体であり、コンピュータにより読み取り可能、かつ読み取られた前記プログラムおよび/またはデータが前記コンピュータと協動して前記機能を実行する情報集合体である。
【0108】
データとは、データ構造、データフォーマット、データの種類などを含む。媒体とは、ROM等の記録媒体、インターネット等の伝送媒体、光・電波・音波等の伝送媒体を含む。担持した媒体とは、たとえば、プログラムおよび/またはデータを記録した記録媒体、やプログラムおよび/またはデータを伝送する伝送媒体等を含む。コンピュータにより処理可能とは、たとえば、ROMなどの記録媒体の場合であれば、コンピュータにより読みとり可能であることであり、伝送媒体の場合であれば、伝送対象となるプログラムおよび/またはデータが伝送の結果として、コンピュータにより取り扱えることであることを含む。情報集合体とは、たとえば、プログラムおよび/またはデータ等のソフトウエアを含むものである。
【0109】
なお、以上説明したように、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
【0110】
このように、本発明は、リニアコンプレッサに供給する電流の振幅を一定とし、その供給電力を最大となるように入力電流の周波数を調整する。従って、負荷変動に伴う共振周波数の変化に追従することができ、結果としてリニアコンプレッサの高効率化を図ることができる。また、この制御方法ではピストンの位置を検出する位置センサが不要なため、リニアコンプレッサの駆動装置のサイズを小さくすることができ、更に、コストダウンを図ることができる。さらに、本発明の制御手段を用いることにより、安定かつ迅速に必要とされている能力を維持しながら共振周波数の追従を実現できる。
【0111】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、ピストンの変位を用いずにリニアコンプレッサを高効率で駆動するリニアコンプレッサ駆動装置、媒体、および情報集合体を提供することができるという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のリニアコンプレッサ駆動装置のブロック図
【図2】本発明の実施の形態1のリニアコンプレッサ駆動装置の制御動作を示すフローチャート
【図3】本発明の実施の形態1の駆動周波数決定手段4の制御動作を示すフローチャート
【図4】本発明の実施の形態1のリニアコンプレッサ駆動装置を利用した冷凍サイクル装置のブロック図
【図5】電流振幅値を一定に保ちながら駆動周波数を変化させたときの、入力電力、ピストンの速度と電流の位相差、効率の三つの物理量の測定結果を示すグラフ
【図6】本発明の実施の形態2のリニアコンプレッサ駆動装置のブロック図
【図7】従来のリニアコンプレッサの構成図
【図8】従来の位置センサ付きリニアコンプレッサの共振追従動作を説明するためのフローチャート
【図9】本発明のリニアコンプレッサ駆動装置のブロック図
【符号の説明】
1 リニアコンプレッサ
2 電流振幅値決定手段
3 入力電流波形指令手段
4 駆動周波数決定手段
5 直流電源
6 インバータ
7 電流センサ
8 電流検出手段
9 インバータ制御手段
10 電圧検出手段
11 出力電力算出手段
12 直流電圧検出手段
13 出力電圧算出手段
60 シリンダ
61 ピストン
62 マグネット
63 アウターヨーク
64 ステータ
65 圧縮室
66 吸入管
67 吐出管
68 吸入バルブ
69 吐出バルブ
70 共振バネ
71 リニアモータ
Claims (16)
- ピストンをシリンダ内でリニアモータにより駆動させ、圧縮ガスを生成させるリニアコンプレッサのリニアモータ駆動装置であって、
前記リニアモータに供給する交流電流を出力するインバータと、
前記インバータの出力電流を検出する電流検出手段と、
前記インバータの出力電圧を検出する電圧検出手段と、
前記出力電流の電流振幅値を決定する電流振幅値決定手段と、
前記検出された出力電流および前記検出された出力電圧に基づいて、前記インバータの出力電力を算出する出力電力算出手段と、
前記電流振幅値を一定に保ちながら前記出力電力が最大になるように、前記出力電流の周波数を決定するための周波数決定手段と、
前記決定された電流振幅値および前記決定された周波数に基づいて、前記インバータを制御するインバータ制御手段とを備えたことを特徴とするリニアモータ駆動装置。 - 前記電圧検出手段は、前記インバータに入力される直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、前記インバータ制御手段から前記インバータに送られる制御信号および前記検出された直流電圧に基づいて、前記インバータの出力電圧を算出する出力電圧算出手段とを有することを特徴とする請求項1記載のリニアモータ駆動装置。
- 前記周波数決定手段は、周波数制御周期および周波数変化量の二変数を有し、前記周波数制御周期ごとに、前々回決定した周波数での運転により得られた前記出力電力と前回決定した周波数での運転により得られた前記出力電力とを比較し、(1)前記出力電力が増加している場合には、前記前回と同じ方向に前記周波数変化量だけ前記周波数を変化させ、(2)前記出力電力が減少している場合には、前記前回と異なる方向に前記周波数変化量だけ前記周波数を変化させることにより、今回の周波数を決定することを特徴とする請求項1または2に記載のリニアモータ駆動装置。
- 前記周波数決定手段は、所定の回数以上続けて前記同じ方向に前記周波数を変化させ、かつ前記出力電力が所定量以上変化している場合には、前記前回決定した周波数を保持することを特徴とする請求項3記載のリニアモータ駆動装置。
- 前記周波数決定手段は、前記出力電力の変化量に基づいて、前記周波数制御周期を変更することを特徴とする請求項3記載のリニアモータ駆動装置。
- 前記周波数決定手段は、前記出力電力の変化量に基づいて、前記周波数変化量を変更することを特徴とする請求項3記載のリニアモータ駆動装置。
- 前記周波数決定手段は、前記決定された電流振幅値が変化した場合には、前回決定した周波数を保持することを特徴とする請求項1記載のリニアモータ駆動装置。
- 前記電流振幅値決定手段は、前記出力電力が所定量以上変化した場合には、前記決定した電流振幅値を保持することを特徴とする請求項1記載のリニアモータ駆動装置。
- 前記リニアコンプレッサは、冷凍サイクル装置の一部として使用され、
前記電流振幅値決定手段は、前記冷凍サイクル装置の周囲温度およびそれに対応した設定温度に基づいて、前記電流振幅値を決定することを特徴とする請求項1記載のリニアモータ駆動装置。 - 前記電流振幅値決定手段は、前記周囲温度と前記設定温度との温度差を減少させるように、前記電流振幅値を決定することを特徴とする請求項9記載のリニアモータ駆動装置。
- 前記電流振幅値決定手段は、前記算出された出力電力が、前記周囲温度および前記設定温度に基づいて設定される前記リニアコンプレッサに入力すべき設定電力となるように、前記電流振幅値を決定することを特徴とする請求項9記載のリニアモータ駆動装置。
- 前記電流振幅値決定手段は、前記リニアコンプレッサの起動時には、前記電流振幅値を徐々に増加させることを特徴とする請求項1記載のリニアモータ駆動装置。
- 前記電流振幅値決定手段は、前記リニアコンプレッサの停止時には、前記電流振幅値を徐々に減少させることを特徴とする請求項1記載のリニアモータ駆動装置。
- ピストンをシリンダ内でリニアモータにより駆動させ、圧縮ガスを生成させるリニアコンプレッサのリニアモータ駆動装置であって、
前記リニアモータに供給する交流電流を出力するインバータと、
前記インバータの入力電流を検出する入力電流検出手段と、
前記インバータの出力電流の電流振幅値を決定する電流振幅値決定手段と、
(1)前記検出された入力電流、および(2)あらかじめ分かっている、または検出された前記インバータの入力電圧に基づいて、前記インバータの入力電力を算出する入力電力算出手段と、
前記入力電力が最大になるように、前記インバータの出力電流の周波数を決定するための周波数決定手段と、
前記決定された電流振幅値および前記決定された周波数に基づいて、前記インバータを制御するインバータ制御手段とを備えたことを特徴とするリニアモータ駆動装置。 - 請求項1、2、7、8、9、12、13、14の何れかに記載の本発明の全部または一部の手段の全部または一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを担持した媒体であって、コンピュータにより処理可能なことを特徴とする媒体。
- 請求項1、2、7、8、9、12、13、14の何れかに記載の本発明の全部または一部の手段の全部または一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータであることを特徴とする情報集合体。
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