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JP3540103B2 - 硬貨処理機における硬貨選別装置 - Google Patents

硬貨処理機における硬貨選別装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、取り扱う複数の金種が混在する多数の硬貨から特定の金種硬貨のみを選別する硬貨処理機における硬貨選別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
取り扱う複数の金種が混在する多数の硬貨から特定の金種硬貨のみを選別する硬貨処理機における硬貨選別装置としては、例えば、特開平3ー58188号公報に示すものが知られている。
【0003】
上記公報で示される硬貨選別装置は、上流側の硬貨供給装置の回転円盤から一枚ずつ繰り出された硬貨を、上方の搬送ベルトとの間に挟持して搬送させる硬貨通路(硬貨搬送路)に設けられるものである。そして、該硬貨選別装置は、選別すべき金種の硬貨(指定硬貨)よりも外径の大きい硬貨(大径硬貨)を排除する大径硬貨排除手段と、設定硬貨よりも外径の小さい硬貨(小径硬貨)を排除する小径硬貨排除手段を有する。
【0004】
大径硬貨排除手段は、硬貨通路の一側に設けられた固定ガイドレールを選別の基準とし、この固定ガイドレールに硬貨を当接させながら搬送するものである。そして、硬貨が大径硬貨の場合には、硬貨通路中の固定ガイドレールに対向する反対側のガイドレールに設けられた硬貨案内ブロックの傾斜面上に乗り上げさせることで該大径硬貨を斜めの状態に傾斜させ、この大径硬貨を傾斜状態のまま搬送してその搬送方向の延長上に設けられる大径硬貨排除口に送り込む一方、硬貨が指定硬貨あるいは小径硬貨の場合には、搬送通路中に設けられた前記硬貨案内ブロックの内側壁のカーブに沿わせることでそれら指定硬貨等を前記大径硬貨排出口とは90度方向が異なる硬貨通路へ振り分けて、小径硬貨排除手段が存する側へ導く構成になっている。
前記小径硬貨排除手段は、設定硬貨の外径に応じて配置される左右一対の硬貨案内ガイドを有し、それら硬貨案内ガイドの間に形成させる中空部から指定硬貨に満たない大きさの小径硬貨のみを下方に落とし込むようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の公報で示される硬貨処理機における硬貨選別装置にあっては以下の問題があった。
すなわち、前記大径硬貨排除手段は、前記硬貨通路を形成する固定ガイドレールからの距離が指定硬貨の外径よりも大きいか否かによってその搬送方向を振り分ける構成になっており、したがって、硬貨通路を搬送する硬貨は、必ずこの固定ガイドレールに沿って搬送されることが前提となる。
しかしながら、大径硬貨排除手段では、上流側の硬貨供給手段の回転円盤の回転を利用して一枚ずつ繰り出される硬貨を慣性力により固定ガイドレールに当接させながら搬送する構成になっており、取り扱う複数の金種、つまり外径の異なる硬貨が搬送可能な通路幅を有する硬貨通路では、慣性力のみでは硬貨通路を搬送する全ての硬貨を前記固定ガイドレールに沿って搬送させることはできず、仮に指定硬貨や小径硬貨がこの固定ガイドレールから離れて搬送されると、前記大径硬貨排除手段の硬貨案内ブロックにその一部を持ち上げられそのまま大径硬貨排出口まで搬送され、結果的に誤選別されてしまうという問題があった。
【0006】
また、大径硬貨排除手段により、大径硬貨をその一方を上昇させて傾斜状態で固定ガイドレールに沿わせて搬送させる場合、大径硬貨の傾斜とともに硬貨通路上に張り渡されている搬送ベルトも上動することになり、その結果この大径硬貨に後続する硬貨に搬送ベルトが当接しない状態が発生する。
つまり、搬送ベルトが当接しない後続硬貨は、その搬送方向が定まらず基準となる固定ガイドレールから離れてしまうことがあり、仮に固定ガイドレールから離れる後続硬貨が指定硬貨あるいは小径硬貨である場合には、大径硬貨排除手段の硬貨案内ブロックに一側方を持ち上げられて大径硬貨排出口まで搬送されることなり、これが原因で前記したように誤選別されるという問題もあった。
【0007】
さらに、前記大径硬貨排除手段の硬貨案内ブロック100で大径硬貨の一側方を乗り上げさせる場合、この一側方を乗り上げた大径硬貨Cbは図6中矢印で示すように搬送方向に対して傾斜に伴う分mだけ横移動することとなるが、このとき、硬貨案内ブロック100の角部100aが硬貨Cbの表裏面に形成される凹凸部101に噛み込むことがあり、この際に、固定ガイドレール102と前記硬貨案内ブロック100の角部100aとの間で大径硬貨Cbが挟み込まれることとなり、結果的に搬送が停止してしまう問題もあった。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、指定硬貨や小径硬貨が誤選別により大径硬貨排除口まで搬送されることがなく、また、大径硬貨に後続する指定硬貨あるいは小径硬貨が搬送ベルトに当接されることなく固定ガイドレールから離れた状態で搬送されるのを防止することができ、さらに硬貨案内ブロック近傍において大径硬貨の搬送方向に対する横移動がスムーズに行えて大径硬貨が硬貨案内ブロックの角部と固定ガイドレールとの間で挟み込まれることのない硬貨処理機における硬貨選別装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、指定硬貨を選別するため、硬貨を搬送する所定の硬貨搬送路から前記指定硬貨より大径の大径硬貨と前記指定硬貨より小径の小径硬貨とを落下させる、硬貨処理機における硬貨選別装置であって、搬送ベルトによる硬貨の搬送方向に対し水平面内に沿って所定の傾斜角度を有する前記硬貨搬送路の両側部が左右のガイドレールにより構成され、それら左右のガイドレールのうち前記搬送ベルトから遠ざかる側のガイドレールに前記大径硬貨の一側方のみを持ち上げる硬貨案内ブロックが設けられ、前記硬貨搬送路の前記硬貨案内ブロックが設けられた箇所及びその下流側の左右幅は指定貨幣の直径と略同程度に設定され、前記搬送ベルトは搬送方向に沿って複数に分割形成され、それら分割された搬送ベルトは前記硬貨搬送路の前記硬貨案内ブロックが設けられた箇所の近傍でオーバーラップした状態で配置されるとともに、該搬送ベルトを懸架する各プーリがそれぞれ独立して支持されていることを特徴としている。
前記発明によれば、硬貨搬送路が搬送ベルトに対し傾斜して配置されているので、搬送ベルトによって搬送される硬貨は、必ず硬貨搬送路の硬貨案内ブロックが設けられる側とは逆側のガイドレールに当接しながら搬送されることとなる。つまり、硬貨案内ブロックの上流位置で、例え搬送される硬貨が硬貨搬送路のどの位置にあっても、最終的に硬貨案内ブロックが配される側とは逆側のガイドレールに必ず当接しながら搬送されることとなる。したがって、硬貨案内ブロックが配される硬貨搬送路の幅が指定硬貨の幅と略同程度に設定されていることもあって、搬送される硬貨が指定硬貨、大径硬貨、あるいは小径硬貨のいずれであっても、それら硬貨のうち大型硬貨のみが硬貨案内ブロック上に乗り上げることとなり、他の指定硬貨及び小径硬貨は硬貨案内ブロックに乗り上げることがない。この結果、大径硬貨と、指定硬貨及び小径硬貨とを確実に仕分けすることが可能になった。
また、硬貨案内ブロックによって大径硬貨の一側方が持ち上げられるのに伴い一方の搬送ベルトも持ち上げられることとなるが、このとき、他方の搬送ベルトは一方の搬送ベルトに対して縁が切られているので、該一方の搬送ベルトに追従して持ち上げられることはない。このため、該他方の搬送ベルトは、前記大径硬貨の後続の硬貨に接しながら該硬貨を搬送し続ける。
【0010】
請求項2記載の発明では、前記硬貨搬送路の前記硬貨案内ブロックが設けられた箇所の下流は前記硬貨搬送路の傾斜方向とは逆側に屈曲形成され、かつ、前記硬貨案内ブロックが存する箇所よりも下流側の硬貨搬送路の底部には中央に硬貨落下孔を有しかつその両側に指定硬貨のみの左右の側縁部をそれぞれ係合状態で支持する張出部が設けられていることを特徴としている。
前記発明によれば、硬貨案内ブロックによって大径硬貨が選別された後、硬貨搬送炉の幅が指定硬貨の直径と同程度に設定されているから、指定硬貨のみが屈曲形成された硬貨搬送路に沿って硬貨案内ブロックとは逆側へ屈曲されながら搬送されることとなるが、大径硬貨及び小径硬貨は屈曲されることなく搬送ベルトに沿ってそのまま直線状に搬送される。このとき、大径硬貨及び小径硬貨の一側(具体的には硬貨案内ブロックとは逆側)は硬貨搬送路の底部の張出部に係合されなくなり、その結果、硬貨搬送路の硬貨落下孔から落下される。
【0011】
請求項3記載の発明では、前記大径硬貨の一側方を持ち上げる前記硬貨案内ブロックには、それに対向する反対側のガイドレール側へ下がる傾斜面が形成されていることを特徴としている。
前記発明によれば、硬貨案内ブロックの途中に傾斜面を形成しているので、硬貨案内ブロックの上面と傾斜面、並びに、傾斜面と内側面とのなす角度はいずれも鈍角となる。このため、硬貨案内ブロックの角部が大径硬貨の凹凸に係合するのを防止できる。
【0012】
請求項4記載の発明では、前記硬貨案内ブロックに対向する反対側のガイドレールの内側面の少なくとも上部には外方へ傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴としている。
前記発明によれば、大径硬貨が硬貨案内ブロックによって一側方を持ち上げられる場合であっても、大径硬貨の他側側面は前記傾斜部に沿って外方へ傾くだけであり、大径硬貨の搬送方向の対する横方向の移動を全くなくするかあるいは最小限に押さえることができる。
【0014】
請求項記載の発明では、前記硬貨案内ブロックに対向する反対側のガイドレールの上部には、先行する硬貨上へ後続の硬貨が乗り上がるのを防止する重送防止板が設けられていることを特徴としている。前記発明によれば、硬貨案内ブロックによって大径硬貨の一側方が持ち上げられる際に、先行する指定硬貨あるいは小径硬貨の上に乗り上げ気味になるが、前記重送防止板によって後続の大型硬貨が乗り上げるのを確実に防止される。この意味でも誤選別を防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
まず、図1を参照して硬貨処理機における硬貨選別装置の概略構成を説明する。
図1に符号1で示すものは硬貨供給装置であり、この硬貨供給装置1からは硬貨Cが硬貨搬送路2に一枚ず繰り出されるようになっており、繰り出された硬貨Cは、硬貨搬送路2の上方に設けられた硬貨搬送手段3によって下流側へ搬送される。
硬貨搬送路2には、上流側から下流側にかけて、搬送される硬貨が本来の硬貨であるか否か、その金種、及び計数等を判断する硬貨判別部4、該硬貨判別部4で硬貨でないとして判断した硬貨の移動を停止させる硬貨搬送停止部5、該硬貨搬送停止部5を通過した硬貨を指定硬貨と、それよりも大径の大径硬貨Cb及び指定硬貨よりも小径の小径硬貨並びに金種硬貨以外のリジェクト硬貨とに選別する硬貨選別部6、該硬貨選別部6で選別された指定硬貨を集積部に集積させるかあるいは計数処理ために下方へ落とし込むかに振り分ける振分部7が順に配設されている。
【0016】
前記硬貨供給装置1は、上部に硬貨が投入される回転円盤10を備え、該回転円盤10の周囲には回転円盤10上の硬貨をガイドする環状リング11が設けられるとともに、環状ガイド11が切り欠かれた位置には、回転円盤10から硬貨搬送路2に繰り出される硬貨Cの厚み方向を規制して硬貨一枚のみを通過させる厚み規制板(図示略)が設けられている。そして、この硬貨供給装置1では、回転円盤10が図示せぬ駆動機構により正転方向(図1中矢印で示すように時計方向)に回転されると、回転円盤10上の硬貨は外周の環状ガイド11に沿って同方向へ移動し、厚み規制板を通過しながら硬貨搬送路2へ一枚ずつ繰り出されるようになっている。
【0017】
前記硬貨搬送路2は、図3にも示すように搬送底部21と左右のガイドレール22,23とによって断面略コ字状に形成されたものである。硬貨搬送路2は、上流側から下流側にかけて、後述する第1,第2の搬送ベルト31,32による搬送方向に対し略平行となる直線部24a、第1の屈曲部24bを経て前記第1,第2の搬送ベルト31,32による搬送方向に対し所定の傾斜角度を持つ傾斜部24c、第2の屈曲部24dを経て再び前記第1,第2の搬送ベルト31,32による搬送方向に対し略平行となる直線部24e、及び直線部24eと直交する直線部24fが形成されている。また、硬貨搬送路2の左右のガイドレール22,23は複数に分割されていて、例えば、図1において右側のガイドレール22は、上流側から順に配される、第1のガイドレール22a、第2のガイドレール22b、第3のガイドレール22c、第4のガイドレール22dにより構成され、左側のガイドレール23は、上流側から順に配される、第5のガイドレール23a、後述する硬貨案内ブロック62,64を有する第6のガイドレール23b、第7のガイドレール23cにより構成される。
【0018】
前記左右のガイドレール22,23の内、第1〜第5のガイドレール22a,…,23aと第7のガイドレール23cは、いずれも固定的に取り付けられており、これにより決定される硬貨搬送路2の幅寸法はどのような硬貨をも搬送できる値に設定されている。また、前記第6のガイドレール23bは後述するように硬貨搬送路2の幅方向へ移動可能となっており、これにより、該第6のガイドレール23bが存する箇所の硬貨搬送路2の幅寸法は、任意の指定硬貨と略同程度の値に設定できるようになっている。
【0019】
前記硬貨搬送手段3は、硬貨搬送路2上に繰り出される硬貨の上面に当接して、該硬貨を前方へ搬送する、複数に分割された第1〜第3の搬送ベルト31,32,33により構成されている。第1の搬送ベルト31は、硬貨搬送路2の直線部24a、第1の屈曲部24b及び傾斜部24cに沿って設けられ、第2の搬送ベルト32は硬貨搬送路2の傾斜部24c、第2の屈曲部24d、直線部24e及び直線部24fに沿って設けられ、さらに、第3の搬送ベルト33は硬貨搬送路2の最下流側の直線部24fに沿って設けられている。すなわち、第1,第2の搬送ベルト31,32は硬貨搬送路2の傾斜部24cでオーバーラップし、第2,第3の搬送ベルト32,33は硬貨搬送路2の直線部24fでオーバーラップして配置されている。前記第1の搬送ベルト31は、図示せぬモータにより正逆駆動可能とされ、前記第2,第3の搬送ベルト32,33はモータ34により正逆駆動可能とされている。
また、第1〜第3の搬送ベルト31,32,33を懸架する各プーリ35,…は、それぞれが独立して支持されており、これにより搬送ベルト31,32が硬貨搬送路2の搬送底部21に対して該搬送底部21に接しない範囲で離間・近接自在に配されるとともに、硬貨供給路2上を搬送される硬貨を所定の力で押圧するように構成されており、大径硬貨Cbの一側方を持ち上げて傾斜させた状態でも、前記搬送ベルト31,32との間の摩擦力によって該大型硬貨Cbを搬送できるようになっている。
【0020】
前記硬貨判別部4は、前記硬貨搬送路2の直線部24aに設けられて硬貨の磁気的性質を検出する磁気センサ41、硬貨の径を光学的に検出するラインセンサ42、さらに硬貨の周面の凹凸等を光学的に検出するギザ検出センサ43から構成されている。硬貨判別部4では、これらセンサ41,42,43からの検出結果に基づいて、硬貨の真偽、金種、計数等を判断する。
【0021】
前記硬貨搬送停止部5は、前記硬貨搬送路2の第1の屈曲部24bの終端位置に設けられるものである。そして、硬貨搬送停止部5は、前記第3,第5のガイドレール22c,23aのそれぞれの内側面に形成された凹部51,52に回転可能かつ回転操作されたときに硬貨搬送路に突出されて搬送中の硬貨を停止させるストッパ53,54と、これらを駆動する図示せぬストッパ駆動機構と、該ストッパ53,54の直上流位置に設けられ、硬貨搬送路2を搬送する硬貨の有無を光学的に検出するとともに前記ストッパを移動させるタイミングを見るためのストッパタイミングセンサ55から構成されている。
【0022】
前記硬貨選別部6は、硬貨搬送路2の傾斜部24c及び第2の屈曲部24dにまたがって設けられている。硬貨選別部6は、第1,第2の搬送ベルト31,32による硬貨の搬送方向に対し水平面内に沿って所定の傾斜角度を持つガイド内壁61が形成された前記第3のガイドレール22cと、該第3のガイドレール22cに対向する前記第6のガイドレール23b、つまり前記第1,第2の搬送ベルト31,32から遠ざかる側のガイドレール23bに設けられて、指定硬貨よりも大径の大径硬貨Cbの一側方のみを持ち上げる第1の硬貨案内ブロック62とを有する。
【0023】
硬貨選別部6は、そのほか、第1の硬貨案内ブロック62によって案内される大径硬貨Cbの搬送をガイドする大径硬貨ガイドレール63と、第1の硬貨案内ブロック62のガイド内壁62aによって案内された指定硬貨の搬送をさらにガイドするガイド内壁64aを有する第2の硬貨案内ブロック64と、指定金種硬貨を搬送するとともに前記硬貨搬送路2の搬送底部21とで選別孔65aを形成する搬送底面部材65と、当該硬貨選別部6における硬貨の硬貨搬送路外への飛び出しをガイドする飛出し防止部材66と、前記第1,第2の硬貨案内ブロック62,64、大径硬貨ガイドレール63、搬送底部部材65、飛出し防止部材66を第3のガイドレール22cに対して離間・近接する方向へ移動させる金種設定駆動機構67を備える。
前記第1,第2の硬貨案内ブロック62,64、大径硬貨ガイドレール63、及び搬送底面65は、第1の可動部材68上に固定され、前記飛出し防止部材66は第1の可動部材68とともに、第2の可動部材69上に固定されている。
【0024】
前記第1の硬貨案内ブロック62は、図2に示すように指定硬貨あるいは小径硬貨の搬送をガイドする前記ガイド内壁62a、大径硬貨Cbの一側方を乗り上げさせて該大径硬貨Cbの搬送を案内する上り傾斜状の傾斜面62b、62cと、傾斜した大径硬貨Cbの搬送底面となる傾斜面62dを形成されている。そして、第1の硬貨案内ブロック62では、該硬貨案内ブロック62に対向する反対側の第3のガイドレール22c側へも傾斜する前記傾斜面62cが形成されることによって、傾斜面62bと傾斜面62c、あるいは傾斜面62cと傾斜面62d、さらには傾斜面62cとガイド内壁62aで形成される角部はいずれも鈍角となっている。
【0025】
また、前記硬貨搬送路2の第1の硬貨案内ブロック62が設けられた箇所の下流は第2の屈曲部24dによって前記硬貨搬送路2の傾斜方向とは逆側に屈曲形成され、かつその底部には前記選別孔65aが形成されている。選別孔65aを形成する両側の搬送底部21及び搬送底部部材65の張出部21a,65bは、指定硬貨のみの左右の側縁部をそれぞれ係合状態で支持し得る程度に設定されている(図4参照)。
【0026】
第1の硬貨案内ブロック62に対向する反対側のガイドレールつまり第3のガイドレール22cの前記ガイド内壁61の上部は、図3に示すように、外方へ所定の角度θだけ傾斜する傾斜部61aが形成されている。
【0027】
前記第3のガイドレール22cの上部には、先行する硬貨上へ硬貨が乗り上げるのを防止する重送防止板70が設けられ、この重送防止板70と下方の搬送底部21との間には硬貨が一枚のみしか挿入されない隙間が形成されている。
さらに、図1,図4に示すように、第3のガイドレール22cには、搬送する硬貨を下方に付勢して、指定硬貨以外の硬貨を確実に選別孔65aから落下させるための送りローラ71が設けられている。
【0028】
前記金種設定駆動機構67は、第2の可動部材69を第3のガイドレール22cに対して近接・離間する方向に移動自在とするスライドレール75と、第2の可動部材69の底部に設けられるローラ76と、前記第2の可動部材69を第3のガイドレール22cとは逆となる方向に付勢する図示しないバネ材と、前記ローラ76に当接するとともにこれを押し、前記第1,第2の硬貨案内ブロック62,64、大径硬貨ガイドレール63、搬送底部部材65、飛び出し防止部材66を第2の可動部材69ごと各金種硬貨に応じた位置に移動させるカム77と、該カム77を回転させるモータ78と、モータ78の駆動をカム77に伝達する第1、第2のギヤ79,80と、カム77の回転軸77aに設けられ、前記第1,第2の硬貨案内ブロック62,64、大径硬貨ガイドレール63、飛出し防止部材66、搬送底部部材65等が、各金種硬貨に応じた位置に移動したときのカム77の回転位置に応じて複数の切欠をその外周に形成するスリット板81と、該スリット板81の切欠を光学的に検出するカム位置決めセンサ82とから構成されている。
なお、硬貨搬送路2の硬貨選別部6の下流位置には、該硬貨選別部6を通過した硬貨の磁気的性質を検出する磁気センサ83が設けられている。
【0029】
前記振分部7は、前記硬貨選別部6の下流側に設けられるものであり、例えば、指定硬貨を所定枚数毎に集積して包装する「包装処理」の場合には、該硬貨搬送路2の最下流位置に設けられる集積部91に搬送させ、また、指定硬貨の計数を行うとともに計数後機体外に放出する「計数処理」の場合には、該指定硬貨を硬貨搬送路2の下方に落とし込むようになっており、この振分部7は図示しない駆動機構部によって駆動される。
【0030】
硬貨搬送路2の最下流位置は、取り扱う金種硬貨全てが搬送可能となる通路幅とされ、この硬貨搬送路2から繰り出される硬貨の通過を確実に検出するために、その両側に硬貨の通過を磁気的に検出する磁気センサ92が設けられている。そして、硬貨搬送路2の最下流位置から繰り出された硬貨は、その間に繰り出された硬貨を集積する一対の集積ドラムを有する前記集積部91が設けられており、この集積部91で所定枚数の硬貨が集積されると、該集積硬貨が図示しない包装部に搬送されて包装されるようになっている。
【0031】
次に、上記構成の硬貨処理機における硬貨選別装置の作用について説明する。硬貨供給装置1の回転円盤10が正転方向に回転されると、回転円盤10上の硬貨は硬貨搬送路2へ1枚ずつ繰り出される。
硬貨搬送路2へ繰り出された硬貨は、その上面を硬貨搬送手段3の搬送ベルト31,…等に押圧されながら硬貨搬送路2上を、直線部24a、第1の屈曲部24b,傾斜部24c,第2の屈曲部24d,…と順に搬送される。
【0032】
直線部14a上を搬送される硬貨は、まず、硬貨判別部4にて硬貨であるか否か、その金種、及び計数等を判断される。すなわち、直線部14a上を搬送される硬貨は、磁気センサ41によってその磁気的性質を、ラインセンサ42によって硬貨の径を、また、ギザ検出センサ43によって硬貨の周面の凹凸等をそれぞれ検出され、それらの検出結果に基づいて、硬貨の真偽、金種、計数等が判断される。
そして、上記硬貨判別部4で正規の硬貨でないと判断された場合には、硬貨搬送路2の第1の屈曲部24bに設けられた硬貨搬送停止部5にて停止される。すなわち、正規の硬貨でないと判断された硬貨がストッパタイミングセンサ55上を搬送されるときに、ストッパタイミングセンサ55がその旨を検出し、そのときの検出信号に基づいて図示せぬストッパ駆動機構を作動させ、ストッパ53,54を回転させて該ストッパ53,54の一部を硬貨搬送路2中に突出させる。これにより前記正規の硬貨でないと判断された硬貨を強制的に停止させることができる。
なお、前記正規の硬貨でないと判断されて停止された硬貨は、再び前記ストッパ53,54を回転させて該正規の硬貨でないと判断された硬貨のみを下流に搬送させるとともに前記金種設定駆動機構67を駆動させて選別孔65aを全ての硬貨Cが落下可能となる大きさに設定し、該搬送されてきた正規の硬貨でないと判断された硬貨をこの選別孔65aから落下させて回収するようにしている。
【0033】
前記硬貨判別部4にて正規の硬貨であると判断された硬貨は、そのまま硬貨搬送路2に沿って硬貨選別部6に搬送される。そして、この硬貨選別部6で、指定硬貨と該指定硬貨よりも大径の大径硬貨Cb及び指定硬貨よりも小径の小径硬貨とに選別される。
選別方法について具体的に説明すると、硬貨搬送路2の傾斜部24cが搬送ベルト31,32に対し傾斜して配置されていることから、搬送ベルト31,32によって搬送される硬貨は該傾斜部24cにて、必ず第3のガイドレール22cのガイド内壁61に当接しながら搬送される。つまり、第1の硬貨案内ブロック62の上流位置で、例え搬送される硬貨が硬貨搬送路2の幅方向のどの位置にあっても、最終的に前記第3のガイドレール22cのガイド内壁61に必ず当接しながら搬送される。
【0034】
ここで、前記第1の硬貨案内ブロック62及び第2の硬貨案内ブロック64が設けられている部分の硬貨搬送路2の幅寸法は、金種設定駆動機構67によって予め指定硬貨の直径と略同程度(正確には、指定硬貨の直径よりも若干大きい値)に設定されており、したがって、搬送される硬貨が指定硬貨、大径硬貨Cb、あるいは小径硬貨のいずれであってもそれら硬貨のうち大型硬貨のみが、前記第3のガイドレール22cのガイド内壁61に対向する位置に配置された前記第1の硬貨案内ブロック62上に乗り上げることとなり(図3参照)、他の指定硬貨及び小径硬貨はこの第1の硬貨案内ブロック62上に乗り上げることはない。
【0035】
なお、前記金種設定駆動機構67は、次のようにして駆動される。
すなわち、モータ78が駆動されると、該モータ78の回転力が第1、第2のギヤ79,80を介してカム77に伝わりカム77が回転される。このカムの回転に伴いローラ76を介して第2の可動部材69が図示しないバネ材に抗して図1中右方向に押圧移動される。あるいは逆に、前記バネの付勢力によりローラ76がカム77に当接する位置まで、第2の可動部材69が図1中左方向へ移動される。これにより、前記第1の硬貨案内ブロック62及び第2の硬貨案内ブロック64が設けられている部分の硬貨搬送路2の幅寸法を、指定硬貨の直径と略同程度に設定することができる。このときのカム77の回転位置が正しい位置か否かは、カム位置決めセンサ82によって検出される。
【0036】
その後、硬貨は搬送ベルト31,32によって搬送され続ける。このとき、第2の屈曲部24dが存することにより硬貨搬送路2はガイド内壁61を過ぎたところで前記ガイド内壁61による搬送方向とは逆側(図1,図5中右方)へ振られることから、第1の硬貨案内ブロック62のガイド内壁62aに当接している指定硬貨のみがこのガイド内壁62aに案内されながら硬貨搬送路2に沿って前記逆側へ振られる。他方、大径硬貨Cbと小径硬貨はガイド内壁62aに当接していないため前記逆側へ振られることなく搬送ベルト32に沿ってそのまま直線状に搬送される。
【0037】
前記逆側へ振られた指定硬貨は、搬送底部21および搬送底部部材65の張出部21a,65bによってその左右の側縁部を支持されて、硬貨搬送路2の直線部24e上を下流側へ搬送されるが、前記逆側へ振られることなく直線状に搬送される大径硬貨Cb及び小径硬貨は、その一側縁部が一方の張出部21aから外れて支持されなくなり、結果的に、図5に示すように選別孔65aから落下される。
【0038】
このように、硬貨選別部6では、硬貨搬送路2の傾斜部24cを搬送ベルト31,32に対し傾斜させていること、また、硬貨搬送路2はガイド内壁61を過ぎたところで前記ガイド内壁61による搬送方向とは逆側へ振っていることから、結果的に、指定硬貨と、大径硬貨Cb及び小径硬貨とを確実に仕分けすることが可能となる。
【0039】
なお、選別孔65aに落とされた大径硬貨Cb及び小径硬貨は、該選別孔65aの下部に設けられたシュート84を通り、さらにその下部に設けられる図示せぬ振分部によってこれら大径硬貨Cb・小径硬貨を回収する回収ボックスに収納される。また、取り扱う金種以外のリジェクト硬貨が落下した場合には前記図示しない振分部によって該リジェクト硬貨を回収するリジェクトボックスに収納される。
前記硬貨選別部6を通過した硬貨は磁気センサ83によってその磁気的性質を検出され、これにより、当該硬貨選別部6を通過した硬貨が受入可能硬貨か否か最終的に判断される。
【0040】
また、前記硬貨選別部6では、搬送ベルト31,32が搬送方向に沿って複数に分割形成され、それら分割された搬送ベルト31,32は硬貨搬送路2の前記第1の硬貨案内ブロック62が設けられた箇所の近傍でオーバーラップした状態で配置されているので、第1の硬貨案内ブロック62によって大径硬貨Cbの一側方が持ち上げられる際に一方(下流側)の搬送ベルト32が持ち上げられるが、このとき、他方(上流側)の搬送ベルト31は一方の搬送ベルト32に対して縁が切られているので、該一方の搬送ベルト32に追従して持ち上げられることはない。このため、該他方の搬送ベルト31は、前記大径硬貨Cbの後続の硬貨に接しながら該後続の硬貨を搬送し続けることとなる。このように後続の硬貨を他方の搬送ベルト31により押圧状態で搬送することにより、該後続の硬貨を第1の硬貨案内ブロック62が設けられる側とは逆側の第3のガイドレール22cのガイド内壁61に当接させながら確実に搬送させることができ、もって、前記傾斜した大径硬貨Cbの後続の硬貨が誤選別されるのを未然に防止できる。
【0041】
また、大径硬貨Cbの一側方を持ち上げる前記第1の硬貨案内ブロック62に、それに対向する反対側の第3のガイドレール22c側へ下がる傾斜面62cを設けているので、この傾斜面62cと第1の硬貨案内ブロック62の上面である傾斜面62b、並びに、傾斜面62cとガイド内壁62aとのなす角度はいずれも鈍角となる。このため、第1の硬貨案内ブロック62の角部が前記第6図に示すように大径硬貨Cbの凹凸部101に係合して、第3のガイドレール22cのガイド内壁61との間で大径硬貨Cbを挟み込むのを未然に防止できる。
【0042】
また、図3に示すように前記第1の硬貨案内ブロック62に対向する反対側の第3のガイドレール22cのガイド内壁61の上部に、外方へ傾斜する傾斜部61aを形成しているので、大径硬貨Cbが第1の硬貨案内ブロック62によって一側方を持ち上げられる場合でも、大径硬貨Cbの他側側面は前記傾斜部61aに沿って外方へ傾くだけであり、大径硬貨Cbの搬送方向の対する横方向の移動を全くなくするかあるいは最小限に押さえることができる。このように大径硬貨の横移動を押さえることができるので、この点からも、第1の硬貨案内ブロック62の角部と第3のガイドレール22cのガイド内壁61との間で大径硬貨Cbを挟み込むるのを防止できる。
【0043】
また、前記第1の硬貨案内ブロック62によって大径硬貨Cbの一方が持ち上げられるのに伴い第2の搬送ベルト32が持ち上げられると、該第2の搬送ベルト32が大径硬貨Cbに先行して搬送される指定硬貨に当接できず搬送力を失い、この先行する指定硬貨は後続の前記大径硬貨Cbに押されて搬送されることが懸念される。
しかしながら、上記構成の硬貨選別装置では、前記第1の硬貨案内ブロック62に対向する反対側の第3のガイドレール22cの上部に先行する硬貨上へ硬貨が乗り上げるのを防止する重送防止板70を設けているので、一側方が持ち上げられた大径硬貨Cbが先行する指定硬貨あるいは小径硬貨の上に乗り上がるのを確実に防止できる。
【0044】
またさらに、第3のガイドレール22cに送りローラ71を設けているので、大径硬貨Cbや小径硬貨が搬送底部21の張出部21aに若干係合されてそのまま誤搬送される場合に、送りローラ71によってそれら指定以外の硬貨を確実に選択孔65aに落とし込むことができる。
【0045】
前記磁気センサ83を通過した後の指定硬貨は振分部7にて振り分けられる。すなわち、指定硬貨を所定枚数毎に集積して包装する「包装処理」の場合には、該硬貨搬送路2の最下流位置に設けられる集積部91側へ搬送する。他方、指定硬貨の計数を行うとともに計数後機体外に放出する「計数処理」の場合には、該指定硬貨を硬貨搬送路2の下方に落とし込む。
【0046】
集積部91側へ搬送された硬貨は磁気センサ92にてその通過を磁気的に検出された後、集積部91へ送られる。そして、この集積部91で所定枚数の硬貨が集積されると、該集積硬貨が図示しない包装部に搬送されてそこで包装されることになる。
【0047】
なお、上記した発明の実施の形態では、硬貨供給装置1の直ぐ下流側に硬貨選別装置を配置しているが、これに限られることなく、間に他の装置を介在させた後、当該硬貨選別装置を配置しても良く、また、硬貨選別装置を複数配置してもよい。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、硬貨搬送路を搬送ベルトに対し傾斜して配置しているので、搬送ベルトによって搬送される硬貨は、必ず硬貨搬送路の硬貨案内ブロックが設けられる側とは逆側のガイドレールに当接しながら搬送されることとなり、したがって、硬貨案内ブロックが配される硬貨搬送路の幅が指定硬貨の幅と略同程度に設定されていることもあって、搬送される硬貨が指定硬貨、大径硬貨、あるいは小径硬貨のいずれであっても、それら硬貨のうち大型硬貨のみが硬貨案内ブロック上に乗り上げる。この結果、大径硬貨と、指定硬貨及び小径硬貨とを確実に仕分けすることが可能になった。また、硬貨案内ブロックによって大径硬貨の一側方が持ち上げられるのに伴い一方の搬送ベルトも持ち上げられることとなるが、このとき、他方の搬送ベルトは一方の搬送ベルトに対して縁が切られているので、該一方の搬送ベルトに追従して持ち上げられることがなく、このため、該他方の搬送ベルトは、前記大径硬貨の後続の硬貨に接しながら該硬貨を搬送し続ける。したがって、傾斜した大径硬貨の後続の硬貨を搬送ベルトによって、硬貨案内ブロックが設けられる側とは逆側のガイドレールに当接しながら確実に搬送させることができ、もって、前記後続の硬貨が誤選別されるのを未然に防止できる。
【0049】
請求項2記載の発明によれば、硬貨案内ブロックによって大径硬貨が選別された後、指定硬貨のみが屈曲形成された硬貨搬送路に沿って硬貨案内ブロックとは逆側へ屈曲されながら搬送されることとなるが、大径硬貨及び小径硬貨は屈曲されることなく搬送ベルトに沿ってそのまま直線状に搬送され、このため、大径硬貨及び小径硬貨の一側は硬貨搬送路の底部の張出部に係合されなくなって、貨搬送路の硬貨落下孔から落下される。指定硬貨よりも大径の硬貨と小径の硬貨の選別とを同じ場所で行うことができる。
【0050】
請求項3記載の発明によれば、硬貨案内ブロックの途中に傾斜面を形成しているので、硬貨案内ブロックの上面と傾斜面、並びに、傾斜面と内側面とのなす角度はいずれも鈍角となり、このため、硬貨案内ブロックの角部が大径硬貨の凹凸に係合するのを防止できる。
【0051】
請求項4記載の発明によれば、前記硬貨案内ブロックに対向する反対側のガイドレールの内側面の少なくとも上部に外方へ傾斜する傾斜部を形成しているので、大径硬貨が硬貨案内ブロックによって一側方を持ち上げられる場合であっても、大径硬貨の他側側面は前記傾斜部に沿って外方へ傾くだけであり、大径硬貨の搬送方向の対する横方向の移動を全くなくするかあるいは最小限に押さえることができる。
【0053】
請求項6記載の発明によれば、硬貨案内ブロックによって大径硬貨の一側方が持ち上げられる際に、先行する指定硬貨あるいは小径硬貨の上に乗り上げ気味になるが、重送防止板によって大型硬貨が乗り上げるのを確実に防止でき、この意味でも誤選別を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の硬貨処理機における硬貨選別装置及びその周辺機器の平面図である。
【図2】硬貨選別装置の硬貨案内ブロック及びその周辺部分の斜視図である。
【図3】図1のAーA線に沿う断面図である。
【図4】図1のBーB線に沿う断面図である。
【図5】硬貨選別装置の作用を示す要部の拡大平面図である。
【図6】本発明の課題を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 硬貨供給装置、2 硬貨搬送路、3 硬貨搬送手段、4 硬貨判別部、5硬貨搬送停止部、6 硬貨判別部、7 振分部、21 搬送底部、21a 張出部、22(22a〜22d) ガイドレール、23(23a,23b,23c) ガイドレール、24a 直線部、24b 第1の屈曲部、24c 傾斜部、24d 第2の屈曲部、24e 直線部、24f 直線部、31,32,33 搬送ベルト、35 プーリ、61 ガイド内壁、61a 傾斜部、62 第1の硬貨案内ブロック、62aガイド内壁、62b,62c,62d 傾斜面、63大径硬貨ガイドレール、64 第2の硬貨案内ブロック、65 搬送底部部材、65a 選別孔(硬貨落下孔)、65b 張出部、67 金種設定駆動機構、68 第1の可動部材、69 第2の可動部材、70 重送防止板、Cb 大径硬貨。

Claims (5)

  1. 指定硬貨を選別するため、硬貨を搬送する所定の硬貨搬送路から前記指定硬貨より大径の大径硬貨と前記指定硬貨より小径の小径硬貨とを落下させる、硬貨処理機における硬貨選別装置であって、
    搬送ベルトによる硬貨の搬送方向に対し水平面内に沿って所定の傾斜角度を有する前記硬貨搬送路の両側部が左右のガイドレールにより構成され、それら左右のガイドレールのうち前記搬送ベルトから遠ざかる側のガイドレールに前記大径硬貨の一側方のみを持ち上げる硬貨案内ブロックが設けられ、前記硬貨搬送路の前記硬貨案内ブロックが設けられた箇所及びその下流側の左右幅は指定貨幣の直径と略同程度に設定され、
    前記搬送ベルトは搬送方向に沿って複数に分割形成され、それら分割された搬送ベルトは前記硬貨搬送路の前記硬貨案内ブロックが設けられた箇所の近傍でオーバーラップした状態で配置されるとともに、該搬送ベルトを懸架する各プーリがそれぞれ独立して支持されていることを特徴とする硬貨処理機における硬貨選別装置。
  2. 前記硬貨搬送路の前記硬貨案内ブロックが設けられた箇所の下流は前記硬貨搬送路の傾斜方向とは逆側に屈曲形成され、かつ、前記硬貨案内ブロックが存する箇所よりも下流側の硬貨搬送路の底部には中央に硬貨落下孔を有しかつその両側に指定硬貨のみの左右の側縁部をそれぞれ係合状態で支持する張出部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の硬貨処理機における硬貨選別装置。
  3. 前記大径硬貨の一側方を持ち上げる前記硬貨案内ブロックには、それに対向する反対側のガイドレール側へ下がる傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の硬貨処理機における硬貨選別装置。
  4. 前記硬貨案内ブロックに対向する反対側のガイドレールの内側面の少なくとも上部には外方へ傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硬貨処理機における硬貨選別装置。
  5. 前記硬貨案内ブロックに対向する反対側のガイドレールの上部には、先行する硬貨上へ後続の硬貨が乗り上がるのを防止する重送防止板が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硬貨処理機における硬貨選別装置。
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