JP3435323B2 - 印刷装置および印刷装置に使用する印刷版の現像処理方法 - Google Patents
印刷装置および印刷装置に使用する印刷版の現像処理方法Info
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- JP3435323B2 JP3435323B2 JP28448797A JP28448797A JP3435323B2 JP 3435323 B2 JP3435323 B2 JP 3435323B2 JP 28448797 A JP28448797 A JP 28448797A JP 28448797 A JP28448797 A JP 28448797A JP 3435323 B2 JP3435323 B2 JP 3435323B2
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C1/00—Forme preparation
- B41C1/10—Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme
- B41C1/1075—Mechanical aspects of on-press plate preparation
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Rotary Presses (AREA)
- Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷版に画像の
記録と現像処理とを行って製版した後、この印刷版にイ
ンキを供給して印刷を行う印刷装置およびこの印刷装置
に利用する現像処理方法に関する。
記録と現像処理とを行って製版した後、この印刷版にイ
ンキを供給して印刷を行う印刷装置およびこの印刷装置
に利用する現像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な印刷装置においては、製
版工程において白黒二値画像の記録されたフィルムと印
刷版とを密着させて露光することにより印刷版を作成
し、この印刷版を印刷装置に装着した上で、印刷工程を
実行していた。
版工程において白黒二値画像の記録されたフィルムと印
刷版とを密着させて露光することにより印刷版を作成
し、この印刷版を印刷装置に装着した上で、印刷工程を
実行していた。
【0003】一方、近年、このような製版工程と印刷工
程とを一つの装置で実行することができる、デジタル印
刷機と一般的に呼称される印刷装置が提案されている。
このデジタル印刷機においては、画像信号に基づき変調
されたレーザビーム等により、印刷版を直接走査露光し
て印刷版に画像を形成する「コンピュータtoプレー
ト」方式が採用されている。
程とを一つの装置で実行することができる、デジタル印
刷機と一般的に呼称される印刷装置が提案されている。
このデジタル印刷機においては、画像信号に基づき変調
されたレーザビーム等により、印刷版を直接走査露光し
て印刷版に画像を形成する「コンピュータtoプレー
ト」方式が採用されている。
【0004】このような印刷装置は、例えば特開平9−
141821号公報、特開平9−123402号公報あ
るいは特開平9−131855号公報等に記載されてい
る。そして、これらの公報に記載された印刷装置におい
ては版胴、圧胴、製版胴等の胴の外周に保持された印刷
版に対して、画像記録装置により画像の記録を行うと共
に、この画像の記録と並行して印刷版に現像液を塗布す
る現像ローラを当接させることにより、印刷版の現像処
理を行っている。
141821号公報、特開平9−123402号公報あ
るいは特開平9−131855号公報等に記載されてい
る。そして、これらの公報に記載された印刷装置におい
ては版胴、圧胴、製版胴等の胴の外周に保持された印刷
版に対して、画像記録装置により画像の記録を行うと共
に、この画像の記録と並行して印刷版に現像液を塗布す
る現像ローラを当接させることにより、印刷版の現像処
理を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の印刷装
置においては、画像の記録と現像処理とを並行して実行
する構成であることから、胴の回転角速度は画像記録装
置による画像の記録速度により左右されることになり、
印刷版に現像液が塗布されてから現像液が除去されるま
での現像時間はこの画像記録装置による画像の記録速度
により決定されることになる。
置においては、画像の記録と現像処理とを並行して実行
する構成であることから、胴の回転角速度は画像記録装
置による画像の記録速度により左右されることになり、
印刷版に現像液が塗布されてから現像液が除去されるま
での現像時間はこの画像記録装置による画像の記録速度
により決定されることになる。
【0006】このため、印刷版の現像時間が現像液によ
る印刷版の現像処理に要する時間と一致しないことにな
り、印刷版の過現像や現像不足が発生し、印刷版を適切
に現像処理することができないという問題を生ずる。
る印刷版の現像処理に要する時間と一致しないことにな
り、印刷版の過現像や現像不足が発生し、印刷版を適切
に現像処理することができないという問題を生ずる。
【0007】この発明は上記課題を解決するためになさ
れたものであり、胴の外周部に保持された状態の印刷版
を適切に現像処理することができる印刷装置およびこの
印刷装置に使用する印刷版の現像処理方法を提供するこ
とを目的とする。
れたものであり、胴の外周部に保持された状態の印刷版
を適切に現像処理することができる印刷装置およびこの
印刷装置に使用する印刷版の現像処理方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、印刷版に画像の記録と現像処理とを行って製版した
後、この印刷版にインキを供給して印刷を行う印刷装置
であって、印刷版をその外周部に保持する胴と、前記胴
に保持された印刷版に画像を記録する画像記録装置と、
現像液を貯留する現像液槽と、前記現像液槽に貯留され
た現像液を前記胴の外周部に保持された印刷版に塗布す
るための印刷版に当接する塗布位置と当該塗布位置から
離隔した退避位置とを往復移動可能な現像ローラと、前
記現像ローラにより前記胴に保持された印刷版に塗布さ
れた現像液を絞り取るための印刷版に当接する絞り位置
と当該絞り位置から離隔した退避位置とを往復移動可能
な絞りローラとを有する現像処理装置と、前記胴に保持
された印刷版が前記現像ローラと当接することにより現
像液を塗布された後、前記絞りローラと当接するまでの
時間と、前記現像液による前記印刷版の現像処理に要す
る時間とが同一となるように、前記胴を回転させる胴回
転機構とを備えたことを特徴とする。
は、印刷版に画像の記録と現像処理とを行って製版した
後、この印刷版にインキを供給して印刷を行う印刷装置
であって、印刷版をその外周部に保持する胴と、前記胴
に保持された印刷版に画像を記録する画像記録装置と、
現像液を貯留する現像液槽と、前記現像液槽に貯留され
た現像液を前記胴の外周部に保持された印刷版に塗布す
るための印刷版に当接する塗布位置と当該塗布位置から
離隔した退避位置とを往復移動可能な現像ローラと、前
記現像ローラにより前記胴に保持された印刷版に塗布さ
れた現像液を絞り取るための印刷版に当接する絞り位置
と当該絞り位置から離隔した退避位置とを往復移動可能
な絞りローラとを有する現像処理装置と、前記胴に保持
された印刷版が前記現像ローラと当接することにより現
像液を塗布された後、前記絞りローラと当接するまでの
時間と、前記現像液による前記印刷版の現像処理に要す
る時間とが同一となるように、前記胴を回転させる胴回
転機構とを備えたことを特徴とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記胴に保持された印刷版が前記現像
ローラと当接することにより現像液を塗布された後、前
記絞りローラと当接するまでに前記胴が回転する角度を
[θ]とし、前記現像液による前記印刷版の現像処理に
要する時間を[T]とした場合、前記胴回転機構は前記
胴を[θ/T]の回転角速度で回転させている。
の発明において、前記胴に保持された印刷版が前記現像
ローラと当接することにより現像液を塗布された後、前
記絞りローラと当接するまでに前記胴が回転する角度を
[θ]とし、前記現像液による前記印刷版の現像処理に
要する時間を[T]とした場合、前記胴回転機構は前記
胴を[θ/T]の回転角速度で回転させている。
【0010】請求項3に記載の発明は、印刷版に画像の
記録と現像処理とを行って製版した後、この印刷版にイ
ンキを供給して印刷を行う印刷装置に使用する印刷版の
現像処理方法であって、印刷版をその外周部に保持した
胴を胴回転機構により回転させる行程と、前記胴に保持
されて回転する印刷版に対し、画像記録装置により画像
を記録する画像記録行程と、前記胴に保持されて画像を
記録された印刷版に対して現像ローラを当接させること
により、前記印刷版に現像液を塗布する現像液塗布行程
と、前記現像ローラにより印刷版に現像液が塗布された
後、前記現像液による印刷版の現像処理に要する時間が
経過した後に、前記印刷版の上面に絞りローラを当接さ
せて、印刷版から現像液を除去する現像液除去行程とを
備えたことを特徴とする。
記録と現像処理とを行って製版した後、この印刷版にイ
ンキを供給して印刷を行う印刷装置に使用する印刷版の
現像処理方法であって、印刷版をその外周部に保持した
胴を胴回転機構により回転させる行程と、前記胴に保持
されて回転する印刷版に対し、画像記録装置により画像
を記録する画像記録行程と、前記胴に保持されて画像を
記録された印刷版に対して現像ローラを当接させること
により、前記印刷版に現像液を塗布する現像液塗布行程
と、前記現像ローラにより印刷版に現像液が塗布された
後、前記現像液による印刷版の現像処理に要する時間が
経過した後に、前記印刷版の上面に絞りローラを当接さ
せて、印刷版から現像液を除去する現像液除去行程とを
備えたことを特徴とする。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、前記胴に保持された印刷版が前記現像
ローラと当接することにより現像液を塗布された後、前
記絞りローラと当接するまでに前記胴が回転する角度を
[θ]とし、前記現像液による前記印刷版の現像処理に
要する時間を[T]とした場合、前記胴回転機構は、前
記現像液塗布行程および前記現像液除去行程において前
記胴を[θ/T]の回転角速度で回転させている。
の発明において、前記胴に保持された印刷版が前記現像
ローラと当接することにより現像液を塗布された後、前
記絞りローラと当接するまでに前記胴が回転する角度を
[θ]とし、前記現像液による前記印刷版の現像処理に
要する時間を[T]とした場合、前記胴回転機構は、前
記現像液塗布行程および前記現像液除去行程において前
記胴を[θ/T]の回転角速度で回転させている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1はこの発明に係る印刷装置
の側面概要図である。
面に基づいて説明する。図1はこの発明に係る印刷装置
の側面概要図である。
【0013】この印刷装置は、第1、第2の版胴11、
12に保持された画像が記録されていない印刷版に画像
の記録と現像処理を行って製版した後、この印刷版に供
給されたインキを第1、第2のブランケット胴13、1
4を介して圧胴15に保持された印刷用紙に転写するこ
とにより印刷を行うものである。
12に保持された画像が記録されていない印刷版に画像
の記録と現像処理を行って製版した後、この印刷版に供
給されたインキを第1、第2のブランケット胴13、1
4を介して圧胴15に保持された印刷用紙に転写するこ
とにより印刷を行うものである。
【0014】この印刷装置は、図1において実線で示す
第1の印刷位置と二点鎖線で示す画像記録位置との間を
移動可能な第1の版胴11と、図1において実線で示す
第2の印刷位置と上記画像記録位置との間を移動可能な
第2の版胴12とを有する。
第1の印刷位置と二点鎖線で示す画像記録位置との間を
移動可能な第1の版胴11と、図1において実線で示す
第2の印刷位置と上記画像記録位置との間を移動可能な
第2の版胴12とを有する。
【0015】第1の印刷位置に移動した第1の版胴11
の周囲には、印刷版に例えばブラック(K)のインキを
供給するためのインキ供給装置20aと、印刷版に例え
ばマゼンタ(M)のインキを供給するためのインキ供給
装置20bと、印刷版に湿し水を供給するための湿し水
供給装置21a、21bとが配置されている。また、第
2の印刷位置に移動した第2の版胴12の周囲には、印
刷版に例えばシアン(C)のインキを供給するためのイ
ンキ供給装置20cと、印刷版に例えばイエロー(Y)
のインキを供給するためのインキ供給装置20dと、印
刷版に湿し水を供給するための湿し水供給装置21c、
21dとが配置されている。さらに、画像記録位置に移
動した第1の版胴11または第2の版胴12の周囲に
は、給版部23と、排版部24と、画像記録装置25
と、現像処理装置26とが配置されている。
の周囲には、印刷版に例えばブラック(K)のインキを
供給するためのインキ供給装置20aと、印刷版に例え
ばマゼンタ(M)のインキを供給するためのインキ供給
装置20bと、印刷版に湿し水を供給するための湿し水
供給装置21a、21bとが配置されている。また、第
2の印刷位置に移動した第2の版胴12の周囲には、印
刷版に例えばシアン(C)のインキを供給するためのイ
ンキ供給装置20cと、印刷版に例えばイエロー(Y)
のインキを供給するためのインキ供給装置20dと、印
刷版に湿し水を供給するための湿し水供給装置21c、
21dとが配置されている。さらに、画像記録位置に移
動した第1の版胴11または第2の版胴12の周囲に
は、給版部23と、排版部24と、画像記録装置25
と、現像処理装置26とが配置されている。
【0016】なお、この印刷装置によれば、印刷版の製
版行程で使用される画像記録装置25や現像処理装置2
6等と印刷工程で使用されるインキ供給装置20や湿し
水供給装置21等とを、互いに干渉することがない別々
の位置に配置することができ、配置関係の自由度を向上
することができる。また、単一の画像記録装置25を利
用して第1、第2の版胴11、12に保持された印刷版
に画像を記録することができるので、装置を簡略化する
ことができ、装置全体の価格を低くすることができる。
版行程で使用される画像記録装置25や現像処理装置2
6等と印刷工程で使用されるインキ供給装置20や湿し
水供給装置21等とを、互いに干渉することがない別々
の位置に配置することができ、配置関係の自由度を向上
することができる。また、単一の画像記録装置25を利
用して第1、第2の版胴11、12に保持された印刷版
に画像を記録することができるので、装置を簡略化する
ことができ、装置全体の価格を低くすることができる。
【0017】また、この印刷装置は、第1の版胴11と
当接可能に設けられた第1のブランケット胴13と、第
2の版胴12と当接可能に設けられた第2のブランケッ
ト胴14と、第1、第2のブランケット胴13、14に
対して互いに異なる位置で当接可能に設けられた圧胴1
5と、給紙部27から供給された印刷用紙を圧胴15に
渡すための給紙胴16と、圧胴15から受け取った印刷
済の印刷用紙を排紙部28に排出するためのチェーン1
9を巻回した排紙胴17と、ブランケット洗浄装置29
とを有する。
当接可能に設けられた第1のブランケット胴13と、第
2の版胴12と当接可能に設けられた第2のブランケッ
ト胴14と、第1、第2のブランケット胴13、14に
対して互いに異なる位置で当接可能に設けられた圧胴1
5と、給紙部27から供給された印刷用紙を圧胴15に
渡すための給紙胴16と、圧胴15から受け取った印刷
済の印刷用紙を排紙部28に排出するためのチェーン1
9を巻回した排紙胴17と、ブランケット洗浄装置29
とを有する。
【0018】上記第1、第2の版胴11、12は、それ
ぞれ後述する第1、第2の版胴移動機構31、32と連
結されており、この第1、第2の版胴移動機構31、3
2の駆動により、上述した第1または第2の印刷位置と
画像記録位置との間を往復移動する。
ぞれ後述する第1、第2の版胴移動機構31、32と連
結されており、この第1、第2の版胴移動機構31、3
2の駆動により、上述した第1または第2の印刷位置と
画像記録位置との間を往復移動する。
【0019】また、後述するように、第1、第2の版胴
11の側方には、各々、第1、第2の版胴11と同芯状
に配置された歯車51が付設されており、第1、第2の
ブランケット胴13、14の側方には、各々、第1、第
2のブランケット胴13、14と同芯状に配置された歯
車52が付設されている。そして、第1の版胴11が第
1の印刷位置に移動した場合においては、第1の版胴1
1に付設された歯車51と第1のブランケット胴13に
付設された歯車52とが互いに噛合するよう構成されて
いる。同様に、第2の版胴12が第2の印刷位置に移動
した場合においては、第2の版胴12に付設された歯車
51と第2のブランケット胴14に付設された歯車52
とが互いに噛合するよう構成されている。
11の側方には、各々、第1、第2の版胴11と同芯状
に配置された歯車51が付設されており、第1、第2の
ブランケット胴13、14の側方には、各々、第1、第
2のブランケット胴13、14と同芯状に配置された歯
車52が付設されている。そして、第1の版胴11が第
1の印刷位置に移動した場合においては、第1の版胴1
1に付設された歯車51と第1のブランケット胴13に
付設された歯車52とが互いに噛合するよう構成されて
いる。同様に、第2の版胴12が第2の印刷位置に移動
した場合においては、第2の版胴12に付設された歯車
51と第2のブランケット胴14に付設された歯車52
とが互いに噛合するよう構成されている。
【0020】このため、第1の版胴11は、第1の印刷
位置において、第1のブランケット胴13と同期して回
転する。同様に、第2の版胴12は、第2の印刷位置に
おいて、第2のブランケット胴14と同期して回転す
る。
位置において、第1のブランケット胴13と同期して回
転する。同様に、第2の版胴12は、第2の印刷位置に
おいて、第2のブランケット胴14と同期して回転す
る。
【0021】さらに、画像記録位置近傍には、後述する
トラクション方式の版胴回転機構30が配設されてお
り、第1、第2の版胴11、12は、いずれも、画像記
録位置に移動した状態において、この版胴回転機構30
の駆動により回転する。
トラクション方式の版胴回転機構30が配設されてお
り、第1、第2の版胴11、12は、いずれも、画像記
録位置に移動した状態において、この版胴回転機構30
の駆動により回転する。
【0022】図2は上述した第1、第2の版胴移動機構
31、32の正面図であり、図3は第1の版胴移動機構
31における軸受部33付近を示す側断面図である。な
お、第1、第2の版胴移動機構31、32は、互いに対
称形をなす同様の構成を有することから、第1、第2の
版胴移動機構31、32において共通する部材について
は同一の符号を付している。
31、32の正面図であり、図3は第1の版胴移動機構
31における軸受部33付近を示す側断面図である。な
お、第1、第2の版胴移動機構31、32は、互いに対
称形をなす同様の構成を有することから、第1、第2の
版胴移動機構31、32において共通する部材について
は同一の符号を付している。
【0023】第1、第2の版胴移動機構31、32は、
第1、第2の版胴11、12の支軸36を軸支する一対
の軸受34を含む軸受部33を移動させるために、側板
37に穿設された溝孔38を有する(なお、図2におい
ては溝孔38のみを示し、側板37の図示はこれを省略
している)。この軸受部33は、ガイド部材39に沿っ
て移動可能なスライドホルダ41と連結されている。ま
た、このスライドホルダ41には、ナット42が配設さ
れている。このナット42は、モータ35の駆動軸に連
結されたボールネジ44と螺合している。
第1、第2の版胴11、12の支軸36を軸支する一対
の軸受34を含む軸受部33を移動させるために、側板
37に穿設された溝孔38を有する(なお、図2におい
ては溝孔38のみを示し、側板37の図示はこれを省略
している)。この軸受部33は、ガイド部材39に沿っ
て移動可能なスライドホルダ41と連結されている。ま
た、このスライドホルダ41には、ナット42が配設さ
れている。このナット42は、モータ35の駆動軸に連
結されたボールネジ44と螺合している。
【0024】このため、第1の版胴11は、モータ35
の駆動により、スライドホルダ41とともに移動可能と
なっている。そして、第1の版胴11はガイド部材39
およびボールネジ44に沿って、図1において実線で、
また、図2において二点鎖線で示す第1の印刷位置と、
図1において二点鎖線で、また、図2において実線で示
す画像記録位置との間を移動する。同様に、第2の版胴
12は、モータ35の駆動により、スライドホルダ41
とともに移動可能となっている。そして、第2の版胴1
2は、ガイド部材39およびボールネジ44に沿って、
図1および図2において実線で示す第2の印刷位置と、
図1において二点鎖線で、また、図2において実線で示
す画像記録位置との間を移動する。
の駆動により、スライドホルダ41とともに移動可能と
なっている。そして、第1の版胴11はガイド部材39
およびボールネジ44に沿って、図1において実線で、
また、図2において二点鎖線で示す第1の印刷位置と、
図1において二点鎖線で、また、図2において実線で示
す画像記録位置との間を移動する。同様に、第2の版胴
12は、モータ35の駆動により、スライドホルダ41
とともに移動可能となっている。そして、第2の版胴1
2は、ガイド部材39およびボールネジ44に沿って、
図1および図2において実線で示す第2の印刷位置と、
図1において二点鎖線で、また、図2において実線で示
す画像記録位置との間を移動する。
【0025】なお、側板37における上記第1、第2の
印刷位置付近には、軸受部33を固定するための固定部
材43が配設されている。第1の版胴11はこの固定部
材43により第1の印刷位置で位置決め、固定され、第
2の版胴12はこの固定部材43により第2の印刷位置
で位置決め、固定される。
印刷位置付近には、軸受部33を固定するための固定部
材43が配設されている。第1の版胴11はこの固定部
材43により第1の印刷位置で位置決め、固定され、第
2の版胴12はこの固定部材43により第2の印刷位置
で位置決め、固定される。
【0026】第1、第2の版胴11、12には、各々、
第1、第2の版胴移動機構31、32による第1、第2
の版胴11、12の移動時に、この第1、第2の版胴1
1、12の回転を防止するための後述する回転防止機構
が配設されている。
第1、第2の版胴移動機構31、32による第1、第2
の版胴11、12の移動時に、この第1、第2の版胴1
1、12の回転を防止するための後述する回転防止機構
が配設されている。
【0027】この回転防止機構を利用して第1、第2の
版胴11、12の回転を防止するのは、以下の理由によ
る。すなわち、第1、第2の版胴11、12と第1、第
2のブランケット胴13、14やその他の部材との回転
位置関係にずれが生じた場合には、印刷の位置ずれや部
品間の衝突という問題が発生するため、この位置関係は
常に一定である必要がある。この時、画像記録位置にお
いて、第1、第2の版胴11、12に保持された印刷版
に対し後述する画像記録装置25により画像の記録を行
う際には、第1、第2の版胴11、12の回転角度位置
は後述するフォトカプラ87やロータリエンコーダ等に
より監視されている。しかしながら、画像記録位置から
第1、第2の印刷位置までの移動時に、第1、第2の版
胴11、12が回転してしまい、第1、第2の版胴1
1、12と第1、第2のブランケット胴13、14等と
の回転位置関係にずれが生じてしまう場合がある。この
ため、回転防止機構を利用して、第1、第2の版胴1
1、12の移動時における第1、第2の版胴11、12
の回転を防止しているのである。
版胴11、12の回転を防止するのは、以下の理由によ
る。すなわち、第1、第2の版胴11、12と第1、第
2のブランケット胴13、14やその他の部材との回転
位置関係にずれが生じた場合には、印刷の位置ずれや部
品間の衝突という問題が発生するため、この位置関係は
常に一定である必要がある。この時、画像記録位置にお
いて、第1、第2の版胴11、12に保持された印刷版
に対し後述する画像記録装置25により画像の記録を行
う際には、第1、第2の版胴11、12の回転角度位置
は後述するフォトカプラ87やロータリエンコーダ等に
より監視されている。しかしながら、画像記録位置から
第1、第2の印刷位置までの移動時に、第1、第2の版
胴11、12が回転してしまい、第1、第2の版胴1
1、12と第1、第2のブランケット胴13、14等と
の回転位置関係にずれが生じてしまう場合がある。この
ため、回転防止機構を利用して、第1、第2の版胴1
1、12の移動時における第1、第2の版胴11、12
の回転を防止しているのである。
【0028】この回転防止機構は、第1、第2の版胴1
1、12の支軸36に連結され、その外周の一部に切欠
部を有する円盤状の回転板46と、この回転板46の切
欠部と係合することにより回転板46の回転を規制する
回転防止部材47と、第1、第2の印刷位置において回
転板46の切欠部に対する回転防止部材47の係合を解
除するため第1、第2の印刷位置付近に各々配設された
解除部材48と、画像記録位置において回転板46の切
欠部に対する回転防止部材47の係合を解除するため画
像記録位置付近に配設された解除部材49とを備える。
1、12の支軸36に連結され、その外周の一部に切欠
部を有する円盤状の回転板46と、この回転板46の切
欠部と係合することにより回転板46の回転を規制する
回転防止部材47と、第1、第2の印刷位置において回
転板46の切欠部に対する回転防止部材47の係合を解
除するため第1、第2の印刷位置付近に各々配設された
解除部材48と、画像記録位置において回転板46の切
欠部に対する回転防止部材47の係合を解除するため画
像記録位置付近に配設された解除部材49とを備える。
【0029】図4は、第1の版胴11に配設された回転
防止部材47と第1の印刷位置に配設された解除部材4
8との関係を示す概要図である。この回転防止部材47
は、軸受部33に配設された軸53を中心に揺動可能な
レバー54と、レバー54の表面側に立設された係合ピ
ン55と、レバー54に対して係合ピン55の裏面側に
立設された案内ピン56と、軸53に対して案内ピン5
6の反対側に配設された押圧ピン57と、レバー54を
揺動させて係合ピン55を回転板46方向に付勢するた
めのバネ58とを備える。一方、前記解除部材48は、
案内ピン56を案内するための傾斜面59を有するカム
部材から構成される。
防止部材47と第1の印刷位置に配設された解除部材4
8との関係を示す概要図である。この回転防止部材47
は、軸受部33に配設された軸53を中心に揺動可能な
レバー54と、レバー54の表面側に立設された係合ピ
ン55と、レバー54に対して係合ピン55の裏面側に
立設された案内ピン56と、軸53に対して案内ピン5
6の反対側に配設された押圧ピン57と、レバー54を
揺動させて係合ピン55を回転板46方向に付勢するた
めのバネ58とを備える。一方、前記解除部材48は、
案内ピン56を案内するための傾斜面59を有するカム
部材から構成される。
【0030】なお、第2の版胴12にも上記同様の回転
防止部材47が配設されており、第2の印刷位置にも上
記同様の解除部材48が配設されている。
防止部材47が配設されており、第2の印刷位置にも上
記同様の解除部材48が配設されている。
【0031】一方、図7は、第1の版胴11が画像記録
位置に移動した状態における回転防止部材47と画像記
録位置に配設された解除部材49との関係を示す概要図
である。この解除部材49は、画像記録位置に移動した
第1の版胴11における回転防止部材47の押圧ピン5
7を下方に押圧するための、エアシリンダ61により往
復移動する押圧板62を備える。
位置に移動した状態における回転防止部材47と画像記
録位置に配設された解除部材49との関係を示す概要図
である。この解除部材49は、画像記録位置に移動した
第1の版胴11における回転防止部材47の押圧ピン5
7を下方に押圧するための、エアシリンダ61により往
復移動する押圧板62を備える。
【0032】なお、第2の版胴12が画像記録位置に移
動した場合においては、第2の版胴12に配設された回
転防止部材47の押圧ピン57が解除部材49における
押圧板62により押圧される。
動した場合においては、第2の版胴12に配設された回
転防止部材47の押圧ピン57が解除部材49における
押圧板62により押圧される。
【0033】図8は、上述した版胴回転機構30付近の
正面図であり、図9はその要部を示す側断面図である。
この版胴回転機構30は、画像記録位置において第1、
第2の版胴11、12を回転させるためのものであり、
第1、第2の版胴11、12に対して上述した回転防止
機構とは逆側に配設されている。なお、図9において
は、伝動ロータ78およびその移動機構等は図示を省略
している。
正面図であり、図9はその要部を示す側断面図である。
この版胴回転機構30は、画像記録位置において第1、
第2の版胴11、12を回転させるためのものであり、
第1、第2の版胴11、12に対して上述した回転防止
機構とは逆側に配設されている。なお、図9において
は、伝動ロータ78およびその移動機構等は図示を省略
している。
【0034】この版胴回転機構30は、モータ75の駆
動により回転する駆動ローラ76と、第1の版胴11ま
たは第2の版胴12の支軸36に連結されることにより
第1の版胴11または第2の版胴12と同芯状に配設さ
れた第1、第2の従動ローラ77と、駆動ローラ76か
ら第1の版胴11または第2の版胴12と同芯状に配設
された第1、第2の従動ローラ77のうちのいずれかの
従動ローラ77(以下、単に「従動ローラ77」とい
う)に駆動を伝達するための伝動ローラ78とを有す
る。
動により回転する駆動ローラ76と、第1の版胴11ま
たは第2の版胴12の支軸36に連結されることにより
第1の版胴11または第2の版胴12と同芯状に配設さ
れた第1、第2の従動ローラ77と、駆動ローラ76か
ら第1の版胴11または第2の版胴12と同芯状に配設
された第1、第2の従動ローラ77のうちのいずれかの
従動ローラ77(以下、単に「従動ローラ77」とい
う)に駆動を伝達するための伝動ローラ78とを有す
る。
【0035】駆動ローラ76の下端部は、オイルパン7
9に貯留されたオイル中に浸漬されている。また、従動
ローラ77は、上述したように、第1の版胴11または
第2の版胴12の支軸36を介して第1の版胴11また
は第2の版胴12と同芯状に配設されており、第1の版
胴11または第2の版胴12と同期して回転する。さら
に、伝動ローラ78は、支持部材91にその基端部を軸
92を介して揺動可能に連結されたエアシリンダ80の
シリンダロッド先端部に回転可能に支持されており、エ
アシリンダ80の駆動により、前記駆動ローラ76およ
び従動ローラ77の両者に圧接する駆動伝達位置と駆動
ローラ76および従動ローラ77の表面から離隔する退
避位置との間を移動可能となっている。
9に貯留されたオイル中に浸漬されている。また、従動
ローラ77は、上述したように、第1の版胴11または
第2の版胴12の支軸36を介して第1の版胴11また
は第2の版胴12と同芯状に配設されており、第1の版
胴11または第2の版胴12と同期して回転する。さら
に、伝動ローラ78は、支持部材91にその基端部を軸
92を介して揺動可能に連結されたエアシリンダ80の
シリンダロッド先端部に回転可能に支持されており、エ
アシリンダ80の駆動により、前記駆動ローラ76およ
び従動ローラ77の両者に圧接する駆動伝達位置と駆動
ローラ76および従動ローラ77の表面から離隔する退
避位置との間を移動可能となっている。
【0036】このため、伝動ローラ78を駆動伝達位置
に移動させて状態でモータ75の駆動により駆動ローラ
76を一定の速度で回転させることにより、この駆動ロ
ーラ76の回転が伝動ローラ78を介して従動ローラ7
7に伝達され、第1の版胴11が一定速度で回転する。
このとき、モータ75による駆動力は、駆動ローラ76
と従動ローラ77と伝動ローラ78との間の摩擦力を利
用したトラクション方式の駆動伝達機構により第1の版
胴11または第2の版胴12に伝達されることから、第
1の版胴11または第2の版胴12を、回転ムラを生ず
ることなく正確に回転させることが可能となる。
に移動させて状態でモータ75の駆動により駆動ローラ
76を一定の速度で回転させることにより、この駆動ロ
ーラ76の回転が伝動ローラ78を介して従動ローラ7
7に伝達され、第1の版胴11が一定速度で回転する。
このとき、モータ75による駆動力は、駆動ローラ76
と従動ローラ77と伝動ローラ78との間の摩擦力を利
用したトラクション方式の駆動伝達機構により第1の版
胴11または第2の版胴12に伝達されることから、第
1の版胴11または第2の版胴12を、回転ムラを生ず
ることなく正確に回転させることが可能となる。
【0037】このとき、特に、上述した実施の形態にお
いては、伝動ローラ78が、駆動ローラ76および従動
ローラ77の両者に圧接する駆動伝達位置と退避位置の
間を移動可能となっていることから、第1、第2の版胴
11、12が画像記録位置に移動した後、伝動ローラ7
8を駆動ローラ76および従動ローラ77の両者に圧接
させることにより、伝動ローラ78、駆動ローラ76お
よび従動ローラ77間に滑りを生ずることなく、第1、
第2の版胴11、12を正確に回転させることが可能と
なる。
いては、伝動ローラ78が、駆動ローラ76および従動
ローラ77の両者に圧接する駆動伝達位置と退避位置の
間を移動可能となっていることから、第1、第2の版胴
11、12が画像記録位置に移動した後、伝動ローラ7
8を駆動ローラ76および従動ローラ77の両者に圧接
させることにより、伝動ローラ78、駆動ローラ76お
よび従動ローラ77間に滑りを生ずることなく、第1、
第2の版胴11、12を正確に回転させることが可能と
なる。
【0038】従って、この実施の形態に係る印刷装置の
ように、第1、第2の版胴11、12の画像記録位置と
第1、第2の印刷位置との間の移動に伴って、従動ロー
ラ77が互いに異なる方向に移動する構成を有する場合
であっても、第1、第2の版胴11、12が画像記録位
置に移動した後、伝動ローラ78を駆動ローラ76およ
び従動ローラ77の両者に圧接する駆動伝達位置に移動
させることにより、伝動ローラ78を駆動ローラ76の
みならず画像記録位置に移動した各従動ローラ77に確
実に圧接させることができ、伝動ローラ78、駆動ロー
ラ76および従動ローラ77間に滑りを生ずることな
く、第1、第2の版胴11、12を正確に回転させるこ
とが可能となる。
ように、第1、第2の版胴11、12の画像記録位置と
第1、第2の印刷位置との間の移動に伴って、従動ロー
ラ77が互いに異なる方向に移動する構成を有する場合
であっても、第1、第2の版胴11、12が画像記録位
置に移動した後、伝動ローラ78を駆動ローラ76およ
び従動ローラ77の両者に圧接する駆動伝達位置に移動
させることにより、伝動ローラ78を駆動ローラ76の
みならず画像記録位置に移動した各従動ローラ77に確
実に圧接させることができ、伝動ローラ78、駆動ロー
ラ76および従動ローラ77間に滑りを生ずることな
く、第1、第2の版胴11、12を正確に回転させるこ
とが可能となる。
【0039】なお、従動ローラ77には、第1、第2の
版胴11、12を所定の角度位置において位置決め、固
定するためのVブロックからなる4個の位置決め部材8
1a、81b、81c、81dが配設されている。この
位置決め部材81a、81b、81c、81dは、エア
シリンダ82の駆動により軸83を中心に揺動するレバ
ー84の先端に配設された係止ピン85と係合すること
により、従動ローラ77を介して第1、第2の版胴1
1、12を所定の回転角度位置において位置決め、固定
するために使用される。
版胴11、12を所定の角度位置において位置決め、固
定するためのVブロックからなる4個の位置決め部材8
1a、81b、81c、81dが配設されている。この
位置決め部材81a、81b、81c、81dは、エア
シリンダ82の駆動により軸83を中心に揺動するレバ
ー84の先端に配設された係止ピン85と係合すること
により、従動ローラ77を介して第1、第2の版胴1
1、12を所定の回転角度位置において位置決め、固定
するために使用される。
【0040】また、従動ローラ77には、この従動ロー
ラ77の回転角度位置を検出するために使用される検出
板86が立設されており、また、側板37にはこの検出
板86を検出するためのフォトカプラ87が配設されて
いる。そして、従動ローラ77の回転角度位置、すなわ
ち、第1、第2の版胴11、12の回転角度位置は、フ
ォトカプラ87による検出板86の検出信号と、第1、
第2の版胴11、12の支軸36に連結され第1、第2
の版胴11、12の回転に伴ってパルス信号を発生する
図示しないロータリエンコーダとにより監視されてい
る。
ラ77の回転角度位置を検出するために使用される検出
板86が立設されており、また、側板37にはこの検出
板86を検出するためのフォトカプラ87が配設されて
いる。そして、従動ローラ77の回転角度位置、すなわ
ち、第1、第2の版胴11、12の回転角度位置は、フ
ォトカプラ87による検出板86の検出信号と、第1、
第2の版胴11、12の支軸36に連結され第1、第2
の版胴11、12の回転に伴ってパルス信号を発生する
図示しないロータリエンコーダとにより監視されてい
る。
【0041】さらに、第1、第2の版胴11、12の支
軸36には、遮光板88が付設されている。
軸36には、遮光板88が付設されている。
【0042】次に、上述した回転防止機構による第1、
第2の版胴11、12に対する回転防止動作、および、
上述したトラクション方式の版胴回転機構30による第
1、第2の版胴11、12の回転駆動動作について説明
する。なお、以下の説明においては、第1の版胴11に
対する回転防止動作および回転駆動動作について説明す
るが、第2の版胴12に対する回転防止動作および回転
駆動動作も同様の行程により実行される。
第2の版胴11、12に対する回転防止動作、および、
上述したトラクション方式の版胴回転機構30による第
1、第2の版胴11、12の回転駆動動作について説明
する。なお、以下の説明においては、第1の版胴11に
対する回転防止動作および回転駆動動作について説明す
るが、第2の版胴12に対する回転防止動作および回転
駆動動作も同様の行程により実行される。
【0043】図4に示すように、第1の版胴11が第1
の印刷位置に位置する状態においては、第1の版胴11
と同芯状に配設された歯車51と第1のブランケット胴
13と同芯状に配設された歯車52とは互いに噛合して
いる。
の印刷位置に位置する状態においては、第1の版胴11
と同芯状に配設された歯車51と第1のブランケット胴
13と同芯状に配設された歯車52とは互いに噛合して
いる。
【0044】この状態において、図5に示すように、第
1の版胴移動機構31により第1の版胴11が第1の印
刷位置から画像記録位置へ移動を開始すれば、第1の版
胴11と同芯状に配設された歯車51と第1のブランケ
ット胴13と同芯状に配設された歯車52との噛合が徐
々に解除される。また、これに伴って、回転防止部材4
7の案内ピン56が解除部材48の傾斜面59に沿って
摺動し、レバー54が軸53を中心に揺動することによ
り、係合ピン55が回転板46における切欠部内に移動
を開始する。
1の版胴移動機構31により第1の版胴11が第1の印
刷位置から画像記録位置へ移動を開始すれば、第1の版
胴11と同芯状に配設された歯車51と第1のブランケ
ット胴13と同芯状に配設された歯車52との噛合が徐
々に解除される。また、これに伴って、回転防止部材4
7の案内ピン56が解除部材48の傾斜面59に沿って
摺動し、レバー54が軸53を中心に揺動することによ
り、係合ピン55が回転板46における切欠部内に移動
を開始する。
【0045】なお、このとき、第1の版胴11と同芯状
に配設された歯車51と第1のブランケット胴13と同
芯状に配設された歯車52との噛合は完全には解除され
ておらず、また、回転防止部材47による第1の版胴1
1の回転の防止はまだ行われていないので、第1の版胴
11は、図5に示す状態において、反時計方向に回転し
ながら画像記録位置に向けて移動する。このため、歯車
51と52とが衝突して損傷を受けることを防止するこ
とが可能となる。
に配設された歯車51と第1のブランケット胴13と同
芯状に配設された歯車52との噛合は完全には解除され
ておらず、また、回転防止部材47による第1の版胴1
1の回転の防止はまだ行われていないので、第1の版胴
11は、図5に示す状態において、反時計方向に回転し
ながら画像記録位置に向けて移動する。このため、歯車
51と52とが衝突して損傷を受けることを防止するこ
とが可能となる。
【0046】そして、図6に示すように、第1の版胴1
1がさらに画像記録位置方向に移動して、第1の版胴1
1と同芯状に配設された歯車51と第1のブランケット
胴13と同芯状に配設された歯車52との噛合が解除さ
れた状態においては、回転防止部材47の案内ピン56
が解除部材48の傾斜面59から完全に離脱し、係合ピ
ン55が回転板46における切欠部内に完全に収納され
る。このため、第1の版胴11の回転が防止される。
1がさらに画像記録位置方向に移動して、第1の版胴1
1と同芯状に配設された歯車51と第1のブランケット
胴13と同芯状に配設された歯車52との噛合が解除さ
れた状態においては、回転防止部材47の案内ピン56
が解除部材48の傾斜面59から完全に離脱し、係合ピ
ン55が回転板46における切欠部内に完全に収納され
る。このため、第1の版胴11の回転が防止される。
【0047】この状態において、第1の版胴11は、第
1の版胴移動機構31の駆動により、図7に示すよう
に、画像記録位置まで移動する。そして、図8に示すよ
うに、版胴回転機構30の伝動ローラ78を、エアシリ
ンダ80の駆動により駆動ローラ76と従動ローラ77
との両者に圧接する駆動伝達位置に移動させる。しかる
後、上述した解除機構49における押圧板62を、エア
シリンダ61の駆動により図7において実線で示す位置
から二点差線で示す位置まで移動させる。これにより、
回転防止部材47の押圧ピン57が下方に向けて移動し
てレバー54が軸53を中心に揺動することにより、係
合ピン55が回転板46における切欠部から離脱する。
これに伴い、第1の版胴11は、回転可能な状態とな
る。
1の版胴移動機構31の駆動により、図7に示すよう
に、画像記録位置まで移動する。そして、図8に示すよ
うに、版胴回転機構30の伝動ローラ78を、エアシリ
ンダ80の駆動により駆動ローラ76と従動ローラ77
との両者に圧接する駆動伝達位置に移動させる。しかる
後、上述した解除機構49における押圧板62を、エア
シリンダ61の駆動により図7において実線で示す位置
から二点差線で示す位置まで移動させる。これにより、
回転防止部材47の押圧ピン57が下方に向けて移動し
てレバー54が軸53を中心に揺動することにより、係
合ピン55が回転板46における切欠部から離脱する。
これに伴い、第1の版胴11は、回転可能な状態とな
る。
【0048】この状態において、トラクション方式の版
胴回転機構30により第1の版胴11を低速で回転さ
せ、第1の版胴11に対して印刷版を装着した後、画像
記録装置25によりこの印刷版に画像を記録する。そし
て、印刷版に対する画像の記録が終了した後、この印刷
版を後程詳細に説明する現像処理装置26により現像処
理する。この現像処理時においては、後述するように、
版胴回転機構30は第1の版胴11を現像処理に適した
角速度で回転させる。印刷版に対する画像の記録および
現像処理が終了すれば、第1の版胴11を、検出板86
およびフォトカプラ87等による検出値を利用して原点
位置に復帰させる。そして、版胴回転機構30の伝動ロ
ーラ78をエアシリンダ80の駆動により退避位置まで
移動させると共に、図8に示すエアシリンダ82を駆動
して位置決め部材81aと係合ピン85とを係合させる
ことにより、従動ローラ77を介して第1の版胴11を
所定の回転角度位置において位置決め、固定する。
胴回転機構30により第1の版胴11を低速で回転さ
せ、第1の版胴11に対して印刷版を装着した後、画像
記録装置25によりこの印刷版に画像を記録する。そし
て、印刷版に対する画像の記録が終了した後、この印刷
版を後程詳細に説明する現像処理装置26により現像処
理する。この現像処理時においては、後述するように、
版胴回転機構30は第1の版胴11を現像処理に適した
角速度で回転させる。印刷版に対する画像の記録および
現像処理が終了すれば、第1の版胴11を、検出板86
およびフォトカプラ87等による検出値を利用して原点
位置に復帰させる。そして、版胴回転機構30の伝動ロ
ーラ78をエアシリンダ80の駆動により退避位置まで
移動させると共に、図8に示すエアシリンダ82を駆動
して位置決め部材81aと係合ピン85とを係合させる
ことにより、従動ローラ77を介して第1の版胴11を
所定の回転角度位置において位置決め、固定する。
【0049】しかる後、解除機構49における押圧板6
2を、エアシリンダ61の駆動により図7において二点
鎖線で示す位置から実線で示す位置まで移動させる。こ
れにより、回転防止部材47の押圧ピン57が上方に向
けて移動してレバー54が軸53を中心に揺動すること
により、回転防止部材47における係合ピン55が回転
板46における切欠部と係合する。これに伴い、第1の
版胴11の回転が防止される。この後、前記エアシリン
ダ82を駆動して、位置決め部材81aと係合ピン85
との係合を解く。
2を、エアシリンダ61の駆動により図7において二点
鎖線で示す位置から実線で示す位置まで移動させる。こ
れにより、回転防止部材47の押圧ピン57が上方に向
けて移動してレバー54が軸53を中心に揺動すること
により、回転防止部材47における係合ピン55が回転
板46における切欠部と係合する。これに伴い、第1の
版胴11の回転が防止される。この後、前記エアシリン
ダ82を駆動して、位置決め部材81aと係合ピン85
との係合を解く。
【0050】続いて、第1の版胴移動機構31の駆動に
より、第1の版胴11を画像記録位置から第1の印刷位
置に移動させる。この第1の版胴11の移動に伴い、図
4〜図6に示す第1の版胴11の第1の印刷位置から画
像記録位置への移動時とは逆の動作により、回転防止部
材47における係合ピン55と回転板46における切欠
部との係合を解除する。
より、第1の版胴11を画像記録位置から第1の印刷位
置に移動させる。この第1の版胴11の移動に伴い、図
4〜図6に示す第1の版胴11の第1の印刷位置から画
像記録位置への移動時とは逆の動作により、回転防止部
材47における係合ピン55と回転板46における切欠
部との係合を解除する。
【0051】すなわち、第1の版胴11の図6に示す位
置から図5に示す位置への移動に伴い、回転防止部材4
7の案内ピン56が解除部材48の傾斜面59に沿って
摺動し、レバー54が軸53を中心に揺動することによ
り、係合ピン55が回転板46における切欠部内から外
方向に移動する。また、これと同時に、第1の版胴11
と同芯状に配設された歯車51と第1のブランケット胴
13と同芯状に配設された歯車52との噛合動作が開始
される。
置から図5に示す位置への移動に伴い、回転防止部材4
7の案内ピン56が解除部材48の傾斜面59に沿って
摺動し、レバー54が軸53を中心に揺動することによ
り、係合ピン55が回転板46における切欠部内から外
方向に移動する。また、これと同時に、第1の版胴11
と同芯状に配設された歯車51と第1のブランケット胴
13と同芯状に配設された歯車52との噛合動作が開始
される。
【0052】なお、このとき、第1の版胴11と同芯状
に配設された歯車51と第1のブランケット胴13と同
芯状に配設された歯車52との噛合動作の開始に伴い、
前記回転防止部材47による第1の版胴11の回転の防
止が解除され、第1の版胴11は、図5に示す状態にお
いて、時計方向に回転しながら第1の印刷位置に向けて
移動する。このため、歯車51と52とが衝突して損傷
を受けることを防止することが可能となる。
に配設された歯車51と第1のブランケット胴13と同
芯状に配設された歯車52との噛合動作の開始に伴い、
前記回転防止部材47による第1の版胴11の回転の防
止が解除され、第1の版胴11は、図5に示す状態にお
いて、時計方向に回転しながら第1の印刷位置に向けて
移動する。このため、歯車51と52とが衝突して損傷
を受けることを防止することが可能となる。
【0053】そして、図4に示すように、第1の版胴1
1が第1の印刷位置まで復帰すれば、第1の版胴11と
同芯状に配設された歯車51と第1のブランケット胴1
3と同芯状に配設された歯車52とは完全に噛合する。
1が第1の印刷位置まで復帰すれば、第1の版胴11と
同芯状に配設された歯車51と第1のブランケット胴1
3と同芯状に配設された歯車52とは完全に噛合する。
【0054】再度図1を参照して、画像記録位置に移動
した第1の版胴11または第2の版胴12の周囲には、
給版部23と排版部24とが配置されている。
した第1の版胴11または第2の版胴12の周囲には、
給版部23と排版部24とが配置されている。
【0055】給版部23には、画像が記録されていない
長尺ロール状の印刷版を光密な状態で収納する供給カセ
ット63と、この供給カセット63から引き出した印刷
版の先端部を第1の版胴11または第2の版胴12の表
面に案内するためのガイド部材64およびガイドローラ
65と、長尺の印刷版を切断してシート状の印刷版とす
るためのカッター66とが配設されている。また、第
1、第2の版胴11、12には、給版部23より供給さ
れた印刷版の先端部と後端部とをくわえるための図示し
ない一対のくわえ爪が配設されている。
長尺ロール状の印刷版を光密な状態で収納する供給カセ
ット63と、この供給カセット63から引き出した印刷
版の先端部を第1の版胴11または第2の版胴12の表
面に案内するためのガイド部材64およびガイドローラ
65と、長尺の印刷版を切断してシート状の印刷版とす
るためのカッター66とが配設されている。また、第
1、第2の版胴11、12には、給版部23より供給さ
れた印刷版の先端部と後端部とをくわえるための図示し
ない一対のくわえ爪が配設されている。
【0056】排版部24は、印刷完了後に第1の版胴1
1または第2の版胴12上に保持された印刷版を剥がす
ための爪機構73と、爪機構73の作用により剥がされ
た印刷版を排出カセット68に搬送するためのコンベア
機構69とを有する。
1または第2の版胴12上に保持された印刷版を剥がす
ための爪機構73と、爪機構73の作用により剥がされ
た印刷版を排出カセット68に搬送するためのコンベア
機構69とを有する。
【0057】給版部23における供給カセット63から
引き出された印刷版の先端部は、ガイドローラ65およ
びガイド部材64により案内され、第1の版胴11また
は第2の版胴12一方のくわえ爪にくわえられる。そし
て、第1の版胴11または第2の版胴12が版胴回転機
構30の駆動により回転し、印刷版が第1の版胴11ま
たは第2の版胴12の外周部に巻き付けられる。そし
て、カッター66で切断された印刷版の後端部は、他方
のくわえ爪によりくわえられる。この状態において、前
述したように、版胴回転機構30の駆動により第1の版
胴11または第2の版胴12を低速で回転させながら、
画像記録装置25により第1の版胴11または第2の版
胴12の外周部に保持された印刷版の表面に変調された
レーザビームを照射し、画像を記録する。
引き出された印刷版の先端部は、ガイドローラ65およ
びガイド部材64により案内され、第1の版胴11また
は第2の版胴12一方のくわえ爪にくわえられる。そし
て、第1の版胴11または第2の版胴12が版胴回転機
構30の駆動により回転し、印刷版が第1の版胴11ま
たは第2の版胴12の外周部に巻き付けられる。そし
て、カッター66で切断された印刷版の後端部は、他方
のくわえ爪によりくわえられる。この状態において、前
述したように、版胴回転機構30の駆動により第1の版
胴11または第2の版胴12を低速で回転させながら、
画像記録装置25により第1の版胴11または第2の版
胴12の外周部に保持された印刷版の表面に変調された
レーザビームを照射し、画像を記録する。
【0058】なお、第1の版胴11の外周部に装着され
た印刷版Pには、画像記録装置25により、図10
(a)に示すように、ブラックのインキで印刷を行うた
めの画像領域67aと、マゼンタのインキで印刷を行う
ための画像領域67bとが記録される。また、第2の版
胴12の外周部に装着された印刷版Pには、画像記録装
置25により、図10(b)に示すように、シアンのイ
ンキで印刷を行うための画像領域67cと、イエローの
インキで印刷を行うための画像領域67dとが記録され
る。画像領域67aと画像領域67bとは、第1の版胴
11の外周部に装着された状態において、均等に振り分
けられた状態(すなわち互いに180度離隔した状態)
となる位置に記録される。同様に、画像領域67cと画
像領域67dとは、第2の版胴12の外周部に装着され
た状態において、均等に振り分けられた状態(すなわち
互いに180度離隔した状態)となる位置に記録され
る。
た印刷版Pには、画像記録装置25により、図10
(a)に示すように、ブラックのインキで印刷を行うた
めの画像領域67aと、マゼンタのインキで印刷を行う
ための画像領域67bとが記録される。また、第2の版
胴12の外周部に装着された印刷版Pには、画像記録装
置25により、図10(b)に示すように、シアンのイ
ンキで印刷を行うための画像領域67cと、イエローの
インキで印刷を行うための画像領域67dとが記録され
る。画像領域67aと画像領域67bとは、第1の版胴
11の外周部に装着された状態において、均等に振り分
けられた状態(すなわち互いに180度離隔した状態)
となる位置に記録される。同様に、画像領域67cと画
像領域67dとは、第2の版胴12の外周部に装着され
た状態において、均等に振り分けられた状態(すなわち
互いに180度離隔した状態)となる位置に記録され
る。
【0059】なお、上述した実施の形態においては、第
1の版胴11または第2の版胴12の構成を簡易化する
ために、第1の版胴11または第2の版胴12の外周部
に保持した1枚の印刷版Pに各々2個の画像領域67
a、67bまたは67c、67dを設けている。しかし
ながら、第1の版胴11または第2の版胴12に先端部
保持用と後端部保持用のくわえ爪を各々2組配設するこ
とにより、第1の版胴11または第2の版胴12の各々
に2枚の印刷版Pを保持させる構成としてもよい。この
場合においても、各印刷版Pによる画像領域が均等に振
り分けられた状態(すなわち互いに180度離隔した状
態)となるように、各々2枚の印刷版Pを均等に振り分
けた状態で第1の版胴11または第2の版胴12上に保
持させる必要がある。
1の版胴11または第2の版胴12の構成を簡易化する
ために、第1の版胴11または第2の版胴12の外周部
に保持した1枚の印刷版Pに各々2個の画像領域67
a、67bまたは67c、67dを設けている。しかし
ながら、第1の版胴11または第2の版胴12に先端部
保持用と後端部保持用のくわえ爪を各々2組配設するこ
とにより、第1の版胴11または第2の版胴12の各々
に2枚の印刷版Pを保持させる構成としてもよい。この
場合においても、各印刷版Pによる画像領域が均等に振
り分けられた状態(すなわち互いに180度離隔した状
態)となるように、各々2枚の印刷版Pを均等に振り分
けた状態で第1の版胴11または第2の版胴12上に保
持させる必要がある。
【0060】再度図1を参照して、上述したように、第
1の印刷位置に移動した第1の版胴11の周囲には、イ
ンキ供給装置20aとインキ供給装置20bとが、ま
た、第2の印刷位置に移動した第2の版胴12の周囲に
は、インキ供給装置20cとインキ供給装置20dとが
配置されている。これらのインキ供給装置20a、20
b、20cおよび20d(これらを総称する場合には
「インキ供給装置20」という)は、各々、複数のイン
キローラ71とインキつぼ72とを有する。
1の印刷位置に移動した第1の版胴11の周囲には、イ
ンキ供給装置20aとインキ供給装置20bとが、ま
た、第2の印刷位置に移動した第2の版胴12の周囲に
は、インキ供給装置20cとインキ供給装置20dとが
配置されている。これらのインキ供給装置20a、20
b、20cおよび20d(これらを総称する場合には
「インキ供給装置20」という)は、各々、複数のイン
キローラ71とインキつぼ72とを有する。
【0061】インキ供給装置20a、20bのインキロ
ーラ71は、図示しないカム等の作用で揺動動作を行
う。そして、この揺動動作により、第1の版胴11の外
周部に保持した印刷版Pに形成された2個の画像領域6
7a、67bのうちの任意の画像領域に、インキ供給装
置20aまたは20bのインキローラ71が接触するこ
とにより、必要な画像領域にのみインキを供給しうる構
成となっている。また、同様に、インキ供給装置20
c、20dのインキローラ71も、図示しないカム等の
作用で揺動動作を行う。そして、この揺動動作により、
第2の版胴12の外周部に保持した印刷版Pに形成され
た2個の画像領域67c、67dのうちの任意の画像領
域に、インキ供給装置20cまたは20dのインキロー
ラ71が接触することにより、必要な画像領域にのみイ
ンキを供給しうる構成となっている。
ーラ71は、図示しないカム等の作用で揺動動作を行
う。そして、この揺動動作により、第1の版胴11の外
周部に保持した印刷版Pに形成された2個の画像領域6
7a、67bのうちの任意の画像領域に、インキ供給装
置20aまたは20bのインキローラ71が接触するこ
とにより、必要な画像領域にのみインキを供給しうる構
成となっている。また、同様に、インキ供給装置20
c、20dのインキローラ71も、図示しないカム等の
作用で揺動動作を行う。そして、この揺動動作により、
第2の版胴12の外周部に保持した印刷版Pに形成され
た2個の画像領域67c、67dのうちの任意の画像領
域に、インキ供給装置20cまたは20dのインキロー
ラ71が接触することにより、必要な画像領域にのみイ
ンキを供給しうる構成となっている。
【0062】再度図1を参照して、湿し水供給装置21
a、21b、21cおよび21d(これらを総称する場
合には「湿し水供給装置21」という)は、上記インキ
供給装置20により印刷版Pにインキを供給する前に、
印刷版Pに湿し水を供給するものである。これらの湿し
水装置21のうち、湿し水供給装置21aは印刷版Pに
おける画像領域67aに、湿し水供給装置21bは印刷
版Pにおける画像領域67bに、湿し水供給装置21c
は印刷版Pにおける画像領域67cに、また、湿し水供
給装置21dは印刷版Pにおける画像領域67dに、各
々湿し水を供給する。
a、21b、21cおよび21d(これらを総称する場
合には「湿し水供給装置21」という)は、上記インキ
供給装置20により印刷版Pにインキを供給する前に、
印刷版Pに湿し水を供給するものである。これらの湿し
水装置21のうち、湿し水供給装置21aは印刷版Pに
おける画像領域67aに、湿し水供給装置21bは印刷
版Pにおける画像領域67bに、湿し水供給装置21c
は印刷版Pにおける画像領域67cに、また、湿し水供
給装置21dは印刷版Pにおける画像領域67dに、各
々湿し水を供給する。
【0063】画像記録位置に移動した第1の版胴11ま
たは第2の版胴12の下方には、上述した現像処理装置
26が配設されている。この現像処理装置26は、現像
部371、定着部372および絞り部373を有し、図
1において二点鎖線で示す退避位置と実線で示す現像処
理位置との間を昇降可能に構成されている。なお、この
現像処理装置の構成については、後程詳細に説明する。
たは第2の版胴12の下方には、上述した現像処理装置
26が配設されている。この現像処理装置26は、現像
部371、定着部372および絞り部373を有し、図
1において二点鎖線で示す退避位置と実線で示す現像処
理位置との間を昇降可能に構成されている。なお、この
現像処理装置の構成については、後程詳細に説明する。
【0064】第1、第2の版胴11、12と当接可能に
設けられた第1、第2のブランケット胴13、14は、
第1、第2の版胴11、12と同一の直径を有し、その
外周部にはインキ転写用のブランケットが装着されてい
る。そして、この第1、第2のブランケット胴13、1
4は、第1、第2の版胴11、12および圧胴15に対
し、後述する胴入れ機構により接離自在な構成となって
いる。
設けられた第1、第2のブランケット胴13、14は、
第1、第2の版胴11、12と同一の直径を有し、その
外周部にはインキ転写用のブランケットが装着されてい
る。そして、この第1、第2のブランケット胴13、1
4は、第1、第2の版胴11、12および圧胴15に対
し、後述する胴入れ機構により接離自在な構成となって
いる。
【0065】図11は、上記第1のブランケット胴13
の胴入れ機構を示す概要図である。なお、第2のブラン
ケット胴14の胴入れ機構も、図11に示す第1の版胴
13の胴入れ機構と同様の構成を有する。
の胴入れ機構を示す概要図である。なお、第2のブラン
ケット胴14の胴入れ機構も、図11に示す第1の版胴
13の胴入れ機構と同様の構成を有する。
【0066】第1のブランケット胴13を回転自在に支
持する軸101の側方には軸101とは中心が異なる偏
芯軸102が連設されている。また、偏芯軸102の周
囲には、軸101、102とさらに中心が異なる偏芯軸
受103が配設されている。このため、図11に示すよ
うに、軸101の中心(すなわち第1のブランケット胴
13の中心)104と、偏芯軸102の中心105と、
偏芯軸受103の中心106は、各々異なる位置に配置
される。
持する軸101の側方には軸101とは中心が異なる偏
芯軸102が連設されている。また、偏芯軸102の周
囲には、軸101、102とさらに中心が異なる偏芯軸
受103が配設されている。このため、図11に示すよ
うに、軸101の中心(すなわち第1のブランケット胴
13の中心)104と、偏芯軸102の中心105と、
偏芯軸受103の中心106は、各々異なる位置に配置
される。
【0067】偏芯軸102に固設された固定板107と
偏芯軸受103に固設された固定板108とは、リンク
機構を構成する2枚の連結板111、112により連結
されている。そして、2枚の連結板111、112の連
結部分にはエアシリンダ113のシリンダロッド114
先端部が接続されている。また、エアシリンダ113本
体は、軸115を中心に回動する回動板116の一端に
連結されている。さらに、この回動板116の他端は、
ロッド117を介して偏芯軸受103に固設された固定
板118と連結されている。
偏芯軸受103に固設された固定板108とは、リンク
機構を構成する2枚の連結板111、112により連結
されている。そして、2枚の連結板111、112の連
結部分にはエアシリンダ113のシリンダロッド114
先端部が接続されている。また、エアシリンダ113本
体は、軸115を中心に回動する回動板116の一端に
連結されている。さらに、この回動板116の他端は、
ロッド117を介して偏芯軸受103に固設された固定
板118と連結されている。
【0068】また、回動板116と偏芯部材119の軸
120とは、リンク機構を構成する2枚の連結板12
1、122により連結されている。そして、2枚の連結
板121、122の連結部分には装置本体に固定された
エアシリンダ123のシリンダロッド124先端部が接
続されている。さらに、偏芯部材119と接続するウォ
ームホイル125は、モータ126の駆動により回転す
るウォームギヤ127と螺合している。
120とは、リンク機構を構成する2枚の連結板12
1、122により連結されている。そして、2枚の連結
板121、122の連結部分には装置本体に固定された
エアシリンダ123のシリンダロッド124先端部が接
続されている。さらに、偏芯部材119と接続するウォ
ームホイル125は、モータ126の駆動により回転す
るウォームギヤ127と螺合している。
【0069】このような構成において、各エアシリンダ
113および123のシリンダロッド114、124が
伸びた状態においては、図11に示すように、第1のブ
ランケット胴13の表面と第1の版胴11および圧胴1
5の表面とはわずかな距離だけ離隔している。
113および123のシリンダロッド114、124が
伸びた状態においては、図11に示すように、第1のブ
ランケット胴13の表面と第1の版胴11および圧胴1
5の表面とはわずかな距離だけ離隔している。
【0070】この状態で、エアシリンダ113の駆動に
よりそのシリンダロッド114を縮めた場合には、2枚
の連結板111、112等によるリンク機構の作用によ
り、第1のブランケット胴13は第1の版胴11方向へ
移動し、第1の版胴11への胴入れがなされる。
よりそのシリンダロッド114を縮めた場合には、2枚
の連結板111、112等によるリンク機構の作用によ
り、第1のブランケット胴13は第1の版胴11方向へ
移動し、第1の版胴11への胴入れがなされる。
【0071】この状態において、エアシリンダ123の
駆動によりそのシリンダロッド124を縮めた場合に
は、2枚の連結板121、122等により構成されるリ
ンク機構の作用により、第1のブランケット胴13は圧
胴15方向へ移動し、圧胴15への胴入れがなされる。
このとき、回動板116も軸115を中心に時計方向に
回転することから、第1のブランケット胴13は圧胴1
5方向のみならず第1の版胴11方向へも移動する。従
って、第1のブランケット胴13における第1の版胴1
1への胴入れ状態は維持される。
駆動によりそのシリンダロッド124を縮めた場合に
は、2枚の連結板121、122等により構成されるリ
ンク機構の作用により、第1のブランケット胴13は圧
胴15方向へ移動し、圧胴15への胴入れがなされる。
このとき、回動板116も軸115を中心に時計方向に
回転することから、第1のブランケット胴13は圧胴1
5方向のみならず第1の版胴11方向へも移動する。従
って、第1のブランケット胴13における第1の版胴1
1への胴入れ状態は維持される。
【0072】なお、偏芯部材119を回転させた場合に
は、偏芯部材119の軸120が微動する。このため、
偏芯部材119と接続するウォームホイル125をモー
タ126の駆動により回転させ、軸120を微動させる
ことにより、圧胴15および第1の版胴11と第1のブ
ランケット胴13との接触圧を調整することができる。
従って、第1のブランケット胴13を使用した印刷時に
おける印圧を調整することが可能となる。
は、偏芯部材119の軸120が微動する。このため、
偏芯部材119と接続するウォームホイル125をモー
タ126の駆動により回転させ、軸120を微動させる
ことにより、圧胴15および第1の版胴11と第1のブ
ランケット胴13との接触圧を調整することができる。
従って、第1のブランケット胴13を使用した印刷時に
おける印圧を調整することが可能となる。
【0073】再度図1を参照して、第1、第2のブラン
ケット胴13、14の間に配設されたブランケット洗浄
装置29は、巻き出しロールから複数の圧接ローラを介
して巻き取りロールに至る経路に貼張された長尺の洗浄
布に洗浄液を供給し、この洗浄布を第1、第2のブラン
ケット胴13、14に対して当接させた上、摺動させる
ことにより、第1、第2のブランケット胴13、14の
表面を洗浄するものである。なお、上記洗浄布を圧胴1
5の表面にも接触させることにより、圧胴15の表面を
も洗浄する構成としてもよい。
ケット胴13、14の間に配設されたブランケット洗浄
装置29は、巻き出しロールから複数の圧接ローラを介
して巻き取りロールに至る経路に貼張された長尺の洗浄
布に洗浄液を供給し、この洗浄布を第1、第2のブラン
ケット胴13、14に対して当接させた上、摺動させる
ことにより、第1、第2のブランケット胴13、14の
表面を洗浄するものである。なお、上記洗浄布を圧胴1
5の表面にも接触させることにより、圧胴15の表面を
も洗浄する構成としてもよい。
【0074】第1、第2のブランケット胴13、14と
当接可能に設けられた圧胴15は、第1、第2の版胴1
1、12および第1、第2のブランケット胴13、14
の直径の1/2の直径を有する。また、圧胴15は、印
刷用紙の先端を保持して搬送するための図示しないグリ
ッパを有する。
当接可能に設けられた圧胴15は、第1、第2の版胴1
1、12および第1、第2のブランケット胴13、14
の直径の1/2の直径を有する。また、圧胴15は、印
刷用紙の先端を保持して搬送するための図示しないグリ
ッパを有する。
【0075】また、圧胴15に隣接して配設された給紙
胴16は、圧胴15と同一の直径を有する。この給紙胴
16は、往復移動する吸着盤74により給紙部27から
1枚ずつ供給された印刷用紙の先端部を図示しないグリ
ッパにより保持して搬送する。グリッパにより保持され
た印刷用紙の先端部は、給紙胴16から圧胴15への印
刷用紙の受け渡し時に、圧胴15のグリッパにより保持
される。
胴16は、圧胴15と同一の直径を有する。この給紙胴
16は、往復移動する吸着盤74により給紙部27から
1枚ずつ供給された印刷用紙の先端部を図示しないグリ
ッパにより保持して搬送する。グリッパにより保持され
た印刷用紙の先端部は、給紙胴16から圧胴15への印
刷用紙の受け渡し時に、圧胴15のグリッパにより保持
される。
【0076】また、圧胴15に隣接して配設された排紙
胴17は、圧胴15と同一の直径を有する。この排紙胴
17は、その両端部に一対のチェーン19を巻回した構
造を有し、この一対のチェーン19を連結する図示しな
い連結部材上に、各々グリッパが配設されている。圧胴
15のグリッパにより保持された印刷用紙の先端部は、
圧胴15から排紙胴17への印刷用紙の受け渡し時に、
排紙胴17のいずれかのグリッパにより保持される。そ
して、この印刷用紙は、チェーン19の移動に伴って排
紙部28上に搬送されて排出される。
胴17は、圧胴15と同一の直径を有する。この排紙胴
17は、その両端部に一対のチェーン19を巻回した構
造を有し、この一対のチェーン19を連結する図示しな
い連結部材上に、各々グリッパが配設されている。圧胴
15のグリッパにより保持された印刷用紙の先端部は、
圧胴15から排紙胴17への印刷用紙の受け渡し時に、
排紙胴17のいずれかのグリッパにより保持される。そ
して、この印刷用紙は、チェーン19の移動に伴って排
紙部28上に搬送されて排出される。
【0077】前記給紙胴16は、図示しないベルトを介
して駆動モータと連結されている。そして、給紙胴1
6、圧胴15、排紙胴17、第1、第2のブランケット
胴13、14は、各々その端部に付設された歯車により
連結されている。さらに、第1のブランケット胴13と
第1の印刷位置に移動した第1の版胴11、および、第
2のブランケット胴14と第2の印刷位置に移動した第
2の版胴12とは、上述したように、その端部に付設さ
れた歯車51、52により各々連結されている。従っ
て、図示しない駆動モータの駆動により、これらの給紙
胴16、圧胴15、排紙胴17、第1、第2のブランケ
ット胴13、14、第1、第2の版胴11、12は、互
いに同期して回転する。
して駆動モータと連結されている。そして、給紙胴1
6、圧胴15、排紙胴17、第1、第2のブランケット
胴13、14は、各々その端部に付設された歯車により
連結されている。さらに、第1のブランケット胴13と
第1の印刷位置に移動した第1の版胴11、および、第
2のブランケット胴14と第2の印刷位置に移動した第
2の版胴12とは、上述したように、その端部に付設さ
れた歯車51、52により各々連結されている。従っ
て、図示しない駆動モータの駆動により、これらの給紙
胴16、圧胴15、排紙胴17、第1、第2のブランケ
ット胴13、14、第1、第2の版胴11、12は、互
いに同期して回転する。
【0078】図12は、この印刷装置の主要な電気的構
成を示すブロック図である。この印刷装置は、装置の制
御に必要な動作プログラムが格納されたROM141
と、制御時にデータ等が一時的にストアされるRAM1
42と、論理演算を実行するCPU143とからなる制
御部140を備える。この制御部は140は、インタフ
ェース144を介して、インキ供給装置20、画像記録
装置25、現像処理装置26、ブランケット洗浄装置2
9、第1、第2の版胴移動機構31、32、第1、第2
のブランケット胴13、14の胴入れ機構等における駆
動部等の駆動信号を発生させる駆動回路145と接続さ
れている。印刷装置はこの制御部140により制御さ
れ、後述する製版動作および印刷動作を実行する。
成を示すブロック図である。この印刷装置は、装置の制
御に必要な動作プログラムが格納されたROM141
と、制御時にデータ等が一時的にストアされるRAM1
42と、論理演算を実行するCPU143とからなる制
御部140を備える。この制御部は140は、インタフ
ェース144を介して、インキ供給装置20、画像記録
装置25、現像処理装置26、ブランケット洗浄装置2
9、第1、第2の版胴移動機構31、32、第1、第2
のブランケット胴13、14の胴入れ機構等における駆
動部等の駆動信号を発生させる駆動回路145と接続さ
れている。印刷装置はこの制御部140により制御さ
れ、後述する製版動作および印刷動作を実行する。
【0079】次に、この発明の特徴部分である現像処理
装置26の構成について説明する。図13は、この現像
処理装置26を示す側面概要図である。
装置26の構成について説明する。図13は、この現像
処理装置26を示す側面概要図である。
【0080】この現像処理装置26は、上述した画像記
録位置に移動した第1の版胴11または第2の版胴12
の外周部に保持された印刷版Pに現像液を塗布して現像
処理するための現像部371と、この印刷版Pに対して
定着液を塗布して定着処理するための定着部372と、
印刷版Pから現像液または定着液を除去するための絞り
部373とを有する。また、これらの現像部371、定
着部372および絞り部373は、後述する現像処理装
置移動機構378により、図1において実線で示す現像
処理位置と仮想線で示す退避位置との間を移動する。な
お、この明細書においては、必要に応じ、現像処理と定
着処理とをあわせて現像処理と呼称する。
録位置に移動した第1の版胴11または第2の版胴12
の外周部に保持された印刷版Pに現像液を塗布して現像
処理するための現像部371と、この印刷版Pに対して
定着液を塗布して定着処理するための定着部372と、
印刷版Pから現像液または定着液を除去するための絞り
部373とを有する。また、これらの現像部371、定
着部372および絞り部373は、後述する現像処理装
置移動機構378により、図1において実線で示す現像
処理位置と仮想線で示す退避位置との間を移動する。な
お、この明細書においては、必要に応じ、現像処理と定
着処理とをあわせて現像処理と呼称する。
【0081】図13に示すように、現像部371は、現
像液を貯留する現像槽421と、その下端部が現像槽4
21に貯留された現像液中に浸漬する現像ローラ374
とを有する。また、定着部372は、定着液を貯留する
定着槽422と、その下端部が定着槽422に貯留され
た定着液中に浸漬する定着ローラ375とを有する。さ
らに、絞り部373は、洗浄液を貯留する洗浄槽423
と、その下端部が洗浄槽423に貯留された洗浄液中に
浸漬するブラシローラ377と、このブラシローラ37
7に当接する絞りローラ376とを有する。
像液を貯留する現像槽421と、その下端部が現像槽4
21に貯留された現像液中に浸漬する現像ローラ374
とを有する。また、定着部372は、定着液を貯留する
定着槽422と、その下端部が定着槽422に貯留され
た定着液中に浸漬する定着ローラ375とを有する。さ
らに、絞り部373は、洗浄液を貯留する洗浄槽423
と、その下端部が洗浄槽423に貯留された洗浄液中に
浸漬するブラシローラ377と、このブラシローラ37
7に当接する絞りローラ376とを有する。
【0082】現像ローラ374は第1の版胴11または
第2の版胴12の外周部に保持された印刷版Pに現像液
を供給するためのものであり、定着ローラ375は第1
の版胴11または第2の版胴12の外周部に保持された
印刷版Pに定着液を供給するためのものである。また、
絞りローラ376は印刷版Pに供給された現像液または
定着液を除去するためのものであり、ブラシローラ37
7は絞りローラ376を洗浄液により洗浄するためのも
のである。
第2の版胴12の外周部に保持された印刷版Pに現像液
を供給するためのものであり、定着ローラ375は第1
の版胴11または第2の版胴12の外周部に保持された
印刷版Pに定着液を供給するためのものである。また、
絞りローラ376は印刷版Pに供給された現像液または
定着液を除去するためのものであり、ブラシローラ37
7は絞りローラ376を洗浄液により洗浄するためのも
のである。
【0083】上記現像ローラ374、定着ローラ375
および絞りローラ376は、後述するローラ移動機構に
より、第1の版胴11または第2の版胴12に保持され
た印刷版Pと当接する位置と、この印刷版Pから離隔す
る位置との間を移動する構成となっている。また、上記
現像ローラ374、定着ローラ375およびブラシロー
ラ377は、後述するローラ回転機構により、互いに同
期して回転する構成となっている。
および絞りローラ376は、後述するローラ移動機構に
より、第1の版胴11または第2の版胴12に保持され
た印刷版Pと当接する位置と、この印刷版Pから離隔す
る位置との間を移動する構成となっている。また、上記
現像ローラ374、定着ローラ375およびブラシロー
ラ377は、後述するローラ回転機構により、互いに同
期して回転する構成となっている。
【0084】なお、この実施の形態においては、印刷版
Pとして銀拡散転写法(DTR法)を用いた平版印刷版
を使用しており、現像液はアクチベータとして、また、
定着液はスタビライザーとして機能する。
Pとして銀拡散転写法(DTR法)を用いた平版印刷版
を使用しており、現像液はアクチベータとして、また、
定着液はスタビライザーとして機能する。
【0085】先ず、上記現像部371における現像槽4
21における現像液の循環機構について説明する。図1
4は、現像槽421における現像液の循環機構を示す概
要図である。
21における現像液の循環機構について説明する。図1
4は、現像槽421における現像液の循環機構を示す概
要図である。
【0086】なお、この現像部371においては、現像
処理を行う場合においてのみ現像槽421に現像液を貯
留する構成とすることにより、現像液の蒸気が第1、第
2のブランケット胴13、14や画像記録装置25等の
製版印刷機構に悪影響を与えることを防止している。
処理を行う場合においてのみ現像槽421に現像液を貯
留する構成とすることにより、現像液の蒸気が第1、第
2のブランケット胴13、14や画像記録装置25等の
製版印刷機構に悪影響を与えることを防止している。
【0087】図14に示すように、現像槽421の底部
には、現像液を導入するための導入管424と、現像液
の液位を一定に保つためのオーバフロー管425とが配
設されている。また、現像槽421の底面には、排液孔
427が穿設されている。
には、現像液を導入するための導入管424と、現像液
の液位を一定に保つためのオーバフロー管425とが配
設されている。また、現像槽421の底面には、排液孔
427が穿設されている。
【0088】一方、現像槽421の下方には、現像液を
貯留するための現像液タンク426が配設されている。
この現像液タンク426は、フィルター428により、
第1室429と第2室430とに分離されている。な
お、現像液タンク426内には図示しないパネルヒータ
が配設されており、また、上部開口部は図示しないカバ
ーにより密閉されている。
貯留するための現像液タンク426が配設されている。
この現像液タンク426は、フィルター428により、
第1室429と第2室430とに分離されている。な
お、現像液タンク426内には図示しないパネルヒータ
が配設されており、また、上部開口部は図示しないカバ
ーにより密閉されている。
【0089】現像液タンク426における第2室430
と導入管424とは、供給管路431を介して接続され
ている。この供給管路431中には、ポンプ432が配
設されている。また、現像槽421におけるオーバフロ
ー管425および排液孔427の下方には、オーバフロ
ー管425および排液孔427から流出した現像液を受
け止めるための液受け部433が配設されており、この
液受け部433は、現像液タンク426における第1室
429と回収管路434を介して接続されている。
と導入管424とは、供給管路431を介して接続され
ている。この供給管路431中には、ポンプ432が配
設されている。また、現像槽421におけるオーバフロ
ー管425および排液孔427の下方には、オーバフロ
ー管425および排液孔427から流出した現像液を受
け止めるための液受け部433が配設されており、この
液受け部433は、現像液タンク426における第1室
429と回収管路434を介して接続されている。
【0090】上記ポンプ432としては、流量可変型の
自給式ポンプが採用されている。そして、このポンプ4
32の流量は、上述した制御部140の制御により、排
液孔427から液受け部433に流下する現像液の流量
より大きく、かつ、排液孔427およびオーバフロー管
425から液受け部433に流下しうる現像液の最大流
量より小さい第1の流量と、この第1の流量より十分大
きい第2の流量との間で切り替可能となっている。
自給式ポンプが採用されている。そして、このポンプ4
32の流量は、上述した制御部140の制御により、排
液孔427から液受け部433に流下する現像液の流量
より大きく、かつ、排液孔427およびオーバフロー管
425から液受け部433に流下しうる現像液の最大流
量より小さい第1の流量と、この第1の流量より十分大
きい第2の流量との間で切り替可能となっている。
【0091】このような構成において、現像処理を開始
する前においては、全ての現像液が現像液タンク426
に貯留されている。現像処理を開始する場合には、ポン
プ432を駆動して、現像液を現像液タンク426から
上記第2の流量で現像槽421に供給する。現像槽42
1に供給された現像液の一部は排液孔427から流出す
るが、上述したように、第2の流量は排液孔427から
液受け部433に流下する現像液の流量より十分大きく
なっていることから、現像槽421における現像液の液
位は急速に高くなる。そして、現像液はやがてオーバー
フロー管425より液受け部433に流出し、回収管路
434を介して現像液タンク426に回収される。
する前においては、全ての現像液が現像液タンク426
に貯留されている。現像処理を開始する場合には、ポン
プ432を駆動して、現像液を現像液タンク426から
上記第2の流量で現像槽421に供給する。現像槽42
1に供給された現像液の一部は排液孔427から流出す
るが、上述したように、第2の流量は排液孔427から
液受け部433に流下する現像液の流量より十分大きく
なっていることから、現像槽421における現像液の液
位は急速に高くなる。そして、現像液はやがてオーバー
フロー管425より液受け部433に流出し、回収管路
434を介して現像液タンク426に回収される。
【0092】ポンプ432の駆動を開始して一定時間経
過後、もしくは、回収管路434内を現像液が通過した
ことを検出すれば、制御部140の制御によりポンプ4
32の流量を第2の流量から第1の流量まで減少させ
る。このとき、上述したように、第1の流量は、排液孔
427から液受け部433に流下する現像液の流量より
大きく、かつ、排液孔427およびオーバフロー管42
5から液受け部433に流下しうる現像液の最大流量よ
り小さい値となっていることから、現像槽421におけ
る現像液の液位をオーバフロー管425により一定に保
った状態で、現像液の循環を行うことが可能となる。
過後、もしくは、回収管路434内を現像液が通過した
ことを検出すれば、制御部140の制御によりポンプ4
32の流量を第2の流量から第1の流量まで減少させ
る。このとき、上述したように、第1の流量は、排液孔
427から液受け部433に流下する現像液の流量より
大きく、かつ、排液孔427およびオーバフロー管42
5から液受け部433に流下しうる現像液の最大流量よ
り小さい値となっていることから、現像槽421におけ
る現像液の液位をオーバフロー管425により一定に保
った状態で、現像液の循環を行うことが可能となる。
【0093】この状態において、後述するように、現像
ローラ374と第1の版胴11または第2の版胴12に
保持された印刷版Pとを当接させることにより印刷版P
に現像液を塗布する。
ローラ374と第1の版胴11または第2の版胴12に
保持された印刷版Pとを当接させることにより印刷版P
に現像液を塗布する。
【0094】一方、印刷版Pの現像処理が終了すれば、
制御部140の制御によりポンプ432の駆動を停止す
る。これにより、現像槽421の底面に穿設された排液
孔427から液受け部433に現像液が流出し、全ての
現像液は回収管路434を介して現像液タンク426に
回収される。このため、現像液から発生する蒸気等が、
第1、第2のブランケット胴13、14や画像記録装置
25等の製版印刷機構に悪影響を与えることを防止する
ことができる。
制御部140の制御によりポンプ432の駆動を停止す
る。これにより、現像槽421の底面に穿設された排液
孔427から液受け部433に現像液が流出し、全ての
現像液は回収管路434を介して現像液タンク426に
回収される。このため、現像液から発生する蒸気等が、
第1、第2のブランケット胴13、14や画像記録装置
25等の製版印刷機構に悪影響を与えることを防止する
ことができる。
【0095】また、現像液の蒸気が第1、第2のブラン
ケット胴13、14や画像記録装置25等の製版印刷機
構に悪影響を与えることをさらに有効に防止するため、
現像槽421付近から現像液の蒸気を排気する構成を採
用してもよい。
ケット胴13、14や画像記録装置25等の製版印刷機
構に悪影響を与えることをさらに有効に防止するため、
現像槽421付近から現像液の蒸気を排気する構成を採
用してもよい。
【0096】さらに、上記の説明においては、処理液と
しての現像液を貯留する現像槽421についてのみ説明
したが、他の処理液としての定着液を貯留する定着槽4
22や洗浄液を貯留する洗浄槽423に対しても、上記
と同様の構成を有する定着液や洗浄液の回収機構が採用
されている。
しての現像液を貯留する現像槽421についてのみ説明
したが、他の処理液としての定着液を貯留する定着槽4
22や洗浄液を貯留する洗浄槽423に対しても、上記
と同様の構成を有する定着液や洗浄液の回収機構が採用
されている。
【0097】次に、現像部371、定着部372および
絞り部373を、図1において実線で示す現像処理位置
と仮想線で示す退避位置との間で移動させる現像処理装
置移動機構378の構成について説明する。図15はこ
の現像処理装置移動機構378を後述するローラ移動機
構等とともに示す側面図であり、図16は現像処理装置
移動機構378の平面図である。
絞り部373を、図1において実線で示す現像処理位置
と仮想線で示す退避位置との間で移動させる現像処理装
置移動機構378の構成について説明する。図15はこ
の現像処理装置移動機構378を後述するローラ移動機
構等とともに示す側面図であり、図16は現像処理装置
移動機構378の平面図である。
【0098】上述した現像処理装置26における現像部
371、定着部372および絞り部373は、現像処理
装置移動機構378における基台435の上方に、引き
出し可能に載置されている。また、この基台435上に
は、エアシリンダ436が配設されている。このエアシ
リンダ436におけるシリンダロッドの先端には、一対
のプーリ439、441間に巻回された同期ベルト43
8に連結するガイド板437が配設されている。このガ
イド板437は、エアシリンダ436の駆動により、図
16において実線で示す位置と仮想線で示す位置との間
を往復移動する。
371、定着部372および絞り部373は、現像処理
装置移動機構378における基台435の上方に、引き
出し可能に載置されている。また、この基台435上に
は、エアシリンダ436が配設されている。このエアシ
リンダ436におけるシリンダロッドの先端には、一対
のプーリ439、441間に巻回された同期ベルト43
8に連結するガイド板437が配設されている。このガ
イド板437は、エアシリンダ436の駆動により、図
16において実線で示す位置と仮想線で示す位置との間
を往復移動する。
【0099】上記プーリ441は、その両端にかさ歯車
442を有する軸450に固設されている。また、この
軸450の両端に配設されたかさ歯車442は、その両
端に平歯車445を有する一対の軸444に固設された
かさ歯車443と各々噛合している。さらに、軸444
の両端に配設された平歯車445は、印刷装置の側板3
7に固設されたラック446と各々噛合している。
442を有する軸450に固設されている。また、この
軸450の両端に配設されたかさ歯車442は、その両
端に平歯車445を有する一対の軸444に固設された
かさ歯車443と各々噛合している。さらに、軸444
の両端に配設された平歯車445は、印刷装置の側板3
7に固設されたラック446と各々噛合している。
【0100】このような構成において、エアシリンダ4
36の駆動によりガイド板437を移動させた場合にお
いては、一対のプーリ439、441間に巻回された同
期ベルト438の移動に伴う軸450の回転が、かさ歯
車442、443および軸444を介して平歯車445
に伝達される。そして、印刷装置の側板37に固設され
たラック446と噛合する平歯車445が回転すること
により、現像装置26における現像部371、定着部3
72および絞り部373は、図15および図1において
実線で示す画像記録位置に移動した第1の版胴11また
は第2の版胴12と対向する現像処理位置と、図1にお
いて仮想線で示すこの現像処理位置から下方に離隔した
退避位置との間を昇降する。
36の駆動によりガイド板437を移動させた場合にお
いては、一対のプーリ439、441間に巻回された同
期ベルト438の移動に伴う軸450の回転が、かさ歯
車442、443および軸444を介して平歯車445
に伝達される。そして、印刷装置の側板37に固設され
たラック446と噛合する平歯車445が回転すること
により、現像装置26における現像部371、定着部3
72および絞り部373は、図15および図1において
実線で示す画像記録位置に移動した第1の版胴11また
は第2の版胴12と対向する現像処理位置と、図1にお
いて仮想線で示すこの現像処理位置から下方に離隔した
退避位置との間を昇降する。
【0101】なお、この現像処理装置移動機構378に
よれば、印刷装置の側板37に固設されたラック446
とこのラック446に噛合する平歯車445とを利用し
て現像装置26を昇降させる構成であることから、昇降
機構が現像装置26の上方または下方のスペースを占有
することはない。従って、この実施形態に係る印刷装置
のように、現像装置26の下方にブランケット洗浄装置
29が配設されている場合等においても、現像装置を有
効に昇降させることが可能となる。
よれば、印刷装置の側板37に固設されたラック446
とこのラック446に噛合する平歯車445とを利用し
て現像装置26を昇降させる構成であることから、昇降
機構が現像装置26の上方または下方のスペースを占有
することはない。従って、この実施形態に係る印刷装置
のように、現像装置26の下方にブランケット洗浄装置
29が配設されている場合等においても、現像装置を有
効に昇降させることが可能となる。
【0102】次に、現像ローラ374、定着ローラ37
5および絞りローラ376を第1の版胴11または第2
の版胴12に保持された印刷版Pと当接する位置とこの
印刷版Pから離隔する位置との間を移動させるためのロ
ーラ移動機構の構成について説明する。
5および絞りローラ376を第1の版胴11または第2
の版胴12に保持された印刷版Pと当接する位置とこの
印刷版Pから離隔する位置との間を移動させるためのロ
ーラ移動機構の構成について説明する。
【0103】図15に示すように、現像ローラ374は
軸447を中心に揺動可能な略V字型のアーム448に
軸支されている。また、定着ローラ375は軸449を
中心に揺動可能な略V字型のアーム451に軸支されて
いる。さらに、絞りローラ376は、軸452を中心に
揺動可能なアーム453に軸支されている。一方、印刷
装置本体には、上記各アーム448、451、453と
当接することによりこれらのアーム448、451、4
53を揺動させるための、軸460を中心に回転するカ
ム457が配設されている。
軸447を中心に揺動可能な略V字型のアーム448に
軸支されている。また、定着ローラ375は軸449を
中心に揺動可能な略V字型のアーム451に軸支されて
いる。さらに、絞りローラ376は、軸452を中心に
揺動可能なアーム453に軸支されている。一方、印刷
装置本体には、上記各アーム448、451、453と
当接することによりこれらのアーム448、451、4
53を揺動させるための、軸460を中心に回転するカ
ム457が配設されている。
【0104】このカム457の回転中心たる軸460
は、図17に示すように、印刷装置本体の側板37を貫
通して配設されている。そして、この軸460は、一対
のプーリ458、459および同期ベルト461を介し
て、側板37に付設されたモータ462と連結されてい
る。このため、カム457は、モータ462の駆動によ
り回転する。
は、図17に示すように、印刷装置本体の側板37を貫
通して配設されている。そして、この軸460は、一対
のプーリ458、459および同期ベルト461を介し
て、側板37に付設されたモータ462と連結されてい
る。このため、カム457は、モータ462の駆動によ
り回転する。
【0105】なお、図20に示すように、アーム448
はバネ454により、アーム448がカム457と当接
する方向、すなわち、現像ローラ374が第1の版胴1
1または第2の版胴12の外周部に保持された印刷版P
に当接する方向に付勢されている。また、アーム451
はバネ455により、アーム451がカム457と当接
する方向、すなわち、定着ローラ375が第1の版胴1
1または第2の版胴12の外周部に保持された印刷版P
に当接する方向に付勢されている。さらに、アーム45
3はバネ456により、アーム453がカム457と当
接する方向、すなわち、絞りローラ376が第1の版胴
11または第2の版胴12の外周部に保持された印刷版
Pに当接する方向に付勢されている。
はバネ454により、アーム448がカム457と当接
する方向、すなわち、現像ローラ374が第1の版胴1
1または第2の版胴12の外周部に保持された印刷版P
に当接する方向に付勢されている。また、アーム451
はバネ455により、アーム451がカム457と当接
する方向、すなわち、定着ローラ375が第1の版胴1
1または第2の版胴12の外周部に保持された印刷版P
に当接する方向に付勢されている。さらに、アーム45
3はバネ456により、アーム453がカム457と当
接する方向、すなわち、絞りローラ376が第1の版胴
11または第2の版胴12の外周部に保持された印刷版
Pに当接する方向に付勢されている。
【0106】このようなローラ移動機構によれば、カム
457を回転させることにより、現像ローラ374を第
1の版胴11または第2の版胴12の外周部に保持され
た印刷版Pに当接する塗布位置とこの塗布位置から離隔
した退避位置との間で往復移動させることができ、ま
た、定着ローラ375を第1の版胴11または第2の版
胴12の外周部に保持された印刷版Pに当接する塗布位
置とこの塗布位置から離隔した退避位置との間で往復移
動させることができ、さらに、絞りローラ376を第1
の版胴11または第2の版胴12の外周部に保持された
印刷版Pに当接する絞り位置とこの絞り位置から離隔し
た退避位置との間で往復移動させることができる。
457を回転させることにより、現像ローラ374を第
1の版胴11または第2の版胴12の外周部に保持され
た印刷版Pに当接する塗布位置とこの塗布位置から離隔
した退避位置との間で往復移動させることができ、ま
た、定着ローラ375を第1の版胴11または第2の版
胴12の外周部に保持された印刷版Pに当接する塗布位
置とこの塗布位置から離隔した退避位置との間で往復移
動させることができ、さらに、絞りローラ376を第1
の版胴11または第2の版胴12の外周部に保持された
印刷版Pに当接する絞り位置とこの絞り位置から離隔し
た退避位置との間で往復移動させることができる。
【0107】すなわち、図20に示すように、各アーム
448、451、453がカム457の山部と当接した
状態においては、現像ローラ374、定着ローラ375
および絞りローラ376が第1の版胴11または第2の
版胴12の外周部に保持された印刷版Pから離隔してい
る。この状態において、図21に示すように、カム45
7が回転してカム457の谷部がアーム448と対向す
る位置に移動し、カム457とアーム448の当接状態
が解除された場合においては、アーム448の揺動によ
り、現像ローラ374は第1の版胴11または第2の版
胴12の外周部に保持された印刷版Pと当接する。
448、451、453がカム457の山部と当接した
状態においては、現像ローラ374、定着ローラ375
および絞りローラ376が第1の版胴11または第2の
版胴12の外周部に保持された印刷版Pから離隔してい
る。この状態において、図21に示すように、カム45
7が回転してカム457の谷部がアーム448と対向す
る位置に移動し、カム457とアーム448の当接状態
が解除された場合においては、アーム448の揺動によ
り、現像ローラ374は第1の版胴11または第2の版
胴12の外周部に保持された印刷版Pと当接する。
【0108】同様に、カム457が回転してカム457
の谷部がアーム451と対向する位置に移動し、カム4
57とアーム451の当接状態が解除された場合におい
ては、アーム451の揺動により、定着ローラ375は
第1の版胴11または第2の版胴12の外周部に保持さ
れた印刷版Pと当接する。さらに、カム457が回転し
てカム457の谷部がアーム453と対向する位置に移
動し、カム457とアーム453の当接状態が解除され
た場合においては、アーム453の揺動により、絞りロ
ーラ376は第1の版胴11または第2の版胴12の外
周部に保持された印刷版Pと当接する。
の谷部がアーム451と対向する位置に移動し、カム4
57とアーム451の当接状態が解除された場合におい
ては、アーム451の揺動により、定着ローラ375は
第1の版胴11または第2の版胴12の外周部に保持さ
れた印刷版Pと当接する。さらに、カム457が回転し
てカム457の谷部がアーム453と対向する位置に移
動し、カム457とアーム453の当接状態が解除され
た場合においては、アーム453の揺動により、絞りロ
ーラ376は第1の版胴11または第2の版胴12の外
周部に保持された印刷版Pと当接する。
【0109】なお、カム457とアーム448、451
との当接状態が解除された場合におけるアーム448お
よび451の移動量は、図15に示す偏芯部材463、
464により規制されている。このため、これらの偏芯
部材463、464の偏芯量を調整することにより、現
像ローラ374および定着ローラ375と第1の版胴1
1または第2の版胴12の外周部に保持された印刷版P
との当接圧を処理に適切な値に調整することが可能とな
る。
との当接状態が解除された場合におけるアーム448お
よび451の移動量は、図15に示す偏芯部材463、
464により規制されている。このため、これらの偏芯
部材463、464の偏芯量を調整することにより、現
像ローラ374および定着ローラ375と第1の版胴1
1または第2の版胴12の外周部に保持された印刷版P
との当接圧を処理に適切な値に調整することが可能とな
る。
【0110】次に、現像ローラ374、定着ローラ37
5およびブラシローラ377を同期して回転させるため
のローラ回転機構の構成について説明する。
5およびブラシローラ377を同期して回転させるため
のローラ回転機構の構成について説明する。
【0111】図18に示すように、現像ローラ374の
一端にはギヤ465が付設されている。このギヤ465
は、図15に示す軸447と同芯状に配設されたプーリ
466と連結されたギヤ467と噛合している。また、
図17および図18に示すように、定着ローラ375の
一端にはギヤ468が付設されている。このギヤ468
は、図15および図17に示す軸449と同芯状に配設
されたプーリ469と連結されたギヤ471と噛合して
いる。
一端にはギヤ465が付設されている。このギヤ465
は、図15に示す軸447と同芯状に配設されたプーリ
466と連結されたギヤ467と噛合している。また、
図17および図18に示すように、定着ローラ375の
一端にはギヤ468が付設されている。このギヤ468
は、図15および図17に示す軸449と同芯状に配設
されたプーリ469と連結されたギヤ471と噛合して
いる。
【0112】さらに、ブラシローラ377の一端にはプ
ーリ472が付設されている。そして、このプーリ47
2と、上述したプーリ466および469とは、同期ベ
ルト473を介して連結されている。このため、ブラシ
ローラ377は、現像ローラ374および定着ローラ3
75と同期して現像ローラ374および定着ローラ37
5と反対方向に回転する構成となっている。なお、図1
7および図18における符号474は、テンションプー
リである。
ーリ472が付設されている。そして、このプーリ47
2と、上述したプーリ466および469とは、同期ベ
ルト473を介して連結されている。このため、ブラシ
ローラ377は、現像ローラ374および定着ローラ3
75と同期して現像ローラ374および定着ローラ37
5と反対方向に回転する構成となっている。なお、図1
7および図18における符号474は、テンションプー
リである。
【0113】一方、図19に示すように、ブラシローラ
377における前記プーリ472とは逆側の端部には、
ギヤ475が付設されている。このギヤ475は、モー
タ476の駆動により回転するギヤ477と噛合してい
る。このため、ブラシローラ377は、モータ476の
駆動により回転する。そして、このブラシローラ377
の回転に伴い、現像ローラ374および定着ローラ37
5は、ブラシローラ377と同期して回転する。
377における前記プーリ472とは逆側の端部には、
ギヤ475が付設されている。このギヤ475は、モー
タ476の駆動により回転するギヤ477と噛合してい
る。このため、ブラシローラ377は、モータ476の
駆動により回転する。そして、このブラシローラ377
の回転に伴い、現像ローラ374および定着ローラ37
5は、ブラシローラ377と同期して回転する。
【0114】なお、上述したように、現像部371、定
着部372および絞り部373は、現像処理装置移動機
構378における基台435の上方に引き出し可能に載
置されている。このとき、現像部371、定着部372
および絞り部373は、図19における左方向に引き出
される。この状態においては、上述したギヤ475とギ
ヤ477との噛合関係は解除される。そして、現像部3
71、定着部372および絞り部373を再度基台43
5上に設置するため、現像部371、定着部372およ
び絞り部373を図19における右方向に移動させた場
合においては、ギヤ475とギヤ477とが衝突するこ
とにより、これらのギヤ475、477が損傷を受ける
場合がある。
着部372および絞り部373は、現像処理装置移動機
構378における基台435の上方に引き出し可能に載
置されている。このとき、現像部371、定着部372
および絞り部373は、図19における左方向に引き出
される。この状態においては、上述したギヤ475とギ
ヤ477との噛合関係は解除される。そして、現像部3
71、定着部372および絞り部373を再度基台43
5上に設置するため、現像部371、定着部372およ
び絞り部373を図19における右方向に移動させた場
合においては、ギヤ475とギヤ477とが衝突するこ
とにより、これらのギヤ475、477が損傷を受ける
場合がある。
【0115】このため、上記ギヤ477の軸478はモ
ータ476に連結した駆動軸479に対してその軸線方
向に接離自在に構成されると共に、この軸478と駆動
軸479との外周部には軸478と駆動軸479とを近
接する方向に付勢する複数のバネ481が配設されてい
る。このような構成とした場合においては、ギヤ475
とギヤ477とが衝突した場合においても、ギヤ477
がバネ481の付勢力に抗して図19において二点鎖線
で示す位置まで移動することにより、これらのギヤ47
5、477の損傷を防止することができる。
ータ476に連結した駆動軸479に対してその軸線方
向に接離自在に構成されると共に、この軸478と駆動
軸479との外周部には軸478と駆動軸479とを近
接する方向に付勢する複数のバネ481が配設されてい
る。このような構成とした場合においては、ギヤ475
とギヤ477とが衝突した場合においても、ギヤ477
がバネ481の付勢力に抗して図19において二点鎖線
で示す位置まで移動することにより、これらのギヤ47
5、477の損傷を防止することができる。
【0116】次に、上述した構成を有する現像処理装置
26による現像処理動作について説明する。
26による現像処理動作について説明する。
【0117】先ず、上述した第1の版胴移動機構31ま
たは第2の版胴移動機構32により第1の版胴11また
は第2の版胴12を画像記録位置に移動させた後、現像
処理装置移動機構378により現像処理装置26を第1
の版胴11または第2の版胴12と対向する現像処理位
置に移動させる。
たは第2の版胴移動機構32により第1の版胴11また
は第2の版胴12を画像記録位置に移動させた後、現像
処理装置移動機構378により現像処理装置26を第1
の版胴11または第2の版胴12と対向する現像処理位
置に移動させる。
【0118】このとき、カム457の回転角度位置を、
図20に示すように、その山部が下方を向く位置に予め
移動させておく。これにより、図20に示すように、現
像処理装置26が現像処理位置に移動した時点では、各
アーム448、451および453がカム457により
押圧され、現像ローラ374、定着ローラ375および
絞りローラ376は、第1の版胴11または第2の版胴
12に装着された印刷版Pの表面から離隔した状態とな
る。
図20に示すように、その山部が下方を向く位置に予め
移動させておく。これにより、図20に示すように、現
像処理装置26が現像処理位置に移動した時点では、各
アーム448、451および453がカム457により
押圧され、現像ローラ374、定着ローラ375および
絞りローラ376は、第1の版胴11または第2の版胴
12に装着された印刷版Pの表面から離隔した状態とな
る。
【0119】この状態において、図8に示す版胴回転機
構30におけるモータ75の駆動により第1の版胴11
または第2の版胴12を画像の記録に適した速度で図2
0に示す反時計方向に回転させながら、画像記録装置2
5により印刷版Pに画像を記録する。
構30におけるモータ75の駆動により第1の版胴11
または第2の版胴12を画像の記録に適した速度で図2
0に示す反時計方向に回転させながら、画像記録装置2
5により印刷版Pに画像を記録する。
【0120】画像記録装置25による画像の記録が終了
すれば、第1の版胴11または第2の版胴12を、モー
タ75の駆動により後述する現像処理に適した速度で回
転させる。そして、第1の版胴11または第2の版胴1
2に装着された印刷版Pの先端が現像ローラ374と対
向する直前の位置に移動すれば、カム457を図21に
示す位置まで回転させる。これにより、カム457とア
ーム448との当接状態が解除され、これに伴って現像
ローラ374が印刷版Pと当接する塗布位置に移動す
る。なお、現像ローラ374は、モータ476の駆動に
より、定着ローラ375およびブラシローラ377と共
に、予め第1の版胴11または第2の版胴12の回転方
向と同一の方向(図20に示す反時計方向)に予め回転
させておく。
すれば、第1の版胴11または第2の版胴12を、モー
タ75の駆動により後述する現像処理に適した速度で回
転させる。そして、第1の版胴11または第2の版胴1
2に装着された印刷版Pの先端が現像ローラ374と対
向する直前の位置に移動すれば、カム457を図21に
示す位置まで回転させる。これにより、カム457とア
ーム448との当接状態が解除され、これに伴って現像
ローラ374が印刷版Pと当接する塗布位置に移動す
る。なお、現像ローラ374は、モータ476の駆動に
より、定着ローラ375およびブラシローラ377と共
に、予め第1の版胴11または第2の版胴12の回転方
向と同一の方向(図20に示す反時計方向)に予め回転
させておく。
【0121】このような状態においては、図25に示す
ように、第1の版胴11または第2の版胴12に装着さ
れた印刷版Pと現像ローラ374の表面とは、その当接
位置において互いに逆方向へ移動することになる。この
とき、現像ローラ374の回転に伴って、印刷版Pと現
像ローラ374との当接部の後段に、現像槽421から
現像ローラ374によって汲み出された現像液による液
溜まり482が形成される。このため、この現像液の液
溜まり482により、印刷版Pの表面には、図25にお
いて二点鎖線で示す現像液の薄膜が均一に形成され、印
刷版Pはこの現像液により均一に現像処理される。
ように、第1の版胴11または第2の版胴12に装着さ
れた印刷版Pと現像ローラ374の表面とは、その当接
位置において互いに逆方向へ移動することになる。この
とき、現像ローラ374の回転に伴って、印刷版Pと現
像ローラ374との当接部の後段に、現像槽421から
現像ローラ374によって汲み出された現像液による液
溜まり482が形成される。このため、この現像液の液
溜まり482により、印刷版Pの表面には、図25にお
いて二点鎖線で示す現像液の薄膜が均一に形成され、印
刷版Pはこの現像液により均一に現像処理される。
【0122】このような状態で第1の版胴11または第
2の版胴12が回転を続け、印刷版Pの必要な領域に現
像液が供給され、第1の版胴11または第2の版胴12
に装着された印刷版Pの後端が絞りローラ376と当接
する位置を越えれば、カム457を図22に示す位置ま
で一時的に回転させる。これにより、現像ローラ374
は印刷版Pの表面から離隔した退避位置に移動し、絞り
ローラ376は印刷版Pの表面に当接する絞り位置に移
動する。なお、印刷版Pの後端が絞りローラ376と当
接する位置まで移動しても、印刷版Pの先端と後端との
間には、所定の間隔(いわゆる胴あき部)が設けられて
おり、印刷版Pの先端部に再度現像液が塗布されること
はない。
2の版胴12が回転を続け、印刷版Pの必要な領域に現
像液が供給され、第1の版胴11または第2の版胴12
に装着された印刷版Pの後端が絞りローラ376と当接
する位置を越えれば、カム457を図22に示す位置ま
で一時的に回転させる。これにより、現像ローラ374
は印刷版Pの表面から離隔した退避位置に移動し、絞り
ローラ376は印刷版Pの表面に当接する絞り位置に移
動する。なお、印刷版Pの後端が絞りローラ376と当
接する位置まで移動しても、印刷版Pの先端と後端との
間には、所定の間隔(いわゆる胴あき部)が設けられて
おり、印刷版Pの先端部に再度現像液が塗布されること
はない。
【0123】第1の版胴11または第2の版胴12に装
着された印刷版Pの後端が定着ローラ375と対向する
位置を越えれば、カム457を図23に示す位置まで回
転させる。これにより、カム457とアーム451との
当接状態が解除され、これに伴って定着ローラ375も
印刷版Pと当接する位置に移動する。なお、上述したよ
うに、定着ローラ375およびブラシローラ377は、
現像ローラ374と共に第1の版胴11または第2の版
胴12の回転方向と同一の方向に回転している。
着された印刷版Pの後端が定着ローラ375と対向する
位置を越えれば、カム457を図23に示す位置まで回
転させる。これにより、カム457とアーム451との
当接状態が解除され、これに伴って定着ローラ375も
印刷版Pと当接する位置に移動する。なお、上述したよ
うに、定着ローラ375およびブラシローラ377は、
現像ローラ374と共に第1の版胴11または第2の版
胴12の回転方向と同一の方向に回転している。
【0124】この状態において第1の版胴11または第
2の版胴12がさらに回転を続けることにより、印刷版
Pに塗布された現像液が絞りローラ376により絞られ
ると共に、定着ローラ375により印刷版Pの表面に定
着槽422に貯留された定着液が塗布される。
2の版胴12がさらに回転を続けることにより、印刷版
Pに塗布された現像液が絞りローラ376により絞られ
ると共に、定着ローラ375により印刷版Pの表面に定
着槽422に貯留された定着液が塗布される。
【0125】なお、上述した印刷版Pへ現像液を塗布し
た後この現像液を絞り取る行程において、第1の版胴1
1または第2の版胴12に保持された印刷版Pが現像ロ
ーラ374と当接することにより現像液を塗布された
後、絞りローラ376と当接することにより現像液を絞
り取られるまでの間に、第1の版胴11または第2の版
胴12の外周に保持された印刷版Pは[θ=360°+
θ1]の角度だけ回転することになる。ここで、角度
[θ1]は、図26に示すように、第1の版胴11また
は第2の版胴12に対する現像ローラ374と絞りロー
ラ376との離隔角度である。
た後この現像液を絞り取る行程において、第1の版胴1
1または第2の版胴12に保持された印刷版Pが現像ロ
ーラ374と当接することにより現像液を塗布された
後、絞りローラ376と当接することにより現像液を絞
り取られるまでの間に、第1の版胴11または第2の版
胴12の外周に保持された印刷版Pは[θ=360°+
θ1]の角度だけ回転することになる。ここで、角度
[θ1]は、図26に示すように、第1の版胴11また
は第2の版胴12に対する現像ローラ374と絞りロー
ラ376との離隔角度である。
【0126】一方、上述した版胴回転機構30による第
1の版胴11または第2の版胴12の回転角速度は、印
刷版Pの現像液による現像処理に要する時間をTとした
場合、[θ/T]となっている。このため、印刷版P
は、現像ローラ374により現像液を塗布された後、絞
りローラ376によりその現像液を絞り取られるまでの
間に、迅速かつ適切に現像処理されることになる。
1の版胴11または第2の版胴12の回転角速度は、印
刷版Pの現像液による現像処理に要する時間をTとした
場合、[θ/T]となっている。このため、印刷版P
は、現像ローラ374により現像液を塗布された後、絞
りローラ376によりその現像液を絞り取られるまでの
間に、迅速かつ適切に現像処理されることになる。
【0127】また、上述した絞り行程においては、絞り
ローラ376は第1の版胴11または第2の版胴12に
装着された印刷版Pと当接することにより、第1の版胴
11または第2の版胴12と共に第1の版胴11または
第2の版胴12と反対方向に回転している。一方、この
絞りローラ376と当接するブラシローラ377は、第
1の版胴11または第2の版胴12と反対方向に回転し
ている。このため、絞りローラ376は、洗浄槽423
に貯留された洗浄液を含んだ状態で絞りローラ376と
同一方向に回転するブラシローラ377と当接して洗浄
されることになる。このため、絞りローラ376は、常
に清浄な状態を保ったまま印刷版Pに塗布された現像液
を絞り取ることが可能となる。なお、ここでいう洗浄液
とは、特有の薬液を含有しない水洗水をも含む。
ローラ376は第1の版胴11または第2の版胴12に
装着された印刷版Pと当接することにより、第1の版胴
11または第2の版胴12と共に第1の版胴11または
第2の版胴12と反対方向に回転している。一方、この
絞りローラ376と当接するブラシローラ377は、第
1の版胴11または第2の版胴12と反対方向に回転し
ている。このため、絞りローラ376は、洗浄槽423
に貯留された洗浄液を含んだ状態で絞りローラ376と
同一方向に回転するブラシローラ377と当接して洗浄
されることになる。このため、絞りローラ376は、常
に清浄な状態を保ったまま印刷版Pに塗布された現像液
を絞り取ることが可能となる。なお、ここでいう洗浄液
とは、特有の薬液を含有しない水洗水をも含む。
【0128】さらに、上述した定着液の塗布行程におい
ては、定着ローラ375が現像ローラ374と共に第1
の版胴11または第2の版胴12の回転方向と同一の方
向に回転していることから、図25に示す現像ローラ3
74による現像液の塗布の場合と同様、印刷版Pと定着
ローラ375との当接部の後段に、定着槽422から定
着ローラ375によって汲み出された定着液による液溜
まりが形成される。このため、この定着液の液溜まりに
より、印刷版Pの表面には定着液の薄膜が均一に形成さ
れ、印刷版Pはこの定着液により均一に定着処理され
る。
ては、定着ローラ375が現像ローラ374と共に第1
の版胴11または第2の版胴12の回転方向と同一の方
向に回転していることから、図25に示す現像ローラ3
74による現像液の塗布の場合と同様、印刷版Pと定着
ローラ375との当接部の後段に、定着槽422から定
着ローラ375によって汲み出された定着液による液溜
まりが形成される。このため、この定着液の液溜まりに
より、印刷版Pの表面には定着液の薄膜が均一に形成さ
れ、印刷版Pはこの定着液により均一に定着処理され
る。
【0129】このような状態で第1の版胴11または第
2の版胴12が回転を続けて印刷版Pの必要な領域に定
着液が供給され、第1の版胴11または第2の版胴12
に装着された印刷版Pの後端が定着ローラ375と当接
する位置を越えれば、カム457を図22に示す位置ま
で回転させる。これにより、定着ローラ375は印刷版
Pの表面から離隔した状態となり、印刷版Pに対して絞
りローラ376による定着液の除去動作のみが実行され
る。
2の版胴12が回転を続けて印刷版Pの必要な領域に定
着液が供給され、第1の版胴11または第2の版胴12
に装着された印刷版Pの後端が定着ローラ375と当接
する位置を越えれば、カム457を図22に示す位置ま
で回転させる。これにより、定着ローラ375は印刷版
Pの表面から離隔した状態となり、印刷版Pに対して絞
りローラ376による定着液の除去動作のみが実行され
る。
【0130】なお、この定着液の除去時においても、絞
りローラ376はブラシローラ377により常に洗浄さ
れる。
りローラ376はブラシローラ377により常に洗浄さ
れる。
【0131】そして、第1の版胴11または第2の版胴
12がさらに回転を続けることにより、印刷版Pに塗布
された定着液が絞りローラ376により除去されれば、
現像処理装置移動機構378により現像処理装置26を
下降させる。
12がさらに回転を続けることにより、印刷版Pに塗布
された定着液が絞りローラ376により除去されれば、
現像処理装置移動機構378により現像処理装置26を
下降させる。
【0132】なお、印刷版Pへの定着液の供給後この定
着液を除去するまでの時間は、上述した現像行程と同
様、定着に要する時間に一致させることが好ましい。こ
のため、必要に応じ版胴回転機構30による第1の版胴
11または第2の版胴12の回転角速度を調整すればよ
い。ただし、定着処理工程においては、現像処理工程ほ
ど厳密な時間管理は要求されない。
着液を除去するまでの時間は、上述した現像行程と同
様、定着に要する時間に一致させることが好ましい。こ
のため、必要に応じ版胴回転機構30による第1の版胴
11または第2の版胴12の回転角速度を調整すればよ
い。ただし、定着処理工程においては、現像処理工程ほ
ど厳密な時間管理は要求されない。
【0133】上述した実施の形態においては、第1の版
胴11または第2の版胴12を1回転させた後、さらに
角度θ1だけ回転させて現像処理を行っているが、第1
の版胴11または第2の版胴12をn回転(nは2以上
の整数)させた後、さらに角度θ1だけ回転させて現像
処理を行うようにしてもよい。このとき、現像液および
定着液の塗布も、1回〜n回のいずれかに設定してもよ
い。
胴11または第2の版胴12を1回転させた後、さらに
角度θ1だけ回転させて現像処理を行っているが、第1
の版胴11または第2の版胴12をn回転(nは2以上
の整数)させた後、さらに角度θ1だけ回転させて現像
処理を行うようにしてもよい。このとき、現像液および
定着液の塗布も、1回〜n回のいずれかに設定してもよ
い。
【0134】また、上述した実施の形態においては、版
胴回転機構30により、第1の版胴11または第2の版
胴12を一定の回転角速度[θ/T]で回転させている
が、印刷版Pが現像ローラ374により現像液を塗布さ
れた後、絞りローラ376によりその現像液を絞り取ら
れるまでの間の時間を[T]としうるのであれば、現像
液の塗布完了後に第1の版胴11または第2の版胴12
を一時的に停止するようにしてもよい。
胴回転機構30により、第1の版胴11または第2の版
胴12を一定の回転角速度[θ/T]で回転させている
が、印刷版Pが現像ローラ374により現像液を塗布さ
れた後、絞りローラ376によりその現像液を絞り取ら
れるまでの間の時間を[T]としうるのであれば、現像
液の塗布完了後に第1の版胴11または第2の版胴12
を一時的に停止するようにしてもよい。
【0135】さらに、版胴回転機構30により第1の版
胴11または第2の版胴12を低速で回転させることに
より、図26に示す角度θ1の範囲内で現像処理および
定着処理を行うようにしてもよい。
胴11または第2の版胴12を低速で回転させることに
より、図26に示す角度θ1の範囲内で現像処理および
定着処理を行うようにしてもよい。
【0136】この場合においては、カム457を図24
に示す位置まで回転させることにより、現像ローラ37
4と絞りローラ376を印刷版Pに当接させた状態で、
版胴回転機構30により第1の版胴11または第2の版
胴12を図24に示す反時計方向に回転させる。これに
より、印刷版Pは現像ローラ374に当接して現像液を
塗布されてから絞りローラ376に当接して現像液を除
去されるまでの間に現像処理される。
に示す位置まで回転させることにより、現像ローラ37
4と絞りローラ376を印刷版Pに当接させた状態で、
版胴回転機構30により第1の版胴11または第2の版
胴12を図24に示す反時計方向に回転させる。これに
より、印刷版Pは現像ローラ374に当接して現像液を
塗布されてから絞りローラ376に当接して現像液を除
去されるまでの間に現像処理される。
【0137】このとき、印刷版Pが現像ローラ374に
当接して現像液を塗布されてから絞りローラ376に当
接して現像液を除去されるまでの時間が、印刷版Pの現
像液による現像処理に要する時間Tと一致するように、
版胴回転機構30による第1の版胴11または第2の版
胴12の回転角速度を調整する。
当接して現像液を塗布されてから絞りローラ376に当
接して現像液を除去されるまでの時間が、印刷版Pの現
像液による現像処理に要する時間Tと一致するように、
版胴回転機構30による第1の版胴11または第2の版
胴12の回転角速度を調整する。
【0138】次に、カム457を図23に示す位置まで
回転させることにより、定着ローラ375と絞りローラ
376とを印刷版Pに当接させる。そして、版胴回転機
構30により、第1の版胴11または第2の版胴12を
上記とは逆の時計方向に回転させる。これにより、印刷
版Pは定着ローラ375に当接して定着液を塗布されて
から絞りローラ376に当接して定着液を除去されるま
での間に定着処理される。
回転させることにより、定着ローラ375と絞りローラ
376とを印刷版Pに当接させる。そして、版胴回転機
構30により、第1の版胴11または第2の版胴12を
上記とは逆の時計方向に回転させる。これにより、印刷
版Pは定着ローラ375に当接して定着液を塗布されて
から絞りローラ376に当接して定着液を除去されるま
での間に定着処理される。
【0139】このように、図26に示す角度θ1の範囲
内で現像処理および定着処理を行う場合においては、現
像液または定着液を塗布した第1の版胴11または第2
の版胴12を1周させることがないので、現像液または
定着液から発生するガスの排気が容易となり、当該ガス
の外部への拡散を最小限にとどめることができるという
効果を奏する。
内で現像処理および定着処理を行う場合においては、現
像液または定着液を塗布した第1の版胴11または第2
の版胴12を1周させることがないので、現像液または
定着液から発生するガスの排気が容易となり、当該ガス
の外部への拡散を最小限にとどめることができるという
効果を奏する。
【0140】次に、この印刷装置による製版および印刷
動作について説明する。図27は、この印刷装置による
製版および印刷動作の概要を示すフローチャートであ
る。なお、この印刷および製版動作は、印刷用紙にイエ
ロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のインキで多
色印刷を行う場合のものである。
動作について説明する。図27は、この印刷装置による
製版および印刷動作の概要を示すフローチャートであ
る。なお、この印刷および製版動作は、印刷用紙にイエ
ロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のインキで多
色印刷を行う場合のものである。
【0141】まず、第1、第2の版胴11、12上にお
いて印刷版Pに画像を記録し、現像処理を行う製版工程
を実行する(ステップS1)。この製版工程は、サブル
ーチンとしての図28のフローチャートに示す工程に従
って実行される。
いて印刷版Pに画像を記録し、現像処理を行う製版工程
を実行する(ステップS1)。この製版工程は、サブル
ーチンとしての図28のフローチャートに示す工程に従
って実行される。
【0142】すなわち、最初に第1の版胴11を、図1
において二点鎖線で示す画像記録位置に移動させる(ス
テップS11)。
において二点鎖線で示す画像記録位置に移動させる(ス
テップS11)。
【0143】次に、第1の版胴11の外周に印刷版Pを
供給する(ステップS12)。この印刷版Pの供給は、
供給カセット63から引き出した印刷版Pの先頭部とカ
ッター66で切断された印刷版Pの後端部とを図示しな
い一対のくわえ爪でくわえることにより実行される。
供給する(ステップS12)。この印刷版Pの供給は、
供給カセット63から引き出した印刷版Pの先頭部とカ
ッター66で切断された印刷版Pの後端部とを図示しな
い一対のくわえ爪でくわえることにより実行される。
【0144】続いて、第1の版胴11の外周に保持され
た印刷版Pに画像を記録する(ステップS13)。この
画像の記録は、第1の版胴11を低速で回転させるとと
もに、画像記録装置25から第1の版胴11の外周に保
持された印刷版Pに変調されたレーザビームを照射する
ことにより実行される。
た印刷版Pに画像を記録する(ステップS13)。この
画像の記録は、第1の版胴11を低速で回転させるとと
もに、画像記録装置25から第1の版胴11の外周に保
持された印刷版Pに変調されたレーザビームを照射する
ことにより実行される。
【0145】次に、画像が記録された印刷版Pを現像処
理する(ステップS14)。この現像処理は、現像処理
装置26を図1において二点鎖線で示す退避位置から実
線で示す現像処理位置まで上昇させた後、第1の版胴1
1とともに回転する印刷版Pに対して、現像部371の
現像ローラ374、定着部372の定着ローラおよび絞
り部373の絞りローラ376を順次接触させることに
より実行される。
理する(ステップS14)。この現像処理は、現像処理
装置26を図1において二点鎖線で示す退避位置から実
線で示す現像処理位置まで上昇させた後、第1の版胴1
1とともに回転する印刷版Pに対して、現像部371の
現像ローラ374、定着部372の定着ローラおよび絞
り部373の絞りローラ376を順次接触させることに
より実行される。
【0146】上記現像処理が終了すれば、第1の版胴1
1を図1において実線で示す第1の印刷位置まで移動さ
せる(ステップS15)。
1を図1において実線で示す第1の印刷位置まで移動さ
せる(ステップS15)。
【0147】続いて、上記ステップS11〜15と同様
の動作により、第2の版胴12の外周に保持される印刷
版Pに対する製版工程を実行する(ステップS16〜2
0)。 そして、第1、第2の版胴11、12の外周に
保持される印刷版Pへの製版が終了すれば、製版工程を
終了する。
の動作により、第2の版胴12の外周に保持される印刷
版Pに対する製版工程を実行する(ステップS16〜2
0)。 そして、第1、第2の版胴11、12の外周に
保持される印刷版Pへの製版が終了すれば、製版工程を
終了する。
【0148】再度図27を参照して、製版工程が完了す
れば、第1、第2の版胴11、12上の印刷版Pを用い
て印刷用紙に印刷を行う印刷工程を実行する(ステップ
S2)。この印刷工程は、次のようにして実行される。
れば、第1、第2の版胴11、12上の印刷版Pを用い
て印刷用紙に印刷を行う印刷工程を実行する(ステップ
S2)。この印刷工程は、次のようにして実行される。
【0149】すなわち、先ず、各湿し水供給装置21お
よび各インキ供給装置20を第1、第2の版胴11、1
2上に保持された印刷版Pのうちの対応する画像領域と
のみ当接させる。これにより、各画像領域67a、67
b、67c、67dには対応する各湿し水供給装置21
および各インキ供給装置20から湿し水とインキとが供
給される。そして、印刷版Pに供給されたインキは、第
1、第2のブランケット胴13、14の対応する領域に
転写される。
よび各インキ供給装置20を第1、第2の版胴11、1
2上に保持された印刷版Pのうちの対応する画像領域と
のみ当接させる。これにより、各画像領域67a、67
b、67c、67dには対応する各湿し水供給装置21
および各インキ供給装置20から湿し水とインキとが供
給される。そして、印刷版Pに供給されたインキは、第
1、第2のブランケット胴13、14の対応する領域に
転写される。
【0150】そして、印刷用紙を給紙胴16に供給す
る。この印刷用紙は、給紙胴16から圧胴15に渡され
る。この状態で、圧胴15が回転を続けると、圧胴15
は、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブ
ランケット胴13、14の1/2の直径を有することか
ら、圧胴15の外周部に保持された印刷用紙には、その
1回転目においてブラックとシアンのインキが、また、
その2回転目においてマゼンタとイエローのインキが転
写される。
る。この印刷用紙は、給紙胴16から圧胴15に渡され
る。この状態で、圧胴15が回転を続けると、圧胴15
は、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブ
ランケット胴13、14の1/2の直径を有することか
ら、圧胴15の外周部に保持された印刷用紙には、その
1回転目においてブラックとシアンのインキが、また、
その2回転目においてマゼンタとイエローのインキが転
写される。
【0151】このようにして、4色の印刷が終了した印
刷用紙の先端部は、圧胴15から排紙胴17に渡され
る。そして、4色の印刷が終了した印刷用紙は、一対の
チェーン19の駆動により、排紙胴17のグリッパとと
もに排紙部28上まで搬送されて排出される。
刷用紙の先端部は、圧胴15から排紙胴17に渡され
る。そして、4色の印刷が終了した印刷用紙は、一対の
チェーン19の駆動により、排紙胴17のグリッパとと
もに排紙部28上まで搬送されて排出される。
【0152】印刷工程が終了すれば、印刷に使用した印
刷版Pを排出する(ステップS3)。この印刷版Pの排
出を行うためには、最初に第1の版胴11を、図1にお
いて二点鎖線で示す画像記録位置に移動させる。そし
て、第1の版胴11を反時計回りに回転させるととも
に、第1の版胴11上に保持された印刷版Pの端部を爪
機構73により剥がした後、この印刷版Pをコンベア機
構69により案内して、排出カセット68内に排出す
る。そして、第1の版胴11を第1の印刷位置に復帰さ
せた後、第2の版胴12を第2の印刷位置から画像記録
位置に移動させ、上記同様の動作を実行することによ
り、第2の版胴12上に保持された印刷版Pを排出カセ
ット68内に排出する。
刷版Pを排出する(ステップS3)。この印刷版Pの排
出を行うためには、最初に第1の版胴11を、図1にお
いて二点鎖線で示す画像記録位置に移動させる。そし
て、第1の版胴11を反時計回りに回転させるととも
に、第1の版胴11上に保持された印刷版Pの端部を爪
機構73により剥がした後、この印刷版Pをコンベア機
構69により案内して、排出カセット68内に排出す
る。そして、第1の版胴11を第1の印刷位置に復帰さ
せた後、第2の版胴12を第2の印刷位置から画像記録
位置に移動させ、上記同様の動作を実行することによ
り、第2の版胴12上に保持された印刷版Pを排出カセ
ット68内に排出する。
【0153】印刷版Pの排出工程が完了すれば、ブラン
ケット胴洗浄装置29により第1、第2のブランケット
胴13、14を洗浄する(ステップS4)。
ケット胴洗浄装置29により第1、第2のブランケット
胴13、14を洗浄する(ステップS4)。
【0154】第1、第2のブランケット胴13、14の
洗浄が終了すれば、さらに別の印刷物の印刷作業を行う
か否かを確認する(ステップS5)。他の印刷作業を行
う場合には、ステップ1〜4の動作を繰り返す。
洗浄が終了すれば、さらに別の印刷物の印刷作業を行う
か否かを確認する(ステップS5)。他の印刷作業を行
う場合には、ステップ1〜4の動作を繰り返す。
【0155】印刷作業が終了した場合には、インキの洗
浄を行う(ステップS6)。このインキの洗浄は、各イ
ンキ供給装置20に配設された図示しないインキ洗浄装
置により、各インキ供給装置20におけるインキローラ
71やインキつぼ72に付着するインキを除去および洗
浄することにより実行される。
浄を行う(ステップS6)。このインキの洗浄は、各イ
ンキ供給装置20に配設された図示しないインキ洗浄装
置により、各インキ供給装置20におけるインキローラ
71やインキつぼ72に付着するインキを除去および洗
浄することにより実行される。
【0156】インキの洗浄工程が終了すれば、全ての工
程を完了する。
程を完了する。
【0157】なお、上述した実施の形態においては、第
1の版胴11または第2の版胴12の外周部に保持した
印刷版Pに対して現像処理を行う場合について説明した
が、例えば特開平9−123402号公報や特開平9−
131855号公報等に記載された印刷装置のように、
圧胴や製版胴等の版胴以外の胴の外周部に保持した印刷
版に対して現像処理を行う印刷装置にこの発明を適用す
ることも可能である。
1の版胴11または第2の版胴12の外周部に保持した
印刷版Pに対して現像処理を行う場合について説明した
が、例えば特開平9−123402号公報や特開平9−
131855号公報等に記載された印刷装置のように、
圧胴や製版胴等の版胴以外の胴の外周部に保持した印刷
版に対して現像処理を行う印刷装置にこの発明を適用す
ることも可能である。
【0158】また、上述した実施の形態においては、現
像液を絞りローラ376により絞った後、定着液を塗布
するように構成しているが、印刷版Pに塗布された現像
液を直接定着ローラ375により絞り、かつ、定着液の
塗布を行うようにしてもよい。すなわち、定着ローラ3
75自体をこの発明における現像液の絞りローラとして
用いてもよい。
像液を絞りローラ376により絞った後、定着液を塗布
するように構成しているが、印刷版Pに塗布された現像
液を直接定着ローラ375により絞り、かつ、定着液の
塗布を行うようにしてもよい。すなわち、定着ローラ3
75自体をこの発明における現像液の絞りローラとして
用いてもよい。
【0159】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、胴に保
持された印刷版が現像ローラと当接することにより現像
液を塗布された後、絞りローラと当接するまでの時間
と、現像液による印刷版の現像処理に要する時間とが同
一となるように、胴を回転させる胴回転機構を備えたこ
とから、印刷版の現像時間と現像液による印刷版の現像
処理に要する時間とを一致させることが可能となる。こ
のため、印刷版を適切に現像処理することができる。
持された印刷版が現像ローラと当接することにより現像
液を塗布された後、絞りローラと当接するまでの時間
と、現像液による印刷版の現像処理に要する時間とが同
一となるように、胴を回転させる胴回転機構を備えたこ
とから、印刷版の現像時間と現像液による印刷版の現像
処理に要する時間とを一致させることが可能となる。こ
のため、印刷版を適切に現像処理することができる。
【0160】請求項2に記載の発明によれば、胴に保持
された印刷版が現像ローラと当接することにより現像液
を塗布された後、絞りローラと当接するまでに胴が回転
する角度を[θ]とし、現像液による印刷版の現像処理
に要する時間を[T]とした場合、胴回転機構は胴を
[θ/T]の回転角速度で回転させることから、胴を常
に一定の速度で回転させながら現像処理を行うことが可
能となる。
された印刷版が現像ローラと当接することにより現像液
を塗布された後、絞りローラと当接するまでに胴が回転
する角度を[θ]とし、現像液による印刷版の現像処理
に要する時間を[T]とした場合、胴回転機構は胴を
[θ/T]の回転角速度で回転させることから、胴を常
に一定の速度で回転させながら現像処理を行うことが可
能となる。
【0161】請求項3に記載の発明によれば、胴に保持
されて回転する印刷版に対し画像記録装置により画像を
記録する画像記録行程と、胴に保持されて画像を記録さ
れた印刷版に対して現像ローラを当接させることにより
印刷版に現像液を塗布する現像液塗布行程と、現像ロー
ラにより印刷版に現像液が塗布された後、現像液による
印刷版の現像処理に要する時間が経過した後に、印刷版
の上面に絞りローラを当接させて、印刷版から現像液を
除去する現像液除去行程とを備えたことから、印刷版の
現像時間と現像液による印刷版の現像処理に要する時間
とを一致させることが可能となる。このため、印刷版を
適切に現像処理することができる。
されて回転する印刷版に対し画像記録装置により画像を
記録する画像記録行程と、胴に保持されて画像を記録さ
れた印刷版に対して現像ローラを当接させることにより
印刷版に現像液を塗布する現像液塗布行程と、現像ロー
ラにより印刷版に現像液が塗布された後、現像液による
印刷版の現像処理に要する時間が経過した後に、印刷版
の上面に絞りローラを当接させて、印刷版から現像液を
除去する現像液除去行程とを備えたことから、印刷版の
現像時間と現像液による印刷版の現像処理に要する時間
とを一致させることが可能となる。このため、印刷版を
適切に現像処理することができる。
【0162】請求項4に記載の発明によれば、胴に保持
された印刷版が現像ローラと当接することにより現像液
を塗布された後、絞りローラと当接するまでに胴が回転
する角度を[θ]とし、現像液による印刷版の現像処理
に要する時間を[T]とした場合、胴回転機構は、現像
液塗布行程および現像液除去行程において胴を[θ/
T]の回転角速度で回転させることから、胴を常に一定
の速度で回転させながら現像処理を行うことが可能とな
る。
された印刷版が現像ローラと当接することにより現像液
を塗布された後、絞りローラと当接するまでに胴が回転
する角度を[θ]とし、現像液による印刷版の現像処理
に要する時間を[T]とした場合、胴回転機構は、現像
液塗布行程および現像液除去行程において胴を[θ/
T]の回転角速度で回転させることから、胴を常に一定
の速度で回転させながら現像処理を行うことが可能とな
る。
【図1】この発明に係る印刷装置の側面概要図である。
【図2】第1、第2の版胴移動機構31、32の正面図
である。
である。
【図3】第1の版胴移動機構31における軸受部33付
近を示す側断面図である。
近を示す側断面図である。
【図4】第1の版胴11に配設された回転防止部材47
と第1の印刷位置に配設された解除部材48との関係を
示す概要図である。
と第1の印刷位置に配設された解除部材48との関係を
示す概要図である。
【図5】第1の版胴11に配設された回転防止部材47
と第1の印刷位置に配設された解除部材48との関係を
示す概要図である。
と第1の印刷位置に配設された解除部材48との関係を
示す概要図である。
【図6】第1の版胴11に配設された回転防止部材47
と第1の印刷位置に配設された解除部材48との関係を
示す概要図である。
と第1の印刷位置に配設された解除部材48との関係を
示す概要図である。
【図7】第1の版胴11に配設された回転防止部材47
と画像記録位置に配設された解除部材49とを示す概要
図である。
と画像記録位置に配設された解除部材49とを示す概要
図である。
【図8】版胴回転機構30付近の正面図である。
【図9】図8の要部を示す側断面図である。
【図10】印刷版P上における画像領域67の配置を示
す説明図である。
す説明図である。
【図11】第1のブランケット胴13の胴入れ機構を示
す概要図である。
す概要図である。
【図12】印刷装置の主要な電気的構成を示すブロック
図である。
図である。
【図13】現像処理装置26を示す側面概要図である。
【図14】現像槽421における現像液の循環機構を示
す概要図である。
す概要図である。
【図15】現像処理装置移動機構378をローラ移動機
構とともに示す側面図である。
構とともに示す側面図である。
【図16】現像処理装置移動機構378の平面図であ
る。
る。
【図17】ローラ回転機構の要部を示す正面図である。
【図18】ローラ回転機構の要部を示す側面図である。
【図19】ブラシローラ377を回転駆動するモータ4
76付近を示す正面図である。
76付近を示す正面図である。
【図20】カム457によるアーム448、451、4
53の揺動動作を示す説明図である。
53の揺動動作を示す説明図である。
【図21】カム457によるアーム448、451、4
53の揺動動作を示す説明図である。
53の揺動動作を示す説明図である。
【図22】カム457によるアーム448、451、4
53の揺動動作を示す説明図である。
53の揺動動作を示す説明図である。
【図23】カム457によるアーム448、451、4
53の揺動動作を示す説明図である。
53の揺動動作を示す説明図である。
【図24】カム457によるアーム448、451、4
53の揺動動作を示す説明図である。
53の揺動動作を示す説明図である。
【図25】現像ローラ374による現像液の塗布動作を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図26】現像ローラ374と絞りローラ376との離
隔角度を示す説明図である。
隔角度を示す説明図である。
【図27】印刷装置による製版および印刷動作の概要を
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
【図28】製版工程を示すフローチャートである。
11 第1の版胴
12 第2の版胴
13 第1のブランケット胴
14 第2のブランケット胴
15 圧胴
16 給紙胴
17 排紙胴
20 インキ供給装置
21 湿し水供給装置
23 給版部
24 排版部
25 画像記録装置
26 現像処理装置
27 給紙部
28 排紙部
30 版胴回転機構
31 第1の版胴移動機構
32 第2の版胴移動機構
371 現像部
372 定着部
373 絞り部
374 現像ローラ
375 定着ローラ
376 絞りローラ
377 ブラシローラ
421 現像槽
422 定着槽
423 洗浄槽
P 印刷版
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B41F 7/02
B41C 1/10
Claims (4)
- 【請求項1】 印刷版に画像の記録と現像処理とを行っ
て製版した後、この印刷版にインキを供給して印刷を行
う印刷装置であって、 印刷版をその外周部に保持する胴と、 前記胴に保持された印刷版に画像を記録する画像記録装
置と、 現像液を貯留する現像液槽と、前記現像液槽に貯留され
た現像液を前記胴の外周部に保持された印刷版に塗布す
るための印刷版に当接する塗布位置と当該塗布位置から
離隔した退避位置とを往復移動可能な現像ローラと、前
記現像ローラにより前記胴に保持された印刷版に塗布さ
れた現像液を絞り取るための印刷版に当接する絞り位置
と当該絞り位置から離隔した退避位置とを往復移動可能
な絞りローラとを有する現像処理装置と、 前記胴に保持された印刷版が前記現像ローラと当接する
ことにより現像液を塗布された後、前記絞りローラと当
接するまでの時間と、前記現像液による前記印刷版の現
像処理に要する時間とが同一となるように、前記胴を回
転させる胴回転機構と、 を備えたことを特徴とする印刷装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の印刷装置において、 前記胴に保持された印刷版が前記現像ローラと当接する
ことにより現像液を塗布された後、前記絞りローラと当
接するまでに前記胴が回転する角度を[θ]とし、前記
現像液による前記印刷版の現像処理に要する時間を
[T]とした場合、前記胴回転機構は前記胴を[θ/
T]の回転角速度で回転させる印刷装置。 - 【請求項3】 印刷版に画像の記録と現像処理とを行っ
て製版した後、この印刷版にインキを供給して印刷を行
う印刷装置に使用する印刷版の現像処理方法であって、 印刷版をその外周部に保持した胴を胴回転機構により回
転させる行程と、 前記胴に保持されて回転する印刷版に対し、画像記録装
置により画像を記録する画像記録行程と、 前記胴に保持されて画像を記録された印刷版に対して現
像ローラを当接させることにより、前記印刷版に現像液
を塗布する現像液塗布行程と、 前記現像ローラにより印刷版に現像液が塗布された後、
前記現像液による印刷版の現像処理に要する時間が経過
した後に、前記印刷版の上面に絞りローラを当接させ
て、印刷版から現像液を除去する現像液除去行程と、 を備えたことを特徴とする印刷装置に使用する印刷版の
現像処理方法。 - 【請求項4】 請求項3に記載の印刷装置に使用する印
刷版の現像処理方法において、 前記胴に保持された印刷版が前記現像ローラと当接する
ことにより現像液を塗布された後、前記絞りローラと当
接するまでに前記胴が回転する角度を[θ]とし、前記
現像液による前記印刷版の現像処理に要する時間を
[T]とした場合、前記胴回転機構は、前記現像液塗布
行程および前記現像液除去行程において前記胴を[θ/
T]の回転角速度で回転させる印刷装置に使用する印刷
版の現像処理方法。
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- 1997-09-30 JP JP28448797A patent/JP3435323B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1998
- 1998-09-18 US US09/156,690 patent/US6138566A/en not_active Expired - Fee Related
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