JP3420656B2 - 狭隘部自動間隙計測器 - Google Patents
狭隘部自動間隙計測器Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、狭隘部の間隙を計測す
る狭隘部自動間隙計測器に係り、特に、蒸気タービンの
ロータとノズル隔板の内径部の間の芯計測等に好適な狭
隘部自動間隙計測器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、手も届かず、見ることもでき
ないような狭隘部の間隙を計測する必要が生じた場合、
その計測に各種の工夫がなされている。 【0003】例えば、蒸気タービンにおいては、図9に
示すように、ロータ1とノズル隔板2の内径部の間の芯
計測において、ロータ1の真下の間隙を計測する場合、
計測位置の間隙に相当する直径の計測用平行丸ピン3
に、フレキシビリティーに富んだ細長い丸棒4を取付け
た道具を用いて間隙の計測を行っている。 【0004】すなわち、まず、丸棒4の柄を計測員5が
持ち、平行丸ピン3を、ロータ1と平行に保ちながら、
ノズル隔板2側の内径に添わせて、真下に位置させ、反
対側に立つもう一人の計測補助員6が、平行丸ピン3で
不足する分の厚さのライナーシム7を何枚か組合せ挿入
する。そして、計測員5は平行丸ピン3をライナーシム
7の上に乗せ、長年の経験と勘で、その堅さから、ライ
ナーシム7の厚さを調整させ、平行丸ピン3の直径とラ
イナーシム7の厚さの合計を計測寸法としている。 【0005】しかしながら、このような方法では、次の
ような問題点が有った。 【0006】(1)平行丸ピン3を常に,ロータ1に平
行に保持できないため、精度が落ちるのみならず、平行
丸ピン3が斜になり動かなくなる場合もある。 【0007】(2)適切な堅さか、計測員5の勘が頼り
のため、計測精度に問題が有った。 (3)計測に時間がかかる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】上述したように、蒸気
タービンのロータとノズル隔板の内径部の間の間隙等、
狭隘部の間隙を計測する場合、従来においては、計測精
度が悪く信頼性に欠ける、計測に人手と熟練を要する、
計測に時間がかかる等の問題があった。 【0009】本発明は、かかる従来の事情に対処してな
されたもので、狭隘部の間隙を、熟練を要することなく
容易に、短時間で、精度良く計測することができ、狭隘
部間隙計測の省力化と信頼性の向上を図ることのできる
狭隘部自動間隙計測器を提供しようとするものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の狭隘
部自動間隙計測器は、狭隘部の下側面に沿って移動可能
とするガイド部材と、前記狭隘部の上側面に当接される
伸縮自在のセンサとを備え、このセンサの伸縮状態から
前記狭隘部の間隙を計測する検出部と、前記検出部に接
続され、当該検出部を前記狭隘部内の所望位置に挿入可
能とする屈曲自在のフレキシブルアームと、前記検出部
による間隙計測を遠隔操作により実行するための操作部
と、前記検出部が水平な状態になることを検知する真下
検出機構と、前記検出部による間隙計測の結果および前
記真下検出機構で検出された出力とを遠隔位置において
表示するための表示部とを具備したことを特徴とする。 【0011】 【作用】上記構成の本発明の狭隘部自動間隙計測器で
は、間隙の測定を行う狭隘部に、フレキシブルアームに
よって検出部を挿入し、操作部によって遠隔操作により
検出部の伸縮自在のセンサによる間隙計測を行って、表
示部にこの結果を表示させることができる。 【0012】したがって、熟練を要することなく容易
に、短時間で、精度良く狭隘部の間隙を計測することが
でき、狭隘部間隙計測の省力化と信頼性の向上を図るこ
とができる。 【0013】 【実施例】以下、図面を参照して、本発明の狭隘部自動
間隙計測器の詳細を、一実施例について説明する。 【0014】図1は、本発明の一実施例の狭隘部自動間
隙計測器の全体構成を示すもので、同図において10
は、狭隘部に挿入される検出器である。この検出器10
には、フレキシブルアーム11の一端が接続されてお
り、フレキシブルアーム11の他端には、検出器10を
遠隔操作するための手元スイッチ12が設けられてい
る。また、検出器10の計測信号は、表示器13に入力
されるようになっており、この表示器13において計測
信号がデジタル化され、表示される。この表示器13に
は、計測値表示窓が3つ設けられており、3点の計測結
果を表示可能とされ、さらに、プリンターを内蔵し、計
測結果をプリントアウトできるようになっている。 【0015】図2は、本実施例の狭隘部自動間隙計測器
で計測するのに好適な、蒸気タービンのロータ1とノズ
ル隔板2の内径部の間の芯計測における間隙の計測位置
を示すもので、芯計測における間隙の計測では、同図に
示す左右両側、及び下部の3点A、B、Cにおいて計測
が行われる。本実施例では、フレキシブルアーム11を
用いて、検出器10を上記測定位置に挿入する。このた
め、フレキシブルアーム11は、蒸気タービンのロータ
1の径の大小に合わせて自由に曲る必要が有り、又検出
器10を挿入するときは、強く押しても、曲がらないだ
けの腰の強いものとする必要がある。また、このフレキ
シブルアーム11の内部には、データ信号用ケーブルと
光ファイバーケーブルが内蔵されている。 【0016】次に、上記検出器10の構成について、さ
らに詳細に説明する。 【0017】図3、図4は、検出器10を、蒸気タービ
ンのノズル隔板2に装着し、ロータ1との間隙を計測し
ている状態を示している。これらの図に示すように、検
出器10は、基台21を備えており、この基台21の両
側部には、上部ガイドローラ22が設けられている。ま
た、基台21の下部には、コイル状に形成されたスプリ
ング23を介して、下部ガイドローラ24が設けられた
下部ガイドローラ支持部材25が、図中上下方向に移動
自在に基台21に係止されている。 【0018】そして、下部ガイドローラ24がノズル隔
板2又はパッキンケーシングのラビリンス取付溝2a内
に位置し、上部ガイドローラ22がノズル隔板2の内径
部に位置するようこれらの上部及び下部ガイドローラ2
2,24を配置することにより、スプリング23の弾性
力によって、上部及び下部ガイドローラ22,24の間
にノズル隔板2の端部が挟持され、上部ガイドローラ2
2がノズル隔板2の内径に密着した状態に保持されるよ
うになっている。そして、この状態で、フレキシブルア
ーム11による遠隔操作により、検出器10を所望の計
測位置に移動可能に構成されている。 【0019】また、基台21の上部には、センサ支持台
26が設けられており、このセンサ支持台26の上部に
その先端部が突出するようセンサ27が配設されてい
る。このセンサ27は、スプリング27aによって弾性
的に上下動自在に係止された検出接触子27bを具備し
ており、この検出接触子27bの動きを、検出接触子2
7bの下部に設けられた検出ロッド27cを介して差動
トランス27dで検出することにより、間隙計測を行え
るよう構成されている。 【0020】すなわち、スプリング27aによって検出
接触子27bが上部に向かって付勢され、これによっ
て、検出接触子27bの上端がロータ1の外径に当接さ
れた状態となり、一方、前述したように上部ガイドロー
ラ22がノズル隔板2の内径に密着した状態に保持され
ていることから、検出接触子27bの位置は、ロータ1
とノズル隔板2との間隙の大きさに応じて変化し、この
変化を検出ロッド27cを介して差動トランス27dで
電気信号に変換し、これらの間隙の幅を計測可能とされ
ている。 【0021】差動トランス27dからの電気信号は、フ
レキシブルアーム11内のリード線によって導出され、
図5に示す手元スイッチ12の測定スイッチ12aを押
すことにより、測定データとして図6に示す表示器13
の表示窓13aに測定値がデジタル表示されるよう構成
されている。 【0022】なお、図5において、12bはプリンター
スイッチ、12cはリセットスイッチ、12dは差スイ
ッチ、12eは真下表示ランプである。また、図6にお
いて、13bはプリンタースイッチ、13cはリセット
スイッチ、13dは電源スイッチ、13eはプリンタで
ある。上記差スイッチ12dは、測定した3点の間隙の
相対差を表示させるためのものであり、これによって、
ロータ1に対するノズル隔板2の芯の位置を簡単に得る
ことができる。 【0023】また、上述したセンサ支持台26には、真
下検出機構28が設けられている。この真下検出機構2
8は、図7に示すように、支軸28aの回りに回動自在
とされ、検出穴28bを穿設された真下検出重り28
c、この真下検出重り28cの両側に検出穴28bを挟
んで対向するよう設けられた光ファイバーケーブル28
d、28eから構成されている。 【0024】そして、検出器10が、ロータ1の真下に
位置し、検出器10が水平になると、真下検出重り28
cの検出穴28bを介して、光ファイバーケーブル28
d、28eの一方から他方へ光が到達し、これによっ
て、検出器10が、ロータ1の真下に位置したことを検
知できるように構成されている。この検出結果は、上記
した手元スイッチ12の真下表示ランプ12eに表示さ
れる。 【0025】また、上述したセンサ支持台26は、基台
21に対し、ジャッキングボルト29、固定ボルト30
を介して支持されており、基台21からの高さをジャッ
キングボルト29で調整し、固定ボルト30で固定する
ように構成されている。これは、本装置によって測定可
能な狭隘部の間隙幅は、センサ27のストロークによっ
て制限されるため、基台21に対してセンサ支持台26
を上昇可能とすることにより、さらに、測定可能な範囲
を拡大するためのものである。 【0026】次に、上記構成のこの実施例の狭隘部自動
間隙計測器を用いた計測手順についてさらに具体的に説
明する。 【0027】まず、計測器10を、ロータ1とノズル隔
板2との間隙に挿入して、一方の側部の計測点に配置
し、手元スイッチ12の測定スイッチ12aを押す。 【0028】この計測点の読み値が入力されたら、次
に、フレキシブルアーム11により、検出器10をロー
タ1の真下まで挿入する。検出器10が真下に位置する
と、真下検出重り28cの検出穴28bが光ファイバー
ケーブル28d、28eの軸芯に一致し、真下表示ラン
プ12eが点灯するので、ここで、再び測定スイッチ1
2aを押す。 【0029】そして、計測点の読み値が入力されたら、
フレキシブルアーム11により、更に検出器10を押し
進め、反対側の側部の計測点である水平近傍位置まで移
動させ、再度測定スイッチ12aを押しデータを入力す
る。 【0030】入力された左右及び下の読み値は、表示器
13の3つの表示窓13aにデジタル表示される。ま
た、差スイッチ12dの操作により、測定した3点の間
隙の相対差を表示させることができ、これによって、ロ
ータ1に対するノズル隔板2の芯の位置を簡単に得るこ
とができる。 【0031】表示された読み値及び相対差の値は、それ
ぞれ表示されている時は、いつでもプリンタースイッチ
12b,13bの操作により、プリントアウトすること
ができる。 【0032】以上のように構成されたこの実施例の狭隘
部自動間隙計測器では、以下のような効果を得ることが
できる。 【0033】従来の計測方法では、下部の計測値が0.
1mm以内の精度を要求するのは困難であったが、本実
施例では、0.02mmの精度で計測でき、精度の向
上、計測値の信頼性を向上させることができる。 【0034】計測は遠隔操作が可能なため、従来二人作
業であったのが一人で計測可能となり、省力化できる。 【0035】従来方法では、計測時間が、1段落(左、
右、下の3点計測)について10分以上かかっていた
が、本実施例では、1分間で計測でき、計測時間を1/
10に短縮できる。 【0036】従来方法は経験と勘で計測するため、相当
の習熟度が必要であり、所謂熟練者でないと計測できな
かったが、本実施例によれば、誰でも、その場で機器の
操作方法を聞いて、すぐに精度の高い計測ができる。 【0037】なお、上記実施例では、本発明を、蒸気タ
ービンのロータ1とノズル隔板2との間隙の計測に適用
した例について説明したが、本発明はかかる実施例に限
定されるものではなく、あらゆる狭隘部の間隙計測に適
用できる。例えば、図8に示す如く、検出器10のガイ
ドローラ40を平面走行用に変えることにより、機器や
橋脚等の構造物の互に向き合った二平面(平面a及び平
面b)間の寸法及び平行度を計測することができる。 【0038】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の狭隘部自
動間隙計測器によれば、狭隘部の間隙を、熟練を要する
ことなく容易に、短時間で、精度良く計測することがで
き、狭隘部間隙計測の省力化と信頼性の向上を図ること
ができる。
る狭隘部自動間隙計測器に係り、特に、蒸気タービンの
ロータとノズル隔板の内径部の間の芯計測等に好適な狭
隘部自動間隙計測器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、手も届かず、見ることもでき
ないような狭隘部の間隙を計測する必要が生じた場合、
その計測に各種の工夫がなされている。 【0003】例えば、蒸気タービンにおいては、図9に
示すように、ロータ1とノズル隔板2の内径部の間の芯
計測において、ロータ1の真下の間隙を計測する場合、
計測位置の間隙に相当する直径の計測用平行丸ピン3
に、フレキシビリティーに富んだ細長い丸棒4を取付け
た道具を用いて間隙の計測を行っている。 【0004】すなわち、まず、丸棒4の柄を計測員5が
持ち、平行丸ピン3を、ロータ1と平行に保ちながら、
ノズル隔板2側の内径に添わせて、真下に位置させ、反
対側に立つもう一人の計測補助員6が、平行丸ピン3で
不足する分の厚さのライナーシム7を何枚か組合せ挿入
する。そして、計測員5は平行丸ピン3をライナーシム
7の上に乗せ、長年の経験と勘で、その堅さから、ライ
ナーシム7の厚さを調整させ、平行丸ピン3の直径とラ
イナーシム7の厚さの合計を計測寸法としている。 【0005】しかしながら、このような方法では、次の
ような問題点が有った。 【0006】(1)平行丸ピン3を常に,ロータ1に平
行に保持できないため、精度が落ちるのみならず、平行
丸ピン3が斜になり動かなくなる場合もある。 【0007】(2)適切な堅さか、計測員5の勘が頼り
のため、計測精度に問題が有った。 (3)計測に時間がかかる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】上述したように、蒸気
タービンのロータとノズル隔板の内径部の間の間隙等、
狭隘部の間隙を計測する場合、従来においては、計測精
度が悪く信頼性に欠ける、計測に人手と熟練を要する、
計測に時間がかかる等の問題があった。 【0009】本発明は、かかる従来の事情に対処してな
されたもので、狭隘部の間隙を、熟練を要することなく
容易に、短時間で、精度良く計測することができ、狭隘
部間隙計測の省力化と信頼性の向上を図ることのできる
狭隘部自動間隙計測器を提供しようとするものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の狭隘
部自動間隙計測器は、狭隘部の下側面に沿って移動可能
とするガイド部材と、前記狭隘部の上側面に当接される
伸縮自在のセンサとを備え、このセンサの伸縮状態から
前記狭隘部の間隙を計測する検出部と、前記検出部に接
続され、当該検出部を前記狭隘部内の所望位置に挿入可
能とする屈曲自在のフレキシブルアームと、前記検出部
による間隙計測を遠隔操作により実行するための操作部
と、前記検出部が水平な状態になることを検知する真下
検出機構と、前記検出部による間隙計測の結果および前
記真下検出機構で検出された出力とを遠隔位置において
表示するための表示部とを具備したことを特徴とする。 【0011】 【作用】上記構成の本発明の狭隘部自動間隙計測器で
は、間隙の測定を行う狭隘部に、フレキシブルアームに
よって検出部を挿入し、操作部によって遠隔操作により
検出部の伸縮自在のセンサによる間隙計測を行って、表
示部にこの結果を表示させることができる。 【0012】したがって、熟練を要することなく容易
に、短時間で、精度良く狭隘部の間隙を計測することが
でき、狭隘部間隙計測の省力化と信頼性の向上を図るこ
とができる。 【0013】 【実施例】以下、図面を参照して、本発明の狭隘部自動
間隙計測器の詳細を、一実施例について説明する。 【0014】図1は、本発明の一実施例の狭隘部自動間
隙計測器の全体構成を示すもので、同図において10
は、狭隘部に挿入される検出器である。この検出器10
には、フレキシブルアーム11の一端が接続されてお
り、フレキシブルアーム11の他端には、検出器10を
遠隔操作するための手元スイッチ12が設けられてい
る。また、検出器10の計測信号は、表示器13に入力
されるようになっており、この表示器13において計測
信号がデジタル化され、表示される。この表示器13に
は、計測値表示窓が3つ設けられており、3点の計測結
果を表示可能とされ、さらに、プリンターを内蔵し、計
測結果をプリントアウトできるようになっている。 【0015】図2は、本実施例の狭隘部自動間隙計測器
で計測するのに好適な、蒸気タービンのロータ1とノズ
ル隔板2の内径部の間の芯計測における間隙の計測位置
を示すもので、芯計測における間隙の計測では、同図に
示す左右両側、及び下部の3点A、B、Cにおいて計測
が行われる。本実施例では、フレキシブルアーム11を
用いて、検出器10を上記測定位置に挿入する。このた
め、フレキシブルアーム11は、蒸気タービンのロータ
1の径の大小に合わせて自由に曲る必要が有り、又検出
器10を挿入するときは、強く押しても、曲がらないだ
けの腰の強いものとする必要がある。また、このフレキ
シブルアーム11の内部には、データ信号用ケーブルと
光ファイバーケーブルが内蔵されている。 【0016】次に、上記検出器10の構成について、さ
らに詳細に説明する。 【0017】図3、図4は、検出器10を、蒸気タービ
ンのノズル隔板2に装着し、ロータ1との間隙を計測し
ている状態を示している。これらの図に示すように、検
出器10は、基台21を備えており、この基台21の両
側部には、上部ガイドローラ22が設けられている。ま
た、基台21の下部には、コイル状に形成されたスプリ
ング23を介して、下部ガイドローラ24が設けられた
下部ガイドローラ支持部材25が、図中上下方向に移動
自在に基台21に係止されている。 【0018】そして、下部ガイドローラ24がノズル隔
板2又はパッキンケーシングのラビリンス取付溝2a内
に位置し、上部ガイドローラ22がノズル隔板2の内径
部に位置するようこれらの上部及び下部ガイドローラ2
2,24を配置することにより、スプリング23の弾性
力によって、上部及び下部ガイドローラ22,24の間
にノズル隔板2の端部が挟持され、上部ガイドローラ2
2がノズル隔板2の内径に密着した状態に保持されるよ
うになっている。そして、この状態で、フレキシブルア
ーム11による遠隔操作により、検出器10を所望の計
測位置に移動可能に構成されている。 【0019】また、基台21の上部には、センサ支持台
26が設けられており、このセンサ支持台26の上部に
その先端部が突出するようセンサ27が配設されてい
る。このセンサ27は、スプリング27aによって弾性
的に上下動自在に係止された検出接触子27bを具備し
ており、この検出接触子27bの動きを、検出接触子2
7bの下部に設けられた検出ロッド27cを介して差動
トランス27dで検出することにより、間隙計測を行え
るよう構成されている。 【0020】すなわち、スプリング27aによって検出
接触子27bが上部に向かって付勢され、これによっ
て、検出接触子27bの上端がロータ1の外径に当接さ
れた状態となり、一方、前述したように上部ガイドロー
ラ22がノズル隔板2の内径に密着した状態に保持され
ていることから、検出接触子27bの位置は、ロータ1
とノズル隔板2との間隙の大きさに応じて変化し、この
変化を検出ロッド27cを介して差動トランス27dで
電気信号に変換し、これらの間隙の幅を計測可能とされ
ている。 【0021】差動トランス27dからの電気信号は、フ
レキシブルアーム11内のリード線によって導出され、
図5に示す手元スイッチ12の測定スイッチ12aを押
すことにより、測定データとして図6に示す表示器13
の表示窓13aに測定値がデジタル表示されるよう構成
されている。 【0022】なお、図5において、12bはプリンター
スイッチ、12cはリセットスイッチ、12dは差スイ
ッチ、12eは真下表示ランプである。また、図6にお
いて、13bはプリンタースイッチ、13cはリセット
スイッチ、13dは電源スイッチ、13eはプリンタで
ある。上記差スイッチ12dは、測定した3点の間隙の
相対差を表示させるためのものであり、これによって、
ロータ1に対するノズル隔板2の芯の位置を簡単に得る
ことができる。 【0023】また、上述したセンサ支持台26には、真
下検出機構28が設けられている。この真下検出機構2
8は、図7に示すように、支軸28aの回りに回動自在
とされ、検出穴28bを穿設された真下検出重り28
c、この真下検出重り28cの両側に検出穴28bを挟
んで対向するよう設けられた光ファイバーケーブル28
d、28eから構成されている。 【0024】そして、検出器10が、ロータ1の真下に
位置し、検出器10が水平になると、真下検出重り28
cの検出穴28bを介して、光ファイバーケーブル28
d、28eの一方から他方へ光が到達し、これによっ
て、検出器10が、ロータ1の真下に位置したことを検
知できるように構成されている。この検出結果は、上記
した手元スイッチ12の真下表示ランプ12eに表示さ
れる。 【0025】また、上述したセンサ支持台26は、基台
21に対し、ジャッキングボルト29、固定ボルト30
を介して支持されており、基台21からの高さをジャッ
キングボルト29で調整し、固定ボルト30で固定する
ように構成されている。これは、本装置によって測定可
能な狭隘部の間隙幅は、センサ27のストロークによっ
て制限されるため、基台21に対してセンサ支持台26
を上昇可能とすることにより、さらに、測定可能な範囲
を拡大するためのものである。 【0026】次に、上記構成のこの実施例の狭隘部自動
間隙計測器を用いた計測手順についてさらに具体的に説
明する。 【0027】まず、計測器10を、ロータ1とノズル隔
板2との間隙に挿入して、一方の側部の計測点に配置
し、手元スイッチ12の測定スイッチ12aを押す。 【0028】この計測点の読み値が入力されたら、次
に、フレキシブルアーム11により、検出器10をロー
タ1の真下まで挿入する。検出器10が真下に位置する
と、真下検出重り28cの検出穴28bが光ファイバー
ケーブル28d、28eの軸芯に一致し、真下表示ラン
プ12eが点灯するので、ここで、再び測定スイッチ1
2aを押す。 【0029】そして、計測点の読み値が入力されたら、
フレキシブルアーム11により、更に検出器10を押し
進め、反対側の側部の計測点である水平近傍位置まで移
動させ、再度測定スイッチ12aを押しデータを入力す
る。 【0030】入力された左右及び下の読み値は、表示器
13の3つの表示窓13aにデジタル表示される。ま
た、差スイッチ12dの操作により、測定した3点の間
隙の相対差を表示させることができ、これによって、ロ
ータ1に対するノズル隔板2の芯の位置を簡単に得るこ
とができる。 【0031】表示された読み値及び相対差の値は、それ
ぞれ表示されている時は、いつでもプリンタースイッチ
12b,13bの操作により、プリントアウトすること
ができる。 【0032】以上のように構成されたこの実施例の狭隘
部自動間隙計測器では、以下のような効果を得ることが
できる。 【0033】従来の計測方法では、下部の計測値が0.
1mm以内の精度を要求するのは困難であったが、本実
施例では、0.02mmの精度で計測でき、精度の向
上、計測値の信頼性を向上させることができる。 【0034】計測は遠隔操作が可能なため、従来二人作
業であったのが一人で計測可能となり、省力化できる。 【0035】従来方法では、計測時間が、1段落(左、
右、下の3点計測)について10分以上かかっていた
が、本実施例では、1分間で計測でき、計測時間を1/
10に短縮できる。 【0036】従来方法は経験と勘で計測するため、相当
の習熟度が必要であり、所謂熟練者でないと計測できな
かったが、本実施例によれば、誰でも、その場で機器の
操作方法を聞いて、すぐに精度の高い計測ができる。 【0037】なお、上記実施例では、本発明を、蒸気タ
ービンのロータ1とノズル隔板2との間隙の計測に適用
した例について説明したが、本発明はかかる実施例に限
定されるものではなく、あらゆる狭隘部の間隙計測に適
用できる。例えば、図8に示す如く、検出器10のガイ
ドローラ40を平面走行用に変えることにより、機器や
橋脚等の構造物の互に向き合った二平面(平面a及び平
面b)間の寸法及び平行度を計測することができる。 【0038】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の狭隘部自
動間隙計測器によれば、狭隘部の間隙を、熟練を要する
ことなく容易に、短時間で、精度良く計測することがで
き、狭隘部間隙計測の省力化と信頼性の向上を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の狭隘部自動間隙計測器の構
成を示す図。 【図2】計測位置の例を説明するための図。 【図3】図1の検出器の構成を示す図。 【図4】図1の検出器の構成を示す図。 【図5】図1の手元スイッチの構成を示す図。 【図6】図1の表示器の構成を示す図。 【図7】図1の真下検出器の構成を示す図。 【図8】他の実施例の構成を示す図。 【図9】従来の計測方法を説明するための図。 【符号の説明】 10……検出器 11……フレキシブルアーム 12……手元スイッチ 13……表示器
成を示す図。 【図2】計測位置の例を説明するための図。 【図3】図1の検出器の構成を示す図。 【図4】図1の検出器の構成を示す図。 【図5】図1の手元スイッチの構成を示す図。 【図6】図1の表示器の構成を示す図。 【図7】図1の真下検出器の構成を示す図。 【図8】他の実施例の構成を示す図。 【図9】従来の計測方法を説明するための図。 【符号の説明】 10……検出器 11……フレキシブルアーム 12……手元スイッチ 13……表示器
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 狭隘部の下側面に沿って移動可能とする
ガイド部材と、前記狭隘部の上側面に当接される伸縮自
在のセンサとを備え、このセンサの伸縮状態から前記狭
隘部の間隙を計測する検出部と、 前記検出部に接続され、当該検出部を前記狭隘部内の所
望位置に挿入可能とする屈曲自在のフレキシブルアーム
と、 前記検出部による間隙計測を遠隔操作により実行するた
めの操作部と、前記検出部が水平な状態になることを検知する真下検出
機構と、 前記検出部による間隙計測の結果および前記真下検出機
構で検出された出力とを遠隔位置において表示するため
の表示部とを具備したことを特徴とする狭隘部自動間隙
計測器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16197195A JP3420656B2 (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | 狭隘部自動間隙計測器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16197195A JP3420656B2 (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | 狭隘部自動間隙計測器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0914950A JPH0914950A (ja) | 1997-01-17 |
JP3420656B2 true JP3420656B2 (ja) | 2003-06-30 |
Family
ID=15745568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16197195A Expired - Fee Related JP3420656B2 (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | 狭隘部自動間隙計測器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3420656B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE202005019626U1 (de) | 2005-10-31 | 2006-03-16 | Becker Marine Systems Gmbh & Co. Kg | Vorrichtung zum Kontrollieren und Messen des Halslagerspiels des Ruderschaftes eines Ruders für Wasserfahrzeuge |
-
1995
- 1995-06-28 JP JP16197195A patent/JP3420656B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0914950A (ja) | 1997-01-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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