JP3414472B2 - アンチスキッドブレーキの制御方法 - Google Patents
アンチスキッドブレーキの制御方法Info
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Description
するためのアンチスキッドブレーキの制御方法に関す
る。
方法は、例えば特開平3−128755号公報に開示さ
れており、この公知の制御方法は、各車輪のロック傾向
に基づき、各車輪のホィールシリンダと組をなす電磁切
換え型のアクチュエータをECUにより切換えて、その
ブレーキ圧を制御する。より詳しくは、ECUは、その
1回の制御周期に設定されるブレーキ圧の増減圧が所定
値以下である場合、アクチュエータの駆動を停止してブ
レーキ圧を保持する一方、所定周期毎の増減圧の積算値
が設定値を越えたとき、その積算値に応じた作動時間だ
けアクチュエータを駆動するようにしている。
制御方法では、車輪がロック状態から回復する過程にお
いて、その車輪に比較的大きな加速度が発生するような
状況下にあると、そのブレーキ圧の増減圧が所定値を連
続的に越え、ブレーキ圧の連続した増圧、つまり、ブレ
ーキ圧の大増圧を招き易く、車輪のロックが十分に回復
しないまま、車輪が再びロック傾向に向かってしまう。
なアクチュエータの切換え作動は、車両の振動や騒音の
原因となり、その制御時、車両の乗り心地を悪化させて
しまう。この発明は上述した事情に基づいてなされたも
ので、その目的とするところは、アンチスキッド制御
時、頻繁なアクチュエータの切換え作動を抑制して、ブ
レーキ圧の大増圧を防止するとともに、その乗り心地の
向上を図ることができるアンチスキッドブレーキの制御
方法を提供することにある。
のアンチスキッドブレーキの制御方法によって達成さ
れ、この制御方法は、車輪の加速度及びスリップ率から
車輪のスリップ情報を求め、このスリップ情報に応じ、
車輪のスリップを防止するための上記ブレーキ圧の制御
量を出力する第1工程と、出力された制御量が所定の閾
値内にあるときには制御量出力を蓄積した蓄積値を得る
とともに、制御量出力が前記閾値を越えたときには上記
制御量出力が上記閾値内に復帰するまでの間の最大制御
量出力を検出し、上記制御量出力が上記閾値内に復帰し
たときの最大制御量出力を蓄積値とする第2工程と、上
記蓄積値が所定の設定値を越えると、その蓄積値に応じ
た時間だけ上記アクチュエータを駆動する第3工程とを
備えている。
き、また、前記第2工程は、制御量出力がブレーキ圧の
増圧を示す場合に前記最大制御出力の検出及び最大制御
量出力を蓄積値とするプロセスを実行し、前記制御量出
力がブレーキ圧の減圧を示す場合には、制御量出力を蓄
積していくのが好ましい。更に、第3工程は、前記アク
チュエータの駆動を行い、且つ、前記第2工程にて得ら
れた蓄積値をゼロにするプロセスを含むことができる。
よれば、車輪のスリップ情報から得られたブレーキ圧の
制御量が上記閾値内にあるときには、その制御量出力を
蓄積した蓄積値が算出される。一方、制御量が上記閾値
を越えるような状況にあっては、制御量出力が上記閾値
内に復帰するまでの間の最大制御量出力が検出され、制
御量出力が上記閾値内に復帰した時点で、その最大制御
量出力が蓄積値となる。
き、その蓄積値に応じた時間だけアクチュエータが駆動
され、その車輪のブレーキ圧が実際に制御される。従っ
て、この発明の制御方法によれば、車輪のスリップ情報
に基づく制御量が上記閾値を越えても、アクチュエータ
が直ちに駆動されることはない。前記閾値と前記設定値
が同一の値を有している場合には、制御量出力が閾値を
越えた後、制御量出力が閾値内に復帰すると、アクチュ
エータ直ちに駆動されることになる。
合にのみ、前述した最大制御量出力の検出やその最大制
御量出力を蓄積値とするプロセスが実行され、ブレーキ
圧の連続した増圧が回避される。また、第3工程による
アクチュエータの駆動に伴い、第2工程で求めた蓄積値
がゼロにリセットされると、この場合にも、アクチュエ
ータの連続駆動が防止され、ブレーキ圧の連続した増減
が回避される。
レーキシステム(ABS)が概略的に示されており、こ
のABSにおいて、FF車の前輪FL,FRと後輪R
L,RRの各ホィールブレーキ2は、マスタシリンダ4
に電磁切換え型のアクチュエータ、即ち、ハイドロリッ
クユニット(HU)6を介して液圧的に接続されてい
る。ブースタ付きのマスタシリンダ4はブレーキペダル
8の踏み込みにより作動され、そのマスタシリンダ圧を
各ホィールブレーキ2に供給することができる。
アップコイル式の車輪速センサ10がそれぞれ備えられ
ており、また、ステアリングハンドル12及び車体に
は、フォトインタラプタ式のハンドル角センサ14及び
前後加速度センサ(前後Gセンサ)16がそれぞれ備え
られている。これらセンサ10,14,16は電子制御
ユニット(ECU)18に電気的に接続されており、こ
のECU18はこれらセンサからの検出信号を受け取る
ことができる。
ホィールブレーキ2とマスタシリンダ4との間のブレー
キ回路が示されている。このブレーキ回路は、3ポート
3位置のソレノイドバルブ20を備えており、このソレ
ノイドバルブ20はそのホィールブレーキ2とマスタシ
リンダ4との間に介挿されている。ソレノイドバルブ2
0は、通常、図示の増圧位置に切換えられており、この
切換え位置では、マスタシリンダ4とホィールブレーキ
2との間は接続状態にある。従って、このとき、ブレー
キペダル8が踏み込まれると、マスタシリンダ4からホ
ィールブレーキ2にブレーキ圧が供給される。
れども、ABSが作動すると、マスタシリンダ4とソレ
ノイドバルブ20との間の液圧経路は遮断され、ソレノ
イドバルブ20は液圧ポンプ22と接続される。この場
合、液圧ポンプ22は、リザーバ24内の圧液を所定圧
まで加圧し、そして、ソレノイドバルブ20を通じてホ
ィールブレーキ2に供給する。
ルブレーキ2に供給されるブレーキ圧は、ソレノイドバ
ルブ20が増圧位置から、保持位置に切換えられること
で、保持され、また、この保持位置から減圧位置に切換
えられると、減圧される。この減圧により、ホィールブ
レーキ2から逃がされた圧液はリザーバ24に戻され
る。
キ2との間には、ソレノイドバルブ20をバイパスする
逆止弁26が備えられており、この逆止弁26は、ホィ
ールブレーキ2からマスタシリンダ4側に向かう圧液の
流れのみを許容する。上述の説明から明らかなように、
ABSの作動に伴い、ソレノイドバルブ20の切換え制
御、つまり、その車輪のブレーキ圧が適切に制御されれ
ば、車輪のロックを防止することができる。
ち、ABSメインルーチンは、車輪の加速度やそのスリ
ップ率に基づくスリップ情報により、前述したECU1
8によって実行される。図3ないし図5には、ABSメ
インルーチンを実行する上でのECU18の機能ブロッ
ク図が示されており、先ず、図3は、前述した各センサ
からの信号処理セクションを示している。
込まれた検出信号は入力処理回路28にて、その周期信
号から速度信号に変換された後、ローパスフィルタ30
を経て、車輪速FVXとして出力される。また、ローパ
スフィルタ30から出力された車輪速FVXは微分回路
32及びローパスフィルタ34を経て、車輪加速度FG
Xとして出力される。更に、ローパスフィルタ34から
の車輪加速度FGXは微分回路36を経て、車輪加加速
度JXとして出力される。
まれた検出信号は入力処理回路38にてA/D変換処理
を受けた後、比較演算回路40及びローパスフィルタ4
2を経て、車体減速度FGSとして出力される。比較演
算回路40は、入力処理回路38からの検出信号が負の
値であるとき、その絶対値をローパスフィルタ42に供
給する。また、ローパスフィルタ42からの車体減速度
FGSは、比較演算回路44及びローパスフィルタ46
を経て、車体減速度FFGSとして出力される。ここで
の比較演算回路44は、ABSの作動以前において、車
体減速度FGSの値を一定値(例えば、0.6gの減速
度)に固定し、その値をローパスフィルタ46に供給す
る。
り込まれた検出信号は入力処理回路48にて、そのパル
ス信号のパルス数が角度信号に変換され、ハンドル角θ
Hとして出力される。図3中、車輪速FV、車輪加速度
FG及び車輪加加速度Jの添字「X」、また、以降の参
照符号に付した添字「X」は、各車輪の符号FL,F
R,RL,RRを代表して示すものとする。
(FFGS)、車輪加速度FGX、車輪加加速度JX及び
ハンドル角θHは、ECU18のマイクロプロセッサに
供給される。このマイクロプロセッサにおいては、図4
の演算ブロック50にて、車輪速FVX、車体減速度F
GS(FFGS)及びハンドル角θHに基づき、基準車
体速VREFが演算される。
うちの選択された1つの車輪速と車体減速度とに基づい
て算出される。しかしながら、ハンドル角θHの絶対値
が大である急旋回時にあっては、演算ブロック50は、
外輪の車輪速と車体減速度とから外輪側の基準車体速V
REFOを算出すると同時に、内輪の車輪速と車体減速度と
から内輪側の基準車体速VREFIを算出する。また、AB
Sの作動直後にあっては、前後Gセンサ16は安定して
機能しないので、この場合、基準車体速VREFは、車体
減速度FFGSに基づいて算出される。
速VREF(VREFO,VREFI)、また、車輪速FVXは、次
の演算ブロック52に供給され、この演算ブロック52
にて、各輪のスリップ率SXが次式に基づき演算され
る。 SX = (VREF − FVX)/VREF × 100 ここで、演算ブロック52に供給される車輪速FVXの
うち後輪側の車輪速FVRL,FVRRに関しては、図6に
示すセレクトローの原理に従い、選択された低速側の車
輪速が車輪速FVRとして演算ブロック52に供給され
る。
ク54,56にて算出されたスリップ量の補正値及びス
リップ率の補正値が供給され、これらの補正値に基づ
き、上式にて算出されたスリップ率SXが補正される。
ここで、スリップ量補正には、路面の摩擦係数が大きい
場合、つまり、高μ路での補正、ABS作動の初回動作
補正や車体の揺れ戻し補正が含まれており、また、スリ
ップ率補正には、車速補正、後輪補正、旋回補正及び外
乱補正が含まれている。
率SXは、演算ブロック58にて算出された悪路補正の
補正値に基づいて更に補正されて、スリップ率SRXと
なり、このスリップ率SRXが次の演算ブロック60に
供給される。上述したスリップ率SXの補正は、車輪の
突起乗り越しなどに起因したABSの作動を防止し、ま
た、悪路における制動力の確保や走行安定性の向上、更
に、急旋回時での操縦安定性を向上するのに役立つ。
は、積分ブロック62にも供給され、この積分ブロック
62では、スリップ率SRXの積分値ISRXを演算し、
この積分値ISRXを演算ブロック60に供給する。演
算ブロック60には、車輪加速度FGX及び車輪加加速
度JXもまた供給されているが、ここでも、その後輪側
の車輪加速度FGRL,FGRR及び車輪加加速度JRL,J
RRは図6に示すようにセレクトローの原理に従い、選択
された低速側の車輪加速度FGR及び車輪加加速度JRが
演算ブロック60に供給される。また、図6に示されて
いるように後輪側の車輪加速度FGRL,FGRRに関して
は、セレクトハイの原理に従って、高速側の車輪加速度
FGRSHもまた選択されており、この車輪加速度FGRSH
は、その値が1gよりも大きくなったとき、図6中のス
イッチ64が下側に切換えられ、車輪加速度FGRとし
て演算ブロック60に供給される。
ック60に供給される車輪加速度FGXには、前述した
悪路補正の補正値やスリップ率補正での外乱補正の補正
値が加えられると同時に、ロック補正が加えられる。こ
こで、悪路補正の補正値は、ABSが非作動時にあるこ
とを条件として車輪加速度FGXに加えられ、また、ロ
ック補正とは、その車輪のロック時、FVX<2km/h、
VREF>5km/h、0>FGX>−1gの3つの条件が同時
に満たされるとき、車輪加速度FGXから1gが減算さ
れるものとなっている。
SRX、スリップ率SRXの積分値ISRX、車輪加速度
FGX及び車輪加加速度JXを受け取ると、これらに基づ
き車輪スリップ指数IIXを演算する。ここで、車輪ス
リップ指数IIXとは車輪のスリップ情報を表すもので
あり、スリップ率SRX及び車輪加速度FGXがその目標
スリップ率(路面の摩擦係数μとの関係から、その摩擦
係数μが最大値付近となる値)や目標加速度から外れる
に従い、正又は負の方向に増加される。具体的には、ス
リップ率SRXが目標スリップ率から増加するに従い、
車輪スリップ指数IIXは負の方向に増加する。
向を示すものであり、その車輪加速度FGXが目標加速
度から大の方向に外れる場合、車輪スリップ指数IIX
は正の方向に増加し、逆の場合には負の方向に増加す
る。演算ブロック60にて、車輪スリップ指数IIXを
演算するにあたり、前述した車輪加加速度JXやスリッ
プ率SRXの積分値ISRXが考慮されるのは以下の理由
による。
位相遅れにより、その出力に遅れが発生する場合があ
り、これを防止するために、車輪加加速度JXを考慮す
ることで車輪速FVXの回復傾向を早期に検出でき、車
輪スリップ指数IIXの正確な算出が可能となる。一
方、スリップ率SRXの積分値ISRXは、極低μ路の検
出に使用できるから、低μ路から高μ路への移行を早期
に検出することで、車輪スリップ指数IIXの正確な算
出が可能となる。
IXを求めるにあたり、この演算ブロック60では、ス
リップ率SRX、積分値ISRX、車輪加速度FGX及び
車輪加加速度JXを入力変数としたファジィ推論によ
り、車輪スリップ指数IIXを算出することができる。
例えば、表1には、スリップ率SRXと車輪加速度FGX
とを入力変数とし、車輪スリップ指数IIXをファジィ
推論して出力するための基本ファジィルールが示されて
いる。
はポジティブミディアム(正中)、PSはポジティブス
モール(正小)、ZOはゼロ、NBはネガティブビック
(負大)、NSはネガティブスモール(負小)をそれぞ
れ表す。
XがPBでない場合に成立するものであるが、この車輪
加加速度JXを入力変数に加え、JXがPBの場合に追加
されるファジィルールは、表2に示されている。また、
同様に、スリップ率SRXの積分値ISRXがPB又はN
Bである場合に追加されるファジィルールは表3及び表
4にそれぞれ示されている。
たメンバシップ関数、即ち、上述した車輪加速度FG
X、スリップ率SRX、車輪加加速度JX、積分値ISRX
をそれぞれ入力とするメンバシップ関数及び車輪スリッ
プ指数IIXを出力とするメンバシップ関数をその記憶
装置に備え、演算ブロック60では、公知のMAX−M
IN法及び重心法により、車輪スリップ指数IIXを算
出する。
ップ指数IIXは、次に、図5に示す演算ブロック66
に供給される。この演算ブロック66では、車輪スリッ
プ指数IIXに基づき、その車輪のホィールブレーキ2
に供給すべき目標増減圧IDPXが演算される。ここ
で、目標増減圧IDPXは、車輪スリップ指数IIXから
決定される基本増減圧に、前述したHU6のソレノイド
バルブ20の切換え作動の最適化を図る補正処理を加え
て算出される。目標増減圧IDPXの具体的な算出手順
に関しては後述する。
圧IDPXは、次に演算ブロック68に供給され、この
演算ブロック68にて、目標増減圧IDPXに応じた増
減圧パルス幅PWXが演算され、また、そのバルブ信号
VSXが出力される。ここで、増減圧パルス幅PWXは、
HU6自体の特性を示す増減圧ゲインに基づいて算出さ
れるが、この際、増減圧パルス幅PWXは、個々のHU
6の増減圧ゲインのばらつきを考慮して補正される。増
減圧パルス幅PWXの具体的な算出手順に関しても後述
する。
DPXが0よりも大きい場合にはソレノイドバルブ20
を増圧位置に切換える増圧信号となり、また、その目標
増減圧IDPXが0よりも小さい場合にはソレノイドバ
ルブ20を減圧位置に切換える減圧信号となる。更に、
目標増減圧IDPXが0の場合、バルブ信号VSXはソレ
ノイドバルブ20を保持位置に切換える保持信号とな
る。
ルス幅PWXは、バルブ信号VSXとともにスイッチ回路
70,72を経てソレノイドバルブ20に供給される。
スイッチ回路70は、ABSの作動開始・終了を判定す
る判定回路74からの判定信号を受けて切換えられる。
また、スイッチ回路72は、ABSの作動が開始される
直前を判定する判定回路76からの判定信号を受けて切
換えられる。
動が開始される直前の状況を検出すると、そのスイッチ
を一旦保持側に切換え、この切換えにより、その車輪に
対応したソレノイドバルブ20を保持位置に切換える。
この後、判定回路74にて、ABSを作動開始すべきで
あると判定されると、判定回路74,76はスイッチ回
路70,72を図示のスイッチング位置に切換え、これ
により、これらスイッチ回路70,72は増減圧パルス
幅PWXをソレノイドバルブ20に供給する。
WX及びバルブ信号VSXに応じ、その切換え位置が増圧
位置、減圧位置及び保持位置の1つに切換えられるとと
もに、増圧位置や減圧位置での維持時間が決定され、こ
の切換えにより、ホィールシリンダ2のブレーキ圧が制
御されて、その車輪のロック及びロック傾向が防止され
る。
70のスイッチがマスタシリンダ増圧側に切換えられて
いる状況とは、マスタシリンダ4のマスタシリンダ圧が
ソレノイドバルブ20を通じ、その車輪のホィールブレ
ーキ2に供給可能となる通常の状態となり、この場合、
スイッチ回路72のスイッチは図示の切換え位置に維持
されている。また、判定回路74,76での判定は、基
準車体速VREFとスリップ指数IIXに基づいて行われ
る。
ールシリンダ2のブレーキ圧制御、即ち、ECU18に
よるABS制御は、そのメインルーチンが図7に示され
ている。このメインルーチンは、ステップS1からステ
ップS7を順次実行する。ステップS1からステップS
7において、ステップS5,S6以外のステップは前述
した通りであるので、その説明は省略し、以下には、ス
テップS5,S6にて実行される目標増減圧演算ルーチ
ン及び増減圧パルス幅演算ルーチンについて説明する。
のフローチャートで示されており、以下には、この目標
増減圧演算ルーチンに関して説明する。 :目標増減圧演算ルーチン:ルーチンでは、先ず、AB
Sが作動中か否かが判別され(ステップS10)、ここ
での判別結果が真(Yes)の場合には、その車輪のスリ
ップ情報に応じた制御量、即ち、基本増減圧DPXが読
み込まれる(ステップS11)。この基本増減圧DPX
は、図10に示す変換マップに基づき、車輪スリップ指
数IIXから読み出される。
/cycleであり、cycleは、ABSメインルーチンの制御
周期(例えば8msec)を示している。変換マップから明
らかなように、車輪スリップ指数IIXが正の方向にI
I1以上に増加すると、この増加に応じて基本増減圧D
PXは一定の増加率A1で正の方向に0から増加し始め
る。車輪スリップ指数がII2以上になると、基本増減
圧DPXは増加率A2(>A1)で一旦急減に増加した
後、II3以上にて、増加率A3(A2>A3>A1)で増
加し、更にII4以上にて一定値をとる。一方、車輪ス
リップ指数IIXが負の方向に−II5以上に増加する
と、この増加に応じて基本増減圧DPXは、一定の減少
率B1で負の方向に0から増加し始める。この後、車輪
スリップ指数が負の方向でみて−II6以上に達する
と、基本増減圧DPXは負の一定値をとり、更に、車輪
スリップ指数が負の方向にほぼ−II7以上に達する
と、基本増減圧DPXは更に負の方向に増加した一定値
をとる。
圧DPXは、次に、増圧閾値AS(例えば5kgf/cm2)以
上であるか否かが判別され(ステップS12)、ここで
の判別結果が偽(No)の場合、図9のステップS13に
て、基本増減圧DPXが0以上であるか否かが更に判別
される。ステップS13の判別結果が偽の場合には、基
本増減圧DPXが負の値であるから、その車輪のブレー
キ圧制御が減圧モードであることを示し、一方、その判
別結果が真の場合には基本増減圧DPXが正の値である
から、ブレーキ圧制御は増圧モードであることを示す。
は、基本増減圧DPXが減圧閾値RS(例えば−2kgf/cm
2)以下であるか否かが判別され(ステップS14)、
この判別結果が真の場合、目標増減圧IDPXに基本増
減圧DPXが代入され(ステップS15)、逆にその判
別結果が偽の場合、ステップS16にて、目標増減圧I
DPXは次式により算出される。
テップS17)、図8のステップS18に進み、このス
テップにて、目標増減圧IDPXが増圧閾値AS以上であ
るか、又は、減圧閾値RS以下であるかの一方の条件が
満たされるときには、その目標増減圧IDPXが出力さ
れた後(ステップS19)、目標増減圧IDPXは0に
リセットされ(ステップS20)、そして、この演算ル
ーチンを終了する。
合には、ステップS19,S20を実施することなく、
この演算ルーチンを終了する。ここで、ABSの作動が
開始された直後にあっては、先ず、基本増減圧DPXが
負の値となるから、前述したステップS12,S13の
判別結果は何れも偽となって、減圧モードとなる。この
場合、前述したようにステップS14の判別結果が偽の
場合には、前回の制御周期にて設定された目標増減圧I
DPXにその基本増減圧DPが加算されて、新たな目標
増減圧IDPXとなる(ステップS16)。
その車輪のロック傾向の程度が小さい場合、演算ルーチ
ンが繰り返される度に、目標増減圧IDPXは負の方向
に蓄積されながら増加する。そして、この後、目標増減
圧IDPXが減圧閾値RS以下になり、ステップS18の
判別結果が真となると、その目標増減圧IDPXが出力
され(ステップS19)、その車輪のブレーキ圧は、メ
インルーチンのステップS6,S7を経て減圧されるこ
とになる。
トにおいて、t1時点の減圧を示している。即ち、図1
1には、基本増減圧DPX及び目標増減圧IDPXの出力
が示されているが、この目標増減圧IDPXが減圧閾値
RSより小さくならない場合にあっては、基本増減圧D
PXが蓄積される。そして、目標増減圧IDPXが減圧閾
値RS以下になった時点で、その車輪のブレーキ圧が実
際に減圧されることになる。
14の判別結果が真となる状況にあっては、ステップS
15を経た後、ステップS18の判別結果が真となるか
ら、この場合には、その車輪のブレーキ圧が直ちに減少
される。この状況は、図11において、t2時点での減
圧で示されている。また、ステップS14の判別結果が
連続して真となる場合には、その車輪のブレーキ圧が連
続して減圧される。
目標増減圧IDPXはゼロにリセットされる(ステップ
S20)。上述した減圧モードから、この後、ステップ
S12を経て、ステップS13の判別結果が真になると
増圧モードに移行し、この場合、極大増圧値DPXMAXが
0でないか否かが判別される(ステップS21)。減圧
モードから増圧モードに移行した直後にあっては、ステ
ップS17が既に実行されていることから、ここでの判
別結果は偽となり、前述のステップS16,S17と同
様なステップS22,S23が順次実行される。即ち、
この場合、目標増減圧IDPXは、その基本増減圧DPX
が正の方向に蓄積されながら増加する。
された目標増減圧IDPXが増圧閾値AS以上に大となっ
て、ステップS18の判別結果が真になったとき、ステ
ップS19,S20を経て、目標増減圧IDPXが出力
され、その車輪のブレーキ圧がメインルーチンのステッ
プS6,S7を経て増圧されることになる。一方、減圧
モードから増圧モードに移行した直後に、ステップS1
2の判別結果が真になると、即ち、基本増減圧DPXが
増圧閾値AS以上に大になると、基本増減圧DPXが極大
増圧値DPXMAXよりも大きいか否かが判別される(ステ
ップS24)。
テップS17の実行により、極大増圧値DPXMAXは0に
セットされているから、ステップS24の判別結果は真
となり、極大増圧値DPXMAXに基本増減圧DPXが代入
され(ステップS25)、ステップS18が実施され
る。この場合、目標増減圧IDPXは、前回の減圧モー
ドにて、ステップS19が実施されている場合にはステ
ップS20にて0にリセットされており、また、ステッ
プS19の実施を経ていなくとも、減圧閾値RSと0と
の間の値に維持されているから、ステップS18の判別
結果は偽となる。
2の判別結果が真に維持されると、ステップS24が繰
り返して実施され、基本増減圧DPXが極大増圧値DPX
MAXを越えたとき、その基本増減圧DPXが新たな極大増
圧値DPXMAXに設定される。一方、上述したように極大
増圧値DPXMAXが算出されている過程において、基本増
減圧DPXが増圧閾値ASよりも小さくなり、ステップS
12の判別結果が偽になると、この場合、次のステップ
S13,S21の判別結果は共に真となり、ここで、目
標増減圧IDPXに極大増圧値DPXMAXが代入される
(ステップS26)。
18に至ると、その目標増減圧IDPXの値が増圧閾値
AS以上になっているので、ここでの判別結果は真とな
り、次のステップS19,S20にて、目標増減圧ID
PXが出力された後、目標増減圧IDPXが0にリセット
され、この結果、その車輪のブレーキ圧が増圧されるこ
とになる。
示されている。この図11から明らかなように、基本増
減圧DPXの値が増圧閾値AS以上の値となっても、目標
増減圧IDPXが直ちに出力されることはなく、この
後、基本増減圧DPXが増圧閾値ASよりも小さくなった
ときに初めて、目標増減圧IDPXが出力され、その車
輪のブレーキ圧が実際に増圧される。即ち、図11中、
Sで示した期間は目標増減圧IDPXが出力されること
はない。
13,S21を経て、ステップS22が繰り返して実施
されるような状況にあると、蓄積された目標増減圧ID
PXが増圧閾値AS以上になったとき、ステップS18,
S19,S20が実施されて、その車輪のブレーキ圧が
増圧されることになり、この状況は、図11中t4,t
5,t6時点の増圧で示されている。
初のステップS10の判別結果が偽の場合には、基本増
減圧DPXが読み込まれた後(ステップS27)、目標
増減圧IDPXにその基本増減圧DPXが代入されて、ス
テップS18に至る。この場合、ステップS10の判別
結果が偽となる状況にあっては、ステップS18の判別
結果は偽となり、この演算ルーチンを終了する。
本増減圧DPXに基づき、その車両のブレーキ圧を直ち
に増減するのではなく、基本増減圧DPXを蓄積して得
られる目標増減圧IDPXが増圧閾値AS以上又は減圧閾
値RS以下になって初めて、その車輪のホィールブレー
キ2のブレーキ圧を増減するようにしたから、ソレノイ
ドバルブ20の頻繁な切換え作動を抑制することがで
き、その切換え作動に伴う液圧衝撃を緩和して、車両の
振動や騒音の発生を軽減でき、乗り心地の向上を図るこ
とができる。
は、基本増減圧DPXが増圧閾値AS以上であっても、そ
の基本増減圧DPXの極大増圧値DPXMAXをとってい
き、基本増減圧DPXが増圧閾値ASよりも小さくなった
時点で初めて、極大増圧値DPXMAXに等しい値の目標増
減圧IDPXを出力するようにしてあるから、その車輪
のブレーキ圧が連続して増加されることはない。従っ
て、ブレーキ圧の大増圧を防止できるばかりでなく、そ
の車輪速が十分に回復してからブレーキ圧を最適に増加
させることができ、ABS作動中の制動効率を向上させ
ることができる。なお、請求項の「制御量が閾値内」と
は、本実施例では「基本増減圧DPXが減圧閾値RSより
大きくなった」(ステップS14)、「基本増減圧DP
Xが増圧閾値ASより小さくなった」(ステップS12)
に対応し、請求項の「制御量が閾値を越えた」とは、本
実施例では「目標増減圧IDPXが増圧閾値AS以上にな
った」(ステップS12)に対応し、請求項の「蓄積値
が設定値を越える」とは、本実施例では「目標増減圧I
DPXが、増圧閾値AS以上であるか、又は、減圧閾値R
S以下であるか」(ステップS18)に対応している。
ンについて、図12〜図14のフローチャートに従って
説明する。 :増減圧パルス幅演算ルーチン:この演算ルーチンで
は、先ず、ステップS30にて、増圧モードか否かが判
別され、具体的には目標増減圧IDPXが0よりも大き
いか否かが判別される。ここの判別結果が真の場合に
は、次の増圧ゲインGAXの算出ルーチンが実行される
(ステップS31)。増圧ゲインGAXは、前述したH
U6の特性や制動特性により決定される増圧側でのゲイ
ンを表している。この後、次のステップS32では、算
出された増圧ゲインGAXと目標増減圧IDPXとに基づ
き、ソレノイドバルブ20の増減圧パルス幅PWXが算
出される。
幅PWXとは下式の関係にある。 IDPX = GAX × (PWX − TDA) 従って、増減圧パルス幅PWXは、上式を変形した次式
から求めることができる。 PWX = IDPX/GAX + TDA ここで、(1/GAX)は、増減パルス幅PWXを算出す
るための制御ゲインとなり、また、TDAは、増圧時での
ソレノイドバルブ20の作動遅れ時間を示しており、例
えば前輪側のソレノイドバルブの場合には3msec、後輪
側のソレノイドバルブの場合には2msecである。
合には、減圧モードであるか否か、つまり、目標増減圧
IDPXが0よりも小さいか否かが判別され(ステップ
S33)、ここでの判別結果が真の場合には、次の減圧
ゲインGRXの算出ルーチンが実行される(ステップS
34)。減圧ゲインGRXは、前述したHU6の特性や
制動特性により決定される減圧側でのゲインを表してい
る。この後、次のステップS35では、算出された減圧
ゲインGRXと目標増減圧IDPXとに基づき、ソレノイ
ドバルブ20の増減圧パルス幅PWXが算出される。
ルス幅PWXの関係は次式、 IDPX=−GRX×(PWX−TDR) で表され、従って、増減圧パルス幅PWXは上式を変形
した次式から求めることができる。 PWX=(−IDPX/GRX)+TDR ここでも、(1/GRX)は、増減圧パルス幅PWXを算
出するための制御ゲインとなり、TDRは、減圧時でのソ
レノイドバルブ20の作動遅れ時間を示しており、例え
ば前輪側のソレノイドバルブの場合には1msec、後輪側
のソレノイドバルブの場合には1.5msecである。
合、増減圧パルス幅PWXは0にセットされる(ステッ
プS36)。図13にはステップS31の詳細が示され
ており、この増圧ゲインGAXの算出ルーチンでは、先
ず、基本増圧ゲインGABが読み込まれる(ステップS
37)。具体的には、基本増圧ゲインGABは、図15
に示すマップから車体減速度FFGSに基づいて読み出
される。
特性に基づくものであり、実際にはホィールシリンダ圧
をパラメータとして決定されるべきであるが、ホィール
シリンダ圧は検出されないので、車体減速度FFGSか
ら推定されるものとなっている。図15に示されている
ように、基本増圧ゲインGABは、車体減速度FFGS
が増加するに連れて減少し、車体減速度FFGSが1.
0g以上となったときに一定値をとる。
GABに対する各種の補正項、即ち、HGA1X,HGA
2X,HGA3X,HGA4Xの値がそれぞれ読み出さ
れ、そして、次式に基づき、増圧ゲインGAXが算出さ
れる(ステップS39)。 GAX = GAB × HGA1X × HGA2X × HGA
3X × HGA4X ここで、補正項HGA1Xは、個々のHU6の基本増圧
ゲインGABのばらつきを補正する値をとり、補正項H
GA2Xは車両の旋回時、内外輪間での荷重移動による
液圧差を補正する値をとる。そして、補正項HGA3X
はABS作動開始直後の増圧を増大させるための初回補
正値をとり、補正項HGA4Xは増圧の長期継続を防止
するための値をとる。
に上述した補正項HGA1X,HGA2X,HGA3X,
HGA4Xが乗算されることで補正され、これら補正項
の算出手順に関しては後述する。一方、図14には、減
圧ゲインGRXの算出ルーチン(ステップS34)が示
されており、このルーチンでは、先ず、図15に示すマ
ップから基本減圧ゲインGRBが車体減速度FFGSに
基づき読み出される。ここで、基本減圧ゲインGRB
は、基本増圧ゲインGABの場合と同様な特性を有して
いるが、しかしながら、基本増圧ゲインGABに比べて
大きな領域に設定されている。
GRBに対する各種の補正項、即ち、HGR1X,HGR
2Xの値がそれぞれ読み出され、そして、次式に基づ
き、減圧ゲインGRXが算出される(ステップS4
2)。 GRX = GRB × HGR1X × HGR2X 従って、減圧ゲインGRXもまた、基本減圧ゲインGRB
に補正項HGR1X,HGR2Xが乗算されて補正される
ものとなっており、これら補正項HGR1X,HGR2X
の働きやその算出手順に関しては後述する。
RXの各補正項の算出手順に関して説明するが、ここ
で、これら補正項の算出ルーチンは、前述したABSの
メインルーチンとは独立して実行される。先ず、補正項
HGA1Xの算出ルーチンは、図16〜図18のフロー
チャートに示されており、以下には、この算出ルーチン
に関して説明する。
判別され(ステップS50)、ここでの判別結果が真の
場合、タイマTAXが作動中か否かが判別される(ステ
ップS51)。ここでの判別結果は偽となり、次に、ソ
レノイドバルブ20へのバルブ信号VSXが増圧信号か
ら保持信号に移行したか否かが判別される(ステップS
52)。ここでの判別結果が真になると、タイマTAX
がオンとなって作動し(ステップS53)、ステップS
50に戻る。
合には、その判別結果が真となるから、図17のステッ
プS54に進み、このステップにて、バルブ信号VSX
が保持信号から減圧信号に移行したか否かが判別され
る。ここでの判別結果が偽の場合には、タイマTAXの
値、即ち、タイマ値TAVXが許容最長時間TLX(例え
ば前輪側では700msec、後輪側では100msec)以上
に達したか否かが判別される(ステップS55)。
は、ステップS55の判別結果は偽となるから、この場
合、図18のステップS56に進み、このステップで
は、補正項HGA1Xが許容最大値HGA1MAX(例えば
1.6)以上であるか否かが判別される。ここで、補正
項HGA1Xの初期値は1.0であるから、その判別結
果は偽となり、そして、次に、補正項HGA1Xが許容
最小値HGA1MIN(例えば0.4)以下である否かが
判別されるが(ステップS57)、ここでの判別結果も
また偽となって、図16のステップS50に戻る。
51を経てステップS54以降のステップが繰り返され
ている間、そのステップS54の判別結果が真になる
と、この時点でタイマTAXの作動がオフとなり(ステ
ップS58)、そして、そのタイマ値TAVXが許容最
短時間TS以下であるか否かが判別される(ステップS
59)。ここでの判別結果が真の場合、補正項HGA1
Xは次式に基づいて設定し直される(ステップS6
0)。
ップS60をバイパスしてステップS65に至り、ま
た、ステップS60からもステップS65に至る。この
ステップS65にて、タイマTAXの値がクリアされ、
そして、ステップS56に進み、このステップ以降が繰
り返して実施される。
持されていても、ステップS55の判別結果が真になる
と、この場合にもタイマTAXの作動がオフとなり(ス
テップS61)、補正項HGA1Xは次式に基づいて設
定し直される(ステップS62)。 HGA1X ← HGA1X − ΔA2(例えばΔA2 =
0.1) なお、ステップS62からもステップS65に至り、タ
イマTAXの値がクリアされる。
して、この後、図18のステップS56又はステップS
57の判別結果が真になっても、補正項HGA1Xは、
ステップS63又はステップS64が実施されることに
より、その許容最大値HGA1MAX又は許容最小値HG
A1MINに制限される。上述した算出ルーチンによる補
正項HGA1Xの学習補正は、図19のタイムチャート
を参照すればより明らかとなる。このタイムチャート
は、バルブ信号VSXが増圧信号から保持信号に移行し
た時点からタイマTAXがオンとなり、この後、保持信
号から減圧信号に移行した時点、又は、タイマ値TAV
Xが許容最長時間TLXに達する時点で、そのタイマTAX
がオフになる様子を示している。
Xの作動がオフとなった時点において、そのタイマ値T
AVXが許容最短時間TS以下である場合には、補正項H
GA1XにΔA1が加算され、逆に、その時点でのタイマ
値TAVXが許容最長時間TL以上に達した場合にあって
は、補正項HGA1XからΔA2が減算されることを示し
ている。
本増圧ゲインGABのばらつきなどをその車輪のスリッ
プサイクルを監視することによって学習補正されるもの
であり、タイマTAXのオフ時におけるタイマ値TAVX
が許容最短時間TS以下である状況とは、増圧後直ちに
減圧が発生していることを意味しており、この場合に
は、目標増減圧IDPXに対して実増減圧が大き過ぎ
る、つまり、基本増圧ゲインGABが小さ過ぎると判定
し、補正項HGA1Xを増加させる。
最長時間TLX以上である状況とは、増圧後長時間経過し
ても減圧が発生しないことを意味しているため、この場
合には、目標増減圧IDPXに対して実増減圧が小さ過
ぎる、つまり基本増圧ゲインGABが大き過ぎると判定
し、補正項HGA1Xを減少させる。なお、補正項HG
A1Xは、その値が増減されても、その許容最大値HG
A1MAXと許容最小値HGA1MINとの間の範囲に制限さ
れているから、それ故、補正項HGA1Xが不所望にし
て増加又は減少することもない。
A2Xの算出ルーチンについて、以下に説明する。 :補正項HGA2Xの算出ルーチン: このルーチンでは、車体減速度FGS及びハンドル角θ
Hが読み込まれ(ステップS70)、そして、次のステ
ップS71,S72,S73にて、車体減速度FGSが
0.5gよりも大きいか否か、ハンドル角θHの絶対値
が15゜以上か否か、その対象とする車輪が外輪である
か否かが順次判別される。これらステップの判別結果の
1つが偽の場合、補正項HGA2Xは初期値である1.
0に設定され(ステップS74)、一方、ステップS7
1,S72,S73の判別結果が全て真の場合、補正項
HGA2Xは0.8に設定される。
圧と外輪側のホィールシリンダ圧との間には圧力差が生
じるが、基本増圧ゲインGABは、前述したようにホィ
ールシリンダ圧を推定する1つの車体減速度FFGSか
ら得られるため、その対象とする車輪が内輪側であるか
又は外輪側であるかにより、その基本増圧ゲインGAB
に狂いが生じる。具体的には、車両の旋回時、その対象
車輪が外輪である場合には、そのソレノイドバルブ20
への増減圧パルス幅が不足することになり、そのブレー
キ圧の増圧に遅れが発生する。
算出ルーチンによれば、ステップS71,S72,S7
3の判別結果が何れも真になるとき、つまり、車両が
0.5gよりも大きな減速度でもって旋回中にあると
き、補正項HGA2Xが0.8に減少されることから、
増圧ゲインGAXの値も小さくなって、そのソレノイド
バルブ20への増減圧パルス幅PWXを長くすることに
より、上述の不具合を防止することができる。
A3Xの算出ルーチンについて、以下に説明する。 :補正項HGA3Xの算出ルーチン: このルーチンでは、先ず、ABSが作動したか否かが判
別され(ステップS80)、そして、次に、ステップS
81,S82にて、バルブ信号VSXとして最初の減圧
信号が出力されたか否か、また、バルブ信号VSXとし
て2回目の保持信号号が出力されたか否かが順次判別さ
れる。
果の1つが偽となる場合、補正項HGA3Xは初期値で
ある1.0に設定され(ステップS83)、一方、これ
らステップの判別結果が何れも真になると、補正項HG
A3Xは0.8に設定される。即ち、ABSの作動が開
始した後、その車輪のブレーキ圧が初回に減圧され、そ
して、初回の増圧が終了するまでの間、補正項HGA3
Xは0.8に設定され、これ以外の場合、補正項HGA
3Xは1.0に維持される。
スリップ率の閾値は大きく設定されているから、ABS
の作動開始直後のブレーキ圧の減圧は過大になる傾向が
ある。それ故、初回の増圧が終了するまでの間のみ、補
正値HGA3Xが小さく設定されると、増圧ゲインGAX
もまた小さくなって、増減圧パルス幅PWXが長くな
り、初回の減圧が大きい分だけ、初回の増圧もまた大き
くして、過大な減圧による不具合を補償することができ
る。
A4Xの算出ルーチンについて、以下に説明する。 :補正項HGA4Xの算出ルーチン:このルーチンで
は、ABSが作動したか否かが判別された後(ステップ
S90)、バルブ信号VSXが増圧信号であるか否かが
判別される(ステップS91)。ここでの判別結果が真
の場合には、初期値が0である増圧カウンタACNTX
の値は1だけインクリメントされる(ステップS9
2)。
値N8(例えば8)以上であるか否かが判別されるが
(ステップS93)、この時点では、その判別結果は偽
となり、補正項HGA4Xに初期値である1.0が設定
され(ステップS94)、そして、増圧カウンタACN
TXが0にリセットされた後(ステップS95)、ステ
ップS90に戻る。一方、ステップS90,S91の判
別結果が偽になった場合にも、ステップS94の実施を
経て、補正項HGA4Xに1.0が設定される。
判別結果が繰り返して真となり、ステップS92を経て
ステップS93の判別結果が真となると、補正項HGA
4Xは0.5に設定された後(ステップS96)、増圧
カウンタACNTXが0にリセットされて(ステップS
97)、ステップS90に戻る。即ち、上述の算出ルー
チンによれば、ABSの作動中、その車輪のブレーキ圧
の増圧が継続するような状況にあっては、補正項HGA
4Xを小さくすることで、その増圧ゲインGAXを減少さ
せる。この結果、増減圧パルス幅PWXが長くなり、ブ
レーキ圧の増圧を迅速に行わせることができる。
項HGR1X,HGR2Xの算出ルーチンに関して説明す
る。 :補正項HGR1X,HGR2Xの算出ルーチン: 先ず、図23のフローチャートにおいて、そのステップ
S100にて、ABSが作動中か否かが判別され、ここ
での判別結果が真の場合、車輪スリップ指数IIX、目
標増減圧IDPX及び大増圧判定閾値IIXMAXが読み込
まれる(ステップS10)。
増減圧IDPXに関しては、メインルーチンのステップ
S4,S5にて算出された値が読み込まれるが、大増圧
判定閾値IIXMAXは、図29のマップから車体減速度F
GSに基づいて読み出される。図29から明らかなよう
に、大増圧判定閾値IIXMAXは、例えば車体減速度FG
Sが0.3gまでの範囲で一定値をとり、0.3gから
0.7gまで増加するに連れて上昇し、そして、0.7
g以上では一定値となる特性を有している。
出ルーチンは、補正項HGR1Xの算出ステップ102
と、補正項HGR2Xの算出ステップとに分岐して実行
される。算出ステップS102による補正項HGR1X
の算出手順に関しては、図24〜図26のフローチャー
トに示す独立した3系統処理を経て、図27のフローチ
ャートによるクリップ処理が実施される。
ルーチンについて説明する。 :第1系統の処理ルーチン:このルーチンでは、目標増
減圧IDPXが減圧閾値RS以下であるか否かが判別され
(ステップS104)、ここでの判別結果が真の場合、
初期値が0である第1減圧カウンタRC1Xが1だけイ
ンクリメントされる(ステップS105)。逆に、ステ
ップS104の判別結果が偽の場合には、目標増減圧I
DPXが0よりも大きいか否かが判別され(ステップS
106)、その判別結果が真のとき、第1減圧カウンタ
RC1Xは0にリセットされる(ステップS107)。
しかしながら、ステップS106の判別結果が偽の場合
には、ステップS107をバイパスし、図27のクリッ
プ処理ルーチンに進み、このクリップ処理ルーチンから
図23のステップS100に戻る。
08に進むと、このステップでは、第1減圧フラグRC
FXに1がセットされた後、第1減圧カウンタRC1Xが
4以上であるか否かが判別され(ステップS109)、
ここでの判別結果が真の場合には、第1減圧フラグRC
FXを0にリセットした後(ステップS110)、図2
7のクリップ処理ルーチンに進む。
は、第1減圧フラグRCFXが1であるか否かが判別さ
れ(ステップS111)、次に、車輪スリップ指数II
Xが大増圧判定閾値IIXMAX以上であるか否かが判別さ
れる(ステップS112)。ステップS111,S11
2の何れかの判別結果が偽の場合には、図27のクリッ
プ処理ルーチンに進むが、これら判別結果が何れも真に
なると、補正項HGR1XはΔR1(例えば0.1)だ
け増加された後(ステップS113)、第1減圧フラグ
RCFXが0にリセットされて(ステップS110)、
クリップ処理ルーチンに進む。
件とは、第1減圧フラグRCFXが1であって、車輪ス
リップ指数IIXが大増圧判定閾値IIXMAX以上となる
場合であり、これは、その車輪のブレーキ圧の減圧が短
時間である、つまり、第1減圧カウンタRC1Xの値が
4よりも少ないにも拘わらず、その減圧が過大であっ
て、この直後に大きな増圧が発生していることを示し、
このことから、基本減圧ゲインGRBの値が小さ過ぎる
と考えられる。従って、この場合には、補正項HGR1
XにΔR1を加算し、減圧ゲインGRXを増加させること
で、増減圧パルス幅PWXを短くし、その減圧を抑制す
ることができる。
び第1減圧フラグRCFXに基づき、補正項HGR1Xが
加算補正される様子が示されている。なお、図30から
明らかなように、第1減圧カウンタRC1Xの値が4に
なると、第1減圧フラグRCFXは0にリセットされ
る。次に、図25を参照して、第2系統の処理ルーチン
を説明する。
値RS以下であるか否かが判別される(ステップS12
0)。ここでの判別結果が真の場合、第2減圧フラグR
DFXに1がセットされて(ステップS121)、その
判別結果が偽の場合には、目標増減圧IDPXが0より
も大きいか否かが判別される(ステップS122)。こ
こでの判別結果が真の場合、第2減圧フラグRDFXは
0にリセットされる(ステップS123)。
からステップS124が実施され、ここでは、第2減圧
フラグRDFXが0であるか否かが判別される。ここ
で、その車輪のブレーキ圧の減圧が実施された直後にあ
っては、ステップS121にて、第2減圧フラグRDF
Xに1がセットされているので、ステップS124の判
別結果が偽となり、この場合、タイマTRXの作動はオ
フとなり(ステップS125)、そして、そのタイマT
RXの値がクリアされた後(ステップS126)、図2
7のクリップ処理ルーチンに進む。
に移行し、ステップS122,S123を経て、第2減
圧フラグRDFXが0にリセットされると、ステップS
124の判別結果が真となり、この時点でタイマTRX
の作動がオンとなる(ステップS127)。従って、そ
の車輪のブレーキ圧が減圧モードから増圧モードに移行
した時点からタイマTRXによる計測が開始される。
TRVXが許容最長時間TMX(例えば前輪側では700m
sec、後輪側では1000msec)以上に達したか否か判
別されるが、減圧モードから増圧モードに移行した直後
にあっては、その判別結果は偽となり、図27のクリッ
プ処理ルーチンに進む。この後、ステップS128の判
別結果が真になると、補正項HGR1XにΔR2(例えば
0.1)が加算されて、この補正項HGR1Xが設定し
直された後(ステップS129)、図27のクリップ処
理ルーチンに進む。
ると、ステップS120の判別結果が真となって、第2
減圧フラグRDFXに1がセットされるから、ステップ
S124の判別結果が偽となり、この時点で、タイマT
RXの作動がオフになり、その値がクリアされる。上述
の説明から明らかなように、タイマTRXは、減圧モー
ドから増圧モードに移行した時点から、次に増圧モード
から減圧モードに移行するまでの経過時間を計測するも
のであり、その値TRVXが許容最長時間TMXを越えた
ときに、補正項HGR1XはΔR2だけ増加される。
TMXを越えるような状況とは、増圧モードの間隔が長
く、基本減圧ゲインGRBの値が小さ過ぎ、そのブレー
キ圧の減圧が過大であることを示している。従って、こ
の場合には、補正項HGR1Xを増加することで、減圧
ゲインGRXを大きくでき、この結果、増減圧パルス幅
PWXが短くなって過大なブレーキ圧の減圧を防止する
ことができる。
FXのセット及びリセットに加え、タイマTRXがTMXを
越えた時点での補正項HGR1Xの補正が示されてい
る。次に、図26を参照して、第3系統の処理ルーチン
を説明する。 :第3系統の処理ルーチン: このルーチンでも、目標増減圧IDPXが減圧閾値RS以
下であるか否かが判別され(ステップS130)、ここ
での判別結果が真の場合、初期値が0である第2減圧カ
ウンタRC2Xはその値が1だけインクリメントされる
(ステップS131)。
場合には、目標増減圧IDPXが0よりも大きいか否か
が判別され(ステップS132)、その判別結果が真の
場合には第2減圧カウンタRC2Xの値が0にクリアさ
れ(ステップS133)、その判別結果が偽の場合にあ
ってはステップS133をバイパスして、図27のクリ
ップ処理ルーチンに進む。
場合、第2減圧カウンタRC2Xの値がN6(例えば6)
であるか否かが判別され(ステップS134)、その判
別結果が偽の場合には、その値がN9(例えば9)であ
るか否かが判別される(ステップS135)。ここで
も、その判別結果が偽の場合には、クリップ処理ルーチ
ンに進む。
35の判別結果が真となる場合、補正項HGR1Xから
ΔR3(例えば0.1)が減算されて、この補正項HG
R1Xが補正される(ステップS136)。ステップS
136による補正項HGR1Xの補正が実施される状況
とは、その車輪のブレーキ圧が長時間に亘り連続して減
圧されていることを示し、これは、基本減圧ゲインGR
Bが大き過ぎ、そのブレーキ圧の減圧が不足しているこ
とを意味している。それ故、この場合には、補正項HG
R1Xを減少することで減圧ゲインGRXを小さくし、そ
の増減圧パルス幅PWXを長くすることで、その減圧不
足を解消する。
C2Xの値が連続して増加すると、補正項HGR1Xが減
算され、小さくなる様子が示されている。上述した第1
〜第3系統の処理ルーチンにて補正項HGR1Xが補正
された後、次に図27のクリップ処理ルーチンに進む
が、この処理ルーチンは図18のフローチャートと同様
に、補正項HGR1Xの値を許容最大値HGR1MAXと許
容最小値HGR1MINとの間に制限する。
R1Xが許容最大値HGR1MAX以上であるか否かが判別
され(ステップS140)、ここでの判別結果が真の場
合、補正項HGR1Xは許容最大値HGR1MAX(例えば
1.6)に制限される(ステップS141)。一方、ス
テップS140の判別結果が偽の場合には、補正項HG
R1Xが許容最小値HGR1MIN以下であるか否かが判別
され(ステップS142)、ここでの判別結果が真の場
合、補正項HGR1Xは許容最小HGR1MIN(例えば
0.4)に制限される(ステップS143)。
より、補正項HGR1Xが学習補正されても、補正項H
GR1Xが不所望に増加したり、又は、減少したりする
ことはない。次に、補正項HGR2Xの算出ルーチンに
関し、図28のフローチャートを参照して説明する。
ルーチンでは、目標増減圧IDPXが減圧閾値RS以下で
あるか否かが判別され(ステップS150)、ここでの
判別結果が真の場合には、初期値が0である第3減圧カ
ウンタRC3Xの値が1だけインクリメントされる(ス
テップS151)。一方、ステップS150の判別結果
が偽の場合には、目標IDPXが0よりも大きいか否か
が判別され(ステップS152)、この判別結果が真の
場合には、第3減圧カウンタRC3Xは0にリセットさ
れ(ステップS153)、その判別結果が真の場合、第
3減圧カウンタRC3Xはその値に維持される。
は、第3減圧カウンタRC3Xが所定値M6(例えば6)
以上に達したか否かが判別され、その判別結果が偽の場
合、補正項HGR2Xは、その初期値である1.0に設
定され(ステップS155)、その判別結果が真の場
合、補正項HGR2Xは0.9に設定される(ステップ
S156)。
の判別結果が真となる状況とは、その車輪のブレーキ圧
の減圧が長時間に亘って連続し、そのスリップ率が過大
になっていることを示しているから、この場合にあって
は、補正項HGR2Xを小さくして減圧ゲインGRXを減
少させ、その結果、増減圧パルス幅PWXを長くするこ
とで、そのブレーキ圧の減圧不足を補うことができる。
の算出ルーチンによれば、その各種の補正項がABS作
動中のブレーキ圧の増減圧制御サイクルを考慮して補正
されるから、これら補正項の補正結果に基づき、マップ
から求められる基本増減圧ゲインGAB,GRBを適切に
補正することができ、この結果、個々のHU6の特性や
制動特性のばらつきを補償した最適なABS制御を行う
ことができる。
スキッドブレーキの制御方法によれば、その車輪のスリ
ップ情報に応じたブレーキ圧の制御量が所定の閾値を越
えても、その制御量出力に応じてアクチュエータが直ち
に駆動されることはなく、この後、制御量出力が上記閾
値内に復帰するまでの最大制御量出力を蓄積値とし、こ
の蓄積値が設定値を越えている場合に、その蓄積値に応
じた時間だけアクチュエータを駆動するようにしてある
から、頻繁なアクチュエータの切換え作動を防止して、
その車両の振動や騒音を低減でき、また、その車輪のブ
レーキ圧が連続して増加されることもないので、ブレー
キ圧の大増圧又は大減圧を防止して安定したアンチスキ
ッド制御が可能となる。
した油圧回路図である。
理系を示したブロック図である。
一部の機能ブロック図ある。
るための図である。
トである。
ーチャートの一部である。
ーチャートである。
したグラフである。
ラフである。
ーチャートである。
ャートである。
ャートである。
したグラフである。
ーチンの一部を示したフローチャートである。
たフローチャートである。
たフローチャートである。
グラフである。
ーチンを示したフローチャートである。
ーチンを示したフローチャートである。
ーチンを示したフローチャートである。
1,HGR2)の演算ルーチンの一部を示したフローチ
ャートである。
フローチャートである。
フローチャートである。
フローチャートである。
フローチャートである。
フローチャートである。
たグラフである。
グラフである。
グラフである。
グラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】車輪の加速度及びスリップ率に基づき、車
輪のブレーキ圧を電磁切換え型の液圧アクチュエータを
通じて制御するアンチスキッドブレーキの制御方法にお
いて、 車輪の加速度及びスリップ率から車輪のスリップ情報を
求め、このスリップ情報に応じ、車輪のスリップを防止
するための上記ブレーキ圧の制御量を出力する第1工程
と、 出力された制御量が所定の閾値内にあるときには制御量
出力を蓄積した蓄積値を得るとともに、制御量出力が前
記閾値を越えたときには上記制御量出力が上記閾値内に
復帰するまでの間の最大制御量出力を検出し、上記制御
量出力が上記閾値内に復帰したときの最大制御量出力を
蓄積値とする第2工程と、 上記蓄積値が所定の設定値を越えると、その蓄積値に応
じた時間だけ上記アクチュエータを駆動する第3工程
と、を具備したことを特徴するアンチスキッドブレーキ
の制御方法。 - 【請求項2】 前記閾値は、前記設定値と同一の値であ
ることを特徴とする請求項1のアンチスキッドブレーキ
の制御方法。 - 【請求項3】前記第2工程は、前記制御量出力がブレー
キ圧の増圧を示す場合に最大制御量出力の検出及び最大
制御量出力を蓄積値とするプロセスを実行し、前記制御
量出力がブレーキ圧の減圧を示す場合には、制御量出力
を蓄積していくことを特徴とする請求項1のアンチスキ
ッドブレーキの制御方法。 - 【請求項4】 前記第3工程は、前記アクチュエータの
駆動を行い、且つ、前記第2工程にて得られた蓄積値を
ゼロにすることを特徴とする請求項1のアンチスキッド
ブレーキの制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01049194A JP3414472B2 (ja) | 1994-02-01 | 1994-02-01 | アンチスキッドブレーキの制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07215198A JPH07215198A (ja) | 1995-08-15 |
JP3414472B2 true JP3414472B2 (ja) | 2003-06-09 |
Family
ID=11751656
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3414472B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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JP4051715B2 (ja) * | 1996-05-20 | 2008-02-27 | 株式会社デンソー | アンチスキッド制御装置 |
JPH1029519A (ja) * | 1996-07-15 | 1998-02-03 | Aisin Seiki Co Ltd | 四輪駆動車のアンチスキッド制御装置 |
JP2008273380A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Bridgestone Corp | 車両の制動制御方法とその装置及び制動状態の判定方法 |
JP7458184B2 (ja) * | 2019-12-27 | 2024-03-29 | ニデック株式会社 | 制御装置 |
-
1994
- 1994-02-01 JP JP01049194A patent/JP3414472B2/ja not_active Expired - Fee Related
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